JP2022166640A - 回路基板、回路基板の製造方法、および、半導体モジュールの製造方法 - Google Patents

回路基板、回路基板の製造方法、および、半導体モジュールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】放熱板とのはんだ接合の信頼性に優れた窒化ケイ素絶縁放熱回路基板を提供する。【解決手段】半導体チップ搭載用の回路基板が、窒化ケイ素セラミックス基板の2つの主面のそれぞれに圧延銅箔が接合されてなり、少なくとも一方の圧延銅箔に電解銅箔が重畳されてなる、ようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、窒化ケイ素絶縁放熱回路基板の構成に関する。
半導体チップ等の電子部品が搭載されるセラミックス絶縁放熱回路基板として、窒化ケイ素絶縁放熱回路基板やアルミナ系絶縁放熱回路基板などが広く知られている。セラミックス絶縁放熱回路基板は、搭載された電子部品が発する熱を外部へと逃がす役割を有するとともに、当該電子部品と外部との電気的接続も担っている。
窒化ケイ素絶縁放熱回路基板は、窒化ケイ素セラミックス基板の両面に、金属銅を主成分とする銅箔(銅板、銅回路板、銅放熱板など称されることもある)を活性金属を含むろう材などを用いて接合してなるものである。通常、一方の銅箔表面には半導体チップが銀焼結接合により接合(搭載)され、他方の銅箔表面には、例えば金属製の放熱板(ヒートシンク)がはんだ接合される。
窒化ケイ素絶縁放熱回路基板は、アルミナ系セラミックス基板を用いたアルミナ系絶縁放熱回路基板に比較して、放熱性と信頼性に優れているため、車載用途に適用されることが多い。その場合、半導体チップと窒化ケイ素絶縁放熱回路基板との銀焼結接合の接合信頼性を向上させる目的で、窒化ケイ素絶縁放熱回路基板をなす銅箔の表面に銀めっきが付与されることが多い。例えば、窒化ケイ素絶縁放熱回路基板の一方面に備わる銅回路板の表面に銀めっきを施す態様が、すでに公知である(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2020/218193号
窒化ケイ素絶縁放熱回路基板に対する銀めっきには、主に無電解銀めっきが適用される。なかでも、めっきに要する時間が短い置換銀めっきが採用されることが多い。還元銀めっきは、反応速度が遅いため、通常は採用されない。
また、窒化ケイ素絶縁放熱回路基板の銅箔には、厚みが300μm以上と大きいものを用いることも多い。そのような銅箔としては、通常、圧延銅箔が採用される。
ただし、そのような厚みの大きい圧延銅箔の表面に対する置換銀めっきのめっき速度(銀の析出速度)は、プリント回路基板などで回路に使用されている電解銅箔の表面に対する置換銀めっきのめっき速度よりも遅いという問題がある。
しかも、圧延銅箔の表面に置換銀めっきを行う場合、係るめっき速度の遅さに起因して、銀めっき膜が成長する一方でその下では圧延銅箔の腐食が進行して銀めっき膜と圧延銅箔との間に空隙が発生する。係る空隙が存在する状態で銀めっきが施された圧延銅箔の表面に対し放熱板をはんだ接合した場合、銀めっき膜ははんだ内に拡散するものの、はんだ層と圧延銅箔との間には、依然として空隙が存在したままとなる。
これはすなわち、銀めっきが施された圧延銅箔を備える窒化ケイ素絶縁放熱回路基板において、圧延銅箔の表面に対し放熱板をはんだ接合する場合、十分な接合信頼性を確保することは難しいことを意味する。ただし、はんだ接合の前と後では、空隙の存在箇所や大きさ、形状、個数などは異なる。
窒化ケイ素絶縁放熱回路基板の両面に備わる圧延銅箔のうち、半導体チップが搭載される圧延銅箔にのみ銀めっきを施す態様も想定されるが、工程が煩雑となるため、現実的ではない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、放熱板とのはんだ接合の信頼性に優れた窒化ケイ素絶縁放熱回路基板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、半導体チップ搭載用の回路基板であって、窒化ケイ素セラミックス基板の2つの主面のそれぞれに圧延銅箔が接合されてなり、少なくとも一方の前記圧延銅箔に電解銅箔が重畳されてなる、ことを特徴とする。
本発明の第2の態様は、第1の態様に係る回路基板であって、前記圧延銅箔を構成する銅粒子の平均粒径が100μm~1000μmであり、前記電解銅箔を構成する銅粒子の平均粒径が100μm未満である、ことを特徴とする。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様に係る回路基板であって、前記圧延銅箔の厚みが300μm~2500μmであり、前記電解銅箔の厚みが5μm~50μmである、ことを特徴とする。
本発明の第4の態様は、第1ないし第3の態様のいずれかに係る回路基板であって、両方の前記圧延銅箔に前記電解銅箔が重畳されてなる、ことを特徴とする。
本発明の第5の態様は、第1ないし第3の態様のいずれかに係る回路基板であって、一方の前記圧延銅箔にのみ前記電解銅箔が重畳されてなる、ことを特徴とする。
本発明の第6の態様は、半導体チップ搭載用の回路基板であって、窒化ケイ素セラミックス基板の2つの主面のそれぞれに銅箔が接合されてなり、少なくとも一方の前記銅箔が、前記窒化ケイ素セラミックス基板との接合部分である第1の部分と、当該銅箔の表層部分である第2の部分と、を備え、前記第1の部分の銅粒子よりも前記第2の部分の銅粒子の方が平均粒径が小さい、ことを特徴とする。
本発明の第7の態様は、第6の態様に係る回路基板であって、前記第1の部分の銅粒子の平均粒径が100μm~1000μmであり、前記第2の部分の銅粒子の平均粒径が100μm未満である、ことを特徴とする。
本発明の第8の態様は、第6または第7の態様に係る回路基板であって、前記第1の部分の厚みが300μm~2500μmであり、前記第2の部分の厚みが5μm~50μmである、ことを特徴とする。
本発明の第9の態様は、第6ないし第8の態様のいずれかに係る回路基板であって、前記2つの主面の両方に接合されてなる前記銅箔がともに、前記第1の部分と前記第2の部分とを備える、ことを特徴とする。
本発明の第10の態様は、第6ないし第8の態様のいずれかに係る回路基板であって、前記2つの主面の一方に接合されてなる前記銅箔のみが、前記第1の部分と前記第2の部分とを備え、前記2つの主面の他方に接合されてなる前記銅箔を構成する銅粒子の平均粒径が、前記第2の部分を構成する銅粒子の平均粒径よりも大きく、前記第1の部分の銅粒子の平均粒径の取り得る範囲と同じ範囲内の値である、ことを特徴とする。
本発明の第11の態様は、半導体チップ搭載用の回路基板の製造方法であって、窒化ケイ素セラミックス基板の2つの主面のそれぞれに活性金属ペーストを塗布してペースト膜を形成する塗布工程と、両方の前記ペースト膜に圧延銅箔を重畳させ、かつ、少なくとも一方の前記圧延銅箔に電解銅箔を重畳させて積層体を得る積層工程と、前記積層体を真空中または不活性ガス中で加熱しながら所定の面圧プロファイルに従って前記積層体を加圧することにより前記圧延銅箔を前記窒化ケイ素セラミックス基板に接合するとともに前記電解銅箔を前記圧延銅箔に接合する、加熱加圧工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の第12の態様は、第11の態様に係る回路基板の製造方法であって、前記積層工程においては、両方の前記圧延銅箔に前記電解銅箔を重畳させる、ことを特徴とする。
本発明の第13の態様は、第11または第12の態様に係る回路基板の製造方法であって、前記活性金属ペーストが、チタン及びジルコニウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属である活性金属の粉末と、銀粉末とを、金属粉末として少なくとも含み、かつ、有機成分としてバインダ及び溶剤を含む、ことを特徴とする。
本発明の第14の態様は、第11ないし第13の態様のいずれかに係る回路基板の製造方法であって、前記積層工程においては、前記圧延銅箔を構成する銅粒子の平均粒径よりも平均粒径が小さい銅粒子にて構成される前記電解銅箔を前記圧延銅箔に重畳させ、前記加熱加圧工程後においては、前記圧延銅箔を構成する銅粒子の平均粒径が100μm~1000μmとなり、前記電解銅箔を構成する銅粒子の平均粒径が100μm未満となるように、前記積層体に対し加熱および加圧を行う、ことを特徴とする。
本発明の第15の態様は、第11ないし第14の態様のいずれかに係る回路基板の製造方法であって、前記加熱加圧工程においては、前記圧延銅箔の厚みが300μm~2500μmとなり、前記電解銅箔の厚みが5μm~50μmとなるように、前記積層体に対し加熱および加圧を行う、ことを特徴とする。
本発明の第16の態様は、半導体モジュールの製造方法であって、第1ないし第5の態様のいずれかに係る回路基板に置換銀めっきにて銀めっき膜を形成するめっき工程と、前記めっき工程を経た前記回路基板の前記放熱板が接合される主面と反対側の主面に対し銀焼結接合にて半導体チップを搭載するチップ搭載工程と、前記めっき工程を経た前記回路基板の一方の主面に対し放熱板をはんだにて接合する放熱板接合工程と、を備え、前記放熱板接合工程においては、前記銀めっき膜が形成されてなる前記電解銅箔に対して前記放熱板をはんだにて接合する、ことを特徴とする。
本発明の第17の態様は、半導体モジュールの製造方法であって、第6ないし第10の態様のいずれかに係る回路基板に置換銀めっきにて銀めっき膜を形成するめっき工程と、前記めっき工程を経た前記回路基板の前記放熱板が接合される主面と反対側の主面に対し銀焼結接合にて半導体チップを搭載するチップ搭載工程と、前記めっき工程を経た前記回路基板の一方の主面に対し放熱板をはんだにて接合する放熱板接合工程と、を備え、前記放熱板接合工程においては、前記銀めっき膜が形成されてなる前記銅箔の前記第2の部分に対して前記放熱板をはんだにて接合する、ことを特徴とする。
本発明の第18の態様は、半導体モジュールの製造方法であって、第11ないし第15の態様のいずれかに係る製法にて製造された回路基板に置換銀めっきにて銀めっき膜を形成するめっき工程と、前記めっき工程を経た前記回路基板の前記放熱板が接合される主面と反対側の主面に対し銀焼結接合にて半導体チップを搭載するチップ搭載工程と、前記めっき工程を経た前記回路基板の一方の主面に対し放熱板をはんだにて接合する放熱板接合工程と、を備え、前記放熱板接合工程においては、前記銀めっき膜が形成されてなる前記電解銅箔に対して前記放熱板をはんだにて接合する、ことを特徴とする。
本発明の第1ないし第18の態様によれば、置換銀めっきにより銀めっき膜を設けたうえで回路基板の一方主面に半導体チップを搭載し、他方主面には放熱板をはんだ接合することによって、半導体モジュールを得る場合において、回路基板との銀焼結結合の接合信頼性については従来と同等に確保しつつ、回路基板と放熱板との接合信頼性について、従来よりも向上させることができる。
第1の実施の形態に係る回路基板10の構成を示す模式断面図である。 回路基板10の製造プロセスを説明するための模式断面図である。 第2の実施の形態に係る回路基板20の構成を示す模式断面図である。
<第1の実施の形態>
<窒化ケイ素絶縁放熱回路基板の構成>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る窒化ケイ素絶縁放熱回路基板(以下、単に回路基板とも称する)10の構成を示す模式断面図である。回路基板10は、半導体チップが搭載される基板であり、一方主面側に搭載された当該半導体チップと外部との電気的接続を担う。例えば車載用途のパワー半導体モジュールに使用される場合であれば、パワー半導体素子が搭載される。加えて、回路基板10は、他方主面側に接合された放熱板を通じて半導体チップが発する熱を外部へと逃がす役割も有してなる。
回路基板10は、窒化ケイ素(Si)セラミックス基板(以下、窒化ケイ素基板とも称する)1の両主面上に、圧延銅箔2(2a、2b)と電解銅箔3(3a、3b)とがこの順に積層され接合により一体化された構成を有する。以降においては、一方主面側の圧延銅箔2aとこれに積層された電解銅箔3aとを回路面側銅箔4aと称し、他方主面側の圧延銅箔2bとこれに積層された電解銅箔3bとをはんだ接合面側銅箔4bと称する。
窒化ケイ素基板1は、高い熱伝導性及び高い絶縁性を有する窒化ケイ素セラミックスからなる基板である。窒化ケイ素基板1の平面形状やサイズに特段の制限はないが、パワー半導体モジュールの小型化を図るという観点からは、一辺の長さLが100mm~250mm程度で厚みWが0.20mm~0.40mmの平面視矩形状の窒化ケイ素基板1が例示される。
圧延銅箔2は、銅インゴットを圧延することにより製造された銅箔である。圧延銅箔2を構成する銅粒子の、当該圧延銅箔2が回路基板10として一体化された状態における平均粒径は概ね100μm~1000μm程度である。また、回路基板10における圧延銅箔2aの厚みRC1と圧延銅箔2bの厚みRC2はいずれも、300μm~2500μm程度であるのが好適である。ただし、両者が同じ値である必要はない。
なお、上記の厚み範囲をみたす限りにおいて、銅「箔」ではなく銅「板」が用いられてもよいが、本実施の形態においてはこれらを区別することなく圧延銅箔2と称することとする。
一方、電解銅箔3は、硫酸銅の槽に通電し、陰極回転ドラムに銅を析出させることにより製造された銅箔である。電解銅箔3を構成する銅粒子の、当該電解銅箔3が回路基板10として一体化された状態における平均粒径は概ね100μm未満であり、好ましくは10μm未満であり、より好ましくは5μm未満である。電解銅箔3aの厚みEC1と電解銅箔3bの厚みEC2とはいずれも5μm~50μm程度であるのが好適である。ただし、両者が同じ値である必要はない。なお、回路基板10における電解銅箔3の表面の十点平均高さRzは1μm~5μmであり、最大高さRmaxは1μm~10μmである。
窒化ケイ素基板1と圧延銅箔2とは、図示しない接合層にて接合されてなる。係る接合は、活性金属法により実現されてなる。一方、圧延銅箔2と電解銅箔3とは直接に接合されてなる。それゆえ、これらの接合の仕方に起因して、少なくとも圧延銅箔2には、場合によっては電解銅箔3にまで、接合に際して使用される活性金属ペーストに含まれていた元素が拡散している場合がある。回路基板10の製法については後述する。
圧延銅箔2と電解銅箔3とはいずれも銅粒子からなるが、上述のように粒径が顕著に相違することから、両者は、例えば回路基板10の断面SEM(走査電子顕微鏡)像において明確に識別される。
係る粒径の相違に着目すると、回路基板10は、窒化ケイ素基板1に隣接する、相対的に粒径が大きい第1の部分(圧延銅箔2)と、銅箔主面の表層部分をなしており第1の部分に隣接する、相対的に粒径が小さい第2の部分(電解銅箔3)との2層構造を有する銅箔を、窒化ケイ素基板1の両主面上に備えるものであると、捉えることもできる。
なお、図1に示すように、回路面側銅箔4aに隙間があり、係る隙間は、窒化ケイ素基板1が露出する溝部Gとなっている。これは、回路面側銅箔4aが、その上に搭載される半導体チップに応じた回路パターンにパターニングされていることによる。すなわち、回路パターンの隙間が溝部Gとなっている。
<回路基板の製造プロセス>
次に、回路基板10の製造プロセスについて説明する。図2は、係る製造プロセスを説明するための、模式断面図である。
回路基板10の製造に際しては、活性金属法による接合を利用する。まず、窒化ケイ素基板1の両主面の略全面に、活性金属ペーストがスクリーン印刷法などの公知の塗布法にて塗布され、ペースト膜7(7a、7b)が形成される。ペースト膜7は、0.5μm~3.0μm程度の厚みに形成されるのが好適である。
活性金属ペーストは、チタン及びジルコニウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属である活性金属の粉末と、銀粉末とを、金属粉末として少なくとも含み、かつ、有機成分としてバインダ及び溶剤を含んでなるペーストである。加えて、銅、インジウム及びスズからなる群より選択される少なくとも1種の金属の粉末を任意的に含み得る。さらには、分散剤、消泡剤等を含んでいてもよい。チタンを活性金属として含む活性金属ペーストを用いるのが、好適な一例である。
次いで、ペースト膜7aに対して圧延銅箔2a、電解銅箔3aを重畳し、ペースト膜7bに対して圧延銅箔2b、電解銅箔3bを重畳する。これにより、両主面にペースト膜7a、7bが塗布された窒化ケイ素基板1を圧延銅箔2a、2bが挟み込み、さらにその外側を電解銅箔3a、3bが挟み込んだ積層体が得られる。なお、この時点では、圧延銅箔2aおよび電解銅箔3aに対するパターニングは行われておらず、それゆえ、溝部Gは形成されていない。
続いて、得られた積層体に対し、加熱・加圧処理(ホットプレス)を行う。例えば、積層体を真空中または不活性ガス中で最高温度が800℃以上900℃以下となる所定の温度プロファイルにて加熱しながら、最高面圧が5MPa以上30MPa以下となる面圧プロファイルに従って、図2において矢印ARにて示すように積層体を加圧する。
係るホットプレスにより、ペースト膜7に存在していた活性金属(例えばチタン)が窒化ケイ素基板1の窒素と反応する一方で、同じくペースト膜7に存在していた銀は圧延銅箔2へと拡散する。その際には、活性金属ペーストに含まれる他の金属成分の圧延銅箔2への拡散や、窒化ケイ素基板1に含まれるケイ素の活性金属ペーストへの拡散なども起こり得る。また、電解銅箔3は圧延銅箔2に対し圧着される。
また、ホットプレスを実行することで、圧延銅箔2および電解銅箔3を構成する銅粒子の粒成長も生じる。それゆえ、上述した100μm~1000μmという圧延銅箔2(2a、2b)を構成する銅粒子の平均粒径の範囲、および、100μm未満という電解銅箔3(3a、3b)を構成する銅粒子の平均粒径の範囲はあくまで、ホットプレスを経て最終的に得られる(完成品である)回路基板10においてみたされればよい。換言すれば、少なくとも積層体が得られた時点までは、圧延銅箔2(2a、2b)および電解銅箔3(3a、3b)を構成する銅粒子の平均粒径は必ずしも、それらの範囲を充足している必要はなく、せいぜい、電解銅箔3(3a、3b)を構成する銅粒子の平均粒径が圧延銅箔2(2a、2b)を構成する銅粒子の平均粒径よりも小さいという関係がみたされていればよい。
例えば、上記の積層体の作製に用いた(接合前の)圧延銅箔2における銅粒子の平均粒径が10μm~100μm程度であった場合には、ホットプレスを経て最終的に得られる回路基板10において圧延銅箔2を構成する銅粒子の平均粒径は300μm~1000μm程度となる。また、上記の積層体の作製に用いた(接合前の)電解銅箔3における銅粒子の平均粒径が1μm未満であった場合には、ホットプレスを経て最終的に得られる回路基板10において電解銅箔3を構成する銅粒子の平均粒径は2μm~15μm程度となる。
同様に、上述した300μm~2500μm程度という圧延銅箔2(2a、2b)の厚みおよび5μm~50μm程度という電解銅箔3(3a、3b)の厚みの範囲も、最終的に得られる回路基板10について充足されていればよく、積層体が構成された時点ではまだ、それぞれの銅箔の厚みはともに、当該範囲よりも大きくてよい。
最終的に、活性金属の窒化物を主成分とする図示しない接合層にて窒化ケイ素基板1と圧延銅箔2とが接合され、かつ、電解銅箔3は圧延銅箔2に接合される。すなわち、パターニングを行っていない状態の回路基板10が形成される。
その後、回路面側銅箔4aに対しエッチングなどの公知のパターニング手法でパターニングがなされることで、図1に示したような、溝部Gが存在する回路基板10が得られる。例えば、溝部Gが設けられている箇所で回路面側銅箔4aの側面を観察すると、回路面側銅箔4aが圧電銅箔2aと電解銅箔3aの2層構造になっていることがわかる。
<窒化ケイ素絶縁放熱回路基板の使用態様>
次に、回路基板10の使用態様について説明する。回路基板10においては、回路面側銅箔4aの(より詳細には電解銅箔3aの)表面5aに半導体チップが搭載され、はんだ接合面側銅箔4bの(より詳細には電解銅箔3bの)表面5bには金属製の放熱板が接合される。
表面5aに対する半導体チップの搭載は、公知の銀焼結接合により行われる。概略的にいえば、回路面側銅箔4aの表面に銀ペーストを塗布したうえで該銀ペースト上に半導体チップを配置し、その後、所定の温度および圧力のもとで銀ペーストを焼結させることで、半導体チップが回路基板10に固定される。
一方、表面5aに対する半導体チップの搭載に続き、表面5bに対しては、放熱板がはんだにて接合される。それゆえ、はんだ接合面側銅箔4bは窒化ケイ素基板1の略全面に設けられてなる。はんだとしては従来公知の製品(例えば、6成分系のSn-Ag-Cu-Ni-Sb-Biはんだ)を使用可能である。
ただし、通常は、半導体チップの銀焼結接合および放熱板のはんだ接合に先立ち、回路面側銅箔4aおよびはんだ接合面側銅箔4bの表面に対し、すなわち、それぞれの電解銅箔3a、3bの表面5a、5bに対し、置換銀めっきにて銀めっきが施される。めっき浴としては、MacDermid社製のスターリングシステムが例示される。
電解銅箔3に対する置換銀めっきは、従来行われていた圧延銅箔2に対する置換銀めっきよりも速く進行する。そのため、従来とは異なり、めっき速度の遅さに起因して銅箔の腐食が進行して銀めっきと銅箔との間に空隙が発生するようなことはない。
むしろ、空隙が生じないことによって電解銅箔3a、3bの表面5a、5bに対する銀めっきの密着性が十分に確保されるので、本実施の形態においては、従来は必ずしも十分ではなかったはんだ接合面側銅箔4bに対する放熱板のはんだ接合の信頼性が、好適に確保される。
なお、はんだ接合の信頼性は例えば、低温雰囲気への曝露と高温雰囲気への曝露とを交互に繰り返す温度サイクル試験を行ったときの、クラックの発生時点のサイクル数の多少により、評価することが出来る。銀めっき膜の下(銅箔との間)における空隙が存在する場合、クラックは係る空隙を通って進行するため、温度サイクル試験におけるクラックの発生のしやすさによってはんだ接合の信頼性を評価することができる。
一方、回路面側銅箔4aと半導体チップとの銀焼結接合の場合も、表面5aに銀めっき膜が形成された電解銅箔3aの上に銀ペーストが塗布されることになる。そもそも、銀焼結接合は高温の加圧雰囲気で行われるので、仮に接合開始の時点で銀めっきと回路面側銅箔4aとの間に空隙があったとしても、最終的には空隙は残存せず、それゆえ、接合の信頼性は確保される。
従って、本実施の形態のように電解銅箔3aの表面5aに銀めっき膜が形成されることによって空隙が存在しない場合には、回路面側銅箔4aと半導体チップとの接合信頼性がさらに好適に確保される。
以上、説明したように、本実施の形態によれば、窒化ケイ素セラミックス基板の両主面に銅箔を接合してなり、一方主面に対する半導体チップの搭載と他方主面に対する放熱板の接合とが行われる窒化ケイ素絶縁放熱回路基板において、両主面に備わる銅箔を、相対的に粒径が大きい第1の部分(圧延銅箔)と、第1の部分に隣接する、相対的に粒径が小さい第2の部分(電解銅箔)との2層構造とする。これにより、一方主面における銀焼結接合による半導体チップの搭載と他方主面における放熱板のはんだ接合とを行うべくそれぞれの銅箔の表面に置換銀めっきにより銀めっきを施した際の、銀めっき膜と銅箔との間における空隙の発生が抑制される。結果として、半導体チップおよび放熱板と回路基板との接合信頼性が好適に確保される。特に、放熱板と回路基板との接合信頼性については、従来よりも向上する。
<第2の実施の形態>
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る回路基板20の構成を示す模式断面図である。回路基板20も、第1の実施の形態に係る回路基板10と同様に、一方主面側に半導体チップが搭載される基板である。すなわち、他方主面側に接合される放熱板によって半導体チップが発する熱を外部へと逃がす役割を有するとともに、当該半導体チップと外部との電気的接続も担っている。
回路基板20は、電解銅箔3aを備えていない点を除いて、回路基板10と同じ構成を有する。換言すれば、圧延銅箔2aのみが回路面側銅箔として用いられるようになっている。
係る回路基板20は、ホットプレスに先立つ積層体の作成に際して、電解銅箔3aを重畳させないようにするほかは、第1の実施の形態にて示した回路基板10の製造プロセスと同じプロセスにて作成が可能である。
回路基板20も、回路基板10と同様に、通常は、置換銀めっきによる銀めっきが施されたうえで使用される。銀めっきは、圧延銅箔2aの表面6aと電解銅箔3bの表面5bに対し施される。そして、放熱板は、回路基板10の場合と同様、銀めっきが施された電解銅箔3bの表面5bに対しはんだ接合される。
従って、回路基板20に対する放熱板の接合態様は、第1の実施の形態における回路基板10に対する放熱板の接合態様と同じである。それゆえ、回路基板20を用いる場合も、回路基板10を用いる場合と同様、はんだ接合面側銅箔4bに対する放熱板のはんだ接合の信頼性は、好適に確保される。
一方、半導体チップの搭載は、第1の実施の形態とは異なり、銀めっきが施された圧延銅箔2aの表面6aに対する銀焼結接合にて実現される。係る接合態様は、従来技術と同様である。それゆえ、銀めっきの際にはめっき膜と圧延銅箔2aとの間に空隙が生じ得るが、上述のように、銀焼結接合は高温の加圧雰囲気で行われるので、仮に接合開始の時点で銀めっきと圧延銅箔2aとの間に空隙があったとしても、最終的には空隙は残存せず、それゆえ、接合の信頼性は確保される。
すなわち、本実施の形態によれば、半導体チップと回路基板との銀焼結結合の接合信頼性については従来と同等に確保しつつ、放熱板と回路基板とのはんだ接合の接合信頼性について、従来よりも向上させることができる。
回路面側銅箔4aおよびはんだ接合面側銅箔4bのそれぞれを構成する電解銅箔3a、3bの銅粒子の平均粒径を違えた2種類の回路基板10(実施例1、実施例2)と、はんだ接合面側銅箔4bを構成する電解銅箔3bの平均粒径を違えた2種類の回路基板20(実施例3,実施例4)とを、上述した拡散接合法にて作製した。
回路基板10および20における銅箔の平均粒径は以下のようにして特定した。まず、回路基板10および20を切断し、切断面を研磨した。そして、この研磨面をSEMで観察した。得られた観察画像に複数の銅粒子を横切る直線を引き、当該直線の、個々の銅粒子を横切っている部分(線分)の長さをそれぞれ測定し、銅粒子50個についての当該線分の長さの平均値を、銅粒子の平均粒径とした。
得られたそれぞれの回路基板に対し置換銀めっきを行い、めっき膜形成後のそれぞれの回路基板について、SEMによる断面観察を行い、銀めっきと銅箔との間の空隙の発生数を評価した。
また、めっき膜形成後のそれぞれの回路基板の電解銅箔3bの表面5bに対し放熱板をはんだ接合した。そして、係るはんだ接合の信頼性を評価するべく、温度サイクル寿命試験を行った。
一方、比較例として、圧延銅箔2(2a、2b)のみを窒化ケイ素基板1に接合し電解銅箔3a、3bのいずれも備えない回路基板を、圧延銅箔2(2a、2b)の銅粒子の平均粒径を違えて2種類作製した(比較例1、比較例2)。
具体的には、それぞれの回路基板に用いた窒化ケイ素基板1、圧延銅箔2、電解銅箔3の平面サイズおよび厚みは以下の通りである。
窒化ケイ素基板:140mm×190mm、0.320mm;
圧延銅箔:130mm×185mm、0.500mm(比較例2のみ0.700mm);
電解銅箔:130mm×185mm、0.035mm。
また、実施例1~実施例4における電解銅箔の銅粒子の平均粒径は、3μmと10μmの2水準に違えた。
拡散接合時の活性金属ペーストの厚みは平均で1μmとした。さらには、置換銀めっきにより形成しためっき膜の厚みは平均で0.2μmとした。
銀めっきと銅箔との間の空隙の評価においては、基板断面における銀めっきとはんだ接合面側銅箔4bの電解銅箔3bとの界面長さ1mmあたりに存在する、1μm以上のサイズの空隙をカウントした。
温度サイクル寿命試験は、-40℃と150℃との間での昇降温を1時間あたり2サイクルのペースで500サイクル繰り返し、50サイクル毎に、接合部分における、銀めっき膜の下(銅箔との間)における空隙を通って進行するクラックの有無を確認することにより行った。
実施例1~実施例4および比較例1~比較例2に係る回路基板の回路面およびはんだ接合面における表層銅箔材料と、当該材料における銅粒子の平均粒径と、銀めっき膜形成後に当該銀めっき膜の下(銅箔との間)における空隙の発生数と、はんだ接合信頼性の指標としての温度サイクル寿命とを表1に一覧にして示す。
なお、「回路面」とは回路基板10および20において半導体チップが搭載される主面であって、具体的には、実施例1~実施例2では表面5aであり、実施例3~実施例4および比較例1~比較例3では表面6aである。一方、「はんだ接合面」とは回路基板10および20において放熱板がはんだ接合される主面であって、具体的には、実施例1~実施例4では表面5bであり、比較例1~比較例2では圧延銅箔2bの表面である。
また、「表層銅箔材料」とは、銅箔において最表位置に存在し、銀めっきの対象とされる銅箔の種類である。具体的には、電解銅箔が備わる回路基板においては当該電解銅箔が表層銅箔材料となり、電解銅箔が設けられていない銅箔においては圧延銅箔が表層電極材料となる。
Figure 2022166640000002
表1からわかるように、はんだ接合面における表層銅箔材料が電解銅箔である実施例1~実施例4においてはいずれも、銀めっき膜の下に空隙は観察されなかった。一方で、比較例1および比較例2ではそれぞれ、80個/mm、85個/mmの空隙が確認された。
また、温度サイクル寿命試験についてみれば、実施例1~実施例4では500サイクル終了後までクラックの発生は確認されなかった。一方、比較例1および比較例2においてはいずれも、50サイクル終了時点でクラックの発生が確認された。
以上の結果は、銅粒子の粒径が小さい電解銅箔を回路基板の銅箔の表層とすることは、銀めっきを施した後に当該表層に対してはんだにより放熱板を接合する場合の接合信頼性を向上させる効果があることを、指し示している。
1 窒化ケイ素(セラミックス)基板
2(2a、2b) 圧延銅箔
3(3a、3b) 電解銅箔
4a 回路面側銅箔
4b はんだ接合面側銅箔
7(7a、7b) ペースト膜
10、20 (窒化ケイ素絶縁放熱)回路基板

Claims (18)

  1. 半導体チップ搭載用の回路基板であって、
    窒化ケイ素セラミックス基板の2つの主面のそれぞれに圧延銅箔が接合されてなり、
    少なくとも一方の前記圧延銅箔に電解銅箔が重畳されてなる、
    ことを特徴とする、回路基板。
  2. 請求項1に記載の回路基板であって、
    前記圧延銅箔を構成する銅粒子の平均粒径が100μm~1000μmであり、
    前記電解銅箔を構成する銅粒子の平均粒径が100μm未満である、
    ことを特徴とする、回路基板。
  3. 請求項1または請求項2に記載の回路基板であって、
    前記圧延銅箔の厚みが300μm~2500μmであり、
    前記電解銅箔の厚みが5μm~50μmである、
    ことを特徴とする、回路基板。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の回路基板であって、
    両方の前記圧延銅箔に前記電解銅箔が重畳されてなる、
    ことを特徴とする、回路基板。
  5. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の回路基板であって、
    一方の前記圧延銅箔にのみ前記電解銅箔が重畳されてなる、
    ことを特徴とする、回路基板。
  6. 半導体チップ搭載用の回路基板であって、
    窒化ケイ素セラミックス基板の2つの主面のそれぞれに銅箔が接合されてなり、
    少なくとも一方の前記銅箔が、
    前記窒化ケイ素セラミックス基板との接合部分である第1の部分と、
    当該銅箔の表層部分である第2の部分と、
    を備え、
    前記第1の部分の銅粒子よりも前記第2の部分の銅粒子の方が平均粒径が小さい、
    ことを特徴とする、回路基板。
  7. 請求項6に記載の回路基板であって、
    前記第1の部分の銅粒子の平均粒径が100μm~1000μmであり、
    前記第2の部分の銅粒子の平均粒径が100μm未満である、
    ことを特徴とする、回路基板。
  8. 請求項6または請求項7に記載の回路基板であって、
    前記第1の部分の厚みが300μm~2500μmであり、
    前記第2の部分の厚みが5μm~50μmである、
    ことを特徴とする、回路基板。
  9. 請求項6ないし請求項8のいずれかに記載の回路基板であって、
    前記2つの主面の両方に接合されてなる前記銅箔がともに、前記第1の部分と前記第2の部分とを備える、
    ことを特徴とする、回路基板。
  10. 請求項6ないし請求項8のいずれかに記載の回路基板であって、
    前記2つの主面の一方に接合されてなる前記銅箔のみが、前記第1の部分と前記第2の部分とを備え、
    前記2つの主面の他方に接合されてなる前記銅箔を構成する銅粒子の平均粒径が、前記第2の部分を構成する銅粒子の平均粒径よりも大きく、前記第1の部分の銅粒子の平均粒径の取り得る範囲と同じ範囲内の値である、
    ことを特徴とする、回路基板。
  11. 半導体チップ搭載用の回路基板の製造方法であって、
    窒化ケイ素セラミックス基板の2つの主面のそれぞれに活性金属ペーストを塗布してペースト膜を形成する塗布工程と、
    両方の前記ペースト膜に圧延銅箔を重畳させ、かつ、少なくとも一方の前記圧延銅箔に電解銅箔を重畳させて積層体を得る積層工程と、
    前記積層体を真空中または不活性ガス中で加熱しながら所定の面圧プロファイルに従って前記積層体を加圧することにより前記圧延銅箔を前記窒化ケイ素セラミックス基板に接合するとともに前記電解銅箔を前記圧延銅箔に接合する、加熱加圧工程と、
    を備えることを特徴とする、回路基板の製造方法。
  12. 請求項11に記載の回路基板の製造方法であって、
    前記積層工程においては、両方の前記圧延銅箔に前記電解銅箔を重畳させる、
    ことを特徴とする、回路基板の製造方法。
  13. 請求項11または請求項12に記載の回路基板の製造方法であって、
    前記活性金属ペーストが、チタン及びジルコニウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属である活性金属の粉末と、銀粉末とを、金属粉末として少なくとも含み、かつ、有機成分としてバインダ及び溶剤を含む、
    ことを特徴とする、回路基板の製造方法。
  14. 請求項11ないし請求項13のいずれかに記載の回路基板の製造方法であって、
    前記積層工程においては、前記圧延銅箔を構成する銅粒子の平均粒径よりも平均粒径が小さい銅粒子にて構成される前記電解銅箔を前記圧延銅箔に重畳させ、
    前記加熱加圧工程においては、
    前記圧延銅箔を構成する銅粒子の平均粒径が100μm~1000μmとなり、
    前記電解銅箔を構成する銅粒子の平均粒径が100μm未満となるように、
    前記積層体に対し加熱および加圧を行う、
    ことを特徴とする、回路基板の製造方法。
  15. 請求項11ないし請求項14のいずれかに記載の回路基板の製造方法であって、
    前記加熱加圧工程においては、
    前記圧延銅箔の厚みが300μm~2500μmとなり、
    前記電解銅箔の厚みが5μm~50μmとなるように、
    前記積層体に対し加熱および加圧を行う、
    ことを特徴とする、回路基板の製造方法。
  16. 半導体モジュールの製造方法であって、
    請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の回路基板に置換銀めっきにて銀めっき膜を形成するめっき工程と、
    前記めっき工程を経た前記回路基板の前記放熱板が接合される主面と反対側の主面に対し銀焼結接合にて半導体チップを搭載するチップ搭載工程と、
    前記めっき工程を経た前記回路基板の一方の主面に対し放熱板をはんだにて接合する放熱板接合工程と、
    を備え、
    前記放熱板接合工程においては、前記銀めっき膜が形成されてなる前記電解銅箔に対して前記放熱板をはんだにて接合する、
    ことを特徴とする、半導体モジュールの製造方法。
  17. 半導体モジュールの製造方法であって、
    請求項6ないし請求項10のいずれかに記載の回路基板に置換銀めっきにて銀めっき膜を形成するめっき工程と、
    前記めっき工程を経た前記回路基板の前記放熱板が接合される主面と反対側の主面に対し銀焼結接合にて半導体チップを搭載するチップ搭載工程と、
    前記めっき工程を経た前記回路基板の一方の主面に対し放熱板をはんだにて接合する放熱板接合工程と、
    を備え、
    前記放熱板接合工程においては、前記銀めっき膜が形成されてなる前記銅箔の前記第2の部分に対して前記放熱板をはんだにて接合する、
    ことを特徴とする、半導体モジュールの製造方法。
  18. 半導体モジュールの製造方法であって、
    請求項11ないし請求項15のいずれかに記載の製法にて製造された回路基板に置換銀めっきにて銀めっき膜を形成するめっき工程と、
    前記めっき工程を経た前記回路基板の前記放熱板が接合される主面と反対側の主面に対し銀焼結接合にて半導体チップを搭載するチップ搭載工程と、
    前記めっき工程を経た前記回路基板の一方の主面に対し放熱板をはんだにて接合する放熱板接合工程と、
    を備え、
    前記放熱板接合工程においては、前記銀めっき膜が形成されてなる前記電解銅箔に対して前記放熱板をはんだにて接合する、
    ことを特徴とする、半導体モジュールの製造方法。
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