JP2022166071A - ロボットカテーテルシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】経路(例えば血管)を通し、デバイス(例えば細長い医療デバイス)をナビゲートするシステムと方法を提供する。【解決手段】ロボットカテーテルシステム500のアダプタ510は、止血弁504の外側回転部を囲うように構成された開口を画定する本体部を含み、その外側回転部は開口内で回転可能である。遠位端接続部が止血弁の一部と係合するように構成され、近位端接続部が細長い医療デバイス502の支持トラックと接続するように構成される。【選択図】図34

Description

[関連特許出願の相互参照]
本願は、全体がここに援用される2019年2月11日出願の米国仮出願番号62/803858、発明の名称「Robotic Catheter System Adapter」(Atty Dkt. C130-352)の利益を主張する。
本発明は、広く言えばカテーテル処置システムの技術分野に関し、より具体的には、経路(例えば血管)を通しデバイス(例えば細長い医療デバイス)をナビゲートするシステムと方法に関する。
カテーテル(及び他の細長い医療デバイス)は、神経インターベンショナル手術や脳神経血管手術としても知られる神経血管インターベンショナル(NVI)手術、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)、及び末梢血管インターベンション(PVI)を含む、様々な脈管系の疾患の診断及び治療のための低侵襲医療処置の多くで使用され得る。これらの処置は、典型的には、脈管系を通してガイドワイヤをナビゲートし、このガイドワイヤを利用して作業カテーテルを進め、治療を行うことを含む。カテーテル処置法は、標準的な経皮的手法を用い、シース又はガイドカテーテルで、動脈又は静脈などの適切な血管へのアクセスを得ることから始まる。次いで、シース又はガイドカテーテルを、ガイドワイヤ及び/又は診断ガイドワイヤを通じて進め、NVIであれば内頸動脈、PCIであれば冠状動脈口、又はPVIであれば浅大腿動脈といった主要位置へ進める。続いて、脈管系に適したガイドワイヤ及び/又はマイクロカテーテルを、シース又はガイドカテーテルを通して、脈管系内の目標位置へナビゲートする。曲がりくねった解剖学的構造など特定の状況では、ガイドワイヤを通じて支持カテーテル又はマイクロカテーテルを挿入し、ガイドワイヤのナビゲーションを補助する。医師又は操作者は、撮像システム(例えばX線透視鏡)を使用して、造影剤注入でシネ(画像)を取得すると共にロードマップとして使用するための固定フレームを選択し、例えば病変である目標位置へガイドワイヤ又はカテーテルをナビゲートすることができる。医師がガイドワイヤ又はカテーテルデバイスを送り込む間に造影画像も取得され、これにより、医師は、デバイスが目標位置へ正しい経路に沿って移動していることを確認できる。X線透視法を用いて解剖学的構造を観察しながら医師は、ガイドワイヤ又はカテーテルの近位端を操作して、その遠位端を適切な脈管に向かわせ、側枝には進まないようにする。
ロボットカテーテル処置システムは、NVI、PCI、及びPVIなどのカテーテル処置を医師が実施する際の助けとなるように開発されている。神経血管インターベンション(NVI)のカテーテル処置の例には、動脈瘤のコイル塞栓形成、動静脈奇形の液体塞栓形成、及び急性虚血性脳卒中の背景における大血管閉塞の機械的血栓除去が含まれる。NVIで医師は、ロボットシステムを使用し、神経血管ガイドワイヤ及びマイクロカテーテルを操作することにより病変へのアクセスを得て、正常な血流を回復する治療を行う。このアクセスはシース又はガイドカテーテルによって可能になるが、より遠位の領域に関して中間カテーテルを必要とする場合や、マイクロカテーテルとガイドワイヤに対する適切なサポートを提供する場合もある。ガイドワイヤの遠位先端は、病変と治療の種類に応じて、病変内か病変の先へナビゲートされる。動脈瘤の治療では、マイクロカテーテルを病変に進めてガイドワイヤを抜去し、このマイクロカテーテルを通して動脈瘤内に数本のコイルを展開し、動脈瘤の塞栓に用いる。動静脈奇形の治療では、液体塞栓を、マイクロカテーテルを介して奇形に注入する。血管閉塞を治療するための機械的血栓除去は、吸引かステントリトリーバーの使用かのいずれかによって達成することができる。吸引は、マイクロカテーテルにより直接行うか、又は、より大口径の吸引カテーテルを用いて行う。吸引カテーテルが病変に達した後、陰圧をかけてカテーテルを通し凝血塊を除去する。あるいは、凝血塊は、マイクロカテーテルを通してステントリトリーバーを配置することにより除去することができる。凝血塊がステントリトリーバーと一体化した後、ステントリトリーバーとマイクロカテーテルをガイドカテーテルに引っ込めて凝血塊を回収する。
PCIで医師は、ロボットシステムを使用し、冠動脈ガイドワイヤを操作することにより病変へのアクセスを得て、治療を実施して正常な血流を回復させる。このアクセスは、ガイドカテーテルを冠動脈口に着座させることによって可能とされる。ガイドワイヤの遠位先端が病変を越えてナビゲートされ、複雑な解剖学的構造の場合は、マイクロカテーテルを用いてガイドワイヤの適切な支持を提供する。病変にステント又はバルーンを送達して留置することにより血流を回復させる。病変は、ステント留置に先立って、病変の前拡張のためにバルーンを送達するか、あるいは、例えばレーザ又は回転式アテローム切除カテーテル及びガイドワイヤを通したバルーンを用いてアテローム切除を実施するか、のいずれかによる前処置を必要とする場合がある。撮像カテーテル又はFFR測定を用いて画像診断及び生理学的測定を実施し、適切な治療を決定する場合もある。
PVIで医師は、ロボットシステムを用い、NVI及びPCIと同様の技術で治療を行い血流を回復させる。ガイドワイヤの遠位先端が病変を越えてナビゲートされ、複雑な解剖学的構造の場合には、マイクロカテーテルを使用してガイドワイヤに対する適切な支持を提供する。病変にステント又はバルーンを送達して留置することにより血流を回復させる。PCIの場合と同様に、病変の前処置や画像診断を行うこともある。
一態様において、ロボットカテーテルシステムのアダプタは、止血弁の外側回転可能部を囲むように構成された開口を画定する本体部を含み、外側回転可能部は開口内で回転可能とされる。遠位端接続部が、止血弁の一部と係合するように構成されている。近位端接続部が、細長い医療デバイス用支持シース又はトラックに接続するように構成されている。
一態様において、ロボットカテーテルシステムのクリップは、ロボット駆動器に対し相対動可能な細長い医療デバイス用支持トラックと取り外し可能に係合する本体部を含む。この本体部は、支持トラックのスリットを覆う。また本体部は、クリップの近位端部がロボット駆動器に接触するときには本体部を支持トラックから切り離すように構成された自動分離除去部を含む近位端部を有する。
ロボットカテーテルシステムは、ベースに対し可動のカテーテル駆動器を含む。コントローラが、少なくとも第1の所定位置と第2の所定位置との間で、ベースに対してカテーテル駆動器をロボット制御で動作させる。
ロボットカテーテルシステムの挿入位置を選択する方法は、ベースに対してロボット制御で移動可能なカテーテル駆動器を提供し、第1の所定位置と第2の所定位置とを選択するユーザ入力を提供することを含む。
本願は、次の図面を参照して提供される以下の詳細な説明でより深く理解される。図中、類似要素は類似の参照番号で参照される。
ロボットカテーテルシステムの斜視図。 図1のロボットカテーテルシステムの前方部分を上方から見た斜視図であり、ガイドカテーテルとY-コネクタの分解図を含む。 図2のロボットカテーテルシステムの前方部分の側面図であり、持ち上げた位置にあるY-コネクタ支持体の中に配置されているガイドカテーテルと共に示す。 図2のシステムの一部の斜視図であり、跳ね上げ位置のY-コネクタ支持体カバーと下げた位置にあるY-コネクタ及び支持体と共に示す。 図2のロボットカテーテルシステムの前方部分の平面図であり、係合位置にあるガイドカテーテルと共に示す。 ロボットカテーテルシステムの斜視図であり、取り付け位置のシースクリップと共に示す。 ロボットカテーテルシステムの斜視図であり、係合位置のシースクリップと共に示す。 剛性ガイドの弓状部分とロボットカテーテルシステムの前方の分解図。 図7のシースクリップ、可撓性トラック、及び剛性支持体の拡大図。 シースクリップと剛性ガイドの遠位端の分解図。 ロボットカテーテルシステムの前方部分の斜視図であり、延出位置にある可撓性トラックと共に示す。 ほぼ図5の11-11線に沿って切り取ったロボットカテーテルシステムの前方部分の断面図であり、可撓性トラックのスリットに突出した延長部を示す。 ほぼ図6Aの12-12線に沿って切り取ったロボットカテーテルシステムの前方部分の断面図であり、挿入位置にあるシースクリップを示す。 ほぼ図6Bの13-13線に沿って切り取ったロボットカテーテルシステムの前方部分の断面図であり、操作位置にあるシースクリップを示す。 ロボットカテーテルシステムの平面図であり、完全に後退した位置にある可撓性トラックと共に示す。 ロボットカテーテルシステムの平面図であり、延出した位置にある可撓性トラックと共に示す。 ロボットカテーテルシステムの平面図であり、第1の位置にあるロボット駆動器と共に示す。 ロボットカテーテルシステムの平面図であり、第2の延出位置にあるロボット駆動器と共に示す。 ロボットカテーテルシステムの後方斜視図であり、リニア駆動器を示す。 ロボットカテーテルシステムの分解後方斜視図であり、ロボット駆動器ベースに対する組み付け前のカセットと共に示す。 ロボットカテーテルシステムの後方斜視図であり、ロボット駆動器ベースに固定されたカセット及び非係合位置にあるロックトラッククランプと共に示す。 ほぼ図20の21-21線に沿って切り取ったロックトラッククランプの拡大図。 係合位置にあるロックトラッククランプの拡大斜視図。 係合位置にあってロック解除されたロックトラッククランプの断面図。 ロックトラッククランプの一部の分解図。 ロック解除位置にあるロックトラッククランプの断面図。 ロック位置にあるロックトラッククランプの断面図。 ロック解除位置にあるロックトラッククランプの断面図。 ロック位置にあるロックトラッククランプの断面図。 遠隔コントロールステーションを有するロボットカテーテルシステムの概略図。 ガイドカテーテルを患者に使用中のロボットカテーテルシステムの説明図。 止血弁制御機構の図。 止血弁後部の開閉を説明する止血弁の断面図。 シースクリップの斜視図。 図31のシースクリップの斜視図であり、イントロデューサと共に示す。 図31のシースクリップの斜視図であり、シースクリップに接続したイントロデューサと共に示す。 ロボットカテーテルシステムの分解図。 アダプタの斜視図。 アダプタを止血弁に固定した図34のロボットカテーテルシステム。 クリップの斜視図。 図34のロボットカテーテルシステムであり、アダプタに固定された可撓性トラックカップラと可撓性トラックに固定されたクリップと共に示す。 可撓性トラックから取り外したクリップの斜視図。 カテーテルシステムの平面図で、カバーは閉鎖位置にあり、カテーテルシステムはシステム全体の部分図である。 カテーテルシステムの側面図であり、閉鎖位置にあるカバーと共に示す。 可撓性トラックに固定されるカバーの斜視図 カテーテルシステムの平面図で、カバーは開放位置にあり、カテーテルシステムはシステム全体の部分図である。 中間シース及び遠位シースを有するカテーテルシステムの斜視図。 ほぼ図43の43A-43A線に沿って切り取った概略局所断面。 ほぼ図43の43B-43B線に沿って切り取った概略局所断面。 ほぼ図43の43C-43C線に沿って切り取った概略局所断面。 ほぼ図43の43D-43D線に沿って切り取った概略局所断面。 ほぼ43A-43A線に沿って切り取った概略局所断面図であり、制御されているカテーテルの中空管腔内にあるカテーテルと共に示す。 システム構成を含むメニューオプションを有するディスプレイ。 読み出しから前進挿入構成までのメニューオプションを有するディスプレイ。 中心挿入構成にあるロボット駆動器のディスプレイ。 後方挿入構成にあるロボット駆動器のディスプレイ。 ベースに対するロボット駆動器のレベルのディスプレイ。
図1を参照すると、ロボットカテーテルシステム210は、細長い医療デバイスをロボット制御で動作させるロボット駆動器212を含む。ロボット駆動器212は、ベース214と相対的に移動可能である。可撓性トラック216は、非直線部分を有する剛性ガイド218に沿って移動可能である。図16を参照すると、可撓性トラック216は、近位端部253と遠位端部254を含む。
ここでより詳細に述べるように、可撓性トラック216は、ガイドカテーテルなどの細長い医療デバイスを支持し、ガイドカテーテルを座屈(バックリング)させることなく患者内に進めることができるようにする。
ここで使用する方向の遠位は、患者に向かう方向であり、方向の近位は、患者から離れる方向である。用語の上や上方/上側は、重力の方向に逆らうおおよその方向を指し、用語の底(下)、下方/下側や下降は、おおよそ重力の方向を指す。用語の前(前方/前側)は、ユーザと対面するロボット駆動器の側で、関節アームから遠い方の側を指す。用語の後(後方/後側)は、関節アームに最も近いロボット駆動器の側を指す。用語の内向き(内方/内側)は、主要部(機構)の中の部位を指す。用語の外向き(外方/外側)は、主要部(機構)の外の部位を指す。
ロボット駆動器212は、ベース214と相対的に移動可能なロボット駆動器ベース220と、作動可能にロボット駆動器ベース220に固定されるカセット222とを含む。一実施形態において、カセット222は、剛性ガイド218を画定する構造を含む。一実施形態において、ベース214は、単独で又はカセット222との組み合せで、剛性ガイド218を画定する。
一実施形態において、ベース214は関節アーム224に固定され、この関節アーム224は、ユーザが患者近くにロボット駆動器212を配置できるようにする。一実施形態において、ベース214は、関節アーム224の遠位の部分である。関節アーム224は、柵クランプ又はベッドクランプ226によって患者ベッドに固定される。これによりベース214が患者ベッドに対し固定される。関節アーム224の操作によって、ベース214は、患者ベッド上に横たわる患者に対して定位置に位置決めされる。患者に対してロボット駆動器212を所望の位置にセットした後は、関節アーム224のアームを固定することができる。
図2を参照して、ガイドカテーテル228などの細長い医療デバイスが、カセット222を介してロボット駆動器212に作動可能にして固定される。ガイドカテーテル228は、近位端部230、反対側の遠位端部232、及び近位端部230と遠位端部232との間に延伸する中間部234を含む。一実施形態において、ガイドカテーテル228の近位端部230は、Y-コネクタ233及びY-コネクタ係合器236へ作動可能に固定される。一実施形態において、Y-コネクタ233は、Y-コネクタ係合器236によってカセット222に固定される止血弁であり、そのY-コネクタ係合器236は、カセット222の一部をなすY-コネクタホルダ238と、蓋243及び支持部245を含めた筐体244とを含む。Y-コネクタホルダ238は、カセット222内に配置されるガイドカテーテル駆動器240を含み、そして、ロボット駆動器ベース220に作動可能に接続される。ガイドカテーテル駆動器240は駆動機構を含み、この駆動機構がガイドカテーテル228と作動可能に係合し、遠隔コントロールセンターによって提供される指令に基づいて、ガイドカテーテル228を、その長軸(長手方向軸)のまわりに、長軸補正に従って、回転させる。
図3を参照すると、Y-コネクタの筐体244は、持ち上げられた組み付け位置に回動し、ガイドカテーテル228及びY-コネクタ233の容易な組み付けを提供する。図4を参照すると、Y-コネクタの筐体244は、持ち上げ位置から使用時に作動する下方位置へ、ベクトル242のように回動する。一実施形態において、ガイドカテーテル駆動器240は、ガイドカテーテル228の近位端部230と接続される回転ルアーロックコネクタのギア241と相互作用して、ガイドカテーテル228をその長軸のまわりにロボット制御で回転させる。長軸のまわりにガイドカテーテル228をロボット制御で回転させる、Y-コネクタホルダ及び駆動器の作動は、米国特許出願公開US2014/0171863A1「Hemostasis Valve for Guide Catheter Control」に説明されており、この出願の全内容がここに援用される。Y-コネクタ止血弁233のロボット制御については後述する。
図4及び図6を参照すると、Y-コネクタホルダ238は、開位置と閉位置との間で枢動する蓋243を含む。Y-コネクタホルダ238は、リリースボタン246によって解除可能にしてカセット222の一部に係合される。ボタン(レバー)246の操作により、Y-コネクタホルダ238を作動下方位置から持ち上げ位置に回動させて、ガイドカテーテル228及びY-コネクタ233を装填することができる。
図5を参照して、ガイドカテーテル228、剛性ガイド218、及び可撓性トラック216の間の関係を説明する。ガイドカテーテル228は、カセット222内でその長軸248に沿った直線的な位置を維持し、そして少なくともカセット222から先の所定の距離の間は直線的な位置を維持する。一実施形態において、長軸248は、カセット222の長軸と一致している。
経皮的冠動脈インターベンション(PCI)などの医療処置において、ガイドカテーテル228は、ガイドワイヤやバルーンステントカテーテルなどの他の細長い医療デバイスを患者内に誘導し、探索的診断を行うため又は患者脈管系内の狭窄を治療するために、使用される。一つのこのような処置において、ガイドカテーテル228の遠位端部232は、患者心臓の心門に着座させる。ロボット駆動器212は、ガイドワイヤ及び/又はバルーンステントカテーテルなどの作業カテーテルを患者の内外で駆動する。ガイドワイヤ及び作業カテーテルは、ロボット駆動器212の遠位端部と患者との間でガイドカテーテル228の中で駆動される。一実施形態において、長軸248は、カセット222がガイドワイヤを回転させるときの軸であるし、カセット222がその長軸に沿ってガイドワイヤを駆動し、その長軸に沿ってバルーンステントカテーテルなどの作業カテーテルを駆動する軸である。一実施形態において、ロボット駆動システムは、米国特許番号7,887,549「Catheter System」に開示されているタイプのものであり、この特許の全内容はここに援用される。ロボット駆動システムは、カテーテルなどの細長い医療デバイス及びガイドワイヤ及び経皮デバイス技術で知られている他のデバイスに直線及び/又は回転の運動を提供するデバイス駆動器に作動可能に連結されたモータにより駆動される第1のアクチュエータを含む。デバイス駆動器は、細長い医療デバイスに直線及び/又は回転の運動を付与するために、ローラ、パッド、又は他の既知の係合機構を使用することができる。一実施形態において、ロボット駆動システムは、カテーテルに直線運動を提供するデバイス駆動器に作動可能に連結されたモータにより駆動される第2のアクチュエータを含む。
図5、図7、及び図9を参照すると、剛性ガイド218の遠位端部にカラー250が形成されている。カラー250は、上下方向に延伸した開口278を含み、この開口278を通してガイドカテーテル228が可撓性トラック216に装填される。
可撓性トラック216の遠位端部254の末端は、カセット222に取り外し可能に接続されるシースクリップ256に固定される。可撓性トラック246は、遠位端部252の末端に固定されたカラー250に含まれる。図9を参照すると、一実施形態において、シースクリップ256は、装着部260を有した近位端部258を含む。可撓性トラック216の遠位端部254は、装着部260に固定される。シースクリップ256は、ユーザがシースクリップ256及び可撓性トラック216を操作できるようにする摘み部262を含む。摘み部262と可撓性トラックの装着部260との間には、カラー係合部264がある。カラー係合部264は、カラー250内でシースクリップ256を位置決めするように構成されたガイド位置決め部266を含む。
図7を参照すると、剛性ガイド218は、上側部268と、下側チャンネル部270とを含む。複数の締結具又は他の締結機構を用いて固定された上側部268と下側チャンネル部270とで内部チャンネル272が形成され、内部チャンネル272を通って可撓性トラック216が剛性ガイド218に対して移動する。
図8を参照すると、可撓性トラック216は、可撓性トラック216の遠位端部254の末端に隣接する所から可撓性トラック216の近位端部に向かって所定の距離だけ位置する開口274を含む。可撓性トラック216の遠位端部254がカラー250に隣接して配置されると、開口274は、カラー250から、剛性ガイド218が長軸248から離れて弓状経路を開始する領域まで延在するように、カラー250からY-コネクタホルダに向かって十分な距離だけ延伸する。一実施形態において、弓状経路は、弓状経路に沿って少なくとも1点の変曲点を有するS字曲線を形成する。以下に述べるように、開口274は、ガイドカテーテル228が長軸上の位置から直接的に可撓性トラックの中空内部へ入るための経路を提供する。このようにして、ガイドカテーテル228が直線状であるにもかかわらず、ガイドカテーテル228は、開口274近くの可撓性トラック216の中に配置可能である。別の言い方をすれば、一実施形態において、ガイドカテーテル228は、ガイドカテーテル228が開口274を通して挿入されるときに真っ直ぐな直線状である。一実施形態において、開口274は、可撓性トラック216の遠位端部254の末端の開口のまわりに90度で延在する。開口274は、可撓性トラック(チューブ)216のほぼ全長にわたって延在するスリット286に向けて先細りである。一実施形態において、スリット286は、開口274から、ロボットカテーテルシステムの全体的に意図した動作を通じてガイドカテーテル228が可撓性トラック216の内側へ入り且つ出ることができるように十分な距離、延伸している。開口274は、可撓性トラック216の外面における一対のほぼ平行な切断線288,290によって画定される。開口274は、さらに、切断線288からスリット286に向かって延在する弓状線296をもった先細り領域294によって画定される。一実施形態において、可撓性トラック216は、スリット286を開いた状態に維持するのに十分な剛性を備えており、つまり、スリット286を画定する可撓性トラック216の外面の2つの部分は、ここに説明されるように可撓性トラック216の移動中に分離したままであり、開口が無くなるようなことがないように互いにぶつからない。一実施形態において、スリット286は、可撓性トラック216のある部分が剛性ガイド218のある区域を移動しているときには、つぶれる。一実施形態において、ガイドカテーテル228が可撓性トラック218に入り且つ出る領域を除いて、スリット286はつぶれる、つまり、スリットを画定する2つの縁が互いに接触する。スリットを画定する縁は、非直線の弓状部分が始まる剛性ガイドの部分と長軸248が一致する領域において、延長部298により強制的に離間させられる。
図1を参照して、可撓性トラック216の遠位端部は、近位の開口276を通して剛性ガイド218のチャンネルに供給される。剛性ガイド218は、近位の開口276で始まる直線状の部分と、上側部(カバー)268及び下側部(ベース)270によって画定される非直線状の部分とを含む。一実施形態において、非直線状部分は少なくとも1点の変曲点を有する弓状部分である。可撓性トラック216は、最初に、可撓性トラック216の遠位端部254が剛性ガイド218のカラー250の先へ延出するまで、可撓性トラック218の遠位端部254を剛性ガイド218の近位の開口276に挿入することによって、剛性ガイド218内に配置される。可撓性トラック216の遠位端部254は、シースクリップ256の近位端部258に作動可能に接続される。シースクリップ258がカラー250内に配置されると、位置決め部266が、カラー250内の対応する嵌合溝に位置決めされる。シースクリップ256は、カラー250の開口278とシースクリップ258のチャンネル開口276とが整合する第1の挿入位置に決められる。
可撓性トラック216は、開口274が上方に向くように、技術者又は操作者によって剛性ガイド218内で回転させられる。言い換えれば、可撓性トラック216の開口274は、シースクリップ256がカラー250と係合したときにシースクリップ256の開口276がカラー250の開口278と整合し、可撓性トラック216の開口274とも整合するようにして、シースクリップ256に固定される。
図10を参照して、可撓性トラック216は、遠位位置にカラー250を越えて延出している可撓性トラック216の部分でシースクリップ256に固定される。可撓性トラック216の遠位端部254の延伸は、可撓性トラック216のシースクリップ256への容易な挿入を可能にする。可撓性トラック216は、剛性ガイドの材料の弾性係数よりも小さい弾性係数をもつ可撓性材料から形成されるので、可撓性トラック216は、剛性ガイド218によって画定されるチャンネルの湾曲した非直線部分に沿って移動する。留意すべきは、可撓性トラック216の弾性係数が、剛性ガイド218の非直線部分に沿った移動で可撓性トラック216が破損したり折れたりする値よりも低いことである。一実施形態において、可撓性トラック216は、ポリテトラフルオロエチレンPTFE材料で形成される。可撓性トラック216の遠位端部254の末端と共にシースクリップ256は、カラー250の近傍に移動する。可撓性トラック216と共にシースクリップ256を回転させ、シースクリップ256の開口276を、ガイドカテーテル挿入位置を画定するカラー250の開口278と整列させる。一実施形態において、以下に説明するシースクリップ420は、適切な挿入用向きでカセット222に受容されるように構成される。
図5を参照すると、ガイドカテーテル228は、カラー250の開口278を通して、そして、シースクリップ256の開口276を通して、可撓性トラック216の開口274内に位置決めされる。図5及び図9を参照すると、シースクリップ256の遠位端部280は、開口284を有するカラー282を含む。挿入位置のガイドカテーテル228は、開口274を通り、カラー250の開口278を通り、シースクリップ256の開口276,284を通って、可撓性トラック216の中へ延伸する。この挿入位置においてガイドカテーテル228は、Y-コネクタホルダ238からシースクリップ256の遠位端部を通って、長軸248に沿った真っ直ぐの直線状配向を維持している。
図11を参照すると、剛性ガイド218は、剛性ガイド218の外壁によって画定されるチャンネル内に突出する延長部298を含む。延長部298は、スリット286を通って可撓性トラック218の内部チャンネル内に受け入れられる。延長部298は、剛性ガイド218の弓状部分の遠位端部300の近くに位置する。延長部298はスリット286によって画定される開口と同等かそれ以上の厚さをもち、スリットを画定する可撓性トラック216の縁を分離したままに維持し、ガイドカテーテル228がスリットを通って可撓性トラック216のチャンネル部内に延伸できるようにする。一実施形態において、延長部298の厚さは、スリットによって画定される開口及びガイドカテーテル228の直径よりも大きい。これにより、スリット286によって画定される開口は、延長部の所で且つそのすぐ近くで広がり、ガイドカテーテル228の部分の挿入と抜去を行える。一実施形態において、スリットによって画定される開口はガイドカテーテル228の直径よりも小さく、このことは、ロボットカテーテルシステムの動作中に可撓性トラック216のチャンネル内にガイドカテーテルの遠位部分を保持するのに役立つ。
図6A及び図12を参照して、シースクリップ256は、開口276が上向にある挿入位置に配置される。言い換えると、開口276が、上方からアクセスされる開口を画定するシースクリップ256内のチャンネルによって形成される。この配向により、ガイドカテーテル228は、ガイドカテーテルがカセット222に固定されているのと同じ向きにあるシースクリップ256のチャンネル及び可撓性トラック216の開口274の中に配置される。この配向において、ガイドカテーテル228は、シースクリップ256の開口276及び284を通し、そして可撓性トラック216の開口274を通し、可撓性トラック216のチャンネル内に配置することができる。
図6B及び図13を参照すると、一実施形態において、シースクリップ256は、開口276が図12に示した上下の向きから90度に向くまで、長軸248のまわりに回転している。これにより、ガイドカテーテル228は、可撓性トラック216のチャンネル内に保持されるように補助される。シースクリップ256の90度回転で、延長部298は、長軸248に間近のスリット286によって画定される開口を広げるように作用する。これにより、ガイドカテーテル228は、スリット286を画定する可撓性トラックの縁から干渉を受けることなく、可撓性トラック216に入り且つ出ることができる。後述する一実施形態のシースクリップ420は、回転させる必要はなく、カセット222から遠位へ単純に引き離すだけでよい。
一実施形態において、シースクリップ256は、図6Bに図示された第1の方向90度に回転させられるが、別の実施形態においては、シースクリップ256は、その方向と反対方向に90度回転させられる。シースクリップ256は、90度未満又は90度を超えて回転させることも想定される。後述する一実施形態では、シースクリップ420を回転させる必要はない。
図14及び図15を参照すると、一実施形態において、シースクリップ256は図13に示した作動位置へ回転させてあり、このシースクリップは、シースクリップ256の遠位端部280が患者に近接するまで、長軸248に沿ってカセット222から離れる方向に、ユーザにより引っ張られる。一実施形態において、イントロデューサが、シースクリップ256の遠位端部280に固定されている。イントロデューサは、患者に固定されて積極的に患者に位置付けられるデバイスであり、ガイドカテーテル、ガイドワイヤ、及び/又は作業カテーテル等の細長い医療デバイスの患者への挿入及び抜去を、患者に対する最小限の組織損傷で可能にする。操作者が、イントロデューサが患者に近接するようにシースクリップ及び同時に可撓性トラックを患者に向かって引っ張ると、可撓性トラックは、ロッククランプ(ロックトラッククランプ)310によって位置固定される。
ロッククランプ310が可撓性トラック216をベース214に対し固定すると、可撓性トラック216の一部は、患者が患者ベッドでじっとしている限り、患者ベッド及び患者に対して固定された位置となる。図18を参照すると、リニア駆動器312は、遠隔コントロールステーションを介しユーザによってロボット制御されるリニアスライドを含む。カテーテル駆動の駆動器312は、長軸248に沿ってロボット駆動器212を駆動する。剛性ガイド218がロボット駆動器212に対して固定されているので、可撓性トラック216は、ロボット駆動器212が長軸248に沿って移動すると、剛性ガイド218に対し相対的に移動する。
図14、図15、図16、及び図17を参照して、剛性ガイド218に対する可撓性トラック216の操作及び移動を説明する。図14を参照すると、可撓性トラック216は、上述のようにガイドカテーテル228がシースクリップ256及び可撓性トラックの開口274の中に配置される挿入の第1の位置で示されている。図15を参照して、シースクリップ256が上述のようにカセット222からリリースされると、シースクリップ256及び可撓性トラックの遠位端部はユーザによってカセット222から離して引き出され、シースクリップ256の遠位端部が、経皮的介入を行う患者の進入点の近くへもっていかれる。以下にさらに詳述するように、ロッククランプ310が可撓性トラック216の一部を作動可能にクランプし、可撓性トラック216がベース214に対し固定される。
図14及び図15を参照すると、剛性ガイド218の弓状部分内に位置する可撓性トラック216の部分は、剛性ガイド218の遠位端部から、ほぼ長軸248に沿った方向に引き出される。同様に、剛性ガイド218の弓状部分の外に位置していてガイド内に位置していなかった可撓性トラック216の部分322が剛性ガイド218の弓状部分に引き込まれ、可撓性トラックの末端が患者に向かってどれだけ引っ張られるかに従って、可撓性トラック216の部分322が剛性ガイド218の弓状部分に入り、ここから延出もし得る。言い換えれば、可撓性トラック216は、ガイドカテーテルシステムの動作に伴って変化する3つの概略領域を含む。第一に、近位端部253から剛性ガイド218の弓状部分の開口324までの可撓性トラック部分を含む近位領域である。また、可撓性トラック216は、剛性ガイド218の弓状部分の近位端部324と、カラー250に近接する剛性ガイドの弓状部分の遠位端部325との間に位置する第2の部分を含む。そして可撓性トラックは、ほぼ長軸248に沿うベクトルによって画定される方向において剛性ガイド218のカラー250から延在する第3の領域を含む。なお、前記ベクトルは、Y-コネクタで始まり、カラー250に向かう方向に延在する。
上述の可撓性トラック216の第1の領域及び第2の領域は、長軸248からオフセットしていて長軸248に沿ってはいない。可撓性トラック216の第3の部分は、可撓性トラック216が剛性ガイド218のカラー250から出るときに、長軸248とほぼ同軸である。
一つのタイプのインターベンション処置の間、ガイドカテーテル228は、イントロデューサを通して患者の大腿動脈に挿入され、患者の心臓の冠状動脈口の近くに配置される。操作者がガイドカテーテルの遠位端部をロボット制御で再配置したい場合がある。図16及び図17を参照して、ガイドカテーテル228の遠位端部の制御を説明する。図16を参照すると、ガイドカテーテル228は、シースクリップの末端から離れる方向にガイドカテーテル228の末端をさらに延伸させるために、シースクリップ256の遠位端部より先へ延出する遠位部分を有する。上述のように、ガイドカテーテル228の遠位端部は、患者の心門近くに配置され得る。ガイドカテーテル228の遠位端部のロボット制御は、リニア駆動器312によるベース214に対するロボット駆動器212の移動によって達成される。ガイドカテーテルは、カセット222からシースクリップ256までに可撓性トラックのチャンネル内に位置する。可撓性トラック216がベース214に対して固定されるので、上述の可撓性トラック216の第2の部分が、剛性ガイド218の弓状部分内から、長軸248からオフセットした位置へ移動する。同様に、カラー250を越えて遠位側に延伸する可撓性トラック216の第3の部分が後退し、剛性ガイド218の弓状部分内に移動し、その際、長軸248から離れてオフセットされることになる。
もしPCI処置中にガイドカテーテルが心門から外へ滑り始めた場合、ロボット駆動器212を患者に向かってロボット制御で移動させることによって、ガイドカテーテル228の遠位端部を延ばし患者の心門に戻すことが可能である。その際、ガイドカテーテル228の遠位端部は、一例として、患者の心門にガイドカテーテルの遠位端部を再挿入するか又は着座させるべく患者の方へ移動する。ロボット駆動器212が長軸248に沿って移動すると、可撓性トラック216は、剛性ガイド218に対し相対的に移動する。実際の動作において可撓性トラック216の一部は、ロッククランプ310でベース214に対し間隙をもって固定される。しかしながら、剛性ガイド216の弓状部分内に位置する可撓性トラック216の部分は、ロボット駆動器212が移動している方向に従って、長軸248に向かうかこれから離れるように移動する。ガイドカテーテル228は、剛性ガイド218の弓状部分の中か外へ動いている可撓性トラック216の区域の中か外へ移動する。このようにして、カセット222とシースクリップとの間のガイドカテーテル228の部分は、常に可撓性トラック216のチャンネル内に位置する。これにより、ガイドカテーテル228は、バックリングなく、又は経皮的インターベンション処置中の他の好ましくない動きを起こすことなく、可撓性トラック216内で操作され得る。
図16及び図17を参照し、剛性ガイド218に対する可撓性トラック216の移動について、可撓性トラック216上の1つの区域Aに関連させて説明する。一例において、可撓性トラック216の区域Aは、剛性ガイド218の遠位のカラー250の所に位置している。
操作者が、ガイドカテーテル228を、カラー250から離れる方向にさらに患者の中へ又は患者に向けて挿入すると決定した場合、遠隔コントロールステーションで入力デバイスがユーザによって操作され、リニア駆動器312の作動によって、ロボット駆動器212が長軸248に沿って遠位方向へ駆動される。ガイドカテーテル228の近位端部は、クランプによってカセット222内で軸方向には固定されているので、カセット222を含むロボット駆動器212がリニア駆動器312によりベース214に対して相対的に移動すると、患者に向かう方向においてガイドカテーテル228が長軸248に沿って遠位の方へ移動する。その結果、ガイドカテーテル228の遠位端部は、患者の方へ及び/又は患者の中へ移動する。
ロボット駆動器が長軸248に沿って移動すると、可撓性トラック216の区域Aはカラー250を通って剛性ガイド218内に移動し、可撓性トラック216の区域Aが剛性ガイド218の近位の開口の所にくるまで、剛性ガイド218の弓状部分に沿って移動する。これにより、可撓性トラックの遠位端部は一定の位置にとどまるが、可撓性トラック216の区域Aは長軸248から外れるか又はオフセットする。区域Aが、カラー250の近くのポイントから、剛性ガイド218によって画定される弓状部分のチャンネルに移動すると、ガイドカテーテル228は、カラー250近辺の係合ゾーンにあるスリットを通って可撓性トラック216のチャンネル(中空内腔)に入る。このようにして、可撓性トラック216は、ガイドカテーテル228の遠位端部が患者に向かって移動するか患者から離れる方に移動するときに、カラー250と患者との間でガイドカテーテル228に対する連続した支持及び案内を提供する。
同様に、操作者がガイドカテーテル228の遠位端部を患者内から後退させたい場合、ユーザは、遠隔コントロールステーションを通じてリニア駆動器に指令を出し、ロボット駆動器212を患者から離れる方向に移動させる。これにより、可撓性トラック216の区域Aは、剛性ガイドの弓状部分の近位端部に入り、そして、区域Aが剛性ガイド218の遠位端部から出るまで剛性ガイド218のチャンネル内で誘導されることになる。ガイドカテーテル228は区域Aのスリットに入り、言い方を変えれば、可撓性トラックの区域Aに生成される同心円内に位置するスリットの部分を介してガイドカテーテル228の一部が可撓性トラック216に入ることになる。留意すべきは、可撓性トラックの区域は、ロボット駆動器が患者に向かって移動するときと患者から離れる方に移動するときで剛性ガイドの異なる領域に位置するけれども、可撓性トラックの近位端部及び遠位端部は、ロボット駆動器が長軸に沿って移動しても一定の位置に留まる、とうことである。
図19~図26を参照すると、ロッククランプ310は、ベース214に作動可能に接続された基部320と、係合部324を介して基部320に連結されたクランプ部322とを含む。係合部324は、基部320にある一対の留め具370,371を含み、留め具370,371が、クランプ部322にある2箇所の凹所又は溝360及び362を使用して部分357と係合する。クランプ部322は、剛性ガイドにおける開口に回動可能に受容される剛性ガイドコネクタ328を有する本体326を含む。コネクタ328は、剛性ガイド218の開口に受け入れられる円筒状部356を含む。図21を参照すると、クランプ部322が跳ね上げ位置にあって、この位置は、カセット222から外方又は後方に延伸するクランプ部322を伴わずに、ロボット駆動器ベース220から分離してカセットを運ぶために使用可能である。クランプ部322は、ベース部320との連結のために、剛性ガイド218内の開口に近接する剛性ガイド218の長軸のまわりに、外方へ回動する。
図24を参照して、円筒状部356は、これを貫通して延伸するチャンネルを画定し、可撓性トラック216がそのチャンネルを通る。円筒状部356からチャンネル内へ内向きに延びているのが平坦支持部332である。内側円筒状ガイド部330が平坦支持部332から延在し、この円筒状ガイド部は円筒状部356と同軸である。可撓性トラック216は、剛性ガイド218の近位の開口を通され、内側円筒状ガイド部330の中を通り過ぎ、このときに、可撓性トラック216のスリットが平坦支持部332を通過する。このように、可撓性トラック216は、内側円筒状ガイド部330と円筒状部356との間に配置される。図26Aを参照すると、円筒状部356は長手方向開口を含み、この長手方向開口を通して、カム部338が、本体326から内側円筒状ガイド部330と円筒状部356との間に画定される領域に向かって延在する。後述するように、カム部338は、内側円筒状ガイド部330に対して可撓性トラック216をロックするように作用する。
クランプ(カムロック)部322は、ハンドル354とベアリング面(ベアリング)358とカム355とを有するハンドル部334を含む。ハンドル部334は、キー付開口350を通して下側キー受容部344に接続されるキー付ポスト352を含む。締結具がハンドル部334を下側キー受容部344に固定する。本体326は、ベアリング面358とカム355とを通す開口336を含む。カム部(カムプレート)338は、内面を有する開口342を含む。カムプレート338は、ロック面340を含む。使用時には、カムプレート338が、開口342が開口336と整列するように、本体326のスロット内に配置される。
図25A、図26Aを参照すると、ロック解除位置においてロック面340は、可撓性トラック216と当接しない。図25B及び図26Bを参照すると、ベアリング358が開口336の壁と協働し、開口336においてハンドル334を中央に位置決めしている。カム355は、カムプレート338の開口342内に配置されており、ハンドル部334の回転に伴って、ロック面340が剛性ガイド218に対し向かうか離れることにより、ロッククランプ310及びこれによりベース214に対して可撓性トラック216をロックしまたロック解除する。
図29及び図30を参照すると、Y-コネクタ233は、近位ポート、遠位ポート、及び近位ポートと遠位ポートとの間に延在する内腔を有する第1の脚部を備えた弁体を含む止血弁402である。少なくとも1つの弁が近位ポートに隣接する内腔に位置し、インターベンショナルデバイスの通過を可能にしている。弁体は、第1の脚部に対し傾斜して延伸し、第1の脚部と流体連通している第2の脚部を含む。回転(雄)ルアーロックコネクタを遠位ポート近傍の弁体に回転可能に接続し、これにガイドカテーテル228の近位端部を固定する。
一実施形態において、止血弁402は、インターベンショナル処置で失われる可能性のある血液を抑止するために使用されるブリードバック(逆止)弁を含む。ブリードバック弁は、ガイドワイヤなどの細長い医療デバイスを弁を通し延伸させられるように作用する一方で、弁を通る出血を最小限にする。一実施形態において、止血弁402は、近位端部の開口の大きさを調節できるようにするTuohy-Borstアダプタを含む。弁の長軸のまわりの係合部の回転が、開口の直径を増減させるように作用する。
一実施形態において、ブリードバック弁は、係合部の一方向の動作又は変位により、閉位置から全開位置へ開かれる。一例において、係合部は、細長い医療デバイスの長軸に沿って押されるか引っ張られて、弁を全開又は全閉させる。係合部の長軸のまわりの係合部の回転によってTuohy-Borst弁を開閉する回転係合部と、係合部が長軸に沿って移動してブリードバック弁を開閉するプッシュプル制御という両方のタイプの制御を含んだ止血弁もある。弁を開閉するためにレバー又はラチェットを使用するなど、他のタイプの制御機構も知られている。
図29及び図30を参照すると、止血弁402は、係合部416の回転によってTuohy-Borst弁を作動させる係合部416と、係合部416を止血弁の長軸に沿って移動させることによって弁を全開位置と全閉位置とにするブリードバック弁のプッシュプル調節とを含む。
Tuohy-Borst弁及びブリードバック弁の制御は、遠隔コントロールステーション14からのロボット制御で、第1の従動部404に作動可能に接続された第1の駆動部406によって係合部を長軸のまわりに回転させることで達成される。一実施形態において、第1の駆動部は駆動歯車であり、従動部404は、係合部416に固定されて駆動歯車に動作可能に接続されたベベル歯車である。第2の駆動部412が係合部に作動可能に接続されており、係合部416を止血弁の長軸に沿って変位させる。一実施形態において、第2の駆動部は、遠隔コントロールステーション14によって制御されるモータを介してロボット制御されるレバーである。レバー412は、係合部416の外周におけるカラースロット414と動作可能に係合し、レバー412の動きが、先に述べたように閉位置と開位置との間でブリードバック弁を開く係合部材416の変位をもたらす。
一実施形態において、ユーザは、ユーザ入力を通して指令を与えることによって第1の駆動部406及び第2の駆動部412を動作させ、係合部416を長軸のまわり及び/又は長軸に沿って回転及び/又は変位させて、ブリードバック弁及びTuohy-Borst弁を開閉させることができる。一実施形態において、第1の駆動部406及び第2の駆動部412は、血流を感知及び/又は止血弁及び/又は患者の脈管構造を通して細長い医療デバイスを移動させるのに必要な摩擦力を感知するセンサに応答して、遠隔(ロボット)コントロールステーション14によって自動的に作動させられる。細長い医療デバイスをロボット制御で回転させ及び/又は変位させるのに必要な力をシステムが検出すると、システムは何らかの所定の値に達し、プロセッサが、一方又は両方の弁の開口を徐々に開閉する指令を提供することになる。患者の血圧の及び/又は血液が弁を通って失われているかどうかのモニタリングが、弁の開口を適切に調節するためのアルゴリズムにおける因子として使用されることになる。
図27を参照して、ロボットカテーテルシステム210は、患者ベッド22に隣接する患者ベッドサイドシステム12を直接作動させる。遠隔ワークステーション14は、コントローラ16と、ユーザインタフェース18と、ディスプレイ20とを含む。撮像システム24は、カテーテル式の医療処置(例えば、非デジタルX線、デジタルX線、CT、MRI、超音波など)と併用され得る医療撮像システムのいずれかである。一実施形態において、撮像システム24は、ワークステーション14と通信するデジタルX線撮像装置である。撮像システム24は、特定の処置中に患者の適切な領域のX線画像を取得するように構成されている。例えば、撮像システム24は、心臓の状態を診断するために心臓のX線画像を1つ以上取得するように構成される。撮像システム24は、処置中のガイドワイヤ、ガイドカテーテル、及びステントなどの作業カテーテルを適切に位置決めするべく、ワークステーション14のユーザを補助するために、カテーテル式の医療処置の間に1つ以上のX線画像(例えば、リアルタイム画像)を取得するように構成されもする。1つ以上の画像は、ディスプレイ20に表示され、ユーザがガイドワイヤ又は作業カテーテルの遠位先端を患者の脈管構造内の適正な位置に正確に配置できるようにする。
図28を参照すると、可撓性トラック216が、長軸248に沿って患者に向かって延伸している。しかし、処置中に患者が動くと、シースクリップが患者から引き離されたり、患者の方へ引きつけられることがある。一実施形態において、可撓性トラック216は、カセット222の遠位端部と患者との間に弧状の形状を呈する。可撓性トラック216によって画定される空洞内に配置されたガイドカテーテル228は、可撓性トラック216と同じ弧状の形状を呈する。患者が処置中にカセット222から離れる方へ動いた場合、弧状の形状390はフラットになる。同様に、患者が処置中にカセット222の方へ動いた場合、弧状の形状390はより顕著になる。両方の状況において、可撓性トラック216は、PCI処置中にガイドカテーテル228のバックリングを防止する。
図31を参照すると、一実施形態において、シースクリップ420は、カセット222の遠位端部に積極的に受容される。可撓性トラック216の遠位端部は、半径方向に延伸するハンドル部428に隣接したシースクリップ420に固定されており、シースクリップ420は、開口432を有する溝430を含む。可撓性トラック216の遠位端部は、溝430の底部内に位置する。図31に示される装着位置では、シースクリップ420の長軸は、ロボット駆動器212の長軸248と同軸である。先端のシースクリップ420と可撓性トラック216が作動位置にあると、ユーザは、ハンドル部428を引っ張り、シースクリップ420とこれに取り付けられた可撓性トラック216とを、ロボット駆動器212から離れる方向に患者に向けて引き出す。一実施形態において、カセット222に対してシースクリップ420を回転させる必要はない。ユーザは、ロボット駆動器212から離れる方向へ遠位にシースクリップ420を引っ張るだけである。
図32及び図33を参照すると、シースクリップ420は、イントロデューサシース422を解除可能に係合するイントロデューサシース接続部424を含む。イントロデューサシース接続部は、少なくとも、シースクリップ420の近傍でハンドル部428に回転可能に連結する部分を含む。イントロデューサシース接続部424は、イントロデューサシース422の外表面を解除可能に係合するアーム436を含み、イントロデューサシースをシースクリップ420に作動可能に連結する。図33に例示される係合位置にあるアーム436は、イントロデューサシース422がシースクリップ420から長軸に沿って患者に向かって又は患者から遠ざかる方に移動するのを防止する。イントロデューサシース422から伸びるチューブがシースクリップ420とアーム436との間に捉えられる。
図34を参照すると、一実施形態において、ロボットカテーテルシステム500は、マイクロカテーテルなどのカテーテルの動作を制御する。ロボットカテーテルシステム500は、ここに説明される多数の追加の特徴をもった上述のカテーテルシステム210と同様のものである。ロボットカテーテルシステム500の特徴がカテーテルシステム210の特徴と類似している場合は、同じ参照番号を使用する。ここに説明するロボット駆動器500は、マイクロカテーテルなどのカテーテルを、カテーテル228の案内と同様の方法において、ロボット制御で回転させ、直線的に前進/後退させる。一実施形態において、カテーテル502は、カテーテル502がY-コネクタ止血弁504を通って第2のカテーテル506の中へ延伸する処置において、使用される。一実施形態において、カテーテル502は、別の細長い医療デバイスを通す内腔をもつカテーテルである。マイクロカテーテルは、当技術分野で知られているように、低侵襲性用途などの脈管処置に使用される薄い壁の小径カテーテルである。マイクロカテーテルは、身体の脈管構造内に見られる動脈網をナビゲートするために使用される。カテーテルは、マイクロカテーテル、中間カテーテル、支持カテーテル、吸引カテーテル、及びシースを含むが、これらに限定されない様々なタイプのデバイスを含む一般用語である。
一実施形態において、カテーテル502は、ロボット駆動器212に固定されたマイクロカテーテルである。可撓性トラック216が、カテーテル228を案内するのと同様の方法でマイクロカテーテル502の上に配置される。図8を参照すると、一実施形態において、マイクロカテーテル502は、可撓性トラック216の開口274の近くで曲がるように直径及び可撓性の性質を有する。マイクロカテーテル502の直径よりも大きい直径を有するガイドカテーテル218は、開口274の近くで曲がらない。クリップ508が、カップラ420の間近の可撓性トラック216の一部に取り外し可能に固定されている。この説明のカップラ420は、可撓性トラック216をシース422の近位端部に取り外し可能に連結する。図32を参照すると、シース422はイントロデューサシースである。図34を参照すると、ガイドカテーテル506は、マイクロカテーテル502を誘導する。別の言い方をすれば、マイクロカテーテル502は、ガイドカテーテル506の内腔を通って移動する。
図34及び35を参照すると、一実施形態において、止血弁504が、中間カップラ420及びガイドカテーテル506に提供される。アダプタ510が止血弁504に取り外し可能に固定され、カップラ420は、アダプタ510に取り外し可能に連結される。
図34及び図35を参照すると、アダプタ510は、開口514を画定する中央本体部512、チャンネル部518を画定する遠位端部516、及び近位端部522のカップラ部520を含む。一実施形態において、中央本体部512は、遠位端部と近位端部との間に延在する第1の構成要素(アーム)511と第2の構成要素(アーム)513とを含む。カップラ部はタブ524を含む。一実施形態において、タブ524は、近位端部の末端526と中央本体部512との中間にある。開口(空洞)514は、止血弁504の近位端部528を囲み、チャンネル部518は、止血弁504の本体部530を囲む。一実施形態において、遠位端部516は、アダプタ510が本体部530の上に強制的に置かれるときに、柔軟性をもって離れて広がる第1及び第2の脚部534及び536を含む。脚部534及び536は、本体部530が脚部534及び536の自由端を通り越してチャンネル518内に完全に収まると、互いに向かって弾性的に戻る。このようにして、遠位端部516は、Y-コネクタ止血弁504の本体部530にスナップフィットする。ここで使用される「スナップフィット」は、相互結合する要素のある可撓性部品どうしを押し付けることによって、当該可撓性部品どうしを取り外し可能に組み合わせるために使用される組立方法である。一実施形態において、「スナップフィット」は、可撓性部分を互いに取り外せないように組み付けるために使用される組立方法を指し得る。別の言い方をすると、本体部530の幅は、脚部534及び536の末端部分538の間の間隔よりも大きい。本体部530の幅は、脚部534及び536の中間部分540及び542の間の間隔よりも小さい。したがって、本体部530が脚部534及び536の間に押し込まれるときに、本体部が完全に中間部分540及び542の中に入るまでは、末端部分538は、応力印加位置に強制的に離されることになり、この時点において、脚部534及び536に蓄積された弾発エネルギーが、脚部が元の無応力位置になるまで、末端部分を互いに向かわせるよう強制することになる。このことを、ここでは「スナップフィット」と呼ぶ。アダプタ510は、アダプタの長軸と直交するベクトルの方向に沿って、Y-コネクタ止血弁504に取り外し可能に組み付けられる。一実施形態において、アダプタの遠位端部(遠位端接続部)516は、アダプタに対してY-コネクタ止血弁504を、アダプタの長軸と同一線上にない方向へ回動させることにより、Y-コネクタ止血弁から取り外される。別の言い方をすると、Y-コネクタ止血弁は、Y-コネクタ止血弁の長軸に対してアダプタの長軸を同一線上にない方向へ回動させることにより、遠位端接続部から取り外される。一実施形態において、アダプタ510は、Y-コネクタ止血弁の上に半径方向から又は側方から装着可能である。
図32及び図33を参照すると、可撓性トラックのカップラ420は、アダプタ510のカップラ部520を、イントロデューサシース422の近位端部から延伸するサイドポートのチューブと同様の機能を果たすタブ524で、シース422との連結と同様の方法により、取り外し可能に固定する。カップラ420は、近位端部522の外側部分を覆って延在し、そして、カップラ420の一部が回転して、タブ524が可撓性トラック216から離れる方向に移動することがアーム436によって規制される。
一実施形態において、止血弁504は、アボット社が販売するCOPILOT止血弁であるが、現在及び将来利用可能な当該技術分野で既知の他の止血弁、Y-コネクタ、又は他のデバイスも使用できる。マイクロカテーテルの一部は、止血弁と取り外し可能に連結されているガイドカテーテルなどのカテーテル内へ延伸する。アダプタ520は、特定の止血弁、Y-コネクタ、又はイントロデューサシースと係合するように設計できるし、様々な止血弁、Y-コネクタ、又はイントロデューサシースの形状に取り外し可能に固定できる可変の係合部を含むこともできる。例えば、ユニバーサルアダプタのコンセプトで、アダプタの一部が、Y-コネクタの脚部の一部にスナップフィットするか、又は、止血弁の一部の外表面の回転(バルブナット又はロッキングナット又はバルブ調節ナット)は可能としながら、Y-コネクタのハウジングで機械的に締結及び/又はクランプされる。バルブナットの回転により、内部バルブ、典型的にはTouhy-Borstバルブの開度が調節される。一実施形態において、第1の方向(遠位側)へのバルブナットの移動が内部バルブを完全に開き、一方、第1の方向のまわりの回転が内部バルブの開度を徐々に調節する。一実施形態において、Y-コネクタ止血弁504の弁は、Y-コネクタ止血弁の本体部に対する直線運動で開かれる。一実施形態において、直線運動は、Y-コネクタ止血弁の近位端に直線的な力を加えることによって達成される。一実施形態において、直線の方向は、Y-コネクタ止血弁の長軸に平行である。別の言い方をすれば、Y-コネクタ止血弁の弁は、アダプタの本体部の開口内でY-コネクタ止血弁の本体部に対して直線方向に外側部を動かすことによって、開かれる。一実施形態において、Y-コネクタ止血弁の本体部がアダプタに取り付けられている場合、弁は、アダプタの長軸に沿った直線方向への直線運動のみで開く。
図37を参照すると、クリップ508は、ハンドル部544、グリップ部546、近位端部552、及び近位端部552の末端にある傾斜(ベベル)端部554を含む。グリップ部546は、円弧形状にした脚部の第1の対548と脚部の第2の対550とを複数含む。一実施形態において、グリップ部546は脚部の対を1つだけ含み、一実施形態において、グリップ部は脚部の対を2つ以上含む。一実施形態において、グリップ部分は、互いにオフセットした複数の脚部を含む。
クリップ508は、ロボット駆動器560とカップラ420との間で可撓性トラック216の外側の部分に取り外し可能に連結される。操作者がクリップ508を押し付けると、グリップ部546が可撓性トラック216の外側の部分を取り外し可能に把持する。可撓性トラック216の外径が脚部の各対の末端間の間隔よりも大きく、可撓性トラックは、脚部(フィンガ)によって画定されるチャンネル領域に入るには変形しなければならない。一実施形態において、チャンネルの内径が可撓性トラック外周の外径よりも大きい。一実施形態において、チャンネルの内径が、可撓性トラック216の外径と等しいかそれ以下である。この後のクリップ508は、クリップ508が開口274を覆うまで、ロボット駆動器560から離れてカップラ420へ向かう方向に、可撓性トラックに沿ってスライドさせられる。クリップ508の部分600は、シースクリップ420の近位端部に受容される。
図40Aを参照すると、クリップ508は、近位端部552の自由端に傾斜端部554を含む。ロボット駆動器560がカップラ420に向かって移動し、ロボット駆動器560の遠位端部の末端563がクリップ508と接触する場合、傾斜端部554が末端563と接触することになり、自動的にクリップ508が可撓性トラック216から外される。
図39を参照すると、傾斜端部(クリップ安全部)554がカセット222又はベース212の遠位部563と接触し、これらの間に解除力以上の力が加わると、クリップ508の脚部(フィンガ)548と脚部(フィンガ)550とが可撓性トラックから外れることになる。クリップ508の近位端部は、局所における可撓性トラックの長軸から離れる方向に移動し、同時に、クリップ508の遠位端部は、おおよそシースクリップ420の近位端部において回動する。一実施形態において、可撓性トラック216はシースカップラ420に取り外し可能に接続されており、係合解消力に応じてシースカップラ420から分離することになる。クリップ508を可撓性トラック216から外す解除力は、シースカップラ420から可撓性トラック216を分離する係合解消力よりも小さい。このようにして、可撓性トラックが引き抜かれるか又は近位の方向へ移動させられ、クリップ508がカセット又はベースに接触するとき、クリップ508は、シースカップラ420から可撓性トラック216が分離する前に、可撓性トラックから外れることになる。
一実施形態において、カップラ420及びアダプタ510は、一部品として一体化される。別個の部品としてアダプタ510を使用することにより、カップラ420がイントロデューサシースに直接接続されるPCIに可撓性トラック216を使用することができ、また、止血弁、すなわち中間カップラ420とイントロデューサシースを必要とするマイクロカテーテルが使用されるNVIにも使用することができる。
止血弁504は、止血弁504の長軸のまわりに回転して弁(図示せず)を締めるか緩める回転可能な外側部505又はナットを含む。アダプタの開口514は、アダプタが止血弁504の本体部530に固定されていても使用者が外側部505を回転させることができるように、第1の構成要素511と第2の構成要素513との間に十分な間隔をもっている。一実施形態において、外側部505は、開口514の片側又は両側から回転させることができる。この場合の第1の側は縁部515に近く、第2の側は縁部517に近い。
図40、図41、及び図42を参照すると、蓋568がカセット222の一部に枢着されており、これによりユーザは、回転駆動機構内にガイドカテーテル又はマイクロカテーテル又は他の細長い医療デバイスの近位ハブを障害なく配置できる。蓋568は、回転駆動機構と蓋558の下面580との間に十分なクリアランスを提供する第1の領域を含む。細長い医療デバイス502は、回転駆動機構から、細長い医療デバイス502が可撓性トラック216によって支持されるまでの距離578、延伸する。蓋568は、蓋568が閉位置にあるときに細長い医療デバイス502に隣接する下面部分を有する第2の領域572を含む。一実施形態において、第2の領域572は、近位端部574から遠位端部576へ先細りする先細り部を有する。第2の領域572の下側は、蓋が閉じられたときに、様々な直径の様々な細長い医療デバイスが、距離578に沿ってバックリングすることなく、その長軸のまわりに回転し延伸することを可能にする十分な形状を有する。蓋568は、(可撓性トラック又は他のあらゆる支持要素によって支持される前に)マイクロカテーテルなどのEMDの近位端部を支持する。一実施形態において、蓋の領域570及び572は、互いに独立して動く2つの分離した部品であり及び/又は2つの別個の部品から形成されたものであってもよい。一実施形態において、領域570及び572は、連続した1つの成形部品のような単一部品として形成されている。EMD(細長い医療デバイス)の近位端部を支持するこのような蓋の領域572は、回転駆動機構のギヤ付アダプタを所定の位置に保持し且つEMDの回転を許容すると共にY-コネクタ本体部は回転しないように保持する領域570の要部から、切り離すことができる。
図43を参照すると、カテーテルシステム500は、中間カテーテル582を収容する中空内腔を有するカテーテル506を含んだ三軸システムとして当技術分野で知られている三重同軸システムである。中間カテーテル582は、被制御カテーテル502を収容する中空内腔を有する。被制御カテーテル502は、被制御カテーテル502に直線及び回転の動作を与えるロボット駆動器によって制御される。一実施形態において、カテーテル506はガイドカテーテルであり、中間カテーテル582は支持カテーテルであり、被制御カテーテル502はガイドワイヤ584を収容する中空内腔を有するマイクロカテーテルである。一実施形態において、ガイドカテーテル506は長いシース又はガイドシースである。図34を参照すると、二軸システムが、止血弁をもつ被制御カテーテルと、これに接続されたガイドカテーテルとを含んでいる。一実施形態において、被制御カテーテルは、マイクロカテーテル及び支持カテーテルの1つである。
ガイドワイヤ584は、ロボット駆動器212によって、単独で、又は、Y-コネクタ233を通って延伸する(図2参照)バルーンやステントカテーテル(図43には示されていない)などのカテーテルデバイス又は他の経皮デバイスと一緒に、作動制御される。被制御カテーテル502は、被制御カテーテル502の近位端部とY-コネクタ233の遠位端部で、Y-コネクタ233に接続されている。一実施形態において、Y-コネクタ233は止血弁を含み、この組み合せがここではY-コネクタ止血弁と呼ばれている。図43Aを参照すると、ガイドワイヤ584が、可撓性トラック216の中に位置する被制御カテーテル502の中空内腔の中に位置している。可撓性トラック216は、可撓性トラック216の外面から可撓性トラック216の内面まで延在するスリットを有し、可撓性トラック216を被制御(マイクロ)カテーテル502の上に配置することが可能になっている。被制御カテーテル502は、中間カテーテルのY-コネクタ止血弁504を通って中間カテーテル582の中に延伸している。中間カテーテル582は、中間カテーテルのY-コネクタ504と作動可能に接続されている接続部を有する近位端部を含む。一実施形態において、中間カテーテルのY-コネクタ504は止血弁を含む。中間カテーテルのY-コネクタ504は、上述したように可撓性トラック216と作動可能に接続されているアダプタ510に、取り外し可能に接続されている。一実施形態において、アダプタの遠位端接続部は、カテーテルがY-コネクタ止血弁を通し延伸するのと同時に、Y-コネクタ止血弁に取り外し可能に接続される。ガイドワイヤ584は、ステントリトリーバー、自己拡張型ステント、塞栓コイル、又はフローダイバーター用のプッシャーワイヤでもあり得るが、これらに限定されるものではない。
図43Bを参照すると、ガイドワイヤ584と被制御カテーテル502は、中間カテーテル582の中空内腔と中間カテーテルのY-コネクタ止血弁504を通って延伸する。図43A~図43Dは概略的に図示したものであり、デバイスそれぞれの相対的な位置及び相対的な大きさを示すスケールではないことに、留意が必要である。
遠位のY-コネクタ586は、一実施形態において、Y-コネクタ止血弁であり、中間カテーテルのY-コネクタ止血弁504の遠位に位置する。ガイドワイヤ584、被制御カテーテル502、及び中間カテーテル582は、遠位のY-コネクタ止血弁586を通って延伸し、図43Cを参照すると、一実施形態においてガイドカテーテルであるカテーテル506の中空内腔へ延伸する。ガイドカテーテル506は、遠位のY-コネクタ586の遠位端部に取り外し可能に接続された近位端接続部を有する。
図43及び図43Dを参照すると、ガイドワイヤ584、被制御カテーテル502、中間カテーテル582、及びカテーテル506はすべて、イントロデューサシース422の中空内腔に受容される。一実施形態において、被制御カテーテルのY-コネクタが止血弁を含む。一実施形態において、中間のY-コネクタが止血弁を含む。一実施形態において、Y-コネクタのすべてが止血弁を含む。一実施形態において、Y-コネクタのすべてではなくてその中のいくつかの組み合せが止血弁を含む。
図43Eを参照すると、図43の43A-43A線に沿った概略断面が示されており、ガイドワイヤと共に被制御カテーテル503内に配置されたバルーンカテーテルなどのカテーテル585であって、これら3つのすべてが可撓性トラック216の中にある一例が提供されている。
一実施形態において、1つ以上の追加の中間カテーテル及びY-コネクタが、中間のY-コネクタ586とイントロデューサシース422との間に配置される。一実施形態において、カテーテル506又はガイドカテーテルは、イントロデューサシースを通って延伸する各種のデバイスに先立って、追加のY-コネクタの最後尾に取り付けられる。一実施形態において、中間の止血弁586はアダプタ510に装着されない。一実施形態において、被制御カテーテルのY-コネクタ止血弁504及び中間のY-コネクタ止血弁586は、カセット222又はベース214によって支持されない。一実施形態において、被制御カテーテルのY-コネクタ止血弁504及び中間のY-コネクタ止血弁586は、患者及び/又は患者ベッドに対して固定されたカセット222、ベース、又は他の支持体によって支持される。一実施形態において、ロボットカテーテルシステムは、ガイドワイヤを操作する第1のアクチュエータと被制御カテーテルを操作する第2のアクチュエータとを有するロボット駆動器を含む。支持トラックは、被制御カテーテルを抜き出し可能に受容するロボット駆動器から延伸する。アダプタは、中間カテーテルのY-コネクタ止血弁の本体部を取り外し可能に連結し、アダプタは、支持トラックに作動可能で取り外し可能に連結される近位端接続部を有する。中間カテーテルは、中間カテーテルのY-コネクタ止血弁の遠位端接続部に取り外し可能に固定された近位端接続部を有し、被制御カテーテルは、中間カテーテルの中空内腔の中に延伸する。一実施形態において、被制御カテーテルはマイクロカテーテル502であり、中間カテーテルはガイドカテーテル506である。図43を参照すると、一実施形態において、被制御カテーテルはマイクロカテーテル502であり、中間カテーテルは中間カテーテル582である。
以下に説明するように、ユーザは、ディスプレイに示されるユーザ入力を介して挿入構成(Loading Configuration)を選択することができる。ユーザ入力は、ジョイスティック、マウス、タッチスクリーン、タッチボタン、又は他のあらゆる既知の入力デバイスであり、ユーザが複数の挿入構成オプションの中から選択を行えるようにする。図44を参照すると、例示のスクリーンショット700は、ユーザが、ボリューム(Volume)、システム状態(System Status)、及びシステム構成(System Configuration)などのカテーテルロボットシステムの各種の操作を選択することができるようにする。図45を参照すると、システム構成(System Configuration)のオプションを表示するタッチスクリーンで、ユーザがシステム構成ボタン又はグラフィカルユーザインタフェースを選択した場合、ユーザは、複数の挿入位置について選択するために少なくとも2つのオプションを提示される。一実施形態において、オプションは、コンピュータモニタなどのディスプレイにおけるグラフィカルユーザインタフェースのドロップダウンメニュー702として提示される。一実施形態において、システム構成の第1のオプションは、デフォルトオプションであり、これは、製造者によって事前に設定されていてもよく、システム管理者又はユーザによって設定されてもよい。一実施形態において、デフォルトオプションはセンターローディング構成(Center Loading Configuration)であり、ドロップダウンメニューの一部ではない。
一実施形態において、第1のオプションは「センターローディングゾーン(Center Loading Zone)」であり、第2のオプションは「リアローディングゾーン(Rear Loading Zone)」である。これら2つのオプションは、ベースに対するロボット駆動器の開始位置を決定する。図46を参照すると、スクリーングラフィック704は、ロボット駆動器212を中央に表示しており、ロボット駆動器212を等間隔で患者に向けてそして患者から離れる方へ移動させることができる。ロボット駆動器212はベース214に対し相対動する。中央位置はベース214に対するロボット駆動器の位置を表しており、ロボット駆動器を患者に向かう方向とその反対の患者から遠ざかる方向との両方に等間隔で移動させることができるようにする。言い換えると、中央位置はベース214に対するロボット駆動器の位置を表していて、ロボット駆動器を中央開始位置から、ロボット駆動器の長軸に沿った第1の方向と第1の方向とは反対の第2の方向とに等間隔で移動させることができるようにする。図46を参照すると、センター(デフォルト)ローディングゾーンが選択となっている場合、ユーザは、当技術分野で知られているように、タッチスクリーンを介してか又はユーザ画面のユーザ入力でボタン706(Switch to Rear Load Position)を選択することによって、リアローディングポジションに切り替えることを選択することができる。
図46を参照すると、一実施形態において、グラフィックディスプレイは、ベース214に対するロボット駆動器212の現在位置をインジケータ708で示している。一実施形態において、インジケータ708は、センターローディングに関しロボット駆動器212のおおよその位置を示すターゲットゾーンを表した緑色のバーであり(一実施形態では赤色である)、縦バー710は、ターゲットゾーン708内のロボット駆動器212の特定位置を表す。
一実施形態において、ロボット駆動器212は、ベース214に対して設定間隔で移動させることができ、その方向は、ロボット駆動器212の長軸に沿った患者に向かう第1の方向と、これとは反対の、ロボット駆動器212の長軸に沿った患者から離れる方向の第2の方向である。一例として、ロボット駆動器212の、最も後方の位置から最も前方の位置への全移動行程を100単位とした場合、センターローディングゾーンは、ロボット駆動器212をベース214に対して、中央位置からのベース214に対するロボット駆動器212の可動域が中央位置から第1の方向に50単位及び第2の方向に50単位であるように位置させることになる。ロボット駆動器212が中央位置から50単位第1の方向に移動したとき、ロボット駆動器は最前方位置となり、この最前方位置においてロボット駆動器は第1の方向にそれ以上移動することができない。図47を参照すると、リアローディングターゲットポジション709が、リアローディングに関しベース214に対するロボット駆動器212のターゲットゾーンを表している。一実施形態において、赤色の縦バーが、ロボット駆動器212が所定のリアローディングゾーン内にある場合に、ローディングゾーン709内でのみ可視であることになる。リアローディングゾーン構成(Rear Loading Zone Configuration)である場合には、ボタン710(Switch to Center Load Position)を利用してセンターローディングポジションに切り替えることができる。
ロボット駆動器212が中央位置から50単位第2の方向へ移動した場合、ロボット駆動器212は最後方位置となり、この最後方位置においてロボット駆動器は第2の方向にそれ以上移動することができない。
一実施形態において、後方位置は、中央位置と最後方位置との間にある。上述の例では、ロボット駆動器212は、最後方位置から、可能な総行程の100単位の最前方位置まで、100単位を移動することができる。この単位は、インチ、センチメートル、又は他の定義可能ないくつかの単位であり得る。ユーザがマイクロカテーテルなどのカテーテルデバイスを第1の方向に75単位まで移動させるオプションを望む例において、ユーザは、中央位置から第2の方向で25単位に位置するリアローディングポジションを選択できることになる。このリアローディングポジションにおいて、ユーザは、マイクロカテーテルをリアローディングポジションから第2の方向に25単位まで移動させることができ且つリアローディングポジションから第1の方向に75単位まで移動させることができる。
ユーザは、ロボット駆動器と一緒にベッドサイドに配置される、ロボット駆動器近くのタッチスクリーンモニタでアクセス可能なドロップダウンメニューから、及び/又は、患者ベッド、ロボット駆動器212、又はベース214の1つ以上から離れていてこれらに物理的に支持されていない放射線シールドで保護されたコックピットにおいて、ロボット駆動器212から離れて位置するコントローラの入力デバイスから、所定のローディングポジションを選択することもできる。
処置が、血管内超音波デバイス(IVUS)といった撮像デバイスなど、細長い医療デバイスの引き抜きを必要とする場合、ユーザは、EMDが完全に挿入された位置にあるとき、最前方位置にロボット駆動器を位置させる。これにより、ユーザは、ロボット駆動器の可能な直線移動の全量でEMDを引き出すことができる。留意すべきは、ガイドカテーテルなどのEMDの近位端部がカセット及び/又はロボット駆動器の長軸に沿ってカセットに対し固定されているので、EMDは、ロボット駆動器212全体を移動させることによって、第1の方向(患者に挿入する)及びこれとは反対の第2の方向(患者から引き抜く)に移動するということである。一実施形態において、センター及びリアローディングポジションに加えて、フォワードローディングポジションも、最前方位置にターゲットバーを備えて、ドロップダウンのシステム構成メニューにおいて利用可能である。細長い医療デバイスの遠位端部の利用可能な軸方向の動きは、カテーテルメカニズムのローディングポジション次第である。
操作者がマイクロカテーテル又は他のカテーテルデバイスを患者の脈管構造その他の領域に送りたい場合、ロボット駆動器212を後方位置で開始することが望ましい。後方位置では、ロボット駆動器がその長軸に沿って患者に向かう第1の方向に移動することができる距離は、ロボット駆動器が患者から離れる第2の方向に後方位置から移動できる距離よりも長い。一実施形態において、後方位置にあるロボット駆動器212は、第2の方向において少なくとも25mm、ベースに対して移動することができる。第2の方向は、患者から離れる方向である。
数単位又は単位の何分の1かでロボット駆動器212を第1又は第2の方向に移動させる能力は、ロボット駆動器212のカセットのガイドワイヤ又はマイクロカテーテル回転駆動器の中で、ガイドカテーテル又はマイクロカテーテル又は細長いデバイスの近位端部又はハブの位置を微調整することを可能にする。
一実施形態において、操作者がリアローディングゾーンボタンを選択すると、ロボット駆動器212は、自動的に後方位置へ移動させられる。操作者がセンターローディングポジションを選択すれば、ロボット駆動器212は、自動的に中央位置へ移動させられる。デフォルトのローディングゾーンがシステムかユーザのどちらかによって選択されている場合には、ロボット駆動器212は、デフォルトの選択に応じてベース214に対し自動的に対応位置へ移動する。
第1の方向及びこの反対の第2の方向におけるリニアガイドに沿ったベースに対するロボット駆動器212の移動は、コントローラにおけるユーザ入力によって制御され、また、ロボット駆動器212に取り付けられたユーザ入力デバイスによっても制御される。一実施形態において、コントローラでのユーザ入力はジョイスティックを含む。当技術分野で周知の他の入力デバイスも使用することができる。ロボット駆動器212に取り付けられるユーザ入力デバイスには、ユーザが選択したときにロボット駆動器を第1の方向に動かす第1のボタンと、ユーザが選択したときにロボット駆動器212を第2の方向に動かす第2のボタンとが含まれる。一実施形態において、ロボット駆動器が第1の方向に移動するためには第1のボタンをユーザが押し続けていなければならず、ロボット駆動器212が第2の方向に移動するためには第2のボタンをユーザが押し続けていなければならない。言い換えると、ユーザが第1のボタンに接触するか押すとロボット駆動器212は第1の方向に移動し、そしてユーザが接触をやめるか押すのをやめると直ちにロボット駆動器212は第1の方向の移動を停止する。
一実施形態において、ロボット駆動器212は、ロボット駆動器212を第1の方向と第2の方向のそれぞれに移動させるために第1のボタン712と第2のボタン714とを含む。一実施形態において、当技術分野で知られているように、第1の方向は遠位の方向であり、第2の方向は近位の方向である。微調整のボタン712,714は、ロボット駆動器212を移動させてガイドカテーテル又はマイクロカテーテル又は他の細長い医療デバイスの近位端部を適正に着座させ、細長い医療デバイス支持体及び/又はロボット駆動器212の回転駆動機構内に適正に着座させるために使用される。
図48を参照すると、ロボット駆動器212は、ロボット駆動器ベース220に作動可能に固定されるカセット222を含む。一実施形態において、カセット222の長軸は、カセット222が駆動器ベース220に固定されているときに重力の方向に対してほぼ直交する。この方向は、ここでは水平位置と呼ぶ。カセット222の位置及びロボット駆動器212の種々の駆動機構の作動は、カセット222が水平位置にあるときに自動的にテストされる。一実施形態において、ユーザは、上述のように挿入位置を選択することができ、ロボット駆動器212は、選択された挿入位置へ自動的に移動することになる。一実施形態において、ユーザが挿入位置を選択する場合、ユーザは続いて、ロボット駆動器212を狙い通りの挿入位置へ移動させる微調整に使用される前述のベッドサイドのボタン712,714を使用しなければならない。このユーザ移動オプションでは、ベースに対するロボット駆動器の位置を表示するベッドサイドモニタ又は遠隔ディスプレイモニタに、グラフィックが表現される。一実施形態において、挿入位置は、ロボット駆動器212が駆動器ベースに対し水平である位置であり、作動位置は、ロボット駆動器212が駆動器ベースに対し傾いて患者に向けられる位置である。
ロボット駆動器212は、ロボット駆動器212の長軸が重力の方向と直交しないようにも位置決め可能である。一例として、ロボット駆動器212は、水平位置から30度回動する。一実施形態において、、ベースに対し水平からロボット駆動器212が回動すると、30度の回動角度でロボット駆動器212は自動的にロックされる。ロボット駆動器212は水平から反時計回りに回動し、ロボット駆動器の近位端部がロボット駆動器が水平位置にあったときのロボット駆動器212の長軸より上になって、同時にロボット駆動器の遠位端部が長軸の一部より下となる。
ロボット駆動器212の30度の傾斜位置は、処置中に細長い医療デバイスを患者に向けることを可能にする。一実施形態において、傾斜位置は、細長い医療デバイスがロボット駆動器212から患者内に延伸する作動位置を表す。
一実施形態において、リニアアクチュエータ(リニア駆動器)は、ロボット駆動器212の制限された移動を可能にし、システムは、第1の方向及び第2の方向の両方向の移動か、又は、他方の方向に対し一方の方向に偏った移動を可能とするように設定され得る。
一実施形態において、PCI処置中にガイドカテーテルの遠位先端は、ガイドカテーテルの近位端部がシステム内に装填される前に、手動で冠動脈口にエンゲージされる。センターローディングポジションは、ユーザが、GC(ガイドカテーテル)を前進させてGCの遠位先端を深く着座させるか又は冠動脈口から後退させた場合にエンゲージメントを再確立するか又はGCが深くに着座しないことを確認するべく後退させるか又はGCを冠動脈口からディスエンゲージすることを可能にする。一実施形態において、システムは、直線移動の中央に正確に設定される必要はない。カテーテルの後退(第2の方向)又はさらなる前進(第1の方向)を可能にすることが有利である。
一実施形態において、挿入位置は、最良の挿入位置を最適化するために様々なデバイス及び患者の解剖学的構造による時間をかけたデータ収集によって決定され、例えば、拡大した上行大動脈のある患者において冠動脈口エンゲージメントを再確立する十分な前進行程があることを保証し、又は、治療の実施を支援するために病変などの目標へ又は目標を越えてデバイスが前進できることを保証する。
一実施形態において、マイクロカテーテル(又は支持カテーテル)の使用に関し、遠位先端をカテーテル(ガイドカテーテル、シース、又は中間カテーテル)の中に、カテーテルの先端直前まで挿入し、次いで、これをシステムに装填する。この場合、使用者は、マイクロカテーテル又は細長い医療デバイス(EMD)を目標へ前進させることになる。しかし、全てのデバイスが適合していれば、一実施形態において、システムは挿入位置から少しの後退を可能にする。別の言い方をすれば、このシステムは、完全に一方の端に偏っているわけではない。一実施形態において、リアローディングポジションは、175mm前進及び25mm後退に設定される。これにより、位置決めシステムがすでにセットアップ済みでも、EMDを挿入するロボット駆動器の位置を微調整することが可能になる。
以上に記載した本発明の説明は、当業者が現時点でベストモードであると考え得るものを作り、使用することを可能にするが、当業者は、ここに開示した特定の実施形態、方法、及び実施例の派生、組み合せ、及び等価のものの存在を理解、認識するであろう。したがって、本発明は、開示した実施形態、方法、実施例によって限定されるべきではなく、特許請求の範囲に係る本発明の範囲及び思想の範囲内の全ての実施形態及び方法によって限定されるべきである。

Claims (35)

  1. ロボットカテーテルシステムのアダプタシステムであって、
    止血弁の外側部を囲うように構成された開口を画定し、前記外側部が前記開口内で回転可能である、本体部と、
    前記止血弁の一部と係合するように構成された遠位端接続部と、
    細長い医療デバイスの支持トラックに作動可能に接続するように構成された近位端接続部とを含むアダプタを備えた、アダプタシステム。
  2. 前記アダプタは、前記止血弁の長軸と同軸である長軸を有する、請求項1に記載のアダプタシステム。
  3. 前記本体部の開口が、前記遠位端接続部と前記近位端接続部との間に延在する第1のアームと第2のアームとによって画定される、請求項1に記載のアダプタシステム。
  4. 前記止血弁がY-コネクタ止血弁であり、前記遠位端接続部は、非回転の前記Y-コネクタ止血弁の部分に、取り外し可能に接続される、請求項1に記載のアダプタシステム。
  5. 前記遠位端接続部は、前記Y-コネクタ止血弁の前記部分にスナップフィットで接続される、請求項4に記載のアダプタシステム。
  6. 前記Y-コネクタ止血弁は、前記アダプタの長軸を前記Y-コネクタ止血弁の長軸に対して同一線上にない方向へ回動させることにより、前記遠位端接続部から取り外される、請求項5に記載のアダプタシステム。
  7. 前記アダプタは、前記Y-コネクタ止血弁の前記長軸と直交する方向で、前記Y-コネクタ止血弁の前記部分と半径方向に接続される、請求項5に記載のアダプタシステム。
  8. 前記Y-コネクタ止血弁の弁は、前記アダプタの前記本体部の前記開口内で前記Y-コネクタ止血弁の本体部に対して直線方向に前記外側部を動かすことによって開かれる、請求項5に記載のアダプタシステム。
  9. 前記支持トラックが可撓性チューブを含み、該可撓性チューブは、ほぼ全長に延伸するスリットを有し、
    前記支持トラックは、前記アダプタの前記近位端接続部に接続されるカップラを有する遠位端部を含む、請求項1に記載のアダプタシステム。
  10. 前記Y-コネクタ止血弁を通って延伸するカテーテルをさらに含み、
    前記アダプタの前記遠位端接続部が前記Y-コネクタ止血弁に取り外し可能に接続されると共に前記カテーテルが前記Y-コネクタ止血弁を通って伸長している、請求項4に記載のアダプタシステム。
  11. ロボットカテーテルシステムであって、
    ガイドワイヤを操作する第1のアクチュエータ及び被制御カテーテルを操作する第2のアクチュエータを有するロボット駆動器と、
    前記ロボット駆動器から延伸し、前記被制御カテーテルを抜去可能に受容する支持トラックと、
    中間カテーテル用Y-コネクタ止血弁の本体部を取り外し可能に連結し、前記支持トラックと作動可能に取り外し可能に連結する近位端接続部を有するアダプタと、
    前記中間カテーテル用Y-コネクタ止血弁の遠位端接続部に取り外し可能に固定される近位端接続部を有する中間カテーテルとを含み、
    前記被制御カテーテルが前記中間カテーテルの中空内腔を延伸する、ロボットカテーテルシステム。
  12. 遠位のY-コネクタ止血弁と、該遠位のY-コネクタ止血弁の遠位端部に取り外し可能に接続される近位端接続部を有するガイドカテーテルとをさらに含み、
    前記中間カテーテルが前記遠位のY-コネクタ止血弁を通って延伸し、
    前記ガイドカテーテルは、前記被制御カテーテル及び前記中間カテーテルが延伸する中空内腔を有する、請求項11に記載のロボットカテーテルシステム。
  13. 前記被制御カテーテルがマイクロカテーテル及び支持カテーテルのいずれかである、請求項11に記載のロボットカテーテルシステム。
  14. 前記アダプタが前記中間カテーテル用Y-コネクタ止血弁と取り外し可能に連結されると共に、前記被制御カテーテルが前記中間カテーテル用Y-コネクタ止血弁を通り延伸して出て行く、請求項13に記載のロボットカテーテルシステム。
  15. 前記アダプタは、前記中間カテーテル用Y-コネクタ止血弁の長軸と同軸の長軸を有する、請求項11に記載のロボットカテーテルシステム。
  16. 前記アダプタの遠位端接続部と前記近位端接続部との間に延伸する第1のアームと第2のアームとによって前記アダプタの本体部の開口が画定される、請求項11に記載のロボットカテーテルシステム。
  17. 前記被制御カテーテルのY-コネクタ止血弁及び前記アダプタの遠位端接続部が、非回転の前記中間カテーテル用Y-コネクタ止血弁の部分に取り外し可能に接続される、請求項11に記載のロボットカテーテルシステム。
  18. 前記遠位端接続部は、前記中間カテーテル用Y-コネクタ止血弁の前記部分にスナップフィットで接続される、請求項17に記載のロボットカテーテルシステム。
  19. 前記中間カテーテル用Y-コネクタ止血弁は、前記アダプタの長軸を前記中間カテーテル用Y-コネクタ止血弁の長軸に対して同一線上にない方向に回動させることによって、前記遠位端接続部から取り外される、請求項18に記載のロボットカテーテルシステム。
  20. 前記アダプタは、前記中間カテーテル用Y-コネクタ止血弁の長軸と直交する方向で、前記中間カテーテル用Y-コネクタ止血弁の前記部分と半径方向に接続されている、請求項18に記載のロボットカテーテルシステム。
  21. 前記Y-コネクタ止血弁の弁が、前記アダプタの本体部の開口内で前記Y-コネクタ止血弁の前記本体部に対して直線方向にのみ外側部を動かすことによって開かれる、請求項18に記載のロボットカテーテルシステム。
  22. 前記支持トラックが可撓性チューブを含み、該可撓性チューブは、ほぼ全長に延伸するスリットを有し、
    前記支持トラックは、前記アダプタの前記近位端接続部に接続するカップラを有する遠位端部を含む、請求項11に記載のロボットカテーテルシステム。
  23. ロボットカテーテルシステムのクリップシステムであって、
    ロボット駆動器に対し可動の支持トラックと取り外し可能に係合する本体部を有するクリップを含み、
    前記本体部は、前記支持トラックの開口を覆い、
    前記本体部は近位端部を有し、該近位端部は、該近位端部が前記ロボット駆動器と接触したときに前記支持トラックから前記本体部を切り離す自動分離除去部を含む、クリップシステム。
  24. 前記自動分離除去部が傾斜表面である、請求項23に記載のクリップシステム。
  25. 前記支持トラックがほぼ全長に延伸するスリットを含み、前記開口が前記スリットと前記支持トラックの遠位端部末端との間にある、請求項23に記載のクリップシステム。
  26. 前記本体部は、前記支持トラックの遠位端部近傍のシース接続部の溝に取り外し可能に受容されるタブを含み、前記シース接続部に対する前記クリップの位置を維持する、請求項25に記載のクリップシステム。
  27. 前記タブが前記シース接続部の前記溝にスナップフィットする、請求項26に記載のクリップシステム。
  28. 前記クリップと前記ロボット駆動器との間にかかる力が解除力を超えたときに前記クリップが前記支持トラックから切り離される、請求項23に記載のクリップシステム。
  29. 前記解除力は、前記支持トラックの遠位端部を前記シース接続部から分離するのに必要な係合解消力よりも小さい、請求項28に記載のクリップシステム。
  30. 前記クリップが前記ロボット駆動器に接触して前記クリップが自動的に前記支持トラックから切り離されるときに、前記クリップは、タブのまわりに回動する、請求項28に記載のクリップシステム。
  31. ロボットカテーテルシステムであって、
    ベースに対し可動であるカテーテル駆動器と、
    少なくとも第1の所定の挿入位置と第2の所定の挿入位置との間で前記ベースに対し前記カテーテル駆動器をロボット制御で移動させるコントローラとを含み、
    前記第1の所定の挿入位置及び前記第2の所定の挿入位置は、前記カテーテル駆動器によってロボット制御で動かされる細長い医療デバイスのタイプに関係する、ロボットカテーテルシステム。
  32. 前記カテーテル駆動器を、ロボット制御で前進させる前記細長い医療デバイスのために後方位置に移動させる、請求項31に記載のロボットカテーテルシステム。
  33. 前記カテーテル駆動器を、ロボット制御で後退させる前記細長い医療デバイスのために前方位置に移動させる、請求項31に記載のロボットカテーテルシステム。
  34. 前記カテーテル駆動器を、ロボット制御で前進及び後退させることによって調節される前記細長い医療デバイスのために中央挿入位置に移動させる、請求項31に記載のロボットカテーテルシステム。
  35. 前記細長い医療デバイスの遠位端部が脈管構造内に配置され、該遠位端部の前進方向及び後退方向への可能な軸方向の移動が前記カテーテル駆動器の挿入位置に関係する、請求項31に記載のロボットカテーテルシステム。
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