JP2022165803A - 電子制御システム及び電子制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】センサ故障にも対応できる過熱保護機能を実現する。【解決手段】電子制御システムであって、電流を計測する第1計測部と、温度を計測する第2計測部と、電流又は温度を計測する第3計測部と、負荷への電力供給を制御するパワー半導体素子と、第1計測部と、第2計測部と、第3計測部による計測結果を用いて、パワー半導体素子の動作を制御する電子制御装置とを備え、パワー半導体素子の少なくとも一部は、第1計測部及び第2計測部を内蔵し、電子制御装置は、電流の計測値から温度を推定し、第1計測部の計測値と、第2計測部の計測値と、第3計測部の計測値とに基づいて、第1計測部、第2計測部及び第3計測部が正常か異常かを判定し、正常と判定される計測部の計測結果に従って、パワー半導体素子、及びパワー半導体素子の出力電流が流れるワイヤーハーネスの少なくとも一方の異常を検知する。【選択図】図1

Description

本発明は電子制御装置に関し、特にパワー半導体素子やワイヤーハーネスの過電流による過熱保護に関する。
従来、電子装置の過電流による過熱、発煙、火災を防止するためにフューズ、温度ヒューズ、ポリスイッチなどの保護素子が使用されている。また、パワー半導体素子が、内蔵する電流センサや温度センサによって、自身の過熱を検出して保護する機能を有するIPM(インテリジェントパワーモジュール)やIPD(インテリジェントパワーディバイス)がある。
本技術分野の背景技術として、以下の先行技術がある。特許文献1(特開2010-226782号公報)には、バッテリと、IPMを含み旋回用電動機を駆動するインバータ回路を有するインバータユニット、及びIPMを含みバッテリの充放電を行う昇降圧コンバータを有する昇降圧コンバータユニットと、インバータ回路及び昇降圧コンバータを制御するコントローラとを備え、インバータユニット及び昇降圧コンバータユニットは、IPMに内蔵された温度センサとは別に、IPMの温度を検出するための温度センサをIPMの外部に有し、コントローラは、外部の温度センサによる温度検出結果が所定の閾値を超えた場合に、旋回用電動機への最大駆動電流を低下させ、或いはバッテリからの最大放電電流を低下させるハイブリッド型建設機械が記載されている(要約参照)。
また、特許文献2(特開2013-183595号公報)には、コンパレータを用いて、温度検出用のダイオードの順方向降下電圧を基準値と比べて過熱を判断すると同時に、増幅器と抵抗を用いたシリーズレギュレータ回路へ入力し、このシリーズレギュレータ回路の出力電圧を温度情報として温度情報外部端子へ出力する電力変換回路用半導体装置(IPM)が記載されている(要約参照)。
また、特許文献3(国際公開2015/059735号)には、直流システム電源の電圧と予め設定された目標電圧との差に応じたデューティー比を有するPWM信号を出力する電源制御部と、ヒートシンクが取り付けられたスイッチング素子を含み、PWM信号に基づきスイッチング素子をスイッチングして、外部から与えられる交流電源から直流システム電源を出力する電源回路と、を有し、電源制御部は、ヒートシンクに取り付けられた第1の温度センサから得た温度情報の変化率が保護開始温度変化率以上となる期間が予め設定した保護開始閾値時間以上となったことに応じて電源回路の保護機構を作動させる電源装置が記載されている(要約参照)。
特開2010-226782号公報 特開2013-183595号公報 国際公開2015/059735号
前述した背景技術のうち、特許文献2によれば、IPM外部において半導体素子の温度を知ることができるので、特許文献1のように外部に温度センサを設ける必要がなくなり、特許文献3によれば半導体ジャンクションの温度をより高精度に推定できるためより高精度に確実な過熱保護が可能となる。
また、前述した背景技術では半導体素子を過熱から保護できるが、半導体素子により制御された電流が流れるワイヤーハーネスの過熱保護や、センサの故障へ対応できることが望まれている。
そこで本発明では、半導体素子の過熱保護の他に、ワイヤーハーネスの過熱保護、センサ故障にも対応できる過熱保護機能の実現を目的とする。
本願において開示される発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、電子制御システムであって、電流を計測する第1計測部と、温度を計測する第2計測部と、電流又は温度を計測する第3計測部と、負荷への電力供給を制御するパワー半導体素子と、前記第1計測部と、前記第2計測部と、前記第3計測部による計測結果を用いて、前記パワー半導体素子の動作を制御する電子制御装置とを備え、前記パワー半導体素子の少なくとも一部は、前記第1計測部及び前記第2計測部を内蔵し、前記電子制御装置は、電流の計測値から温度を推定し、前記第1計測部の計測値と、前記第2計測部の計測値と、前記第3計測部の計測値とに基づいて、前記第1計測部、前記第2計測部及び前記第3計測部が正常か異常かを判定し、前記正常と判定される計測部の計測結果に従って、前記パワー半導体素子、及び前記パワー半導体素子の出力電流が流れるワイヤーハーネスの少なくとも一方の異常を検知することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、パワー半導体素子やワイヤーハーネスの異常を検知できる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明によって明らかにされる。
実施例1の電子制御システムの構成を示す図である。 選択部の動作例を示す図である。 選択部の動作例を示す図である。 選択部の動作例を示す図である。 実施例1の電子制御システムのマイクロプロセッサによる構成を示す図である。 実施例2の電子制御システムの構成を示す図である。 実施例3の電子制御システムの構成を示す図である。 個別電流算出部の動作原理を示す図である。 パワー半導体素子のON/OFFタイミングを示す図である。 個別電流算出部が実行する処理のフローチャートである。 個別電流算出部のハードウェア構成を示す図である。 個別電流算出部のハードウェア構成を示す図である。 実施例3の電子制御システムの変形例の構成を示す図である。 実施例3の電子制御システムの変形例の構成を示す図である。 実施例3の電子制御システムの変形例の構成を示す図である。 パワー半導体素子を熱的に結合してプリント基板に実装する例を示す図である。 パワー半導体素子を熱的に結合してプリント基板に実装する例を示す図である。 実施例4の電子制御システムの構成を示す図である。 実施例5の電子制御システムの構成を示す図である。 実施例5の電子制御システムの別の構成例を示す図である。 車両全体の電子制御システムの構成図である。
まず、本発明の実施例の概要を説明する。
(1)パワー半導体素子100-1等に内蔵される内蔵温度センサ及び内蔵電流センサ101-1の他に、パワー半導体素子100-1等の外部に外付け電流センサ201-1を設ける。
そして、1センサが故障しても動作継続可能とするフェイルオペレーショナルのために、以下の構成とする。
(2)パワー半導体素子温度推定部が、内蔵電流センサ101-1の計測値及び外付け電流センサ201-1の計測値から温度を推定し、これらの温度推定値と内蔵温度センサの計測値の三つを比較し、所定の誤差範囲内であれば正常と判定し、所定の誤差範囲を超える差があれば異常と判定する。
(3)正常と判定された温度値に基づいて、パワー半導体素子100-1等の異常を検知し、正常と判定された電流値によりワイヤーハーネス300の温度を推定し、該温度推定値に基づいてワイヤーハーネス300の異常を検知し、加熱から保護する。
1センサが故障した場合には安全側の動作をするフェイルセーフのために、以下の構成とする。
(2)外付け電流センサ201-1の計測値からパワー半導体素子温度推定部により温度を推定する。
(3)内蔵温度センサの計測値、外付け電流センサ201-1の計測値による温度推定値のいずれか大きい値に基づいて、パワー半導体素子100-1等の異常を検知し、内蔵電流センサ101-1の計測値、外付け電流センサ201-1の計測値のいずれか大きい値に基づいて、ワイヤーハーネス300の温度を推定し、該温度推定値に基づいて、ワイヤーハーネス300の異常を検知し、加熱から保護する。
以下、図を参照して、本発明の実施例について説明する。
<実施例1>
図1は、本発明の基本的な実施例の電子制御システムの構成を示す図である。
パワー半導体素子100-1~100-nは、マイクロプロセッサ250(図5参照)からの指令によって、補機バッテリ600からの電力のON又はOFFを制御し、ワイヤーハーネス300を介して負荷400-1~400-nへの電力供給を制御する。なお、ワイヤーハーネス300は、多くの場合、複数の電線が束ねられて構成されており、束線の中に負荷に電力を供給する線と信号をやり取りする信号線や通信線を含む。
パワー半導体素子100-1~100-nには、それぞれ電流センサ101-1~101-nと、温度センサ102-1~102ーnが内蔵される。パワー半導体素子100-1~100-nの外部には電流センサ201-1~201-nとしてシャント抵抗が設けられる。パワー素子温度推定部202-1~202-nは、電流センサ201-1~201-nとしてのシャント抵抗の両端の電圧降下に基づいて、パワー半導体素子100-1~100-nの温度を推定する。パワー素子温度推定部203-1~203-nは、パワー半導体素子100-1~100-n内蔵の電流センサ101-1~101-nの出力に基づいて、パワー半導体素子100-1~100-nの温度を推定する。
比較部205-1~205-nは、パワー素子温度推定部203-1~203-nによる推定温度(内蔵電流センサ101-1の測定値から推定される温度)とパワー半導体素子100-1~100-n内蔵の温度センサ102-1~102-nの出力とを比較する。比較部206-1~206-nは、パワー素子温度推定部202-1~202-nによる推定温度(シャント抵抗の測定値から推定される温度)とパワー半導体素子100-1~100-n内蔵の温度センサ102-1~102-nの出力とを比較する。
パワー素子過熱保護部207-1~207-nは、比較部204-1~204-n、205-1~205-n及び206-1~206-nによる比較結果に基づいて、正常と推定される温度値を選択部SELで選択して、パワー素子の異常を検知し、過熱から保護する。ワイヤーハーネス過熱保護部208は、比較部204-1~204-n、205-1~205-n及び206-1~206-nによる比較結果に基づいて、正常と推定される温度値を選択部SELで選択して、ワイヤーハーネス300の異常を検知し、過熱から保護する。
具体的には、パワー素子過熱保護部207-1~207-nは、選択部SELで選択された入力(パワー半導体素子100-1~100-nの温度の実測値又は推定値)が所定の温度に近づいた場合に警告を報知したり、出力電流を減じたりして、また、所定の温度を超えた場合に電流を遮断する。ワイヤーハーネス過熱保護部208は、選択部SELで選択された入力(電流の実測値)からワイヤーハーネス300の温度を推定し、推定値が所定の温度に近づいた場合に警告を報知したり、出力電流を減じたりして、また、所定の温度を超えた場合に電流を遮断する。
図2から図4は、パワー素子過熱保護部207-1~207-n及びワイヤーハーネス過熱保護部208の選択部SELの動作例を示す図である。A、B、Cは各センサを示しており、例えばセンサAが電流センサ201-1~201-nであり、センサBが電流センサ101-1~101-nであり、センサCが温度センサ102-1~102-nである。また、A:Bは、電流センサ201-1~201-nと電流センサ101-1~101-nの比較結果、即ち比較部204-1~204-nの出力を示す。同様に、B:Cは電流センサ101-1~101-nと温度センサ102-1~102-nの比較結果、即ち比較部205-1~205-nの出力を示し、C:Aは、温度センサ102-1~102-nと電流センサ201-1~201-nの比較結果、即ち比較部206-1~206-nの出力を示す。「≒」は両者の値が予め定められた許容差の範囲内にあり、「≠」は両者の値が許容差の範囲外であることを示す。
図2は、センサA>センサB>センサCの順で優先する例である。センサBである電流センサ101-1~101-nと、センサCである温度センサ102-1~102-nはパワー半導体素子100-1~100-nに内蔵されているため、単一原因故障(common cause failure)が発生する可能性がある。このため、パワー半導体素子100-1~100-nの外に設けられたセンサAである電流センサ201-1~201-nの出力を優先することが望ましい。また、センサCである温度センサ102-1~102-nは、パワー半導体素子100-1~100-nの熱的応答による遅れが生じるので、センサCである温度センサ102-1~102-nよりもセンサBである電流センサ101-1~101-nの出力を優先することが望ましい。Case1では全てのセンサが正常であるため、優先度が高いセンサAを選択する。Case2ではセンサA及びセンサBが正常であり、センサCが異常であるため、優先度が高いセンサAを選択する。Case3では、センサA及びセンサCが正常であり、センサBが異常であるため、優先度が高いセンサAを選択する。Case4ではセンサB及びセンサCが正常であり、センサAが異常であるため、センサAの次に優先度が高いセンサBを選択する。Case5では少なくとも二つ以上のセンサが異常で、正常なセンサを特定できないため、予防的に電流を遮断する。
図3は、正常と判定されたセンサの値の平均値をとる例であり、図4は、三つのセンサが正常と判定された場合(Case1)には中間値を採用し、二つのセンサが正常と判定された場合(Case2~4)には平均値を採用する例である。
電流の増加によってパワー素子の温度が変化した時点で、既に電流の増加からの遅れが生じているため、保護動作の即応性という観点から、ワイヤーハーネス過熱保護部208は、パワー素子温度からワイヤーハーネス300の温度を推定するより、電流値からワイヤーハーネス300の温度を推定する方が望ましい。このため、前述した図2から図4の例のうち、図3の例が望ましい。
パワー素子過熱保護部207-1~207-nは、保護動作の即応性の観点からは前述した図2から図4の例の優劣はない。一方、計測誤差を小さくする観点からは、平均値や中間値を採用する図3、図4の例が望ましい。また、図2から図4の例の他に、三つのセンサの値の中間値を採用する方法もあるが、この方法ではCase5:少なくとも二つ以上のセンサが異常で、正常なセンサを特定できない場合には対応できない。
なお、パワー素子温度推定部202-1~202-n、パワー素子温度推定部203-1~203-n、比較部204-1~204-n、比較部205-1~205-n、比較部206-1~206-n、パワー素子過熱保護部207-1~207-n及びワイヤーハーネス過熱保護部208は、図5に示すように、マイクロプロセッサ250及びマイクロプロセッサ250が実行するソフトウェアで実現できる。
本実施例によれば、一つのセンサが故障しても動作を継続可能なフェイルオペレーショナルを実現できる。
<実施例2>
図6は、実施例2の電子制御システムの構成を示す図である。実施例2は、異常発生時には動作を停止するフェイルセーフを実現する。
本実施例によれば、いずれかのセンサが電流や温度を実際より低い値を出力する故障が発生した場合に、正常なセンサの値によってパワー半導体素子100-1~100-nやワイヤーハーネス300の過熱保護動作が可能であるが、いずれかのセンサが電流や温度を実際より高い値を出力する故障が発生した場合には、予防的な過熱保護のために電流を遮断する。この電流遮断によって、センサの故障によりパワー半導体素子100-1~100-nやワイヤーハーネス300の過熱や発煙などの危険事象の発生を回避できる。
本実施例によれば、フェイルオペレーショナルを実現できないが、パワー素子温度推定部203-1~203-n、比較部204-1~204-n、比較部205-1~205-n及び比較部206-1~206-nを設けなくても、フェイルセーフを実現できる。
なお、パワー半導体素子100-1~100-nやワイヤーハーネス300の温度推定にパワー半導体素子100-1~100-n内蔵の電流センサ101-1~101-nではなく電流センサ201-1~201-nを用いる理由は、電流センサ101-1~101-n及び温度センサ102-1~102-nは同じパワー半導体素子100-1~100-nに内蔵されているので、単一原因故障(common cause failure)が発生する可能性があるからである。
<実施例3>
図7は、実施例3の電子制御システムの構成を示す図である。実施例3では、電流センサ201-1としてのシャント抵抗によりパワー半導体素子100-1~100-nに流れる合計電流を計測する。
個別電流算出部209は、パワー素子ON/OFF情報を用いてパワー半導体素子100-1~100-nそれぞれに流れる個別電流を推定して、パワー素子過熱保護部207-1~207-n及びワイヤーハーネス過熱保護部208を動作させる。
図8は、個別電流算出部209の動作原理を示す図である。例えば、j番目のパワー半導体素子100-jがOFFからONに変化した時の、合計電流I_allの変化量がパワー半導体素子100-jに流れる電流I[j]である。また、パワー半導体素子100-jの負荷が純抵抗であれば、(1)に示すようにステップ的に電流が変化するが、パワー半導体素子100-jの負荷が誘導性負荷や容量性負荷であれば、(2)や(3)に示すように、パワー半導体素子100-jのON/OFF情報の変化前の電流の延長線と所定時間経過後の電流との差をパワー半導体素子100-jに流れる電流I[j]とするとよい。
また、図9(1)に示すように、複数のパワー半導体素子100-1~100-nが同時にON/OFFを切り替えると、各パワー半導体素子100-1~100-nの電流を算出できないため、図9(2)に示すように、各パワー半導体素子100-1~100-nを異なるタイミングでON/OFFさせるとよい。現在の技術で電流サンプリングの時間分解能1msは容易に実現可能なことから、例えば、10個のパワー半導体素子をON/OFFする場合、1msごとに一つのパワー半導体素子をON/OFFさせれば、10msで全てのパワー半導体素子をON/OFFを切り替えられ、全てのパワー半導体素子をON/OFF切り替えに10msを要しても実用上問題とならない。
図10は、個別電流算出部209が実行する処理のフローチャートである。
まず、個別電流算出部209は、パワー素子ON/OFF情報ON_PTN[0]~ON_PTN[N]と電流センサ201-1の出力値から計算された合計電流I_allを取得する。その後、パワー素子ON/OFF情報の各要素ON_PTN[0]~ON_PTN[N]の中から変化の有無を特定し、I_allの変化値を、変化した要素ON_PTN[j]に対応する電流I[j]とする。
図11A、図11Bは、個別電流算出部209がパワー素子ON/OFF情報の変化点を検出するためのハードウェア構成を示す図である。パワー素子ON/OFF情報のON_PTN[0]~ON_PTN[n]の各々をD-FFに入力し、このD-FFをクロックCLK毎にラッチした値と、パワー素子ON/OFF情報のON_PTN[0]~ON_PTN[n]とを排他的論理和(XOR)に入力する。パワー素子ON/OFF情報のON_PTN[0]~ON_PTN[n]の変化点で、排他的論理和の出力がHとなる。この排他的論理和のn個の出力を論理和(OR)によってTRIGGER信号を生成する。このTRIGGER信号は、パワー素子ON/OFF情報のON_PTN[0]~ON_PTN[n]のいずれかの変化点でHとなる。
また、I_allをクロックCLKのタイミングでAD変換して、クロックCLKでラッチした2段のD-FFに入力すると、の現在I_allと1クロック前のI_all_oldが得られる。TRIGGER信号がHとなったタイミングのI_allと1クロック前のI_all_oldの差がI_allの変化値となる。
実施例3によれば、電流検出のためのシャント抵抗の数を削減でき、コストを低減できる。
図12は、実施例3の電子制御システムの変形例の構成を示す図である。本変形例では、ワイヤーハーネス300-1~300-mごとに電流センサ201-1~201-mとしてのシャント抵抗を設ける。本変形例によれば、ワイヤーハーネス300-1~300-mごとに電流を検出するシャント抵抗を設けることによって、電流検出のためのシャント抵抗の数を削減でき、コストを低減できる。個別電流算出誤差は、ワイヤーハーネス300-1~300-mを構成する各々の電線の温度推定誤差に影響するが、一束のワイヤーハーネス300-1~300-mの各々に流れる電流の合計値はシャント抵抗に流れる電流と等しくなるため、ワイヤーハーネス全体を一纏まりの導体と見た場合の温度推定誤差はそれほど大きくならない。
図13は、実施例3の電子制御システムの別の変形例の構成を示す図である。本変形例では、ワイヤーハーネス300の分岐した枝301-1~301-mごとに電流センサ201-1~201-mとしてのシャント抵抗を設ける。本変形例によれば、電流を検出するシャント抵抗の数を削減でき、コストを低減できる。個別電流算出誤差は、ワイヤーハーネス300を構成する個々の電線の温度推定誤差に影響するが、分岐した枝301-1~301-mの各々に流れる電流の合計値はシャント抵抗に流れる電流と等しくなるため、分岐した各枝を一纏まりの導体と見た場合の温度推定誤差はそれほど大きくならない。
図14は、実施例3の電子制御システムのさらに別の変形例の構成を示す図である。本変形例では、ワイヤーハーネス300-1~300-mごとに電流センサ201-1~201-mとしてのシャント抵抗を設ける。さらに、ワイヤーハーネス300-1~300-mごとに一部のパワー半導体素子に温度センサを内蔵し、一部に温度センサを内蔵しない。例えば、ワイヤーハーネス300-1に電流を流すパワー半導体素子100-1及びパワー半導体素子100-nのうち、パワー半導体素子100-1には温度センサ102-1を内蔵し、パワー半導体素子100-nには温度センサを内蔵しない。また、ワイヤーハーネス300-mに電流を流すパワー半導体素子100-n1及びパワー半導体素子100-n2のうち、パワー半導体素子100-n1には温度センサ102-1を内蔵し、パワー半導体素子100-n2には温度センサを内蔵しない。このとき、温度センサを内蔵しないパワー半導体素子100-nの温度は、パワー半導体素子100-1に内蔵される温度センサ102-1によって推定され、温度センサを内蔵しないパワー半導体素子100-n2の温度は、パワー半導体素子100-n1に内蔵される温度センサ102-n1により推定される。さらに、温度センサを内蔵するパワー半導体素子100-1と温度センサを内蔵しないパワー半導体素子100-nとを熱的に結合させ、温度センサ102-n1を内蔵するパワー半導体素子100-n1と温度センサを内蔵しないパワー半導体素子100-n2とを熱的に結合をさせることが望ましい。具体的には、プリント基板上でお互いに近傍に配置するか、図15、図16に示すようにプリントパターンを用いて熱的に結合させることが望ましい。
図15、図16は、パワー半導体素子を熱的に結合してプリント基板に実装する例を示す図である。図15は、プリント基板の表面層を用いてパワー半導体素子を熱的に結合する場合の正面図及び断面図であり、図16は、プリント基板の内層を用いてパワー半導体素子を熱的に結合する場合の正面図及び断面図である。
図15に示す例では、パワー半導体素子100-1、100-n、100-n1、100-n2の裏面の放熱タブ503と補機バッテリ600からの電流が流入するVS電極が接続して、パワー半導体素子100-1等をプリント基板500に実装している。この場合、図14からも分かるように、パワー半導体素子100-1等は電流センサ201-1、201-mであるシャント抵抗を共有しているため、VS電極は一つのプリントパターン502A等を共用できる。従って、パワー半導体素子100-1の裏面の放熱タブ503とパワー半導体素子100-nの裏面の放熱タブ503をプリントパターン502Aに半田付けすることで、二つのパワー半導体素子100-1、100-nを熱的に結合できる。同様に、パワー半導体素子100-n1の裏面の放熱タブ503とパワー半導体素子100-n2の裏面の放熱タブ503をプリントパターン502Bに半田付けすることで、二つのパワー半導体素子100-n1、100-n2を熱的に結合できる。なお、共通のプリントパターン502A等は、サーマルビアホール501を介してプリント基板500の裏面のパターンに接続され、さらに図示しないヒートシンクに接続されて、放熱効果を向上するとよい。
図16に示す例では、パワー半導体素子100-1、100-n、100-n1、100-n2の裏面の放熱タブ503が、負荷に電流を供給するOUT電極に接続されている。この場合、パワー半導体素子100-1、100-n、100-n1、100-n2の裏面の放熱タブ503は、それぞれ別々のプリントパターン504A、504B、504C、504Dに半田付けされるが、プリント基板500の内層のプリントパターン502によって熱的に結合する。なお、プリントパターン504A~504Dは、サーマルビアホール501を介してプリント基板500の裏面のパターンに接続され、さらに図示しないヒートシンクに接続されて、放熱効果を向上するとよい。
本変形例によれば、パワー半導体素子100-n、100-n2は温度センサを内蔵しなくてもよく、より安価な素子を用いることが可能となる。さらに、特許文献2に記載される温度センサの情報を出力するためのインタフェースを内蔵しないため、パワー半導体素子100-1、100-n1よりコストを低減できる。特に、パワー半導体素子100-1、100-n1は、特許文献2に記載される複雑な回路を内蔵するため、BCD(Bipolar、CMOS、DMOS)プロセスで実装する必要があるため、製造コストが増加する。また、BCDプロセスを構成するDMOSは横型構造となるため、ON抵抗が大きく損失も大きくなる。パワー半導体素子100-n、100-n2は、複雑な回路を内蔵しないので、ON抵抗が小さい縦型構造のMOSFETを採用できるため、コストを低減でき、損失も低減できる。
<実施例4>
図17は、実施例4の電子制御システムの構成を示す図である。本実施例では、パワー半導体素子100-1~100-nに流れる合計電流を計測する電流センサ201-1としてのシャント抵抗を、バッテリ管理ユニット602のセンサで兼用する。バッテリ管理ユニット602は、バッテリのSoCを管理するために電流センサ201-1を有している。バッテリ管理ユニット602は、電流センサ201-1の計測結果を、CANなどの通信線604を介して電子制御ユニットへ伝送する。
本実施例によれば、電流検出のためのシャント抵抗の数を削減でき、コストを低減できる。
<実施例5>
図18は、実施例5の電子制御システムの構成を示す図である。本実施例では、温度センサ210-1~210-nをパワー半導体素子100-1~100-nの外部に設ける。
パワー素子温度推定部203-1~203-nは、パワー半導体素子100-1~100-nに内蔵された電流センサ101-1~101-nの出力を用いて、パワー半導体素子100-1~100-nの温度を推定する。比較部204-1~204-nは、外付け温度センサ210-1~210-nの出力とパワー素子温度推定部203-1~203-nが推定した温度を比較する。比較部205-1~205-nは、内蔵の温度センサ102-1~102-nの出力とパワー素子温度推定部203-1~203-nが推定した温度を比較する。比較部206-1~206-nは、内蔵の温度センサ102-1~102-nの出力と外付け温度センサ210-1~210-nの出力を比較する。
パワー素子過熱保護部207-1~207-nは、比較部204-1~204-n、205-1~205-n及び206-1~206-nによる比較結果に基づいて、正常と推定される温度値を選択部SELで選択して、パワー素子の過熱を保護する。ワイヤーハーネス過熱保護部208は、比較部204-1~204-n、205-1~205-n及び206-1~206-nによる比較結果に基づいて、正常と推定される温度値を選択部SELで選択して、ワイヤーハーネス300の過熱を保護する。
具体的には、パワー素子過熱保護部207-1~207-nは、選択部SELで選択された入力(パワー半導体素子100-1~100-nの温度の実測値又は推定値)が所定の温度に近づいた場合に警告を報知したり、出力電流を減じたりして、また、所定の温度を超えた場合に電流を遮断する。ワイヤーハーネス過熱保護部208は、選択部SELで選択された入力(電流の実測値)によるワイヤーハーネス300の温度の推定値が所定の温度に近づいた場合に警告を報知したり、出力電流を減じたりして、また、所定の温度を超えた場合に電流を遮断する。
パワー半導体素子100-1~100-nの過熱保護を重視する場合、本実施例のように、パワー半導体素子100-1~100-nの外部に温度センサ210-1~210-nを外付けする方が、パワー素子温度推定部の数を減らすことができ、回路規模を低減できる。また、これらの処理をマイクロプロセッサ250で実現する場合には、マイクロプロセッサ250の処理負荷を低減できる。
また、ワイヤーハーネス300の過熱保護のためにワイヤーハーネス300の温度を推定する際には、外付け温度センサ210-1~210-nの出力又は内蔵の温度センサ102-1~102-nの出力は、パワー半導体素子の熱特性により遅れが生じるため、即応性の観点からはパワー半導体素子100-1~100-n内蔵の電流センサ101-1~101-nの出力を優先的な使用が望ましい。また、同一原因故障を回避する観点からは、外付け温度センサ210-1~210-nを内蔵の温度センサ102-1~102-nよりも優先させて選択するのが望ましい。従って、センサA:電流センサ101-1~101-n、センサB:温度センサ210-1~210-n、センサC:温度センサ102-1~102-nとして、図3に示すアルゴリズムにより選択するのが望ましい。
また、図15、図16に示す実装方法によるパワー半導体素子100-1~100-nを熱結合によって、一つの外付の温度センサ210-1によりパワー半導体素子100-1~100-nの過熱保護が可能となる。このとき、他のパワー半導体素子100-1~100-nに内蔵された温度センサ102-1~102-nを、外付の温度センサ210-1として使用してもよい。例えば、図19では、パワー半導体素子100-1に内蔵された温度センサ102-1をパワー半導体素子100-nの外付け温度センサとして使用し、パワー半導体素子100-n内蔵の温度センサ102-nをパワー半導体素子100-1の外付け温度センサとして使用できる。
<実施例6>
図20は、車両全体の電子制御システムの構成図である。電動パワートレイン系の高電圧電源HVは、DC/DCコンバータ605で降圧され、スイッチSW経由で補機バッテリ600を充電する。なお、スイッチSWは、補機バッテリ600又はDC/DCコンバータ605の故障時に、電子制御ユニット603-1に電力を供給するために、両者を切り離すように開放される。
電子制御ユニット603-1に供給された電力は、電子制御ユニット603-1で分配される。例えば、DC/DCコンバータ605から供給された電力は負荷400-1及び400-nに供給され、補機バッテリ600から供給された電力は負荷400-n1及び400-n2に供給されるというように負荷によって分けられる。電子制御ユニット603-1は、パワー半導体素子100-1~100-n4が提供する過熱保護によって、電力を制御、分配して、ワイヤーハーネス300-1を経由して負荷400-1~400-nに電力が供給され、ワイヤーハーネス300-2を経由して負荷400-n1~400-n2に電力が供給され、ワイヤーハーネス300-3を経由して負荷400-n3~400-n4に電力が供給される。
電子制御ユニット603-1から見て負荷400-nである電子制御ユニット603-2は、同様に電子制御ユニット603-1から供給された電力を半導体スイッチ100-n5~400-n6が提供する過熱保護によって、電力を制御、分配して、負荷400-n5~400-n6に電力を供給する。
電子制御ユニット603-1から見て負荷400-n2である電子制御ユニット603-3も、同様に電子制御ユニット603-1から供給された電力を半導体スイッチ100-n7~400-n8が提供する過熱保護によって、電力を制御、分配して、負荷400-n7~400-n8に電力を供給する。
なお、負荷400-1~400-n8はヘッドライトや尾灯のような灯火類、電動ブレーキ、電動ブレーキブースタ、ソレノイド、電動ドアーミラー、電動ウィンドウ、電動ファン、電動ポンプなどの各種電装品である。
以上に説明したように、本発明の実施例の電子制御システムは、電流を計測する第1計測部(電流センサ101-1)と、温度を計測する第2計測部(温度センサ102-1)と、電流又は温度を計測する第3計測部(外付け電流センサ201-1又は外付け温度センサ210-1)と、負荷への電力供給を制御するパワー半導体素子100と、第1計測部101-1と、第2計測102-1部と、第3計測部201-1又は209-1による計測結果を用いて、パワー半導体素子100の動作を制御する電子制御装置(電子制御ユニット603)とを備え、パワー半導体素子100の少なくとも一部は、第1計測部101-1及び第2計測部102-1を内蔵し、電子制御装置603は、電流の計測値から温度を推定し(パワー素子温度推定部202-1、203-1)、第1計測部101-1の計測値と、第2計測部102-1の計測値と、第3計測部201-1又は209-1の計測値とに基づいて、第1計測部101-1、第2計測部102-1及び第3計測部201-1又は209-1が正常か異常かを判定し(比較部204-1、205-1、206-1)、正常と判定される計測部の計測結果に従って、パワー半導体素子100、及びパワー半導体素子101の出力電流が流れるワイヤーハーネス300の少なくとも一方の異常を検知するので、センサが故障した場合でも、パワー半導体素子やワイヤーハーネスを過熱から保護できる。
また、第3計測部(外付け電流センサ201-1)は、電流を計測し、電子制御装置603は、第1計測部101-1による電流の計測値から推定された温度と、第2計測部102-1による温度の計測値と、第3計測部201-1による電流の計測値から推定された温度とを比較して(比較部204-1、205-1、206-1)、第1計測部101-1、第2計測部102-1及び第3計測部201-1が正常か異常かを判定するので、電流の増加による温度上昇の遅延の影響を抑制して、パワー半導体素子やワイヤーハーネスの異常を検知できる。
また、パワー半導体素子100を複数備え、パワー半導体素子100からの出力電流は、複数の導体が束ねられたワイヤーハーネス300を経由して負荷に供給されており、電子制御装置603は、パワー半導体素子の電流の計測値からワイヤーハーネス300の温度を推定するので、ワイヤーハーネスを加熱から保護できる。
また、複数のパワー半導体素子100は、第2計測部102-1を内蔵する第1パワー半導体素子100-1と、第2計測部102-1を内蔵しない第2パワー半導体素子100-nとを含み、第1パワー半導体素子100-1と第2パワー半導体素子100-nは熱的に結合されるので、温度センサを内蔵しないパワー半導体素子を使用でき、オン抵抗を低下できる。
また、熱的な結合は、パワー半導体素子100が実装されるプリント配線基板500の表面又は内層において、第1パワー半導体素子100-1及び第2パワー半導体素子100-nに接続される導体パターン502によって実現されるので、熱結合用の部材を別に設ける必要がなく、コストを低減できる。
また、第3計測部201-1は、ワイヤーハーネス300毎に又はワイヤーハーネスの枝線300-1等毎に電流を計測するので、ワイヤーハーネスの電線毎に電流センサを設ける必要がなく、コストを低減できる。
また、複数のパワー半導体素子100のオンオフの変化の前後の電流の計測値の変化量を、オンオフが変化したパワー半導体素子100に流れる電流であると推定するので、ワイヤーハーネスの電線毎に電流センサを設ける必要がなく、コストを低減できる。
また、第3計測部201-1が計測した電流値は、バッテリの充電量管理に使用される(バッテリ管理ユニット602)ので、電流センサを別に設ける必要がなく、コストを低減できる。
また、第3計測部210は、温度を計測し、電子制御装置603は、第1計測部101-1による電流の計測値から推定された温度と、第2計測部102-1による温度の計測値と、第3計測部210による温度の計測値とを比較して、第1計測部101-1、第2計測部102-1及び第3計測部210が正常か異常かを判定するので、外付けセンサを別に設ける必要がなく、コストを低減できる。
また、複数のパワー半導体素子は、第1パワー半導体素子100と第2パワー半導体素子100-nとを含み、第1パワー半導体素子100に内蔵される第2計測部102-1を、第2パワー半導体素子100-nの第3計測部として使用するので、外付けセンサを別に設ける必要がなく、コストを低減できる。
また、電子制御装置は、車両前部に配置される第1電子制御装置(電子制御ユニット603-1)と、車両右側に配置される第2電子制御装置(電子制御ユニット603-2)と、車両左側に配置される第3電子制御装置(電子制御ユニット603-3)を含み、第1電子制御装置603-1は、バッテリから供給される電力をワイヤーハーネス300-1、300-2を介して少なくとも第2電子制御装置603-2及び第3電子制御装置603-3に供給し、第2電子制御装置603-2及び第3電子制御装置603-3は、第1電子制御装置603-1から供給される電力をワイヤーハーネス300-4、300-5を介して負荷に供給するので、ゾーン毎に安全に電力を分配でき、各ワイヤーハーネスを保護できる。
なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲の趣旨内における様々な変形例及び同等の構成が含まれる。例えば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに本発明は限定されない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えてもよい。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えてもよい。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をしてもよい。
また、前述した各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等により、ハードウェアで実現してもよく、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に格納することができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、実装上必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてよい。
100-1~100-n……パワー半導体素子、101-1~101-n……電流センサ、102-1~102-n、109-1~n……温度センサ、201-1~201-n……電流センサ、202-1~202-n、203-1~203-n……パワー素子温度推定部、204-1~204-n、205-1~205-n、206-1~206-n……比較部、207-1~207-n……パワー素子過熱保護部、208……ワイヤーハーネス過熱保護部、300、300-1、300-2……ワイヤーハーネス、400-1~400-n……負荷、600……補機バッテリ、603-1~603-3……電子制御ユニット、604……通信線、605……DC/DCコンバータ

Claims (14)

  1. 電子制御システムであって、
    電流を計測する第1計測部と、
    温度を計測する第2計測部と、
    電流又は温度を計測する第3計測部と、
    負荷への電力供給を制御するパワー半導体素子と、
    前記第1計測部と、前記第2計測部と、前記第3計測部による計測結果を用いて、前記パワー半導体素子の動作を制御する電子制御装置とを備え、
    前記パワー半導体素子の少なくとも一部は、前記第1計測部及び前記第2計測部を内蔵し、
    前記電子制御装置は、
    電流の計測値から温度を推定し、
    前記第1計測部の計測値と、前記第2計測部の計測値と、前記第3計測部の計測値とに基づいて、前記第1計測部、前記第2計測部及び前記第3計測部が正常か異常かを判定し、
    前記正常と判定される計測部の計測結果に従って、前記パワー半導体素子、及び前記パワー半導体素子の出力電流が流れるワイヤーハーネスの少なくとも一方の異常を検知することを特徴とする電子制御システム。
  2. 請求項1に記載の電子制御システムであって、
    前記第3計測部は、電流を計測し、
    前記電子制御装置は、前記第1計測部による電流の計測値から推定された温度と、前記第2計測部による温度の計測値と、前記第3計測部による電流の計測値から推定された温度とを比較して、前記第1計測部、前記第2計測部及び前記第3計測部が正常か異常かを判定することを特報とする電子制御システム。
  3. 請求項2に記載の電子制御システムであって、
    前記パワー半導体素子を複数備え、
    前記パワー半導体素子からの出力電流は、複数の導体が束ねられた前記ワイヤーハーネスを経由して負荷に供給されており、
    前記電子制御装置は、前記パワー半導体素子の電流の計測値から前記ワイヤーハーネスの温度を推定することを特徴とする電子制御システム。
  4. 請求項3に記載の電子制御システムであって、
    前記複数のパワー半導体素子は、前記第2計測部を内蔵する第1パワー半導体素子と、前記第2計測部を内蔵しない第2パワー半導体素子とを含み、
    前記第1パワー半導体素子と前記第2パワー半導体素子は熱的に結合されることを特徴とする電子制御システム。
  5. 請求項4に記載の電子制御システムであって、
    前記熱的な結合は、前記パワー半導体素子が実装されるプリント配線基板の表面又は内層において、前記第1パワー半導体素子及び前記第2パワー半導体素子に接続される導体パターンによって実現されることを特徴とする電子制御システム。
  6. 請求項3に記載の電子制御システムであって、
    前記第3計測部は、前記ワイヤーハーネス毎に又は前記ワイヤーハーネスの枝線毎に前記電流を計測することを特徴とする電子制御システム。
  7. 請求項6に記載の電子制御システムであって、
    前記複数のパワー半導体素子のオンオフの変化の前後の前記電流の計測値の変化量を、前記オンオフが変化したパワー半導体素子に流れる電流であると推定することを特徴とする電子制御システム。
  8. 請求項6に記載の電子制御システムであって、
    前記第3計測部が計測した電流値は、バッテリの充電量管理に使用されることを特徴とする電子制御システム。
  9. 請求項1に記載の電子制御システムであって、
    前記第3計測部は、温度を計測し、
    前記電子制御装置は、前記第1計測部による電流の計測値から推定された温度と、前記第2計測部による温度の計測値と、前記第3計測部による温度の計測値とを比較して、前記第1計測部、前記第2計測部及び前記第3計測部が正常か異常かを判定することを特報とする電子制御システム。
  10. 請求項9に記載の電子制御システムであって、
    前記複数のパワー半導体素子は、第1パワー半導体素子と第2パワー半導体素子とを含み、
    前記第1パワー半導体素子に内蔵される前記第2計測部を、前記第2パワー半導体素子の第3計測部として使用することを特報とする電子制御システム。
  11. 請求項1に記載の電子制御システムであって、
    前記電子制御装置は、車両前部に配置される第1電子制御装置と、車両右側に配置される第2電子制御装置と、車両左側に配置される第3電子制御装置を含み、
    前記第1電子制御装置は、バッテリから供給される電力を前記ワイヤーハーネスを介して少なくとも第2電子制御装置及び第3電子制御装置に供給し、
    前記第2電子制御装置及び前記第3電子制御装置は、前記第1電子制御装置から供給される電力を前記ワイヤーハーネスを介して負荷に供給することを特徴とする電子制御システム。
  12. 電子制御装置であって、
    電流を計測する第1計測部と、
    温度を計測する第2計測部と、
    電流又は温度を計測する第3計測部と、
    負荷への電力供給を制御するパワー半導体素子とを備え、
    前記パワー半導体素子の少なくとも一部は、前記第1計測部及び前記第2計測部を内蔵し、
    前記電子制御装置は、
    前記第1計測部と、前記第2計測部と、前記第3計測部による計測結果を用いて、前記パワー半導体素子の動作を制御し、
    電流の計測値から温度を推定し、
    前記第1計測部の計測値と、前記第2計測部の計測値と、前記第3計測部の計測値とに基づいて、前記第1計測部、前記第2計測部及び前記第3計測部が正常か異常かを判定し、
    前記正常と判定される計測部の計測結果に従って、前記パワー半導体素子、及び前記パワー半導体素子の出力電流が流れるワイヤーハーネスの少なくとも一方の異常を検知することを特徴とする電子制御装置。
  13. 請求項12に記載の電子制御装置であって、
    前記第3計測部は、電流を計測し、
    前記電子制御装置は、前記第1計測部による電流の計測値から推定された温度と、前記第2計測部による温度の計測値と、前記第3計測部による電流の計測値から推定された温度とを比較して、前記第1計測部、前記第2計測部及び前記第3計測部が正常か異常かを判定することを特報とする電子制御装置。
  14. 請求項12に記載の電子制御装置であって、
    前記第3計測部は、温度を計測し、
    前記電子制御装置は、前記第1計測部による電流の計測値から推定された温度と、前記第2計測部による温度の計測値と、前記第3計測部による温度の計測値とを比較して、前記第1計測部、前記第2計測部及び前記第3計測部が正常か異常かを判定することを特報とする電子制御装置。
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