JP2022164254A - 減速機構付きモータ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
モータと、
前記モータの回転を減速して回転体の回転に変換する減速機構と、
前記回転体の回転運動を対象体の揺動運動に変換する運動変換機構と、
前記対象体に固定され、前記運動変換機構に連結された出力軸と、
を備えた減速機構付きモータであって、
前記回転体と前記運動変換機構との間に設けられた中間部材を備え、
前記中間部材は、前記回転体に取り付けられた取付部と、前記運動変換機構に回転可能に連結された連結部と、を有し、
前記連結部と前記回転体の回転軸との間の距離は、前記取付部と前記回転軸との間の距離よりも小さい、減速機構付きモータ装置を提供する。
出力軸35の基端側とウォームホイール80との間には、ウォームホイール80の回転運動を出力軸35の揺動運動に変換する運動変換機構40が設けられている。運動変換機構40は、揺動リンク41(第2のリンク部材の一例)および連結板42(第1のリンク部材の一例)を備え、揺動リンク41および連結板42は互いに対偶を構成するピン部材44を介して連結されている。なお、連結板42に、自己潤滑性に優れた樹脂材料等により板状に形成された摺接板(不図示)を装着してもよい。これにより、運動変換機構40が出力軸35の軸方向に沿ってガタつくのを防止できる。
揺動リンク41は、鋼板を打ち抜き加工等することで板状に形成され、揺動リンク41の長手方向一端側は、出力軸35の基端側に固定されている。一方、揺動リンク41の長手方向他端側は、連結板42の長手方向一端側に、ピン部材44を介して回動自在に連結されている。連結板42は、揺動リンク41と同様に鋼板を打ち抜き加工等することで板状に形成されている。連結板42の長手方向他端側は、貫通孔91Cに差し込まれた連結ピン83を介してアジャストバー91に回動自在に連結されている。つまり、運動変換機構40の一方側は連結ピン83に連結され、運動変換機構40の他方側は出力軸35に連結されている。
このように、出力軸35とウォームホイール80との間に運動変換機構40を設けることで、ウォームホイール80の一方向への回転に伴い出力軸35を所定角度範囲で揺動できる。具体的には、ウォームギヤ24aおよびウォームホイール80の回転により、減速して高トルク化された回転力がアジャスタ90を介して連結ピン83に伝達され、連結ピン83がホイール軸80bを中心に回転する。すると、連結板42の長手方向他端側もホイール軸80bを中心に回転し、これにより連結板42の長手方向一端側が、ピン部材44を介して揺動リンク41に規制された状態で、出力軸35を中心に揺動する。
出力軸35の揺動角度、すなわち、ワイパブレードの揺動角度は、ウォームホイール80を360度回転させたときの連結ピン83(貫通孔91C)の回転軌道の半径に応じて設定される。この半径が小さいほど、ピン部材44のストローク(揺動角度)は縮小され、ワイパブレードの揺動角度も小さくなる。
図2に示す例では、ウォームホイール80と運動変換機構40との間にアジャスタ90を介装させているため、連結ピン83(貫通孔91C)の位置をウォームホイール80の回転軸に接近させることができる。このため、連結ピン83(貫通孔91C)の回転軌道の半径を極めて小さく設定することも可能となり、ワイパブレードの揺動角度を小さくすることが可能となる。例えば、連結ピン83を差し込み孔81A、81B、81Cのいずれかに差し込んだ場合と比較して、ワイパブレードの揺動角度を小さくできる。
また、ワイパブレードの揺動角度を抑制する方法として、ウォームホイール80の回動角度を360度未満とすることも可能であるが、この場合、ウォームホイール80の回転角度を調整するための制御が煩雑となる。これに対し、本実施例では、ウォームホイール80を所定の方向に連続的に(360度以上)回転させるだけで、ワイパブレードを適切な揺動角度で揺動させることができる。
図2Aは、図2の例よりも、連結ピンをさらにウォームホイールの回転軸に接近させた例を示す平面図、図5Bは、図2AのB-B線断面図である。
この例では、連結ピン83が図2および図5Aに示すよりもウォームホイールの回転軸に接近しており、ウォームホイール80の回転軸方向から視て、連結ピン83(貫通孔91C)がウォームホイール80の回転軸80x(図5A、図5B)と重なり合っている。この場合には、図2および図5Aに示す場合よりも、さらに出力軸35およびワイパブレードの揺動角度を小さくできる。また、連結ピン83とホイール軸80bは、ウォームホイールの回転軸方向に互いにずれているため、連結ピン83がホイール軸80bと干渉することが回避される。
なお、仮に、アジャスタ90を使用せず、ウォームホイール80に連結ピン83を差し込むための差し込み孔を直接、形成しようとすると、差し込み孔がホイール軸固定孔80Aに接近し、あるいはホイール軸固定孔80Aと重なり合ってしまい、要求されるウォームホイール80の強度を確保できなくなる。あるいは、連結ピン83がホイール軸80bと干渉してしまう。
これに対し、本実施例では、ウォームホイール80に形成された既存の差し込み孔(差し込み孔81A、81B)を利用してアジャストバー91をウォームホイール80に対して取り付けている。また、アジャストバー91に連結ピン83を差し込むための貫通孔91Cをアジャストバー91に形成している。このため、ウォームホイール80をそのままの形状で使用しつつ、ワイパブレードの揺動角度を自由に設定すること、とくにワイパブレードの揺動角度を小さくすることが可能となる。なお、アジャストバー91に形成される貫通孔91Cの位置(ウォームホイール80の回転軸からの距離)を変えることにより、ワイパブレードの揺動角度を任意の角度に設定することができる。また、アジャストバー91をウォームホイール80に取り付けるための差し込み孔として、任意の差し込み孔81A、81B、81Cを使用することができる。2つ以上の差し込み孔を介してアジャストバー91をウォームホイール80に取り付けることにより、他の手段を付加することなく、アジャストバー91をウォームホイール80と一体に回転させることが可能となる。
以上、実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形および変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部または複数を組み合わせることも可能である。
なお、以上の実施例に関し、さらに以下の付記を開示する。
[付記1]
モータ(20)と、
前記モータの回転を減速して回転体(80)の回転に変換する減速機構(24a、80a)と、
前記回転体の回転運動を対象体の揺動運動に変換する運動変換機構(40)と、
前記対象体に固定され、前記運動変換機構に連結された出力軸(35)と、
を備えた減速機構付きモータであって、
前記回転体と前記運動変換機構との間に設けられた中間部材(91)を備え、
前記中間部材は、前記回転体に取り付けられた取付部(91A、91B)と、前記運動変換機構に回転可能に連結された連結部(91C)と、を有し、
前記連結部と前記回転体の回転軸との間の距離は、前記取付部と前記回転軸との間の距離よりも小さい、減速機構付きモータ装置。
付記1の構成によれば、連結部と回転体の回転軸との間の距離は、取付部と回転軸との間の距離よりも小さいので、連結部の回転軌道の半径を小さくでき、したがって、対象体の揺動角度を小さく設定することができる。
[付記2]
前記連結部は、前記回転軸と前記取付部とを通る前記回転軸に直交する平面から外れた位置にある、付記1に記載の減速機構付きモータ装置。
付記2の構成によれば、連結部は、回転軸と取付部とを通る回転軸に直交する平面から外れた位置にあるので、連結部を取付部と干渉しない位置、あるいは取付部に接近し過ぎない位置に形成することができる。このため、中間部材に充分な強度を与えることができる。
[付記3]
前記中間部材は、2つの前記取付部を備え、
一方の前記取付部(91B)は、前記連結部と他方の前記取付部とを結ぶ直線から外れた位置にある、付記1または付記2に記載の減速機構付きモータ装置。
付記3の構成によれば、一方の取付部と連結部との間の干渉を避けることができる。
〔付記4〕
前記連結部は、前記回転軸の軸方向について前記回転軸と重なる位置にある、付記1~付記3のいずれか1項に記載の減速機構付きモータ装置。
付記4の構成によれば、回転軸の軸方向について連結部の中心を回転軸の中心に接近させることができ、揺動角度を小さくできる。
前記中間部材は、前記回転軸と直交する平面に沿って延びる板状部材として形成された、付記1~付記4のいずれか1項に記載の減速機構付きモータ装置。
24a ウォームギヤ
35 出力軸
40 運動変換機構
41 揺動リンク
42 連結板
80a ギヤ歯
91 アジャストバー
91A 貫通孔
91B 貫通孔
91C 貫通孔
Claims (5)
- モータと、
前記モータの回転を減速して回転体の回転に変換する減速機構と、
前記回転体の回転運動を対象体の揺動運動に変換する運動変換機構と、
前記対象体に固定され、前記運動変換機構に連結された出力軸と、
を備えた減速機構付きモータであって、
前記回転体と前記運動変換機構との間に設けられた中間部材を備え、
前記中間部材は、前記回転体に取り付けられた取付部と、前記運動変換機構に回転可能に連結された連結部と、を有し、
前記連結部と前記回転体の回転軸との間の距離は、前記取付部と前記回転軸との間の距離よりも小さい、減速機構付きモータ装置。 - 前記連結部は、前記回転軸と前記取付部とを通る前記回転軸に直交する平面から外れた位置にある、請求項1に記載の減速機構付きモータ装置。
- 前記中間部材は、2つの前記取付部を備え、
一方の前記取付部は、前記連結部と他方の前記取付部とを結ぶ直線から外れた位置にある、請求項1または請求項2に記載の減速機構付きモータ装置。 - 前記連結部は、前記回転軸の軸方向について前記回転軸と重なる位置にある、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の減速機構付きモータ装置。
- 前記中間部材は、前記回転軸と直交する平面に沿って延びる板状部材として形成された、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の減速機構付きモータ装置。
Priority Applications (1)
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JP7570967B2 JP7570967B2 (ja) | 2024-10-22 |
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