JP2022163352A - 作業機械の制御方法、作業機械用制御プログラム、作業機械用制御システム及び作業機械 - Google Patents

作業機械の制御方法、作業機械用制御プログラム、作業機械用制御システム及び作業機械 Download PDF

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Abstract

Figure 2022163352000001
【課題】走行部の急停止が生じにくい、作業機械の制御方法、作業機械用制御プログラム、作業機械用制御システム及び作業機械を提供する。
【解決手段】作業機械3の制御方法は、作業部33に吊り作業を実行させるクレーンモード、及び作業部33に吊り作業とは別の作業を実行させる別モードを含む複数の動作モードから、1つの動作モードを選択する。作業機械3の制御方法は、クレーンモードの選択中であって、かつ走行部31の走行動作中に、作業部33の作業半径を大きくする作業部33の展開動作について抑制処理を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、吊り作業を含む作業を実行可能に構成された作業部を備える作業機械に用いられる、作業機械の制御方法、作業機械用制御プログラム、作業機械用制御システム及び作業機械に関する。
関連技術として、走行部(下部走行体)上に上部旋回体を旋回可能に設け、旋回フレームの前部にはブーム、アーム及びバケット等からなる作業部(作業装置)を俯仰動可能に設けた作業機械(フック付き建設機械)が知られている(例えば、特許文献1参照)。関連技術に係る作業機械は、作業部の先端側に、バケットのブラケットから下向きに垂下するように吊荷用のフックを設け、吊り作業(クレーン作業)を行うときには吊荷を索具等でフックから吊り下げる。そして、この作業機械においては、作業部の作業半径が予め決められた範囲を越えたときに走行部による走行動作を停止させる。
特開2004-123362号公報
上記関連技術では、作業半径が予め決められた範囲を超えると否応なしに走行部が停止するので、例えば、走行部の走行動作中にオペレータが誤って作業部の作業半径を大きくする操作をすると、走行部の急停止につながる可能性がある。
本発明の目的は、走行部の急停止が生じにくい、作業機械の制御方法、作業機械用制御プログラム、作業機械用制御システム及び作業機械を提供することにある。
本発明の一態様に係る作業機械の制御方法は、走行機能を有する走行部と、吊り作業を含む作業を実行可能に構成された作業部と、を備える作業機械に用いられる。前記作業機械の制御方法は、前記作業部に前記吊り作業を実行させるクレーンモード、及び前記作業部に前記吊り作業とは別の作業を実行させる別モードを含む複数の動作モードから、1つの動作モードを選択することと、前記クレーンモードの選択中であって、かつ前記走行部の走行動作中に、前記作業部の作業半径を大きくする前記作業部の展開動作について抑制処理を実行することと、を有する。
本発明の一態様に係る作業機械用制御プログラムは、前記作業機械の制御方法を、1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
本発明の一態様に係る作業機械用制御システムは、走行機能を有する走行部と、吊り作業を含む作業を実行可能に構成された作業部と、を備える作業機械に用いられ、選択処理部と、抑制処理部と、を備える。前記選択処理部は、前記作業部に前記吊り作業を実行させるクレーンモード、及び前記作業部に前記吊り作業とは別の作業を実行させる別モードを含む複数の動作モードから、1つの動作モードを選択する。前記抑制処理部は、前記クレーンモードの選択中であって、かつ前記走行部の走行動作中に、前記作業部の作業半径を大きくする前記作業部の展開動作について抑制処理を実行する。
本発明の一態様に係る作業機械は、前記作業機械用制御システムと、前記走行部と、前記作業部と、を備える。
本発明によれば、走行部の急停止が生じにくい、作業機械の制御方法、作業機械用制御プログラム、作業機械用制御システム及び作業機械を提供することができる。
図1は、実施形態1に係る作業機械の全体構成を示す概略斜視図である。 図2は、実施形態1に係る作業機械の油圧回路等を示す概略図である。 図3は、実施形態1に係る作業機械の作業部の要部を示す概略図である。 図4は、実施形態1に係る作業機械用制御システムの動作例を示すフローチャートである。 図5は、実施形態1に係る作業機械の端末装置の表示例を示す概略図である。 図6は、実施形態2に係る作業機械の作業部の要部を示す概略図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する趣旨ではない。
(実施形態1)
[1]全体構成
本実施形態に係る作業機械3は、図1に示すように、走行部31と、旋回部32と、作業部33と、を機体30に備えている。また、作業機械3は、図2に示すように、作業機械用制御システム1(以下、単に「制御システム1」ともいう)を更に備えている。その他、機体30は、端末装置2及び操作装置等を更に備えている。
本開示でいう「作業機械」は、各種の作業用の機械を意味し、一例として、バックホー(油圧ショベル、ミニショベル等を含む)、ホイルローダー及びキャリア等の作業車両である。作業機械3は、少なくとも吊り作業を含む1つ以上の作業を実行可能に構成された作業部33を備えている。作業機械3は、「車両」に限らず、例えば、作業用船舶、ドローン又はマルチコプター等の作業飛翔体等であってもよい。さらに、作業機械3は建設機械(建機)に限らず、例えば、田植機、トラクタ又はコンバイン等の農業機械(農機)であってもよい。本実施形態では、特に断りが無い限り、作業機械3が吊り機能付き(クレーン機能付き)のバックホーであって、吊り作業の他に、掘削作業、整地作業、溝掘削作業又は積込作業等を作業として実行可能である場合を例に挙げて説明する。
また、本実施形態では、説明の便宜上、作業機械3が使用可能な状態での鉛直方向を上下方向D1と定義する。さらに、旋回部32の非旋回状態において、作業機械3(の運転部321)に搭乗したユーザ(オペレータ)から見た方向を基準として、前後方向D2及び左右方向D3を定義する。言い換えれば、本実施形態で用いられる各方向は、いずれも作業機械3の機体30を基準として規定される方向であって、作業機械3の前進時に機体30が移動する方向が「前方」、作業機械3の後退時に機体30が移動する方向が「後方」となる。同様に、作業機械3の右旋回時に機体30の前端部が移動する方向が「右方」、作業機械3の左旋回時に機体30の前端部が移動する方向が「左方」となる。ただし、これらの方向は、作業機械3の使用方向(使用時の方向)を限定する趣旨ではない。
作業機械3は、動力源となるエンジンを備えている。作業機械3においては、例えば、エンジンによって油圧ポンプ41(図2参照)が駆動され、油圧ポンプ41から機体30の各部の油圧アクチュエータ(油圧モータ43及び油圧シリンダ44等を含む)に作動油が供給されることで、機体30が駆動する。また、作業機械3は、例えば、機体30の運転部321に搭乗したユーザ(オペレータ)が、操作装置の操作レバー等を操作することにより制御される。
本実施形態では、上述したように作業機械3が乗用タイプのバックホーである場合を想定しているので、作業部33は、運転部321に搭乗したユーザ(オペレータ)の操作に従って駆動され、掘削作業等の作業を実行する。ユーザが搭乗する運転部321は、旋回部32に設けられている。
走行部31は、走行機能を有し、地面を走行(旋回を含む)可能に構成されている。走行部31は、例えば、左右一対のクローラ311及びブレード312等を有している。走行部31は、クローラ311を駆動するための走行用の油圧モータ43(油圧アクチュエータ)等を更に有する。
旋回部32は、走行部31の上方に位置し、走行部31に対して、鉛直方向に沿った回転軸を中心に旋回可能に構成されている。旋回部32は、旋回用の油圧モータ(油圧アクチュエータ)等を有している。旋回部32には、運転部321の他、エンジン及び油圧ポンプ41等が搭載されている。さらに、旋回部32の前端部には、作業部33が取り付けられるブームブラケット322が設けられている。
作業部33は、吊り作業を含む作業を実行可能に構成されている。作業部33は、旋回部32のブームブラケット322に支持されており、作業を実行する。作業部33は、バケット331、ブーム332、アーム333及びフック334等を有している。作業部33は、各部を駆動するための油圧アクチュエータ(油圧シリンダ44及び油圧モータ等を含む)を更に有する。
バケット331は、作業機械3の機体30に取り付けられるアタッチメント(作業具)の一種であって、複数種類のアタッチメントの中から作業の内容に応じて選択される任意の器具からなる。バケット331は、一例として、機体30に対して取り外し可能に取り付けられ、作業の内容に応じて交換される。作業機械3用のアタッチメントとしては、例えば、バケット331の他に、ブレーカ、オーガ、クラッシャ、フォーク、フォーククロー、鉄骨カッタ、アスファルト切削機、草刈機、リッパ、マルチャ、チルトローテータ及びタンパ等の種々の器具がある。作業部33は、駆動装置からの動力により、バケット331を駆動することで作業を実行する。
ブーム332は、旋回部32のブームブラケット322にて、回転可能に支持されている。具体的には、ブーム332は、ブームブラケット322にて、水平方向に沿った回転軸を中心に回転可能に支持されている。ブーム332は、ブームブラケット322に支持される基端部から上方に延びる形状を有している。アーム333は、ブーム332の先端に連結されている。アーム333は、ブーム332に対して、水平方向に沿った回転軸を中心に回転可能に支持されている。アーム333の先端には、バケット331が取り付けられる。
作業部33は、動力源としてのエンジンからの動力を受けて動作する。具体的には、エンジンによって油圧ポンプ41が駆動され、作業部33の油圧アクチュエータ(油圧シリンダ44等)に油圧ポンプ41から作動油が供給されることで、作業部33の各部(バケット331、ブーム332及びアーム333)が動作する。
ここで、本実施形態に係る作業機械3は、作業部33が吊り作業を含む複数の作業を実行可能に構成されている。本実施形態では、作業機械3は吊り機能付きのバックホーであって、作業部33は、バケット331による掘削作業の他に、吊り作業を実行可能に構成されている。フック334は、作業部33の先端部に配置されている。具体的には、フック334は、バケット331から下方に突出するように設けられている。吊り作業を行わないときには、フック334は、例えば、アーム333とバケット331とをつなぐバケットリンク335に収容されることで、バケット331を用いた掘削作業等に際しては、フック334が邪魔になりにくい。
吊り作業の実行時には、作業部33は、フック334に吊荷(対象物)を吊り下げた状態で、ブーム332及びアーム333の各々を動作させることによって、吊荷の積み下ろし、及び吊荷の運搬等を行うことが可能である。さらに、作業部33の先端部に設けられているフック334に吊荷を吊り下げた状態で、旋回部32が旋回することにより、旋回部32の回転軸周りで吊荷を旋回させることが可能である。
このような吊り作業に際しては、作業部33の作業半径及び吊荷の重量等が作業機械3の姿勢の安定性に影響する。例えば、作業部33の作業半径が小さい程、作業機械3の姿勢は安定しやすい。本開示でいう「作業半径」は、作業部33の旋回中心からフック334の中心(ジブポイントピン)を通る鉛直線までの水平距離を意味し、具体的には、平面視における旋回部32の回転軸からフック334の中心までの距離である。そのため、作業部33の作業半径が大きくなるほど、平面視において、作業部33を(旋回部32ごと)旋回させる際の吊荷の軌道円が大きくなる。ブーム332及びアーム333の長さ(寸法)は既知であるので、作業半径の最大値も既知である。
ここで、作業部33の作業半径に関しては、走行部31の走行動作中に、吊り作業の実行に際して許容される値が、規定値として設定されている。つまり、本開示でいう「規定値」は、走行部31の走行動作中に、吊り作業の実行に際して許容される作業半径であって、例えば、作業半径の最大値(最大半径)に対する比率(百分率)によって表される。作業半径が規定値以下であれば、走行部31の走行動作があっても吊り作業の実行が許容される。一例として、規定値は、作業半径の最大値の50%以上、90%以下であることが好ましい。より好ましくは、規定値は作業半径の最大値の60%以上に設定される。また、より好ましくは、規定値は作業半径の最大値の80%以下に設定される。規定値は、予め設定されていてもよいし、例えばユーザが、メンテナンスモード等において任意に設定(変更)できてもよい。
本実施形態では特に、作業部33は、ブーム332及びアーム333が個別に回転可能に構成された多関節型の構造を有している。つまり、ブーム332及びアーム333の各々が、水平方向に沿った回転軸を中心に回転することにより、例えば、ブーム332及びアーム333を含む多関節型の作業部33は、全体として伸ばしたり、折りたたんだりする動作が可能である。そのため、作業部33を水平面に沿って伸ばすことにより、作業部33の作業半径は大きくなり、反対に、作業部33を折りたたむことにより、作業部33の作業半径は小さくなる。作業半径を大きくするときの作業部33の動作を「展開動作」と呼び、作業半径を小さくするときの作業部33の動作を「縮小動作」と呼ぶ。
ここで、機体30には、少なくともブーム332及びアーム333の各々の角度(ブーム角及びアーム角)を検出する角度センサ336(図2参照)が設けられている。角度センサ336は、制御システム1に接続されており、検出した角度を制御システム1に出力する。制御システム1では、角度センサ336で検出される角度と、既知であるブーム332及びアーム333の長さとに基づいて、作業部33の作業半径を求めることが可能である。また、機体30には、ブーム332のボトム側及びロッド側等に配置された圧力センサ337(図2参照)が更に設けられている。圧力センサ337は、制御システム1に接続されており、検出した油圧シリンダ44の圧力(油圧)を制御システム1に出力する。制御システム1では、角度センサ336の出力と圧力センサ337の出力とに基づいて、吊荷の荷重を求めることが可能である。
走行部31及び旋回部32の各々についても、作業部33と同様に、動力源としてのエンジンからの動力を受けて動作する。つまり、走行部31の油圧モータ43及び旋回部32の油圧モータ等に、油圧ポンプ41から作動油が供給されることで、旋回部32及び走行部31が動作する。
エンジンは、上述したように各部に動力を供給する動力源として機能する。ここで、エンジンは、油圧ポンプ41等と共に旋回部32に搭載されている。本実施形態では一例として、エンジンはディーゼルエンジンである。エンジンは、燃料タンクから燃料(ここでは軽油)が供給されることにより駆動する。燃料タンクには、燃料の残量を検出する残量センサが備わっており、残量センサは、検出した燃料の残量に相当する電気信号(センサ信号)を出力する。
図2では、本実施形態に係る作業機械3の油圧回路及び電気回路(電気的な接続関係)を模式的に示す。図2では、実線が高圧の(作動油用の)油路、点線が低圧の(パイロット油用の)油路、一点鎖線の矢印が電気信号の経路を示す。
図2に示すように、作業機械3は、油圧ポンプ41、油圧モータ43及び油圧シリンダ44に加えて、パイロットポンプ42、リモコン弁45、比例制御弁46、リモコン弁47、比例制御弁48及び状態検知部49等を備えている。
エンジンにより駆動される油圧ポンプ41からの作動油は、走行部31の油圧モータ43、及び作業部33の油圧シリンダ44等に供給される。これにより、油圧モータ43及び油圧シリンダ44等の油圧アクチュエータが駆動される。
油圧モータ43及び油圧シリンダ44等の油圧アクチュエータには、油圧ポンプ41からの作動油の方向及び流量を切換可能なパイロット式の方向切換弁(コントロールバルブ)が設けられている。これらの方向切換弁は、パイロットポンプ42から入力指令となるパイロット油が供給されて駆動される。
ここで、走行部31の油圧モータ43に対応する方向切換弁へのパイロット油の供給路には、リモコン弁45が設けられている。リモコン弁45は、操作レバーの操作に応じて走行部31の走行操作指令を出力する。走行操作指令は、走行部31の走行動作を指示する。また、リモコン弁45と、パイロットポンプ42との間には、(電磁式)比例制御弁46が挿入されている。比例制御弁46は、制御システム1に接続されており、制御システム1からの電気信号(供給電流)に応じて動作する。本実施形態では一例として、比例制御弁46は、逆比例弁であって、供給電流が大きくなるほど、走行用の油圧モータ43の出力を低下させる。
同様に、作業部33の油圧シリンダ44に対応する方向切換弁へのパイロット油の供給路には、リモコン弁47が設けられている。リモコン弁47は、操作レバーの操作に応じて作業部33の作業操作指令を出力する。作業操作指令は、作業部33の展開動作及び縮小動作等を指示する。また、リモコン弁47と、パイロットポンプ42との間には、(電磁式)比例制御弁48が挿入されている。比例制御弁48は、制御システム1に接続されており、制御システム1からの電気信号(供給電流)に応じて動作する。
状態検知部49は、リモコン弁45の操作状態を検知する。本実施形態では一例として、状態検知部49は、パイロット油の油路上に挿入された圧力センサである。状態検知部49は、リモコン弁45の操作状態を検知することで、走行用の油圧モータ43の動作状態を検知する。状態検知部49は、制御システム1に接続されており、検知結果(つまり油圧モータ43の動作状態)を制御システム1に出力する。
制御システム1は、CPU(Central Processing Unit)等の1以上のプロセッサと、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の1以上のメモリとを有するコンピュータシステムを主構とし、種々の処理(情報処理)を実行する。本実施形態では、制御システム1は、作業機械3全体の制御を行う統合コントローラであって、例えば、電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)からなる。ただし、制御システム1は、統合コントローラと別に設けられていてもよい。制御システム1について詳しくは「[2]制御システムの構成」の欄で説明する。
端末装置2は、機体30の運転部321に配置されており、ユーザ(オペレータ)による操作入力を受け付け、ユーザに種々の情報を出力するためのユーザインターフェースである。端末装置2は、例えば、ユーザの操作に応じた電気信号を出力することにより、ユーザによる各種の操作を受け付ける。これにより、ユーザ(オペレータ)は、端末装置2に表示される表示画面D10(図5参照)を視認でき、また、必要に応じて端末装置2を操作することが可能である。
端末装置2は、図2に示すように、制御部21と、操作部22と、表示部23と、を備えている。端末装置2は、制御システム1と通信可能に構成されており、制御システム1との間でデータの授受が可能である。本実施形態では一例として、端末装置2は作業機械3に用いられる専用のデバイスである。
制御部21は、端末装置2を制御する。具体的には、制御部21は、操作部22で受け付けたユーザの操作に応じた電気信号を出力したり、表示画面D10を生成して表示部23に表示したりする。
操作部22は、表示部23に表示される表示画面D10に対するユーザ(オペレータ)による操作入力を受け付けるためのユーザインターフェースである。操作部22は、例えば、ユーザの操作に応じた電気信号を出力することにより、ユーザによる各種の操作を受け付ける。本実施形態では一例として、操作部22は、図5に示すように、機械式の複数(ここでは6つ)の押釦スイッチ221~226を含む。これら複数の押釦スイッチ221~226は、表示部23の表示領域の周縁に沿うように、表示領域に近接して(図5の例では下方に)配置されている。これら複数の押釦スイッチ221~226は、後述する表示画面D10に表示される項目に対応付けられており、複数の押釦スイッチ221~226のいずれかが操作されることにより、表示画面D10のいずれかの項目が操作(選択)される。また、操作部22は、タッチパネル及び操作ダイヤル等を含んでいてもよい。この場合においても、操作部22に対する操作により、表示画面D10のいずれかの項目が操作(選択)されることになる。
表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような、ユーザ(オペレータ)に情報を提示するためのユーザインターフェースである。表示部23は、ユーザに対して各種の情報を表示により提示する。本実施形態では一例として、表示部23は、バックライト付きのフルカラーの液晶ディスプレイであって、図5に示すように、横方向に長い「横長」の表示領域を有している。
また、機体30は、上述した構成に加えて、操作レバー、通信端末、燃料タンク及びバッテリ等を更に備えている。さらには、機体30には、冷却水温センサ、作動油温センサ、エンジンの回転数を計測する回転数計、稼働時間を計測するアワーメータ、機体30の周辺を撮像するカメラ等、機体30の稼働状態を監視するためのセンサ類(カメラを含む)が備わっている。その他、カットオフレバー、ゲートロックレバー及びスタータキースイッチ等の状態等を検出するセンサも、機体30に備わっている。
[2]制御システムの構成
次に、本実施形態に係る制御システム1の構成について、図2を参照して説明する。制御システム1は、作業機械3の構成要素であって、機体30等と共に作業機械3を構成する。言い換えれば、本実施形態に係る作業機械3は、少なくとも制御システム1と、走行部31と、作業部33と、を備えている。
制御システム1は、図2に示すように、選択処理部11と、抑制処理部12と、制限処理部13と、を備えている。制御システム1は、機体30の各部に設けられたデバイスと通信可能に構成されている。つまり、制御システム1には、少なくとも角度センサ336、圧力センサ337、比例制御弁46、比例制御弁48及び状態検知部49が接続されている。これにより、制御システム1は、角度センサ336及び圧力センサ337等の検出結果を取得したり、比例制御弁46,48等を制御したりすることが可能である。さらに、制御システム1は、端末装置2とも通信可能に接続されている。ここで、制御システム1は、これらの情報(データ)の授受を、各デバイスと直接的に行ってもよいし、中継器等を介して間接的に行ってもよい。
選択処理部11は、複数の動作モードから、1つの動作モードを選択可能に構成されている。ここでいう複数の動作モードには、少なくともクレーンモード及び別モードが含まれている。クレーンモードは、作業部33に吊り作業を実行させる動作モードである。別モードは、作業部33に吊り作業とは別の作業を実行させる動作モードである。本実施形態では一例として、別モードは、作業部33に掘削作業を実行させる掘削モードを含む。つまり、本実施形態では、選択処理部11は、作業部33の動作モードを、吊り作業用のクレーンモードと、掘削作業用の掘削モード(別モード)とを含む複数の動作モードの中から択一的に選択する。
本実施形態では一例として、動作モードの切り替えは、ユーザ(オペレータ)が端末装置2を操作することによって行われる。つまり、ユーザが、クレーンモードを選択するように端末装置2の操作部22を操作すると、選択処理部11は、この操作を受けて、作業部33の動作モードをクレーンモードに切り替える。一方、ユーザが、掘削モードを選択するように端末装置2の操作部22を操作すると、選択処理部11は、この操作を受けて、作業部33の動作モードを掘削モードに切り替える。このように、選択処理部11は、操作部22の操作に応じて、動作モードを択一的に選択する。
本実施形態に係る制御システム1では、このようにクレーンモードと別モード(掘削モード等)とを含む複数の動作モードの中から、いずれかの動作モードが択一的に選択されることを利用して、作業部33が吊り作業を実行中であるか否かを判定する。つまり、制御システム1は、クレーンモードが選択されることをもって、作業部33が吊り作業を実行中であると判定する。
抑制処理部12は、所定の抑制条件を満たす場合に、作業部33の作業半径を大きくする作業部33の展開動作について抑制処理を実行する。ここで、抑制条件は、作業部33が吊り作業を実行中であって、かつ走行部31が走行動作中であること、を含む。本実施形態では、上述のようにクレーンモードが選択されることをもって、作業部33が吊り作業を実行中であると判定される。すなわち、抑制処理部12は、クレーンモードの選択中であって、かつ走行部31の走行動作中に、作業部33の展開動作について抑制処理を実行する。本開示でいう「抑制処理」は、作業部33の展開動作、つまり作業部33の作業半径を大きくする動作に関し、何かしら抑制する方向に作用する処理を意味する。一例として、作業部33の展開動作を禁止する(展開動作不能とする)処理、展開動作時の作業部33の可動域を小さくする処理、及び作業部33の展開動作の速度を減速する処理等を含む。
制限処理部13は、所定の制限条件を満たす場合に、走行部31の走行動作について制限処理を実行する。ここで、制限条件は、作業部33が吊り作業を実行中であって、かつ作業部33の作業半径が許容値を超えること、を含む。ここでいう「許容値」は、上述した規定値(走行部31の走行動作中に、吊り作業の実行に際して許容される作業半径)と同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。本実施形態では一例として、許容値は規定値と同じ値であることとし、規定値同様に、作業半径の最大値(最大半径)に対する比率(百分率)によって表される。すなわち、制限処理部13は、作業部33が吊り作業を実行中であって、かつ作業部33の作業半径が許容値を超える場合に、走行部31の走行動作について制限処理を実行する。本開示でいう「制限処理」は、走行部31の走行動作に関し、何かしら制限する方向に作用する処理を意味する。一例として、制限処理は、走行部31の走行動作を禁止する(走行動作不能とする)処理、走行部31の走行動作の速度(走行速度)を減速する処理、及び走行部31の走行動作の許容エリアを制限する処理等を含む。
[3]作業機械の制御方法
以下、図4及び図5を参照しつつ、主として制御システム1によって実行される作業機械3の制御方法(以下、単に「制御方法」という)の一例について説明する。
本実施形態に係る制御方法は、コンピュータシステムを主構成とする制御システム1にて実行されるので、言い換えれば、作業機械用制御プログラム(以下、単に「制御プログラム」という)にて具現化される。つまり、本実施形態に係る制御プログラムは、制御方法に係る各処理を1以上のプロセッサに実行させるためのコンピュータプログラムである。このような制御プログラムは、例えば、制御システム1及び端末装置2によって協働して実行されてもよい。
ここで、制御システム1は、制御プログラムを実行させるための予め設定された特定の開始操作が行われた場合に、制御方法に係る下記の各種処理を実行する。開始操作は、例えば、作業機械3のエンジンの起動操作等である。一方、制御システム1は、予め設定された特定の終了操作が行われた場合に、制御方法に係る下記の各種処理を終了する。終了操作は、例えば、作業機械3のエンジンの停止操作等である。
[3.1]全体処理
ここではまず、制御方法に係る処理の全体の流れについて、図4を参照して説明する。図4は、制御方法のうち特に抑制処理に関する処理の一例を示すフローチャートである。
図4に示すように、まず制御システム1の選択処理部11は、作業部33の動作モードを選択する(S1)。本実施形態では、端末装置2の操作部22に対して、クレーンモードを選択するような操作がなされると、選択処理部11は、作業部33の動作モードとしてクレーンモードを選択する。要するに、本実施形態に係る制御方法は、クレーンモード及び別モード(掘削モード等)を含む複数の動作モードから、1つの動作モードを選択すること(処理)を有する。
ステップS2においては、制御システム1は、クレーンモードを選択中か否かを判定する。ここで、クレーンモードを選択中である場合(S2:Yes)、制御システム1は、作業部33が吊り作業を実行中であると判定し、処理をステップS3に移行させる。一方、別モード(掘削モード等)を選択中である場合(S2:No)、制御システム1は、作業部33が吊り作業を実行中ではないと判定し、抑制処理に係る一連の処理を終了する。
ステップS3においては、制御システム1は、作業半径が規定値を超えるか否かを判定する。ここでいう規定値は、走行部31の走行動作中に、吊り作業の実行に際して許容される作業半径であって、作業半径の最大値(最大半径)に対する比率(百分率)によって表される。ステップS3では、例えば、角度センサ336で検出される角度に基づいて求まる作業部33の作業半径と、規定値とが比較される。このとき、作業半径が規定値を超える場合(S3:Yes)、制御システム1は、処理をステップS4に移行させる。一方、作業半径が規定値以下である場合(S3:No)、制御システム1は、抑制処理に係る一連の処理を終了する。
ステップS4においては、制御システム1は、走行部31が走行動作中か否かを判定する。本実施形態では一例として、制御システム1は、状態検知部49の検知結果(リモコン弁45の操作状態)に基づいて、走行部31が走行動作中か否かを判定する。本実施形態では、走行速度に関わらず、走行部31の油圧モータ43が駆動されている場合には、制御システム1は、走行動作中であると判定し(S4:Yes)、処理をステップS5,S6に移行させる。一方、走行部31の油圧モータ43が駆動されていない場合、つまり停止している場合には、制御システム1は、走行動作中でないと判定し(S4:No)、処理をステップS7に移行させる。
ステップS5,S6においては、制御システム1の抑制処理部12は、抑制処理を実行する。ステップS5,S6が完了することをもって、制御システム1は、抑制処理に係る一連の処理を終了する。
ステップS5では、制御システム1の抑制処理部12は、抑制処理として提示情報の提示を実行する。ここでいう提示情報は、作業部33に関する情報であって、例えば、現在の作業部33の作業半径等に係る情報を含み、ユーザ(オペレータ)に警告又は注意を促す情報である。すなわち、抑制処理は、作業部33に関する提示情報を提示する処理を含む。本実施形態では一例として、提示情報の提示の態様は、提示情報を含む表示画面D10(図5参照)の、端末装置2の表示部23への表示である。ただし、提示情報の提示の態様は表示部23への表示に限らず、例えば、音声出力(報知音を含む)、外部端末への送信、メモリへの書き込み、及び印刷等であってもよい。この構成によれば、ユーザ(オペレータ)は、提示情報に基づいて、例えば、作業部33に縮小動作を行わせる等、必要な操作を実行することができる。
ステップS6では、制御システム1の抑制処理部12は、抑制処理として展開動作の禁止を実行する。すなわち、抑制処理は、作業部33の展開動作を禁止する処理を含む。このとき、抑制処理部12は、例えば、作業部33の油圧シリンダ44に対応する方向切換弁へのパイロット油の供給路に設けられたリモコン弁47につながる比例制御弁48を制御することにより、作業部33の展開動作を禁止する。この構成によれば、作業部33の作業半径が規定値を超える場合に、それ以上の作業部33の展開動作を禁止して、作業半径を規定値にとどめることができる。
ところで、ステップS5,S6は、作業部33が吊り作業を実行中(クレーンモードの選択中)であって(S2:Yes)、かつ走行部31が走行動作中である(S4:Yes)と判定されて初めて実行される処理であるので、抑制条件を満たす場合にのみ、抑制処理が実行されることになる。要するに、本実施形態に係る制御方法は、クレーンモードの選択中であって、かつ走行部31の走行動作中に、作業部33の作業半径を大きくする作業部33の展開動作について抑制処理を実行すること(処理)を有する。
この構成によれば、走行部31の走行動作中には、抑制処理によって作業部33の展開動作が抑制可能であるので、例えば、作業半径が予め決められた範囲を超える状態で走行動作を継続することを抑制できる。しかも、抑制処理は、作業部33の作業半径を大きくする作業部33の展開動作を抑制するのであって、走行部31の走行動作自体を禁止することはない。したがって、例えば、走行部31の走行動作中にユーザ(オペレータ)が誤って作業部33の作業半径を大きくする操作をしても、走行部31を急停止させることにはならない。よって、本実施形態に係る作業機械3では、走行部31の急停止が生じにくい、という利点がある。
また、本実施形態では、ステップS5,S6は、作業部33の作業半径が規定値を超えると判定されて(S3:Yes)、初めて実行される処理である。つまり、本実施形態では、抑制処理は、作業半径が規定値を超えるときに実行され、作業半径が規定値以下のときには実行されない。そのため、抑制条件を満たす場合、つまりクレーンモードの選択中であって(S2:Yes)、かつ走行部31が走行動作中である(S4:Yes)場合において、作業部33の展開動作により作業半径が規定値に達すると、それ以上の展開動作が禁止される。この構成によれば、作業半径が規定値以下の範囲であれば、抑制処理の影響を受けずに作業部33の展開動作を行うことができ、作業部33の操作性が損なわれにくい。
また、ステップS7においては、制御システム1の制限処理部13は、走行部31の走行動作の開始(走行開始)を禁止する走行禁止処理を実行する。つまり、走行部31が走行動作中でない場合(S4:No)、走行部31が走行を開始しないように、制限処理部13が走行禁止処理を実行する。このとき、制限処理部13は、例えば、走行部31の油圧モータ43に対応する方向切換弁へのパイロット油の供給路に設けられたリモコン弁45につながる比例制御弁46を制御することにより、走行部31の走行開始を禁止する。ステップS7が完了することをもって、制御システム1は、抑制処理に係る一連の処理を終了する。すなわち、本実施形態に係る制御方法は、クレーンモードの選択中であって、かつ作業半径が許容値を超える場合には、走行部31の走行動作の開始を禁止する走行禁止処理を実行すること、を更に有する。本実施形態では、「許容値」は「規定値」と同じ値であるので、クレーンモードの選択中であって(S2:Yes)、かつ作業半径が規定値を超える場合(S3:Yes)、作業半径は許容値も超えることになり、走行禁止処理が実行される(S7)。この構成によれば、走行部31が走行を開始すると直ちに抑制条件を満たすような状態では、そもそも走行部31の走行開始を禁止することにより、抑制条件を事前に回避することができる。
ただし、図4に示すフローチャートは一例に過ぎず、処理が適宜追加又は省略されてもよいし、処理の順番が適宜入れ替わってもよい。
[3.2]表示画面
次に、本実施形態に係る制御方法によって端末装置2の表示部23に表示される表示画面D10の一例について、図5を参照して説明する。図5において、領域を表す一点鎖線、引出線及び参照符号は、いずれも説明のために付しているに過ぎず、実際に端末装置2に表示される訳ではない。
図5に示す表示画面D10は、抑制処理によって表示部23に表示される画面の一例である。すなわち、図4のフローチャートにおけるステップS5において、端末装置2の表示部23には、一例として図5に示すような表示画面D10が表示される。表示画面D10は、第1領域R1、第2領域R2及び第3領域R3を含んでいる。ただし、図5に示す各領域の配置及びサイズは一例に過ぎず、適宜変更可能である。
第1領域R1には、作業機械3の動作状況に関する情報が表示される。一例として、第1領域R1には、冷却水温、作動油温、及び燃料(例えば軽油)の残量等に関する情報が表示されている。これらの情報は、ユーザにとって視認性がよくなるように、例えば、アナログメータを模したグラフ形式で表示される。
第2領域R2には、作業部33の作業半径に関する情報が表示される。ここでは一例として、第2領域R2には、作業半径(m)、作業半径の最大値(最大半径)に対する比率(%)、及び規定値(%)が表示されている。ここで、作業半径及び比率は、例えば角度センサ336で検出される角度に基づいて算出される。これらの情報が可視化されることで、ユーザにとっては、作業半径を意識しながら作業部33を操作しやすくなる。
第3領域R3には、提示情報が表示される。すなわち、図5に示す表示画面D10は、抑制処理部12が抑制処理として表示部23に表示させる画面であるので、この表示画面D10には、提示情報が含まれている。提示情報は、ユーザ(オペレータ)に対する警告を表す情報であるので、例えば、ハイライト表示、点滅表示又はアニメーション表示等の適宜の方法により、第1領域R1及び第2領域R2の表示よりも強調された態様で表示されることが好ましい。
具体的には、例えば「吊り走行不可」等のように、走行部31による走行が禁止されていることを表す文章が、提示情報として第3領域R3に表示される。つまり、提示情報は、走行部31による走行を禁止する旨の警告を含む。これにより、ユーザ(オペレータ)は、走行部31による走行が禁止されている状態であることを把握でき、例えば、走行部31を停止させる等の適切な操作を行いやすくなる。
さらに、本実施形態では、例えば「荷を近づけてください」等のように、走行部31による走行が禁止されていることを表す文章が、提示情報として第3領域R3に表示される。つまり、提示情報は、作業半径を小さくする作業部33の縮小動作の指示を含む。これにより、ユーザ(オペレータ)は、作業部33の作業半径を小さくする縮小動作をすればよいことを把握でき、例えば、走行部31を停止させる操作だけでなく、作業部33の縮小動作等の適切な操作を行いやすくなる。
また、図5の例では、第2領域R2に隣接して、マークM1が表示されている。マークM1は、提示情報の一種であって、作業半径が規定値を超える場合に表示される。つまり、第2領域R2に対応する位置にマークM1が表示されることで、作業半径が異常値である(規定値を超えている)ことを、ユーザに報知できる。マークM1に関しても、第3領域R3の表示と同様に、第1領域R1及び第2領域R2の表示よりも強調された態様で表示されることが好ましい。
ところで、図5に示す表示画面D10は、作業半径が規定値を超えた後に表示される警告画面であるので、この警告画面の前に、例えば、注意画面が表示されてもよい。例えば、規定値よりも小さい注意判定閾値を設定し、作業部33の作業半径が注意判定閾値を超えると、制御システム1は、端末装置2の表示部23に注意画面を表示する。注意画面では、一例として、第2領域R2に対応する位置にマークM1を表示することで、ユーザ(オペレータ)の意識を作業半径に向けさせる。注意画面のマークM1は、警告画面と同じ態様で表示されてもよいし、異なる態様(例えば色違い)で表示されてもよい。このような注意画面が表示されることにより、抑制処理が実行される前に、ユーザの意識を作業半径に向けさせて、抑制処理が実行させることを回避させやすくなる。
[4]変形例
以下、実施形態1の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
本開示における制御システム1は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしての1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における制御システム1としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。また、制御システム1に含まれる一部又は全部の機能部は電子回路で構成されていてもよい。
また、制御システム1の少なくとも一部の機能が、1つの筐体内に集約されていることは制御システム1に必須の構成ではなく、制御システム1の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。反対に、実施形態1において、複数の装置(例えば制御システム1及び端末装置2)に分散されている機能が、1つの筐体内に集約されていてもよい。さらに、制御システム1の少なくとも一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
また、作業機械3の動力源は、ディーゼルエンジンに限らず、例えば、ディーゼルエンジン以外のエンジンであってもよいし、モータ(電動機)、又はエンジンとモータ(電動機)とを含むハイブリッド式の動力源であってもよい。
また、端末装置2は、専用のデバイスに限らず、例えば、ラップトップコンピュータ、タブレット端末又はスマートフォン等の汎用端末であってもよい。さらに、表示部23は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのように、表示画面D10を直接的に表示する態様に限らず、例えば、プロジェクタのように、投影により表示画面D10を表示する構成であってもよい。
また、操作部22の情報の入力の態様として、押釦スイッチ221~226、タッチパネル及び操作ダイヤル以外の態様を採用してもよい。例えば、操作部22は、キーボード、マウス等のポインティングディバイス、音声入力、ジェスチャ入力又は他の端末からの操作信号の入力等の態様を採用してもよい。
また、走行部31が走行動作中か否かの判定は、状態検知部49の検知結果によらずに行われてもよい。一例として、方向切換弁(コントロールバルブ)のスプールの位置、リモコン弁45に対応する操作レバーの操作状態、又は走行用の油圧モータ43の出力(回転)等により、走行部31が走行動作中か否かの判定が行われてもよい。
また、抑制処理が、作業部33に関する提示情報を提示する処理を含むことは必須ではなく、抑制処理が、作業部33の展開動作を禁止する処理を含むことも必須ではない。例えば、作業部33に関する提示情報を提示する処理と、作業部33の展開動作を禁止する処理とのいずれか一方のみを、抑制処理が含んでいてもよい。また、抑制処理は、作業半径が規定値を超えるときだけでなく、作業半径が規定値以下のときにも実行されてもよい。また。走行部31の走行動作の開始を禁止する走行禁止処理を実行することは必須ではなく、走行禁止処理は適宜省略されてもよい。また、提示情報が、走行部31による走行を禁止する旨の警告を含むことは必須ではなく、作業半径を小さくする作業部33の縮小動作の指示を含むことも必須ではない。
(実施形態2)
本実施形態に係る作業機械3は、図6に示すように、フック334の格納状態を検知する格納センサ338を備える点で、実施形態1に係る作業機械3と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
すなわち、バケット331を用いた掘削作業等を行う場合には、フック334が邪魔にならないよう、フック334は、バケットリンク335に収容される。格納センサ338は、フック334がバケットリンク335に収容(格納)されているか否かを検知するセンサであって、例えば、非接触の光学式センサからなる。格納センサ338は、制御システム1に接続されており、検出した角度を制御システム1に出力する。
本実施形態に係る作業機械3では、動作モードの切り替えは、ユーザ(オペレータ)がフック334をバケットリンク335から引き出すことによって行われる。つまり、ユーザが、バケットリンク335からフック334を引き出すようにフック334を操作すると、選択処理部11は、このときの格納センサ338の出力を受けて、作業部33の動作モードをクレーンモードに切り替える。一方、ユーザが、バケットリンク335にフック334を収容(格納)するようにフック334を操作すると、選択処理部11は、このときの格納センサ338の出力を受けて、作業部33の動作モードを掘削モードに切り替える。このように、選択処理部11は、格納センサ338の出力に応じて、動作モードを択一的に選択する。
実施形態2に係る構成は、実施形態1で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて採用可能である。
1 作業機械用制御システム
3 作業機械
11 選択処理部
12 抑制処理部
31 走行部
33 作業部

Claims (10)

  1. 走行機能を有する走行部と、吊り作業を含む作業を実行可能に構成された作業部と、を備える作業機械に用いられ、
    前記作業部に前記吊り作業を実行させるクレーンモード、及び前記作業部に前記吊り作業とは別の作業を実行させる別モードを含む複数の動作モードから、1つの動作モードを選択することと、
    前記クレーンモードの選択中であって、かつ前記走行部の走行動作中に、前記作業部の作業半径を大きくする前記作業部の展開動作について抑制処理を実行することと、を有する、
    作業機械の制御方法。
  2. 前記抑制処理は、前記作業半径が規定値を超えるときに実行され、前記作業半径が規定値以下のときには実行されない、
    請求項1に記載の作業機械の制御方法。
  3. 前記抑制処理は、前記作業部の前記展開動作を禁止する処理を含む、
    請求項1又は2に記載の作業機械の制御方法。
  4. 前記クレーンモードの選択中であって、かつ前記作業半径が許容値を超える場合には、前記走行部の前記走行動作の開始を禁止する走行禁止処理を実行すること、を更に有する、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の作業機械の制御方法。
  5. 前記抑制処理は、前記作業部に関する提示情報を提示する処理を含む、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の作業機械の制御方法。
  6. 前記提示情報は、前記走行部による走行を禁止する旨の警告を含む、
    請求項5に記載の作業機械の制御方法。
  7. 前記提示情報は、前記作業半径を小さくする前記作業部の縮小動作の指示を含む、
    請求項5又は6に記載の作業機械の制御方法。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載の作業機械の制御方法を、
    1以上のプロセッサに実行させるための作業機械用制御プログラム。
  9. 走行機能を有する走行部と、吊り作業を含む作業を実行可能に構成された作業部と、を備える作業機械に用いられ、
    前記作業部に前記吊り作業を実行させるクレーンモード、及び前記作業部に前記吊り作業とは別の作業を実行させる別モードを含む複数の動作モードから、1つの動作モードを選択する選択処理部と、
    前記クレーンモードの選択中であって、かつ前記走行部の走行動作中に、前記作業部の作業半径を大きくする前記作業部の展開動作について抑制処理を実行する抑制処理部と、を備える、
    作業機械用制御システム。
  10. 請求項9に記載の作業機械用制御システムと、
    前記走行部と、
    前記作業部と、を備える、
    作業機械。
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