JP2022163243A - 組成物およびカーボンナノチューブ含有膜 - Google Patents

組成物およびカーボンナノチューブ含有膜 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明に係る組成物は、分散媒体中にカーボンナノチューブが均一に分散されているため、長期の貯蔵安定性を確保することができる。また、本発明に係るカーボンナノチューブ含有組成物は、成膜性および成形性に優れており、基板上に簡便な方法で塗工することができる。【解決手段】本発明に係る組成物は(A)総有機酸量が2~20mmol/gであるカーボンナノチューブと、(B)アミノ基と水酸基を有する化合物、アミノ基とカルボキシ基を有する化合物、および複数のアミノ基を有する化合物、からなる群から選ばれる少なくとも一種と、を含有する組成物であって、前記組成物中の前記(A)成分の濃度MA(質量%)および前記(B)成分の濃度MB(質量%)に対してMB/MA=0.003~30であり、前記組成物のpHが2~13.4である組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、組成物およびカーボンナノチューブ含有膜に関する。
カーボンナノチューブ(以下、「CNT」ともいう。)は、一様な平面のグラファイトを丸めて円筒状にしたような構造を有している。CNTの両端は、フラーレンの半球のような構造で閉じられており、必ず5員環を6個ずつ有している。CNTは、このような独特の構造を有するため様々な特性を具備しており、広範な分野において応用が検討されている。
具体的には、CNTは電場をかけると5員環から電子が放出されるため、電子放出電極としての応用が検討されている。また、CNTは内部に筒状の中空空間を有しているため、該空間に様々な分子を内包させることにより、燃料電池用電極としての応用が検討されている。さらに、CNTを分散させた導電性コンポジットのように膜としての応用が検討されている(特許文献1参照)。
CNTを膜として用いる場合、CNTを分散媒体中に分散させた塗工液を利用することが簡便である。例えば、共役系重合体の溶液中にCNTを分散させる方法等が提案されている(特許文献2参照)。さらに、分散媒体中に均一にかつ安定して分散しながら、塗工して作成されるCNT含有膜が十分な強度を有する組成物が提案されている(特許文献3参照)。
特開2008-166591号公報 特開2008-88341号公報 特開2012-6773号公報
しかしながら、特許文献3のCNT組成物は金属イオンを含有するため、提供素材材料中の金属イオン量が100ppb以下であることが要求される半導体ウエファー工程用材料に適用できない問題があった。
さらに一般的CNT組成物の塗布膜は、乾燥状態ではシリコンウエファーへの密着性が確保できることがテープ剥離テスト等確認できるが、超純水に2分間浸漬し湿潤環境にさらすと、エアガン(エアー圧0.1MPa相当供給)で塗膜面をブローするだけのわずかな外乱で塗膜が剥がれる問題があった。半導体の製造工程には、フォトレジストの現像液やCMP工程で、超純水を主成分とする薬液が広く使われている。これらの工程環境である湿潤環境にさらされた後も十分な強度を塗布膜として保有することは、半導体製造工程中にCNT組成物の膜を組み込み使用する上では必須で、当該密着性試験に合格することは半導体製造工程用に提供される組成物の必須要件である。
組成物が水を含む場合、保管中にデバイスの不良障害の原因となる異物である菌類や細菌類等の微生物が製品中で増殖する懸念がある。製品製造時のクリーンルーム環境を徹底し微生物の混入防止をし、製品容器を密封することにより、一定の対策はできる。ただ更なる製品安定には、保管時の微生物の増殖を抑止する組成であることがさらに好ましい。また半導体製造工程での安全な使用を考えると、薬液の引火点が40度以上であることが好ましい。また、加工された半導体デバイスウエファー上への塗布をする場合、その表面には異種の材料が露出しており、組成物の濡れ性の制御により塗布時にストリエーションや泡噛み等が無い円滑な塗布ができることが好ましい。
そこで、本発明に係る幾つかの態様は、上記課題を解決することで、総有機酸量が2~20mmol/gであるカーボンナノチューブが高濃度で分散媒体中に均一に分散された組成物の製造を可能とし、成膜性および密着性に優れ、かつ、安全な方法で基板に塗工することができる金属不純物を含まない高純度の組成物、および該組成物から形成された金属不純物を含まない高純度のCNT含有膜を提供するものである。
本発明は上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
〔適用例1〕
本発明に係る組成物の一態様は
(A)総有機酸量が2~20mmol/gであるカーボンナノチューブと、
(B)アミノ基と水酸基を有する化合物、アミノ基とカルボキシ基を有する化合物、および複数のアミノ基を有する化合物、からなる群から選ばれる少なくとも一種と、
を含有する組成物であって、
前記組成物中の前記(A)成分の濃度M(質量%)および前記(B)成分の濃度M(質量%)に対してM/M=0.003~30であり、
前記組成物のpHが2~13.4である。
〔適用例2〕
適用例1の組成物において、さらに炭素数が3以下のアルコールを0.01~10重量%含有することができる。
〔適用例3〕
適用例1または2に記載の組成物から、カーボンナノチューブ含有膜を形成することができる。
本発明に係る組成物は、分散媒体中にカーボンナノチューブが均一に分散されているため、長期の貯蔵安定性を確保することができる。また、本発明に係るカーボンナノチューブ含有組成物は、成膜性および成形性に優れており、基板上に簡便な方法で塗工することができる。
上述した組成物から形成されたカーボンナノチューブ含有膜は、カーボンナノチューブの特性を損なうことなく、膜強度に優れた膜となる。また、形成されたカーボンナノチューブ含有膜は塗布基板との湿潤環境での密着性に優れた膜となる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例をも含む。
1.組成物
本実施の形態に係る組成物は、
(A)総有機酸量が2~20mmol/gであるカーボンナノチューブ(以下、単に「(A)成分」ともいう)と、(B)アミノ基と水酸基を有する化合物、アミノ基とカルボキシ基を有する化合物、および複数のアミノ基を有する化合物、からなる群から選ばれる少なくとも一種(以下、単に「(B)成分」ともいう)と、を含有し、前記組成物中の前記(A)成分の濃度M(質量%)および前記(B)成分の濃度M(質量%)に対してM/M=0.003~30であり、前記組成物のpHが2~13.4である。
以下、本実施の形態に係る組成物を構成する各成分について説明する。
1.1.(A)成分
本実施の形態で用いられる(A)成分は、総有機酸量が2~20mmol/gであるため、水中での分散性が良好となる。
CNTの総有機酸量は、以下のように測定することができる。定量用のCNT分散液サンプルに、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂を加え、遊離イオンを水素イオンと水酸化物イオンへ置換した後、メンブレンフィルターでイオン交換樹脂を除去することで、酸型化した官能基を持つCNTの分散体を得、次いで0.1規定の水酸化ナトリウム水溶液にて滴定し、pH10に至るのに要した滴下量から、1価の有機酸として計算した総有機酸もモル当量として下記式により算出できる。
水酸化ナトリウム滴下量[L]×0.1[mol/L]/(イオン交換後のカーボンナノチューブ水分散体の重量[g]×カーボンナノチューブ水分散体中のカーボンナノチューブの濃度[質量%])×100=カーボンナノチューブ中の総有機酸量[mol/g]
(A)成分は、市販のCNTへ、酸化処理を施す公知の方法を用いて作製することができる。たとえば、CNTを塩酸や硝酸などの強酸と混合し、加熱処理を行うことにより作製することができる。また、市販のCNTを酸素プラズマに暴露し、表面を酸化することによっても作製することができる。このように、前記(A)成分が得られる方法であれば、その作製方法は特に限定されない。
本願発明で使用することのできるCNTとしては、炭素によって作られる1枚の六員環ネットワーク(グラフェン・シート)が円筒状に巻かれた単層のシングルウォールカーボンナノチューブ(以下、「SWCNT」という。)、2枚のグラフェン・シートが同心円状に巻かれたダブルウォールカーボンナノチューブ(以下、「DWCNT」という。)、複数のグラフェン・シートが同心円状に巻かれたマルチウォールカーボンナノチューブ(以下、「MWCNT」という。)等が挙げられる。本実施の形態では、SWCNT、DWCNT、MWCNTをそれぞれ単独で使用してもよいし、複数種組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、SWCNTおよびDWCNTがより好ましく、SWCNTが特に好ましい。
上記のようなCNTは、例えばアーク放電法、レーザーアブレーション法、化学気相成長法(以下、「CVD法」ともいう。)等によって好ましいサイズに作製される。本実施の形態で用いられるCNTは、いずれの方法を用いて作製されたものであってもよい。
上記の方法でCNTを作製する際には、フラーレンやグラファイト、非晶性炭素が同時に副生成物として生成される場合があり、またニッケル、鉄、コバルト、イットリウム等の触媒金属が残存する場合があるので、これらの不純物をできるだけ精製して除去することが好ましい。不純物を除去する方法としては、硝酸、硫酸、フッ酸等による酸処理またはテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、アンモニア、水酸化カリウム等による塩基処理と共に超音波処理を行う方法が有効であり、さらにフィルターによる分離または遠心分離による分離操作を併用することが好ましい。
本願発明で使用することのできるCNTは、米国特許2006/0204427A1号等に記載されているような精製を行って使用してもよい。たとえば、塗工膜(カーボンナノチューブ含有膜)が半導体として利用される場合には素子電極間の短絡を防ぐために、素子電極間の距離よりも短いCNTを使用することが好ましい。通常CNTは、紐状で形成されているため、短繊維状で使用するにはあらかじめカットしておくことが望ましい。CNTを短繊維状にカットするには、硝酸、硫酸等による酸処理と共に超音波処理する方法が有効であり、さらにフィルターによる分離操作を併用することにより純度を向上させることができる。なお、本実施の形態においては、カットした短繊維状CNTだけではなく、あらかじめ短繊維状に作製されたCNTを用いてもよい。
上述したような短繊維状CNTは、例えば以下のようにして作製することができる。まず、基板を用意し、該基板上に鉄、コバルト等の触媒金属を形成させる。次いで、その基板の表面にCVD法を用いて700~900℃で炭素化合物を熱分解して気相成長させる。これにより、前記基板表面に垂直方向に配向した形状のCNTが形成される。得られた短繊維状のCNTは、基板から剥ぎ取る等の方法で取り出すことができる。また、短繊維状CNTは、ポーラスシリコンのようなポーラスな支持体またはアルミナの陽極酸化膜上に触媒金属を担持させ、それらの表面にCVD法にて成長させて得ることもできる。また、触媒金属を分子内に含む鉄フタロシアニンのような分子を原料とし、アルゴン/水素のガス流中でCVD法を用いることによって基板上にCNTを作製する方法でも、配向された短繊維状CNTを作製することができる。さらには、SiC単結晶表面にエピタキシャル成長法によって配向させた短繊維状CNTを得ることもできる。
カーボンナノチューブ含有膜が半導体デバイス用途としてデバイスウエファー上に塗布して利用される場合には、CNTの平均長さは、適用するデバイスノード長にもよるが、好ましくは0.05μm以上5μm以下、より好ましくは0.1μm以上2.0μm以下である。CNTの平均長さが前記範囲内であると、素子電極間の短絡を防ぐことができる。なお、CNTの平均長さは、CNTを含有する水分散液をシリコンウエハー上に塗布した後に乾燥させて、シリコンウエハー上のCNTをAFM(原子間力顕微鏡)により観察し、画像解析により50点の計測を行い長さの平均値を算出した値である。
CNTの平均直径は、特に限定されないが、好ましくは0.8nm以上100nm以下、より好ましくは50nm以下、特に好ましくは15nm以下である。CNTの平均直径が前記範囲内であると、CNTの分散安定性に優れた組成物を得ることができ、該組成物を用いて形成されたカーボンナノチューブ含有膜の成膜性が良好となる。なお、CNTの平均直径は、CNTを含有する水分散液をシリコンウエハー上に塗布した後に乾燥させて、シリコンウエハー上のCNTをAFM(原子間力顕微鏡)により観察し、画像解析により50点の計測を行い長さの平均値を算出した値である。
本実施の形態に係る組成物中における本願組成物中の(A)成分の濃度M(質量%)は、必要に応じて設定できるが、好ましくは0.001~5質量%、より好ましくは0.01~0.5質量%である。(A)成分が上記の濃度範囲にあると、CNTは水中で良好に分散するとともに、本組成物を用いて塗布膜が効率よく作成できる。
なお、本実施の形態において、CNTは、組成物中に添加される前に、あらかじめ表面処理を行ってもよい。表面処理としては、例えばイオン注入処理、スパッタエッチング処理、プラズマ処理等が挙げられる。
1.2.(B)成分
本実施の形態で用いられる(B)成分は、アミノ基と水酸基を有する化合物、アミノ基とカルボキシ基を有する化合物、および複数のアミノ基を有する化合物、からなる群から選ばれる少なくとも一種である。(B)成分は(A)成分の表面に吸着し、(A)成分が互いに凝集して二次凝集の発生を抑制することができると推測する。(B)成分が(A)成分の表面に吸着するのは、(A)成分の表面のカルボキシ基やフェノール性水酸基等の酸性基と(B)成分の有するアミノ基の相互作用によるものと推測する。アミノ基を含む化合物は、例えば、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、第四級アミノカチオン、芳香族アミン、複素環式アミンのいずれであっても良い。
アミノ基と水酸基を有する化合物としては、例えば、アルカノールアミンや、アミノ基とフェノール性水酸基を含む化合物が挙げられる。
アルカノールアミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-メチルエタノールアミン、N-メチル-N,N-ジエタノールアミン、N,N-ジメチルエタノールアミン、N,N-ジエチルエタノールアミン、N,N-ジブチルエタノールアミン、N-(β-アミノエチル)エタノールアミン、N-エチルエタノールアミン、1,3,5-トリアジン-1,3,5(2H,4H,6H)-トリス(エタノール)、2-(ジメチルアミノ)エタノール、N-ブチル-N,N-ジエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、等が挙げられる。
アミノ基とフェノール性水酸基を含む化合物としては、例えば、2-ピリドン、4-ピリドン、8-キノリノール、2-ヒドロキシアニリン、2-アミノ-1-ナフトール、4-ヒドロキシフェニルアラニン、L-3,4-ジヒドロキシフェニルアラニン、等が挙げられる。
アミノ基とカルボキシ基を有する化合物としては、例えば、アミノ酸やピリジンカルボン酸やピラジンカルボン酸が挙げられる。アミノ酸としては、例えば、グリシン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リシン、アルギニン、プロリン、フェニルアラニン、セリン、ヒスチジン等が挙げられる。ピリジンカルボン酸としては、例えば、ニコチン酸、ピコリン酸が挙げられる。ピラジンカルボン酸としては、例えば、ピラジン酸が挙げられる。
複数のアミノ基を有する化合物としては、例えば、脂肪族アミノ基を複数の有する化合物である、ジエチレントリアミン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(別名:トリエチレンジアミン)、トリエチレンテトラミン、テトラメチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ピペラジン、N-2-アミノエチルピペラジン、1,4-ビスアミノプロピルピペラジン、1,8-ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン、エチレンジアミン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、1,2-ビス(o-アミノフェノキシド)エタン-N,N,N’,N’-テトラ酢酸、等や、イミダゾール基を有する化合物である、ベンズイミダゾール、1,2-イミダゾール、2‐メチルイミダゾール、1‐アミノエチル-2‐メチルイミダゾール、1‐(2‐ヒドロキシエチル)イミダゾール、2-グアニジノベンズイミダゾール等や、トリアゾール基を有する化合物である、1,2,4‐トリアゾール、1H-1,2,3-トリアゾール、4‐アミノ-1,2,4‐トリアゾール、3‐メルカプト-1,2,4‐トリアゾール、ベンゾトリアゾール、5‐メチルベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール等や、複素環式アミノ化合物であるピラジン、ピリダジン、ピリミジン等や、脂肪族アミノ基と芳香族アミノ基の両方を有する化合物であるがN,N-ジメチル-4-アミノピリジン、ニコチン酸アミド、等が挙げられる。
本願組成物中の組成物中の(A)成分の濃度M(質量%)および(B)成分の濃度M(質量%)とした場合、M/M=0.003~30であり、0.3~10であることが好ましい。M/Mの値が前記範囲であると、本願組成物より作製したカーボンナノチューブ含有膜の湿潤環境での密着性が確保され、半導体製造工程環境下の外乱でも安定な構造が提供できるので、電子素子などに好適に利用することができる。
1.3.分散媒体
本実施の形態に係る組成物は、必要に応じて分散媒体を加えてもよい。本実施の形態で用いられる分散媒体は、前記(A)成分および前記(B)成分を均一に分散させることができ、カーボンナノチューブ含有膜の成膜時に速やかに揮発する成分であれば特に限定されない。分散媒体としては、例えば水、アルコール系分散媒体、ケトン系分散媒体、アミド系分散媒体、エステル系分散媒体および非プロトン系分散媒体から選択される少なくとも1種が挙げられる。これらの分散媒体の中でも、50~300℃の沸点を有するものが好ましく、60~250℃の沸点を有するものがより好ましい。さらに、分散媒体としては、安全面のから、水を主成分として含有する媒体が好ましく、水(メタルイオンによる汚染を防ぐために特に脱イオン水)がより好ましい。前記例示した分散媒体を用いることにより、カーボンナノチューブ含有膜を成膜する際に必要となる特性、すなわち適度な蒸気圧および蒸発速度、基板への濡れ性、ならびに粘度等を適切にコントロールして付与することができる。
(B)成分には抗真菌作用を有するといわれるイミダゾール基やトリアゾール基等を有する化合物が含まれている場合があり、これらでは異物の原因となる微生物の発生抑制の効果も期待できる。更なる微生物発生抑止には特に分散媒体の主成分が水の場合には微生物発生抑止効果ある成分を含むことが望ましい。本CNT組成物と同様の水分を多く含み微生物発生を嫌う、味噌、醤油、ソース、うどん、かまぼこ、漬物、生菓子、生めん等の食品ではエタノールを食品添加物として少量(例えば0.5%~5%)加えることが広く行われ、食品衛生法の施工規則に基づき一般的呼称のアルコール、酒精、エタノール、エチルアルコールのいずれかの商品に表示がされ販売されている。本CNT組成物でも同様の手法で微生物の発生抑止をすることがより好ましい。ただ食品のように毒性への配慮から添加するアルコール種をエタノールに限る必要はないので、濡れ性や塗布性等が良い炭素数が3以下のアルコールのいずれかのアルコールを用いても良い。本組成物のCNTは、食品中に存在する糖分等のように微生物の栄養素となり微生物の増殖を促進することはないので、組成物へのアルコールの添加量の下限は、食品での添加量より少ない0.01%程度以上あれば十分微生物増殖の抑止ができ好ましい。さらに半導体製造工程での安全な使用を考えると、薬液の引火点が40℃以上であることが好ましいので、組成物へのアルコール添加量の上限はこの引火点の制約から10%以下とすることが好ましい。またアルコールの他に分散媒体には、同様の目的で過酸化水素水を添加物として少量(例えば0.01%~10%)加えてもよい。
1.4.添加剤
本実施の形態に係る組成物は、必要に応じて以下に示すような添加剤を加えてもよい。
1.4.1.有機ポリマー
本実施の形態に係る組成物は、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアンハイドライド、ポリスチレン系重合体および(メタ)アクリル系重合体から選択される少なくとも1種の有機ポリマーを添加してもよい。
本実施の形態に係る組成物においては、モノマー組成、分子量等を適切に選択することによって窒素雰囲気下において80~250℃における示差熱熱重量分析による重量減少率が90%以上となる有機ポリマーを用いることが好ましい。また、本実施の形態に用いられる有機ポリマーは、分解後の残渣がCNTの性質に影響を及ぼさないものが好ましく、解重合により分解されるものがより好ましい。熱分解性の有機ポリマー成分の添加は、塗布焼成後に形成されるカーボンナノチューブ含有膜中の空隙の量をコントロールすることで平均の密度をコントロールすることが期待される。
本実施の形態に係る組成物中に含まれる有機ポリマーの含有量は、(A)カーボンナノチューブ100質量部に対して、好ましくは0.01~99質量部、より好ましくは0.1~80質量部である。
1.4.2.界面活性剤
本実施の形態に係る組成物は、CNTの安定性を向上させるから、界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤のいずれの界面活性剤を使用してもよい。アニオン系界面活性剤としては、例えば脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩等が挙げられる。ノニオン系界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル等が挙げられる。カチオン系界面活性剤としては、例えばアルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
1.4.3.pH調整剤
本実施の形態に係る組成物のpHは2~13.4であり、さらに4~13であることが好ましい。本実施の形態に係る組成物のpHを前記範囲に調整するためには、pH調整剤を添加してもよい。pH調整剤としては、例えば塩酸、硝酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸等の有機酸、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピリジン、アンモニア等の塩基性物質が挙げられる。
1.4.4.密着助剤
本実施形態に係る組成物は、組成物を利用する環境で安定な酸化物となり金属イオン源とならない密着性助剤の目的のオルトケイ酸テトラエチルやアルミニウムイソプロポキシドやオルトチタン酸テトライソプロピルなどのアルコキシド化合物やその類似化合物を添加しても良い。
本実施の形態に係る組成物中に含まれる密着助剤の含有量は、分散媒体100質量部に対して、1質量部以下、より好ましくは0.1質量部以下、さらにより好ましくは0.01質量部以下、であることが好ましい。
1.4.5.その他の添加剤
本実施の形態に係る組成物には、必要に応じて、さらに分散剤、粘度調整剤、塗面調整剤、保存剤等の各種添加剤を添加してもよい。
1.5.組成物の製造方法
本実施の形態に係る組成物は、前記(A)成分、前記(B)成分、必要に応じて添加剤を混合することにより製造することができる。さらに、本実施の形態に係る組成物が分散媒体を含有する場合には分散媒体中に前記(A)成分、前記(B)成分、必要に応じて添加剤を混合し、均一に分散させることによって得ることができる。添加する順序は、特に限定されず、全ての原料を一括して混合してもよいし、各成分を所望の順に混合してもよい。分散させる方法についても、特に限定されず、均一に分散させることができればどのような方法でも構わない。
各成分を均一に分散させる方法としては、前記(A)成分を分散媒体中で超音波照射により予備分散した後超音波照射により分散する方法等が好ましい。ここで、超音波照射は、超音波洗浄機、超音波破砕機等を用いて行うことができる。
2.カーボンナノチューブ含有膜およびその製造方法
本実施の形態に係るカーボンナノチューブ含有膜の製造方法は、(a)基板の少なくとも一方の面に、上述した組成物を塗工して塗膜を形成する工程と、(b)前記塗膜を乾燥させる工程と、を含む。
以下、本実施の形態に係るカーボンナノチューブ含有膜の製造方法の一例について具体的に説明する。
まず、上述した組成物を基板上に塗工して塗膜を形成する(工程(a))。基板としては、ガラス、シリコンウエハー、構造材等の無機物のみならず、フィルム、繊維、織物膜、板、紙等の種々の材質が挙げられる。塗膜の形成方法としては、キャスト法、スピンコート法、スプレーコート法、インクジェット法、ブレードコート法、ディップ法、バーコーター法、滴下法等の一般的な方法を使用することができる。
次に、前記塗膜中に残存する分散媒体等を揮発させて、前記塗膜を乾燥させることにより、基板上にカーボンナノチューブ含有膜を作製する(工程(b))。本工程では、室温で放置して自然乾燥させてもよいが、加熱処理することが好ましい。加熱処理としては、例えば50~150℃の温度で0.5~2分間塗膜を予備乾燥させた後、250~400℃の温度で5~20分間本乾燥させるとよい。基板上にカーボンナノチューブ含有膜を形成することで、導電性や半導体特性等の機能を付与することができるようになる。
特に、前記の塗膜形成工程をシリコンウエファーへの塗布をする際には、分散媒体の一部に炭素数が3以下のアルコールを0.01~10重量%の範囲で含有する組成物を用いると、保存・輸送時の発泡がなく、塗工時の薬液の表面張力を適度にコントロールし、ウエファー上へ組成物の塗布がウエファーエッジまで均一に行え、成膜焼成時に分散媒体成分の揮発速度を適切にコントロールするので良好な組成物を提供する。
本実施の形態に係るカーボンナノチューブ含有膜を電界効果型トランジスタの半導体層として用いる場合には、以下のようにして作製するとよい。まず、絶縁層で覆われたゲート電極上に上述した組成物をスピンコートして塗膜を形成し、該塗膜中に残存する分散媒体等を揮発させることによってゲート電極上にCNTが均一に分散された半導体層を形成する。この半導体層の上にソース電極とドレイン電極とを対峙させて形成することによって、電界効果型トランジスタ構造が作製される。また、上述した組成物をスピンコートして形成された塗膜を加熱焼成することで得られた多孔質膜をスイッチング素子として用いることもできる。また、基板上にカーボンナノチューブ含有膜のパターンを形成する場合には、感光性レジストを用いてフォトリソグラフィー法によってパターンを形成することができる。
上述した組成物からカーボンナノチューブ含有膜を得る他の方法としては、ある支持体の上に一旦カーボンナノチューブ含有膜を形成し、得られたカーボンナノチューブ含有膜を他の支持体に写して形成する方法を用いることもできる。例えば、上記組成物をフィルターに通過させて、該フィルター上に堆積したCNTを別の基板上に写し取る方法、またはフィルム上に塗布して得られたカーボンナノチューブ含有膜を別の基板上に写し取る方法等がある。これらの方法を採用する場合、カーボンナノチューブ含有膜の付着したフィルターやフィルムをそのカーボンナノチューブ含有膜が別の基板上に付着するように接触させることで、カーボンナノチューブ含有膜を別の基板上に写し取るができる。この際使用するフィルターやフィルムは、カーボンナノチューブ含有膜の剥離性が良好なものが好ましい。カーボンナノチューブ含有膜の剥離性が良好なフィルターやフィルムの材質としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ナイロン、PP(ポリプロピレン)、PTFE(ポリテトラフロオロエチレン)等が挙げられる。さらに、フィルターやフィルムのカーボンナノチューブ含有膜が形成されていない方の面から圧力を加えたり、少量の溶媒で湿潤させたりすることで、カーボンナノチューブ含有膜を良好に写し取ることができる。
また、上記のようなカーボンナノチューブ含有膜を写し取る方法においては、あらかじめ必要なパターンを支持体に施しておくことでパターン形成をすることができる。例えばフィルター上にカーボンナノチューブ含有膜を形成する場合には、フィルターの上面にパターンの型を抜いたフィルム等を重ねておくことで、所望のパターンを得ることができる。また、フィルム上にカーボンナノチューブ含有膜を形成する場合には、別の支持体との間にパターンの型を抜いたフィルムを挟んだり、または上記組成物と親和性の異なる材料を用いてパターン形成しておくなどして、所望のパターンを得ることができる。
本実施の形態に係るカーボンナノチューブ含有膜は、その膜厚が好ましくは1~10000nm、より好ましくは2nm~20nmであるとよい。特に膜厚が2nm~20nmである場合には透明性に優れている。膜厚が2nm~20nmであれば可視光透過率が50%T以上となり、膜厚が2nm~100nmであれば可視光透過率は80%Tを超える。カーボンナノチューブ含有膜は、膜厚が厚いほど抵抗を小さくできるが、同時に光の透過率が小さくなるので、目的に応じた膜厚を調製するとよい。より低抵抗で、かつ高透過率の透明導電体を得るためには、1本の長さがより長いCNTを用いたり、より細いCNTを用いたり、CNT分散時に用いる撹拌や超音波照射などの条件をより強力にする方法などが好ましく用いられる。
本実施の形態に係るカーボンナノチューブ含有膜の密度は、好ましくは0.005~3.0g/cm、より好ましくは0.01~1.5g/cmである。上記のような密度を有するカーボンナノチューブ含有膜を作製するために、必要に応じて加熱処理等の工程を別途設けてもよい。
本実施の形態に係る組成物から形成されるカーボンナノチューブ含有膜およびそれを加熱焼成した多孔質膜は、CNT本来の導電性(例えば、スイッチング素子など)や半導体特性に近い特性(例えば電界効果型トランジスタに使用した場合には高いキャリア移動度)を備えており、かつ、面内均一性が高いため、例えば電子放出素子の電子放出源として好ましく用いることができる。以上のように、本実施の形態に係るカーボンナノチューブ含有膜およびそれを加熱焼成した多孔質膜は、面内均一性を高くすることができるので面内いずれの箇所においても均一に電界を印加することができ、スイッチング素子として利用する場合には安定したスイッチング性能を発現することができる。
3.実施例
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
3.1.実施例1
3.1.1.カーボンナノチューブの表面処理
カーボンナノチューブ(APT-25、米Nano-C社製)1gを50%硝酸200gと混合し、撹拌しながら4時間120℃で加熱した。その後、室温まで冷却し、保持粒径4ミクロン(4μm)のPTFE製の不織布(東洋濾紙社製、製品名「PF040」)を用いてろ過を行い、カーボンナノチューブを不織布上に回収し、超純水でろ液のpHが2以上になるまで洗浄した。
洗浄後のPTFE製の不織布に付着したウエットなカーボンナノチューブ18gを200gの超純水に加え、pH8になるようにアンモニア水を加え調整し、容器を氷浴で冷却しながら超音波ホモジナイザー(東京理科器械社製、VCX-505、プローブ径13mm、振幅30%)で60分間処理し、カーボンナノチューブの分散液を作成した。作成した分散液を超遠心分離装置(工機HD社製、Ultracentrifuge CP100NX)を用いて10,000rpm、20分の条件で遠心分離を行い、上澄み液の80%を回収した。回収した上澄み液を同条件で再度、遠心分離を行い、カーボンナノチューブ0.25質量%のカーボンナノチューブ水分散体79gを得た。これを更に水で希釈し、0.1質量%のカーボンナノチューブ水分散体220gを得た。
3.1.2.カーボンナノチューブの総有機酸量の定量
得られたカーボンナノチューブ水分散体より30g抜き取り総有機酸量の定量用のサンプルとした。この総有機酸量の定量用のサンプルに、陽イオン交換樹脂(ダウ・ケミカル社製、DOWEXTMモノスフィアーTM650C強酸性陽イオン交換樹脂H形)5gと陰イオン交換樹脂(ダウ・ケミカル社製、DOWEXTMモノスフィアーTM550A強塩基性I型陰イオン交換樹脂OH形)5gを加え、30分間振とうした。その後、分散体のpHが3.5以下であることを確認した後、10μm孔径の親水化PTFEメンブレンフィルターで系中の自由イオンをイオン交換樹脂とともに取り除いた。こうして得られるカーボンナノチューブ水分散液を0.1規定の水酸化ナトリウム水溶液にて滴定し、pH10に至るのに要した滴下量から、1価の有機酸として計算した総有機酸もモル当量として下記式により算出したところ、3mmol/gであった。
水酸化ナトリウム滴下量[L]×0.1[mol/L]/(イオン交換後のカーボンナノチューブ水分散体の重量[g]×カーボンナノチューブ水分散体中のカーボンナノチューブの濃度[質量%])×100=カーボンナノチューブ中の総有機酸量[mol/g]
3.1.3.組成物の調製
エタノール(富士フイルム和光純薬製、試薬特級エタノール(99.5))2gに(B)成分として1,3,5-トリアジン-1,3,5(2H,4H,6H)-トリスエタノール(Combi-Blocks社製、製品名「QH-8402」、有効成分濃度75%)を有効成分で0.1gを溶解させ、この溶液を「3.1.1.カーボンナノチューブの表面処理」で作成したカーボンナノチューブ水分散体98gに混合することで、(A)成分を0.1質量%と、(B)成分を0.1質量%と、エタノールを2質量%含有する組成物を得た。
3.1.4.組成物の安定性の評価
調製した組成物を目視で観察し、以下の2段階で評価した。結果を表1に示す。
組成物が均質である場合、分散安定性が良好と判断して表中に「〇」と示した。
組成物が不均一になったり、沈殿が、目視で確認される場合には、実用に供することができず分散安定性が不良と判断して表中に「×」と示した。
3.1.5.導電性の評価
以下で行う室温環境下の塗布の工程の安全性確認のため、組成物から50mL抜き出し、セタ密閉式引火点測定を用いてJIS K 2265-2に基づく測定により60℃でも引火しないことを確認し、組成物に引火の危険がないことを確認した。
4cm×4cmにカットしたSiO膜付きシリコンウエハーをホットプレートで300℃/2分間焼成後、アルミ製バットに置き30秒間除熱した。その後、スピンコーター(ミカサ社製、SPINCOATER1H-7D)の回転台座に固定した。当該ウェハー上に上記「3.1.3.組成物の調製」で得られた組成物3mLを滴下し、回転数120rpm、10分間回転させて膜を形成した。その後、ホットプレートで300℃/2分間焼成することにより水分を完全に除去し、ウェハー表面にカーボンナノチューブ含有した塗膜を作成した。
作成した塗膜に関して抵抗率測定器(NPS社製、Σ-5)によりシート抵抗値を測定し2段階で評価した。結果を表1に示す。
抵抗値が100MΩ/□未満であるため導電性あり良好と判断し表中に「〇」と示した。
抵抗値が100MΩ/□以上であるため導電性がなく不良と判断し、表中に「×」と示した。
3.1.6.密着性の評価
「3.1.5.密着性の評価」と同様の方法で作成した、塗膜を形成したウェハーをポリプロピレン製カップ中の超純水に2分間浸漬後、エアガン(エアー圧0.1MPa相当供給)で塗膜面をブローし、光学顕微鏡により膜剥がれ状態を観察し、3段階で評価した。
膜が剥がれた面積の割合が1%未満の場合には、非常に良好と判断しし表中に「◎」と示した。
膜が剥がれた面積の割合が1%以上10%未満の場合には、良好と判断し表中に「〇」と示した。
膜が剥がれた面積の割合が10%以上であり、実用に供することができず不良と判断し表中に「×」と示した。
3.2.実施例2~18
実施例1において、(B)成分の種類を表1に示すものに変更したこと以外は、実施例1と同様にして組成物を調製し、60℃でも引火しないことを確認し、組成物に引火の危険がないことを確認した上で評価を行った。結果を表1に示す。
3.3.実施例19、実施例20
実施例1において、(A)成分と(B)成分の添加量を表1に示すものに変更したこと以外は、実施例1と同様にして組成物を調製し、60℃でも引火しないことを確認し、組成物に引火の危険がないことを確認した上で評価を行った。結果を表1に示す。
3.4.実施例21
カーボンナノチューブ(APT-25、米Nano-C社製)1gを50%硝酸20gと混合し、撹拌しながら2時間120℃で加熱した。その後、実施例1と同様の方法で処理し、カーボンナノチューブ0.30質量%のカーボンナノチューブ水分散体75gを得た。これを更に水で希釈し、0.1質量%のカーボンナノチューブ水分散体220gを得た。実施例1と同様にして測定した総有機酸量は2.1mmol/gであった。
ここで得られたカーボンナノチューブ水分散体を(A)成分に用いる以外は、実施例1と同様にして組成物を調製し、60℃でも引火しないことを確認し、組成物に引火の危険がないことを確認した上で評価を行った。結果を表1に示す。
3.5.実施例22
カーボンナノチューブ(APT-25、米Nano-C社製)1gを50%硝酸20gと混合し、撹拌しながら12時間120℃で加熱した。その後、実施例1と同様の方法で処理し、カーボンナノチューブ0.05質量%のカーボンナノチューブ水分散体74gを得た。実施例1と比較してカーボンナノチューブの収率が低かったため、ここまでの工程を3回繰り返し、カーボンナノチューブ0.05質量%のカーボンナノチューブ水分散体220gを得た。
さらに限外ろ過装置(東洋濾紙社製、製品名「撹拌型ウルトラホルダーUHP-62K」)と限外ろ過膜(東洋濾紙社製、製品名「ウルトラフィルターQ0500」)を用いて水分を除去濃縮することでカーボンナノチューブ分散液100g、カーボンナノチューブ0.1wt%として回収した。実施例1と同様にして測定した総有機酸量は16.0mmol/gであった。
ここで得られたカーボンナノチューブ水分散体を(A)成分に用いる以外は、実施例1と同様にして組成物を調製し、60℃でも引火しないことを確認し、組成物に引火の危険がないことを確認した上で評価を行った。結果を表2に示す。
3.6.実施例23
実施例1と同様にして組成物を調製した評価前の組成物のpHは10.7であった。これに3%の硝酸を1mL滴下しpHを4に調整した、60℃でも引火しないことを確認し、組成物に引火の危険がないことを確認した上で評価を行った。結果を表2に示す。
3.7.実施例24
実施例1と同様にして3.3.1.で記載の方法でカーボンナノチューブの表面処理を行い、カーボンナノチューブ水分散体である (A)成分を準備した。
エタノール(富士フイルム和光純薬製、試薬特級エタノール(99.5))8gに(B)成分である1,3,5-トリアジン-1,3,5(2H,4H,6H)-トリスエタノール(Combi-Blocks社製、製品名「QH-8402」、有効成分濃度75%)を有効成分で0.1gを溶解させ、この溶液を(A)成分を含む3.3.1.で記載の方法で調製したカーボンナノチューブ水分散体92gに混合することで、(A)成分を0.1質量%と(B)成分を0.1質量%とエタノールを8質量%含有する組成物100gを得た。60℃でも引火しないことを確認し、組成物に引火の危険がないことを確認した上で評価を行った。結果を表2に示す。
3.8.実施例25
実施例1と同様にして3.3.1.で記載の方法でカーボンナノチューブの表面処理を行い、カーボンナノチューブ水分散体である(A)成分を準備した。
(B)成分である1,3,5-トリアジン-1,3,5(2H,4H,6H)-トリスエタノール(Combi-Blocks社製、製品名「QH-8402」、有効成分濃度75%)を有効成分で0.1gを直接(A)成分であるカーボンナノチューブ水分散体99.9gに混合することで、(A)成分を0.1質量%と(B)成分を0.1質量%とエタノールを16質量%含有する組成物100gを得た。
実施例1と同様にして組成物を調製した評価前の組成物のpHは10.7であった。これを実施例1と同様にして、60℃でも引火しないことを確認し、組成物に引火の危険がないことを確認した上で評価を行った。結果を表2に示す。
3.9.実施例26
使用するエタノール(富士フイルム和光純薬製、試薬特級エタノール(99.5))をメタノール(富士フイルム和光純薬製、試薬特級メタノール)に替える以外は実施例1と同様にして組成物を調製した評価前の組成物のpHは10.7であった。これを実施例1と同様にして、60℃でも引火しないことを確認し、組成物に引火の危険がないことを確認した上で評価を行った。結果を表2に示す。
3.10.実施例27
使用するエタノール(富士フイルム和光純薬製、試薬特級エタノール(99.5))をイソプロピルアルコール(富士フイルム和光純薬製、試薬特級イソプロピルアルコール)に替える以外は実施例1と同様にして組成物を調製した評価前の組成物のpHは10.7であった。これを実施例1と同様にして、60℃でも引火しないことを確認し、組成物に引火の危険がないことを確認した上で評価を行った。結果を表2に示す。
3.11.実施例28
実施例1と同様にして組成物を調製した評価前の組成物のpHは10.7であった。これに25%の水酸化テトラメチルアンモニウムを3.7mL滴下しpHを13.0に調整した。60℃でも引火しないことを確認し、組成物に引火の危険がないことを確認した上で評価を行った。結果を表2に示す。
3.11.比較例1
実施例1において、(B)成分を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして組成物を調製し、60℃でも引火しないことを確認し、組成物に引火の危険がないことを確認した上で評価を行った。結果を表2に示す。
3.12.比較例2
実施例1において、(B)成分としてアンモニア水(25%)を0.4g(アンモニアのNET添加量で0.1g)を用いた以外は、実施例1と同様にして組成物を調製し、60℃でも引火しないことを確認し、組成物に引火の危険がないことを確認した上で評価を行った。結果を表2に示す。
3.13.比較例3、比較例4
実施例1において、(A)成分と(B)成分の添加量を表2に示すものに変更したこと以外は、実施例1と同様にして組成物を調製し、60℃でも引火しないことを確認し、組成物に引火の危険がないことを確認した上で評価を行った。結果を表2に示す。
3.14.比較例5
カーボンナノチューブ(APT-25、米Nano-C社製)1gを30%硝酸200gと混合し、撹拌しながら4時間100℃で加熱した。その後、実施例1と同様の方法で処理し、カーボンナノチューブ0.39質量%のカーボンナノチューブ水分散体76gを得た。これを更に水で希釈し、0.1質量%のカーボンナノチューブ水分散体290gを得た。実施例1と同様にして測定したカーボンナノチューブの総有機酸量は1.5mmol/gであった。
ここで得られたカーボンナノチューブ水分散体は、全体が黒色ではあるが100μサイズ以上の粒度のCNTが分散せずに残っていた。この溶液を目開き60μmのメッシュフィルター(スイスSEFER社製、商品名「MEDIFAB 03-60/42」)をかけたところ9割以上のCNTが捕捉され均一分散できていないことを確認した。塗布に好適な安定な分散組成物がえられないため、当該組成物は好ましくない組成と判断して評価を中止した。結果を表2に示す。
3.15.比較例6
カーボンナノチューブ(APT-25、米Nano-C社製)1gを50%硝酸200gと混合し、撹拌しながら24時間120℃で加熱した。その後、実施例1と同様の方法で処理し、カーボンナノチューブ0.01質量%のカーボンナノチューブ水分散体74gを得た。実施例1と比較してカーボンナノチューブの収率が低かったため、ここまでの工程を14回繰り返し、カーボンナノチューブ0.01質量%のカーボンナノチューブ水分散体1020gを得た。
さらに限外ろ過装置(東洋濾紙社製、製品名「撹拌型ウルトラホルダーUHP-62K」)と限外ろ過膜(東洋濾紙社製、製品名「ウルトラフィルターQ0500」)を用いて水分を除去濃縮することでカーボンナノチューブ分散液100g、カーボンナノチューブ0.1wt%として回収した。実施例1と同様にして測定したカーボンナノチューブの総有機酸量は30mmol/gであった。
ここで得られたカーボンナノチューブ水分散体を(A)成分に用いる以外は、実施例1と同様にして組成物を調製し、60℃でも引火しないことを確認し、組成物に引火の危険がないことを確認した上で評価を行った。結果を表2に示す。
3.16.比較例7
実施例1と同様にして組成物を調製した評価前の組成物のpHは10.7であった。これ100mLに3%の硝酸を7.6mL滴下しpHを1.5に調整した。ここで得られたカーボンナノチューブ水分散体は、静置すると不均一な2相に相分離を起こした。塗布に好適な安定な分散組成物がえられないため、当該組成物は好ましくない組成と判断して評価を中止した。結果を表2に示す。
3.17.比較例8
実施例1と同様にして組成物を調製した評価前の組成物のpHは10.7であった。これ100mLに25%の水酸化テトラメチルアンモニウムを25mL滴下しpHを13.8に調整した。本液を用いた以外は、実施例1と同様にして組成物を調製し、60℃でも引火しないことを確認し、組成物に引火の危険がないことを確認した上で評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2022163243000001
Figure 2022163243000002
3.8.評価結果
実施例1~28の結果より、本発明の組成物は、シリコンウエファー上に湿潤環境にさらされても密着性が確保できる塗膜の形成を可能にする良好な特性を有する組成物であることが判明した。

Claims (3)

  1. (A)総有機酸量が2~20mmol/gであるカーボンナノチューブと、
    (B)アミノ基と水酸基を有する化合物、アミノ基とカルボキシ基を有する化合物、および複数のアミノ基を有する化合物、からなる群から選ばれる少なくとも一種と、
    を含有する組成物であって、
    前記組成物中の前記(A)成分の濃度M(質量%)および前記(B)成分の濃度M(質量%)に対してM/M=0.003~30であり、
    前記組成物のpHが2~13.4である、組成物。
  2. さらに炭素数が3以下のアルコールを0.01~10重量%含有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 請求項1またが請求項2に記載の組成物から形成された、カーボンナノチューブ含有膜。
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