JP2022160917A - 労務管理装置、労務管理システム、勤怠管理プログラム、及び記録データ - Google Patents

労務管理装置、労務管理システム、勤怠管理プログラム、及び記録データ Download PDF

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Abstract

【課題】信頼性の高い勤怠管理を可能にすると共に各乗務員のルール遵守状況の把握を容易にする労務管理装置、労務管理システム、勤怠管理プログラム、及び記録データを提供する。【解決手段】輸送業務を行う乗務員からセンサで生体情報を取得し、生体情報認証部14で特定の乗務員を検知し、特定の乗務員に対して少なくとも業務開始と終了の時を検出して得られた稼働日時に基づいた勤怠データを勤怠データ生成部21で生成し、ルール遵守判定部25が休憩時間など労務管理上の遵守項目と、勤怠データとを照合して乗務員の労務上の遵守状況を判定し、その判定結果に基づき労務上のルール違反状態を勤怠帳票出力部27で勤怠日報42等として出力する。運転免許証41から読み取った写真データとリアルタイムの顔画像とを比較して生体認証する。労務管理装置10とDTG車載器30とが連携してなりすましの乗務を検出する。【選択図】図1

Description

本発明は、労務管理装置、労務管理システム、勤怠管理プログラム、及び記録データに関する。
例えば、特許文献1には、タクシーメータの車載器とスマートフォンを用いて出退勤を管理するシステムが開示されている。具体的には、乗務員がID及びパスワードを利用してスマートフォンのアプリケーションにログインすることにより本人の認証処理を行い、出庫前の各種チェックなどを行う。
また、特許文献2には、タクシーメータを利用した運行管理システムが開示されている。具体的には、乗務員がマイクから入力した音声をタクシーメータを経由してクラウドサーバに送信する。クラウドサーバは入力された音声の声紋から乗務員の認証と健康状態の判定を実施する。
また、特許文献3には、車両に搭載したデジタルタコグラフを利用する運行管理システムが開示されている。具体的には、デジタルタコグラフはウェアラブル端末から乗務員コードを取得し、カメラで撮影した顔画像から、予め用意した顔認証用データベースを検索して乗務員の認証を行い、認証した乗務員について出庫処理を行い、一致しない場合は警報を出力する。
特開2013-88933号公報 特開2016-201014号公報 特開2020-190993号公報
例えば、トラックなどの業務用車両を利用して荷物を運送する運送業務を実施している企業等においては、車両を運行する多数の乗務員の労務管理や安全運転の管理などを行う際に、事前に乗務員毎に配布したICカードを利用して乗務員毎の本人認証を行うのが一般的である。すなわち、NFC(Near Field Communication)リーダを用いてICカードに内蔵されたNFCタグの情報を読み取ることにより、ICカードの所有者である各乗務員を特定する。
しかしながら、事前に配布したICカードを乗務員が紛失してしまったり、ICカードやそれを内蔵した携帯端末を乗務員が自宅等に置き忘れたまま出勤する場合がある。そのため、日常的に乗務員の勤怠管理や点呼を行う際に、ICカードを紛失した乗務員等のために、管理者がICカードを再発行したり、乗務員の個人情報とICカードの情報とを紐付けるための再登録手続きを度々行う必要があり、管理者および各乗務員は手間のかかる作業を行わざるを得なかった。
また、ICカードを利用する場合には、複数の乗務員間でのICカードの不正な貸し借りや、他人のICカードの不正入手などを行った場合に、乗務員はなりすましで認証を不正に回避することが可能になるため、勤怠管理の信頼性を上げることが難しかった。また、なりすましの人物と本来のICカード所有者とが同じICカードを利用して、管理装置に日報などのデータを書き込んだ場合には、前に書き込んだデータは後で書き込まれたデータにより上書きされるので、前に書き込んだデータが消えてしまう可能性がある。
また、特許文献1のような認証技術を利用する場合には、それぞれの乗務員が自分のIDやパスワードを覚えたり入力するのが煩わしいという問題がある。また、特許文献2又は特許文献3のような生体認証技術を利用する場合には、認証のための比較的容量の大きいデータベースを予め用意しておかなければならず、しかも本人であっても認証に失敗する頻度が高い傾向があるので、トラックなどの車両を運行する乗務員の勤怠管理には利用しにくい。
また、従来の勤怠管理装置が出力する各乗務員の日報などの帳票については、車両の細かい運行情報や、荷積み、荷下ろしのような作業に関する情報が不明であったので、荷主や、運送会社の管理者は実際に輸送中の荷物の状況(輸送品質)を把握することが困難であった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、信頼性の高い勤怠管理を可能にすると共に、各乗務員のルール遵守状況の把握を容易にするために役立つ労務管理装置、労務管理システム、勤怠管理プログラム、及び記録データを提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る労務管理装置、労務管理システム、勤怠管理プログラム、及び記録データは、下記(1)~(5)を特徴としている。
(1) 輸送業務を行う乗務員が有する固有の生体情報を取得するセンサ部と、
前記センサ部が取得した第1の生体情報と、予め登録された乗務員固有の第2の生体情報とを比較して、生体情報の一致により特定の乗務員であることを検知する第1の判定部と、
前記第1の判定部が生体情報の一致する特定の乗務員を検知した場合に、少なくとも業務開始と終了を検出して得られた情報を保存し、該当する乗務員が行った業務の稼働日時に基づいた勤怠データを生成する勤怠データ生成部と、
予め特定され保存された労務管理上の遵守項目と、前記勤怠データとを照合して乗務員の労務上の遵守状況を判断する第2の判定部と、
前記第2の判定部の判定結果に基づき労務上のルール違反状態を抽出し出力するデータ出力部と、
を備える労務管理装置。
(2) 前記勤怠データ生成部は、少なくとも所定のルールで規定された休憩時間を含む前記勤怠データを乗務員毎に生成し、
前記第2の判定部は、少なくとも前記休憩時間の遵守項目について事前に規定された基準値と前記勤怠データとを照合する、
上記(1)に記載の労務管理装置。
(3) 所定の車載センサにより車両上の乗務員から取得した第1の生体情報と、前記乗務員の運転免許証から取得した第2の生体情報とを比較して特定の乗務員を認証する認証機能を有する車載器と、
各乗務員を勤怠管理する管理装置と、
を備え、少なくとも車両の出庫時に前記車載器が乗務員の認証不一致を検出した場合に、前記車載器から前記管理装置に対して警報信号を送信する、
労務管理システム。
(4) 輸送業務を行う乗務員を勤怠管理する管理装置の制御部が実行可能な勤怠管理プログラムであって、
所定のセンサを利用して乗務員が有する固有の生体情報を取得する第1の手順と、
前記第1の手順で取得した第1の生体情報と、予め登録された乗務員固有の第2の生体情報とを比較して、生体情報の一致により特定の乗務員であることを検知する第2の手順と、
前記第2の手順により生体情報の一致する特定の乗務員を検知した場合に、少なくとも業務開始と終了の時を検出して得られた情報を保存し、該当する乗務員が行った業務の稼働日時に基づいた勤怠データを生成する第3の手順と、
予め特定され保存された労務管理上の遵守項目と、前記勤怠データとを照合して乗務員の労務上の遵守状況を判断する第4の手順と、
前記第4の手順の判定結果に基づき労務上のルール違反状態を抽出し出力する第5の手順と、
を有する勤怠管理プログラム。
(5) 上記(1)に記載の労務管理装置により出力される記録データであって、
乗務員毎の労務上の時間について、所定のルールとして事前に定められた複数の遵守項目のそれぞれに区分して、ルール遵守状況の一覧を表す勤怠日報データを備えた、
記録データ。
上記(1)の構成の労務管理装置によれば、第1の判定部は、センサ部が取得した第1の生体情報と、予め登録された乗務員固有の第2の生体情報とを比較して乗務員の本人認証を行うので、本人以外の乗務員のなりすましによる認証逃れを避けることができ、信頼性の高い勤怠データを生成できる。更に、第2の判定部が労務管理上の遵守項目と、勤怠データとを照合して乗務員の労務上の遵守状況を判断するので、遵守項目毎にルール違反の有無を容易に把握可能なデータを日報などとして出力できる。
上記(2)の構成の労務管理装置によれば、例えば法令の規定に従い所定以上の休憩時間を取った上で車両の運行業務を行っているかどうかを把握できるデータを乗務員毎に個別に管理して出力できる。これにより、管理者は、ルール違反している乗務員を特定してルール違反を止めるために必要な教育をすることが容易になり、ルール違反しやすい乗務員による過労運転などの危険な状況を回避することが可能になる。
上記(3)の構成の労務管理システムによれば、車載器は、自車両を出庫しようとしている乗務員の生体情報と運転免許証に記録されている生体情報とを比較することにより、それらが同一人物か否かを容易に把握できる。したがって、管理装置は、車載器の認証結果に基づき、信頼性の高い勤怠管理を行うことが可能になる。また、運転免許証の人物になりすました特定不可能な乗務員が出庫しようとしている場合には、車載器が警報信号を送信するので、不正な出庫や不正な運行業務の開始を防止することが容易になる。また、運転免許証に記録されている生体情報を利用して本人認証を行うので、規模の大きいデータベースは不要であり、認証に失敗する可能性も小さい。
上記(4)の構成の勤怠管理プログラムによれば、本人以外の乗務員のなりすましによる認証逃れを避けることができ、信頼性の高い勤怠データを生成できる。すなわち、認証対象の乗務員から取得した第1の生体情報と、予め登録された乗務員固有の第2の生体情報とを比較するので、本人認証を確実に行うことができる。更に、労務管理上の遵守項目と、勤怠データとを照合して乗務員の労務上の遵守状況を判断するので、遵守項目毎にルール違反の有無を容易に把握可能なデータを日報などとして出力できる。
上記(5)の構成の記録データによれば、輸送業務を行う企業の管理者は、各乗務員が例えば法令などのルールに対して違反していないかどうかを容易に把握することができる。また、輸送業務を行う企業が荷主にこの記録データを提示することにより、輸送の品質が高いことを荷主に対してアピールすることが可能になる。また、荷主はこの記録データを参照することにより、輸送を依頼している荷物の輸送品質を把握することが容易になる。
本発明の労務管理装置、労務管理システム、勤怠管理プログラム、及び記録データは、信頼性の高い勤怠管理を可能にしたり、各乗務員のルール遵守状況の把握を容易にするために役立てることができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の実施形態に係る労務管理システムの構成例を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施形態に係る車載器の機能上の主要な構成を示すブロック図である。 図3は、本発明の実施形態に係る車載器のハードウェア構成例を示すブロック図である。 図4は、本発明の実施形態に係る労務管理システムを使用する場合の処理手順の例を示すフローチャートである。 図5は、本発明の実施形態に係る車載器の動作例を示すフローチャートである。 図6は、車載器の動作に関する変形例を示すフローチャートである。 図7は、労務管理装置が出力する勤怠日報の構成例を示す正面図である。 図8は、労務管理装置が出力する勤怠月報の構成例を示す正面図である。
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
<労務管理システムの構成>
図1は、本発明の実施形態に係る労務管理システムの構成例を示すブロック図である。
図1に示す労務管理システムは、例えばトラックなどの輸送用車両を用いて様々な荷物を輸送する業務を日常的に繰り返し行う輸送会社において、多数の車両の運行業務を行う多数の乗務員の労務管理を行うために利用される。
図1に示した労務管理システムは、輸送会社の事務所内に設置された労務管理装置10と、多数の車両40のそれぞれに搭載されるDTG(デジタルタコグラフ)車載器30とを含んでいる。なお、トラックの場合は、総重量や最大積載量などに応じてDTGのような運行記録計の装着義務が発生する。
本実施形態の労務管理装置10は、例えば一般的な構成のパーソナルコンピュータに、乗務員の労務管理を行うためのアプリケーションソフトウェアを組み込むことで実現できる。
輸送会社における労務管理は、輸送の安全のために欠かせないものである。例えば、特定の乗務員が長時間の運行業務を行ったり、十分な休憩時間を取らずに運行業務を行う可能性があり、その場合は過労運転により居眠り運転のような状況が発生しやすくなる。したがって、乗務員の運行業務については法令で規定されているルールや、輸送会社毎に決めた社内ルールなどが存在する。
いずれにしても輸送の安全のためには、輸送会社は、それぞれの乗務員毎に、実際の運行業務の状況を正しく把握できるように労務管理する必要がある。特に、乗務員毎のデータを管理する際に、なりすましなどの不正行為が発生するのを防止する必要がある。
図1に示す労務管理装置10は、指紋センサ11、顔認証用カメラ12、NFC(Near Field Communication)リーダ13、生体情報認証部14、指紋情報DB(データベース)15、乗務員管理DB16、勤怠管理部17、無線通信部18、勤怠データ生成部21、日時管理部22、勤怠データDB23、遵守項目DB24、ルール遵守判定部25、ルール遵守DB26、勤怠帳票出力部27、プリンタ28、及び表示装置29を備えている。
指紋センサ11は、各乗務員の指からその指紋の情報を光学的に読み取るデバイスである。顔認証用カメラ12は、乗務員の本人認証の際に必要な顔の画像をリアルタイムで撮影するカメラである。
NFCリーダ13は、近距離無線通信により所定のICカードから情報を読み取る機能を有している。本実施形態では、各乗務員が所有している運転免許証41がICカードであるので、この運転免許証41からNFCリーダ13が必要な情報を読み取る。NFCリーダ13が運転免許証41から読み取る情報の中には、免許証の交付年月日、及び有効期限の情報と、このICカード内に記録されている本人の顔写真の情報とがある。
指紋情報DB15は、多数の乗務員のそれぞれについて、事前に指紋センサ11で指から読み取った指紋の情報を、登録した参照情報として保持している。この指紋の参照情報は、該当する乗務員を管理するIDに対応付けた状態で登録されている。
生体情報認証部14は、認証対象の乗務員の生体情報に基づいて、本人確認のための認証を行う。本実施形態においては、生体情報認証部14は指紋を利用した生体認証と、顔の画像を利用した生体認証との二種類の処理を選択的に行うことができる。顔の画像を利用した生体認証を行う際には、NFCリーダ13で運転免許証41から読み取った顔写真の情報と、対象の乗務員を顔認証用カメラ12で撮影して得られたリアルタイムの顔画像の情報との比較により認証する。
この例では、生体情報認証部14は、各乗務員本人が所持している運転免許証41から取得した顔写真の情報を利用して顔を認証するので、顔画像の特別なデータベースを事前に用意する必要がない。また、データベースから多数の画像を検索しながら比較する必要がないので、認証に必要な時間の短縮が可能であり、認証に失敗する頻度を下げることもできる。
乗務員管理DB16は、乗務員毎の個人情報や、指紋登録履歴や、認証履歴などの情報を管理している。
勤怠管理部17は、多数の乗務員の勤怠管理をするために必要な主要な制御を実施する。詳細については後述するが、各乗務員の出勤時の処理、点呼時の処理、退勤時の処理などを予め定めた社内ルールなどに従って実施する。また、各車両40が出庫してから入庫するまでの間における車両40の運行状態や、作業、休憩などの状態を表す記録データがDTG車載器30で自動的に収集され記録されるので、勤怠管理部17は、この記録データを無線通信部18を介してDTG車載器30から取得できる。
無線通信部18は、公衆無線通信回線や、社内に用意された無線LANなどの通信網を利用して、労務管理装置10と各車両40に搭載されたDTG車載器30との間で無線通信するための機能を提供する。なお、図1の例では労務管理装置10とDTG車載器30とが直接通信する場合を示してあるが、例えば所定のデータセンタなどに配置したサーバ上のクラウドを利用して、労務管理装置10とDTG車載器30との間の通信を中継するように構成してもよい。
日時管理部22は、現在の時刻、日付、曜日などの情報を必要に応じて出力できる。
勤怠データ生成部21は、管理すべき乗務員毎の勤怠データを勤怠管理部17の指示に従って生成し、日時管理部22から取得した現在日時の情報と共に勤怠データDB23に記録する。
勤怠データDB23に記録される日次の勤怠データの中には、乗務員名(又は乗務員コード)、出勤日時、出庫日時、前点呼日時、乗車前のALC(アルコール)測定結果、退勤日時、入庫日時、後点呼日時、入庫後のALC測定結果などが含まれる。更に、DTG車載器30により同じ乗務員の当日の運行業務中に記録された運行記録データも勤怠データの一部として勤怠データDB23に記録される。
勤怠データDB23に記録される運行記録データの中には、当該車両40の走行、アイドリング、停止の状態及びそれが切り替わった日時と、荷積み、荷下ろし、連続運転、休憩、残業時間、深夜時間、深夜残業等の状態及びそれが切り替わった日時、位置、車両荷室各位置の温度測定値の情報が含まれる。
遵守項目DB24は、法令の規定により、又は社内の規定、あるいは荷主が指定した品質基準等に基づき乗務員が遵守すべきルールの項目毎に、当該項目の内容及び違反有無の限界を表す閾値などのデータを事前に定めた定数データとして保持している。
ルール遵守判定部25は、遵守項目DB24に保持されている定数データに基づき、乗務員が遵守すべきルールの項目毎に、勤怠データDB23に記録された勤怠データを処理して各種数値を当該項目ルールの閾値と比較し、ルール違反の有無を識別する。
そして、勤怠データDB23に記録された勤怠データの中でルール違反が検出された一部の勤怠データのみが、あるいはルール違反の有無の識別結果が付与された全ての勤怠データが、ルール遵守判定部25の処理によりルール遵守DB26に記録される。
勤怠帳票出力部27は、ルール遵守DB26上に記録されている日次及び月次の勤怠データや、勤怠データDB23上に記録されている日次及び月次の勤怠データに基づいて、それらの集計結果や、特定の条件を満たす情報の抽出により、勤怠日報42や勤怠月報43の帳票データを生成する。
勤怠帳票出力部27が生成した勤怠日報42や勤怠月報43の帳票データは、プリンタ28により紙に印刷され、又は表示装置29の画面上に表示される。勤怠日報42及び勤怠月報43の具体例については後で説明する。
<車載器の説明>
図2は、本発明の実施形態に係るDTG車載器30の機能上の主要な構成を示すブロック図である。
図2に示すDTG車載器30は、一般的な運行記録計と同様に乗務員が運行する車両40の運行状況を表す情報を自動的に収集して所定の記録媒体上にデータを保存する機能を有している。また、本実施形態のDTG車載器30は、DTG車載器30を搭載した車両40を実際に運行する乗務員を認証すると共に、労務管理装置10と連携し、認証した乗務員の勤怠管理に役立つ機能も有している。
図2に示すように、DTG車載器30は、NFCリーダ31、生体情報認証部32、乗務員管理部33、運行記録部34、及び運行記録DB35を備えている。
NFCリーダ31は、DTG車載器30を搭載した車両40を実際に運行する乗務員が所持している運転免許証41、すなわちICカードから、近距離無線通信により必要な情報を読み取る機能を有している。NFCリーダ31が運転免許証41から読み取る情報には、当該免許証の交付年月日、及び有効期限の情報と、免許証所有者の顔写真のデータとが含まれる。
生体情報認証部32は、当該車両40を運転しようとしている乗務員の生体情報に基づいて本人確認のための認証を行う機能を有している。また、本実施形態の生体情報認証部32は、車両40上に設置されている車内カメラ44を利用して対象となる乗務員の顔画像をリアルタイムで撮影して得られる顔画像データと、運転免許証41から読み取った免許証所有者の顔写真のデータとを画像解析して比較することにより認証を行う。
すなわち、生体情報認証部32は、車内カメラ44で撮影した乗務員のリアルタイムの顔画像と運転免許証41の顔写真とがほぼ一致していれば、認証対象の乗務員が運転免許証41の所有者本人であることを認証できる。一方、車内カメラ44で撮影した乗務員のリアルタイムの顔画像と運転免許証41の顔写真とが異なっている場合は、不明な乗務員が運転免許証41の所有者になりすましている可能性が高いので、認証はできない。
上記のように、生体情報認証部32は、車内カメラ44で撮影した顔画像と運転免許証41の顔写真とを比較するだけなので、特別なデータベースは不要であり、比較的単純な処理だけで認証が可能である。また、認証の失敗が生じにくいので認証の煩わしさも生じにくい。
乗務員管理部33は、生体情報認証部32を利用して車両40を運転している乗務員の本人確認を行うと共に、無線通信を利用して事務所内の労務管理装置10と連携するための制御を実施して、車両40の出庫や入庫の手続きを可能にする。
運行記録部34は、一般的なデジタルタコグラフに搭載されている機能と同様に、例えば車速、エンジン回転速度、荷室温度のような各種の運行情報を周期的に車両40から取得すると共に、現在位置や現在時刻の情報を取得して、現在時刻や位置情報に関連付けた運行情報として運行記録DB35上に記録することができる。
更に、運行記録部34は、車両40におけるイグニッションのオンオフや車速、及びエンジン回転速度の変化を検出して車両40の状態が「走行中」、「アイドリング中」、「停止中」のいずれであるかを把握して記録する。また、運行記録部34は、乗務員のボタン操作などを検出することにより、「荷積み」、「休憩」、「荷下ろし」などの作業区分を把握して運行記録DB35上に記録することができる。
運行記録DB35上に記録された運行記録データは、例えば入庫時等の適切なタイミングで、無線通信により労務管理装置10に転送することができる。
<ハードウェアの構成>
図3は、本発明の実施形態に係るDTG車載器30のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図3に示すDTG車載器30は、CPU30a、速度信号I/F(インタフェース)30b、エンジン信号I/F30c、GPSユニット30d、アナログ信号I/F30e、外部入力I/F30f、外部I/F30g、広域通信モジュール30h、不揮発性メモリ30i、揮発性メモリ30j、SDカード30k、スイッチ入力部30l、及び液晶表示部30mを備えている。
CPU30aは、予め組み込まれているプログラムを実行することにより、図2に示された各機能を実現するための処理を行う。
速度信号I/F30bは、車両側の車速センサにより出力される車速パルス信号を入力してCPU30aの処理に適した速度信号に変換する。
エンジン信号I/F30cは、車両側のエンジン回転センサにより出力されるエンジン回転信号を入力してCPU30aの処理に適したエンジン回転信号に変換する。
GPSユニット30dは、複数のGPS(Global Positioning System)等の衛星からの電波を受信して計算処理することにより、現在位置を表す緯度/経度の情報を出力することができる。
アナログ信号I/F30eは、車両40上の各種アナログセンサが出力する信号を入力してCPU30aが処理可能なデジタル信号に変換することができる。例えば、アナログ信号I/F30eは、車両40の荷室などに設置される温度センサから出力されるアナログ信号を処理してCPU30aに入力することができる。
外部入力I/F30fは、例えば図2に示した車内カメラ44からの信号を外部信号として入力し、乗務員のリアルタイムの顔画像のデータをCPU30aに入力するために利用できる。
外部I/F30gは、例えば図2に示したNFCリーダ31を外部装置として接続し、運転免許証41から読み取った情報をCPU30aに入力するために利用できる。
広域通信モジュール30hは、例えばLTE(Long Term Evolution)のような通信規格の公衆無線通信回線を利用して広域の無線通信を可能にするモジュールであり、所定の無線基地局を経由して労務管理装置10側の通信モジュールと直接通信するか、又は所定のデータセンタを経由して労務管理装置10と通信するために利用される。
不揮発性メモリ30iは、予め用意されたCPU30a用のプログラムや、様々な処理で必要とされる定数データなどを保持している。
揮発性メモリ30jは、様々な処理においてCPU30a等が一時的に使用する車両の運行情報や画像データなどを一時的に保持する記憶領域として使用される。
SDカード30kは、CPU30aが運行記録DB35などのための安全な記憶領域として利用可能なデータ記録媒体であり、DTG車載器30に対して着脱自在に構成されている。
スイッチ入力部30lは、車両40を運行する乗務員による入力操作を受け付けるための各種スイッチを接続可能に構成されている。CPU30aは、スイッチ入力部30lの状態を読み取ることで、例えば乗務員の入力操作による休憩開始や、荷積み、荷下ろしなどの作業開始を認識することができる。
液晶(LCD)表示部30mは、CPU30aの指示に従い乗務員が必要とする様々な情報を表示することができる。例えば、乗務員の入力操作に必要な案内情報を表示したり、自車両の運行状態を表示したり、CPU30aが認識している「休憩」、「荷積み」、「荷下ろし」などの作業状態を表示することができる。
<労務管理の処理手順>
図4は、本発明の実施形態に係る労務管理システムを使用する場合の処理手順の例を示すフローチャートである。図4の処理手順について以下に説明する。
図1に示した労務管理装置10を使用する場合には、各乗務員の指の指紋の情報を指紋情報DB15及び乗務員管理DB16に登録しておく必要がある。そのため、労務管理装置10の勤怠管理部17は、指紋登録モードにおいて各乗務員から指の指紋情報を指紋センサ11で読み取り、その指紋情報を参照情報として該当する乗務員を特定するIDと共に指紋情報DB15及び乗務員管理DB16に登録する(S11)。
各乗務員が輸送会社の事務所に出勤した際には、労務管理装置10により出勤時の手続きを実施して特定の乗務員が出勤したことを勤怠管理部17が認識する(S12)。更に次に、勤怠管理部17は、指紋センサ11を利用した指紋認証により、若しくは顔認証用カメラ12を利用した顔認証により、出勤したそれぞれの乗務員が、間違いなく本人であることを確認する(S13)。
勤怠管理部17は、出勤したそれぞれの乗務員について、生体認証による本人確認が完了した後で、該当する乗務員の出勤情報を生成する(S14)。すなわち、該当する乗務員を特定するIDと、その乗務員が出勤した事実と、それを確認した日時の情報とを紐付けした出勤情報を生成する。そして、この出勤情報を勤怠データ生成部21に与えて該当する乗務員の勤怠データに追加する。
出勤の手続きが完了した乗務員について、労務管理装置10は乗車前の点呼の手続きを実施する(S15)。すなわち、それぞれの乗務員の健康状態などが車両40の運行業務を実施する上で問題がないことを勤怠管理部17が確認する。具体的には、図示しないアルコール検査装置を用いた検査などを行って乗務の可否を判定する。また、同時に点呼した人物が特定の乗務員本人であることを確認するために、顔認証用カメラ12を用いて生体認証を実施する。
つまり、乗務員が所持している運転免許証41をNFCリーダ13で読み取り、運転免許証41上の顔写真と、顔認証用カメラ12で撮影したリアルタイムの顔画像との比較で一致が検出された場合に本人確認とする。
アルコール検査により基準値以上のアルコールが検出された乗務員や、顔画像の認証により本人確認できなかった乗務員については、勤怠管理部17はS17で点呼NGとみなし、当日の車両40の運行業務を禁止するように管理する。
勤怠管理部17は、問題なく点呼手続きが完了したそれぞれの乗務員について、点呼情報を生成する(S18)。すなわち、該当する乗務員を特定するIDと、本人の点呼により問題がなかった事実と、それを確認した日時を紐付けした情報を生成する。そして、この点呼情報を勤怠データ生成部21に与えて該当する乗務員の勤怠データに追加する。
勤怠管理部17は、問題なく点呼処理が完了した乗務員に対しては乗務の許可を出し、その情報を無線通信によりDTG車載器30に通知するので、該当する乗務員が乗務する車両40は出庫が可能な状態になる(S19)。また、DTG車載器30は出庫日時の情報を自動的に記録する。
当日の運行業務が終了した車両40が入庫すると、その車両40に搭載されているDTG車載器30は、入庫の日時の情報を乗務員の情報と共に自動的に記録する(S20)。また、DTG車載器30は、当日の車両の運行において記録した運行記録データ及び乗務員の乗務開始、及び終了などを表す日時データなどを無線通信により労務管理装置10に送信する。
入庫した車両による当日の運行業務が終了した乗務員は、労務管理装置10により退勤の手続きを実施する(S21)。このとき勤怠管理部17は、再び生体情報を利用して手続きをする乗務員の本人確認を実施する。ここで生体情報の一致が検出できない乗務員については、S23で退勤NGと判断される。その場合は労務管理装置10は管理者に問題の発生を通知する。
S22で生体情報の一致が検出された場合は、該当する乗務員について勤怠管理部17が日時を含む退勤情報を生成する(S24)。この退勤情報が勤怠データ生成部21に送信され、勤怠データDB23に追加登録される。
この後で、ルール遵守判定部25は、勤怠データDB23に登録されている乗務員毎の勤怠データについて、遵守項目DB24で規定されている項目毎にルール遵守の判定を実施する(S25、S27)。代表例として、ルール遵守判定部25は、法令で規定されている乗務員の休憩時間、休息時間、深夜時間、拘束時間、残業時間などの遵守すべき項目毎に、遵守項目DB24に登録されている閾値と比較することにより、違反の有無を判定する。
勤怠データDB23上の勤怠データについて、いずれかの遵守項目で違反を検出した場合には、ルール遵守判定部25は、該当する勤怠データをルール遵守DB26に出力する。また、勤怠帳票出力部27は、ルール遵守DB26の内容に基づいて勤怠日報42などの勤怠帳票を出力する(S26)。
輸送会社内で乗務員を管理している労務管理者は、S26で出力された勤怠帳票の内容に基づいて、法令違反した指導すべき乗務員を特定し、該当する乗務員に対して適切な労務上の教育を実施することができる。
また、例えば法令には違反していないが、社内ルールに違反している場合のように警告対象の違反についても、遵守項目DB24に基づいてルール遵守判定部25が勤怠データを判定し、警告対象の場合にルール遵守DB26に出力する。
法令違反ではないが警告対象の違反については、勤怠帳票の出力を労務管理者が指示した場合のみ、勤怠帳票出力部27がルール遵守DB26の内容に基づいて勤怠日報42などの勤怠帳票を出力する(S29)。その場合も、労務管理者はS29で出力された勤怠帳票の内容に基づいて、警告対象の違反した乗務員を特定し、該当する乗務員に対して適切な労務上の教育を実施することができる。
<車載器の動作>
図5は、本発明の実施形態に係るDTG車載器30の動作例を示すフローチャートである。図5の動作例について以下に説明する。
DTG車載器30は、自車両がイグニッションオンになったことをS31で検知すると、運転免許証41の読み取りに必要な暗証番号(PINコード)の入力を乗務員に促し、暗証番号がS32で入力されると、この暗証番号を利用してNFCリーダ31で運転免許証41から必要な情報を読み取る(S33)。
DTG車載器30の生体情報認証部32は、車内カメラ44で乗務員の顔を撮影してリアルタイムの顔画像を取得し(S34)、取得したリアルタイムの顔画像と運転免許証41から読み取った顔写真のデータとをS35で比較する。
リアルタイムの顔画像と運転免許証41の顔写真とが略一致する場合は、DTG車載器30は、対象の乗務員が運転免許証41の所有者本人であることの生体認証に成功したものとみなして次のS36に進む。
また、顔画像の生体認証を開始してから所定時間以内に認証に成功しない場合には、乗務員管理部33は、生体認証に失敗したことを表す警告情報を無線通信により労務管理装置10に通知する(S38)。また、これと同時にDTG車載器30自体も車両40上で警報音等を出力して不明な乗務員に対して警告する。したがって、他人の運転免許証41を利用し、正規の乗務員になりすまして出庫しようとしている不明な乗務員が存在するような場合に、それを労務管理装置10は把握できる。
DTG車載器30は、顔画像の生体認証により認証対象の乗務員が運転免許証41の所有者本人であることを確認できた場合は、運転免許証41から読み取った情報(免許証の交付年月日、有効期限)とDTG車載器30に事前に記憶されている情報とに基づいて該当する乗務員を特定する(S36)。
例えば、労務管理装置10が点呼時に認識した各乗務員のうち、該当する車両40を運行する予定の特定の乗務員を表す乗務員コードと、その乗務員の運転免許証41から読み取った情報とを労務管理装置10からDTG車載器30に送信することができる。その場合、DTG車載器30は、自車両を運行する予定の乗務員と実際に乗務している乗務員とが一致するか否かを把握できる。
DTG車載器30は、S36で特定した乗務員に紐付けした運行データの記録ができる状態になった後で、自車両の出庫を許可する(S37)。
<車載器の動作の変形例>
DTG車載器30の動作に関する変形例を図6に示す。図6に示した動作例において、ステップS39~S41が追加されている以外は図5の動作例と同様である。追加された動作について以下に説明する。
なお、車内カメラ44は、車両40の運転席に着座している運転中の乗務員の顔を撮影できる状態で設置されている。
S37で自車両の出庫が許可された後、DTG車載器30は、車内カメラ44を制御して、例えば定期的に運転中の乗務員の顔を繰り返し撮影する(S39)。そして、DTG車載器30の生体情報認証部32は、車内カメラ44の撮影により最後に得られた顔画像と、運転免許証41から読み取った顔写真のデータとを比較して生体認証を実施する(S40)。
そして、最後に得られた顔画像と運転免許証41の顔写真とが一致しない場合は、乗務員管理部33は、生体認証に失敗したことを表す警告情報を無線通信により労務管理装置10に通知する(S41)。また、これと同時にDTG車載器30も車両40上で警報音等を出力して不明な乗務員に対して警告する。
したがって、自車両が出庫した後で乗務員が入れ替わり、正規の乗務員になりすました不明な乗務員が自車両の運行を継続しているような場合には、それを労務管理装置10は把握することが可能になる。
<勤怠帳票の構成>
<勤怠日報>
図7は、労務管理装置が出力する勤怠日報42の構成例を示す正面図である。
図7に示す勤怠日報42は、乗務員毎に、勤怠データDB23上の勤怠データ、ルール遵守DB26上の違反検出に該当する勤怠データ、及びDTG車載器30から取得した当日の運行データに基づいて勤怠帳票出力部27が集計し生成した当日の報告書を表すデータの内容である。実際には、プリンタ28により紙に印刷した帳票、又は表示装置29の画面上に表示した内容として、図7のような形態の勤怠日報42が乗務員毎に出力される。
本実施形態の勤怠日報42は、乗務員管理部42a、作業履歴部42b、勤怠チャート部42c、荷主管理部42d、作業時間集計部42e、勤怠情報部42f、及び労務情報部42gを含んでいる。
図7に示すように、乗務員管理部42aは、乗務員名、出勤日時、出庫日時、前点呼日時、前点呼時ALC(アルコール)測定結果、退勤日時、入庫日時、後点呼日時、及び後点呼時ALC測定結果の各欄を含んでいる。乗務員管理部42aの各欄には、労務管理装置10が管理している実際の情報が書き込まれる。
作業履歴部42bは、当日にDTG車載器30が記録した当該乗務員の運行記録に基づいた作業履歴の内容が書き込まれる。この内容は、作業区分の切り替わり毎に異なる番号で区別されている。DTG車載器30が認識する作業区分の種類としては、「荷積み」、「休憩」、「荷下ろし」などがある。したがって、図7に示した作業履歴部42bのように、荷積みの作業と、休憩の作業と、荷下ろしの作業とがそれぞれ異なる欄に区別して表示される。
また、作業履歴部42bは、作業の番号、作業区分、着日時、発日時、作業時間、所要時間、走行距離、及びチャネルで区別された複数箇所の検出温度のそれぞれの情報を書き込む欄を含んでいる。
勤怠チャート部42cは、車両の状態変化を表す上側のチャート42c1と、乗務員の勤怠状況を表す下側のチャート42c2とを含んでいる。上側のチャート42c1、及び下側のチャート42c2は、いずれも横軸が時間変化を表す時系列のチャートであり、両者の時間軸が共通になるように時間を揃えて表示してある。
図7に示すように、上側のチャート42c1は、該当する車両40における「走行」、「アイドリング」、「停止」の時系列の状態変化を表している。また、下側のチャート42c2は、「荷積み」、「荷下ろし」、「連続運転」、「休憩」、「残業時間」、「深夜時間」、及び「深夜残業時間」の乗務員の状態の時系列変化を表している。
したがって、管理者等は勤怠日報42の勤怠チャート部42cの内容から、車両40の状態変化と乗務員の状態の変化とを同じ時間軸上で対比しながら確認できる。
荷主管理部42dは、荷主名を記載する欄と、管理者の情報を記載する欄とを含んでいる。
作業時間集計部42eは、「荷積み時間」、「荷下ろし時間」、「休憩時間」、及び「他作業時間」の各情報を表示する欄を有している。これらの欄の中に、それぞれの項目の時間を集計した結果が書き込まれる。
勤怠情報部42fは、「残業時間」、「深夜時間」、「深夜残業時間」、「拘束時間」、「月間累計残業時間」、「月間累計拘束時間」、「年間累計残業時間」、及び「年間累計拘束時間」の各情報を表示する欄を有している。これらの欄の中に、それぞれの項目の時間を集計した結果が書き込まれる。
労務情報部42gは、2日平均運転時間、2週平均運転時間、及び連続運転時間の各項目を含んでいる。また、2日平均運転時間の項目は前日、当日、及び翌日の欄を含み、2週平均運転時間の項目は前週、当週、及び翌週の欄を含み、連続運転時間の項目は、開始日時、終了日時、及び連続運転時間の各欄を含んでいる。これらの欄の中に、それぞれの項目の時間を集計した結果が書き込まれる。
<勤怠月報>
図8は、労務管理装置が出力する勤怠日報43の構成例を示す正面図である。
図8に示す勤怠月報43は、乗務員毎に、勤怠データDB23上の勤怠データや、DTG車載器30から取得した日時毎の運行データや、それらを集計した結果に基づいて勤怠帳票出力部27が生成した当月の報告書を表すデータの内容である。実際には、プリンタ28により紙に印刷した帳票、又は表示装置29の画面上に表示した内容として、図8のような形態の勤怠月報43が乗務員毎に出力される。
本実施形態の勤怠月報43は、日次情報部43a、月間累計情報部43b、及び年間累計情報部43cを含んでいる。
日次情報部43aは、それぞれの日付に対応付けた日次の勤怠情報を表している。図8の例では、日次情報部43aは日付、休日、運行種別、始業時刻、前点呼時刻、出庫時刻、中間点呼時刻、入庫時刻、後点呼時刻、終業時刻、休憩時間、法定時間、残業時間、深夜時間、深夜残業時間、拘束時間、及び備考の各欄を含んでいる。
月間累計情報部43bは、日次情報部43aの内容を当月全体について集計した結果を表している。図8の例では、月間累計情報部43bは休日回数、地場回数、運行回数、事務所回数、休憩時間、法定時間、残業時間、深夜時間、深夜残業時間、及び拘束時間の各欄を含んでいる。
年間累計情報部43cは、年間累計の残業時間の欄と、年間累計の拘束時間の欄とを含んでいる。
以上のように、本実施形態に係る労務管理装置10及び労務管理システムによれば、荷物を輸送する車両40の運行業務を実施する各乗務員の勤怠データをほぼ自動的に収集することが可能である。しかも、各乗務員が所持している運転免許証41を利用した生体認証に基づいてそれぞれの乗務員の本人確認を実施するので、正規の乗務員になりすました他の乗務員の乗務を排除することが容易であり、信頼性の高い勤怠データを生成できる。更に、法令や社内ルールなどの規定により遵守すべき勤怠項目毎に、ルール遵守判定部25が自動的にルール違反を検出し、その結果を勤怠日報42などの内容に反映することができる。
したがって、輸送会社の管理者は、各乗務員の実際の勤怠状況を正確に把握することが容易になる。すなわち、労務上のルールについて教育すべき乗務員の特定、及び教育すべき勤怠項目の特定が容易であるため、労務上のルール違反をなくして安全を確保するように適切に乗務員を指導できる。
また、勤怠日報42や勤怠月報43のような記録データは、乗務員毎の実際の勤怠状況を社内の管理者が正しく把握したり、ルール違反の有無などを効率よく確認するために利用できる。また、勤怠日報42や勤怠月報43のような記録データの内容は、輸送の品質と大きな関連があるので、荷物を輸送する際の実際の輸送品質を確認するために役に立つ。そのため、高い輸送品質であることをアピールする根拠として、輸送会社が荷主に対して勤怠日報42や勤怠月報43のような具体的な記録データを提示することにより、新たな荷主の獲得などのために役立てることができる。
また、輸送会社に荷物の輸送を依頼した荷主は、輸送会社から提供される勤怠日報42や勤怠月報43のような記録データを参照することで、輸送中の過程を把握することができ、輸送の品質やコストの詳細を確認することも容易になる。これにより、荷主が輸送会社に対して明示的な指摘を行うことが可能である。このような荷主の指摘に対して、輸送会社では勤怠日報42等に基づき乗務員の指導や、運行業務割り当ての見直しなどを行い、輸送品質の向上につなげることができる。
ここで、上述した本発明の実施形態に係る労務管理装置、労務管理システム、勤怠管理プログラム、及び記録データの特徴をそれぞれ以下[1]~[5]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 輸送業務を行う乗務員が有する固有の生体情報を取得するセンサ部(指紋センサ11、顔認証用カメラ12)と、
前記センサ部が取得した第1の生体情報と、予め登録された乗務員固有の第2の生体情報とを比較して、生体情報の一致により特定の乗務員であることを検知する第1の判定部(生体情報認証部14)と、
前記第1の判定部が生体情報の一致する特定の乗務員を検知した場合に、少なくとも業務開始と終了を検出して得られた情報を保存し、該当する乗務員が行った業務の稼働日時に基づいた勤怠データを生成する勤怠データ生成部(21)と、
予め特定され保存された労務管理上の遵守項目と、前記勤怠データとを照合して乗務員の労務上の遵守状況を判断する第2の判定部(ルール遵守判定部25)と、
前記第2の判定部の判定結果に基づき労務上のルール違反状態を抽出し出力するデータ出力部(勤怠帳票出力部27)と、
を備える労務管理装置。
[2] 前記勤怠データ生成部は、少なくとも所定のルールで規定された休憩時間を含む前記勤怠データを乗務員毎に生成し、
前記第2の判定部は、少なくとも前記休憩時間の遵守項目について事前に規定された基準値と前記勤怠データとを照合する、
上記[1]に記載の労務管理装置。
[3] 所定の車載センサにより車両上の乗務員から取得した第1の生体情報と、前記乗務員の運転免許証から取得した第2の生体情報とを比較して特定の乗務員を認証する認証機能(生体情報認証部32)を有する車載器(DTG車載器30)と、
各乗務員を勤怠管理する管理装置(労務管理装置10)と、
を備え、少なくとも車両の出庫時に前記車載器が乗務員の認証不一致を検出した場合に、前記車載器から前記管理装置に対して警報信号を送信する(S38、S41)、
労務管理システム。
[4] 輸送業務を行う乗務員を勤怠管理する管理装置の制御部が実行可能な勤怠管理プログラムであって、
所定のセンサ(指紋センサ11、顔認証用カメラ12)を利用して乗務員が有する固有の生体情報を取得する第1の手順と、
前記第1の手順で取得した第1の生体情報と、予め登録された乗務員固有の第2の生体情報とを比較して、生体情報の一致により特定の乗務員であることを検知する第2の手順(S13、S16)と、
前記第2の手順により生体情報の一致する特定の乗務員を検知した場合に、少なくとも業務開始と終了の時を検出して得られた情報を保存し(S18、S21)、該当する乗務員が行った業務の稼働日時に基づいた勤怠データを生成する第3の手順と、
予め特定され保存された労務管理上の遵守項目(遵守項目DB24)と、前記勤怠データとを照合して乗務員の労務上の遵守状況を判断する(ルール遵守判定部25)第4の手順と、
前記第4の手順の判定結果に基づき労務上のルール違反状態を抽出し出力する(勤怠帳票出力部27)第5の手順(S25~S29)と、
を有する勤怠管理プログラム。
[5] 上記[1]に記載の労務管理装置により出力される記録データであって、
乗務員毎の労務上の時間について、所定のルールとして事前に定められた複数の遵守項目のそれぞれに区分して、ルール遵守状況の一覧を表す勤怠日報データ(勤怠日報42)を備えた、
記録データ。
10 労務管理装置
11 指紋センサ
12 顔認証用カメラ
13 NFCリーダ
14 生体情報認証部
15 指紋情報DB
16 乗務員管理DB
17 勤怠管理部
18 無線通信部
21 勤怠データ生成部
22 日時管理部
23 勤怠データDB
24 遵守項目DB
25 ルール遵守判定部
26 ルール遵守DB
27 勤怠帳票出力部
28 プリンタ
29 表示装置
30 DTG車載器
30a CPU
30b 速度信号I/F
30c エンジン信号I/F
30d GPSユニット
30e アナログ信号I/F
30f 外部入力I/F
30g 外部I/F
30h 広域通信モジュール
30i 不揮発性メモリ
30j 揮発性メモリ
30k SDカード
30l スイッチ入力部
30m 液晶表示部
31 NFCリーダ
32 生体情報認証部
33 乗務員管理部
34 運行記録部
35 運行記録DB
40 車両
41 運転免許証
42 勤怠日報
42a 乗務員管理部
42b 作業履歴部
42c 勤怠チャート部
42d 荷主管理部
42e 作業時間集計部
42f 勤怠情報部
42g 労務情報部
43 勤怠月報
43a 日次情報部
43b 月間累計情報部
43c 年間累計情報部
44 車内カメラ

Claims (5)

  1. 輸送業務を行う乗務員が有する固有の生体情報を取得するセンサ部と、
    前記センサ部が取得した第1の生体情報と、予め登録された乗務員固有の第2の生体情報とを比較して、生体情報の一致により特定の乗務員であることを検知する第1の判定部と、
    前記第1の判定部が生体情報の一致する特定の乗務員を検知した場合に、少なくとも業務開始と終了を検出して得られた情報を保存し、該当する乗務員が行った業務の稼働日時に基づいた勤怠データを生成する勤怠データ生成部と、
    予め特定され保存された労務管理上の遵守項目と、前記勤怠データとを照合して乗務員の労務上の遵守状況を判断する第2の判定部と、
    前記第2の判定部の判定結果に基づき労務上のルール違反状態を抽出し出力するデータ出力部と、
    を備える労務管理装置。
  2. 前記勤怠データ生成部は、少なくとも所定のルールで規定された休憩時間を含む前記勤怠データを乗務員毎に生成し、
    前記第2の判定部は、少なくとも前記休憩時間の遵守項目について事前に規定された基準値と前記勤怠データとを照合する、
    請求項1に記載の労務管理装置。
  3. 所定の車載センサにより車両上の乗務員から取得した第1の生体情報と、前記乗務員の運転免許証から取得した第2の生体情報とを比較して特定の乗務員を認証する認証機能を有する車載器と、
    各乗務員を勤怠管理する管理装置と、
    を備え、少なくとも車両の出庫時に前記車載器が乗務員の認証不一致を検出した場合に、前記車載器から前記管理装置に対して警報信号を送信する、
    労務管理システム。
  4. 輸送業務を行う乗務員を勤怠管理する管理装置の制御部が実行可能な勤怠管理プログラムであって、
    所定のセンサを利用して乗務員が有する固有の生体情報を取得する第1の手順と、
    前記第1の手順で取得した第1の生体情報と、予め登録された乗務員固有の第2の生体情報とを比較して、生体情報の一致により特定の乗務員であることを検知する第2の手順と、
    前記第2の手順により生体情報の一致する特定の乗務員を検知した場合に、少なくとも業務開始と終了の時を検出して得られた情報を保存し、該当する乗務員が行った業務の稼働日時に基づいた勤怠データを生成する第3の手順と、
    予め特定され保存された労務管理上の遵守項目と、前記勤怠データとを照合して乗務員の労務上の遵守状況を判断する第4の手順と、
    前記第4の手順の判定結果に基づき労務上のルール違反状態を抽出し出力する第5の手順と、
    を有する勤怠管理プログラム。
  5. 請求項1に記載の労務管理装置により出力される記録データであって、
    乗務員毎の労務上の時間について、所定のルールとして事前に定められた複数の遵守項目のそれぞれに区分して、ルール遵守状況の一覧を表す勤怠日報データを備えた、
    記録データ。
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