JP2022160586A - 基板をボンディングするための方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】縁部におけるボンディング精度が高められるような、2つの基板をボンディングする方法及び装置を提供する。【解決手段】ボンディングチャンバ6による方法は、第1の基板2を第1の収容装置1の機能的な表面1oに固定するとともに、第2の基板3を第2の収容装置4の機能的な表面4oに固定し、第1の基板及び第2の基板を互いに対して配向し、第1の基板及び第2の基板を互いに接近させ、ボンディング開始箇所で第1の基板と第2の基板とを接触させ、ボンディング開始箇所から第1の基板及び第2の基板の縁部へと前進するボンディングウェーブを生成し、機械的なアクチュエータを用いて機能的な表面1oを変形させる。機能的な表面1o上に固定された第1の基板を変形させることにより、ボンディングウェーブの前進の間、ボンディングウェーブに影響を与える。【選択図】図1

Description

本発明は、第1の基板と第2の基板とをボンディングする方法および装置に関する。
マイクロエレクトロニクスおよびマイクロシステム技術のほとんど全ての部分における先進的な小型化は、あらゆるテクノロジーの絶え間ないさらなる発展をもたらし、これらのテクノロジーを用いて、基板上のあらゆる種類の機能ユニットの密度を増大させることができる。このような機能ユニットには、たとえばマイクロコントローラ、メモリユニット、MEMS、あらゆる種類のセンサまたはマイクロ流体素子が属している。
近年、このような機能ユニットの横方向密度を高めるための技術が著しく改善されている。マイクロエレクトロニクスまたはマイクロシステム技術の幾つかの部分領域においては、それどころか、機能ユニットの横方向密度のこれ以上の増大がもはや不可能となるほどである。マイクロチップ製造においては、リソグラフィにより製造されるべき基板のための、最大達成可能な解像度限界が既に達成されているも同然である。すなわち、物理的な制約または技術的な制約により、あと僅か数年で、機能ユニットの横方向密度の増大は、もはや完全に不可能となる。産業界は、この問題に対処すべく、既に数年前より、2.5Dテクノロジーおよび3Dテクノロジーの開発に努めている。2.5Dテクノロジーおよび3Dテクノロジーを用いると、同じ機能ユニットまたはそれどころか互いに異なる種類の機能ユニットを、互いに対して配向し、上下に積み重ね、互いに永続的に結合し、相応する導体路によって互いに配線することが可能になる。
このような構造を実現するための鍵となる技術の1つは、パーマネントボンディングである。パーマネントボンディング(永久接合)とは、基板の分離が、高いエネルギー消費、およびこれに伴う基板の破壊によってしか可能とならないように基板を互いに結合させることのできる全ての方法を意味する。当業者に既知であるように、種々異なる形式のパーマネントボンディングが存在する。
極めて重要なパーマネントボンディング法の1つが、ダイレクトボンディングまたは分子ボンディングとも称される融解ボンディング(Fusionsbonden)である。融解ボンディングとは、2つの基板の永久的な結合の2つの段階の過程を意味する。プレボンディングとも称される第1の段階では、基板は、相対的に弱い原子の力、たとえばファンデルワールス力を介して、相互に固定され、第2の段階では、共有結合の形成を介して、分子的および/または原子的に、相互に結合される。融解ボンディングは、特に非金属-非有機材料の表面に生じる。
しかし、プレボンディングにより生ぜしめられた結合強さは、両基板の互いに相対的なずれを生ぜしめることなしに両基板を運搬するためには十分となる。すなわち、両基板の間の結合強さは、基板スタック(積重ね体)を問題なく運搬するためには十分であると云えるが、しかしこの結合強さは、特別な装置を用いて両基板の破壊なしの再度の分離が行われ得る程度に低いものである。これは、以下のような重要な利点を有している。すなわち、プレボンディングの後に、両基板の構造体を測定し、その相対的な位置、歪みおよび配向を特定することができる、という利点を有している。測定過程の間、構造体の誤配向および/または局所的な、かつ/または全域的な歪みが存在すること、または粒子がインタフェースに存在することが検知されると、基板スタックを再び相応して分離し、新たに処理することができる。プレボンディングが首尾良く行われ、かつ特に不都合がないことが確認された後に、熱処理プロセスによって元来のパーマネントボンディングが形成される。熱処理プロセスの間、熱エネルギーの供給によって両基板の表面の結合の化学的および/または物理的な強化が生じる。このパーマネントボンディングは、両基板の破壊なしの分離がもはや不可能となるという意味では不可逆的である。以降においては、もはやプレボンディングとパーマネントボンディングとを明確に区別せず、一般的にボンディングとのみ表現する。
極めて汎用されている融解ボンディングは、シリコンおよび酸化ケイ素基板において実行される。シリコンはその半導体特性に基づき、しばしばマイクロエレクトロニクス素子、たとえばマイクロチップおよびメモリを製造するための基礎材料として使用される。高研磨されたもしくはラッピングされた金属表面の間にも、または平坦なガラス面にも、いわゆるダイレクトボンディングが生じ得る。基礎を成す結合特性は、たしかに融解ボンディングの結合特性とは異なるが、しかし両表面を、進行するボンディングウェーブ(Bondwelle)によって互いにコンタクティングするメカニズムは、同じ物理学的特性により説明され得る。また、2つのハイブリッド面をいわゆるハイブリッドボンディングにより結合することも考えられる。ハイブリッド面とは、互いに異なる少なくとも2種類の材料から成る表面を意味する。両材料のうち、第1の材料はたいてい小さな空間に制限されており、それに対して、第2の材料は第1の材料を取り囲んでいる。たとえば、金属コンタクトが誘電体によって取り囲まれる。2つのハイブリッド表面のボンディングによりハイブリッドボンディングが形成される場合、ボンディングウェーブは、とりわけ誘電体の間での融解ボンディングによって駆動され、金属コンタクトはボンディングウェーブによって自動的に合致する。誘電体およびlow-k材料(低誘電率材料)の例は、
●以下の成分を主体とした非シリコン
○ポリマ
・ポリイミド
・芳香族ポリマ
・パリレン
・PTFE
○芳香族炭素
●以下の成分を主体としたシリコン
○以下の成分を主体としたケイ酸塩
・TEOS(オルトケイ酸テトラエチル)
・SiOF
・SiOCH
・ガラス(ホウケイ酸塩ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、ケイ酸鉛ガラス、アルカリケイ酸塩ガラス等)
○一般
・Si
・SiC
・SiC
・SiCN
○シルセスキオキサン
・HSSQ
・MSSQ
である。
2つの基板をパーマネント結合する際の極めて大きな技術的問題のうちの1つが、個々の基板の間の機能ユニットの配向精度である。基板は配向設備によって互いに対して正確に配向され得るが、しかしボンディング過程自体の間に、基板の歪みが生じる恐れがある。こうして生じた歪みにより、機能ユニットは必ずしも全ての位置において互いに対して適正に配向されているとは限らない。基板の特定の点における配向不精度は、歪み、スケーリング誤差、レンズ欠陥(拡大誤差もしくは縮小誤差)等の結果となり得る。半導体産業においては、このような問題にかかわるテーマ領域は全て「オーバレイ(重ね合わせ)」という概念に包含される。このテーマに関する相応する概論は、たとえばMack,Chris著「Fundamental Principles of Optical Lithography-The Science of Microfabrication」(出版社WILEY、2007年、再版2012年)に記載されている。
各機能ユニットは、実際の製造プロセスの前にコンピュータにおいてデザインされる。たとえば、導体路、マイクロチップ、MEMS、またはマイクロシステム技術を用いて製造可能なあらゆる別の構造体が、CAD(英語でComputer aided Design)プログラムにおいてデザインされる。しかし、機能ユニットの製造時には、コンピュータにおいて構築された理想的な機能ユニットと、クリーンルーム内で製造された実際の機能ユニットとの間に必ず、ずれが存在することが判っている。相違点は、主として使用されている材料の自然法則にかなった変動、たとえば基板材料における種々のアイソトープの異なる数、ハードウェアの制限、すなわちテクニカルエンジニアリング的な問題に起因し得るが、しばしば物理的な限界にも起因し得る。すなわち、フォトリソグラフィプロセスにより製造される構造体の解像精度は、フォトマスクのアパーチュアの大きさや、使用される光線の波長により制限される。マスク歪みは直接にフォトレジストに転写される。たとえば、機械の駆動部、(リニア)モータ、ならびにこれらのコンポーネントによって製造されたポジショニング装置は、規定された許容誤差内でしか、再現可能となる位置に到達し得ない。したがって、基板の機能ユニットが、コンピュータにおいて構築された構造体に等しくなり得ないことは不思議ではない。したがって、全ての基板は、既にボンディングプロセスの前に、理想状態からの無視し得ないずれを有している。
ここで、2つの基板の、互いに向かい合って位置している2つの機能ユニットの位置および/または形状を、両基板のいずれも結合過程によって歪められないと仮定して比較してみると、一般的に既に、両機能ユニットの完全ではない整合が存在していることが判る。なぜならば、これらの機能ユニットは、上で説明した誤差により、理想的なコンピューターモデルからずれているからである。極めて頻度の高い誤差は、図XX(http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Overlay_-_typical_model_terms_DE.svg,24.05.2013およびMack,Chris著「Fundamental Principles of Optical Lithography-The Science of Microfabrication」(チチェスター、出版社WILEY、第312頁、2007年、再版2012年)からの写し)に示されている。図面に示したように、オーバレイ(重ね合わせ)誤差は、大ざっぱに、全域的なオーバレイ誤差と局所的なオーバレイ誤差、もしくは対称的なオーバレイ誤差と非対称的なオーバレイ誤差とに区別され得る。全域的なオーバレイ誤差は均一であり、したがって場所とは無関係である。全域的なオーバレイ誤差は、互いに向かい合って位置する2つの機能ユニットの間に、位置とは無関係に、同じずれを生ぜしめる。クラシカルな全域的なオーバレイ誤差は、両基板の互いに相対的な並進もしくは回転により生じる誤差I.およびII.である。両基板の並進もしくは回転は、それぞれ互いに向かい合って位置する全ての機能ユニットに関する、基板上での相応する並進的もしくは回転的な誤差を発生させる。局所的なオーバレイ誤差は、場所に関連して発生し、主として弾性問題および/または塑性問題により発生し、この場合には特に、連続的に伝播するボンディングウェーブにより生ぜしめられる弾性問題および/または塑性問題により発生する。図示のオーバレイ誤差のうち、とりわけ誤差III.およびIV.は「ランアウト(run-out)」誤差と称される。このランアウト誤差は、特にボンディング過程中の少なくとも1つの基板の歪みにより生じる。少なくとも1つの基板の歪みにより、第1の基板の機能ユニットも、第2の基板の機能ユニットに関して歪められる。しかし、誤差I.およびII.は、同じくボンディングプロセスによって生じ得るが、たいてい誤差III.およびIV.によって著しく重畳されるので、誤差I.およびII.は、極めて検知困難であるか、もしくは測定困難である。
先行技術においては、既に、局所な歪みを少なくとも部分的に減少させることのできる設備が存在している。このことは、アクティブな制御エレメントの使用による局所的な歪み補正である(国際公開第2012/083978号(WO 2012/083978 A1))。
先行技術においては、「ランアウト」誤差を補正するための第1の解決手段が存在する。米国特許出願公開第20120077329号明細書(US20120077329A1)には、下側の基板を固定しないことにより、ボンディングの間およびボンディングの後に2つの基板の機能ユニットの間の所望の配向精度を得るための方法が記載されている。これにより、下側の基板は周辺条件の影響を受けず、ボンディング過程の間、上側の基板に自由にボンディングされ得る。先行技術における重要な特徴は、とりわけ、たいていは真空装置を用いて行われる、1つの基板のフラットな固定である。
発生した「ランアウト」誤差は、たいていの場合、コンタクト箇所を中心にして半径方向対称的に増幅しており、したがってコンタクト箇所から周面に向かって増大している。これは、たいていの場合、「ランアウト」誤差の線形に増大する増幅である。特別な条件下では、「ランアウト」誤差は非線形にも増大し得る。
特に最適な条件下では、「ランアウト」誤差は、相応する測定器具(欧州特許第2463892号明細書(EP2463892B1))により検出され得るだけでなく、数学的な関数によっても表され得る。「ランアウト」誤差は、明確に規定された点の間での並進および/または回転および/またはスケーリングであるので、ランアウト誤差は有利にはベクトル関数によって表される。一般的に、このようなベクトル関数は関数f:R→Rであり、したがって位置座標の二次元の定義範囲を「ランアウト」ベクトルの二次元の値範囲へ写像する写像規則である。相応するベクトル場の正確な数学的解析はまだ行われていないが、関数特性に関する推測は実行される。ベクトル関数は大きな確率を伴って、少なくとも関数Cn≧1であり、したがって少なくとも1回、連続的に微分可能である。「ランアウト」誤差はコンタクティング点から縁部へ向かって増大するので、ベクトル関数の発散は、恐らくゼロとは異なる。したがって、ベクトル場は、大きな確率を伴って、湧き出し場である。
本発明の課題は、ボンディングの質、特に基板の縁部におけるボンディング精度が高められるような、2つの基板をボンディングする装置および方法を提供することである。
この課題は、
請求項1の特徴部に記載の特徴および請求項12の特徴部に記載の特徴および請求項13の特徴部に記載の特徴により解決される。本発明の有利な改良形は、従属項の形の各請求項に記載されている。明細書、特許請求の範囲および/または図面に記載されている少なくとも2つの特徴から成る全ての組合せも、本発明の枠内にある。記載された値範囲では、挙げられた範囲内にある値も、限界値として開示されたものとみなされ、かつ任意の組合せの形で請求可能であるべきである。
本発明の根底を成す考えは、ボンディングの間、特にボンディングウェーブの伝播の間、有利には融解ボンディングの際に、このボンディングウェーブに影響を与えることである。
影響を与えるとは、少なくとも1つのパラメータの、初期状態からの、所期の、アクティブな変更および/または閉ループ制御を意味する。これらのパラメータは、特に、ボンディングウェーブが通走する周囲および/または媒体、特にボンディングチャンバのガス組成、水含有量、圧力、温度または雰囲気設定/基板の形状の変形および/またはそれらの固定関係および/またはそれらの間隔であってよい。
本発明では、閉鎖されたボンディングチャンバ内で第1の基板と第2の基板とをボンディングする、好ましくはパーマネントボンディング、特に融解ボンディングする方法が提示され、この方法は以下のステップを有している。
a)基板の固定、
b)基板の配置、
c)基板の接近、
d)ボンディング開始箇所での基板のコンタクティング、
e)ボンディング開始箇所から基板の縁部へと経過するボンディングウェーブの生成、
f)ボンディングウェーブの影響付与
有利な実施形態では、ステップf)において、ボンディングウェーブに所期のように影響を与えることは、ボンディングチャンバ内の圧力の閉ループ制御された、かつ/または開ループ制御された変更によって行われる。これによって、有利には、ボンディングウェーブに特に効率良く、影響を与えることができる。
本発明では、特に、本発明の独立した構成要件として、特に、閉鎖されたボンディングチャンバ内で第1の基板と第2の基板とをボンディングする、好ましくはパーマネントボンディング、特に融解ボンディングする方法が提示され、この方法は以下のステップを有している。
a)基板の固定、
b)基板の配置、
c)基板の接近、
d)ボンディング開始箇所での基板のコンタクティング、
e)特に、基板のうちの少なくとも1つの基板の固定を緩めることによる、ボンディング開始箇所から基板の縁部へと経過するボンディングウェーブの生成、
f)ボンディングウェーブに影響を与えるための、ボンディングチャンバ内の圧力の変更、特に圧力の上昇、特に、圧力の閉ループ制御された、かつ/または開ループ制御された変更
本発明では、特に、本発明の独立した構成要件として、特に、ボンディングチャンバ内で第1の基板と第2の基板とをボンディングする、好ましくはパーマネントボンディング、特に融解ボンディングする方法が提示され、この方法は以下のステップを有している。
a)基板の固定、
b)基板の配置、
c)基板の接近、
d)ボンディング開始箇所への基板のコンタクティング、
e)ボンディング開始箇所から基板の縁部へと経過するボンディングウェーブを生成するための、基板のうちの少なくとも1つの基板の固定の保持および基板相互の閉ループ制御された接近、
f)ボンディングウェーブに影響を与えるための基板の間隔の閉ループ制御された、かつ/または開ループ制御された変更
有利な実施形態では、ステップe)において、基板のうちの少なくとも1つの基板の固定が保持され、基板が相互に閉ループ制御されて近づけられ、これによってボンディングウェーブが生成され、ステップf)において、ボンディングウェーブに影響を与えることが、基板の間隔の閉ループ制御された、かつ/または開ループ制御された変更によって行われる。
これによって有利には、ボンディングウェーブに特に効率良く影響を与えることができる。
好ましい実施形態では、圧力の変更は、1mbar/sよりも大きく、有利には10mbar/sよりも大きく、より有利には100mbar/sよりも大きく、さらに有利には500mbar/sよりも大きく、好ましくは1000mbar/sよりも大きく、最も好ましくは2000mbar/sよりも大きい。これによって、有利には、ボンディングウェーブに特に効率良く、影響を与えることができる。
別の好ましい実施形態では、ボンディングウェーブは、ボンディングウェーブの速度が、0.1cm/sより多いぶん、有利には1cm/sより多いぶん、より有利には10cm/sより多いぶん、特に有利には100cm/sより多いぶん、さらにより好ましい場合には200cm/sより多いぶん、最も好ましい場合には1000cm/sより多いぶん変更されるように、特に遅くなるように影響される。これによって有利には、ボンディングウェーブに特に効率良く影響を与えることができる。
別の好ましい実施形態では、圧力は、ボンディングチャンバ内のセンサによって測定され、圧力の変更はこの測定値に関連して制御される。これによって有利には、圧力の変更の特に正確な制御が可能になる。
好ましい実施形態では、圧力の変更は、可動のピストンによって行われ、ここでこのピストンは、ボンディングチャンバの容積を低減させる。択一的にかつ/または付加的に、圧力の変更を、加熱装置および/または冷却装置によって行うことができ、ここでこの加熱装置および/または冷却装置は、ボンディングチャンバ内の温度を変える、特に上昇させる。択一的または付加的に、圧力の変更をポンプによって行い、ここでこのポンプは、ガスおよび/またはガス混合物を、ボンディングチャンバに圧送する、かつ/またはボンディングチャンバから吸い取る。択一的にかつ/または付加的に、圧力の変更のために、ガスおよび/またはガス混合物が、圧力容器から、弁を介して、ボンディングチャンバに案内される、かつ/または真空容器内で圧力が補償される。
好ましい実施形態では、圧力の変更のために、ガスおよび/またはガス混合物が、少なくとも1個の、好ましくは少なくとも2個の、特に好ましくは少なくとも3個の、極めて好ましくは少なくとも5個の、さらに好ましくは少なくとも7個の、最も好ましくは少なくとも10個のノズル、特にスリットノズル(Spaltduesen)を介して通る。これによって有利には、ボンディングウェーブに特に効率良く影響を与えることができる。
本発明の別の構成要件は、上述した実施形態のうちの1つに即した方法によってボンディングされた2つの基板を有している製品に関する。
本発明の別の構成要件は、特に上述した実施形態のうちの1つに即した方法による、第1の基板と第2の基板とをボンディングする、好ましくはパーマネントボンディング、特に融解ボンディングする設備に関し、ここでこの設備は、
a)ボンディングチャンバ、
b)基板の接近のため、基板のコンタクティングのためおよびボンディングウェーブの生成のために形成されている、基板を収容および固定するための収容装置、
c)ボンディングウェーブに影響を与えるための影響手段
を有している。
好ましい実施形態では、影響手段は、ボンディングウェーブに影響を与えるためにボンディングチャンバ内の圧力を変えるために圧力変更手段を含んでいる。
これによって、有利には、ボンディングウェーブに特に効率良く、影響を与えることができる。
好ましい実施形態では、影響手段は、ボンディングウェーブに影響を与えるために基板の間隔を変えるために間隔変更手段を含んでいる。これによって、有利には、ボンディングウェーブに特に効率良く、影響を与えることができる。
別の、特に独立した、本発明の構成要件は、特に上述した実施形態のうちの1つに即した方法による、第1の基板と第2の基板とをボンディングする、好ましくはパーマネントボンディング、特に融解ボンディングする設備に関し、ここでこの設備は、
a)ボンディングチャンバ、
b)基板の接近のため、基板のコンタクティングのためおよび特に少なくとも1つの基板の固定を緩めることによるボンディングウェーブの生成のために形成されている、基板を収容および固定するための収容装置、
c)ボンディングウェーブに影響を与えるために、ボンディングチャンバ内の圧力を変える圧力変更手段、特に圧力上昇手段
を有している。
別の、特に独立した、本発明の構成要件は、特に上述した実施形態のうちの1つに即した方法による、第1の基板と第2の基板とをボンディングする、好ましくはパーマネントボンディング、特に融解ボンディングする設備に関し、ここでこの設備は、
a)ボンディングチャンバ、
b)基板の接近のため、基板のコンタクティングのためおよびボンディングウェーブの生成のために形成されている、基板を収容および固定するための収容装置、
c)ボンディングウェーブに影響を与えるために、基板の間隔を変更する間隔変更手段
を有している。
ボンディングは、当業者に公知の方法で、コンタクト面のコンタクティングによって開始される。相応のボンディング手段が装置に即して特に設けられている。
初期状態において、基板は通常の場合、特にコンタクト面において、場合によっては存在する、コンタクト面を越えて突出した構造体(マイクロチップ、機能的な素子)および基板誤差、たとえば撓みおよび/または厚さ変動は別として、多かれ少なかれ平坦に形成されている。しかし基板は初期状態において、たいていの場合、ゼロとは異なる曲率を有している。300mmのウェーハの場合には、50μmよりも小さな曲率が普通である。数学的に見て、曲率は、その平坦な状態からの曲線の局所的な偏差の尺度とみなされ得る。具体的な事例では、直径に比べて小さな厚さを有する基板が考察される。したがって、良好な近似で、平坦面の曲率と呼ぶことができる。平坦面の場合には、最初に述べた平坦な状態が、曲率が考察される点における曲線の接線方向平面である。一般的に、物体、特別な場合に基板は、均一な曲率を有しないので、曲率は位置の明示的な関数である。すなわち、たとえば、平坦ではない基板が、中央部に凹面状の曲率を有するが、別の箇所では凸面状の曲率を有することが考えられる。以降において、最も単純な場合には、数学者、物理学者およびエンジニアに知られている数学的な細部に立ち入ることなしに、曲率は常に凹面状または凸面状としてのみ記述される。
本発明の多くの実施態様のための、特に独立した中心思想は特に次の点にある。すなわち、互いにボンディングすべき2つの基板の曲率半径が、少なくとも基板のコンタクティング範囲において、つまりボンディングウェーブのボンディングフロントもしくはボンディングラインにおいて、等しいか、または少なくとも僅かにしか互いに異ならない、ということにある。この場合、基板のボンディングフロント/ボンディングラインにおける両曲率半径の差は10mよりも小さく、有利には1mよりも小さく、より有利には1cmよりも小さく、極めて有利には1mmよりも小さく、最も有利には0.01mmよりも小さく、最も好ましくは1μmよりも小さい。一般的に、曲率半径を最小化する本発明の全ての実施態様が有利である。換言すれば、本発明は、2つの基板を、「ランアウト」誤差と呼ばれるその局所的な配向誤差が最小となるように互いにボンディングすることのできる方法および設備に関する。
さらに本発明の根底を成す思想は、互いにボンディングすべき両基板を、特に幾何学形状的、熱力学的、流体力学的かつ/または機械的な補償メカニズムによって制御して、両基板がボンディングの間、局所的に互いに対してずれないように、つまり正しく配向されるように、形成されるボンディングウェーブに対する影響因子が選択されるようにすることである。さらに、本発明は、本発明により低減された「ランアウト」誤差を有する、互いにボンディングされた2つの基板から成る製品を開示する。
ボンディング、特にパーマネントボンディング、有利には融解ボンディングの際の、本発明において特徴的な過程は、両基板のできるだけ中心的な点状のコンタクティングである。一般的に、両基板のコンタクティングは非中心的に行われる場合もある。非中心的なコンタクト点から伝播するボンディングウェーブは、異なる時間に基板縁部の異なる箇所に到達してしまうだろう。これに相応して、ボンディングウェーブ特性およびこれにより得られる「ランアウト」誤差補償の完全な数学的・物理的な記述が複雑になってしまうだろう。しかし、一般的には、コンタクティング点は基板の中心からそれほど大きく遠ざけられて位置しないので、このことから場合によっては生ぜしめられる作用は、少なくとも縁部においては、無視し得る。可能な非中心的なコンタクティング点と基板の中心との間の距離はここでは、150mmよりも小さく、有利には10mmよりも小さく、より有利には1mmよりも小さく、極めて有利には0.1mmよりも小さく、極めて有利には0.01mmよりも小さい。以降の記載において、コンタクティングとは、通常の場合に中心的なコンタクティングを意味するものとする。中心とは、広義の意味において有利には、必要に応じて非対称性ぶんだけ補償された、基本となる理想的な物体の幾何学形状的な中心点を意味する。すなわち、ノッチ(結晶面のシグナリングのための刻み目)を有する工業的に汎用されているウェーハにおいて、中心は、ノッチを有しない理想的なウェーハを取り囲む円の円中心点である。フラット部分(平らに面取りされた面)を有する工業的に汎用されているウェーハでは、中心は、フラット部分を有していない理想的なウェーハを取り囲む円の円中心点である。同様の考えは、任意に成形された基板にも適用される。
ボンディングウェーブの開始に対して、これらの基板は並進的な接近によって、特に、中心で、点状に接触される。しかし、理論的にはあらゆる任意のコンタクト点が可能である。
しかし、特別な実施形態では、中心が基板の重心を意味することが有益になり得る。
有利には、2つの基板のうちの少なくとも1つの上側の基板が、引力が原因で、他方の基板の方向において、付与された湾曲を有し、したがって上述した並進的な接近時に、相応する第2の基板に対する十分に小さい間隔のもとで自動的に接触する。
両基板の中心のコンタクティングが行われた後に、上側の基板ホルダーの固定が緩められる。上側の基板は、一方では重力により、他方ではボンディングウェーブに沿って両基板の間に作用するボンディング力により、下方へ落下する。上側の基板は、半径方向で中心から縁部に向かって下側の基板に結合される。こうして、特に中心から縁部に向かって延びる半径方向対称的なボンディングウェーブの本発明に相応する形成が行われる。ボンディング過程の間、両基板は、両基板の間に存在するガス、特に空気を、ボンディングウェーブの前方に押し出し、これによってガス封入物の無いボンディング境界面を生ぜしめる。上側の基板は落下時に実質的に一種のガスクッション上に落下する。
本発明の基本的な考えは、ボンディング、特に融解ボンディングの影響付与がガスクッションの影響付与によって、特にガス圧原理を用いて実現される、ということである。本発明では、プレボンディングを生じさせる、引きつける、弱い力と、温度、圧力、流れの関係または機械的な力作用によって生成される対向力との間の力の関係に、アクティブかつダイナミックに影響が与えられる。
第1/上側の基板は、ボンディング開始箇所におけるボンディングの開始後に付加的な固定の影響を受けない、つまりボンディング開始箇所における固定は別として、自由に運動し、かつ歪むこともできる。前進するボンディングウェーブと、ボンディングウェーブフロントに生じる応力状態と、存在する幾何学形状的な周辺条件とにより、特にその半径方向の厚さに関して無限小に小さいいかなる円セグメントも歪みの影響を受ける。無限小に小さい円セグメントとして、数学的な計算に用いられる円セグメントが理解される。円セグメントの半径方向の厚さは1nmより小さくてよく、有利には100μmより小さくてよく、さらに好ましくは10μmより小さくてよく、最も好ましくは1μmよりも小さくてよく、極めて好ましくは0.1μmよりも小さくてよい。しかし、基板は剛性的な物体であるので、歪みは中心からの間隔の関数として合算される。このことは、本発明による方法および本発明による装置によって取り除かれるべき「ランアウト」誤差を招く。
したがって、本発明は、ボンディングされた2つの基板の間の「ランアウト」誤差を、特に熱力学的な補償メカニズムおよび/または機械的な補償メカニズムおよび/または流体力学的な補償メカニズムによって、ボンディングの際に減少させるか、またはそれどころか完全に回避するための方法および装置にも関する。さらに、本発明は、本発明による装置および本発明による方法を用いて製造される、相応する製品を扱う。
第1の基板および/または第2の基板は、有利には半径方向対称である。基板は任意のいかなる直径をも有することができるが、ウェーハ直径は特に1インチ、2インチ、3インチ、4インチ、5インチ、6インチ、8インチ、12インチ、18インチまたは18インチよりも大きい。第1の基板および/または第2の基板の厚さは、1μm~10000μm、有利には10μm~1500μm、より有利には100μm~1000μmである。
基板積層体の厚さは、1μm~10000μmであり、有利には10μm~20mmである。
特別な実施形態では、基板が、方形の形状または少なくとも円形の形状とは異なる形状を有していてもよい。以降では、基板は特に、ウェーハであると理解されたい。
本発明の実施形態では、下側/第1の収容装置は次のように形成されている。すなわち、下側/第1の基板が、加熱手段および/または冷却手段によってまだコンタクティングの前に意図的に変形させられ、特に横方向に圧縮または延伸され、しかも後からのコンタクティングの際に、発生した「ランアウト」誤差をできるだけ良好に、理想的には完全に、補償するために必要となる量だけ変形させられるように形成される。
この実施態様では、下側/第1の基板の固定が、相応する変形の後でしか行われないので、下側/第1の基板もしくは下側/第1の収容装置の熱膨張係数を特に重要視する必要はない。
別の特別な本発明の手法では、下側/第1の基板のコンタクティングが、加熱過程および/または冷却過程の前に行われる。加熱過程および/または冷却過程の前の固定により、下側/第1の基板は下側/第1の収容装置の熱膨張に追従するので、基板の(熱)膨張を規定するために、下側/第1の収容装置の熱膨張係数を利用することができる。特に有利には、下側/第1の基板の熱膨張係数と下側/第1の収容装置の熱膨張係数とが等しいので、加熱過程および/または冷却過程の際に、下側/第1の基板に熱応力が生じないか、または少なくとも僅かな熱応力しか生じない。本発明によれば、熱膨張係数が互いに異なっていることも考えられる。熱膨張係数が互いに異なる場合には、下側/第1の基板が、平均して下側/第1の収容装置の熱膨張に従うことになる。
この場合、第1の収容装置と第2の収容装置との間の調節すべき温度差は、20℃よりも小さく、有利には10℃よりも小さく、より有利には5℃よりも小さく、極めて有利には2℃よりも小さく、最も有利には1℃よりも小さい。各収容装置は本発明によれば、できるだけ均一に加熱される。特に、2つの任意の点における温度差が5℃よりも小さく、有利には3℃よりも小さく、より有利には1℃よりも小さく、極めて有利には0.1℃よりも小さく、最も有利には0.05℃よりも小さいような温度場が設けられている。
別の実施形態では、第1の収容装置は、この第1の収容装置が収容面のところで機械的な作動手段によって所期のように変形させられ、特に圧縮されかつ/または延伸され得るように構成される。第1の収容装置の表面に固定された第1の基板は、収容装置に関して小さな、自身の厚さに基づいて、収容装置の変形によって一緒に変形させられる。収容装置の変形は、ニューマチック式かつ/またはハイドロリック式かつ/または圧電式のアクチュエータを用いて行われ、これらのアクチュエータは有利には半径方向対称に、基板収容部の周りに分配されて配置されている。完全に対称な、純然たる半径方向の歪みのためには、少なくとも3個のアクチュエータが必要とされ、これらのアクチュエータは互いに対して120°の角度間隔を置いて配置されている。有利には5個よりも多いアクチュエータ、より有利には10個よりも多いアクチュエータ、より有利には20個よりも多いアクチュエータ、極めて有利には30個よりも多いアクチュエータ、最も有利には50個よりも多いアクチュエータが使用される。
別の本発明の実施形態では、2つの基板のコンタクト面が、垂直位置において相互にボンディングされる。この特別な実施形態の課題は、特に、引力によるウェーハの変形を低減させることであり、有利には少なくとも対称的に配置することであり、特に有利には引力による変形を完全に阻止することであり、かつ/または補償することである。有利には、垂直な位置において、2つの基板は、特に同時に、ボンディング開始箇所において対称的に、それぞれ作動手段によって、特に各ピンによって、ボンディング開始箇所に向かって湾曲される。したがってボンディング開始箇所において凸状の表面が接触される。特にボンディングウェーブによる自動的なボンディング過程は、収容面から、基板のうちの少なくとも1つの基板が離れ、これに続いてコンタクティングすることによって開始される。
別の本発明の実施形態では、ボンディングウェーブの伝播、特に伝播速度に対する少なくとも1つの影響因子および/またはコンタクト面の配向に対する少なくとも1つの影響因子が制御される。ボンディングウェーブは、特に自身の速度に関してコントロールされる。速度の制御は、ダイナミックに、特に間接的に、ボンディングが行われる雰囲気中のガスの組成および/または密度および/または温度および/または圧力を介して行われる。
別の本発明の実施形態では、両基板の中心のコンタクティングが行われた後に、特に上側の基板ホルダーが固定されたままにされる。その後に、ボンディングウェーブ、もしくはその伝播が、基板相互の間隔に影響を与えることによって変えられる、かつ/または停止される。したがって間隔調整によって、ボンディングウェーブに再現可能に影響を与えることができる。
本発明の実施形態は、有利には、規定された、特に開ループ制御可能なかつ/または閉ループ制御可能な雰囲気中で行われる。この雰囲気は有利には、ボンディングチャンバ内の、規定された、閉鎖された空間部分において生成される。
本発明の方法は有利には、低圧雰囲気中で、有利には真空中で実施されるべきであるが、ボンディングプロセスを別の雰囲気において、特に常圧または超過圧力の領域において実行することが有利であり得る。
点状のコンタクトにより、本発明におけるボンディングの際には、ボンディングウェーブが常に半径方向対称に中心から縁部に向かって伝播し、この過程においてボンディングウェーブ自体の前方に環状のガスクッションを押し出す。ボンディングウェーブの、特にほぼ円環状のボンディングライン(ボンディングフロント)に沿って、ガス泡の封入が全く発生し得ないほど大きなボンディング力が生ぜしめられる。したがって、上側/第2の基板はボンディング過程の間、一種のガスクッション上に載置される。ガスクッションの特徴および抵抗には、この実施形態によって影響が与えられる。
上で述べた本発明の全ての実施態様は、特別な変化実施態様において、低真空中で、より有利には高真空中で、さらに有利には超高真空中で実行され、特に100mbarよりも低い圧力、有利には10-1mbarよりも低い圧力、より有利には10-3mbarよりも低い圧力、さらに有利には10-5mbarよりも低い圧力、最も有利には10-8mbarよりも低い圧力で実行される。別の実施形態は常圧で(大気圧で)または超過圧力において実行されてよい。
別の本発明の実施形態では、ガスクッションは、局所的かつ/またはダイナミックに、圧力の上昇によって阻止され、したがって、対向圧が連続的に上昇する場合には、ボンディングウェーブの前進および伝播は特に緩慢になるまたは阻止される。
択一的に、ボンディングウェーブの加速のための圧力の低減が、別の本発明の実施形態において可能である。
ボンディングウェーブの経過の時間的なフローには特に、圧力の変更によって影響が与えられ、したがってボンディングウェーブの経過と圧力の変化との間には相関関係が生じる。
これによって時間における、上昇する(対向)圧の関係が作成されるべきである。これは数学的に、関数として表され得る。ボンディングウェーブの本発明による阻止のために、ボンディングチャンバにおける、特に基板の間の圧力の関数(圧力勾配とも称される)を、狭義単調増加関数を用いて表すことが可能であるべきであり、この関数は、ボンディングウェーブを緩慢にするために使用可能であり得る。加速に対しては、圧力勾配を、狭義単調減少関数または一定の関数で表すことが可能であるべきである、ということが相応に当てはまる。
時間単位におけるこのような圧力の変更は、1mbar/sを上回り、有利には10mbar/sを上回り、より有利には100mbar/sを上回り、さらに有利には500mbar/sを上回り、好ましくは1000mbar/sを上回り、理想的には2000mbar/sを上回る。特に重要な本発明の考察は、超高真空と超過圧力との間の、迅速にかつ再現可能に変更されるべきボンディングチャンバ圧もしくはガス組成にある。
ガス/ガス混合物の本発明による選択およびガスクッションの特性の規定により、第2の基板がどれほど迅速にかつどれほど強力に降下しかつ/または延伸し得るのかが設定される。さらに、ガスの特性を介してボンディングウェーブの速度も制御され得る。
別の、特に独立した本発明の態様では、ガス混合物の組成が選択される。有利には、与えられた温度で、相応して小さな慣性を有する、できるだけ軽量の種類の原子および/または分子を有するガスが使用される。特に不活性ガスおよび/または低反応性ガスが好んで使用される。特に有利には、以下のガスもしくはガス混合物のうちの1つが使用される。
●不活性ガスならびに低反応性ガス、特に
○窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素
●反応性ガス、特に、
○水素、一酸化炭素、アンモニア、水蒸気、酸素
したがって、ガス成分のうちの少なくとも1種のガス成分のモル質量は、1000g/molよりも小さく、有利には100g/molよりも小さく、より有利には10g/molよりも小さく、最も有利には1g/molよりも小さい。さらに有利には、使用されるガス混合物の密度が、特にできるだけ小さく調節される、かつ/または温度が、特に所要の高さに調節される。ガス密度は本発明によれば、10kg/mよりも小さく、有利には1kg/mよりも小さく、より有利には0.1kg/mよりも小さく、極めて有利には0.01kg/mよりも小さく調節される。ガスの温度は、本発明によれば、-100℃よりも高く、好ましくは-50℃よりも高く、さらに好ましくは0℃よりも高く、さらに有利には100℃よりも高く、さらに有利には200℃よりも高く、極めて有利には300℃よりも高く、最も有利には400℃よりも高く調節される。
本発明によれば、上で挙げたパラメータは、選択されたガス混合物もしくはガス混合物の個々の成分が凝縮しないように選択される。これにより、ボンディング過程中での基板の表面における液体封入が回避される。
その熱力学的な特性が多成分相図に示されるガス混合物については、同様の考察が適用される。ガス混合物の組成および/または圧力および/または温度の変更により、第1の基板および/または第2の基板の運動特性に影響が与えられ、これによって「ランアウト」誤差も減じられる。
別の、特に独立した発明の態様は、第1の基板および/または第2の基板の変形を、ボンディングウェーブの経過に対する規定の影響因子に関連して制御することである。これらの影響因子としては、とりわけ基板を取り囲む雰囲気の周辺圧、雰囲気中に存在するガス/ガス混合物の種類、温度、ボンディング開始箇所外における両基板の間の間隔、基板のボンディング強さ、場合によっては存在する前処理ステップ、表面の性質、表面粗さ、表面における材料ならびにウェーハ厚さ/曲げ剛性が挙げられる。
ボンディング開始箇所が基板のコンタクト面の中央部に配置される場合には、ボンディングウェーブの均一な、特に集中した経過が実現可能となる。
第1の基板および/または第2の基板の変形が、横方向でかつ/または凸面状にかつ/または凹面状に行われるのは特に有利であり、さらに好ましくは鏡像対称的に行われる。換言すれば、変形は本発明によれば、特に第1の基板および/または第2の基板の延伸または圧縮または湾曲により行われる。
好ましくは、基板は、ほぼ同一の直径を有する。これらの直径は、特に5mmよりも少ないだけ、有利には3mmよりも少ないだけ、さらに好ましくは1mmよりも少ないだけ、相違する。
収容装置での基板の収容および固定は、考えられ得るあらゆる様式で、あらゆる公知の技術を用いて行われ得る。本発明では、特に真空試料ホルダー、静電気式の試料ホルダー、機械式のクランプを備えた試料ホルダーが考えられる。基板に、固定部内でできる限りのフレキシブル性および延伸自由度を与えるために、基板が、縁部の領域において、できるだけ離れて外側に位置する円セグメントでのみ固定されることが有利である。
基板(ウェーハ)は、ボンディング過程の前に互いに対して配向され、これによって、その表面での対応する構造体の重なり性(正確な配向、特に2μmよりも小さな精度、有利には250nmよりも小さな精度、さらに好ましくは150nmよりも小さな精度、最も好ましくは100nmよりも小さな精度、最適な場合には50nmよりも小さい精度を有する配向)が保証される。本発明によるボンディング方法では、ウェーハが平坦に重ね合わされるのではなく、まず中心において互いに接触させられる。これは、両ウェーハのいずれか一方のウェーハが第2のウェーハに対して軽度に押圧されるか、もしくは相応して向かい合って位置するウェーハの方向に変形させられることによって行われる。変形させられ、(向かい合って位置するウェーハの方向に)曲げられたウェーハが離された後に、ボンディングウェーブの前進によって、最小限の力を伴った、ひいては主として水平方向の最小限の歪みを伴った、特に少なくともほぼ完全に自動的な、ボンディングフロントに沿った連続的でかつ均一な溶接が行われる。
特に有利には、可変の全てのパラメータは、ボンディングウェーブが、存在する初期条件および周辺条件に関してできるだけ最適の速度で伝播するように選択される。とりわけ存在する雰囲気、特に常圧においては、ボンディングウェーブのできるだけ緩慢な速度が有利である。ボンディングウェーブの速度はこの場合、50cm/sよりも遅く、より有利には10cm/sよりも遅く、より有利には1cm/sよりも遅く、極めて有利には0.1cm/sよりも遅く、最も有利には0.01cm/sよりも遅い。特にボンディングウェーブの速度は0.001cm/sよりも遅い。特にボンディングウェーブの速度は、ボンディングフロントに沿って一定である。真空雰囲気中では、ボンディングウェーブの速度が自動的に、より速くなる。なぜなら、ボンディングラインに沿って結合する基板が、ガスによる抵抗を克服しなくて済むからである。
特に好ましい実施形態は、ボンディングウェーブのこの加速に、超過圧力を所期のように使用することによって対向して作用し、ボンディングウェーブの速度を、0.1cm/sより多いぶん、有利には1cm/sより多いぶん、より有利には10cm/sより多いぶん、特に有利には100cm/sより多いぶん、最適な場合には200cm/sより多いぶん、理想的な場合には1000cm/sより多いぶん遅くさせる。理論的な場合には、このボンディングウェーブの伝播は、超過圧力によって(技術的-材料的に生じる境界圧に達するまで)停止される。
別の、特に独立した本発明の態様では、コンタクティングの前の、かつ/またはボンディング開始箇所外での、両基板の間の極めて小さな間隔によって「ランアウト」誤差が調節される。この間隔は、特に100μmよりも小さく、有利には50μmよりも小さく、より有利には20μmよりも小さく、最も有利には10μmよりも小さい。
間隔のこのような調節によって、押しのけられるべきガス体積を見積もることができる。このために、基板を、無限に剛性のプレートとして捉えることができる。このような特徴的な体積は、観察されるべき第1の基板または第2の基板の面積(A1もしくはA2)とこれらの基板相互の間隔(h)を乗算したものから成る。押しのけ体積は、基板スタックの外周によって仮想的に画定される。このほぼ円筒状の仮想の面は、ガス流の境界(M,M’,M’’)を表し、ここでは、ボンディングウェーブによって、ガスクッションが、ボンディングチャンバに押し出される、かつ/またはガスが流出するかつ/または吸い取られる。
プレボンディングの開始前の最大間隔はここで、1000μmよりも小さく、有利には500μmよりも小さく、特に有利には200μmよりも小さく、さらに好ましくは100μmよりも小さく、特に好ましい場合には50μmよりも小さくてよい。この間隔に相応して、200mmの基板直径では、31mlを下回る、好ましくは16mlを下回る、さらに好ましくは6mlを下回る、特に好ましくは3mlを下回る、最も好ましくは2mlを下回る押しのけ体積が生じる。
300mmの基板直径では、71mlを下回る、好ましくは35mlを下回る、さらに好ましくは14mlを下回る、特に好ましくは7mlを下回る、最も好ましくは4mlを下回る押しのけ体積が生じる。
上述したステップおよび/または運動および/または流れの開ループ制御および/または閉ループ制御、特に基板の相互の接近、温度のコントロール、圧力のコントロールおよびガス組成のコントロールは、有利には、中央の制御ユニットを介して、特に制御ソフトウェアを備えたコンピュータを介して行われる。
閉ループ制御の場合には、電気的かつ/または電子的に作動される、特に閉じられている1つまたは複数の閉ループ制御回路におけるアプリケーションのための相応するセンサの使用が必要である。これらのセンサは、測定されるべき各影響因子の検出および/または処理および/または転送またはそれらの組合せを可能にするために使用される。これらのセンサは、ボンディングチャンバにおいて、特に温度、圧力、ガス組成、変形、粒子数、基板の配向状態、位置、ボンディングウェーブの速度および経過を検出することができる。
これに相応して、温度計、圧力センサ、ガスクロマトグラフ、延伸測定機器および変形測定機器、粒子カウンター、画像撮影機能を有する光学機器もしくは拡大光学機器(測定顕微鏡)、位置検出システム(触覚式かつ/または容量式かつ/または誘導式または光学インクリメント式ならびにカメラシステム、レーザー三角測量システムまたはレーザー干渉計システムのように完全に光学的に無接触式)が使用される。
検出の後に、測定検出手法、分析手法および表現手法の相応する装備を備えたコンピュータが、個々の値から、統計、評価ならびに予測を供給するために使用される。
統計または分析は、本発明では、ボンディングパラメータの調節および調整のために使用され、特に、HVM(high volume manufacturing:大量生産)と称され得る、設備の生産的な使用の準備のために使用される。
本発明に相応して可能な、ステップのシーケンスは、以下のステップから成る。
第1の(反復的な)本発明のステップでは、特定数n個の基板が接合され、n/2個のテスト基板対になる。
第2の(反復的な)本発明のステップでは、これらのテスト基板対が、相応する測定設備において、ランアウト誤差に関して測定かつ分析される。
第3の(反復的な)本発明のステップでは、このランアウト誤差の統計がボンディングパラメータの統計と照合される。
第4の(反復的な)本発明のステップでは、適切なパラメータが、当業者に公知の方法で、配向に関しても、ボンディングウェーブの影響付与に関しても調節される。
反復は、規定の誤差もしくは中断判断基準を下回るまで繰り返される。
第5の本発明のステップでは、製造のための設備が使用可能にされる。
装置に即して開示された特徴は方法に即して開示されたものとしても有効であり、方法に即して開示された特徴は装置に即して開示されたものとしても有効である。
本発明のさらなる利点、特徴および詳細は、有利な実施例の後続の説明からならびに図面に基づいて明らかになる。
本発明の方法の第1のステップの間の本発明のボンディングチャンバの概略的な横断面図である。 第2のステップの間のボンディング過程の概略的な横断面図である。 第3のステップの間のボンディング過程の概略的な横断面図である。 本発明のボンディングチャンバの別の実施形態の概略的な横断面図である。 本発明のボンディングチャンバの別の実施形態の概略的な横断面図である。 本発明のボンディングチャンバの別の実施形態の概略的な横断面図である。 本発明のボンディングチャンバの別の実施形態の概略的な横断面図である。 別の本発明のボンディングチャンバの概略的なブロック図である。 圧力の経過の時間的な流れを示す図である。
図では、同じ素子および同じ機能を有する素子には同じ参照番号が付けられている。
図1では、例示的な本発明の方法の第1のステップの間の、例示的な実施形態に即した本発明のボンディングチャンバ6が概略的に示されている。引力gの方向が示されている。ボンディングチャンバ6内には、チャックとも称される下側の基板ホルダー1が、機能的な表面1oを伴って存在している。この機能的な表面は、曲率半径R1を有していてよい。さらに、この機能的な表面上の/この機能的な表面に接した固定手段5’、特に真空路が下側の基板2の固定のために設けられている。この下側の基板は外側の表面2aでもって、下側の基板ホルダー1の機能的な表面1o上に存在する。ボンディングされるべき内側の基板表面2iは、第1のコンタクト点K1である、その後のボンディング開始箇所の有利な点を伴って構成されている。上側の基板3は、下側の基板2から間隔hを伴って存在している。上側の基板3のボンディングされるべき内側の表面3iは、下側の基板2のボンディングされるべき内側の表面2iに対向している。上側の基板3のボンディング開始箇所のコンタクト点は、第2のコンタクト点K2として表されている。上側の基板3は、外側の表面3aで、上側の基板ホルダー4の機能的な表面4oに、固定手段5によって保持されている。引力の作用によって、上側の基板3は、当業者に公知のように垂下し、これは近似的に、曲率半径R2、R3によって表され得る。空間部分Mが、下側の基板2と上側の基板3との間に形成されている。この空間部分M内では、圧力p1が占領しており、ボンディングチャンバ内では、圧力p2が、空間部分M外で観察され得る。空間部分Mの空間部分境界面Mgは、観察面として規定される。ピン7がボンディングウェーブを導入する。
図2aは、ボンディングプロセスの間のボンディングチャンバの概略図である。2つの基板ホルダー1および4は、図示されていないポジショニング手段によって、コンタクト点K1とコンタクト点K2とが重なり合うまで、相互に接近される。ボンディングウェーブは、基板2および3の観察されるべき内側表面2iと3iの間で伝播する。空間部分M’内では、圧力p4が観察される。空間部分M’外では圧力p3に、図示されていない手段によって影響が与えられる。ここではこれは局所的に、特に環状に、空間部分M’の空間部分境界面Mg’で、p4への作用および変化を伴って行われる。影響手段、特にノズルの使用によって、全体的な空間部分M’内の圧力は跳躍的に変えられず、空間部分M’にわたって、時間的および局所的に変化するはずである。これによって、少なくとも始めは、均一な圧力の分布は生じない。圧力の分布は一般的に、特にプロセスの開始時は、場所および時間の関数である。影響手段が、空間部分M’外に存在しており、空間部分境界面Mg’に作用するノズルである場合、環状に形成された等圧地域が形成され得る。これは、短い時間単位の間、特に無限小に短い時間単位の間に生じる。この時間単位は特に、1sよりも短く、有利には0.1sよりも短く、さらに好ましくは0.01sよりも短く、最も好ましくは0.0001sよりも短く、極めて好ましくは0.00001sよりも短い。圧力の分布はこれによって、特に、所定のある程度の時点での等圧図によって、グラフィカルに示され得る/シミュレートされ得る/計算され得る。
図2bは、ボンディングプロセスの別のステップの間の、ボンディングチャンバ6の別の概略図である。ここでは上側の基板3は、固定手段5を緩めることによって、上側の基板ホルダー4から落ちる。自由選択的に、下側の基板2が、同様に、固定手段5’を緩めることによって自由に変形し、これによって歪みが最小化されてよい。空間部分M’’内では、圧力p6が観察される。空間部分M’’外では、圧力p5に、図示されていない手段によって影響が与えられる。ここではこれは局所的に、特に環状に、空間部分M’’の空間部分境界面Mg’’で、p6への作用および変化を伴って行われる。
本発明に相応する、圧力p5の局所的かつダイナミックな上昇によって、ボンディングウェーブの前進が、特に遅くなる。均一な圧力を伴う固定的な状態は、ボンディングウェーブを加速するだろう。なぜなら、既に相互にボンディングされている、スタックの基板部分による、より良好に相互に接するように曲げるための努力が増大するからである。相互にボンディングするための基板の努力が大きくなるほど、これらを再び相互に離すための力も大きくなるだろう。p6がp5よりも小さい場合には、ボンディングウェーブが加速されるだろう。空間部分境界面Mg’’でのp5の圧力上昇が、p6が、p5とp6の間の圧力差によってp5よりも大きくなるようにダイナミックに行われる場合、ボンディングウェーブは遅くなる。換言すれば、p6がp5よりも大きい場合、ボンディングウェーブは遅くなる。
図3は、ボンディングチャンバ6の第1の実施形態の概略的なブロック図を示している。ここでは特に、特にピストン14を用いた、ボンディングチャンバ容積の変更を用いた、チャンバ圧のダイナミックかつ連続的な上昇が行われる。したがって、ボンディングチャンバ6内の粒子数は、ボンディングプロセスの間、観察時間において、特に、ピストンの図示されていない終端箇所間で、圧力が変化する際に、一定に保たれる。閉鎖されたボンディングチャンバの容積変更時には、これに相応して、ガス粒子は、ボンディングチャンバ容積の閉鎖されたシステム内に入らない。粒子が取り除かれることもない。したがって粒子数は一定に留まり、理想的な気体に対する気体法則が利用可能である。この実施形態では、図2に示されている、たとえばノズルシステムを介した、圧縮時の、生成された超過圧力の所期の供給が適切な箇所で行われるべきである。
図4は、ボンディングチャンバ6の第2の実施形態の概略的なブロック図である。ここでは、本発明に相応する、圧力の上昇は、適切な加熱装置8による、温度の変更、特に上昇によって行われる。ボンディングプロセス中の、ボンディングチャンバ6内の粒子の数は、閉鎖されたシステムの場合に一定に留まる。閉鎖されているボンディングチャンバの温度変更時には、これに相応して、ガス粒子は、ボンディングチャンバ容積の閉鎖されたシステム内に入らない。粒子が取り除かれることもない。したがって粒子数は、一定に留まり、理想的な気体に対する気体法則が利用可能である。この実施形態では、図2に示されている、たとえばノズルシステムを介した、生成された(熱的なエネルギー供給によって生成された)超過圧力の所期の供給が適切な箇所で行われるべきである。
図5は、ボンディングチャンバ6の第3の本発明の実施形態の概略的なブロック図である。ここでは特に、ダイナミックかつ連続的なチャンバ圧の上昇が、適切な圧縮機集合体9、ポンプによって行われ得る。粒子の無い空気、窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素または高い圧を有する別の不活性ガスが、ボンディングチャンバに圧送され得る。図2において議論され、ここでは図示されていないように、適切なノズルシステムを介した、生成された超過圧力の所期の供給が、本発明に相応に、ボンディングウェーブに影響を与え得る。
図6は、ボンディングチャンバ6の図5に示された第3の実施形態の発展形態を示している。ここでは、超過圧力は、圧縮機集合体9によって生成され、これは蓄積器10、特に圧力容器を満たす。適切な弁11によって、超過圧力が、図2a、2bで開示されているのと同様に、空間部分境界面Mg’もしくはMg’’に導入され、ノズルシステムによって、ボンディングウェーブに局所的に影響が与えられる。本発明では、ガスの搬入は有利には、ボンディングインタフェースの近傍で行われ、したがって、急激に流れ込むガスが、図2aに相応に、超過圧力P4を生じさせる。この超過圧力p4は、ここで、少なくとも短時間の間、圧力p3と異なり、これによってボンディングウェーブ速度に影響を与える。
ノズルシステムは一般的に、少なくとも2個のノズル、有利には3個よりも多くのノズル、さらに好ましくは5個よりも多くのノズル、7個よりも多くのノズル、10個よりも多くのノズルから成る。これらのノズルは有利には、対称的に全周囲に配置されている。
別の本発明の実施形態では、周囲に延在しているスリットを伴うノズルが使用される。このスリットは特に丸く閉じられて、すなわち全周囲に形成されていてよい。これによって有利な流れの状況を、各空間部分M,M’,M’’に生成することができる。
本発明の別の有利な実施形態において、1つよりも多くのスリットノズルが使用される場合には、種々のガス供給および種々のプロセスガスによって、チャンバ内の各供給されるべきガスの粒子圧が調節可能である。全ての粒子圧の総計が、ボンディングチャンバ圧を生じさせる。場合によっては、不活性ガスだけではなく、反応性ガス、たとえば水蒸気、炭化水素、フッ素化炭化水素、シラン、フッ素化シランをボンディングチャンバ内に導くことが可能である。したがって、たとえば、水のモノレイヤの凝縮を阻止することが可能であり、または特別な場合には、供給されたガスによる大気の飽和が実現可能である。別の目的は、ガスによって高められた、ボンディングの付着特性を得ることであり得る。
第1の実施形態では、スリットノズルの数は厳密に1であり、別の実施形態では、1個よりも多くのスリットノズルが設けられている、たとえば厳密に2個のスリットノズルが設けられている。しかしスリットノズルの数が2個より多くてもよく、別の実施形態では3個より多く、特に有利な実施形態では、スリットノズルが5個より多くてもよい。
図7は、ボンディング設備13の概略的なブロック図であり、このボンディング設備13は少なくとも1つのボンディングチャンバ6を含んでいる。ボンディングチャンバ6は、複数のセンサ12、12’、12’’、12nを有していてよく、ここでnは、使用されているセンサの数を表している。2個よりも多く、好ましくは5個よりも多く、さらに好ましくは10個よりも多く、最も好ましくは20個よりも多くのセンサが、ボンディングチャンバ内に配置されていてよい。これらのセンサは、クラスターにまとめられていてよい。センサ12および/または12’および/または12’’は、任意のn個の、複数の異なるセンサの集合を表していてよい。設備13ならびにボンディングチャンバ6内の全てのセンサ12の適切な位置付けが許容され、したがって12nとして表されるセンサが同様に、ボンディングチャンバ6内に存在することが可能である。これらのセンサは、ボンディングチャンバならびにボンディング設備13内の値および過程を検出し、図示されていない計算ユニット、さらなる設備、特にコンピュータに、分析、データ評価、誤差分析ならびに予測のために転送することができる。高真空生成のための、当業者に既知の様式で構築された、測定設備およびボンディング設備から成る閉ループ制御ループも可能である。
図8は、ボンディングプロセス、特に融解ボンディングの間の圧力の時間的な経過の例示的な図を示している。有利には、本発明の関数に対して、これらが(観察時間において)、狭義に連続的に単調に増加する、ということが当てはまる。この圧力の経過に対しては、2つの例示的な曲線が示されており、実線の曲線は一時関数を示しており、破線で示されている第2の曲線は指数関数を表している。換言すれば、観察インターバルにおける各任意の時点tにおける関数dp/dtの導関数は正であるべきである。
tn0は、観察の任意の開始時点を表しており、tn1は技術的に関連する後の時点を表している。
観察の開始時には、特に観察容積M、M’およびM’’における圧力pn0が記録される。本発明に相応して経過するボンディングの場合には、ボンディングチャンバ6において、特に仮想の観察容積M、M’およびM’’において、より高い圧力pn1が、時点tn1において観察され、これは任意の、狭義に連続的に単調に増加する関数によって表される。
特別な本発明の実施形態では、圧力を狭義に単調に増加させるのではなく、一定に保持することが必要であり得る。特に、圧力を、ある時点から、一定に保持することも可能であり、すなわち圧力はもはや単調に増加されない。
1 第1の、特に下側の収容装置、基板ホルダー
1o 第1の収容装置の機能的な表面
2 第1の、特に下側の基板
2a 第1の基板の外側面
2i 第1の基板の観察されるべき内側面
K1,K2 コンタクト点
3 第2の、特に上側の基板
3i 第2の基板の観察されるべき内側面
3a 第2の基板の外側面
4 第2の、特に上側の収容装置、基板ホルダー
4o 第2の収容装置の機能的な表面
5,5’ 固定手段
6 ボンディングチャンバ
7 ボンディングを開始するためのピン
D1,D2 基板の直径
g 引力の作用方向
R1 第1の基板ホルダーの曲率半径
R2,R3 垂下の曲率半径
h 基板相互間の間隔
M,M’,M’’ 空間部分
Mg,Mg’,Mg’’ 空間部分境界面
p1,p2,p3,p4,p5,p6 圧力
8 加熱装置
9 圧縮機
10 圧力容器
11 弁
12,12’,12’’,12n センサおよび/または測定器具
13 ボンディング設備
14 ピストン
p 圧力
dp 圧力差
dt 時間差
t 時間
pn0,pn1 異なる観察時点での圧力、
tn0,tn1 観察時点

Claims (15)

  1. 閉鎖されたボンディングチャンバ(6)内で第1の基板(2)と第2の基板(3)とをボンディングする、好ましくはパーマネントボンディング、特に融解ボンディングする方法であって、前記方法は以下のステップ、
    a)前記基板(2,3)の固定、
    b)前記基板(2,3)の配置、
    c)前記基板(2,3)の接近、
    d)ボンディング開始箇所(K1,K2)での前記基板(2,3)のコンタクティング、
    e)前記ボンディング開始箇所(K1,K2)から前記基板(2,3)の縁部へと経過するボンディングウェーブの生成、
    f)前記ボンディングウェーブの影響付与、
    を有している方法。
  2. 前記ステップf)において、前記ボンディングウェーブに所期のように影響を与えることを、前記ボンディングチャンバ(6)内の圧力(p1,p2,p3,p4,p5,p6)の閉ループ制御されたかつ/または開ループ制御された変更によって行う、
    請求項1記載の方法。
  3. 前記ステップe)において、前記基板(2,3)のうちの少なくとも1つの基板の固定が保持され、前記基板(2,3)が相互に閉ループ制御されて近づけられ、これによって前記ボンディングウェーブが生成され、
    前記ステップf)において、前記ボンディングウェーブに影響を与えることを、前記基板(2,3)の間隔の閉ループ制御されたかつ/または開ループ制御された変更によって行う、
    請求項1記載の方法。
  4. 前記圧力の変更は、1mbar/sよりも大きく、有利には10mbar/sよりも大きく、より有利には100mbar/sよりも大きく、さらに有利には500mbar/sよりも大きく、好ましくは1000mbar/sよりも大きく、最も好ましくは2000mbar/sよりも大きい、
    請求項2記載の方法。
  5. 前記ボンディングウェーブは、前記ボンディングウェーブの速度が、0.1cm/sより多いぶん、有利には1cm/sより多いぶん、より有利には10cm/sより多いぶん、特に有利には100cm/sより多いぶん、さらにより好ましい場合には200cm/sより多いぶん、最も好ましい場合には1000cm/sより多いぶん遅くなるように影響される、
    請求項1記載の方法。
  6. 前記圧力(p1,p2,p3,p4,p5,p6)は、前記ボンディングチャンバ内のセンサ(12,12’,12’’,12n)によって測定され、前記圧力の変更は前記測定値に関連して開ループ制御および/または閉ループ制御される、
    請求項2記載の方法。
  7. 前記圧力の変更は、可動のピストン(14)によって行われ、ここで前記ピストン(14)は、前記ボンディングチャンバ(6)の容積を低減させる、
    請求項2記載の方法。
  8. 前記圧力の変更は、加熱装置および/または冷却装置(8)によって行われ、ここで前記加熱装置および/または冷却装置(8)は、前記ボンディングチャンバ(6)内の温度を変える、特に上昇させる、
    請求項2記載の方法。
  9. 前記圧力の変更をポンプ(9)によって行い、ここで前記ポンプ(9)は、ガスおよび/またはガス混合物を、前記ボンディングチャンバ(6)に圧送するかつ/または前記ボンディングチャンバ(6)から吸い取る、
    請求項2記載の方法。
  10. 前記圧力の変更のために、ガスおよび/またはガス混合物が、圧力容器(10)から、弁(11)を介して、前記ボンディングチャンバ(6)に案内されるまたは排出される、
    請求項2記載の方法。
  11. 前記圧力の変更のために、ガスおよび/またはガス混合物が、少なくとも1個の、好ましくは少なくとも2個の、特に好ましくは少なくとも3個の、極めて好ましくは少なくとも5個の、さらに好ましくは少なくとも7個の、最も好ましくは少なくとも10個のノズル、特にスリットノズルを介して通る、
    請求項2記載の方法。
  12. 請求項1から11までのいずれか1項記載の方法によってボンディングされた2つの基板(2,3)を有している製品。
  13. 特に請求項1から11までのいずれか1項記載の方法による、第1の基板(2)と第2の基板(3)とをボンディングする、好ましくはパーマネントボンディング、特に融解ボンディングする設備(13)であって、前記設備(13)は、
    a)ボンディングチャンバ(6)、
    b)前記基板(2,3)の接近のため、前記基板(2,3)のコンタクティングのためおよびボンディングウェーブの生成のために形成されている、前記基板(2,3)を収容および固定するための収容装置(1,4)、
    c)前記ボンディングウェーブに影響を与えるための影響手段(7,8,9,10,11)、
    を有している設備(13)。
  14. 前記影響手段(7,8,9,10,11)は、前記ボンディングウェーブに影響を与えるために前記ボンディングチャンバ(6)内の圧力を変えるために圧力変更手段(7,8,9,10,11)を含んでいる、
    請求項13記載の設備(13)。
  15. 前記影響手段(7,8,9,10,11)は、前記ボンディングウェーブに影響を与えるために前記基板(2,3)の間隔を変えるために間隔変更手段を含んでいる、
    請求項13記載の設備(13)。
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