JP2022158949A - 水生動物形状算出装置および方法 - Google Patents

水生動物形状算出装置および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】魚など水中にいる水生動物の形状、重量等を精度よく算出する。【解決手段】魚に向けて第1と第2の超音波をそれぞれ送信し、第1の反射波から第1のエコー信号を、第2の反射波から第2のエコー信号をそれぞれ生成するトランスデューサと、第1のエコー信号と第2のエコー信号に基づいて魚に対する第1の超音波の第1の入射角と第2の超音波の第2の入射角をそれぞれ算出する入射角算出部と、第1のエコー信号に基づいて魚の第1の部位とこれとは異なる第2の部位との間の第1の内部距離を算出し、第2のエコー信号に基づいて同様に第2の内部距離を算出する部位間距離算出部と、第1の入射角と第1の内部距離を第1の入射角-内部距離対、第2の入射角と第2の内部距離を第2の入射角-内部距離対として記憶し、第1、第2の両入射角-内部距離対に基づいて魚の内部構造を記憶する内部構造情報部とを備え、魚の形状、重量等を算出する。【選択図】図1

Description

本発明は、超音波装置を用いた水生動物の形状算出に関し、特に水産養殖環境等における形状算出のための信号処理に関する。
養魚場のような養殖環境では、魚のような水生動物がケージ(例えば、魚であればそれを囲う生け簀網)の中で飼育され、魚が適切に飼育されていることを確認するために、定期的に魚のサイズまたは重量を測定する必要がある。魚種が判別していれば、そのサイズが測定できればおおよその重量も推定することができる。そして、魚のサイズや重量は、魚の内部構造や形状を測定することで測定することができる。また、魚にストレスを与えたり傷つけたりしないように、実際に捕獲したり触ったりすることなく、魚内部の構造や形状を遠隔的に測定(ここでは、非接触で測定することを指す)が好ましい。
魚の構造または形状を遠隔測定する方法として、ケージ(生け簀網)内に水中カメラを設置し、魚の画像を取得する。次に、魚の形状および魚のサイズを画像から算出することができる。あるいは、魚のような水生動物の形を測定するもう一つの従来の方法としてX線を用いる方法もある。カメラと比較したX線の利点は、魚の構造あるいは形状について内部と外部の双方を測定できるが、カメラは一般的に魚の外部形状しか測定できないことである。魚の内部構造または形状を測定する能力は、魚のサイズまたは重量の測定の改善につながる可能性が高い。しかし、魚がケージ(生け簀網)の中を泳いでいる間は、魚の連続的な運動のためにX線で魚の内部構造または形状を測定することは困難である。
WO2020/090287
本発明は、水中を移動する水生動物(例えば、魚)の内部構造や形状を測定するに際し、そのサイズや重量の測定精度を向上させることにある。
本発明の水生動物形状算出装置によれば、トランスデューサ、入射角算出部、部位間距離算出部、内部構造情報部とを備える水生動物形状算出装置が提供される。
トランスデューサは、水中に存する水生動物、例えば魚に向けて第1の超音波と第2の超音波を送信して、この魚の体でそれぞれ反射される第1の反射波から第1のエコー信号を、第2の反射波から第2のエコー信号をそれぞれ生成する。入射角算出部では、第1のエコー信号に基づいて魚体に対する第1の超音波の第1の入射角を、第2のエコー信号に基づいて魚体に対する第2の超音波の第2の入射角をそれぞれ算出する。部位間距離算出部は、第1のエコー信号に基づいて魚体の第1の部位と該部位とは異なる第2の部位との間の第1の内部距離を算出し、第2のエコー信号に基づいて魚体の第1の部位と第2の部位との間の第2の内部距離を算出する。内部構造情報部は、第1の入射角と第1の内部距離を第1の入射角-内部距離対として、また第2の入射角と第2の内部距離を第2の入射角-内部距離対としてそれぞれ記憶し、第1の入射角-内部距離対と第2入射角-内部距離対に基づいて魚の内部構造を記憶する。
上記の水生動物形状算出装置において、第2の超音波は第1の超音波の送信後に送信され、入射角算出部は第1のエコー信号における魚とトランスデューサとの間の第1の距離と、第2のエコー信号における魚とトランスデューサとの間の第2の距離とに基づいて第2の入射角を算出するようにしてもよい。ここで、入射角算出部は、第1の距離と第2の距離がそれぞれ時間とともに双曲線に沿って変化すると仮定して第2の入射角を算出するようにしてもよい。
また、入射角算出部は、第1のエコー信号に基づいてトランスデューサのビーム内に存する魚の第1の位置を算出して第1の入射角を算出し、第2のエコー信号に基づいてトランスデューサのビーム内に存する魚の第2の位置を算出して第2の入射角を算出するようにしてもよい。
上記の水生動物形状算出装置において、入射角算出部は、インターフェロメトリを用いて第1の位置および第2の位置をそれぞれ算出するようにしてもよい。さらに、第1の内部距離を予め定められた第1の所定値で冪乗(べき乗)した値と、第2の内部距離を予め定められた第2の所定値で冪乗した値とを乗算して魚の重量を算出する重量算出部を備えるように構成してもよい。
また、トランスデューサは第1の超音波と第2の超音波をそれぞれ複数の魚に向けて送信し、入射角算出部はこれら複数の魚について第1の入射角と第2の入射角を算出し、部位間距離算出部は複数の魚について第1の内部距離と第2の内部距離を算出し、内部構造情報部はこれら複数の魚の内部構造を記憶するようにしてもよい。
水生動物形状算出装置はさらに、複数の魚の内部構造から該複数の魚の入射角と内部距離の分布を算出する分布算出部を備え、内部構造情報部はさらに上記分布を複数の魚の全体的な内部構造として記憶するようにしてもよい。ここで、全体的な内部構造を示す分布は区分された入射角と内部距離の各範囲にある複数の魚の該当個体数を示すヒストグラムとしてもよい。
そして、水生動物形状算出装置はさらに、上記分布から複数の内部距離につき対応する複数の入射角で抽出し、抽出した複数の内部距離に基づいて平均重量を算出することにより複数の魚の平均重量を算出する平均重量算出部を備えるように構成してもよい。この平均重量算出部は複数の内部距離につきそれぞれ所定値で冪乗した値の乗算に基づいて平均重量を算出するように構成することができる。
水生動物形状算出装置は、さらに、トランスデューサに結合されたモータを備えるように構成し、このモータによりトランスデューサが送信する第1の超音波を第1の方向に送信させ、第2の超音波を該第1の方向とは異なる第2の方向に送信させるようにしてもよい。また、トランスデューサは、互いに所定の間隔を置いて配置され、第1の超音波を送信する第1のトランスデューサ素子と、第2の超音波を送信する第2のトランスデューサ素子を含むように構成してもよい。そして、第1のトランスデューサ素子と第2のトランスデューサ素子はそれぞれ第1の超音波と第2の超音波を互いに異なる方向に送信するようにしてもよい。
本発明の水生動物形状算出方法によれば、水中に存する水生動物、例えば魚に向けて第1の超音波と第2の超音波を送信して魚体でそれぞれ反射される第1の反射波から第1のエコー信号を、第2の反射波から第2のエコー信号をそれぞれ生成する。第1のエコー信号に基づいて魚に対する第1の超音波の第1の入射角を、第2のエコー信号に基づいて魚に対する第2の超音波の第2の入射角をそれぞれ算出し、第1のエコー信号に基づいて魚の第1の部位と該部位とは異なる第2の部位との間の第1の内部距離を算出し、第2のエコー信号に基づいて魚の第1の部位と第2の部位との間の第2の内部距離を算出する。そして、第1の入射角と第1の内部距離を第1の入射角-内部距離対として、第2の入射角と第2の内部距離を第2の入射角-内部距離対としてそれぞれ記憶し、第1の入射角-内部距離対と第2入射角-内部距離対に基づいて魚の内部構造を記憶する水生動物形状算出方法が提供される。
ここで、第2の超音波は第1の超音波の送信後に送信されるようにし、第1のエコー信号における魚とトランスデューサとの間の第1の距離と、第2のエコー信号における魚とトランスデューサとの間の第2の距離とに基づき、第1の距離と第2の距離がそれぞれ時間とともに双曲線に沿って変化すると仮定して第2の入射角を算出するようにしてもよい。
さらに、第1のエコー信号に基づいてトランスデューサのビーム内に存する魚の第1の位置を算出して第1の入射角を算出し、第2のエコー信号に基づいてトランスデューサのビーム内に存する魚の第2の位置を算出して第2の入射角を算出するようにしてもよい。ここで、第1の位置と第2の位置はそれぞれ、例えばインターフェロメトリを用いて算出することができる。
上記の水生動物形状算出方法において、第1の内部距離を予め定められた第1の所定値で冪乗した値と、第2の内部距離を予め定められた第2の所定値で冪乗した値とを乗算し、魚の重量を算出するようにしてもよい。
本発明のコンピュータプログラムによれば、コンピュータによって実行されたときに、コンピュータに次のことを行わせるコンピュータ実行可能命令を含むコンピュータプログラムであって、水中に存する水生動物に向けて送信された第1の超音波が、例えば魚などの水生動物で反射された第1の反射波から第1のエコー信号を、水中に存する水生動物に向けて送信された第2の超音波が魚体で反射された第2の反射波から第2のエコー信号をそれぞれ生成させ、第1のエコー信号に基づいて魚に対する第1の超音波の第1の入射角を、第2のエコー信号に基づいて魚に対する第2の超音波の第2の入射角をそれぞれ算出させ、第1のエコー信号に基づいて魚の第1の部位と該部位とは異なる第2の部位との間の第1の内部距離を算出させ、第2のエコー信号に基づいて魚の第1の部位と第2の部位との間の第2の内部距離を算出させ、第1の入射角と第1の内部距離を第1の入射角-内部距離対として第2の入射角と第2の内部距離を第2の入射角-内部距離対としてそれぞれメモリに記憶させ、第1の入射角-内部距離対と第2入射角-内部距離対に基づいて魚の内部構造を記憶させるコンピュータプログラムが提供される。
魚類などの水中を移動する水生動物の内部構造または形状を測定し、そのサイズまたは重量の測定の精度を向上させることができる。
発明を実施するための形態の欄に記載の内容は、図面を参照することによってより深く理解され得る。ここで、同様の部分や構成要素は、全体を通して同じ数字によって示される。以下の説明は、一実施形態としてのみ意図されており、明細書において請求される主題と一致する装置、システム、および方法につき、単に一実施形態としてその実施形態を示すにすぎず、これに限定されるものではない。
以下の実施形態では、水生動物の一実施形態として養殖場における魚を取り上げて説明するが、本発明が適用され得る限り養殖場の魚に限定されるものでなく、水生動物の例には、魚のほか、エビ、さらにはイルカなどの哺乳類も含まれるが、これらに限定されない。
図1は、本発明の実施形態による、魚形状算出装置(水生動物形状算出装置)の全体的な構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施形態によるケージ内の魚形状算出装置(水生動物形状算出装置)を示す斜視図である。 図3は、それぞれ第1、第2、および第3の超音波に基づいて発生された第1、第2、および第3のエコー信号のエンベロープ(包絡線)の例を示す。 図4Aは、本発明の実施形態による、トランスデューサによる2つの連続した送信を用いて2つの位置で追跡される魚を示す。 図4Bは、本発明の別の実施形態による、トランスデューサによる2つの連続した送信を用いて2つの位置で追跡される魚を示す図である。 図4Cは、本発明のさらに別の実施形態による、トランスデューサによる2つの連続した送信を用いて2つの位置で追跡される魚を示す。 図5は、超音波に基づいて生成されたエコー信号のエンベロープの一実施形態を示す図である。 図6は、個別追尾魚の入射角と内部距離との対応関係に基づいて得られた魚内部の構造を示す図である。 図7は、本発明の別の実施形態による、魚形状算出装置(水生動物形状算出装置)の全体的な構成を示すブロック図である。 図8は、本発明の実施形態による、超音波入射角に対する浮き袋と背部との間の距離を示すヒストグラムである。 図9Aは、ヒストグラムから得られた生け簀網内で遊泳している魚の浮き袋と背部との相対的な位置関係を示す。 図9Bは、複数の魚の入射角とグローバル内部距離との対応関係に基づいて得られたグローバル内部構造を示す図である。 図10Aは、本発明の一実施形態による、トランスデューサが単一の受信チャネルを含む場合の入射角の算出を示す上面図である。 図10Bは、本発明の一実施形態による、トランスデューサが単一の受信チャネルを含む場合の入射角の算出を示す側面図である。 図11は、魚が単一の受信チャネルトランスデューサの下を泳ぐ場合に、異なる時間インスタンス(送信タイミング)で生成される様々なエコー信号を示す。 図12は、モータに結合され、魚に対して第1および第2の超音波を異なる時間インスタンスで異なる方向に送信するトランスデューサを示す。 図13は、第1および第2のトランスデューサ素子を有するトランスデューサを用いた魚の追跡を示す。 図14は、本発明の実施形態による、水生動物の形状算出方法を示すフローチャートである。
図面を適宜に参照しながら本発明を実施するための形態について詳細に説明する。以下に記載されている説明は、特許請求の範囲に記載された発明の主題を限定するものではなく、あくまでも一実施形態として説明することを意図しており、適宜に他の変更、すなわち本実施形態の基礎として様々な異なる構成で配置、置換、結合、分離、および設計をすることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る水生動物形状算出装置(以下「魚形状算出装置」と記す)100の全体構成を示すブロック図である。一実施例では、水中に存するターゲットとして生け簀網で養殖される魚を例に取り上げて説明するが、ターゲットはこれに限られず広く水生動物であればよく、例えば、イルカなどの哺乳類であってもよい。従って、ターゲットと記すところ、適宜に「魚」と記す。
図2は、生け簀網200内の魚形状算出装置100を示す斜視図である。
生け簀網200はネット状の生け簀として構成されており、フレーム202、フロート204、ネット206および桟橋208を含んでいる。フレーム202は、平面視においてループ状に形成されており、複数のフロート204が取り付けられ水面に浮上させることができる。フレーム202は、図示しない係留索によって水底の錘に連結されている。
本実施形態ではフレーム202はループ状に形成されており、フレーム202は係留索によりおもりに繋がれているが、これに限定されるものではない。他の様々な実施形態では、フレーム202は任意の適切な形状を有するように形成されてもよく、任意の適切な技術によっておもりに接続されてもよい。
生け簀網206の上端がフレーム202に固定されており、水を仕切るように吊り下げられ閉鎖空間が形成されており、この空間内で既知種の魚が飼育される。桟橋208は、養殖に関する各種作業を行うためにフレーム202に固定されている。
フレーム202内の略中央部にフロート210を浮かせ、フロート210をロープで橋脚208に連結する。フロート210上には、本実施形態の水生動物形状算出装置100が配置されている。図1に示すように、魚形状算出装置100は、トランスデューサ102と、送受信部104と、信号処理部106とを備えている。
トランスデューサ102は、電気信号と超音波振動とを相互に変換する機能を有し、超音波の送信波を用いて水中の魚などの水生動物を検知する。一実施形態ではトランスデューサ102はフロート210の下部に取り付けられている。トランスデューサ102は、生け簀網200内の水面の上方から水生動物に向けて下方に向けて超音波を送信するように配置されており、送信時には送受信部104が供給する高電力の送信信号を超音波に変換して水中に送信する。
トランスデューサ102は、超音波が水生動物に反射することによる反射波を受信する。受信時には、トランスデューサ102は、水生動物などの水中ターゲットから反射された反射波を受信し、その反射波を電気信号、すなわちエコー信号に変換し、対応するエコー信号を送受信部104に出力する。このような超音波の送信とその反射波の受信の1周期を"Ping"(ピング)と呼ぶ。1つの送受信サイクルが完了すると、超音波の送信と反射波の受信のサイクルが再び繰り返される。一実施形態では、トランスデューサ102は、魚に向けて第1の超音波の送信に続いて第2の超音波の送信がなされ、魚で反射される反射波により第1のエコー信号と第2のエコー信号がそれぞれ生成される。
送受信部104は、電気ケーブルを介してトランスデューサ102に接続されており、トランスデューサ102が第1および第2の超音波を送信するための電気信号を電気ケーブルを介してトランスデューサ102に出力する。さらに、送受信部104は、反射波に基づいてトランスデューサ102が生成した第1および第2のエコー信号を、電気ケーブルを介して取得する。送受信部104は、さらに、対応するエコー信号を増幅およびフィルタリングし、対応するエコー信号(アナログ信号)をデジタル信号である受信信号に変換し、信号処理部106のメモリ(図示せず)に格納するように構成されてもよい。
図1に示すように、信号処理部106は、追尾部108と、超音波入射角算出部110と、部位間距離算出部112と、内部構造情報部114と、重量算出部116とを備えている。信号処理部106は公知のコンピュータとして構成することができ、トランスデューサ102から受信信号を取得するために、通信ケーブルを介して送受信部104に通信可能に結合されている。信号処理部106は、エコー信号を受信し、記憶し、処理して、魚内部の構造を算出し、魚の体長、体幅、体高および/又は重量を測定する。具体的には、信号処理部106は、CPU、ROM、RAM等を備えている。ROM等には、本発明の水生動物(魚)形状算出方法を実現するためのプログラムが格納されるようにしてもよい。
なお、魚内部の構造の算出は、生け簀網200で飼育された魚に限定されるものではなく、例えば、魚形状算出装置100を漁船に取り付けて、海中を泳ぐ魚群の内部構造を算出する装置として用いてもよい。
図3は、それぞれ第1の超音波T_1,第2の超音波T_2および第3の超音波T_3に基づいて発生された第1のエコー信号301,第2のエコー信号302および第3のエコー信号303のエンベロープ300の一実施形態を示している。第1の超音波T_1,第2の超音波T_2および第3の超音波T_3が順次送信され、これらに対応する第1のエコー信号301,第2のエコー信号302および第3のエコー信号303がメモリ(図示せず)に格納される。以下、第1の超音波,第2の超音波および第3の超音波をそれぞれ適宜に第1のPing,第2のPingおよび第3のPingとも称することにする。
エンベロープ300において、横軸は時間であり、縦軸は受信したエコー信号の強度を示すTarget Strength(ターゲットストレングスTS)である。Target Strengthは、魚に当たって散乱した超音波の一部が入射方向に戻る程度を示すパラメータであり、エコー信号の強度と実質的に同じか、あるいは相関関係があると考えることができる。
図1と図3を参照して、追尾部108は、第1の超音波T_1,第2の超音波T_2および第3の超音波T_3のそれぞれ対応する第1のエコー信号301,第2のエコー信号302および第3のエコー信号303から、水中ターゲットのうち魚などの水生動物の位置を、時間を追って追尾する。
追尾部108は、第1のエコー信号301,第2のエコー信号302および第3のエコー信号303から、浮き袋で反射された反射波によるエコー信号のピークを抽出するように構成されており、エコー信号の強度(Target Strength:以下「TS」と記す)が所定の検出閾値以上であるか否かを判定する。所定の検出閾値を超えるエコー信号のピークは、魚の浮き袋からの反射波によるものと考えられる(以下「浮き袋ピーク」という)。トランスデューサ102から送信された超音波が魚の各部位のうち浮き袋で最も強く反射される。したがって、図3に示すように、TSが最大のピークを示す場合には、このピークは浮き袋で反射された反射波に由来するものと考えることができる。
このことから、所定の検出閾値未満のエコー信号のピークは、魚の背や腹部などの魚の他の部位からのエコーに対応すると考えられる。ここで、所定の検出閾値は、-40dBとしており、第1のエコー信号301は浮き袋ピークP1を含み、第2のエコー信号302は浮き袋ピークP2を含み、第3のエコー信号303は、2つの浮き袋ピークP3およびP4を含む。
追尾部108は、所与のエコー信号における各浮き袋ピークについて、すでに送信した送信波に対応してほぼ同じタイミングで発生した浮き袋ピークがあるかどうかを判定する。このようなピークがある場合、2つの浮き袋のピークエコーは実際には同じ魚からのものと見なすことができる。一実施形態において、ピークP1、P2およびP3は、ほぼ同じタイミングで生じており、したがって、同じ魚に由来すると考えることができる。
上記のようにして、追尾部108は、2つの連続する超音波の送信からのエコー信号上のピーク位置を比較することによって魚を追尾(追跡)することができる。ここで、超音波を連続して送信する場合の送信数に制限はなく、2つ以上の送信により魚を追尾することもできる。追尾部108は、例えばカルマンフィルタの使用による予測を含む、魚追尾のための適切な追尾(追跡)アルゴリズムを採用することができる。
図4Aは、本発明の一実施形態による、トランスデューサ102による2つの連続した送信T_(n-1)およびT_nを使用して、2つの位置で追尾される追尾魚400を示す。超音波入射角算出部110は、追尾魚400の各位置について、送信された超音波が追尾魚400に入射する入射角θを算出する。
本発明の一実施形態では、トランスデューサ102は、1つの送信器と、4つの受信チャネルに分割された複数の素子を有する受信器を含んでいる。各受信チャネルは互いに異なる位置に配置されており、ここではさらに互いに異なる指向性を有しおり、水中のターゲットから反射された反射波を受信する。そして、トランスデューサ102は、受信した反射波を電気信号、すなわちエコー信号に変換する。超音波入射角算出部110は、従来のインターフェロメトリ原理(スプリットビーム法としても知られる)を使用して、すなわち、トランスデューサ102の対応する受信チャネルによって受信されたエコー信号間の位相差を算出することによって、追尾魚400からのエコーの到来方向(DOA)を算出することができる。なお、従来のスプリットビーム法では、位相差に基づいて反射波のDOAと送信波の中心軸方向との角度が算出される。
超音波入射角算出部110は、超音波の各送信時における追尾魚400の三次元の位置を算出する。すなわち、超音波入射角算出部110は、位置毎に追尾魚400のエコー信号の送受の時間差に基づいて、追尾魚400とトランスデューサ102との距離を算出する。さらに、超音波入射角算出部110は、魚エコーの対応するDOAおよび追尾魚400とトランスデューサ102との間の距離に基づいて、トランスデューサ102に対する追尾魚400の三次元位置を算出する。トランスデューサ102に対する追尾魚400の位置は、魚-トランスデューサベクトル401を構成する。
それはある送信から別の送信まで変化しうる。本実施形態では、魚-トランスデューサベクトル401は、今回の送信T_nの、トランスデューサ102に対する追尾魚400の位置を示す。
超音波入射角算出部110は、さらに、前回の送信T_(n-1)から今回の送信T_nまでの追尾魚400の位置変化に基づいて、追尾魚400の遊泳方向ベクトル402を算出する。超音波入射角算出部110は、遊泳方向ベクトル402(すなわち、追跡された追尾魚400の2つの異なる位置を時間的に接続する第1の線)と魚-トランスデューサベクトル401(すなわち、2つの異なる位置のうちの一つとトランスデューサ102の位置とを接続する第2の線)とのなす角度を算出することにより入射角θを算出する。
超音波入射角算出部110は、次式に基づいて、追尾魚400の位置毎に、追尾魚400の入射角θを算出する。
Figure 2022158949000002
入射角θは、遊泳方向ベクトル402と魚-トランスデューサベクトル401との間の角度の補角である。一実施形態では、入射角θはトランスデューサ102の垂直下方にいて水平方向に遊泳している魚についてはゼロとなる。上述した入射角θの定義に制限はなく、入射角θは本発明の範囲から逸脱することなく、任意の適切な方法で定義することができる。
本発明の別の実施形態では、図4Bに示すように、入射角θは遊泳方向ベクトル402と魚-トランスデューサベクトル401との間の角度として定義され得る。本実施形態では、数式2に基づいて、超音波入射角算出部110は追尾魚400の各位置について超音波の追尾魚400への入射角θを算出する。
Figure 2022158949000003
本発明のさらに別の実施形態では、図4Cに示すように、入射角θは魚-トランスデューサベクトル401と、トランスデューサ102から水底に向かう垂直方向ベクトル404との間の角度として定義されてもよい。本実施形態では、数式3に基づいて、超音波入射角算出部110は、追尾魚400の各位置について追尾魚400の入射角θを算出する。
Figure 2022158949000004
このように、超音波入射角算出部110は、対応するエコー信号に基づいて、各送信(Ping)について入射角θを算出する。例えば、超音波入射角算出部110は、対応する第1のエコー信号および第2のエコー信号に基づいて、追尾魚400上の第1の送信T_nおよび第2の送信T_(n-1)に対応する第1の入射角θ_1および第2の入射角θ_2をそれぞれ算出する。
超音波入射角算出部110は、第1の送信T_nに対応する第1のエコー信号によりトランスデューサ102のビーム内にいる追尾魚400の第1の位置を算出し、これに基づいて第1の入射角θ_1を算出する。同様に、第2の送信T_(n-1)に対応する第2のエコー信号によりトランスデューサ102のビーム内にいる追尾魚400の第2の位置を算出し、これに基づいて第2の入射角θ_2を算出する。超音波入射角算出部110は、上述したように、インターフェロメトリ(従来のスプリットビーム法)を用いて第1の位置および第2の位置を算出する。
上述した本実施形態では、トランスデューサ102が超音波を追尾魚400の上方から鉛直下方に送信すると想定しているが、本発明の範囲はこれに限定されない。他の様々な実施形態では、トランスデューサ102は超音波を追尾魚400の下から鉛直上方に送信するように構成してもよい。
上述の実施形態では、トランスデューサ102は複数の受信チャネルを有しており、従来のスプリットビーム法を用いてトランスデューサ102のビーム内にいる魚の位置を算出し、それに基づいて入射角θが算出されるが、本発明の範囲はこれに限定されない。本発明の別の実施形態として、トランスデューサ102が単一の受信チャネルを持ち、それに応じた方法で入射角θを算出してもよい。なお、トランスデューサ102が単一の受信チャネルである場合の入射角θの算出については後述する。
図5は、超音波の送信T_n(Ping n)に基づいて生成されるエコー信号501のエンベロープ500の一実施形態を示している。
エコー信号501には、追尾魚400の魚種および成育度に応じていくつかのピークが現れる。一実施形態では、3つのピークP5、P6、P7が示されており、P5は追尾魚400の背部から反射されたエコーに対応し、P6は追尾魚400の浮き袋から反射されたエコーに対応し、P7は追尾魚400の腹部から反射されたエコーに対応する。魚種および追尾魚400の成育度に応じて、3つ以上のピークを有することもありうる。例えば、追尾魚400の背骨から反射されたエコーに対応するピーク、追尾魚400の頭の骨から反射されたエコーに対応する別のピークも、エコー信号501に存在し得る。
追尾魚400の背部から反射されたエコーを検出するために、以下の処理を行ってもよい。トランスデューサ102が超音波を追尾魚400の上方から下方に送信し、TSが最大となるエコーを追尾魚400の浮き袋から反射されたエコーとみなし、浮き袋ピークの手前に現れるエコー信号のピークを追尾魚400の背部からのエコーとみなし追尾魚400の背部から反射されたエコーを検出してもよい。
魚の部位間距離算出部112の処理回路(図示せず)が浮き袋ピーク前のピークが実際に追尾魚400の背部に対応するピークであることを高い確度をもって検証するために、以下の条件を確認するとよい。すなわち、この検証処理は、魚の背部に対応するエコー信号のピークの前に延び、魚の背部に対応するピークから始まる所定の期間における所定の時間間隔内に、少なくとも所定のエコー強度の別のピークが存在するかどうかをチェックするというものである。その時間間隔内に他のピークが存在しなければ、浮き袋ピークの直前に現れるピークは高い確度でもって魚の背部に対応しているとして魚の背部を検出してもよい。さらに、別の処理として、魚の背部ピークの前に閾値を下回る区間があり、魚の背部ピークから始まってエコー強度が閾値を上回る時間的な区間があるかどうかをチェックする。所定の時間間隔内に閾値を上回るエコーの信号強度が存在しない場合には、直ちに現れるピ-クは高い確度で魚の背部に対応しているとして魚の背部を検出してもよい。
図1および図5を参照して、部位間距離算出部112は、超音波の送信T_n(Ping n)に基づいて生成されたエコー信号501等のエコー信号について、エコー信号の2つのピークの時間差を算出する。エコー信号501の時間差に水中の超音波の速度(通常、1500m/sec)を乗算し、魚体の対応する二つの部位間の内部の距離(以下「内部距離という」)を算出する。一実施形態では、部位間距離算出部112は、追尾魚400の背部と浮き袋との間の内部距離を求めるためにピークP5とピークP6との間の時間差に上記速度を乗算し、追尾魚400の腹部と浮き袋との間の内部の距離を求めるためにピークP6とピークP7との間の時間差に上記速度を乗算する。魚体の部位が他の部位であっても同様にして内部距離を算出すればよい。以下の説明では、簡略化のため、時間差からの距離換算の説明を適宜省略する。
本実施形態では、部位間距離算出部112は、各エコー信号について、魚の第1および第2の部位間の内部距離を算出する。上記の説明によって当業者には理解されるように、部位間距離算出部112は、追尾魚400の身体の様々な位置、すなわち背部と腹部、背部と浮き袋、腹部と浮き袋のような追尾魚400の身体の任意の2つの部位間の内部距離を算出することができる。なお、ここでは議論のために、第1の身体部分を浮き袋とし、第2の身体部分を背部とし、内部距離を魚の背部と浮き袋との距離とし、以下、浮き袋-背部間距離ということにする。
このようにして、部位間距離算出部112は、超音波の第1の送信T_nについて、魚の第1の身体部分と第2の身体部分との間の第1の内部距離d_1を算出し、第2の送信T_(n-1)について、魚の第1の身体部分と第2の身体部分との間の第2の内部距離d_2を算出する。
複数の入射角の各入射角に対応して算出された各内部距離は水生動物すなわち追尾魚400の内部構造を表しており、内部構造情報部114は、追尾魚400の各位置について、算出された内部距離と対応する入射角との対応を記憶する。内部構造情報部114は、例えば、第1の入射角θ_1と第1の内部距離d_1とを第1の入射角-内部距離対として、第2の入射角θ_2と第2の内部距離d_2とを第2の入射角-内部距離対として、以下のようにテーブル化して記憶する。
Figure 2022158949000005
表1は3つの異なるPingで算出された3つの入射角および3つの内部距離を図示しているが、本発明の範囲はこれに限定されない。他の実施形態として、以下に示すように、「n」個の入射角および「n」個の内部距離を「n」個の異なるPingで算出することができる。
Figure 2022158949000006
図6は、追跡された追尾魚400と、異なる入射角θ_1、θ_2、およびθ_3で算出された、3つのPing(3回の送信)にわたる内部距離d_1、d_2、およびd_3を示す。内部構造情報部114は、水生動物、すなわち追尾魚400の内部構造を表1または表2の形式で格納する。
重量算出部116は、水生動物の内部構造に基づいて追尾魚400の重量を算出する。本実施形態では、追跡される追尾魚400について第1および第2の内部距離d_1およびd_2が算出されると、重量算出部116は、第1の内部距離d_1に対しこれをあらかじめ決められた第1の所定値β1で冪乗し、第2の内部距離d_2に対しこれをあらかじめ決められた第2の所定値β2で冪乗し、さらにそれぞれ冪乗した結果と第3の所定値β0を乗算することによって、追尾魚400の重量を算出する。
追尾魚400の重量は以下の数式4のように表される。
Figure 2022158949000007
ここで、第1、第2および第3の所定値β0,β1およびβ2は、特定の魚種に対応してあらかじめ決められる。
例えば、'N'回の追跡された個体魚400に対して、'N'回に対応する入射角θ_1,・・・,θ_nおよび'N'回の内部距離d_1,・・・,d_nが算出され、当該個体魚の重量Wiは以下のより算出される。
Figure 2022158949000008
ここで、βn(0≦n≦N)は、所定の魚種に対する実験データに基づく所定の値である。これにより、重量算出部116は、個別に追跡された魚の魚重量を算出する。
本実施形態では、追尾魚400のような個々の魚の内部構造および重量が決定されるが、本発明の範囲はそれに限定されるものではない。他の様々な実施形態では、本発明の範囲から逸脱することなく、複数の魚の内部構造および重量を決定することができる。
図7は、本発明の別の実施形態による、水生動物形状算出装置(本実施形態の説明では、以下「魚形状算出装置」という)700の全体的な構成を示すブロック図である。
図7の魚形状算出装置700は、ヒストグラム算出部702(分布算出部)および平均重量算出部704の構成が図1の水生動物形状算出装置(魚形状算出装置)100とは異なり、また、図1の重量算出部116を備えていない。魚形状算出装置700は、図1の魚形状算出装置100の配置と同様の方法で生け簀網200のフロート210上に配置されてもよい。
本実施形態では、魚形状算出装置700は図1の重量算出部116を備えていないが、本発明の範囲はこれに限定されず、本発明の範囲から逸脱することなく他の様々な実施形態の一つとして、魚形状算出装置700が図1の重量算出部116を有するようにしてもよい。
図7を参照して、トランスデューサ102は、複数の超音波を追尾魚400と同様の複数の魚に向けて送信し、複数の超音波の複数の魚で反射される複数の反射波を受信し、それに応じて対応する複数のエコー信号を生成する。送受信部104は、トランスデューサ102が複数の超音波を送信する基となる電気ケーブルを介して、トランスデューサ102に複数の電気信号を出力する。また、送受信部104は、トランスデューサ102が複数の反射波に基づいて生成した複数のエコー信号を、電気ケーブルを介して取得する。
さらに、送受信部104は、対応する複数のアナログのエコー信号を増幅し、フィルタリングして複数のデジタル受信信号に変換するように構成してもよい。追尾部108は、対応する複数の超音波から得られる複数のエコー信号から、水中ターゲットのうち追尾魚400などの複数の水生動物を時間に応じて追尾する。
超音波入射角算出部110は、複数の魚の各魚に対して、図1で説明した追尾魚400に対する入射角の算出と同様の方法で、すなわち複数のPing送信にわたって複数の入射角を算出する方法で複数の入射角を算出する。超音波入射角算出部110は、図4A,4Bおよび4Cを参照して説明した入射角の前述の定義のいずれか一つを使用して複数の入射角を算出することができる。
部位間距離算出部112は、複数の魚のそれぞれについて、超音波の複数の入射角に対
応する複数の内部距離を算出する。これにより、部位間距離算出部112は、複数の送信/Ping間における各魚に対して複数の内部距離を算出する。
前述したように、部位間距離算出部112は、図1で説明したのと類似の方法で、各入射角について背部と腹部、背部と浮き袋、腹部と浮き袋のような魚の任意の2つの部位間の内部距離を算出することができる。なお、ここでは議論を進めるために、内部距離とは魚の背部と浮き袋との距離であると仮定し、以下適宜に、浮き袋-背部間距離ということにする。
本実施形態では、トランスデューサ102は、第1超音波T_nおよび第2の超音波T_(n-1)(すなわち、第1の送信T_nおよび第2の送信T_(n-1))を複数の魚に向けて送信し、複数の魚からの第1の超音波の反射および第2の超音波の反射に基づいて、これら対応する第1のエコー信号および第2のエコー信号をそれぞれ生成する。さらに、各魚について、超音波入射角算出部110は第1および第2の入射角θ_1,θ_2を算出し、部位間距離算出部112は第1の送信T_nおよび第2の送信T_(n-1)にそれぞれ対応する第1の内部距離d_1および第2の内部距離d_2を算出する。
内部構造情報部114は、各魚について、複数の入射角の各入射角と、複数の内部距離のうちの入射角に対応する内部距離とを入射角-内部距離対として記憶する。このように、内部構造情報部114は、各魚について、複数の送信/Pingに対応する複数のこのような入射角-内部距離対を記憶する。追跡した2匹の魚の入射角-内部距離対の算出を以下の表3示す。
Figure 2022158949000009
Figure 2022158949000010
表3において、θ_11、θ_12、およびθ_13は、第1の追尾魚が第1の超音波,第2の超音波および第3の超音波の送信/Pingをそれぞれ横切った(超音波の照射を受けた)ときの第1の入射角,第2の入射角および第3の入射角であり、d_11、d_12、およびd_13はそれぞれ第1の追尾魚の第1,第2および第3の内部距離である。同様に、表4において、θ_21およびθ_22は、第2追尾魚がそれぞれ第1および第2の超音波送信(Ping)を横切ったときの第1および第2の入射角であり、d_21およびd_22はそれぞれ第2追尾魚の第1および第2の内部距離である。
内部構造情報部114は、追尾魚400毎に魚の内部構造の格納と同様の方法で対応する複数の入射角-内部距離対に基づいた内部構造を格納する。
追尾部108、超音波入射角算出部110、部位間距離算出部112は、多数の送受信サイクル(Ping)に対してそれぞれの算出を繰り返し実行し、多数の追跡対象魚の内部距離(例えば、浮き袋-背部間距離)と入射角を求める。一実施形態では、多数のPingに対して入射角に対応して算出された内部距離は、複数の魚の内部距離のデータおよび入射角のデータとして、内部構造情報部114に格納される。
ヒストグラム算出部702は、内部距離データの全範囲の値と入射角データの全範囲の値とを一連の区間に分割し、各区間に該当する値の個数(出現回数)を下表のようにカウントする。
Figure 2022158949000011
表5において、θ_1-θ_2,θ_2-θ_3,・・・,θ_(j-1)-θ_jは入射角データについての一連の(連続する)区分範囲を示しており、d_1-d_2,d_2-d_3,・・・,d_(i-1)-d_iは複数の追尾魚の内部距離データについての一連の(連続する)区分範囲を示している。一実施形態では、入射角データの各区分範囲はその各範囲(間隔)が-1°から0°,0°から1°等となるように1°に対応させており、内部距離データの各間隔は内部距離データが0mから-0.001m、-0.001mから-0.002m等となるように0.001m(メートル)に対応させている。
内部距離データと対応する入射角データの区間毎のカウント値は表5に格納されている。したがって、表5は、複数の魚の全体的な内部構造に対応する。一実施形態によれば、内部構造情報部114は複数の魚の全体的な内部構造を例えば表5の形式で格納している。
図7および図8を参照して、ヒストグラム算出部702は、複数の魚の内部構造から、すなわち、表5に基づいて複数の魚の入射角および内部距離の分布を示すヒストグラム800を生成する。別の実施形態として、内部構造情報部114は複数の魚の全体的な内部構造を、例えば、ヒストグラム800の形態で格納する。ヒストグラム800は表5で表される複数の魚の全体的な内部構造のグラフである。
ヒストグラム800は、表5に示す入射角データと内部距離データの値の各区分範囲に入る個数(カウント)を示している。一実施形態では、ヒストグラム800は生け簀網200で養殖された29,672匹のブリを追跡、データ収集、分析することによって得られた。
ヒストグラム800の密集領域は、最も頻繁に発生する(入射角-内部距離)の組み合わせを示す。上述したように、トランスデューサ102は、送信波を水面付近から下方に向けて送信するように設置されている。したがって、ヒストグラム800の横軸の負の値は浮き袋の位置(基準位置)から見た魚の背部側を意味し、正の値は浮き袋の位置から見た魚の腹部側を意味する。
図9Aは、ヒストグラム800から得られた生け簀網200内を遊泳する魚の浮き袋と背部の相対位置を示している。例えば、ヒストグラム800の傾向(すなわち、ヒストグラム800の密集した領域)に曲線(CF、以下「適合曲線」という)を適合させ、平均重量算出部704はヒストグラム800から適合曲線(CF)から基準位置(浮き袋)までの内部距離D1,D2およびD3を、入射角A1,A2およびA3に対応させてそれぞれ抽出する。内部距離D1、D2、D3は、それぞれ超音波の追尾魚400への入射角A1、A2、A3における生け簀網200内の魚の全体的な内部距離を示す。適合曲線(CF)は、既存の曲線あてはめ(カーブフィッティング)アルゴリズムを使用して自動または手動で適合させることができる。
図9Bは、魚900などの複数の水生動物の全体的な内部構造、および異なる入射角A
1、A2、およびA3で得られた全体的な内部距離D1、D2、およびD3を示す。内部構造情報部114は、互いに異なる入射角に対して算出される内部距離の全体像を見たときの対応関係を求め、内部距離と異なる入射角との対応関係を複数の水生動物(魚)の全体的な内部構造として、例えば、表5またはヒストグラム800の形式で格納する。
本実施形態では、所与の入射角における背部-浮き袋間距離は適合曲線(CF)を用いて測定されるが、本発明の範囲はこれに限定されない。様々な他の実施形態として、所与の入射角において、最大カウントに対応するヒストグラム800上の領域と基準位置(浮き袋)との間の距離を代わりに使用して、本発明の範囲から逸脱することなく、背部-浮き袋間距離を測定することもできる。
図7に戻って、平均重量算出部704は、複数の内部距離(ヒストグラム800に対応)のそれぞれを所定値でべき乗しそれらを乗算して追跡された複数の魚の平均重量を算出する。平均重量の具体的な算出式は以下のように表される。
Figure 2022158949000012
ここで、所定の超音波入射角Amにおいて、適合曲線CFと基準位置(上記ヒストグラムの例では浮き袋)との距離Dm(1≦m≦M)が算出され、γm(0≦m≦M)は、ハマチなど所定の魚種に対して実験データに基づいて定められる所定値である。
図示していないが、信号処理部106は魚の内部構造および重量に関するデータを表示するための表示データを生成する。ここで生成されたデータは、さらに信号処理部106に接続された適切な表示装置(図示せず)に表示データとして出力させてもよい。
一実施態様では生け簀網200内の個々の追尾魚400の重量およびすべての魚の平均重量は、個々の追尾魚400の内部構造とすべての魚の全体的な内部構造に基づいて測定されるが、本発明の範囲はこれに限定されない。他の実施形態として本発明の範囲から逸脱することなく、追尾魚400の重量に限定されず、追尾魚のサイズを測定することもできる。すなわち、個々の追尾魚400のサイズおよび生け簀網200内のすべての魚の平均サイズを、個々の追尾魚400の内部構造およびすべての魚の全体的な内部構造に基づいて測定することも可能となる。ここでいう魚のサイズは、いわゆる魚の大きさを示す意味であり、魚体長、魚体高、魚体幅などの少なくとも1つの意味を含む。
図10Aは本発明の一実施形態による、トランスデューサ102が単一の受信チャネルを含む場合の入射角θの算出を示す上面図であり、図10Bは同様の場合の側面図である。
図10Aおよび図10Bに示すように、追尾を受ける魚1000(以下「追尾魚1000」という)が、生け簀網200内の固定位置に鉛直下向きに配置された単一ビームトランスデューサ102(すなわち、単一の受信チャネルを含むトランスデューサ102)の下を直線的に泳いでいるものとする。図10Aおよび図10Bに示される三次元直交座標系(3Dデカルト座標系)において、トランスデューサ102はその中心に配置されている。追尾魚1000はトランスデューサ102から距離rの位置を速度vで泳いでいる。
時間t=0で追尾魚1000はYZ平面を横切る。距離rは数式7に示す方程式(双曲線)に従って時間tとともに変化する。
Figure 2022158949000013
ここで、tpは距離rが最小のときの時間tに対応し、rpは追尾魚1000とトランスデューサ102との間の最小距離である。
図10Bに示すように、入射角θは、魚-トランスデューサベクトル1001(すなわち、追尾魚1000とトランスデューサ102とを接続する第1の線)と垂直ベクトル1002(すなわち、追尾魚1000が泳いでいる方向に垂直な第2の線)との間の角度である。時刻tにおける入射角θは数式8で表される。
Figure 2022158949000014
図11は、追尾魚1000が単一の受信チャネルトランスデューサ102の下を泳ぐときに、互いに異なる時間インスタンス、つまりPing n,n+1,n+2およびn+3それぞれで生成される様々なエコー信号である1101,1102,1103および1104を描いている。
各Pingの間、追尾魚1000からトランスデューサ102までに相当する距離は魚1000の浮き袋から超音波が反射して戻るのに要する時間を測定し、その時間に水中の音速を乗算し結果を2で除算することによって算出することができる。各Pingに対する距離rは次のように示される。
Figure 2022158949000015
図10Bを再び参照すると、追尾魚1000とトランスデューサ102との間の距離は、双曲線の数式9に従い時間に伴って変化すると想定される。
Figure 2022158949000016
ここで、rは距離、tは時間である。
数式9のパラメータa,bおよびcは、例えば、最小二乗法を用いて求められる。魚の速度vおよび時間tpは次の数式10および数式11を用いて算出される。
Figure 2022158949000017
Figure 2022158949000018
ここで、超音波入射角算出部110は、各Pingでの数式8に追尾魚1000の速度vの値と時間tpを代入して入射角θを算出する。本発明に関連して、トランスデューサ102が第1および第2の超音波(すなわち、第1および第2のPing nおよびn+1)に基づいて、第1のエコー信号1101および第2のエコー信号1102を生成する場合、第1の距離r_nおよび第2の距離r_(n+1)は、それぞれ上述のように算出される。
本実施形態では、第2の超音波は第1の超音波が送信された後に送信される。このようにして、2番目の時間インスタンスでは、超音波入射角算出部110は、第1のエコー信号1101における水生動物(すなわち、追尾魚1000)とトランスデューサ102との間の第1の距離r_nと、第2のエコー信号1102における水生動物とトランスデューサ102との間の第2の距離r_(n+1)とに基づいて、第2の入射角θ_(n+1)を算出する。超音波入射角算出部110は、第1および第2の距離r_n,r_(n+1)が双曲線に基づいて時間とともに変化すると仮定して、数式9を用いて第2の入射角θ_(n+1)を算出する。変形例として、第1および第2の距離r_n,r_(n+1)の2つの距離だけではなく、3つ以上の距離(第1、第2および第3の距離r_n,r_(n+1),r_(n+2))を使ってもよい。この場合、例えば、超音波入射角算出部110は、第1、第2および第3の距離r_n,r_(n+1),r_(n+2)が双曲線に基づいて時間とともに変化すると仮定して、数式9を用いて第3の入射角θ_(n+2)を算出する。
上述の実施形態では、トランスデューサ102は一つの位置に固定され、固定された方向に、すなわち、上方から魚に向けて超音波を送信するとしているが、本発明の範囲はそれに限定されない。他の実施形態として、本発明から逸脱することのない範囲で、トランスデューサ102をモータ1200に結合して、図12に示されるような2つの異なる時間インスタンス(Ping)で異なる方向に第1の超音波および第2の超音波を魚に送信するようにしてもよい。
図12に示されるように、モータ1200はトランスデューサ102に結合されており、トランスデューサ102を移動(例えば、回転)させて、トランスデューサ102が第1の超音波と第2の超音波を送信する方向を変更するように構成されている。トランスデューサ102は、第1の超音波を第1の時間インスタンス(第1のPing n-1)において第1の方向に送信し、第2の超音波を第2の時間インスタンス(第2のPing n)において第1の方向とは異なる第2の方向に送信する。
本実施形態では、単一のトランスデューサ102が魚に向けて超音波を送信しその反射波を受信するために使用されるが、本発明の範囲はそれに限定されない。他の実施形態として、本発明から逸脱しない範囲において、魚に向けて超音波を送信しその反射波を受信するために、2つ以上のトランスデューサを使用してもよい。
図13は、第1のトランスデューサ素子1302と第2のトランスデューサ素子1304を有するトランスデューサを使用した、魚1300の追跡の様子を示す(ここでは「追尾魚1300」という)。
第1のトランスデューサ素子1302と第2のトランスデューサ素子1304は複数のPing上の同一の魚を追跡するために使用され、追尾魚1300の各位置で超音波入射角と内部距離を算出する。第1のトランスデューサ素子1302と第2のトランスデューサ素子1304は互いに異なる位置と異なる方向に向けて配置されてもよい。すなわち、第1のトランスデューサ素子1302と第2のトランスデューサ素子1304は互いに所定の距離だけ離れて配置され、また互いに異なる方向に向けて配置されていてもよい。こうして第1のトランスデューサ素子1302と第2のトランスデューサ素子1304は互いに異なる方向に第1および第2の超音波をそれぞれ送信する。第1のトランスデューサ素子1302と第2のトランスデューサ素子1304は受信波を互いに区別できるように、第1の超音波および第2の超音波をそれぞれ異なる周波数で同時に送信するようにしてもよい。
第1の超音波および第2の超音波それぞれの反射波に基づいて、第1のトランスデューサ素子1302と第2のトランスデューサ素子1304は追尾魚1300を検出する。第1のトランスデューサ素子1302と第2のトランスデューサ素子1304が同一の追尾魚1300を検出した場合、第1のトランスデューサ素子1302によって検出された魚の三次元位置は第1のトランスデューサ素子1302の位置を参照して算出され、第2のトランスデューサ素子1304によって検出された魚の三次元位置は第2のトランスデューサ素子1304の位置を参照して算出される。
第1のトランスデューサ素子1302と第2のトランスデューサ素子1304の相対位置、すなわち、第1のトランスデューサ素子1302と第2のトランスデューサ素子1304間の所定の距離があらかじめ分かっているので、両トランスデューサ素子1302,1304によって検出された魚が同じ位置にあるか否か、つまり、それらが実際に同じ魚、すなわち追尾魚1300であるか否かを判定することができる。
さらに、追尾魚1300について、第1の魚-トランスデューサベクトル1306および第2の魚-トランスデューサベクトル1308、ならびに遊泳方向ベクトル1310が得られる。このように、第1の魚-トランスデューサベクトル1306,第2の魚-トランスデューサベクトル1308および遊泳方向ベクトル1310とに基づいて、追尾魚1300について、第1および第2の両超音波に対応する2つの入射角と、対応する内部位間距離とを同時に求めることができる。
上記実施形態では、トランスデューサ102は、主に所定のビーム幅の超音波ビームを追尾魚1300の上方から鉛直下方に送信するように構成されている。しかしながら、追尾魚1300に対するトランスデューサ102の位置およびビームの向きに関して特に制限はない。トランスデューサ102は任意の位置に配置することができ、また魚の少なくとも一部がビーム内にある限りビームを任意の方向に向けることができる。
上記実施形態では、複数のPingにおける内部距離を算出した後、個体魚の重量を測定しているが、このように限定されるわけではない。個体魚の重量は、例えば、入射角θ_1における内部距離d_1を算出した後に、数式12を用いて算出することができる。
Figure 2022158949000019
ここで、β0およびβ1は特定の魚種についてあらかじめ定められた値である。
さらに、魚がいる水深や魚の遊泳速度に応じてトランスデューサ102が送信する超音波ビームの幅を調整して追尾魚の検出精度を向上させてもよい。一実施形態では、ビームの幅は魚がいる水深に反比例する。魚がいる水深の変化に対するビーム幅の変化は、以下の表7のように図示することができる。
Figure 2022158949000020
さらに、一実施形態では、ビームの幅は魚の遊泳速度に正比例する。魚の遊泳速度の変化に対するビーム幅の変化は、以下の表8のように示すことができる。
Figure 2022158949000021
図14は、本発明の実施形態による、水生動物の形状算出方法(魚形状算出方法)1400を示すフローチャートである。水生動物形状算出方法1400の各種ステップについては、図1を参照してすでに説明した。
ステップ1402において、トランスデューサ102は第1および第2の超音波を水生動物に向けて送信し、ステップ1404において、トランスデューサ102は水生動物(魚)で反射された第1の反射波および第2の反射波から第1のエコー信号および第2のエコー信号をそれぞれ生成する。
ステップ1406では、超音波入射角算出部110は、第1のエコー信号および第2のエコー信号に基づいて、第1の超音波入射角および第2の超音波入射角をそれぞれ算出する。
ステップ1408では、部位間距離算出部112は、第1のエコー信号に基づいて水生動物(魚)の第1の部位と第2の部位との間の第1の内部距離を算出する。ステップ1410で部位間距離算出部112は、第2のエコー信号に基づいて水生動物(魚)の第1の部位と第2の部位との間の第2の内部距離を算出する。
内部構造情報部114は、ステップ1412において、第1の入射角と第1の内部距離とを第1の入射角-内部距離対として記憶し、ステップ1414において、第2の入射角と第2の内部距離を第2の入射角-内部距離対として記憶する。ステップ1416において、内部構造情報部114は、第1および第2の入射角-内部距離対に基づいて、水生動物(魚)の内部構造を記憶する。
本明細書に記載されるいずれかの特定の実施形態に従えばすべての目的または利点が達成され得るとは必ずしも限らない。したがって、例えば、当業者は特定の実施形態は、本明細書に教示または示唆される他の目的または利点を必ずしも達成するとは限らず、本明細書に教示される1つの利点または複数の利点を達成させ、または最適化させるように構成し直せばよい。
本明細書に記載される全てのプロセスは、1つ以上のコンピュータまたはプロセッサを含むコンピューティングシステムによって実行されるソフトウェアコード部において具体化され、完全に自動化されてもよい。ソフトウェアコード部は、任意のタイプの一時的でないコンピュータ可読媒体または他のコンピュータ記憶装置に格納することができる。いくつかまたは全ての方法は、専用のコンピュータハードウェアに具現化され得る。
本明細書に記載されるもの以外の多くの他の変形例が、この開示から明らかである。例えば、実施形態に依存して、本明細書に記載されたアルゴリズムのいずれかの特定の動作、イベント、または機能を、異なるシーケンスで実行することができ、全体として(例えば、アルゴリズムを実行するためにすべての記述されたアクションまたはイベントが必要とされるわけではない)追加、マージ、または除外することができる。さらに、実施形態、操作またはイベントは、順次ではなく、例えば、マルチスレッド、割り込み処理、または複数のプロセッサまたはプロセッサコア、または他の並列アーキテクチャによって、並列に実行される。さらに、異なるタスクまたはプロセスは、一緒に動作することができる異なるマシンおよび/またはコンピューティングシステムによって実行することができる。
本明細書に開示された実施形態に関連して記載された様々な例示的論理ブロックおよび部は、プロセッサなどのマシンによって実装または実行することができる。プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、代わりに、プロセッサは、コントローラ、マイクロコントローラ、ステートマシン、またはそれらの組み合わせであってもよい。プロセッサは、コンピュータ実行可能命令を処理するように構成された電気回路を含むことができる。別の実施形態では、プロセッサは、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはコンピュータ実行可能命令を処理することなく論理演算を実行するその他のプログラマブルデバイスを含む。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組み合わせとして実装することもできる例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)とマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた1つ以上のマイクロプロセッサ、またはその他の任意のそのような構成。本明細書では、主にデジタル技術に関して説明するが、プロセッサは、主にアナログコンポーネントも含むことができる。例えば、本明細書に記載された信号処理アルゴリズムの一部または全ては、アナログ回路またはアナログとデジタルの混合回路によって実施することができる。コンピューティング環境は、マイクロプロセッサ、メインフレームコンピュータ、デジタル信号プロセッサ、ポータブルコンピューティングデバイス、デバイスコントローラ、またはデバイス内のコンピューティングエンジンに基づくコンピュータシステムを含むが、これらに限定されない任意のタイプのコンピュータシステムを含むことができる。
上述の実施形態には多くの変形および修正が可能であり、その要素は他の許容可能な例の中の1つであると理解されるべきであることを強調されたい。そのような変更および変形の全ては、本明細書において本発明の範囲内に含まれることが意図されており、以下の特許請求の範囲によって保護されている。
100 水生動物形状(魚)算出装置
102 トランスデューサ
104 送受信部
106 信号処理部
108 追尾部
110 超音波入射角算出部
112 部位間距離算出部
114 内部構造情報部
116 重量算出部
200 生け簀網
202 フレーム
204 フロート
206 ネット(網)
208 桟橋
210 フロート
400 追尾魚(追跡対象の水生動物)
401 魚-トランスデューサベクトル
402 遊泳方向ベクトル
404 鉛直方向ベクトル
700 水生動物形状(魚)算出装置
702 ヒストグラム算出部(分布算出部)
704 平均重量算出部
900 追尾魚
1000 追尾魚
1001 魚-トランスデューサベクトル
1002 遊泳方向ベクトル
1200 モータ
1300 追尾魚
1302 第1のトランスデューサ素子
1304 第2のトランスデューサ素子
1306 第1の魚-トランスデューサベクトル
1308 第2の魚-トランスデューサベクトル
1310 遊泳方向ベクトル

Claims (20)

  1. 水中に存する水生動物に向けて第1の超音波と第2の超音波を送信して、前記水生動物でそれぞれ反射される第1の反射波から第1のエコー信号を、第2の反射波から第2のエコー信号をそれぞれ生成するトランスデューサと、
    前記第1のエコー信号に基づいて前記水生動物に対する前記第1の超音波の第1の入射角を、前記第2のエコー信号に基づいて前記水生動物に対する前記第2の超音波の第2の入射角を、それぞれ算出する入射角算出部と、
    前記第1のエコー信号に基づいて前記水生動物の第1の部位と該部位とは異なる第2の部位との間の第1の内部距離を算出し、
    前記第2のエコー信号に基づいて前記水生動物の前記第1の部位と前記第2の部位との間の第2の内部距離を算出する部位間距離算出部と、
    前記第1の入射角と前記第1の内部距離を第1の入射角-内部距離対として、
    前記第2の入射角と前記第2の内部距離を第2の入射角-内部距離対として、それぞれ記憶し、
    前記第1の入射角-内部距離対と前記第2入射角-内部距離対に基づいて前記水生動物の内部構造を記憶する内部構造情報部と、
    を備える水生動物形状算出装置。
  2. 請求項1に記載の水生動物形状算出装置であって、
    前記第2の超音波は、前記第1の超音波の送信後に送信され、
    前記入射角算出部は、前記第1のエコー信号における前記水生動物と前記トランスデューサとの間の第1の距離と、前記第2のエコー信号における前記水生動物と前記トランスデューサとの間の第2の距離とに基づいて、前記第2の入射角を算出する、
    水生動物形状算出装置。
  3. 請求項2に記載の水生動物形状算出装置であって、
    前記入射角算出部は、前記第1の距離と前記第2の距離がそれぞれ時間とともに双曲線に沿って変化すると仮定して前記第2の入射角を算出する
    水生動物形状算出装置。
  4. 請求項1の請求項に記載の水生動物形状算出装置であって、
    前記入射角算出部は、
    前記第1のエコー信号に基づいて、前記トランスデューサのビーム内に存する水生動物の第1の位置を算出して前記第1の入射角を算出し、
    前記第2のエコー信号に基づいて、前記トランスデューサのビーム内に存する水生動物の第2の位置を算出して前記第2の入射角を算出する
    水生動物形状算出装置。
  5. 請求項4に記載の水生動物形状算出装置であって、
    前記入射角算出部は、インターフェロメトリを用いて前記第1の位置および前記第2の位置をそれぞれ算出する水生動物形状算出装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかの請求項に記載の水生動物形状算出装置であって、さらに、
    前記第1の内部距離を予め定められた第1の所定値で冪乗した値と、前記第2の内部距離を予め定められた第2の所定値で冪乗した値とを乗算し、前記水生動物の重量を算出する重量算出部
    を備える水生動物形状算出装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかの請求項に記載の水生動物形状算出装置であって、
    前記トランスデューサは、それぞれ前記水生動物を含む複数の水生動物に向けて、前記第1の超音波と前記第2の超音波を送信し、
    前記入射角算出部は、前記複数の水生動物について前記第1の入射角と前記第2の入射角を算出し、
    前記部位間距離算出部は、前記複数の水生動物について前記第1の内部距離と前記第2の内部距離を算出し、
    前記内部構造情報部は、前記複数の水生動物の前記内部構造を記憶する
    水生動物形状算出装置。
  8. 請求項7に記載の水生動物形状算出装置であって、さらに、
    前記複数の水生動物の前記内部構造から該複数の水生動物の前記入射角と前記内部距離の分布を算出する分布算出部を備え、
    前記内部構造情報部はさらに、前記分布を前記複数の水生動物の全体的な内部構造として記憶する
    水生動物形状算出装置。
  9. 請求項8に記載の水生動物形状算出装置であって、
    前記全体的な内部構造を示す分布は、区分された前記入射角と前記内部距離の各範囲にある前記複数の水生動物の該当個体数を示すヒストグラムである
    水生動物形状算出装置。
  10. 請求項8または請求項9に記載の水生動物形状算出装置であって、さらに、
    前記分布から複数の内部距離につき対応する複数の入射角で抽出し、抽出した複数の内部距離に基づいて平均重量を算出することにより、前記複数の水生動物の平均重量を算出する平均重量算出部を備える
    水生動物形状算出装置。
  11. 請求項10に記載の水生動物形状算出装置であって、
    前記平均重量算出部は、前記複数の内部距離につきそれぞれ所定値で冪乗した値の乗算に基づいて前記平均重量を算出する
    水生動物形状算出装置。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれかの請求項に記載の水生動物形状算出装置であって、さらに、
    前記トランスデューサに結合され、該トランスデューサが送信する前記第1の超音波を第1の方向に送信させ、前記第2の超音波を該第1の方向とは異なる第2の方向に送信させる、モータを備える
    水生動物形状算出装置。
  13. 請求項1に記載の水生動物形状算出装置であって、
    前記トランスデューサは、互いに所定の間隔を置いて配置され、前記第1の超音波を送信する第1のトランスデューサ素子と、前記第2の超音波を送信する第2のトランスデューサ素子を含む、
    水生動物形状算出装置。
  14. 請求項13に記載の水生動物形状算出装置であって、
    前記第1のトランスデューサ素子と前記第2のトランスデューサ素子はそれぞれ、前記第1の超音波と前記第2の超音波を互いに異なる方向に送信する、
    水生動物形状算出装置。
  15. 水中に存する水生動物に向けて第1の超音波と第2の超音波を送信して、前記水生動物でそれぞれ反射される第1の反射波から第1のエコー信号を、第2の反射波から第2のエコー信号をそれぞれ生成し、
    前記第1のエコー信号に基づいて前記水生動物に対する前記第1の超音波の第1の入射角を、前記第2のエコー信号に基づいて前記水生動物に対する前記第2の超音波の第2の入射角を、それぞれ算出し、
    前記第1のエコー信号に基づいて前記水生動物の第1の部位と該部位とは異なる第2の部位との間の第1の内部距離を算出し、前記第2のエコー信号に基づいて前記水生動物の前記第1の部位と前記第2の部位との間の第2の内部距離を算出し、
    前記第1の入射角と前記第1の内部距離を第1の入射角-内部距離対として、前記第2の入射角と前記第2の内部距離を第2の入射角-内部距離対として、それぞれ記憶し、
    前記第1の入射角-内部距離対と前記第2入射角-内部距離対に基づいて前記水生動物の内部構造を記憶する、
    水生動物形状算出方法。
  16. 請求項15に記載の水生動物形状算出方法であって、
    前記第2の超音波は、前記第1の超音波の送信後に送信され、
    前記第1のエコー信号における前記水生動物と前記トランスデューサとの間の第1の距離と、前記第2のエコー信号における前記水生動物と前記トランスデューサとの間の第2の距離とに基づき、前記第1の距離と前記第2の距離がそれぞれ時間とともに双曲線に沿って変化すると仮定して前記第2の入射角を算出する
    水生動物形状算出方法。
  17. 請求項15に記載の水生動物形状算出方法であって、
    前記第1のエコー信号に基づいて、前記トランスデューサのビーム内に存する水生動物の第1の位置を算出して前記第1の入射角を算出し、
    前記第2のエコー信号に基づいて、前記トランスデューサのビーム内に存する水生動物の第2の位置を算出して前記第2の入射角を算出する
    水生動物形状算出方法。
  18. 請求項17に記載の水生動物形状算出方法であって、
    前記第1の位置および前記第2の位置はそれぞれインターフェロメトリを用いて算出する
    水生動物形状算出方法。
  19. 請求項15乃至請求項18のいずれかの請求項に記載の水生動物形状算出方法であって、さらに、
    前記第1の内部距離を予め定められた第1の所定値で冪乗した値と、前記第2の内部距離を予め定められた第2の所定値で冪乗した値とを乗算し、前記水生動物の重量を算出する
    水生動物形状算出方法。
  20. コンピュータによって実行されたときに、コンピュータに次のことを行わせるコンピュータ実行可能命令を含むコンピュータプログラムであって、
    水中に存する水生動物に向けて送信された第1の超音波が前記水生動物で反射された第1の反射波から第1のエコー信号を、水中に存する水生動物に向けて送信された第2の超音波が前記水生動物で反射された第2の反射波から第2のエコー信号をそれぞれ生成させ、
    前記第1のエコー信号に基づいて前記水生動物に対する前記第1の超音波の第1の入射角を、前記第2のエコー信号に基づいて前記水生動物に対する前記第2の超音波の第2の入射角を、それぞれ算出させ、
    前記第1のエコー信号に基づいて前記水生動物の第1の部位と該部位とは異なる第2の部位との間の第1の内部距離を算出させ、前記第2のエコー信号に基づいて前記水生動物の前記第1の部位と前記第2の部位との間の第2の内部距離を算出させ、
    前記第1の入射角と前記第1の内部距離を第1の入射角-内部距離対として、前記第2の入射角と前記第2の内部距離を第2の入射角-内部距離対として、それぞれメモリに記憶させ、
    前記第1の入射角-内部距離対と前記第2入射角-内部距離対に基づいて前記水生動物の内部構造を記憶させる、
    コンピュータプログラム。
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