JP2019152661A - ソナーデータを圧縮する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水中聴音器アレイから受信したアナログ信号を測定し、信号がソナービーム形成システムに送信される、またはデジタル記憶デバイスに送信される前に、測定したアナログ信号からデジタルデータ信号の大幅に減量した集合にデータを変換する。【解決手段】大きいアレイの多素子ソナー検出器を使用するソナーシステムでは、データをソナー信号を反射する物体の空間位置についての情報に変換するために、生データがビーム形成器に伝送される前に、多素子アレイ中の検出器の各々について、生の位相および強度データが、スライス毎のチャネル毎に3ビット未満に減らされる。【選択図】図5

Description

本発明の分野は、表面から散乱されたソナー信号からの疎なデータの伝送および/または記憶の分野である。
以下の米国特許および米国特許出願、すなわち、8月20日にHansenらに発行された米国特許第6,438,071号、2008年12月16日にHansenに発行された米国特許第7,466,628号、Hansenに2009年2月10日に発行された米国特許第7,489,592号、2011年11月15日にSlossに発行された米国特許第8,059,486号、2011年3月1日にSlossに発行された米国特許第7,898,902号、2014年10月7日にSlossに発行された米国特許第8,854,920号、および2015年4月28日にSlossに発行された米国特許第9,019,795号は、本出願に関係する。Slossによって2015年10月30日に出願された米国特許出願第14/927,748号および第14/927,730号は、やはり本出願に関係する。
上で識別した特許および特許出願は、本発明の譲受人に譲渡され、組み込まれた材料を含むその全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
水中聴音器アレイから受信したアナログ信号を測定し、信号がソナービーム形成システムに送信される、またはデジタル記憶デバイスに送信される前に、測定したアナログ信号からデジタルデータ信号の大幅に減量した集合にデータを変換することが、本発明の目的である。
流体中に沈んだ1つまたは複数の物体は、物体にソナーパルスを向けること、および物体から反射されたソナー信号をソナー撮像アレイで記録することによって撮像される。反射されたソナー信号から計算されるデータは、物体のソナー画像を生成するために使用される。ソナー撮像アレイからの生データは、ソナー撮像アレイにより測定された、干渉する反射音波の位相および強度を、物体がソナーパルスを反射する物理的空間における点へと変換するビーム形成器へと送信される。ビーム形成器は、好ましくは、ソナーアレイから分離され、アレイとビーム形成器の間のデータリンクは、限定されたデータ伝送帯域を有してよい。ソナーアレイは、好ましくは、限定されたデータ記録能力を有してよい、遠隔操作船(ROV, remotely operating vehicle)に格納される。両方の場合において、生データは、好ましくは、伝送されるまたは記憶される生データの量を著しく減らすために取り扱われる一方、最終的なビーム形成したソナー画像をほんのわずかに劣化させる。
表面にソナー波を送信するソナー発生源および表面から反射されるソナー信号を受信するソナーアレイ受信デバイスを示すスケッチである。 水中聴音器の大きいアレイからのアナログ電気信号を受信すること、およびビーム形成器デバイスに伝送するためのデジタルデータの生のデータ集合を生成することにおける、プロセスステップを詳述する従来技術を示すフロー図である。 水中聴音器の大きいアレイから生のデジタルデータを受信すること、およびビーム形成器でソナー画像を生成することにおける、プロセスステップを詳述する従来技術のフローチャートである。 反射音波の単一の時間スライス中の単一の行について計算された、ソナー信号の実部の生データのデジタルデータ記録を示す図である。 反射音波の単一の時間スライス中の単一の行について計算された、ソナー信号の虚部の生データのデジタルデータ記録を示す図である。 図4Aおよび図4Bの、単一の行および単一のスライスデータについて計算された、音波強度の生データのデジタルデータ記録を示す図である。 単一のピング中のすべてのスライスについての、平均スライス強度対スライス数(時間)を示す生データを示す図である。 本発明の好ましい方法について示すフローチャートである。 反射音波の単一のスライスについて記録した、12ビットの生の位相データおよび強度の生データ、ならびに12ビットデータからビーム形成した画像データを示す図である。 反射音波の単一のスライスについて記録した、4つの位相だけ(すなわち、2ビット)の生データ、および12ビットデータからビーム形成した画像データを示す図である。 (A)と(B)は、12ビットの生データがビーム形成され、1つの圧縮技術によってビーム形成後に圧縮された、ビーム形成画像を示す図である。(C)と(D)は、2ビットの生データ(4つの位相)がビーム形成され、1つの圧縮技術によってビーム形成後に圧縮された、ビーム形成画像を示す図である。 発信するソナービームが送信された円錐形の空間を示すスケッチである。 従来技術の増幅器回路および従来技術のADCを示すスケッチである。 本発明の好ましい方法の1ビットコンパレータ回路を示すスケッチである。 本発明の好ましい方法の1ビット(実部、虚部)コンパレータ回路を示すスケッチである。 タイミングおよびラッチ信号を有する図9Cの回路を示すスケッチである。 回路によって戻される4つの位相を示す、図9Dの回路の入力および出力を示す図である。 ビーム形成器に伝送するためにただ2つの位相を生成するため、または記憶装置に送信するために使用されるタイミングおよびラッチ信号を有する、図9Bの回路を示すスケッチである。
表、チャート、テキストなどの形式で表されたデータよりも、視覚的な形式で表されたデータは、人間にはるかに良好に理解されることが、長い間知られている。しかし、棒グラフ、折れ線グラフ、マップ、または地形図として視覚的に表されるデータでさえ、それらを解釈するために、経験およびトレーニングが必要である。しかし、人間は、最良で最速のコンピュータでさえ、解釈するのが不可能である、視覚的な画像におけるパターンを、迅速に認識および理解することができる。したがって、データを画像へと変えるのに、多くの努力が費やされている。
特に、光に関係しないデータから生成される画像は、生成するのが困難である。1つのそのようなタイプのデータはソナーデータであり、ここで、ソナー信号パルスは、発生器からある容量の流体へと送出され、音波を当てられた容量の中の物体からの反射された音エネルギーが、1つまたは複数の検出器素子によって記録される。「音波を当てられた容量」という用語は、当業者には知られており、本明細書では、音波が向けられるある容量の流体であると規定される。本発明では、ピングと呼ばれる音波のソナー信号パルスが送出され、ソナー信号パルスは、およそ円錐形の容量の水に音波を当てる。
図1は、水中に、超音波ソナー生成器またはピング生成器12を保有する船舶10のスケッチを示す。発信ピングの発信音波13が、水中に浮遊する物体14上に当たり、音波16が多素子ソナー検出器19に向けて反射し戻される。物体14は、水中に浮遊してよく、海底15上にあってよく、または海底15の中に埋まっていてよい。音波17は、海底15からソナー検出器19に向かって、やはり反射されるのが示される。音波16および17は、水の表面11からも反射される場合がある(図示せず)。一連の発信ピングパルスは、発信ピング周波数Pfで送出されてよい。ソナーピングは、一般的に一定の音周波数fを有する(従来技術において、チャープパルスピングと呼ばれる方法では、周波数fがピング期間中に変えられることがあり、ここでは、パルス周波数は、パルスを通して単調に増加または減少する)。マスタ発振器(図示せず)が、周波数fで矩形波電圧出力を生成し、ピング生成器が、マスタ発振器を使用して、マスタ発振器と同相で発信正弦波音波を生成する。発信ピング長lpおよび発信ピング時間tpは、水中の音の速さに関係する。好都合な発信ピング長lpは約15メートルである。
一連の発信ピングパルスは、ピング周波数Pfで送出されてよい。音波13は、物体14への円錐形ビームとして伝播するのが示される。反射音波16は、多素子ソナー検出器アレイ19の各検出器素子によって受信され、多素子ソナー検出器アレイ19は、各素子において、反射されたピング音波の圧力を測定し、素子に当たる音波の振幅対時間を表すアナログ電気電圧信号を戻す。
反射されたピング信号は、スライス時間tsを有する一連のスライスへと細分される場合がある。
各素子からのアナログ電気電圧信号は、デジタル化され、多素子検出器の各々における、反射されたソナー波の位相および強度を表す生データを与えるように取り扱われる。
マスタ発振器矩形波は、マスタ発振器矩形波のエッジに対して周波数4fのタイミングでパルスを提供するために使用される。そのため、各検出器における受信信号は、マスタ発振器の位相0度、90度、180度、および270度でサンプリングされる。マスタ発振器に対する、0度および180度におけるサンプルは、反射音波の位相の実部を与え、90度および270度におけるサンプルは、虚部を与える。
反射されたピング信号は、スライス時間tsおよびスライス長lsを有する一連のスライスへと細分される場合がある。好都合なスライス長lsは4cmであり、好都合なピング長lpは約15メートルである。
次いで、デジタル化したデータが、検出器からの範囲、および2つの直交する角度の関数として、3次元空間極座標中の点を提供するために、ビーム形成器プログラムで変換される。極座標空間中のこれらの点は、さらに、一般的に、3次元直交座標空間中のデータとして表される。点のデータは、次に、例えば海底上の高さ、または表面の下の深さとしての、「z」座標として表されてよく、一方、x座標およびy座標は、例えば西および北として選択することができる。他の例では、x座標またはy座標は、壁または他の長くほとんど真っ直ぐな物体に平行に選択することができる。
ソナーデータの1つの特性は、音波が当てられる容量が、一般的に、1つだけまたは少数の対象の物体を有する水であるために、ソナーデータが非常に疎であることである。ある容量の流体は、一般的に、3次元直交座標空間中の一連の立方体へと分割され、データは、長さlsの辺を有する立方体の小さい割合から戻される。ソナー画像の解像度は、立方体の直線の寸法lsに反比例し、一方、各検出器素子からの信号を記録して信号がどこから来たのかを計算する計算コストは、立方体寸法の3乗に反比例する。ここで、解像度と、受信データから画像を生成するのにかかるコンピュータ能力および時間との間にはトレードオフがある。
他の電磁または超音波撮像技術では、データは非常に密である。ソナー撮像に関係しない技術分野において、医療用撮像は、本質的に、各ボクセルからの信号を有し、CTスキャン、MRIスキャン、PETスキャン、および超音波撮像のような撮像のための技法は、疎なソナーデータには適用可能でない。同様に、石油およびガスの探索における、岩石層のデータを戻すため、地表面から地球の深部へ送出される音波からの信号は、密なデータを生成し、そのような分野のために開発された技法は、一般的に、ソナー撮像の技術分野の当業者には知られていない、または使用されないことになる。
本発明は、例えば、遠隔操作船(ROV)における、ビーム形成器セクションまたはデータ記憶システムに送信される、ソナー検出アレイからの生データの量を減少させるために使用される。ビーム形成器は、従来技術では、反射音波についての位相および振幅情報の形式で未圧縮データを受信するが、ここでは、多素子検出器に音波を散乱し戻す物体の位置の3次元空間マップを提供するプロセスで、データを著しく圧縮することになる。例えば、2つの直交する角度の個別の値の、各々の解像度素子について、ただ1つの範囲がビーム形成器によって戻されることになる。通常は、2つの直交する角度の任意の特定の値について、単一の解像度素子の範囲を与えるために、「第1超閾」(FAT, first above threshold)強度信号、または最大強度(MAX)信号が選択されることになる。FAT信号の閾値を設定することによって、例えば、柔らかい組織を有し、金属物体または海底よりも反射率が低い魚からの信号を無視することができる。ここで、例えば、他の範囲から戻される強くない信号が無視される場合、大量のデータを捨てることになる。
従来技術における信号受信および処理が、図2および図3に描かれるフローチャートに示される。ソナー受信アレイ19は、2つの電極間に挟まれたピエゾ電気材料を備える。1つの電極は、電極のアレイを設けるためにエッチングされる。(このセクションで議論される例では、アレイは、各々がおよそ3.5×3.5mmの寸法を有し、個々の電極間の間隔が0.5mmである、48×48個の素子である。)アレイ中の各々の3.5×3.5mmの素子にピンが取り付けられ、48個の素子の各行中のピンは、48個のプリント回路板の1つに取外し可能に取り付けられる。図2は、プリント回路板にマイクロボルトのアナログ電気信号を搬送する48×48のチャネルの表現を示す。48個のPCB板の各々は、さらなる処理のために、マイクロボルトレベルの信号をボルトレベルの信号にする48個の増幅回路20を有する。信号は、高周波ノイズをフィルタ除去するためにローパスフィルタ21を通過し、次いで、10ビットまたは12ビットアナログデジタル変換回路(ADC)22に至る。ADCは、1.5MHzで、またはソナー周波数の4倍の周波数でアナログ電気信号をサンプリングし、このことによって、ソナー受信器の4×4mm区域の解像度素子の各々の区域にわたって、音波の振幅および位相のデジタル表現が与えられる。アレイ全体からのデジタルデータストリームは、10ビットエンコーダでは、34Gビット/秒である。ADC22からの各出力ストリームは、送出ソナー信号の位相を与える信号入力を有する四位相(Quadrature)エンコーダ23にわたされる。四位相エンコーダ23からの出力は、2034チャネルの各々についての数であり、各数は、実部および虚部を有し、各部は10ビット精度を有する。ソナー波の強度は、実部と虚部の平方の和の平方根によって与えられる、各々の4×4mmの区域の中であり、信号の相対的位相は、実部と虚部の正規化ベクトル和によって与えられる。データは、ソナービームの4cmのスライス長にわたって実部および虚部を平均化するフィルタ24にわたされ、信号をチャネルアグリゲータ25にわたす。アグリゲータは、ビーム形成器セクションへ提示するため、生のスライスデータ26を提供する。
図3は、ビーム形成器による生データの取扱いのフローチャートである。判定ステップ30では、生データを、トップエンド30のビーム形成器に(水面の船舶10またはエコースコープをサポートする他の構造物へのビーム形成器に)、または生データ収集のための電子機器を含む水中コンテナ(ボトムエンド)中のビーム形成器セクション32に送信する。いずれかの場所のビーム形成器セクションが、検出器アレイの各素子に当たる音波の位相および振幅についてのデータを受信し、測定された音波が散乱された、検出器アレイに対する空間中の場所を計算する。トップエンドビーム形成器は、はるかに強力なコンピュータを使用することができるが、アレイ検出器からトップエンドへのデータ伝送レートが、効率的で高価でないデータ伝送には大きすぎる場合がある。
ビーム形成器は、各ピング、各範囲要素(スライス)、および2つの直交する角度の解像度素子の各々について計算を行い、「この3次元素子からの反射があるか?」という質問に答える。次いで、一般的に、ピング圧縮ステップ33において、ビーム形成器は、ピング圧縮を行い、測定データのほとんどを捨てる。1つのよく知られた圧縮ステップ34は、各々の角度の解像度素子についてただ1つの範囲を登録することである。示される2つの通常の圧縮方法は、予め設定した閾値より上の強度を有する第1の信号が、特定の角度の解像度素子中のどのボクセルに記録されているかを判定するFAT(第1超閾)方法、および特定の角度の解像度素子からの最大強度の戻されたソナー信号が範囲を登録するのに使用されるMAX圧縮方法である。他のタイプの圧縮技法35は、単一または少数のデータ点を保持するかどうかを決めるため、隣接スライスからのデータを使用する。例えば、大量の接触しているスライスおよび角度の解像度素子を、反射を持たないものとしてグループ化することができる。ピング毎のデータを比較して、観測した値がピング毎にほとんど変わらない場合、ビーム形成したデータを圧縮することもできる。
ビーム形成したデータは、同じ(例えば、4cmの1スライス長)である範囲で、解像度素子を有する円錐形ビームの映像をもたらす一方、2つの角度の解像度素子の空間次元は、範囲に応じて増大する。こうして、ビーム形成したデータは、測定される物体がアレイ検出器に近いと増大する2つの次元に解像度を有する。
図4A、図4B、および図4Cでは、それぞれ、単一のスライスについて、およびアレイ検出器の単一の48素子の行の各素子について戻される、実部、虚部、および計算された強度がもたらされる。
図4Cに示される強度は、パルスの強度をもたらすために、図4A、図4Bに示される実部と虚部を2乗すること、およびそれらを加えることによって計算される。各検出器における音波の位相は、実部をベクトルのx成分、虚部をベクトルのy成分としてプロットすることによってもたらされる。10ビットデータでは、ベクトルとx軸との間の角度を測定することによって、ベクトルが、反射音波の1024の可能な固有の位相のうちの1つを提供する。
図4Dは、1から457のスライス番号の関数として、アレイの2034個の全素子にわたって平均化した音の強度を与える。およそスライス250におけるピークは、海底の柔らかい材料よりもはるかに多く反射していたレンガ壁から反射する発信音パルスに起因した。
図5は、本発明の好ましい方法のフローチャートを示す。ブロック22から25は、図2に示されたものと同じである。ブロック50は、各素子について測定された音波の強度にしたがって信号ストリームが分割された、判定ステップである。強度が決定された値より低い場合、ステップ51において、位相が、予め規定された3ビット長の数に任意に設定される。強度が決定された値より高い場合、ステップ52において、位相は、10ビットから最上位3ビットの数に減らされる。各チャネルについて、3ビット長の位相の数だけが、ビーム形成器または記憶装置に送信される。
本発明の革新的なステップで、各スライスについて、48×48のチャネルアレイの各チャネルに、任意の単一の強度が選択されて使用される。本発明の代わりの好ましい方法では、アレイとは別個の測定デバイスが、反射されたソナー強度を測定するために使用され、その測定値がビーム形成器に伝送され、48×48個のアレイの各素子によって測定される別個の強度の代わりに使用される。この方法では、ビーム形成器に送信されるデータの量は、半分に削減され、各チャネルからの位相情報だけが、ビーム形成器に伝送される。
本発明者は、生データセクションからビーム形成器に送信される生データの量を大幅に減らすことができ、ビーム形成したデータは、依然として重要な情報を含むことになることを示してきた。
図6Aは、1つのスライスについての、48×48の検出器の各々の位相のカラー画像60を示し、図6Bは、同じスライスについての強度61を示し、図6Cは、すべての12ビット実部データおよび12ビット虚部データを使用してビーム形成器によって計算された海底の表現62を示す。図6Bは、1ビット(実部、虚部)に減らされた同じスライスデータを示し、ここで、位相は、4象限のうちの1つに制限され、スライス強度について単一の数が使用される。
図7(A)および図7(B)は、それぞれ、世界の空間データのMAX圧縮およびFAT圧縮を使用している、12ビットのビーム形成データから計算された画像を示す。図7(C)および図7(D)は、各スライスに選択された任意の強度だけを有する、4象限位相データを使用する同じ画像を示す。
ビーム形成器は、検出器アレイから左上の角で描かれ、下向きに延びるピング容量を表す、図8の図面中の各ボクセルから来る可能性がある反射を記録する。次いで、データは、通常の直交座標世界の空間へと変換される。
本発明の最も好ましい実施形態は、トップエンドに記録または伝送するため、生データを記録することと、圧縮データ集合を提供することの両方のために、より高価なADC回路の代わりに、より安価なコンパレータ回路を使用する。
図9Aは、従来技術のアナログ高利得増幅器90およびADC回路91の回路図を示す。図9Bは、入力信号からdc値Vrefを減算し、元の正弦波アナログ信号の1ビット矩形波表現を戻す増幅器92の回路図を示す。増幅器92は、最大出力に固定される、ハイ信号およびロー信号を戻す。図9Cは、入力が非常に小さい振幅を有する場合により安定な、図9Bとほぼ同様の矩形波を提供する、デュアルコンパレータ回路を示す。
375KHzの音波で、ある容量に音波を当てる典型的な例を考える。およそ16の375KHzのサイクルのパルス期間を有するパルスとしてトランスミッタから伝送される、375KHzのサイン波を生成するために、マスタの375KHz矩形波生成器を使用する。例として、0.1s毎にパルスを送出する。48×48個のアレイとして配置される2304個の水中聴音器のアレイがある。各水中聴音器は、トランスミッタの前の、音波が当たる容量からの、375KHzサイン波反射音を受信する。
従来技術の10ビットまたは12ビットADC回路よりも高価でない構成要素を使用して、伝送信号に対する、受信した375KHzサイン波信号の位相を算出することが望ましい。図9Bおよび図9Cでは、1.5MHzの矩形波を作るために、375KHzのマスタ矩形波から4×クロック信号を生成する。1.5MHzの信号は、375KHzで0、1、2、3をカウントする2ビット数を得るために、2ビットカウンタを通して供給される。
数は、伝送信号の(0、90、180、270)度の位相を表すことができる。各水中聴音器について、水中聴音器信号を増幅およびフィルタ処理して、V0(Vref)の平均値を中心とするV-とV+の間で変わる振幅を有するアナログサイン波を作る。Vrefよりわずかに高いVref+という値、およびVrefよりわずかに低いVref-という値を設定する。信号がVref+より高い場合、1の値を有するとみなされ、信号がVref-より低い場合、-1の値を有するとみなされる。Vref-とVref+の間の信号では、0の値を有するとみなされる。Vref-とVref+は両方とも、最大電圧V+および最小電圧V-と比較して非常に小さいため、ゼロはほとんど戻されない。両方についてゼロが戻されるとき、位相は45度に等しいと任意に設定する。
図9Dにスケッチされる2つのコンパレータ93および94を使用して、Vref+およびVref-に対する信号の比較が行われる。信号>Vref+の場合、コンパレータ93は1を出力する。信号<Vref-の場合、コンパレータ94は1を出力する。両方のコンパレータが同時に1を出力することはできない。両方のコンパレータが0を出力する場合、信号は、0の振幅を有するとみなされる。下の結果の表は、図9Cのデュアルコンパレータからの出力を示す。
コンパレータ93出力 コンパレータ94出力 出力振幅
0 0 0
1 0 1
0 1 -1
1 1 X(不可能)
図9Dの回路は、各水中聴音器に戻される信号の位相を、3ビットの数B0、B1、B3として出力するように使用される。実部および虚部ならびに位相角度が、図10に示される。
375KHzの受信音波の各サイクルで、実部の値および虚部の値をサンプリングしたい。虚部の値は、実部の値に対して、90度位相がずれている。
図9Dのレジスタブロック(R+、R-、I+、およびI-)は、それらのラッチ/クロック入力の+veエッジ遷移で、それらの入力値をサンプルアンドホールドすることになる。そのため、信号を0度でサンプリングする場合、信号は、実部(ラッチ実部)(R+およびR-)である。信号を90度でサンプリングする場合、信号は、虚部(ラッチ虚部)(I+およびI-)である。R+およびI+の値だけを使用して、信号の位相を判定することができる。値(R+、R-、I+、I-)のいずれかが1である場合、振幅は1である。逆に、(R+、R-、I+、I-)がすべて0である場合、振幅は単にゼロである。ひとたび3ビット(R+、I+、および振幅)のすべてがそろうと、ラッチ位相クロックを使用してそれらをラッチする。したがって、375KHzで固有の位相値を得る。図10に示されて戻される3ビットの数の16の可能な値のすべては、4つの位相だけに限定され、位相は、伝送情報の2ビットだけで記載できることに留意されたい。R+およびI+の値が、位相(2ビット、4値)を規定する。
2ビット出力についての位相の表
R+ I+ 位相 象限
0 0 45 0
1 0 135 1
1 1 225 2
0 1 315 3
2ビット、4位相のデータは、次いで、反射物体または海底の位置を計算するためにビーム形成器に送信される。
図11は、本発明の最も好ましい回路を示しており、ここで、図9Bの回路は、ビーム形成器への伝送のために1ビットのデータだけを作るものとして示される。この回路では、矩形波信号の虚部の情報のみが伝送される。正の場合、位相は、送信ソナー信号に対して、0度と180度の間であり、負の場合、送信ソナー信号に対して、180度と360度の間である。
本発明の方法への革新的な追加形態は、各スライスについて1つの強度測定を行い、その測定値をビーム形成器に伝送することである。苦心させる余分なデータがほとんどないため、強度測定値は、16、12、10、またはより少ないビットとして送信することができる。強度は、別個の水中聴音器で、または少数の水中聴音器のアレイによって戻される強度を測定することによって、測定することができる。別個の水中聴音器の区域は、好ましくは、水中聴音器のアレイ19の各々の区域の2倍から9倍である。あるいは、強度信号を生成するために、2×2ブロックまたは3×3ブロックの水中聴音器が、追加回路およびADCに接続される追加信号線を有することができる。
明らかに、本発明の多くの修正形態および変形形態が、上の教示に照らして可能である。したがって、本発明は、具体的に記載されたものとは別の方法で、添付した請求項の範囲内で、実行できることを理解されたい。
11 水の表面
12 超音波ソナー生成器またはピング生成器
13 発信ピングの発信音波
14 物体
15 海底
16 反射音波
17 音波
19 多素子ソナー検出器アレイまたはソナー受信アレイ
20 増幅器、増幅回路
21 ローパスフィルタ
22 10ビットまたは12ビットアナログデジタル変換回路、ADC
23 四位相エンコーダ
24 フィルタ
25 チャネルアグリゲータ
26 生のスライスデータ
30 トップエンド
32 ビーム形成器セクション
60 カラー画像
61 強度
62 海底の表現
90 アナログ高利得増幅器
91 ADC回路
92 増幅器
93 コンパレータ
94 コンパレータ

Claims (8)

  1. (a)ある容量の流体に音波を当てるステップであって、前記ある容量の流体がゼロ個以上の物体を含み、前記ある容量の流体が1つまたは一連の発信ソナーピングを用いて音波を当てられ、各発信ソナーピングがピング時間tpを有し、前記ピング時間tpがピング長lpを決定し、各ソナーピングがピング周波数fpを有し、前記ピング周波数fpが前記ピング時間tpの期間中に変化し得る、ステップ、および
    (b)前記1つまたは一連のピングの各々について、1つまたは複数の物体から反射された反射ソナー信号を受信するステップであって、前記反射ソナー信号が水中聴音器の大きいアレイによって受信され、水中聴音器の前記大きいアレイの各々が、水中聴音器の前記大きいアレイの各々によって受信される前記ソナー信号の圧力対時間を測定する、電気アナログ信号を生成する、ステップ、および
    (c)前記電気アナログ信号を変換して前記電気アナログ信号の生データデジタル記録を提供するステップ、および
    (d)前記反射ソナー信号がピング長lpを有し、前記ピング長lpが複数のピングスライスへと分割され、各ピングスライスがスライス長lsを有し、lsが指定された解像度によって決定され、前記生データデジタル記録が前記発信ソナーピングの一部の位相に参照される受信ソナー信号の相対位相θijsを含み、前記相対位相θijsが各水中聴音器i、j、および各ピングスライスについて記録され、前記相対位相θijsが各ピングスライスおよび各水中聴音器について単一のデジタル数によって表され、θijsが4より短いビット長を有するデジタル数であり、
    (i)コンピュータ可読記憶デバイス中に前記生データデジタル記録を記憶するステップ、または
    (ii)ソナー画像ビーム形成器に前記生データデジタル記録を伝送するステップのいずれか
    を含む方法。
  2. 水中聴音器の前記大きいアレイが、m×n個の素子を有する2次元平面アレイとして配列され、mとnの両方が24より大きい、請求項1に記載の方法。
  3. ステップ(d)が、前記生データデジタル記録が各ピングスライスについて単一のデジタル数により表されるスライス振幅を含むことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記スライス振幅の測定が、水中聴音器、または水中聴音器の前記大きいアレイを構成する単一の水中聴音器の区域と等しい区域もしくは単一の水中聴音器の区域より大きい区域の水中聴音器のグループを使用する、請求項3に記載の方法。
  5. 前記スライス振幅の測定が、水中聴音器、または水中聴音器の前記大きいアレイを構成する単一の水中聴音器の区域の2倍と9倍の間の区域の水中聴音器のグループを使用する、請求項4に記載の方法。
  6. (a)ある容量の流体に音波を当てるステップであって、前記ある容量の流体がゼロ個以上の物体を含み、前記ある容量の流体が1つまたは一連の発信ソナーピングを用いて音波を当てられ、各発信ソナーピングがピング時間tpを有し、前記ピング時間tpがピング長lpを決定し、各ソナーピングがピング周波数fpを有し、前記ピング周波数fpが前記ピング時間tpの期間中に変化し得る、ステップ、および
    (b)前記1つまたは一連のピングの各々について、1つまたは複数の物体から反射された反射ソナー信号を受信するステップであって、前記反射ソナー信号が水中聴音器の大きいアレイによって受信され、水中聴音器の前記大きいアレイの各々が、水中聴音器の前記大きいアレイの各々によって受信される前記ソナー信号の圧力対時間を測定する、電気アナログ信号を生成する、ステップ、および
    (c)前記電気アナログ信号を変換して前記電気アナログ信号の生データデジタル記録を提供するステップ、および
    (d)前記反射ソナー信号がピング長lpを有し、前記ピング長lpが複数のピングスライスへと分割され、各ピングスライスがスライス長lsを有し、lsが指定された解像度によって決定され、前記生データデジタル記録が前記発信ソナーピングの一部の位相に参照される受信ソナー信号の相対位相θijsを含み、前記相対位相θijsが各水中聴音器i、j、および各ピングスライスについて記録され、前記相対位相θijsが各ピングスライスおよび各水中聴音器について単一のデジタル数によって表され、θijsが3より短いビット長を有するデジタル数であり、
    (i)コンピュータ可読記憶デバイス中に前記生データデジタル記録を記憶するステップ、または
    (ii)ソナー画像ビーム形成器に前記生データデジタル記録を伝送するステップのいずれか
    を含む方法。
  7. 前記電気アナログ信号を変換して前記電気アナログ信号の生データデジタル記録を提供する前記ステップ(c)が、コンパレータ回路技術を用いて実行される、請求項6に記載の方法。
  8. (a)ある容量の流体に音波を当てるステップであって、前記ある容量の流体がゼロ個以上の物体を含み、前記ある容量の流体が1つまたは一連の発信ソナーピングを用いて音波を当てられ、各発信ソナーピングがピング時間tpを有し、前記ピング時間tpがピング長lpを決定し、各ソナーピングがピング周波数fpを有し、前記ピング周波数fpが前記ピング時間tpの期間中に変化し得る、ステップ、および
    (b)前記1つまたは一連のピングの各々について、1つまたは複数の物体から反射された反射ソナー信号を受信するステップであって、前記反射ソナー信号が水中聴音器の大きいアレイによって受信され、水中聴音器の前記大きいアレイの各々が、水中聴音器の前記大きいアレイの各々によって受信される前記ソナー信号の圧力対時間を測定する、電気アナログ信号を生成する、ステップ、および
    (c)前記電気アナログ信号を変換して前記電気アナログ信号の生データデジタル記録を提供するステップ、および
    (d)前記反射ソナー信号がピング長lpを有し、前記ピング長lpが複数のピングスライスへと分割され、各ピングスライスがスライス長lsを有し、lsが指定された解像度によって決定され、前記生データデジタル記録が前記発信ソナーピングの一部の位相に参照される受信ソナー信号の相対位相θijsを含み、前記相対位相θijsが各水中聴音器i、j、および各ピングスライスについて記録され、前記相対位相θijsが各ピングスライスおよび各水中聴音器について単一のデジタル数によって表され、θijsが4より短いビット長を有するデジタル数であるコンパレータ回路技術を用いて測定され、
    (i)コンピュータ可読記憶デバイス中に前記生データデジタル記録を記憶するステップ、または
    (ii)ソナー画像ビーム形成器に前記生データデジタル記録を伝送するステップのいずれか
    を含む方法。
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