JP2022158511A - 医用画像処理装置、医用画像診断装置、磁気共鳴イメージング装置および医用画像処理方法 - Google Patents

医用画像処理装置、医用画像診断装置、磁気共鳴イメージング装置および医用画像処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022158511A
JP2022158511A JP2021063474A JP2021063474A JP2022158511A JP 2022158511 A JP2022158511 A JP 2022158511A JP 2021063474 A JP2021063474 A JP 2021063474A JP 2021063474 A JP2021063474 A JP 2021063474A JP 2022158511 A JP2022158511 A JP 2022158511A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
medical image
data
raw data
reconstruction
image data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021063474A
Other languages
English (en)
Inventor
博基 田口
Hiromoto Taguchi
啓太 米森
Keita Yonemori
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Medical Systems Corp
Original Assignee
Canon Medical Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Medical Systems Corp filed Critical Canon Medical Systems Corp
Priority to JP2021063474A priority Critical patent/JP2022158511A/ja
Publication of JP2022158511A publication Critical patent/JP2022158511A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)
  • Nuclear Medicine (AREA)

Abstract

【課題】記憶容量を節約可能な医用画像処理装置を提供すること。【解決手段】本実施形態に係る医用画像処理装置は、生成部と、再構成処理部とを備える。生成部は、第1生データと第1再構成条件とに基づいて再構成された第1医用画像データに関して前記第1再構成条件と異なる第2再構成条件が設定されると、前記第1医用画像データに基づいて、前記第1生データの再現に対応する第2生データを生成する。再構成処理部は、第2生データと前記第2再構成条件とに基づいて、第2医用画像データを再構成する。【選択図】図3

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、医用画像処理装置、医用画像診断装置、磁気共鳴イメージング装置および医用画像処理方法に関する。
近年、医療現場では、医用画像だけでなく、医用画像の生成の基となるデータ(以下、生データと呼ぶ)を外部ストレージ等の記憶装置に保存する運用が増えている。1枚の医用画像を生成するために用いられる生データの総量は、1枚の医用画像のデータ量よりも大きい。このため、生データを記憶装置に保存すると、記憶容量を極端に圧迫してしまうことがある。
例えば、X線コンピュータ断層撮影装置の分野では、より高精細な画像を得るために、高精細なX線検出器(以下、高精細検出器と呼ぶ)が近年登場している。高精細検出器におけるX線検出素子の大きさは、例えば、通常のX線検出素子のサイズの1/4となる。通常サイズのX線検出素子により構成されたX線検出器(以下、通常検出器と呼ぶ)と高精細検出器とにおいて、検出面積が同一である場合、高精細検出器により収集された生データの総量は、通常検出器により収集された生データの総量の4倍になる。このため、高精細検出器を搭載したX線コンピュータ断層撮影装置では、記憶容量を極端に圧迫してしまう問題が、より深刻になり得る。
特開2016-168323号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、記憶容量を節約可能な医用画像処理装置を提供することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
本実施形態に係る医用画像処理装置は、生成部と、再構成処理部とを備える。生成部は、第1生データと第1再構成条件とに基づいて再構成された第1医用画像データに関して前記第1再構成条件と異なる第2再構成条件が設定されると、前記第1医用画像データに基づいて、前記第1生データの再現に対応する第2生データを生成する。再構成処理部は、第2生データと前記第2再構成条件とに基づいて、第2医用画像データを再構成する。
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置1の構成例を示す図。 図2は、第1の実施形態に係り、再構成リトライ処理の概要を示す図。 図3は、第1の実施形態に係り、再構成リトライ処理の手順の一例を示すフローチャート。 図4は、第1の実施形態に係り、ディスプレイに表示された第1医用画像データの表示画像と、図3のステップS302においてYesの場合に関する第2医用画像データの表示画像とを示す図。 図5は、第1の実施形態に係り、ディスプレイに表示された第1医用画像データの表示画像と、図3のステップS304においてYesの場合に関する第2医用画像データの表示画像とを示す図。 図6は、第1の実施形態に係り、再現フィルタの実現手段として用いられるCNNの一例を示す図。 図7は、第1の実施形態に係り、再現フィルタの生成において、オフライン訓練用の処理の一例を示す図。 図8は、第1の実施形態に係り、訓練データを使用するネットワークの訓練用の方法のステップ130のフロー概要図。 図9は、第1実施形態に係り、フィルタ生成処理の概要を示す図。 図10は、第1の実施形態に係り、フィルタ生成処理の手順の一例を示すフローチャート。 図11は、第1の実施形態の応用例に係り、再構成リトライ処理の手順の一例を示すフローチャート。 図12は、第1の実施形態の応用例に係り、ディスプレイに表示された第1医用画像データの表示画像と、図11のステップS113においてYesの場合に関する第2医用画像データの表示画像とを示す図。 図13は、第2の実施形態に係り、逐次近似再構成の概要を示す概要図。 図14は、第2の実施形態に係り、再構成リトライ処理の概要を示す図。 図15は、実施形態における技術的思想を医用画像処理装置で実現する場合において、医用画像処理装置の一例を示す構成図。
以下、図面を参照しながら、医用画像処理装置、医用画像診断装置、および医用画像処理方法の実施形態について説明する。以下の実施形態では、同一の参照符号を付した部分は同様の動作をおこなうものとして、重複する説明を適宜省略する。また、説明を具体的にするために、実施形態に係る医用画像処理装置は、医用画像診断装置の一例として、X線コンピュータ断層撮影装置(以下、X線CT(computed tomography)装置と呼ぶ)に搭載されているものとして説明する。なお、本医用画像処理装置が搭載される医用画像診断装置はX線CT装置に限定されず、医用画像の生成に関して再構成を伴うPET(Positron Emission Tomography)やSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)などの核医学診断装置や、磁気共鳴イメージング装置などであってもよい。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置1の構成例を示す図である。図1に示すように、X線CT装置1は、ガントリとも称される架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とを有する。なお、本実施形態では、非チルト状態での回転フレーム13の回転軸の長手方向をZ軸方向、Z軸方向に直交しかつ回転中心から回転フレーム13を支持する支柱に向かう方向をX軸、当該Z軸及びX軸と直交する方向をY軸とそれぞれ定義するものとする。図1では、説明の都合上、架台装置10を複数描画しているが、実際のX線CT装置1の構成としては、架台装置10は、一つである。
架台装置10及び寝台装置30は、コンソール装置40を介した操作者からの操作、或いは架台装置10、又は寝台装置30に設けられた操作部を介した操作者からの操作に基づいて動作する。架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とは互いに通信可能に有線または無線で接続されている。
架台装置10は、被検体PにX線を照射し、被検体Pを透過したX線の検出データから投影データを収集する撮影系を有する装置である。架台装置10は、X線管11と、X線検出器12と、回転フレーム13と、X線高電圧装置14と、制御装置15と、ボウタイフィルタ(bow-tie filter)16と、コリメータ17と、DAS(Data Acquisition System)18とを有する。
X線管11は、X線高電圧装置14からの高電圧の印加及びフィラメント電流の供給により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射することでX線を発生する真空管である。熱電子がターゲットに衝突することによりX線が発生される。X線管11における管球焦点で発生したX線は、X線管11におけるX線放射窓を通過して、コリメータ17を介して例えばコーンビーム形に成形され、被検体Pに照射される。X線管11には、例えば、回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管がある。
X線検出器12は、X線管11から照射され、被検体Pを通過したX線を検出し、当該X線量に対応した電気信号をDAS18へと出力する。X線検出器12は、例えば、X線管11の焦点を中心として1つの円弧に沿ってチャネル方向に複数の検出素子が配列された複数の検出素子列を有する。X線検出器12は、例えば、当該検出素子列がスライス方向(列方向、row方向)に複数配列された構造を有する。なお、X線CT装置1には、例えば、X線管11とX線検出器12とが一体として被検体Pの周囲を回転するRotate/Rotate-Type(第3世代CT)、リング状にアレイされた多数のX線検出素子が固定され、X線管11のみが被検体Pの周囲を回転するStationary/Rotate-Type(第4世代CT)等様々なタイプがあり、いずれのタイプでも本実施形態へ適用可能である。
また、X線検出器12は、例えば、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接変換型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有し、シンチレータは入射X線量に応じた光子量の光を出力するシンチレータ結晶を有する。グリッドは、シンチレータアレイのX線入射側の面に配置され、散乱X線を吸収する機能を有するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドはコリメータ(1次元コリメータ又は2次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。光センサアレイは、シンチレータからの光量に応じた電気信号に変換する機能を有し、例えば、光電子増倍管(フォトマルチプライヤー:PMT)等の光センサを有する。なお、X線検出器12は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であっても構わない。また、X線検出器12は、光子計数型X線検出器であってもよい。また、X線検出器12は、X線検出部の一例である。
回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とを対向支持し、後述する制御装置15によってX線管11とX線検出器12とを回転させる円環状のフレームである。なお、回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12に加えて、X線高電圧装置14やDAS18を更に備えて支持する。回転フレーム13は架台装置10の非回転部分(例えば固定フ レーム。図1での図示は省略している)により回転可能に支持される。回転機構は例えば回転駆動力を生ずるモータと、当該回転駆動力を回転フレーム13に伝達して回転させるベアリングとを含む。モータは例えば当該非回転部分に設けられ、ベアリングは回転フレーム13及び当該モータと物理的に接続され、モータの回転力に応じて回転フレームが回転する。
回転フレーム13と非回転部分にはそれぞれ、非接触方式または接触方式の通信回路が設けられ、これにより回転フレーム13に支持されるユニットと当該非回転部分あるいは架台装置10の外部装置との通信が行われる。例えば非接触の通信方式として光通信を採用する場合、DAS18が生成した検出データは、回転フレーム13に設けられた発光ダイオード(LED)を有する送信機から光通信によって架台装置10の非回転部分に設けられた、フォトダイオードを有する受信機に送信され、さらに送信器により当該非回転部分からコンソール装置40へと転送される。なお通信方式としては、この他に容量結合式や電波方式などの非接触型のデータ伝送の他、スリップリングと電極ブラシを使った接触型のデータ伝送方式を採用しても構わない。また、回転フレーム13は、回転部の一例である。
X線高電圧装置14は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧及びX線管11に供給するフィラメント電流を発生する機能を有する高電圧発生装置と、X線管11が照射するX線に応じた出力電圧の制御を行うX線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であっても構わない。なお、X線高電圧装置14は、回転フレーム13に設けられてもよいし、架台装置10の固定フレーム側に設けられても構わない。また、X線高電圧装置14は、X線高電圧部の一例である。
制御装置15は、CPU(Central Processing Unit)等を有する処理回路と、モータ及びアクチュエータ等の駆動機構とを有する。制御装置15は、コンソール装置40若しくは架台装置10に取り付けられた入力インターフェースからの入力信号を受けて、架台装置10及び寝台装置30の動作制御を行う機能を有する。例えば、制御装置15は、入力信号を受けて回転フレーム13を回転させる制御や、架台装置10をチルトさせる制御、及び寝台装置30及び天板33を動作させる制御を行う。なお、架台装置10をチルトさせる制御は、架台装置10に取り付けられた入力インターフェースによって入力される傾斜角度(チルト角度)情報により、制御装置15がX軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム13を回転させることによって実現される。なお、制御装置15は架台装置10に設けられてもよいし、コンソール装置40に設けられても構わない。なお、制御装置15は、当該メモリにプログラムを保存する代わりに、当該プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。また、制御装置15は、制御部の一例である。
ウェッジ16は、X線管11から照射されたX線のX線量を調節するためのフィルタである。具体的には、ウェッジ16は、X線管11から被検体Pへ照射されるX線が、予め定められた分布になるように、X線管11から照射されたX線を透過して減衰するフィルタである。ウェッジ16は、例えば、ウェッジフィルタ(wedge filter)またはボウタイフィルタ(bow-tie filter)であり、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したフィルタである。
コリメータ17は、ウェッジ16を透過したX線をX線照射範囲に絞り込むための鉛板等であり、複数の鉛板等の組み合わせによってスリットを形成する。なお、コリメータ17は、X線絞りと呼ばれる場合もある。
DAS18は、X線検出器12の各X線検出素子から出力される電気信号に対して増幅処理を行う増幅器と、電気信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とを有し、検出データを生成する。DAS18が生成した検出データは、第1処理回路36へ転送される。検出データは、純生データと称されてもよい。また、DAS18はデータ収集部の一例である。
寝台装置30は、スキャン対象の被検体Pを載置、移動させる装置であり、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、支持フレーム34とを備えている。基台31は、支持フレーム34を鉛直方向に移動可能に支持する筐体である。寝台駆動装置32は、被検体P が載置された天板33を天板33の長軸方向に移動するモータあるいはアクチュエータである。支持フレーム34の上面に設けられた天板33は、被検体Pが載置される板である。なお、寝台駆動装置32は、天板33に加え、支持フレーム34を天板33の長軸方向に移動してもよい。
コンソール装置40は、メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、処理回路44とを有する。メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、処理回路44との間のデータ通信は、例えば、バス(BUS)を介して行われる。なお、コンソール装置40は、架台装置10とは別体として説明するが、架台装置10に、コンソール装置40またはコンソール装置40の各構成要素の一部が含まれてもよい。
メモリ41は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク、SSD(Solid State Drive)等により実現される。メモリ41は、例えば、DAS18から出力された検出データ、前処理機能442により生成された投影データ、再構成処理機能443により再構成された再構成画像データを記憶する。再構成画像データは、3次元的なCT画像データあって、以下、医用画像データと呼ぶ。医用画像は、ボリュームデータとも称される。また、前処理機能442による前処理前のデータ(検出データもしくは純生データ)と投影データとを総称して、第1生データと呼ぶ。すなわち、第1生データは、純生データであってもよいし投影データであってもよい。
メモリ41は、順投影条件と再現フィルタと第1医用画像データとを関連付けて記憶する。第1医用画像データは、第1生データと第1再構成条件とに基づいて、再構成処理機能443により再構成されたボリュームデータである。再現フィルタは、第1医用画像データを順投影した順投影データから第1生データを再現するフィルタである。再現フィルタは、順投影データと第1生データとを用いて、順投影データを第1生データに近づけるように生成される。再現フィルタは、例えば、第1生データに関する被検体Pの部位に応じて予め生成される。順投影条件は、再現フィルタの生成において用いられた順投影データの生成に関する順投影の条件である。再現フィルタの生成に関する処理(以下、フィルタ生成処理と呼ぶ)については、後ほど説明する。
メモリ41は、処理回路44により実行されるシステム制御機能441、前処理機能442、再構成処理機能443、画像処理機能444、生成機能445、判定機能446各々の実行に関するプログラムを記憶する。メモリ41は、記憶部の一例である。
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路44によって生成された医用画像(CT画像)や、操作者からの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を出力する。例えば、ディスプレイ42としては、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro Luminescence Display)、プラズマディスプレイ又は他の任意のディスプレイが、適宜、使用可能となっている。また、ディスプレイ42は、架台装置10に設けられてもよい。また、ディスプレイ42は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。ディスプレイ42は、表示部の一例である。
入力インターフェース43は、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路44に出力する。例えば、入力インターフェース43は、投影データを収集する際の収集条件や、CT画像データを再構成する際の再構成条件、CT画像データに対する後処理に関する画像処理条件等を操作者から受け付ける。当該後処理は、コンソール40又は外部のワークステーションのどちらで実施することにしても構わない。また、コンソール40とワークステーションの両方で同時に処理することにしても構わない。ここで定義される後処理とは、再構成処理機能443によって再構成された画像に対する処理を指す概念である。例えば、再構成画像のMulti Planar Reconstruction(MPR)表示やボリュームデータのレンダリング等を含む。入力インターフェース43としては、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等が適宜、使用可能となっている。
なお、本実施形態において、入力インターフェース43は、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等の物理的な操作部品を備えるものに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路44へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェース43の例に含まれる。また、入力インターフェース43は、入力部の一例である。また、入力インターフェース43は、架台装置10に設けられてもよい。また、入力インターフェース43は、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。入力インターフェース43は、入力部の一例である。
処理回路44は、例えば、入力インターフェース43から出力される入力操作の電気信号に応じて、X線CT装置1全体の動作を制御する。例えば、処理回路44は、ハードウェア資源として、CPUやMPU、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサとROMやRAM等のメモリとを有する。処理回路44は、メモリに展開されたプログラムを実行するプロセッサにより、システム制御機能441、前処理機能442、再構成処理機能443、画像処理機能444、生成機能445、判定機能446を実行する。なお、各機能441~446は、単一の処理回路で実現される場合に限らない。複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより各機能441~446を実現するものとしても構わない。
システム制御機能441は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、処理回路44の各機能を制御する。また、システム制御機能441は、メモリ41に記憶されている制御プログラムを読み出して処理回路44内のメモリ上に展開し、展開された制御プログラムに従ってX線CT装置1の各部を制御する。システム制御機能441は、制御部の一例である。
前処理機能442は、DAS18から出力された検出データに対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を施したデータを生成する。上述のように、前処理前のデータを純生データ、前処理後のデータを投影データと称する。前処理機能442は、前処理部の一例である。
再構成処理機能443は、前処理機能442にて生成された投影データに対して、フィルタ補正逆投影法(FBP法:Filtered Back Projection)等を用いた再構成処理を行ってCT画像データ(医用画像データ)を生成する。再構成処理には、散乱性補正およびビームハードニング補正などの各種補正処理、および再構成条件における再構成関数の適用など、各種処理を有する。再構成処理機能443は、再構成されたCT画像データをメモリ41に格納する。再構成処理機能443は、再構成処理部の一例である。
画像処理機能444は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、再構成処理機能443によって生成されたCT画像データを公知の方法により、任意断面の断層像データや3次元画像データに変換する。なお、3次元画像データの生成は再構成処理機能443が直接行なっても構わない。また、画像処理機能444は、画像処理部の一例である。
生成機能445は、第1医用画像データに関して、第1再構成条件と異なる第2再構成条件が設定されると、第1医用画像データに基づいて、第1生データの再現に対応する第2生データを生成する。第2生データは、第1生データを再現したデータであって、疑似的な第1生データに相当する。具体的には、生成機能445は、第1医用画像データを順投影した順投影データを再現フィルタに適用することにより、第2生データを生成する。より詳細には、入力インターフェース43を介して第2再構成条件が設定(入力)される(以下、再構成リトライ指示と呼ぶ)と、生成機能445は、第1医用画像データに関連付けられた順投影条件と再現フィルタとを、メモリ41から読み出す。次いで、生成機能445は、メモリ41から読み出された順投影条件を用いて、第1医用画像データから順投影データを生成する。続いて、生成機能445は、メモリ41から読み出された再現フィルタに順投影データを適用して、第2生データを生成する。再構成処理機能443は、生成された第2生データと第2再構成条件とを用いて再構成し、第2の医用画像データを再構成する。再構成された第2医用画像データは、メモリ41に記憶される。生成機能445は、生成部の一例である。
判定機能446は、第1医用画像データに関する特性に基づいて、第2生データの生成の可否を判定する。第1医用画像データに関する特性とは、例えば、X線CT装置1に搭載されたX線検出器12の複数の検出素子における素子間隔と、第1医用画像データにおける解像度とのうち少なくとも一つである。当該特性は、再構成処理機能443による第1医用画像データの生成時において、第1医用画像データに付帯される。第1医用画像データに付帯される付帯情報は、上記特性のほかに、例えば、第1生データの収集に関する撮像条件を有する。また、判定機能446は、判定部の一例である。
判定機能446は、素子間隔が所定の間隔以下である場合または解像度が所定の解像度以上である場合、第2生データの生成が可能であると判定する。また、判定機能446は、素子間隔が所定の間隔を超える場合または解像度が前記所定の解像度未満以上である場合、第2生データの生成が不可能であると判定する。判定機能446は、第2生データの生成が可能であると判定した場合、すなわち再構成リトライ可である場合、メモリ41への第1生データの保存が不要であると判定する。このとき、第1生データは、メモリ41に保存されない。また、このとき、メモリ41に第1生データが保存されていれば、システム制御機能441は、メモリ41から第1生データを削除する。また、判定機能446は、第2生データの生成が不可能であると判定した場合、すなわち再構成リトライ不可である場合、メモリ41への第1生データの保存が必要であると判定する。
以上のように構成された本実施形態に係るX線CT装置1において、再構成リトライ指示に応答して、第1医用画像データから第2生データを生成し、生成された第2生データに基づいて第2医用画像データを再構成する処理(以下、再構成リトライ処理と呼ぶ)について、図2乃至図5を用いて説明する。
図2は、再構成リトライ処理の概要を示す図である。図3は、再構成リトライ処理の手順の一例を示すフローチャートである。図2に示すように再構成リトライ処理に先立って、メモリ41には、順投影条件と再現フィルタと第1医用画像データとが関連付けて記憶されている。また、第1医用画像データの元となる第1生データは、第2再構成条件の設定時点において非保存であるものとする。例えば、第1生データは、第1生データの生成に関するスキャン後、一定期間に亘ってメモリ41に保持される。すなわち、第1生データは、一定期間後に、メモリ41から削除される。なお、第1生データは、メモリ41に限定されず、例えば、画像保存通信システム(Picture Archiving and Communication Systems:以下、PACSと呼ぶ)などの画像保管サーバにより保持されてもよい。換言すれば、当該一定期間内において、第1医用画像データに対する第2再構成条件を用いた再構成のリトライは、第1生データにより実行されることとなる。
(再構成リトライ処理)
(ステップS301)
入力インターフェース43を介した操作者の指示により、第1医用画像データに関して再構成リトライ指示が入力される。例えば、ディスプレイ42に表示された第1医用画像データに関して、第1再構成条件と異なる第2再構成条件が、入力インターフェース43を介した操作者の指示により、入力される。このとき、生成機能445は、第1医用御画像データにおける再構成リトライ指示に関する部位を、第2再構成条件において特定する。生成機能445は、特定された部位に関する再現フィルタを特定する。
(ステップS302)
判定機能446は、第1医用画像データに関する特性に基づいて再構成理リトライが実行か可能であるか否かを判定する。例えば、判定機能446は、素子間隔が所定の間隔以下である場合または解像度が所定の解像度以上である場合、第1医用画像データから第2生データの生成が可能である(再構成リトライ可)と判定する(ステップS302のYes)。このとき、ステップS305の処理が実行される。また、判定機能446は、素子間隔が所定の間隔を超える場合または解像度が前記所定の解像度未満以上である場合、第2生データの生成が不可能である(再構成リトライ不可)と判定する。このとき、ステップS303の処理が実行される。
所定の間隔とは、例えば、0.25mmなどであるが、当該数値に限定されない。また、所定の解像度とは、例えば、0.25mmの素子間隔を有するX線検出器からの出力に基づいて再構成された再構成データの解像度である。所定の間隔および所定の解像度は、メモリ41に予め記憶される。
(ステップS303)
ディスプレイ42は、所定の警告を表示する。所定の警告は、例えば、第1生データがメモリ41に記憶されていないこと、および再構成リトライにより再構成された画像の画質が所定の解像度として担保されないことを示す文字列である。すなわち、ステップS301乃至ステップS303の処理によれば、ディスプレイ42は、第2生データの生成が不可能であると判定された場合、第2再構成条件の設定に応答して、所定の警告を、例えば、ポップアップメッセージにより表示する。
(ステップS304)
入力インターフェース43を介して再構成リトライの指示が入力されると(ステップS304のYes)、ステップS305の処理が実行される。入力インターフェース43を介して再構成リトライの指示が入力されなければ(ステップS305のNo)、再構成リトライ処理が終了する。
(ステップS305)
生成機能445は、第1医用画像データに関連する順投影条件と再現フィルタとを、特定された部位に応じて、メモリ41から読み出す。
(ステップS306)
生成機能445は、順投影条件を用いて第1医用画像データに対して順投影を実行する。これにより、生成機能445は、第1医用画像データに対応する順投影データを生成する。
(ステップS307)
生成機能445は、順投影データを再現フィルタに適用する。生成機能445は、再現フィルタにより、第2生データを生成する。第2生データは、第1生データを再現したデータであって、疑似的な第1生データに相当する。
(ステップS308)
再構成処理機能443は、第2生データと第2再構成条件とに基づいて第2医用画像データを再構成する。再構成処理機能443は、第2医用画像データに、第2生データが第1生データと異なることを示す識別情報を付帯する。再構成処理機能443は、識別情報が付帯された第2医用画像データを、メモリ41に記憶させる。
ステップS302においてYesの場合、識別情報は、例えば、「再現」という文字列である。第2医用画像データの再構成の元となる第2生データが被検体Pに対するスキャンにより取得された第1生データではないこと、すなわち疑似的に生成された生データ(疑似的な純生データもしくは疑似的な投影データ)であることを示す情報であれば、識別情報は上記文字列に限定されない。
なお、第1医用画像データには、第1医用画像データの再構成の元となる第1生データが被検体Pに対するスキャンにより取得されたデータ(純生データもしくは投影データ)であることを示す識別情報が付帯されてもよい。このとき、識別情報は、例えば、「真性」という文字列である。なお、第1生データが被検体Pに対するスキャンにより取得されたデータであること、すなわち真にスキャンにより生成されたデータであることを示す情報であれば、識別情報は上記文字列に限定されない。
ステップS304においてYesの場合、識別情報とは、例えば、「低解像再現」という文字列である。第2医用画像データの再構成の元となる第2生データが被検体Pに対するスキャンにより取得された第1生データではないこと、すなわち疑似的に生成されたデータであって、かつ第2医用画像データの画質が所定の画質として担保できないことを示す情報であれば、識別情報は上記文字列に限定されない。
(ステップS306)
ディスプレイ42は、第2医用画像データを識別情報とともに表示する。具体的には、画像処理機能444は、第2医用画像データに基づいて、第2医用画像データに関する表示画像を生成する。ディスプレイ42は、第2医用画像データの表示画像を、識別情報とともに表示する。
図4は、ディスプレイ42に表示された第1医用画像データの表示画像MI1と、ステップS302においてYesの場合に関する第2医用画像データの表示画像RI2とを示す図である。図4に示すように、表示画像MI1と表示画像RI2とは、ともにアキシャル画像である。また、図4に示すように、第1医用画像データの表示画像MI1の近傍には、識別情報IIとして「真性」の文字列が表示される。加えて、図4に示すように、第2医用画像データの表示画像RI2の近傍には、識別情報IIとして「再現」の文字列が表示される。図4に示すように、本実施形態に係る再構成リトライ処理により生成された表示画像RI2には、識別情報がともに表示される。
図5は、ディスプレイ42に表示された第1医用画像データの表示画像MI1と、ステップS304においてYesの場合に関する第2医用画像データの表示画像LRI2とを示す図である。図5に示すように、表示画像MI1と表示画像LR2とは、ともにアキシャル画像である。図5に示すように、第2医用画像データの表示画像LRI2の近傍には、識別情報IIとして「低解像再現」の文字列が表示される。図5に示すように、本実施形態に係る再構成リトライ処理により生成された表示画像LRI2には、識別情報がともに表示される。
以下、再構成リトライ処理に用いられる再現フィルタを生成するフィルタ生成処理の手順について説明する。再現フィルタは、第1医用画像データを順投影した順投影データから第1生データを再現するフィルタである。このため、再現フィルタは、再構成処理において用いられる各種補正処理や再構成関数などによる影響を、順投影データから除去する機能を有するフィルタである。換言すれば、再現フィルタは、順投影データの適用により、第1生データに相当する第2生データを出力(再現)するようなフィルタである。再現フィルタは、例えば、深層学習(Deep Learning:以下、DLと呼ぶ)による汎用フィルタ、被検体Pに応じて取得された順投影データと当該順投影データに関する第1生データを使用して汎用フィルタを追加的に学習した専用フィルタ、数学的な逆フィルタ(逆畳み込み)により実現される。
なお、上述の例によらず再現フィルタが所定の処理、例えば散乱線補正処理を適用済みの疑似生データを生成することとしてもよい。
その場合当該生成された疑似生データに、どのような処理が適用済みか示す情報を識別情報として関連付けることとすれば、撮像により得られる生データについての各種処理を、当該疑似生データについても適切な形で適用することができる。
説明を具体的にするために、まず、部位ごとに学習される汎用フィルタとして、畳み込みニューラルネットワーク(Convolutional NeuralNetwork:CNN)を適用する例について説明する。次いで、被検体Pに関する第1生データと第1医用画像データとを用いて、汎用フィルタを追加的に学習することにより、再現フィルタを生成する処理手順について説明する。
図6は、再現フィルタの実現手段として用いられるCNNの一例を示す図である。CNNは、画像処理に対し有益な特性を有するニューラルネットワーク(Neural Network:NN)のタイプであり、従って画像デノイジング及びサイノグラム復元のアプリケーションに対し特に関連性がある。ニューロン間の結合性パターンが画像処理における畳み込みを表すことの出来る順伝播型NNを、CNNは使用する。例えば、CNNは、受容野と呼ばれる、入力画像の部分を処理する小さなニューロン収集の多層を使用することで、画像処理最適化に対して使用することが出来る。これらの収集の出力は、オリジナル画像のより良い表示を取得するのに、これらの収集の出力が重なるようにしてその後タイル張りにすることが出来る。この処理パターンは、畳み込み層とプーリング層とを交代することを有する多層にわたり、繰り返すことが出来る。
なお、図6においては前段層の全てのノードを使って次段層のノードを決定する全結合(フルコネクト)型のネットワークを例示した。この例示は、あくまでもディープニューラルネットワーク(Deep Neural Network:DNN)の一例を示したものである。CNNにおいては、前段層の一部のノードを使って次段層のノードを決定する疎結合(部分的な結合)型のネットワークになるのが一般的である。
図7は、再現フィルタの生成において、オフライン訓練用の処理110の一例を示す図である。オフライン訓練用の処理110は、例えば、訓練用のサーバまたは医用画像処理装置において実施される。処理110のステップ130において、ノイジーなデータ115及び最適化されたデータ120は、DLネットワークを訓練するのに訓練データとして使用される。ステップ130からの出力であるDLネットワークは、再現フィルタに相当する。より一般的に、データ115は、欠陥提示データと呼ぶことが出来る。この欠陥提示データの「欠陥」とは、再構成処理において用いられる各種補正処理や再構成関数などによる影響や、第1生データに対する再構成処理および順投影処理により生ずるノイズなどである、任意の望まれない特徴とすることが出来る。
本実施形態においては、データ115は、部位ごとに再構成された医用画像データに対して順投影が実施された順投影データに相当する。データ120は、データ115における欠陥に比べて欠陥が少ないデータについて、「欠陥低減データ」「欠陥最小化データ」、或いは「最適化データ」と呼ぶことがある。本実施形態においては、データ120は、当該医用画像データの元となる実測の第1生データに相当する。本実施形態におけるオフライン訓練用の処理は、多数の順投影データ115を使用してDLネットワーク135を訓練する。当該多数の順投影データ115は、実測の第1生データに似ている第2生データを順投影データから生み出すようDLネットワーク135を訓練するために、多数の実測の第1生データに対応してペアにされている。
図8は、訓練データを使用するネットワークの訓練用の方法100のステップ130の実施形態のフロー概要図の一例を示している。
ステップ130のステップ210で、DLネットワーク135の係数に対する最初の推測(initial guess)が生成される。例えば、当該最初の推測は、画像化されている領域の先験的な知識に基づいて、又は一つ或いは複数のデノイジング法、エッジ検出法、及び/又はブロッブ(blob)検出法に基づくことがある。更に、当該最初の推測は、上記で説明した様に、異なるノイズレベルに関連した訓練データについて訓練されたDLネットワーク135に、又は異なるCTスキャン法の使用に、基づくことがある。
例示的なデノイジング法は、線形平滑フィルタ、異方性拡散、非局所的平均、非線形フィルタを含む。線形平滑フィルタは、ローパスフィルタ又は平滑操作を表すマスクを用いてオリジナル画像を畳み込むことで、ノイズを除去する。例えば、ガウスのマスクは、ガウス関数により決定される要素を具備する。当該畳み込みは、各ピクセルの値を係るピクセルに近傍するピクセルの値により近づけるようとするものである。異方性拡散は、熱伝導方程式と同様の平滑偏微分方程式の下で画像を展開させることにより、鮮明な境界を維持しながらノイズを除去する。メジアンフィルタは非線形フィルタの一例であり、もし適切に設計された場合には、非線形フィルタも境界を保ちぼかしを回避することが出来る。メジアンフィルタは、階数条件ランク選択(Rank-conditioned rank-selection:RCRS)フィルタの一例であり、明らかなぼかしアーチファクトを取り込むことなく、画像から塩胡椒ノイズを除去するために適用することが出来る。更に、画像化される領域が、均一なエリアの間の鮮明な境界によってはっきり分けられた広い領域にわたって均一性であるいう仮定を支持する場合に、全変動(TV)最小化正則化項を使用するフィルタを、使用することが出来る。TVフィルタは、非線形フィルタの別例である。加えて、非局所的平均フィルタリングは、画像における同様のパッチにわたる重みづけられた平均を使用して、デノイズされたピクセルを決定する例示的な方法である。
ステップ130のステップ220において、エラー(例えば、コスト関数)は、ネットワーク処理されたノイジーなデータ(訓練中のCNNからの出力)115及び最適化されたデータ120間で計算される。当該エラーは、上記に説明された様なコスト関数を含む、画像(サイノグラム)データ間の任意の公知のコスト関数又は距離測定を使用して計算することが出来る。
ステップ130のステップ230において、エラーにおける変化がネットワークにおける変化の関数として計算することが出来(例えば、エラー勾配)、また係るエラーにおける当該変化は、DLネットワーク135の重み/係数への後続の変化に対する方向及びステップサイズを選択するために使用することが出来る。この様な方法でエラーの勾配を計算することは、勾配降下最適化法の特定の実施形態とも一致する。特定のその他の実施形態において、当業者には理解されているように、当該ステップは、省略しても良いし、及び/又は、別の最適化アルゴリズムに従う別のステップ(例えば、焼き鈍し法又は遺伝的アルゴリズムの様な非勾配降下最適化アルゴリズム)と置き換えられても良い。
ステップ130のステップ240において、新たな係数のセットがDLネットワーク135に対して決定される。例えば、重み/係数は、ステップ230で計算された変化を使用して勾配降下最適化法又は過剰弛緩促進法(over-relaxation acceleration method)における様に、アップデートすることが出来る。
ステップ130のステップ250において、新たなエラー値がDLネットワーク135のアップデートされた重み/係数を使用して計算される。
ステップ130のステップ260において、ネットワークの訓練が完成したかどうかを決定するのに、所定の停止基準が使用される。例えば、所定の停止基準は、新たなエラー及び/又は実行された総逐次数がしきい値を超えるかどうかを判断することが出来る。例えば、停止基準は、新たなエラーが所定のしきい値を下回ったか、又は最大逐次数にまで達したか、のどちらかの場合に満たすことが出来る。停止基準が満たされない場合に、処理130は、ステップ230へと戻って繰り返すことにより、新たな重み及び係数を使用して、逐次ループの開始へと戻り継続することになるだろう(係る逐次ループは、ステップ230、240、250、260を含む)。停止基準が満たされた場合に、処理130は完了である。これにより、部位ごとの汎用フィルタが生成される。
図8に示されたエラー最小化に対する実施形態に加えて、処理130は、例えば、局所最小化法、凸最適化法、そしてグローバル最適化法を含む、多くのその他の公知の最小化法のうちの一つを使用することが出来る。
コスト関数(例えば、エラー)が大域的最小点とは異なる極小値を有する場合に、ロバスト確率的最適化処理は、コスト関数の大域的最小点を見つけ出すのに有益である。ある極小値を見つけ出すための最適化法の例は、ネルダー-ミードシンプレックス法、勾配降下法、ニュートン法、共役勾配法、シューティング法、又はその他の公知の局所最適化法のうちの一つとすることが出来る。遺伝的アルゴリズム、焼き鈍し法、全数検索、区間法、そしてその他の従来的な決定論的、確率的、発見的、そしてメタヒューリスティック(metatheuristic)法を含む、広域な最小値を探し出すための公知の方法も沢山ある。これらの任意の方法は、DLネットワークの重み及び係数を最適化するのに使用することが出来る。更に、ニューラルネットワークは、逆伝播法を使用して最適化することも出来る。
図6に示す汎用フィルタは、部位に応じて生成されているが、汎用フィルタの生成は、これに限定されない。例えば、図6に示す各ノードにおける活性化関数において、活性化関数の閾値は、パラメータとして部位に応じて変更されてもよい。このとき、活性化関数における閾値は、学習過程において、部位に応じて設定されることとなる。このようにして生成された汎用フィルタや当該汎用フィルタを追加的に学習した専用フィルタが再現フィルタとして用いられる場合、生成機能445は、例えばステップS305において、第2再構成条件における被検体Pの部位に応じて、当該再現フィルタにおける活性化関数の閾値を調整する。
以下、汎用フィルタを用いて被検体Pの第1医用画像データに応じた専用フィルタを、再現フィルタとして生成するフィルタ生成処理の手順について説明する。図9は、フィルタ生成処理の概要を示す図である。図10は、フィルタ生成処理の手順の一例を示すフローチャートである。
(フィルタ生成処理)
(ステップS101)
被検体Pに対するスキャンより、第1生データが取得される。再構成処理機能443は、第1生データに基づいて第1医用画像データを生成する。
(ステップS102)
生成機能445は、第1医用画像データに対して順投影条件を用いて順投影を実行し、順投影データを生成する。
(ステップS103)
生成機能445は、順投影データを汎用フィルタに適用して出力されたデータと第1生データとの差が最小になるように、汎用フィルタを追加的に学習し、再現フィルタを生成する。当該追加的な学習は、図8に示す処理と同様なため、説明は省略する。なお、追加的な学習は、生成機能より実施されることに限定されず、PACSなどの各種サーバや別途学習装置により実施されてもよい。
(ステップS104)
生成機能445または再現フィルタを生成した装置は、順投影条件と再現フィルタとを、第1医用画像データと関連付けて、メモリ41に記憶させる。本ステップにより、再現フィルタの生成は完了する。なお、本ステップの終了後から一定期間経過後、第1生データは、システム制御機能441により、メモリ41から削除されてもよい。
また、ステップS104の処理の後、判定機能446は、第1医用画像データに関する特性に基づいて、第2生データの生成の可否、すなわち第1医用画像データと再現フィルタとによる再構成リトライの可否を判定してもよい。このとき、ディスプレイ42は、構成リトライの可否に応じて、第1の生データの保存の要否を表示する。具体的には、判定機能446は、再構成リトライ可である場合、メモリ41への第1生データの保存が不要であると判定する。このとき、第1生データは、メモリ41に保存されない、またはメモリ41から削除される。
また、判定機能446は、再構成リトライ不可である場合、メモリ41への第1生データの保存が必要であると判定する。このとき、第1生データは、メモリ41に保存される、またはメモリ41から削除されない。
以上に述べた第1の実施形態に係るX線CT装置1によれば、第1生データと第1再構成条件とに基づいて再構成された第1医用画像データに関して第1再構成条件と異なる第2再構成条件が設定されると、第1医用画像データに基づいて、第1生データの再現に対応する第2生データを生成し、第2生データと第2再構成条件とに基づいて、第2医用画像データを再構成する。また、X線CT装置1によれば、第1生データは、第2再構成条件の設定時点において未保存である。
具体的には、本X線CT装置1によれば、第1医用画像データを順投影した順投影データから第1生データを再現する再現フィルタを用いて、第2生データを生成する。また、本X線CT装置1によれば、再現フィルタは、順投影データと第1生データとを用いて、順投影データを第1生データに近づけるように生成される。このとき、本X線CT装置1によれば、再現フィルタの生成において用いられた順投影データの生成に関する順投影条件は、再現フィルタと第1医用画像データと関連付けて記憶され、第1医用画像データに関連付けられた順投影条件を用いて、第1医用画像データから順投影データを生成し、第1医用画像データに関連付けられた再現フィルタに順投影データを適用して、第2生データを生成する。これらのことから、第2生データによる第1生データの再現性は、再現フィルタにより向上させることができる。
また、本X線CT装置1によれば、第1医用画像データに関する特性に基づいて、前記第2生データの生成の可否を判定する。具体的には、本X線CT装置1は、素子間隔が所定の間隔以下である場合または第1医用画像データの解像度が所定の解像度以上である場合、第2生データの生成が可能であると判定し、素子間隔が所定の間隔を超える場合または当該解像度が所定の解像度未満以上である場合、第2生データの生成が不可能であると判定し、第2生データの生成が可能であると判定された場合、第2再構成条件の設定に応答して第2生データを生成し、第2生データの生成が不可能であると判定された場合、第2再構成条件の設定に応答して、所定の警告を表示する。また、本X線CT装置1によれば、第2生データの生成の可否の判定結果に基づいて、第1生データの保存の要否を表示する。
これらのことから、本X線CT装置1によれば、高精細検出器により第1生データが収集されてとしても、再構成された医用画像データに関する第1生データを保存するときと比べて、メモリ41の容量を節約することができる。また、第1生データが保存されていなくとも、読影医や臨床医による再構成のリトライの指示に応答して再現フィルタを用いることで、第1生データと事実上同等な第2生データを再現することができ、第1生データに準ずる画質で、再構成のリトライに関する医用画像データを生成することができる。以上のことから、本X線CT装置1によれば、メモリ41の容量を節約により、例えば、病院におけるデータの管理コストを低減することができる。
(応用例)
本応用例は、素子間隔が所定の間隔を超える場合または第1医用画像データの解像度が所定の解像度未満である場合、順投影データの解像度を向上させる超解像フィルタを順投影データに適用して、超解像データを生成し、超解像データを再現フィルタに適用して第2生データを生成することにある。超解像フィルタは、予め生成されてメモリ41に記憶される。超解像フィルタの生成については、後ほど説明する。
図11は、本応用例における再構成リトライ処理の手順の一例を示すフローチャートである。
(再構成リトライ処理)
(ステップS111)
入力インターフェース43を介した操作者の指示により、第1医用画像データに関して再構成リトライ指示が入力される。本ステップの処理内容はステップS301と同様なため説明は省略する。
(ステップS112)
生成機能445は、第1医用画像データに関連する順投影条件と再現フィルタとを、特定された部位に応じて、メモリ41から読み出す。生成機能445は、順投影条件を用いて第1医用画像データに対して順投影を実行する。これにより、生成機能445は、第1医用画像データに対応する順投影データを生成する。
(ステップS113)
判定機能446は、素子間隔が所定の間隔を超えているか否か、または第1医用画像データの解像度が所定の解像度未満であるか否かを判定する。素子間隔が所定の間隔以下である場合、または第1医用画像データの解像度が所定の解像度以上である場合、ステップS114の処理が実行される。素子間隔が所定の間隔を超えている場合、または第1医用画像データの解像度が所定の解像度未満である場合(ステップS113Yes)、ステップS115の処理が実行される。
(ステップS114)
生成機能445は、順投影データを再現フィルタに適用する。生成機能445は、再現フィルタにより、第2生データを生成する。本ステップにおける処理は、ステップS307と同様である。
(ステップS115)
生成機能445は、メモリ41から超解像フィルタを読み出す。生成機能445は、超解像フィルタに順投影データを適用し、超解像データを生成する。
(ステップS116)
生成機能445は、超解像データを再現フィルタに適用する。生成機能445は、再現フィルタにより、第2生データを生成する。
(ステップS117)
再構成処理機能443は、第2生データと第2再構成条件とに基づいて第2医用画像データを再構成する。本ステップにおける処理は、ステップS308と同様な内容については、説明を省略する。ステップS113においてYesの場合、識別情報は、例えば、「超解像」という文字列である。第2医用画像データの再構成の元となる第2生データが被検体Pに対するスキャンにより取得された第1生データではないこと、すなわち疑似的に生成されたデータであることを示し、かつ第2生データが超解像フィルタにより解像度を向上させたデータであることを示す情報であれば、識別情報は上記文字列に限定されない。
(ステップS118)
ディスプレイ42は、第2医用画像データを識別情報とともに表示する。具体的には、画像処理機能444は、第2医用画像データに基づいて、第2医用画像データに関する表示画像を生成する。ディスプレイ42は、第2医用画像データの表示画像を、識別情報とともに表示する。
図12は、ディスプレイ42に表示された第1医用画像データの表示画像MI1と、ステップS113においてYesの場合に関する第2医用画像データの表示画像HRI2とを示す図である。図12に示すように、表示画像MI1と表示画像RI2とは、ともにアキシャル画像である。また、図12に示すように、第1医用画像データの表示画像MI1の近傍には、識別情報IIとして「真性」の文字列が表示される。加えて、図12に示すように、第2医用画像データの表示画像HRI2の近傍には、識別情報IIとして「超解像」の文字列が表示される。図12に示すように、本実施形態に係る再構成リトライ処理により生成された表示画像RI2には、識別情報がともに表示される。
以下、超解像フィルタの生成に関して、簡単に説明する。超解像フィルタは、例えば、図6に示すようなCNNに対して学習を実行することで、生成される。超解像フィルタの生成に関するフローは、図7と同様である。以下、一例として、超解像フィルタに入力される順投影データの解像度(以下、入力解像度と呼ぶ)は0.5mmの素子間隔に対応し、超解像フィルタから出力される超解像データの解像度(以下、出力解像度と呼ぶ)は、0.25mmの素子間隔に対応するものとする。また、超解像フィルタは、部位ごとに生成されるものであるとする。
超解像フィルタは、部位ごと、および入力解像度と出力解像度との組み合わせごととに生成される。すなわち、超解像フィルタは、入力解像度と出力解像度との組み合わせ(以下、解像度組み合わせと呼ぶ)と部位とに応じて複数生成されてもよい。このとき、ステップS115において用いられる超解像フィルタは、第1医用画像データにおける解像度と第2再構成条件における部位および出力解像度とに応じて、生成機能445により選択されるものとなる。
図7において、本応用例に関するデータ120は、出力解像度を有する順投影データ(以下、出力投影データと呼ぶ)に相当する。また、本応用例に関するデータ115は、出力投影データをダウンサンプリングして得られた入力解像度を有する疑似的な順投影データ(以下、入力投影データと呼ぶ)に相当する。超解像データの生成は、図7及び図8に記載のフローにおいて、入力投影データと出力投影データとを用いてCNNをトレーニングすることにより生成される。超解像フィルタの生成に関する処理手順は、図7および図8に準ずるため、説明は省略する。
なお、超解像フィルタは、図6に示す各ノードにおける活性化関数において、活性化関数の閾値を、パラメータとして、部位と解像度組み合わせとに応じて変更されてもよい。このとき、活性化関数における閾値は、学習過程において、部位と解像度組み合わせとに応じて設定されることとなる。このようにして生成された超解像フィルタが用いられる場合、生成機能445は、例えばステップS115の処理の実行前において、第2再構成条件における被検体Pの部位と第1医用画像データにおける解像度とに応じて、当該超解像フィルタにおける活性化関数の閾値を調整する。
以上に述べた第1の実施形態の応用例に係るX線CT装置1によれば、素子間隔が所定の間隔を超える場合または第1医用画像データの解像度が所定の解像度未満である場合、第1医用画像データに関する順投影データの解像度を向上させる超解像フィルタを順投影データに適用して、超解像データを生成し、超解像データを前記再現フィルタに適用して2生データを生成する。これにより、第1医用画像データにおける解像度が低かったとしても超解像フィルタを用いることにより、所定の出力解像度の第2医用画像データを生成することができる。このため、所定の解像度に関する第1生データが非保存であったとしても、再構成リトライを実行することができ、検査等の効率を向上させることができる。他の効果については第1の実施形態と同様なため、説明は省略する。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、第1生データに対する逐次近似再構成により再構成された第1医用画像データを順投影して、第2生データを生成し、第2生データに対して当該逐次近似再構成を実行して、第2医用画像データを生成することにある。すなわち、本実施形態における医用画像データの再構成の手法は、逐次近似再構成である。逐次近似再構成は、例えば、第1生データから再構成された再構成画像を順投影した疑似的な順投影データと第1生データとの差異を低減させることを繰り返して、当該債を最小化させ、医用画像データを再構成する手法である。逐次近似再構成は、代数的な計算または学習済みモデルにより実現される。本実施形態における構成は、図1における判定機能446を省略したものに相当する。
図13は、逐次近似再構成の概要を示す概要図である。図13に示すように、再構成処理機能443は、第1生データに対する代数的な逐次近似再構成により第1医用画像データ(FULL-IR(Iterative Reconstruction)画像)を再構成する。逐次近似再構成として学習済みモデル(Deep-Learning Reconstruction)が用いられる場合、第1医用画像データは疑似的なFull-IR画像となる。第1医用画像データの再構成が完了すると、再構成処理機能443は、第1医用画像データをメモリ41に記憶させ、第1生データをメモリ41から削除する。
図14は、再構成リトライ処理の概要を示す図である。図14に示すように、生成機能444は、第1医用画像データをメモリ41から読み出す。生成機能444は、読み出された第1医用画像データに対して順投影を実行し、第2生データを生成する。なお、生成機能444は、第1医用画像データに対して順投影された順投影データに対して再現フィルタを適用して、第2生データを生成してもよい。次いで、再構成処理機能443は、第2再構成条件を用いた逐次近似再構成により、第2医用画像データを生成する。
以上に述べた第2実施形態に係るX線CT装置1によれば、第1生データに対する逐次近似再構成により再構成された第1医用画像データを順投影して、第2生データを生成し、第2生データに対して逐次近似再構成を実行して、第2医用画像データを生成する。逐次近似再構成により生成された医用画像データは、第1生データと順投影による順投影データとの差を最小化する処理であるため、第2生データによる第1生データの再現性を高めることができる。他の効果については、第1の実施形態と同様なため、説明は省略する。
上記各実施形態の変形例として、再構成リトライに関する処理は、X線CT装置1などの医用画像診断装置に限定されず、医用画像診断装置などのスキャナとは独立した画像処理サーバなどで実行されてもよい。画像処理サーバは、PACSなどの院内のサーバに限定されない。このとき、第1生データは、当該画像処理サーバ、または当該画像処理サーバと通信接続されたデータサーバに保持されることとなる。
本実施形態における技術的思想を医用画像処理装置で実現する場合、当該医用画像処理装置は、第1生データと第1再構成条件とに基づいて再構成された第1医用画像データに関して第1再構成条件と異なる第2再構成条件が設定されると、第1医用画像データに基づいて、第1生データの再現に対応する第2生データを生成し、第2生データと第2再構成条件とに基づいて、第2医用画像データを再構成する。図15は、医用画像処理装置5の一例を示す構成図である。医用画像処理装置5は、例えば、メモリ51と、ディスプレイ52と、入力インターフェース53と、処理回路54とを有する。また、処理回路54は、例えば、再構成処理機能543、画像処理機能544、生成機能545、判定機能546を有する。医用画像処理装置5は、図15に示す構成の元で再構成リトライ処理を実行する。医用画像処理装置により実行される再構成リトライ処理に関して、各種構成要素および各種機能における処理内容、再構成リトライ処理の手順および効果は、第1の実施形態や第2の実施形態と同様なため、説明は省略する。
実施形態における技術的思想を医用画像処理方法で実現する場合、当該医用画像処理方法は、第1生データと第1再構成条件とに基づいて再構成された第1医用画像データに関して、第1再構成条件と異なる第2再構成条件を設定し、第2再構成条件の設定に応答して、第1医用画像データに基づいて、第1生データの再現に対応する第2生データを生成し、第2生データと前記第2再構成条件とに基づいて、第2医用画像データを再構成する。医用画像処理方法により実行される再構成リトライ処理の手順および効果は、第1の実施形態および第2の実施形態と同様なため、説明は省略する。
実施形態における技術的思想を医用画像処理プログラムで実現する場合、医用画像処理プログラムは、コンピュータに、第1生データと第1再構成条件とに基づいて再構成された第1医用画像データに関して、第1再構成条件と異なる第2再構成条件を設定し、第2再構成条件の設定に応答して、第1医用画像データに基づいて、第1生データの再現に対応する第2生データを生成し、第2生データと前記第2再構成条件とに基づいて、第2医用画像データを再構成すること、を実現させる。
例えば、医用画像処理に関する各種サーバ装置(処理装置)に医用画像処理プログラムをインストールし、これらをメモリ上で展開することによっても、再構成リトライ処理を実現することができる。このとき、コンピュータに当該手法を実行させることのできるプログラムは、磁気ディスク(ハードディスクなど)、光ディスク(CD-ROM、DVDなど)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することも可能である。医用画像処理プログラムにおける処理手順および効果は、第1の実施形態および第2の実施形態と同様なため、説明は省略する。
実施形態における技術的思想を医用画像診断装置で実現する場合、医用画像診断装置は、上記X線CT装置1、核医学診断装置や磁気共鳴イメージング装置に相当する。第1生データは、X線CT装置1、核医学診断装置や磁気共鳴イメージング装置により取得される。医用画像診断装置が核医学診断装置におけるPET(Positron Emission Tomography)装置である場合、第1生データは、例えば、リストモードデータやサイノグラムモードデータに相当する。また、医用画像診断装置が磁気共鳴イメージング装置である場合、第1生データは、k空間データに相当する。
その他の実施形態として、X線CT装置1は寝台装置30を有しなくてもよい。例えばX線CT装置1の架台装置10の開口が鉛直方向に延びる略円筒形状を呈する場合、被検者を立位で撮影することとなるため、寝台装置30は不要である。
以上説明した少なくとも1つの実施形態および変形例等によれば、記憶容量を節約可能な医用画像処理装置を提供することができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 X線CT装置
5 医用画像処理装置
10 架台装置
11 X線管
12 X線検出器
13 回転フレーム
14 X線高電圧装置
15 制御装置
16 ウェッジ
17 コリメータ
18 DAS(Data Acquisition System)
30 寝台装置
31 基台
32 寝台駆動装置
33 天板
34 支持フレーム
40 コンソール装置
41 メモリ
42 ディスプレイ
43 入力インターフェース
44 処理回路
51 メモリ
52 ディスプレイ
53 入力インターフェース
54 処理回路
441 システム制御機能
442 前処理機能
443 再構成処理機能
444 画像処理機能
445 生成機能
446 判定機能
543 再構成処理機能
544 画像処理機能
545 生成機能
546 判定機能

Claims (14)

  1. 第1生データと第1再構成条件とに基づいて再構成された第1医用画像データに関して前記第1再構成条件と異なる第2再構成条件が設定されると、前記第1医用画像データに基づいて、前記第1生データの再現に対応する第2生データを生成する生成部と、
    前記第2生データと前記第2再構成条件とに基づいて、第2医用画像データを再構成する再構成処理部と、
    を備える医用画像処理装置。
  2. 前記生成部は、前記第1医用画像データを順投影した順投影データから前記第1生データを再現する再現フィルタを用いて、前記第2生データを生成する、
    請求項1に記載の医用画像処理装置。
  3. 前記再現フィルタは、前記順投影データと前記第1生データとを用いて、前記順投影データを前記第1生データに近づけるように生成される、
    請求項2に記載の医用画像処理装置。
  4. 前記再現フィルタの生成において用いられた前記順投影データの生成に関する順投影条件を、前記再現フィルタと前記第1医用画像データと関連付けて記憶する記憶部を更に備え、
    前記生成部は、
    前記第1医用画像データに関連付けられた前記順投影条件を用いて、前記第1医用画像データから前記順投影データを生成し、
    前記第1医用画像データに関連付けられた前記再現フィルタに前記順投影データを適用して、前記第2生データを生成する、
    請求項2または3に記載の医用画像処理装置。
  5. 前記生成部は、前記第1生データに対する逐次近似再構成により再構成された前記第1医用画像データを順投影して、第2生データを生成し、
    前記再構成処理部は、前記第2生データに対して前記逐次近似再構成を実行して、前記第2医用画像データを生成する、
    請求項1に記載の医用画像処理装置。
  6. 前記第1生データは、前記第2再構成条件の設定時点において非保存である、
    請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の医用画像処理装置。
  7. 前記第1医用画像データに関する特性に基づいて、前記第2生データの生成の可否を判定する判定部を更に備える、
    請求項1乃至6のうちいずれか一項に記載の医用画像処理装置。
  8. 前記第1生データは、X線コンピュータ断層撮影装置または核医学診断装置により取得され、
    前記特性は、前記X線コンピュータ断層撮影装置または前記核医学診断装置に搭載された放射線検出器の複数の検出素子における素子間隔と、前記第1医用画像データにおける解像度とのうち少なくとも一つであって、
    前記判定部は、前記素子間隔が所定の間隔以下である場合または前記解像度が所定の解像度以上である場合、前記第2生データの生成が可能であると判定し、前記素子間隔が前記所定の間隔を超える場合または前記解像度が前記所定の解像度未満以上である場合、前記第2生データの生成が不可能であると判定し、
    前記生成部は、前記第2生データの生成が可能であると判定された場合、前記第2再構成条件の設定に応答して前記第2生データを生成し、
    前記第2生データの生成が不可能であると判定された場合、前記第2再構成条件の設定に応答して、所定の警告を表示する表示部をさらに備える、
    請求項7に記載の医用画像処理装置。
  9. 前記第1生データは、X線コンピュータ断層撮影装置または核医学診断装置により取得され、
    前記第1医用画像データには、前記X線コンピュータ断層撮影装置または前記核医学診断装置に搭載された放射線検出器の複数の検出素子における素子間隔と前記第1医用画像データにおける解像度とのうち少なくとも一つが付帯され、
    前記生成部は、
    前記素子間隔が所定の間隔を超える場合または前記第1医用画像データの解像度が所定の解像度未満である場合、前記順投影データの解像度を向上させる超解像フィルタを前記順投影データに適用して、超解像データを生成し、
    前記超解像データを前記再現フィルタに適用して前記第2生データを生成する、
    請求項2乃至4のうちいずれか一項に記載の医用画像処理装置。
  10. 前記第2生データが前記第1生データと異なることを示す識別情報とともに、前記第2医用画像データを表示する表示部をさらに備える、
    請求項1乃至9のうちいずれか一項に記載の医用画像処理装置。
  11. 前記判定部は、
    前記第2生データの生成が可能であると判定した場合、前記第1生データの保存が不要であると判定し、
    前記第2生データの生成が不可能であると判定した場合、前記第1生データの保存が必要であると判定し、
    前記第1生データの保存の要否を表示する表示部をさらに備える、
    請求項7または8に記載の医用画像処理装置。
  12. 請求項1乃至11のうちいずれか一項に記載の医用画像処理装置を備える医用画像診断装置であって、
    前記医用画像診断装置は、X線コンピュータ断層撮影装置または核医学診断装置である、
    医用画像診断装置。
  13. 請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の医用画像処理装置を備える磁気共鳴イメージング装置。
  14. 第1生データと第1再構成条件とに基づいて再構成された第1医用画像データに関して、前記第1再構成条件と異なる第2再構成条件を設定し、
    前記第2再構成条件の設定に応答して、前記第1医用画像データに基づいて、前記第1生データの再現に対応する第2生データを生成し、
    前記第2生データと前記第2再構成条件とに基づいて、第2医用画像データを再構成すること、
    を備える医用画像処理方法。
JP2021063474A 2021-04-02 2021-04-02 医用画像処理装置、医用画像診断装置、磁気共鳴イメージング装置および医用画像処理方法 Pending JP2022158511A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021063474A JP2022158511A (ja) 2021-04-02 2021-04-02 医用画像処理装置、医用画像診断装置、磁気共鳴イメージング装置および医用画像処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021063474A JP2022158511A (ja) 2021-04-02 2021-04-02 医用画像処理装置、医用画像診断装置、磁気共鳴イメージング装置および医用画像処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022158511A true JP2022158511A (ja) 2022-10-17

Family

ID=83638967

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021063474A Pending JP2022158511A (ja) 2021-04-02 2021-04-02 医用画像処理装置、医用画像診断装置、磁気共鳴イメージング装置および医用画像処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022158511A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11348226B2 (en) Medical image diagnostic apparatus
JP6176828B2 (ja) 画像再構成装置、画像再構成方法およびx線コンピュータ断層撮影装置
JP2015006328A (ja) 医用画像診断装置及び制御方法
JP7348376B2 (ja) 医用処理装置、x線ctシステム及び処理プログラム
JP2016087457A (ja) X線ct装置
JP7224829B2 (ja) 医用画像処理装置および方法
JP7461102B2 (ja) 医用画像処理装置およびx線ct装置
JP2020146453A (ja) 医用処理装置
JP7175639B2 (ja) X線撮影装置及び医用画像処理装置
JP2022158511A (ja) 医用画像処理装置、医用画像診断装置、磁気共鳴イメージング装置および医用画像処理方法
JP5872212B2 (ja) マルチスライスct装置及びデータ前処理方法
JP7334088B2 (ja) 医用情報処理装置、医用情報処理プログラムおよびx線ct装置
JP2017064288A (ja) 放射線医用画像診断装置
JP7258473B2 (ja) X線ct装置及び撮影条件管理装置
JP7466401B2 (ja) 医用画像診断装置
US20230404514A1 (en) Medical data processing method, model generating method, and medical data processing apparatus
US20230380788A1 (en) Information processing method, medical image diagnostic apparatus, and information processing system for processing metal artifact images
JP2020000450A (ja) X線ct装置及び撮影計画装置
JP7309429B2 (ja) 医用情報処理システム、および医用情報処理装置
JP7320934B2 (ja) 医用画像処理装置および医用画像処理方法
JP7224880B2 (ja) X線撮影装置
JP7062514B2 (ja) X線ct装置、およびx線管制御装置
JP2024074006A (ja) 医用画像処理装置、医用画像処理方法、およびモデル生成方法。
JP7244280B2 (ja) 医用画像診断装置、および医用画像診断方法
JP7223517B2 (ja) 医用画像診断装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240227