JP2022158412A - 作業車両 - Google Patents

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ジョツナ パンディ
Pandey Jyotsna
秀一 森木
Shuichi Moriki
芳明 堤
Yoshiaki Tsutsumi
進也 井村
Shinya Imura
庸子 塚田
Yoko Tsukada
昌則 一野瀬
Masanori Ichinose
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Abstract

【課題】路面状態検知装置によって周囲の路面状態を検知できない領域がある場合に路面状態を検知する範囲に制限があることを認識させることができる作業車両を提供する。【解決手段】作業車両100の制御装置200は、姿勢検知装置150および路面状態検知装置140の検知結果に基づいて車体の安定度を予測して報知装置180によって報知する。また、制御装置200は、路面状態検知装置140の検知結果に基づいて路面状態の検知制限の有無を判定し、検知制限が有ると判定した場合に、その検知制限を報知装置180によって報知する。【選択図】図2

Description

本開示は、作業車両に関する。
従来から積荷輸送用の作業機械の横転のリスクを予測する方法が知られている(下記特許文献1)。特許文献1に記載された従来の方法は、次の各工程を含む(特許文献1、請求項1等)。まず、作業機械の近くに位置する地理的領域の地表地形データを地表地形検出システムから取得する。次に、地表地形データから地表勾配を抽出する。
次に、搭載された積荷計量システムによって、または、現在輸送されている積荷を積んだ装置によって生成された重量情報を受信することによって、現在輸送されている積荷の重量情報を取得する。次に、上記重量情報に基づいて、作業機械の現在の最大許容地表勾配を決定する。そして、作業機械が、作業機械の現在の最大許容地表勾配を超えるまたはそれに近い地表勾配を含む地理的領域に近づいたときに、作業機械の横転のリスクを予測する。
国際公開第2016/195557号
上記従来の方法では、何らかの原因によって地表地形検出システムから地表地形データが取得できなかった場合は、地表勾配を抽出できず、その結果、作業機械が不安定になることを予測できない可能性がある。
本発明の目的は、周囲の路面状態を検知して車体が不安定になる可能性があることを認識でき、周囲の路面状態を検知できない領域がある場合に路面状態を検知する範囲に制限があることを認識させることができる作業車両を提供することにある。
本開示の一態様は、前部車体と後部車体とを有し前記前部車体と前記後部車体とがピンにより結合され屈曲可能に設けられた車体と、前記前部車体に回動可能に連結されたリフトアームと、前記リフトアームに回動可能に連結されたバケットと、前記リフトアームを駆動させるリフトアームシリンダと、前記バケットを駆動させるバケットシリンダと、前記後部車体に搭載され前記車体を走行させる走行装置と、前記後部車体に搭載され前記車体の周囲の路面状態を検知する路面状態検知装置と、前記車体の姿勢を検知する姿勢検知装置と、前記車体の状態を報知する報知装置と、前記報知装置を制御する制御装置と、を備える作業車両であって、前記制御装置は、前記姿勢検知装置により検知された姿勢および前記路面状態検知装置により検知された路面状態の検知結果に基づいて前記車体の安定度を予測するとともに、前記路面状態検知装置による前記路面状態の検知が制限された状態である検知制限の有無を判定し、前記検知制限が有ると判定した場合に前記路面状態検知装置による検知範囲の少なくとも一部が制限された状態にあることを前記報知装置によって報知することを特徴とする作業車両である。
本開示の上記一態様によれば、周囲の路面状態を検知して車体が不安定になる可能性があることを認識でき、周囲の路面状態を検知できない領域がある場合に路面状態を検知する範囲に制限があることを認識させることができる作業車両を提供することができる。
本開示の作業車両の一実施形態に係る作業車両に側面図。 図1に示す作業車両のブロック図。 図2の作業車両の制御装置による走行制御フローを示すフロー図。 図2の作業車両の制御装置による検知制限の検知フローを示すフロー図。 図2の作業車両の路面状態検知装置の検知制限の例を示す図。 図2の作業車両の路面状態検知装置の検知制限の例を示す図。 図2の作業車両の路面状態検知装置の検知制限の例を示す図。 図2の作業車両の路面状態検知装置の検知制限の例を示す図。
以下、図面を参照して本開示に係る作業車両の実施形態を説明する。
図1は、本開示の作業車両の一実施形態に係る作業車両100の側面図である。図2は、図1に示す作業車両100のブロック図である。本実施形態の作業車両100は、たとえば、土、砂、砕石、鉱物などの積込対象物を、ダンプトラックの荷台などの輸送車両に積み込むホイールローダである。
以下の説明では、図1に示すように、作業車両100の前後方向に平行なX軸、作業車両100の幅方向に平行なY軸、および作業車両100の高さ方向に平行なZ軸からなる直交座標系に基づいて、作業車両100の各部を説明する場合がある。
作業車両100は、たとえば、車体110と、走行装置170と、路面状態検知装置140と、姿勢検知装置150と、報知装置180と、制御装置200とを備えている。また、作業車両100は、たとえば、走行状態検知装置130をさらに備えている。また、作業車両100は、たとえば、リフトアーム121およびバケット122を含む作業機120と、駆動装置190とをさらに備えている。また、作業車両100は、たとえば、荷重検知装置160をさらに備えている。
車体110は、たとえば、前フレームを有した前部車体110aと後部車体110bとから構成され、前部車体110aと後部車体110bとはピン110cを介して互いに連結され屈曲可能に設けられている。車体110は、前部車体110aと後部車体110bにそれぞれ一対の前輪と一対の後輪が設けられ、後部車体110bにキャビン112が設けられている。また、車体110の後部車体110bのカバーの内部には、たとえば、走行装置170や駆動装置190などが収容されている。キャビン112は、車体110の前部車体110aの作業機120の後方に設けられた車室である。図示を省略するが、キャビン112の内部には、たとえば、オペレータが搭乗するための座席の他、操作レバー、ブレーキペダル、アクセルペダル、スピーカ、スイッチ、表示ランプ、計器類などが配置されている。
作業機120は、たとえば、左右一対のリフトアーム121と、バケット122と、ベルクランク123と、バケットリンク124と、を備えている。リフトアーム121は、車体110の前部車体110aに回動可能に取り付けられている。リフトアーム121の長手方向の中央部は、駆動装置190を構成するリフトアームシリンダ191のピストンロッドの先端に回動可能に連結されている。バケット122は、車体110に取り付けられたリフトアーム121の基端部と反対側の先端部に、回動可能に取り付けられている。
ベルクランク123の長手方向の中央部は、左右一対のリフトアーム121を連結する連結部からバケット122へ向けて延びる支持部に回動可能に連結されている。ベルクランク123の一端は、駆動装置190を構成するバケットシリンダ192のピストンロッドの先端に回動可能に連結されている。バケットリンク124の一端は、バケットシリンダ192に連結されたベルクランク123の一端とは反対側のベルクランク123の端部に回動可能に連結されている。バケットリンク124の他端は、バケット122の底部に回動可能に連結されている。
走行状態検知装置130は、たとえば、速度センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサを含み、車体110の速度、加速度、ヨーレートなどの走行状態を検知し、検知結果を制御装置200へ出力する。路面状態検知装置140は、たとえば、撮像装置141、レーザレーダ装置142、ミリ波レーダ装置143を含み、車体110の周囲の障害を検知する。
撮像装置141は、たとえば、単眼カメラやステレオカメラを含み、キャビン112の上部に車体110の前方へ向けて取り付けられている。撮像装置141は、たとえば、車体110の前方を撮影することにより得られる画像に基づいて、車体110の前方の物体の種別、大きさ、距離、および方向などの情報を検知し、検知した情報を制御装置200へ出力する。
レーザレーダ装置142は、たとえば、LiDARであり、キャビン112の上部に取り付けられている。レーザレーダ装置142は、たとえば、車体110の周囲の物体の3次元形状、距離、および方向などの情報を検知し、検知した情報を制御装置200へ出力する。
ミリ波レーダ装置143は、たとえば、車体110の前部車体110aの幅方向における中央部に、車体110の前方へ向けて取り付けられている。ミリ波レーダ装置143は、車体110の前方に存在する物体までの距離および方向などの情報を検知し、検知した情報を制御装置200へ出力する。
姿勢検知装置150は、たとえば、加速度センサ、角速度センサ、慣性計測装置などを含み、車体110の姿勢を検知する。また、姿勢検知装置150は、たとえば、ストロークセンサや角度センサなどを含み、リフトアーム121およびバケット122の姿勢をさらに検知する。
ストロークセンサは、たとえば、リフトアームシリンダ191およびバケットシリンダ192のピストンロッドのストロークを検知する。角度センサは、たとえば、車体110に対するリフトアーム121の角度と、リフトアーム121に対するベルクランク123の角度を検知する。姿勢検知装置150は、ストロークセンサまたは角度センサによって検知したストロークまたは角度に基づいて、リフトアーム121およびバケット122の姿勢を検知する。
荷重検知装置160は、たとえば、リフトアームシリンダ191のボトム室の内部の作動油の圧力を検知する圧力センサを含む。荷重検知装置160は、たとえば、リフトアームシリンダ191のロッド室の内部の作動油の圧力を検知する圧力センサを含んでもよい。また、荷重検知装置160は、バケットシリンダ192のボトム室およびロッド室の内部の作動油の圧力を検知する圧力センサを含んでもよい。荷重検知装置160は、たとえば、圧力センサによって検知した圧力に基づいて、バケット122に積載された積載物の荷重を検知する。
走行装置170は、たとえば、図示を省略するエンジンと静油圧式無段変速機とを含み、車体110を走行させる。走行装置170は、たとえば、制御装置200から出力される制御信号に基づいて、車体110の後部車体110bに取り付けられた一対の車輪111を回転させる。また、走行装置170は、たとえば、作業車両100のアクセル、ブレーキ、およびステアリングなどを操作する複数のアクチュエータを含み、作業車両100を自律的に走行させる。
報知装置180は、たとえば、画像表示装置、スピーカ、ブザー、表示ランプ、回転灯などを含み、制御装置200から出力される制御信号に基づいて、作業車両100のオペレータに車体110の状態を報知する。報知装置180は、たとえば、画像表示装置により、車体110の安定度を表示する。また、報知装置180は、たとえば、路面状態検知装置140による路面状態の検知制限を画像表示装置に表示する。また、報知装置180は、たとえば、路面状態検知装置140による路面状態の検知制限を、スピーカ、ブザー、表示ランプ、回転灯などにより、オペレータに報知する。
駆動装置190は、たとえば、リフトアームシリンダ191およびバケットシリンダ192、ならびに、車体110の後部車体110bのカバーの内部に収容された図示を省略するリザーバ、メインポンプ、制御弁、パイロットポンプ、およびパイロットバルブを備えている。リザーバは、たとえば、作動油タンクである。メインポンプは、たとえば駆動装置190のエンジンによって駆動され、リザーバに貯留された作動油を制御弁へ圧送する。パイロットポンプは、たとえばモータによって駆動され、リザーバの作動油をパイロットバルブへ圧送する。
パイロットバルブは、たとえば、制御装置200から出力される制御信号に基づいて、制御弁へパイロット圧を供給する。制御弁は、パイロットバルブから供給されるパイロット圧に基づいて、メインポンプから圧送される作動油の供給先を、リフトアームシリンダ191のボトム室またはロッド室と、バケットシリンダ192のボトム室またはロッド室に切り換える。これにより、リフトアームシリンダ191およびバケットシリンダ192のそれぞれのピストンロッドが伸長および収縮する。
リフトアームシリンダ191は、ピストンロッドの伸長時に、車体110の前部車体110aに取り付けられた回転軸を中心にリフトアーム121を上方に回動させる。これにより、リフトアーム121のリフト量が増加して、リフトアーム121の先端部のバケット122を上昇させることができる。また、リフトアームシリンダ191は、ピストンロッドの収縮時に、車体110の前部車体110aに取り付けられた回転軸を中心にリフトアーム121を下方に回動させる。これにより、リフトアーム121のリフト量が減少して、リフトアーム121の先端部に取り付けられたバケット122を下降させることができる。
バケットシリンダ192は、図1に示すように、たとえば、一対のリフトアーム121の間に配置されている。バケットシリンダ192は、たとえば、ピストンロッドの先端部がベルクランク123およびバケットリンク124を介してバケット122に連結され、ピストンロッドと反対側のシリンダチューブの基端部が車体110に連結されている。
バケットシリンダ192は、ピストンロッドの伸長時に、ベルクランク123およびバケットリンク124を介して、リフトアーム121の先端部に取り付けられた回転軸を中心に、バケット122を上方に回動させる。これにより、積載物をすくい取ったバケット122のチルト角を増加させて開口を上方に向け、バケット122内の積載物を運搬することができる。また、バケットシリンダ192は、ピストンロッドの収縮時に、ベルクランク123およびバケットリンク124を介して、リフトアーム121に取り付けられた回転軸を中心に、バケット122を下方に回転させる。これにより、バケット122のチルト角を減少させて開口を下方へ向け、バケット122内の積載物をダンプすることができる。
制御装置200は、たとえば、車体110に搭載されたファームウェアやマイクロコントローラなどのコンピュータシステムである。制御装置200は、たとえば、図示を省略する中央処理装置(CPU)などの処理装置、RAMおよびROMなどのメモリ、そのメモリに記憶されたプログラム、タイマー、および入出力部などを備えている。
図2に示すように、制御装置200は、たとえば、入出力部210と、走行制御部220と、状態認識部230と、駆動制御部240と、を備えている。これら走行制御部220、状態認識部230、および駆動制御部240は、たとえば、メモリに記憶されたプログラムをCPUによって実行することによって実現される制御装置200の機能を表している。
制御装置200は、たとえば、報知装置180へ制御信号を出力して、報知装置180を制御する。また、制御装置200は、走行装置170および駆動装置190へ制御信号を出力して、走行装置170および駆動装置190を制御する。以下、図3から図8までを参照して、制御装置200の動作を説明する。
図3は、図2の作業車両100の制御装置200による走行制御フローP100を示すフロー図である。制御装置200は、図3に示す走行制御フローP100を開始すると、まず、状態認識処理P101を実行する。この処理P101において、制御装置200は、たとえば、状態認識部230により、入出力部210を介して、走行状態検知装置130、路面状態検知装置140、姿勢検知装置150、および荷重検知装置160の検知結果を取得する。
次に、制御装置200は、たとえば、走行制御部220により、走行装置170を制御して車体110を走行させる走行制御処理P102を実行する。この処理P102において、たとえば、制御装置200が手動運転モードに設定されている場合、走行制御部220は、オペレータの操作に基づく制御信号を生成して、走行装置170へ出力する。また、この処理P102において、制御装置200が自動運転モードに設定されている場合、走行制御部220は、算出された走行経路に沿って車体110を走行させる制御信号を生成して、走行装置170へ出力する。これにより、制御装置200は、走行装置170によって車輪111を駆動させ、アクセル、ブレーキ、ステアリングを操作して、オペレータの意図する経路または算出された走行経路に沿って作業車両100を走行させる。
次に、制御装置200は、たとえば、状態認識部230により、作業車両100の移動方向の前方における障害の有無を判定する処理P103を実行する。この処理P103において、状態認識部230は、たとえば、路面状態検知装置140の検知結果に基づいて、作業車両100の進行方向の前方の地面の凹凸、隆起、陥没、および傾斜、地物、車両、人、または動物などの障害を認識する。この処理P103において、状態認識部230によって障害が認識されなければ(NO)、制御装置200は、走行制御の終了を判定する処理P104を実行する。
この処理P104において、制御装置200は、たとえば、状態認識部230により、走行制御終了フラグがオンになっているか否かを判定する。この走行制御終了フラグのオン、オフについては、図4を参照して後述する。また、制御装置200が自動運転モードに設定されている場合には、この処理P104において、制御装置200は、たとえば、走行制御部220により、算出された走行経路の走行が完了したか否かを判定する。
この処理P104において、たとえば、状態認識部230により、走行制御終了フラグがオフになっている、または、走行制御部220により算出された走行経路の走行が完了していない(NO)と判定されると、制御装置200は、前述の処理P101へ戻る。また、この処理P104において、たとえば、状態認識部230により、走行制御終了フラグがオンになっている、または、所定の走行経路の走行が完了した(YES)と判定されると、制御装置200は、走行制御部220による走行制御を終了して作業車両100を停止させる。以上により、図3に示す走行制御フローP100が終了する。
一方、前述の処理P103において、状態認識部230によって障害が認識され、障害が有る(YES)と判定されると、制御装置200は、車体110の安定度を予測する処理P105を実行する。この処理P105において、状態認識部230は、たとえば、姿勢検知装置150および路面状態検知装置140の検知結果に基づいて車体110の安定度を予測する。なお、状態認識部230は、安定度の演算に走行状態検知装置130および荷重検知装置160の検知結果を用いてもよい。
この処理P105において、状態認識部230は、たとえば、認識された障害を通過する際の作業車両100の重心の位置を予測する。さらに、状態認識部230は、たとえば、予測された作業車両100の重心の位置と、作業車両100の4つの車輪111の接地位置によって規定される矩形領域とに基づいて、車体110の安定度を算出する。車体110の安定度は、たとえば、作業車両100の重心が前記矩形領域の中央に近いほど高くなり、作業車両100の重心が前記矩形領域の中央から離れるほど低くなる。
この処理P105において、制御装置200は、たとえば、荷重検知装置160、姿勢検知装置150および路面状態検知装置140の検知結果に基づいて、車体110の安定度を予測してもよい。より具体的には、制御装置200は、たとえば、荷重検知装置160および姿勢検知装置150の検知結果に基づいて、状態認識部230により、バケット122に積載された積載物の重量を算出する。さらに、状態認識部230は、算出した積載物の重量に基づいて、作業車両100の重心の位置を算出する。これにより、バケット122に収容された積載物の重量を考慮した車体110の安定度を算出することができる。
この処理P105において、制御装置200は、たとえば、走行状態検知装置130の検知結果に基づいて、車体110の安定度を予測してもよい。より具体的には、制御装置200は、たとえば、走行状態検知装置130の検知結果としての車体110の速度に基づいて、障害回避時の車体110の減速度およびヨーレートとそれに伴う慣性力を算出する。さらに、状態認識部230は、作業車両100の減速時の慣性力に基づいて、作業車両100の安定度を算出する。これにより、作業車両100の障害回避時の慣性力を考慮した車体110の安定度を算出することができる。
次に、状態認識部230は、たとえば、安定度の判定処理P106を実行する。この処理P106において、状態認識部230は、たとえば、前の処理P105で予測した安定度が、しきい値以下であるか否かを判定する。この安定度のしきい値は、たとえば、作業車両100が不安定になる可能性の高さに応じて決定される。状態認識部230により、作業車両100不安定になる可能性はない、すなわち、安定度がしきい値よりも大きい(NO)と判定されると、制御装置200は、前述の走行制御終了の判定処理P104を実行する。
一方、状態認識部230により、作業車両100が不安定になる可能性がある、すなわち、安定度がしきい値以下である(YES)と判定されると、制御装置200は、たとえば、安定度を報知する処理P107を実行する。この処理P107において、制御装置200は、たとえば、状態認識部230により認識した障害とその障害を通過する際の車体110の安定度または不安定になる可能性を、報知装置180の画像表示装置に表示してオペレータに報知する。また、制御装置200は、たとえば、状態認識部230により認識した事項を、報知装置180のスピーカから出力する音声により、オペレータに報知してもよい。
次に、制御装置200は、たとえば、障害回避処理P108を実行する。この処理P108において、制御装置200は、たとえば、自動運転モードに設定されている場合には、走行制御部220により、認識された障害を回避する作業車両100の走行経路を算出し、その走行経路を走行するための制御信号を走行装置170へ出力する。その結果、作業車両100の走行経路が、障害を回避する走行経路に変更され、車体110の安定度を向上させることができる。その後、制御装置200は、前述の処理P104を実行する。
また、この処理P108において、制御装置200は、たとえば、手動運転モードに設定されている場合には、オペレータによる障害の回避操作に基づいて、走行制御部220から走行装置170へ制御信号を出力する。その結果、作業車両100の走行経路が、障害を回避する走行経路に変更され、車体110の安定度を向上させることができる。その後、制御装置200は、前述の走行制御終了の判定処理P104を実行する。
次に、図4から図8までを参照して、前述の走行制御終了の判定処理P104に用いる走行制御終了フラグについて説明する。図4は、制御装置200による検知制限の検知フローP200を示すフロー図である。
制御装置200は、図4に示す検知制限の検知フローP200を開始すると、まず状態認識処理P201を実行する。この処理P201において、制御装置200は、たとえば、状態認識部230により、入出力部210を介して、走行状態検知装置130、路面状態検知装置140、姿勢検知装置150、および荷重検知装置160の検知結果を取得する。
次に、制御装置200は、路面状態検知装置140の検知結果に基づいて、路面状態の検知制限の有無を判定する処理P202を実行する。なお、検知制限の有無とは、検知範囲が制限された状態にあるか否かを意味する。この処理P202において、制御装置200は、たとえば、状態認識部230により、路面状態検知装置140の検知範囲が基準範囲を含むか否かを判定する。ここで、路面状態検知装置140の基準範囲とは、路面状態検知装置140に検知制限がない場合の路面状態検知装置140検知範囲に含まれる範囲である。
以下、路面状態検知装置140の検知制限について、撮像装置141を例に挙げ、図5から図8を参照して説明する。図5から図8は、作業車両100において発生し得る路面状態検知装置140の検知制限の例を示す図である。
図5に示す例において、作業車両100は、リフトアーム121を上方位置まで回動させ、バケット122の開口を上方に向け、バケット122内に積載した積載物を搬送している。この状態では、たとえば、作業車両100のリフトアーム121によって撮像装置141の前方の検知領域が遮られ、撮像装置141の検知範囲DAに死角BAが生じている。
図6に示す例において、作業車両100は、リフトアーム121を下方位置まで回動させ、バケット122の開口を上方に向け、バケット122内に積載した積載物を搬送している。この状態では、たとえば、作業車両100のバケット122とその積載物によって撮像装置141の前方の検知範囲DAの一部が遮られ、撮像装置141の検知範囲DAに死角BAが生じている。
図5および図6に示す例では、撮像装置141の死角BAに位置する、たとえば、地表面の凹凸、隆起、岩石、陥没、傾斜などの障害OBが、撮像装置141によって検知されないおそれがある。すなわち、撮像装置141の死角BAのように、路面状態検知装置140による障害の検知が制限される検知制限が有る場合、路面状態検知装置140によって障害OBが検知されず、作業車両100が障害OBを通過する際に、車体110の安定性が低下するおそれがある。
図7に示す例において、作業車両100は、旋回半径Rで右方向に旋回している。前述のように、撮像装置141は、たとえば、ピン110cを介して連結された車体110の前部車体110aと後部車体110bのうち後部車体110bに設けられたキャビン112の上部に設置されている。そのため、撮像装置141の検知範囲DAの中心線Cdaは、車体110の後部車体110bの中心線とおおむね一致している。
しかしながら、作業車両100の旋回時に、撮像装置141によって検知すべき基準範囲SAの中心線Csaは、たとえば、車体110の前部車体110aの中心線と一致し、車体110の前部車体110aは、車体110の後部車体110bに対してピンを中心に右方向に回転している。そのため、車体110の前部車体110aと後部車体110bの中心線がおおむね一致する作業車両100の直進時には、基準範囲SAは検知範囲DAに含まれるが、図7に示す作業車両100の旋回時には、基準範囲SAの一部が検知範囲DAに含まれなくなる。
そのため、図7に示すような作業車両100の旋回時には、撮像装置141の検知範囲DAに含まれない基準範囲SAに位置する、たとえば、地表面の凹凸、隆起、岩石、陥没、傾斜などの障害OBが、撮像装置141によって検知されないおそれがある。すなわち路面状態検知装置140に、検知すべき基準範囲SAの少なくとも一部が検知範囲DAに含まれないなどの検知制限が有る場合、路面状態検知装置140によって障害OBが検知されず、障害OBを通過する際の車体110の安定性が低下するおそれがある。
図8に示す例において、作業車両100は、車体110の前部車体110aが後部車体110bよりも低くなるように傾斜した状態で傾斜面を下降している。この状態では、車体110が水平な状態よりも、撮像装置141の光軸が下方に向いた状態になる。そのため、撮像装置141の検知範囲DAは、リフトアーム121やバケット122による死角BAが無い場合でも、車体110が水平な状態における撮像装置141の基準範囲SAよりも減少する。そのため、図8に示すような作業車両100の傾斜時には、撮像装置141の検知範囲DAに含まれない基準範囲SAに位置する、たとえば、地表面の凹凸、隆起、岩石、陥没、傾斜などの障害OBが、撮像装置141によって検知されないおそれがある。
このような作業車両100の傾斜は、傾斜面の下降時だけでなく、傾斜面の上昇時や、車体110の急停止時の慣性力によって車体110の後部車体110bが浮き上がった場合などにも生じ得る。このように、車体110の傾斜によって基準範囲SAが検知範囲DAに含まれなくなるなど、路面状態検知装置140に検知制限が有る場合、障害OBが検知されず、障害OBを通過する際の車体110の安定性が低下するおそれがある。
なお、図5から図8では、路面状態検知装置140として、撮像装置141を例に挙げて説明したが、レーザレーダ装置142やミリ波レーダ装置143においても、同様の検知制限が生じ得る。また、路面状態検知装置140の検知制限は、図5から図8に示す例に限定されない。路面状態検知装置140の検知制限は、たとえば、雨、みぞれ、霧、土埃、砂埃、雪などの気象条件や、夜間やトンネルなどによる明るさの不足や、作業車両100の速度による制限なども含む。
そこで、本実施形態の作業車両100は、たとえば、図4に示すように、制御装置200により、路面状態検知装置140の検知制限の有無を判定する処理P202を実行する。この処理P202において、制御装置200は、たとえば、状態認識部230により、路面状態検知装置140の検知範囲DAが基準範囲SAを包含するか否かを判定する。
この処理P202において、状態認識部230により、路面状態検知装置140の検知範囲DAが基準範囲SAを包含する(YES)と判定されると、制御装置200は、図4に示す検知制限の検知フローP200を終了し、所定の周期でこの検知フローP200を繰り返す。一方、状態認識部230により、路面状態検知装置140の検知範囲DAが基準範囲SAを包含しない(NO)、すなわち、検知制限が有ると判定されると、制御装置200は、たとえば、路面状態検知装置140の死角BAの有無を判定する処理P203を実行する。
この処理P203において、制御装置200は、たとえば、状態認識部230により、路面状態検知装置140の検知結果に基づいて、検知範囲DAに図5または図6に示すような死角BAがあるか否かを判定する。また、この処理P203において、制御装置200は、たとえば、状態認識部230により、路面状態検知装置140と走行状態検知装置130の検知結果に基づいて、図7に示すような作業車両100の旋回による路面状態検知装置140の検知制限の有無を判定してもよい。
より具体的には、制御装置200は、たとえば、走行状態検知装置130の検知結果に基づいて、状態認識部230により、車体110の進行方向を予測する。さらに、制御装置200は、たとえば、状態認識部230により、車体110の進行方向において路面状態検知装置140によって路面状態を検知可能な検知範囲DAが進行方向における基準範囲SAを包含しないか否かを判定する。
この処理P203において、状態認識部230によって、路面状態検知装置140の検知範囲DAに死角BAが有る(YES)と判定されると、制御装置200は、作業車両100の状態をオペレータに報知する処理P204を実行する。また、状態認識部230によって、路面状態検知装置140の検知範囲DAが基準範囲SAの少なくとも一部を含まない(YES)と判定された場合も同様に処理P204を実行する。
この処理P204において、制御装置200は、たとえば、状態認識部230から入出力部210を介して報知装置180へ制御信号を出力する。これにより、制御装置200は、路面状態検知装置140の検知制限としての死角BAの存在、または、検知範囲DAが基準範囲SAを包含しないことを、報知装置180によってオペレータに報知する。その後、制御装置200は、図3に示す走行制御の終了判定処理P104で用いられる走行制御終了フラグをオンにする処理P205を実行して、図4に示す検知制限の検知フローP200を終了する。
一方、前述の処理P203において、状態認識部230によって、路面状態検知装置140の検知範囲DAに死角BAが無い(NO)と判定されると、制御装置200は、車体110の傾斜の有無を判定する処理P206を実行する。この処理P206において、たとえば、状態認識部230により、姿勢検知装置150の検知結果に基づいて、車体110の傾斜が有る(YES)と判定されたとする。この場合、制御装置200は、状態認識部230により、車体110の進行方向において路面状態検知装置140によって路面状態を検知可能な検知範囲DAが基準範囲SAよりも減少していることを認識し、作業車両100の状態をオペレータに報知する処理P207を実行する。
この処理P207において、制御装置200は、前述の処理P204と同様に、報知装置180へ制御信号を出力する。これにより、制御装置200は、路面状態検知装置140の検知制限としての車体110の傾斜と検知範囲DAの減少を、報知装置180によってオペレータに報知する。その後、制御装置200は、前述の走行制御終了フラグをオンにする処理P205を実行して、図4に示す検知制限の検知フローP200を終了する。
一方、前述の処理P206において、状態認識部230によって、車体110の傾斜が無い(NO)と判定されると、制御装置200は、環境要因の有無を判定する処理P208を実行する。この処理P208において、制御装置200は、たとえば、状態認識部230により、路面状態検知装置140の検知結果に基づいて、気象条件、明るさの不足などの環境要因が有る(YES)と判定されると、作業車両100の状態をオペレータに報知する処理P209を実行する。
この処理P209において、制御装置200は、前述の処理P204と同様に、報知装置180へ制御信号を出力する。これにより、制御装置200は、路面状態検知装置140の検知制限としての環境要因を、報知装置180によってオペレータに報知する。その後、制御装置200は、前述の走行制御終了フラグをオンにする処理P205を実行して、図4に示す検知制限の検知フローP200を終了する。
一方、前述の処理P208において、状態認識部230によって、環境要因が無い(NO)と判定されると、制御装置200は、作業車両100の状態をオペレータに報知する処理P210を実行する。この処理P210において、制御装置200は、前述の処理P204と同様に、報知装置180へ制御信号を出力する。これにより、制御装置200は、路面状態検知装置140の検知制限としての死角BA、車体110の傾斜、および環境要因以外の要因を、報知装置180によってオペレータに報知する。その後、制御装置200は、前述の走行制御終了フラグをオンにする処理P205を実行して、図4に示す検知制限の検知フローP200を終了する。
以上により、制御装置200は、路面状態検知装置140に検知制限が有ると判定した場合に、その検知制限を報知装置180によってオペレータに報知することができる。さらに、制御装置200は、路面状態検知装置140に検知制限が有ると判定した場合に、走行制御終了フラグをオンにすることで、図3に示すような走行制御フローP100を終了させ、作業車両100の制御をオペレータに引き継ぐことができる。
以下、本実施形態の作業車両100の作用を説明する。
たとえば、ダンプトラックやホイールローダなどの作業車両100は、鉱物の採掘現場や建設現場など、舗装や十分な整地がされておらず、凹凸や傾斜などの障害OBが多い場所で様々な作業を行う。作業車両100が障害OBの上を通過すると、車体110の安定性が低下するおそれがあるため、作業車両100は路面状態検知装置140により障害OBを検知する。
しかし、路面状態検知装置140の検知制限により、地表面の障害OBを検知できない可能性がある。たとえば、前記特許文献1に記載された従来の方法では、何らかの原因によって地表地形検出システムから地表地形データが取得できなかった場合に、地表勾配を抽出できず、その結果、作業機械が不安定になることを予測できない可能性がある。
これに対し、本実施形態の作業車両100は、前部車体110aと後部車体0bとを有し前部車体110aと後部車体110bとがピン110cにより結合され屈曲可能に設けられた車体110と、前部車体110aに回動可能に連結されたリフトアーム121と、リフトアーム121に回動可能に連結されたバケット122と、リフトアーム121を駆動させるリフトアームシリンダ191と、バケット122を駆動させるバケットシリンダ192と、後部車体110bに搭載され車体110を走行させる走行装置170と、後部車体110bに搭載され車体110の周囲の路面状態を検知する路面状態検知装置140と、車体110の姿勢を検知する姿勢検知装置150と、車体110の状態を報知する報知装置180と、報知装置180を制御する制御装置200と、を備える。制御装置200は、姿勢検知装置150により検知された姿勢および路面状態検知装置140により検知された路面状態の検知結果に基づいて車体110の安定度を予測するとともに、路面状態検知装置140による路面状態の検知が制限された状態である検知制限の有無を判定し、検知制限が有ると判定した場合に路面状態検知装置140による検知範囲の少なくとも一部が制限された状態にあることを報知装置180によって報知する。
このような構成により、本実施形態の作業車両100は、制御装置200によって車体110の安定度を予測して報知装置180によって報知することができ、オペレータは、通過前の路面状態が車体110の安定度に与える影響を認識することができる。これにより、オペレータは、制御装置200が自動運転モードに設定されている場合には、制御装置200の制御による障害の自動回避を事前に認識でき、制御装置200が手動運転モードに設定されている場合には、手動操作によって障害を回避することができる。
さらに、制御装置200が路面状態検知装置140に路面状態の検知制限が有ると判定した場合に、その検知制限を報知装置180によって報知することができ、オペレータは、路面状態検知装置140による路面状態の検知制限を認識することができる。これにより、制御装置200が作業車両100の自動運転を中止し、路面状態検知装置140が検知できなかった障害を、オペレータが手動操作によって回避することができる。したがって、本実施形態の作業車両100によれば、路面状態を検知する範囲に制限があることを認識させることができる。
また、本実施形態の作業車両100は、車体110の走行状態を検知する走行状態検知装置130をさらに備えている。そして、制御装置200は、路面状態検知装置140により検知された路面状態と走行状態検知装置130により検知された走行状態とに基づいて検知制限の有無を判定する。このような構成により、走行状態検知装置130によって、作業車両100の車体110の速度、加速度、ヨーレートなどの走行状態を検知して、路面状態検知装置140の検知制限の有無をより正確に判定することができる。
また、本実施形態の作業車両100において、制御装置200は、走行状態検知装置130により検知された走行状態に基づいて車体110の進行方向を予測する。そして、制御装置200は、後部車体110bに対し前部車体110aが屈曲した状態になって車体110の進行方向において路面状態検知装置140によって路面状態を検知可能な検知範囲DAが基準範囲SAよりも減少している場合に、検知制限が有ると判定する。このような構成により、たとえば、図8に示すような作業車両100の傾斜時、または、気象条件、明るさの不足などによる検知範囲DAの減少を、検知制限として検知することができる。
また、本実施形態の作業車両100において、制御装置200は、走行状態検知装置130により検知された走行状態に基づいて車体110の進行方向を予測する。そして、路面状態検知装置140によって路面状態を検知可能な検知範囲DAが、バケット122によって遮られた状態となって進行方向における基準範囲SAの少なくとも一部を含まない場合に、検知制限が有ると判定する。このような構成により、たとえば、図7に示すような作業車両100の旋回時の検知範囲DAに含まれない基準範囲SAを、検知制限として検知することができる。
また、本実施形態の作業車両100において、制御装置200は、路面状態検知装置140により検知された路面状態に基づき、リフトアーム121とバケット122の少なくとも一方による死角BAが生じている場合に、検知制限が有ると判定する。このような構成により、たとえば、図5および図6に示すような路面状態検知装置140の検知範囲DAの死角BAを、路面状態検知装置140の検知制限として検知することができる。
また、本実施形態の作業車両100は、バケット122に積載された積載物の荷重を検知する荷重検知装置160をさらに備えている。また、姿勢検知装置150は、リフトアーム121およびバケット122の姿勢をさらに検知する。そして、制御装置200は、荷重検知装置160、姿勢検知装置150および路面状態検知装置140のそれぞれにより検知された荷重、姿勢および路面状態に基づいて車体110の安定度を予測する。このような構成により、バケット122に積載された積載物の重量が車体110の安定度に与える影響を考慮することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、周囲の路面状態を検知して車体が不安定になる可能性があることを認識でき、周囲の路面状態を検知できない領域がある場合に路面状態を検知する範囲に制限があることを認識させることができる作業車両100を提供することができる。
以上、図面を用いて本開示に係る作業車両の実施形態を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本開示に含まれるものである。たとえば、本開示に係る作業車両は、ホイールローダに限定されず、たとえば、ダンプトラック、油圧ショベル、クレーンなど、他の作業車両であってもよい。
100 作業車両
110 車体
110a 前部車体
110b 後部車体
110c ピン
121 リフトアーム
122 バケット
130 走行状態検知装置
140 路面状態検知装置
150 姿勢検知装置
160 荷重検知装置
170 走行装置
180 報知装置
190 駆動装置
200 制御装置
BA 死角
DA 検知範囲
SA 基準範囲

Claims (6)

  1. 前部車体と後部車体とを有し前記前部車体と前記後部車体とがピンにより結合され屈曲可能に設けられた車体と、前記前部車体に回動可能に連結されたリフトアームと、前記リフトアームに回動可能に連結されたバケットと、前記リフトアームを駆動させるリフトアームシリンダと、前記バケットを駆動させるバケットシリンダと、前記後部車体に搭載され前記車体を走行させる走行装置と、前記後部車体に搭載され前記車体の周囲の路面状態を検知する路面状態検知装置と、前記車体の姿勢を検知する姿勢検知装置と、前記車体の状態を報知する報知装置と、前記報知装置を制御する制御装置と、を備える作業車両であって、
    前記制御装置は、前記姿勢検知装置により検知された姿勢および前記路面状態検知装置により検知された路面状態の検知結果に基づいて前記車体の安定度を予測するとともに、前記路面状態検知装置による前記路面状態の検知が制限された状態である検知制限の有無を判定し、前記検知制限が有ると判定した場合に前記路面状態検知装置による検知範囲の少なくとも一部が制限された状態にあることを前記報知装置によって報知することを特徴とする作業車両。
  2. 前記車体の走行状態を検知する走行状態検知装置をさらに備え、
    前記制御装置は、前記路面状態検知装置により検知された路面状態と前記走行状態検知装置により検知された走行状態とに基づいて前記検知制限の有無を判定することを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記制御装置は、
    前記走行状態検知装置により検知された走行状態に基づいて前記車体の進行方向を予測し、
    前記後部車体に対し前記前部車体が屈曲した状態になって前記車体の進行方向において前記路面状態検知装置によって前記路面状態を検知可能な検知範囲が基準範囲よりも減少している場合に、前記検知制限が有ると判定することを特徴とする請求項2に記載の作業車両。
  4. 前記制御装置は、
    前記走行状態検知装置により検知された走行状態に基づいて前記車体の進行方向を予測し、
    前記路面状態検知装置によって前記路面状態を検知可能な検知範囲が、前記バケットによって遮られた状態となって前記進行方向における基準範囲の少なくとも一部を含まない場合に、前記検知制限が有ると判定することを特徴とする請求項2に記載の作業車両。
  5. 前記制御装置は、
    前記路面状態検知装置により検知された路面状態に基づき、前記リフトアームと前記バケットの少なくとも一方による死角が生じている場合に、前記検知制限が有ると判定することを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  6. 前記バケットに積載された積載物の荷重を検知する荷重検知装置をさらに備え、
    前記姿勢検知装置は、前記リフトアームおよび前記バケットの姿勢をさらに検知し、
    前記制御装置は、前記荷重検知装置、前記姿勢検知装置および前記路面状態検知装置のそれぞれにより検知された荷重、姿勢および路面状態に基づいて前記車体の安定度を予測することを特徴とする請求項5に記載の作業車両。
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