JP2022156102A - 接着剤組成物および接合体 - Google Patents

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Masahiro Fujitani
佑輔 ▲高▼橋
Yusuke Takahashi
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Abstract

【課題】銀をはじめとする金属類の接着に好ましく適用可能な接着剤組成物を提供すること。【解決手段】(メタ)アクリロイル基を有する重合性モノマーと、ラジカル重合開始剤と、エラストマーとを含む接着剤組成物。この接着剤組成物は硫黄原子を含む。この接着剤組成物の硬化体中の硫黄原子濃度は100ppm以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、接着剤組成物および接合体に関する。
工業的な重要性から、接着剤組成物については様々な検討が行われてきている。
特許文献1には、架橋性シリル基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体(I)、S原子を分子中に含む化合物(II)、及び、ビニル系重合体(I)の硬化触媒(III)を含有する硬化性組成物が記載されている。特許文献1には、この硬化性組成物が、シーリング材や接着剤として特に有用である旨が記載されている。
特開2007-154009号公報
本発明者らは、接着剤組成物の改良研究の中で、従来の接着剤組成物は、銀をはじめとする金属類を腐食させることがあることを見出した。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものである。本発明の目的の1つは、銀をはじめとする金属類の接着に好ましく適用可能な接着剤組成物を提供することである。
本発明者らは、以下に提供される発明を完成させ、上記課題を解決した。
本発明によれば、
(メタ)アクリロイル基を有する重合性モノマーと、ラジカル重合開始剤と、エラストマーとを含む接着剤組成物であって、
当該接着剤組成物は硫黄原子を含み、当該接着剤組成物の硬化体中の硫黄原子濃度は100ppm以下である接着剤組成物
が提供される。
また、本発明によれば、
第1の構造部材と、
第2の構造部材と、
前記第1の構造部材と前記第2の構造部材とを接合する、当該接着剤組成物の硬化体とを含む接合体
が提供される。
本発明の接着剤組成物は、銀をはじめとする金属類の接着に好ましく適用可能である。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換か無置換かを記していない表記は、置換基を有しないものと置換基を有するものの両方を包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有しないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本明細書における「(メタ)アクリル」との表記は、アクリルとメタクリルの両方を包含する概念を表す。「(メタ)アクリレート」等の類似の表記についても同様である。
本明細書における「有機基」の語は、特に断りが無い限り、有機化合物から1つ以上の水素原子を除いた原子団のことを意味する。例えば、「1価の有機基」とは、任意の有機化合物から1つの水素原子を除いた原子団のことを表す。
本明細書中、接着剤組成物が第1剤と第2剤とで構成される2剤型である場合、各成分の量や率は、第1剤と第2剤の合計に対する量や率を表すことが好ましい。
<接着剤組成物>
本実施形態の接着剤組成物は、(メタ)アクリロイル基を有する重合性モノマーと、ラジカル重合開始剤と、エラストマーとを含む。
本実施形態の接着剤組成物は、硫黄原子を含む。
本実施形態の接着剤組成物の硬化体中の硫黄原子濃度は、100ppm以下である。
本発明者は、従来の接着剤組成物が銀をはじめとする金属類を腐食させることがあった原因をあらゆる観点から検討した。検討の結果、本発明者は、従来の接着剤組成物は、原料(例えば重合性モノマー)に不純物として含まれる硫黄原子を含み、この硫黄原子が金属類の腐食を引き起こしているらしいことを知見した。
本発明者はこの知見に基づき、具体的には、重合性モノマー等の原料について、硫黄原子の含有量が少ないものを選択することとした。こうすることで、硫黄原子を含むものの、硬化体とした際の硫黄原子濃度が100ppm以下である接着剤組成物を構成することができ、そして、金属類の腐食を抑えることができた。
接着剤組成物の硬化体中の硫黄原子濃度は、100ppm以下であればよいが、好ましくは100ppm未満、より好ましくは50ppm以下または50ppm未満、最も好ましくは25ppm以下または25ppm未満である。また、接着剤組成物の硬化体中の硫黄原子濃度の下限は、特に限定されないが、現実的には例えば0.1ppm以上、具体的には1ppm以上である。
接着剤組成物の硬化体中の硫黄原子濃度の測定は、酸素フラスコ燃焼法とイオンクロマトグラフィーを組み合わせることにより行うことができる。詳細は後掲の実施例の記載を参照されたい。
以下、接着剤組成物の含有成分や接着剤組成物の性状、物性などについて説明する。
(重合性モノマー)
本実施形態の接着剤組成物は、(メタ)アクリロイル基を有する重合性モノマーを含む。本明細書では、(メタ)アクリロイル基を有する重合性モノマーのことを、単に「重合性モノマー」とも表記する。
重合性モノマーの少なくとも一部は、極性官能基と重合性炭素-炭素二重結合とを有する重合性モノマー(高極性モノマー)であることが好ましい。また、重合性モノマーは、それ以外のモノマー、例えば後掲する単官能モノマーや多官能モノマーを含んでもよい。
以下、各モノマーについて説明する。
・極性官能基と重合性炭素-炭素二重結合とを有する重合性モノマー(高極性モノマー)
本実施形態の接着剤組成物は、好ましくは、極性官能基と重合性炭素-炭素二重結合とを有する重合性モノマーを含む。本明細書では、この重合性モノマーを「高極性モノマー」とも表記する。高極性モノマーは、単官能(1のみの重合性炭素-炭素二重結合を有する)でも、多官能(2以上の重合性炭素-炭素二重結合を有する)でもよいが、極性基の被着体との相互作用のしやすさの観点で、好ましくは前者である。
高極性モノマーが有する極性官能基は、自動車製造で用いられる部材との相互作用などの点で、好ましくはカルボキシ基、ヒドロキシ基またはリン酸基、より好ましくはカルボキシ基またはリン酸基、さらに好ましくはカルボキシ基である。
重合性モノマーは、高極性モノマーとして、好ましくは、(メタ)アクリル酸、無水(メタ)アクリル酸、フマル酸、マレイン酸、無水フマル酸、無水マレイン酸、ならびに、これらのダイマーおよびトリマーからなる群より選ばれる少なくとも1以上を含む。
その他、高極性モノマーとしては、リン酸基および(メタ)アクリロイル基を有する化合物、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなども挙げられる。
・1のみの重合性炭素-炭素二重結合を有する重合性モノマー(単官能モノマー)
本実施形態の接着剤組成物は、重合性モノマーとして、1のみの重合性炭素-炭素二重結合とを有する重合性モノマー(単官能モノマー)を含むことが好ましい。
ちなみに、極性基を有する単官能モノマーは、本明細書においては、上記の高極性モノマーに分類される。
重合性モノマーは、単官能モノマーとして、以下一般式(I)で表されるモノマーを含むことが好ましい。
CH=CHR-COO-R (I)
一般式(I)中、
は水素原子またはメチル基であり、
は環状炭化水素骨格を含む基であり、好ましくは多環の環状炭化水素骨格を含む基である。Rが含む環状炭化水素骨格は、好ましくは芳香環を含まない脂環式骨格である。
一般式(I)で表されるモノマーとしては、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ノルボルネン(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。なかでも、イソボルニル(メタ)アクリレートとジシクロペンタニル(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも一種が好ましく、イソボルニル(メタ)アクリレートがより好ましい。
重合性モノマーが環状炭化水素骨格を含むモノマーを含むことにより、接着剤組成物の硬化体のガラス転移温度が高くなり、例えば硬化体の耐熱性が高まる傾向がある。
また、単官能モノマーとしては、直鎖または分岐アルキル(メタ)アクリレートを挙げることができる。具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸イソヘキシル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等を挙げることができる。
単官能モノマーとして、(メタ)アクリロイルモルホリン等といった、複素環を有する(メタ)アクリレート骨格を含んでもよい。
・2以上の重合性炭素-炭素二重結合を有する重合性モノマー(多官能モノマー)
本実施形態の接着剤組成物は、重合性モノマーとして、2以上の重合性炭素-炭素二重結合とを有する重合性モノマー(多官能モノマー)を含んでもよい。硬化後の良好な伸びなどの観点から、多官能モノマーは、典型的には2から6官能、好ましくは2から4官能、より好ましくは2から3官能、さらに好ましくは2官能である。
ちなみに、極性基を有する多官能モノマーは、本明細書においては、上記の高極性モノマーに分類される。
多官能モノマーとしては、ジメチロール-トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ジメチロール-シクロヘキサンジ(メタ)アクリレート等の脂環式構造を有する多官能(メタ)アクリレートや、エチレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート等の芳香族環構造を有する多官能(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の脂肪族分岐構造を有する多官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。
重合性モノマーの量は、接着剤組成物の不揮発成分全体中、例えば10質量%以上80質量%以下、好ましくは20質量%以上70質量%以下である。
複数種の重合性モノマーを併用する場合、重合性モノマー全体を100質量部としたときの各重合性モノマーの比率は以下の通りである。比率を適切に調整することにより、硬化性や、硬化体の伸びなどを一層向上させることができる場合がある。
・高極性モノマー:好ましくは50質量部以上95質量部以下、より好ましくは60質量部以上90質量部以下
・単官能モノマー:好ましくは5質量部以上50質量部以下、より好ましくは10質量部以上40質量部以下
・多官能モノマー:例えば0質量部以上30質量部以下、好ましくは5質量部以上20質量部以下
重合性モノマーとしては市販品を用いることが可能である。ただし、市販の重合性モノマーには、不純物として硫黄原子を多く含むものもあるため、硫黄原子の含有量が少ない重合性モノマーを選んで用いることが望まれる。
また、単官能モノマーの全量中、一般式(I)で表されるモノマー(環状炭化水素骨格を含む)の比率は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは75質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは100質量%である。
(ラジカル重合開始剤)
本実施形態の接着剤組成物は、ラジカル重合開始剤を含む。ラジカル重合開始剤により重合性モノマーの重合性炭素-炭素二重結合が重合され、物品の接着が可能となる。
ラジカル重合開始剤としては、熱ラジカル重合開始剤が好ましい。熱ラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物を好ましく挙げることができる。有機過酸化物としては、クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンジハイドロパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド等が挙げられる。これらの中では、安定性の点で、クメンハイドロパーオキサイドが好ましい。
ちなみに、ラジカル重合開始剤と、後述の還元剤とを併用することで、硬化性を一層高めたり、室温硬化を実現できたりする。
ラジカル重合開始剤の量は、重合性モノマー100質量部に対して0.1質量部以上20質量部以下が好ましく、0.4質量部以上10質量部以下がより好ましい。適度に多い量のラジカル重合開始剤を用いることで、硬化速度を十分に早くすることができる。一方、ラジカル重合開始剤の量が多すぎないことにより、貯蔵安定性を一層高めることができる。
(エラストマー)
本実施形態の接着剤組成物は、エラストマーを含む。エラストマーの作用により、接着剤組成物の硬化体が適度な粘弾性を有することとなり、接着力のさらなる向上などを図ることができる。
エラストマーは、好ましくは、ラジカル重合性基を有する。ラジカル重合性基を有するエラストマーを用いることで、重合性モノマーがエラストマーとともに硬化に関与し、より均一な硬化膜が形成されると推測される。このため、接着強度の一層の向上を図ることができる。
ラジカル重合性基としては、好ましくは(メタ)アクリロイル基などの炭素-炭素二重結合含有基を挙げることができる。
エラストマーは、好ましくはウレタン(メタ)アクリレートを含み、より好ましくは、芳香族ウレタン(メタ)アクリレートを含む。「ウレタン(メタ)アクリレート」とは、通常、イソシアネート基とヒドロキシ基を反応させたウレタン結合と、(メタ)アクリロイル基と、を有する化合物である。前述の(メタ)アクリロイル基を有する重合性モノマーは、ウレタン(メタ)アクリレートを除くことが好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレートの適度な柔軟性により、接着剤組成物の硬化体が適度な粘弾性を有することとなり、接着力の一層の向上などを図ることができると考えられる。
ウレタンポリ(メタ)アクリレートとしては市販品が使用できる。市販品としては以下を挙げることができる。
新中村化学社製のu-200PA、UA-W2、UA-W2A、UA-122P、UA-160TM、UA-2235PE、UA-4200、UA-4400、UA-7000、UA-31F、UA-7100、U-2HA、U-2PPA、U-6LPA、U-10PA、U-10HA、UA-33H、UA-53H、UA-32P、UA-1100Hなど。
根上工業社製のUN-350、UN-352、UN353、UN-1255、UN-2600、UN-2700、UN-5500、UN-5590、UN-5507、UN-6060PTM、UN-6060S、UN6200、UN-6202、UN-6303、UN-6304、UN-6305、UN-7600、UN-7700、UN-9000PEP、UN-9200A、UN-3320HA、UN-3320HC、UN-3320HS、UN-904、UN-906S、UN-901T、UN-905、UN-952など。
共栄社製のAH-600、UA-306H、UA-306T、UA-306I、UA-510H、UF-8001G、DAUA-167、BPZA-66など。
MIWON社製のMiramer PU210、Miramer PU256、Miramer PU2050、Miramer PU2100、Miramer PU2300C、Miramer PU2560、Miramer PU320、Miramer PU340、Miramer PU3000、Miramer PU3200、Miramer PU3450、Miramer PU5000、Miramer PU610、Miramer PU6510、Miramer PU9500、Miramer PU9800、Miramer UA5216、Miramer SC2100、Miramer SC2152、Miramer SC2404、Miramer SC2565、Miramer MU3603、Miramer PU370、Miramer PU640、Miramer PU2421NTなど。
ダイセル・オルネクスト社製のEBECRYL 210、EBECRYL 220、EBECRYL 4500、EBECRYL 230、EBECRYL 270、EBECRYL 280/15IB、EBECRYL 284、EBECRYL 4491、EBECRYL 4683、EBECRYL 4858、EBECRYL 8307、EBECRYL 8402、EBECRYL 8411、EBECRYL 8413、EBECRYL 8804、EBECRYL 8807、EBECRYL 9270、EBECRYL 7735、KRM8961、EBECRYL 8800、EBECRYL 1259、294/25HD、EBECRYL 4100、EBECRYL 4220、EBECRYL 4513、EBECRYL 4740、EBECRYL 4820、EBECRYL 8311、EBECRYL 8465、EBECRYL 9260、EBECRYL 8701、EBECRYL 8667、EBECRYL 8701、KRM 8667、KRM 8296、EBECRYL 4587、EBECRYL 4200、EBECRYL 4666、EBECRYL 4680、EBECRYL 8210、EBECRYL 8405、KRT 8528、EBECRYL 1290、EBECRYL 5129、EBECRYL 8254、EBECRYL 8301R、KRM 8200、KRM 8200AE、KRM 8530、KRM 8904、KRM 8531BA、KRM 8452など。
サートマー社製のCN910、CN959、CN963、CN964、CN965、CN966、CN969 NS、CN980 NS、CN981 NS、CN982、CN983 NS、CN985、CN991 NS、CN996 NS、CN2920、CN8881 NS、CN8883 NS、CN9001 NS、CN9004、CN9005、CN9009、CN9011、CN9021 NS、CN9023、CN9028、CN9030、CN9178 NS、CN9290、CN9893 NS、CN929、CN989 NS、CN968 NS、CN9006 NS、CN9010 NS、CN9025、CN9026、CN9039、CN9062、CN9110 NS、CN9029、CN8885 NS、CN9013 NS、CN973、CN978 NS、CN992、CN9167、CN9782、Cn9783、CN970、CN971、CN972、CN975 NS、CN9165など。
エラストマーの量は、重合性モノマー100質量部に対して、例えば50質量部以上300質量部以下、好ましくは100質量部以上300質量部以下、より好ましくは100質量部以上250質量部以下である。
(還元剤)
本実施形態の接着剤組成物は、1または2以上の還元剤を含むことが好ましい。ラジカル重合開始剤と還元剤とを併用することで、硬化性を一層高めたり、室温硬化を実現できたりする。
還元剤は、重合開始剤と反応し、ラジカルを発生する公知の還元剤であればよい。還元剤としては、第3級アミン、チオ尿素誘導体、遷移金属塩からなる群より選択される少なくとも一種が好ましく、遷移金属塩がより好ましい。チオ尿素誘導体としては、アセチルチオ尿素、エチレンチオ尿素などを挙げることができる。遷移金属塩としては、ナフテン酸コバルト、オクチル酸コバルト、ナフテン酸銅及びバナジルアセチルアセトナート等が挙げられる。遷移金属塩の中では、バナジルアセチルアセトナートが好ましい。
還元剤を用いる場合、その使用量は、重合性モノマー100質量部に対して0.01質量部以上10質量部以下が好ましく、0.1質量部以上5質量部以下がより好ましい。0.01質量部以上用いることで硬化速度が十分に速くなり、10質量部以下とすることで貯蔵安定性がより良好となる。
(その他成分)
本実施形態の硬化性組成物は、上記以外の任意成分を含んでもよいし、含まなくてもよい。
一例として、本実施形態の硬化性組成物は、使用時の膜厚調整のため、スペーサー(粒子)などを含んでもよい。スペーサーは、典型的にはポリオレフィンなどの樹脂製の球状粒子である。
別の例として、本実施形態の接着剤組成物は、貯蔵安定性の向上(保管時の変質を抑制)するため、各種の安定剤を含んでもよい。安定剤の種類としては、(i)フェノール系酸化防止剤として知られている化合物、(ii)キノン系化合物、例えばp-ベンゾキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテルなど、(iii)重合禁止剤として知られている化合物、例えばフェノチアジンなどのアミン系重合禁止剤、(iv)安定ラジカルを有する安定ラジカル型化合物など、を挙げることができる。中でも接着剤としての性能(引っ張りせん断接着強さや貯蔵弾性率)を損なわず貯蔵安定性を向上させるという点で安定ラジカル型化合物を用いることが望ましい。
安定ラジカルとしてはニトロキシドラジカルが好ましい。安定ラジカル型化合物として具体的には、1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシル、4-(メタ)アクリロイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシルなどを挙げることができる。安定型ラジカル化合物を用いる場合、これらから1種以上を用いることが好ましい。
安定ラジカル型化合物などの安定剤を用いる場合、その含有量は、接着剤としての性能を損なわず貯蔵安定性を向上させるという点で、重合性モノマー100質量部に対して、例えば0.001質量部以上1質量部以下、好ましくは0.001質量部以上0.5質量部以下、より好ましくは0.01質量部以上0.3質量部以下、さらに好ましくは0.02質量部以上0.1質量部以下である。
ちなみに、本実施形態の接着剤組成物は、硫黄原子濃度低減の観点から、接着剤組成物がしばしば含むニトリル系ゴム(例えば、NBR:ニトリルブタジエンラバー等)を含まないか、含むとしてもごく少量であることが好ましい。具体的には、本実施形態の接着剤組成物中のニトリル系ゴムの含有率は、好ましくは0質量%以上0.1質量%以下である。
(一剤型/二剤型)
本実施形態の接着剤組成物は、いわゆる一剤型であってもよいし、二剤型(別々の容器に充填された2の剤を、使用直前に混合して用いる接着剤組成物)であってもよい。
二剤型の場合、好ましくは、ラジカル重合開始剤が第一剤に、還元剤が第二剤に、それぞれ含まれる。ただし、第3級アミンは、第一剤に含まれることが好ましく、チオ尿素誘導体や遷移金属塩は第二剤に含まれることが好ましい。他の成分は適宜二剤に混合することができる。使用直前に第一剤と第二剤とを混合して用いればよい。
ちなみに、本実施形態の接着剤組成物が二剤型である場合、第一剤と第二剤を混合した後の接着剤組成物が、上述の各成分の好適含有量の範囲で各成分を含むように、第一剤および第二剤中の各成分の量を調整することが好ましい。
(用途、特性)
本実施形態の接着剤組成物は、すでに述べたように、硫黄原子濃度が低いことにより、銀などの金属部材の接着に用いた際、金属部材の腐食を抑えることができる。換言すると、本実施形態の接着剤組成物は、金属部材、特に銀を含む金属部材の接着に好ましく適用される。
金属部材の腐食抑制については、例えば以下手順を通じて定量的に評価することができる。
[手順]
(1)温度23℃、相対湿度50%の環境下で、接着剤組成物(二剤型の場合は第一剤と第二剤とを混合した直後のもの)を24時間養生し、硬化サンプルを作製する。
(2)得られた硬化サンプルを10mm×10mmの大きさに加工し、純銀箔の上に乗せ、150mL磁性るつぼに入れ、260℃×30分、Air雰囲気下で加熱する。
(3)加熱後、純銀箔に腐食が無いか観察する。
上記手順の(3)において、純銀箔に腐食がなければ、本実施形態の接着剤組成物は、銀をはじめとする金属類の接着に特に好ましく適用可能と言える。なお、腐食が無いかどうかの観察は、目視で注意深く行う。
(製造方法)
本実施形態の接着剤組成物は、上述の成分(硫黄原子含有量が少ないものを用いることが好ましい)を十分に混合することで製造することができる。混合には、攪拌羽根を備えた攪拌装置などを用いることができる。なお、念のため、製造装置の内壁などから硫黄原子の流出が無いよう、製造装置の材質などには留意することが好ましい。
<接合体>
本実施形態の接着剤組成物を物品に塗布して硬化させるなどすることで、接着剤組成物の硬化体を含む接合体が得られる。具体的には、本実施形態の接着剤組成物を用いることで、第1の構造部材と、第2の構造部材と、第1の構造部材と第2の構造部材とを接合する接着剤組成物の硬化体と、を含む接合体を得ることができる。
本実施形態の接着剤組成物は、特に還元剤を含む場合、好ましくは加熱をせずとも(室温で)硬化して、物品を接着することができる。もちろん、接合体を得るに際して加熱を行うことは排除されない。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
本発明の実施態様を、実施例および比較例に基づき詳細に説明する。念のため述べておくと、本発明は実施例のみに限定されない。
<接着剤組成物の製造>
後掲の表1に記載の原料を、表1に記載された量(単位:質量部)用いて、攪拌羽根を備えた攪拌装置により十分に混合した。これにより、各実施例および各比較例の接着剤組成物(A剤およびB剤)を製造した。
原料(特に重合性モノマー)については、市場で入手可能なものの中から、硫黄成分が少ないものを選択した。参考のため、各原料の硫黄成分量も表1に示した。
また、参考のため、重合開始剤およびエラストマーの入手先を示しておく。
・PH-80:日油製
・MU3603:芳香環を有する2官能ウレタンアクリレート、韓国MIWON社製、東洋ケミカルズ社より購入
・N220SH:JSR社製
・DN612P:日本ゼオン社製
・BL-20:デンカ株式会社製
<硬化体中の硫黄濃度の測定>
酸素フラスコ燃焼法とイオンクロマトグラフィーを組み合わせることにより、硬化体中の硫黄濃度(硬化物の硫黄濃度)を測定した。詳細は以下の通りである。
まず、温度23℃、相対湿度50%の環境下で第一剤と第二剤とを等量混合した接着剤組成物をPETフィルム(東レ社製)で挟み、厚み1mmに調整して同環境下で24時間養生し、硬化サンプルを作製した。
作製した硬化サンプル約20mgをろ紙に採取した。これを、約0.5%H(富士フイルム和光純薬社製)を5mL入れた燃焼フラスコ内で燃焼後、直ちに2分間振とうさせた。その後、30分後放置後、超純水(富士フイルム和光純薬社製)を加え20mLに調整しサンプルとした。
そして、サンプル中のSO 2-濃度を、イオンクロマトグラフ(サーモフィッシャー社製:ICS-1500型)にて測定した。ここで得られたSO 2-濃度に基づき、接着剤組成物の硬化体中の硫黄原子濃度を算出した。
<引張せん断接着強さの評価>
温度23℃、相対湿度50%の環境下で、JIS K 6850に従い、一枚の試験片(200mm×25mm×1.6mm、SPCC鋼板)の片方に、第一剤と第二剤とを等量混合した接着剤組成物を塗布した。
その直後、もう片方の試験片(200mm×25mm×1.6mm、SPCC鋼板)を、接着面積が312.5mmとなるように重ね合わせて貼り合わせた後、室温で24時間養生した。このようにして引張せん断試験用のサンプルを作製した。
上記サンプルを用い、温度23℃、相対湿度50%の環境下において、万能試験機を使用し、引張速度10mm/分の条件で、引張せん断接着強さ(単位:MPa)を測定した。
<金属(銀)腐食性の評価>
腐食性試験は、以下手順により評価した。
(1)温度23℃、相対湿度50%の環境下で第一剤と第二剤とを等量混合した接着剤組成物をPETフィルム(東レ社製)で挟み、厚み1mmに調整して同環境下で24時間養生し、硬化サンプルを作製した。
(2)硬化サンプルを10mm×10mmの大きさに加工したものを、大きさ30mm×30mmの純銀箔(箔座社製の純銀箔)の上に載せた。これを150mL磁性るつぼに入れ、加温した。加温の条件は、260℃×30分、Air雰囲気下とした
(3)加熱後、純銀箔に腐食がないか、目視で観察した。
上記の各情報をまとめて表1および表2に示す。
Figure 2022156102000001
Figure 2022156102000002
表1および表2に示されるとおり、実施例の接着剤組成物(硫黄の量が少ない)の硬化体は、銀薄膜(純銀箔)の腐食が認められず、金属(銀)を腐食させなかった。
一方、硫黄の量が多い比較例1および2の接着剤組成物の硬化体は、金属(銀)を腐食させた。
ちなみに、エラストマーの使用量が比較的多い実施例1~7は、エラストマーの使用量が比較的少ない実施例8および9に比べて、引張せん断接着強さがより大きかった。

Claims (15)

  1. (メタ)アクリロイル基を有する重合性モノマーと、ラジカル重合開始剤と、エラストマーとを含む接着剤組成物であって、
    当該接着剤組成物は硫黄原子を含み、当該接着剤組成物の硬化体中の硫黄原子濃度は100ppm以下である接着剤組成物。
  2. 請求項1に記載の接着剤組成物であって、
    前記エラストマーが、ラジカル重合性基を有する接着剤組成物。
  3. 請求項1または2に記載の接着剤組成物であって、
    前記エラストマーが、ウレタン(メタ)アクリレートを含む接着剤組成物。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の接着剤組成物であって、
    前記エラストマーが、芳香族ウレタン(メタ)アクリレートを含む接着剤組成物。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の接着剤組成物であって
    ニトリル系ゴムの含有率が0質量%以上0.1質量%以下である接着剤組成物。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の接着剤組成物であって、
    さらに、安定ラジカルを有する安定ラジカル型化合物を含む接着剤組成物。
  7. 請求項6に記載の接着剤組成物であって、
    前記安定ラジカルがニトロキシドラジカルである接着剤組成物。
  8. 請求項6または7に記載の接着剤組成物であって、
    前記安定ラジカル型化合物が、1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシルおよび4-(メタ)アクリロイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシルからなる群より選択される少なくとも一種を含む接着剤組成物。
  9. 請求項6~8のいずれか1項に記載の接着剤組成物であって、
    前記安定ラジカル型化合物の含有量が、前記重合性モノマー100質量部に対して、0.001質量部以上0.5質量部以下である接着剤組成物。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載の接着剤組成物であって、
    さらに還元剤を含む接着剤組成物。
  11. 請求項10に記載の接着剤組成物であって、
    当該接着剤組成物は、第1剤と第2剤とからなり、使用直前に混合して用いる2剤型の接着剤組成物であり、
    前記第1剤が前記ラジカル重合開始剤を含み、前記第2剤が前記還元剤を含む接着剤組成物。
  12. 請求項1~11のいずれか1項に記載の接着剤組成物であって、
    金属部材の接着に用いられる接着剤組成物。
  13. 請求項1~12のいずれか1項に記載の接着剤組成物であって、
    銀を含む金属部材の接着に用いられる接着剤組成物。
  14. 請求項1~13のいずれか1項に記載の接着剤組成物であって、
    以下手順で行われる腐食性試験において、銀薄膜の腐食が認められない接着剤組成物。
    [手順]
    (1)温度23℃、相対湿度50%の環境下で、接着剤組成物を24時間養生し、硬化サンプルを作製する。
    (2)得られた硬化サンプルを10mm×10mmの大きさに加工し、純銀箔の上に乗せ、150mL磁性るつぼに入れ、260℃×30分、Air雰囲気下で加熱する。
    (3)加熱後、純銀箔に腐食が無いか観察する。
  15. 第1の構造部材と、
    第2の構造部材と、
    前記第1の構造部材と前記第2の構造部材とを接合する、請求項1~14のいずれか1項に記載の接着剤組成物の硬化体とを含む接合体。
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