JP2022155434A - システム及びプログラム等 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来よりも機能を向上させた技術を提供すること。【解決手段】電子機器10は、車両の利用状況を取得する取得部と、前記車両の利用中にユーザとの対話処理を行う対話処理部と、前記利用状況と前記対話処理とに基づいて、前記ユーザに対して情報を出力する処理を行う出力処理部と、を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、システム及びプログラム等に関する。
特許文献1は、キャラクタを表示してユーザの安全運転に資する情報を出力するシステムを開示している。特許文献1は、車両の走行距離の情報に基づいて、ユーザとキャラクタとの親密度を向上させ、その親密度に基づいてキャラクタ音声を出力することを開示している。
本発明の目的の一つは、従来よりも機能を向上させた技術を提供することで、例えばよりユーザの関心を惹くための情報を出力するための技術を提供することである。
本願の発明の目的はこれに限定されず、本明細書及び図面等に開示される構成の部分から奏する効果を得ることを目的とする構成についても分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。例えば本明細書において「~できる」と記載した箇所を「~が課題である」と読み替えた課題が本明細書には開示されている。課題はそれぞれ独立したものとして記載しているものであり、各々の課題を解決するための構成についても単独で分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。課題が明細書の記載から黙示的に把握されるものであっても、本出願人は本明細書に記載の構成の一部を補正又は分割出願にて特許請求の範囲とする意思を有する。またこれら独立の課題を組み合わせた課題を解決する構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
(1)車両の利用状況を取得する取得部と、前記車両の利用中にユーザとの対話処理を行う対話処理部と、前記利用状況と前記対話処理とに基づいて、前記ユーザに対して情報を出力する処理を行う出力処理部と、を有するシステムが提供される。
このようにすると、車両を利用中のユーザに対して対話による楽しみを与えることができるとともに、車両の利用状況に加えて対話処理の結果に応じて変化する情報をユーザに対して出力することにより、ユーザの関心を惹くことができる。
(2)前記対話処理部は、前記車両が停車状態である場合に、前記対話処理を行うとよい。
このようにすると、車両が停車状態である場合に対話処理を行うので、ユーザの運転中の対話処理によってユーザの気が散ってしまうことを抑えて、ユーザの安全運転に配慮しつつ、車両を利用中のユーザに対して対話による楽しみを与えることができる。
(3)前記対話処理部は、前記車両の走行速度が所定速度以下である場合に、前記対話処理を行うとよい。
このようにすると、車両が停車している状態である場合等のように、車両の走行速度が所定速度以下である場合に対話処理を行うので、車両の走行速度が所定速度以上であるときの対話処理によって運転中のユーザの気が散ってしまうことを抑えて、ユーザの安全運転に配慮しつつ、車両を利用中のユーザに対して対話による楽しみを与えることができる。
(4)前記対話処理部は、前記ユーザに対して発話する処理と、前記発話に対する前記ユーザの応答を認識する処理とを含み、前記出力処理部は、認識した前記応答に応じて、前記ユーザに対して情報を出力する処理を行うとよい。
このようにすると、対話におけるユーザの応答に応じて、ユーザに対して出力する情報が変化するので、対話に対するユーザの関心を惹いたり、対話の結果に応じて変化する情報をユーザに対して出力したりすることができる。
(5)前記対話処理は、前記ユーザと所定のキャラクタとの対話を再現する処理であり、前記車両の利用状況と前記対話処理とに基づいて、前記ユーザと前記キャラクタとの関係の良否を示すパラメータを算出する算出部を有し、前記出力処理部は、前記パラメータに基づいて、前記ユーザに対して情報を出力する処理を行うとよい。
このようにすると、車両の利用状況と、車両の利用中におけるキャラクタとユーザとの対話とに基づいて、ユーザとキャラクタとの関係の良否を示すパラメータが変化し、そのパラメータに基づいてユーザに対して出力する情報が変化するので、ユーザとキャラクタとの関係によって変化する多様な情報をユーザに対して出力することができる。
(6)前記利用状況は、前記ユーザが前記車両の利用を中断した期間を含み、前記算出部は、前記期間に応じて、前記パラメータを変化させるとよい。
このようにすると、車両の利用を中断した場合でも、パラメータがリセットされないので、次回の車両の利用時にもキャラクタとの関係を引き継がせることができ、また、キャラクタを放置していた期間に応じてパラメータが変化するので、ユーザとキャラクタとの関係の良否において実際の対人関係を再現することができる。
(7)前記利用状況は、前記車両のアクセサリ電源がオフされてから、次に前記アクセサリ電源オンされるまでの期間の長さを含み、前記算出部は、前記長さに応じて、前記パラメータを変化させるとよい。
このようにすると、車両の利用を中断した場合でも、パラメータがリセットされないので、次回の車両の利用時にもキャラクタとの関係を引き継がせることができ、また、キャラクタを放置していた期間に応じてパラメータが変化するので、ユーザとキャラクタとの関係の良否において実際の対人関係を再現することができる。
(8)前記対話処理部は、前記パラメータが前記関係が良好であることを示す場合ほど、前記発話の頻度を高くするとよい。
このようにすると、ユーザとキャラクタとの関係が良好である場合ほど、キャラクタがユーザに積極的に話し掛けてくるという印象をユーザに与えることができ、ユーザにキャラクタタとの関係の良否を直感的に理解させ、キャラクタとの対話に対するユーザの関心を惹くことができる。
(9)前記対話処理部は、前記応答を認識できなかった場合、前記パラメータに基づいて前記ユーザへの聞き直しを示す発話を行うとよい。
車両の車室はエンジン音やその他の音にとって騒がしい場合があり、また、その状況が車両によって異なることが考えられる。このように、パラメータに応じてキャラクタがユーザへの聞き直しといった応答を促す発話をすることで、ユーザにキャラクタタとの関係の良否を直感的に理解させ、キャラクタに関する興味を惹くことができる。
(10)前記対話処理部は、前記応答を認識できなかった場合、前記パラメータが前記関係が良好であることを示す場合ほど、前記ユーザへの聞き直しを示す発話を行う確率を高くするとよい。
このようにすると、ユーザにキャラクタタとの関係が良好である場合ほど応答を促す発話を行う確率が高くなるので、ユーザにキャラクタと親しくなっているという感覚をユーザに与えることができる。
(11)前記対話処理部は、第1のグループに属するフレーズ、及び第2のグループに属するフレーズのうちのいずれかのフレーズを選択し、選択したフレーズに基づいて前記発話を行い、前記パラメータに応じて、前記第1のグループ及び前記第2のグループからフレーズを選択する確率を変化させるとよい。
このようにすると、キャラクタの発話におけるフレーズの重複を抑えつつ、ユーザにキャラクタタとの関係に応じて発するフレーズを変化させることができる。
(12)前記算出部は、前記ユーザが所定のアイテムを使用した場合、前記関係を悪化させる方向の影響を軽減し、又は前記関係を良化させる方向の影響を大きくして、前記パラメータを算出するとよい。
このようにすると、ユーザにキャラクタタとの関係の構築に関してアイテムによる影響が作用するので、ゲームをプレイしているような感覚をユーザに与えることができる。
(13)前記対話処理部は、前記キャラクタが前記車両に乗車している印象を前記ユーザに与える内容の前記発話を行うとよい。
このようにすると、ユーザに対してキャラクタと一緒に車両に乗車しているような感覚を与えることができ、キャラクタが存在する仮想的な世界への没入感を与えることができる。
(14)前記車両が所定の目標物と所定の接近関係を有する場合に、その旨を前記ユーザに報知する報知処理部を有し、前記対話処理部は、前記報知処理部に関する内容の前記発話を行うとよい。
このようにすると、車両が所定の目標物と所定の接近関係を有する場合にその旨をユーザに報知する報知処理部に関して、キャラクタとの対話を介してユーザに対して意識づけることができる。例えば、ユーザは報知処理部の機能に関する理解を深めることができる。
(15)前記対話処理部は、車両の運転に関する内容の前記発話を行うとよい。
このようにすると、キャラクタとの対話を介して車両の運転に関する内容をユーザに対して意識づけることができる。例えば、ユーザに安全運転に心掛けるよう意思づけることができる。
(16)前記対話処理部は、前記対話処理におけるユーザの応答に関する内容の前記発話を行うとよい。
このようにすると、キャラクタとの対話を介して、対話処理におけるユーザの応答に関する内容を意識づけることができる。例えば、ユーザにキャラクタの発話に対して応答しようという意識を持たせやすくすることができる。
(17)前記対話処理部は、前記発話をしてから前記応答を認識する前に、前記車両が走行状態となった場合は、前記対話処理を停止させるとよい。
このようにすると、たとえ対話処理の途中であっても、車両が走行状態となった場合は対話処理を停止させるので、ユーザの安全運転に配慮することができる。
(18)前記出力処理部は、前記出力する処理として、前記ユーザに対して前記対話処理とは異なる内容の発話音声を出力する発話出力処理を行うとよい。
このようにすると、車両の利用状況に加えて対話処理の結果に応じて変化する発話音声を、対話処理とは異なる内容により出力することができるので、車両を運転中のユーザを飽きさせないようにしたり、ユーザの関心を惹いたりすることができる。
(19)前記対話処理部は、前記車両が走行状態の場合に前記対話処理を行わず、前記出力処理部は、前記車両が走行状態の場合に前記発話出力処理を行うとよい。
このようにすると、ユーザの応答を伴う対話処理については車両が走行状態の場合には行わないようにして、ユーザの安全運転に配慮しつつ、例えばキャラクタの独り言のような発話音声を出力する発話出力処理については、車両が走行状態の場合に行うようにして、車両を運転中のユーザを飽きさせないようにしたり、ユーザの関心を惹いたりすることができる。
(20)前記出力処理部は、前記パラメータが前記関係が良好であることを示す場合ほど、前記発話出力処理の前記発話を行う頻度を高くするとよい。
このようにすると、ユーザとキャラクタとの関係が良好である場合ほど、キャラクタがユーザに積極的に話し掛けてくるという印象をユーザに与えることができ、ユーザにキャラクタタとの関係の良否を直感的に理解させ、キャラクタの発話に対するユーザの関心を惹くことができる。
(21)前記出力処理部は、第3のグループに属するフレーズ、及び第4のグループに属するフレーズのうちのいずれかのフレーズを選択し、選択したフレーズに基づいて前記発話出力処理を行い、前記パラメータに応じて、前記第3のグループ及び前記第4のグループからフレーズを選択する確率を変化させるとよい。
このようにすると、キャラクタの発話におけるフレーズの重複を抑えつつ、ユーザにキャラクタタとの関係に応じて発するフレーズを変化させることができる。
(22)前記出力処理部は、前記発話出力処理において車両の運転に関する内容の発話を行うとよい。
このようにすると、キャラクタとの対話を介して車両の運転に関する内容をユーザに対して意識づけることができる。例えば、ユーザに安全運転に心掛けるよう意思づけることができる。
(23)前記出力処理部は、前記出力する処理として、夜間の所定の時間帯に、前記ユーザによる前記キャラクタに対する呼びかけを示す所定の音声を認識した場合に、所定のナイトドライブ機能に関する情報を出力するよい。
このようにすると、夜間においてキャラクタに所定の呼びかけを行うと、キャラクタとのナイトドライブを楽しむような感覚を与えることができる。
(24)前記算出部は、前記車両が所定の走行単位を走行するごとに、前記利用状況と前記対話処理とに基づいて第1のパラメータを算出し、現在までに算出した前記第1のパラメータに基づいて、前記ユーザと前記キャラクタとの関係の良否を示す第2のパラメータを算出するとよい。
このようにすると、所定の走行期間毎の対話及び車両の利用の状況を判断して、ユーザとキャラクタとの関係の良否を示すパラメータを算出できる。
(25)前記算出部は、前記走行単位毎に、前記関係を良化させる方向の第1の係数と、前記関係を悪化させる方向の第2の係数とを用いて、前記第1のパラメータを算出するとよい。
このようにすると、車両が所定の走行単位を走行するごとに、ユーザとキャラクタとの関係を良化させる要素と、ユーザとキャラクタとの関係を良化させる要素とを判断して、ユーザとキャラクタとの関係の良否を示すパラメータを算出できる。
(26)前記関係を良化させる方向の要素として、前記対話処理において前記発話に対して前記ユーザが好感度な応答をすることが含まれ、前記関係を悪化させる方向の要素として、前記対話処理において前記発話に対して前記ユーザが好感度でない応答をしたこと、又は無視したことが含まれるとよい。
るとよい。
るとよい。
このようにすると、対話処理におけるキャラクタの発話に対するユーザの応答内容を、ユーザとキャラクタとの関係を良化又は悪化させる方向に作用させることができる。
(27)前記ユーザの自宅又は通い先の位置情報を登録する登録部を有し、前記出力処理部は、前記出力する処理として、前記車両の位置情報と、前記ユーザの自宅又は通い先の位置情報とが所定の位置関係である場合に、前記キャラクタの所定の音声を出力させる処理を行うとよい。
このようにすると、ユーザの自宅又は通い先とユーザの位置との関係に応じてキャラクタの音声を出力することができる。例えば、ユーザが自宅に帰宅した場合にはユーザをねぎらうキャラクタの音声を出力したり、ユーザが通い先として職場に到着した場合にはユーザの仕事を応援するキャラクタの音声を出力したりすることができる。
(28)前記車両が所定の目標物と所定の接近関係を有する場合に、その旨を前記ユーザに報知する報知処理部を有するとよい。
このようにすると、車両が所定の目標物と所定の接近関係を有する場合に、その旨をユーザに報知することができる。
(29)前記出力処理部は、所定のアイテムの取得条件を満たした場合に、当該アイテムを前記ユーザに取得させる処理を行うとよい。
このようにすると、ユーザとの対話処理と車両の利用状況とに応じてユーザにアイテムを取得させることができ、ゲーム性によりユーザの関心を惹くことができる。
(30)前記対話処理は、前記ユーザと所定のキャラクタとの対話を再現する処理であり、前記利用状況と前記対話処理とに基づいて、前記ユーザと前記キャラクタとの関係の良否を示すパラメータを算出する算出部を有し、前記出力処理部は、前記パラメータに基づいて、前記情報を出力する処理を行い、前記アイテムは、前記ユーザと前記キャラクタとの関係の良否を示すパラメータ変化のしやすさを変更する第1のアイテムを含み、前記算出部は、前記第1のアイテムが使用されたか否かに基づいて、前記パラメータの算出方法を異ならせるとよい。
このようにすると、対話処理と車両の利用状況とに応じて、キャラクタとの関係の良否を示すパラメータの変化のしやすさを変更する第1のアイテムを、ユーザに取得させることができ、ゲーム性によりユーザの関心を惹くことができる。
(31)前記対話処理部は、前記ユーザに対して発話する処理において、複数の発話内容のうちのいずれかを選択して、選択した発話内容で発話し、前記ユーザの応答を認識する処理において、前記ユーザの応答内容を、前記選択した発話内容に対応する辞書データと比較することにより、前記応答を認識し、前記複数の発話内容の各々に対して個別の前記辞書データが用意されているとよい。
このようにすると、対話処理において発せられ得るキャラクタの発話内容の種類を多くした場合であっても、ユーザの応答を認識する場合には、実際に選択された発話内容に対応する辞書データを基づいて認識するから、ユーザの応答を認識するための処理を短くし、それ以降の処理の遅延を抑制することができる。例えば、ユーザの応答を認識した後、その応答に応じた発話を更にしたり、情報を出力したりする場合に、システム側の反応が遅い印象をユーザに与えにくくすることができる。
(32)前記辞書データは、前記応答内容に含まれる肯定形又は否定形の修飾語、及び述語の組み合わせを特定する文字情報を含み、前記対話処理部は、前記ユーザの応答内容から抽出した肯定形又は否定形の修飾語、及び述語の組み合わせと、前記選択した発話内容に対応する辞書データに含まれる前記文字情報で特定される否定形の修飾語、及び述語の組み合わせとに基づいて、前記ユーザの応答内容が前記選択した発話内容に対して肯定的か又は否定的かを判定するとよい。
このようにすると、対話処理においてはユーザからの応答として多様なものが考えられるが、ユーザの応答のうち、システム側の発話内容に対して肯定的か又は否定的かの判定に無関係な部分(例えば、主語や判定に不要な修飾語)についてはその判定に用いず、記ユーザの応答内容から抽出した肯定形又は否定形の修飾語、及び述語の組み合わせに基づいてその判定をするから、ユーザの応答を認識するための処理を短くし、それ以降の処理の遅延を抑制するとともに、判定の正確性を向上させることができる。
(33)本体部と、前記本体部を前記車両の所定の位置に固定させるための固定部と、を有し、前記本体部は、外面部に形成された凹部と、前記凹部の内側に形成され、前記固定部が取り付けられる取付部と、を有するとよい。
このようにすると、固定部に固定された本体部の姿勢を変更可能な範囲を広くすることができ、ユーザの所望する姿勢で本体部を車両の所定の位置に固定させやすくすることができる。
(34)前記本体部は、速度測定装置からのレーザー光を受光する受光部と、前記受光部よりも下方に設けられた蓄電部と、を有し、前記本体部は、上方から下方に向かって前後方向の厚みが次第に増すように傾斜した背面を有するとよい。
このようにすると、車測定装置からのレーザー光を受光する受光部の構成を適切に設定しつつ、比較的サイズの大きい蓄電部を受光部よりも下方側の位置に収納することができ、本体部の外観の美観を確保することができる。
(35)前記ユーザの音声が入力されるマイクロホンと、前記マイクロホンに通じるマイク孔と、前記マイク孔とは異なるダミーのマイク孔と、を有するとよい。
このようにすると、ユーザの音声を検出するためのマイク孔に異物が挿入されることにより、そのマイク孔に異物が挟まったり、マイクロホンが破損したりすることを抑制することができる。
(36)コンピュータを、上記いずれかのシステムとして機能させるためのプログラムが提供されるとよい。
このようにすると、車両を利用中のユーザに対して対話による楽しみを与えることができ、車両の利用状況に加えて対話処理の結果に応じて変化する多様な情報をユーザに提供することができる。例えば、ユーザの関心を惹きつつ、ユーザに対して車両に利用に関する意識付けを行うための情報を出力することができる。
上述した(1)から(36)に示した発明は、任意に組み合わせることができる。例えば、(1)に示した発明の全て又は一部の構成に、(2)以降の少なくとも1つの発明の少なくとも一部の構成を加える構成とするとよい。特に、(1)に示した発明に、(2)以降の少なくとも1つの発明の少なくとも一部の構成を加えた発明とするとよい。また、(1)から(36)に示した発明から任意の構成を抽出し、抽出された構成を組み合わせてもよい。本願の出願人は、これらの構成を含む発明について権利を取得する意思を有する。また「~の場合」「~のとき」という記載があったとしても、その場合やそのときに限られる構成として記載はしているものではない。これらはよりよい構成の例を示しているものであって、これらの場合やときでない構成についても権利取得する意思を有する。また順番を伴った記載になっている箇所もこの順番に限らない。一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えたりした構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
本発明によれば、従来よりも機能を向上させた技術を提供することができる。例えばよりユーザの関心を惹くための情報を出力するための技術を提供することができる。
本願の発明の効果はこれに限定されず、本明細書及び図面等に開示される構成の部分から奏する効果についても開示されており、当該効果を奏する構成についても分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。例えば本明細書において「~できる」と記載した箇所等は奏する効果を明示する記載であり、また「~できる」と記載がなくとも効果を示す部分が存在する。またこのような記載がなくとも当該構成よって把握される効果が存在する。
以下、実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下に示す実施形態は本開示の実施形態の一例であって、本開示はこれらの実施形態に限定されるものではない。なお、以下の説明における、第1、第2、・・・という数値を用いたラベリングは各要素を識別するためのもので、要素の数を定めるものではない。本実施形態で参照する図面において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号又は類似の符号(数字の後にA、B等を付しただけの符号)を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、以下の説明で参照する各図において、各部材、各領域等を認識可能な大きさとするために、実際とは縮尺を異ならせている場合がある。以下、本発明のシステムを、車両に搭載されるシステムであって、速度取締装置を検出するシステムに適用した場合を説明する。車両は、4輪自動車とするとよいが、4輪自動車に限らず、例えばバイク等の2輪車や4輪以上の大型輸送車等としてもよい。車両40は、例えば、エンジンを駆動源として有する内燃機関車両、エンジンと走行モータとを駆動源として有するハイブリット車両、走行モータを駆動源として有する電気自動車等である。
[1.電子機器10の概要]
図1は、本発明の一実施形態に係る電子機器10の概要を説明する図である。電子機器10は、車両に配置される電子機器であり、運転手その他のユーザに対して各種の情報を提供する。電子機器10は、いわゆるレーダー/レーザー探知機の機能を有しており、運転手の安全運転に資する情報を提供する機能を有する。また、電子機器10は、ユーザがキャラクタと対話による疑似的なコミュニケーションをとることができるようにする機能を有する。さらに、電子機器10は、ユーザが安全運転をすることにより、ユーザとキャラクタとの親密度が上昇し、より親密な関係になることができるようする機能を有する。電子機器10は、ユーザとキャラクタとの関係に応じて、ユーザに対して多様な情報を出力する機能を有する。なお、電子機器10は、キャラクタが表示されるモード(例えば、レイモード)と、キャラクタが表示されないモード(例えば、通常モード)とをユーザが選択(切替)できる構成とするとよい。この場合、以下で説明するキャラクタに関わる構成は、前者のモードに関する構成である。
図1は、本発明の一実施形態に係る電子機器10の概要を説明する図である。電子機器10は、車両に配置される電子機器であり、運転手その他のユーザに対して各種の情報を提供する。電子機器10は、いわゆるレーダー/レーザー探知機の機能を有しており、運転手の安全運転に資する情報を提供する機能を有する。また、電子機器10は、ユーザがキャラクタと対話による疑似的なコミュニケーションをとることができるようにする機能を有する。さらに、電子機器10は、ユーザが安全運転をすることにより、ユーザとキャラクタとの親密度が上昇し、より親密な関係になることができるようする機能を有する。電子機器10は、ユーザとキャラクタとの関係に応じて、ユーザに対して多様な情報を出力する機能を有する。なお、電子機器10は、キャラクタが表示されるモード(例えば、レイモード)と、キャラクタが表示されないモード(例えば、通常モード)とをユーザが選択(切替)できる構成とするとよい。この場合、以下で説明するキャラクタに関わる構成は、前者のモードに関する構成である。
図1(A)に示す平常時画面IMG1は、平常時に電子機器10に表示される画像の一例である。平常時画面IMG1は、表示要素として、地図300と、自車アイコンIと、キャラクタ200と、インジケータ画像210と、親密度画像220とを含む。地図300は、車両の現在位置の周辺の地図である。平常時において、地図300は、多色(カラー)の画像である地図300Aとして表示されている。自車アイコンIは、地図300に重ねて車両の現在位置に配置されるアイコンである。キャラクタ200は、地図300に重ねて表示される、霧島レイ(以下「レイ」という。)という名前の女性のキャラクタである。キャラクタ200は、3Dアニメーションで表示され、ユーザが立体感を得られるような表示になっている。キャラクタ200は、ここでは、キャラクタ200Aの容姿で表示されている。ユーザは、キャラクタ200の衣装や装飾品をアイテムとして取得し、その意匠や装飾品を身に着けたキャラクタ200の表示させることもできる。なお、3Dアニメーションで表示されるのは、キャラクタに限られず、アイコンに例示されるオブジェクト画像や地図等の表示要素であってもよい。
インジケータ画像210は、レイの気分を示す値(以下「インジケータ値」という。)を示す画像である。インジケータ画像210は、ここでは棒グラフの形態で表示されるが、他の形態で表示されてもよい。インジケータ値は、ユーザの運転によって、今、レイがどんな気持ちなのかの指標となる値である。インジケータ値は、ユーザの安全運転の指標にもなる。インジケータ画像210は、ユーザに安全運転を意識してもらうため、平常時には常時表示される。
親密度画像220は、ユーザとレイとの親密度を示す画像である。親密度画像220は、ここでは、円形のメーター、及びこのメーターの内側に配置したユーザのレベルを示す数値によって親密度が表示される。親密度は、他の形態で表示されてもよい。親密度は、ユーザとキャラクタとの関係の良否を示すパラメータの一例である。親密度が高いほど、ユーザとキャラクタとの関係が良好であることを示し、親密度が低いほど、ユーザとキャラクタとの関係が良好でないこと(つまり、悪化していること)を示す。平常時画面IMG1には、これ以外にも、地図300上に配置された目標物の存在を示すアイコン(例えば、Hシステム式オービスを示す「H」の文字を丸で囲んだアイコン)や、現在の車両の速度(ここでは、60km/h)等の情報が含まれている。
以上のような平常時画面は、後述する警報画面と異なる画面であって、電子機器10の待受け状態に表示される待受画面、又はホーム画面の一例ということもできる画面である。平常時画面については、ユーザが任意の画面(例えば、背景画像を表示する画面)に設定できる構成としてもよい。
図1(B)に示す警報画面IMG2は、車両が所定の目標物と所定の接近関係を有する場合(つまり報知時)に電子機器10に表示される画像の一例である。目標物は、いわゆるPOI(Point of Interest)で、典型的には、交通上のユーザが注意すべき目標物である。
警報画面IMG2は、表示要素として、地図300と、自車アイコンIと、キャラクタ200と、インジケータ画像210と、親密度画像220とに加え、報知情報230とを含む。地図300は、車両の現在位置の周辺の地図で、ここでは地図300Bで表示される。地図300Bは、地図300Aとは異なる色彩を用いて表示される。地図300Bは、例えば、道路を緑系の色とし、それ以外の領域を黒色とした2色を用いて表示される。自車アイコンIは、図1(B)では報知情報230と重なっているが、地図300B上の車両の現在位置に配置されるアイコンである。キャラクタ200は、キャラクタ200Bの容姿で表示されている。キャラクタ200Bは、キャラクタ200Aの変身後の容姿を表しており、キャラクタ200Aとは髪型や装飾(例えば、猫耳のような耳が付いている)、衣装が異なっている。インジケータ画像210、及び親密度画像220は、すでに説明したとおりである。
報知情報230は、車両が目標物と所定の接近関係を有する旨の報知(より具体的には、警報)を示す情報である。報知情報230は、地図300Bに重ねたウィンドウによって表示される。図1(B)の例では、報知情報230は、車両がHシステム式のオービス(速度測定装置の一例)と所定の接近関係を有する場合の表示を示す。報知情報230は、ここでは、車両が接近している速度測定装置の種類、及びその速度測定装置までの距離の情報を含む。報知情報230の内容は、速度測定装置の種類や、その速度測定装置との距離その他の原因によって変化する。続けて、電子機器10について詳細に説明する。
図2は、電子機器10の外観構成を示す図である。電子機器10は、目標物として、速度測定装置と所定の接近関係を有する旨を、ユーザに報知するための情報を出力する警報機能を有する。速度測定装置は、車両40の速度を測定して、車両40の速度の取締りを行うために用いられる。図2(A)に示す速度測定装置30は、レーザー方式の速度測定装置である。電子機器10は、速度測定装置30が発した速度測定信号としてのレーザー光を受光して、速度測定装置30の存在を報知する。速度測定装置30は、車両の速度の取締が行われる地点である速度取締地点に設置される。速度取締地点は、車両の走行状況(例えば、車両が速度を出しやすいこと)、交通事故の発生状況(例えば、事故の発生数が多い地点)等の状況を勘案して、決定される。速度取締地点の一例として、車両が走行する路線(道路)のうち、高速道路や、直線状の道路、カーブ又はカーブの先の地点等がある。速度測定信号は、速度取締装置が発する速度測定用の信号で、速度取締用の測定波と称してもよい。図2(A)に示す速度測定装置30の外観は一例で、これとは異なる外観であってもよい。レーザー光は、特定波長の光で、所定のパルス幅を有するパルスレーザーである。特定波長は、例えば赤外光領域に属し、例えば850nm、905nm、950nm、1900nmのいずれかである。パルス幅は、例えば略20ns又は略15nsである。パルス間隔は、例えば、略80msである。「略」は、基準となる値と同一又はその値と実質的に同一とみなせる所定範囲内とするとよい。
図2(A)、(B)に示すように、電子機器10は、例えば、ほぼ直方体状のモニター型の機器である。電子機器10は、車両40の車室内に設置される。電子機器10は、例えば両面テープを用いて、ダッシュボード41上に設置される。電子機器10の筐体は、樹脂又はその他の材料で形成されている。電子機器10は、本体部101と、固定部102とに大別される。本体部101は、その正面に、開口部が設けられている。電子機器10は、この開口部の位置で画像を表示するための表示部13、及び表示部13の表示領域に重ねられたタッチセンサ191を有する。本体部101の背面側には、速度測定装置30からのレーザー光を受光するための受光部12が設けられている。固定部102は、本体部101の下に設けられ、本体部101を所定の場所に固定させるための固定部材である。固定部102は、ブラケットとも呼ばれ、電子機器10の台座として機能する。
図2(A)に示すように、速度測定装置30は、速度測定部31と、撮像部32と、ストロボ33とを備える。速度測定部31は、例えばレーザースキャン方式により、車両の速度を測定する。具体的には、速度測定部31は、レーザー光Loutを発し、これが車両40に到達して反射すると、その反射光Lrefを受光する。速度測定部31は、レーザー光Loutを発してから、反射光Lrefを受光するまでに要した時間に基づいて、車両40までの距離を測定する。速度測定部31は、車両40までの距離の測定を繰り返し行い、単位時間の車両40の移動距離に基づいて、その車両40の速度を測定する。速度測定部31は、中心角が角度θの扇形の範囲T内に、例えば反時計方向に方向を変えながら、レーザー光Loutを発する。レーザー光Loutの出射方向は、例えば、ほぼ水平方向である。速度測定部31は、例えば、一定速度で回転するミラーにレーザー光を発する。ミラーが反射し、発光窓から発せられるレーザー光が、レーザー光Loutである。
撮像部32は、速度測定部31が測定した速度が閾値以上である場合に、対象の車両を撮像する。撮像部32は、速度違反をした車両を撮像するために用いられる。ストロボ33は、撮像部32により撮像されるときに、光を発する。撮像部32は、夜間でも撮像できるように、赤外光領域の光に基づいて撮像するとよい。この場合、ストロボ33は、赤外光領域にエネルギーを有する光を発するとよい。速度測定装置30は、測定した速度や、撮像した画像等の速度の取締りに係るデータを、図示せぬ通信部を介して、外部のコンピュータへ送信する機能を有してもよい。
図3は、電子機器10の電気的構成を示すブロック図である。制御部11は、電子機器10の各部を制御する。制御部11は、例えば、演算処理回路、及びメモリを含むコンピュータである。演算処理回路は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はその他の演算処理回路を含む。メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)又はその他の揮発性のメモリを含む。演算処理回路は、メモリにデータを一時的に読み出して演算処理を行うことにより、各種の制御を行う。データは、制御部11が各機能を実行するためのプログラムや、作業用のデータを含む。また、制御部11は、時刻を計る計時部を備える。計時部は、例えばリアルタイムクロックである。制御部11の後述する各機能は、1つ又は複数のハードウェア要素、1つ又は複数のソフトウェア要素、及びこれらの組み合わせのいずれで実現されてもよい。
受光部12は、レーザー光を受光する(受信する)受信部の一例である。受光部12は、電子機器10の背面側に設けられた窓を介して入射した光を受光して、その受光した光に応じた信号を制御部11に出力する。窓には、可視光カットフィルタやレンズ等の光学部材が設けられるとよい。受光部12が出力する信号は、例えば受光部12の受光量に応じて変化する。受光部12は、例えば受光素子としてフォトダイオードを備えるが、フォトトランジスタ又はその他の受光素子であってもよい。受光部12は、少なくとも赤外光領域に感度を有する。受光部12は、受光素子からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路等を有してもよい。
表示部13は、画像を表示する。表示部13は、例えば3.2インチのカラーTFT液晶ディスプレイである。液晶ディスプレイは、例えばIPS(In Plane Switching)式である。表示部13は、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ又はその他の方式の表示装置でもよい。
音声出力部14は、音声を出力する。音声出力部14は、例えば音声処理回路及びスピーカを有する。
レーダー受信部15は、レーダー方式に対応した速度取締装置から、速度測定信号としてのレーダー波を受信する受信部の一例である。レーダー波としては、所定のマイクロ波、所定のステルス取締器が計測する瞬間だけ電波を発射するステルス波、通常レーダー波、Kバンド及びXバンドに対応する新型レーダー波、及びキャンセル告知がある。レーダー受信部15は、例えばアンテナ及び受信回路を有する。
無線受信部16は、所定の周波数の無線信号を受信する。無線信号として、例えば、取締無線、カーロケ無線、デジタル無線、特小無線、所轄系無線、警察電話、警察活動無線、レッカー無線、ヘリテレ無線、消防ヘリテレ無線、消防無線、救急無線、高速道路無線、警察無線等の周波数に属する無線信号がある。無線受信部16が無線信号を受信することもまた、車両40が速度取締地点と所定の接近関係を有することの指標となる。無線受信部16は、例えばアンテナ及び受信回路を有する。
位置情報取得部17は、電子機器10の位置(より具体的には、現在位置)を示す位置情報を取得する。電子機器10の位置は、電子機器10が配置された車両40の位置、及び車両40に乗車している運転手その他の人(乗員)の位置と同視することができる。位置情報取得部17は、例えば、GNSS(Global Navigation SatelliteSystem:全球測位衛星システム)の一つであるGPS(Global Posisioning System)からの信号に基づき、電子機器10の位置情報(緯度情報、及び経度情報)を取得するとよい。位置情報取得部17は、QZSS(Quasi-Zenith Satellite System:準天頂衛星システム)として、みちびきを併せて利用してもよい。位置情報取得部17は、4G、5G通信その他の基地局装置からの信号に基づいて、位置情報を取得してもよい。
通信部18は、外部装置と通信する。通信部18は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)その他の無線LAN(Local Area Network)通信や近距離無線通信により、外部装置と無線通信する。外部装置は、例えば、スマートフォンやタブレット型コンピュータその他の車両40内の通信端末である。通信部18は、さらに、インターネット等の公衆通信回線を介した通信を行うようにしてもよい。
入力部19は、ユーザからの情報の入力を受け付ける。入力部19は、タッチセンサ191と、マイクロホン192と、を有する。タッチセンサ191は、ユーザの操作の入力を受け付ける。タッチセンサ191は、ユーザによりタッチされた位置を検出する。タッチセンサ191は、例えば静電容量方式又はその他の方式である。マイクロホン192は、収音し、収音した音を示す音信号を生成する。マイクロホン192は、例えばコンデンサマイク又はその他のマイクである。入力部19は、これ以外にも、音量調整ボタン、及び作業用ボタン等の物理ボタンを備えてもよい。
センサ部20は、各種のセンサを有する。センサ部20は、例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ、気圧センサ、温度センサ、湿度センサ、及び照度センサを有する。加速度センサは、例えば車両の前後、左右、上下の加速度を検出する3軸の加速度センサである。ジャイロセンサは、電子機器10の傾きを検出するセンサである。加速度センサ及びジャイロセンサは、例えば、GNSS衛星からの信号が受信できない場合に、自律航法により車両40の位置を推測するのに使用されるとよい。加速度センサ及びジャイロセンサは、そのほかにも、後述する転倒イベント等の所定のイベントに関する処理にも使用される。気圧センサは、気圧を測定する。気圧センサは、例えば、高低差を検知して、高速道と一般道を判定するために用いられる。温度センサは、温度を検知する。湿度センサは、湿度を検知する。照度センサは、電子機器10の周辺である車室内の明るさを示す照度を検出するセンサである。照度センサは、表示部13の表示の輝度の調整に使用される。
装着部21は、外部記憶媒体が装着される装着部である。外部記憶媒体は、例えば、メモリカード(例えば、microSDカード)である。この場合、装着部21は、メモリカードスロットである。
電源部22は、電源から供給された電力を、電子機器10内の各部に供給する。電源部22は、例えば、電源スイッチや電源制御回路を有する。電源部22はさらに、蓄電手段としての電池(例えば、二次電池やボタン電池)や電気二重層コンデンサを有してもよい。
発光部23は、種々の色で発光する。発光部23は、例えば発光ダイオードを含む。
端子部24は、外部装置(例えば、オプション機器)を接続するための端子である。端子部24は、例えば、シガープラグコードを介して車両40のシガーソケットに接続されて電源供給を受ける。また、端子部24は、車両40に実装されているOBD-IIコネクタに接続するケーブルが接続される。OBD-IIコネクタは、故障診断コネクタとも称され、車両のECUに接続され、各種の車両情報が出力される。車両情報は、車両40の利用状況に関する情報を含む。車両40の利用状況として、車両40の走行状況がある。車両40の走行状況は、車両40の走行の状況に関する情報で、例えば車両40の走行速度の情報を含むとよい。これに限られず、車両40の走行状況は、ジェクション噴射時間、吸入空気量、残燃料の情報等の車両に関する状況に関する情報を含んでもよい。
端子部24に接続される外部装置として、ユーザの状態を検知する検知装置50がある。検知装置50は、車両40の運転手を撮影して、わき見及び居眠り運転に例示される所定のユーザの状態を検出した場合は、その検出した結果を示す情報を、電子機器10に出力する。検知装置50は、例えば、運転手を撮影した画像に基づいて、ユーザの顔の向きや目線の方向を検出し、わき見又は居眠り運転であることを検知した場合は、警報を発する。
端子部24に接続される外部装置として、車両40の周辺の障害物を検知する検知装置60がある。このような検知装置60は、例えば、前方車両追突警報システム(FCWS:Forward vehicle collision warning systems)のための車両検知に使用される。この検知装置60は、前方車両に追突する可能性がある場合に、その可能性に関する情報を電子機器10に出力する。警報は、表示、音、発光その他の運転手が知覚可能な方法で行われるとよい。警報は、電子機器10が行うとよいが、検知装置50又は検知装置60が警報を発してもよい。なお、端子部24に複数の外部装置を接続する場合は、所定のオプション機器(アダプタ)が用いられるとよい。外部装置は、検知装置50、60に限られず、後方車両追突警報システムやドライブレコーダ等の外部装置であってもよく、外部装置はユーザの安全運転に資する機能を発揮するものとすると尚良い。
記憶部25は、データを記憶する。制御部11は、記憶部25からメモリにプログラムを読み出してこれを実行する。記憶部25は、制御部11が各種の制御を行うためのプログラムを記憶する。プログラムは、OS(Operating System)251、及びOS251上で動作するアプリケーションプログラム(以下「アプリケーション」という。)252を含む。OS251は、例えば、Android(登録商標)であるが、その他のOSでもよい。アプリケーション252は、後述する制御部11の各種機能を実現するためのアプリケーションプログラムである。アプリケーション252は、例えばIDE(Integrated Development Environment)を内蔵するゲームエンジンであるUnity(Unity3D)としての機能も有する。制御部11は、アプリケーション252を実行することで、3Dアニメーションを表示することができる。記憶部25は、これ以外にも、音声認識を行うためのプログラム(音声認識エンジン)やその他必要なプログラム、音声認識用の辞書データやその他のデータを記憶するとよい。音声認識機能は、本実施形態では制御部11の機能により実現されるが、通信回線を介して接続されたサーバ装置等の外部装置により実現されてもよい。
表示データ253は、表示部13に表示する画像を示すデータを含む。表示データ253は、ゲームエンジンを用いて3Dアニメーションを表示するためのアニメーションデータを含む。表示部13に表示する画像のデータは、これ以外にも、模式図又は写真等のデータといった、表示用の種々のデータを含みうる。記憶部25に記憶されるデータは、電子機器10の製品出荷前の段階で記憶されたもののほか、外部記憶媒体や通信部18等を介して製品出荷後に取り込まれたものも含み得る。製品出荷後に取り込まれるデータとして、新規な警報対象(ターゲット)の情報(経度・緯度等の位置情報、種別情報等)の更新情報等がある。
記憶部25は、これ以外にも、親密度データ254、設定データ255、フレーズデータ256、及びアイテムデータ257を記憶する。親密度データ254は、インジケータ値や親密度を特定するデータである。設定データ255は、電子機器10に対してユーザにより設定された動作設定のデータを記憶する。フレーズデータ256は、電子機器10が行うユーザとの対話処理において、電子機器10が音声により発するフレーズを特定するデータ(ここでは、テキストデータ)である。フレーズデータに基づき発せられる音声は、電子機器10が表示するキャラクタの音声の一例である。アイテムデータ257は、電子機器10のユーザに取得させるアイテムや、そのアイテムの取得条件といったデータを含む。これらの各データの詳細については、後述する。
記憶部25は、さらに地図データを記憶する。地図データは、表示部13に地図を表示するための情報であり、道路網等の通常の地図データに加え、警報対象物その他の目標物に関する情報、交通規則情報等が含まれる。交通規則情報には、地図に含まれる道路(路線)に設定された制限速度の情報も含まれている。警報対象物としては、交通上の注意すべき目標物がある。警報対象物は、例えば、居眠り運転事故地点、速度取締装置(レーザー式、レーダー方式、ループコイル式、Hシステム、LHシステム、光電管式、移動式等)、制限速度切替りポイント、取締エリア、検問エリア、駐禁監視エリア、Nシステム、交通監視システム、交差点監視ポイント、信号無視抑止システム、警察署、高速道交通警察隊、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急/連続カーブ(高速道)、分岐/合流ポイント(高速道)、ETCレーン事前案内(高速道)、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、高速道長/連続トンネル、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、道の駅、ビューポイントパーキング、駐車場、公衆トイレ等PA/SA内 ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、県境告知、道の駅等がある。記憶部25は、警報対象物の種別情報と、その警報対象物の位置を示す位置情報と、その警報対象物の警報に関して出力される情報(例えば、表示部13に表示する画像のデータと、音声データ)とを対応付けて記憶する。
なお、記憶部25は、不揮発性メモリを有する。記憶部25は、例えばフラッシュメモリ、EEPROMを(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)又はその他の記憶装置を有する。記憶部25は、例えば、光学式記録媒体、磁気記録媒体、及び半導体記録媒体、又はその他の記録媒体を含んでもよい。記憶部25に記憶されるデータは、適宜、クラウドコンピューティングその他の外部記憶手段に記憶されてよい。
以上の構成のもと、制御部11は、車両40のアクセサリ電源がオンされると、以下で説明する各機能に係る処理を行う。アクセサリ電源がオンされると、制御部11は、電子機器10の起動処理を行う。起動処理において、制御部11は、記憶部25からOS251及びアプリケーション252を含む各種プログラムを読み出して実行する。そして、制御部11は、アプリケーション252を実行することにより、主として、「警報機能」と、「インジケータ値・親密度算出機能」と、「Gセンサ処理機能」と、「対話処理機能」と、「ナイトドライブ機能」と、「アイテム機能」と、「ちびレイ表示機能」と、「お仕事応援機能」と、「温度フレーズ機能」と、「居眠り・おさぼり機能」と、「警報(変身時)の特殊演出機能」と、「ステータス表示機能」と、「独り言フレーズ発声機能」と、「レイの部屋表示機能」と、の各機能を実現する。
「警報機能」は、報知処理部に関する機能の一例である。「インジケータ値・親密度算出機能」は、算出部に関する機能の一例である。「対話処理機能」は、対話処理部に関する機能の一例である。「Gセンサ処理機能」と、「ナイトドライブ機能」と、「アイテム機能」と、「ちびレイ表示機能」と、「お仕事応援機能」と、「温度フレーズ機能」と、「居眠り・おさぼり機能」と、「警報(変身時)の特殊演出機能」と、「ステータス表示機能」と「独り言フレーズ発声機能」と、「レイの部屋表示機能」とは、出力処理部に関する機能の一例である。出力処理部に関する機能は、対話処理と車両40の利用状況とに基づいてユーザが認識可能な情報を出力するものである。このような情報として、例えば、キャラクタに関するキャラクタ情報がある。キャラクタ情報は、キャラクタの外観(容姿や衣装)のほか、インジケータや親密度といったキャラクタに関する属性がある。出力されるキャラクタ情報として、キャラクタの画像や、キャラクタの音声がある。
<A:警報機能>
警報機能は、車両40が所定の目標物と所定の接近関係を有する場合に報知(本実施形態では、警報)する報知処理を行う機能である。本実施形態の警報機能は、受光部12、レーダー受信部15、無線受信部16、及び位置情報取得部17を用いて警報を発する機能である。制御部11は、報知処理部として機能する。
警報機能は、車両40が所定の目標物と所定の接近関係を有する場合に報知(本実施形態では、警報)する報知処理を行う機能である。本実施形態の警報機能は、受光部12、レーダー受信部15、無線受信部16、及び位置情報取得部17を用いて警報を発する機能である。制御部11は、報知処理部として機能する。
図4は、警報機能に係る処理を示すフローチャートである。制御部11は、アクセサリ電源がオンされたと判断すると(つまり、ACC ON時)(ステップS51;YES)、平常時画面を表示部13に表示させる(ステップS52)。平常時画面は、図1(A)を用いて説明したとおりの画像である。次に、制御部11は、車両40が所定の目標物と所定の接近関係を有するかどうかを判定する(ステップS53)。ここで、所定の接近関係とは、車両が目標物に対して所定の距離以下まで接近している関係で、より望ましくは、車両の進行方向、又は進路上に目標物が存在し、かつその目標物に対して所定の距離以下まで接近している関係をいうとよい。
ステップS53で「NO」と判定した場合、制御部11は表示部13に平常時画面を表示させる(ステップS54)。制御部11は既に平常時画面を表示してる場合は、そのまま平常時画面を表示させる。
制御部11は、所定の目標物と所定の接近関係を有すると判定した場合(ステップS53;YES)、警報画面を表示する(ステップS55)。警報画面の表示は、ユーザに対する警報を出力する処理を行うの一例である。警報画面は、例えば、目標物を特定する情報と、当該目標物までの距離と、キャラクタ200とを配置した画面である。
ステップS53及びS55の処理を具体的に説明する。レーダー警報機能は、レーダー受信部15を用いてレーダー波を受信した場合に警報を発する機能である。レーザー警報機能は、受光部12を用いて速度測定装置30からのレーザー光を受光した場合に警報を発する機能である。無線受信部16を用いて行う無線警報機能は、無線受信部16を用いて所定の周波数の無線信号を受信した場合に警報を発する機能である。位置情報取得部17を用いて行う位置警報機能(一般には、GPS警報とも呼ばれる。)は、記憶部25に記憶された警報対象物の位置情報と、位置情報取得部17が取得した位置情報とに基づいて、警報を発する機能である。例えば、位置警報機能は、警報対象物の位置情報と電子機器10の位置情報との距離を算出し、算出した距離が所定の接近距離になった場合に、警報を発する。位置警報機能は、例えば、高速道路の走行中は目標物まで2kmに接近した場合に警報し、そのほか、目標物まで1km、500m、直前、通過と判定した場合に、警報を発する。位置警報機能は、トンネル内の速度取締地点については、高速道路の走行中は目標物まで2kmに接近した場合に警報し、そのほか、目標物まで1km、500mと判定した場合に、警報を発する。
警報機能は、キャラクタ200を表示して行う警報を少なくとも行うが、表示部13への表示、音声出力部14による警報音(例えば、効果音、BGM、キャラクタの音声やその他の音声)の出力、発光部23の所定の発光及びその他の人が知覚可能な方法を用いて行われるとよい。Hシステム式オービスに対応する警報画面は、例えば、図5(A)に示すとおりである。レーザー警報機能に対応する警報画面は、例えば、図5(B)に示すとおりである。ループコイル式オービスに対応する警報画面は、例えば、図5(C)に示すとおりである。取締エリアに対応する警報画面は、例えば、図5(D)に示すとおりである。警報は、車両40がより警報対象物に接近している場合ほど警報のレベルを高くして行うようにしてもよい。なお、警報機能は、上記以外にも、目的地やその他の所定の地点等に関する警報を発する機能としてもよい。制御部11は、警報機能に関して発せられる警報(表示や音)を、親密度又はインジケータ値によっては変化させないが、そのときの親密度又はインジケータ値によって変化させてもよい。後者の場合、ユーザの注意を惹いたり電子機器10の利用を促進したりする点で望ましい。
(警報機能に関するキャラクタの演出)
ここで、警報機能に関するキャラクタの演出を説明する。警報機能に関するキャラクタの演出は、ステップS53の処理で行われたり(例えば、警報機能に関する以外の演出)、又はステップS55の処理で行われたりする(例えば、警報機能に関する演出)。図6A、図6B、及び図6Cは、この演出内容を説明する図である。図6A、図6B、及び図6C、並びに後で説明する他の図面において、キャラクタによる演出は、「サブカテゴリ」と、「アニメーション」と、「親密度」と、「フレーズ」とによって説明することができる。図6A、図6B、及び図6C、並びに後で説明する他の図面に示されるキャラクタの演出を特定するデータ(例えば、テーブル形式のデータ)は、記憶部25に記憶されているとよい。
ここで、警報機能に関するキャラクタの演出を説明する。警報機能に関するキャラクタの演出は、ステップS53の処理で行われたり(例えば、警報機能に関する以外の演出)、又はステップS55の処理で行われたりする(例えば、警報機能に関する演出)。図6A、図6B、及び図6Cは、この演出内容を説明する図である。図6A、図6B、及び図6C、並びに後で説明する他の図面において、キャラクタによる演出は、「サブカテゴリ」と、「アニメーション」と、「親密度」と、「フレーズ」とによって説明することができる。図6A、図6B、及び図6C、並びに後で説明する他の図面に示されるキャラクタの演出を特定するデータ(例えば、テーブル形式のデータ)は、記憶部25に記憶されているとよい。
「サブカテゴリ」は、キャラクタの演出が属するカテゴリ(分類)を意味する。座例えば、図6A、図6B、及び図6Cにおいて、サブカテゴリ「事故多発エリア」に対応する行は、事故多発エリアで実行されるキャラクタの演出を特定する。このように、サブカテゴリが示す状況下で、それに対応するキャラクタの演出が行われる。なお、ここでは「サブカテゴリ」と呼んでいるが、その上位のカテゴリは、例えば、制御部11が実現する機能(ここでは警報機能)や、その機能に属する機能の分類を示す。
「アニメーション」は、キャラクタの演出において表示されるキャラクタのアニメーションを特定する。アニメーションの欄に記載されている文字列(「ID001」、「ID002」等)は、アニメーションを識別するものであり、文字列が共通する2つ以上のサブカテゴリでは、互いに同じアニメーションの表示による演出が行われ、文字列が異なる2つ以上のサブカテゴリでは、互いに異なるアニメーションによる演出が行われる。文字列とアニメーションとの関係については、[2.アニメーションについて]の項で説明する。アニメーションの欄がブランクであるか、又は「-」で示されている場合は、アニメーションを用いた演出が行われないものとする。
「親密度」は、キャラクタの演出が行われる条件となる親密度を特定する。親密度の欄がブランクであるか、又は「-」で示されている場合は、親密度に関する条件は設定されておらず、現段階の親密度に関わらず、対応する演出が行われるものとする。「親密度1」、「親密度2」、「親密度3」は、それぞれ後述する「親密度:低」、「親密度:中」、「親密度:高」に対応し、前者ほど親密度が低く、後者ほど親密度が高い。
「フレーズ」は、キャラクタの演出において発せられるフレーズである。キャラクタの演出においては、このフレーズを内容とするキャラクタの音声が出力される。フレーズは、人間が理解可能な文言(文字列)の一例であり、構文や長短等の特に問わないものとする。
アニメーションの表示タイミングと、フレーズの出力タイミングとの関係は、サブカテゴリ毎、アニメーション毎、又はフレーズ毎に予め調整されているとよい。同じサブカテゴリに複数の演出が関連付けられる場合は、特に断りのない限りは、ランダムに選択された(言い換えると、抽選で選択された)いずれか一つの演出が行われる。ランダムな選択が行われることで、ユーザにより楽しみを与えることができるが、ランダムな選択に限られず、所定の順番に選択する等所定の規則に従った選択が行われてもよい。
警報機能に関するキャラクタの演出の一例について説明すると、サブカテゴリ「事故多発エリア」についてのキャラクタの演出では、制御部11は、「ID001」で特定されるアニメーションを表示部13に表示させるとともに、「事故多発エリア、安全運転でお願いね」というフレーズのキャラクタの音声を、音声出力部14を用いて出力する。警報機能に関するキャラクタによる演出は、親密度に関係なく行われる。このようにするのは、警報機能による警報は、ユーザのキャラクタの興味・関心を惹くというよりは、ユーザの安全運転に資するものである、という側面が強いからである。一方で、警報機能による警報は、親密度によって変化するようにすると、ユーザが親密度を上げる方向の行動をとることを促す効果が期待できる。
図4に戻って説明する。ステップS54又はS55の処理を行うと、制御部11はアクセサリ電源がオフされたかどうかを判定する(ステップS56)。ステップS56で「NO」と判定した場合、制御部11は、ステップS53に処理を戻す。ステップS56で「YES」と判定した場合、制御部11は図4の処理を終了する。
<B:インジケータ値・親密度算出機能>
インジケータ値・親密度算出機能は、車両40の利用状況と対話処理(本実施形態では、対話処理の結果)とに基づいて、インジケータ値、及び親密度を算出する機能である。制御部11は、取得部、及び算出部として機能する。
インジケータ値・親密度算出機能は、車両40の利用状況と対話処理(本実施形態では、対話処理の結果)とに基づいて、インジケータ値、及び親密度を算出する機能である。制御部11は、取得部、及び算出部として機能する。
図7は、インジケータ値・親密度算出機能に関する処理の流れを示すフローチャートである。まず、制御部11は、アクセサリ電源がオンされたとき(つまり、ACCON時)のインジケータ値(以下「インジケータ初期値」という。)Pdを算出する(ステップS1)。電子機器10の初回利用時におけるインジケータ初期値Pdは、「0」である。一方、前回の車両40の走行の際に電子機器10が利用された場合は、インジケータ値が「0」でない場合がある。詳しくは後述するが、アクセサリ電源がオンされたときのインジケータ初期値Pdは、前回の走行終了時(アクセサリ電源オフ時)のインジケータ値を、引き継いだ値になっているからである。ここでは、電子機器10が初回利用時であるとして、インジケータ初期値Pdが「0」である場合を説明する。
次に、制御部11は、端子部24を介して車両情報を取得する(ステップS2)。次に、制御部11は、所定の走行単位を走行したかどうかを判定する(ステップS3)。所定の走行単位は、本実施形態では所定の走行距離の単位であり、1kmとするとよい。制御部11は、車両情報に基づいて当該所定の走行距離を走行したかどうかを判断するとよい。走行単位は、距離以外の要素で特定されてもよく、例えば所定の走行時間の単位としてもよい。制御部11は、所定の走行単位を走行するまでは、ステップS3で「NO」と判定する。制御部11は、車両情報を周期的に取得して、ステップS3の判定をするとよい。
ステップS3で所定の走行単位を走行したと判定した場合(ステップS3;YES)、制御部11は、今回の走行単位におけるインジケータ値Lを算出する(ステップS4)。インジケータ値は、第1のパラメータの一例である。インジケータ値は、初期値(標準値)が「0」で、最大値は「+1」、最小値は「-1」である。また、インジケータ値は、例えば、「0.1」刻みで算出される。インジケータ値Lは、以下の式(1)の演算に算出される。
式(1)において、Pdは上述したインジケータ初期値である。xは今回の走行での車両の走行距離である。また、xは10m単位でカウントするものとし、車両の走行距離が1km(1000m)である場合は、xには「100」が代入される。
式(1)において、Svは、速度超過による安全運転係数で、「0」~「1.0」の間で変化する係数である。安全運転係数Svは、速度超過がない場合は「1.0」となり、速度超過の程度が大きいほど、「0」に近づく。安全運転係数Svは、以下の式(2)の演算により算出される。Voverは、今回の走行単位における速度超過の最大値で、より具体的には、車両の速度から制限速度を減じた値の最大値である。車両40の速度は、位置情報取得部17が取得した位置情報によりより算出した速度であるが、端子部24にOBD-IIコネクタに接続されているときは、車両40から取得した車両情報に基づき算出される速度が用いられるとよい。
図8は、速度超過Vover[km/h]と、安全運転係数Svと、安全運転係数Svの減衰量との関係を説明する図である。図8(A)には、これらの関係の代表例が数値で示されている。図8(B)には、速度超過[km/h]と安全運転係数Svとの関係がグラフで示されている。本実施形態では、式(2)は、速度超過Voverが20km/hを超えると、大幅にインジケータ値を減少させる方向に作用するように決められている。
式(1)において、Sdは、レイの転倒回数による安全運転係数で、「0」~「1.0」の間で変化する係数である。レイの転倒回数について、詳しくは[C:Gセンサ処理]の項で説明するが、車両40に生じた衝撃や急ハンドルによって、加速度センサの値が所定のG閾値以上となる場合に、レイが転倒する仕様となっている。Sdは、この転倒回数によって定まる安全運転係数である。安全運転係数Sdは、レイの転倒回数が増えるほど、ユーザが危険な運転をしている(つまり、安全運転に反する運転をしている)として、インジケータ値Lを減少させる方向に作用する。安全運転係数Sdは、以下の式(3)の演算により算出される。
Sd=cos(rad(レイの転倒回数×9)) ・・・(3)
Sd=cos(rad(レイの転倒回数×9)) ・・・(3)
図9は、レイの転倒回数と、安全運転係数Sdと、安全運転係数Sdの減衰量との関係を説明する図である。図9(A)には、これらの関係の代表例が数値で示されている。図9(B)には、転倒回数[回]と安全運転係数Sdとの関係がグラフで示されている。レイの転倒回数は「0回」~「10回」の範囲内で特定され、10回目の転倒でレイが車酔いした様子が表示部13に表示されるようになっている。また、以下の3つの条件のいずかの条件を満たした場合、転倒回数は「0」にクリアされる。
・レイの転倒なしで指定時間が経過した場合。(指定時間は例えば30分間)
・レイが車酔いから復帰した場合(指定時間の経過、又は所定のアイテム使用時)。
・対話処理で正解した場合(つまり好感度回答をした場合。詳しくは、後述する。)。
・レイの転倒なしで指定時間が経過した場合。(指定時間は例えば30分間)
・レイが車酔いから復帰した場合(指定時間の経過、又は所定のアイテム使用時)。
・対話処理で正解した場合(つまり好感度回答をした場合。詳しくは、後述する。)。
制御部11は、10回目の転倒でレイが車酔いした状態とし、車酔いした状態となった場合には、表示部13からレイを非表示とするとよい(つまり、表示を消去するとよい)。また、制御部11は、レイが車酔いした状態から通常の状態に戻るまで、走行距離xのカウントを一時的に停止してもよい。制御部11は、レイが車酔い状態から通常の状態に戻るまでの時間は、例えば1時間/2時間/3時間/6時間のいずれかを選択して、決定するとよい。制御部11は、レイが車酔いした状態から通常の状態に戻った場合は、転倒回数を「0」にリセットするが、インジケータ値L(走行距離x)については、車酔い状態になる前の値から再開するとよい。制御部11転倒回数を、アクセサリ電源のオフにより、転倒回数を「0」にリセットするとよい。
式(1)に戻って説明する。式(1)において、Spは、一時停止違反に関する安全運転係数である。安全運転係数Spは、一時停止違反回数に応じて走行距離xが減じられる(マイナスする)ようになっている。アクセサリ電源がオフされると、安全運転係数Spは「0」にクリアされる。安全運転係数Spは、以下の式(4)の演算により算出される。この場合、一時停止違反1回につき、xの値が3km分減じられる。
Sp=一時停止違反回数×300 ・・・(4)
Sp=一時停止違反回数×300 ・・・(4)
式(1)において、Dfは減点係数である。減点係数Dfは、安全運転に反する減点要素に対して乗じられる係数、すなわち、安全運転に反する行為をユーザがした場合のインジケータ値の減少量を定める関数に用いられる係数である。具体的には、速度超過、及びレイの転倒回数に対するインジケータ値の減少量を定める係数である。減点係数Dfは、例えば1.5である。
式(1)において、τsは、安全運転時定数である。安全運転時定数τsは、ユーザが安全運転を心がけている場合ほど小さな値となり、インジケータ値が増加しやすくなる方向に作用する。安全運転時定数τsは、以下の式(5)の演算により算出される。
τs=(Lx×Gs)/(Sd×Sf) ・・・(5)
τs=(Lx×Gs)/(Sd×Sf) ・・・(5)
式(5)において、Lxは調整用パラメータある。Lx=3000であるが、端子部24にオプション機器としての外部装置が接続されている場合(つまり、オプション機器の連携中)は、特典として、Lxから以下の値が減算される。オプション機器の接続中は、調整用パラメータを小さくする安全運転時定数τsも小さくなり、インジケータ値が増加しやすくなる。
・OBD-IIコネクタにOBDアダプタが接続されている場合、「100」
・上記検知装置50又は検知装置60が接続されている場合、「100」
・OBD-IIコネクタにOBDアダプタが接続されている場合、「100」
・上記検知装置50又は検知装置60が接続されている場合、「100」
式(5)において、Gsは、Gセンサ感度による難易度パラメータである。Gセンサ感度について、詳しくは[C:Gセンサ処理]の項で説明するが、難易度パラメータは、Gs=(5/Gセンサ感度)×(3/5)の関係を満たす。Gセンサ感度「Lv.1」~「Lv.5」に対して、難易度パラメータGsは、「3.0」~「0.6」の間で変化する。Gセンサ感度は、レイの転倒し易さを特定するもので、ゲームの難易度を示す値ともいうことができる。
式(5)において、Sfは、好感度係数である。好感度係数Sfは、キャラクタ200のユーザに対する好感度の指標となる係数である。好感度係数Sfは、好感度が高いほど大きな値となり、好感度が低いほど小さな値となる。好感度係数Sfは、少なくとも対話処理によって変化する。好感度係数Sfは、キャラクタがユーザに対して質問するフレーズである質問フレーズと、この質問フレーズに対するユーザの応答(つまり回答)とを含む対話処理の結果によって変化する。好感度係数Sfは、さらに、一時停止違反に応じて変化する。好感度係数Sfは、「0.5」~「2.0」の範囲で変化する。好感度係数Sfの標準値は、「1.0」である。
図7に戻って説明する。
ステップS4でインジケータ値Lを算出すると、制御部11は、これまでに算出したインジケータ値に基づいて、親密度Sを算出する(ステップS5)。親密度Sは、第2のパラメータの一例である。親密度Sは、初期値が「0」、最小値が「0」、最大値が「999」で、「1」刻みで変化する値である。ステップS5において、制御部11は、これかでの走行単位のインジケータ値を積算して、親密度Sとする。親密度Sは、以下の式(6)の演算により算出される。
S=S+(l+Cf) ・・・(6)
ステップS4でインジケータ値Lを算出すると、制御部11は、これまでに算出したインジケータ値に基づいて、親密度Sを算出する(ステップS5)。親密度Sは、第2のパラメータの一例である。親密度Sは、初期値が「0」、最小値が「0」、最大値が「999」で、「1」刻みで変化する値である。ステップS5において、制御部11は、これかでの走行単位のインジケータ値を積算して、親密度Sとする。親密度Sは、以下の式(6)の演算により算出される。
S=S+(l+Cf) ・・・(6)
式(6)において、左辺の親密度Sは、今回のステップS5で算出される親密度であるい。右辺の親密度Sは、現在時点の親密度、つまり今回の親密度を算出する前の時点の親密度である。Lは、直前のステップS4で算出したインジケータ値である。Cfは、補正係数である。補正係数Cfは、現在時点の親密度を、今回算出したインジケータ値Lに応じて、どの程度変化させるかを定める値である。補正係数Cfは、例えば0.2413で、1回の運転で順調に30km走行し、かつ1年経過時点で親密度Sが「999」になる場合で想定している。
次に、制御部11は、アクセサリ電源がオフされたかどうかを判断する(ステップS6)。ユーザが車両40を利用中である場合、制御部11は、ステップS6で「NO」と判断してステップS2に処理を戻す。このようにして、制御部11は、車両40の使用中(走行中)は、所定の走行単位を走行するごとに、インジケータの値L及び親密度Sの算出を行う。ユーザが車両40を駐車場に停車したり、帰宅したりして、車両40の利用を終了し、ステップS6でアクセサリ電源がオフされたと判断した場合は、制御部11は、アクセサリ電源がオフされたときの時刻(日時)を、記憶部25に記憶させる(ステップS7)。そして、制御部11は、図7の処理を終了する。
次回にアクセサリ電源がオンされたときも、制御部11は、図7で説明した処理を行う。ただし、この場合、制御部11は、前回のアクセサリ電源オフ時のインジケータ値Lに応じて、「0」でないインジケータ初期値Pdを算出する場合がある。式(1)に示すように、2回目以降の使用の際には、インジケータ値Lの算出にあたり、インジケータ初期値Pdを加算しておく。このようにすることで、前回のアクセサリ電源オフ時からのインジケータ値を引き継ぐことができる。インジケータ初期値Pdは、前回の走行が終了して、アクセサリ電源がオフされたときのインジケータ値に、インジケータ減衰関数を適用した値である。具体的には、制御部11は、以下の式(7)の演算によりインジケータ初期値Pdを算出する。
式(7)において、Poffは、前回のアクセサリ電源オフ時のインジケータ値である。τは、調整用パラメータで、例えばτ=48である。τは、インジケータ値がアクセサリ電源オフ時の37%まで減衰するまでの時間を表す(単位は、時間(hour)である)。Tは、ユーザが車両40の利用を中断した期間の長さを示し、本実施形態では、アクセサリ電源オフ時から次にアクセサリ電源オンするまでに経過した時間(つまり、ACCOFF時間)である。前回のアクセサリ電源オフ時は、ステップS7で記憶された時刻により特定されるとよい。式(7)に示すように、ACCOFF時間が長くなるにつれて、インジケータ初期値Pdは徐々に初期値0に近付いていく。よって、ステップS1において算出されるインジケータ初期値Pdは、アクセサリ電源オフした時間の長さに応じて小さくなる。インジケータ値Lは、負の値をとることがあるので、アクセサリ電源オフした時間がかなり長くなったような場合は、親密度Sが低下することもありうる。このようにするのは、車両40をユーザが利用しなかった時間は、レイを放置した時間とみなすことができるので、この時間が長いほど関係が悪化する方向に変化する、という実際の対人関係を再現している。このようにすると、インジケータ値、及び親密度をゼロにするリセットをする場合に比べて、長期にわたって、ユーザとキャラクタとの対人関係を続けていくような感覚を得られる。なお、ユーザが車両40の利用を中断した期間の長さが所定時間以下である場合は、インジケータ初期値Pdが低下しないようにしてもよく、ユーザが車両40の利用を中断した期間の長さと、インジケータ初期値Pdとの変化との関係については、種々の変形例も考えられる。
図10は、インジケータ値、親密度及び交通違反との関係をシミュレーションした結果を示すグラフである。図10(A)のグラフは、横軸が走行距離[×10m]に対応し、縦軸がインジケータ値[%]に対応する。図10(B)のグラフは、横軸が走行距離[×10m]に対応し、縦軸が速度超過[km/h]、転倒回数[回]、及び一時停止違反の回数[回]にそれぞれ対応する。図10(A)に示すように、全体として、車両40の走行距離xに応じて親密度が上昇する傾向にあり、レイがご機嫌になったり、レイとユーザとの関係が親密になったりする様子が再現される。一方、図10(B)に示すように、速度超過、転倒回数、及び一時停止違反といった交通違反の回数や程度が大きい区間については、インジケータ値Lが低下して親密度Sの上昇が鈍化したり、インジケータ値Lが負の値となって親密度Sが下降したりしている様子が再現されていることが分かる。このように、安全運転が行われると、インジケータ値Lや親密度Sが上昇する方向に変化し、交通違反や交通違反でないものの荒い運転等の望ましくない運転が行われると、インジケータ値Lや親密度Sが下降する方向に変化する。よって、レイとの親密さを増していきたいと考えるユーザは、このようなインジケータ値Lや親密度Sの変化が、安全運転を心掛ける動機となる。
以上のとおり、制御部11は、車両40が所定の走行単位を走行するごとに、対話処理と車両の利用状況とに基づいてインジケータ値を算出し、さらに現時点までに算出したインジケータに基づいて親密度を算出する。また、インジケータ値Lは、インジケータの値は走行距離に応じて増加する。安全運転を継続すると上昇し、危険運転により下降する。よって、ユーザが、安全運転を心掛ける動機付けとなる。
<C:Gセンサ処理機能>
Gセンサ処理機能は、車両40に作用したG(衝撃)を検出してそれに応じて行う処理である。制御部11は、出力処理部として機能する。
Gセンサ処理機能は、車両40に作用したG(衝撃)を検出してそれに応じて行う処理である。制御部11は、出力処理部として機能する。
図11は、Gセンサ処理機能に係る処理を示すフローチャートである。制御部11は、電子機器10の電源がオンされている期間(例えば、アクセサリ電源がオンされている期間)は、図11の処理を繰り返し実行する。
制御部11は、Gセンサ感度を設定するかどうかを判定する(ステップS11)。ステップS11で「YES」と判定した場合、制御部11は,Gセンサ感度を設定する(ステップS12)。制御部11は、設定したGセンサ感度を、設定データ255に書き込むとよい。
Gセンサ感度は、例えば、レイの部屋を示す所定の画像を介して設定できるようになっている。図12は、レイの部屋を表示する部屋画面IMG3の一例である。部屋画面のうち、図12に示す「Gセンサ」という文字列が付されたボタンB1をユーザが選択するすることで、Gセンサ感度を設定できる。制御部11は、タッチセンサ191を介して受け付けた操作により、Gセンサ感度を設定するとよい。
図13は、Gセンサ感度の説明図である。Gセンサ感度は、複数の段階に区分されており、本実施形態では「Lv.1」~「Lv.5」の5段階に区分されている。Gセンサ感度「Lv.1」~「Lv.5」のそれぞれに対して、G閾値が設定されている。G閾値は、前後方向の加速度に対する閾値と、左右方向の加速度に対する閾値とを含んでいる。Gセンサ感度のレベルが高い場合ほど、G閾値は低くなる。そのため、Gセンサ感度が高いほど、より小さい加速度であっても、大きな衝撃が発生したと検知されやすくなる。
図11に戻って説明する。
ステップS11で「NO」と判定した場合、又はステップS12でGセンサ閾値を設定した場合、制御部11は、G検知処理を開始する(ステップS13)。G検知処理は、所定G(衝撃)を検知する処理である。G検知処理において、制御部11は、前後左右の各方向の加速度を取得して、各方向に対応するG閾値以上と比較する。そして、制御部11は、Gセンサイベントを発生させるかどうかを判定する(ステップS14)。制御部11は、図14に示す条件により、Gセンサイベントを発生させるかどうかを判定し、条件を満たした場合はGセンサイベントを発生させる(ステップS15)。
ステップS11で「NO」と判定した場合、又はステップS12でGセンサ閾値を設定した場合、制御部11は、G検知処理を開始する(ステップS13)。G検知処理は、所定G(衝撃)を検知する処理である。G検知処理において、制御部11は、前後左右の各方向の加速度を取得して、各方向に対応するG閾値以上と比較する。そして、制御部11は、Gセンサイベントを発生させるかどうかを判定する(ステップS14)。制御部11は、図14に示す条件により、Gセンサイベントを発生させるかどうかを判定し、条件を満たした場合はGセンサイベントを発生させる(ステップS15)。
図14を参照してGセンサイベントについて説明する。
例えば、制御部11は、右方向について、0.2G≦センサ値≦G閾値の関係を満たした場合、転倒(右)イベントを発生させる。この場合、制御部11は、レイが右方向に転倒する様子を示すアニメーションを、表示部13に表示させる。制御部11は、左方向について、0.2G≦センサ値≦G閾値の関係を満たした場合、転倒(左)イベントを発生させる。この場合、制御部11は、レイが左方向に転倒する様子を示すアニメーションを表示部13に表示させる。制御部11は、前方向について、G閾値≦Gセンサ値の関係を満たした場合、転倒(前)イベントを発生させる。この場合、制御部11は、レイが前方向に転倒する様子を示すアニメーションを表示部13に表示させる。転倒(前)イベントについては、制御部11は、所定の確率で(ランダムで)画面割れエフェクトを発生させるとよい。制御部11は、後方向について、G閾値≦Gセンサ値の関係を満たした場合、転倒(後)イベントを発生させる。この場合、制御部11は、レイが後ろ方向に転倒する様子を示すアニメーションを表示部13に表示させる。制御部11は、右方向について、G閾値≦Gセンサ値の関係を満たした場合、ハンドル(右)イベントを発生させる。この場合、制御部11は、右ハンドルが行われたことを示すアニメーションを表示部13に表示させる。制御部11は、左方向について、G閾値≦Gセンサ値の関係を満たした場合、ハンドル(左)イベントを発生させる。この場合、制御部11は、左ハンドルが行われたことを示すアニメーションを表示部13に表示させる。Gセンサ感度の値が大きくなるほど、急ハンドル/急ブレーキ時にレイが転倒し易くなる(つまり、ゲームの難易度が高くなる)が、安全運転継続時にはインジケータ値が上がり易くなる。
例えば、制御部11は、右方向について、0.2G≦センサ値≦G閾値の関係を満たした場合、転倒(右)イベントを発生させる。この場合、制御部11は、レイが右方向に転倒する様子を示すアニメーションを、表示部13に表示させる。制御部11は、左方向について、0.2G≦センサ値≦G閾値の関係を満たした場合、転倒(左)イベントを発生させる。この場合、制御部11は、レイが左方向に転倒する様子を示すアニメーションを表示部13に表示させる。制御部11は、前方向について、G閾値≦Gセンサ値の関係を満たした場合、転倒(前)イベントを発生させる。この場合、制御部11は、レイが前方向に転倒する様子を示すアニメーションを表示部13に表示させる。転倒(前)イベントについては、制御部11は、所定の確率で(ランダムで)画面割れエフェクトを発生させるとよい。制御部11は、後方向について、G閾値≦Gセンサ値の関係を満たした場合、転倒(後)イベントを発生させる。この場合、制御部11は、レイが後ろ方向に転倒する様子を示すアニメーションを表示部13に表示させる。制御部11は、右方向について、G閾値≦Gセンサ値の関係を満たした場合、ハンドル(右)イベントを発生させる。この場合、制御部11は、右ハンドルが行われたことを示すアニメーションを表示部13に表示させる。制御部11は、左方向について、G閾値≦Gセンサ値の関係を満たした場合、ハンドル(左)イベントを発生させる。この場合、制御部11は、左ハンドルが行われたことを示すアニメーションを表示部13に表示させる。Gセンサ感度の値が大きくなるほど、急ハンドル/急ブレーキ時にレイが転倒し易くなる(つまり、ゲームの難易度が高くなる)が、安全運転継続時にはインジケータ値が上がり易くなる。
(Gセンサイベントに関するキャラクタの演出)
ここで、Gセンサイベントに関するキャラクタの演出を説明する。図15は、この演出内容を説明する図である。図15は、サブカテゴリは、演出が属するカテゴリ(分類)を意味する。例えば、図15においてサブカテゴリ「車酔いで退出」に対応する行は、レイが車酔い状態となった場合に実行されるキャラクタの演出を特定する。例えば、Gセンサイベントに関するキャラクタの演出の一例について説明すると、「車酔いで退出」においてのキャラクタの演出では、制御部11は、「RDLeiN013」で特定されるアニメーションを表示部13に表示させるとともに、「う~、もうダメ~。休憩してくる~。」というフレーズのキャラクタの音声を、音声出力部14を用いて出力する。Gセンサイベントに関するキャラクタの演出は、親密度に関係なく行われる。このようにするのは、警報機能による警報は、ユーザのキャラクタの興味・関心を惹くというよりは、ユーザの安全運転に資するものである、という側面が強いからである。一方で、Gセンサイベントに関するキャラクタによる演出が、親密度によって変化するようにすると、ユーザが安全運転を心掛ける行動をとることを促す効果が期待できる。
ここで、Gセンサイベントに関するキャラクタの演出を説明する。図15は、この演出内容を説明する図である。図15は、サブカテゴリは、演出が属するカテゴリ(分類)を意味する。例えば、図15においてサブカテゴリ「車酔いで退出」に対応する行は、レイが車酔い状態となった場合に実行されるキャラクタの演出を特定する。例えば、Gセンサイベントに関するキャラクタの演出の一例について説明すると、「車酔いで退出」においてのキャラクタの演出では、制御部11は、「RDLeiN013」で特定されるアニメーションを表示部13に表示させるとともに、「う~、もうダメ~。休憩してくる~。」というフレーズのキャラクタの音声を、音声出力部14を用いて出力する。Gセンサイベントに関するキャラクタの演出は、親密度に関係なく行われる。このようにするのは、警報機能による警報は、ユーザのキャラクタの興味・関心を惹くというよりは、ユーザの安全運転に資するものである、という側面が強いからである。一方で、Gセンサイベントに関するキャラクタによる演出が、親密度によって変化するようにすると、ユーザが安全運転を心掛ける行動をとることを促す効果が期待できる。
図11に戻って説明する。次に、制御部11は転倒回数を「1」だけカウントアップして、記憶部25に記憶させる(ステップS16)。そして、制御部11は図11の処理を終了する。ステップS14で「NO」と判定した場合も、制御部11は図11の処理を終了する。
<D:対話処理機能>
対話処理機能は、ユーザとの音声による対話を行うための機能である。対話処理機能は、本実施形態では、表示部13に表示するキャラクタとユーザとの対話を再現する(つまり、疑似的な対話を実現する)処理である。かかる対話処理機能は、ユーザがキャラクタと実際の対話をしているような感覚を得られるようにする機能である。対話は、キャラクタの音声の出力による電子機器10側からの発話と、その発話の内容に対するユーザからの応答を示す発話とが少なくとも含まれる。以下では、対話処理機能が、キャラクタ側からユーザに話し掛ける対話処理を実現する場合を説明するが、ユーザからキャラク側に話し掛ける対話処理が実現されてもよい。
対話処理機能は、ユーザとの音声による対話を行うための機能である。対話処理機能は、本実施形態では、表示部13に表示するキャラクタとユーザとの対話を再現する(つまり、疑似的な対話を実現する)処理である。かかる対話処理機能は、ユーザがキャラクタと実際の対話をしているような感覚を得られるようにする機能である。対話は、キャラクタの音声の出力による電子機器10側からの発話と、その発話の内容に対するユーザからの応答を示す発話とが少なくとも含まれる。以下では、対話処理機能が、キャラクタ側からユーザに話し掛ける対話処理を実現する場合を説明するが、ユーザからキャラク側に話し掛ける対話処理が実現されてもよい。
図16、図17、及び図18は、対話処理機能に係る処理を示すフローチャートである。制御部11は、電子機器10の電源がオンされている期間(例えば、アクセサリ電源がオンされている期間)は、図16、図17、及び図18の処理を繰り返し実行する。制御部11は、対話処理部として機能する。
制御部11は、まず、親密度Sが閾値以上であるかどうかを判定する(ステップS21)。この閾値は、レイが登場してユーザとの対話を行う最低限の親密度である。閾値となる親密度は、ここでは「親密度:低」に属する閾値で、例えば「+1」とするとよい。本実施形態では、親密度が「0」~「333」である場合を「親密度:低」(つまり親密度1)、「334」~「666」を「親密度:中」(つまり親密度2)、「667」~「999」を「親密度:高」(つまり親密度3)という具合に分類することがある。ステップS21で「NO」と判定した場合、制御部11は図16の処理を終了する。親密度Sが閾値未満であるため、対話処理機能を作動させないようにするためである。なお、ステップS21の処理を省略し、親密度に関わらず対話を行えるようにしてもよい。
ステップS21で「YES」と判定した場合、制御部11は車両40が停車状態かどうかを判定する(ステップS22)。停車状態は、車両40が現に停車している状態、又は停車しているとみなしている状態である。停車状態は、例えば、車両40の速度が所定速度以下であることとしてもよい。車両の速度を、位置情報が取得したGNSS信号(例えば、GPS信号)を用いて測定する場合、測位誤差を原因として、車両40が現に停車しているにもかかわらず、「0」よりも大きい速度を示す場合があるからである。所定の速度は、例えば7km/hとするとよいが、10km/h等のこれ以外の速度でもよい。また、制御部11は、車両40の位置情報も参照してもよく、一時停止地点等の車両40が停車していると認められる位置に存在する場合に、車両40の停車状態を判定してもよい。
ステップS22で「NO」と判定した場合、制御部11は図16の処理を終了する。車両40が走行している場合、つまり停車していない場合には、対話をしないようにするためである。これは、車両40が走行している場合(つまり、走行状態である場合)は対話処理を行わず、車両40が停車状態である場合に対話処理を行うようにすることで、ユーザの安全運転に資することができるようにするためである。
ステップS22で「YES」と判定した場合、制御部11は、発話間隔を決定済みかどうかを判定する(ステップS23)。車両40の走行を開始してからまだ対話が行われていないような場合は発話間隔を未決定であるから、制御部11はステップS23で「NO」と判定する。ステップS23で「NO」と判定した場合、制御部11は、現在時点で最新のインジケータ値に基づいて、発話間隔を決定する(ステップS24)。制御部11は、発話間隔(警報やPOIを除く。)を、以下の式(8)の演算により算出する。このように、発話間隔は、インジケータ値により変動する。すなわち、インジケータ値を高く保つ(安全運転を継続する)ことで、レイが発話する間隔が短くなり、発話の頻度が高くなる。
発話間隔=5+rand(25-(インジケータ値×10+100)/10) ・・・(8)
発話間隔=5+rand(25-(インジケータ値×10+100)/10) ・・・(8)
図19は、発話間隔の決定方法を説明する図である。図19には、横軸が現在時点で最新のインジケータ値に対応し、縦軸が発話間隔[分]に対応している。図19に示すように、インジケータ値ごとに発話間隔の下限と上限とが規定されている。制御部11は、現在時点で最新のインジケータ値に対応する発話間隔の下限と上限との間の範囲から、ランダムに発話間隔を決定する。発話間隔の下限と上限との間の各時間が選ばれる確率は均等とするとよいが、そうでなくてもよい。下限は、インジケータ値にかかわらず5分である。上限はインジケータ値が大きい場合ほど小さくなるように設定され、例えばインジケータ値「-1.00」の場合は、上限が「30分」、インジケータ値「1.00」の場合は、上限が「10分」で、下限はインジケータ値が大きくなるほど短くなるように線形変化している。そのため、インジケータ値が大きいほど発話間隔が短くなる可能性が高くなる。このようにしているのは、インジケータ値から把握されるレイの機嫌が良い場合ほど、レイがユーザに積極的に話しかけてくるという印象をユーザに与えることができるようにするためである。これにより、ユーザにキャラクタタとの関係の良否を直感的に理解させ、キャラクタに関する興味を惹くことができるようにすることができる。なお、下限もインジケータ値が大きい場合ほど小さくなるようにしてもよい。
発話間隔が決定された場合(ステップS23;YES、又はステップS24の処理後)、制御部11は、発話タイミングかどうかを判断する(ステップS25)。制御部11は、発話間隔を決定してから、その発話間隔が経過したかどうかを判定する。ステップS25で発話タイミングでないと判定した場合は、制御部11はステップS21に処理を戻す。
制御部11は、ステップS25で発話タイミングと判定した場合(ステップS25;YES)、フレーズデータ256から発話に用いるフレーズ(質問フレーズ)を選択(抽選)する(ステップS26)。制御部11は、車両40が停車状態の場合であって、決定した発話間隔を経過したと判断した場合に、ステップS26の処理を実行する。このようにして、親密度によるフレーズの変動は、発話間隔が経過する度に、フレーズの抽選が行われる。なお、ここでのフレーズは、警報やPOI等のイベントを除くフレーズ(ランダムで発生するもの)とし、それぞれ以下のように発声確率が変動する。
図20は、フレーズの選択方法を説明する図である。図20(A)に示すように、フレーズデータ256においては、グループG1、G2、及びG3のいずれかに属するようにフレーズが登録されている。グループG1は、「親密度:低」に対応し、グループG2は、「親密度:中」に対応し、グループG3は、「親密度:高」に対応する。グループG1は比較的よそよそしい印象を与えるフレーズが多く格納され、グループG2、G3という順で、ユーザに対する親しみを強く表したフレーズが多く格納されるようになっている。なお、グループG1、G2、及びG3は、いずれか一つが第1のグループの一例であり、その他のいずれかが第2のグループの一例である。
制御部11は、グループを選択し、選択したグループ内のフレーズを選択する、という処理により、フレーズを選択する。制御部11は、グループの選択については、以下の(8)の基本式の演算により算出する。制御部11は、フレーズの選択については、グループ内のフレーズから一律(ランダム)に抽選するものとする。
親密度:低、中、高のいずれであってもグループG1、G2、G3のすべてが選択対象となっているが、親密度に応じて各グループが選択される確率が異なる。式(9)によりで特定される各グループの選択確率は、図20(B)、(C)に示すように表すことができる。図20(B)、(C)に示すように、「親密度:低」である場合は、グループG1、G2、G3という順で選択される確率が高い。「親密度:中」である場合は、グループG1、G2、G3という順で選択される確率が高いことに変わりはないが、グループG2、G3が選択される確率が、親密度が高くなるにつれて高くなっている。「親密度:高」である場合は、グループG3、G2、G1という順で選択される確率が高いことに変わりはないが、グループG3が選択される確率が、親密度が高くなるにつれて高くなっている。グループG2については、選択される確率が、親密度によらずほぼ横ばいである。グループG1については、選択される確率が、親密度が高くなるにつれて低くなる。親密度によらずグループG1,G2,G3の全てが選択対象となることで、電子機器10が繰り返し使用され、使い込まれても、フレーズの重複がなるべく起こらないようにし、親密度に応じて発話を変えることができる。また、グループG1、G2、G3の選択確率の差が極端に大きいと、特定のグループの選択に偏りやすく、フレーズ被りが生じやすくなるので、その差が極端に大きくならないようにしている。このように、キャラクタの発話におけるフレーズの重複を抑えつつ、ユーザにキャラクタタとの関係に応じて発するフレーズを変化させることができる。フレーズの選択は、同日中に対話処理における質問フレーズが未発生であることとし、質問フレーズは最大で1日1回までとするとよい。
次に、制御部11は、選択したフレーズを用いて、音声出力部14からキャラクタの発話を示すキャラクタの音声を出力する(ステップS27)。
次に、制御部11は、ステップS27のキャラクタに音声の出力に対してユーザからの応答を認識したかどうかを判定する(ステップS28)。制御部11は、キャラクタの音声の出力を終了したときから音声認識を開始してもよいが、出力中や、出力前から音声認識を行ってもよい。応答は、キャラクタの音声に対する何らかの反応、返答を示すが、ここではユーザの音声を認識したかどうかを判定する。制御部11は、マイクロホン192からの音信号に所定のフィルタ処理を施してから音声認識を行うとよい。この場合のフィルタ処理は、例えば、人間の声の周波数帯域を通過させ、それ以下の周波数帯域(例えば、200Hz以下)をカットするフィルタ処理とするとよい。
ステップS28で「YES」と判定した場合、制御部11は、さらにキャラクタの音声として出力すべきフレーズがあるかどうかを判断する(ステップS29)。キャラクタの発話とユーザの応答で対話が終了する場合もあれば、さらにキャラクタが発話をする場合もあるからである。ステップS29で「YES」と判定した場合、制御部11は、音声出力部14から、キャラクタの発話を示すキャラクタの音声を出力する(ステップS30)。次に、制御部11は、ステップS30のキャラクタに音声の出力に対してユーザからの応答を認識したかどうかを判定する(ステップS31)。ステップS31は、ステップS29と同様の処理とするとよい。
ステップS29で「NO」と判定した場合、又はステップS31で「YES」と判定した場合、制御部11はユーザの応答が肯定的かどうかを判定する(ステップS32)。応答が肯定的であるかどうかは、キャラクタの発話を肯定する応答であることを示す。キャラクタの発話を肯定する応答は、例えば、キャラクタの発話に対してそれに同意、同調を示す応答で、キャラクタが好感度を持つ回答である好感度回答がある。また、キャラクタの発話を肯定する応答は、意味的にキャラクタが発した質問フレーズに対する返答になっている応答がある。このようにキャラクタとの対話において、電子機器10側の求める応答になっていればよい。ステップS32で「YES」と判定した場合、制御部11は、好感度係数Sfを最高値である「2.0」に上昇させる(ステップS33)。そして、制御部11は図16の処理を終了する。
ステップS28又はS31で「NO」と判定した場合、制御部11は好感度係数Sfを「0.5」に低下させる(ステップS34)。そして、制御部11は図16の処理を終了する。応答を認識しなかった場合、ここではキャラクタの発話に対してユーザが無視したとして、好感度係数Sfを下げている。例えば、制御部11はキャラクタの音声の出力が終わったときから所定時間(例えば、5秒)を経過するまでにユーザからの応答を認識しなかった場合、ステップS28又はS31で「NO」と判定するとよい。
ステップS32で「NO」と判定した場合、制御部11はユーザの応答が否定的かどうかを判定する(図17のステップS35)。応答が否定的であるかどうかは、キャラクタの発話を否定する応答であることを示す。例えば、キャラクタの発話に対してそれを否定する、同意、同調しないことを示す応答がある。また、キャラクタが発した質問フレーズに対する返答になっている応答や、返答になっているがキャラクタが好感度を持たない応答がある。ステップS35で「YES」と判定した場合、制御部11は、好感度係数Sfを「0.8」に下降させる(ステップS36)。そして、制御部11は図17の処理を終了する。ここでは、ユーザが応答をしているので無視の場合よりも好感度係数Sfを高くしているが、肯定的な応答や標準値の場合よりは低くしている。このように、ユーザがキャラクタの発話を「無視」した場合は、「否定」した場合よりも、インジケータ値Lのマイナスを大きくするとよい。
ステップS35で「NO」と判定した場合、制御部11はユーザに対して聞き直しをするかどうかを判定する(ステップS37)。車両40内のような環境では、様々なノイズの影響で音声認識の結果が誤認識となる可能性がある。これは、音声認識に失敗したことや、応答として適切でない言葉(別の言葉)で認識したような場合がある。このような誤認識が発生した場合、制御部11は、所定の条件のもとで、レイからユーザに対して「もう一度言って」等の「聞き直し」を行うようにキャラクタの音声を出力させる。
「聞き直し」は例えば以下の仕様とするとよい。
・聞き直しは1つの質問フレーズに対して最大1回まで。
・聞き直しの発生率は親密度に応じて変動し、親密度が高いほど聞き直す確率が上がる。
・聞き直しは1つの質問フレーズに対して最大1回まで。
・聞き直しの発生率は親密度に応じて変動し、親密度が高いほど聞き直す確率が上がる。
聞き直す確率は、例えば、聞き直す確率y=親密度/999×0.3+0.1の式で演算されることにより特定される確率である。この場合、親密度と聞き直し発生率との関係は、親密度が「0」で「10%」、「999」で「40%」である。このようにすると、ユーザとキャラクタタとの関係が良好である場合ほど、キャラクタからユーザに応答を促す発話を行う確率が高くなるので、ユーザにキャラクタと親しくなっているという感覚を与えることができる。聞き直しを常に行わない理由としては、毎回聞き直しを行っていると、電子機器10に動作上の不具合が生じている等の誤解をユーザに与えないこともある。
制御部11は、聞き直しをしないと判定した場合は(ステップS37;NO)、好感度係数Sfを標準値である「1.0」にする(ステップS38)。このように、キャラクタの発話に対してユーザが肯定的であるか、否定的であるか、又は無視したかのいずれとも判定できない場合は、制御部11は、好感度係数Sfを標準値である「1.0」とすることで、インジケータ値L、ひいては親密度S(言い換えれば、評価)を変えないようにする。ただし、制御部11は、対話処理を行ったものとして取り扱い、次の対話処理を行うには、発話間隔を新たに決定する。そして、制御部11は図17の処理を終了する。
制御部11は、聞き直しをすると判定した場合は(ステップS38;YES)、聞き直しの発話を行う(ステップS39)。この発話は、「なんて言ったの?」という具合に、聞き直しの意図がユーザに分かるようになっているとよい。そして、制御部11は、その聞き直しの発話に対して、ユーザからの応答を認識したかどうかを判定することとなる(ステップS28)。以降の処理は、すでに説明した通りである。
好感度係数Sfは、変更されると、15kmといった所定距離を車両40が走行するまで有効である。好感度係数Sfは、変更されると、10分といった所定時間を経過するまで有効としてもよい。好感度係数Sfの変更後の持続期間はこれらに限られない。好感度係数Sfは、その後解除されて、標準値の「1.0」に戻る。解除までの条件は、応答の種類毎に異なっていてもよい。
図18は、制御部11は、図16及び図17と並行して行う処理の流れを示すフローチャートである。制御部11は、キャラクタの音声を出力した後、応答を認識するまでに車両が走行したかどうかを判定する(ステップS41)。ステップS41で「YES」と判定した場合は、制御部11は好感度係数Sfを標準値である「1.0」にして(ステップS42)、図16及び図17で説明した対話処理を終了させる(ステップ43)。これは、車両40が停車状態になったので対話処理が開始されたものの、それが完了するまでに車両40が走行した場合は、走行中の対話処理を行わないようにして、ユーザの安全運転に資するようにするためである。例えば、制御部11は、キャラクタの発話をしてからユーザの応答を認識する前に、車両40が走行状態となった場合は、対話処理を停止させるとよい。このようにすると、たとえ対話処理の途中であっても、車両が走行状態となった場合は対話処理を停止させるので、ユーザの安全運転に配慮することができる。
(対話処理機能に関する演出)
ここで、対話処理機能に関する演出を説明する。対話処理は、ユーザとキャラクタとの音声を用いた疑似的な対話を実現することと、そのキャラクタの演出とが含まれる。図21A~21Cは、対話処理の具体的な流れの一例を説明する図である。図22A~22Kは、対話処理に関するキャラクタの演出内容を説明する図である。サブカテゴリは、演出が属するカテゴリ(分類)を意味し、ここでは、対話処理で発せられる質問フレーズ(ステップS26で選択されるフレーズ)が属するカテゴリを意味する。サブカテゴリは、話題、対話内容のテーマということもできる。例えば、図22Aにおいてサブカテゴリ「N:2次元キャラ」(「N:」は無視してよい。他の図面でも同じ。)に対応する行は、2次元キャラ(つまり、2次元のキャラクタ)に関する内容の対話処理を特定する。
ここで、対話処理機能に関する演出を説明する。対話処理は、ユーザとキャラクタとの音声を用いた疑似的な対話を実現することと、そのキャラクタの演出とが含まれる。図21A~21Cは、対話処理の具体的な流れの一例を説明する図である。図22A~22Kは、対話処理に関するキャラクタの演出内容を説明する図である。サブカテゴリは、演出が属するカテゴリ(分類)を意味し、ここでは、対話処理で発せられる質問フレーズ(ステップS26で選択されるフレーズ)が属するカテゴリを意味する。サブカテゴリは、話題、対話内容のテーマということもできる。例えば、図22Aにおいてサブカテゴリ「N:2次元キャラ」(「N:」は無視してよい。他の図面でも同じ。)に対応する行は、2次元キャラ(つまり、2次元のキャラクタ)に関する内容の対話処理を特定する。
サブカテゴリが共通する複数の行は、一回の対話処理でキャラクタの発話として発せられ得る内容や演出を特定するものである。サブカテゴリが共通する複数の行のうち、語尾に「?」が付されたフレーズに対応する行は、質問フレーズに対応する行であり、それ以外の、語尾に「?」が付されていないフレーズに対応する行は、ユーザが肯定的な応答をした場合に発せられるフレーズ、又はユーザが否定的な応答をした場合に発せられるフレーズに対応する。ただし、サブカテゴリ「N:誤認識」に対応する行は、ユーザが聞き直しをした場合の演出内容を特定する。サブカテゴリ「N:無言」に対応する行は、ユーザが応答しなかった場合(換言すると、無言である応答をした場合、無視した場合)の演出内容を特定する。
ここで、対話処理の具体的な内容を説明する。
(A:キャラクタの発話とユーザの応答の1往復で成立する対話処理の場合)
例えば、制御部11が、ステップS26で、サブカテゴリ「N:2次元キャラ」に属するフレーズ(質問フレーズ)である「私みたいなキャラってね、嫌われるより忘れ去られる方が辛いの・・・あなたは私のこと忘れないよね?」を選択したとする。この場合、制御部11は、ステップS27の処理において、選択した質問フレーズ「私みたいなキャラってね、嫌われるより忘れ去られる方が辛いの・・・あなたは私のこと忘れないよね?」というキャラクタの音声を音声出力部14を介して出力するとともに、「RDLeiN 034」で特定されるアニメーションを表示部13に表示させる。次に、制御部11は、ステップS28で、ユーザからの応答を認識したかどうかを判定する。ユーザからの応答を認識した場合(ステップS28;YES)、制御部11は、ステップS29の処理に進む。ここでの対話処理は、ユーザの応答を1度認識すれば完了するから、制御部11はステップS29で「NO」と判定する。
(A:キャラクタの発話とユーザの応答の1往復で成立する対話処理の場合)
例えば、制御部11が、ステップS26で、サブカテゴリ「N:2次元キャラ」に属するフレーズ(質問フレーズ)である「私みたいなキャラってね、嫌われるより忘れ去られる方が辛いの・・・あなたは私のこと忘れないよね?」を選択したとする。この場合、制御部11は、ステップS27の処理において、選択した質問フレーズ「私みたいなキャラってね、嫌われるより忘れ去られる方が辛いの・・・あなたは私のこと忘れないよね?」というキャラクタの音声を音声出力部14を介して出力するとともに、「RDLeiN 034」で特定されるアニメーションを表示部13に表示させる。次に、制御部11は、ステップS28で、ユーザからの応答を認識したかどうかを判定する。ユーザからの応答を認識した場合(ステップS28;YES)、制御部11は、ステップS29の処理に進む。ここでの対話処理は、ユーザの応答を1度認識すれば完了するから、制御部11はステップS29で「NO」と判定する。
次に、制御部11は、ユーザの応答が肯定的かどうかを判定する(ステップS32)。例えば、ユーザが「忘れない」という応答をしていたとする。この応答は、キャラクタの発話内容を肯定的にとらえたことを意味する応答である。その意味で、このような肯定的な応答は、好感度を高くする方向の作用する好感度回答ということができる(図21Aにおいて、好感度回答の欄に「〇」と示されている。)制御部11は、ステップS32で「YES」と判定する。この場合、制御部11は、ステップS33の処理に進むが、好感度係数Sfを「2.0」にする処理に加えて、キャラクタの演出を行う。ここでは、制御部11は、返答フレーズ「そう言ってもらえるだけで十分満足してるんだけど、欲張り言ってごめんなさい。彼女が出来ても忘れないで欲しいの。」というキャラクタの音声を音声出力部14を介して出力するとともに、「ID032」で特定されるアニメーションを表示部13に表示させる。一方、ユーザが「忘れる」という応答をしていたとする。この応答は、キャラクタの発話内容を否定的にとらえたことを意味する応答である、この場合、制御部11は、ステップS32で「NO」→ステップS35で「YES」と判定して、ステップS35の処理に進むが、好感度係数Sfを「0.8」にする処理に加えて、キャラクタの演出を行う。ここでは、制御部11は、返答フレーズ「あ、そう、別にいいよ、私のことは忘れても。どうせ、その内あなたから会いに来るんだから。」というキャラクタの音声を音声出力部14を介して出力するとともに、「ID064」で特定されるアニメーションを表示部13に表示させる。
ステップS28で、ユーザからの応答を認識しなかった場合(ステップS28;NO)、制御部11は、ステップS28で「NO」と判定して、ステップS34の処理に進むが、好感度係数Sfを「0.5」にする処理に加えて、キャラクタの演出を行う。ここでは、制御部11は、図22Kに示すサブカテゴリ「無言」に属するいずれかの行に従った演出を行う。ここでは、制御部11は、現段階の親密度に応じて異なる演出をするものとし、例えば「親密度:低」である場合は、親密度が「1」であるいずれかの行に従って演出を行うものとし、例えば、フレーズ「ごめんね。何を言ってるか、わからないの。」というキャラクタの音声を音声出力部14を介して出力するとともに、「ID052」で特定されるアニメーションを表示部13に表示させる。制御部11は、例えば「親密度:中」(親密度2)である場合は、フレーズ「ねぇ、応えてくれないの?」というキャラクタの音声を音声出力部14を介して出力するとともに、「ID052」で特定されるアニメーションを表示部13に表示させる。制御部11は、例えば「親密度:高」(親密度3)である場合は、フレーズ「返事してくれないなんて、あなたらしくないと思うんだけど。」というキャラクタの音声を音声出力部14を介して出力するとともに、「ID052」で特定されるアニメーションを表示部13に表示させる。このように、ユーザが無視した場合に親密度によってキャラクタの演出が異なり、親密度が低いと冷たい印象、親密度が高いほどユーザを気にかけるような演出が行われる。よって、ユーザは、あたかも現実に存在するキャラクタと対話しているような感覚を得られる。
ユーザからの応答を認識した場合において、それが肯定的でも否定的でもなかった場合は、制御部11は、ステップS37で聞き直しをするかどうかを判定する。ステップS37で「YES」と判定した場合は、制御部11は、ステップS39の処理で聞き直しの発話をするが、ここでは、制御部11は、図22Fに示すサブカテゴリ「誤認識」に属するいずれかの行に従った演出を行う。ここでは、制御部11は、現段階の親密度に応じて異なる演出をするものとし、例えば「親密度:低」、親密度が「1」であるいずれかの行に従って演出を行うものとし、例えば、フレーズ「ごめん。なんて言ったの?」というキャラクタの音声を音声出力部14を介して出力するとともに、「ID056」で特定されるアニメーションを表示部13に表示させる。制御部11は、例えば「親密度:中」である場合は、フレーズ「ん、なに?なんていったの?」というキャラクタの音声を音声出力部14を介して出力するとともに、「ID027」で特定されるアニメーションを表示部13に表示させる。制御部11は、例えば「親密度:高」である場合は、フレーズ「思ってた返事と違うよ~。」というキャラクタの音声を音声出力部14を介して出力するとともに、「ID043」で特定されるアニメーションを表示部13に表示させる。このように、聞き直しの発話をする場合でも親密度によってキャラクタの演出が異なり、親密度が低いと冷たい印象、親密度が高いほどユーザを気にかけるような演出が行われる。よって、ユーザは、あたかも現実に存在するキャラクタと対話しているような感覚を得られる。
(B:キャラクタの発話とユーザの応答が2往復する対話処理の場合)
例えば、制御部11が、ステップS26で、サブカテゴリ「N:アニメ化について」に属する質問フレーズである「ねぇ、そろそろ、私のことアニメ化してもいいと思わない?」を選択したとする。この場合、制御部11は、ステップS27の処理において、選択した質問フレーズ「ねぇ、そろそろ、私のことアニメ化してもいいと思わない?」というキャラクタの音声を音声出力部14を介して出力するとともに、「RDLeiN 034」で特定されるアニメーションを表示部13に表示させる。次に、制御部11は、ステップS28で、ユーザからの応答を認識したかどうかを判定する。ユーザからの応答を認識した場合(ステップS28;YES)、制御部11は、ステップS29の処理に進む。ここでの対話処理においては、制御部11はステップS29で「YES」と判定して、ステップS30の処理に進む。
例えば、制御部11が、ステップS26で、サブカテゴリ「N:アニメ化について」に属する質問フレーズである「ねぇ、そろそろ、私のことアニメ化してもいいと思わない?」を選択したとする。この場合、制御部11は、ステップS27の処理において、選択した質問フレーズ「ねぇ、そろそろ、私のことアニメ化してもいいと思わない?」というキャラクタの音声を音声出力部14を介して出力するとともに、「RDLeiN 034」で特定されるアニメーションを表示部13に表示させる。次に、制御部11は、ステップS28で、ユーザからの応答を認識したかどうかを判定する。ユーザからの応答を認識した場合(ステップS28;YES)、制御部11は、ステップS29の処理に進む。ここでの対話処理においては、制御部11はステップS29で「YES」と判定して、ステップS30の処理に進む。
ステップS30の処理は、ユーザからの応答によって変化する。例えばユーザの応答が例えば「思う」、「そうだね」、又は「そう思う」といった肯定的な応答(図21Bに示す応答1-1)であった場合、制御部11は、「やっぱり、アニメ化するならバトルものだよね?」というような、その肯定的な応答に対応した質問フレーズを、キャラクタの音声により出力する。一方、ユーザの応答が、例えば「そんなことないこと」又は「そう思わない」といった否定的な応答(図21Bに示す応答1-2)であった場合、制御部11は、「え~、それじゃあ、何がいいと思うの?小説?それともゲーム?」というような、その否定的な応答に対応した質問フレーズを、キャラクタの音声により出力する。
次に、制御部11は、ステップS30の処理の2回目の質問フレーズの発話に対して、ユーザの応答が肯定的かどうかを判定する(ステップS32)。例えば、1回目の応答1-1の後の「やっぱり、アニメ化するならバトルものだよね?」という質問フレーズの発話に対して、ユーザが「そうだね」、又は「そう思う」という肯定的な応答(応答1-1)をしていたとする。この応答は、好感度回答であるから、制御部11は、ステップS32で「YES」と判定する。この場合、制御部11は、ステップS33の処理に進むが、好感度係数Sfを「2.0」にする処理に加えて、キャラクタの演出を行う。ここでは、制御部11は、返答フレーズ「この話は、惑星間の宇宙戦争に巻き込まれた・・・って考えるだけで楽しくなってきちゃった。あなたも、わくわくするでしょ。」というキャラクタの音声を音声出力部14を介して出力するとともに、「ID032」で特定されるアニメーションを表示部13に表示させる。一方、ユーザが「そんなことないこと」又は「そう思わない」といった否定的な応答(応答1-2)をしていた場合、制御部11は、ステップS32で「NO」→ステップS35で「YES」と判定して、ステップS35の処理で、好感度係数Sfを「0.8」にする処理に加えて、キャラクタの演出を行う。ここでは、制御部11は、返答フレーズ「そ~お?、恋愛物の方がいいとか?でも、あなたには合わないと思うんだよね。」というキャラクタの音声を音声出力部14を介して出力するとともに、「ID056」で特定されるアニメーションを表示部13に表示させる。
例えば、1回目の応答1-2の後の「え~、それじゃあ、何がいいと思うの?小説?それともゲーム?」という質問フレーズの発話に対して、ユーザが「ゲーム」という応答(応答2-1)をしていたとする。これは好感度回答ではないから、制御部11は、ステップS32で「NO」→ステップS35で「YES」と判定して、ステップS36の処理で、好感度係数Sfを「0.8」にする処理に加えて、キャラクタの演出を行う。ここでは、制御部11は、返答フレーズ「育成ゲームとかいいなぁって思ってるんでしょ。もう、バレバレなんだからね。」というキャラクタの音声を音声出力部14を介して出力するとともに、「ID032」で特定されるアニメーションを表示部13に表示させる。ユーザが「小説」(応答2-2)という応答をしていたとする。これは好感度回答ではないから、制御部11は、ステップS32で「NO」→ステップS35で「YES」と判定して、ステップS36の処理で、好感度係数Sfを「0.8」にする処理に加えて、キャラクタの演出も行う。ここでは、制御部11は、返答フレーズ「小説だと、私の声を届けられないんだけど。」というキャラクタの音声を音声出力部14を介して出力するとともに、「ID041」で特定されるアニメーションを表示部13に表示させる。
なお、本実施形態では説明しないが、キャラクタの発話とユーザの応答が3往復以降する場合の対話処理が行われてもよく、この場合の処理は、上述した2往復の対話処理の説明から把握することができる。
このように、1つのサブカテゴリにつき、キャラクタの発話とユーザの応答との往復回数は様々であるが、好感度回答は1つになっている。ただし、サブカテゴリによっては、好感度回答が複数ある場合があってもよい。なお、ステップS31で、ユーザからの応答を認識しなかった場合(ステップS31;NO)や、ユーザの応答を認識しなかった場合、聞き直しの場合の処理は、すでに説明した通りである。
(C:対話処理の内容)
対話処理の内容(話題)は、どのようなものでもよいが、図22A~図22Kを参照すると、例えば、以下のようなものがある。
対話処理の内容(話題)は、どのようなものでもよいが、図22A~図22Kを参照すると、例えば、以下のようなものがある。
(C-1)制御部11は、例えば、対話処理において、レイが車両40に乗車している印象(例えば、ユーザがレイと一緒にドライブをしている印象)をユーザに与える内容の発話を行うとよい。このような対話処理は、例えば、サブカテゴリ「N:ドライブについて」、「N:レイの攻略について」、「N:レイを乗せていることについて1」、「N:レイを乗せていることについて2」、「N:遠回りしないか?」、「N:会いに来るのを待ってる」、「N:会話の返事について」、「N:視線を感じる」、「N:車酔いさせることについて」等がある。このようにすると、ユーザに対してキャラクタと一緒に車両に乗車しているような感覚を与えることができ、キャラクタが存在する仮想的な世界への没入感を与えることができる。
(C-2)制御部11は、例えば、対話処理において、警報機能(報知処理部)やアイテム機能に例示される電子機器10が有する機能に関する内容の発話を行うとよい。このような対話処理は、例えば、サブカテゴリ「N:アイテムについて」、「N:警報とおしゃべり」、「N:警報について」、「N:口癖(警告スル)について」、「N:車酔いさせることについて」等がある。このようにすると、電子機器10が有する機能に関して、キャラクタとの対話を介してユーザに対して意識づけることができる。例えば、ユーザは警報機能(報知処理部)やアイテム機能に例示される電子機器10が有する機能に関る理解を深めることができる。
(C-3)制御部11は、例えば、対話処理において、車両の運転に関する内容(例えば、運転で注意すべきことや、運転時に起こることがあること)の発話を行うとよい。このような対話処理は、例えば、サブカテゴリ「N:運転に集中しているか」、「N:運転中の心得」、「N:遠回りしないか?」、「N:合流ポイントについて」、「N:駐車禁止について」等がある。このようにすると、キャラクタとの対話を介して車両の運転に関する内容をユーザに対して意識づけることができる。例えば、ユーザに安全運転に心掛けるよう意思づけることができる。
(C-4)制御部11は、例えば、対話処理において、ユーザの応答に関する内容の発話を行うとよい。このような対話処理は、例えば、サブカテゴリ「N:会話の返事について」がある。このようにすると、キャラクタとの対話を介して、対話処理におけるユーザの応答に関する内容を意識づけることができる。例えば、ユーザはキャラクタの発話に対して応答しようという意識を持ちやすくなる。
(C-5)対話処理は、図22A~図22Kに示すその他の内容の対話処理もあり、例えば、制御部11は、アニメーションやゲームに関する内容(例えば、レイが存在する仮想的な世界に関する内容)の発話をおこなってもよい。このような対話処理は、例えば、サブカテゴリ「N:アニメ化について」、「N:ゲームについて」、「テルの毛並みについて」(テルは、レイのペットである仮想的なキャラクタである)等がある。制御部11は、ユーザの趣味等のユーザの属性や、レイの属性に関する内容の発話をしてもよい。このような対話処理は、例えば、サブカテゴリ「N:アニメで泣く?」、「N:きついフレーズ」、「N:ギャップ」、「N:スポーツについて」等がある。また、キャラクタの音声の口調やフレーズの内容は、キャラクタに想定される性格を反映したものとするとく、例えば、強気な性格を反映したものとするとよい。
<E:ナイトドライブ機能>
制御部11が実行するナイトドライブ機能(ナイトドライブモード)について説明する。制御部11は、出力処理部として機能する。ナイトドライブモードは、夜間の所定の時間帯(例えば、22:00~5:00)に作動する機能である。キャラクタは、仮想的な人物を表しており、夜の時間帯は寝ているという演出が行われる。そのため、制御部11は、キャラクタに関する情報の出力内容を、時間帯により異ならせ、昼の時間帯はキャラクタが起きて色々な報知を行う通常の動作時間帯とし、夜の時間帯は寝ていて主だった活動をしない(寝言を言う)等の非通常(待機)の動作時間帯とする。例えば、制御部11は、夜の時間帯は、「警報機能」、「インジケータ値・親密度算出機能」、「Gセンサ処理機能」、「対話処理機能」、及び後述する「アイテム機能」といったキャラクタ200を表示して実現する各機能の少なくとも一部を作動させないようにするとよい。
制御部11が実行するナイトドライブ機能(ナイトドライブモード)について説明する。制御部11は、出力処理部として機能する。ナイトドライブモードは、夜間の所定の時間帯(例えば、22:00~5:00)に作動する機能である。キャラクタは、仮想的な人物を表しており、夜の時間帯は寝ているという演出が行われる。そのため、制御部11は、キャラクタに関する情報の出力内容を、時間帯により異ならせ、昼の時間帯はキャラクタが起きて色々な報知を行う通常の動作時間帯とし、夜の時間帯は寝ていて主だった活動をしない(寝言を言う)等の非通常(待機)の動作時間帯とする。例えば、制御部11は、夜の時間帯は、「警報機能」、「インジケータ値・親密度算出機能」、「Gセンサ処理機能」、「対話処理機能」、及び後述する「アイテム機能」といったキャラクタ200を表示して実現する各機能の少なくとも一部を作動させないようにするとよい。
この場合において、例えば運転者が主に夜の時間帯に走行するような場合、寝言のように寝た状態を示すキャラクタ情報が出力されるだけでは、面白味に欠ける可能性がある。そこで、電子機器10は、夜間の時間帯であっても、親密度に基づいてナイトドライブ機能を作動させる。ナイトドライブ機能が作動すると、例えば、「警報機能」、「インジケータ値・親密度算出機能」、「Gセンサ処理機能」、「対話処理機能」、及び後述する「アイテム機能」といったキャラクタ200を表示して実現する各機能の少なくとも一部を作動させるとよい。これにより、何回かに一回は夜間でも動作するのでゲーム性が増す。
ナイトドライブ機能の開始条件は、例えば、図12に示したレイの部屋の表示中であって、夜の時間帯で車両40が停車状態であるときに、ユーザの所定の動作として、表示部13に表示された寝ているレイを2回タッチする操作をユーザが行うことである。2回タッチは、寝ている人を起こすように「つんつん」、「とんとん」と軽くたたく状態を表す。また、ユーザの所定の動作として、レイに特定のワードで話し掛けること(例えば、ナイトドライブ機能用のワードとして「レイちゃん、起きて」、「ドライブ行こうよ」等を音声認識すること)とするとよい。なお、ナイトドライブの抽選は1睡眠につき1回(つまり、各夜の時間帯につき1回)又は3回(つまり、各夜の時間帯につき3回)までとし、当選すると、制御部11はナイトドライブ機能を作動させる。このようにすると、夜間においてキャラクタに所定の呼びかけを行うと、キャラクタとのナイトドライブを楽しむような感覚を与えることができる。
上述した、夜の時間帯に表示部13に表示された寝ているレイを表示する画面は、図23に示す画面でもよい。図23は、夜の時間帯に表示される部屋画面IMG30を示す図である。部屋画面には、例が寝ている様子を示すキャラクタ画像と、複数のメニューの各メニューに対応するソフトボタンが配置されている。各メニューについては後述する。
以上のようなユーザの動作に対し、ナイトドライブ機能が発動する確率Ndは、インジケータ値L、及び親密度Sによって変化する。例えば、この確率Ndは、以下の式(10)の関係を満たす。グラフで表すと、図24に示すとおりである。
Nd=(インジケータ値L×親密度S)/1400
ただし、Nd<0の場合は0とする。 ・・・(10)
Nd=(インジケータ値L×親密度S)/1400
ただし、Nd<0の場合は0とする。 ・・・(10)
このように、インジケータ値が高いほど、また、親密度が高いほどナイトドライブ機能が発動する確率Ndは高くなる。制御部11は、ナイトドライブ機能を作動させる、通常時とは異なる画像を表示部13に表示させる。例えば、ナイトドライブ機能で動作するキャラクタは、図25に示すように、ドレスアップしたナイトドライブ用のウェアを着ているとよい。また、制御部11は、ナイトドライブ機能を作動させると、その開始と終了時は、ナイトドライブ機能専用フレーズをキャラクタの音声として出力してもよい。
また、レイが車酔い状態である場合又は家出をしている場合は、アイテム使用して状態を解除した後は、眠気覚のアイテムを使ってナイトドライブ機能を作動させることができる。制御部11は、ナイトドライブ機能の実行中は、レイを変身させずに警報機能に関する報知を行う。フレーズについてはすでに説明した通りである。また、夜の時間帯は、車両40のエンジンのON/OFFに関わらず、ナイトドライブ機能が継続される。
なお、ナイトドライブ機能が作動する条件は、以下のようにしてもよい。
・夜の時間帯であること(22:00~5:00の間)。
・車両40が停車状態であること。
・インジケータ値Lが「0」より大きいこと。
・親密度Sが「1」以上であること。
・上述したユーザの所定の動作をすること。
・ナイトドライブ機能の抽選に当選すること。
・夜の時間帯であること(22:00~5:00の間)。
・車両40が停車状態であること。
・インジケータ値Lが「0」より大きいこと。
・親密度Sが「1」以上であること。
・上述したユーザの所定の動作をすること。
・ナイトドライブ機能の抽選に当選すること。
ナイトドライブ機能の終了条件は、夜の時間帯が終わったこと(時刻が5:00になったこと)、通常モード切替時、車酔い・家出・通常モード切替した場合である。制御部11は、ナイトドライブ機能の実行中に、レイが車酔い状態となった場合、家出をした場合、また通常モードに切り替えられた場合は、ナイトドライブ機能を終了させる。
(ナイトドライブ機能に関するキャラクタの演出)
ここで、ナイトドライブ機能に関するキャラクタの演出を説明する。図26は、この演出内容を説明する図である。図26は、サブカテゴリは、演出が属するカテゴリ(分類)を意味する。例えば、図26においてサブカテゴリ「ナイトドライブNG」に対応する行は、ナイトドライブ機能の抽選に失敗したときの演出を特定する。サブカテゴリ「ナイトレイ登場時」に対応する行は、ナイトドライブ機能が発動して、ナイトドライブ機能で動作するキャラクタが表示される(登場する)時の演出を特定する。サブカテゴリ「ナイトドライブOK」に対応する行は、ナイトドライブ機能の抽選に当選したときの演出を特定する。サブカテゴリ「ナイトドライブ終了」に対応する行は、ナイトドライブ機能を終了するときの演出を特定する。ナイトドライブ機能に関するキャラクタによる演出は、親密度に関係なく行われるが、親密度によって変化するようにすると、ユーザが親密度を上げる方向の行動をとる効果が期待できる。
ここで、ナイトドライブ機能に関するキャラクタの演出を説明する。図26は、この演出内容を説明する図である。図26は、サブカテゴリは、演出が属するカテゴリ(分類)を意味する。例えば、図26においてサブカテゴリ「ナイトドライブNG」に対応する行は、ナイトドライブ機能の抽選に失敗したときの演出を特定する。サブカテゴリ「ナイトレイ登場時」に対応する行は、ナイトドライブ機能が発動して、ナイトドライブ機能で動作するキャラクタが表示される(登場する)時の演出を特定する。サブカテゴリ「ナイトドライブOK」に対応する行は、ナイトドライブ機能の抽選に当選したときの演出を特定する。サブカテゴリ「ナイトドライブ終了」に対応する行は、ナイトドライブ機能を終了するときの演出を特定する。ナイトドライブ機能に関するキャラクタによる演出は、親密度に関係なく行われるが、親密度によって変化するようにすると、ユーザが親密度を上げる方向の行動をとる効果が期待できる。
<F:アイテム機能>
アイテム機能は、ユーザがアイテムを取得したり、ユーザがアイテムを利用したりするための機能である。制御部11は、アイテムに関する情報を出力する出力処理部として機能する。図27(A)には、アイテム名と、アイテムを使用した場合の効果と、使用条件と、使用回数と、最大ストック数と、アイテムの効果の持続時間/距離とが示されている。図27(B)には、アイテムの取得条件と、取得できる確率と、その条件で取得できるアイテムが示されている。図27において、「星の髪飾り」と「幸運のポーション」は、レアアイテム扱いとし、それ以外はレアアイテムではない通常のアイテム扱いとする。
アイテム機能は、ユーザがアイテムを取得したり、ユーザがアイテムを利用したりするための機能である。制御部11は、アイテムに関する情報を出力する出力処理部として機能する。図27(A)には、アイテム名と、アイテムを使用した場合の効果と、使用条件と、使用回数と、最大ストック数と、アイテムの効果の持続時間/距離とが示されている。図27(B)には、アイテムの取得条件と、取得できる確率と、その条件で取得できるアイテムが示されている。図27において、「星の髪飾り」と「幸運のポーション」は、レアアイテム扱いとし、それ以外はレアアイテムではない通常のアイテム扱いとする。
制御部11は、図27(B)に示されるアイテムの取得条件を満たした場合には、所定の確率で、ユーザにアイテムを取得させる処理を行う。アイテムを取得させる処理は、アイテムデータ257にその旨を書き込む処理を含むとよい。また、制御部11は、ユーザが保有するアイテムをユーザが使用する場合、図27(A)に示されるような、そのアイテムに応じた効果を発揮させる。例えば、アイテム「幸運のポーション」(第1のアイテムの一例)は、インジケータ値の減点要素である転倒回数をリセットさせ、且つインジケータ値が上がり易い状態(好感度係数が最大値)になる効果を有する。アイテム「幸運のポーション」の効果の持続時間は、上述した通り15kmを走行するまでの時間で、ユーザは最大5個まで保有することができる。なお、アイテムの効果が切れる前に使用した場合は持続距離を加算する。このように、制御部11は、ユーザが所定のアイテムを使用した場合、インジケータ値L又は親密度Sを低下させる方向の影響を軽減し、又は親密度Sを良化させる方向の影響を大きくするように、インジケータ値Lの演算を行う。このようにすると、ユーザにキャラクタタとの関係の構築に関し、ゲームをプレイしているような感覚をユーザに与えることができる。
図27(A)において、「車酔い中」とは、転倒回数が10回を上回った場合のキャラクタの挙動である。最後の転倒から所定時間経過(例えば、1、2、3、6時間のいずれかランダム)で解消し、転倒回数をクリアされる。「睡眠中」とは、時刻が夜間である場合のキャラクタが睡眠していることを示す挙動である。「家出中」とは、キャラクタが家出している挙動であり、例えば、速度超過20km/h以上30km/h未満が3回連続した場合や、速度超過が30km/h以上となった場合、制限速度オーバー(25km/h以上)を5回以上した場合等の交通違反や望ましくない運転をしたことを原因として生じる挙動である。
図28は、SA(サービスエリア)、PA(パーキングエリア)、HO(ハイウェイオアシス)、及び道の駅でアイテム取得の手順を説明する図である。
まず、制御部11は、SA、PA、HO、又は道の駅と所定の接近関係を有する場合(ここでは、その場所に停車したこと)に、その旨を示すフレーズであるPOIフレーズを、音声出力部14から出力させる(ステップS101)。ここでは、制御部11は、これらいずれかの場所において車両40が停車状態である場合、所定の接近関係を有すると判定するとよい。制御部11は、インジケータ値が閾値である0.2以上である場合は、アイテムを取得させるかどうかの抽選を開始し(ステップS102)、インジケータ値が閾値0.2未満である場合はアイテムを取得させないとして、何もせずに終了する(ステップS103)。ステップS102のアイテム抽選は、何らかのアイテムをユーザに取得させるかどうかの抽選である。アイテム抽選は、所定の確率で当選するようになっている。
制御部11は、アイテム抽選に当選した場合は、次にレアアイテムの抽選を開始する(ステップS104)。ステップS104のレアアイテム抽選は、何らかのレアアイテムをユーザに取得させるかどうかの抽選である。レアアイテム抽選は、所定の確率で当選するようになっている。レアアイテムの抽選に当選すると、制御部11は、アイテム確定フレーズを発声(発話)させる(ステップS105)。つまり、制御部11は、レアアイテムの抽選に当選した旨のフレーズであってキャラクタに発話させるフレーズを、キャラクタの音声により出力する。アイテム確定フレーズは、例えば、「やった、レアなアイテムかも。」や「レアアイテムに当選したよ!」というフレーズである。そして、制御部11は、アイテム取得フレーズを発声させる。つまり、制御部11は、取得したレアアイテムを含むフレーズであってキャラクタに発話させるフレーズを、キャラクタの音声により出力する(ステップS106)。アイテム取得フレーズは、例えば、「幸運のポーションをゲットしたよ!」というフレーズである。
制御部11は、ステップS104のアイテム抽選に落選した場合、アイテム示唆フレーズを発声させる(ステップS107)。つまり、制御部11は、レアアイテムの抽選に落選したが、その場所がレアアイテムを取得できる場所であることを示唆する旨のフレーズであってキャラクタに発話させるフレーズを、キャラクタの音声により出力する。アイテム示唆フレーズは、例えば、「なにかが隠されていそうな雰囲気しない?」、「ここに、レアアイテムがあるみたい」というフレーズである。そして、制御部11は、アイテム取得させる。つまり、制御部11は、レアアイテムでない通常のアイテムをユーザに取得させる(ステップS108)。
制御部11は、ステップS102のアイテムの取得の抽選に落選した場合は、アイテム示唆フレーズを発声させる(ステップS109)。つまり、制御部11は、アイテムの抽選に落選したが、その場所がアイテムを取得できる場所であることを示唆する旨のフレーズであってキャラクタに発話させるフレーズを、キャラクタの音声により出力する。アイテム示唆フレーズは、例えば、「ここに、アイテムがあるみたい」というフレーズである。この場合、制御部11は、ユーザに何らのアイテム取得させない(ステップS110)。
ここで、アイテム機能に関するキャラクタの演出を説明する。図29は、この演出内容を説明する図である。図29は、サブカテゴリは、演出のカテゴリ(分類)を意味する。例えば、図29においてサブカテゴリ「酔止使用」に対応する行は、アイテム「酔い止めポーション」を使用した場合に実行されるキャラクタの演出を特定する。例えば、「酔止使用」においてのキャラクタの演出には、「あまり無茶な運転はいないでね。」というフレーズのキャラクタの音声が発せられることがある。アイテム機能に関するキャラクタの演出は、親密度に関係なく行われる。このようにするのは、アイテム機能に関するキャラクタによる演出が、例えばユーザの粗い運転等を原因として発生するもので、ユーザの安全運転に資するものであるという側面が強いからである。ただし、アイテム機能に関するキャラクタの演出は、親密度によって変化するようにすると、ユーザが親密度を上げる方向の行動をとる効果が期待できる。
電子機器10(制御部11)は、さらに以下の機能を実行するとよい。
<G:ちびレイ表示機能>
キャラクタ200として、レイではなく、レイを子供として表現したキャラクタである「ちびレイ」を表示してもよい。制御部11は、出力処理部として機能する。制御部11は、例えば、親密度が閾値以上である場合に、ちびレイの表示を選択可能にし、選択された場合はレイに代えてちびレイを表示するとよい。図30は、ちびレイの表示中の画面の一例を示す図である。図30に示す平常時画面IMG4は、平常時に電子機器10に表示される画像の一例である。平常時画面IMG4は、表示要素として、地図300(300C)と、自車アイコンIと、キャラクタ200Cと、インジケータ画像210と、親密度画像220とを含む。地図300(300C)と、自車アイコンIと、インジケータ画像210と、親密度画像220とは、図1(A)で説明した通りである。キャラクタ200Cは、地図300に重ねて表示される、ちびレイという名前の女性のキャラクタである。キャラクタ200Cは、3Dアニメーションで表示され、ユーザが立体感を得られるような表示になっている。地図300Cは、地図300Aや300Bとは異なる色彩で表示され、例えばピンクと赤といったかわいらしい印象をユーザに与える印象の色彩が用いられる。ちびレイの表示中であっても、上述した各機能が実行されるが、制御部11は、例えば、レイとちびレイとは対話処理で発するフレーズが異なるようにしたり、表示するキャラクタの画像をちびレイにする等、処理を異ならせるとよい。
キャラクタ200として、レイではなく、レイを子供として表現したキャラクタである「ちびレイ」を表示してもよい。制御部11は、出力処理部として機能する。制御部11は、例えば、親密度が閾値以上である場合に、ちびレイの表示を選択可能にし、選択された場合はレイに代えてちびレイを表示するとよい。図30は、ちびレイの表示中の画面の一例を示す図である。図30に示す平常時画面IMG4は、平常時に電子機器10に表示される画像の一例である。平常時画面IMG4は、表示要素として、地図300(300C)と、自車アイコンIと、キャラクタ200Cと、インジケータ画像210と、親密度画像220とを含む。地図300(300C)と、自車アイコンIと、インジケータ画像210と、親密度画像220とは、図1(A)で説明した通りである。キャラクタ200Cは、地図300に重ねて表示される、ちびレイという名前の女性のキャラクタである。キャラクタ200Cは、3Dアニメーションで表示され、ユーザが立体感を得られるような表示になっている。地図300Cは、地図300Aや300Bとは異なる色彩で表示され、例えばピンクと赤といったかわいらしい印象をユーザに与える印象の色彩が用いられる。ちびレイの表示中であっても、上述した各機能が実行されるが、制御部11は、例えば、レイとちびレイとは対話処理で発するフレーズが異なるようにしたり、表示するキャラクタの画像をちびレイにする等、処理を異ならせるとよい。
ここで、ちびレイ表示機能に関するキャラクタの演出を説明する。図31A~31Nは、この演出内容の一部を説明する図である。ちびレイ表示機能においても、レイの表示ときと同様の演出が行われるが、表示されるアニメーションやフレーズが異なる。また、キャラクタの演出の発動条件が異なる場合もある。図31Aは、警報機能やGセンサイベントに関する演出を示す図である。図31B~図31Nは、対話処理機能に関する演出を示す図である。サブカテゴリは、レイの場合と共通するが、アニメーションやフレーズが異なる。また、レイの場合とは異なるサブカテゴリの演出も含まれている。なお、ここでは、レイとは異なる第2のキャラクタとしてのちびレイを説明したが、電子機器10が別のキャラクタを表示する機能を有してもよいし、第3のキャラクタ以降のキャラクタを表示してもよい。
<H:お仕事応援機能>
お仕事応援機能は、電子機器10にユーザの自宅と職場が登録された場合に、お仕事応援フレーズをランダムで発声させる処理を行う機能である。制御部11は、ユーザの自宅又は通い先の位置情報を登録する登録部としての機能を有する。そして、制御部11は、車両40の位置情報と、ユーザの自宅又は通い先の位置情報とが所定の位置関係である場合に、所定の条件を満たしたときには、所定のキャラクタの音声を出力させる。例えば、制御部11は、自宅の半径1km以内で電子機器10が電源オンされた場合において、職場の半径200m以内に入った場合に、所定の確率で、お仕事応援フレーズをキャラクタの音声により出力させる。制御部11は、職場の半径1km以内で電子機器10が電源オンされ、かつ職場に到着してから6時間経過した場合、又は自宅の半径200m以内に入った場合には、所定の確率で、お仕事応援フレーズをキャラクタの音声により出力させるとよい。職場で起動する場合は、お昼休憩の移動等を考えて、到着から6時間経過しないと発声しないようにしている。お仕事応援フレーズは「お仕事頑張って!」や「今日もお仕事お疲れ様です。」といった。仕事を応援する趣旨のフレーズを含んでいればよい。ここでは、職場としているが、ユーザが日常的に通う通い先に代替されてもよい。このようにすれば、ユーザの自宅又は通い先とユーザの位置との関係に応じてキャラクタの音声を出力することができる。また、お仕事応援フレーズの発生条件として、同日中にお仕事応援フレーズが未発生であることとするとよい。つまり、お仕事応援フレーズは最大で1日1回まで発せられる。このように制御部11は、出力処理部として機能するが、ここでは、インジケータ値や親密度とは無関係に、お仕事応援機能に関する処理を行う。
お仕事応援機能は、電子機器10にユーザの自宅と職場が登録された場合に、お仕事応援フレーズをランダムで発声させる処理を行う機能である。制御部11は、ユーザの自宅又は通い先の位置情報を登録する登録部としての機能を有する。そして、制御部11は、車両40の位置情報と、ユーザの自宅又は通い先の位置情報とが所定の位置関係である場合に、所定の条件を満たしたときには、所定のキャラクタの音声を出力させる。例えば、制御部11は、自宅の半径1km以内で電子機器10が電源オンされた場合において、職場の半径200m以内に入った場合に、所定の確率で、お仕事応援フレーズをキャラクタの音声により出力させる。制御部11は、職場の半径1km以内で電子機器10が電源オンされ、かつ職場に到着してから6時間経過した場合、又は自宅の半径200m以内に入った場合には、所定の確率で、お仕事応援フレーズをキャラクタの音声により出力させるとよい。職場で起動する場合は、お昼休憩の移動等を考えて、到着から6時間経過しないと発声しないようにしている。お仕事応援フレーズは「お仕事頑張って!」や「今日もお仕事お疲れ様です。」といった。仕事を応援する趣旨のフレーズを含んでいればよい。ここでは、職場としているが、ユーザが日常的に通う通い先に代替されてもよい。このようにすれば、ユーザの自宅又は通い先とユーザの位置との関係に応じてキャラクタの音声を出力することができる。また、お仕事応援フレーズの発生条件として、同日中にお仕事応援フレーズが未発生であることとするとよい。つまり、お仕事応援フレーズは最大で1日1回まで発せられる。このように制御部11は、出力処理部として機能するが、ここでは、インジケータ値や親密度とは無関係に、お仕事応援機能に関する処理を行う。
ここで、お仕事応援機能に関するキャラクタの演出を説明する。図32は、この演出内容を説明する図である。図32は、サブカテゴリは、演出のカテゴリ(分類)を意味する。例えば、図32においてサブカテゴリ「自宅」に対応する行は、電子機器10がユーザの自宅にある場合に実行されるキャラクタの演出を特定し、サブカテゴリ「職場」に対応する行は、電子機器10がユーザの職場にある場合に実行されるキャラクタの演出を特定する。例えば、「自宅」においてのキャラクタの演出には、「ID001」で特定されるアニメーションの表示とともに、「今日のミッション完了だね。お疲れ様。」というフレーズの音声が発せられることがある。例えば、「職場」においてのキャラクタの演出には、「ID001」で特定されるアニメーションの表示とともに、「1日の終わりに、時々感じるんだよね。働ける場所があるのも、帰る場所があるのも幸せなんだ~って。」というフレーズの音声が発せられることがある。お仕事応援機能に関するキャラクタによる演出は、親密度に関係なく行われるが、親密度によって変化するようにすると、ユーザが親密度を上げる方向の行動をとる効果が期待できる。
<I:温度フレーズ機能>
温度フレーズ機能は、現在の温度に関するフレーズをキャラクタの音声により出力させる処理を行う機能である。例えば、制御部11は、電子機器10を起動してから10分後に、センサ部20(温度センサ)から温度を取得する。そして、制御部11は、温度に応じて温度専用フレーズをランダムで発声させる。制御部11は、同日中に温度フレーズが未発生であることをこのフレーズの発生条件とする。つまり。温度フレーズは最大で1日1回までである。例えば、制御部11は、30℃以上である場合は、暑い場合のフレーズを、10℃以下の場合は、寒い旨のフレーズを、3℃以下の場合は、極寒フレーズをキャラクタの音声により出力させるとよい。また、制御部11が実装された基板(例えば、SoC基板の温度)が所定温度以上であり高温である場合は、その旨をキャラクタの音声により出力させるとよい。なお、制御部11は、センサ部20の別のセンサの検出に基づいてフレーズをキャラクタの音声として出力するとよい。
温度フレーズ機能は、現在の温度に関するフレーズをキャラクタの音声により出力させる処理を行う機能である。例えば、制御部11は、電子機器10を起動してから10分後に、センサ部20(温度センサ)から温度を取得する。そして、制御部11は、温度に応じて温度専用フレーズをランダムで発声させる。制御部11は、同日中に温度フレーズが未発生であることをこのフレーズの発生条件とする。つまり。温度フレーズは最大で1日1回までである。例えば、制御部11は、30℃以上である場合は、暑い場合のフレーズを、10℃以下の場合は、寒い旨のフレーズを、3℃以下の場合は、極寒フレーズをキャラクタの音声により出力させるとよい。また、制御部11が実装された基板(例えば、SoC基板の温度)が所定温度以上であり高温である場合は、その旨をキャラクタの音声により出力させるとよい。なお、制御部11は、センサ部20の別のセンサの検出に基づいてフレーズをキャラクタの音声として出力するとよい。
図33は、レイが表示されている場合と、ちびレイが表示されている場合とのそれぞれの場合における温度専用フレーズを示す図である。条件1及び条件2が満たされた状態のときに温度専用フレーズが発せられる。条件1及び条件2を満たすフレーズが複数ある場合は、いずれか一つが所定の規則に従い又はランダムで選択されるとよい。制御部11は、出力処理部として機能するが、ここでは、インジケータ値や親密度とは無関係に、温度フレーズ機能に関する処理を行う。
図33に示す「SoC温度 高温時」のフレーズは、気温が高いこと(つまり、暑いこと)を示すフレーズとしてもよい。このようにすると、制御部11は、制御部11を構成する基板としてのSoCが高温であることを、車内温度が高温であることの指標として用い、車内温度が高温である場合に適したフレーズをキャラクタの音声により出力することができる。また、このようなフレーズを発する条件(条件1又は条件2)となる閾値は、70℃とするとよい。
このような構成を有する電子機器10は、キャラクタによる気温に関するフレーズを出力する機能を備えたシステムであって、実際の気温(言い換えると、実際の気温を検出するセンサの検出結果)ではなく、SoC(制御部11を構成する基板の一例)に有する温度センサの温度が所定の温度を超えたときに、「(気温が)暑い」ことを示すフレーズを出力するシステムの一例としても把握することができる。電子機器10の内部、特に、その頭(つまり、電子機器10にとっての頭脳)に相当する部分であるSoCの温度が上がっている状態(例えば、処理負荷が重い等のように頭に負荷が掛かる状態)を、「暑い」ということで示すことができ、あたかも人がシステムの中にいるような感覚をユーザに与えることができる。
<J:居眠り・おさぼり機能>
居眠り・おさぼり機能(居眠り・おさぼりモード)は、キャラクタ居眠り・おさぼり機能に関する処理を行う機能である。制御部11は、ユーザが安全運転をしている場合に、ランダムで居眠りモーションを発生させるとよい。ちびレイの場合は、制御部11は、おさぼりフレーズの発声が追加してよい。例えば、制御部11は、Gセンサの値が0.2G>後方G閾値、かつ0.2G>閾値G閾値、かつ0.2G>左右G閾値の状態が5分以上続いた場合に、所定の確率で、居眠りモーションを発生させるとよい。制御部11は、居眠りモーションの発生の後、状態をリセットする。制御部11は、出力処理部として機能するが、インジケータ値や親密度とは無関係に居眠り・おさぼり機能に関する処理を行ってもよいし、インジケータ値や親密度に応じて居眠り・おさぼり機能に関する処理を異ならせてもよい。
居眠り・おさぼり機能(居眠り・おさぼりモード)は、キャラクタ居眠り・おさぼり機能に関する処理を行う機能である。制御部11は、ユーザが安全運転をしている場合に、ランダムで居眠りモーションを発生させるとよい。ちびレイの場合は、制御部11は、おさぼりフレーズの発声が追加してよい。例えば、制御部11は、Gセンサの値が0.2G>後方G閾値、かつ0.2G>閾値G閾値、かつ0.2G>左右G閾値の状態が5分以上続いた場合に、所定の確率で、居眠りモーションを発生させるとよい。制御部11は、居眠りモーションの発生の後、状態をリセットする。制御部11は、出力処理部として機能するが、インジケータ値や親密度とは無関係に居眠り・おさぼり機能に関する処理を行ってもよいし、インジケータ値や親密度に応じて居眠り・おさぼり機能に関する処理を異ならせてもよい。
<K:警報(変身時)の特殊演出機能>
警報(変身時)の特殊演出機能は、出力処理部が行う処理の一例である。制御部11は、ちびレイを表示しているときに、速度取締装置と所定の接近関係を有する場合は、オービス発見の警報時に特殊な(例えばレアな)演出を行うとよい。例えば、ちびレイがゴルフ、レーダー、スコープの3種類に関連した様子を表す画像とするとよい。
警報(変身時)の特殊演出機能は、出力処理部が行う処理の一例である。制御部11は、ちびレイを表示しているときに、速度取締装置と所定の接近関係を有する場合は、オービス発見の警報時に特殊な(例えばレアな)演出を行うとよい。例えば、ちびレイがゴルフ、レーダー、スコープの3種類に関連した様子を表す画像とするとよい。
制御部11は、親密度に応じてキャラクタ200に着用させることのできる衣装を取得できるとよい。例えば、親密度が上昇するごと、親密度が所定値に達したこと、及びちびレイを表示していることの1つ又は2つ以上の組み合わせを条件として、衣装を取得できるようにする。親密度に応じて当選する衣装については、例えば、季節や、月、キャラクタの状態等によって変化させられてもよい。また、衣装の種類としては、ワンピース、パジャマ、戦闘服、夏服、秋服、冬服、ナイトドレス、その他の衣装がある。季節服の当選確率Csは、インジケータ値によって変化してもよく、例えば、Cs=インジケータ値×0.2の確率(ただし、Cs<0の場合は0)とするとよい。制御部11は、警報機能やその他のレイを表示する機能の画面表示においては、ユーザが設定した容姿(衣装等)でキャラクタ200の画像を異ならせたり、発生させるフレーズの内容を異ならせたりするとよい。制御部11は、出力処理部として機能するが、インジケータ値や親密度とは無関係に警報(変身時)の特殊演出機能に関する処理を行ってもよいし、インジケータ値や親密度に応じて警報(変身時)の特殊演出機能に関する処理を異ならせてもよい。
<L:ステータス表示機能>
ステータス表示機能は、電子機器10のステータスを表示する機能である。電子機器10の制御部11は、所定の画面にステータスを表示してもよい。ステータスとしては、親密度、連続起動回数、通算起動回数、速度取締地点(オービス)の連続通過回数、制限速度を守って速度取締地点(オービス)を通過した回数(違反した場合は、回数がリセットされる)、速度取締地点(オービス)通算通過回数、SA、PA、HO、道の駅に停車した回数、都道府県制覇数(何都道府県に行ったか)、及びエコドライブの点数のうちの1つがある。
ステータス表示機能は、電子機器10のステータスを表示する機能である。電子機器10の制御部11は、所定の画面にステータスを表示してもよい。ステータスとしては、親密度、連続起動回数、通算起動回数、速度取締地点(オービス)の連続通過回数、制限速度を守って速度取締地点(オービス)を通過した回数(違反した場合は、回数がリセットされる)、速度取締地点(オービス)通算通過回数、SA、PA、HO、道の駅に停車した回数、都道府県制覇数(何都道府県に行ったか)、及びエコドライブの点数のうちの1つがある。
<M:独り言フレーズ発声機能>
独り言フレーズ発声機能は、キャラクタが独り言を発生する機能で、発話出力処理の一例ある。上述した対話処理におけるフレーズのほか、レイ/ちびレイが呟く独り言フレーズが発せられてもよい。このような独り言フレーズ発声機能は、平常時画面に例示される待受画面の表示中に、レイ又はちびレイがフレーズをつぶやく機能である。独り言フレーズ発声機能は、対話処理とは異なる内容の発話をレイ又はちびレイが行う点と、ユーザの応答の認識等のユーザの応答に関わる処理を行わない点で、対話処理機能と異なる。独り言フレーズ発声機に関するキャラクタによる演出は、図34A~図34Gに示すとおりである。図34A~図34Fがレイの表示時の演出で、図34Gがちびレイの表示時の演出の一部である。発話出力処理では、親密度に応じて発話内容が異なるようになっている。
独り言フレーズ発声機能は、キャラクタが独り言を発生する機能で、発話出力処理の一例ある。上述した対話処理におけるフレーズのほか、レイ/ちびレイが呟く独り言フレーズが発せられてもよい。このような独り言フレーズ発声機能は、平常時画面に例示される待受画面の表示中に、レイ又はちびレイがフレーズをつぶやく機能である。独り言フレーズ発声機能は、対話処理とは異なる内容の発話をレイ又はちびレイが行う点と、ユーザの応答の認識等のユーザの応答に関わる処理を行わない点で、対話処理機能と異なる。独り言フレーズ発声機に関するキャラクタによる演出は、図34A~図34Gに示すとおりである。図34A~図34Fがレイの表示時の演出で、図34Gがちびレイの表示時の演出の一部である。発話出力処理では、親密度に応じて発話内容が異なるようになっている。
(M-1)発声確率
独り言フレーズも親密度に応じてグループ分けされ、親密度が上昇するに連れ、より親密度:高のフレーズの発声確率が高くなるようにするとよい。この発生確率は、図19で説明したような、対話処理機能の場合と方法で行われるとよい。このように、制御部11は、親密度が高い場合ほど、発話出力処理の発話を行う頻度を高くするとよい。このようにすると、ユーザとキャラクタとの関係が良好である場合ほど、キャラクタがユーザに積極的に話し掛けてくるという印象をユーザに与えることができ、ユーザにキャラクタタとの関係の良否を直感的に理解させ、キャラクタの発話に対するユーザの関心を惹くことができる。
独り言フレーズも親密度に応じてグループ分けされ、親密度が上昇するに連れ、より親密度:高のフレーズの発声確率が高くなるようにするとよい。この発生確率は、図19で説明したような、対話処理機能の場合と方法で行われるとよい。このように、制御部11は、親密度が高い場合ほど、発話出力処理の発話を行う頻度を高くするとよい。このようにすると、ユーザとキャラクタとの関係が良好である場合ほど、キャラクタがユーザに積極的に話し掛けてくるという印象をユーザに与えることができ、ユーザにキャラクタタとの関係の良否を直感的に理解させ、キャラクタの発話に対するユーザの関心を惹くことができる。
(M-2)フレーズの選択・その1
独り言フレーズ発声機能におけるフレーズの選択は、独り言フレーズを抽選の対象として、図20で説明したような、対話処理機能と方法で行われるとよい。このように、制御部11は、第3のグループに属するフレーズ、及び第4のグループに属するフレーズのうちのいずれかのフレーズを選択し、選択したフレーズに基づいて発話出力処理を行い、親密度に応じて、第3のグループ及び第4のグループからフレーズを選択する確率を変化させるとよい。このようにすると、キャラクタの発話におけるフレーズの重複を抑えつつ、ユーザにキャラクタタとの関係に応じて発するフレーズを変化させることができる。なお、グループG1、G2、及びG3は、いずれか一つが第3のグループの一例であり、その他のいずれかが第4のグループの一例である。
独り言フレーズ発声機能におけるフレーズの選択は、独り言フレーズを抽選の対象として、図20で説明したような、対話処理機能と方法で行われるとよい。このように、制御部11は、第3のグループに属するフレーズ、及び第4のグループに属するフレーズのうちのいずれかのフレーズを選択し、選択したフレーズに基づいて発話出力処理を行い、親密度に応じて、第3のグループ及び第4のグループからフレーズを選択する確率を変化させるとよい。このようにすると、キャラクタの発話におけるフレーズの重複を抑えつつ、ユーザにキャラクタタとの関係に応じて発するフレーズを変化させることができる。なお、グループG1、G2、及びG3は、いずれか一つが第3のグループの一例であり、その他のいずれかが第4のグループの一例である。
(M-3)フレーズの選択・その2
独り言フレーズ発声機能で発せられる独り言が重複すると、ユーザが早期に飽きてしまう可能性もありうる。独り言が重複することへの対策として、制御部11は、独り言フレーズ発声機能で一度発話したフレーズについては、選択しないようにする(つまり、フレーズの選択肢から除外する)とよい。そのために、制御部11は、電源がオフされても、既に選択したフレーズに関する情報を、記憶部25に記憶させる等して保持するようにするとよい。
独り言フレーズ発声機能で発せられる独り言が重複すると、ユーザが早期に飽きてしまう可能性もありうる。独り言が重複することへの対策として、制御部11は、独り言フレーズ発声機能で一度発話したフレーズについては、選択しないようにする(つまり、フレーズの選択肢から除外する)とよい。そのために、制御部11は、電源がオフされても、既に選択したフレーズに関する情報を、記憶部25に記憶させる等して保持するようにするとよい。
一度発話したフレーズを選択しないようにすることをしない場合には、例えば、キャラクタが、或るフレーズを喋った→電源オフ→電源オン→同じフレーズを喋る、ということが起こりうる。これに代えて、例えば、100個のフレーズがあったとして、ランダムに1個選択してキャラクタが喋ったら、次は残りの99個からランダムに選択してキャラクタが喋るようにするとよい。そして、残り0個になったら、最初から(つまり、100個から)始めるとよい。
独り言フレーズ発声機能で独り言を発する頻度は、全てのフレーズを発すると想定される期間から逆算して設定されるとよく、例えば、当該期間がおよそ1年の頻度だと、キャラクタが喋る頻度が少ない印象を与える可能性があるので、1ヶ月を超える程度、望ましくは、3ヶ月程度で全てを喋るくらいの頻度とするとよいことを発明者は考えた。このような構成を有する電子機器10は、予め記憶しておいたフレーズの情報を用いて、選択したフレーズの音声を出力させる機能を備えたシステムであって、一度選択して出力したフレーズが次に出力されるまでの期間が、1ヶ月を超える程度、望ましくは3ヶ月程度になるように処理する機能を備えたシステムの一例として把握することができる。なお、1ヶ月を超える程度、望ましくは3ヶ月程度といった期間は、車両の利用期間の長さや、電子機器10の使用期間の長さ等を考慮して決められているが、それ以外の長さの期間とすることも考えられる。
(M-4)独り言フレーズ発声機能と対話処理機能との関係
制御部11は、車両40が走行状態の場合に対話処理を行わないが、車両40が走行状態の場合に独り言フレーズ発声機能を行うとよい。このようにすると、ユーザの応答を伴う対話処理については車両40が走行状態の場合には行わないようにして、ユーザの運転中の対話処理によってユーザの気が散ってしまうことを抑えて、ユーザの安全運転に配慮しつつ、例えばキャラクタの独り言のような発話音声を出力する発話出力処理については車両が走行状態の場合に行うようにして、ユーザを飽きさせないようにしたり、ユーザの関心を惹いたりすることができる。
制御部11は、車両40が走行状態の場合に対話処理を行わないが、車両40が走行状態の場合に独り言フレーズ発声機能を行うとよい。このようにすると、ユーザの応答を伴う対話処理については車両40が走行状態の場合には行わないようにして、ユーザの運転中の対話処理によってユーザの気が散ってしまうことを抑えて、ユーザの安全運転に配慮しつつ、例えばキャラクタの独り言のような発話音声を出力する発話出力処理については車両が走行状態の場合に行うようにして、ユーザを飽きさせないようにしたり、ユーザの関心を惹いたりすることができる。
制御部11は、図35に示すフローチャートの処理に基づいて、対話処理機能と、独り言フレーズ発声機能とを実行してもよい。制御部11は、ステップS24と同じ方法で、発話間隔を決定する(ステップS61)。次に、制御部11は、発話タイミングがどうかを判定する(ステップS62)。制御部11は、発話タイミングが到来するまで待機し(ステップS62;NO)、発話タイミングが到来したと判定すると(ステップS62;YES)、車両40が走行状態かどうかを判定する(ステップS63)。制御部11は、走行状態であると判定した場合(ステップS63、YES)、対話処理を行わないから、独り言フレーズ発声機能のフレーズ(本実施形態では、図34A~図34Gで説明した独り言フレーズ)を対象として、いずれか1つのフレーズを抽選により選択する(ステップS64)。制御部11は、選択したフレーズに基づいて、独り言発声機能による発話出力処理を行う(ステップS65)。
制御部11は、走行状態でないと判定した場合(ステップS63;NO)、すなわち、本実施形態では停車状態であると判定した場合、同じ日に既に対話処理を行ったかどうかを判定する(ステップS66)。例えば、対話処理の機会が増大するのを抑えるため、ここでは1日1回に所定回数以内に制限されているからである。制御部11は、同じ日に既に対話処理を行ったと判定した場合は(ステップS66;YES)、独り言フレーズ発声機能のフレーズを対象として、いずれか1つのフレーズを抽選により選択し、選択したフレーズに基づいて、独り言発声機能による発話出力処理を行う(ステップS64、S65)。
制御部11は、同じ日に未だ対話処理を行ってないと判定した場合は(ステップS66;NO)、対話処理機能での発話内容を特定するフレーズ(本実施形態では、図22A~図22Kで説明した質問フレーズ)と、独り言フレーズ発声機能のフレーズ(本実施形態では、図34A~図34Gで説明した独り言フレーズ)とを対象として、いずれか1つのフレーズを抽選により選択する(ステップS67)。次に、制御部11は、選択したフレーズが対話処理機能での発話内容を特定するフレーズ(つまり、質問フレーズ)かどうかを判定する(ステップS68)。制御部11は、選択したフレーズが対話処理機能での発話内容を特定するフレーズと判定した場合(ステップS68;YES)、対話処理を行う(ステップS69)。この場合の対話処理は、図16のステップS27以降の処理と同様とするとよい。制御部11は、選択したフレーズが対話処理機能での発話内容を特定するフレーズではないと判定した場合、選択したフレーズは独り言発声機能で用いる独り毎フレーズであるから、発話出力処理を行う(ステップS65)。
なお、1日の対話処理の回数が制限されていなくてもよく、この場合は、ステップS66の処理をスキップして、ステップS67に進むとよい。また、なお、1日の対話処理の回数が2回以上の所定回数に制限される場合は、その所定回数に達するまでは、対話処理を行い、達した後は、独り言発声機能による発話出力処理を行うとよい。
(M-5:独り言フレーズ発声機能の発話内容)
独り言フレーズ発声機能の発話内容の内容(話題)は、どのようなものでもよいが、図34A~図34Gを参照すると、例えば、以下のようなものがある。
独り言フレーズ発声機能の発話内容の内容(話題)は、どのようなものでもよいが、図34A~図34Gを参照すると、例えば、以下のようなものがある。
制御部11は、例えば、発話出力処理において車両の運転に関する内容の発話を行うとよい。このような発話として、例えば、図34Aに示すフレーズ「やっぱり安全運転できる人ってかっこいいよね~。あ、もちろん、あなたもだからね。」等がある。このようにすると、キャラクタとの対話を介して車両の運転に関する内容をユーザに対して意識づけることができる。例えば、ユーザに安全運転に心掛けるよう意思づけることができる。これ以外にも、対話処理とフレーズは違うが、内容(話題)が同じフレーズがあるし、異なるフレーズもある。また、キャラクタの音声の口調やフレーズの内容は、キャラクタに想定される性格を反映したものとするとく、例えば、強気な性格を反映したものとするとよい。
<N:レイの部屋表示機能>
図36Aは、レイの部屋に入室したときに表示される部屋画面の他の例である部屋画面IMG31の一例である。レイの部屋では、レイモードの設定とフレーズや衣装等を確認することができるようになっている。レイの部屋は、車両40の停車中又は非測位時に(例えば、自宅等での操作を想定している)入室できるようになっている。入室後、車両40が走行を開始すると、平常時画面に強制的に戻るようになっている。図36Aに示すように、部屋画面には、複数のメニューの各メニューに対応するソフトボタンが配置されている。各メニューは、以下のような機能を利用可能にする。
図36Aは、レイの部屋に入室したときに表示される部屋画面の他の例である部屋画面IMG31の一例である。レイの部屋では、レイモードの設定とフレーズや衣装等を確認することができるようになっている。レイの部屋は、車両40の停車中又は非測位時に(例えば、自宅等での操作を想定している)入室できるようになっている。入室後、車両40が走行を開始すると、平常時画面に強制的に戻るようになっている。図36Aに示すように、部屋画面には、複数のメニューの各メニューに対応するソフトボタンが配置されている。各メニューは、以下のような機能を利用可能にする。
メニュー「マイデータ」
・誕生日登録ユーザの誕生日を設定する。誕生日イベントとして、電子機器10のアプリケーションの起動時に誕生日フレーズが再生される。
・自宅登録ユーザの自宅位置情報を登録する。お仕事応援機能の自宅の位置の特定に使用される。
・職場登録ユーザの職場位置情報を登録する。お仕事応援機能の職場の位置の特定に使用される。
・誕生日登録ユーザの誕生日を設定する。誕生日イベントとして、電子機器10のアプリケーションの起動時に誕生日フレーズが再生される。
・自宅登録ユーザの自宅位置情報を登録する。お仕事応援機能の自宅の位置の特定に使用される。
・職場登録ユーザの職場位置情報を登録する。お仕事応援機能の職場の位置の特定に使用される。
メニュー「システム設定」
・起動画面の設定を行う。
・Gセンサの感度設定を行う。
・起動画面の設定を行う。
・Gセンサの感度設定を行う。
メニュー「ギャラリー」
これまでに利用可能となったフレーズ、キャラクタのモーションを確認できる。
これまでに利用可能となったフレーズ、キャラクタのモーションを確認できる。
メニュー「クローゼット」
これまでに利用可能となった衣装を確認できる。例えば、図36B(A)がレイの表示時に対応する画面の一例で、図36B(B)がちびレイの表示時に対応する画面の一例である。
これまでに利用可能となった衣装を確認できる。例えば、図36B(A)がレイの表示時に対応する画面の一例で、図36B(B)がちびレイの表示時に対応する画面の一例である。
メニュー「ステータス」
ユーザーステータスを確認できる。ステータスについては、<L:ステータス表示機能>の項で説明したとおりである。
ユーザーステータスを確認できる。ステータスについては、<L:ステータス表示機能>の項で説明したとおりである。
メニュー「アイテム保管庫」
これまで入手したアイテムの一覧、数量と効果を確認できる。図36B(C)がアイテム保管庫に対応する画面の一例である。
これまで入手したアイテムの一覧、数量と効果を確認できる。図36B(C)がアイテム保管庫に対応する画面の一例である。
以上説明したレイの部屋を示す部屋画面を表示するために、ユーザは平常時画面の表示中に、タッチセンサ191をタッチするとよい。制御部11は、このタッチ操作を受け付けると、図36Cに示すメニュー画面を表示する。制御部11は、「レイの部屋」に対応するメニューへのタッチ操作を、タッチセンサ191を用いて受け付けるすると、図36(A)に示す部屋画面を表示させるとよい。図36Cでは、「レイの部屋」に対応するメニューがグレーアウトしているが、これは、車両40の停車中又は非測位時で(例えば、自宅等での操作を想定している)入室できるようになっているためである。入室できる状態のときは、制御部11は、「レイの部屋」に対応するメニューを他のメニューと同様の態様で表示し、タッチ操作を受け付ける。
レイの部屋の機能に関するキャラクタによる演出は、図37A~図37Cに示すとおりである。
なお、レイの部屋表示機能とは関係ないが、電子機器10は、マイエリア登録やキャンセルエリア登録、音量調整、表示の拡大/縮小、各種設定、モード切替(上述したレイモード/通常モード)を行うための機能を有しており、それぞれに対応するメニューがメニュー画面に配置されている。
[2.アニメーションについて]
図38A~図38Dは、キャラクタとしてレイが表示されているときの演出に用いられるアニメーション(モーションID)と、アニメーションの内容(本実施形態では、モーション名、状態、姿勢、感情)との関係を説明する図である。モーションIDは、図6A等のキャラクタの演出内容に関して説明する図の「アニメーション」欄に記述された文字列に対応している。モーション名は、アニメーションで表現されるキャラクタの動き(モーション)を説明する。状態は、立ち、警告といったキャラクタの行動を説明する。姿勢は、キャラクタの姿勢である。感情は、キャラクタの感情で、例えばキャラクタ表情により表現される。長さ目安は、アニメーションの時間の長さを示す。分類モーションは、モーションの分類を示し、「ショート」と示されているものは、キャラクタの動き(モーション)に係る時間がそれ以外のものよりも短いアニメーションであることを示す。図38Eは、アニメーションに用いられるレイの表情(感情)を示す図である。図38F~図38Iは、キャラクタとしてちびレイが表示されているときの演出に用いられるアニメーション(モーションID)と、アニメーションの内容(本実施形態では、モーション名、状態、姿勢、感情)との関係を説明する図である。図38Jは、アニメーションに用いられるちびレイの表情(感情)を示す図である。
図38A~図38Dは、キャラクタとしてレイが表示されているときの演出に用いられるアニメーション(モーションID)と、アニメーションの内容(本実施形態では、モーション名、状態、姿勢、感情)との関係を説明する図である。モーションIDは、図6A等のキャラクタの演出内容に関して説明する図の「アニメーション」欄に記述された文字列に対応している。モーション名は、アニメーションで表現されるキャラクタの動き(モーション)を説明する。状態は、立ち、警告といったキャラクタの行動を説明する。姿勢は、キャラクタの姿勢である。感情は、キャラクタの感情で、例えばキャラクタ表情により表現される。長さ目安は、アニメーションの時間の長さを示す。分類モーションは、モーションの分類を示し、「ショート」と示されているものは、キャラクタの動き(モーション)に係る時間がそれ以外のものよりも短いアニメーションであることを示す。図38Eは、アニメーションに用いられるレイの表情(感情)を示す図である。図38F~図38Iは、キャラクタとしてちびレイが表示されているときの演出に用いられるアニメーション(モーションID)と、アニメーションの内容(本実施形態では、モーション名、状態、姿勢、感情)との関係を説明する図である。図38Jは、アニメーションに用いられるちびレイの表情(感情)を示す図である。
[3.電子機器10の機構]
次に、上記機能を有する電子機器10の物理的構成について説明する。以下では、電子機器10のうち本体部101の物理的構成を中心に説明する。図39及び図40は、電子機器10の外観構成を示す図である。図39(A)は、電子機器10の正面側の右斜め上方向から見た構成を示す図である。図39(B)は、電子機器10の正面側の左斜め上方向から見た構成を示す図である。図40(A)は、電子機器10の背面側の右斜め下方向から見た構成を示す図である。図40(B)は、電子機器10の背面側の左斜め上方向から見た構成を示す図である。図41は、電子機器10の六面図である。図41には、電子機器10の正面図、上面図、右側面図、底面図、左側面図、及び背面図が示されている。
次に、上記機能を有する電子機器10の物理的構成について説明する。以下では、電子機器10のうち本体部101の物理的構成を中心に説明する。図39及び図40は、電子機器10の外観構成を示す図である。図39(A)は、電子機器10の正面側の右斜め上方向から見た構成を示す図である。図39(B)は、電子機器10の正面側の左斜め上方向から見た構成を示す図である。図40(A)は、電子機器10の背面側の右斜め下方向から見た構成を示す図である。図40(B)は、電子機器10の背面側の左斜め上方向から見た構成を示す図である。図41は、電子機器10の六面図である。図41には、電子機器10の正面図、上面図、右側面図、底面図、左側面図、及び背面図が示されている。
筐体103は、本体部101の筐体(ハウジング)である。筐体103は、電子部品その他の構成部品を備える筐体103を有する。筐体103は、正面側に位置する第1筐体1031と、背面側に位置する第2筐体1032とが結合して構成される。
第1筐体1031の正面側には、表示部13、タッチセンサ191、及びマイク孔1033、1034、1035が設けられている。第1筐体1031の正面側の矩形の開口部に、表示部13の表示領域及びタッチセンサ191が設けられている。マイク孔1033、1034、1035は、それぞれ第1筐体1031に開けられた孔(貫通孔)である。マイク孔1033、1034、1035は、ここでは円柱状のマイク孔である。マイク孔1033、1034、1035は、それぞれユーザの音声を透過させることができる素材であればよく、メッシュその他の部材が設けられてもよい。
筐体103の右側面であって、第1筐体1031と第2筐体1032との境界に、SDカードを装着するための装着部21の挿入口211(すなわち、SDカードスロット)が設けられている。第2筐体1032の上面には複数の孔104が開けられている。第2筐体1032の下面には、凹部105を挟んだ両側に、複数の孔107が開けられている。複数の孔104、107は、筐体103の内部の熱を外部に放熱する放熱孔として機能する。
第2筐体1032の背面側には、レンズホルダ106、レンズ121、照度センサ窓201、電源スイッチ222、端子部221及び凹部105が設けられている。レンズホルダ106は、レンズ121を保持する貫通孔である。レンズホルダ106は、筐体103の内外を通じさせる開口部である窓を構成する。レンズホルダ106は、筐体103の背面側から見たとき、水平方向に長軸、鉛直方向に短軸を有する楕円形状である。電子機器10が車両に配置された状態では、水平方向が車両の幅方向に相当し、鉛直方向は車両の高さ方向に相当する。レンズホルダ106は、背面側ほど径方向の寸法が大きくなっており、斜め方向の光もレンズ121に入射しやすくなっている。レンズホルダ106は、正面側ほど径方向の寸法が小さく、レンズ121と接触する部分は、レンズ121の形状及び寸法に合わせて形成されている。
レンズ121は、レンズホルダ106に嵌め込まれている。レンズ121が集光用のレンズで、速度測定装置30からのレーザー光が入射する入射部に相当する。レンズ121は、受光部12の一部を構成する。レンズホルダ106及びレンズ121は、第2筐体1032の背面側から見て、上下方向における中心よりも上方で、かつ左右方向における中心よりも右方に設けられている。言い換えれば、レンズホルダ106及びレンズ121は、第2筐体1032の背面のうち、少なくとも上下方向における中心よりも上方で、かつ少なくとも自車両の運転席側から見て車両の進行方向に対して左側に位置するように配置される。レンズ121が第2筐体1032の背面の比較的上方に位置し、かつ速度測定装置30が位置する可能性の高い路肩側に配置されるほうが、速度測定装置30からの光を受光しやすくなる可能性があるからである。速度測定装置30からのレーザー光Loutは、レンズホルダ106及びレンズ121を介して筐体103の内部に導入される。
レンズ121は、その全体が光を透過させる素材を用いて形成されている。レンズ121は、透明又は半透明である。レンズ121は、光の入射面が非球面状である。レンズ121は、アスフェリックレンズ(エスフェリックレンズ)と呼ばれるものであってもよい。レンズ121のうち、背面側である入射面は非球面状の曲面である。入射面は、車両40の幅方向に沿って凸状となる。入射面は、車両の幅方向における中央において最も突出している。また、入射面は、車両の高さ方向に沿って凸状となる。曲面は、車両の高さ方向における中央において最も突出している。入射面は、例えば放物線形状であるが、滑らかな曲線からなる面であればこれ以外の形状でもよい。入射面は、車両の幅方向の長さが高さ方向の長さよりも大きい。入射面の曲線の曲率は、車両の高さ方向の曲線の曲率よりも小さい。このように、レンズ121の入射面は、車両の幅方向のほうが、車両の高さ方向よりも緩やかに曲がる。一方、入射面の反対側であって、入射面が入射した光が出射する出射面は、例えば平坦な面である。ただし、出射面が曲面状であってもよい。
レンズ121が非球面レンズであることにより、球面レンズが用いられる場合に比べて、受光素子(後述する受光素子123)にて結像する際に、球面収差を抑制することができる。非球面レンズで得られるスポットサイズは、球面レンズに比べて数桁小さいことがある。このような考え方によれば、集光レンズは、球面レンズよりも球面収差を小さくした複数のレンズの組み合わせにより実現されてもよいと考えられる。
第2筐体1032の背面側から見て右下部には、センサ部20が有する照度センサへの光が入射する照度センサ窓201、及び電源スイッチ222が設けられている。第2筐体1032の背面側から見て左下部には端子部24が設けられている。端子部24は、例えばminiUSBの規格の端子である。第2筐体1032の背面側の外面部(つまり、外側表面)に凹部105が形成されている。本実施形態では、凹部105は、端子部24と電源スイッチ222との間であって、第2筐体1032の左右方向における中心に位置する。凹部105は、背面側の方向と下方に向かって開放した空間部を形成している。凹部105は、曲面部1051と、平面部1052と、曲面部1053と、平面部1054とを有する。平面部1054には、さらに取付部1055が形成されている。
曲面部1051は、凹部105の上面(天井面)をなす滑らかな曲面状に形成されている。曲面部1053は、第2筐体1032の背面側から見て、曲面部1051よりも内側に、曲面部1051より一回り小さな曲面状に形成されている。曲面部1053は、曲面部1051よりも正面側に位置する。具体的には、曲面部1051の正面側の端部と、曲面部1053の背面側の端部とが平面部1052で連結されている。平面部1052は、電子機器10の底面に対して垂直(又はほぼ垂直)な面である。平面部1052は、第2筐体1032の背面側から見て三日月状になっている。平面部1054は、曲面部1053の正面側の端部に連結され、電子機器10の底面に対して垂直(又はほぼ垂直)な面である。平面部1054に形成された取付部1055は、固定部102が取り付けられる(つまり、装着される)部位である。取付部1055は、上下方向に延びている一対の溝部1056、1057を有する。電子機器10は、固定部102を用いて、車両に取り付けられる。
図42は、固定部102の外観構成を示す図である。図42(A)は、固定部102を正面に対してやや右側見た様子を示す図である。図42(B)は、固定部102を正面に対してやや左側見た様子を示す図である。
固定部102は、台座部1021と、ソケット部1022と、ボールスタッド1023と、装着部材1024とを含む。台座部1021は、車両のダッシュボードに取り付けられる部位である。台座部1021の底面が、例えば特許第5958927号の粘着シート又は両面テープ等の固定部材1020を用いて、ダッシュボードに貼り付けられる。台座部1021は、正面側に開口した空間を有するソケット部1022を備える。ソケット部1022は、ボールスタッド1023におけるボール部が装着される。ソケット部1022と、ソケット部1022に装着されたボールスタッド1023とによりボールジョイント機構が構成される。ボールスタッド1023は、外力を受けて、ソケット部1022に装着された状態で、上下左右に姿勢を変化させる。ボールスタッド1023のうちの正面側の位置には、装着部材1024が設けられている。装着部材1024は、電子機器10の取付部1055に装着される。装着部材1024は、正面から見て左右両側に突き出す一対の突出部1025,1026を有する。突出部1025は、正面側に突き出ており、かつ正面側から見て右側に突き出ている。突出部1026は、正面側に突き出ており、かつ正面側から見て左側に突き出ている。突出部1025は、溝部1056に挿入され、突出部1026は溝部1057に挿入される。取り付けが完了すると、電子機器10は外力を受けて、固定部102に装着された状態で、上下左右に姿勢を変化することができる。ユーザは所望の方向に電子機器10を向けることができる。
このような構成によると、電子機器10の姿勢を変更可能な範囲、特に前後方向に変更可能な範囲が、従来よりも広くなることが分かった。凹部105によって、本体部101と固定部102とが干渉しにくくなり、装着部材1024の可動範囲が広くなっているという理由が考えられる。
固定部102の構成はこれに限られない。例えば、装着部材1024は、取り付けられた電子機器10の高さを変更可能に構成されてもよい。装着部材1024は、例えば湾曲したアーム状の部材で、上下方向に取り付け向きが180度変回転させられることにより、電子機器10の高さが変化するようにしてもよい。
図43は、電子機器10を正面側から見た内部構成を示す図である。図43(A)には、電子機器10から、第1筐体1031、表示部13及びタッチセンサ191を取り外した様子が示されている。第1筐体1031の内部には、第1基板301が配置されている。第1基板301の基板面は、表示部13の表示領域とほぼ平行である。第1基板301には、プロセッサ3021が実装されている。プロセッサ3021は、例えば第1基板301のうち背面側に設けられる。プロセッサ3021は、上述した制御部11や記憶部25その他の機能を実現する電子部品が実装されるとよい。第1基板301の下方には、マイクロホン192が設けられている。マイクロホン192は、マイク孔1033、1034、1035のいずれかのマイク孔(例えば、マイク孔1033)の背面側に設けられており、このマイク孔を通過した音を検出する。そのため、他のマイク孔(例えば、マイク孔1034、1035)は、実際には、マイクロホン192が検出する音の透過路の目的では使用されない、ダミーのマイク孔(ダミーマイク孔)である。このようなダミーのマイク孔(ダミーマイク孔)を設けることで、ユーザの音声を検出するためのマイク孔に異物が挿入されることにより、そのマイク孔に異物が挟まったり、マイクロホン192が破損したりすることを抑制することができる。
図43(B)には、図43(A)に示す状態から、さらに第1基板301を取り外した様子が示されている。図44は、図43(B)に示す状態から、さらにシールドケース125を取り外した様子を示す図である。図43(B)及び図44に示すように、第1筐体1031の内部には、第2基板302が配置されている。第2基板302は、第1基板301よりも背面側に設けられる。第2基板302の基板面は、第1基板301基板面、及び表示部13の表示領域とほぼ平行である。第2基板302は、その正面側に、位置情報取得部17のうちのGPSモジュール172(GPS受信回路)、シールドケース125、及び装着部21が実装されている。シールドケース125は、第2基板302の正面側に設けられ、受光素子123の全体を覆う。シールドケース125は、例えば導電性の素材(例えば金属)で形成され、受光素子123が外部からの電磁波を影響としたノイズを発生しないようにするための部材である。電磁波の発生源は、車両40に設けられたワイパーを駆動する駆動部等の電気的な部品である。受光素子123は、受光して、その受光(例えば、受光量)に応じた信号を出力する。受光素子123は、例えばフォトダイオードであることが望ましいが、フォトトランジスタ又はその他の受光素子であってもよい。受光素子123は、少なくとも赤外光領域に感度を有するとよい。
図45は、電子機器10を背面側から見た内部構成を示す図である。図45(A)には、電子機器10から、第2筐体1032を取り外した様子が示されている。図45(B)には、図45(A)に示す状態から、さらにレンズ121を取り外した様子が示されている。第2基板302の背面側の基板面には、受光部12の構成として、レンズ121、波長選択部122、シールドプレート124が実装されている。波長選択部122は、受光素子123に受光させるべき光の波長を選択して、その波長の光を透過させる。波長選択部122は、例えば可視光領域の光をカットする可視光カットフィルタである。波長選択部122は、任意の構成で、取り外しても構わない。シールドプレート124は、例えばアルミニウム又は導電性の素材で形成されたシールドである。シールドプレート124は、第2基板302に設けられた矩形の貫通孔の4辺のうち、3辺を囲む領域に設けられている。シールドプレート124は、受光素子123やその他の電子部品に対する静電気等の影響を抑えるためのものである。貫通孔は、受光素子123が受光する光を、第2基板302の背面側から正面側に透過させる透光部の一例である。このようにすることで、受光素子123は、レンズ121、及び波長選択部122を通過した光を受光することができる。受光素子123が第2基板302のうち正面側に配置されることで、簡便な方法でシールドがより確実にできるとともに、受光素子123とレンズ121との間に第2基板302の厚み分が存在するので、焦点距離分の空間を有効に利用できる。その結果、筐体103全体としてコンパクト化の実現にも寄与する。
また、レンズ121の焦点距離位置に受光素子123が配置されるのではなく、焦点距離よりも短い位置に受光素子123が配置されるとよい。レンズ121の曲率が小さく、光を大きく曲げているため、レンズ321周辺の光が、焦点距離より前で、光軸中心付近に集まりやすくなる。焦点距離より前に受光素子123が配置されることで、より多くの光を集光できる。また、角度が急な方向から来た光も、焦点距離位置よりも前で光軸中心付近を通る。受光素子123を前とすることで、広い入射角度の光を受光することができる。レンズ121は、速度測定装置30からのパルス光が仮に微弱であってもこれを検知できるような特性を有する。これにより、電子機器10は、超広範囲かつ長距離で速度測定装置30の存在を検知でき、その存在を迅速に報知することができる。
第2基板302の背面側の基板面には、さらに、位置情報取得部17のGPSアンテナ171、音声出力部14、電池224,センサ部20の照度センサ窓201、電源スイッチ222、レーダー受信部15、無線受信部16、及び電気二重層コンデンサ223(スーパーキャパシタともいう。)が実装されている。GPSアンテナ171は、背面側から見て、レンズ121、波長選択部122及びシールドプレート124の左方側に設けられ、GNSS衛星からの信号を受信する。音声出力部14は、背面側から見て、GPSアンテナ171よりも左方に設けられている。電池224は、例えばボタン電池で、レンズ121、波長選択部122及びシールドプレート124の下方に設けられる。電池224は、計時部に時刻の計測や、位置情報取得部17による位置情報の取得に例示される、電子機器10の電源オフ時でも最低限の動作をするための内部電源である。照度センサ窓201、及び電源スイッチ222は、電池224よりもさらに下方に設けられている。レーダー受信部15、及び無線受信部16は、背面側から見て、電池224、照度センサ窓201、及び電源スイッチ222の左方に設けられている。
電気二重層コンデンサ223は、背面側から見てレーダー受信部15、及び無線受信部16の左方に設けられ、第2基板302の左下部に位置する。電気二重層コンデンサ223は、例えば電子機器10への電源供給が意図しないタイミングで遮断された場合でも、制御部11が、電気二重層コンデンサ223からの給電を受けて、それによるファイルの破損等の動作不具合を防止する(ファイルシステム保護する)ための処理を行うことができるようにするものである。電気二重層コンデンサ223は、所定のタイミングで充電される。例えば制御部11は、電源オン時等に電気二重層コンデンサ223を充電する電源制御を行うとよい。
電気二重層コンデンサ223は、円筒状であり、それ以外の電子部品に比して大きい寸法である。そのため、第2筐体1032は、受光部12が設けられた部分よりも電気二重層コンデンサ223が設けられた部分よりも厚くなるように傾斜した背面を有するようになっている。このようにすると、速度測定装置30からのレーザー光を受光する受光部12の構成については、従来品の攻勢を流用する等しても適切に設定しつつも、比較的サイズの大きい電気二重層コンデンサ223を受光部12よりも下方側の位置に収納することができる。また、第2筐体1032の背面側は、上方から下方に向かって滑らかに後方側に向かって突出する曲面状に形成されているから、本体部101の外観の美観を確保することにも寄与する。
[変形例]
本開示は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
本開示は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
(1)制御部11は、起動処理において表示部13に表示させる画面を、現段階の親密度によって変化させてもよい。例えば、制御部11は、入手済みの衣装を着用したレイを描画した画面のうちいずれかの画面を選択して表示してもよい。選択は、例えばランダムにするとよい。制御部11は、現在の時期(例えば、月や季節)その他の状況に応じて起動処理において表示部13に表示させる画面を変化させてもよい。
制御部11は、起動処理において、アプリ起動直後に、起動フレーズとして「レイ、起動します!」といった所定のキャラクタの音声を出力してもよい。起動フレーズは、アプリ起動時刻からランダムに選定するようと、多様なキャラクタの音声を出力することができる。
各係数はすでに説明したが、xは走行距離であり、例えば最大x=100kmとするとよい。Sfは、好感度係数であり、標準値は「1」、好感度アップ時は10分間だけ「10」に上昇するようにする。Svは速度超過による安全運転係数(つまり、速度超過減点)で、標準値は「0」、速度超過Voverに応じた値で走行距離xから1秒ごとに差し引く。Sdはレイの転倒回数による安全運転係数(危険運転減点)であり、標準値は「0」、転倒回数Nrに応じた値を、走行距離xから転倒1回毎に差し引く。Spは、一時停止違反に関する安全運転係数(一時停止違反減点)であり、標準値は「0」、一時違反回数に応じた値を、走行距離xから1回毎に差し引く。τsは安全運転時定数で、Gセンサ感度による難易度パラメータ(Gセンサ難易度係数)であるGs、好感度係数Sf、調整用パラメータLxを乗じた時定数である。GsはGセンサ感度を上げると大きくなり、Gセンサ感度を下げると小さくなる。Lxは固定値として3000である。例えば、Gs=3、Sf=1の場合にτs=3000となり、アクセサリ電源オンからオフまでの走行距離が30kmの場合、インジケータ値Lは、その最大値に対して0%→63%になる。このようにすると、親密度が最大値に達するまでの期間を、ユーザ及び電子機器10の製造、販売を行う事業者にとって望ましい場合がある。
また、対話処理機能におけるインジケータ値Lのアップ/ダウンであるが、肯定の場合は100%、否定の場合は-100%、無視の場合は-200%、判定できない場合は0%するとよい。このようにすると、「(M-4)独り言フレーズ発声機能と対話処理機能との関係」で説明したように、対話処理は1日に最大でも1回しかない等回数が制限されているので、チャンスを活かすも殺すもユーザの回答次第となり、このほうが対話処理機能におけるイベントの効果を大きくすることができる。
(3)上述したインジケータ画像の他の表示の形態として、図46(A)に示すインジケータ画像210Aが用いられてもよい。インジケータ画像210Aは、インジケータ値Lがユーザとレイとの関係の指標となる意味合いから、ハートを模した画像としている。図46(B)は、インジケータ画像210Aを用いたインジケータ値の表示方法を説明する図である。インジケータ値Lが「0」の場合、インジケータ画像210Aは、輪郭の内側が塗りつぶされておらず透過する(つまり、背景(例えば地図の領域)が表示される)画像である。インジケータ値Lが「+0.5」の場合、インジケータ画像210Aは、輪郭の内側の半分が塗りつぶされ、残り半分が塗りつぶされておらず透過する画像である。インジケータ値Lが大きいほど、塗りつぶされる領域が大きくなり、「+1.0」の場合、輪郭の内側の全体が塗りつぶされる。インジケータ値Lが「-0.5」の場合、インジケータ画像210Aは、輪郭の半分が表示され、残り半分が非表示となり透過する画像である。インジケータ値Lが小さいほど、非表示となる領域が大きくなり、「-1.0」の場合、輪郭の全体又はほとんどが非表示となるようにするとよい。
図47は、この変形例に係る画面表示を示す図である。図47(A)は平常時画面の一例である。図47(B)は警報機能に関するアニメーションを用いたキャラクタの演出の一例であって、レイの変身中で、耳が生えてくる時点の画面である。図47(C)は、図47(B)の後に表示される警報画面の一例である。
(4)制御部11は、対話処理においてユーザの応答を認識する処理では、ユーザの応答内容を、選択した発話内容に対応する辞書データと比較することにより、ユーザの応答を認識する。この場合に用いられる辞書データは、対話処理における複数の発話内容(つまり、複数の質問フレーズ)の各々に対して個別の辞書データが用意されているとよい。質問フレーズを多様にした場合、ユーザの応答内容も多様化してしまうが、複数の質問フレーズに対して想定される応答内容を特定する辞書データを共通にした場合、応答内容と辞書データとの比較回数が増大し、その結果、応答内容の認識処理の時間が増大することがある。そこで、発明者は、まず、図48(A)に基づいて辞書データを用意することを考えた。
図48(A)は、質問フレーズ「ねぇ、そろそろ、私のことアニメ化してもいいと思わない?」に対するユーザの応答内容の構造を示す図である。ユーザの応答内容は、主語と、修飾語1と、修飾語2(肯定形修飾語・否定形修飾語)と、述語とに大別される。また、主語と、修飾語1と、修飾語2(肯定形修飾語・否定形修飾語)と、述語(肯定形述語・否定形述語)とのそれぞれにおいて複数通りの応答内容が考えられ、また、応答内容がない部分も存在する場合がある。そこで、主語、修飾語1、修飾語2(肯定形修飾語・否定形修飾語)、及び述語(肯定形述語・否定形述語)のそれぞれに対応する辞書データを用意しておき、このうち、修飾語2と述語との組み合わせによって、応答内容が肯定的か否定的かを判定することを発明者は考えた。この場合、組み合わせの自由度が高いというメリットと、区切りが多いので長めの口語も認識されやすいというメリットとがある。
一方、辞書データの複雑化やその数の増大、また、日本語としておかしい組み合わせも存在するという問題があるから、さらに、以下の方法を発明者は考えた。
図48(B)に示すように、主語、修飾語、述語のそれぞれに対応する辞書データを用意しておき、応答内容が肯定的か否定的かを判定することを発明者は考えた。図48(B)において、述語の末尾に「P」が示されている場合は肯定的な(Positive)応答であることを意味し、述語部の末尾に「N」が示されている場合は否定的な(Negative)応答であることを意味するものである。このような辞書データを用いると、述語だけ、主語+述語、主語+修飾語+述語、いずれも認識できるようになることを発明者は発見した。また、述語部に肯定的であることを示す「P」、否定的であることを示す「N」のいずれかの識別子をつけることで、ソフトウェアの判定を簡単にできる。
図49、図50は、それ以外の質問フレーズに対する辞書データを示した図である。このように質問フレーズ毎に、主語、修飾語、述語のそれぞれに対応する辞書データが用意されている。なお、ユーザの応答内容が同じようになる質問フレーズが2つ以上ある場合は、その2つ以上の質問フレーズで辞書データを共通化することも考えられる。
このように、質問フレーズ毎に辞書データを用意することで、対話処理において発せられ得るキャラクタの発話内容の種類を多くした場合であっても、ユーザの応答を認識する場合には、実際に選択された発話内容に対応する辞書データを基づいて認識するから、ユーザの応答を認識するための処理を短くし、それ以降の処理の遅延を抑制することができる。例えば、ユーザの応答を認識した後、その応答に応じた発話を更にしたり、情報を出力したりする場合に、システム側の反応が遅い印象をユーザに与えにくくなる。
また、上述したような辞書データを用いることで、対話処理においてはユーザからの応答として多様なものが考えられるが、ユーザの応答のうち、システム側の発話内容に対して肯定的か又は否定的かの判定に無関係な部分(例えば、主語や判定に不要な修飾語)についてはその判定に用いず、ユーザの応答内容から抽出した肯定形又は否定形の修飾語、及び述語の組み合わせに基づいてその判定をするから、ユーザの応答を認識するための処理を短くし、それ以降の処理の遅延を抑制するとともに、判定の正確性を向上させることができる。
(4)音声認識に用いられる辞書データのサイズを縮小するために、以下のようにしてもよい。電子機器10は、スマートフォンで例示される外部の通信端末と共通の音声認識エンジンによる音声認識を行う機能と、この音声認識を行った結果に基づき、キャラクタの動作に例示される電子機器10の動作を制御する機能と、を備える。同一の動作を実現する電子機器10に用いられる辞書データのサイズは、通信端末で用いる辞書データのサイズよりも小さくするとよい。このようにすると、電子機器10において必要なリソースの量をより小さくすることでき、電子機器10の価格を抑えることができるとともに、音声認識が十分でないときには通信端末を使って認識させた制御を実現することができる。
このような電子機器10は、スマートフォンで例示される通信端末と車載機器とで共通の音声認識エンジンによる音声認識を行う機能と、音声認識辞書を用いて音声認識を行った結果に基づき、キャラクタの等の動作を制御する機能を備えたシステムであって、同一の動作を実現する車載機器に用いる音声認識辞書のサイズを通信端末で用いる音声認識辞書のサイズよりも小さく構成したシステムの一例として把握することができる。このようにすると、車載機器において必要なリソースの量をより小さくすることでき車載機器の価格を抑えることができるとともに、音声認識が十分でないときには通信端末を使って認識させた制御を実現できる。
(5)アプリケーション252のクラッシュが発生する可能性を抑制する方法として、以下の構成を備えてもよい。電子機器10は、位置情報取得部17が取得した位置情報が示す現在位置(又は、位置特定手段が特定した現在位置)に基づく処理を行うシステムであって、現在位置の履歴を記録しておく機能と、位置情報取得部17が取得した位置情報が示す現在位置に代えて、現在位置の履歴を再生して現在位置として使用する機能とを備え、現在位置の履歴の記録は、装着部21に装着される外部記憶媒体で例示される着脱可能な記録媒体に行う一方、現在位置の履歴を再生して現在位置として使用する機能では、前記着脱可能な記録媒体の履歴を現在位置に基づく処理から直接利用せずに、前記着脱可能な記録媒体から所定のシステム内部の記録部(例えば、制御部11を構成するSoCに接続されたRAM等)にコピーした履歴を用いるシステムの一例として把握することができる。コピーした履歴を用いるタイミングは、例えば、システムの起動時等の前記現在位置に基づく処理の開始前とするとよい。現在位置に基づく処理として、例えば履歴の記録以外の着脱可能な記録媒体へ書き込む処理を備えるようにするとよい。このようにすることで、記録媒体をシステムから取り出して、他のパソコン等で履歴を参照して動作を検証できるとともに、記録済みの履歴に基づく処理を行う際に着脱可能な記録媒体へのアクセスによる処理への影響を軽減することができる。
(6)アプリケーション252のクラッシュが発生する可能性を抑制する方法として、以下の構成を備えてもよい。電子機器10は、定期的に、メモリのリソースを解放するとよい。例えば、制御部11は、30分毎にリソースを解放する一方、フレーズ実行中・警報中・音声認識中の場合は解放せず、5分後に再確認するとよい。
(6-1)例えば、電子機器10は、地図とともにキャラクタを表示する処理を行う機能と、前記処理においてガベージコレクタによって自動的なメモリの解放を行うガベージコレクションが実行される機能とを備えるシステムであって、ガベージコレクションの実行を所定時間ごとに強制的に実行させる機能を備え、フレーズ実行中・警報中・音声認識中等のイベント処理時には1前記所定時間ごとのガベージコレクションの実行をスキップする機能を備えるシステムとするとよい。
Unityはプログラミング言語としてC#を採用している。C#はガベージコレクション(以下「GC」という。)があり、C♯は、Cのようにプログラマが明示的にメモリの解放を記述することを要しない。C♯は、RustのようなGC不要・明示的メモリ解放を不要とする所有権の記述によってメモリを管理するシステムでもなく、GCがある。GCは、メモリ容量不足になってきたとき等に発生するため、地図とキャラクタを表示するシステムでは、まさに地図とキャラの更新をしようとメモリの追加確保をしたことを契機として(例えばその瞬間に)GCが発生してしまうことがある。その結果、GC処理にCPUの実行時間が確保されてしまい、地図とキャラクタの描画が著しく遅くあるいは駒落ちして見えてしまうといった問題がある。一方で、イベント処理時にGCが実行されると、まさにその時点で処理すべきイベント処理がGC処理によって遅延してしまう。このような場合でも、上記のような構成とすることで、これらの問題を軽減ないし解決できる。
(6-2)GCスパイクによる急激なフレームレート低下の対策として、(6-1)の構成を、インクリメンタルGCを有効にして処理させた上でさらに行うようにするとよい。
(7)データの定期保存処理を追加(例えば60分間隔で、ステータスや設定を保存する)ことで、アプリケーション252がクラッシュするとデータが保存されないことへの対策をとるとよい。電子機器10は、例えば100km毎等の所定距離ごとに、定期保存処理を行うとよい。定期保存処理は、例えば、ゲームステータス(例えば、親密度等)をシリアルフラッシュに書き込む処理とするとよい。シリアルフラッシュへのゲームステータスの保存は、ストレージの破損などでデータが復活できなかった場合のバックアップの意図がある。 ストレージが破損した場合は、OSの再プログラムが必要になるため、顧客自身での復旧用ではなく、電子機器10の修理時に読み出すことが想定される。
このような電子機器10は、ユーザの使用履歴等に基づいてキャラクタの制御に関する情報を記録する機能を備えた車載機器であって、その車載機器に対して着脱可能な記録媒体へ前記キャラクタとユーザとの関係を示す情報(親密度等)を、例えば所定時間ごとに記録するとともに、車載機器の内部に有する不揮発性の記憶手段に対しても前記キャラクタとユーザとの関係を示す情報を、例えば所定時間ごとに記録しておく機能を備えるシステムの一例として把握できる。キャラクタは、キャラクタとユーザとのやりとり(インタラクション等)によって更新されるとよい。
(8)電子機器10は、車両40が制限速度をオーバーしたときに所定の値(例えば、インジケータ値やそれを計算するための係数等)を下げる処理を行うシステムであって、制限速度が所定制限速度未満の箇所については、その箇所の制限速度よりも高い所定の速度を前記制限速度として扱うシステムとするとよい。例えば、首都高速のような高速道路でインジケータ値が下がりすぎるのを抑制するため、制限速度80km/h未満の場合は、80km/hで固定とするとよい。このようにすると、電子機器10の機能を改善することができ、例えば、ゲーム性を向上させることができる。
(9)記憶部25の外部記憶媒体の直下に所定のファイルがない場合は、電子機器10の走行ログ機能を無効化する、つまり走行の履歴に関するデータを確保しないように変更するとよい。このような電子機器10は、着脱可能な記録媒体に当該車載機器の動作に関するログを記録する機能と、前記記録媒体のルートに特定のファイルがないときには前記ログの記録を行わない機能とを備えるシステムの一例として把握できる。このようにすると、電子機器10の機能を改善することができ、例えば、ログの記録を行うか行わないかを、記録媒体のルートに特定のファイルを配置するか否かで制御することができる。
(10)OS251の時刻更新は、時刻確定後の1回のみとするとよい。このような電子機器10は、GPS等から取得した時刻を用いて所定の処理を行うシステムであって、OSを備え、OSの時刻更新は、システムの電源が保持されている間は、GPSからの時刻取得が完了したときの1回とし、システムの電源が保持されている間はOSのGPSからの時刻取得が可能であってもOSの時刻更新を行わないようにするシステムの一例として把握できる。
(11)警報機能に関し、通り過ぎた目標物(例えば警告POI)に対して警告開始する問題を解消するため、以下のようにしてもよい。電子機器10は、現在位置と目標物の位置との関係に基づき通り過ぎた目標物についての情報を記憶しておき、警報対象とする目標物の選定時に、記憶された前記通り過ぎた目標物については、警報対象としないようにするとよい。
(12)警報機能に関し、目標物の通過時に、表示される目標物との距離が0mにならない問題を解消するため、以下のようにしてもよい。電子機器10は、現在位置と選択された目標物との距離を表示する機能を備え、現在位置と目標物の位置との関係に基づき通り過ぎたと判定した目標物については、実際の算出された現在位置と選択された目標物との距離が0mでなかったとしても、距離を0mとして出力するとよい。
(13)警報機能に関し、取締地点と検問とが連続した場合、検問を報知しない問題を解消するため、電子機器10は、取締地点と検問とが連続した場合に、検問も報知する機能を備えるとよい。
(14)電子機器10は、オープニング画面等の変身時以外の画面に同一のキャラクタについて異なる衣装で2体以上を同時に表示させる機能を備えるシステムであって、異なる衣装への変身時には同一のキャラクタについて同時に2体を表示させないよう処理を行うシステムとするとよい。
(15)電子機器10は、昼にシャットダウンして夜に起動すると、ブートアニメーションが高輝度で表示される件の対策として、シャットダウン時には、ブートアニメーション時と同じ輝度を設定するとよい。このような電子機器10は、照度センサの検出した装置周辺の照度に応じて表示の輝度を調整する機能を備えたシステムであって、ブート時又はシャットダウン時の少なくともいずれかで表示する画面の輝度を、前記照度センサの検出した装置周辺の照度に応じずに、夜間でも眩しくない程度の所定の値とする機能を備えるシステムとして把握できる。
(16)フレームレートが低下する件の対策として、キャラクタが着用するスカートの中身が見える件の対策方法を以下のようにするとよい。電子機器10は、キャラクタを表示する機能を備えたシステムであって、キャラクタ又はカメラを動かす処理を行う際に、スカートの中身が見えないようにキャラクタの描画を制御するシステムの一例として把握できる。
(17)警報機能に関し、電子機器10は、車上狙いエリア又は駐禁エリアで停車した場合、テロップとフレーズで報知するとよい。このようにすると、車上狙いエリア、駐禁エリアをユーザに把握させやすくすることができる。
(18)電子機器10は、電源OFF時には音声をフェードアウトさせる機能を有してもよい。フェードアウトさせる音声は、レイの発話内容とするとよい。このようにすると、電子機器10の電源OFF時にレイとお別れするような感覚をユーザに与えることができる。
(19)電子機器10の制御部11は、端子部24と、車両40に実装されているOBD-IIコネクタとがケーブルを介して接続された場合に、OBD-IIコネクタから取得した情報を表示する画面として、図51(A)~(C)に示すようなOBD画面を表示するとよい。図51(A)~(C)のどのOBD画面を表示するかについては、ユーザが設定(例えば、図36Cに示すメニュー画面の「設定」ボタン)できるようになっているとよい。いずれのOBD画面にも、左側の領域に、OBD-IIコネクタから取得した情報が表示され、右側の領域には、銃を模した武器の画像が表示されている。この銃を模した武器は、レイが所持することがあるもので、例えば戦闘服を着用したレイが所持することがあるものである。図52(A)~(C)には、それぞれ図51(A)~(C)の各OBD画面の表示されている情報の説明が示されている。
(20)上述した各実施形態で説明した構成及び動作の一部が省略又は変更されてもよい。また、具体的な表示内容やパラメータや、具体的な処理方法(例えば計算式や、扱うデータの形式)についても、種々の変形が可能である。
(21)上述した対話処理機能で実行される対話処理や独り言フレーズ発声機能、その他の電子機器10に搭載された機能が、車両で使用される電子機器以外の電子機器に搭載されてもよい。電子機器は、例えば、見守りや防犯用途で住居やオフィスその他の施設に配置される電子機器であってもよい。電子機器は、人や動物、仮想的な生物を模した外観を有するロボット型の装置であってもよい。電子機器は、スマートフォンやタブレット型コンピュータ等のユーザが携帯可能な電子機器であってもよい。また、車両で使用される電子機器以外の電子機器であっても、上述した実施形態で車両の走行としていた部分をユーザの移動に置き換えたり、アクセサリ電源オフから次回オンするまでの期間を、ユーザが電子機器を使用していなかった期間(例えば、アプリケーションを動作させていなかった期間、又は電子機器の電源がオフされていた期間)とする等して、実施することが可能である。
なお、本発明の範囲は、明細書に明示的に説明された構成や限定されるものではなく、本明細書に開示される本発明の様々な側面の組み合わせをも、その範囲に含むものである。本発明のうち、特許を受けようとする構成を、添付の特許請求の範囲に特定したが、現在の処は特許請求の範囲に特定されていない構成であっても、本明細書に開示される構成を、将来的に特許請求の範囲とする意思を有する。
本願発明は上述した実施の形態に記載の構成に限定されない。上述した各実施の形態や変形例の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また各実施の形態や変形例の任意の構成要素と、発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素又は発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成するとよい。これらについても本願の補正又は分割出願等において権利取得する意思を有する。「~の場合」「~のとき」という記載があったとしてもその場合やそのときに限られる構成として記載はしているものではない。これらの場合やときでない構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。また順番を伴った記載になっている箇所もこの順番に限らない。一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えた構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
また、意匠登録出願への変更により、全体意匠又は部分意匠について権利取得する意思を有する。図面は本装置の全体を実線で描画しているが、全体意匠のみならず当該装置の一部の部分に対して請求する部分意匠も包含した図面である。例えば当該装置の一部の部材を部分意匠とすることはもちろんのこと、部材と関係なく当該装置の一部の部分を部分意匠として包含した図面である。当該装置の一部の部分としては、装置の一部の部材としてもよいし、その部材の部分としてもよい。全体意匠はもちろんのこと、図面の実線部分のうち任意の部分を破線部分とした部分意匠を、権利化する意思を有する。また、装置の筐体の内部のモジュール・部材・部品等についても、図面に表示されているものは、いずれも独立して取引の対象となるものであって、同様に、意匠登録出願への変更を行って権利化を行う意思を有するものである。
10 :電子機器
11 :制御部
12 :受光部
13 :表示部
14 :音声出力部
15 :レーダー受信部
16 :無線受信部
17 :位置情報取得部
18 :通信部
19 :入力部
20 :センサ部
21 :装着部
22 :電源部
23 :発光部
24 :端子部
25 :記憶部
40 :車両
50 :検知装置
60 :検知装置
101 :本体部
102 :固定部
103 :筐体
104 :孔
105 :凹部
106 :レンズホルダ
107 :孔
121 :レンズ
122 :波長選択部
123 :受光素子
124 :シールドプレート
125 :シールドケース
171 :GPSアンテナ
172 :GPSモジュール
191 :タッチセンサ
192 :マイクロホン
200 :キャラクタ
201 :照度センサ窓
210 :インジケータ画像
211 :挿入口
220 :親密度画像
221 :端子部
222 :電源スイッチ
223 :電気二重層コンデンサ
224 :電池
230 :報知情報
252 :アプリケーション
253 :表示データ
254 :親密度データ
255 :設定データ
256 :フレーズデータ
257 :アイテムデータ
300 :地図
301 :第1基板
302 :第2基板
1020 :固定部材
1031 :第1筐体
1032 :第2筐体
1033 :マイク孔
1034 :マイク孔
1035 :マイク孔
1055 :取付部
3021 :プロセッサ
11 :制御部
12 :受光部
13 :表示部
14 :音声出力部
15 :レーダー受信部
16 :無線受信部
17 :位置情報取得部
18 :通信部
19 :入力部
20 :センサ部
21 :装着部
22 :電源部
23 :発光部
24 :端子部
25 :記憶部
40 :車両
50 :検知装置
60 :検知装置
101 :本体部
102 :固定部
103 :筐体
104 :孔
105 :凹部
106 :レンズホルダ
107 :孔
121 :レンズ
122 :波長選択部
123 :受光素子
124 :シールドプレート
125 :シールドケース
171 :GPSアンテナ
172 :GPSモジュール
191 :タッチセンサ
192 :マイクロホン
200 :キャラクタ
201 :照度センサ窓
210 :インジケータ画像
211 :挿入口
220 :親密度画像
221 :端子部
222 :電源スイッチ
223 :電気二重層コンデンサ
224 :電池
230 :報知情報
252 :アプリケーション
253 :表示データ
254 :親密度データ
255 :設定データ
256 :フレーズデータ
257 :アイテムデータ
300 :地図
301 :第1基板
302 :第2基板
1020 :固定部材
1031 :第1筐体
1032 :第2筐体
1033 :マイク孔
1034 :マイク孔
1035 :マイク孔
1055 :取付部
3021 :プロセッサ
Claims (36)
- 車両の利用状況を取得する取得部と、
前記車両の利用中にユーザとの対話処理を行う対話処理部と、
前記利用状況と前記対話処理とに基づいて、前記ユーザに対して情報を出力する処理を行う出力処理部と、
を有するシステム。 - 前記対話処理部は、
前記車両が停車状態である場合に、前記対話処理を行う
請求項1に記載のシステム。 - 前記対話処理部は、
前記車両の走行速度が所定速度以下である場合に、前記対話処理を行う
請求項1又は2に記載のシステム。 - 前記対話処理部は、
前記ユーザに対して発話する処理と、前記発話に対する前記ユーザの応答を認識する処理とを含み、
前記出力処理部は、
認識した前記応答に基づいて、前記ユーザに対して情報を出力する処理を行う
請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記対話処理は、前記ユーザと所定のキャラクタとの対話を再現する処理であり、
前記対話処理と前記利用状況とに基づいて、前記ユーザと前記キャラクタとの関係の良否を示すパラメータを算出する算出部を有し、
前記出力処理部は、
前記パラメータに基づいて、前記ユーザに対して情報を出力する処理を行う
請求項4に記載のシステム。 - 前記利用状況は、前記ユーザが前記車両の利用を中断した期間を含み、
前記算出部は、
前記期間に応じて、前記パラメータを変化させる
請求項5に記載のシステム。 - 前記利用状況は、前記車両のアクセサリ電源がオフされてから、次に前記アクセサリ電源オンされるまでの期間の長さを含み、
前記算出部は、
前記長さに応じて、前記パラメータを変化させる
請求項5又は6に記載のシステム。 - 前記対話処理部は、
前記パラメータが前記関係が良好であることを示す場合ほど、前記キャラクタと発話の頻度を高くする
請求項5から7のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記対話処理部は、
前記応答を認識できなかった場合、前記パラメータに基づいて前記ユーザへの聞き直しを示す発話を行う
請求項5から8のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記対話処理部は、
前記応答を認識できなかった場合、前記パラメータが前記関係が良好であることを示す場合ほど、前記ユーザへの聞き直しを示す発話を行う確率を高くする
請求項9に記載のシステム。 - 前記対話処理部は、
第1のグループに属するフレーズ、及び第2のグループに属するフレーズのうちのいずれかのフレーズを選択し、選択したフレーズに基づいて前記発話を行い、
前記パラメータに応じて、前記第1のグループ及び前記第2のグループからフレーズを選択する確率を変化させる
請求項5から10のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記算出部は、
前記ユーザが所定のアイテムを使用した場合、前記関係を悪化させる方向の影響を軽減し、又は前記関係を良化させる方向の影響を大きくして、前記パラメータを算出する
請求項5から11のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記対話処理部は、
前記キャラクタが前記車両に乗車している印象を前記ユーザに与える内容の前記発話を行う
請求項5から12のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記車両が所定の目標物と所定の接近関係を有する場合に、その旨を前記ユーザに報知する報知処理部を有し、
前記対話処理部は、
前記報知処理部の機能に関する内容の前記発話を行う
請求項5から13のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記対話処理部は、
車両の運転に関する内容の前記発話を行う
請求項5から14のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記対話処理部は、
前記対話処理におけるユーザの応答に関する内容の前記発話を行う
請求項5から15のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記対話処理部は、
前記発話をしてから前記応答を認識する前に、前記車両が走行状態となった場合は、前記対話処理を停止させる
請求項5から16のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記出力処理部は、
前記出力する処理として、前記ユーザに対して前記対話処理とは異なる内容の発話音声を出力する発話出力処理を行う
請求項5から17のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記対話処理部は、
前記車両が走行状態の場合に前記対話処理を行わず、
前記出力処理部は、
前記車両が走行状態の場合に前記発話出力処理を行う
請求項18に記載のシステム。 - 前記出力処理部は、
前記パラメータが前記関係が良好であることを示す場合ほど、前記発話出力処理の前記発話を行う頻度を高くする
請求項18又は19に記載のシステム。 - 前記出力処理部は、
第3のグループに属するフレーズ、及び第4のグループに属するフレーズのうちのいずれかのフレーズを選択し、選択したフレーズに基づいて前記発話出力処理を行い、
前記パラメータに応じて、前記第3のグループ及び前記第4のグループからフレーズを選択する確率を変化させる
請求項18から20のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記出力処理部は、
前記発話出力処理において車両の運転に関する内容の発話を行う
請求項18から21のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記出力処理部は、
前記対話処理部により、前記出力する処理として、夜間の所定の時間帯に、前記ユーザによる前記キャラクタに対する呼びかけを示す所定の音声を認識した場合に、所定のナイトドライブ機能に関する情報を出力する
請求項5から22のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記算出部は、
前記車両が所定の走行単位を走行するごとに、前記利用状況と前記対話処理とに基づいて第1のパラメータを算出し、
現在までに算出した前記第1のパラメータに基づいて、前記ユーザと前記キャラクタとの関係の良否を示す第2のパラメータを算出する
請求項5から23のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記算出部は、
前記走行単位毎に、前記関係を良化させる方向の第1の係数と、前記関係を悪化させる方向の第2の係数とを用いて、前記第1のパラメータを算出する
請求項24に記載のシステム。 - 前記関係を良化させる方向の要素として、前記対話処理において前記発話に対して前記ユーザが好感度な応答をすることが含まれ、前記関係を悪化させる方向の要素として、前記対話処理において前記発話に対して前記ユーザが好感度でない応答をしたこと、又は無視したことが含まれる
請求項5から25のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記ユーザの自宅又は通い先の位置情報を登録する登録部を有し、
前記出力処理部は、
前記出力する処理として、前記車両の位置情報と、前記ユーザの自宅又は通い先の位置情報とが所定の位置関係である場合に、前記キャラクタの所定の音声を出力させる処理を行う
請求項5から26のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記車両が所定の目標物と所定の接近関係を有する場合に、その旨を前記ユーザに報知する報知処理部を有する
請求項1から27のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記出力処理部は、
所定のアイテムの取得条件を満たした場合に、当該アイテムを前記ユーザに取得させる処理を行う
請求項1から28のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記対話処理は、前記ユーザと所定のキャラクタとの対話を再現する処理であり、
前記利用状況と前記対話処理とに基づいて、前記ユーザと前記キャラクタとの関係の良否を示すパラメータを算出する算出部を有し、
前記出力処理部は、
前記パラメータに基づいて、前記情報を出力する処理を行い、
前記アイテムは、
前記ユーザと前記キャラクタとの関係の良否を示すパラメータの変化のしやすさを変更する第1のアイテムを含み、
前記算出部は、
前記第1のアイテムが使用されたか否かに基づいて、前記パラメータの算出方法を異ならせる
請求項29に記載のシステム。 - 前記対話処理部は、
前記ユーザに対して発話する処理において、複数の発話内容のうちのいずれかを選択して、選択した発話内容で発話し、
前記ユーザの応答を認識する処理において、前記ユーザの応答内容を、前記選択した発話内容に対応する辞書データと比較することにより、前記応答を認識し、
前記複数の発話内容の各々に対して個別の前記辞書データが用意されている
請求項4から30のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記辞書データは、前記応答内容に含まれる肯定形又は否定形の修飾語、及び述語の組み合わせを特定する文字情報を含み、
前記対話処理部は、
前記ユーザの応答内容から抽出した肯定形又は否定形の修飾語、及び述語の組み合わせと、前記選択した発話内容に対応する辞書データに含まれる前記文字情報で特定される否定形の修飾語、及び述語の組み合わせとに基づいて、前記ユーザの応答内容が前記選択した発話内容に対して肯定的か又は否定的かを判定する
請求項31に記載のシステム。 - 本体部と、
前記本体部を前記車両の所定の位置に固定させるための固定部と、
を有し、
前記本体部は、
外面部に形成された凹部と、
前記凹部の内側に形成され、前記固定部が取り付けられる取付部と、
を有する
請求項1から32のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記本体部は、
速度測定装置からのレーザー光を受光する受光部と、
前記受光部よりも下方に設けられた蓄電部と、
を有し、
前記本体部は、
上方から下方に向かって前後方向の厚みが次第に増すように傾斜した背面を有する
請求項1から33のいずれか1項に記載のシステム。 - 前記ユーザの音声が入力されるマイクロホンと、
前記マイクロホンに通じるマイク孔と、
前記マイク孔とは異なるダミーのマイク孔と、
を有する請求項1から34のいずれか1項に記載のシステム。 - コンピュータを、請求項1から35のいずれか1項に記載のシステムとして機能させるためのプログラム。
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JP2021056769 | 2021-03-30 | ||
JP2021108553 | 2021-06-30 | ||
JP2021108553 | 2021-06-30 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022155434A true JP2022155434A (ja) | 2022-10-13 |
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ID=83556871
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021136126A Pending JP2022155434A (ja) | 2021-03-30 | 2021-08-24 | システム及びプログラム等 |
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---|---|
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2021
- 2021-08-24 JP JP2021136126A patent/JP2022155434A/ja active Pending
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