JP2022154744A - 切削ヘッド及びヘッド交換式切削工具 - Google Patents

切削ヘッド及びヘッド交換式切削工具 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、切削加工時におけるびびり振動を抑えて安定した回転バランスで切削加工が可能な切削ヘッド及びヘッド交換式切削工具を提供する。【解決手段】本発明の切削ヘッドは、中心軸の軸回りに回転される工具本体の先端に、ねじ連結により着脱可能に取り付けられる切削ヘッドであって、工具本体を介して工作機械に取り付けられるヘッド本体と、ヘッド本体に取り付けられる切削インサートと、を備え、ヘッド本体は、当該ヘッド本体の外周部に位置し、切削インサートを取り付け可能な複数のインサート取付座と、ヘッド本体の外周面に開口する凹部であって、工具本体に対するヘッド本体の着脱に用いられる作業工具の一部が係合可能な作業工具係合部と、を有し、作業工具係合部は、軸回りで隣り合う複数のインサート取付座どうしの間であって複数のインサート取付座から離れた位置に形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、切削ヘッド及びヘッド交換式切削工具に関するものである。
被削材の切削加工に用いられる切削ヘッドは、工具本体の先端側に複数の切刃を備えており、軸部材を介して工作機械に取り付けられる。このような切削ヘッドは、軸部材に対して着脱可能とされ、別途用意した作業工具を用いて着脱される。
切削ヘッドは、製品の多様化に伴って被削材に複雑な加工を施したり、深い立ち壁の加工(ポケット加工)を施したりする際に、被削材への干渉を防ぐために切削ヘッドの突き出し長さを大きくして使用することがあるが、この場合、突き出し長さが大きくなるとびびり振動が発生しやすくなる。
従来の切削ヘッドにおいては、工具本体の外周面に作業工具を係止させるための平坦面が少なくとも一対形成されている(例えば、特許文献1)。これら一対の平坦面は、工具本体の外周面のうち、当該工具本体に形成された複数のインサートポケットを避けた位置に形成することが望ましい。しかしながら、一対の平坦面をインサートポケットよりも工具後端側に形成する場合は、工具本体の全長を長くする必要があり、その分だけ切削ヘッドの突き出し量が大きくなるとびびり振動が生じやすくなる。
特許文献1では、平坦面の一部がインサートポケットに重なるように形成されており、工具本体の全長が大きくなるのを抑えた構成が開示されている。
特許第6769530号公報
しかしながら特許文献1では、インサートポケットによって平坦面の一部が欠けた平面形状となる。奇数刃を備える工具本体の場合は、切削加工時の回転バランスが崩れてしまい、遠心力に起因するヘッド本体の破損が生じてしまう場合がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、切削加工時におけるびびり振動を抑えて安定した回転バランスで切削加工が可能な切削ヘッド及びヘッド交換式切削工具を提供することを目的とする。
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る一形態の切削ヘッドは、中心軸の軸回りに回転される工具本体の先端に、ねじ連結により着脱可能に取り付けられる切削ヘッドであって、前記工具本体を介して工作機械に取り付けられるヘッド本体と、前記ヘッド本体に取り付けられる切削インサートと、を備え、前記ヘッド本体は、当該ヘッド本体の外周部に位置し、前記切削インサートを取り付け可能な複数のインサート取付座と、当該ヘッド本体の外周面に開口する凹部であって、前記工具本体に対する当該ヘッド本体の着脱に用いられる作業工具の一部が係合可能な作業工具係合部と、を有し、前記作業工具係合部は、前記軸回りで隣り合う前記複数のインサート取付座どうしの間であって前記複数のインサート取付座から離れた位置に形成されている。
この構成によれば、ヘッド本体には、作業工具係合部が、軸回りで隣り合う複数のインサート取付座どうしの間に形成されているため、切削ヘッドの軸方向長さを短くすることができるので、切削回転時におけるびびり振動を抑えることが可能になる。また、作業工具係合部が、複数のインサート取付座から離れた位置に形成されていることにより、作業工具係合部がインサート取付座と重なって欠けることがないため、切削回転時の切削ヘッドの重心が回転軸からズレてしまうのを防ぐことができる。これにより、切削ヘッドの回転バランスが良好となり、切削加工を安定して実施することができる。
本発明に係る一形態の切削ヘッドにおいて、前記作業工具係合部は、軸方向に沿って延びる溝である構成としてもよい。
この構成によれば、作業工具係合部に作業工具の一部を係合させる際、作業工具係合部に対する作業工具の軸方向における位置合わせが容易となり、作業工具を係合させやすくなる。これにより、着脱作業の効率が向上する。
本発明に係る一形態の切削ヘッドにおいて、前記作業工具係合部は、前記中心軸回りの周方向を向いて互いに対向する一対の壁面を有する構成としてもよい。
この構成によれば、作業者は、作業工具係合部における一対の壁面のうちのいずれか一方の壁面に、作業工具の一部を係合させるとともに、当該壁面に作業工具の一部を押し当てることで、切削ヘッドを任意の方向へ容易に回転させることができる。
この構成によれば、切削ヘッドの先端側に作業工具係合部を設けることによって、切削ヘッドの軸方向長さを短くすることができる。
本発明に係る一形態の切削ヘッドにおいて、前記ヘッド本体は、工具先端側の外周部に径方向内側に凹むとともに周方向に間隔をあけて複数形成され、内側に前記インサート取付座が形成されたチップポケットと、前記インサート取付座に前記切削インサートを固定するための固定孔と、をさらに有し、前記固定孔は、一端側が前記インサート取付座の周方向を向く取付座面に開口するとともに、他端側が前記ヘッド本体を貫通して前記ヘッド本体の前記外周面に開口しており、前記作業工具係合部は、前記固定孔の前記ヘッド本体の前記外周面に開口した開口部と、前記開口部に対して工具回転方向の後方側に位置する前記チップポケットとの間に形成されている構成としてもよい。
この構成によれば、ヘッド本体の外周面のうち、チップポケット及び固定孔を除く位置に作業工具係合部を設けることで、作業工具係合部がチップポケット及び固定孔と重なることがなくなるため、作業工具係合部を任意の形状で形成することが可能である。これにより、奇数刃工具であっても、回転時のバランスが崩れることがなく、安定した切削加工を実行することができる。
本発明に係る一形態のヘッド交換式切削工具は、上記切削ヘッドと、先端に前記切削ヘッドが着脱可能に取り付けられる工具本体と、を備える。
この構成によれば、切削加工時におけるびびり振動を抑えて安定した回転バランスで切削加工が可能な切削ヘッドを、工具本体を介して工作機械に取り付けることができるので、安定した切削加工が可能になり、加工効率が向上する。
本発明によれば、切削加工時におけるびびり振動を抑えて安定した回転バランスで切削加工が可能な切削ヘッド及びヘッド交換式切削工具を提供することができる。
図1は、第1実施形態に係る切削ヘッドの構成を示す斜視図である。 図2は、第1実施形態に係る切削ヘッドの構成を示す側面図である。 図3は、第1実施形態に係る切削ヘッドを先端側から見たときの図である。 図4は、第1実施形態に係るヘッド本体の構成を示す側面図である。 図5は、工具本体に対してヘッド本体を着脱する際の様子を示す図である。 図6は、ヘッド本体に対して作業工具を係合させた状態を示す図であって、ヘッド本体の先端側から見た図である。 図7は、第2実施形態の切削ヘッドの構成を示す側面図である。 図8は、第2実施形態のヘッド本体の構成を示す側面図である。 図9は、第2実施形態のヘッド本体を先端側から見た構成を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について述べる。
図面の形状、寸法等は実際の形状、寸法と異なる場合がある。
[第1実施形態]
(切削ヘッド)
図1から図4を参照して、第1実施形態の切削ヘッドの構成について説明する。
図1は、第1実施形態に係る切削ヘッドの構成を示す斜視図である。図2は、第1実施形態に係る切削ヘッドの構成を示す側面図である。図3は、第1実施形態に係る切削ヘッドを先端側から見たときの図である。図4は、第1実施形態に係るヘッド本体の構成を示す側面図である。
図1~図3に示すように、本実施形態における切削ヘッド100は、中心軸Oの軸回り(周方向)に回転されるヘッド本体10と、複数の切削インサート20と、を有する。切削ヘッド100は、工具本体90を介して工作機械に連結され、中心軸Oを中心としてその周方向に回転することで切削加工を行う。本実施形態における切削ヘッド100と、先端に切削ヘッド100が着脱可能に取り付けられる工具本体90とで、本発明に係るヘッド交換式切削工具が構成される。
切削インサート20は、被切削物を切削するもので、本実施形態では2つ取り付けられている。切削インサート20の数は、工具径によって増減する。
図4に示すように、ヘッド本体10は、中心軸Oに沿って延びる略円柱形状をなす。ヘッド本体10は、本体部11と、本体部11の後端側に連結される取付部12と、を備えている。
本体部11は、軸方向の先端側に位置する第1部分11Aと、第1部分11Aよりも後端側に位置する第2部分11Bとから構成されている。第1部分11Aと第2部分11Bとの間には、境界線15が位置する。すなわち本体部11の外周面111は、境界線15を介して、第1部分11Aの外周面11aと、第2部分11Bの外周面11bとに区画される。
本体部11の先端側における外周部には、径方向内側に凹むチップポケット17が周方向に間隔をあけて複数形成されている。本実施形態では、2つのチップポケット17が形成されており、中心軸Oを中心として回転対称となるように周方向に等間隔で設けられている。チップポケット17は、本体部11の外周面111に開口する。また、チップポケット17は、本体部11の先端側にも開口する。
チップポケット17は、本体部11のうち、第1部分11Aの軸方向全体に亘って形成されているとともに、一部が第2部分11Bに形成されている。チップポケット17は、本体部11の軸方向後端側を除いて形成されており、第2部分11Bの外周面11bのうち軸方向後端側は周方向に連続している。
これら2つのチップポケット17の内側には、インサート取付座13がそれぞれ形成されている。
インサート取付座13は、切削インサート20を本体部11に取り付けるための領域である。本実施形態では、切削インサート20の数に応じて2つのインサート取付座13が形成されている。各インサート取付座13は、切削インサート20の着座面3(図3)に対向して接触する部分であり、切削ヘッド100における切削ヘッド回転方向T側を向いている。
各インサート取付座13には、切削インサート20をヘッド本体10に固定するための固定孔14が2つずつ形成されている。これら一対の固定孔14は、軸方向に互いに所定の間隔をあけて配置されている。各固定孔14は、一端側がインサート取付座13の取付座面13aに開口し、他端側が本体部11の外周面11aに開口している。本実施形態では、本体部11の外周面11aに形成された固定孔14の開口部分を開口部141とする。
切削インサート20は、ヘッド本体10に対して、図1~図3に示す取付ネジ80を用いて取り付けられている。切削インサート20は、当該切削インサート20に形成された一対の取付孔21内にそれぞれ挿入された一対の取付ネジ80が、各インサート取付座13に形成された一対の固定孔14に締め付けられることで、ヘッド本体10に取り付けられる。
取付部12は、工作機械に連結された工具本体90にヘッド本体10を取り付けるための部位で、本体部11の後端側に位置する。取付部12は、ヘッド本体10よりも小さい外径で形成されている。取付部12の軸方向後端側の外周面には、螺旋状の雄ねじ部12aが形成されている。雄ねじ部12aは、工具本体90の先端側に形成された雌ねじ部(不図示)に螺合する。
ヘッド本体10には、図1、図3及び図4に示すように、クーラント液を導入するためのクーラント孔16が形成されている。クーラント孔16は、本体部11の第2部分11Bから本体部11の軸方向後端側、すなわち取付部12の後端側にかけて延びている。図1に示すように、クーラント孔16は、切削インサート20が装着される領域に通じている。クーラント孔16は、その一端側が、すなわちインサート取付座13が形成されたチップポケット17の内壁面17aに開口し、一端側が本体部11の後端面11cに開口する。工具本体90側から導入されたクーラント液は、ヘッド本体10の後端側から先端(インサート取付座13)側へ向かって供給される。
このような本実施形態の切削ヘッド100は、工具本体90を介して工作機械に連結されるものであり、工具本体90の先端に、ねじ締結により着脱可能に取り付けられる構成となっている。工具本体90に対する切削ヘッド100の着脱は、通常、作業者が既存の作業工具50を用いて手作業で行う。
図5は、工具本体90に対してヘッド本体10の着脱する際の様子を示す図であって、ヘッド本体10に作業工具50を係合させた状態を示す。図6は、ヘッド本体10に対して作業工具50を係合させた状態を示す図であって、ヘッド本体10の先端側から見た図である。
図5に示すように、作業工具50は、一方向に長さを有するもので、先端部50Aと、ハンドル部50Bとを有する。作業工具50は、ヘッド本体10の中心軸Oに直交にした状態で、先端部50Aの一部をヘッド本体10に係合させて使用する。
そのため、ヘッド本体10には、作業工具50を係合させるための構造が付与されている。
以下、本実施形態の特徴部分について述べる。
図1~図3に示すように、ヘッド本体10(本体部11)の外周面111には、作業工具50が係止可能な作業工具係合溝(作業工具係合部)18が形成されている。作業工具係合溝18は、周方向に所定の間隔をあけて2つ形成されている。図3に示すように、一対の作業工具係合溝18は、中心軸Oを介して対向する位置であって、回転対称となるように等間隔で設けられている。
作業工具係合溝18は、本体部11のうち、軸方向先端側の第1部分11Aに形成されている。作業工具係合溝18は、第1部分11Aの外周面11aに開口する凹部であって、中心軸Oに沿って延びる溝である。作業工具係合溝18は、長さ方向の先端側および後端側が半円形状をなす。作業工具係合溝18は、その内周側に、中心軸Oに平行するとともに中心軸回りの周方向を向いて互いに対向する一対の壁面18aを有する。
図6に示すように、作業工具係合溝18の周方向の幅Wは、作業工具50の先端部50Aに形成された係合部50aが挿入可能な寸法で形成されている。
作業工具係合溝18の溝深さHは、作業工具50の係合部50aの突出長さLよりも十分に長い寸法で形成されていることが好ましい。
作業工具係合溝18は、既存の引っ掛けスパナなどの作業工具50を使用するには十分な大きさを有する。本体部11に形成された一対の作業工具係合溝18は、互いに同形同大である。
このような作業工具係合溝18は、中心軸回りの周方向に隣り合うインサート取付座13どうしの間に形成されている。具体的には、本体部11(第1部分11A)のうち、本体部11の外周面111に開口する一対の固定孔14の開口部141と、これら一対の開口部141に対して切削ヘッド回転方向Tの後方側に位置する一方のチップポケット17との間に形成されている。
本実施形態において作業工具係合溝18は、一対の固定孔14の各開口部141及びチップポケット17から周方向に離れた領域に位置している。すなわち、作業工具係合溝18は、上記外周面111のうち、チップポケット17及び開口部141を避けた(除く)領域に形成されている。これにより、チップポケット17及び開口部141と重ならずに、作業工具係合溝18を任意の形状で形成することが可能である。
図1及び図2に示すように、作業工具係合溝18は、本体部11の先端側であって、第1部分11Aの軸方向中央に位置している。作業工具係合溝18は、軸方向に並ぶ一対の固定孔14の配置間隔よりも長く、且つ、一対の固定孔14の軸方向で最も外側の端縁どうしの間隔よりも短い長さで形成されている。すなわち、軸方向において、作業工具係合溝18は、その先端が、前方の固定孔14aの先端縁の位置よりも軸方向内側に位置するとともに、後端が、後方の固定孔14bの後端縁の位置よりも軸方向内側に位置する長さで形成されている。作業工具係合溝18の軸方向中央位置は、一対の固定孔14a,14bどうしの配置間隔の中間位置に略一致する。作業工具係合溝18における一対の壁面18aの軸方向長さは、一対の固定孔14a,14bの配置間隔に等しいか僅かに長い寸法とされている。
本体部11の外周面111のうち、軸方向に間隔をおいて形成された一対の固定孔14(14a,14b)どうしの間の領域は、本発明に係る押し当て面19として機能する。押し当て面19は、作業工具50の使用時にその一部が当接する領域であって、インサート取付座13、固定孔14、作業工具係合溝18を除く領域に設定される。押し当て面19は、本体部11の外周面111の一部の領域であって、中心軸O回りの曲率は他の領域と一律である。
押し当て面19は、作業工具係合溝18の壁面18aと周方向で隣り合う位置に存在する。
次に、作業工具50を用いて、本実施形態における切削ヘッドを工具本体90に対して着脱する際の様子について説明する。
図6に示すように、作業工具50を用いて工具本体90に対する切削ヘッド100の着脱を実施する際、作業者は、作業工具50のハンドル部50Bを把持し、その先端部50A側を、切削ヘッド100の径方向外側から取り付ける。作業者は、作業工具50を、図6中に示す作業工具回転方向S側へ回転させて使用する。使用する作業工具50は、切削ヘッド100の工具径に対応した大きさを有するものである。
ここで、作業工具50の構成について述べる。
図5及び図6に示すように、作業工具50の先端部50Aは、ハンドル部50Bの長さ方向前方側に位置し、幅方向一方側へ半円状に湾曲した形状をなす。先端部50Aの内側(内周側)には、外周側先端部50dから斜め内側(後方)へ突出した爪状の係合部50aと、が形成されている。係合部50aの側面50bは、作業工具回転方向S側を向く面である。
また、先端部50Aの内側(内周側)には、内周面50eのうち係合部50a側の端部とは反対側の端部側に、先端部50A側へ突出した押し当て部50cが形成されている。押し当て部50cは、ハンドル部50Bの延長上に位置する。
先端部50Aの内周面の曲率は先端側と後端側とで変化している。内周面50eのうち、先端側内周面50e1は、切削ヘッド100(ヘッド本体10)の外周面111の曲率よりも大きい曲率で形成されているため、作業工具50の使用時に切削ヘッド100(外周面111)には接触しない。一方、後端側内周面50e2は、切削ヘッド100(ヘッド本体10)の外周面111の曲率よりも小さい曲率で形成されており、内周面50eの延長線J(一点鎖線)よりも先端部50A側に突出している。このように、作業工具50の使用時に、後端側内周面50e2の後端側に形成された押し当て部50cが、切削ヘッド100の外周面111の一部に当接可能な構成をなす。
このような作業工具50を用いて、例えば、交換等のために切削ヘッド100を工具本体90から取り外す場合は、作業工具50によって、工具本体90に対して切削ヘッド100を切削ヘッド回転方向Tとは反対側へ回転させることで、切削ヘッド100を取り外す。
このとき、作業者が、図6に示す作業工具50の先端部50Aに設けられた係合部50aを切削ヘッド100側の作業工具係合溝18内へと挿入させると、係合部50aの側面50b全体が作業工具係合溝18の一方の壁面18aに当接した状態で、作業工具50が切削ヘッド100に係合する。
また、同時に、作業工具50のうち、先端側の係合部50aとは径方向反対側であってハンドル部50Bの延長線上に形成された押し当て部50cが、切削ヘッド100の一部(本体部11の押し当て面19)に当接する。
本実施形態の切削ヘッド100の周方向には、一対の作業工具係合溝18と一対の押し当て面19が交互に存在する。そのため、作業工具50の先端部50Aを一方の作業工具係合溝18Aに係合させた場合は、他方の作業工具係合溝18Bに最も近く当該作業工具係合溝18Bと周方向で隣り合う押し当て面19Bに、作業工具50側の押し当て部50cが当接する。
また、作業工具50の先端部50Aを他方の作業工具係合溝18Bに係合させた場合は、一方の作業工具係合溝18Aに最も近く当該作業工具係合溝18Aと周方向で隣り合う押し当て面19Aに、作業工具50側の押し当て部50cが当接する。
このように、作業工具50の先端部50Aを切削ヘッド100側に形成された一対の作業工具係合溝18のうちいずれか一方に係合させ、先端部50Aにおける側面50bと押し当て部50cとによって切削ヘッド100の径方向から挟み込んだ状態で、作業工具50を作業工具回転方向S(切削ヘッド回転方向T)へと簡単に回すことができる。本実施形態では、凹溝からなる作業工具係合溝18に作業工具50の一部を係合させることによって、切削ヘッド100から作業工具50が外れることなく、安定して使用することが可能である。
また、作業工具50を作業工具回転方向Sへと回転させることによって、作業工具50の先端部50Aのうち、作業工具回転方向S側を向く側面50bが、切削ヘッド100側の作業工具係合溝18の壁面18aを押圧するとともに、押し当て部50cが切削ヘッド100の外周面に押し当てられることによって切削ヘッド100の径方向外側への移動が規制されることになる。このように係合した作業工具50によって、切削ヘッド100を作業工具回転方向Sへ回転させることで、工具本体90に対して切削ヘッド100を取り付けることが可能である。
なお、工具本体90から切削ヘッド100を取り外す際には、作業工具50によって切削ヘッド100を切削ヘッド回転方向Tへ回転させることにより、工具本体90から切削ヘッド100を取り外すことが可能である。
本実施形態の切削ヘッド100によれば、ヘッド本体10の先端側(本体部11の第1部分11A)において、周方向でインサート取付座13及び固定孔14と隣り合うとともにこれらを避けた位置に作業工具係合溝18を設けたことにより、作業工具50を係合させる部分がインサート取付座13よりも後方側に設けられていた従来の構成に比べて、ヘッド本体10の軸方向長さを短くすることができる。
すなわち、作業工具50を係合させる作業工具係合部として、凹溝からなる作業工具係合溝18を設けることにより、本体部11の外周面111に平坦面を設けた従来の構成に場合に比べて形成領域を小さくできる。これにより、周方向で隣り合うチップポケット17どうしの間に作業工具係合溝18を配置することが可能となり、切削ヘッド100の全長を短くすることが可能である。
切削ヘッド100(ヘッド本体10)の全長が短くなることによって、工作機械(工具本体90)からの突き出し量が低減し、びびり振動を抑えることが可能になる。
また、一対の作業工具係合溝18は、切削ヘッド100の中心軸Oを中心として回転対称となるように周方向に等間隔で設けることにより、切削ヘッド100の重心が中心軸O(回転軸)からズレてしまうのを防ぐことができる。これにより、工具回転時の重心バランスを維持することができ、切削ヘッド100を高速回転させて使用する場合にも安定したバランスで切削加工を行うことが可能になり、遠心力に起因するヘッド本体10の破損等を防ぐことが可能である。
また、作業工具50の先端部50Aを、切削ヘッド100の凹溝からなる作業工具係合溝18に挿入して係合させることによって、使用時に作業工具50が切削ヘッド100から外れにくくなる。
また、作業工具係合溝18は中心軸Oに沿って延びる凹溝であることから、作業工具係合溝18に作業工具50の先端部50Aを係合させる際、作業工具係合溝18に対する作業工具50の軸方向における位置合わせが容易となり、係合させやすくなる。これにより、着脱作業の効率が向上する。
また、作業工具係合溝18は、中心軸回りの周方向を向いて互いに対向する一対の壁面18aを有する。このため、作業者は、作業工具係合溝18における一対の壁面18aのうちのいずれか一方の壁面18aに、作業工具50の先端部50Aを係合させるとともに、当該壁面18aに作業工具50の側面50bを押し当てることで、切削ヘッド100を任意の方向へ容易に且つ安定して回転させることができる。
[第2実施形態]
(切削ヘッド)
次に、図7から図9を参照して、第2実施形態の切削ヘッドの構成について説明する。
以下の説明においては、上記第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略することがある。
図7は、第2実施形態の切削ヘッドの構成を示す側面図である。図8は、第2実施形態のヘッド本体の構成を示す側面図である。図9は、第2実施形態のヘッド本体を先端側から見た構成を示す図である。
図7に示すように、本実施形態の切削ヘッド200は、上記第1実施形態の切削ヘッド100よりも工具径が大きく、3つの切削インサートが取り付けられた3枚刃の切削ヘッドである。
切削ヘッド200は、図8に示すように、周方向に回転されるヘッド本体60と、複数の切削インサート20と、を有する。ヘッド本体60は、工具本体90を介して工作機械に連結されるもので、中心軸Oに沿って延びる略円柱形状をなす。ヘッド本体60は、本体部61と、本体部61の後端側に連結される取付部12と、を備えている。
本体部61は、軸方向の先端側に位置する第1部分61Aと、第1部分61Aよりも後端側に位置する第2部分61Bと、第2部分61Bよりもさらに後端側に位置する第3部分61Cと、から構成されている。第1部分61Aと第2部分61Bとの間には、境界線15が位置する。本体部61の外周面161は、境界線15を介して、第1部分61Aの外周面61aと、第2部分61Bの外周面61bとに区画される。第2部分61Bと第3部分61Cとの間には、境界線25が位置する。第3部分61Cは、軸方向後端側へ行くにしたがって縮径した形状をなし、その外周面61cは、テーパ面を有する。
本体部61の先端側における外周部には、3つのインサート取付座13が周方向に所定の間隔をあけて設けられている。3つのインサート取付座13は、中心軸Oを中心として、回転対称となるように周方向に等間隔で設けられている。各インサート取付座13には、一対の固定孔14がそれぞれされている。各固定孔14は、一端側がインサート取付座13の取付座面13aに開口し、他端側が本体部61の第1部分61Aの外周面61aに開口する。
本実施形態のヘッド本体60(本体部61)の外周面161には、不図示の作業工具が係止可能な作業工具係合溝(作業工具係合部)68が形成されている。作業工具係合溝68は、図9に示すように、周方向に所定の間隔をあけて3つ形成されている。これら3つの作業工具係合溝68は、中心軸Oを中心として回転対称となるように等間隔で設けられている。
作業工具係合溝68は、本体部61のうち、軸方向後端側の第2部分11Bに形成されている。作業工具係合溝68は、第2部分61Bの外周面61bに開口し、中心軸Oに向かって凹状をなす溝である。作業工具係合溝68は、中心軸Oに沿って延びており、所定の長さで形成されている。本実施形態において作業工具係合溝68は、本体部61の外周面161における2つの境界線15および境界線25どうしの間に位置し、その先端側が境界線15に接するとともに、後端側が境界線25に接する長さで形成されている。
図8に示すように、インサート取付座13が形成されたチップポケット17の後端は、上記境界線25から軸方向前方へ離れた所に位置する。本実施形態の作業工具係合溝68は、チップポケット17よりも軸方向後端側へ延びている。
本体部61に形成された3つの作業工具係合溝68は、互いに同形同大である。また、作業工具係合溝68の大きさ(周方向の幅や溝深さ等)は、既存の作業工具を使用するには十分な大きさを有する。なお、本実施形態の切削ヘッド200に対応可能な作業工具50としては、切削ヘッド200の工具径に対応した大きさを有し、図5及び図6に示した本実施形態よりも小径の切削ヘッド100に用いる作業工具50よりも、大きい仕様のものが用いられる。
本体部61の外周面161には、用いる作業工具50の係合部50aが本体部61に形成された作業工具係合溝68に係合した状態のときに、作業工具50の押し当て部50cを当接させるための押し当て面69が確保されている。例えば、上記実施形態と同様に、軸方向に間隔をあけて並ぶ一対の固定孔14を軸方向に所定の間隔をあけて設けることで、外周面161(61a)のうち、これら一対の固定孔14の開口部141どうしの間の領域を押し当て面69とすることができる。
なお、押し当て面69の位置は、使用する作業工具50の仕様に応じて、適宜変更が可能である。作業工具50の押し当て部50cを当接させるための押し当て面69は、例えば、本体部61の外周面161(61a)のうち、固定孔14の開口部141と、チップポケット17とを避けた領域に設定することが望ましい。
本実施形態のように、奇数刃構成の切削ヘッド200であっても、上記実施形態と同様の作用効果を得ることが可能である。本実施形態においても、チップポケット17と同様に、3つの作業工具係合溝68が、中心軸Oを中心とした周方向で回転対称となるように等間隔で設けられているため、奇数刃工具であっても重心バランスが崩れることなく切削加工を実施できる。
以上より、本発明の切削ヘッド100,200によれば、偶数刃、奇数刃の構造に関わらず、切削加工時のびびり振動等を抑制でき、これにより切削の加工精度及び加工安定性を十分に高めることができる。さらに、ヘッド本体10,60を小さく作製して製造費用を抑えつつ、作業工具50によって、工具本体90に対するヘッド本体10,60の着脱を容易に行うことが可能である。
作業工具50としては、図5及び図6に示した作業工具の形状に限られず、他の形状であっても構わない。
その他、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態、変形例及び尚書き等で説明した各構成(構成要素)を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。また本発明は、前述した実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
10,60…ヘッド本体
111(11a,11b)、161(61a,61b,61c)…外周面
13…インサート取付座
13a…取付座面
14(14a,14b)…固定孔
17…チップポケット
18,68…作業工具係合溝(作業工具係合部)
18a…壁面
19(19A,19B),69…押し当て面
20…切削インサート
50…作業工具
50a…係合部
90…工具本体
100,200…切削ヘッド
141…固定孔14の開口部
O…中心軸

Claims (5)

  1. 中心軸の軸回りに回転される工具本体の先端に、ねじ連結により着脱可能に取り付けられる切削ヘッドであって、
    前記工具本体を介して工作機械に取り付けられるヘッド本体と、
    前記ヘッド本体に取り付けられる切削インサートと、を備え、
    前記ヘッド本体は、
    当該ヘッド本体の外周部に位置し、前記切削インサートを取り付け可能な複数のインサート取付座と、
    当該ヘッド本体の外周面に開口する凹部であって、前記工具本体に対する当該ヘッド本体の着脱に用いられる作業工具の一部が係合可能な作業工具係合部と、を有し、
    前記作業工具係合部は、前記軸回りで隣り合う前記複数のインサート取付座どうしの間であって前記複数のインサート取付座から離れた位置に形成されている、
    切削ヘッド。
  2. 前記作業工具係合部は、軸方向に沿って延びる溝である、
    請求項1に記載の切削ヘッド。
  3. 前記作業工具係合部は、前記中心軸回りの周方向を向いて互いに対向する一対の壁面を有する、
    請求項1または2に記載の切削ヘッド。
  4. 前記ヘッド本体は、
    工具先端側の外周部に径方向内側に凹むとともに周方向に間隔をあけて複数形成され、内側に前記インサート取付座が形成されたチップポケットと、
    前記インサート取付座に前記切削インサートを固定するための固定孔と、をさらに有し、
    前記固定孔は、一端側が前記インサート取付座の周方向を向く取付座面に開口するとともに、他端側が前記ヘッド本体を貫通して前記ヘッド本体の前記外周面に開口しており、
    前記作業工具係合部は、
    前記固定孔の前記ヘッド本体の前記外周面に開口した開口部と、前記開口部に対して工具回転方向の後方側に位置する前記チップポケットとの間に形成されている、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の切削ヘッド。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の切削ヘッドと、
    先端に前記切削ヘッドが着脱可能に取り付けられる工具本体と、を備える、
    ヘッド交換式切削工具。
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