JP2022153522A - 車両用表示システム - Google Patents

Abstract

【課題】車両用電子ミラーを具備する車両用表示システムにおいて、車両用電子ミラーを利用して運転支援機能を向上させる。【解決手段】車両用表示システム１０は、車両５に搭載されると共に、車両５の前方又は後方に向けて設置された車載カメラ２１，２２によって撮影中の映像を表示可能な表示部１１ｄを有する車両用電子ミラー１１と、車両用電子ミラー１１の表示部１１ｄに表示する映像を制御する映像制御部１２と、車載カメラ２１，２２によって撮影中の映像について解析を行い、運転者への通知条件を満たすか否かを判定するカメラ映像解析部１３とを備え、映像制御部１２は、カメラ映像解析部１３において通知条件を満たすと判定された場合に、車両用電子ミラー１１の表示部１１ｄに、車載カメラ２１，２２の映像とともに通知画像を表示させる。【選択図】図４

Description

新規性喪失の例外適用申請有り

本発明は、バックミラーの代わりに用いられる車両用電子ミラーを具備する車両用表示システム等に関する。

従来から、バックミラーの代わりに用いられる車両用電子ミラーが知られている。車両用電子ミラーは、車両の後方を撮影する後方カメラの車載カメラなどに接続され、車載カメラが撮影する映像を表示する。

特許文献１には、表示画像において、運転者が立体感を容易に認知することが可能な車両用電子ミラーが記載されている。

特開２０２１－１５０７１５号公報

ところで、車両用電子ミラーは、バックミラーと同様に運転者にとって視認がしやすいものである。そのため、単に撮影映像を表示するだけでなく、運転支援に有効活用することが望ましい。

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、車両用電子ミラーを具備する車両用表示システムにおいて、車両用電子ミラーを利用して運転支援機能を向上させることを目的とする。

上述の課題を解決するべく、第１の発明は、車両に搭載されると共に、車両の前方又は後方に向けて設置された車載カメラによって撮影中の映像を表示可能な表示部を有する車両用電子ミラーと、車両用電子ミラーの表示部に表示する映像を制御する映像制御部と、車載カメラによって撮影中の映像について解析を行い、運転者への通知条件を満たすか否かを判定するカメラ映像解析部とを備え、映像制御部は、カメラ映像解析部において通知条件を満たすと判定された場合に、車両用電子ミラーの表示部に、車載カメラの映像とともに通知画像を表示させる、車両用表示システムである。

第２の発明は、第１の発明において、車載カメラは、車両の後方に向けて設置された後方カメラであり、自車両の走行中に、カメラ映像解析部は、後方カメラによって撮影中の映像について解析を行い、撮影中の映像内の後方車両が自車両を追い抜くと判定する場合に、通知条件を満たすと判定する。

第３の発明は、第１の発明において、車載カメラは、車両の後方に向けて設置された後方カメラであり、自車両を駐車させる時に、カメラ映像解析部は、後方カメラによって撮影中の映像について解析を行い、撮影中の映像内の所定エリアに人、車両或いは障害物が存在している、又は、撮影中の映像内の所定エリアに自車両に接近する人又は車両が存在していると判定する場合に、通知条件を満たすと判定する。

第４の発明は、第１の発明において、車載カメラは、車両の前方に向けて設置された前方カメラであり、自車両の走行中に、カメラ映像解析部は、前方カメラによって撮影中の映像について解析を行い、撮影中の映像内の先行車両又は人が自車両に対し通知レベルの接近状態に達していると判定する場合に、通知条件を満たすと判定する。

第５の発明は、第１の発明において、車載カメラは、車両の前方に向けて設置された前方カメラであり、自車両の走行中に、カメラ映像解析部は、前方カメラによって撮影中の映像について解析を行い、撮影中の映像内の先行車両が停止状態から発進したと判定する場合に、通知条件を満たすと判定する。

第６の発明は、第１の発明において、車載カメラは、車両の前方に向けて設置された前方カメラであり、自車両の走行中に、カメラ映像解析部は、前方カメラによって撮影中の映像について解析を行い、撮影中の映像内の白線の位置に基づいて自車両が車線逸脱していると判定する場合に、通知条件を満たすと判定する。

本発明では、カメラ映像解析が、車載カメラによって撮影中の映像について解析を行い、運転者への通知条件を満たすか否かを判定し、通知条件を満たすと判定された場合に、映像制御部は、車両用電子ミラーの表示部に、車載カメラの映像とともに通知画像を表示させる。これにより、運転者は、通知が必要な状況の認識が可能となり、運転者にとっては有用な支援情報となる。本発明によれば、車両用電子ミラーの映像を利用して運転支援機能を向上させることができる。

図１は、実施形態に係る車両用表示システムが搭載された車両の模式図である。 図２は、実施形態に係る車両用表示システムのブロック図である。 図３は、実施形態に係る車両用表示システムにおいて実施される通知判定処理のフローチャートである。 図４は、実施形態に係る車両用表示システムの車両用電子ミラーの表示部において、後方カメラの映像と共に通知画像が表示されている状況を表す図である。

以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の一例であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。

本実施形態に係る車両用表示システム１０は、図１及び図２に示すように、バックミラーの代わりに使用される車両用電子ミラー１１と、車両用電子ミラー１１の表示部１１ｄに表示する映像を制御する映像制御部１２と、車両（自車両）５に設置された車載カメラ２１，２２と、車載カメラ２１，２２によって撮影中の映像について解析を行い、運転者への通知条件を満たすか否かを判定するカメラ映像解析部１３と、ユーザによる操作を受け付ける操作部１５とを備えている。操作部１５は、表示部１１ｄにおけるタッチパネル又はリモコンなどによって構成することができる。

本実施形態では、車載カメラ２１，２２として、車両５の前方に向けて設置されて車両５の前方を撮影する前方カメラ２１と、車両５の後方に向けて設置されて車両５の後方を撮影する後方カメラ２２とが設けられている。

車両用電子ミラー１１は、車両５内の天井又は天井近傍の前部（フロントガラスの上部又はその近傍）に取り付けられている。車両用電子ミラー１１は、液晶または有機ＥＬなどの表示パネルにより構成された表示部１１ｄと、表示部１１ｄが後方を向くように取り付けられたハウジング１１ｈとを備えている。表示部１１ｄには、映像制御部１２の制御に基づいて、前方カメラ２１よって撮影中の映像（以下、「撮影映像」と言う場合がある。）と、後方カメラ２２による撮影映像との一方又は両方が表示される。

映像制御部１２及びカメラ映像解析部１３は、車両用電子ミラー１１のハウジング１１ｈ内に収容するコンピュータ（例えば、マイコン）のＣＰＵがプログラムを実行及び解釈することによって実現される機能ブロックである。すなわち、映像制御部１２及びカメラ映像解析部１３は、ハウジング１１ｈに収容されている。なお、映像制御部１２及びカメラ映像解析部１３の一部又は全部は、ハードウェアによって実現してもよい。

映像制御部１２は、車両用電子ミラー１１の表示部１１ｄに表示する映像を制御する。映像制御部１２には、車両用表示システム１０の電源がＯＮの期間は、前方カメラ２１の撮影映像のデータと後方カメラ２２の撮影映像のデータとが逐次入力されている。例えば、映像制御部１２は、操作部１５からの操作信号に応じて、車両用電子ミラー１１の表示部１１ｄに表示する映像について、前方カメラ２１の撮影映像と後方カメラ２２の撮影映像の切り替えを行う。

カメラ映像解析部１３は、車載カメラ２１，２２によって撮影中の映像解析を行い、表示部１１ｄの表示を介して、運転者に対し様々な通知を行う。カメラ映像解析部１３は、車両用表示システム１０の電源がＯＮの期間は、車載カメラ２１，２２の撮影映像のデータが逐次入力され、図３に示す通知判定処理を繰り返し実行する。ステップＳＴ１１では、カメラ映像解析部１３は、車載カメラ２１，２２の映像解析を行い、映像内の車両又は人を検出する。ステップＳＴ１２では、カメラ映像解析部１３は、ステップＳＴ１１で検出した車両又は人について、上述の通知条件を満たすか否かを判定する。ステップＳＴ１２で通知条件を満たすと判定された場合は、カメラ映像解析部１３は、所定の通知信号を映像制御部１２に送信した後、処理フローを終了させる。ステップＳＴ１２で通知条件を満たさないと判定された場合は、カメラ映像解析部１３は、処理フローを終了させる。処理フローの終了から所定時間の直ちに、カメラ映像解析部１３は、再びステップＳＴ１１を行う。

なお、カメラ映像解析部１３は、図３に示す通知判定処理について、車載カメラ２１，２２を前方カメラ２１とする第１処理と、車載カメラ２１，２２を後方カメラ２２とする第２処理とを並行して繰り返し実行する。ただし、カメラ映像解析部１３は、前方カメラ２１と後方カメラ２２の片方についてのみ通知判定処理を実行してもよい。

前方カメラ２１に関する通知判定処理（第１処理）としては、先行車接近判定処理、車線逸脱判定処理、及び、先行車発進判定処理が行われる。

先行車接近判定処理について、カメラ映像解析部１３は、前方カメラ２１による撮影映像内の先行車両又は通行人が自車両５に対し通知レベルの接近状態に達していると判定する場合に、映像制御部１２に車両接近信号を送信する。例えば、自車両５に対する先行車両の距離が第１判定距離以下になっていると判定した場合に、映像制御部１２に車両接近信号を送信する。また、自車両５に対する通行人の距離が第２判定距離以下になっていると判定した場合に、映像制御部１２に車両接近信号を送信する。車両接近信号を受信した映像制御部１２は、先行車両又は通行人の接近を通知する通知画像（文字又はアイコンなど）を後方カメラ２２（又は前方カメラ２１）の映像と共に表示する。さらに、カメラ映像解析部１３は、前方カメラ２１による撮影映像に基づいて、自車両５に対する先行車両の距離が第１距離以下になっている状態が所定の継続時間を超えると判定した場合に、映像制御部１２に車両接近継続信号を送信する。車両接近継続信号を受信した映像制御部１２は、先行車両の接近状態の継続を通知する通知画像（文字又はアイコンなど）を後方カメラ２２（又は前方カメラ２１）の映像と共に表示する。

車線逸脱判定処理について、カメラ映像解析部１３は、前方カメラ２１による撮影映像内の白線の位置に基づいて、自車両５が走行車線を逸脱していると判定する場合に、映像制御部１２に車線逸脱信号を送信する。車線逸脱信号を受信した映像制御部１２は、自車両５の車線逸脱を通知する通知画像（文字又はアイコンなど）を後方カメラ２２（又は前方カメラ２１）の映像と共に表示する。

先行車発進判定処理について、カメラ映像解析部１３は、前方カメラ２１による撮影映像内の先行車両が停止状態から発進したと判定する場合に、映像制御部１２に先行車発進信号を送信する。先行車発進信号を受信した映像制御部１２は、先行車両が発進したことを通知する通知画像（文字又はアイコンなど）を後方カメラ２２（又は前方カメラ２１）の映像と共に表示する。

後方カメラ２２に関する通知判定処理（第２処理）としては、後方車追い越し判定処理、及び、駐車時危険判定処理が行われる。

後方車追い越し判定処理について、カメラ映像解析部１３は、後方カメラ２２による撮影映像内の後方車両が自車両５を追い抜くと判定する場合に、映像制御部１２に追い抜き信号を送信する。例えば、カメラ映像解析部１３は、映像解析によって、後方カメラ２２による撮影映像内の後方車両の距離及び速度を検知し、ＥＣＵ又はＧＰＳなどの車載機器の情報に基づいて自車両の速度を取得して、後方車両が自車両５を追い抜くか否かを判定する。追い抜き信号を受信した映像制御部１２は、後方車両が追い抜き中であることを通知する通知画像（文字又はアイコンなど）を後方カメラ２２（又は前方カメラ２１）の映像と共に表示する。図４（ａ）は、車両５の走行中の表示部１１ｄの表示映像を表している。表示映像では、自車両５を追い越しつつある後方車両７と共に、表示部１１ｄの右側には通知画像１として、後方車両７に注意を促す画像１が表示されている

駐車時危険判定処理について、カメラ映像解析部１３は、自車両を駐車させる時に、後方カメラ２２による撮影中の映像内の所定エリア（駐車時の進路２５またはその近傍）に人６が存在している判定する場合に、映像制御部１２に後方注意信号を送信する。後方注意信号を受信した映像制御部１２は、自車両の後方に注意を要することを通知する通知画像１（文字又はアイコンなど）を、後方カメラ２２（又は前方カメラ２１）の映像と共に表示する。図４（ｂ）は、駐車時の表示部１１ｄの表示映像を表している。表示映像では、駐車時の進路２５に人６がおり、表示部１１ｄの右側には通知画像１として記号とともに「後方注意」の文字が表示されている。なお、カメラ映像解析部１３は、自車両を駐車させる時に、後方カメラ２２による撮影中の映像内の所定エリアに車両又は障害物が存在している判定する場合に後方注意信号を送信してもよいし、撮影中の映像内の所定エリアに自車両に接近する人又は車両が存在していると判定する場合に後方注意信号を送信してもよい。また、表示１１ｄにおける進路２５の上下位置及び左右位置は、ユーザの操作によって調整することができる。

［実施形態の効果等］
本実施形態では、カメラ映像解析部１３が、車載カメラ２１，２２によって撮影中の映像について解析を行い、運転者への通知条件を満たすか否かを判定し、通知条件を満たすと判定された場合に、映像制御部１２は、車両用電子ミラー１１の表示部１１ｄに、車載カメラ２１，２２の映像とともに通知画像１を表示させる。これにより、運転者は、通知が必要な状況の認識が可能となり、運転者にとっては有用な支援情報となる。本実施形態によれば、車両用電子ミラー１１の映像を利用して運転支援機能を向上させることができる。また、運転支援機能を設けるためにセンサが不要であり、車両５に対して各種の運転支援の後付けが容易となる。

［その他の実施形態］
上述の実施形態において、車両用電子ミラー１１の表示部１１ｄを２つに分割して、片方に車載カメラ２１，２２の映像を表示し、もう片方に地図を表示してもよい。

上述の実施形態において、車両用表示システム１０は、車載カメラ２１，２２による撮影映像のデータを格納するメモリーを有して、ドライブレコーダーとしての機能を有していてもよい。

上述の実施形態において、車両用表示システム１０は、車両５に搭載したＧＰＳからの位置情報を取得して、位置情報に基づいて車両５の速度を算出し、車両用電子ミラー１１の表示部１１ｄに車載カメラ２１，２２の映像に重ねて、算出速度を表示してもよい。

本発明は、バックミラーの代わりに用いられる車両用電子ミラーを具備する車両用表示システム等に適用可能である。

１０ 車両用表示システム
１１ 車両用電子ミラー
１１ｄ 表示部
１２ 映像制御部
１３ カメラ映像解析部
２１ 前方カメラ
２２ 後方カメラ

Claims (6)

1. 車両に搭載されると共に、車両の前方又は後方に向けて設置された車載カメラによって撮影中の映像を表示可能な表示部を有する車両用電子ミラーと、
   前記車両用電子ミラーの表示部に表示する映像を制御する映像制御部と、
   前記車載カメラによって撮影中の映像について解析を行い、運転者への通知条件を満たすか否かを判定するカメラ映像解析部とを備え、
   前記映像制御部は、前記カメラ映像解析部において前記通知条件を満たすと判定された場合に、前記車両用電子ミラーの表示部に、前記車載カメラの映像とともに通知画像を表示させる、車両用表示システム。
2. 前記車載カメラは、車両の後方に向けて設置された後方カメラであり、
   自車両の走行中に、前記カメラ映像解析部は、前記後方カメラによって撮影中の映像について解析を行い、撮影中の映像内の後方車両が自車両を追い抜くと判定する場合に、前記通知条件を満たすと判定する、請求項１に記載の車両用表示システム。
3. 前記車載カメラは、車両の後方に向けて設置された後方カメラであり、
   自車両を駐車させる時に、前記カメラ映像解析部は、前記後方カメラによって撮影中の映像について解析を行い、撮影中の映像内の所定エリアに人、車両或いは障害物が存在している、又は、撮影中の映像内の所定エリアに自車両に接近する人又は車両が存在していると判定する場合に、前記通知条件を満たすと判定する、請求項１に記載の車両用表示システム。
4. 前記車載カメラは、車両の前方に向けて設置された前方カメラであり、
   自車両の走行中に、前記カメラ映像解析部は、前記前方カメラによって撮影中の映像について解析を行い、撮影中の映像内の先行車両又は人が自車両に対し通知レベルの接近状態に達していると判定する場合に、前記通知条件を満たすと判定する、請求項１に記載の車両用表示システム。
5. 前記車載カメラは、車両の前方に向けて設置された前方カメラであり、
   自車両の走行中に、前記カメラ映像解析部は、前記前方カメラによって撮影中の映像について解析を行い、撮影中の映像内の先行車両が停止状態から発進したと判定する場合に、前記通知条件を満たすと判定する、請求項１に記載の車両用表示システム。
6. 前記車載カメラは、車両の前方に向けて設置された前方カメラであり、
   自車両の走行中に、前記カメラ映像解析部は、前記前方カメラによって撮影中の映像について解析を行い、撮影中の映像内の白線の位置に基づいて自車両が車線逸脱していると判定する場合に、前記通知条件を満たすと判定する、請求項１に記載の車両用表示システム。

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