JP2022152184A - ディッシュ、ディッシュを用いた胚培養装置および胚の撮像方法 - Google Patents

ディッシュ、ディッシュを用いた胚培養装置および胚の撮像方法 Download PDF

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Abstract

【課題】処置卵を撮像するための信頼性の高い光学系を実現する。【解決手段】胚を培養する胚培養装置に用いられるディッシを、透明な樹脂またはガラスにより形成し、ディッシュの底部に、処置卵を収容可能な径を有する窪みであるウエルを複数個形成する。このウエルの底部側および側部側の少なくとも一方に、所定の光学機能を有する光学機能部、例えばレンズやレンズアレイ、導光路、拡散板などを形成する。光学機能部の少なくとも一部がディッシュ側に設けられるので、胚培養装置をコンパクトにでき、信頼性を高められる。【選択図】図5

Description

本開示は、胚を培養するディッシュとこのディッシュを用いた胚培養装置などの技術に関する。
不妊治療に対する社会的要請が高まっており、顕微鏡下等で授精処置を施した処置卵を培養する装置が種々提案され、あるいは販売されている。近年では、こうした培養装置内にカメラを設けて、培養中の処置卵を撮像し、必要に応じて、撮像した画像を外部のディスプレイに表示する装置も普及している(例えば、下記特許文献1)。こうした胚培養装置では、処置卵は、これを安定に保持するトレイ(以下、ディッシュとも言う)に入れられ、トレイごと、所定のインターバルで、カメラの視野内に搬送され、撮像される。胚培養士は、この画像を観察することで、受精の可否を判断することができるので、処置卵を、観察するためだけに培養装置の外部に取り出す必要がない。
処置卵は直径100~200μm程度の略球体だが、撮像するカメラはこれを一方向から撮像するに過ぎないため、撮像された画像は平面的なものになってしまう。このため、カメラのレンズ位置を制御して焦点位置を変え、処置卵から立体的な情報を取り出そうとする試みもなされている。また、処置卵に当てる光の照度や角度を調整して、好ましい画像を撮像することも行なわれている。
特開2012-39929号公報
しかしながら、こうした焦点位置の変更などを行なおうとすると、カメラの光学系は複雑なものとなり、また焦点位置をミクロン単位で精度よく変更するための制御は容易ではない。更に、照明の照度や角度を調整することも照明系の構成を複雑なものとしてしまう。撮像のための照明装置やカメラにこうした種々の機能を搭載しようとすると、可動部が増えて装置構成が複雑化し、故障の原因となりやすい。胚培養装置不妊治療の一環として患者の卵を扱うため、装置の故障などは、不妊治療の失敗につながりやすい。このため、処置卵を撮像するための信頼性の高い光学系が求められている。
本開示の1つの形態は、胚を培養する胚培養装置に用いられるディッシとしての態様である。このディッシュは、透明な樹脂またはガラスにより形成され、前記ディッシュの底部には、処置卵を収容可能な径を有する窪みであるウエルが複数個形成され、前記ウエルの底部側および側部側の少なくとも一方に、所定の光学機能を有する光学機能部が形成されている。こうすれば、ディッシュの一部に光学機能部が形成されているので、胚培養装置側の光学装置の一部を省略することができ、胚培養装置をコンパクトに構成できる。また、光学機能部がディッシュの側に設けられているので、光学機能部が汚損した場合などには、ディッシュを取り替えるだけで済み、胚培養装置側の光学装置を交換したり、修理したりする必要が抑制される。
第1実施形態としての胚培養装置の平面図。 培養室の一つを例示する平面図。 ディッシュの一例を示す平面図。 図2におけるIV-IV矢視図。 図4におけるV部拡大図。 ウエル内の処置卵の撮像と補正の一例を示す説明図。 胚培養装置の電気的な構成を示す説明図。 ディスプレイモジュールの表示例を示す説明図。 タイムラプス制御処理ルーチンを示すフローチャート。 第2実施形態における光学機能部である拡散板の配置を示す説明図。 第3実施例における胚培養室とディッシュの形状を示す説明図。 第3実施形態における光学機能部である導光路の配置を平面視にて示す説明図。 同じく導光路の配置を側面視にして示す説明図。 第4実施形態においてディッシュに設けられた光学機能部品とカメラの配置を例示する説明図。
A.第1実施形態:
(A-1)ハードウェア構成:
図1は、胚培養装置(インキュベータとも呼ぶ)10の平面図、図2は、胚培養装置10の1つの培養室の内部を模式的に示す説明図、である。この胚培養装置10は、体外受精の処置がなされた卵子(以下、処置卵という)を一定期間、所定の培養環境、即ち恒温・恒湿度で培養するためのものである。処置卵は、必ずしも受精卵とは限らないため、胚培養装置10において所定の期間培養される。なお、体外受精の処置は顕微鏡下で行なわれる顕微授精の場合もあれば、卵子と精子を所定の容器内で一緒にして行なわれる通常の体外受精の場合も有り得る。培養する処置卵の受精の手法は問わない。
この胚培養装置10は、図1に示したように、胚培養を行なう合計9個の培養ユニットを備え、下段に培養ユニット11~15の5つ、上段に培養ユニット21~24の4つ、配列している。以下、培養ユニットに関連する部材については、まとめて呼ぶ場合は、培養ユニット11~24のように表記する。もとより、培養ユニットの数は問わない。各培養ユニット11~24は、培養室R11~R24と、各培養室R11~R24のそれぞれを密閉する蓋部17と、スイッチSW11~SW24とを備える。スイッチSW11~SW24を操作することで、対応する培養ユニット11~24の蓋部17が、図示しない駆動機構によって開閉される。もとより、培養ユニット11~24は、手動で開け閉めする構造であっても差し支えない。蓋部17の培養室R11~R24側には、シリコンゴムのシール部が設けられており、蓋部17が閉まると、培養室R11~R24内は、このシール部により、気密状態に保たれる。
胚培養装置10には、外部のガスボンベから二酸化炭素ガス(CO)と窒素ガス(N)とが供給される。これらのガスが供給されガスポート18,19が、胚培養装置10の背面に設けられている。また、胚培養装置10の背面にはフィルタ27が取り付けられるフィルタポート28,29も設けられている。このフィルタ27は、図示しない内蔵ポンプにより取り込む外気中の塵などの異物を取り除くためのものである。胚培養装置10内では、ガスポート18、19から入力した二酸化炭素ガスCO、窒素ガスN、およびフィルタ27を介して入力した空気を、所定の割合に混合して混合気を生成する。混合気における各ガスの割合は、図示しないセンサにより測定され、常時おなじ割合に保たれる。
ケース本体20には、表面にディスプレイ70が設けられている。ディスプレイ70の表面はタッチパネルになっており、表示されたボタンなどをタップすることにより、種々の情報を表示させることができる。また、ケース本体20には、USB-Cやサンダーボルト(登録商標)などの汎用コネクタ26が設けられており、ここにキーボードなどの入力機器やマウスなどのポインティングデバイスなどを接続することにより、様々な情報を入力することも可能である。ディスプレイ70における表示例や汎用コネクタ26に他の機器を接続する場合については、後で説明する。
図2は、培養ユニット11において、蓋部17が開かれた状態を示している。各培養ユニット11~24には、培養室R11~R24が用意されている。各培養室R11~R24の構造は同一なので、以下、各培養室R11を例に挙げて説明する。培養室R11には、ディッシュ191を載置する保持枠180が設けられている。培養室R11~24の底面には、供給口43と排気口44とが設けられている。供給口43は、混合気を培養室R11に供給するための開口である。また排気口44は、混合気を還流するための開口である。排気口44は、保持枠180に覆われる位置に設けられている。既述したように、培養室R11は、蓋部17が閉じられるとほぼ気密にされるので、内部のガス環境は一定に保たれるが、培養室R11内の温度分布を一様なものにするために、混合気は供給口43から供給され、排気口44から排気される。
培養室R11には、その側壁および底面に、図示しないパネルヒータが設けられている。パネルヒータにより、培養室R11内は一定の温度に保たれる。なお、説明は省略するが、培養室R11~R24には、ヒータの他、図示しない温度センサやガス濃度センサ、更には湿度センサなどが設けられており、培養室R11内の温度、ガス濃度、湿度を検出することができる。これらのセンサからの信号をフィードバックすることにより、結果的に、培養室R11内は、恒温・恒湿度に保たれ、かつそのガス濃度も一定に保たれる。なお、培養室R11内の温度等を検出する代わりに、供給口43から供給される混合気の温度、湿度、ガス濃度などを一定に保つことで、培養室R11内の環境を一定に保つものとしても良い。
培養室R11の保持枠180は、処置卵が収容されたディッシュ191が配置される。図2に示したディッシュ191は、底部196に、処置卵を収容するマイクロウエル195を5×5、合計25個備える。こうした処置卵を収容する窪みは、単にウエルとも呼ぶが、本実施形態では、特に小さな領域に25個のウエルを稠密に設けており、窪み自体の従来のウエルより小さく形成されていることから、マイクロウエルと呼ぶ。ディッシュ191の形態を、図3に示す。このディッシュ191は、マイクロウエル195に処置卵を収容した状態で、培養室R11の収容箇所に収容される。ディッシュ191は取り扱いを容易とするために、直径35mm程度の円筒形形状をしており、外周には、高さ10mm程度の外周壁194が底部196から立設されている。更に、内側には、マイクロウエル195を取り囲むように、2mm程度の円形の仕切り壁192が設けられている。この仕切り壁192の内側は、培養液で満たされる。処置卵は、培養液に満たされたマイクロウエル195内に収容される。仕切り壁192により取り囲まれ、培養液に満たされた25個のマイクロウエル195は、更にミネラルオイルにより覆われている。
こうすれば、ディッシュ191の取り扱い時において、胚培養士が持ちやすく、しかも仕切り壁192で仕切られている僅かな区画に培養液を満たせばよいので、培養液を無駄に使用することがない。また処置卵を収容する25個のマイクロウエル195は数ミリ角に収まっているので、後述する用に、1つのカメラユニットにより容易に撮像することができる。撮像領域が狭ければ、処置卵一つ当たりの画像の解像度を高めることができ、この画像を用いて受精等の判断を行なう場合の判断の精度を高めることができる。また、撮像されたマイクロウエル195の画像は、必要に応じて、ケース本体20の上面の上段右端に設けられた表示部であるディスプレイ70に表示される。
図3に示したディッシュ191は、外周壁194の外側の一箇所に凹部197が形成されている。この凹部197は、円形のディッシュ191を培養室R11に収容する際、ディッシュ191を保持する保持枠180に設けられた突起182に嵌まり合い、ディッシュ191を所定の位置に位置決めするのに用いられる。保持枠180は、ディッシュ191の半周分程度を収容可能な形状に作られており、ディッシュ191は、培養室R11内の予め定めた位置に安定に保持される。なお、ディッシュ191は円形に限らず、矩形や楕円形、台形など、他の形状であっても差し支えない。また、仕切り壁192は円形に限らず、四角形など、他の形状でもよい。また、仕切り壁192を設けず、ディッシュ191全体を培養液で満たす様にしてもよい。
図4は、図2におけるIV-IV断面図である。分かりやすさを優先して、蓋部17とディッシュ191の断面のハッチングは省略し、カメラモジュール51およびレンズモジュール52は外観図として示している。符号H11は、培養室R11を形成している一続きの側壁および底部を示している。図示するように、ディッシュ191の直上には、蓋部17の内側に設けられた照明ユニット170が配置される。また、培養室R11の底部H11には、ディッシュ191のマイクロウエル195の直下に、開口198が設けられ、ケース本体20に取り付けられたカメラモジュール51およびレンズモジュール52が配置される。ディッシュ191のマイクロウエル195は、蓋部17に設けられた照明ユニット170により照光され、マイクロウエル195内に収容された処置卵25は、カメラモジュール51により撮像される。
ディッシュ191のマイクロウエル195に対応する底部位置には、光学機能部200が形成されている。第1実施形態における光学機能部200を、図5に示す。図5は、図4におけるV部の拡大図である。図5に示す例では、光学機能部200は、マイクロウエル195に対応する位置に設けられた凸レンズのレンズアレイLAである。レンズアレイLAは、5×5のマイクロウエル195と同様、5×5の凸レンズからなる。光学機能部200はディッシュ191の底部196に形成されているので、その位置は、同じ底部196に形成されているマイクロウエル195の位置と正確に対応している。
このレンズアレイLAは、レンズモジュール52のレンズと一体となって、正確な画像をカメラモジュール51の撮像素子53上に形成する。具体的には、レンズモジュール52のレンズ群L1,L2,L3により平行光として入射する光を、撮像素子53上に結像させる。レンズアレイLAは、外部から平行光が入った場合、各マイクロウエル195内の処置卵25に合焦するよう、その焦点距離が調整されている。このため、各マイクロウエル195内の処置卵25の画像は、撮像素子53上に合焦する。
このように光学系を形成すると、各マイクロウエル195の直下にレンズアレイLAの凸レンズが1つずつ配置されていることになり、各マイクロウエル195の拡大画像を、撮像素子53上に結像できる。レンズアレイLAの各レンズが形成する画像以外は、撮像素子53に合焦しない。つまり、5×5の各マイクロウエル195の存在領域をまとめて撮像しながら、各マイクロウエル195の部分を拡大するので、撮像素子53上の各マイクロウエル195の解像度は、レンズアレイLAなしで撮像した場合と比べて、高められる。
また、各マイクロウエル195に対する見かけ上の画角が小さくなり、ディッシュ191の中心CXに位置するマイクロウエル195も周辺に位置するマイクロウエル195も、ほぼ真下から見た状態で撮像することができる。したがって、一度に5×5個のマイクロウエル195を撮像した画像における各マイクロウエル195の画像の歪みなどを小さくできる。
図6は、こうした画像の歪みと補正の関係を例示する説明図である。複数のマイクロウエル195を一度に撮像するため、全ての各マイクロウエル195を、カメラモジュール51の光軸の真下に存在させることはできない。このため、光学機能部200としてのレンズアレイLAのないディッシュを用いた場合、各マイクロウエル195を撮像した画像には歪みが生じる。カラー画像の場合には、収差によるボケや色付きが生じる場合も存在する。1つのマイクロウエル195とその中に収容された処置卵25との画像に着目すると、光軸直下にないことから、真円に形成されたマイクロウエル195の輪郭は、図示破線IMで示したようにゆがみ、真円にはならない。当然、同様のゆがみが、処置卵25の撮影画像にも生じる。これに対して、底部196に光学機能部200としてのレンズアレイLAを備えたディッシュ191を用いて撮像すると、マイクロウエル195の輪郭は、実線AMで示したように、ほぼ真円となる。処置卵25の形状も同様に補正され、本来の形状に近い形状で撮像される。形状の歪みだけでなく、色収差などによる色付きなども抑制される。
次に、胚培養装置10において行なわれる処理について説明する。図7は、胚培養装置10の電気的な構成を示す説明図である。図示する様に、胚培養装置10には、制御部60が設けられている。制御部60は、周知のCPU61、ROM62、RAM63の他、メモリカード65とのデータのやり取りを行なうためのメモリインタフェース64、外部の機器との信号をやり取りする汎用I/Oインタフェース66、培養室R11~R24内の環境を制御するための信号をやり取りする培養室インタフェース67、カメラモジュール51との間で撮像指示や撮像された画像の取得などを行なうカメラインタフェース68,ディスプレイ70に画像を表示するデビオインタフェース(ビデオI/Fと略記)69等を備える。
CPU61は、後述する画像に基づく受精判定などを高速に処理するDSPとしての機能や、ニューラルネットワーク等による判定処理を行なうためのベクトル演算機能などを内蔵する高速プロセッサを用いた。ROM62には、後述するタイムラプス制御処理を含む胚培養装置10における処理を実現するプログラムが格納されている。CPU61は、ROM62からこうしたプログラムを適宜読み出してRAM63に展開して実行することにより、必要な処理や制御を実現する。メモリカード65には、カメラモジュール51により撮像された画像の他、各培養室R11~R24の温度など、培養環境に関する情報が記録される。メモリカード65に代えて、ハードディスクなどの磁気記憶媒体やSSDなどの半導体記憶媒体などを用いてもよい。また、ネットワークを介して接続された、いわゆるクラウドに保存するものとしてもよい。
ディスプレイ70は、表面にタッチパネルが併設されており、ディスプレイ70に触れることで、ディスプレイ70に表示されたボタンなどを選択できる。ディスプレイ70は、本実施形態では、胚培養装置10と一体に設けられているが、胚培養装置10とは別体に設け、有線または無線により接続するものとしてもよい。あるいは、ネットワーク等を介して、胚培養装置10とコンピュータとを接続し、コンピュータのディスプレイをディスプレイ70として利用してもよい。あるいは、携帯電話やタブレットなどの携行性の高い端末をディスプレイ70として用いてもよい。
汎用I/Oインタフェース66は、胚培養装置10に設けられたスイッチSW11~SW24や、蓋部17の開閉を行なう駆動装置71、警告音を発生する警告装置72、混合気を調整する混合気調整装置73等に接続されている。混合気調整装置73は、ガスポート18,19に供給される二酸化炭素ガスや窒素ガスなどの圧力を調整する圧力調整弁や、フィルタ27を介して大気を取り込むためのポンプや、培養室R11~R24に混合気を送り込むポンプなどを含む。培養室インタフェース67には、各培養室R11~R24に設けられたパネルヒータや、混合気の供給量を制御する制御弁V11~V24などが接続されている。制御弁V11~V24は、混合気を供給する混合気供給配管84から培養室R11~R24に至る配管に設けられている。
汎用I/Oインタフェース66には、汎用コネクタ26を介してコンピュータ(以下、PCと略記する)90が接続されている。PC90は、ディスプレイ91や図示しないキーボードなどに加えて、回転型のポインティングデバイス95を備える。コントロールデバイス95は、略円形のベース部97上に、これにより小径のダイヤル96を備え、ダイヤル96を左右に回転することにより、ディスプレイ91に表示された多数のタイムラプス画像を時系列的に前後に移動して表示するといった使い方が可能である。こうしたデバイスは、回転型セレクタとも呼ばれる。ダイヤル96は、左右に回転するだけでなく、押し込むことができ、現在表示されている画像の1つを選択する際に、マウスボタンによる操作と同様に「決定」の操作を実現する。もとより、ベース部97に、専用のボタンを設けて、決定や選択の操作を割り当てるようにしてもよい。タイムラプス画像は、例えば10分おきに24時間撮像すれば、1つの処置卵毎に6×24=144枚になる。こうした多数枚の画像を素早く参照して、受精の判断の確認などを行なう際、こうした回転型のポインティングデバイスは有用である。
(A-2)胚培養の処理:
以上説明した第1実施形態のハードウェア構成を前提として、胚培養装置10は、以下の処理を行なう。胚培養装置10は電源が投入されているデフォルトの状態では、胚培養装置10の培養ユニット11~24の使用状態をディスプレイ70に表示する。この表示の一例を図8の欄(A)に示した。図示するように、ディスプレイ70には、培養ユニット11~24に対応する9つの矩形領域76が表示され、そのうち、使用中の培養ユニットについてはマーキングされて表示される。矩形領域76の上には、「使用を開始する場合は、使用する培養ユニットの部分をタップして下さい」と表示されている。この指示に従い、使用中でないと表示された領域の1つをタップすると、培養ユニット11~24のうち、対応するものが使用可能となる。以下に説明では、特定された培養ユニットを「培養ユニットn」、対応する培養室を「培養室Rn」のように、サフィックスn付きで呼ぶものとする。なお、ディスプレイ70上のタッチパネルのタップに代えて、汎用コネクタ26に接続したPC90のキーボードやコントロールデバイス95による操作によって、各種指示を行なうものとしてもよい。
矩形領域76をタップして選択した培養ユニットnのスイッチSWnを押すと、蓋部17が開き、ディッシュ191を、培養室に収容可能となる。もとよりディスプレイ70の矩形領域76をタップするだけで、蓋部17を開くようにしてもよい。ディッシュ191を、保持枠180に合わせて設置し、蓋部17を閉めると、制御部60は、培養室Rn内の温度やガス濃度などを所望の状態にした上で、タイムラプス処理を開始し、培養室Rn内の情報をディスプレイ70に表示する。この一例を図8の欄(B)に示した。この例では、「培養室Rnでの培養を開始します」と表示し、かつその下に現在の培養室Rnの情報を表示する。具体的には、撮像の開始時間や経過時間、撮像の間隔などの撮像に関する情報、培養室内の環境、つまり温度や湿度の情報、更にはガス濃度などの情報を表示する。温度やガス濃度は、図示しないセンサにより検出している。こうした情報に加えて処置卵の患者を特定する情報、例えばカルテ番号等を表示してもよい。
こうして、培養が開始されると、培養室Rn内のディッシュ191の25個のマイクロウエル195をまとめて撮像し、これをマイクロウエル195毎に分割して保存し、マイクロウエル195内の各処置卵25の受精の可能性を個別に判断し、必要な画像をディスプレイ70に表示するタイムラプス制御処理を行なう。タイムラプス制御処理のうち、受精判定処理などについての説明は後で簡単に説明するが、例えば、図8の欄(C)に示すように、撮像した画像から、各処置卵25の受精を判定すると、これをディスプレイ70に表示するなどの処理を行なう。
タイムラプス制御処理について、図9に拠って説明する。図9は、タイムラプス制御処理ルーチンを示すフローチャートである。この処理は、培養室Rnの利用が開始されると、所定のインターバルで、繰り返し実行される。タイムラプス制御処理が開始されると、まず処置卵の画像の撮像が前回行なわれてから、所定時間経過したかを判断する(ステップS300)。ここで所定時間とは、図10の欄(B)に示された撮像間隔に相当する。もとより、図10の欄(B)に例示した10分ではなく、もっと短い時間でも長い時間でも差し支えない。前回撮像を行なってから、所定時間が経過していれば(ステップS300:「YES」)、撮像処理を行なう(ステップS310)。撮像は、複数のマイクロウエル195をまとめて、つまりディッシュ191に存在する25個のマイクロウエル195をまとめて撮像する。撮像した画像は、撮像時刻のデータと共に、メモリカード65に保存される。カメラモジュール51による撮像は、図5に示したように、ディッシュ191の下方から行なわれる。このとき、カメラモジュール51は、焦点位置を移動させながら、一つのマイクロウエル195当たり複数の画像を撮像するものとしてもよい。
撮影処理をした後、撮影した画像を、マイクロウエル195毎に分割する処理を行なう(ステップS330)。ここでは、カメラモジュール51が撮影する領域には、25個のマイクロウエル195が存在するので、撮影した画像は25に分割される。分割した画像に対して、次にこれを補正する処理を行なう(ステップS340)。補正は、画像の歪みや汚れを取るために行なう。複数のマイクロウエル195を一度に撮像するため、全てのマイクロウエル195を、カメラモジュール51の光軸の真下に存在させることはできない。本実施形態では、図5に示したように、光学機能部200であるレンズアレイLAを用いてこうした歪みを小さくしているが、それでも、各マイクロウエル195を撮像した画像には僅かな歪みが生じる。また、収差によるボケや色付きが生じる場合も存在する。
そこで、画像補正(ステップS340)では、こうした歪みや汚れなどを補正する。歪んでいた画像を補正すると、各マイクロウエル195の輪郭は、ほぼ真円となる。処置卵25の形状も同様に補正され、本来の形状となる。こうした補正は、形状の歪みを修整するだけでなく、色収差などによる色付きや、レンズの汚れなどによるゴーストなどを取るためにも行なわれる。
画像補正の後、補正を行なうことができれば、次に画像をメモリカード65に保存する処理を行なう(ステップS350)。このとき、保存は、分割された画像毎に行なわれる。もとより、分割された各画像には、ファイル名などにより、いずれの培養室Rnで撮影された何番目の各マイクロウエル195のものか判別するためのタグなどを付けて、紐付けておいてもよい。また、保存に際しては、補正後の画像のみ保存してもよいし、補正前の画像と共に、あるいは補正前の画像とは別に保存してもよい。補正後の画像の保存先は、補正前の画像を保存している同じメモリカード65でもよいし、他の記憶装置、例えばクラウド上のサーバに保存することも差し支えない。保存先は、メモリカード65とは異なるハードディスクやSSDなど、他の記憶媒体であっても差し支えない。
以上説明した一連の処理、つまりカメラモジュール51による撮像から、分割し、補正した上で保存する処理までにおいて、何らかの異常が生じたかを、CPU61は監視している(ステップSerr)。異常の発生は、割込処理において随時判断される。
撮影から保存まで(ステップS310~S350)の間に何らかの異常が発生したことを検知すると(ステップSerr)、異常の内容をディスプレイ70に表示する異常表示処理(ステップS320)を行なう。このとき、ディスプレイ70は異常を提示する提示部として機能する。異常表示の一例を図8の欄(D)に示した。図示した例では、異常の内容として、
□ライト点灯異常
□カメラ動作不良
□補正処理異常
□画像分割または保存異常
などを例示した。これらの異常が生じれば、該当する箇所がマーキングされて表示される。重複した異常が生じていれば、複数の項目がマーキングされる。図8の欄(D)に示した例では「補正処理異常」がマーキングされている。
異常のうち、「ライト点灯異常」は、照明ユニット170が点灯しなかった場合や、照明光に偏りがあり、一部が暗い画像として撮像された場合を言う。こうした場合、撮影された画像が暗くなり、画像の平均的な明るさが、予め定めた範囲に入らないので、判別できる。カメラ動作不良は、カメラモジュール51が動作しない場合であって、撮影用のCCDやCMOSの受光モジュールが動作しない場合などである。もとより光学式の合焦装置やシャッタを備える場合には、これらのデバイスの動作不良も含まれる。受光モジュールに関して言えば、例えば読出用のクロックが正常に入力していない場合などには、カメラ動作不良と判断できる。
補正処理異常は、撮影された画像の歪みや汚れを取る補正が正常に行なえなかった場合を言う。例えば、歪みは、光軸からの隔たりなどを予めパラメータとして入力しておき、このパラメータを用いて形状の補正などを行なって除去するが、補正の結果、マイクロウエル195の形状が真円から大きく隔たっている場合などには、補正処理が正常に行なえなかったと判断する。また汚れを取る処理は、通常、画面上の1または2ドット程度の孤立したドットを除去することで行なわれるが、補正処理後の孤立したドットの数が所定個数以上の場合などには、補正の処理が正常に行なえなかったと判断する。
画像分割または保存異常のうち、分割異常は、複数のマイクロウエル195を撮影した画像を分割する場合に、その分割処理が正常に終了しなかった場合、あるいはディッシュ191の位置がずれているなどの理由でカメラモジュール51等による撮像の位置がずれ、分割したことにより各マイクロウエル195が分割画像のそれぞれに収まっていない場合などを言う。分割画像の保存異常は、分割した画像のファイルを、メモリカード65等に保存する際に、メモリカード65の容量不足や故障などにより正常に保存できない場合などを言う。
以上の処理(ステップS330~S350)を終えた後、特に異常がなければ、受精の判断が可能なタイミングか否かについて判断する(ステップS360)。受精の判断とは、受精の処置がなされた処置卵25において、受精が生じたか否かを判断することを意味する。受精は、通常受精の処置の後、早くて7時間程度、平均的には17時間程度、遅い間場合でも、24時間経過までには成立する。受精の処置を施した処置卵25は、処置後速やかにディッシュ191のマイクロウエル195に収容され、培養ユニット11~24に入れられるから、カメラモジュール51による撮像が開始されてから、6時間程度が経過すると、ステップS360での判断は、「YES」、つまり受精判断可能となる。もとよりこの時間は、もっと短くし、ディッシュ191が培養室R11~R24に収容された直後から、受精判断可能としてもよい。その場合には、ステップS360の判断は不要である。
受精判断が可能と判断すると、次に受精判断処理を行なう(ステップS370)。この処理は、各マイクロウエル195毎に分割してメモリカード65に保存した処置卵25の画像を読み出し、画像に二つの前核が明確に写っているかによって判断することができる。もとより、この判断は、それまでにメモリカード65に保存した多数の画像を読み出し、経時的な変化、特に前核と認識できた部位の数の変化に基づいて行なっても良い。更に、受精した処置卵の画像と、受精しなかった処置卵の画像とを多数用意し、予めこれを機械学習させておき、メモリカード65から読み出した画像をこの機械学習済の判定機に入力することで、受精の可否を判断するものとしても良い。こうした処理は、図7に示したCPU61の高速な処理機能を利用することにより、リアルタイムで実現可能である。なお、撮像した画像をディスプレイ70に表示して、胚培養士に受精の可否を判定させても差し支えない。
受精判断処理(ステップS370)を実行したのち、処置卵25が、受精が確認できる受精卵であるか否かの判断を行なう(ステップS380)。受精卵であると判断できれば、受精卵番号表示(ステップS390)を行なう。この表示については、既に図8の欄(C)に一例を示して説明した。この例では、受精を確認した旨のメッセージ77a、受精を確認した処置卵25の画像と、その受精卵が何番目のマイクロウエル195に入っているかの番号表示77bと、画面表示を終了する指示を行なうための「終了」ボタン78とを、ディスプレイ70に表示している。その後、「NEXT」に抜けて本処理ルーチンを終了する。
撮影が開始され受精卵があるとしてこれを表示するまで特に異常がなければ、図8の例では、欄(A)から欄(B)を経て、欄(C)に至る表示が行なわれる。撮影から保存までに何らかの異常が生じれば、欄(D)の表示が行なわれる。なお、異常の検出は、上述した全ての項目について行なわれる必要はなく、少なくともいずれか一つについて行なわれればよい。もとより、上述した項目以外の異常の検出と報知が行なわれてもよい。こうした場合、異常の報知は、ディスプレイ70への表示であってもよいし、図示しない音声出力装置を用いた音声による報知であってもよい。また、担当者の携帯電話などにメールやメッセージにより通知する態様であってもよい。
以上説明した第1実施形態では、ディッシュ191のマイクロウエル195の底部に光学機能部200として、レンズアレイLAが形成されているので、胚培養装置10側のカメラモジュール51のレンズモジュール52におけるレンズの一部を省略することができ、胚培養装置10のレンズモジュール52をコンパクトに構成できる。また、レンズアレイLAの各レンズとマイクロウエル195との位置関係を固定でき、撮像時におけるレンズアレイLAの各レンズのアライメントが確実なものにできる。マイクロウエル195を備えたディッシュ191は、通常、使用者が手で、培養室R11の保持枠180に配置するから、その配置位置は、完全に同一とはならない場合がある。こうした場合でも、レンズアレイLAの各レンズとマイクロウエル195とは、光軸が最初から一致されているので、いちいち光軸あわせの調整を行なう必要がない。また、ディッシュ191をロボットなどのアームで配置する場合、位置決めの精度をさほど厳しくする必要がなく、ロボットによるディッシュ191の配置の実現が容易である。
更に第1実施形態では、カメラモジュール51を培養ユニット11~24のそれぞれに対して固定的に設けているので、処置卵25の撮像において、ディッシュ191を移動する必要がない。このためタイムラプスにおける撮像間隔を短くでき、あるいは連続的な動画撮影とすることもできる。また、最大25個の処置卵25を狭い範囲に配置したマイクロウエルを採用しているので、カメラモジュール51による撮像範囲を狭くでき、撮像される画像の一処置卵当たりの解像度を高めることができる。しかも、そのマイクロウエル195の直下にレンズアレイLAを配置することで、カメラモジュール51から見た各マイクロウエル195の画角を小さくでき、撮像された処置卵の画像の歪みを低減できる。このため、一度に最大25個のマイクロウエル195およびそこに収容された処置卵25を撮像しながら、処置卵25毎に分離して保存された画像に基づく各種の判定、例えば受精判定などの精度を高めることができる。また、本実施形態では、更に各処置卵の画像を補正してから判定しているので、補正によって歪みや汚れなどが除去でき、判定の精度を一層高めることができる。
B.第2実施形態:
次に第2実施形態について説明する。第2実施形態の胚培養装置およびディッシュは、第1実施形態と同様の構成を備えるが、図10に示すように、カメラモジュール51やレンズモジュール52が、培養室Rnにおいて、ディッシュ191を上方から撮像する位置に設けられており、ディッシュ191には、光学機能部として拡散板201が設けられている点で異なる。ディッシュ191のマイクロウエル195を上方から撮像するには、カメラモジュール51等を蓋部17に設ければよい。また、照明ユニット170は、第1実施形態におけるカメラモジュール51の位置、つまりディッシュ191の底部下方に設ければよい。
第2実施形態では、ディッシュ191の底部196には、光学機能部として、拡散板201がマイクロウエル195の直下に設けられている。この拡散板201の下方には、照明ユニット170が設けられる。照明ユニット170は高輝度LED175が設けられている。高輝度LED175からマイクロウエル195方向に射出された光は、拡散板201で拡散され、均一な光になって、マイクロウエル195を照光する。マイクロウエル195の直下に拡散板201を設けたことで、単一の高輝度LED175を用いながら、いわば無影灯のように、影を作りにくい光源が用意されたことになり、各マイクロウエル195に収容された処置卵25をくまなく照らすことができる。
こうした光源により下方から照らされた処置卵25を、照明ユニット170の反対側に設けられたカメラモジュール51により撮像する。この際、レンズモジュール52に設けられたレンズの位置を移動して、焦点位置を、上下方向に移動する。この様子を図10を用いて説明する。レンズモジュール52に設けられたレンズの少なくとも1つを光軸に沿って上下に移動することにより、カメラモジュール51の焦点位置は、中央位置GL0に対して、カメラモジュール51から遠い側である位置GL+1,更に遠い位置GL+2、カメラモジュール51に近い側である位置GL-1,更に近い位置GL-2に変化し得る。処置卵25の大きさは、人の卵子であれば、100~200μm程度なので、各位置間の相違は、おおよそ20~25μmに設定されている。この場合、レンズモジュール52のレンズ構成は、焦点深度の浅いものとされており、各焦点位置での撮像の範囲は25~30μmに合焦したものとなる。カメラモジュール51を用いて処置卵25を撮像する場合、焦点位置をGL-2~GL+2まで変えて、5枚の画像を撮像する。もとより、更に多くの画像(例えば11枚程度)を、焦点位置を変えて撮像してもよい。焦点位置の異なる画像を複数枚撮像すれば、処置卵25において、受精の判断をする際に手がかりとなる前核が、略球体である処置卵25の何処に位置していても、複数枚の画像のいずれかに明確に写っている可能性は高まる。また、カメラモジュール51側から見て、2つの前核が重なっていても、分離して観察できる。
かかる構成を備える第2実施形態では、第1実施形態の胚培養装置と同様の作用効果を奏する上、光学機能部として、マイクロウエル195直下の底部196に拡散板201を設けたので、マイクロウエル195に拡散板201により拡散された光を当てることができる。このため、マイクロウエル195に収容された処置卵25の画像をムラのない照明光により撮像できる。
C.第3実施形態:
次に第3実施形態について説明する。第3実施形態の胚培養装置とこれに設置されるディッシュは、第1実施形態と同様の構成を備えるが、ディッシュに光学機能部としての導光路を設ける点で異なる。図11に示すように、第3実施形態のディッシュ191は、円形の外形形状の一部が直線的にカットされた形状をしており、ディッシュ191を保持枠180に設けられた直線部183に合わせて設置すると、ディッシュ191の受光部199が、直線部183設けられた発光部81に接触した状態となる。
発光部81は、図12に示すように、制御部60における汎用I/Oインタフェース66に接続されており、発光部81に設けられた5つの発光ダイオード231~235は、CPU61の指示に応じて順次点灯する。発光部81の各発光ダイオード231~235の発光面には、ディッシュ191の受光部199に設けられた導光路221~225の端部が対向している。このため、各発光ダイオード231~235が点灯すると、その光は、導光路221~225を介して、マイクロウエル195の外周の投光リング211~215に導かれる。
図12では、マイクロウエル195を上面視しているので、投光リング211~215は重なって描いているが、図13に示すように、投光リング211~215は、高さ方向に重なって配置されている。また、5×5個のマイクロウエル195の外周には同様の構造が設けられている。このため、発光ダイオード231~235のいずれか1つが発光すれば、全てのマイクロウエル195の外周に設けられた対応する投光リング211~215のいずれかから光がマイクロウエル195内に射出される。
図13に示すように、各投光リング211~215は、それぞれ、所定屈折率のコア部252とこれを覆う屈折率がコア部252より高いクラッド部251とから構成されている。こうしたコア部とクラッド部の構成は、導光路221~225でも同様である。このため、導光路221~225の端部から入射した各発光ダイオード231~235の光は、コア部252とクラッド部251との境目で全反射し、効率よく各投光リング211~215のマイクロウエル195側の端面まで導かれ、ここから射出して処置卵25を照らす。
このため、CPU61が発光部81に設けられた各発光ダイオード231~235の点灯のタイミングをずらし、各発光ダイオード231~235の点灯のタイミングに合わせてカメラモジュール51を駆動して撮像を行なえば、レンズモジュール52での焦点位置の調整を行なうことなく、処置卵25の複数の位置GL-2~GL+2までの画像を撮像できる。この場合、レンズモジュール52のレンズにより実現される焦点深度を深くして、いわば単焦点レンズ構成としておけば、いずれの画像もぼけることなく撮像できる。
第3実施形態に拠れば、光学機能部200として、各発光ダイオード231~235の光を導く導光路221~225と、導かれた光をマイクロウエル195の異なる高さにおいて射出する各投光リング211~215を設けたので、胚培養装置10側では、5つの発光ダイオード231~235の発光のタイミングを制御するだけで、マイクロウエル195内の高さ方向の異なる位置での画像を撮像できる。したがって、レンズモジュール52内のレンズを移動して、合焦の位置を調整するメカニズムを搭載する必要がない。このため、レンズの移動時間などを考慮する必要がなく、タイムラプス制御における撮像間隔を短くできる。また、可動部がないことから、故障等も生じ難く、また可動のための潤滑油なども必要がないことから、培養室R11からR24に導入される混合器が、蒸発した潤滑油等で汚染されることもない。第3実施形態のディッシュ191は、胚培養装置10の構成を簡略化できるといった作用・効果も、第1,第2実施形態と同様、奏することができる。
D.第4実施形態:
図14に第4実施形態の構成を例示する。図では、ディッシュ191に2つの光学機能部品が搭載されるよう描いているが、いずれか一方だけでもよい。また、第1~第3実施形態の光学機能部品とは併用することも可能である。この例では、ディッシュ191の底面196に光学機能部品としてのマーキング310が施されており、これを蓋部17に設けたカメラ351により撮像する。マーキング310は、光学的には、光を透過する/透過しないという機能を備え、ディッシュ191の底面196にレーザにより焼き込むことで形成される。例えば、4×4のドットを想定し、このうちの4隅のうちの少なくとも3つを、レーザ光により焼き込んだ形態、つまり黒ドットとし、他の少なくとも12個のドットを、焼き込む=オン(1)、焼き込まない=オフ(0)とすることで、212種類のマークを形成することができる。そこで、ディッシュ191について、そのうちのいずれか1つのマークを付することで、ディッシュ191を区別可能となる。しかもこの場合、テープやラベルによりマークを貼付するのではなく、ディッシュ191に焼き込んだマークであることから、ラベル等の貼り間違いなどが生じる虞がない。ディッシュ191は最初からマーキング310を備えるものとしてもよいが、小出力のレーザ出力を胚培養装置10に設け、初めて使用する際に、患者のIDなどをその場で書き込むようにしてもよい。
同様に、光学機能部品としてのマーキング320を、ディッシュ191の外周壁194に設けてもよい。この場合は、マーキング320に対向する培養室の側壁にカメラ352を設けて、マーキング320を撮像すればよい。ディッシュ191は、外周壁194に凹部197を備えており、図2、図3に示したように、保持枠180に設けた突起182との関係で、その位置は、一意に定まるから、マーキング310やマーキング320を撮像可能な位置に、カメラ351やカメラ352を設けることは容易である。なお、マーキングは、レーザ光による焼き込み以外に、インクジェトプリンタによる印刷により形成することも容易である。
また、外周壁194を不透明にしておき、ここにレーザ光や微小ドリルで穴を明けたり、表面を溶融して透明にしたりすることで、マーキングすることも容易である。外周壁194を不透明にするには、外周壁194の表面に塗装したり、不透明な皮膜を形成したり、あるいは表面を粗くしたりすればよい。マーキングは、可視光により判別可能な形態で形成してもよいが、赤外光や紫外光など、可視光以外で判別可能な形態で形成してもよい。特定の波長の光に対して、膜厚が波長の1/2の膜を積層すれば、その波長の光の透過を低減できるので、ディッシュ191の表面にこうした膜を積層しておき、レーザ光で溶融・蒸発させるようにすれば、こうした特定の波長の光で読み取れるマークを形成することは容易である。マーキング310,320を、特定の波長の光で読み取れるものにすれば、マーキングを修正することが困難になり、胚培養装置10としてのセキュリティを向上することができる。
マーキング310,320は、上述したドットパターンに限らず、光学的な機能によって形成されていれば、2次元バーコードや1次元のバーコードなどであってもよい。また、単に画像、例えば患者の自筆サインなどを用いてもよい。こうした画像は、ホログラムなどにより形成してもよい。画像が、登録した画像に一致するか否かは、ダイナミックパターンマッチングによって判別してもよいし、辞書などの画像を機械学習などで学習させ、判別する様にしてもよい。
E.実施形態のバリエーションについて:
マイクロウエル195は、5×5個の配列にかぎれられず、更に少ない数の配列でもよい、また、他の配列形態、例えば環状に配列しても良い。必要な解像度が得られれば、一度に何個の処置卵を撮像するものとして差し支えない。マイクロウエル195の配置により補正や画像分割の内容や手法を変更すればよい。また、ディッシュ191の数より少ない数の複数台のカメラユニットを設け、ケース本体20内で移動して、複数のトレイの撮影をカメラユニットで分担するものとしてよい。
以上説明した実施形態では、処置卵25が受精したかの判断を行なったが、こうした判断を行なうことなく、あるいは判断をした上で、継続して処置卵25を培養し、その様子をカメラモジュール51で撮像するものとしても良い。あるいは、処置卵25をディッシュ191のマイクロウエル195に収容するところから、受精した受精卵を次の処置に送り出すところまで全自動で行なう装置として構成してもよい。
カメラモジュール51には、ひとつのディッシュ191毎に用意したが、1つのディッシュ191に対して2台以上のカメラモジュール51を用意して、1つのディッシュ191の複数のマイクロウエル195を、別々のカメラモジュール51で撮像するようにしてもよい。複数のカメラモジュール51が、複数のマイクロウエル195を重複して撮像するようにしてもよい。こうすれば、一つのカメラモジュールが故障して、撮像できない場合でも、他のカメラモジュールの映像を利用することで、全てのマイクロウエル195の画像を取得できる。
上記の各実施形態では、ウエルは全てマイクロウエルとして説明したが、これより大きな通常のウエルに処置卵25を収容したものを用いてもよい。また、ウエルの形状は、処置卵25を収容できる窪みであればよく、半球形状に限らず、断面楕円形状の窪みや長円形状の窪みなどであってもよい。
F.他の態様:
(1)本開示の1つの態様は、胚を培養する胚培養装置に用いられるディッシュとしての態様である。このディッシュは、透明な樹脂またはガラスにより形成され、前記ディッシュの底部には、処置卵を収容可能な径を有する窪みであるウエルが複数個形成され、前記ウエルの底部側および側部側の少なくとも一方に、所定の光学機能を有する光学機能部が形成されている。こうすれば、ディッシュの一部に光学機能部が形成されているので、胚培養装置側の光学装置の一部を省略することができ、胚培養装置をコンパクトに構成できる。また、光学機能部がディッシュの側に設けられているので、光学機能部が汚損した場合などには、ディッシュを取り替えるだけで済み、胚培養装置側の光学装置を交換したり、修理したりする必要が抑制される。
(2)こうした構成において、前記光学機能部は、[1]前記ウエルの直下に設けられたレンズ、[2]前記ウエルの外周を取り囲む位置に設けられた導光路、[3]前記ウエルの直下に設けられた光学フィルタ、のうちの少なくとも1つであるものとしてよい。こうすれば、[1]の場合には、胚培養装置側のレンズの一部を省略でき、また必要なレンズとウエルとの位置関係を容易に定めることができる。また、[2]の場合には、ウエルへの照明光の導光を容易に実現できる。また、導光路をディッシュに設けることで、胚培養装置をコンパクトにできる。他方、[3]の場合には、光学フィルタをウエルに接近して設けることができ、光学フィルタを小さくでき、またその機能を十分に発揮させることができる。光学フィルタには、例えば特定の波長の光を透過または遮断するものや、光を拡散させる拡散板なども含まれる。特定の波長の光としては、光学フィルタがウエル内の光を照射する側に設けられている場合には、ウエルに収容される処置卵に影響を与える可能性のある波長の光、例えば紫外光などが想定される。光学フィルタが撮像する側に設けられている場合には、処置卵の状態を知る上で意味のある波長の光、例えば生体が通常発する赤外寄りの光などを選択的に透過する光学フィルタなどを用いることが考えられる。
(3)こうした構成において、前記光学機能部は、前記ウエルの外周を取り囲む位置に設けられた導光路であり、前記導光路は、前記ウエルの厚み方向に複数積層されており、前記導光路の入力側端部は、前記導光路毎に設けられた照明用のLEDに対向する位置に設けられたものとしてよい。こうすれば、ウエルの厚み方向の異なる位置に、照明光を選択的に投影することができ、例えば処置卵の厚み方向の異なる位置での撮像が容易になる。
(4)本開示の第2の態様は、胚培養装置としての態様である。この胚培養装置の1つは、上記の光学機能部を備えたディッシュと、前記ディッシュを収納し、前記胚の培養環境を提供する培養部と、前記培養部において位置が固定され、前記ウエルを上方または下方から撮像する撮像部であって、前記ウエルの撮像の際に、前記光学機能部を用いて撮像を行なう撮像部とを備える。この胚培養装置によれば、ディッシュが各種の機能を有する光学機能部を備えることから、その光学機能に対応する部材を、胚培養装置側に設ける必要がなく、胚培養装置の構成を簡略化できる。
(5)こうした構成において、上記のウエルの外周に導光路を有するディッシュと、前記ディッシュを収納し、前記胚の培養環境を提供する培養部と、前記複数の導光路の各入力側端部に設けられた照明用のLEDと、前記培養部において位置が固定され、前記ウエルを上方または下方から撮像する撮像部と、前記撮像部により前記ウエルの撮像の際に、前記複数のLEDの点灯を制御して、照明状態が相違する2以上の照明状態での撮像を行なう撮像制御部とものとしてよい。こうすれば、ウエルを照明状態が相違する2以上の照明状態として容易に撮像でき、撮像した画像の利用範囲を拡げることができる。処置卵の状態を判断する際、こうした異なる照明状態での画像は有用性が高いからである。
(6)こうした構成において、前記異なる照明状態は、前記複数の導光路を介して、前記ウエル内に収容される処置卵の高さ方向に異なる位置を中心として画像を撮像可能な照明状態であるものとしてもよい。こうすれば、一方向から2次元的に画像を撮像するカメラによって、ウエル内の処置卵の画像を、処置卵の高さ方向の異なる位置に焦点を合わせて撮像することができ、例えば処置卵の受精判定などの精度を高めることができる。
(7)本開示の第3の態様は、胚の撮像方法としての態様である。この胚の撮像方法は、透明な樹脂またはガラスにより形成され、底部に、処置卵を収容可能な径の窪みであるウエルが複数個形成されたディッシュであって、前記ウエルの底部側および側部側の少なくとも一方に、光学的な機能を有する光学機能部が形成されているディッシュを、胚の培養環境を実現する培養部に保持し、前記培養部において位置が固定され、前記ウエルを上方または下方から撮像する撮像部により、前記ディッシュの前記光学機能部を用いて撮像を行なう。こうすれば、ディッシュ側の光学機能部と撮像部とにより、ウエル内の処置卵を撮像することができる。この場合において、光学機能部をディッシュ側に設けていることから、光学機能部と処置卵との距離を小さくでき、光学機能部の光学機能を活用できる。
(8)上記各実施形態において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよい。ソフトウェアによって実現されていた構成の少なくとも一部は、ディスクリートな回路構成により実現することも可能である。また、本開示の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータプログラム)は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD-ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでいる。すなわち、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、データパケットを一時的ではなく固定可能な任意の記録媒体を含む広い意味を有している。
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…胚培養装置、11…培養ユニット、17…蓋部、18…ガスポート、20…ケース本体、21…培養ユニット、25…処置卵、26…汎用コネクタ、27…フィルタ、28…フィルタポート、43…供給口、44…排気口、51…カメラモジュール、52…レンズモジュール、53…撮像素子、60…制御部、61…CPU、62…ROM、63…RAM、64…メモリインタフェース、65…メモリカード、66…汎用I/Oインタフェース、67…培養室インタフェース、68…カメラインタフェース、70…ディスプレイ、71…駆動装置、72…警告装置、73…混合気調整装置、76…矩形領域、77a…メッセージ、77b…番号表示、78…ボタン、81…発光部、84…混合気供給配管、90…コンピュータ(PC)、91…ディスプレイ、95…コントロールデバイス、96…ダイヤル、97…ベース部、170…照明ユニット、180…保持枠、182…突起、183…直線部、191…ディッシュ、192…仕切り壁、194…外周壁、195…マイクロウエル、196…底部、197…凹部、198…開口、199…受光部、200…光学機能部、201…拡散板、211~215…投光リング、221~225…導光路、231~235…発光ダイオード、251…クラッド部、252…コア部、310,320…マーキング、351,352…カメラ

Claims (7)

  1. 胚を培養する胚培養装置に用いられるディッシュであって、
    前記ディッシュは、透明な樹脂またはガラスにより形成され、
    前記ディッシュの底部には、処置卵を収容可能な径を有する窪みであるウエルが複数個形成され、
    前記ウエルの底部側および側部側の少なくとも一方に、所定の光学機能を有する光学機能部が形成されている
    ディッシュ。
  2. 請求項1記載のディッシュであって、
    前記光学機能部は、
    [1]前記ウエルの直下に設けられたレンズ、
    [2]前記ウエルの外周を取り囲む位置に設けられた導光路、
    [3]前記ウエルの直下に設けられた光学フィルタ、
    のうちの少なくとも1つである、ディッシュ。
  3. 請求項2記載のディッシュであって、
    前記光学機能部は、前記ウエルの外周を取り囲む位置に設けられた導光路であり、
    前記導光路は、前記ウエルの厚み方向に複数積層されており、
    前記導光路の入力側端部は、前記導光路毎に設けられた照明用のLEDに対向する位置に設けられた、
    ディッシュ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のディッシュと、
    前記ディッシュを収納し、前記胚の培養環境を提供する培養部と、
    前記培養部において位置が固定され、前記ウエルを上方または下方から撮像する撮像部であって、前記ウエルの撮像の際に、前記光学機能部を用いて撮像を行なう撮像部と、
    を備えた胚培養装置。
  5. 請求項3記載のディッシュと、
    前記ディッシュを収納し、前記胚の培養環境を提供する培養部と、
    前記複数の導光路の各入力側端部に設けられた照明用のLEDと、
    前記培養部において位置が固定され、前記ウエルを上方または下方から撮像する撮像部と、
    前記撮像部により前記ウエルの撮像の際に、前記複数のLEDの点灯を制御して、照明状態が相違する2以上の照明状態での撮像を行なう撮像制御部と、
    を備えた胚培養装置。
  6. 前記異なる照明状態は、前記複数の導光路を介して、前記ウエル内に収容される処置卵の高さ方向に異なる位置を中心として画像を撮像可能な照明状態である、請求項5に記載の胚培養装置。
  7. 透明な樹脂またはガラスにより形成され、底部に、処置卵を収容可能な径の窪みであるウエルが複数個形成されたディッシュであって、前記ウエルの底部側および側部側の少なくとも一方に、光学的な機能を有する光学機能部が形成されているディッシュを、胚の培養環境を実現する培養部に保持し、
    前記培養部において位置が固定され、前記ウエルを上方または下方から撮像する撮像部により、前記ディッシュの前記光学機能部を用いて撮像を行なう、
    胚の撮像方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024176374A1 (ja) * 2023-02-22 2024-08-29 医療法人浅田レディースクリニック 胚培養用ディッシュおよびこのディッシュを用いた染色体解析用胚培養液の採取方法

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