JP2006349584A - Otf測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 チャートのサイズを小さくすることなく、全体としてターゲットを細径にすることができるOTF測定装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 レンズホルダ3に保持された被検レンズ2により、ターゲット14に設けたチャート45を撮像手段に投影すると共に、投影されたチャート像を撮像手段により撮像し、且つこれを画像処理して被検レンズのOTF値を測定するOTF測定装置において、ターゲット14は、光源からの測定光を入射する入射面43およびチャート45を形成した出射面44を有する光導波部材41と、光導波部材41の外周面に被膜した遮光膜体42と、を備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、デジタルカメラ等の光学製品に用いられるレンズの光学的品質を示すOTF値を測定するOTF測定装置に関するものである。
従来、携帯電話に搭載されるデジタルカメラ等の光学製品に用いられるレンズの光学的品質を検査すべく、検査対象となる被検レンズによりチャート像を投影すると共に、投影されたチャート像を撮像手段(CCDカメラ)により撮像し、且つこれを画像処理して、その被検レンズのOTF値(Optical Transfer Function)を測定するOTF測定装置が知られている。
特開平5−288642号公報
ところで、OTF測定装置の測定精度を高めるべく、OTF測定装置のターゲットは、チャートを形成したチャート板(ガラス板)を、光源からの測定光が漏れないように遮光性を有する筒状ケースに収容すると共に、光源からの測定光を均一化する拡散板をこの筒状ケースに収容し、チャート像を安定に投影することが考えられる。
一方、例えば、携帯電話に搭載されるデジタルカメラ(CCDカメラ)のレンズのように、焦点距離が極端に短い(数mm以下)被検レンズにおいては、レンズを保持するレンズホルダに、CCD撮像素子を挿入する(レンズに近づける)ための凹部が設けられている。このような被検レンズのOTF値を逆投影法により測定する場合には、CCD撮像素子と同位置にチャートが位置するように、レンズホルダの凹部にターゲットを深く挿入することになる。このように、OTF値を測定する際にレンズホルダの凹部にターゲットを深く挿入する必要がある場合には、上記の筒状ケースが凹部の縁に干渉しないように、ターゲットを極力細径に形成することが求められている。
しかし、一方では、被検レンズにチャート像が適切に投影されるよう、チャートをある大きさ以上に形成する必要があることから、上記したターゲットを単純に細径にすることはできない。
本発明は、チャートのサイズを小さくすることなく、全体としてターゲットを細径にすることができるOTF測定装置を提供することを目的とする。
本発明のOTF測定装置は、レンズホルダに保持された被検レンズにより、ターゲットに設けたチャートを撮像手段に投影すると共に、投影されたチャート像を撮像手段により撮像し、且つこれを画像処理して被検レンズのOTF値を測定するOTF測定装置において、ターゲットは、光源からの測定光を入射する入射面およびチャートを形成した出射面を有する光導波部材と、光導波部材の外周面に被膜した遮光膜体と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、出射面にチャートを形成した光導波部材に対し、その外周面を遮光膜体で覆うようにしたことで、ターゲット全体の径は、光導波部材の径とほぼ等しくなるため、チャート板を筒状ケース等に組み込むような場合に比べ、ターゲットを極力細径にすることが可能となる。したがって、ターゲットを細径にすることにより、凹部を有するレンズホルダに対し、凹部にターゲットの出射側端部を挿入することが可能となり、被検レンズにチャートを近接させた状態で測定を行うことができる。
なお、ここで、OTF値とは、MTF値(Modulation Transfer Function)およびPTF値(Phase Transfer Function)を含む概念である。また、チャートとしては、ピンホール、一文字スリットや十字スリット等を用いることができる。
この場合、遮光膜体は、少なくとも内面が鏡面となる金属膜で構成され、チャートは、少なくとも内面が鏡面となる金属膜にパターン形成されていることが好ましい。
この構成によれば、光導波部材の出射面および外周面を少なくとも内面が鏡面となる金属膜で覆うことより、光導波部材の内面の光反射効率を簡易に高めることができる。このため、入射面から入射した測定光を、効率良く出射面に伝達することができ、光源の消費電力を抑えることができる。しかも、入射面から入射した測定光は、金属膜による反射を繰り返して出射面に到達する。このため、出射面で照度ムラのない均一なチャートパターンを形成できると共に、出射面からの測定光は、角度依存性のない配向特性を持つことができる。いわば、ターゲットを、積分球のように理想光源として機能させることができる。したがって、OTF値の測定精度を向上させることができる。
これらの場合、チャートは、厚さが1μm以下である金属膜にパターン形成されていることが好ましい。
この構成によれば、薄い金属膜にチャートがパターン形成されるため、適切なチャート像を投影することができる。
なお、金属膜は、測定光を漏らさない程度に、極力薄くすることが好ましく、例えば、クロム蒸着膜の場合、厚さを0.8μmとすることが好ましい。
これらの場合、光導波部材の光路中間部には、光拡散部材が一体に組み込まれていることが好ましい。
この構成によれば、光拡散部材により、光源からの測定光が一様に拡散された状態で、チャートに照射される。このため、出射面で照度ムラのない均一なチャートパターンを形成することができ、OTF値測定の信頼性を向上させることができる。
これらの場合、チャートは、被検レンズにより、その光軸中心に投影される中心ポイントと、光軸中心の周縁部に投影される複数の周辺ポイントと、から成り、撮像手段は、投影された中心ポイント像および複数の周辺ポイント像に対応して設けた複数のカメラで構成されていることが好ましい。
この構成によれば、被検レンズの複数箇所(光軸中心およびその周辺の複数箇所)におけるOTF値を一括して測定することができ、被検レンズ全体の結像性能を効率良く検査することができる。
これらの場合、被検レンズによるチャートの投影は、逆投影法により行われることが好ましい。
この構成によれば、携帯電話に搭載されるデジタルカメラ(CCDカメラ)のレンズのように、焦点距離が極端に短い被検レンズに対しても、被検レンズと撮像手段とを適切に離間させることができ、複数台のカメラを設置して被検レンズの複数箇所を測定することも可能となる。そしてこの場合、ターゲットを細径にすることにより、凹部を有するレンズホルダに対し、凹部にターゲットの出射側端部を挿入させることができるため、被検レンズのCCD受光面等にチャートを位置させた状態で、適切に測定を行うことができる。
以下、添付の図面を参照して、本発明を適用したOTF測定装置について説明する。このOTF測定装置は、携帯電話に搭載されるデジタルカメラ等の光学製品に用いられるレンズの光学的品質を評価するために、被検レンズにより逆投影したチャート像を撮像してOTF値を測定する装置であって、主に、レンズ組立ての量産ラインに組み入れられ、出荷検査、品質管理に使用される。そこで、まず、測定対象となる被検レンズについて説明する。
図1に示すように、測定対象となる被検レンズ2は、デジタルカメラ等のカメラモジュールに搭載できるように、レンズホルダ3に組み込まれている。以下では、この被検レンズ2を組み込んだレンズホルダ3を、「被検体1」と称呼して説明を進める。
レンズホルダ3は、樹脂製であって、モールドするようにして被検レンズ2を組み込んだ小円筒部6と、小円筒部6の下端側に連続した大きな大円筒部7とが一体に構成されている。大円筒部7は、下端側を開口した円筒形のホルダ凹部8を内部に構成しており、ここにターゲット14の出射側端部が差し込まれる(詳細は後述する)。すなわち、被検レンズ2の焦点距離は極端に短く、その焦点はホルダ凹部8の内部に位置している。
続いて、本実施形態に係るOTF測定装置について説明する。図2に示すように、OTF測定装置11は、機台12と、機台12上に設置され、複数個の被検体1をセット可能なレンズトレイ100をX軸方向およびY軸方向に移動させるXY移動テーブル13と、上端面にチャート45を設けたターゲット14と、ターゲット14の下端面から測定光を入射してチャート45を照射する測定光照射装置15と、被検レンズ2により投影(結像)されたチャート像を上方から撮像する撮像ユニット16と、撮像したチャート像を画像処理してOTF値を演算すると共に、本装置の各部を統括制御する制御装置(図示省略)と、を備えている。
さらに、OTF測定装置11には、フォーカシングのためにターゲット14を上下方向に微小移動させるフォーカス移動テーブル17と、得られたOTF値が規格外であると判定された被検体1をピックアップするためのピックアップ機構(図示省略)とが設けられている。フォーカス移動テーブル17は、機台12の支持ベース22(後述する)の下面に垂設したブラケット(図示省略)に固定され、他方、ピックアップ機構は、機台12上においてXY移動テーブル13を跨ぐように配設されている。
機台12は、チャンネル材で枠組みされたキャスタ付の機台本体(図示省略)と、機台本体上に載置され、XY移動テーブル13や撮像ユニット16等を支持するプレート状の支持ベース22とを有している。機台本体は、図示しないが、側板パネルと開閉扉とを有するキャビネット形式に構成され、内部に形成された収容室(図示省略)には、上記の測定光照射装置15やフォーカス移動テーブル17等が収容されている。
支持ベース22の下面には、フォーカス移動テーブル17が固定されるブラケットが垂設されている。また、支持ベース22の中央部には、測定光照射装置15に連なるターゲット14を挿入するためのターゲット開口23が形成されており、ターゲット14は、このターゲット開口23を介して、レンズトレイ100にセットされた被検体1に臨むようになっている(詳細は後述する)。なお、図示省略したが、支持ベース22上のXY移動テーブル13や撮像ユニット16等は、前面に外部からアクセスするための作業開口部を有する防護カバーにより上側から覆われている。
XY移動テーブル13は、レンズトレイ100が直接載置されるセットテーブル31と、セットテーブル31をX軸方向に移動させるX軸テーブル(図示省略)と、X軸テーブルを介してセットテーブル31をY軸方向に移動させるY軸テーブル(図示省略)と、を有しており、各テーブルは、モータ駆動により、セットテーブル31を介してレンズトレイ100を水平面内でX・Y軸方向に移動可能に構成されている。
セットテーブル31の表面には、Y軸方向に離間して一対の位置決めガイド32,32と、一対の位置決めガイド32,32に案内してX字軸方向にスライド装着したレンズトレイ100が突き当たる2本の位置決めピン33,33と、が設けられている。また、各位置決めガイド32には、レンズトレイ100を2本の位置決めピン33,33に突き当てた状態で固定する一対の固定片34,34が設けられている(図3参照)。すなわち、レンズトレイ100は、一対の位置決めガイド32,32により僅かに浮いた状態でスライドセットされ、2本の位置決めピン33,33と一対の固定片34,34とにより、水平面内でX・Y軸方向に位置決めセットされる。
一方、XY移動テーブル13は、制御装置からの制御を受けながら、セットテーブル31を、レンズトレイ100の導入(載せ換え)が行われるセット領域(図示省略)と、ターゲット14に臨む測定領域(図示省略)との間でX軸方向に往復移動させると共に、レンズトレイ100にセットされた複数の被検レンズ2がターゲット14に順次臨むように、測定領域内でX・Y軸方向に移動させる。
測定光照射装置15は、ハロゲンランプ等で構成され、測定光(白色光)を照射する光源51と、光源51とターゲット14の入射面43とを光接続する光ファイバ(バンドル)等で構成され、光源51からの測定光をターゲット14の入射面43に導くライトガイド52とで構成されている。なお、光源51の光路中にフィルターを介在させることで、特定の波長にフィルタリングした単色光を、測定光としてもよい。
詳細は後述するが、光源51からの測定光が、ライトガイド52を介してターゲット14の入射面43に入射し、さらに、その出射面44に設けられたチャート45に照射することで、被検レンズ2によりチャート像が投影される。
撮像ユニット16は、複数台のCCDカメラ61と、各CCDカメラ61の前方に配設され、被検レンズ2により投影されたチャート像をCCDカメラ61のCCD受光面に結像させる複数の結像レンズ62と、複数台のCCDカメラ61および複数の結像レンズ62が着脱自在に取り付けられるカメラ装着ドーム63と、上記の支持ベース22上に設けられ、カメラ装着ドーム63を支持するカメラスタンド(図示省略)とを有している。
カメラスタンドは、図示しないが、中央に円形のカメラ取付開口が形成された取付フレームと、取付フレームの四隅を支持する4本の支柱とを有している。また、カメラ装着ドーム63は、ドーム(略半球面)形状を有し、カメラスタンドのカメラ取付開口に対し、上を凸にした姿勢で装着可能に構成されている。すなわち、カメラ装着ドーム63の外周部と、カメラ取付開口の縁部とが、複数箇所において螺着され、装着される。
カメラ装着ドーム63は、ドーム形状の異なる複数種のものが用意されており、カメラスタンドに装着した際に、ドームの中心点が、セットされた被検レンズ2の瞳位置となるようなドーム形状のカメラ装着ドーム63を選択することで、多品種の被検レンズ2に対応可能となっている。
カメラ装着ドーム63には、最大9個のCCDカメラ61を取付可能であり、9個のカメラ取付開口が形成され、そのうち1個は、カメラ装着ドーム63の頂点位置に配置され、残りの8個は、4個ずつ同心円上に、それぞれ周方向に均等分散し且つ互いに周方向に同位置に配置されている。そして、各カメラ取付開口に対し、CCDカメラ61が、その光軸がドーム表面に略垂直になるように取り付けられる。そのため、被検レンズ2の瞳位置と各CCDカメラ61の光軸とが重なるようになる。
本実施形態では、撮像ユニット16により、各被検レンズ2について、投影された中心ポイント像および4個の周辺ポイント像(後述する)をそれぞれ撮像できるように、5台のCCDカメラ61を、頂点箇所と、外側の円周上の4箇所との計5箇所のカメラ取付開口に搭載する。すなわち、5台のCCDカメラ61のうち、頂点箇所に取り付けられたものは、中心ポイント像を撮像し、その外側の円周上に位置するものは、対応する周辺ポイント像を撮像する。したがって、被検レンズ2の5つの測定箇所におけるOTF値を一括して測定することができ、被検レンズ2全体の結像性能を迅速且つ効率良く検査することができる。
フォーカス移動テーブル17は、ブラケットに固定したスライドガイド71と、スライドガイド71に設けたスライダ72と、スライダ72に固定され、ライトガイド52の先端部(出射側端部)を着脱自在に装着するガイドホルダ73を有し、モータ駆動により、ガイドホルダ73を介してライトガイド52の先端に接続されたターゲット14を上下方向に微小移動可能に構成されている。
フォーカス移動テーブル17は、制御装置からの制御を受けて、ターゲット14の上端面に設けられたチャート45が、被検レンズ2のベストフォーカス位置および所定のデフォーカス位置にそれぞれ位置するように、ターゲット14を微小移動させる。
図3に示すように、レンズトレイ100は、複数個の被検体1がセットされるトレイ本体101と、トレイ本体101をセットするための浅溝を形成した枠体102と、枠体102の辺部の左右両端に設けた一対のハンドル103,103とを有している。左右のハンドル103,103は、例えば、オペレータが装置外で複数個の被検体1をレンズトレイ100にセットした後、これをセットテーブル31に載せ込む際に、手持ちするための部位となる。
また、枠体102には、一対のハンドル103,103とは反対側の辺部に、上記したセットテーブル31の一対の位置決めピン33,33に当接する一対の位置決め凹部104,104が形成されている。すなわち、トレイ本体101は、枠体102を介して上記のセットテーブル31に位置決めされ且つセット(固定)される。
トレイ本体101は、最大32個の被検体1をセット可能に構成されており、それぞれ被検体1を位置決め状態でセットする32個のセット凹部106がX軸方向に8個ずつ列設(Y軸方向に4列)されている。さらに、各セット凹部106に隣接するようにして、それぞれ被検体1を仮置きするための32個の仮置き凹部107がX軸方向に8個ずつ列設(Y軸方向4列)されている。なお、仮置き凹部107は、図3のみに示す。
図4に示すように、トレイ本体101は、略長方形の載置プレート111と、載置プレート111と同サイズに形成され、載置プレート111の表面に重合(ねじ接合)した位置決めプレート112とから構成されている。
載置プレート111は、ステンレス製でやや厚め(例えば10mm)の板材で構成され、ターゲット14からの投影光を導入する円形の投影開口121が8個ずつ列設(4列)され、各投影開口121の表側縁部121aを被検体1の載置面として、最大32個の被検体1が表面に載置される。また、載置プレート111の表面111aは、ラップ加工等の平面度出し加工が施されており、高平面度(例えば5μm以下)に調整されている。
各投影開口121は、載置プレート111の表面111aに開口した細径の小径孔123と、小径孔123より大径に形成され、且つ小径孔123連通して裏面に開口した大径孔124とから構成されている。小径孔123は、その表側縁部121aに被検体1が載置されるように、レンズホルダ3の大円筒部7よりも小径に形成されていると共に、ターゲット14の出射側端部が差し込まれるように、ターゲット14よりも大径に形成されている。このため、チャート45を、載置プレート111の裏面よりも表側(被検レンズ2側)に位置させることができ、焦点距離が極端に短い被検レンズ2に対しても、チャート像を適切に投影することができる。
なお、大径孔124は、本実施形態のターゲット14に代えて、チャートを形成したチャート板と、光源からの測定光を均一化する拡散板とを、金属製の筒状ケースに収容したターゲットのように、小径孔123よりも大径のターゲットを使用する場合に用いられる。すなわち、この場合、筒状ケースの先端面を、小径孔123の裏側縁部121bに当接させるようにして、ターゲットを大径孔124まで挿入する。したがって、本実施形態のターゲット14のみを使用する場合には、上記の投影開口121を、表面111aから裏面まで同径の貫通孔で形成してもよい。
一方、位置決めプレート112は、樹脂製でレンズホルダ3の大円筒部7の高さと略同一寸法の厚さの板材で構成され、載置プレート111の32個の投影開口121に対応して、32個の位置決め開口126が形成されると共に、各位置決め開口126に隣接して、32個の仮置き開口(図示省略)が形成されている。すなわち、32個の位置決め開口126および32個の仮置き開口を、それぞれ8個ずつ4例に配列し、8個の位置決め開口126から成る列と、8個の仮置き開口から成る列とを、交互に並べて形成している。
各位置決め開口126は、レンズホルダ3の大円筒部7よりも僅かに大径の円形に形成されている。そして、載置プレート111に位置決めプレート112が重合された状態では、位置決め開口126の内周面126aと、載置プレート111の表面111aとで、上記のセット凹部106が構成され、ここに各被検体1が位置決め状態でセットされる。
さらに、上記のように、32個の被検体1の載置面となる載置プレート111の表面が、平面度が出るように調整されていることで、32個の被検体1がそれぞれ載置される32個の投影開口121の表側縁部121aを、相互に平行に形成することができる。このため、32個の被検体1(被検レンズ2)は、互いに平行な状態でセットされることになる。したがって、複数の被検レンズ2について、セット位置による測定誤差が生ずることがない。
一方、各仮置き開口は、一辺がレンズホルダ3の大円筒部7よりもやや長い略正方形に形成されている。そして、載置プレート111に位置決めプレート112が重合された状態では、仮置き開口の内周面と、載置プレート111の表面111aとで、上記の仮置き凹部107が構成され、ここに各被検体1が仮置きされる。
図1に示すように、ターゲット14は、上記のライトガイド52の先端に接続された円筒形の光導波部材41と、光導波部材41の外周面に被膜した遮光膜体42とで構成されている。
光導波部材41は、白ガラス等で構成されており、ライトガイド52に接続され光源51からの測定光を入射する入射面43と、チャート45を形成した出射面44とを有している。さらに、光導波部材41の光路中間部には、オパールガラス等で構成された光拡散部材46が、一体に組み込まれている。これによれば、光源51からの測定光が一様に拡散された状態で、チャート45に照射されるため、出射面44で照度ムラのない均一なチャートパターンを形成することができ、OTF値測定の信頼性を向上させることができる。
チャート45は、9個の十字スリット(後述する1個の中心スリット45a、4個の内周スリット45bおよび4個の外周スリット45c)から成り、出射面44に形成した金属膜に対し、エッチング処理等によりパターン形成したものである。この金属膜は、例えばクロム蒸着膜により構成されており、内面が鏡面となると共に、厚さが0.8μmに形成されている。これによれば、薄い金属膜にチャート45がパターン形成されるため、適切なチャート像を投影することができる。なお、この金属膜は、金属蒸着法のほか、無電解めっき、スパッタ法等により形成してもよい。
さらに、チャート45を十字スリット45a,45b,45cで構成したことで、被検レンズ2の各測定箇所におけるサジタル方向(放射方向)のOTF値とメリディオナル方向(同心円方向)のOTF値とを求めることができる。
9個の十字スリット45a,45b,45cは、出射面44の中心に形成された中心スリット45a(中心ポイント)と、その円周上に周方向に均等分散して形成された4個の内周スリット45b(周辺ポイント)と、4個の内周スリット45bと同心円上に周方向に均等分散して形成された4個の外周スリット45c(周辺ポイント)とから構成され、4個の内周スリット45bと、4個の外周スリット45cとは、周方向において同位置に形成されている。つまり、9個の十字スリット45a,45b,45cは、上記のカメラ取付開口の配置と対応している。なお、各内周スリット45bの径方向に延びるスリットは、各外周スリット45cの径方向に延びるスリットと連続している。
4個の内周スリット45bは、小サイズ(例えば1/7インチ)のCCD用の被検レンズ2に対応し、4個の外周スリット45cは、大サイズ(例えば1/4インチ)のCCD用の被検レンズ2に対応している。すなわち、前者の被検レンズ2のOTF値を測定する場合には、中心スリット45aがその被検レンズ2の光軸中心に投影されると共に、内周スリット45bが被検レンズ2の光軸中心の周縁部(例えば、有効画素範囲の最外周から90%の位置)に投影され、後者の被検レンズ2のOTF値を測定する場合には、中心スリット45aがその被検レンズ2の光軸中心に投影されると共に、内周スリット45bが被検レンズ2の光軸中心の周縁部に投影される。これにより、1つのターゲット14により2種類の被検レンズ2に対応することができる。
一方、遮光膜体42は、内面が鏡面となる金属膜(クロム)で構成されている。この金属膜は、出射面44に形成した上記の金属膜と同様に、金属蒸着法により形成したものであるが、この場合も、無電解めっきやスパッタ法等の他の方法を用いることができる。なお、金属膜をクロムで構成することで、遮光膜体42を薄く且つ高強度に形成することができる。
そして、光導波部材41の外周面を内面が鏡面となる金属膜(遮光膜体42)で覆うと共に、上記のように、光導波部材41の出射面44を内面が鏡面となる金属膜で覆うことで、光導波部材41の内面の光反射率を簡易に高めることができる。このため、入射面43から入射した測定光を、効率良く出射面44に伝達することができ、光源51の消費電力を抑えることができる。しかも、入射面43から入射した測定光は、金属膜による反射を繰り返して出射面44に到達する。このため、出射面44で照度ムラのない均一なチャートパターンを形成することができると共に、出射面44からの測定光は、角度依存性のない配向特性をもつことができる。したがって、OTF値の測定精度を向上させることができる。
さらに、ターゲット14を、出射面44にチャート45を形成した光導波部材41に対し、その外周面を遮光膜体42で覆うようにしたことで、ターゲット14全体の径は、光導波部材41の径とほぼ等しくなるため、チャート板を筒状ケースに組み込むような場合に比べ、ターゲット14を極力細径にすることが可能となる。
ピックアップ機構は、図示しないが、被検体1を吸着保持するレンズ吸着ハンドと、レンズトレイ100の各セット凹部106とこれに対応する各仮置き凹部107との間で、レンズ吸着ハンドを介して、被検体1を移動させるレンズ移動機構と、を有している。
そして、ピックアップ機構は、制御装置により、測定対象の被検レンズ2のOTF値が規格外であると判定された場合に、セット凹部106にセットされたその被検体1を、レンズ吸着ハンドにより吸着保持してセット凹部106から取り出すと共に、対応する仮置き凹部107に仮置きする。これにより、規格適合の被検レンズ2と規格外の被検レンズ2とを容易に識別することができ、使い勝手を向上させることができる。
制御装置は、図示省略したが、キーボードやモニタ等を備えたパソコンで構成されており、プログラム記憶部と、OTF演算処理部と、画像表示処理部と、入出力制御部と、制御統括部とを有している。
プログラム記憶部は、ハードディスク等で構成され、OTF値を測定する測定条件のデータ、OTF値を演算処理するためのプログラム、OTF値の測定結果を画像によって出力するためのプログラム、OTF測定装置11の各部を制御するための制御プログラム等を記憶している。
OTF演算処理部は、CCDカメラ61から送られてくる撮像データ、およびプログラム記憶部に記憶されたデータやプログラムに基づいて、OTF値の演算処理を実行する。すなわち、チャート像の光強度分布をフーリエ変換してOTF値を求める。また、画像表示処理部は、CPUやVRAM等で構成され、モニタにOTF値の測定条件や測定結果等の表示を行うと共に、画像情報を記憶する。
入出力制御部は、各種周辺回路とのインタフェース信号を取り扱うための論理回路により構成されており、例えば、キーボードからの入力データやCCDカメラ61からの撮像データ等を制御装置内に取り込むと共に、OTF測定装置11の各部を制御するのに必要な制御データを各部に出力し、画像表示処理部からの画像データ等をモニタに出力する。また、制御統括部は、CPUによって構成され、制御装置全体の処理動作を制御する。
ここで、本実施形態のOTF測定装置11による一連の測定動作について説明する。まず、オペレータは、OTF測定装置11から取り出したレンズトレイ100に、32個の被検体1をセットする。そして、オペレータは、作業開口部を介して、レンズトレイ100を装置に導入し、トレイセット領域に位置するセットテーブル31上にこれを載置する。
続いて、オペレータが制御装置から測定開始の指示をすると、XY移動テーブル13により、レンズトレイ100をトレイセット領域から測定領域へ移動し、最初に測定される被検体1、つまり1列目・1段目のセット凹部106にセットされた被検体1を、ターゲット14の直上に臨ませる。
次に、フォーカス移動テーブル17により、ターゲット14を投影開口121を介してレンズホルダのホルダ凹部8に挿入させると共に、ターゲット14を被検レンズ2のフォーカス位置まで移動させる。その状態で、撮像ユニット16の5台のCCDカメラ61を用いて、被検レンズ2により投影されたチャート像を撮像し、フォーカス位置におけるOTF値を測定する。さらに、フォーカス移動テーブル17により、フォーカス位置から所定の距離ピッチでターゲット14を移動(デフォーカス)させ、その都度、OTF値を測定する。
このようにして得られたフォーカス位置、および複数のデフォーカス位置におけるOTF値から、各測定箇所におけるOTF−デフォーカス特性図を作成し、モニタに表示すると共に、規格に適合しているか否かを判定する。
規格に適合していると判定された場合は、フォーカス移動テーブル17により、一旦、ターゲット14をレンズトレイ100から退避させると共に、XY移動テーブル13により、次に測定される被検体1、つまり1列目・2段目のセット凹部106にセットされた被検体1を、ターゲット14の直上に臨ませる。規格に適合していないと判定された場合は、ピックアップ機構により、被検体1をセット凹部106から仮置き凹部107に移した後、同様にして、次の測定対象となる被検体1をターゲット14の直上に臨ませる。なお、万一、規格外の被検レンズ2の仮置き(自動排出)に失敗した場合は、モニタに警告表示をするようになっている。
以下、同様にして、レンズトレイ100にセットされたすべての被検レンズ2について、順次測定を行う。レンズトレイ100上のすべての被検レンズ2について測定が終了すると、XY移動テーブル13により、レンズトレイ100を測定領域からトレイセット領域へ移動する。最後に、オペレータが、作業開口部からレンズトレイ100を取り出して、一連の測定処理が終了する。
以上のように、本実施形態のOTF測定装置11によれば、チャート45を形成したターゲット14を極力細径にすることができる。したがって、ホルダ凹部8を有するレンズホルダ3に対し、ホルダ凹部8にターゲット14の出射側端部を挿入させることができるため、被検レンズ2のCCD受光面にチャート45を位置させた状態で、適切に測定を行うことができる。
(a)はターゲットおよび被検体の模式的な正面図であり、(b)はターゲットの平面図である。 OTF測定装置の模式的な正面図である。 セットテーブルおよびレンズトレイの模式的な正面図である。 レンズトレイの模式的な平面図である。
符号の説明
2…被検レンズ 3…レンズホルダ 14…ターゲット 16…撮像ユニット 41…光導波部材 42…遮光膜体 43…入射面 44…出射面 45…チャート 45a…中心スリット 45b…内周スリット 45c…外周スリット 46…光拡散部材

Claims (6)

  1. レンズホルダに保持された被検レンズにより、ターゲットに設けたチャートを撮像手段に投影すると共に、投影されたチャート像を前記撮像手段により撮像し、且つこれを画像処理して前記被検レンズのOTF値を測定するOTF測定装置において、
    前記ターゲットは、
    光源からの測定光を入射する入射面および前記チャートを形成した出射面を有する光導波部材と、
    前記光導波部材の外周面に被膜した遮光膜体と、
    を備えたことを特徴とするOTF測定装置。
  2. 前記遮光膜体は、少なくとも内面が鏡面となる金属膜で構成され、
    前記チャートは、少なくとも内面が鏡面となる金属膜にパターン形成されていることを特徴とする請求項1に記載のOTF測定装置。
  3. 前記チャートは、厚さが1μm以下である金属膜にパターン形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のOTF測定装置。
  4. 前記光導波部材の光路中間部には、光拡散部材が一体に組み込まれていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のOTF測定装置。
  5. 前記チャートは、前記被検レンズにより、その光軸中心に投影される中心ポイントと、前記光軸中心の周縁部に投影される複数の周辺ポイントと、から成り、
    前記撮像手段は、投影された中心ポイント像および複数の周辺ポイント像に対応して設けた複数のカメラで構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のOTF測定装置。
  6. 前記被検レンズによる前記チャートの投影は、逆投影法により行われることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のOTF測定装置。
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