JP2022149823A - シリンダヘッドのコンタミ除去方法 - Google Patents

シリンダヘッドのコンタミ除去方法 Download PDF

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Tomohiro Fukuchi
敏之 千田
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Abstract

Figure 2022149823000001
【課題】バルブの開閉動作を個別に制御可能とし、これによりシリンダヘッド内のコンタミを効果的に除去する。
【解決手段】シリンダヘッド1内に残存したコンタミを除去するに際し、シリンダヘッド1のポート2,3を開閉可能な位置に複数のバルブ4,5を組み込むと共に、各バルブ4,5のステム部4a,5aの側に複数の直動アクチュエータ13,14を配置する。そして、各直動アクチュエータ13,14の駆動により、複数のバルブ4,5のうち一以上のバルブ4,5に往復動のための駆動力を付与して、一以上のバルブ4,5を往復動させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリンダヘッドのコンタミ除去方法に関する。
自動車等のエンジンを構成するシリンダヘッドには、燃焼室に開口した吸気ポート及び排気ポートが設けられる。これらのポートは、シリンダヘッドの所定位置に配設されたバルブにより開閉される。各ポートの開口部のうち、バルブの傘部が着座する部分には、環状のバルブシートが取付けられる。また、シリンダヘッドの、バルブのステム部が往復動する部分には、筒状のバルブガイドが取付けられる。これらの部品のシリンダヘッドへの取付けは、主に圧入により行われる(例えば、特許文献1を参照)。
特開2009-233813号公報
ところで、シリンダヘッドの製造過程(シリンダヘッドの加工工程やバルブシート等の組付け工程)で、切粉や摩耗粉等のコンタミが不可避的に発生する。このコンタミは、例えばバルブの傘部とバルブシートとの間に噛み込むことで、バルブの開閉動作が阻害される。そのため、シリンダヘッドの加工及び組付けが一通り終了した段階で、コンタミを除去することが望ましい。
ここで、シリンダヘッド内のコンタミを除去する方法として、例えばシリンダヘッド上にカムシャフトを模した形状のダミーカムシャフトを搭載し、搭載したダミーカムシャフトをベルトによりモータと連動させ、モータの駆動でダミーカムシャフトを軸回転させることにより、ダミーカムシャフトに設けられた複数のカムに当接した状態のバルブを往復動させる方法(ホッピングとも称される。)が考えられる。
しかしながら、この方法だと、バルブによるポートの開閉タイミングが、対応するダミーカムシャフト(のカム)の形状に依存するため、開閉タイミングを個別に調整することができない。また、ダミーカムシャフトを用いた方法だと、全てのバルブに対して開閉動作を行わせることになるため、例えば切粉の付着などコンタミの残存が強く疑われる特定のポートに対して集中的にバルブの開閉動作を行ってコンタミの除去を行いたい場合であっても、他のバルブにまで不要な開閉動作を強いることになり、無駄が生じる。また、ダミーカムシャフトの形状の特性上、バルブの動作パターンが実際の吸排気に準じた開閉パターンに限定されるため、コンタミを除去するための最適な動作パターンとする調整を行うことができないといった問題もある。
以上の事情に鑑み、本明細書では、バルブの開閉動作を個別に制御可能とし、これによりシリンダヘッド内のコンタミを効果的に除去することを、解決すべき技術課題とする。
前記課題の解決は、本発明に係るシリンダヘッドのコンタミ除去方法によって達成される。すなわち、この除去方法は、シリンダヘッド内に残存したコンタミを除去するための方法であって、シリンダヘッドのポートを開閉可能な位置に複数のバルブを組み込むと共に、各バルブのステム部の側に複数の直動アクチュエータを配置し、各直動アクチュエータの駆動により、複数のバルブのうち一以上のバルブに往復動のための駆動力を付与して、一以上のバルブを往復動させる点をもって特徴付けられる。
本発明に係るシリンダヘッドのコンタミ除去方法では、複数の直動アクチュエータを各バルブのステム部の側に配置して、各直動アクチュエータの駆動により一以上のバルブに往復動のための駆動力を付与して当該バルブを往復動させるようにしたので、バルブの開閉動作を個別に行うことが可能となる。よって、必要なバルブについてのみ開閉動作を行わせることが可能となる。また、直動アクチュエータの駆動を制御することで、バルブの開閉動作についても容易に制御することができる。よって、切粉の除去に最適な動作パターンでバルブの開閉動作を行わせることが可能となる。以上より、本発明によれば、シリンダヘッド内のコンタミを効果的に除去することが可能となる。
また、本発明に係るシリンダヘッドの除去方法において、直動アクチュエータとして、各バルブのステム部側にバルブと同数のエアシリンダを配置し、エアシリンダの駆動により、対応するバルブを往復動させてもよい。
本発明のように、ポート開閉用バルブの往復動であれば、それほど大きな駆動力を必要としないため、シンプルな構造でメンテナンスも容易な直動アクチュエータであるエアシリンダを問題なく採用することができる。また、エアシリンダであればコンパクトでかつ安価に入手可能なので、バルブと同数(例えば6~8個)のエアシリンダを配置しても設置スペースが圧迫されるおそれはない。また、設備コストの高騰を抑えることができる。
また、この場合、本発明に係るシリンダヘッドのコンタミ除去方法において、エアシリンダのピストンとバルブのステム部とを連結した状態で、エアシリンダのピストンを往復動させることで、ピストンと同期してバルブを往復動させてもよい。
あるいは、本発明に係るシリンダヘッドのコンタミ除去方法において、複数のバルブをスプリングと共にシリンダヘッドのポートを開閉可能な位置に組み込んだ状態で、エアシリンダのピストンを伸長させてバルブをポートが開く向きに移動させると共に、ピストンを収縮させて、バルブのステム部からピストンを離すことで、スプリングの付勢力によりバルブをポートが閉じる向きに移動させてもよい。
このようにシリンダのピストンとバルブのステム部とを連結することによって、ピストンの動作とバルブの動作を完全に同期させることができる。そのため、例えば二種類以上のバルブを具備したシリンダヘッドが混在する場合であっても、バルブの長さに応じて適切なストローク量を設定することができる。これにより、バルブの長さによらず、ポートが閉じ切る位置までバルブを移動させることができるので、バルブの傘部を確実にバルブシートに衝突させて、バルブ又はシリンダヘッド表面に付着しているコンタミを脱落させることが可能となる。また、ピストンとバルブを連結することによって、バルブのストローク速度を容易に制御することができるので、例えばバルブの閉動作の際、移動速度を調整することで、バルブの傘部がバルブシートに必要以上に強く衝突する事態を回避して、コンタミを確実に除去しつつも、傘部又はバルブシートの損傷を防止することが可能となる。
また、複数のバルブをスプリングと共にシリンダヘッドのポートを開閉可能な位置に組み込んだ状態で、エアシリンダのピストンを伸長させてバルブの開閉動作を図る構成とした場合には、コンタミ除去作業の後、バルブを組み直すことなく、そのままワークとなるシリンダヘッドをリークテスト工程に導入することができる。そのため、コンタミ除去からリークテストまでの一連の工程を短時間で効率よく実施することが可能となる。
以上のように、本発明に係るシリンダヘッドのコンタミ除去方法によれば、バルブの開閉動作を個別に制御することができるので、シリンダヘッド内のコンタミを効果的に除去することが可能となる。
本発明の第一実施形態に係るシリンダヘッドのコンタミ除去方法の概要を示す一部断面図である。 第一実施形態に係るコンタミ除去方法の一例を説明するための一部断面図で、シリンダによりバルブをポートが開く向きに移動させた状態を示す一部拡大断面図である。 第一実施形態に係るコンタミ除去方法の一例を説明するための一部断面図で、シリンダによりバルブをポートが閉じる向きに移動させた状態を示す一部拡大断面図である。 本発明の第二実施形態に係るシリンダヘッドのコンタミ除去方法の概要を示す一部断面図である。 第二実施形態に係るコンタミ除去方法の一例を説明するための一部断面図で、エアシリンダによりバルブをポートが開く向きに移動させた状態を示す一部拡大断面図である。 第二実施形態に係るコンタミ除去方法の一例を説明するための一部断面図で、エアシリンダによりバルブをポートが閉じる向きに移動させた状態を示す一部拡大断面図である。
以下、本発明の第一実施形態に係るシリンダヘッドのコンタミ除去方法の内容を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係るシリンダヘッドのコンタミ除去方法の概要を示している。すなわち、図1は、所定の加工を終えたシリンダヘッド1に対して、コンタミ除去装置10を用いて、シリンダヘッド1内部に残存した切粉などのコンタミを取り除くための構成の一例を示している。ここで、コンタミ除去装置10は、基部11と、シリンダヘッド1を基部11の所定位置に保持する保持部12と、基部11の所定位置に保持された状態のシリンダヘッド1に対して所定の位置に設置される直動アクチュエータとしてのエアシリンダ13,14とを具備する。本実施形態では、コンタミ除去装置10は、シリンダヘッド1のポート2,3内にエアを吹付けるためのエア吹付け部15,16をさらに具備する。
保持部12は、例えば基部11の下方に搬入されたシリンダヘッド1を基部11との間で挟持することによりシリンダヘッド1を基部11の所定位置に保持可能とするもので、本実施形態では、昇降可能な挟持部17を有する。すなわち、ワークとしてのシリンダヘッド1を基部11直下に導入する時点では、図1中の二点鎖線で示す位置に挟持部17を下降させておき、シリンダヘッド1が基部11直下の所定位置に導入された後、挟持部17を図示しないリフタにより上昇させて、シリンダヘッド1を基部11と挟持部17とで上下方向に挟持する。これにより、シリンダヘッド1を基部11に対して所定の位置及び姿勢で保持可能としている。
エアシリンダ13,14は、シリンダヘッド1に組み込まれた複数のバルブ4,5のステム部4a,5a側に配設される。本実施形態では、シリンダヘッド1に組み込まれたバルブ4,5と同じ数のエアシリンダ13,14が、基部11から立設した立設部18にそれぞれ取り付けられている。すなわち、3気筒のエンジンに対応して左右各三個のポート2,3並びにバルブ4,5が設けられる場合、左右で各三つのエアシリンダ13,14が配設される。この際、立設部18に対するエアシリンダ13,14のシリンダ本体13a,14aの取付け高さを調整可能に構成することにより、各エアシリンダ13,14のピストン13b,14bとバルブ4,5との当接位置を調整してもよい。
また、本実施形態では、エアシリンダ13,14のピストン13b,14b先端に、ロッド状の延長部19,20が固定されている。そして、この延長部19,20の先端と各バルブ4,5のステム部4a,5aの端部とを連結することにより、各エアシリンダ13,14のピストン13b,14bと対応するバルブ4,5とが同期して一体的に移動可能とされている。
エアシリンダ13,14は、例えば複動型のエアシリンダであって、各エアシリンダ13,14の第一ポート13c,14cと第二ポート13d,14dがそれぞれ切替え弁21,22に接続されている。また、各切替え弁21,22にはコンプレッサなどのエア供給源23が接続されている。ここで、各切替え弁21,22は例えば電磁弁であり、制御部24により電気的に制御可能とされる(図1を参照)。この場合、制御部24からの指令により、複数のエアシリンダ13,14の少なくとも一部にエア供給源23から圧縮エアが供給されて、対応するバルブ4(5)が開閉何れか一方の動作を行うように、各切替え弁21,22の切替え動作が行われる。
エア吹付け部15,16は、図示しないエア供給源と配管25,26を介して接続されており、シリンダヘッド1の各ポート2,3の第一開口部(燃焼室6から遠い側の開口部)2a,3aにそれぞれ取り付けられる。そして、各エア吹付け部15,16に開口したエア吹付け口15a,16aからエアをポート2,3内に吹付け可能としている。もちろん、エアシリンダ13,14に用いるエア供給源23を、エア吹付け部15,16のエア供給源として用いてもよい。
ここで、シリンダヘッド1は、シリンダブロック(図示は省略)側を下側、カムシャフト側を上側とした姿勢で、基部11の下方所定位置に保持される。シリンダヘッド1の各ポート2,3の第二開口部(燃焼室6に近い側の開口部)2b,3bには、バルブシート7a,7bが取り付けられると共に、各ポート2,3とカムシャフト側空間とを連通する連通穴8a,8bにはそれぞれバルブガイド9a,9bが取り付けられている。この場合、各バルブ4,5のステム部4a,5aをバルブシート7a,7b側からバルブガイド9a,9bに挿入し、挿入したステム部4a,5aの先端をエアシリンダ13,14のピストン13b,14b(ここではピストン13b,14b先端に固定された延長部19,20)に連結することで、コンタミ除去装置10に対するシリンダヘッド1及びバルブ4,5の取付けが完了する。
なお、バルブシート7a,7bとバルブガイド9a,9bのシリンダヘッド1に対する取付け手段は任意であり、例えば圧入によりバルブシート7a,7bとバルブガイド9a,9bとがシリンダヘッド1に固定される。
次に、上記構成のコンタミ除去装置10を用いたシリンダヘッド1のコンタミ除去方法の一例を説明する。
まず図1に示すように、シリンダヘッド1を基部11及び挟持部17で所定の位置及び姿勢に保持する。また、シリンダヘッド1の所定位置に組み込まれた状態の複数のバルブ4,5とエアシリンダ13,14とを連結する。然る後、複数のエアシリンダ13,14のうち所定の一以上のエアシリンダ13(14)を駆動して、対応する所定の一以上のバルブ4(5)を所定の向きに移動させる。ここでは、例えば全てのエアシリンダ13,14を駆動して、ピストン13b,14bを伸長する向きにストロークさせることで、対応する全てのバルブ4,5をポート2,3が開く向きに移動させる。これにより、各バルブ4,5の傘部4b,5bがバルブシート7a,7bから遠ざかる向きに移動し、各ポート2,3の第二開口部2b,3bが開いた状態となる(図2を参照)。
然る後、全てのエアシリンダ13,14を駆動して、ピストン13b,14bを収縮する向きにストロークさせることで、対応する全てのバルブ4,5をポート2,3が閉じる向きに移動させる。これにより、各バルブ4,5の傘部4b,5bが、バルブシート7a,7bに衝突するので(図3を参照)、衝突箇所に付着していた切粉などのコンタミが当該箇所から脱落し得る。また、衝突時の振動で、バルブ4,5又はバルブ4,5と接触しているシリンダヘッド1、バルブシート7a,7b、及びバルブガイド9a,9bの表面に付着していた切粉などのコンタミが当該表面から脱落し得る。
上述したバルブ4,5の往復動(ポート2,3の開閉動作)を繰り返すことで、バルブ4,5、シリンダヘッド1、バルブシート7a,7b、又はバルブガイド9a,9bの表面に衝撃、振動、摺動摩擦力等が繰り返し付与される。その結果、当該表面に付着していた切粉等のコンタミが効果的に除去され得る。また、本実施形態のように、全てのバルブ4,5を同時に繰り返し往復動させることで、短時間でコンタミの除去作業が完了し得る。
上述したコンタミ除去作業が完了した後、シリンダヘッド1は、例えば隣接するリークテスト工程に搬送され、所定のリークテスト装置によりシリンダヘッドの吸排気に関するリークテストを実施する。ここで、問題なしと判定された場合は、次工程に搬送される。また、何らかの理由でリークテストの結果が基準に満たなかった場合、例えば上述したコンタミ除去工程(コンタミ除去装置10)にシリンダヘッド1が差し戻され、再度のコンタミ除去が行われる。
以上述べたように、本実施形態に係るシリンダヘッド1のコンタミ除去方法によれば、直動アクチュエータとしてのエアシリンダ13,14により、バルブ4,5の開閉動作を個別に行うことが可能となる。よって、必要なバルブ4(5)についてのみ開閉動作を行わせることが可能となる。また、エアシリンダ13,14の駆動を制御部24で制御することで、バルブ4,5の開閉動作についても容易に制御することができる。よって、例えば全てのバルブ4,5について同時に往復動させるなど、切粉等の除去に最適な動作パターンでバルブ4,5の開閉動作を行わせることが可能となる。以上より、本実施形態に係るコンタミ除去方法によれば、シリンダヘッド1内のコンタミを効果的に除去することが可能となる。
また、本実施形態では、エアシリンダ13,14のピストン13b,14bとバルブ4,5のステム部4a,5aとを連結することによって、ピストン13b,14bの動作とバルブ4,5の動作を完全に同期させることができる。そのため、例えば二種類以上のバルブ4,5を具備したシリンダヘッド1がラインに混在する場合であっても、例えばバルブ4,5の長さに応じてエアシリンダ13,14の適切なストローク量を設定することができる。これにより、バルブ4,5の長さによらず、ポート2,3の第二開口部2b,3bが閉じ切る位置までバルブ4,5を移動させることができるので、バルブ4,5の傘部4b,5bを確実にバルブシート7a,7bに衝突させて、バルブ4,5又はシリンダヘッド1表面に付着しているコンタミを脱落させることが可能となる。また、ピストン13b,14bとバルブ4,5を連結することによって、バルブ4,5のストローク速度を容易に制御することができるので、例えばバルブ4,5の閉動作の際、移動速度を調整することで、バルブ4,5の傘部4b,5bがバルブシート7a,7bに必要以上に強く衝突する事態を回避して、コンタミを確実に除去しつつも、傘部4b,5b又はバルブシート7a,7bの損傷を防止することが可能となる。
また、本実施形態では、エアシリンダ13,14の駆動を制御部24で制御すると共に、 エア吹付け部15,16を、シリンダヘッド1の各ポート2,3の第一開口部2a,3aにそれぞれ取り付けたエア吹付け部15,16によりエアをポート2,3内に吹付け可能とした。このように構成することによって、例えばバルブ4(5)とバルブシート7a,7bとの隙間が形成されたタイミングにエアの吹付けタイミングを合わせることができるので、エアの吹付けに最適な状態を自在に作り出すことができる。よって、エアの吹付けによるコンタミの除去効果を最大限に高めることが可能となる。
以上、本発明の第一実施形態について述べたが、本発明に係るコンタミ除去方法及びコンタミ除去装置は、その趣旨を逸脱しない範囲において、上記以外の構成を採ることも可能である。
図4は、本発明の第二実施形態に係るシリンダヘッドのコンタミ除去方法の概要を示している。本実施形態に係るコンタミ除去方法は、図1等に示す第一実施形態と主にバルブ4,5とエアシリンダ13,14との動力伝達構造、及びバルブ4,5の組み込み態様の二点で相違する。詳述すると、本実施形態では、複数のバルブ4,5をスプリング31,32と共にシリンダヘッド1のポート2,3を開閉可能な位置に組み込んだ状態のシリンダヘッド1が、コンタミ除去装置10の所定位置に保持されている。この場合、各バルブ4,5のステム部4a,5aのエアシリンダ13,14側端部には、フランジ部33,34が取り付けられており、このフランジ部33,34とシリンダヘッド1との間に、スプリング31,32が配設されている。
また、エアシリンダ13,14のピストン13b,14bに固定された延長部19,20の先端19a,20aは、例えば部分球面形状をなし、バルブ4,5のステム部4a,5aに取付けられたフランジ部33,34と当接した状態、又はフランジ部33,34から離れた状態を可能としている。なお、コンタミ除去装置10の上記以外の構成については、第一実施形態と同じであるので、詳細な説明を省略する。
上記構成のコンタミ除去装置10を用いたシリンダヘッド1のコンタミ除去方法は、例えば図4~図6に示すようにして行われる。
まず図4に示すように、シリンダヘッド1を基部11及び挟持部17で所定の位置及び姿勢に保持する。また、シリンダヘッド1の所定位置に組み込まれた状態の複数のバルブ4,5にエアシリンダ13,14の可動部(ここでは延長部19,20)先端を当接させた状態とする。然る後、複数のエアシリンダ13,14のうち所定の一以上のエアシリンダ13(14)を駆動して、対応する所定の一以上のバルブ4(5)を所定の向きに移動させる。ここでは、例えば全てのエアシリンダ13,14を駆動して、ピストン13b,14bを伸長する向きにストロークさせることで、対応する全てのバルブ4,5をポート2,3が開く向きに移動させる。これにより、各バルブ4,5のフランジ部33,34が延長部19,20に押込まれて、傘部4b,5bがバルブシート7a,7bから遠ざかる向きに移動し、各ポート2,3の第二開口部2b,3bが開いた状態となる(図5を参照)。
また、この場合、バルブ4,5のステム部4a,5aの周囲に配置したスプリング31,32がフランジ部33,34の移動に伴い圧縮され、スプリング31,32にフランジ部33,34をエアシリンダ13,14側に押し戻す向きの弾性復元力が蓄えられる(同じく図5を参照)。
然る後、全てのエアシリンダ13,14を駆動して、ピストン13b,14bを収縮する向きにストロークさせる。これにより、各バルブ4,5がエアシリンダ13,14から受けていた燃焼室6側への押込み力が減少又は解消される。また、延長部19,20がフランジ部33,34から離れるようにエアシリンダ13,14を収縮する向きにストロークさせることで、スプリング31,32に蓄えられていた男性復元力が解放され、フランジ部33,34を一体に有するバルブ4,5は燃焼室6から遠ざかる向きにストロークを開始する。これにより、各バルブ4,5の傘部4b,5bが、バルブシート7a,7bに衝突するので(図6を参照)、衝突箇所に付着していた切粉などのコンタミが当該箇所から脱落し得る。また、衝突時の振動で、バルブ4,5又はバルブ4,5と接触しているシリンダヘッド1、バルブシート7a,7b、及びバルブガイド9a,9bの表面に付着していた切粉などのコンタミが当該表面から脱落し得る。
以上述べたように、本実施形態に係るシリンダヘッド1のコンタミ除去方法によれば、直動アクチュエータとしてのエアシリンダ13,14により、必要なバルブ4(5)についてのみ開閉動作を行わせることが可能となる。また、エアシリンダ13,14の駆動を制御部24で制御することで、バルブ4,5の開閉動作についても容易に制御することができる。よって、例えば全てのバルブ4,5について同時に往復動させるなど、切粉等の除去に最適な動作パターンでバルブ4,5の開閉動作を行わせることが可能となる。以上より、本実施形態に係るコンタミ除去方法によれば、第一実施形態と同様、シリンダヘッド1内のコンタミを効果的に除去することが可能となる。
また、本実施形態のように、複数のバルブをスプリングと共にシリンダヘッドのポートを開閉可能な位置に組み込んだ状態で、コンタミの除去を行う場合には、コンタミ除去作業の後、バルブを組み直すことなく、そのままワークとなるシリンダヘッドをリークテスト工程に導入することができる。そのため、コンタミ除去からリークテストまでの一連の工程を短時間で効率よく実施することが可能となる。
また、以上の説明では、複数のバルブを同時にかつ同じ向きに移動させる場合を例示したが、もちろんこれ以外の動作態様をとることも可能である。例えば図示は省略するが、図1に示す構成において、一方のバルブ4のみを先に開き、然る後、一方のバルブ4の閉動作の開始に合わせて、他方のバルブ5を開く動作を行ってもよい。また、以上の説明では、一方のバルブ4全てを同時に移動させる場合を例示しているが、もちろん一部のバルブ4,5のみにつき、対応するエアシリンダ13,14の駆動により開閉動作を行わせてもよい。
また、以上の説明では、エアシリンダ13,14の駆動によりバルブ4,5の開閉動作を行う場合を例示したが、もちろんこれには限られない。例えば図示は省略するが、油圧シリンダなどエアシリンダ13,14以外の直動アクチュエータを適用することも可能である。
1 シリンダヘッド
2,3 ポート
4,5 バルブ
6 燃焼室
7a,7b バルブシート
8a,8b 連通穴
9a,9b バルブガイド
10 コンタミ除去装置
11 基部
12 保持部
13,14 エアシリンダ
13a,14a シリンダ本体
13b,14b ピストン
13c,14c 第一ポート
13d,14d 第二ポート
15,16 エア吹付け部
17 挟持部
18 立設部
19,20 延長部
21,22 切替え弁
23 エア供給源
24 制御部
25,26 配管
31,32 スプリング
33,34 フランジ部

Claims (3)

  1. シリンダヘッド内に残存したコンタミを除去するための方法であって、
    前記シリンダヘッドのポートを開閉可能な位置に複数のバルブを組み込むと共に、前記各バルブのステム部の側に複数の直動アクチュエータを配置し、
    前記各直動アクチュエータの駆動により、前記複数のバルブのうち一以上のバルブに往復動のための駆動力を付与して、前記一以上のバルブを往復動させる、シリンダヘッドのコンタミ除去方法。
  2. 前記直動アクチュエータとして、前記各バルブのステム部側に前記バルブと同数のエアシリンダを配置し、
    前記エアシリンダの駆動により、対応する前記バルブを往復動させる請求項1に記載のシリンダヘッドのコンタミ除去方法。
  3. 前記複数のバルブをスプリングと共に前記シリンダヘッドのポートを開閉可能な位置に組み込んだ状態で、前記エアシリンダのピストンを伸長させて前記バルブを前記ポートが開く向きに移動させると共に、
    前記ピストンを収縮させて、前記バルブのステム部から前記ピストンを離すことで、前記スプリングの付勢力により前記バルブを前記ポートが閉じる向きに移動させる請求項2に記載のシリンダヘッドのコンタミ除去方法。
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