JP2022149318A - 転がり軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】幅方向寸法を大きくすることなく、軸受空間への潤滑材の供給量の減少を抑制可能な転がり軸受を提供する。【解決手段】転がり軸受は、環状のシール部材17を備える。環状のシール部材17は外輪と内輪とに挟まれた軸受空間を閉じるように外輪と内輪との間に配置される。シール部材17の表面は、マーク19Mとしての第1部分と、第1部分の周囲に配置され第1部分に対して凹んでいる第2部分である凹部19Rとを含む。軸受空間には潤滑材が封入されている。軸受空間に封入される潤滑材の体積は、軸受空間の軸受全空間容積の20%以上であり、軸受空間の静止空間容積以下である。【選択図】図2
Description
本開示は転がり軸受に関するものであり、特にシール部材により空間が密封された密封型の転がり軸受に関するものである。
従来より、自動車用のトランスミッションまたは補機部品に使用される深溝玉軸受(転がり軸受)には、たとえばゴムシールと呼ばれるシール部材が装着されている。シール部材は、たとえば特開2014-25505号公報(特許文献1)に開示されている。シール部材は、深溝玉軸受などの軸受空間内への異物の侵入およびそれに伴う短寿命を防ぐ。シール部材には、その転がり軸受のトレサビリティを示す表示が記されている。つまりシール部材には社名、品名、原産国などが表示されている。
特開2014-25505号公報の転がり軸受は、保持器が転動体と対向する面と反対側の面が凸部を形成している。これにより、転がり軸受の軸方向(幅方向)の、保持器の凸部とシール部材との間隔が狭くなる。保持器とシール部材との間隔が狭くなれば、外輪と内輪とに挟まれた、潤滑材を供給可能な領域すなわち軸受空間の容積が減り、供給できる潤滑材の量が減る。潤滑材の量の減少による軸受部品の損傷を避けるためには、転がり軸受の幅方向の寸法を大きくすることが好ましい。しかし寸法を大きくすれば製造コストが高騰する場合がある。
本開示は上記の課題に鑑みなされたものである。その目的は、幅方向寸法を大きくすることなく、軸受空間への潤滑材の供給量の減少を抑制可能な転がり軸受を提供することである。
本開示に従った転がり軸受は、外輪と、内輪と、環状のシール部材とを備える。内輪は外輪の内側に外輪と間隔をあけて配置される。環状のシール部材は外輪と内輪とに挟まれた軸受空間を閉じるように外輪と内輪との間に配置される。シール部材の表面は、マークとしての第1部分と、当該第1部分の周囲に配置され第1部分に対して凹んでいる第2部分とを含む。軸受空間には潤滑材が封入されている。軸受空間に封入される潤滑材の体積は、軸受空間の軸受全空間容積の20%以上であり、軸受空間の静止空間容積以下である。
本開示によれば、幅方向寸法を大きくすることなく、軸受空間への潤滑材の供給量の減少を抑制可能な転がり軸受を提供できる。
以下、本実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る深溝玉軸受の構成を示す概略断面図である。図1を参照して、実施の形態1に係る転がり軸受である深溝玉軸受1は、外輪11と、内輪12と、複数の転動体13と、保持器14と、シール部材17とを主に備えている。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る深溝玉軸受の構成を示す概略断面図である。図1を参照して、実施の形態1に係る転がり軸受である深溝玉軸受1は、外輪11と、内輪12と、複数の転動体13と、保持器14と、シール部材17とを主に備えている。
外輪11には円環状の外輪軌道面11Aが形成されている。内輪12は、外輪11の内側に、外輪11と(径方向RAについて)間隔をあけて配置されている。内輪12には円環状の内輪軌道面12Aが形成されている。複数の転動体13は球体であり、その表面には転動面13Aが形成されている。外輪11、内輪12および転動体13は軸受部品であり、外輪軌道面11A、内輪軌道面12Aおよび転動面13Aは、これらの軸受部品の接触面である。転動体13は転動面13Aを有し、転動面13Aにおいて外輪軌道面11Aおよび内輪軌道面12Aの各々に接触する。複数の転動体13は、円環状の保持器14により周方向について互いに間隔をあけて配置されることにより、円環状の軌道上に転動自在に保持されている。保持器14には複数のポケット30と呼ばれる開口部が形成されており、複数のポケット30のそれぞれに転動体13が1個ずつ収納される。これにより、複数の転動体13が、外輪11などの円環形状の周方向に間隔をあけて保持される。
以上の構成により、深溝玉軸受1の外輪11および内輪12は、互いに相対的に回転可能となっている。つまり外輪11および内輪12は、図1中に左右方向に延びる一点鎖線で示す中心軸を中心として回転する。この中心軸の延びる方向を軸方向AXとする。また円環状の外輪11および内輪12の径の延びる方向は、図1中に上下方向に延びる一点鎖線で示す方向であり、この方向を径方向RAとする。外輪11などの軸受部品における径方向RAについての位置は、軸方向AXを示す中心軸からの距離である。
外輪11には第1シール溝20が形成されている。第1シール溝20は、外輪11の内周面(内径面)の、軸方向AXについての両端部(左右の端部)に形成されている。一方、内輪12には第2シール溝21が形成されている。第2シール溝21は、内輪12の外周面(外径面)の、軸方向AXについての両端部(左右の端部)に形成されている。
シール部材17は、外輪11と内輪12とに挟まれた軸受空間を閉じるように、外輪11と内輪12との間に配置されている。つまり、内輪12は外輪11と径方向RAについて間隔をあけて配置されるため、外輪11と内輪12との間隔の部分に軸受空間が存在する。この軸受空間が深溝玉軸受1の外側に露出しないようにする観点から、軸受空間の軸方向AXの両端部にシール部材17が配置される。外輪11と、内輪12と、軸方向AXに間隔をあけて配置される1対のシール部材17とにより、閉じられた軸受空間が形成される。軸受空間は軸方向AXからの平面視において、外輪11および内輪12と同様の環状である。このため軸受空間を塞ぐシール部材17は環状である。
環状であるシール部材17の径方向RAの外端部(図1の最上部)は、外輪11の第1シール溝20にはめ込まれている。これにより、シール部材17の径方向RAの内端部(図1の最下部)が、内輪12の第2シール溝21の底面に接触している。この第2シール溝21に接触しているシール部材17の部分は、後述するリップ部19Dである。
図2は、図1中の点線で囲まれた領域IIに配置されるシール部材の概略拡大断面図である。図2を参照して、シール部材17は、芯金18と、被覆部19とを含む。芯金18は、熱伝導性を有する金属から構成される。芯金18は、平板部18Aと、突出部18Bと、傾斜部18Cとを含む。平板部18Aは、径方向RAとほぼ平行に延在している。突出部18Bは、平板部18Aの外輪11と同じ側に連なっており、平板部18Aから軸方向AXとほぼ平行な方向に向かって突出する部分である。言い換えれば突出部18Bは、軸方向AXについて転動体13が配置される側(深溝玉軸受1の中央側)に向かって突出する部分である。傾斜部18Cは、平板部18Aの内輪12と同じ側に連なっており、平板部18Aに対して傾斜する方向に延在している。軸方向AXに対して平行な図2の断面において、傾斜部18Cの延在方向は、たとえば軸方向AXおよび径方向RAの双方に対して傾斜する方向である。突出部18Bの先端部(突出部18Bのうち最も平板部18Aから離れた端部)は、傾斜部18Cの先端部(傾斜部18Cのうち最も平板部18Aから離れた端部)よりも、軸方向AXについて転動体13に近い中央側に配置されてもよい。また突出部18Bは傾斜部18Cよりも長く延びてもよい。
被覆部19は、シール部材17のうち、軸受空間を外部に対して閉じるための部材である。被覆部19は、軸方向AXにおいて芯金18よりも外側に位置している。被覆部19は、被マーキング部19Aと、外輪側被覆部19Bと、内輪側被覆部19Cとを有する。
図3は、実施の形態1のシール部材を図1中の矢印で示す方向IIIから見た概略平面図である。言い換えれば図3におけるII-II線に沿う部分が、図2の概略拡大断面図で示される。図4は、図3中の点線で囲まれた領域IVの概略拡大平面図である。図1、図2、図3および図4を参照して、被マーキング部19Aは、径方向RAとほぼ平行に延在している。被マーキング部19Aは、軸方向AXにおける平板部18Aの外側に接している。
被マーキング部19Aの、軸方向AXにおける平板部18Aと反対側の表面上には、たとえば図3および図4中で丸型を有するマーク19Mが表示されている。マーク19Mは、マークとして表示するために形成された第1部分である。マーク19Mの周囲に、第2部分としての凹部19Rが配置されている。第2部分としての凹部19Rは、第1部分であるマーク19Mに対してシール部材17の被マーキング部19Aの表面が凹んでいる。凹部19Rは被マーキング部19Aの表面の一部であり、凹部19R内の一部にマーク19Mが形成されている。
凹部19Rは、被マーキング部19Aが部分的に他の領域に比べて図2の左側すなわち平板部18A側に凹んでいる。このため図2の左右方向(軸方向AX)に沿う被覆部19の厚みは、凹部19Rにおいて、凹部19R以外の領域よりも薄い。一方、マーク19Mおよび、凹部19Rの外側の被マーキング部19Aの領域は、いずれもその表面が凹むように形成されていない。したがってマーク19Mは、凹部19Rの外側の被マーキング部19Aの領域と、平板部18Aからの図2左右方向の距離はほぼ等しい。つまりマーク19Mは、その軸方向AXに沿う厚みが、凹部19Rの外側の被マーキング部19Aの領域とほぼ等しい。
以上のように、マーク19M自身は被マーキング部19Aの表面に対して何ら加工されず表面の位置も基準の位置から変わらないが、その周囲が凹部19Rとして凹んでいる。これにより、マーク19Mは周囲よりも相対的に突起した形状として表示されたもののように視認できる。マーク19Mは、深溝玉軸受1のトレサビリティを示す表示(社名、品名、原産国など)である。
外輪側被覆部19Bは、外輪11と芯金18(突出部18B)との間に設けられている。外輪側被覆部19Bの一部は、第1シール溝20内に配置されている。外輪側被覆部19Bは、第1シール溝20内において、外輪11と接している。外輪側被覆部19Bが外輪11と接する部分の表面は曲面状(図1の断面図においてたとえば円弧状)であってもよい。この曲面状の部分の一部が、たとえば第1シール溝20の内表面の一部に食い込み、図1の断面図において互いに重なる態様となってもよい。これにより外輪側被覆部19Bは第1シール溝20に密着し、シール部材17として機能する。内輪側被覆部19Cは、内輪12と芯金18(傾斜部18C)との間に設けられている。内輪側被覆部19Cの一部は、第2シール溝21内に配置されている。内輪側被覆部19Cは、その径方向RAの内端部にリップ部19Dが形成されている。リップ部19Dは内輪側被覆部19Cが軸方向AXについて複数の領域に枝分かれした領域である。図1では、内輪側被覆部19Cはリップ部19Dにおいて2つの領域に分かれている。ただしリップ部19Dにおける枝分かれする領域の数は任意であり、3以上であってもよい。図1における2つに分かれたリップ部19Dのうち軸方向AX内側のリップ部19Dの先端は、内輪軌道面12Aの軸方向AXの外側のうち、外側に向かうにつれ、第2シール溝21が径方向RAの中央側(図1の下側)に向けて傾斜する部分に接触している。また軸方向AX外側のリップ部19Dの先端は、内輪軌道面12Aの軸方向AXの外側のうち、外側に向かうにつれ、第2シール溝21が径方向RAの外側(図1の上側)に向けて傾斜する部分に接触している。このリップ部19Dの接触する部分が、たとえば第2シール溝21の内表面の一部に食い込み、図1の断面図において互いに重なる態様となってもよい。これにより内輪側被覆部19Cは第2シール溝21に密着し、シール部材17として機能する。
被覆部19は、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、アクリルゴム(ACM)、フッ化ビニリデン系ゴム(FKM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、シリコーンゴム(VMQ)、クロロプレンゴム(CR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)およびウレタンゴム(AU/EU)からなる群から選択されるいずれかからなる。このようにすれば、被覆部19の弾性を利用して、被覆部19による軸受空間の外部に対する封止性を高め、軸受空間内の後述するグリース41の軸受空間外への漏れを確実に抑制できる。
本実施の形態の深溝玉軸受1において、外輪11と内輪12とに挟まれた軸受空間には、潤滑材としてのたとえばグリース41が封入されている。軸受空間に封入されるグリース41の体積は、軸受空間の軸受全空間容積の20%以上であり、軸受空間の静止空間容積以下である。
軸受全空間容積とは、外輪11と、内輪12と、これらの軸方向AXの両端開口部に設けられた1対のシール部材17により囲まれた軸受内空間(密封空間)の容積から、転動体13および保持器14の容積を差し引いたものである。つまり軸受全空間容積は、深溝玉軸受1が停止している状態での空間容積である。図5は、図1の深溝玉軸受の静止空間容積を説明するための概略断面図である。図5を参照して、静止空間容積とは、外輪11と、内輪12と、1対のシール部材17とにより囲まれる軸受空間のうち、軸受の回転時に転動体13および保持器14が通過しない領域の容積である。なお図5ではマーク19Mおよび凹部19Rを省略している。
次に、図6~図7の比較例を参照しながら、本実施の形態の作用効果について説明する。
図6は、比較例に係る深溝玉軸受の構成を示す概略断面図である。図7は、図6中の点線で囲まれた領域VIIに配置されるシール部材の概略拡大断面図である。図6および図7を参照して、比較例においては、シール部材17のマーク19Mは、シール部材17の被覆部19(被マーキング部19A)が部分的に他の領域よりも軸方向AXの外側に突出されている。この突出した形状のマーク19Mは、被覆部19をゴムから形成する際に、金型加工により形成される。マーク19Mはそれ以外の被マーキング部19Aに比べ、その表面が軸方向AXに寸法W3だけ突起している。このため寸法W3を考慮し、マーク19Mの表面が外輪11、内輪12の軸方向AXの最も外側の端面に比べて軸方向AXの外側に突出しない設計とする必要がある。これは仮にマーク19Mが軸方向AXの端面から突出すれば、マーク19Mが深溝玉軸受1の相手部品(マーク19Mと対向する部品)と干渉(接触)する。これにより被覆部19のトルクが大きくなったり、被覆部19が摩耗し異物が形成されたりする不具合が生じ得る。このような不具合が生じれば、深溝玉軸受1のユニットとしての性能が低下する。
上記の課題に対しては、マーク19Mが軸方向AXの内側(径方向RAを示す一点鎖線側)に配置されるよう、シール部材17を軸方向AXの内側にシフトすることが好ましい。しかしこれにより、保持器14とシール部材17とが接触するという新たな課題が生じる。このためシール部材17が軸方向AXの内側に移動すれば、各部材の寸法精度、軸方向AXの隙間などを考慮した上で、シール部材17と保持器14とが干渉しない設計とする必要がある。さらに、シール部材17が軸方向AXの内側に移動すれば、軸受空間の容積が減少するため、封入できるグリース41の量が減少するという新たな課題も生じる。
上記の不具合および新たな課題を全て解決するためには、深溝玉軸受1の軸方向AX(幅方向)寸法を拡大する必要が生じる。しかしこれにより製造コストが増大するとともに、シール部材17に対向する相手部品を見直す必要が生じるという新たな課題がある。以上の各不具合、課題は、シール部材17の代わりに保持器14に凸部を形成した場合にも同様に生じる。
そこで本実施の形態の深溝玉軸受1は、以下の構成を有する。深溝玉軸受1は、外輪11と、内輪12と、環状のシール部材17とを備える。内輪12は、外輪11の内側に外輪11と間隔をあけて配置される。シール部材17は、外輪11と内輪12とに挟まれた軸受空間を閉じるように外輪11と内輪12との間に配置される。シール部材17の表面は、第1部分としてのマーク19Mと、第1部分の周囲に配置され第1部分に対して凹んでいる第2部分すなわち凹部19Rとを含む。軸受空間には潤滑材としてのグリース41が封入されている。軸受空間に封入される潤滑材(グリース41)の体積は、軸受空間の軸受全空間容積の20%以上であり、軸受空間の静止空間容積以下である。
マーク19Mは被覆部19における凹部でも凸部でもない。しかしマーク19Mの周囲に凹部19Rが形成される。これにより凹部19Rに対して相対的にマーク19Mが突出するような態様となるために、マーク19Mとしての表示機能が発揮される。つまり本実施の形態では、図1および図2のように、マーク19Mが形成された被マーキング部19Aには突出部が形成されない。このためたとえば図1での保持器14の内径側端部における保持器14とシール部材17との軸方向AXの寸法W1を、図6の比較例における当該部分の寸法W2よりも大きくできる。図6の寸法W2は、マーク19Mの突出する寸法W3の分だけ、寸法W1よりも小さくなっているためである。したがって、軸受空間を大きくするために深溝玉軸受1の幅方向寸法を大きくする必要がない。つまり、本実施の形態によれば、深溝玉軸受1の幅方向寸法を大きくすることなく、軸受空間を拡張させ、グリース41の供給量を軸受空間内が潤滑不足とならない程度に増加できる。その結果、図6の比較例にて発生し得る、シール部材17の保持器14側への接近によるシール部材17と保持器14との干渉を抑制できる。
ただし、たとえ軸受空間が拡張されても、当該軸受空間に封入されるグリース41の体積を適正にすることが必要である。たとえば軸受空間内のグリース41の封入量が少なければ、外輪11などの軸受部品が潤滑不足となる。その結果、転動体13と外輪11または内輪12とが金属接触し摩耗することで、軸受部品が短寿命となる。逆に軸受空間内のグリース41の封入量が過剰に多ければ、深溝玉軸受1の回転時にグリース41が軸受空間から外部に漏れたり、グリース41の攪拌抵抗が増加することにより軸受のトルクが増加したりする可能性がある。
そこで、軸受空間に封止されるグリース41の体積を、軸受空間の軸受全空間容積の20%以上であり、軸受空間の静止空間容積以下とすることが好ましい。これにより、軸受部品の摩耗、グリース41の漏れ、軸受のトルク増加のいずれも解消できる。なお当該グリース41の体積は、軸受空間の軸受全空間容積の30%以上であってもよく、40%以上であることが好ましい。さらにその中でも、軸受空間の軸受全空間容積の50%以上であることがいっそう好ましい。また当該グリース41の体積は、軸受空間の静止空間容積の90%以下であってもよく、80%以下であることが好ましい。さらにその中でも、軸受空間の軸受全空間容積の70%以下であることがいっそう好ましい。
なおグリース41の体積が軸受の全空間容積および静止空間容積のうちどの程度を占めるかについては、次のようにして算出される。グリース41が封入されていない状態と、グリース41が封入された状態との、それぞれの状態で深溝玉軸受1の総重量を測定し、両者の差によりグリース41の封入量が求められる。
以上においては転がり軸受の一例として深溝玉軸受1を用いた説明がなされている。しかし本実施の形態の転がり軸受は深溝玉軸受に限られない。本実施の形態の転がり軸受は、深溝玉軸受以外の他の種類の軸受に適用されてもよい。具体的には、本実施の形態の特徴を有する転がり軸受は、たとえば円錐ころ軸受、円筒ころ軸受、およびニードルころ軸受のいずれかに適用されてもよい。
(実施の形態2)
次に、上記実施の形態1における転がり軸受の用途の一例について説明する。当該転がり軸受は、たとえば自動車のトランスミッションに適用可能である。図8は、マニュアルトランスミッションの構成を示す概略断面図である。図8を参照して、マニュアルトランスミッション100は、常時噛合い式のマニュアルトランスミッションであって、入力シャフト111と、出力シャフト112と、カウンターシャフト113と、ギア(歯車)114a~114kと、ハウジング115とを備えている。
次に、上記実施の形態1における転がり軸受の用途の一例について説明する。当該転がり軸受は、たとえば自動車のトランスミッションに適用可能である。図8は、マニュアルトランスミッションの構成を示す概略断面図である。図8を参照して、マニュアルトランスミッション100は、常時噛合い式のマニュアルトランスミッションであって、入力シャフト111と、出力シャフト112と、カウンターシャフト113と、ギア(歯車)114a~114kと、ハウジング115とを備えている。
入力シャフト111は、深溝玉軸受1によりハウジング115に対して回転可能に支持されている。この入力シャフト111の外周にはギア114aが形成され、内周にはギア114bが形成されている。
一方、出力シャフト112は、一方側(図中右側)において深溝玉軸受1によりハウジング115に回転可能に支持されているとともに、他方側(図中左側)において転がり軸受120Aにより入力シャフト111に回転可能に支持されている。この出力シャフト112には、ギア114c~114gが取り付けられている。
ギア114cおよびギア114dはそれぞれ同一部材の外周と内周に形成されている。ギア114cおよびギア114dが形成される部材は、転がり軸受120Bにより出力シャフト112に対して回転可能に支持されている。ギア114eは、出力シャフト112と一体に回転するように、かつ出力シャフト112の軸方向にスライド可能なように、出力シャフト112に取り付けられている。
また、ギア114fおよびギア114gの各々は同一部材の外周に形成されている。ギア114fおよびギア114gが形成されている部材は、出力シャフト112と一体に回転するように、かつ出力シャフト112の軸方向にスライド可能なように、出力シャフト112に取り付けられている。ギア114fおよびギア114gが形成されている部材が図中左側にスライドした場合には、ギア114fはギア114bと噛合い可能であり、図中右側にスライドした場合にはギア114gとギア114dとが噛合い可能である。
カウンターシャフト113には、ギア114h~114kが形成されている。カウンターシャフト113とハウジング115との間には、2つのスラストニードルころ軸受2が配置され、これによってカウンターシャフト113の軸方向の荷重(スラスト荷重)が支持されている。ギア114hは、ギア114aと常時噛合っており、かつギア114iはギア114cと常時噛合っている。また、ギア114jは、ギア114eが図中左側にスライドした場合に、ギア114eと噛合い可能である。さらに、ギア114kは、ギア114eが図中右側にスライドした場合に、ギア114eと噛合い可能である。
次に、マニュアルトランスミッション100の変速動作について説明する。マニュアルトランスミッション100においては、入力シャフト111に形成されたギア114aと、カウンターシャフト113に形成されたギア114hとの噛み合わせによって、入力シャフト111の回転がカウンターシャフト113へ伝達される。そして、カウンターシャフト113に形成されたギア114i~114kと出力シャフト112に取り付けられたギア114c、114eとの噛み合わせ等によって、カウンターシャフト113の回転が出力シャフト112へ伝達される。これにより、入力シャフト111の回転が出力シャフト112へ伝達される。
入力シャフト111の回転が出力シャフト112へ伝達される際には、入力シャフト111およびカウンターシャフト113の間で噛合うギアと、カウンターシャフト113および出力シャフト112の間で噛合うギアとを変えることによって、入力シャフト111の回転速度に対して出力シャフト112の回転速度を段階的に変化させることができる。また、カウンターシャフト113を介さずに入力シャフト111のギア114bと出力シャフト112のギア114fとを直接噛合わせることによって、入力シャフト111の回転を出力シャフト112へ直接伝達することもできる。
以下に、マニュアルトランスミッション100の変速動作をより具体的に説明する。ギア114fがギア114bと噛合わず、ギア114gがギア114dと噛合わず、かつギア114eがギア114jと噛合う場合には、入力シャフト111の駆動力は、ギア114a、ギア114h、ギア114jおよびギア114eを介して出力シャフト112に伝達される。これが、たとえば第1速とされる。
ギア114gがギア114dと噛合い、ギア114eがギア114jと噛合わない場合には、入力シャフト111の駆動力は、ギア114a、ギア114h、ギア114i、ギア114c、ギア114dおよびギア114gを介して出力シャフト112に伝達される。これが、たとえば第2速とされる。
ギア114fがギア114bと噛合い、ギア114eがギア114jと噛合わない場合には、入力シャフト111はギア114bおよびギア114fとの噛合いにより出力シャフト112に直結され、入力シャフト111の駆動力は直接出力シャフト112に伝達される。これが、たとえば第3速とされる。
上述のように、マニュアルトランスミッション100は、回転部材としての入力シャフト111および出力シャフト112をこれに隣接して配置されるハウジング115に対して回転可能に支持するために、深溝玉軸受1を備えている。また、マニュアルトランスミッション100は、回転部材であるカウンターシャフト113をこれに隣接して配置されるハウジング115に対して回転可能に支持するために、スラストニードルころ軸受2を備えている。このように、上記実施の形態1における深溝玉軸受1およびスラストニードルころ軸受2は、マニュアルトランスミッション100内において使用することができる。本実施の形態に係る深溝玉軸受1およびスラストニードルころ軸受2は、上記のマニュアルトランスミッション100内での使用に好適である。また深溝玉軸受1は、図1~図5に示す実施の形態1の深溝玉軸受1と同じ構成を有している。すなわち深溝玉軸受1は、軸受空間を閉じるように環状のシール部材17を備える。また深溝玉軸受1は、軸受空間にグリース41が封入されており、軸受空間に封入されるグリース41の体積は軸受空間の軸受全空間容積の20%以上であり、軸受空間の静止空間容積以下である。深溝玉軸受1は、実施の形態1と同様の作用効果を奏する。
(実施の形態3)
次に、上記実施の形態1における転がり軸受の用途の他の一例について説明する。当該転がり軸受は、自動車用補機部品に適用可能であり、具体的には、たとえばオルタネータに適用可能である。図9は、オルタネータの構成を示す概略断面図である。図9を参照して、本実施の形態におけるオルタネータ200は、シャフト201と、ロータ202と、ステータ203と、プーリ204と、ハウジング205と、オルタネータ用転がり軸受であるグリース封入深溝玉軸受(以下、深溝玉軸受1)とを主に有している。
次に、上記実施の形態1における転がり軸受の用途の他の一例について説明する。当該転がり軸受は、自動車用補機部品に適用可能であり、具体的には、たとえばオルタネータに適用可能である。図9は、オルタネータの構成を示す概略断面図である。図9を参照して、本実施の形態におけるオルタネータ200は、シャフト201と、ロータ202と、ステータ203と、プーリ204と、ハウジング205と、オルタネータ用転がり軸受であるグリース封入深溝玉軸受(以下、深溝玉軸受1)とを主に有している。
ロータ202を取り囲むようにハウジング205が配置されている。ロータ202の中央部を貫通し、ハウジング205の壁面を貫通するようにシャフト201が配置されている。ハウジング205の内部において、ロータ202の外周面に対向するようにステータ203が配置されている。
シャフト201の一方端部の外周面の一部と対向するようにハウジング205が配置されている。シャフト201とハウジング205との間にはオルタネータ用転がり軸受である深溝玉軸受1が配置されている。深溝玉軸受1によってシャフト201がハウジング205に対して回転可能に支持されている。シャフト201の一方端部の先端部には、ハウジング205の外部において、円環状の形状を有するプーリ204が取り付けられている。プーリ204の外周面には、図示していない伝動ベルトが掛けられる係合溝206が設けられている。
オルタネータ用転がり軸受である深溝玉軸受1は、図示しないエンジンなどの動力源で発生した動力を利用して動作するオルタネータ200において、この動力により回転駆動されるシャフト201を隣接して配置されるハウジング205に対して回転自在に支持する、たとえば自動車用の電装補機用転がり軸受である。
なお、一般的に、ロータ202とプーリ204との間において、シャフト201の一方端部に配置された深溝玉軸受1は、フロント軸受と呼ばれる。また、シャフト201の他方端部に配置された深溝玉軸受1は、リア軸受と呼ばれる。曲げモーメントなどの応力が大きいフロント軸受の深溝玉軸受1のほうが、リア軸受の深溝玉軸受1より、水素脆性はく離が生じやすい。
次にオルタネータ200の動作について説明する。係合溝206の形成されたプーリ204の外周面には、図示しないエンジンなどの動力源からの動力によって回転する図示しない伝達ベルトが掛けられる。この伝達ベルトが回転することにより、プーリ204は、ハウジング205に対して深溝玉軸受1により軸支されたシャフト201と一体に、シャフト201の軸まわりに回転する。ロータ202は、シャフト201と一体にシャフト201の軸まわりに回転する。このとき、ロータ202は、ロータ202の外周面に対向し、ハウジング205に固定されて配置されたステータ203に対して相対的に回転する。その結果、ロータ202とステータ203との間の電磁誘導作用によりステータ203のコイルに起電力が発生する。
オルタネータ用転がり軸受である深溝玉軸受1は、本実施の形態の転がり軸受が適用されることが好ましい。深溝玉軸受1は、図1~図5に示す実施の形態1の深溝玉軸受1と同じ構成を有している。すなわち深溝玉軸受1は、軸受空間を閉じるように環状のシール部材17を備える。また深溝玉軸受1は、軸受空間にグリース41が封入されており、軸受空間に封入されるグリース41の体積は軸受空間の軸受全空間容積の20%以上であり、軸受空間の静止空間容積以下である。深溝玉軸受1は、実施の形態1と同様の作用効果を奏する。
(実施の形態4)
次に、上記実施の形態1における転がり軸受の用途のさらに他の一例について説明する。当該転がり軸受は、電動垂直離着陸機に適用可能である。
次に、上記実施の形態1における転がり軸受の用途のさらに他の一例について説明する。当該転がり軸受は、電動垂直離着陸機に適用可能である。
近年では、自動車に代わる移動手段として飛行可能な自動車、いわゆる空飛ぶクルマが注目されている。空飛ぶクルマは、地域内移動、地域間移動、観光・レジャー、救急医療、災害救助など、様々な場面での活用を期待されている。
空飛ぶクルマとして、垂直離着陸機(VTOL;Vertical Take-Off and Landing aircraft)が注目されている。垂直離着陸機は、空と離発着場とを垂直に昇降できることから、滑走路を必要とせず、利便性に優れる。特に、近年ではCO2の削減に向けた社会的要請などから、バッテリとモータとで飛行するタイプの電動垂直離着陸機(eVTOL)が開発の主流となっている。
図10は、転がり軸受が搭載される電動垂直離着陸機の斜視図である。図10を参照して、本実施の形態における電動垂直離着陸機300は、機体中央に位置する本体部302と、前後左右に配置された4つの駆動部303とを有するマルチコプターである。駆動部303は、電動垂直離着陸機300の揚力および推進力を発生させる装置である。駆動部303の駆動によって電動垂直離着陸機300が飛行する。電動垂直離着陸機300において駆動部303は複数あればよく、4つに限定されない。
本体部302は乗員(たとえば1~2名程度)が搭乗可能な居住空間を有している。この居住空間には、進行方向や高度などを決めるための操作系や、高度、速度、飛行位置などを示す計器類などが設けられている。本体部302からは4本のアーム302aがそれぞれ延び、各アーム302aの先端に駆動部303が設けられている。アーム302aには、回転翼304を保護するため、回転翼304の回転周囲を覆う円環部が一体に設けられている。また、本体部302の下部には、着陸時に機体を支えるスキッド302bが設けられている。
駆動部303は、上下1対の回転翼304と、該回転翼304を回転させるモータ305とを有している。駆動部303において、上下1対の回転翼304はモータ305を挟んで軸方向両側に設けられている。上下1対の回転翼304の各々は、径方向外側へ延びる2枚の羽根を有している。
本体部302には、バッテリ(図示省略)および制御装置(図示省略)が設けられている。制御装置はフライトコントローラとも呼ばれる。電動垂直離着陸機300の制御は、制御装置によって、たとえば以下のように実施される。制御装置が、現姿勢と目標姿勢との差から揚力を調整すべきモータ305に回転数変更の指令を出力する。その指令に基づいて、モータ305に備えられたアンプがバッテリからモータ305へ送る電力量を調整し、モータ305(および回転翼304)の回転数が変更される。また、モータ305の回転数の調整は、複数のモータ305に対して、同時に実施され、それによって機体の姿勢が決まる。
図11は、図10の電動垂直離着陸機における回転翼支持構造を示す断面図である。図11を参照して、モータ305の回転軸307の一端側(図上側)には上述の上側回転翼が取り付けられ、他端側(図下側)にはモータ305のロータ(図示省略)が取り付けられている。ロータは、ハウジング306に固定されたステータ(図示省略)に対向配置され、該ステータに対して回転可能になっている。なお、モータ305には、アウターロータ型のブラシレスモータまたはインナーロータ型のブラシレスモータの構成を採用することができる。
モータ305は、ハウジング(装置ハウジング)306と、ロータと、ステータと、アンプ(図示省略)と、2個の電動垂直離着陸機用転がり軸受である深溝玉軸受1とを有している。ハウジング306は外筒306aと内筒306bとを有し、これらの間には冷却媒体流路306cを有している。この流路306cに冷却媒体を流すことにより、過度の温度上昇が防止される。ハウジング306の材質は特に限定されず、たとえば鉄系材料、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)などであってもよい。
また、深溝玉軸受1は、図1~図5に示す実施の形態1の深溝玉軸受1と同じ構成を有している。すなわち深溝玉軸受1は、軸受空間を閉じるように環状のシール部材17を備える。また深溝玉軸受1は、軸受空間にグリース41が封入されており、軸受空間に封入されるグリース41の体積は軸受空間の軸受全空間容積の20%以上であり、軸受空間の静止空間容積以下である。深溝玉軸受1は、ハウジング306内で回転軸307を回転自在に支持している。深溝玉軸受1の外輪11の外形形状は、ハウジング306内周の嵌合部と同一の形状であり、ハウジング306に対して、軸受ハウジングなどを介さずに直接嵌合されている。2つの深溝玉軸受1の間には内輪間座308および外輪間座309が挿入され、外輪11および内輪12の各々に予圧が印加されている。
なお、駆動部における軸受構成は、図11の構成に限定されない。図11では、モータ305の回転軸107と回転翼104の回転軸とが同一の回転軸であるが、モータ105の回転軸と回転翼104の回転軸とが伝達機構を介して接続された構成であってもよい。この場合、駆動部における回転軸を支持する深溝玉軸受1は、モータ105の回転軸を支持する深溝玉軸受でもよく、回転翼の回転軸を支持する深溝玉軸受でもよい。
以上のように、本実施の形態の電動垂直離着陸機300は、上記の転がり軸受と、転がり軸受により回転可能に支持された回転翼304とを備え、回転翼304の回転により飛行する。
なお実施の形態2~4の図8、図9、図11においては転がり軸受は深溝玉軸受を例に挙げて説明したが、これに限定されず、たとえば円錐ころ軸受、円筒ころ軸受、およびニードルころ軸受のいずれかであってもよい。電動垂直離着陸機300中の深溝玉軸受1は、実施の形態1と同様の作用効果を奏する。
以上に述べた各実施の形態(に含まれる各例)に記載した特徴を、技術的に矛盾のない範囲で適宜組み合わせるように適用してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 深溝玉軸受、2 スラストニードルころ軸受、11 外輪、11A 外輪軌道面、12 内輪、12A 内輪軌道面、13 転動体、13A 転動面、14 保持器、17 シール部材、18 芯金、18A 平板部、18B 突出部、18C 傾斜部、19 被覆部、19A 被マーキング部、19B 外輪側被覆部、19C 内輪側被覆部、19D リップ部、19M マーク、19R 凹部、20 第1シール溝、21 第2シール溝、30 ポケット、41 グリース、100 マニュアルトランスミッション、111 入力シャフト、112 出力シャフト、113 カウンターシャフト、114a~k ギア、115 ハウジング、120A,120B 転がり軸受、200 オルタネータ、201 シャフト、202 ロータ、203 ステータ、204 プーリ、205 ハウジング、206 係合溝、300 電動垂直離着陸機、302 本体部、302a アーム、302b スキッド、303 駆動部、304 回転翼、305 モータ、306 ハウジング、306a 外筒、306b 内筒、306c 冷却媒体流路、307 回転軸、308 内輪間座、309 外輪間座、AX 軸方向、RA 径方向。
Claims (5)
- 外輪と、
前記外輪の内側に前記外輪と間隔をあけて配置された内輪と、
前記外輪と前記内輪とに挟まれた軸受空間を閉じるように前記外輪と前記内輪との間に配置された環状のシール部材とを備え、
前記シール部材の表面は、マークとしての第1部分と、前記第1部分の周囲に配置され前記第1部分に対して凹んでいる第2部分とを含み、
前記軸受空間には潤滑材が封入されており、
前記軸受空間に封入される前記潤滑材の体積は、前記軸受空間の軸受全空間容積の20%以上であり、前記軸受空間の静止空間容積以下である、転がり軸受。 - 前記シール部材は前記軸受空間を閉じるための被覆部を含み、
前記被覆部は、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、アクリルゴム、フッ化ビニリデン系ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴムおよびウレタンゴムからなる群から選択されるいずれかからなる、請求項1に記載の転がり軸受。 - 自動車のトランスミッションに適用可能な、請求項1または2に記載の転がり軸受。
- 自動車用補機部品に適用可能な、請求項1または2に記載の転がり軸受。
- 回転翼および前記回転翼を回転させるモータを有する駆動部を複数備え、前記回転翼の回転によって飛行する電動垂直離着陸機に搭載される転がり軸受であって、
前記駆動部における回転軸を支持する、請求項1または2に記載の転がり軸受。
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Applications Claiming Priority (1)
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