JP2022149080A - アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】アクチュエータの高出力化を図ることを目的とする。【解決手段】アクチュエータ1は、板状のフレキシブル電極10と、フレキシブル電極10との対向面22,27が絶縁層23,28にて被覆されたベース電極20とを有し、両電極間への電圧の印加によってフレキシブル電極10が対向面22,27に接近するよう変形する。ベース電極20には、フレキシブル電極10の取り付け部材30が設けられる。フレキシブル電極10の一端部11a,12aは、取り付け部材30に支持される。フレキシブル電極10の他端部11b,12bは、電圧が印加されると取り付け部材30の支持位置Pを支点として回動して外部に仕事を出力し、電圧の印加が停止されると回動前の位置に復元する。支持位置Pからフレキシブル電極10の他端部11b,12bまでの長さは、支持位置Pからベース電極20の端部21b,26bまでの長さよりも長い。【選択図】図1

Description

本発明は、アクチュエータに関する。
可撓性を有する部材の変形を動力として機械的仕事を行うソフトアクチュエータが知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、電気活性ポリマが一対の電極間に挟まれたアクチュエータが記載されている。特許文献1に記載のアクチュエータは、一対の電極間に電圧が印加されることにより蓄積された電荷のクーロン力によって、一対の電極が引き合い、電気活性ポリマが変形して、電極間に変位を発生させる。
特許第5714200号公報
特許文献1に記載のアクチュエータは、電極間距離に沿った方向又は電極に沿った方向といった一方向に対象物を移動させることができるに過ぎない。特許文献1に記載のアクチュエータは、対象物に加える力や対象物の移動速度の向上を図る点において改善の余地があり、出力可能な仕事の大きさに限界がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、アクチュエータの高出力化を図ることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のアクチュエータは、可撓性を有する板状のフレキシブル電極と、前記フレキシブル電極との対向面が絶縁層にて被覆されたベース電極とを有し、両電極間への電圧の印加によって前記フレキシブル電極が前記対向面に接近するよう変形するアクチュエータであって、前記ベース電極には、前記フレキシブル電極を前記ベース電極に取り付ける取り付け部材が前記フレキシブル電極と対向する位置に設けられており、前記フレキシブル電極は、一端部と他端部とを有し、前記一端部は、前記取り付け部材に支持され、前記他端部は、前記電圧が印加されると前記取り付け部材における前記一端部の支持位置を支点として回動して外部に仕事を出力し、前記電圧の印加が停止されると回動前の位置に復元し、前記一端部から前記他端部に向かう方向において、前記支持位置から前記他端部までの長さは、前記支持位置から前記ベース電極の端部までの長さよりも長いことを特徴とする。
本発明では、アクチュエータの外部に仕事を出力する出力部を構成するフレキシブル電極の他端部が、ベース電極よりも外側に位置することになるので、当該出力部に作用するモーメントを大きくすることができる。更に、本発明では、フレキシブル電極の他端部が初期位置に復元するので、電圧の印加と停止とが短い周期で繰り返されても当該出力部を迅速に変位させることができる。これにより、本発明では、アクチュエータが対象物に加える力やアクチュエータの動作速度を向上させることができ、アクチュエータの高出力化を図ることができる。
実施形態1のアクチュエータの構成を模式的に示す図。 図1に示すフレキシブル電極とベース電極との間に電圧が印加された場合のアクチュエータを示す図。 図2に示す場合の後に電圧の印加が停止された場合のアクチュエータを示す図。 ベース電極の他の例を模式的に示す図。 図4に示すベース電極の第2電極部との間に電圧が印加された場合の第2フレキシブル電極の形態の例を模式的に示す図。 実施形態2のアクチュエータの構成を模式的に示す図。 図6に示すフレキシブル電極とベース電極との間に電圧が印加された場合のアクチュエータを示す図。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。各実施形態において同一の符号を付された構成については、特に言及しない限り、各実施形態において同様の機能を有し、その説明を省略する。
[実施形態1]
図1~図5を用いて、実施形態1のアクチュエータ1について説明する。
図1は、実施形態1のアクチュエータ1の構成を模式的に示す図である。
アクチュエータ1は、可撓性を有するフレキシブル電極10の変形を動力として機械的仕事を行うソフトアクチュエータである。アクチュエータ1は、一対の電極間に挟持された誘電エラストマの変形を動力とする従来のソフトアクチュエータとは異なり、フレキシブル電極10自体が変形する。アクチュエータ1は、各種ロボット等に使用される各種アクチュエータに適用可能である。
実施形態1のアクチュエータ1は、フレキシブル電極10及びベース電極20の両電極間への電圧の印加により発生するクーロン力によって、ベース電極20の後述する対向面22,27にフレキシブル電極10が接近するようフレキシブル電極10を変形させる(図2を参照)。その後、アクチュエータ1は、両電極間への電圧の印加を停止して、フレキシブル電極10を原形に復元させる(図3を参照)。このように電圧の印加と停止とを繰り返すことによって、アクチュエータ1は、フレキシブル電極10の羽ばたく動作を実現することができる。アクチュエータ1の仕事が出力される対象物は、アクチュエータ1の周囲の空気である。
アクチュエータ1は、可撓性を有する板状のフレキシブル電極10と、フレキシブル電極10を変形させるクーロン力を発生させるために電圧を印加するためのベース電極20と、フレキシブル電極10をベース電極20に取り付ける取り付け部材30とを備える。
フレキシブル電極10は、可撓性を有する導電体によって形成される。フレキシブル電極10の可撓性は、ベース電極20との間に電圧が印加されることにより発生するクーロン力の作用によって変形し、当該電圧の印加が停止されると、原形(変形前の形状、すなわち当該電圧が印加される前の形状)に復元するような可撓性である。
フレキシブル電極10は、金属材料を用いて弾性変形可能に形成された板ばね等によって構成されてもよい。また、フレキシブル電極10は、導電ゴム又は導電ゲル等を用いて形成された板状部材によって構成されてもよい。この導電ゴムとしては、例えば、導電材を混ぜ合わせて成形されたエラストマが挙げられる。この導電材としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック若しくはカーボンナノチューブの微粉末、銀若しくは銅の金属微粉末、又は、シリカ若しくはアルミナ等の絶縁体にスパッタ等によって金属をコートしたコアシェル構造の導電体微粉末等が挙げられる。上記の導電ゲルとしては、例えば、3次元ポリマーマトリックスの中に、水若しくは保湿剤等の溶媒、電解質及び添加剤等を保持させた機能性ゲル材料等が挙げられる。この機能性ゲル材料としては、例えば、積水化成品工業株式会社のテクノゲル(登録商標)が挙げられる。
フレキシブル電極10は、一対の第1フレキシブル電極11及び第2フレキシブル電極12によって構成される。第1フレキシブル電極11及び第2フレキシブル電極12は、前後方向及び左右方向に延びる同一平面上に配置される。第1フレキシブル電極11及び第2フレキシブル電極12は、それぞれ、前後方向に延びる取り付け部材30の左側及び右側に配置される。
第1フレキシブル電極11は、前後方向及び左右方向に延びる薄板状に形成される。第1フレキシブル電極11は、前後方向及び上下方向に延びる平面に沿って切断された断面が、翼断面形状を有するように形成されてもよい。
第1フレキシブル電極11は、左右方向の端部である一端部11aと他端部11bとを有する。第1フレキシブル電極11の一端部11aは、取り付け部材30に支持される。第1フレキシブル電極11の他端部11bは、取り付け部材30に支持されない自由端である。第1フレキシブル電極11の他端部11bは、第1電極部21との間に電圧が印加されと、取り付け部材30における一端部11aの支持位置Pを支点として回動する。第1フレキシブル電極11の他端部11bは、当該電圧の印加が停止されると、回動前(すなわち当該電圧が印加される前)の初期位置に復元する。第1フレキシブル電極11の他端部11bは、他端部11bの回動による仕事をアクチュエータ1の外部に出力する出力部を構成する。
第1電極部21と第1フレキシブル電極11との間への電圧の印加時、第1フレキシブル電極11の左右方向における長さは、ベース電極20の後述する第1電極部21の左右方向における長さよりも長い。具体的には、一端部11aから他端部11bに向かう方向において、取り付け部材30の支持位置Pから他端部11bまでの長さは、支持位置Pから第1電極部21の端部21bまでの長さよりも長い。上記のように、第1フレキシブル電極11の他端部11bは、他端部11bの回動による仕事をアクチュエータ1の外部に出力する出力部を構成する。すなわち、第1フレキシブル電極11は、一端部11aから他端部11bに向かう方向において、取り付け部材30の支持位置Pから当該出力部までの長さが、支持位置Pから第1電極部21の端部21bまでの長さよりも長い。
第2フレキシブル電極12は、第1フレキシブル電極11と同様に構成される。すなわち、第2フレキシブル電極12の左右方向の一端部12aは、第1フレキシブル電極11の一端部11aと同様に構成される。第2フレキシブル電極12の左右方向の他端部12bは、第1フレキシブル電極11の他端部11bと同様に構成される。
ベース電極20は、上方向に凸であり、前後方向に沿った稜線部を有する山形の板状に形成される。ベース電極20は、軽量化の観点から、中空構造を有するように形成されてもよい。ベース電極20は、剛性を有する導電体によって形成される。ベース電極20の形成に用いられる材料としては、鉄、銅又はアルミニウムのような金属材料が挙げられる。或いは、ベース電極20は、セラミックス等の耐熱性、剛性及び絶縁性を有する非金属材料を用いて形成された基板の一面を、導電性を有する金属膜等にて被覆することによって形成されてもよい。金属膜が被覆される基板の一面は、フレキシブル電極10に対向する面である。
ベース電極20は、互いに独立して電圧を印加可能な第1電極部21及び第2電極部26によって構成される。第1電極部21及び第2電極部26は、前後方向及び上下方向に延びる板状の絶縁部25によって互いに絶縁されている。絶縁部25は、取り付け部材30に沿って取り付け部材30の下面に設けられる。第1電極部21及び第2電極部26は、それぞれ、絶縁部25(取り付け部材30)の左側及び右側に配置される。
第1電極部21は、前後方向及び左右方向に延びる板状に形成される。第1電極部21は、左右方向における絶縁部25(取り付け部材30)に近い側の端部21aと、左右方向における絶縁部25(取り付け部材30)から遠い側の端部21bとを有する。第1電極部21の端部21aの上下方向の長さは、第1電極部21の端部21bの上下方向の長さよりも長い。第1電極部21は、第1フレキシブル電極11の下側において第1フレキシブル電極11に対向配置される。第1電極部21の第1フレキシブル電極11との対向面22は、第1フレキシブル電極11に対して傾斜する。第1電極部21と第1フレキシブル電極11との間には、空間24が形成される。空間24は、第1電極部21と第1フレキシブル電極11との間への電圧の印加時に、第1電極部21の対向面22に接近するよう変形する第1フレキシブル電極11を受け入れるための空間である。
第1電極部21の対向面22は、絶縁層23によって被覆される。絶縁層23は、第1電極部21と第1フレキシブル電極11との間への電圧の印加によって第1電極部21に蓄積された電荷が確実に維持されるよう、セラミックスから成る強誘電体を用いて形成される。特に、絶縁層23は、ペロブスカイト構造を有する強誘電体を用いて形成される。ペロブスカイト構造を有する強誘電体としては、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸鉛(PbTiO)、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O)、チタン酸ジルコン酸ランタン鉛((Pb,La)(Zr,Ti)O)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、チタン酸バリウムストロンチウム((Ba,Sr)TiO)、又は、ニオブ酸カリウムナトリウム((NaK)NbO)等が挙げられる。チタン酸バリウムには、CaZrOやBaSnO等の物質が固溶されていてもよい。
また、絶縁層23の形成に用いられる材料としては、第1フレキシブル電極11を変形させるクーロン力が発生し得るような高い比誘電率を有する材料であることが好適である。絶縁層23の比誘電率は、例えば、セラミックス(ファインセラミックス)が採用されることによって1000以上であってもよい。チタン酸バリウムは、比誘電率が1000~10000前後である。チタン酸ジルコン酸鉛は、比誘電率が500~5000である。チタン酸ストロンチウムは、比誘電率が200~500である。これらのペロブスカイト構造を有する強誘電体は、高い比誘電率を有する材料である。
第2電極部26は、第1電極部21と同様に構成される。すなわち、第2電極部26は、左右方向における絶縁部25(取り付け部材30)に近い側の端部26aと、左右方向における絶縁部25(取り付け部材30)から遠い側の端部26bとを有する。第2電極部26の端部26a及び端部26bは、それぞれ、第1電極部21の端部21a及び端部21bと同様に構成される。第2電極部26の第2フレキシブル電極12との対向面27は、第1電極部21の対向面22と同様に構成される。第2電極部26と第2フレキシブル電極12との間に形成される空間29は、第1電極部21と第1フレキシブル電極11との間に形成される空間24と同様に構成される。第2電極部26の対向面27を被覆する絶縁層28は、第1電極部21の絶縁層23と同様に構成される。
取り付け部材30は、前後方向に延びるように形成され、ベース電極20のフレキシブル電極10と対向する位置に設けられる。具体的には、取り付け部材30は、山形のベース電極20の稜線部に設けられる。詳細には、取り付け部材30は、第1電極部21と第2電極部26との間に位置する絶縁部25のフレキシブル電極10との対向面に設けられる。
取り付け部材30は、絶縁性を有する部材によって構成される。例えば、取り付け部材30は、ブラケット等の支持部材によって構成されてもよい。この場合、取り付け部材30は、第1フレキシブル電極11の一端部11a及び第2フレキシブル電極12の一端部12aのそれぞれを固定端として支持する。或いは、取り付け部材30は、ボールジョイント又はユニバーサルジョイント等の接合部材によって構成されてもよい。この場合、取り付け部材30は、第1フレキシブル電極11の一端部11aを対向面22の法線方向(すなわち対向面22に対して接近又は離隔する方向)に回動可能に支持する。取り付け部材30は、第2フレキシブル電極12の一端部12aを対向面27の法線方向(すなわち対向面27に対して接近又は離隔する方向)に回動可能に支持する。
取り付け部材30が第1フレキシブル電極11の一端部11aを固定端として支持する支持部材によって構成される場合、第1フレキシブル電極11は片持ち梁構造を有する。この場合、第1フレキシブル電極11は、重力によって下方向(重力方向)に撓もうとするが、第1フレキシブル電極11の復元力によって上方向に付勢しているので、釣り合いが保たれる。第1フレキシブル電極11の復元力は、第1フレキシブル電極11と第1電極部21との間への電圧の印加により発生するクーロン力よりも弱い力である。すなわち、この場合、第1フレキシブル電極11は、電圧の印加によって第1電極部21の対向面22に接近するよう変形する力(クーロン力)よりも弱い力(第1フレキシブル電極11の復元力)で、対向面22から離隔する方向に付勢している。取り付け部材30が第2フレキシブル電極12の一端部12aを固定端として支持する支持部材によって構成される場合も同様である。
取り付け部材30が第1フレキシブル電極11の一端部11aを回動可能に支持する接合部材によって構成される場合、第1フレキシブル電極11は、ばね又はゴム等の弾性体により構成された付勢部材によって上方向に付勢されていてもよい。この付勢部材が第1フレキシブル電極11に加える力は、第1フレキシブル電極11と第1電極部21との間への電圧の印加により発生するクーロン力よりも弱い力である。すなわち、この場合、第1フレキシブル電極11は、電圧の印加によって第1電極部21の対向面22に接近するよう変形する力(クーロン力)よりも弱い力(付勢部材が第1フレキシブル電極11に加える力)で、対向面22から離隔する方向に付勢されている。取り付け部材30が第2フレキシブル電極12の一端部12aを回動可能に支持する接合部材によって構成される場合も同様である。
なお、第1フレキシブル電極11は、取り付け部材30が第1フレキシブル電極11の一端部11aを固定端として支持する支持部材によって構成される場合であっても、付勢部材によって上方向に付勢されていてもよい。取り付け部材30が第2フレキシブル電極12の一端部12aを固定端として支持する支持部材によって構成される場合も同様である。
アクチュエータ1は、フレキシブル電極10とベース電極20との間に電圧を印加してアクチュエータ1を駆動する駆動回路50,60に接続される。駆動回路50,60は、第1フレキシブル電極11と第1電極部21との間に電圧を印加する第1駆動回路50と、第2フレキシブル電極12と第2電極部26との間に電圧を印加する第2駆動回路60とによって構成される。
第1駆動回路50は、直流電圧源等によって構成される電源51と、第1駆動回路50の各構成要素と第1フレキシブル電極11及び第1電極部21とを接続する配線52と、半導体素子等によって構成されるスイッチ53a,53b,54a,54bと、集積回路等によって構成される制御部55とを含む。
第1フレキシブル電極11は、配線52によって、電源51の正極及び負極の一方に接続されると共に、フレームグラウンド(又はアース)に接続される。第1電極部21は、配線52によって、電源51の正極及び負極の他方に接続されると共に、フレームグラウンド(又はアース)に接続される。スイッチ53aは、第1電極部21と電源51との間に接続される。スイッチ53bは、第1電極部21とフレームグラウンドとの間に接続される。スイッチ54aは、第1フレキシブル電極11と電源51との間に接続される。スイッチ54bは、第1フレキシブル電極11とフレームグラウンドとの間に接続される。
制御部55は、第1駆動回路50の各構成要素を制御する回路である。制御部55は、スイッチ53a,53b,54a,54bのON/OFF状態を制御することによって、第1フレキシブル電極11と第1電極部21との間における電圧の印加と停止とを切り替える。また、制御部55は、電源51の出力電圧を制御することによって、印加される電圧の大きさを制御することができる。これにより、制御部55は、第1フレキシブル電極11に作用するクーロン力の大きさを制御することができ、第1フレキシブル電極11の変形量を制御することができる。
第2駆動回路60は、第1駆動回路50と同様に構成される。すなわち、第2駆動回路60の電源61は、第1駆動回路50の電源51と同様に構成される。第2駆動回路60の配線62は、第1駆動回路50の配線52と同様に構成される。第2駆動回路60のスイッチ63a,63b,64a,64bは、第1駆動回路50のスイッチ53a,53b,54a,54bと同様に構成される。第2駆動回路60の制御部65は、第1駆動回路50の制御部55と同様に構成される。
図2は、図1に示すフレキシブル電極10とベース電極20との間に電圧が印加された場合のアクチュエータ1を示す図である。
図2に示すように、第1駆動回路50において、スイッチ53a,54aがON状態に制御され、スイッチ53b,54bがOFF状態に制御されると、第1フレキシブル電極11と第1電極部21との間には電圧が印加される。この場合、電源51の正極に接続された第1フレキシブル電極11は正の電荷を帯び、電源51の負極に接続された第1電極部21は負の電荷を帯びる。第1電極部21の対向面22を被覆する絶縁層23は、誘電分極する。絶縁層23は、第1電極部21との界面付近が正の電荷を帯び、当該界面の反対側(空間24側)の表面付近が負の電荷を帯びる。絶縁層23と第1フレキシブル電極11との間には、クーロン力が発生する。当該クーロン力によって、第1フレキシブル電極11は、絶縁層23に引き付けられる。すなわち、当該クーロン力によって、第1フレキシブル電極11は、第1電極部21の対向面22に接近するように変形する。この第1フレキシブル電極11の変形により、第1フレキシブル電極11の他端部11bは、取り付け部材30の支持位置Pを支点として、第1電極部21の対向面22に接近する方向に回動する。
これにより、アクチュエータ1は、他端部11bの回動による仕事をアクチュエータ1の外部に出力することができる。第1フレキシブル電極11の他端部11bは、アクチュエータ1の外部に仕事を出力する出力部として機能し得る。
ここで、取り付け部材30の支持位置Pから第1フレキシブル電極11の他端部11bまでの長さは、支持位置Pから第1電極部21の端部21bまでの長さよりも長い。すなわち、アクチュエータ1は、第1フレキシブル電極11の他端部11bの回動による仕事をアクチュエータ1の外部に出力する出力部が、左右方向において第1電極部21よりも外側(取り付け部材30から遠い側)に位置することになる。これにより、アクチュエータ1は、当該出力部に作用するモーメントを大きくすることができる。アクチュエータ1は、当該出力部が対象物に加える力を大きくすることができ、高出力化を図ることができる。
第2駆動回路60において、スイッチ63a,64aがON状態に制御され、スイッチ63b,64bがOFF状態に制御されると、第2フレキシブル電極12と第2電極部26との間には電圧が印加される。この場合、第2フレキシブル電極12及び第2電極部26では、第1フレキシブル電極11及び第1電極部21と同様に動作する。第2フレキシブル電極12の他端部12bは、第1フレキシブル電極11の他端部11bと同様に出力部として機能する。
図3は、図2に示す場合の後に電圧の印加が停止された場合のアクチュエータ1を示す図である。
図3に示すように、図2に示す場合の後に、第1駆動回路50において、スイッチ53a,54aがOFF状態に制御され、スイッチ53b,54bがON状態に制御されると、第1フレキシブル電極11と第1電極部21との間において電圧の印加が停止される。この場合、第1フレキシブル電極11と第1電極部21とに蓄積された電荷は、フレームグラウンドに解放される。第1フレキシブル電極11は、第1フレキシブル電極11の復元力によって第1電極部21の対向面22から離隔するように変形し、原形に復元する。上記の出力部として機能する第1フレキシブル電極11の他端部11bは、初期位置に復元する。これにより、アクチュエータ1は、上記の出力部が初期位置に復元し易くなり、電圧の印加と停止とが短い周期で繰り返されても、これに迅速に応答して上記の出力部を迅速に変位させることができる。アクチュエータ1は、動作速度を高速化することができ、高出力化を図ることができる。
ここで、第1フレキシブル電極11は、上記の付勢部材によって対向面22から離隔する方向に付勢されていてもよい。これにより、アクチュエータ1は、電圧の印加により変形した第1フレキシブル電極11の復元力を強化することができ、上記の出力部が初期位置に復元する速度を高速化することができる。アクチュエータ1は、動作速度を更に高速化することができ、更に高出力化を図ることができる。
第2駆動回路60において、スイッチ63a,64aがOFF状態に制御され、スイッチ63b,64bがON状態に制御されると、第2フレキシブル電極12と第2電極部26との間において電圧の印加が停止される。この場合、第2フレキシブル電極12及び第2電極部26では、第1フレキシブル電極11及び第1電極部21と同様に動作する。上記の出力部として機能する第2フレキシブル電極12の他端部12bは、第1フレキシブル電極11の他端部11bと同様に、初期位置に復元する。
アクチュエータ1は、図2に示す状態と図3に示す状態とを繰り返すことによって、第1フレキシブル電極11及び第2フレキシブル電極12の羽ばたく動作を実現することができる。このとき、アクチュエータ1は、上記のように高出力化が可能であるので、浮力を発生させることができ、浮遊又は飛行することができる。
図4は、ベース電極20の他の例を模式的に示す図である。図5は、図4に示すベース電極20の第2電極部26との間に電圧が印加された場合の第2フレキシブル電極12の形態の例を模式的に示す図である。
図1に示すベース電極20は、左右方向に並んだ第1電極部21及び第2電極部26によって構成される。本実施形態のベース電極20は、図4に示すように、第1電極部21及び第2電極部26のそれぞれが、前後方向及び/又は左右方向に分割されてもよい。図4の例では、第1電極部21及び第2電極部26のそれぞれが前後方向に分割されている。
図4の第2電極部26は、互いに独立して電圧を印加可能であり、前後方向に並んで配置された複数の電極部261~264によって構成される。複数の電極部261~264は、左右方向及び上下方向に延びる板状の絶縁部251~253によって互いに絶縁されている。複数の電極部261~264のそれぞれの第2フレキシブル電極12との対向面には、絶縁層281~284が被覆されている。複数の電極部261~264に印加される電圧の大きさや電圧が印加されるタイミングは、第2駆動回路60によって、電極部261~264毎に独立して制御可能である。複数の電極部に分割された第1電極部21についても、第2電極部26と同様に構成される。
これにより、アクチュエータ1は、第1フレキシブル電極11及び第2フレキシブル電極12を、他端部11b及び他端部12bが回動するよう変形させるだけでなく、例えば図5に示す前後方向にうねる形状のような、様々な形状に変形させることができる。したがって、アクチュエータ1は、飛行速度又は飛行方向を制御することができると共に、フレキシブル電極10の可撓性を活かしてアクチュエータ1の空力性能を高い自由度で制御することができる。
[実施形態2]
図6~図7を用いて、実施形態2のアクチュエータ1について説明する。実施形態2のアクチュエータ1において、実施形態1と同様の構成については、その説明を省略する。
図6は、実施形態2のアクチュエータ1の構成を模式的に示す図である。図7は、図6に示すフレキシブル電極10とベース電極20との間に電圧が印加された場合のアクチュエータ1を示す図である。
実施形態2のアクチュエータ1は、フレキシブル電極10の取り付け部材30に支持されない自由端に対してツール40が設けられる。図6に示すアクチュエータ1は、第1フレキシブル電極11の他端部11bにツール40が設けられる。ツール40は、例えば、ハンマー又はカッター等の工具によって構成されてもよい。実施形態2のフレキシブル電極10は、実施形態1のフレキシブル電極10よりも高い剛性を有してもよい。
図7に示すように、第1フレキシブル電極11と第1電極部21との間には電圧が印加されると、第1フレキシブル電極11の他端部11bは、取り付け部材30の支持位置Pを支点として、第1電極部21の対向面22に接近する方向に回動する。これにより、実施形態2のアクチュエータ1は、他端部11bの回動による仕事をツール40の仕事としてアクチュエータ1の外部に出力することができる。すなわち、ツール40は、アクチュエータ1の外部に仕事を出力する出力部を構成する。アクチュエータ1は、第1フレキシブル電極11に設けられたツール40が対象物を打つ又は切る動作を実現することができる。
しかも、実施形態2のアクチュエータ1は、実施形態1と同様に、ツール40が第1電極部21よりも外側に位置し、回動後には初期位置に復元する。これにより、実施形態2のアクチュエータ1は、ツール40が対象物に加える力や動作速度を向上させることができ、高出力化を図ることができる。
なお、ツール40は、第1フレキシブル電極11の他端部11b及び第2フレキシブル電極12の他端部12bの少なくとも1つに設けられていればよく、第1フレキシブル電極11の他端部11bだけに設けられる必要はない。
また、実施形態1及び2のアクチュエータ1では、電圧の印加時、第1フレキシブル電極11の左右方向における長さは、第1電極部21の左右方向における長さよりも長い。しかしながら、電圧の印加時、第1フレキシブル電極11の左右方向における長さは、第1電極部21の左右方向における長さよりも長くなくてもよい。例えば、第1フレキシブル電極11の他端部11bに別の板状部材が連続して接続されていれば、第1フレキシブル電極11の左右方向における長さは、第1電極部21の左右方向における長さと同じであってもよい。この場合、他端部11bの回動による仕事は、当該板状部材の自由端からアクチュエータ1の外部に出力される。当該板状部材の自由端は、アクチュエータ1の外部に仕事を出力する出力部を構成する。第2フレキシブル電極12についても、第1フレキシブル電極11と同様に構成することができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の変更を行うことができる。本発明は、或る実施形態の構成を他の実施形態の構成に追加したり、或る実施形態の構成を他の実施形態と置換したり、或る実施形態の構成の一部を削除したりすることができる。
1…アクチュエータ、10…フレキシブル電極、11…第1フレキシブル電極、11a…一端部、11b…他端部、12…第2フレキシブル電極、12a…一端部、12b…他端部、20…ベース電極、21…第1電極部、21a…端部、21b…端部、22…対向面、23…絶縁層、24…空間、25,251~253…絶縁部、26,261~264…第2電極部、26a…端部、26b…端部、27…対向面、28,281~284…絶縁層、29…空間、30…取り付け部材、40…ツール、P…支持位置

Claims (1)

  1. 可撓性を有する板状のフレキシブル電極と、前記フレキシブル電極との対向面が絶縁層にて被覆されたベース電極とを有し、両電極間への電圧の印加によって前記フレキシブル電極が前記対向面に接近するよう変形するアクチュエータであって、
    前記ベース電極には、前記フレキシブル電極を前記ベース電極に取り付ける取り付け部材が前記フレキシブル電極と対向する位置に設けられており、
    前記フレキシブル電極は、一端部と他端部とを有し、
    前記一端部は、前記取り付け部材に支持され、
    前記他端部は、前記電圧が印加されると前記取り付け部材における前記一端部の支持位置を支点として回動して外部に仕事を出力し、前記電圧の印加が停止されると回動前の位置に復元し、
    前記一端部から前記他端部に向かう方向において、前記支持位置から前記他端部までの長さは、前記支持位置から前記ベース電極の端部までの長さよりも長い、
    ことを特徴とするアクチュエータ。
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