JP2022148859A - 液体吐出ヘッド - Google Patents

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】チャネルから液体を吐出する際の影響が別のチャネルの吐出特性に及ぶのを抑えることのできる液体吐出ヘッドを提供する。【解決手段】実施形態の液体吐出ヘッドは、圧力室、共通液体室、アクチュエーター、及びノズル部を備える。液体を吐出する複数のチャネルは、圧力室を各々備える。共通液体室は、各圧力室の長手方向の少なくとも一端に連通する。アクチュエーターは、圧力室の容積を変化させる。ノズル部は、液体吐出用ノズルと、液体を吐出しないノズルを備える。液体吐出用ノズルは、アクチュエーターを駆動させた際に生じる圧力室内の長手方向の液柱共鳴によって該圧力室内の圧力変化が大きくなる位置に設ける。液体を吐出しないノズルは、別のチャネルの前記圧力室との連通路上であって且つ液柱共鳴の圧力変化が小さい位置に設ける。【選択図】図7

Description

本発明の実施形態は、液体吐出ヘッドに関する。
所定量の液体を所定の位置に供給する液体吐出ヘッドが知られている。液体吐出ヘッドは、例えばインクジェットプリンタ、3Dプリンタ、分注装置などに搭載する。インクジェットプリンタは、インクの液滴をインクジェットヘッドから吐出して、記録媒体の表面に画像等を形成する。3Dプリンタは、造形材の液滴を造形材吐出ヘッドから吐出し、硬化させて、三次元造形物を形成する。分注装置は、試料の液滴を吐出して複数の容器等へ所定量供給する。
液体吐出ヘッドは、複数の液体を吐出するチャネルを複数有している。各チャネルは、液体を吐出するノズル、ノズルに連通する圧力室、及びアクチュエーターを備える。各チャネルの圧力室は、共通液体室に連通する。液体吐出ヘッドは、複数のチャネルの中から液体を吐出するチャネルを選択し、アクチュエーターに駆動信号を与えて駆動させる。アクチュエーターを駆動すると液体で満たされている圧力室の容積が変わり、ノズルから液体を吐出する。
圧力室の容積が変化する際に、圧力室と共通液室との間に液体の出入りがあるが、液体の出入りの際の共通液体室の圧力変化はできるだけ小さいことが望ましい。圧力変化が大きいと、液体を吐出するよう選択したチャネルのアクチュエーターを駆動したときの圧力変化の影響が、共通液体室を介して周囲に伝搬し、別のチャネルの吐出特性に及んでしまうからである。
特開2015-080923公報 特開2012-166462公報 特開2010-23241公報
本発明が解決しようとする課題は、チャネルから液体を吐出する際の影響が別のチャネルの吐出特性に及ぶのを抑えることのできる液体吐出ヘッドを提供することにある。
本発明の実施形態の液体吐出ヘッドは、圧力室、共通液体室、アクチュエーター、及びノズル部を備える。液体を吐出する複数のチャネルは、圧力室を各々備える。共通液体室は、各圧力室の長手方向の少なくとも一端に連通する。アクチュエーターは、圧力室の容積を変化させる。ノズル部は、液体吐出用ノズルと、液体を吐出しないノズルを備える。液体吐出用ノズルは、アクチュエーターを駆動させた際に生じる圧力室内の長手方向の液柱共鳴によって該圧力室内の圧力変化が大きくなる位置に設ける。液体を吐出しないノズルは、別のチャネルの前記圧力室との連通路上であって且つ液柱共鳴の圧力変化が小さい位置に設ける。
実施形態に従うインクジェットヘッドを備えたインクジェットプリンタの全体構成図である。 上記インクジェットヘッドの斜視図である。 上記インクジェットヘッドのノズルヘッド部を部分拡大した斜視図である。 上記インクジェットヘッドのノズルヘッド部を部分拡大した断面図である。 上記インクジェットヘッドのアクチュエーターに与える駆動波形である。 上記駆動波形で駆動するアクチュエーターの動作説明図である。 上記インクジェットヘッドの吐出用ノズル及び圧力緩和ノズルの配置図である。 上記インクジェットヘッドの吐出用ノズル及び圧力緩和ノズルの配置と、圧力室内に生じる液柱共鳴を説明する図である。 上記吐出用ノズルと上記圧力緩和ノズルの断面形状を示す図である。 上記インクジェットヘッドの吐出用ノズル及び圧力緩和ノズルの配置と圧力伝搬の説明図である。 上記インクジェットヘッドの吐出用ノズル及び圧力緩和ノズルの配置と圧力伝搬の説明図である。 上記インクジェットヘッドの吐出用ノズル及び圧力緩和ノズルの配置と圧力伝搬の説明図である。
以下、実施形態に従う液体吐出ヘッドについて、添付図面を参照しながら詳述する。なお、各図において、同一構成は同一の符号を付している。
実施形態の液体吐出ヘッドを搭載した画像形成装置の一例として、記録媒体に画像を印刷するインクジェットプリンタ10を説明する。図1は、インクジェットプリンタ10の概略構成を示す。インクジェットプリンタ10は、筐体11の内部に、記録媒体の一例であるシートSを収納するカセット12、シートSの上流搬送路13、カセット12内から取り出したシートSを搬送する搬送ベルト14、搬送ベルト14上のシートSに向けてインクの液滴を吐出する複数のインクジェットヘッド100~103、シートSの下流搬送路15、排出トレイ16、及び制御基板17を配置する。ユーザーインターフェイスである操作部18は、筐体11の上部側に配置する。
シートSに印刷する画像データは、例えば外部接続機器であるコンピュータ200で生成する。コンピュータ200で生成した画像データは、ケーブル201、コネクタ202,203を通してインクジェットプリンタ10の制御基板17に送る。
ピックアップローラ204は、カセット12からシートSを一枚ずつ上流搬送路13へ供給する。上流搬送路13は、送りローラ対131、132と、シート案内板133、134で構成する。シートSは、上流搬送路13を経由して、搬送ベルト14の上面に送る。図中の矢印104は、カセット12から搬送ベルト14へのシートSの搬送経路を示す。
搬送ベルト14は、表面に多数の貫通孔を形成した網状の無端ベルトである。駆動ローラ141、従動ローラ142,143の3本のローラは、搬送ベルト14を回転自在に支持する。モータ205は、駆動ローラ141を回転することによって搬送ベルト14を回転させる。モータ205は、駆動装置の一例である。図中105は、搬送ベルト14の回転方向を示す。搬送ベルト14の裏面側に、負圧容器206を配置する。負圧容器206は、減圧用のファン207と連結する。ファン207は、形成する気流によって負圧容器206内を負圧にし、搬送ベルト14の上面にシートSを吸着保持させる。図中106は、気流の流れを示す。
液体吐出ヘッドの一例であるインクジェットヘッド100~103は、搬送ベルト14上に吸着保持したシートSに対して、例えば1mmの僅かな隙間を介して対向するように配置する。インクジェットヘッド100~103は、シートSに向けてインクの液滴を夫々吐出する。インクジェットヘッド100~103は、下方をシートSが通過する際に画像を印刷する。各インクジェットヘッド100~103は、吐出するインクの色が異なることを除けば、同じ構造である。インクの色は、例えば、シアン,マゼンタ,イエロー,ブラックである。
インクジェットヘッド100~103は、夫々、インク流路311~314を介してインクタンク315~318及びインク供給圧力調整装置321~324と連結する。各インクタンク315~318は、各インクジェットヘッド100~103の上方に配置する。待機時に、インクジェットヘッド100~103の吐出用ノズル3及び圧力緩和ノズル31(図2参照)からインクが漏れ出ないように、各インク供給圧力調整装置321~324は、各インクジェットヘッド100~103内を大気圧に対して負圧、例えば-1.2kPaに調整している。画像形成時、各インクタンク315~318のインクは、インク供給圧力調整装置321~324によって各インクジェットヘッド100~103に供給する。
画像形成後、搬送ベルト14から下流搬送路15へシートSを送る。下流搬送路15は、送りローラ対151,152,153,154と、シートSの搬送経路を規定するシート案内板155,156で構成する。シートSは、下流搬送路15を経由し、排出口157から排出トレイ16へ送る。図中矢印107は、シートSの搬送経路を示す。
続いて、インクジェットヘッド100~103の構成について説明する。以下は、図2~図4を参照しながら、インクジェットヘッド100について説明しているが、インクジェットヘッド101~103もインクジェットヘッド100と同じ構造である。
図2に示すように、インクジェットヘッド100は、液体吐出部の一例であるノズルヘッド部2を備える。ノズルヘッド部2は、フレキシブルプリント配線板21と接続する。ノズルヘッド部2は、インクを吐出するチャネルを複数備える。ノズルヘッド部2は、ノズルプレート22、アクチュエーター基板23、液体供給部の一例であるインク供給部24を備える。インク供給部24は、インク流路311を介して図1のインク供給圧力調整装置321に接続する。
フレキシブルプリント配線板21は、ドライバチップである駆動用のIC(Integrated Circuit)25を搭載している(以下、駆動ICと称す)。駆動IC25は、インクジェットプリンタ10の制御基板17から送られてくるプリントデータを一時的に格納し、所定のタイミングでインクを吐出するよう各チャネルに駆動信号を与える。
ノズル部の一例であるノズルプレート22は、例えばポリイミドなどの樹脂又はステンレスなどの金属で形成した矩形状のプレートである。インクを吐出するノズル(吐出用ノズル)3は、ノズルプレート22の表面に、ノズルプレート22の長手方向(X方向)に沿って配列する。ノズル密度は、例えば150~1200dpiの範囲内に設定する。圧力緩和ノズル31は、インクを吐出しないノズルである。圧力緩和ノズル31は、ノズルプレート22の短手方向(Y方向)に、吐出用ノズル3の両サイドに配置する。すなわち、インクを吐出する各チャネルは、1個の吐出用ノズル3と2個の圧力緩和ノズル31を各々備える。なお、図2では、吐出用ノズル3をノズルプレート22の短手方向(Y方向)に2列配列しているが、これに限らない。吐出用ノズル3は、例えば1列でもよい。
特に図3と図4に示すように、ノズルプレート22は、枠状部材26を介在してアクチュエーター基板23上に取り付ける。アクチュエーター基板23は、例えば絶縁性のセラミックスで形成した矩形状の基板である。ノズルプレート22、枠状部材26及びアクチュエーター基板23によって囲われた空間内に、各チャネルのインクの圧力室4を複数形成する。圧力室4は、アクチュエーター基板23上に基板長手方向に沿って複数配列する。各チャネルの圧力室4は、各チャネルの吐出用ノズル3及び圧力緩和ノズル31と連通する。
圧力室4は、アクチュエーター基板23の表面に、例えば分極方向が相反する方向(一例として対向方向)に積層した2枚の圧電部材41を、例えば矩形の溝状に切り欠くことによって形成する。すなわち、圧電部材41は、その長手方向がアクチェーター基板23の短手方向に延びるように形成する。圧電部材41は、例えば側面視が台形となるように形成しているが、側面視の形状は台形に限らない。
隣り合う圧力室4は、圧電部材41を側壁にして仕切られている。すなわち、各圧力室4は、その短手方向の両側に立設する圧電部材41の側壁を有し、その長手方向の両端が開口している。圧力室4端部の一方の開口は、共通液体室の一例である中央の共通インク室42と連通し、他方の開口は、共通液体室の一例である外側の共通インク室43と連通する。中央の共通インク室42は、アクチュエーター基板23に形成したインク供給孔44を介して、インク供給部24のインク供給溝27と連通する。外側の共通インク室43は、アクチュエーター基板23に形成したインク排出孔45を介して、インク供給部24のインク排出路28と連通する。かかる構成により、各チャネルの圧力室4にインクを循環供給する。但し、インクの供給は循環方式でなくともよい。
電極46は、圧力室4の底面及び両側面に一体的に形成する。各圧力室4の電極46は、配線電極47と接続する。圧電部材41及び電極46は、圧力室4の容積を変えるアクチュエーター5を構成する。配線電極47は、枠部材26の外側にまで引き出している。電極46の表面、及び枠部材26の内側にある配線電極47は、インクと接液しないように保護膜(不図示)で被覆する。電極46及び配線電極47は、例えばニッケル薄膜で形成する。配線電極47は、アクチュエーター基板23端部でフレキシブル配線板21と接続し、駆動IC25の駆動ドライバ(すなわち、駆動回路)に接続する。各チャネルの駆動ドライバは、各チャネルのアクチュエーター5に対し、駆動信号として例えば駆動電圧を夫々与える。この構成により、駆動電圧を与えたアクチュエーター5は、圧電部材41の分極軸と交差(望ましくは、直交)する方向に電界が印加され、圧力室4の両側の側壁となっている圧電部材41がシアモードで変形する。
すなわち、インクの圧力室4は、圧電部材41を用いた柱状の一対のアクチュエーター5に挟まれて形成している。その柱状のアクチュエーター5の両壁、すなわち圧力室4の内側の壁と外側の壁に電位差を与え、アクチュエーター5を充電することによってアクチュエーター5を変形させる。これにより圧力室4の容積が変化し、その結果、圧力室4内のインク圧が変化する。この変化の大きさとタイミングを調整することによって、吐出用ノズル3からインクを吐出する。
図5は、アクチュエーター5を駆動する駆動波形の一例として、駆動波形(DRP波形)を示す。図5には、駆動時の圧力室4内のインクの圧力及びインクの流速の変化を併せて示している。駆動波形は、期間t1で負電位の電圧(-V)、期間t2でグランド電位(GND)、期間t3で正電位の電圧(+V)をアクチュエーター5に順に与える。期間t1は、例えばノズルヘッド2の圧力振動周期の1/2の時間に設定する。圧力振動周期が例えば4.8[μs]のとき、期間t1は、2.4[μs]とする。期間t2は、例えば3.25[μs]、期間t3は、期間t2よりも短い0.9[μs]とする。
アクチュエーター5の駆動は、例えば圧力室4を2つおきに3つの組に分けて分割駆動する、いわゆる3分割駆動とすることができる。図6(a)は、互いに隣接する3個一組の圧力室4の電極46の電位がいずれもグラウンド電位(GND)である状態を示している。この状態では、圧力室4間の隔壁である圧電部材41は何ら歪み作用を受けない。図6(b)は、図5の駆動波形の期間t1に、中央の圧力室4の電極46に負電位の電圧(-V)を印加した状態を示している。この状態では、電圧(-V)を印加した中央の圧力室4の両側にある圧電部材41に、その分極方向と直交する方向に電界が作用し、圧電部材41がそれぞれ外側に変形することで、中央の圧力室4の容積が拡張する。
続く期間t2に、中央の圧力室4の電極46の電位をグラウンド電位(GND)にすることで、拡張していた中央の圧力室4の容積が図6(a)の状態まで収縮する。このように圧力振動周期の1/2の時間に設定した期間t1の終点で圧力室4の容積を収縮させることによって、図5に示すように圧力室4内のインクの圧力が高まって、インクの液滴がノズル3から吐出する。
さらに続く期間t3に、中央の圧力室4の電極46に正電位の電圧(+V)を印加する。この状態では、図6(c)に示すように、中央の圧力室4の両側にある圧電部材41に対し、図6(b)のときとは逆の方向に電界が作用し、圧電部材41がそれぞれ内側に変形することで、中央の圧力室4の容積が収縮する。期間t3の経過後、中央の圧力室4の電極46の電位をグラウンド電位(GND)にすることで、収縮していた中央の圧力室4の容積が図6(a)の状態まで復帰する。この収縮と復帰によって残量振動をキャンセルする。
続いて、図7~図9を参照しながら、吐出ノズル3と圧力緩和ノズル31の配置について詳しく説明する。既述のように、インクの吐出は、圧力室4の容積を変えるアクチュエーター5を駆動し、圧力室4内の圧力を制御することによって行う。長手方向の端部が開口して共通インク室42(43)と連通している圧力室4の場合、アクチュエーター5を駆動させた際に生じる圧力室長手方向の液柱共鳴をインクの吐出に利用している。液柱共鳴の場合、上述の圧力振動周期に圧力室4内のインクの音速を乗じた値が波長となる。そして、図7(a)に示すように、長手方向の両端が開口している圧力室4の場合はこの波長の1/2波長共鳴管となる。一方、図7(b)に示すように、長手方向の一方の端部が開口し他方の端部が閉じている圧力室4の場合は、1/4波長共鳴管となる。ヘルムホルツ共鳴を利用する構成のインクジェットヘッドとは異なる。
1/2波長共鳴管の場合、圧力室長手方向の中央部が圧力振幅最大であって流速振幅最小となる。つまり、図8のように模式的に示すと、圧力室長手方向の中央部が1/2波長の定在波Wの節の部分にあたる。一方、圧力室長手方向の両端部が圧力振幅最小であって流速振幅最大となる。つまり、圧力室長手方向の両端部が1/2波長の定在波Wの腹の部分にあたる。液柱共鳴の開口補正を考慮すると、圧力室4と共通インク室42,43の境界よりも外側で圧力振幅が始まる。
吐出用ノズル3は、液柱共鳴による圧力変化が大きくなる位置に配置する。図7(a)の1/2波長共鳴管の例では、好ましい一例として、圧力振幅が最も大きくなる長手方向の中央部に配置する。図7(b)の1/4波長共鳴管の例では、好ましい一例として、圧力振幅が最も大きくなる長手方向の奥のところに配置する。勿論、厳密に圧力振幅が最も大きくなる位置に限らず、その付近であってもよい。特に限定するものではないが例えば1/10波長の範囲内に配置する。吐出用ノズル3は、先端側に向かうにつれて径が小さくなるテーパー形状とする。吐出用ノズル3の基端側の直径は、例えば40~55μmである。吐出用ノズル3の先端側の直径は、例えば例えば20~30μmである。
このように、ノズルヘッド部2は、液柱共鳴による圧力変化が大きくなる位置に吐出用ノズル3を設けて開口付近にインクのメニスカスMを形成し(図9参照)、アクチュエーター5を駆動した際に生じる液柱共鳴による圧力変化をこの吐出用ノズル3に導入して、インクを吐出する。テーパー形状とした吐出用ノズル3は、先端側を狭い開口に絞ることでインクの流速を上げ、基端側の広い開口によって圧力室4に負荷を与えている。なお、吐出用ノズル3及び圧力緩和ノズル31共に、インクを吐出しない静止時の圧力室4に負圧を与えてメニスカスMを凹型に保つ(図9参照)。すなわち、既述したように、インク供給圧力調整装置321によってインクジェットヘッド100内を大気圧に対して負圧に調整する。
圧力緩和ノズル31は、液柱共鳴の圧力変化が小さくなる位置に配置する。図7(a)の1/2波長共鳴管の例では、好ましい一例として、圧力振幅が最も小さい場所である長手方向の両端部に配置する。図7(b)の1/4波長共鳴管の例では、好ましい一例として、圧力振幅が最も小さい場所である長手方向の開口側の端部に配置する。液柱共鳴の圧力振幅が最も小さい場所は、既述のように圧力室4と共通インク室42(43)の境界よりも外側にあるので、その位置に圧力緩和ノズル31を配置する。液柱共鳴の圧力振幅が最も小さい場所がどの位置にあるかは、例えば実際に試験を行うかシミュレーションなどによって確認する。勿論、厳密に圧力振幅が最も小さい位置に限らず、その付近であってもよい。すなわち、圧力緩和ノズル31は、圧力室4と共通インク室42(43)の境界より外側でなくともよく、境界よりも内側或いは境界にまたがるように配置してよい。一例として、図7(c)に示すように、圧力室4の端から1/10波長内側の位置かそれよりも共通インク室42(43)側の位置に配置する。
圧力緩和ノズル31は、液柱共鳴の圧力振幅が小さい位置に配置するので、アクチュエーター5を駆動してもインクは吐出しない。すなわち、圧力緩和ノズル31は、インクを吐出しないノズルである。圧力緩和ノズル31は、吐出用ノズル3よりもテーパー角が小さい形状とすることが望ましい。圧力緩和ノズル31は、吐出を目的としないので、吐出用ノズル3の様なテーパー形状にする必要がないからである。圧力緩和ノズル31の好ましい形状は、例えば20~30μmの寸胴形状である。寸胴形状にすると、圧力緩和ノズル31からの不要な誤吐出が起き難く、かつ圧力緩和ノズル31から空気が混入するのを抑えることができる。
液柱共鳴管の動作原理上、解放端位置では圧力変化が無いことが望ましい。既述のとおり圧力室4と共通インク室42,43とは、液柱共鳴の圧力変化が最も小さく流速変化が最も大きくなる位置で連通しているが、現実にはアクチュエーター5を駆動すると共通インク室42,43と圧力室4の間を出入りするインクの流れによって圧力室4の両端部にも圧力変化が生じる。これが吐出特性に悪影響を与えることがある。この圧力変化は連通路を介して周囲の別のチャネルの圧力室4にも伝搬する。そこで圧力緩和ノズル31を設ける。圧力緩和ノズル31は、インクを吐出しないまでもノズル内のメニスカスM(図9参照)の位置や形状が変化するので、これにより圧力変化を抑えることができる。圧力緩和ノズル31は図10のようにチャネルとその隣のチャネルとの連通路300上に設けられるが、その位置が圧力室4の端部から遠すぎると、その場所から圧力室4の端部までの間に圧力差が生じてしまうので、圧力室4の端部近傍が望ましい。
圧力緩和ノズル31はその場の圧力変化を吸収するので連通路300を介した圧力伝搬を減少させる作用を持つ。この作用は一方のチャネルの動作が他方のチャネルの動作に影響するという、所謂クロストークによる印字品質の低下を防ぐ効果を持つ。圧力緩和ノズル31がある圧力室4とその圧力室4に隣接する別の圧力室4との連通路上にあたる共通インク室42(43)内にあれば、クロストークの低減効果は得られる。この目的では圧力緩和ノズル31は必ずしも図7のようにチャネル毎に設けなくともよく、例えば図11に示すように、共通インク室42(43)内の各圧電部材41の端部側付近に圧力緩和ノズル31を配置してもクロストークの低減効果が期待できる。或いは、例えば図12に示すように、一つ置きの圧電部材41の端部側に圧力緩和ノズル31を配置してもクロストークの低減効果がある。なお、図中の矢印300は、図10と同様にチャネル間の連通路に沿った圧力伝搬を矢印で模式的に示したものである。
上述の実施形態によれば、長手方向の液柱共鳴を利用する圧力室4を備えたインクジェットヘッド100において、圧力変化が大きくなる場所に吐出用ノズル31を配置し、圧力室端部側であって且つ液柱共鳴の圧力変化が小さくなる位置に圧力緩和ノズル31を設けたことによって、共通インク室42,43を介した圧力伝搬により別のチャネルの吐出特性が不安定になるクロストークの問題を抑えることができる。その結果、各チャネルの吐出特性が安定し、印字品質を向上させることができる。
さらに、上述の構成の場合、共通インク室43側の圧力緩和ノズル31は、流路の袋小路を防ぎ、共通インク室43内にインクが充填し易くなるという効果も得ることができる。
吐出用ノズル3と圧力緩和ノズル31は、ノズルプレート22の同一面上に設けることが望ましい。これにより、インクのパージやパージ後のクリーニングが容易となる。また、圧力緩和ノズル31は、必ずしも平面視が円形でなくともよい。
なお、上述の実施形態は、共通インク室42側と共通インク室側の両方に圧力緩和ノズル31を設けたが、両方に設ける構成に限らない。また、上述の実施形態は、サイドシューター型の構成であるが、エンドシューター型の構成であってもよい。
インクジェットヘッド100は、圧力室4を複数配置したシアモード型のアクチュエーター5に限らない。ドロップオンデマンド・ピエゾ方式のアクチュエーターなどであってもよい。
上述の実施形態では、インクジェットプリンタ10のインクジェットヘッド100を液体吐出ヘッドの一例として説明したが、液体吐出ヘッドは、3Dプリンタの造形材吐出ヘッド、分注装置の試料吐出ヘッドであってもよい。
本発明の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 インクジェットプリンタ
100~103 インクジェットヘッド
2 ノズルヘッド部
22 ノズルプレート
23 アクチュエーター基板
3 吐出用ノズル
31 圧力緩和ノズル
4 圧力室
41 圧電部材
42 共通インク室
43 共通インク室
5 アクチュエーター

Claims (5)

  1. 液体を吐出する複数のチャネルの圧力室と、
    前記複数の圧力室の長手方向の少なくとも一端に連通する共通液体室と、
    前記圧力室の容積を変化させるアクチュエーターと、
    前記アクチュエーターを駆動させた際に生じる前記圧力室内の長手方向の液柱共鳴によって該圧力室内の圧力変化が大きくなる位置に設けた液体吐出用ノズルと、別のチャネルの前記圧力室との連通路上であって且つ前記液柱共鳴の圧力変化が小さい位置に設けた液体を吐出しないノズルと、を備えるノズル部と、を備えたことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記液体吐出用ノズルと前記液体を吐出しないノズルは、ノズルプレートの同一面上に形成したことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記液体を吐出しないノズルのテーパー角は、前記液体吐出用ノズルのテーパー角よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記液体を吐出しないノズルは、前記液体を吐出するチャネルごとに設けたことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記圧力室は、長手方向の両端が前記共通液体室と連通し、
    前記液体を吐出しないノズルは、前記長手方向の両端側に夫々設けたことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
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