JP2022148499A - 有機エレクトロルミネッセント素子、ディスプレイ装置、照明装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセント素子、ディスプレイ装置、照明装置 Download PDF

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Abstract

【課題】素子の安定性に優れた低電圧駆動が可能となるマルチフォトンエミッション構造の有機エレクトロルミネッセント素子、並びに、そのような有機エレクトロルミネッセント素子を備えたディスプレイ装置および照明装置を提供する。【解決手段】陽極及び陰極を有し、前記陽極と前記陰極との間に、有機化合物を含有する発光層を含む複数の発光ユニットが電荷発生層を挟んで積層された構造を有する有機エレクトロルミネッセント素子であって、前記発光ユニットのうち少なくとも1つは、当該発光ユニットに含まれる発光層よりも前記陰極に近い位置に、ランタノイド金属を含有する電子注入層を少なくとも1層有する、有機エレクトロルミネッセント素子、上記有機エレクトロルミネッセント素子を備えたディスプレイ装置および照明装置。【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセント素子、並びにそれを備えたディスプレイ装置および照明装置に関する。
有機エレクトロルミネッセント素子(以下、「有機EL素子」又は単に「素子」と略称することもある。)は、対向する陰極と陽極との間に有機化合物からなる発光層を有する自己発光型素子である。有機EL素子は、陰極と陽極との間に電圧を印加したときに、陰極側から発光層に注入された電子と、陽極側から発光層に注入された正孔(ホール)とが、発光層内で再結合することによって生じた励起子(エキシトン)により発光する。
高輝度かつ長寿命を実現する有機EL素子としては、少なくとも1層の発光層を含む発光ユニットを1つの単位とし、複数の発光ユニットの間に電気絶縁性の電荷発生層が配置されたマルチフォトンエミッション構造の素子(以下、「MPE素子」と略称することもある。)が知られている(例えば、特許文献1参照)。このMPE素子では、陰極と陽極との間に電圧を印加したときに、電荷移動錯体中の電荷が、それぞれ陰極側および陽極側に向かって移動する。これにより、電荷発生層を挟んで陰極側に位置する一の発光ユニットに正孔を注入し、電荷発生層を挟んで陽極側に位置する他の発光ユニットに電子を注入する。このようなMPE素子は、同じ電流量のまま複数の発光ユニットからの発光が同時に得られるため、発光ユニットの個数倍相当の電流効率および外部量子効率を得ることが可能である。
また、有機EL素子の高効率化および駆動電圧の低電圧化は、消費電力の低減に直結することから重要である。駆動電圧の低電圧化を実現するための方法として、例えば、陰極と発光層との間に、低仕事関数のアルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、セシウム等)を含む電子注入層を配置する方法が挙げられる(例えば、特許文献2~4参照)。
なお、特許文献5~8には、ランタノイド金属を含有する電子注入層を有する1つの発光ユニット(シングルユニット)を備えた有機EL素子が記載されている。
特開2003-272860号公報 特開2004-200031号公報 特開2011-216688号公報 特開2019-087580号公報 特開2019-083187号公報 特開2019-021903号公報 特開2019-033192号公報 特開2019-009411号公報
前述のように、低仕事関数のアルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、セシウム等)を含む電子注入層により、有機EL素子の駆動電圧を低電圧化できることが知られているが、低仕事関数のアルカリ金属は活性が高く、素子内に含まれる水分や酸素と反応しやすい。このため、低仕事関数のアルカリ金属を含む電子注入層を有する有機EL素子では、発光面における黒点(非発光部)の発生や、素子が突然短絡するという問題が発生し、素子の安定性に乏しいことが分かった。特に、MPE素子では複数の電子注入層を配置する必要があることから、上記問題は更に顕著となる。
本発明は、このような事情に鑑みて提案されたものであり、素子の安定性に優れた低電圧駆動が可能となるマルチフォトンエミッション構造の有機エレクトロルミネッセント素子、並びに、そのような有機エレクトロルミネッセント素子を備えたディスプレイ装置および照明装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
(1)
陽極及び陰極を有し、前記陽極と前記陰極との間に、有機化合物を含有する発光層を含む複数の発光ユニットが電荷発生層を挟んで積層された構造を有する有機エレクトロルミネッセント素子であって、
前記発光ユニットのうち少なくとも1つは、当該発光ユニットに含まれる発光層よりも前記陰極に近い位置に、ランタノイド金属を含有する電子注入層を少なくとも1層有する、有機エレクトロルミネッセント素子。
(2)
前記電子注入層のうち少なくとも1層が、ランタノイド金属からなる単層である、(1)に記載の有機エレクトロルミネッセント素子。
(3)
前記電子注入層のうち少なくとも1層が、ランタノイド金属を3~70質量%含有する層である、(1)に記載の有機エレクトロルミネッセント素子。
(4)
前記発光ユニットを3つ以上有し、
前記発光ユニットのうち少なくとも1つは、440~490nmの青色波長域にピーク波長を有する光を発する発光層を含む青色発光ユニットであり、
前記発光ユニットのうち少なくとも1つは、500~560nmの緑色波長域にピーク波長を有する光を発する発光層を含む緑色発光ユニットであり、
前記発光ユニットのうち少なくとも1つは、590~640nmの赤色波長域にピーク波長を有する光を発する発光層を含む赤色発光ユニットであり、
前記青色発光ユニット、前記緑色発光ユニット、及び前記赤色発光ユニットが、それぞれの発光ユニットに含まれる発光層よりも前記陰極に近い位置に前記電子注入層を少なくとも1層有する、(1)~(3)のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子。
(5)
前記発光ユニットのうち少なくとも1つは、当該発光ユニットに含まれる発光層よりも前記陰極に近い位置に、前記電子注入層を少なくとも2層有し、
前記電子注入層のうち少なくとも1層がランタノイド金属からなる単層であり、
前記電子注入層のうち少なくとも1層がランタノイド金属を3~70質量%含有する層であり、
前記ランタノイド金属からなる単層と前記ランタノイド金属を3~70質量%含有する層とが接している、(1)~(4)のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子。
(6)
前記電子注入層のランタノイド金属がイッテルビウムである、(1)~(5)のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子。
(7)
前記電子注入層の膜厚が0.3~10nmである、(1)~(6)のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子。
(8)
前記発光ユニットのうち最も前記陰極に近い位置に存在する発光ユニットが前記電子注入層を有し、当該電子注入層が前記陰極と接している、(1)~(7)のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子。
(9)
前記電子注入層のうち少なくとも1層が前記電荷発生層と接している、(1)~(8)のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子。
(10)
(1)~(9)のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子を備えるディスプレイ装置。
(11)
(1)~(9)のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子を備える照明装置。
本発明によれば、素子の安定性に優れた低電圧駆動が可能となるマルチフォトンエミッション構造の有機エレクトロルミネッセント素子、並びに、そのような有機エレクトロルミネッセント素子を備えたディスプレイ装置および照明装置を提供することができる。
本発明の有機EL素子の一実施形態の概略構成を示す断面模式図である。 実施例1の有機EL素子の素子構造を示す断面模式図である。 比較例1の有機EL素子の素子構造を示す断面模式図である。 比較例2の有機EL素子の素子構造を示す断面模式図である。 実施例2~13の有機EL素子の素子構造を示す断面模式図である。 実施例1の有機EL素子の発光面の画像を示す図である。 実施例1の有機EL素子の発光面の画像を示す図である。 実施例1の有機EL素子の発光面の画像を示す図である。 比較例1の有機EL素子の発光面の画像を示す図である。 比較例1の有機EL素子の発光面の画像を示す図である。 比較例2の有機EL素子の発光面の画像を示す図である。 比較例2の有機EL素子の発光面の画像を示す図である。 比較例2の有機EL素子の発光面の画像を示す図である。 実施例1の有機EL素子の輝度保持率を示す図である。 実施例1の有機EL素子の電圧変化率を示す図である。
本発明の有機エレクトロルミネッセント素子並びにそれを備えたディスプレイ装置および照明装置の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
[有機エレクトロルミネッセント素子(有機EL素子)]
本発明の有機EL素子は、陽極及び陰極を有し、前記陽極と前記陰極との間に、有機化合物を含有する発光層を含む複数の発光ユニットが電荷発生層を挟んで積層された構造を有する有機エレクトロルミネッセント素子であって、前記発光ユニットのうち少なくとも1つは、当該発光ユニットに含まれる発光層よりも前記陰極に近い位置に、ランタノイド金属を含有する電子注入層を少なくとも1層有する。
本発明の有機EL素子の電子注入層に含有されるランタノイド金属は特に限定されないが、イッテルビウム(Yb)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)及びツリウム(Tm)から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、イッテルビウム(Yb)であることがより好ましい。
電子注入層は、ランタノイド金属と、それ以外の成分を含有するものであってもよいし、ランタノイド金属からなる単層(すなわち、電子注入層がランタノイド金属のみから構成されている層)であってもよい。
電子注入層のうち少なくとも1層が、ランタノイド金属からなる単層である態様は、本発明の有機EL素子の好ましい実施態様の1つである。
電子注入層のうち少なくとも1層が、ランタノイド金属を3~70質量%含有する層である態様は、本発明の有機EL素子の好ましい実施態様の1つである。
また、発光ユニットのうち少なくとも1つは、当該発光ユニットに含まれる発光層よりも陰極に近い位置に、ランタノイド金属を含有する電子注入層を少なくとも2層有し、前記電子注入層のうち少なくとも1層がランタノイド金属からなる単層であり、前記電子注入層のうち少なくとも1層がランタノイド金属を3~70質量%含有する層であり、前記ランタノイド金属からなる単層と前記ランタノイド金属を3~70質量%含有する層とが接している態様は、本発明の有機EL素子の好ましい実施態様の1つである。
電子注入層の膜厚は特に限定されないが、0.3~10nmであることが好ましく、1~10nmであることがより好ましい。
本発明の有機EL素子は、ランタノイド金属を含有する電子注入層を1層のみ有していてもよいし、2層以上有していてもよい。
本発明の有機EL素子における発光ユニットのうち最も陰極に近い位置に存在する発光ユニットが、ランタノイド金属を含有する電子注入層を有し、当該電子注入層が陰極と接していることが好ましい。
本発明の有機EL素子において、ランタノイド金属を含有する電子注入層のうち少なくとも1層は、電荷発生層と接していることも好ましい。特に、最も陰極に近い発光ユニット以外の発光ユニット中の電子注入層が、当該電子注入層よりも陰極側にある電荷発生層と接していることが好ましい。
発光ユニットは、有機化合物を含有する発光層を含むものであり、複数の発光ユニットのうち少なくとも1つは、当該発光ユニットに含まれる発光層よりも陰極に近い位置に、ランタノイド金属を含有する電子注入層を有するものである。
本発明の有機EL素子は、複数の発光ユニットのそれぞれが、当該発光ユニットに含まれる発光層よりも陰極に近い位置に、ランタノイド金属を含有する電子注入層を有することが好ましい。
発光ユニットは、発光層及び電子注入層以外の層を含んでいてもよい。発光層及び電子注入層以外の層としては特に限定されず、例えば、電子輸送層、正孔輸送層、正孔注入層、正孔阻止層、電子阻止層などが挙げられる。
電子輸送層は、電子注入層と発光層の間に設けられることが好ましい。各発光ユニットは電子輸送層を1層のみ有していてもよいし、2層以上有していてもよい。
電子輸送層を構成する材料については特に限定されず、公知のいずれの材料(電子輸送性物質)を用いてもよい。電子輸送性物質としては、特に制限はないが、例えば、一般に有機EL素子に用いられる電子輸送性物質のなかでも比較的深いHOMO(Highest Occupied Molecular Orbital)準位を有するものを用いることもできる。具体的には、少なくとも概ね6.0eV以上のHOMO準位を有する電子輸送性物質を用いることもできる。
電子輸送層の膜厚は特に限定されないが、例えば、15~100nmであってもよいし、17~65nmであってもよい。
正孔輸送層は、発光層と電荷発生層の間、又は、発光層と陽極の間に設けられることが好ましい。各発光ユニットは正孔輸送層を1層のみ有していてもよいし、2層以上有していてもよい。
正孔輸送層を構成する材料については特に限定されず、公知のいずれの材料(正孔輸送性物質)を用いてもよい。正孔輸送性物質としては、特に制限はないが、例えばイオン化ポテンシャルが5.7eVより小さく、正孔輸送性、即ち電子供与性を有する有機化合物(電子供与性物質)を用いるのが好ましい。
正孔輸送層の膜厚は特に限定されないが、例えば、10~100nmであってもよいし、20~70nmであってもよい。
正孔注入層は、正孔輸送層と電荷発生層の間、又は、正孔輸送層と陽極の間に設けられることが好ましい。各発光ユニットは正孔注入層を1層のみ有していてもよいし、2層以上有していてもよい。
正孔注入層を構成する材料については特に限定されず、公知のいずれの材料を用いてもよい。一般的には、正孔輸送層と同様な性質を有する電子供与性物質が使用される。
正孔注入層の膜厚は特に限定されないが、例えば、10~100nmであってもよいし、20~70nmであってもよい。
本発明の有機EL素子の好ましい実施形態の1つとして、発光ユニットを3つ以上有し、発光ユニットのうち少なくとも1つは、440~490nmの青色波長域にピーク波長を有する光を発する発光層(青色発光層)を含む青色発光ユニットであり、発光ユニットのうち少なくとも1つは、500~560nmの緑色波長域にピーク波長を有する光を発する発光層(緑色発光層)を含む緑色発光ユニットであり、発光ユニットのうち少なくとも1つは、590~640nmの赤色波長域にピーク波長を有する光を発する発光層(赤色発光層)を含む赤色発光ユニットであり、青色発光ユニット、緑色発光ユニット、及び赤色発光ユニットが、それぞれの発光ユニットに含まれる発光層よりも陰極に近い位置にランタノイド金属を含有する電子注入層を有する実施形態が挙げられる。
上記実施形態の有機EL素子は、青色発光ユニット、緑色発光ユニット、及び赤色発光ユニットが発光することで白色光を得ることができるため、例えば、ディスプレイ装置や照明装置に好適に用いることができる。
発光層を構成する材料については特に限定されず、公知のいずれの材料を用いてもよい。
赤色、緑色、青色の各発光層は、有機化合物として、通常は主成分であるホスト材料と、少量成分であるゲスト材料とを含み、赤色、緑色、青色の発光は、特にゲスト材料の性質に起因することが多い。
ゲスト材料は、ドーパント材料とも呼ばれ、このゲスト材料に蛍光発光を利用するものは、通常、蛍光発光材料と呼ばれており、この蛍光発光材料で構成される発光層のことを蛍光発光層と呼ぶ。一方、ゲスト材料に燐光発光を利用するものは、通常、燐光発光材料と呼ばれており、この燐光発光材料で構成される発光層のことを燐光発光層と呼ぶ。
燐光発光層のゲスト材料としては、特に制限されるものではなく、例えば、赤色燐光発光層としては、Ir(piq)やIr(btpy)等の赤色燐光発光材料を用いることができる。また、具体的な赤色燐光発光材料としては、例えば、シグマアルドリッチ社製の688118-250MGや680877-250MG等を使用することができる。
緑色燐光発光層としては、Ir(ppy)等の緑色燐光発光材料を用いることができる。また、具体的な緑色燐光発光材料としては、例えば、シグマアルドリッチ社製の694924-250MG等を使用することができる。
赤色燐光発光層及び緑色燐光発光層のホスト材料としては、電子輸送性の材料、ホール輸送性の材料、又は両者を混合したものなどを使用することができる。具体的には、例えば、4,4’-ビスカルバゾリルビフェニル(CBP)や、2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-9,10-フェナントロリン(BCP)等を用いることができる。
緑色蛍光発光層のホスト材料としては、Alq等を用いることができる。また、緑色蛍光発光層のゲスト材料としては、クマリン6等を用いることができる。
青色蛍光発光層のホスト材料及びゲスト材料については、例えば「国際公開第2012/053216号」の段落[0052]~[0061]に記載される青色蛍光発光材料を用いることができる。また、ゲスト材料としては、例えば、スチリルアミン化合物、フルオランテン化合物、アミノピレン化合物、ホウ素錯体等を用いることができる。
素子寿命の向上、並びに高演色性の実現などの観点からは、青色発光層のゲスト材料に青色蛍光発光材料を用いることが好ましい。一方、青色蛍光発光層の代わりに、青色燐光発光層を用いる場合は、Ir(Fppy)等の青色燐光発光材料を用いることができる。また、具体的な燐光発光材料としては、例えば、シグマアルドリッチ社製の682594-250MG等を挙げることができる。
本発明の有機EL素子が有する発光ユニットの種類は上記実施形態に限定されない。例えば、本発明の有機EL素子は、青色発光ユニット、緑色発光ユニット、及び赤色発光ユニット以外の発光ユニットを有していてもよく、例えば、橙色発光ユニット、黄色発光ユニットなどを有していてもよい。また、例えば、緑色発光ユニットを2つ有する場合など、同じ色の光を発する発光層のみを複数有していてもよい。
陰極としては、一般的に仕事関数の小さい金属またはその合金、金属酸化物等を用いることが好ましい。陰極を形成する金属としては、例えば、リチウム(Li)等のアルカリ金属、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)等のアルカリ土類金属、ユウロピウム(Eu)等の希土類金属等の金属単体、若しくは、これらの金属とアルミニウム(Al)、銀(Ag)、インジウム(In)等を含む合金等を用いることができる。
また、陰極は、例えば、「特開平10-270171号公報」や「特開2001-102175号公報」に記載されているように、陰極と有機層との界面に金属ドーピングされた有機層を用いた構成であってもよい。この場合、陰極に導電性材料を用いればよく、その仕事関数等の性質は特に制限されない。
また、陰極は、例えば、「特開平11-233262号公報」や「特開2000-182774号公報」に記載されているように、陰極に接する有機層をアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンおよび希土類金属イオンからなる群から選択される少なくとも1種を含有する有機金属錯体化合物により構成してもよい。この場合、有機金属錯体化合物中に含有される金属イオンを真空中で金属に還元し得る金属、例えば、アルミニウム(Al)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、ケイ素(Si)等の(熱還元性)金属、若しくはこれらの金属を含有する合金を陰極に用いることができる。これらの中でも、配線電極として一般に広く用いられているAlが、蒸着の容易さ、光反射率の高さ、化学的安定性等の観点から特に好ましい。
陽極としては、特に材料の制限はなく、陽極側から光を取り出す場合は、例えば、ITO(インジウム・すず酸化物)、IZO(インジウム・亜鉛酸化物)等の透明導電材料を用いることができる。
また、一般的な有機EL素子の場合とは逆に、陽極に金属材料等、陰極に透明導電材料を用いることで、陰極側から光を取り出すことも可能である。例えば、「特開2002-332567号公報」に記載された手法を用いて、有機膜に損傷のないようなスパッタリング法により、上述したITOやIZO等の透明導電材料を陰極に形成することができる。
本発明の有機EL素子は、複数の発光ユニットが電荷発生層を挟んで積層された構造を有する。すなわち、本発明の有機EL素子は、少なくとも2つの発光ユニットと少なくとも1層の電荷発生層を有し、上記2つの発光ユニットの間に上記電荷発生層が配置された構造を有する。
本発明の有機EL素子は、電荷発生層を1層のみ有していてもよいし、2層以上有していてもよい。
電荷発生層は、電子受容性物質と電子供与性物質とから構成される電気的絶縁層からなることが好ましい。この電気的絶縁層の比抵抗は1.0×10Ω・cm以上であることが好ましく、1.0×10Ω・cm以上であることがより好ましい。
電荷発生層は、異なる物質の混合層からなり、その一成分が酸化還元反応による電荷移動錯体を形成しているものであってもよい。
電荷発生層は、電子受容性物質と電子供与性物質との積層体からなるものであってもよい。
電荷発生層を構成する材料としては、例えば、特開2003-272860号公報に記載さていれる材料を用いることができる。それらの中でも、段落[0019]~[0021]に記載されている材料を好適に用いることができる。また、電荷発生層を構成する材料としては、「国際公開第2010/113493号」の段落[0023]~[0026]に記載されている材料を用いることができる。それらの中でも、特に、段落[0059]に記載されている強電子受容性物質(HATCN6)を好適に用いることができる。
発光ユニットを構成する各層の成膜方法は特に限定されないが、例えば、真空蒸着法やスピンコート法等を用いることができる。
本発明の有機EL素子は、陽極及び陰極の少なくとも一方の外側に基板を有していてもよい。
基板としては、ガラス基板やプラスチック基板を用いることができる。
ガラス基板としては、例えば、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、硼珪酸ガラスや珪酸ガラス等を用いることができる。
プラスチック基板としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)等を用いることができる。
図1は、本発明の有機EL素子の好ましい実施形態の一例の概略構成を示す断面図である。
図1に示す本実施形態の有機EL素子100は、陰極1と陽極2との間に、発光ユニット10A、10B及び10Cが、電荷発生層7A及び7Bを挟んで積層された構造を有する。より詳細には、発光ユニット10Aと10Bとで電荷発生層7Aを挟み、発光ユニット10Bと10Cとで電荷発生層7Bを挟んだ構造を有する。
発光ユニット10Aは、陰極1側から、電子注入層3A、電子輸送層4A、発光層5A、正孔輸送層6Aをこの順に有している。
発光ユニット10Bは、電荷発生層7A側から、電子注入層3B、電子輸送層4B、発光層5B、正孔輸送層6Bをこの順に有している。
発光ユニット10Cは、電荷発生層7B側から、電子注入層3C、電子輸送層4C、発光層5C、正孔輸送層6C、正孔注入層8をこの順に有している。
本発明は、前述の本発明の有機EL素子を備えるディスプレイ装置にも関する。
本発明は、前述の本発明の有機EL素子を備える照明装置にも関する。
ディスプレイ装置については、「特開2019-145474号公報」の段落[0084]~[0098]の記載を参照することができる。
照明装置については、「特開2019-145474号公報」の段落[0074]~[0083]の記載を参照することができる。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。
なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
(実施例1)
<有機EL素子の作製>
実施例1では、図2に示す素子構造を有する有機EL素子を作製した。
具体的には、まず、厚み100nm、幅2mm、シート抵抗約20Ω/□のITO膜(陽極)が成膜された、厚さ0.7mmのソーダライムガラス基板を用意した。
そして、この基板を、中性洗剤、イオン交換水、アセトン、イソプロピルアルコールで各5分間の超音波洗浄した後、スピン乾燥し、さらにUV/O処理を施した。
次に、真空蒸着装置内の蒸着用るつぼ(タンタル製またはアルミナ製)の各々に、図2に示す各層の構成材料を充填した。そして、上記基板を真空蒸着装置にセットし、真空度1×10-4Pa以下の減圧雰囲気下で、蒸着用るつぼに通電して加熱し、各層を蒸着速度0.1nm/秒で所定の膜厚に蒸着した。また、発光層等2つ以上の材料からなる層は、所定の混合比で形成されるように、蒸着用るつぼに通電を行い共蒸着した。
また、陰極を蒸着速度1nm/秒で蒸着した。
下記表1に示すように、第1の電子注入層、第2の電子注入層、及び第3の電子注入層はいずれもイッテルビウム(Yb)からなる単層(膜厚1nm)とした。電子注入層以外の各層の膜厚は図2に示したとおりである。赤色発光層におけるゲスト材料の濃度は3質量%とし、青色発光層におけるゲスト材料の濃度は5質量%とし、緑色発光層におけるゲスト材料の濃度は10質量%とした。
蒸着が終了した有機EL素子に対して、紫外線硬化用のエポキシ樹脂を用いて封止用のガラス基板との貼り合わせを行った後に、樹脂に紫外線を照射して硬化させることで封止を行った。封止作業は、酸素濃度0.1ppm以下、水分濃度0.5ppm以下の環境であるグローブボックス内にて実施した。
<有機EL素子の評価>
有機EL素子に電源制御ユニット(商品名:PEL-100TB、イーエッチシー製)を接続した。有機EL素子に電流密度10mA/cmの定電流を通電し、発光させた。分光放射輝度計(商品名:SR-3AR、トプコンテクノハウス製)にUSBカメラ(商品名:IUC-200CK2、テラテクノス製)を接続し、経過時間ごとの輝度保持率や電圧変化率といった発光特性の取得、及び発光面の画像撮影を実施した。なお、撮影した画像は、経時変化による差異を明瞭なものとするためにコントラストの調整による画像処理を行った。
実施例1の有機EL素子の発光面の画像を図6~図8に示した。図6は発光させる前のものであり(0時間)、図7は発光開始から500時間後のものであり、図8は発光開始から1000時間後のものである。実施例1の有機EL素子では、発光開始から1000時間後であっても発光面に黒点の発生は認められなかった。
なお、図6~図8の画像の中央に見えている黒い点は、輝度計の測定視野が映り込んだものであり、非発光部を表す黒点ではない。
また、実施例1の有機EL素子における経過時間ごとの輝度保持率を図14に、電圧変化率を図15にそれぞれ示す。輝度保持率及び電圧変化率は、初期状態の輝度又は駆動電圧を1.00とした相対値にて記載した。図14及び図15より、発光開始から1000時間経過した時点にて、輝度保持率の変化量は初期状態の10%未満であり、かつ電圧変化率も10%程度の増加に留まっていることが示されている。このことより、長時間に亘り安定的に有機EL素子を駆動させることが可能であることが分かった。
(比較例1)
<有機EL素子の作製>
比較例1では、図3に示す素子構造を有する有機EL素子を実施例1と同様の方法で作製した。
下記表1に示すように、第1の電子注入層、第2の電子注入層、及び第3の電子注入層はいずれもリチウム(Li)からなる単層(膜厚0.5nm)とした。電子注入層以外の各層の構成材料は実施例1と同じである。電子注入層以外の各層の膜厚は図3に示したとおりである。
<有機EL素子の評価>
実施例1と同様の方法で有機EL素子を評価した。
比較例1の有機EL素子の発光面の画像を図9及び図10に示した。図9は発光させる前のものであり(0時間)、図10は発光開始から50時間後のものである。比較例1の有機EL素子では、発光開始前において既に発光面に黒点が発生しており、発光開始から50時間後には黒点が更に増えていた。
なお、図9及び図10の画像の中央に見えている黒い点は、輝度計の測定視野が映り込んだものであり、非発光部を表す黒点ではない。
(比較例2)
<有機EL素子の作製>
比較例2では、図4に示す素子構造を有する有機EL素子を実施例1と同様の方法で作製した。
下記表1に示すように、第1の電子注入層、第3の電子注入層、及び第5の電子注入層はいずれもカルシウム(Ca)からなる単層(膜厚0.4nm)とし、第2の電子注入層、第4の電子注入層、及び第6の電子注入層はいずれもキノリノール錯体である8-ヒドロキシキノリノラト-リチウム(Liq)からなる単層(膜厚3nm)とした。電子注入層以外の各層の構成材料は実施例1と同じである。電子注入層以外の各層の膜厚は図4に示したとおりである。
<有機EL素子の評価>
実施例1と同様の方法で有機EL素子を評価した。
比較例2の有機EL素子の発光面の画像を図11~図13に示した。図11は発光させる前のものであり(0時間)、図12は発光開始から100時間後のものであり、図13は発光開始から200時間後のものである。比較例2の有機EL素子では、発光開始前には発光面に黒点は認められなかったものの、発光開始から100時間後には黒点が発生し、発光開始から200時間後には黒点が更に増えていた。
なお、図11~図13の画像の中央に見えている黒い点は、輝度計の測定視野が映り込んだものであり、非発光部を表す黒点ではない。
実施例1、比較例1及び比較例2の電子注入層の構成材料と電子注入層の膜厚を下記表1にまとめた。
Figure 2022148499000002
以上のようにして作製した実施例1、比較例2の有機EL素子に、計測器ドライバ(商品名:KEITHLEY2425、KEITHLEY社製)を接続し、3mA/cmの定電流を通電することで有機EL素子を点灯させた際の電圧値を計測した。更に、分光放射輝度計(商品名:CS-2000、コニカミノルタ社製)により有機EL素子の発光スペクトルと輝度ならびに電流効率を測定し、その測定結果を元に、実施例1、比較例2の有機EL素子の電力効率ならびに外部量子効率を算出した。
なお、下記表2において、電力効率と外部量子効率と電圧は実施例1の値を「1.00」とした場合の相対値で表した。
Figure 2022148499000003
比較例1の素子は、初期の時点にて黒点が発生していたため、発光特性の評価は行わなかった。
実施例1の素子では、比較例2と同等の外部量子効率が得られており、かつ駆動電圧が比較例2よりも低く、低電圧駆動が実現されている。
したがって、実施例1の素子によって低電圧駆動と高い素子安定性を両立することが可能であることが示されている。
(実施例2~13)
<有機EL素子の作製>
実施例2~13では、図5に示す素子構造を有する有機EL素子を実施例1と同様の方法で作製した。
図5における「電子注入層(Yb)」は、イッテルビウム(Yb)からなる単層の電子注入層である。陰極に接している電子注入層(Yb)の膜厚はZnmであり、各実施例のZの値は下記表3に示したとおりである。なお、表3においてZの値が「-」である実施例(実施例7~13)は、図5に示される陰極に接している単層の電子注入層(Yb)を設けなかったことを表す。図5に示される陰極に接している電子注入層(Yb)以外の電子注入層(Yb)の膜厚(X、Y)はそれぞれ表3に示したとおりである。
図5における「電子注入層:Yb αnm β%」は、電子輸送性を示す材料の中にイッテルビウム(Yb)をβ質量%含有する、膜厚αnmの電子注入層である。なお、表3においてαの値が「-」である実施例(実施例2~5)は、図5に示される「電子注入層:Yb αnm β%」を設けなかったことを表す。
電子注入層以外の各層の構成材料は実施例1と同じである。ただし、実施例2~13では、赤色発光層におけるゲスト材料の濃度は4質量%とし、青色発光層におけるゲスト材料の濃度は8質量%とし、緑色発光層におけるゲスト材料の濃度は10質量%とした。電子注入層以外の各層の膜厚は図5に示したとおりである。
<有機EL素子の評価>
以上のようにして作製した実施例2~13の有機EL素子に、計測器ドライバ(商品名:KEITHLEY2425、KEITHLEY社製)を接続し、3mA/cmの定電流を通電することで有機EL素子を点灯させた際の電圧値を計測した。更に、分光放射輝度計(商品名:CS-2000、コニカミノルタ社製)により有機EL素子の発光スペクトルと輝度ならびに電流効率を測定し、その測定結果を元に、実施例2~13の有機EL素子の電力効率ならびに外部量子効率を算出した。
なお、下記表3において、電力効率と外部量子効率と電圧は実施例2の値を「1.00」とした場合の相対値で表した。
Figure 2022148499000004
実施例2~13の結果より、電子注入層について、
・Ybを単層で使用した場合(実施例2~5)、
・Ybを電子輸送材料と混合した場合(実施例7~13)、
・Ybの単層と電子輸送材料と混合した層を併用した場合(実施例6)、
のいずれも良好な発光特性を示している。このことより、Ybを使用した電子注入層の構造形態によらず、いずれの形態においても良好な発光特性を示すことが分かる。
100・・・有機EL素子
1・・・陰極
2・・・陽極
10A、10B、10C・・・発光ユニット
3A、3B、3C・・・電子注入層
4A、4B、4C・・・電子輸送層
5A、5B、5C・・・発光層
6A、6B、6C・・・正孔輸送層
7A、7B・・・電荷発生層
8・・・正孔注入層

Claims (11)

  1. 陽極及び陰極を有し、前記陽極と前記陰極との間に、有機化合物を含有する発光層を含む複数の発光ユニットが電荷発生層を挟んで積層された構造を有する有機エレクトロルミネッセント素子であって、
    前記発光ユニットのうち少なくとも1つは、当該発光ユニットに含まれる発光層よりも前記陰極に近い位置に、ランタノイド金属を含有する電子注入層を少なくとも1層有する、有機エレクトロルミネッセント素子。
  2. 前記電子注入層のうち少なくとも1層が、ランタノイド金属からなる単層である、請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセント素子。
  3. 前記電子注入層のうち少なくとも1層が、ランタノイド金属を3~70質量%含有する層である、請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセント素子。
  4. 前記発光ユニットを3つ以上有し、
    前記発光ユニットのうち少なくとも1つは、440~490nmの青色波長域にピーク波長を有する光を発する発光層を含む青色発光ユニットであり、
    前記発光ユニットのうち少なくとも1つは、500~560nmの緑色波長域にピーク波長を有する光を発する発光層を含む緑色発光ユニットであり、
    前記発光ユニットのうち少なくとも1つは、590~640nmの赤色波長域にピーク波長を有する光を発する発光層を含む赤色発光ユニットであり、
    前記青色発光ユニット、前記緑色発光ユニット、及び前記赤色発光ユニットが、それぞれの発光ユニットに含まれる発光層よりも前記陰極に近い位置に前記電子注入層を少なくとも1層有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子。
  5. 前記発光ユニットのうち少なくとも1つは、当該発光ユニットに含まれる発光層よりも前記陰極に近い位置に、前記電子注入層を少なくとも2層有し、
    前記電子注入層のうち少なくとも1層がランタノイド金属からなる単層であり、
    前記電子注入層のうち少なくとも1層がランタノイド金属を3~70質量%含有する層であり、
    前記ランタノイド金属からなる単層と前記ランタノイド金属を3~70質量%含有する層とが接している、請求項1~4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子。
  6. 前記電子注入層のランタノイド金属がイッテルビウムである、請求項1~5のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子。
  7. 前記電子注入層の膜厚が0.3~10nmである、請求項1~6のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子。
  8. 前記発光ユニットのうち最も前記陰極に近い位置に存在する発光ユニットが前記電子注入層を有し、当該電子注入層が前記陰極と接している、請求項1~7のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子。
  9. 前記電子注入層のうち少なくとも1層が前記電荷発生層と接している、請求項1~8のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子を備えるディスプレイ装置。
  11. 請求項1~9のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子を備える照明装置。
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