JP2022146634A - 試料溶解装置 - Google Patents

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Shigeki Nishioka
裕地 森川
Yuji Morikawa
健汰 ▲高▼木
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Abstract

【課題】乾式試金分析のスループットを向上させる。【解決手段】乾式試金分析用の試料が収められた坩堝21を溶解炉3外から溶解炉3内に移動させ且つ坩堝21を溶解炉3内から溶解炉3外に移動させて溶解された試料を鋳型4に鋳込むハンド6であって、坩堝21を複数同時に把持可能なハンド6を備える、試料溶解装置1およびその関連技術を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、試料溶解装置に関し、特に、乾式試金分析用の試料を溶解する装置に関する。
乾式試金分析用の試料を溶解する装置としては特許文献1に記載の装置が挙げられる。特許文献1には、環状に形成されており、回転自在な円形の炉底部と、該炉底部を回動する手段と、該炉底部を覆う環状トンネルを形成するハウジング部を有する溶解炉が開示されている。そして、環状トンネルの炉内には加熱手段が一定間隔ごとに設けられ、炉内温度が乾式試金分析の試料を加熱する複数の温度ゾーンになるように形成されることが開示されている。
特開2012-132676号公報
特許文献1に記載の装置は、坩堝を1個ごとアームで移動させている。坩堝を1個ごとアームで移動させると、所定の試料を複数分析すべく所定の時間内に全坩堝を溶解炉に炉入れしなければならない場合、炉入れが間に合わない可能性がある。
本発明の課題は、乾式試金分析のスループットを向上することにある。
上記の知見に基づいて成された本発明の態様は、以下の通りである。
本発明の第1の態様は、
乾式試金分析用の試料が収められた坩堝を溶解炉外から溶解炉内に移動させ且つ前記坩堝を溶解炉内から溶解炉外に移動させて溶解された前記試料を鋳型に鋳込むハンドであって、前記坩堝を複数同時に把持可能なハンドを備える、試料溶解装置である。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の発明において、
前記ハンドにおいて前記坩堝を複数同時に把持する際の方式は、坩堝の上下方向での外径差を利用したカップホルダー方式、または坩堝の外側から坩堝全体を挟むピンセット方式である。
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載の発明において、
前記ハンドにおいて前記坩堝を複数同時に把持する際の方式はカップホルダー方式であり、
前記ハンドは、一つの坩堝に対応する切り欠きを複数有し、且つ、把持された複数の坩堝を同時に保持する安全バーを有する。
本発明の第4の態様は、第1~第3のいずれか一つの態様に記載の発明において、
前記溶解炉の内部を上方から撮像するカメラを更に備える。
本発明の第5の態様は、第1~第4のいずれか一つの態様に記載の発明において、
バッチ式である前記溶解炉を更に備える。
本発明の第6の態様は、第5の態様に記載の発明において、
前記溶解炉の炉床部における坩堝の配置予定位置に、前記坩堝の底を受ける受け部が設けられる。
本発明の第7の態様は、第5または第6の態様に記載の発明において、
前記溶解炉の炉床部における坩堝の配置予定位置に、前記炉床部とは異なる色のマーキングが施される。
本発明の第8の態様は、第7の態様に記載の発明において、
前記マーキングの際のマークの素材にはSiCが含まれる。
本発明の第9の態様は、第5~第8のいずれか一つの態様に記載の発明において、
前記ハンドが前記溶解炉の扉に近づくと自動で扉が開き、
前記ハンドが前記溶解炉の扉から進入後に退出すると自動で扉が閉じる。
本発明の第10の態様は、第5~第9のいずれか一つの態様に記載の発明において、
前記溶解炉の炉床部は上下方向を回転軸として回転可能である。
本発明の第11の態様は、第10の態様に記載の発明において、
前記坩堝を溶解炉外から溶解炉内に移動させる際、前記溶解炉の扉が自動で閉じた後、且つ、前記ハンドが別の複数の坩堝を把持して再度前記溶解炉の扉に近づく前に、前記炉床部を所定の角度回転させ、前記炉床部の扉の前のスペースを空け、且つ、
前記坩堝を溶解炉内から溶解炉外に移動させる際、前記溶解炉の扉が自動で閉じた後、且つ、前記坩堝を把持していない前記ハンドが再度前記溶解炉の扉に近づく前に、前記炉床部を所定の角度回転させ、溶解された試料を収めた坩堝を前記炉床部の扉の前に配置させる。
本発明によれば、乾式試金分析のスループットを向上できる。
図1は、本実施形態に係る試料溶解装置(溶解炉の天井は透過)の全体平面図である。 図2(a)は、+X方向、-Y方向、+Z方向から把持部(タイプA)を見たときの概略斜視図である。図2(b)は、+X方向、+Y方向、+Z方向から把持部(タイプA)を見たときの概略斜視図である。 図3(a)は、+X方向、-Y方向、+Z方向から把持部(タイプB)を見たときの概略斜視図である。図3(b)は、+X方向、+Y方向、+Z方向から把持部(タイプB)を見たときの概略斜視図である。 図4(a)は、+X方向、-Y方向、+Z方向から把持部(タイプC)を見たときの概略斜視図である。図4(b)は、+X方向、+Y方向、+Z方向から把持部(タイプC)を見たときの概略斜視図である。 図5(a)は、溶解炉の天井を透過したときの概略平面図であり、図5(b)は、図5(a)のT-T線での概略側断面図であり、図5(c)は、溶解炉の扉と相対したときの概略正面図である。 図6(a)は、最初に3個の坩堝を炉床に配置した状態の溶解炉の概略平面図であり、 図6(b)は、その次に3個の坩堝を炉床に配置した状態の溶解炉の概略平面図であり、図6(c)は、予定された坩堝を全て炉床に配置した状態の溶解炉の概略平面図である。 図7(a)は、最初に3個の坩堝を炉床に配置した状態の溶解炉の概略平面図であり、 図7(b)は、その次に3個の坩堝を炉床に配置した状態の溶解炉の概略平面図であり、図7(c)は、予定された坩堝を全て炉床に配置した状態の溶解炉の概略平面図であり、図7(d)は、把持部をX軸方向に180度回転させて切り欠きの向きを+Y方向から-Y方向に変更した状態を示す概略図であり、図7(e)は、図7(a)(b)の炉床の回転方向を維持したまま、坩堝を溶解炉内から取り出す状態を示す溶解炉の概略平面図である。
本発明の実施の形態について、以下に説明する。本明細書において「~」は所定の値以上且つ所定の値以下を指す。
図1は、本実施形態に係る試料溶解装置(溶解炉の天井は透過)の全体平面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る試料溶解装置1は以下の構成を備えるのが好ましい。
・乾式試金分析用の試料が収められた坩堝21が整列して並べられた坩堝箱2
・坩堝21内の試料を溶解する溶解炉3
・整列して並べられた鋳型4であって溶解された試料が鋳込まれる鋳型4
・試料が鋳込まれた後の空の坩堝21が廃棄される廃棄箱5
・坩堝21を複数同時に把持可能なハンド6
・溶解炉3内に配置される坩堝21を確認可能なカメラ8(後で図5を基に詳述)
以下、ハンド6の動きを説明しつつ、各構成について説明する。
本実施形態のハンド6は、乾式試金分析用の試料が収められた坩堝21を溶解炉3外から溶解炉3内に移動させ且つ坩堝21を溶解炉3内から溶解炉3外に移動させて溶解された試料を鋳型4に鋳込むハンド6であって、坩堝21を複数同時に把持可能なハンド6である。このハンド6は、いわゆるロボットアームである。
ハンド6は、人間の腕に類似する構成を備える。具体的に言うと、人間の上腕にあたる上腕部62、上腕部62と連結し且つ人間の前腕にあたる前腕部63、前腕部63と連結し且つ人間の手にあたる把持部64、そしてハンド6全体の動作を制御する制御部(不図示)を備えるのが好ましい。上腕部62は、固定された台座部61に配置されるのが好ましい。各部の素材には限定は無いが、溶解装置という性質上、耐熱性を有する金属部材(例えばSUS)が好ましい。
図1に示すように、ハンド6は、平面視において、所定位置に配置された台座部61を回転中心として移動するのが好ましい。ハンド6の末端の把持部64の回転軌道上には、坩堝箱2、溶解炉3、鋳型4および廃棄箱5が配置されるのが好ましい。但し、上腕部62や前腕部63を伸縮可能とすればこのような回転軌道上の配置には限定されない。
制御部は、平面視での上腕部62の回転角度、水平方向から斜め上方に傾斜して上腕部62が延在するときの傾斜角度、上腕部62の延在方向に対する前腕部63の延在方向の角度、前腕部63の延在方向に対する把持部64の延在方向の角度、把持部64が坩堝21を掴んだり放したりする動作、把持部64の延在方向を回転軸として把持部64を回転させる際の回転角度(手の平を返すのに似た動作)等を制御するのが好ましい。制御部は、台座部61の内部に搭載されてもよい。
上腕部62は、台座部61を回転中心として回転可能であれば構成に限定は無い。前腕部63の構成に限定は無いが、上腕部62の延在方向に対する前腕部63の延在方向の角度を変更可能なのが好ましい。また、前腕部63により把持部64を(手首のように)回転可能とするのが好ましい。また、上腕部62および前腕部63は互いに独立して伸縮および回転可能であってもよい。
把持部64は、坩堝21を複数同時に把持可能であれば構成に限定は無い。以下、把持部64のバリエーションについて説明する。説明の便宜上、同時把持される坩堝21が3個の場合を例示するが、複数であれば数に限定は無い。また、坩堝21の形状は、内径、外径共に上端(開口)から下端(底)に向けて小さくなる場合を例示する。
以下、天地の天の方向(上方)を+Z方向、地の方向(下方)を-Z方向とする。
把持部64の延在方向であって前腕部63と連結する把持部64の基端から末端に向かう方向を+X方向、その逆方向を-X方向とする。
X方向およびZ方向に垂直な方向であって、把持部64の末端と相対したとき向かって左から右への方向を+Y方向、その逆方向を-Y方向とする。
図2(a)は、+X方向、-Y方向、+Z方向から把持部64(タイプA)を見たときの概略斜視図である。図2(b)は、+X方向、+Y方向、+Z方向から把持部64(タイプA)を見たときの概略斜視図である。
図3(a)は、+X方向、-Y方向、+Z方向から把持部64(タイプB)を見たときの概略斜視図である。図3(b)は、+X方向、+Y方向、+Z方向から把持部64(タイプB)を見たときの概略斜視図である。
図4(a)は、+X方向、-Y方向、+Z方向から把持部64(タイプC)を見たときの概略斜視図である。図4(b)は、+X方向、+Y方向、+Z方向から把持部64(タイプC)を見たときの概略斜視図である。
把持部64(タイプA)は、図2に示すように、板状の金属部材であって坩堝21を支持する把持部64本体と、支持部70に支持された坩堝21を引っ掛けて保持するフック72aとを備える。
図2に示すように、支持部70には貫通孔71が設けられる。貫通孔71は、坩堝21の最大外径よりも大きな径を有する大孔71aと、大孔71aよりも小さな径の小孔71bとで構成される。図2に示すように、大孔71aと小孔71bとは重なり合っている。そしてこの一組の大小孔71a、71bは少なくとも坩堝21の同時把持数分設けられる。図2に示す例だと、把持部64の基端から末端に向けて順に大孔71a→小孔71b→大孔71a→小孔71b→大孔71a→小孔71b→大孔71aが設けられる。隣接する一組の大小孔71a、71bも重なり合っており、結果的に支持部70には一つの貫通孔71が設けられる。
把持部64(タイプA)での坩堝21の同時把持の概要は以下の通りである。
まず、一列に並んだ3個の坩堝21の上に把持部64を配置する。そして、把持部64を下降させ、最も基端側の大孔71a以外の大孔71aに把持部64を嵌め入れ、把持部64の底近傍まで把持部64を下降させる。そして、坩堝21の外径が、小孔71bと大孔71aの連通部分の幅よりも小さくなったときに、把持部64を+X方向に移動させ、3個の坩堝21をそれぞれ小孔71bに嵌め入れる。そして、把持部64を上昇させることにより、3個の坩堝21をそれぞれ小孔71bの周縁にて支持する。この状態のまま、後掲の溶解炉3内に把持部64ごと3個の坩堝21を挿入し、把持を解除し、3個の坩堝21を炉床34に載置する。把持の解除は、本段落に記載の把持とは逆の手順で行えばよい。
3個の坩堝21を溶解炉3内から溶解炉3外に移動させて溶解された試料を鋳型4に鋳込む際、フック72aを坩堝21の上端の開口縁に引っ掛ける。フック72aはX方向を回転軸としてフック回動部72bにより回転可能である。フック72aは支持部70の+Y方向側に設けられる。溶解された試料を坩堝21から鋳型4に流し入れるのは-Y方向側から行う。その際、X方向を回転軸として把持部64全体を回転させるが、フック72aにより、坩堝21が支持部70から脱落しないで済む。
なお、本実施形態では最も基端側の大孔71aは使用しない場合を説明したが、もちろん該大孔71aを使用してもよい。その場合、最も末端側の大孔71aは使用しないことになる。つまり、図2に示す把持部64(タイプA)は、どちらの場合にも対応できるように予め基端側にも末端側にも大孔71aを設けている。
把持部64(タイプB)は、図3に示すように、ピンセット方式により坩堝21を把持する。
図3に示すように、ピンセットの一方に該当する第1長尺部73(図3の+Y方向側)の形状には限定は無いが、第1長尺部73を+Z方向から-Z方向に見たとき、坩堝21の外側輪郭に倣った曲線形状とすれば、坩堝21を把持しやすく好適である。
ピンセットのもう一方に該当する第2長尺部74(図3の-Y方向側)は、3本の長尺板状部材74a~cが-Z方向から+Z方向に重なることにより構成される。長尺板状部材74aは、一列に並んだ3個の坩堝のうち最も基端側の坩堝を把持する。長尺板状部材74bは、その坩堝の隣の坩堝を把持する。長尺板状部材74cは、最も末端側の坩堝を把持する。各長尺板状部材74a~cを+Z方向から-Z方向に見たとき、各長尺板状部材74a~cの末端は、坩堝21の外側輪郭に倣った曲線形状とすれば、坩堝21を把持しやすく好適である。
第1長尺部73と第2長尺部74との間には2つの連結板状部材75aが上下に設けられる。2つの連結板状部材75aの一端は第1長尺部73に固定される。もう一端は、各長尺板状部材74a~cを固定部材75bにて上下で挟みこむ。その際、各長尺板状部材74a~cは完全に固定するのではなく、第1長尺部73に向けてピンセットのように近接可能とする。
把持部64(タイプB)での坩堝21の同時把持の概要は以下の通りである。
まず、把持部64の末端側すなわち第1長尺部73と第2長尺部74とが成す隙間に、一列に並んだ3個の坩堝21を嵌め入れる。そして、第1長尺部73に形成された、坩堝21の外側輪郭に倣った曲線形状に坩堝21を合わせる。そして、第2長尺部74の各長尺板状部材74a~cを第1長尺部73に向けてピンセットのように近接させ、3個の坩堝21を挟んで保持する。坩堝21の両方の外側(+Y方向の坩堝21の外側と-Y方向の坩堝21の外側)から坩堝21全体を挟む。この状態のまま、後掲の溶解炉3内に把持部64ごと3個の坩堝21を挿入し、把持を解除し、3個の坩堝21を炉床34に載置する。把持の解除は、本段落に記載の把持とは逆の手順で行えばよい。
3個の坩堝21を溶解炉3内から溶解炉3外に移動させて溶解された試料を鋳型4に鋳込む際、坩堝21を把持した状態のまま、把持部64はX方向を回転軸として回転可能である。この場合、溶解された試料を坩堝21から鋳型4に流し入れるのは+Y方向側から行う。その際、X方向を回転軸として把持部64全体を回転させる。
上記把持部64(タイプA)と後掲の把持部64(タイプC)(合わせて、坩堝21の上下方向での外径差を利用したカップホルダー方式という。)とは異なり、ピンセット方式の把持部64(タイプB)では、一つの坩堝21の外径が上下方向で同じ場合であっても坩堝21を把持可能という利点がある。
把持部64(タイプC)は、図4に示すように、板状の金属部材であって坩堝21を支持する把持部64本体と、支持部70に支持された坩堝21を引っ掛けて保持する安全バー77aとを備える。把持部64(タイプC)は、先に挙げた把持部64(タイプA)に対し、貫通孔71を切り欠き76(図4の-Y方向に形成)に変形してそれに伴い、坩堝21の数に応じ、一つの坩堝21に対応する一つの切り欠き76(最大径は坩堝21の最大外径未満且つ最小外径超え、好適には坩堝21の最大外径の2/3~3/4程度)を3つ設け、且つ、フック72aを各坩堝21に設けるのではなく3個の坩堝21を同時に保持する安全バー77aを設けた点にある。本明細書では、フック72aと安全バー77aのような、把持部64を回転させたときの坩堝21の脱落を抑止するための部材をまとめて「脱落抑止部」ともいう。
把持部64(タイプC)での坩堝21の同時把持の概要は以下の通りである。
まず、一列に並んだ3個の坩堝21から見て+Y方向に把持部64を配置し、把持部64を下降させる。その後、把持部64を-Y方向に移動し、各坩堝21を切り欠き76に嵌め入れる。そして、把持部64を上昇させることにより、3個の坩堝21をそれぞれ切り欠き76の周縁にて支持する。この状態のまま、後掲の溶解炉3内に把持部64ごと3個の坩堝21を挿入し、把持を解除し、3個の坩堝21を炉床34に載置する。把持の解除は、本段落に記載の把持とは逆の手順で行えばよい。
3個の坩堝21を溶解炉3内から溶解炉3外に移動させて溶解された試料を鋳型4に鋳込む際、安全バー77aを坩堝21の上端の開口縁に引っ掛ける。安全バー77aはX方向を回転軸として安全バー回動部77bにより回転可能である。安全バー77aは支持部70の+Y方向側に設けられる。溶解された試料を坩堝21から鋳型4に流し入れるのは-Y方向側から行う。その際、X方向を回転軸として把持部64全体を回転させるが、安全バー77aにより、坩堝21が支持部70から脱落しないで済む。
以上がハンド6の概要である。以降、把持部64(タイプC)を採用した例を挙げる。ハンド6の動作内容に沿って、他の各構成を説明する。
本実施形態では、図1に示すように、ハンド6から見て、12時方向に坩堝箱2を配置し、5時方向に溶解炉3を配置し、2時方向に鋳型4を配置し、3時方向に廃棄箱5を配置する場合を例示する。但し、各構成の配置に限定は無く、作業内容や作業環境に応じて適宜配置変更可能である。
坩堝箱2には、乾式試金分析用の試料が収められた坩堝21が整列して並べられる。試料には限定が無い。坩堝21には、試料と共に融剤を仕込んでおくのが好ましい。また、坩堝21の素材は耐火性であれば限定は無い。
ハンド6の把持部64の延在方向(+X方向)に沿うように(図1でいうと縦方向に)所定の個数(ここでは3個)の坩堝21を坩堝箱2内に配置するのが好ましい。そして、3個を一列とし、複数列(例えば5列)を、列方向と垂直方向(図1でいうと横方向に)坩堝箱2内に配置するのが好ましい。
図1では一つの坩堝箱2に3×5=15個の坩堝21を配置可能とし、坩堝箱2を計4箱用意したが、それ以外の数を採用しても構わない。
また、坩堝箱2ではなくベルトコンベアにより坩堝21が運ばれるようにしてもよい。その際、後掲の溶解炉3の扉32の開閉や炉床34の回転と連動させて、ベルトコンベア上の坩堝21の3個一列がハンド6に近づくように(図1の坩堝箱2をベルトコンベアへと変更した場合、新たな3個一列の坩堝21が右方向に進行するように)ベルトコンベアを移動させてもよい。
溶解炉3は、坩堝21内の試料を溶解できれば限定は無く、市販の溶解炉3を採用しても構わない。以下に述べる溶解炉3はあくまで一具体例である。
図5(a)は、溶解炉3の天井31を透過したときの概略平面図であり、図5(b)は、溶解炉3の概略側断面図であり、図5(c)は、溶解炉3の扉32と相対したときの概略正面図である。
本実施形態で挙げる溶解炉3は、円柱型のバッチ式溶解炉である。溶解炉3の中心と周縁にそれぞれ加熱部(共に不図示)を設け、二つの加熱部に挟まれる坩堝配置領域33に坩堝21を収容する。この坩堝配置領域33は平面視円環状であるが、複数の温度域に分けられてはいない。
坩堝21を収容すべく、3個の坩堝21を同時把持したハンド6が溶解炉3の扉32に近づくと、扉32が下方に自動でスライドし、溶解炉3の入り口が開かれる。そして、ハンド6の末端が溶解炉3の入り口から進入し、そのまま3個の坩堝21を溶解炉3内に進入させる。そして、ハンド6による坩堝21の同時把持を解除し、炉床34上に3個の坩堝21を配置する。そして、ハンド6が溶解炉3から退出する。ハンド6が溶解炉3の入り口から完全に退出した後、扉32が上方に自動でスライドし、溶解炉3の入り口が閉じられる。
このように溶解炉3の扉32の開閉とハンド6の動きとを連動させることにより、溶解炉3の扉32が開けっ放しになる時間を最小限に抑えられ、溶解炉3内の温度を一定に近づけられる。このような溶解炉3の扉32の制御は、ハンド6の制御部が行ってもよいし、別途、試料溶解装置1に制御部を設け、該制御部により制御を行ってもよい。
図6(a)は、最初に3個の坩堝21を炉床34に配置した状態の溶解炉3の概略平面図であり、 図6(b)は、その次に3個の坩堝21を炉床34に配置した状態の溶解炉3の概略平面図であり、図6(c)は、予定された坩堝21を全て炉床34に配置した状態の溶解炉3の概略平面図である。この坩堝21の配置順はあくまで一例であり、限定は無い。
図6(a)に示すように、炉床34上に最初に配置された3個の坩堝21は、溶解炉3の中心から放射状に(溶解炉3の径方向に)、扉32から最も近い径方向の領域に整列している。本実施形態において、炉床34は、Z方向(上下方向)を回転軸として回転可能とする。例えば、溶解炉3の扉32が閉じた後、炉床34を時計周りに回転させる。これにより、3個の坩堝21の列は時計回りに移動し、入り口前のスペースが空く。再度入り口から進入するハンド6が同時把持する3個の坩堝21を、このスペースに配置する(図6(b))。以下、この動作を繰り返し、炉床34に配置された坩堝21がハンド6に干渉しない程度のスペースSを残し、炉床34上に3個一列の坩堝21を径方向に向かい、複数列整列させる(図6(c))。
この構成により、ハンド6を扉32から進入させた直後に坩堝21の把持を解除可能となり、解除後にハンド6を速やかに扉32から退出させられる。そのため、複雑なハンド6の動作が不要となるうえ、溶解炉3内での作業時間の短縮につながりハンド6にかかる熱負荷の軽減につながる。また、扉32が開けっ放しになる時間を最小限に抑えられ、溶解炉3内の温度を一定に近づけられる。
また、把持部64(タイプC)を採用する場合、切り欠き76が存在するため、スペースSさえ残しておけば、既に炉床部34に配置された坩堝21と把持部64との接触機会を大幅に減らせる。その結果、溶解炉3内での坩堝21の転倒機会を大幅に減らせる。
炉床34における坩堝21の配置予定位置に窪み(不図示)を設けるのが好ましい。つまり、図1の例だと、炉床34に径方向へと3個一列の窪みを複数列設けるのが好ましい。
窪みの径および深さは坩堝21の大きさにより適宜設定すればよいが、例えば窪みの深さは坩堝21の高さの1/15~1/4程度であってもよい。窪みの径は坩堝21の底の外径よりも大きければよい。
この窪みは、炉床34に直接設けても構わないし、炉床34の上に円盤状の別部材を設け、炉床34をいわゆる二重底とし、炉床34の直上の該別部材の上面に窪みを設けても構わない。更に、炉床34や該別部材に窪みを設けるのではなく、例えば炉床34に坩堝21の底と嵌合する坩堝台35を設けてもよい。これらの例を含めて「炉床部34における坩堝21の配置予定位置に、坩堝21の底を受ける受け部を設ける」という。
溶解炉3内において、扉32に最も近い径方向の領域であってハンド6が坩堝21を配置する領域の直上に覗き窓36aを形成するのが好ましい。本実施形態の覗き窓36aは、溶解炉3の天井31よりも上方に出っ張った部分であり、最上方には耐熱透明部材36b(例えばガラス)が設けられる。
耐熱透明部材36bの上にCCDカメラ8が配置される。このCCDカメラ8は耐熱処理が施されるまたは耐熱処理が施された筐体81内に収められるのが好ましい。CCDカメラ8が各坩堝21を撮像可能にすべく、筐体81の下面は耐熱透明部材36b(例えばガラス)で構成するのが好ましい。
CCDカメラ8は、各坩堝21の配置に応じて合計3個配置される。本発明はCCDカメラ8の個数に限定されず、1、2個の比較的広角のCCDカメラにより3個の坩堝21を撮像可能としてもよいし、一つの坩堝21に対して複数のCCDカメラ8を用意してもよい。テレセントリックレンズを使用したCCDカメラならば、1個のCCDカメラにより複数の坩堝を撮像可能となる。また、CCD以外の種類のカメラ8を採用しても構わない。本実施形態では、覗き窓36aにより、扉32に最も近い径方向の領域のみ(坩堝21の配置予定の3個一列の範囲のみ)をCCDカメラ8が撮像可能とする。
このCCDカメラ8により、CCDカメラ8下方の炉床部34の状態を確認できる。ハンド6が坩堝21の把持を解除する際に炉床34上で坩堝21が倒れても、作業者が速やかに坩堝21の転倒を把握できる。ただ、それ以外にも、CCDカメラ8を設けたことの利点がある。以下、この点について詳述する。
例えば、炉床部34に窪みが設けられる場合、坩堝21を窪みが設けられた所定位置に配置しやすくなる。窪みが無い場合だと、所定位置から外れても坩堝21は正常に起立しやすいが、窪みがある場合だと、例えば坩堝21の配置が窪みから数mmずれると窪みの傾斜上に坩堝21が配置され、坩堝21の起立状態が不安定になる。これは、坩堝21を3個同時に把持して配置するとなると、3個共に坩堝21の起立状態が不安定になることを意味し、これまでに溶解炉3内に正常に配置した坩堝21と、新たに配置された坩堝21とが衝突し、坩堝21内の試料を炉床部34にこぼしかねない。
そこで、CCDカメラ8を活用し、この点を改善できる。具体的には、炉床部34の窪みに対し、炉床部34の色とは大きく異なる色(例えば炉床34が灰色に対して黒色)のマーキングを施すのが好ましい。このマークの素材は耐熱性があれば限定は無く、例えばSiC(炭化ケイ素)であってもよい。窪みの代わりに坩堝台35を採用する場合、坩堝台35自体をSiCで作製してもよい(図5(b)ではこの場合を例示)。
その状態で、CCDカメラ8により黒色マークを確認しながら、溶解炉3内に進入したハンド6の位置を調整可能である。この調整は作業者が行ってもよいし、画像解析プログラムにより、CCDカメラ8から送信された画像を色識別し、制御部が自動でハンド6の位置調整を行ってもよい。手動にせよ自動にせよこの調整により坩堝21の配置予定位置に対する実際の配置位置の誤差(特に炉床34周方向での配置位置の誤差)の発生を抑えられる。
上記調整と共に、または上記調整に代えて、坩堝21を炉床部34に配置した後、CCDカメラ8により坩堝21の配置状態の確認を行ってもよい。例えば、黒色マークが坩堝21により全て隠れていたら問題無し、逆に黒色マークが坩堝21からはみ出て見えたら再度ハンド6による調整要と判断してもよい。
なお、窪みを設けずに、坩堝21を配置すべき位置にマーキングを施し、CCDカメラ8により黒色マークを確認しながら、溶解炉3内に進入したハンド6の位置を調整してもよい。このとき、マーキングを設けるのは、窪みと同様、炉床34に直接設けても構わないし、炉床34の上に円盤状の別部材を設け、炉床34をいわゆる二重底とし、炉床34の直上の該別部材の上面にマーキングを施しても構わない。また、繰り返しになるが、坩堝台35自体をSiCで作製してもよい。これらの例を含めて「炉床部34における坩堝21の配置予定位置にマーキングを施す」という。
溶解炉3内に坩堝21を配置して溶解炉3の扉32からハンド6を完全に退出させた後、ハンド6は、再度坩堝箱2に向かって回転し、坩堝21を複数把持し、再度溶解炉3に向かって回転し、溶解炉3内に坩堝21を配置するのが好ましい。予定された全ての坩堝21を溶解炉3内に配置するまで、この作業を繰り返すのが好ましい。
鋳型4は、坩堝箱2と同様、ハンド6の把持部64の延在方向(+X方向)に沿うように所定の個数の鋳型4を配置してもよい。図1に示すように、(図1でいうと横方向に)一列6個の鋳型4を配置してもよい。このとき、一度の鋳込みにて例えば右側3個の鋳型4を使用し、次の鋳込み(ハンド6が再度溶解炉3に回転して3個の坩堝21を再度回収した後の鋳込み)では左側3個の鋳型4を使用する。そして、6個を一列とし、複数列を、列方向と垂直方向(図1でいうと縦方向に)坩堝箱2内に配置してもよい。ハンド6により各坩堝21を同時に把持したまま各坩堝21を傾け、溶解された試料を鋳型4に鋳込む。
廃棄箱5は、試料が鋳込まれた後の空の坩堝21を廃棄可能であれば限定は無い。廃棄箱5の上方で、ハンド6が各坩堝21の同時把持を解除することにより、鋳込み後の各坩堝21は廃棄箱5に落下する。廃棄箱5の下方に車輪(不図示)が設けられれば、廃棄箱5ごと坩堝21の処分場所に移送できるため好ましい。
なお、空の坩堝21を再利用してもよい。空の坩堝21を廃棄箱5に廃棄する代わりに、 坩堝箱2に空の坩堝21を移動させてもよい。空の坩堝21を廃棄する廃棄モードと、坩堝箱2に空の坩堝21を移動させて再利用する再利用モードとから一つのモードを選択するモード選択部を試料溶解装置1に設けてもよい。モード選択部は、ハンド6の制御部が兼ねてもよいし、別途、試料溶解装置1に設けられた制御部が兼ねてもよい。
ハンド6に把持された各坩堝21を廃棄箱5に廃棄した後(坩堝21を再利用する場合は坩堝箱2に坩堝21を移動させた後)、ハンド6を再び溶解炉3に向けて回転させ、溶解炉3内の3個の坩堝21を同時に把持する。この把持を実現すべく、溶解炉3の扉32が自動で閉じた後、且つ、坩堝21を把持していないハンド6が再度溶解炉3の扉32に近づく前に、上下方向を回転軸として炉床部34を逆時計回り(坩堝21を溶解炉3外から溶解炉3内に移動させる際とは逆方向)に回転させ、ハンド6が溶解炉3の扉32から進入したときにハンド6の近傍に3個の坩堝21が配置されるよう調整するのが好ましい。この3個の坩堝21内の溶解された試料を鋳型4に鋳込み、予定された全ての坩堝21の溶解された試料を鋳込むまで、この作業を繰り返すのが好ましい。
本実施形態によれば、複数の坩堝21を同時把持して作業が行われるため、乾式試金分析のスループットを向上できる。しかも、炉入れ、炉出し、鋳込みの工程を自動化でき、作業者の安全を確保できる。
なお、本発明の技術的範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
例えば、上記ハンド6の個数に限定は無い。但し、本発明は、上記ハンド6が1個のみの場合でも十分に本発明の効果を発揮可能である。また、ハンド6が1個であれば、試料溶解装置1全体の床面積を小さくでき、装置全体を小部屋化することも可能となり(例えば図1)、その場合、作業者の安全はより確保される。
また、溶解炉3の扉32の数に限定は無い。但し、本発明は、上記ハンド6が1個のみの場合でも十分に本発明の効果を発揮可能であり、それに伴い、炉床部34を回転可能な構成にすれば、扉32も1個のみで済む。
本実施形態では、坩堝21を溶解炉3外から溶解炉3内に移動させる際の炉床部34の回転方向を時計回りとし、坩堝21を溶解炉3外から溶解炉3内に移動させる際の炉床部34の回転方向を反時計回りとした。これは、カップホルダー方式である把持部64(タイプC)の切り欠き76が-Y方向に設けられ、把持部64を溶解炉3内に進入させたときに-Y方向が溶解炉3の扉32に向かって左側と一致するためである。
仮に、切り欠き76が+Y方向に設けられる場合(すなわち切り欠き76が溶解炉3の扉32に向かって右側に設けられる場合)は、坩堝21を溶解炉3外から溶解炉3内に移動させる際の炉床部34の回転方向を反時計回りとし、坩堝21を溶解炉3外から溶解炉3内に移動させる際の炉床部34の回転方向を時計回りとするのが好ましい。
更に、炉床部34の回転方向を一方向に固定したまま、坩堝21の溶解炉3内への移動と、坩堝21の溶解炉3外への移動を行ってもよい。
図7(a)は、最初に3個の坩堝を炉床に配置した状態の溶解炉の概略平面図であり、 図7(b)は、その次に3個の坩堝を炉床に配置した状態の溶解炉の概略平面図であり、図7(c)は、予定された坩堝を全て炉床に配置した状態の溶解炉の概略平面図であり、図7(d)は、把持部をX軸方向に180度回転させて切り欠きの向きを+Y方向から-Y方向に変更した状態を示す概略図であり、図7(e)は、図7(a)(b)の炉床の回転方向を維持したまま、坩堝を溶解炉内から取り出す状態を示す溶解炉の概略平面図である。
本例では炉床部34の回転方向を逆時計回りに固定する場合を例示する。図7(a)に示すように、ハンド6の制御部により、把持部64(タイプC)を、X軸を回転軸として180度回転させ、切り欠き76を+Y方向側に予め配置する。
把持部64(タイプC)が180度回転したとき、その回転に伴い安全バー77aも略180度回転させ、把持部64(タイプC)が180度回転した状態でも安全バー77aにより坩堝21を保持可能としてもよい。
そして、図7(a)~(c)に示すように、予定された坩堝21が全て炉床34に配置される。ここまでは、切り欠き76が向く方向と炉床34の回転方向が逆であることを除けば図6と同様である。
その後、把持部64(タイプC)を、X軸を回転軸として180度回転させ、切り欠き76を今度は-Y方向側に配置する。この回転作業は、把持部64を一旦溶解炉3外に退出させた後に行ってもよいし、図7(c)に示すスペースSの広さに余裕があれば、扉32の前にスペースSが配置されるよう炉床34を逆時計回りに回転させたうえで、スペースSにて行ってもよい。この回転作業により、炉床部34の回転方向を一方向に固定したまま、坩堝21の溶解炉3内への移動と、坩堝21の溶解炉3外への移動を行える。
そもそも、ピンセット方式であるタイプBの場合、第1長尺部73も第2長尺部74もY方向の幅は大体同じであるうえ、第1長尺部73と第2長尺部74の間に、炉床部34上の坩堝21を3個一列で配置すればよい。タイプCと同じくカップホルダー方式であるタイプAの場合、扉32から入って右側のスペースを広く空ける必要はない。そうなると、坩堝21を溶解炉3外から溶解炉3内に移動させる際も、坩堝21を溶解炉3外から溶解炉3内に移動させる際も、炉床部34の回転方向を同じとしてもよい。
つまり、本発明は、炉床部34の回転方向に限定は無い。また、回転角度は、炉床部34に配置された坩堝21同士の間隔等を考慮して設定すればよい。
1…試料溶解装置
2…坩堝箱
21…坩堝
3…溶解炉
31…天井
32…扉
33…坩堝配置領域
34…炉床(炉床部)
35…坩堝台(兼マーク)
36a…覗き窓
36b…耐熱透明部材
4…鋳型
5…廃棄箱
6…ハンド
61…台座部
62…上腕部
63…前腕部
64…把持部
70…支持部
71…貫通孔
71a…大孔
71b…小孔
72a…フック
72b…フック回動部
73…第1長尺部
74…第2長尺部
74a~c…長尺板状部材
75a…連結板状部材
75b…固定部材
76…切り欠き
77a…安全バー
77b…安全バー回動部
8…カメラ(CCDカメラ)
81…(CCDカメラを収める)筐体
S…(炉床に配置された坩堝がハンドに干渉しない程度の)スペース

Claims (11)

  1. 乾式試金分析用の試料が収められた坩堝を溶解炉外から溶解炉内に移動させ且つ前記坩堝を溶解炉内から溶解炉外に移動させて溶解された前記試料を鋳型に鋳込むハンドであって、前記坩堝を複数同時に把持可能なハンドを備える、試料溶解装置。
  2. 前記ハンドにおいて前記坩堝を複数同時に把持する際の方式は、坩堝の上下方向での外径差を利用したカップホルダー方式、または坩堝の外側から坩堝全体を挟むピンセット方式である、請求項1に記載の試料溶解装置。
  3. 前記ハンドにおいて前記坩堝を複数同時に把持する際の方式はカップホルダー方式であり、
    前記ハンドは、一つの坩堝に対応する切り欠きを複数有し、且つ、把持された複数の坩堝を同時に保持する安全バーを有する、請求項2に記載の試料溶解装置。
  4. 前記溶解炉の内部を上方から撮像するカメラを更に備える、請求項1~3のいずれか一つに記載の試料溶解装置。
  5. バッチ式である前記溶解炉を更に備える、請求項1~4のいずれか一つに記載の試料溶解装置。
  6. 前記溶解炉の炉床部における坩堝の配置予定位置に、前記坩堝の底を受ける受け部が設けられた、請求項5に記載の試料溶解装置。
  7. 前記溶解炉の炉床部における坩堝の配置予定位置に、前記炉床部とは異なる色のマーキングが施された、請求項5または6に記載の試料溶解装置。
  8. 前記マーキングの際のマークの素材にはSiCが含まれる、請求項7に記載の試料溶解装置。
  9. 前記ハンドが前記溶解炉の扉に近づくと自動で扉が開き、
    前記ハンドが前記溶解炉の扉から進入後に退出すると自動で扉が閉じる、請求項5~8のいずれか一つに記載の試料溶解装置。
  10. 前記溶解炉の炉床部は上下方向を回転軸として回転可能である、請求項5~9のいずれか一つに記載の試料溶解装置。
  11. 前記坩堝を溶解炉外から溶解炉内に移動させる際、前記溶解炉の扉が自動で閉じた後、且つ、前記ハンドが別の複数の坩堝を把持して再度前記溶解炉の扉に近づく前に、前記炉床部を所定の角度回転させ、前記炉床部の扉の前のスペースを空け、且つ、
    前記坩堝を溶解炉内から溶解炉外に移動させる際、前記溶解炉の扉が自動で閉じた後、且つ、前記坩堝を把持していない前記ハンドが再度前記溶解炉の扉に近づく前に、前記炉床部を所定の角度回転させ、溶解された試料を収めた坩堝を前記炉床部の扉の前に配置させる、請求項10に記載の試料溶解装置。
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