JP2022144838A - 紙葉類判別装置及び紙葉類判別方法 - Google Patents

紙葉類判別装置及び紙葉類判別方法 Download PDF

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Abstract

【課題】経年劣化により濃淡が薄くなって損券と判断されるべき紙葉類と、紙葉類の発行時から濃淡が薄いが正券と判断されるべき紙葉類の判別を行うことができる紙葉類判別装置及び紙葉類判別方法を提供する。【解決手段】紙葉類に対して光を照射する光源部と、前記光源部から照射されて紙葉類で反射した、波長帯域が互いに異なる第1の光及び第2の光を受光し、前記第1の光に基づき第1の画像信号を出力し、かつ、前記第2の光に基づき第2の画像信号を出力する受光部と、前記第1の画像信号に基づき第1の反射画像を生成し、前記第2の画像信号に基づき第2の反射画像を生成し、さらに、前記第1の反射画像内の所定箇所の強度である第1の強度と、前記第2の反射画像内の所定箇所の強度である第2の強度とに基づいて、紙葉類の正損判定を行う制御部と、を備える紙葉類判別装置である。【選択図】図5

Description

本開示は、紙葉類判別装置及び紙葉類判別方法に関する。
従来、紙幣などの紙葉類を搬送しつつ、搬送される紙幣の正損を光学センサを用いて判別する紙幣判別装置が知られている。かかる紙幣判別装置としては、例えば、センサが備える光源から判別対象である紙幣へ光を照射し、かかる光の反射光の出力値を用いて紙幣の正損判定を行うものがある。
例えば、特許文献1には紙幣に対して光を照射して反射光または透過光を得て、検出された光の特定波長成分の強度を抽出して、抽出された強度を予め設けた基準値と比較して紙幣の正損を判別する紙幣判別装置が開示されている。
また、特許文献2には紙幣に設けられた透かし部において、局所的な汚れを検出し、紙幣の正損を判別する紙幣判別装置が開示されている。この装置では、紙幣の正券に対して複数の波長帯域の光を照射して波長別の画像を生成し、当該波長別の画像において正損を判別するために使用される画像の有効ブロックを決定し、有効ブロックの代表値を算出する。算出した代表値を使用して複数の正券に対して機械学習を行うことで波長ごとの代表値の分布を紙幣の正損を判別する母集団を作成する。当該紙幣判別装置ではこの母集団を用いて紙幣の正損の判別を行う。
特公昭57―3992号公報 特許第5520701号公報
従来から、紙幣は流通過程で経年劣化し、濃淡が薄くなる傾向がある。この経年劣化により薄くなった汚損紙幣は市場から回収する必要があり、市場の紙幣処理機にて紙幣の正損の判別を行い、判別の結果汚損紙幣となった紙幣について、回収を行っていた。
昨今では、紙幣の印刷工程における品質ばらつきにより濃淡が薄い紙幣が発行されることがある。この濃淡の薄い紙幣は紙幣全体の背景の色の濃淡のみが薄いという特徴がある。
しかしながら、紙幣は経年劣化により濃淡が薄くなる傾向にあるため、経年劣化により濃淡が薄くなった汚損紙幣なのか、紙幣の発行時から濃淡の薄い正券なのか区別がつかなくなってしまい、正損判定ができないという課題がある。
特許文献1には特定波長成分の強度を抽出して基準値と比較すると開示されているが、経年劣化により色褪せた汚損紙幣と元々薄い色の正券を区別して、紙幣の正損の判別を行うことは難しかった。
理由としては、3原色のRGB信号につき基準値を設けて、その基準値を用いて正損判定を行ったとしても、得られた出力値が基準値より低い場合に、その低い値が経年劣化により色が薄くなった汚損紙幣なのか、紙幣の発行時から濃淡が薄い正券なのか判別ができないことが挙げられる。
特許文献2に記載の方法では、局所的な紙幣の汚れを検出し、局所的な汚れに基づく紙幣の正損の判別を行うことはできるが、経年劣化により紙幣の全体の濃淡が薄くなった汚損紙幣なのか、元々紙幣の全体の濃淡が薄い正券なのかを区別することはできない。
本開示は、上記現状に鑑みてなされたものであり、経年劣化により濃淡が薄くなって損券と判断されるべき紙葉類と、紙葉類の発行時から濃淡が薄いが正券と判断されるべき紙葉類の判別を行うことができる紙葉類判別装置及び紙葉類判別方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る紙葉類判別装置は、紙葉類に対して光を照射する光源部と、前記光源部から照射されて紙葉類で反射した、波長帯域が互いに異なる第1の光及び第2の光を受光し、前記第1の光に基づき第1の画像信号を出力し、かつ、前記第2の光に基づき第2の画像信号を出力する受光部と、前記第1の画像信号に基づき第1の反射画像を生成し、前記第2の画像信号に基づき第2の反射画像を生成し、さらに、前記第1の反射画像内の所定箇所の強度である第1の強度と、前記第2の反射画像内の所定箇所の強度である第2の強度とに基づいて、紙葉類の正損判定を行う制御部と、を備える。
前記制御部は、前記第1の強度を前記第2の強度と比較することにより、前記正損判定を行うようにしてもよい。
前記制御部は、前記第1の強度を前記第2の強度で除算した除算値に基づいて前記正損判定を行ってもよい。
前記制御部は、前記第1の強度から前記第2の強度を減算した差分値に基づいて前記正損判定を行ってもよい。
前記制御部は、前記第1の強度を前記第2の強度と比較して得られた比較値を閾値と比較することにより、前記正損判定を行ってもよい。
紙葉類判別装置は、前記比較値と比較される閾値を複数記憶する記憶部をさらに備え、前記制御部は、複数の前記閾値のなかから、前記第1の強度の大きさに応じて一の閾値を選択して使用してもよい。
前記制御部は、前記第1の強度を第1閾値と比較し、かつ、前記第2の強度を第2閾値と比較することにより、前記正損判定を行ってもよい。
紙葉類判別装置は、前記第1の強度と比較される第1閾値と前記第2の強度と比較される第2閾値との組合せである閾値群を複数記憶する記憶部をさらに備え、前記制御部は、複数の前記閾値群のなかから、前記第1の強度の大きさに応じて一の閾値群を選択して使用してもよい。
前記制御部は、紙葉類が、基調色が薄くなった損券と、発行時から基調色が薄い正券のいずれであるかを判定してもよい。
前記制御部は、紙葉類に対して前記正損判定とは異なる汚損判定を行い、前記汚損判定の結果、紙葉類が損券と判定された場合に、前記正損判定を行ってもよい。
前記第1の光及び前記第2の光が、赤色光、緑色光及び青色光のうちの異なる2種の光の組合せであってもよい。
前記受光部は、前記第1の光及び前記第2の光と波長帯域が異なる第3の光を受光し、前記第3の光に基づき第3の画像信号を出力し、前記制御部は、前記第3の画像信号に基づき第3の反射画像を生成し、さらに、前記第3の反射画像内の所定箇所の強度である第3の強度をさらに使用して前記正損判定を行ってもよい。
前記第1の光、前記第2の光、前記第3の光は可視光領域の光であり、赤色光、青色光、緑色光の組み合わせであってもよい。
前記制御部は、紙葉類が基調色を有しているか否かを判定し、紙葉類が基調色を有すると判定された場合に、前記正損判定を行ってもよい。
前記第1の光の色は紙葉類の基調色に対応しており、前記第2の光の色は紙葉類の基調色以外の色に対応していてもよい。
前記制御部は、前記第1の強度に対して前記第2の強度が所定の許容範囲を超えて低い場合に紙葉類を損券と判定してもよい。
前記第1の強度及び前記第2の強度を得るための各所定箇所は、紙葉類の図柄が印刷されておらず、かつ紙葉類の色合いが同じ部分に対応していてもよい。
前記第1の強度及び前記第2の強度を得るための各所定箇所は、紙葉類の同じ部分に対応していてもよい。
本開示に係る紙葉類判別方法は、紙葉類に対して光を照射する光照射ステップと、前記光照射ステップで照射されて紙葉類で反射した、波長帯域が互いに異なる第1の光及び第2の光を受光し、前記第1の光に基づき第1の画像信号を出力し、かつ、前記第2の光に基づき第2の画像信号を出力する画像信号出力ステップと、前記第1の画像信号に基づき第1の反射画像を生成し、前記第2の画像信号に基づき第2の反射画像を生成する画像生成ステップと、前記第1の反射画像内の所定箇所の強度である第1の強度と、前記第2の反射画像内の所定箇所の強度である第2の強度とに基づいて、紙葉類の正損判定を行う正損判定ステップと、を備える。
本開示によれば、経年劣化により濃淡が薄くなって損券と判断されるべき紙葉類と、紙葉類の発行時から濃淡が薄いが正券と判断されるべき紙葉類の判別を行うことができる紙葉類判別装置及び紙葉類判別方法を提供することができる。
図1(a)は、基調色を有する紙葉類の一例を示す平面模式図であり、図1(b)は基調色が薄くなった紙葉類の一例を示す平面模式図である。 図2は、基調色が赤色である紙葉類について赤色光、緑色光、青色光に対する反射強度の例を示すグラフである。 図3は、紙葉類判別装置の光源部及び受光部と紙葉類の位置関係を模式的に示す斜視図である。 図4は、紙葉類判別装置の構成の一例を示すブロック図である。 図5は、本開示に係る紙葉類判別装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図6は、記憶部を備える紙葉類判別装置の構成の例を示すブロック図である。 図7は、第2実施形態に係る紙葉類判別装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図8は、第3実施形態に係る紙葉類判別装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図9は、第3実施形態の変形例に係る紙葉類判別装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図10は、第3の画像信号を使用する紙葉類判別装置の構成の例を示すブロック図である。 図11は、第4実施形態に係る紙葉類判別装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図12は、汚損判定部を備える紙葉類判別装置の構成の例を示すブロック図である。 図13は、第5実施形態に係る紙葉類判別装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図14は、基調色有無判定部を備える紙葉類判別装置の構成の例を示すブロック図である。 図15は、第6実施形態に係る紙葉類判別装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図16は、汚損判定部及び基調色有無判定部を備える紙葉類判別装置の構成の例を示すブロック図である。 図17は、第7実施形態に係る紙葉類判別装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図18は、紙葉類処理装置の外観を示した斜視模式図である。 図19は、紙葉類判別装置の他の構成例を示す断面模式図である。
以下、本開示に係る紙葉類判別装置及び紙葉類判別方法の実施形態を、図面を参照しながら説明する。以下においては、紙葉類としての紙幣を対象とする紙葉類判別装置及び紙葉類判別方法を例として、本開示を説明するが、本開示の対象となる紙葉類には、紙幣(銀行券)、小切手、商品券、手形、帳票、有価証券等も含まれる。なお、以下の説明は、紙葉類判別装置及び紙葉類判別方法の一例である。
本開示に係る紙葉類判別装置及び紙葉類判別方法は、基調色を有する紙幣等の紙葉類を対象とすることができる。
基調色は、紙葉類を構成する紙の繊維自体の色ではなく、紙葉類を構成する紙が染色されることで付された紙葉類の色のベースとなる色である。紙葉類が基調色を有する場合の基調色の色は特に限定されるものではなく、赤系統の基調色、青系統の基調色、緑系統の基調色などがある。また、シアン系統、マゼンタ系統、イエロー系統、キープレート系統の基調色などもある。
図1(a)は、基調色を有する紙葉類の一例を示す平面模式図であり、図1(b)は基調色が薄くなった紙葉類の一例を示す平面模式図である。
図1(a)及び図1(b)に示す紙葉類10には、人物の肖像、金額、記番号等の様々な図柄が印刷されている。また、ホログラム等の処理がされていることもある。
これらの印刷及び処理は、紙葉類を構成する紙の上になされており、紙葉類を構成する紙が特定の色である基調色に染色されている。
すなわち、人物の肖像、金額、記番号等の様々な図柄は基調色で印刷されているわけではなく、ホログラムも基調色で染色されているわけではない。
人物の肖像及び金額は凹版印刷で、記番号は凸版印刷で印刷することができる。
ホログラムはテープ状にして蒸着することができる。
図1(a)及び図1(b)には図柄が印刷されていない部分の例を点線で囲った領域Aとして示している。
図1(a)と図1(b)の違いは、基調色の色の違いであり、その違いを紙葉類10の基調色を示すハッチングの薄さで示している。
図1(b)が基調色の色が薄い紙葉類である場合に、経年劣化により濃淡が薄くなった損券である紙葉類である場合と、紙葉類の発行時から濃淡の薄い正券である紙葉類である場合がある。
図2は、基調色が赤色である紙葉類について赤色光、緑色光、青色光に対する反射強度の例を示すグラフである。
図2中、紙葉類1、2は正券(未使用の官封券)であり、紙葉類3、4、5、6は使用後の損券である。紙葉類1、2は紙葉類の発行時から濃淡の薄い正券であり、紙葉類3、4、5、6は経年劣化により濃淡が薄くなった損券である。これらの紙葉類は、基調色の濃さが見た目では同程度に薄く、基調色の薄さを目視判別するだけでは、正券と損券の判別が難しい紙葉類である。
図2には、各紙葉類の赤色光、緑色光、青色光に対する反射強度をそれぞれR、G、Bの棒グラフの高さで示している。
当該強度は、最大強度が所定の値(例えば255digit)であり最小強度が0(例えば0digit)となるように規格化された強度である。R、G、Bの各成分の強度は、後述する受光部から出力される画像信号の出力値としての情報である。
なお、反射強度の規格化の段階は上記の段階に限定されるものではなく、任意の段階で規格化をすることができる。
図2から分かるように、正券(未使用の官封券)である紙葉類1、2はR、G、Bのいずれの色の強度も高くなっているが、一方で損券である紙葉類3、4、5、6ではRの強度が高い一方でG、Bの強度が低くなっている。
すなわち、目視判別では正券と損券の判別が難しい紙葉類であっても、複数の色の光に対する反射強度に着目するとその判別が可能であることが分かる。
本開示に係る紙葉類判別装置及び紙葉類判別方法は、上記のような測定により経年劣化により濃淡が薄くなって損券と判断されるべき紙葉類と、紙葉類の発行時から濃淡が薄いが正券と判断されるべき紙葉類の判別を行うことを可能としたものである。
なお、以下の説明において、同一又は同様の機能を有する構成には同一の符号を異なる実施形態及び図面間で共通して適宜用い、その構成についての繰り返しの説明は適宜省略する。また、構造を説明する図面には、互いに直交するXYZ座標系を適宜示している。
(第1実施形態)
第1実施形態の紙葉類判別装置及び紙葉類判別方法では、制御部が、2つの色の光に対する反射強度に着目することにより紙葉類の正損判定を行う。
図3は、紙葉類判別装置の光源部及び受光部と紙葉類の位置関係を模式的に示す斜視図である。
図3を参照して、光源部及び受光部の構成について説明する。
紙葉類10は、XY平面内をX方向に搬送される。
光源部20から、搬送される紙葉類10に対して光を照射する。受光部30は、紙葉類10から反射した光を受光する。
光源部20と受光部30は紙葉類10に対して同じ側に設けられている。
受光部30は、Y方向(紙葉類の搬送方向と直交する方向)に一列に配列された複数の受光素子(画素)を備えていてもよい。すなわち、受光部30は、入射光量に応じた電気信号(デジタル信号)を、複数の(Y方向の位置)に対応する複数のチャンネルにて出力してもよい。各画素は、互いに異なる波長帯域の光を選択的に受光する複数の受光素子を備えていてもよい。
なお、図3には受光部としてのラインセンサを示しているが、受光部はポイントセンサであってもよい。
図4は、紙葉類判別装置の構成の一例を示すブロック図である。
図4に示す紙葉類判別装置1は、光源部20、受光部30及び制御部40を備えている。
光源部20は、例えば、第1の光及び第2の光を少なくとも含む光を照射可能な発光素子を備える。第1の光と第2の光は波長帯域が互いに異なる光である。
第1の光と第2の光はピーク波長が互いに異なる光であってもよい。第1の光と第2の光がそのピーク波長が異なっていて、波長帯域の一部が重複する光であっても、波長帯域が互いに異なる光として扱う。
第1の光と第2の光は、可視光であって互いに異なる色であってもよい。
また、第1の光と第2の光は、赤色光、緑色光及び青色光のうちの異なる2種の光の組合せであってもよい。
本明細書における赤色光は波長帯域が600nm~700nmの光であり、緑色光は波長帯域が500nm~600nmの光であり、青色光は波長帯域が400nm~500nmの光である。
発光素子の数は一つでも複数でもよい。一つの発光素子が第1の光と第2の光を含む複数の光を発光する素子であってもよく、第1の光を発光する発光素子と第2の光を発光する発光素子がともに設けられていてもよい。
発光素子としてはLED素子を用いてもよい。
光源部20が複数種類の発光素子を備えていてもよく、可視光(赤・緑・青等の単色光や白色)を発光する発光素子を備えていてもよい。
例えば赤色LED、青色LED及び緑色LEDのうちの少なくとも2種を備えていてもよい。例えば、波長帯域が600nm~700nmの赤色光を発光するLED素子と、波長帯域が500nm~600nmの緑色光を発光するLED素子と、波長帯域が400nm~500nmの青色光を発光するLED素子とを備えていてもよい。
また、光源部20が白色LED等の白色光を発光する発光素子を備えていてもよい。白色光には波長帯域の異なる光が含まれているので、第1の光と第2の光を含む光とみなすことができる。
光源部20から第1の光及び第2の光を少なくとも含む光が紙葉類10に照射され、紙葉類10で第1の光及び第2の光が反射する。
受光部30は、紙葉類10で反射した第1の光及び第2の光を受光する。受光部30は、受光素子を備えていてもよく、光を受光して入射光量に応じた電気信号に変換してもよい。そして、その電気信号を増幅処理した後、デジタルデータにA/D変換した上で画像信号として出力してもよい。
受光素子としては、特に限定されず光信号を電気信号に変換する光電変換素子を用いることができる。
受光部30は、特定の波長帯域の光を受光する受光素子を複数種類備えていてもよく、第1の光を受光する第1の受光素子と第2の受光素子を備えていてもよい。また、1つの受光素子で第1の光と第2の光を受光するようにしてもよい。
1つの受光素子で第1の光と第2の光を受光する場合、異なる波長の光を含む光を光源部20から照射し、カラーフィルタで波長ごとに光を分離し、受光素子で第1の光と第2の光に分けて受光してもよい。
また、受光部で受光する第1の光及び第2の光が可視光であって互いに異なる色であってもよい。また、第1の光と第2の光は、赤色光、緑色光及び青色光のうちの異なる2種の光の組合せであってもよい。
また、紙葉類が基調色を有している場合に、第1の光の色が紙葉類の基調色に対応しており、第2の光の色が紙葉類の基調色以外の色に対応していてもよい。図2に示す基調色が赤色である紙葉類の例でいえば、第1の光の色を基調色である赤色とし、第2の光の色を基調色以外の色である緑色や青色とすればよい。
受光部30では第1の光に基づき第1の画像信号を出力し、第2の光に基づき第2の画像信号を出力する。
第1の画像信号及び第2の画像信号が、赤色光、緑色光及び青色光のうちの異なる2種の光に基づく画像信号であってもよい。
また、第1の画像信号が基調色の色に基づく画像信号であってもよく、第2の画像信号が基調色以外の色に基づく画像信号であってもよい。
受光部30から出力された第1の画像信号及び第2の画像信号は制御部40に入力される。
制御部40は、各種の処理を実現するプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)と、該CPUによって制御される各種ハードウェア(例えばFPGA(Field Programmable Gate Array))等によって構成されていてもよい。
制御部40は、上記プログラムにより、画像生成部41及び正損判定部42の機能を有していてもよい。
画像生成部41及び正損判定部42は制御部40内の機能ブロックである。本明細書においては、制御部40が画像生成部41と正損判定部42の機能を有している場合につき説明する。
また、上記プログラムは後述する第2実施形態で説明する記憶部に記憶していてもよい。
画像生成部41では、第1の画像信号に基づき第1の反射画像を生成し、第2の画像信号に基づき第2の反射画像を生成する。
例えば、第1の画像信号が赤色光に基づく画像信号である場合、第1の反射画像として、赤色光の強度に基づく第1の反射画像を生成する。また、第2の画像信号が緑色光に基づく画像信号である場合、第2の反射画像として、緑色光の強度に基づく第2の反射画像を生成する。
反射画像におけるそれぞれの箇所が、画像信号の強度を有する。反射画像は、画素値を有する画素により構成されている。画素値とは、当該画素の輝度情報(明暗の度合い又は濃度)を表し、所定の階調で表現することができる。
例えば、最大強度が255digitであり最小強度が0digitとなるように規格化された階調で、画素値を表現することができる。
第1の反射画像内の所定箇所の強度が第1の強度であり、第2の反射画像内の所定箇所の強度が第2の強度である。
反射画像内の所定箇所とは、紙葉類の一部に対応した箇所のことを意味しており、紙葉類全体に対応した箇所のことを意味するものではない。
所定箇所は、紙葉類の一部の領域として定められていてもよく、紙葉類内の点として定められていてもよい。
第1の強度は、第1の反射画像を構成する画素が有する画素値に基づくようにしてもよい。また、第2の強度は、第2の反射画像を構成する画素が有する画素値に基づくようにしてもよい。
また、所定箇所が領域として定められる場合に、第1の強度及び第2の強度は所定箇所での画素の画素値の代表値であってもよい。当該代表値は、所定箇所内の画素について測定した画素値の平均値としてもよい。
所定箇所が領域として定められる場合には、当該領域の形状は特に限定されるものではないが、矩形形状とすることができる。
また、所定箇所が点として定められている場合に、第1の強度及び第2の強度は所定箇所での1画素の画素値であってもよい。所定箇所が点として定められる場合には、第1の強度及び第2の強度は同じ画素の画素値とする。
正損判定部42では、第1の反射画像内の所定箇所の強度である第1の強度と、第2の反射画像内の所定箇所の強度である第2の強度とに基づいて、紙葉類の正損判定を行う。
第1の強度を得るための第1の反射画像内の所定箇所及び第2の強度を得るための第2の反射画像内の所定箇所は、紙葉類内の同じ部分に対応するようにしてもよく、異なる部分に対応するようにしてもよい。
また、第1の強度を得るための第1の反射画像内の所定箇所及び第2の強度を得るための第2の反射画像内の所定箇所は、紙葉類の図柄が印刷されておらず、かつ紙葉類の色合いが同じ部分に対応していてもよい。
図柄としては、人物の肖像、金額、記番号、文字、模様等が挙げられる。
すなわち、第1の反射画像内の所定箇所及び第2の反射画像内の所定箇所として、人物の肖像、金額、記番号、文字、模様等の図柄が印刷されていない部分を使用することができる。
紙葉類の色合いが同じ部分とは、同一条件で色を測定して赤、緑、青成分の混色比を求めた際に、その混色比が同程度(全く同一でなくても、所定の範囲内で近いことを意味する)である部分として定めることができる。
紙葉類の図柄が印刷されていない箇所として、基調色のみを有する箇所を上記所定箇所として定めてもよい。
例えば、図1(a)及び図1(b)には、図柄が印刷されていない部分の例を点線で囲った領域Aとして示しているが、このような、図柄が印刷されておらず基調色のみを有する領域を、第1の強度を得るための第1の反射画像内の所定箇所及び第2の強度を得るための第2の反射画像内の所定箇所として使用してもよい。
正損判定部において紙葉類の正損判定を行う処理の例について説明する。
正損判定部では、第1の強度と第2の強度とを比較することにより、正損判定を行ってもよい。比較の方法としては、第1の強度を第2の強度で除算した除算値に基づいて正損判定を行う方法や、第1の強度から第2の強度を減算した差分値に基づいて正損判定を行う方法が挙げられる。
具体例として、第1の画像信号が赤色光に基づく画像信号であり、第1の強度がR成分(赤色成分)の強度であり、第2の画像信号が緑色光に基づく画像信号であり、第2の強度がG成分(緑色成分)の強度である場合を例にして説明する。
第1の強度を第2の強度と比較して得られた比較値を閾値と比較することにより、正損判定を行ってもよい。
下記の具体例において、除算値及び差分値が、第1の強度を第2の強度と比較して得られた比較値の一例である。
第1の強度を第2の強度で除算した除算値に基づいて正損判定を行う場合は、以下の値を得る。
除算値=第1の強度(R成分の強度)/第2の強度(G成分の強度)
正損判定部は、上記除算値を閾値と対比して正損判定を行うことができる。
R成分の強度及びG成分の強度が図2に示すような傾向となる場合は、損券ではR成分の強度が高くG成分の強度が低くなることから、除算値は大きくなり、1を大きく上回る。一方、正券ではR成分の強度とG成分の強度はほぼ同じとなることから、除算値は1に近くなる。上記の傾向を踏まえて正損判定をするための閾値を1を超える値で定めておき、得られた除算値が閾値を上回った場合は損券、閾値以下であれば正券、とするようにして正損判定をすることができる。
また、第2の強度を第1の強度で除算した除算値に基づいて正損判定を行ってもよい。その場合は以下の値を得る。
除算値=第2の強度(G成分の強度)/第1の強度(R成分の強度)
正損判定部は、上記除算値を閾値と対比して正損判定を行うことができる。
R成分の強度及びG成分の強度が図2に示すような傾向となる場合は、損券ではR成分の強度が高くG成分の強度が低くなることから、除算値は小さくなり、1を大きく下回る。一方、正券ではR成分の強度とG成分の強度はほぼ同じとなることから、除算値は1に近くなる。上記の傾向を踏まえて正損判定をするための閾値を1未満の値で定めておき、得られた除算値が閾値を下回った場合は損券、閾値以上であれば正券、とするようにして正損判定をすることができる。
また、除算値に基づいて正損判定を行う場合の第1の強度と第2の強度の組合せは、R成分の強度とG成分の強度の組合せに限定されるものではなく、以下のような組み合わせによる除算値のうちのいずれかを使用することもできる。
除算値=第1の強度(R成分の強度)/第2の強度(B成分の強度)
除算値=第2の強度(B成分の強度)/第1の強度(R成分の強度)
除算値=第1の強度(G成分の強度)/第2の強度(B成分の強度)
除算値=第2の強度(B成分の強度)/第1の強度(G成分の強度)
第1の強度から第2の強度を減算した差分値に基づいて正損判定を行う場合は、以下の値を得る。
差分値=第1の強度(R成分の強度)-第2の強度(G成分の強度)
正損判定部は、上記差分値に係る閾値を記憶していてもよく、正損判定部において上記差分値を当該閾値と対比して正損判定を行う。
R成分の強度及びG成分の強度が図2に示すような傾向となる場合は、損券ではR成分の強度が高くG成分の強度が低くなることから、差分値は大きくなる。一方、正券ではR成分の強度とG成分の強度はほぼ同じとなることから、差分値は0に近くなる。上記の傾向を踏まえて正損判定をするための閾値を0を超える値(プラスの値)で定めておき、得られた差分値が閾値を上回った場合は損券、閾値以下であれば正券、とするようにして正損判定をすることができる。
また、第2の強度から第1の強度を減算した差分値に基づいて正損判定を行ってもよい。その場合は、以下の値を得る。
差分値=第2の強度(G成分の強度)-第1の強度(R成分の強度)
正損判定部は、上記差分値を閾値と対比して正損判定を行う。
R成分の強度及びG成分の強度が図2に示すような傾向となる場合は、損券ではR成分の強度が高くG成分の強度が低くなることから、差分値は小さくなる(マイナスの値が大きくなる)。一方、正券ではR成分の強度とG成分の強度はほぼ同じとなることから、差分値は0に近くなる。上記の傾向を踏まえて正損判定をするための閾値を0未満の値(マイナスの値)で定めておき、得られた差分値が閾値を下回った場合は損券、閾値以上であれば正券、とするようにして正損判定をすることができる。
また、差分値に基づいて正損判定を行う場合の第1の強度と第2の強度の組合せは、R成分の強度とG成分の強度の組合せに限定されるものではなく、以下のような組み合わせによる差分値のうちのいずれかを使用することもできる。
差分値=第1の強度(R成分の強度)-第2の強度(B成分の強度)
差分値=第2の強度(B成分の強度)-第1の強度(R成分の強度)
差分値=第1の強度(G成分の強度)-第2の強度(B成分の強度)
差分値=第2の強度(B成分の強度)-第1の強度(G成分の強度)
上記除算値と上記差分値の両方に基づいて正損判定を行ってもよい。
例えば、除算値による正損判定条件において正券と判定され、かつ、差分値による正損判定条件において正券と判定された場合には正券と判定するようにして、いずれか一方の正損判定条件において損券と判定された場合は、損券と判定するようにしてもよい。
また、除算値による正損判定条件と差分値による正損判定条件のいずれか一方で正券と判定された場合は、他方の正損判定条件の結果に関わらず正券と判定するようにしてもよい。
本開示に係る紙葉類判別装置は、紙葉類が基調色を有している場合に、正損判定部において、紙葉類が、基調色が薄くなった損券と、発行時から基調色が薄い正券のいずれであるかを判定することが可能である。
そして、本開示に係る紙葉類判別装置において、紙葉類が基調色を有している場合には、第1の光の色が紙葉類の基調色に対応しており、第2の光の色が紙葉類の基調色以外の色に対応するようにしてもよい。この場合に、正損判定部では、第1の強度に対して第2の強度が所定の許容範囲を超えて低い場合に紙葉類を損券と判定するようにしてもよい。
また、正損判定部では、第1の強度に対して第2の強度が所定の許容範囲を超えて低くない場合に、紙葉類を正券と判定するようにしてもよい。
第1の光の色が基調色と同じ色である場合、第1の光の色が基調色に対応する。
例えば、基調色が赤色であることが分かっている場合、第1の光としての赤色LEDからの光を使用して第1の強度を得ることができる。
同時に、第2の光としての緑色LED又は青色LEDからの光を使用して第2の強度を得ることができる。
また、この場合、白色LEDからの光を使用し、受光素子で用いるカラーフィルタを透過した赤色光に対応する波長の光の強度を第1の強度として得るようにしてもよい。
この場合、白色LEDからの光を使用し、受光素子で用いるカラーフィルタを透過した緑色光又は青色光に対応する波長の光の強度を第2の強度として得るようにしてもよい。
第1の強度に対して第2の強度が所定の許容範囲を超えて低いか、を判定するためには、上述した除算値や差分値を用いて第1の強度と第2の強度を比較する方法を使用することができる。所定の許容範囲を示す閾値としては、例えば、除算値と比較するための閾値や差分値と比較するための閾値を用いてもよい。
紙葉類が基調色を有している場合の具体例としては例えば以下のような例がある。
基調色が赤色であり、基調色以外の色が緑色であり、第1の強度がR成分の強度、第2の強度がG成分の強度。
基調色が赤色であり、基調色以外の色が青色であり、第1の強度がR成分の強度、第2の強度がB成分の強度。
基調色が緑色であり、基調色以外の色が赤色であり、第1の強度がG成分の強度、第2の強度がR成分の強度。
基調色が緑色であり、基調色以外の色が青色であり、第1の強度がG成分の強度、第2の強度がB成分の強度。
基調色が青色であり、基調色以外の色が赤色であり、第1の強度がB成分の強度、第2の強度がR成分の強度。
基調色が青色であり、基調色以外の色が緑色であり、第1の強度がB成分の強度、第2の強度がG成分の強度。
ここまでの説明で使用した閾値は、制御部に記憶していてもよく、後述する第2実施形態で説明する記憶部に記憶していてもよい。
本開示に係る紙葉類判別方法は、紙葉類に対して光を照射する光照射ステップと、前記光照射ステップで照射されて紙葉類で反射した、波長帯域が互いに異なる第1の光及び第2の光を受光し、前記第1の光に基づき第1の画像信号を出力し、かつ、前記第2の光に基づき第2の画像信号を出力する画像信号出力ステップと、前記第1の画像信号に基づき第1の反射画像を生成し、前記第2の画像信号に基づき第2の反射画像を生成する画像生成ステップと、前記第1の反射画像内の所定箇所の強度である第1の強度と、前記第2の反射画像内の所定箇所の強度である第2の強度とに基づいて、紙葉類の正損判定を行う正損判定ステップと、を備える。
以下、図5を用いて、本開示に係る紙葉類判別方法の一実施形態について説明する。この動作は、本開示に係る紙葉類判別装置の動作の一例でもある。
図5は、本開示に係る紙葉類判別装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図5に示すように、まず、光源部20が、紙葉類10に対し光を照射する(ステップS1)。
次に、受光部30が、波長帯域が異なる第1の光及び第2の光を受光する(ステップS2)。
次に、受光部30が、受光した第1の光に基づき第1の画像信号を出力し、第2の光に基づき第2の画像信号を出力する(ステップS3)。
次に、画像生成部41が、第1の画像信号に基づき第1の反射画像を生成し、第2の画像信号に基づき第2の反射画像を生成する(ステップS4)。
次に、正損判定部42が、第1の反射画像内の所定の強度である第1の強度と、第2の反射画像内の所定の強度である第2の強度に基づいて、紙葉類10の正損判定を行う(ステップS5)。
このようにすることにより、紙葉類判別装置1の動作が終了し、本開示に係る紙葉類判別方法による紙葉類の判別が行われる。
(第2実施形態)
本実施形態では、正損判定部において比較値を、複数の閾値の中から選択した一つの閾値と比較することにより正損判定を行う。
紙葉類判別装置は、比較値と比較される閾値を複数記憶する記憶部をさらに備えている。
正損判定部は、複数の閾値の中から、第1の強度の大きさに応じて一の閾値を選択して使用する。
複数の閾値の中から一の閾値を選択する際には、第1の強度が大きいほどより大きい閾値を選択するようにしてもよい。また、第1の強度が大きいほどより小さい閾値を選択するようにしてもよい。
図6は、記憶部を備える紙葉類判別装置の構成の例を示すブロック図である。
図6に示す紙葉類判別装置2は、第1実施形態と同様に、光源部20、受光部30及び制御部40を備えている。制御部40は画像生成部41及び正損判定部42を備える。紙葉類判別装置2はさらに記憶部50を備える。
記憶部50は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置から構成され、各種のデータ及びプログラムを書き込み及び読み出し可能に構成されている。
記憶部50には、比較値と比較される閾値が複数記憶されている。
以下に、正損判定部42において、記憶部50に記憶された複数の閾値の中から第1の強度の大きさに応じて一の閾値を選択して使用する場合の具体例として、第1実施形態と同様に、第1の強度がR成分(赤色成分)の強度であり、第2の画像信号が緑色光に基づく画像信号であり、第2の強度がG成分(緑色成分)の強度である場合を例にして説明する。
図7は、第2実施形態に係る紙葉類判別装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図7には、正損判定部における動作の手順を示している。正損判定部における動作の前の手順(ステップS1、S2、S3、S4)は第1実施形態の場合と同様にすることができる。
記憶部には複数の閾値(ここでは閾値β1、閾値β2とする)と、どの閾値を選択するかの基準となる強度の基準値(ここでは基準値αとする)が記憶されている。
まず、第1の強度の値と基準値αの値を比較する(ステップS521)。
第1の強度が基準値α以上である場合(ステップS521:Yes)は、閾値β1を選択する(ステップS522)。第1の強度が基準値α以上ではない場合(ステップS521:No)は閾値β2を選択する(ステップS523)。
閾値β1を選択した場合は、比較値と閾値β1を比較し、紙葉類の正損判定を行う(ステップS524、ステップS526)。
閾値β2を選択した場合は、比較値と閾値β2を比較し、紙葉類の正損判定を行う(ステップS525、ステップS527)。
比較値としては、第1実施形態で説明した除算値、差分値等の、第1の強度を第2の強度と比較して得られた比較値を使用することができる。
本開示の紙葉類判別装置が、第1の強度と第2の強度を比較して紙葉類の正損判定を行う場合に、閾値を定める基準として第1の強度を使用する。第1の強度の値が大きい場合と、第1の強度が小さい場合で、正損判定の基準となる閾値として異なる値を使用することにより、正損判定の精度を高めることができる。
図7に示すフローチャートには、基準値αを1つだけ設けて閾値の種類が2種類である例を示しているが、基準値を2つ以上段階的に設けて閾値の種類を3種類以上として、第1の強度の値に応じて細かく閾値を設定するようにしてもよい。
また、第2実施形態の紙葉類判別装置を用いて紙葉類の判別を行う方法は、本開示に係る紙葉類判別方法の一実施形態である。
(第3実施形態)
本実施形態では、第1の強度と第2の強度を比較して得られる比較値を使用して正損判定を行うのではなく、第1の強度と第2の強度をそれぞれ別に使用して正損判定を行う。具体的には、第1の強度を第1閾値と比較し、第2の強度を第2閾値と比較することにより正損判定を行う。
第1閾値と第2閾値は、記憶部に記憶させておく。
正損判定部では、第1の強度と第1閾値を比較し、第2の強度と第2閾値を比較する。
以下に、正損判定部42において、第1の強度を第1閾値と比較し、第2の強度を第2閾値と比較することにより正損判定を行う場合の具体例として、第1実施形態と同様に、第1の強度がR成分(赤色成分)の強度であり、第2の画像信号が緑色光に基づく画像信号であり、第2の強度がG成分(緑色成分)の強度である場合を例にして説明する。
図8は、第3実施形態に係る紙葉類判別装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図8には、正損判定部における動作の手順を示している。正損判定部における動作の前の手順(ステップS1、S2、S3、S4)は第1実施形態の場合と同様にすることができる。
記憶部には第1閾値及び第2閾値が記憶されている。
まず、第1の強度と第1閾値の値を比較する(ステップS531)。
第1の強度が第1閾値以上ではない場合(ステップS531:No)、損券と判定する(NoステップS532)。
第1の強度が第1閾値以上である場合(ステップS531:Yes)、第2の強度と第2閾値の値を比較する(ステップS533)。
第2の強度が第2閾値以上ではない場合(ステップS533:No)、損券と判定する(ステップS534)。
第2の強度が第2閾値以上である場合(ステップS533:Yes)、正券と判定する(ステップS535)。
上記のような手順により紙葉類の正損判定を行うことができる。
上記例では第1の強度が第1閾値以上であり第2の強度が第2閾値以上である場合に正券と判定するようにしたが、第1の強度と第1閾値を対比し、第2の強度と第2閾値を対比するようにしている限り、その判定方法は上記例に限定されるものではない。
このように、第1の強度を第1閾値と比較し、第2の強度を第2閾値と比較することによっても紙葉類の判別を行うことができる。
また、第3実施形態の紙葉類判別装置は、その変形例として、第1の強度と比較される第1閾値と第2の強度と比較される第2閾値との組合せである閾値群を複数記憶する記憶部をさらに備えていてもよい。この場合、正損判定部は、複数の閾値群のなかから、第1の強度の大きさに応じて一の閾値群を選択して使用することができる。
以下、この変形例について説明する。
記憶部を備える紙葉類判別装置としては、図6に示したような紙葉類判別装置を用いることができる。
記憶部には、第1の強度と比較される第1閾値と第2の強度と比較される第2閾値との組合せである閾値群が複数記憶されている。
閾値群に含まれる閾値の平均値をとって閾値群の大きさとすることができる。
また、基調色に対応する強度と比較される閾値を閾値群の大きさとしてもよい。
例えば、基調色が赤色である場合に、赤色の強度と比較される閾値を閾値群の大きさとして使用してもよい。
複数の閾値群の中から一の閾値群を選択する際には、第1の強度が大きいほどより大きい閾値群を選択するようにしてもよい。また、第1の強度が大きいほどより小さい閾値群を選択するようにしてもよい。
図9は、第3実施形態の変形例に係る紙葉類判別装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図9には、正損判定部における動作の手順を示している。正損判定部における動作の前の手順(ステップS1、S2、S3、S4)は第1実施形態の場合と同様にすることができる。
記憶部には、閾値群として、閾値γ1と閾値γ2を含む閾値群1及び閾値δ1と閾値δ2を含む閾値群2が記憶されている。また、どの閾値群を選択するかの基準となる強度の基準値(ここでは基準値αとする)が記憶されている。
閾値γ1、閾値δ1はいずれも第1の強度と比較される第1閾値である。閾値γ2、閾値δ2はいずれも第2の強度と比較される第2閾値である。
すなわち、閾値群1、閾値群2はいずれも第1閾値と第2閾値の組み合わせを含んでいる。
まず、第1の強度の値と基準値αの値を比較する(ステップS541)。
第1の強度が基準値α以上である場合(ステップS541:Yes)は、第1閾値γ1、第2閾値γ2を含む閾値群1を選択する(ステップS542)。第1の強度が基準値α以上ではない場合(ステップS541:No)は第1閾値δ1、第2閾値δ2を含む閾値群2を選択する(ステップS543)。
閾値群1を選択した場合は、第1閾値γ1と第1の強度を比較し、第2閾値γ2と第2の強度を比較し、紙葉類の正損判定を行う(ステップS544、ステップS546)。
閾値群2を選択した場合は、第1閾値δ1と第1の強度を比較し、第2閾値δ2と第2の強度を比較し、紙葉類の正損判定を行う(ステップS545、ステップS547)。
いずれの閾値群を選択した場合であっても、第1閾値と第1の強度の比較及び第2閾値と第2の強度の比較は図8を参照して説明した第3実施形態における比較の手順により行うことができる。
本開示の紙葉類判別装置が、複数の閾値群の中から使用する閾値群を選択する基準として第1の強度を使用する。第1の強度の値が大きい場合と、第1の強度が小さい場合で、正損判定の基準となる閾値を含む閾値群として異なる閾値群を使用することにより、正損判定の精度を高めることができる。
図9に示すフローチャートには、基準値αを1つだけ設けて閾値群の数が2つである例を示しているが、基準値を2つ以上段階的に設けて閾値群の数を3つ以上として、第1の強度の値に応じて細かく閾値群を設定するようにしてもよい。
また、第3実施形態の紙葉類判別装置を用いて紙葉類の判別を行う方法は、本開示に係る紙葉類判別方法の一実施形態である。
(第4実施形態)
本実施形態では、第1の強度と第2の強度に加え、第3の強度をさらに使用して正損判定を行う。
本実施形態の紙葉類判別装置では、受光部は、第1の光及び第2の光と波長帯域が異なる第3の光を受光し、第3の光に基づき第3の画像信号を出力し、画像生成部は、第3の画像信号に基づき第3の反射画像を生成し、正損判定部は、第3の反射画像内の所定箇所の強度である第3の強度をさらに使用して、正損判定を行う。
図10は、第3の画像信号を使用する紙葉類判別装置の構成の例を示すブロック図である。
図10に示す紙葉類判別装置3は、光源部20から第1の光と第2の光に加えて第3の光を含む光を発光する。第1の光、第2の光及び第3の光が赤色光、緑色光及び青色光の組み合わせであってもよい。第3の光は第1の光及び第2の光と波長帯域が異なる光である。
光源部20から第1の光、第2の光及び第3の光を少なくとも含む光が紙葉類10に照射され、紙葉類10で第1の光、第2の光及び第3の光が反射する。
受光部30は、紙葉類10で反射した第1の光、第2の光と及び第3の光を受光する。
そして、第3の光に基づき第3の画像信号を出力する。
受光部30から出力された第3の画像信号は、第1の画像信号及び第2の画像信号とともに制御部40に入力される。
画像生成部41では、第3の画像信号に基づき第3の反射画像を生成する。
例えば、第1の画像信号、第2の画像信号及び第3の画像信号がそれぞれ赤色光、緑色光、青色光にそれぞれ基づく場合、第1の反射画像、第2の反射画像、第3の反射画像として、赤色光、緑色光、青色光のそれぞれの強度に基づく反射画像を生成する。
第3の反射画像内の所定箇所の強度が第3の強度である。第3の強度は、第3の反射画像を構成する画素が有する画素値に基づくようにしてもよい。
また、所定箇所が領域として定められる場合に、第3の強度は所定箇所での画素の画素値の代表値であってもよい。当該代表値は、所定箇所内の画素について測定した画素値の平均値としてもよい。
所定箇所が領域として定められる場合には、当該領域の形状は特に限定されるものではないが、矩形形状とすることができる。
また、所定箇所が点として定められている場合に、第3の強度は所定箇所での1画素の画素値であってもよい。所定箇所が点として定められる場合には、第3の強度は、第1の強度及び第2の強度と同じ画素の画素値とする。
正損判定部42では、第1の強度と第2の強度に加えて、第3の強度をさらに使用して紙葉類の正損判定を行う。第3の強度を得るための第3の反射画像内の所定箇所は、第1の強度及び第2の強度を得るための第1の反射画像内の所定箇所及び第2の反射画像内の所定箇所と、紙葉類内の同じ部分に対応するようにしてもよく、異なる部分に対応するようにしてもよい。
また、第3の強度を得るための第3の反射画像内の所定箇所は、紙葉類の図柄が印刷されておらず、かつ色合いが同じ部分に対応していてもよい。
正損判定部では、第1の強度と第2の強度を比較することに加えて、第1の強度と第3の強度、第2の強度と第3の強度を比較することにより正損判定を行ってもよい。
比較の方法として除算値を使用する場合は、第1の強度を第2の強度で除算した除算値又は第2の強度を第1の強度で除算した除算値に加えて、第1の強度を第3の強度で除算した除算値、第2の強度を第3の強度で除算した除算値、第3の強度を第1の強度で除算した除算値、及び第3の強度を第2の強度で除算した除算値からなる群から選択された少なくとも1つの除算値をさらに使用して正損判定を行うことができる。
比較の方法として差分値を使用する場合は、第1の強度から第2の強度を減算した差分値又は第2の強度から第1の強度を減算した差分値に加えて、第1の強度から第3の強度を減算した差分値、第2の強度から第3の強度を減算した差分値、第3の強度から第1の強度を減算した差分値、及び第3の強度から第2の強度を減算した差分値からなる群から選択された少なくとも1つの差分値をさらに使用して正損判定を行うことができる。
具体例として、第1の画像信号が赤色光に基づく画像信号であり、第1の強度がR成分(赤色成分)の強度であり、第2の画像信号が緑色光に基づく画像信号であり、第2の強度がG成分(緑色成分)の強度であり、第3の画像信号が青色光に基づく画像信号であり、第3の強度がB成分(青色成分)の強度である場合を例にして説明する。
除算値を使用する場合、除算値として以下の3つを使用することを仮定する。
除算値1=第1の強度(R成分の強度)/第2の強度(G成分の強度)
除算値2=第1の強度(R成分の強度)/第3の強度(B成分の強度)
除算値3=第2の強度(G成分の強度)/第3の強度(B成分の強度)
R成分の強度、G成分の強度及びB成分の強度が図2に示すような傾向となる場合は、損券ではR成分の強度が高くG成分及びB成分の強度が低くなる。
そのため、除算値1と除算値2の値は高くなり、1を大きく上回る。また、除算値3の値は除算値1及び除算値2よりも小さくなることが多い。
一方、正券ではR成分の強度、G成分の強度及びB成分の強度がほぼ同じとなることから、除算値1、除算値2及び除算値3はいずれも1に近くなる。
上記の傾向を踏まえて、各除算値について正損判定をするための閾値を定めておき、得られた除算値が閾値との関係で大きいか小さいかを判別することにより正損判定をすることができる。
なお、除算値1、除算値2及び除算値3のうち、2つの除算値のみを使用してもよい。例えば、除算値1及び除算値2のみを使用してもよく、除算値1及び除算値3のみを使用してもよい。
また、除算値1、除算値2及び除算値3の関係により正損判定をしてもよい。
差分値を使用する場合、差分値として以下の3つを使用することを仮定する。
差分値1=第1の強度(R成分の強度)-第2の強度(G成分の強度)
差分値2=第1の強度(R成分の強度)-第3の強度(B成分の強度)
差分値3=第2の強度(G成分の強度)-第3の強度(B成分の強度)
R成分の強度、G成分の強度及びB成分の強度が図2に示すような傾向となる場合は、損券ではR成分の強度が高くG成分及びB成分の強度が低くなる。
そのため、差分値1と差分値2の値は大きくなる。また、差分値3の値が差分値1の値及び差分値2の値よりも小さくなることが多い。
一方、正券ではR成分の強度、G成分の強度及びB成分の強度がほぼ同じとなることから、差分値1、差分値2及び差分値3はいずれも0に近くなる。
上記の傾向を踏まえて、各差分値について正損判定をするための閾値を定めておき、得られた差分値が閾値との関係で大きいか小さいかを判別することにより正損判定をすることができる。
なお、差分値1、差分値2及び差分値3のうち、2つの差分値のみを使用してもよい。例えば、差分値1及び差分値2のみを使用してもよく、差分値1及び差分値3のみを使用してもよい。
また、差分値1、差分値2及び差分値3の関係により正損判定をしてもよい。
そして、第4実施形態に係る紙葉類判別装置において、紙葉類が基調色を有している場合には、第1の光の色が基調色に対応しており、第2の光の色及び第3の光の色が基調色以外の色に対応するようにしてもよい。この場合に、正損判定部では、第1の強度に対して第2の強度及び第3の強度が所定の許容範囲を超えて低い場合に紙葉類を損券と判定するようにしてもよい。正損判定部において、所定の許容範囲を示す閾値を記憶しておいてもよい。
紙葉類が基調色を有している場合の具体例としては例えば以下のような例がある。
第1の強度が基調色に対応した強度であり、第2の強度と第3の強度は基調色以外の色に対応した強度である。第2の強度と第3の強度は入れ替えてもよい。
基調色が赤色であり、基調色以外の色が緑色及び青色であり、第1の強度がR成分の強度、第2の強度がG成分の強度、第3の強度がB成分の強度。
基調色が緑色であり、基調色以外の色が赤色及び青色であり、第1の強度がG成分の強度、第2の強度がR成分の強度、第3の強度がB成分の強度。
基調色が青色であり、基調色以外の色が赤色及び緑色であり、第1の強度がB成分の強度、第2の強度がR成分の強度、第3の強度がG成分の強度。
第4実施形態に係る紙葉類判別方法は、紙葉類に対して光を照射する光照射ステップと、前記光照射ステップで照射されて紙葉類で反射した、波長帯域が互いに異なる第1の光、第2の光及び第3の光を受光し、前記第1の光に基づき第1の画像信号を出力し、前記第2の光に基づき第2の画像信号を出力し、かつ、前記第3の光に基づき第3の画像信号を出力する画像信号出力ステップと、前記第1の画像信号に基づき第1の反射画像を生成し、前記第2の画像信号に基づき第2の反射画像を生成し、かつ、前記第3の画像信号に基づき第3の反射画像を生成する画像生成ステップと、前記第1の反射画像内の所定箇所の強度である第1の強度と、前記第2の反射画像内の所定箇所の強度である第2の強度と、前記第3の反射画像内の所定箇所の強度である第3の強度とに基づいて、紙葉類の正損判定を行う正損判定ステップと、を備える。
以下、図11を用いて、第4実施形態に係る紙葉類判別方法の一実施形態について説明する。この動作は、本開示に係る紙葉類判別装置の動作の一例でもある。
図11は、第4実施形態に係る紙葉類判別装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図11に示すように、まず、光源部20が、紙葉類10に対し光を照射する(ステップS1)。
次に、受光部30が、波長帯域が異なる第1の光、第2の光及び第3の光を受光する(ステップS2)。
次に、受光部30が、受光した第1の光に基づき第1の画像信号を出力し、第2の光に基づき第2の画像信号を出力し、第3の光に基づき第3の画像信号を出力する(ステップS3)。
次に、画像生成部41が、第1の画像信号に基づき第1の反射画像を生成し、第2の画像信号に基づき第2の反射画像を生成し、第3の画像信号に基づき第3の反射画像を生成する(ステップS4)。
次に、正損判定部42が、第1の反射画像内の所定の強度である第1の強度と、第2の反射画像内の所定の強度である第2の強度と、第3の反射画像内の所定の強度である第3の強度に基づいて、紙葉類10の正損判定を行う(ステップS5)。
このようにすることにより、紙葉類判別装置3の動作が終了し、本開示に係る紙葉類判別方法による紙葉類の判別が行われる。
(第5実施形態)
本実施形態の紙葉類判別装置は、紙葉類に対して正損判定とは異なる汚損判定を行う汚損判定部をさらに備える。
紙葉類判別装置は、正損判定部で行う正損判定に先立ち、汚損判定部で汚損判定を行う。汚損判定の結果、紙葉類が損券と判定された場合に、正損判定部での正損判定を行う。
図12は、汚損判定部を備える紙葉類判別装置の構成の例を示すブロック図である。
図12に示す紙葉類判別装置4は、第1実施形態と同様に、光源部20、受光部30及び制御部40を備えている。制御部40は画像生成部41及び正損判定部42を備える。
制御部40はさらに汚損判定部60を備える。
汚損判定部では、透かし汚損判定、部分汚損判定、インクダメージ判定及び落書き汚損判定からなる群から選択された少なくとも1種の判定を行うことができる。
これらの判定には、従来公知の汚損判定方法及び装置を使用することができる。
透かし汚損判定、部分汚損判定、インクダメージ判定及び落書き汚損判定はいずれも紙葉類の画像を撮影し、光学センサを使用して行うことができる。
いずれの判定も、紙葉類の一部の領域に対して行うことができる。また、インクダメージ判定以外の判定は、図柄が印刷されていない領域に対して行うことができる。
透かし汚損判定は、透かし部の透過光量の低下度合いを検出することにより行うことができる。
部分汚損判定は、紙葉類全体から、インク染みなどの部分的、局所的な汚れを検出することにより行うことができる。主として緑色光を照射して、紙葉類の正損を判別するために使用する有効部位における反射光の強度が低下(暗くなった)状態を検出することにより行うことができる。
インクダメージ判定は、紙幣全体から、インク掠れなどの部分的、局所的な印刷のカスレ、削れた状態を検出することにより行うことができる。主として緑色光を照射して、紙葉類の正損を判別するために使用する有効部位における反射光の強度が上昇(明るくなった)状態を検出することにより行うことができる。
落書き汚損判定は、紙葉類に図柄が印刷されていない箇所にある落書きを検出する判定である。主として緑色光又は赤外光を照射して、使用類の正損を判別するために使用する有効部位における反射光の強度が低下(暗くなった)状態を検出することにより行うことができる。
汚損判定部60から、汚損判定部での汚損判定の結果を正損判定部42に出力する。
汚損判定部60での汚損判定の結果、汚損無しと判定された紙葉類は、正損判定部42での正損判定を行うことなく正券と判定するようにしてもよい。
一方、汚損判定部60での汚損判定結果が損券と判定された紙葉類に対して、正損判定部42での正損判定を行い、正損判定部での正損判定の結果、正券と判定された紙葉類を正券と判定するようにしてもよい。
汚損判定部60での汚損判定を第1汚損判定、正損判定部42での正損判定を第2汚損判定として、2つの汚損判定を組み合わせて紙葉類の正損判定を行うことができる。このようにすると、第1汚損判定で損券と判定された紙葉類に混ざっている正券を第2汚損判定において正券として検出することができるので正券の回収率を向上させることができる。
汚損判定部で第1汚損判定を行い、正損判定部で第2汚損判定を行うことにより紙葉類の正損判定を行う、紙葉類判別方法について説明する。
図13は、第5実施形態に係る紙葉類判別装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図13に示すフローチャートでは、はじめに汚損判定部において第1汚損判定を行う(ステップS6)。第1汚損判定では透かし汚損判定、部分汚損判定、インクダメージ判定、落書き汚損判定等の判定により汚損の有無を判定する。
第1汚損判定の結果、汚損なしと判定された紙葉類は正券とする。
なお、第1汚損判定に先立ち、金種判定、真偽判定及び厚検判定を行ってもよい。これらの判定の結果、金種確定券かつ真券と判定されたものを第1汚損判定に供するとよい。
第1汚損判定において損券と判定された紙葉類の中には、正券として使用できる紙葉類が含まれている可能性がある。
第1汚損判定において損券と判定された紙葉類から正券として使用できる紙葉類を判別するために、第2汚損判定を行う(ステップS8)。第2汚損判定が、本開示に係る紙葉類判別方法による汚損判定である。
第2汚損判定としての汚損判定の方法は、第1~第5実施形態で説明したいずれかの方法を用いることができる。
第2汚損判定の結果、汚損なしと判定された紙葉類は正券とし、汚損ありと判定された紙葉類は損券とする。
第2汚損判定を行うことにより、第1汚損判定において損券と判定された紙葉類の中から、正券として使用できる紙葉類を正券として検出することができるので正券の回収率を向上させることができる。
第2汚損判定により正券として検出する紙葉類としては、未使用の官封券であって基調色の印刷が薄いために損券と分類された紙葉類が挙げられる。
第1汚損判定のみを行う正損判定では、このような正券が混ざっても損券として処理をせざるを得なかったが、本開示の紙葉類判別装置を使用した紙葉類判別方法では、このような正券が損券と混ざったとしても損券と区別して回収できるために有用である。
また、第2汚損判定では、正損判定部において行う正損判定の他に、光沢有無判定及び/又は蛍光判定を行ってもよい。
光沢有無判定では、紙葉類が劣化すると表面のツヤが失われてざらつきが生じることから、正券と損券の光沢差を識別することにより判定する。
蛍光判定では、紙葉類に付着した手垢汚れや洗濯により紙葉類に付着した蛍光剤の影響による蛍光出力の異常の有無を検査して損券と正券を判定する。
光沢有無判定や蛍光判定の結果、損券と判定される紙葉類については、そのまま損券と判定することができる。
第2汚損判定において、正損判定部において行う正損判定、光沢有無判定及び蛍光判定のうちのいずれか1つの判定において損券と判定された場合は、他の判定の結果に関わらず損券と判定するようにしてもよい。
一方、正損判定部において行う正損判定、光沢有無判定及び蛍光判定のうちの複数の判定において損券と判定された場合に損券と判定するようにしてもよい。
第2汚損判定において複数種類の正損判定を行い、各判定による正損判定の結果が異なる場合に最終的な判定を損券とするか正券とするかは、紙葉類判別装置の仕様に合わせて設定することができる。
(第6実施形態)
本実施形態の紙葉類判別装置は、紙葉類が基調色を有するかの判定を行う基調色有無判定部をさらに備える。
紙葉類判別装置は、正損判定部で行う正損判定に先立ち、基調色有無判定部で基調色の有無の判定を行う。基調色の有無の判定の結果、紙葉類が基調色を有すると判定された場合は、第1の光の色又は第2の光の色を基調色に対応させるようにして、正損判定部の汚損判定を行うことができる。
図14は、基調色有無判定部を備える紙葉類判別装置の構成の例を示すブロック図である。
図14に示す紙葉類判別装置5は、第1実施形態と同様に、光源部20、受光部30及び制御部40を備えている。制御部40は画像生成部41及び正損判定部42を備える。
制御部40はさらに基調色有無判定部70を備える。
基調色有無判定部は、紙葉類が基調色を有するかの判定及びその基調色の色の特定を行う。
紙葉類判別装置が金種判定部を備えている場合、紙葉類の金種判定を行うことで基調色の有無を判定できる。金種ごとに基調色の有無と基調色の色を登録しておけば金種判定を行うと同時に基調色の有無を判定して基調色の色を特定できる。
また、紙葉類判別装置とは別に金種判定装置を使用し、金種判定装置で得た金種情報を得て、紙葉類の種類と基調色の有無の関係が格納されたライブラリと対比することによって基調色の有無の判定と基調色の色の特定を行ってもよい。
正損判定部42では、基調色の有無の判定の結果、紙葉類が基調色を有すると判定された場合は、第1の光の色又は第2の光の色を基調色に対応させるようにして、正損判定部の汚損判定を行うことができる。例えば、基調色が赤色である場合に、第1の光を基調色の色と対応させる場合は、第1の光として赤色光を使用する。第2の光は赤色光ではない色の光とする。
基調色有無判定部で基調色の有無の判定を行い、正損判定部で汚損判定を行うことにより紙葉類の正損判定を行う、紙葉類判別方法について説明する。
図15は、第6実施形態に係る紙葉類判別装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図15に示すフローチャートでは、はじめに基調色有無判定部で基調色有無判定を行う(ステップS7)。
基調色有無判定の結果、紙葉類が基調色ありと判定された場合、基調色を使用した汚損判定を行う(ステップS81)。
基調色を使用した汚損判定を行う場合、第1の光の色又は第2の光の色を基調色に対応させるようにして、正損判定部での汚損判定を行う。
汚損判定の結果、汚損なしと判定された紙葉類は正券とし、汚損ありと判定された紙葉類は損券とする。
基調色有無判定の結果、紙葉類が基調色なしと判定された場合、基調色を使用しない汚損判定を行う(ステップS82)。
基調色を使用しない汚損判定を行う場合、第1の光の色及び第2の光の色を基調色とは関係なく定めて、正損判定部での汚損判定を行う。
汚損判定の結果、汚損なしと判定された紙葉類は正券とし、汚損ありと判定された紙葉類は損券とする。
また、基調色を使用する場合、基調色を使用しない場合のいずれにおいても、汚損判定では、正損判定部において行う正損判定の他に、光沢有無判定及び/又は蛍光判定を行ってもよい。
光沢有無判定では、紙葉類が劣化すると表面のツヤが失われてざらつきが生じることから、正券と損券の光沢差を識別することにより判定する。
蛍光判定では、紙葉類に付着した手垢汚れや洗濯により紙葉類に付着した蛍光剤の影響による蛍光出力の異常の有無を検査して損券と正券を判定する。
光沢有無判定や蛍光判定の結果、損券と判定される紙葉類については、そのまま損券と判定することができる。
(第7実施形態)
本実施形態の紙葉類判別装置は、紙葉類に対して正損判定とは異なる汚損判定を行う汚損判定部と基調色有無判定部をさらに備える。
紙葉類判別装置は、正損判定部で行う正損判定に先立ち、汚損判定部で汚損判定を行う。汚損判定の結果、紙葉類が損券と判定された場合に、基調色有無判定部で基調色の有無を判定する。基調色の有無の判定の結果、基調色を有すると判定された場合に、正損判定部での正損判定を行う。
図16は、汚損判定部及び基調色有無判定部を備える紙葉類判別装置の構成の例を示すブロック図である。
図16に示す紙葉類判別装置6は、第1実施形態と同様に、光源部20、受光部30及び制御部40を備えている。制御部40は画像生成部41及び正損判定部42を備える。
制御部40はさらに汚損判定部60と基調色有無判定部70を備える。
汚損判定部60の機能及び構成は第5実施形態と同様とすることができ、基調色有無判定部70の機能及び構成は第6実施形態と同様とすることができる。
汚損判定部で第1汚損判定を行い、基調色有無判定部で基調色有無判定を行い、正損判定部で第2汚損判定を行うことにより紙葉類の正損判定を行う、紙葉類判別方法について説明する。
図17は、第7実施形態に係る紙葉類判別装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図17に示すフローチャートでは、はじめに汚損判定部において第1汚損判定を行う(ステップS6)。第1汚損判定では透かし汚損判定、部分汚損判定、インクダメージ判定、落書き汚損判定等の判定により汚損の有無を判定する。
第1汚損判定の結果、汚損なしと判定された紙葉類は正券とする。
なお、第1汚損判定に先立ち、金種判定、真偽判定及び厚検判定を行ってもよい。これらの判定の結果、金種確定券かつ真券と判定されたものを第1汚損判定に供するとよい。
第1汚損判定において損券と判定された紙葉類の中には、正券として使用できる紙葉類が含まれている可能性がある。とくに、基調色を有する紙葉類において正券であっても損券と判定されている可能性がある。そのため、基調色有無判定を行う(ステップS7)。
その結果、紙葉類が基調色なしと判定された場合、正券である可能性は低いことからそれ以上の正損判定は行わずに損券と判定する。
基調色有無判定の結果、紙葉類が基調色ありと判定された場合、第2汚損判定を行う(ステップS8)。第2汚損判定が、本開示に係る紙葉類判別方法による汚損判定である。
第2汚損判定としての汚損判定の方法は、第1~第6実施形態で説明したいずれかの方法を用いることができる。
第2汚損判定の結果、汚損なしと判定された紙葉類は正券とし、汚損ありと判定された紙葉類は損券とする。
第2汚損判定を行うことにより、第1汚損判定において損券と判定された紙葉類の中から、正券として使用できる紙葉類を正券として検出することができるので正券の回収率を向上させることができる。
第2汚損判定により正券として検出する紙葉類としては、未使用の官封券であって基調色の印刷が薄いために損券と分類された紙葉類が挙げられる。
第1汚損判定のみを行う正損判定では、このような正券が混ざっても損券として処理をせざるを得なかったが、本開示の紙葉類判別装置を使用した紙葉類判別方法では、このような正券が損券と混ざったとしても損券と区別して回収できるために有用である。
また、第2汚損判定では、正損判定部において行う正損判定の他に、光沢有無判定及び/又は蛍光判定を行ってもよい。
光沢有無判定では、紙葉類が劣化すると表面のツヤが失われてざらつきが生じることから、正券と損券の光沢差を識別することにより判定する。
蛍光判定では、紙葉類に付着した手垢汚れや洗濯により紙葉類に付着した蛍光剤の影響による蛍光出力の異常の有無を検査して損券と正券を判定する。
光沢有無判定や蛍光判定の結果、損券と判定される紙葉類については、そのまま損券と判定することができる。
以下に、各実施形態の紙葉類判別装置を含む紙葉類処理装置の例について説明する。
図18は、紙葉類処理装置の外観を示した斜視模式図である。
紙葉類処理装置は、例えば、図18に示す構成を有するものであってもよい。図18に示す紙葉類処理装置300は、テーブル上に設置して利用する小型の紙葉類処理装置であり、紙葉類の判別処理を行う紙葉類判別装置(図18では図示せず)と、処理対象の複数の紙葉類が積層状体で載置されるホッパ301と、ホッパ301から筐体310内に繰り出された紙葉類が偽造券、真偽不確定券等のリジェクト券であった場合に該リジェクト券が排出される2つのリジェクト部302と、オペレータからの指示を入力するための操作部303と、筐体310内で金種、真偽及び正損が識別された紙葉類を分類して集積するための4つの集積部306a~306dと、紙葉類の判別計数結果や各集積部306a~306dの集積状況等の情報を表示するための表示部305とを備える。紙葉類判別装置による正損判定の結果に基づき、4つの集積部306a~306dのうち、集積部306a~306cには、正券が収納され、集積部306dには汚損券が収納される。なお、集積部306a~306dへの紙幣の振り分け方法は任意に設定可能である。
次に、図19を用いて、紙葉類処理装置内に設けられる紙葉類判別装置内の具体的な構成例について説明する。
図19は、紙葉類判別装置の他の構成例を示す断面模式図である。
紙葉類判別装置7は、互いに対向配置された上部ユニット110及び下部ユニット120を備えている。Z方向において離間した上部ユニット110及び下部ユニット120の間には、紙葉類10がXY平面内をX方向に搬送される隙間が形成されており、この隙間は紙葉類処理装置の搬送路の一部を構成する。
上部ユニット110及び下部ユニット120は、それぞれ、搬送路311の上側(+Z方向)及び下側(-Z方向)に位置している。
図19に示すように、上部ユニット110は、2つの光源部20、集光レンズ112及び受光部30を備えている。光源部20は、波長帯域が互いに異なる光を照射する複数の発光素子を備え、紙葉類10の受光部30側の主面(以下、A面)に、波長帯域が互いに異なる光を順次照射する。集光レンズ112は、光源部20から出射され、紙葉類10のA面で反射された光を集光する。受光部30は、集光レンズ112によって集光された光を受光して、入射光量に応じた電気信号に変換する。そして、その電気信号を増幅処理した後、デジタルデータにA/D変換した上で画像信号として出力する。
下部ユニット120は、2つの光源部20、集光レンズ122並びに受光部30を備えている。下部ユニットの光源部20は、上部ユニットの光源部20と同様の構成を有する。集光レンズ122は、光源部20から出射され、紙葉類10のB面で反射された光を集光する。下部ユニットの受光部30は、集光レンズ122によって集光された光を受光し、上部ユニットの受光部30と同様に画像信号を出力する。
図19に示すように、光源部及び受光部が紙葉類の両主面側に設けられていてもよい。
また、光源部が紙葉類の搬送方向の上流側及び下流側の2カ所に設けられていてもよく、各光源部からの光が紙葉類の表面で反射した反射光がまとめて受光部で受光される構成であってもよい。
以上、図面を参照しながら実施形態を説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されるものではない。また、各実施形態の構成は、本開示の要旨を逸脱しない範囲において適宜組み合わされてもよいし、変更されてもよい。
以上のように、本開示は、経年劣化により濃淡が薄くなって損券と判断されるべき紙葉類と、紙葉類の発行時から濃淡が薄いが正券と判断されるべき紙葉類の判別を行うのに有用な技術である。
1、2、3、4、5、6、7 紙葉類判別装置
10 紙葉類
20 光源部
30 受光部
40 制御部
41 画像生成部
42 正損判定部
50 記憶部
60 汚損判定部
70 基調色有無判定部
110 上部ユニット
112、122 集光レンズ
120 下部ユニット
300 紙葉類処理装置
301 ホッパ
302 リジェクト部
303 操作部
305 表示部
306a、306b、306c、306d 集積部
310 筐体
311 搬送路

Claims (19)

  1. 紙葉類に対して光を照射する光源部と、
    前記光源部から照射されて紙葉類で反射した、波長帯域が互いに異なる第1の光及び第2の光を受光し、前記第1の光に基づき第1の画像信号を出力し、かつ、前記第2の光に基づき第2の画像信号を出力する受光部と、
    前記第1の画像信号に基づき第1の反射画像を生成し、前記第2の画像信号に基づき第2の反射画像を生成し、さらに、前記第1の反射画像内の所定箇所の強度である第1の強度と、前記第2の反射画像内の所定箇所の強度である第2の強度とに基づいて、紙葉類の正損判定を行う制御部と、
    を備えることを特徴とする紙葉類判別装置。
  2. 前記制御部は、前記第1の強度を前記第2の強度と比較することにより、前記正損判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の紙葉類判別装置。
  3. 前記制御部は、前記第1の強度を前記第2の強度で除算した除算値に基づいて前記正損判定を行うことを特徴とする請求項2に記載の紙葉類判別装置。
  4. 前記制御部は、前記第1の強度から前記第2の強度を減算した差分値に基づいて前記正損判定を行うことを特徴とする請求項2又は3に記載の紙葉類判別装置。
  5. 前記制御部は、前記第1の強度を前記第2の強度と比較して得られた比較値を閾値と比較することにより、前記正損判定を行うことを特徴とする請求項2~4のいずれかに記載の紙葉類判別装置。
  6. 前記比較値と比較される閾値を複数記憶する記憶部をさらに備え、
    前記制御部は、複数の前記閾値のなかから、前記第1の強度の大きさに応じて一の閾値を選択して使用することを特徴とする請求項5に記載の紙葉類判別装置。
  7. 前記制御部は、前記第1の強度を第1閾値と比較し、かつ、前記第2の強度を第2閾値と比較することにより、前記正損判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の紙葉類判別装置。
  8. 前記第1の強度と比較される第1閾値と前記第2の強度と比較される第2閾値との組合せである閾値群を複数記憶する記憶部をさらに備え、
    前記制御部は、複数の前記閾値群のなかから、前記第1の強度の大きさに応じて一の閾値群を選択して使用することを特徴とする請求項7に記載の紙葉類判別装置。
  9. 前記制御部は、紙葉類が、基調色が薄くなった損券と、発行時から基調色が薄い正券のいずれであるかを判定することを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の紙葉類判別装置。
  10. 前記制御部は、紙葉類に対して前記正損判定とは異なる汚損判定を行い、
    前記汚損判定の結果、紙葉類が損券と判定された場合に、前記正損判定を行うことを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載の紙葉類判別装置。
  11. 前記第1の光及び前記第2の光が、赤色光、緑色光及び青色光のうちの異なる2種の光の組合せであることを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載の紙葉類判別装置。
  12. 前記受光部は、前記第1の光及び前記第2の光と波長帯域が異なる第3の光を受光し、前記第3の光に基づき第3の画像信号を出力し、
    前記制御部は、前記第3の画像信号に基づき第3の反射画像を生成し、さらに、前記第3の反射画像内の所定箇所の強度である第3の強度をさらに使用して前記正損判定を行うことを特徴とする請求項1~11のいずれかに記載の紙葉類判別装置。
  13. 前記第1の光、前記第2の光、前記第3の光は可視光領域の光であり、赤色光、青色光、緑色光の組み合わせであることを特徴とする請求項12に記載の紙葉類判別装置。
  14. 前記制御部は、紙葉類が基調色を有しているか否かを判定し、紙葉類が基調色を有すると判定された場合に、前記正損判定を行うことを特徴とする請求項1~13のいずれかに記載の紙葉類判別装置。
  15. 前記第1の光の色は紙葉類の基調色に対応しており、
    前記第2の光の色は紙葉類の基調色以外の色に対応していることを特徴とする請求項1~14のいずれかに記載の紙葉類判別装置。
  16. 前記制御部は、前記第1の強度に対して前記第2の強度が所定の許容範囲を超えて低い場合に紙葉類を損券と判定することを特徴とする請求項15に記載の紙葉類判別装置。
  17. 前記第1の強度及び前記第2の強度を得るための各所定箇所は、紙葉類の図柄が印刷されておらず、かつ紙葉類の色合いが同じ部分に対応することを特徴とする請求項1~16のいずれかに記載の紙葉類判別装置。
  18. 前記第1の強度及び前記第2の強度を得るための各所定箇所は、紙葉類の同じ部分に対応することを特徴とする請求項1~17のいずれかに記載の紙葉類判別装置。
  19. 紙葉類に対して光を照射する光照射ステップと、
    前記光照射ステップで照射されて紙葉類で反射した、波長帯域が互いに異なる第1の光及び第2の光を受光し、前記第1の光に基づき第1の画像信号を出力し、かつ、前記第2の光に基づき第2の画像信号を出力する画像信号出力ステップと、
    前記第1の画像信号に基づき第1の反射画像を生成し、前記第2の画像信号に基づき第2の反射画像を生成する画像生成ステップと、
    前記第1の反射画像内の所定箇所の強度である第1の強度と、前記第2の反射画像内の所定箇所の強度である第2の強度とに基づいて、紙葉類の正損判定を行う正損判定ステップと、
    を備えることを特徴とする紙葉類判別方法。
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