JP2022144244A - 光電変換装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022144244000001
【課題】配線数を減少させつつ信号を効率的に伝送可能な光電変換装置および電子機器を提供すること。
【解決手段】光電変換によって信号を生成する画素が行列状に配列された画素部と、画素部から互いに異なる垂直信号線を通じて読み出される信号の振幅を判定する複数の判定回路と、複数の判定回路に共有され、複数の判定回路から判定の結果を光電変換装置の内部の回路へ伝送する共有信号線と、を有することを特徴とする光電変換装置である。
【選択図】図5

Description

本発明は、光電変換装置および電子機器に関する。
特許文献1には、1本の垂直信号線に対し、2つのサンプル&ホールド回路を並列に持つサンプル&ホールド部と、サンプル&ホールド部から出力される画素信号をデジタル信号に変換するアナログ-デジタル部と、を備えた個体撮像装置が示されている。
国際公開第2019/069614号
今後も固体撮像装置の画素数は増加が見込まれているが、画素数の増加は配線や周辺回路の増加につながる。一方で、画素の小型化は画質低下の要因となりうる。したがって、少ない配線で信号やデータを効率よく伝送するための構成が望まれている。
本発明は、このような要請に鑑み、配線数を減少させつつ信号を効率的に伝送可能な光電変換装置および電子機器を提供することを1つの目的とする。
上述の目的は、光電変換装置であって、光電変換によって信号を生成する画素が行列状に配列された画素部と、画素部から互いに異なる垂直信号線を通じて読み出される信号の振幅を判定する複数の判定回路と、複数の判定回路に共有され、複数の判定回路から判定の結果を光電変換装置の内部の回路へ伝送する共有信号線と、を有することを特徴とする光電変換装置によって達成される。
本発明によれば、配線数を減少させつつ信号を効率的に伝送可能な光電変換装置および電子機器を提供することができる。
第1実施形態に係る光電変換装置の構成例を示すブロック図。 図1の光電変換装置の画素の構成例を示す回路図。 図1の光電変換装置のサンプルホールド部および変換部の構成例を示す回路図。 図1の光電変換装置の判定回路の構成例を示す回路図。 図1の光電変換装置の動作例に関するタイミング図。 図1の光電変換装置の判定回路の別の構成例に関する回路図。 図1の光電変換装置の判定回路のさらに別の構成例に関する回路図。 第1実施形態に係る光電変換装置の別の構成例を示すブロック図。 図8の光電変換装置における回路配置の例を示すブロック図。 第2実施形態に係る光電変換装置の構成例を示すブロック図。 図10の光電変換装置の動作例に関するタイミング図。 図10の光電変換装置の動作例に関するタイミング図。 図10の光電変換装置における回路配置の例を示すブロック図。 図10の光電変換装置の変形例における回路配置の例を示すブロック図。 実施形態に係る光電変換装置が組み込まれたカメラの構成例を示す図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
図1において、光電変換装置1000は、第1の基板1と第2の基板2とが電気的に接続された構造を有する。第1の基板は画素部5を有する。また、第2の基板は電流源40、判定回路20、サンプルホールド部(SH)50、変換部(AD)60、選択回路(MUX)70、データ処理部90、出力部100を有する。光電変換装置1000は例えばCMOSイメージセンサであってよい。なお、本明細書では、複数存在する構成要素をまとめて取り扱う場合に、参照数字X0(Xは整数)と表記することがある。例えば、垂直信号線30に関する記載は、垂直信号線31~3nの全てに該当する事項である。
画素部5には、フォトダイオードなどの光電変換素子を有する画素10が行列状に配列されている。以下の説明において、図1における左右方向を行方向もしくは水平方向、図1における上下方向を列方向もしくは垂直方向という。また、画素部5において行方向に沿って配列された画素群を画素行、列方向に沿って配列された画素群を画素列という。また、信号の伝達方向に関して、画素10に向かう方向を上流または前段、出力部100に向かう方向を下流もしくは後段という。
個々の画素10は、露光時間中に入射した光量に応じた電圧値を有する信号を生成する。画素部5には、画素列に対応した垂直信号線30が設けられている。図1では、画素列ごとに1つの垂直信号線30が設けられている例を示しているが、画素列ごとに複数の垂直信号線30が設けられてもよい。垂直信号線30は、接続されている画素10のうち、外部の垂直走査回路によって選択されている画素行に属する画素10から、信号を判定回路20およびサンプルホールド部50に伝達する。
電流源40は、垂直信号線30のそれぞれに対応して設けられている。電流源40は、信号を読み出すために選択されている画素10に対して、垂直信号線30を介してバイアス電流を供給する。
判定回路20は、垂直信号線30を介して供給される信号の振幅を判定し、判定結果を出力する。振幅とは、ある基準電位からの変化量を表す。また、振幅の判定は例えば基準値との大小関係の判定であってよい。判定結果は光電変換装置1000における後段の処理や、光電変換装置1000の外部回路での処理に用いることができる。判定結果は判定結果を利用する回路や目的に応じて利用可能であり、判定結果の用途は限定されない。
本実施形態において、判定回路20は垂直信号線30ごとに設けられている。また、隣接する複数の垂直信号線30に接続された複数の判定回路20が、判定結果を光電変換装置1000の内部の回路に伝送する信号線を共有している。判定結果の伝送先である、光電変換装置1000の内部の回路は、例えば第2の基板2に設けられた、判定回路20とは異なる回路である。図1には、隣接する画素列に設けられた2つの垂直信号線30、31に接続された2つの判定回路20、21が、1つの共有信号線を通じて判定結果をデータ処理部90に出力する構成例を示している。しかし、3つ以上の判定回路20が1つの共有信号線を通じて判定結果を出力する構成であってもよい。
サンプルホールド部50は、それぞれの画素10の光電変換素子で生成された信号を画素部5から垂直信号線30を介してサンプリングし保持する保持回路である。サンプルホールド部50は、それぞれが垂直信号線30に接続された、リセット信号をサンプリングおよび保持するサンプルホールド回路と、データ信号をサンプリングおよび保持するサンプルホールド回路とを有している。リセット信号は、画素が蓄積している電荷をリセットした際の信号である。また、データ信号は、光電変換素子が露光期間に生成した電荷に基づく信号である。
選択回路70は、複数のサンプルホールド部に接続され、選択信号MUXに応じた1つのサンプルホールド部が保持する信号を変換部60に出力する。図1の例では、1つの選択回路70に対して隣接する2つの画素列に対応したサンプルホールド部50が接続されている。なお、3つ以上のサンプルホールド部50が1つの選択回路70に接続されてもよい。
変換部60は、選択回路70から出力される信号をアナログデジタル(A/D)変換してデジタル信号として出力するA/D変換回路である。A/D変換回路の具体例としては、スロープ型アナログデジタル変換回路、逐次比較型アナログデジタル変換回路、デルタシグマ(ΔΣ)型アナログデジタル変換回路などが挙げられるが、これらに限定されない。図1は、1つの選択回路70に対して2つのサンプルホールド部50が接続されているため、1つの変換部60を2つのサンプルホールド部50が共有する構成に相当する。なお、1つの変換部60を3つ以上のサンプルホールド部50が共有する構成であってもよい。
データ処理部90は、変換部60から出力されるデジタル信号に対して予め定められた処理を適用して出力する。データ処理部90は、例えばデジタル信号に対してデジタルゲインを適用したり、補正処理や補完処理を適用したりすることができる。
出力部100は、データ処理部90で処理されたデジタル信号を光電変換装置1000の外部へ出力する。
図1において、電流源40、判定回路20、サンプルホールド部50はそれぞれ垂直信号線30ごとに設けられている。一方、選択回路70および変換部60は2つの垂直信号線30ごとに設けられている。従って、図1におけるm=n/2である。
図2は、画素10の構成例を示す回路図である。画素10は、フォトダイオードなどの光電変換素子400と、転送トランジスタ410と、リセットトランジスタ455と、増幅トランジスタ430と、選択トランジスタ440とを含む。光電変換素子400は、主電極のうち一方が、接地電位450に接続されており、受光量に応じた量の信号電荷(例えば、光電子)を生成する。光電変換素子400の主電極のうち他方は、転送トランジスタ410を介して増幅トランジスタ430のゲート電極に電気的に接続されている。増幅トランジスタ430のゲート電極が電気的に繋がったノード420は、フローティングディフュージョン(FD)として機能する。フローティングディフュージョンは、光電変換素子400で生成された電荷を電圧に変換する電荷電圧変換部である。
転送トランジスタ410のゲート電極には、転送信号TXが供給される。転送トランジスタ410が転送信号TXに応じて導通状態になることによって、光電変換素子400で生成され、光電変換素子400に蓄積された電荷が、フローティングディフュージョンであるノード420に転送される。電荷が転送された状態におけるノード420の電位が上述したデータ信号に相当する。
リセットトランジスタ455は、電源電位460とノード420との間に接続されている。本明細書において、トランジスタがAとBとの間に接続されているとは、トランジスタの主電極の一方がAに、他方がBに接続されており、トランジスタのゲート電極がAまたはBに接続されていないことを示す。
リセットトランジスタ455のゲート電極には、リセット信号RESが供給される。リセットトランジスタ455がリセット信号RESに応じて導通状態になることによって、ノード420(フローティングディフュージョン)の電位が、電源電位460にリセットされる。リセットトランジスタ455の導通状態におけるノード420の電位が上述したリセット信号に相当する。
増幅トランジスタ430は、ゲート電極がノード420に、主電極のうち一方が電源電位460に、主電極のうち他方が選択トランジスタ440に、それぞれ接続されている。増幅トランジスタ430は、画素10が光電変換素子400の光電変換によって生成した信号を垂直信号線30に出力するソースフォロワの入力部である。したがって、増幅トランジスタ430の主電極のうち他方は選択トランジスタ440を介して垂直信号線30に電気的に接続されている。増幅トランジスタ430と、垂直信号線30に接続された電流源40とは、ノード420の電圧を垂直信号線30の電位に変換するソースフォロワを構成している。
選択トランジスタ440は、増幅トランジスタ430と垂直信号線30との間に接続されている。選択トランジスタ440のゲート電極には、選択信号SELが供給される。選択トランジスタ440が選択信号SELに応じて導通状態になることによって、画素10が選択状態となる。したがって、垂直信号線30には、選択状態の画素10から信号が読み出される。
画素10の回路構成は、図2に示される構成に限定されるものではない。例えば、選択トランジスタ440、電源電位460と増幅トランジスタ430との間に接続されていてもよい。また、図2に示される構成では、画素10として、転送トランジスタ410、リセットトランジスタ455、増幅トランジスタ430、選択トランジスタ440を備える、4Transistor(4Tr.)型の構成を示したが、これに限られるものではない。例えば、選択トランジスタ440を省略し、増幅トランジスタ430が選択トランジスタとしても機能する3Tr.型の構成としてもよい。また、光電変換装置1000に要求される仕様などに応じて、トランジスタの数を増やした5Tr.型以上の構成にしてもよい。画素10からは、リセットトランジスタ455によってノード420の電位をリセットし、光電変換素子400をリセットした際のリセット信号と、光電変換素子400で光電変換を行った際の信号レベルであるデータ信号と、が順に出力されうる。
図3は、光電変換装置1000のうち、第2の基板2が有する回路に着目した構成例を示す図である。ここでは、代表的に垂直信号線31、32に接続された回路について示している。垂直信号線31にはリセット信号をサンプリングし保持するサンプルホールド回路210およびデータ信号をサンプリングし保持するサンプルホールド回路211が接続されている。サンプルホールド回路210および211はサンプルホールド部51を構成する。また、垂直信号線32にはリセット信号をサンプリングし保持するサンプルホールド回路212およびデータ信号をサンプリングし保持するサンプルホールド回路213が接続されている。サンプルホールド回路212および213はサンプルホールド部52を構成する。サンプルホールド部51の出力はサンプルホールド回路211から、サンプルホールド部52の出力はサンプルホールド回路213から、それぞれ選択回路70に出力される。
判定回路20およびサンプルホールド部50は垂直信号線30ごとに設けられる。そのため、多画素化などによって垂直信号線30の本数が増えた場合、これらの回路を配置するスペースも増加する。本実施形態ではこれらの回路を画素部5が設けられる第1の基板1とは異なる第2の基板2に配置し、第1の基板1および第2の基板2を積層することにより、回路配置の制約を抑制し、あるいはチップ面積を小型化することが可能となる。
判定回路21、22は画素11、12から垂直信号線31、32に読み出された信号の振幅を、基準値REFを用いて判定する。基準値REFは例えば光電変換装置1000が有する基準値回路202または外部にある回路から判定回路21、22に供給される。基準値REFの種類を複数とすることにより、用途の異なる複数種の判定を行うことができる。
ここでは、一例として、振幅判定の結果を信号の自動ゲイン制御(AGC)に用いるものとする。したがって、判定の結果はアナログゲイン(可変抵抗241、242の抵抗値)の制御と、デジタルゲイン(データ処理部90で適用される倍率または係数)の制御に用いられる。しかし、振幅判定結果の用途はこれに制限されず、また振幅判定結果の出力先についても用途に応じて変更されうる。
判定回路21は制御信号MTX1に従って、判定回路22は制御信号MTX2に従って判定結果を出力する。制御信号MTX1およびMTX2は、光電変換装置1000内の回路(例えばタイミングジェネレータ)や光電変換装置1000の外部回路から供給することができる。図3では判定回路21および22の出力が共有信号線に直接接続された構成である。そのため、判定回路21と判定回路22とが互いに異なる期間に判定結果を出力するように制御信号MTX1およびMTX2を供給する。
なお、切替回路(スイッチ)を用いて供給信号線に接続する判定回路を切り替える構成とした場合には、第1の期間に判定回路21を共有信号線に接続し、第2の期間に判定回路22を共有信号線に接続するように切替回路を制御するの制御信号を供給する。なお、判定回路21の判定結果はハイレベルまたはローレベルを有する二値信号であるため、単純な構成の切替回路を用いることができる。具体的には、アナログデジタル変換の対象であるサンプルホールド部50の出力を選択的に変換部60に供給する選択回路70よりも回路規模は小さくできる。
判定回路21および22による判定結果は、共有信号線を通じて光電変換装置1000の内部の回路の一例としてのデータ処理部90に供給される。なお、判定結果を供給する回路は判定結果の用途に応じて変わりうる。本実施形態では、複数の判定回路20が同一の共有信号線を通じて判定結果を出力する。そのため、個別の信号線を通じて判定結果を出力する構成と比較して信号線の数を大幅に削減することができる。
特に、データ処理部90のようにアナログデジタル変換回路390より後段の内部回路で判定結果を用いる図3の例の場合、共有信号線を用いないと多くの配線がアナログデジタル変換回路390を通ってデータ処理部90に延びることになる。この場合、アナログデジタル変換回路390を通る配線はノイズ源となり得るため、配線の削減はアナログデジタル変換精度の観点からも有利である。したがって、判定回路20と共有信号線とを判定回路20の近く、少なくとも選択回路70よりも画素10に近い位置で接続するようにする。これは、切替回路を設ける場合も、切替回路を設けない場合も同様である。
サンプルホールド部51の回路構成について説明する。リセット信号用のサンプルホールド回路210は、容量素子120および反転増幅器220を含む。スイッチ110は、制御信号Smp_nに従って、垂直信号線30と容量素子120との接続状態および切断状態を切り替える。反転増幅器220は、ソース接地回路およびソースフォロア回路の組み合わせによって構成されうる。反転増幅器220は、トランジスタ130、140、150、160、スイッチ170、180、190、電流源200を含む。スイッチ170は、反転増幅器220の反転入力端と出力端との間に接続されており、制御信号Smpa_nによって制御される。反転増幅器220からリセット信号が、制御信号Hold_nに従って出力される。
データ信号用のサンプルホールド回路211は、リセット信号用のサンプルホールド回路210と同様の構成を有しうる。具体的には、サンプルホールド回路211は、容量素子121および反転増幅器221を含む。スイッチ111は、制御信号Smp_sに従って、垂直信号線30と容量素子121との接続状態および切断状態を切り替える。反転増幅器221は、ソース接地回路およびソースフォロア回路の組み合わせによって構成されうる。反転増幅器221は、トランジスタ131、141、151、161、スイッチ171、181、191、電流源201を含む。スイッチ171は、反転増幅器221の反転入力端と出力端との間に接続されており、制御信号Smpa_nによって制御される。反転増幅器221からデータ信号が、制御信号Hold_sに従って出力される。
リセット信号用のサンプルホールド回路210の出力端とデータ信号用のサンプルホールド回路211の出力端との間には、可変抵抗素子241が設けられている。可変抵抗素子241の抵抗値は、判定回路21による判定の結果に応じて制御される。判定回路21は、例えば、信号の振幅が小さい(基準値REF1より小さい)場合には、そうでない場合よりも可変抵抗素子241の抵抗値を下げる。これにより、振幅が小さい信号に対するゲインを増加させ、撮像画像の暗部ノイズを低減することができる。
可変抵抗素子241の抵抗値はアナログ信号に適用されるゲインであるためアナログゲインと呼ばれる。アナログゲインを変更した場合、信号処理部90において変更を相殺するゲインが適用される。信号処理部90が適用するゲインはA/D変換後のデジタル信号を対象とするため、デジタルゲインと呼ばれる。アナログゲインとデジタルゲインの値は、積が1となるように定められる。したがって、アナログゲインを1より大きくした場合にはデジタルゲインは1より小さくなる。
可変抵抗素子241に流れる電流Iは、サンプルホールド回路210の出力端の電位、つまりリセット信号の電位をVn、サンプルホールド回路211の出力端の電位、つまりデータ信号の電位をVs、可変抵抗素子240の抵抗値をRとすると、
I=(Vn-Vs)/R
である。
電流Iは、選択回路71を介してアナログデジタル変換回路390へと入力される。可変抵抗素子241に流れる電流Iは、画素のリセット信号の電位Vnとデータ信号の電位Vsとの差分に比例する。したがって、変換部60のアナログデジタル変換回路390には相関二重サンプリング(CDS)後の電流Iが入力される。また、可変抵抗素子241の抵抗値Rを基準値よりも下げることにより、CDS後のデータ信号(Vn-Vs)にプラスのゲインを適用することができる。
なお、ここで説明した回路構成とは異なり、サンプルホールド回路210および211の出力を入力とし、データ信号とリセット信号との差分を得るCDS回路を用いてCDS後のデータ信号を得る構成としてもよい。
垂直信号線31に接続されたサンプルホールド部52(リセット信号用のサンプルホールド回路212およびデータ信号用のサンプルホールド回路213)も同様の構成を有し、また同様に動作する。
選択回路70は、複数のサンプルホールド部50に接続され、制御信号に応じた1つのサンプルホールド部50の出力を、変換部60が有するアナログデジタル変換回路390に選択的に供給する。図3において選択回路71は2つのサンプルホールド部51および52に接続され、制御信号MUX1およびMUX2に応じて、データ信号用のサンプルホールド回路211および213の出力の一方をアナログデジタル変換回路390に供給する。
選択回路70を設けることにより、複数のサンプルホールド部50がアナログデジタル変換回路390を共有することができる。そのため、サンプルホールド部50ごとにアナログデジタル変換回路390を設ける場合に対し、第2の基板2に実装する回路規模を大幅に削減することができる。
図3には、変換部60が有するアナログデジタル変換回路390の一例としてデルタシグマ(ΔΣ)型のアナログデジタル変換回路390が示されている。ΔΣ型のアナログデジタル変換回路390は、第1積分器、第2積分器、量子化器370、デシメーションフィルタ380を含む。アナログデジタル変換回路390において、第1積分器は、積分容量320によって構成されている。第2積分器は、電圧を電流に変換するGmセル330および積分容量360によって構成されている。
第1積分器の入力ノードには、電流源300およびスイッチ310を含むデジタルアナログ変換器305が接続されている。デジタルアナログ変換器305は、第2積分器および量子化器370を介したデジタル信号に応じて第1積分器への電流を制御する。第2積分器の入力ノードには、電流源340およびスイッチ350を含むデジタルアナログ変換器345が接続されている。デジタルアナログ変換器345は、第2積分器の出力を、量子化器370で量子化した結果に応じて、第2積分器への電流を制御する。
ΔΣ型のアナログデジタル変換回路390では、量子化器370で前の量子化値を、デジタルアナログ変換器305、345を通して、第2積分器および第1積分器にフィードバックする動作が行われる。このように、前の量子化値をデジタルアナログ変換器304、345にフィードバックしながら積分器を2回通すことによって2次のノイズシェーピング特性を得ることができる。さらに、量子化器370の後段に配されているデシメーションフィルタ380によって高域ノイズを除去することで、精度が高いアナログデジタル変換出力を得ることができる。
デシメーションフィルタ380から出力されるデジタル信号は、データ処理部90に入力される。データ処理部90は、デジタル信号に対し、デジタルゲインの適用を含む、予め定められた処理を適用して出力部100へ出力する。データ処理部90は判定回路20から通知される第1の判定の結果に基づいて、デジタル信号に適用するデジタルゲインの大きさを制御する。デジタルゲインの適用は、デジタル信号の値に対するゲイン係数の乗算であってよい。
図4は、判定回路20の構成例を示す回路図である。判定回路20は、判定器としての比較器600と、比較器600の出力、すなわち判定結果を記憶する記憶手段であるラッチ610と、ラッチ610と出力線との間に設けられたスイッチ620とを有する。比較器600は、反転入力に基準値が入力され、非反転入力に垂直信号線30を通じてデータ信号が入力される差動増幅器として構成することができる。比較器600は、垂直信号線30の電位(信号の振幅)と基準値との大小関係に応じてハイレベルまたはローレベルを出力する。
判定結果を記憶するラッチ610は、制御信号MTXによってスイッチ620がオン(導通)しているときに共有信号線に出力される。なお、判定回路20がスイッチを有さず、複数の判定回路20に接続された切替回路を用いて判定結果を共有信号線に出力する構成の場合、制御信号MTXは共有信号線に接続する選択回路を切り替えるように切替回路を制御する。
判定回路20が用いる基準値REFは、光電変換装置1000の内部に設けられた基準値回路21から、あるいは光電変換装置1000の外部から供給することができる。
図5は、選択されている画素の入射光量の大きさに応じた垂直信号線30の電位変化、サンプルホールド回路210、211の各スイッチの動作タイミング、および制御信号MTXおよびMUXの例を示した図である。
ここでは、垂直信号線30の電位変化の例を、画素10の入射光量が少ない場合(低輝度)、多い場合(高輝度)、および非常に多い場合(超高輝度)の3通りについて示している。なお、超高輝度は、画素の光電変換素子で発生した電荷がフローティングディフュージョンに漏れ込む現象(ブルーミングとも言われる)が生じる条件に該当する。低輝度および高輝度はブルーミングが生じない範囲における入射光量が少ない場合と多い場合の典型例である。本実施形態では画素10が光電変換によって電子を蓄積するものとする。したがって、垂直信号線30の電位は、画素10の入射光量が多いほど基準電位から低下する。
図5における制御信号Smp_n、Smpa_n,Hlod_n,smp_s,smpa_s,hlod_sは、図3において同じ名称が記載されているスイッチの制御信号である。ここでは、制御信号がハイレベルの間、対応するスイッチがオン状態(導通状態)になり、制御信号がローレベルの間、対応するスイッチがオフ状態(不導通状態)になるものとする。
まず、時刻t1で、制御信号Smp_n,Smpa_nがハイレベルになり、リセット信号用のサンプルホールド回路210において、スイッチ110、170がオン状態になる。次いで、制御信号Smpa_nがハイレベルからローレベルに遷移する時刻t2で、リセット信号の電位Vnがサンプリングされ、容量素子120に蓄積される。
次に、時刻t3において、制御信号Smp_nがハイレベルからローレベルへ遷移する。また、制御信号Hold_nがハイレベルとなり、スイッチ180、190がオン状態になることによって、サンプルホールド回路210において、容量素子120がリセット信号の電位Vnを保持する。この容量素子120にサンプリングされ保持された電荷が、リセット信号用のサンプルホールド回路210から出力される。
時刻t4で、垂直信号線30に画素10から光電変換素子400で生成された信号が出力される。次いで、時刻t5で、制御信号Smp_s、Smpa_sがハイレベルになり、データ信号用のサンプルホールド回路211において、スイッチ111、171がオン状態になる。次いで、制御信号Smpa_sがハイレベルからローレベルに遷移する時刻t6で、データ信号の電位Vsがサンプリングされ、容量素子121に蓄積される。判定回路20は、時刻t5からt6までの期間に振幅判定を行う。
次に、時刻t7において、制御信号Smpa_sがハイレベルからローレベルに遷移する。また、時刻t8において、制御信号Hold_nがハイレベルとなり、スイッチ181、191がオン状態になることによって、サンプルホールド回路211において、容量素子121がデータ信号の電位Vsを保持する。この容量素子121にサンプリングされ保持された電荷が、データ信号用のサンプルホールド回路211から出力される。
上述したように、サンプルホールド回路210の出力端のリセット信号の電位Vnとサンプルホールド回路211の出力端のデータ信号の電位Vsとの差に応じた電流が、アナログデジタル変換回路390へと入力される。
また、時刻t8において、制御信号MUX1およびMTX1がローレベルからハイレベルに遷移する。制御信号MUX2およびMTX2はローレベルのままである。これにより、サンプルホールド部51の出力が選択回路70を介して変換部60に入力され、判定回路21の判定結果が共有信号線を通じてデータ処理部90に入力される。
次いで、時刻t9において、制御信号MUX1およびMTX1がローレベルとなり、制御信号MUX2およびMTX2がローレベルからハイレベルに遷移する。これにより、サンプルホールド部52の出力が選択回路70を介して変換部60に入力され、判定回路22の判定結果が共有信号線を通じてデータ処理部90に入力される。
時刻t10で、制御信号Hold_n、Hold_s、MUX2、およびMTX2がローレベルになり、次の画素10のリセット信号およびデータ信号のサンプリングが開始される。
次に、画素の入射光量の大きさと判定回路20における振幅判定結果との関係についてに説明する。ここでは、AGC制御を目的とした基準値REFが供給されるものとする。したがって、基準値REFは、予め定められた、アナログゲインを増加させる範囲に含まれる輝度レベルの信号を検出するための値を有する。
画素の入射光量が少なく、低輝度に相当する信号が出力される場合、時刻t4における垂直信号線30の電位低下は小さく、基準値REFを下回らない。その結果、判定回路20の比較器600は判定の結果としてハイレベルを出力する。これは、読み出されたデータ信号がアナログゲインを増加させる輝度範囲の信号であることを意味する。
入射光量が多く、高輝度に相当する信号が出力される場合、時刻t4における垂直信号線30の電位低下は大きくなり、基準値REFを下回るようになる。その結果、判定回路20の比較器600は判定の結果としてローレベルを出力する。これは、読み出されたデータ信号がアナログゲインを増加させる輝度範囲の信号でないことを意味する。
判定の結果はラッチ610に保持され、光電変換装置1000内における後段の処理および光電変換装置1000の外部における処理の少なくとも一方に用いることができる。ここでは、判定の結果は、判定回路20による可変抵抗素子240の抵抗値(アナログゲイン)の調整および、データ処理部90で適用するデジタルゲインの調整に用いられる。例えば、低輝度データ信号に対してはアナログゲインを基準値(×1)の8倍(×8)とし、デジタルゲインを基準値(×1)の1/8(×1/8)とすることができる。また、上述の通り、判定の目的はここで例示したAGC制御に限定されない。また、2種類以上の判定を行ってもよい。例えば、低輝度の範囲を複数に分割してAGC制御をより細かく行うために判定の種類を増やしてもよい。
画素から垂直信号線に読み出された信号の振幅を判定する判定回路を有することにより、本実施形態の光電変換装置は、光電変換装置内部もしくは外部において、判定結果に基づいて適切な処理を実行することを可能にする。
(変形例1)
判定回路20に用いる比較器600を差動増幅器で実現する場合、入力オフセットが精度低下の原因となりうる。そのため、入力オフセットを補正する構成を有する比較器600を用いることで、判定精度を高めることができる。図6は判定回路20の比較器600として用いることのできる、入力オフセットが補正可能な比較器の構成例を示す図である。
図6(a)において比較器600は、入力用の2つの容量素子500、510と、フィードバックスイッチ520、530とを有する。フィードバックスイッチ520は、一端が反転入力端子に、他端が非反転出力端子に接続されている。また、フィードバックスイッチ530は、一端が非反転入力端子に、他端が反転出力端子に接続されている。
なお、比較器600の出力は非反転出力端子であり、この端子がラッチ610の入力端子に接続される。反転入力端子には容量素子500が接続され、非反転入力端子には容量素子510が接続される。反転入力端子には容量素子500を介して基準値が供給され、非反転入力端子には容量素子500を介して垂直信号線30が接続される。
非反転入力にリセット信号が、反転入力に基準値REFが供給されている状態で、この状態でスイッチ520および530をオン(導通)させたのち、オフさせると、容量素子500および510はそれぞれ同じ電位差を有するようになる。これにより、比較器600の入力オフセット電圧をキャンセルすることができる。ラッチ610に保持された判定結果は、スイッチ620が導通状態の際に出力される。
図6(b)は、比較器600を構成する差動増幅器がシングルエンドであることを除き、図6(a)と同じである。この構成によっても、非反転入力にリセット信号が、反転入力に基準値REFが供給されている状態で、この状態でスイッチ520および530をオン(導通)させたのち、オフさせることにより、比較器600の入力オフセット電圧をキャンセルすることができる。
なお、比較器600はいわゆるオートゼロ方式の差動増幅器として公知の任意の構成を採ることができる。図6に示した構成は単なる例示である。
(変形例2)
図7は、判定回路20を、垂直信号線30の電流源40で駆動することにより、判定回路20を別電源で駆動する場合よりも消費電力の低減を実現する構成を示す。
比較器は、N型MOSトランジスタ540と、P型MOSトランジスタ550、560と、リセットスイッチ570とを有する。トランジスタ540はソースに垂直信号線30が接続され、ゲートに基準値REFが入力される。また、トランジスタ550は電源電圧とトランジスタ540に接続され、ゲートにはバイアス電圧が印加されている。トランジスタ560は電源電圧とラッチ610に接続され、ゲートにはトランジスタ540と55の接続点の電圧が印加されている。トランジスタ560の出力がラッチ610に入力される。また、リセットスイッチ570はオン時にラッチ610をリセットするスイッチである。ラッチ610に保持された判定結果は、スイッチ620が導通状態の際に出力される。
垂直信号線30の電位が、(基準電圧REF-トランジスタ540の閾値電圧Vth)以下に低下するとトランジスタ540がオンする。トランジスタ540がオンすると、電流源40に向かって電流が流れる。これにより、トランジスタ560のゲート電圧が低下し、トランジスタ560がオンする。これにより、ラッチ610にはハイレベルが保持される。また、判定を複数回行う場合には、リセットスイッチ570をオンにして前回の判定結果をリセットしてから新たな判定を行う。
本変形例によれば、判定回路20を垂直信号線30の電流源40で駆動するため、消費電力を低減することができる。
(変形例3)
図8は、1つの画素列に対して垂直信号線が複数設けられた光電変換装置1000の構成例を示す図である。第1の基板1に設けられた画素部の記載を省略し、第2の基板2の回路構成例のみを示している。また、既に説明した構成については図1と同じ参照数字を付してある。
ここでは、1つの画素列に対して2つの垂直信号線30Aおよび30Bが設けられており、垂直信号線30Aと30Bとはそれぞれ互いに異なる複数の画素行に接続されているものとする。ここでは一例として垂直信号線30Aが奇数番目の画素行に、垂直信号線30Bが偶数番目の画素行に接続されているものとする。しかし、画素列あたりの垂直信号線の数および画素行への接続パターンに制限はない。
このような構成の場合、同じ画素列に設けられた複数の垂直信号線のそれぞれに設けられた判定回路が、共有信号線を通じて判定結果を出力することができる。図8に示す例では、左端の画素列において、垂直信号線31Aに接続された判定回路21Aと、垂直信号線31Bに接続された判定回路21Bとの判定結果が、共有信号線を通じてデータ処理部90に伝送される。判定回路21Aには制御信号MTX1が、判定回路21Bには制御信号MTX2が入力され、互いに異なる期間に判定結果を共有信号線に出力するように制御される。
また、変換部60は画素列ごとに設けられており、同じ画素列に設けられた複数の垂直信号線のそれぞれに接続されたサンプルホールド部50Aおよび50Bによって共有される。したがって、選択回路70もまた画素列ごとに設けられ、サンプルホールド部50Aおよび50Bに保持された信号を、制御信号MUX1およびMUX2に応じて選択的に変換部60に出力する。
本変形例では、共有信号線を通じて判定結果を出力する複数の判定回路と、変換部を共有する複数のサンプルホールド部がそれぞれ同じ画素列に設けられていること、選択回路70および変換部60が画素列ごとに設けられることが図1の構成と異なる。しかし、判定回路20、選択回路70、およびサンプルホールド部50のスイッチのそれぞれに供給する制御信号は、図5のタイムチャートに示したものと同じでよい。
本変形例においても、複数の判定回路から判定結果を伝送するための信号線を削減することができる。また、複数のサンプルホールド部で変換部を共有することにより、変換部の数を削減することができる。
(変形例4)
図9は、図8における左端の画素列に関する回路配置の別の例を示す図である。具体的には、同じ画素列に対して同じ種類の回路が複数設けられている場合に、同じ種類の回路が近接するように配置したものである。このような回路配置とすることにより、製造プロセスに起因する回路間の特性のばらつきを抑制することができる。
図9では、同じ画素列に設けられた複数の同類の回路が、電流源、判定回路、サンプルホールド部であり、画素部に近い方から、電流源41,42、判定回路21,22、サンプルホールド部51,52の順に配置した例を示している。なお、図9では、変換部60や選択回路70のように画素列ごとに1つ設けられる回路については記載を省略しているが、サンプルホールド部51,52の下流に接続される。
本変形例によれば、変形例3の効果に加え、変換部の変換性能を向上させることができる。
以上説明したように、本実施形態による光電変換装置は、画素から読み出された信号の振幅、もしくは読み出された信号に基づく信号の振幅を判定する判定回路を有する。判定回路において、様々な種類もしくはタイミングで振幅の判定を行うことにより、光電変換装置内部もしくは外部において、判定結果に基づいて適切な処理を実行することができる。判定結果を用いることにより、例えば、黒沈みの検出と、データ信号に適用するゲインの調整とを実現することができ、画質の向上を実現することができる。
●(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図10は第2実施形態に係る光電変換装置2000の構成例を示す図である。第1実施形態と同じ構成については図1と同じ参照数字を付してある。本実施形態の光電変換装置2000は、画素列もしくは垂直信号線30(31~3n)のそれぞれに対してスロープ式のアナログデジタル変換回路である変換部720(721~72n)を有する。また、光電変換装置2000は、ランプ生成器700を有する。
スロープ式のアナログデジタル変換回路は、変換対象の信号と、電位が経時変化するランプ信号とを比較し、例えば両者の大小関係が変化するまでの経過時間に基づいて変換後のデジタル値を求める。また、1種類のランプ信号を用いるものをシングルスロープ式、複数種のランプ信号を利用可能なものをマルチスロープ式と呼ぶ。ここでは、マルチスロープ式のうち、2種類のランプ信号を用いるデュアルスロープ式のアナログデジタル変換回路を用いるものとする。
具体的には、ランプ生成器700が、単位時間あたりの電位変化量が異なる第1ランプ信号rampLと第2ランプ信号rampHとを生成し、第1配線710および第2配線711を通じて変換部721~72nのそれぞれに供給する。ここで、第2ランプ信号rampHは、第1ランプ信号rampLよりも単位時間あたり電位変化量が大きい。
マルチスロープ式のアナログデジタル変換回路では、データ信号の振幅判定結果に応じて、データ信号をアナログデジタル変換するのに適したランプ信号を選択することができる。このようなマルチスロープ式のアナログデジタル変換回路において、振幅判定結果を光電変換装置2000内部の回路に伝送するための配線を複数の変換部で共有することにより、信号線を削減することができる。ここでは、振幅判定の結果を送信する内部回路が水平走査回路890であるものとする。
変換部721~72nはそれぞれが同じ構成を有するため、代表的に変換部721の構成を説明する。変換部721は、比較器761、選択部731、列制御部771、インバータ921を有する。
選択部731はスイッチ741とスイッチ751を有する。列制御部771は、メモリ781、NANDゲート791、NANDゲート801、およびスイッチ901を有する。列制御部771のメモリ781、NANDゲート791、NANDゲート801には例えば不図示のタイミングジェネレータから、制御信号s1、制御信号s2、制御信号s3がそれぞれ供給される。
また、列制御部771の出力は、メモリ部811、選択部731、および水平走査回路890に供給される。スイッチ901には制御信号MTX1がタイミングジェネレータから供給される。スイッチ901は、制御信号MTX1がハイレベルのときオン(導通)する。なお、制御信号MTX1は奇数番目の画素列の変換部720に、制御信号MTX2は偶数数番目の画素列の変換部720に、それぞれ供給されている。スイッチ901がオンすると、列制御部771が保持する振幅判定結果が水平走査回路890に出力される。スイッチ902がオンすると、列制御部772が保持する振幅判定結果が水平走査回路890に出力される。
スイッチ901および902は共通の信号線に接続されている。したがって、列制御部771、772が保持する振幅判定結果を伝送するための信号線は、共有信号線を含んでいる。スイッチ901および902が排他的にオンするように制御信号MTX1およびMTX2を供給することにより、複数の変換部720における振幅判定結果を1つの信号線を用いて水平走査回路890に出力することができる。このように、本実施形態においても振幅判定結果を伝送するための信号線の数を削減することができる。
メモリ部811はパルス生成器820、セレクタ831、メモリ841、メモリ851、メモリ861、およびセレクタ871を有する。
また、光電変換装置2000は、クロックを計数したカウント信号cntを、変換部721~72nに出力するカウンタ880と、変換部721~72nのそれぞれからデジタル信号を読み出す水平走査回路890とをさらに有している。
次に、図11および図12を用いて、変換部720の動作について説明する。本実施例の変換部720は、画素10が入射光に基づいて出力する信号の大きさに基づいて、第1ランプ信号rampLおよび第2ランプ信号rampHのいずれかを選択してアナログデジタル変換に用いる。
まず、図11を用いて、低輝度の光が入射した画素10が出力する信号をアナログデジタル変換する際の動作について説明する。本実施形態においても、画素10の光電変換素子は光電変換によって電子を蓄積するものとする。
時刻t0において、制御信号s2はローレベルであり、制御信号s3はハイレベルである。したがって、列制御部771(NANDゲート801)の出力はローレベルとなる。これにより、選択部731ではスイッチ741がオン、スイッチ751がオフとなる。これにより、比較器761の非反転入力に、第1配線710を通じて第1ランプ信号rampLが入力される。
また、垂直信号線30の電位は画素10のリセット信号の電位に相当する。したがって、比較器761の非反転入力の電圧は反転入力の電圧より高く、比較器761はハイレベルを出力する。
時刻t0から時刻t2までの期間、ランプ生成器700は第1ランプ信号rampLの電位を第1の変化量で低下させる。以下、第1ランプ信号rampLおよび第2ランプ信号rampHの電位のリセット電位をランプリセット電位と表記する。また、第1ランプ信号rampLおよび第2ランプ信号rampHの電位の変化を開始するタイミングをランプ開始タイミングと表記する。また、カウンタ880は、ランプ開始タイミングに合わせて、カウント信号cntのカウントアップを開始する。ここでは、カウンタ880は、第1ランプ信号rampLのランプ開始タイミングに合わせてカウント信号cntのカウントアップを開始するものとする。以下、カウンタ880がカウントアップを開始するタイミングをカウント開始タイミングと表記する。理想的には、ランプ開始タイミングとカウント開始タイミングは一致する。
時刻t1に、第1ランプ信号rampLの電位が垂直信号線31の電位を下回る。これにより、比較器761の出力がハイレベルからローレベルに変化する。パルス生成器821は、比較器761の出力の変化に対応して、所定の期間のみハイレベルとなるパルス(ワンショットパルス)を生成する。この所定の期間とは、典型的にはクロックの数周期分の長さである。セレクタ831は該パルスをメモリ841へ供給する。この動作により、時刻t1に、カウント信号cntがメモリ841に書き込まれる。これが、リセットレベルに対する第1ランプ信号rampLによるアナログデジタル変換結果として得られるデジタル信号である。
時刻t2に、ランプ生成器700は第1ランプ信号rampLの電位をランプリセット電位にリセットする。これにより、比較器761の出力はローレベルからハイレベルへ戻る。また、カウンタ880は、カウント信号cntをカウント開始タイミングの値にリセットする。
その後、時刻t3に、不図示のタイミングジェネレータは、制御信号s3をローレベルにする。これにより、列制御部771の出力がハイレベルになり、選択部731のスイッチ741がオフ、スイッチ751がオンとなる。よって、比較器761の非反転入力ノードには第2配線711を通じて第2ランプ信号rampHが入力される。
時刻t3から時刻t5の期間、ランプ生成器700は第2ランプ信号rampHの電位を第1の変化量よりも大きい第2の変化量で低下させる。また、この第2ランプ信号rampHの電位の変化の開始にあわせて、カウンタ880がカウント信号cntをカウントアップする。
時刻t4に、第2ランプ信号rampHの電位が垂直信号線30の電位を下回る。これにより、比較器761の出力がハイレベルからローレベルに変化する。パルス生成器820は、比較器761の出力の変化に対応して、所定の期間のみハイレベルとなるパルス(ワンショットパルス)を生成する。セレクタ831は該パルスをメモリ851へ供給する。この動作により、時刻t4に、カウント信号cntがメモリ851に書き込まれる。これが、リセットレベルに対する第2ランプ信号rampHによるAD変換結果として得られるデジタル信号である。
時刻t5に、第2ランプ信号rampHとカウント信号cntはリセットされる。比較器761の出力はローレベルからハイレベルへ戻る。また、制御信号s3がハイレベルに戻ることによって列制御部771の出力がローレベルとなり、スイッチ741がオン、スイッチ751がオフになる。これにより、比較器761の非反転入力には再び第1ランプ信号rampLが入力される。
時刻t5から時刻t6までの間に、画素10が、データ信号の出力を開始する。これにより、垂直信号線31の電位は画素10への入射光量に応じて低下する。不図示であるが、比較器761の前段に、CDS(Correlated Double Sampling)回路を設けてもよい。この場合には、データ信号から画素10のノイズ信号を差し引いた信号が比較器761に入力される。また、比較器761の前段に増幅器を設けてもよい。この場合には、画素10が生成したデータ信号が増幅された信号が比較器761に入力される。
時刻t6に、ランプ生成器700は、第1ランプ信号rampLの電位を判定閾値のレベルに低下させる。判定閾値は、第1実施形態における基準値REFに相当する。比較器761は、判定閾値とデータ信号とを比較する。このように、本実施形態ではスロープ型のアナログデジタル変換回路が有する比較器761を、第1実施形態における判定回路20として用いる。したがって、判定回路20を別途設ける必要がなく、実装面積などの点において有利である。
前述したように、図11は、低輝度の光が入射した画素10が出力する信号をアナログデジタル変換する場合を示している。したがって、垂直信号線31の電位の方が第1ランプ信号rampLより高くなる。つまり、垂直信号線31の振幅は、第1ランプ信号rampLの判定閾値の振幅よりも小さい。したがって、比較器761の出力がローレベルとなる。この時に制御信号s1を時刻t6からt7にかけてハイレベルとすることで、判定結果であるローレベルをメモリ781へ書き込む。
時刻t8に、ランプ生成器700は第1ランプ信号rampLを、ランプ開始時の電位に戻す。これにより、比較器761の出力はハイレベルに戻る。
そして、時刻t9に、不図示のタイミングジェネレータが制御信号s2をハイレベルとする。これにより、メモリ781に書き込まれた判定結果が選択部731におけるスイッチの接続状態に反映される。
今、メモリ781にはローレベルが書き込まれていることにより、選択部731においては、スイッチ741がオン、スイッチ751がオフとなる。よって、比較器761の非反転入力ノードは第1配線710に接続され、第1ランプ信号rampLが入力される。
時刻t9以降、ランプ生成器700は、第1ランプ信号rampLの電位を第1の変化量で低下させる。また、カウンタ880は、カウント信号cntのカウントアップを行う。時刻t10で、比較器761の出力がローレベルに変化する。これにより、光信号に基づく信号の第1ランプ信号rampLによるAD変換結果がメモリ861へ書き込まれる。
時刻t11で第1ランプ信号rampLとカウント信号cntがリセットされる。図2に示した例では、メモリ781に書き込まれた判定結果により、セレクタ871からは、メモリ841に書き込まれたAD変換結果が選択されて出力される。つまり、光信号に基づく信号のAD変換に用いたランプ信号と単位時間あたりの電位変化量が同じランプ信号を用いて生成した、リセットレベルに対応するAD変換結果がセレクタ871から出力される。
時刻t11以降、メモリ781、841、861に書き込まれた判定結果およびAD変換結果が、水平走査回路890を介して水平転送される。この際、時刻t11からt12までの間に制御信号MTX1をハイレベルにすることにより、スイッチ901がオンし、メモリ781に記憶されている振幅判定結果が共有信号線を通じて水平走査回路890に出力される。また、時刻t12からt13までの間に制御信号MTX2をハイレベルにすることにより、スイッチ902がオンし、変換部722の列制御部772が有するメモリ782に記憶されている振幅判定結果が共有信号線を通じて水平走査回路890に出力される。
次に、図12を用いて、高輝度の光が入射した画素10が出力する信号をアナログデジタル変換する際の動作について説明する。時刻t6までは、図11を用いて説明したとおりである。
高輝度の光が入射した場合、時刻t6での垂直信号線30の電位の低下量(振幅)が大きいため、比較器760の出力はハイレベルのままとなる。よって、時刻t6からt7の間にメモリ781に書き込まれる判定結果はハイレベルとなる。このように、垂直信号線30の信号レベル(振幅)と判定閾値(基準値REF)との比較の結果に応じて、メモリ781へ書き込まれる結果が変化する。
これにより、時刻t9以降、比較器760の非反転入力ノードに第2配線711が接続され、第2ランプ信号rampHが入力される。
時刻t10では、信号レベルに対する第2ランプ信号rampHによるAD変換結果がメモリ861へ書き込まれる。図12の場合は、メモリ781に書き込まれた判定結果により、セレクタ871からは、メモリ851に書き込まれたAD変換結果が選択されて出力される。
時刻t11以降、メモリ781、841、861に書き込まれた判定結果およびAD変換結果が、水平走査回路890を介して水平転送される。この際、時刻t11からt12までの間に制御信号MTX1をハイレベルにすることにより、スイッチ901がオンし、メモリ781に記憶されている振幅判定結果が共有信号線を通じて水平走査回路890に出力される。また、時刻t12からt13までの間に制御信号MTX2をハイレベルにすることにより、スイッチ902がオンし、変換部722の列制御部772が有するメモリ782に記憶されている振幅判定結果が共有信号線を通じて水平走査回路890に出力される。
なお、振幅判定結果から、アナログデジタル変換に第2ランプ信号rampHを用いられていると判別された場合、第1ランプ信号rampLと第2ランプ信号rampHの傾きの比に応じたゲインをアナログデジタル変換結果に適用する。なお、制御信号MT1とMTX2をハイレベルとする期間は隣接していなくてもよい。
このように、スロープ型のアナログデジタル変換回路を用いる構成では、アナログデジタル変換回路が有する比較器で振幅判定が可能であるため、判定回路を別途も受ける必要がない。また、判定結果を伝送するための信号線を複数のアナログデジタル変換回路間で共有することにより、配線数の削減など第1実施形態と同様の効果が得られる。
(変形例1)
図13は、第2実施形態において画素列ごとに複数の垂直信号線が設けられる場合の回路配置例を示す図である。図13には、画素列ごとに2つの垂直信号線が設けられる構成において変換部720が採りうる回路配置の例について、図10の左端の変換部721に関して示している。他の変換部722~72nについても同様の回路配置を採りうる。
図13(a)は同じ画素列に対して同じ種類の回路が複数設けられる場合、同じ垂直信号線に関する回路をまとめて(近接させて)配置する例である。すなわち、垂直信号線31Aに関する選択部731A、比較器761A、および列制御部771Aがまとめて配置され、垂直信号線31Bに関する選択部731B、比較器761B、および列制御部771Bがまとめて配置される。
一方、図13(b)は、図9と同様に、同じ種類の回路をまとめて配置する例である。同じ種類の回路をまとめて配置することにより、製造プロセスに起因する回路間の特性のばらつきを抑制することができる。
このように、本実施形態においても、画素列ごとに複数の垂直信号線が設けられる構成に対応することができる。
(変形例2)
スロープ型アナログデジタル変換回路を用いる場合でも、第1実施形態と同様に振幅判定を行ってもよい。例えば、画素部5と変換部720との間に第1実施形態で説明した判定回路20を設け、判定回路20から振幅判定結果を選択部731や水平走査回路890に出力するように構成することができる。この場合、スイッチ901および902の入力を列制御部771、772に代えて判定回路とし、またセレクタ870に判定回路から振幅判定結果を供給する構成とすればよい。
図14(a)は、画素列ごとに2つの垂直信号線が設けられる構成において、判定回路20を設けた場合の回路配置の例を、図10の左端の画素列に関して示している。他の画素列についても同様の回路配置を採りうる。垂直信号線31Aに対して判定回路21Aが、垂直信号線31Bに対して判定回路21Bが設けられる。判定回路21A,21Bの構成は第1実施形態で説明したものであってよい。
判定回路21Aによる振幅判定結果は選択部731Aに、判定回路21Bによる振幅判定結果は選択部731Bに、それぞれ供給される。また、判定回路21Aによる振幅判定結果と判定回路21Bによる振幅判定結果は水平走査回路890に供給される。判定回路21A,21Bに供給する制御信号MTX1,MTX2が排他的にハイレベルとなるように制御することにより、判定回路21Aから選択部731Aへ、判定回路21Bから731Bへ、個別に判定結果を出力することができる。また、判定回路21A,21Bに供給する制御信号MTX1,MTX2が排他的にハイレベルとなるように制御することで、1つの信号線を用いて判定回路21Aおよび21Bの振幅判定結果を個別に水平走査回路890に出力することができる。本変形例によっても、振幅判定結果を伝送するための信号線を削減することができる。
(変形例3)
本実施形態ではデュアルスロープ型のアナログデジタル変換回路を用いる構成について説明してきた。しかし、シングルスロープ型のアナログデジタル変換回路を用い、データ信号に適用するゲインを変更することにより、デュアルスロープ型と同様の効果を得ることができる。
図14(b)は、図14(a)に示した構成において、ランプ信号を切り替える代わりにゲインを変更する場合の回路構成例を示す図である。選択部731A、731Bの代わりに、ゲインが可変である増幅回路1011A、1011Bが設けられている。
判定回路21A,21Bにおける判定結果により、増幅回路1101A,1101Bで適用するゲインを制御する。振幅が基準値REF未満であれば、振幅が基準値REF以上の場合よりも高いゲインを適用するようにすることで、小さなレベルのデータ信号に対する分解能を高めることができる。適用するゲインの比はランプ信号の傾きの比と同じであってよい。
変換部720では1種類のランプ信号を用いてアナログデジタル変換を行う。したがって、リセット信号レベルの計測も1回でよい。高いゲインを適用してアナログデジタル変換したデータ信号については、アナログデジタル変換結果に対してゲインの比の逆数を適用する。
図14(c)は、増幅回路1011の回路構成例を示す。増幅回路1011は、容量素子1020と、増幅器1030と、可変容量素子1050と、スイッチ1040とを有する。容量素子1020の一端に垂直信号線が接続される。容量素子1020の他端は増幅器1030の入力端子に接続される。可変容量素子1050とスイッチ1040とは、増幅器1030の出力端子と入力端子とを接続するように設けられる。
スイッチ1040はリセットスイッチであり、通常はオフである。判定回路21の振幅判定結果により、可変容量素子1050の値が制御される。可変容量素子1050は切り替え可能な2つの容量値を有し、振幅が基準値REF未満であることを示す判定結果では第1の容量値、振幅が基準値REF以上であることを示す判定結果では第2の容量値となる。ここで、第1の容量値は第2の容量値より小さい。これにより、振幅が基準値REF未満と判定された場合には振幅が基準値REF以上と判定された場合よりも高いゲインを信号データに適用することができる。
なお、振幅判定結果を共通の信号線で伝送するための制御信号MTX1,MTX2の供給タイミングは、変形例2と同様であってよい。本変形例によっても、振幅判定結果を伝送するための信号線を削減することができる。
(他の実施形態)
上述の実施形態に係る光電変換装置1000の応用例を以下に説明する。図15は、光電変換装置1000を搭載した電子機器EQPの模式図である。図15は、電子機器EQPの一例としてカメラを示している。ここで、カメラの概念には、撮影を主目的とする装置のみならず、撮影機能を補助的に備える装置(例えば、パーソナルコンピュータや、スマートフォンなどの携帯端末)も含まれる。
光電変換装置1000は、画素部5が設けられた積層構造の半導体チップでありうる。光電変換装置1000は、図15に示されるように、半導体パッケージPKGに収容されている。パッケージPKGは、光電変換装置1000が固定された基体と、光電変換装置1000に対向する蓋体と、基体に設けられた端子と光電変換装置1000に設けられた端子とを接続する導電性の接続部材と、を含みうる。蓋体は例えばガラスで構成することができる。また、接続部材はボンディングワイヤやバンプなどであってよい。機器EQPは、光学系OPT、制御装置CTRL、処理装置PRCS、表示装置DSPL、記憶装置MMRYの少なくともいずれかをさらに備えていてもよい。
光学系OPTは、光電変換装置1000に結像するものであり、例えば、レンズやシャッタ、ミラーでありうる。制御装置CTRLは、光電変換装置1000の動作を制御するものであり、例えば、ASICなどの半導体デバイスでありうる。処理装置PRCSは、光電変換装置1000から出力された信号を処理するものであり、CPUやASICなどの半導体デバイスでありうる。表示装置DSPLは、光電変換装置1000で得られた画像データを表示する、EL表示装置や液晶表示装置でありうる。記憶装置MMRYは、光電変換装置1000で得られた画像データを記憶する、磁気デバイスや半導体デバイスである。記憶装置MMRYは、SRAMやDRAMなどの揮発性メモリ、あるいは、フラッシュメモリやハードディスクドライブなどの不揮発性メモリでありうる。機械装置MCHNはモーターやエンジンなどの可動部あるいは推進部を有する。カメラにおける機械装置MCHNはズーミングや合焦、シャッタ動作のために光学系OPTの部品を駆動することができる。機器EQPでは、光電変換装置1000から出力された画像データを表示装置DSPLに表示したり、機器EQPが備える通信装置(不図示)によって外部に送信したりする。このため、機器EQPは、記憶装置MMRYや処理装置PRCSを備えていてもよい。
光電変換装置1000が組み込まれたカメラは、監視カメラや、自動車や鉄道車両、船舶、航空機あるいは産業用ロボットなどの輸送機器に搭載される車載カメラなどにも適用されうる。加えて、光電変換装置1000が組み込まれたカメラは、輸送機器に限らず、高度道路交通システム(ITS)など、広く物体認識を利用する機器に適用することができる。
本発明は上述した実施形態の内容に制限されず、発明の精神および範囲から離脱することなく様々な変更及び変形が可能である。したがって、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
5:画素部、10:画素、30:垂直信号線、720:変換部、760:比較器、1000、2000:光電変換装置

Claims (18)

  1. 光電変換装置であって、
    光電変換によって信号を生成する画素が行列状に配列された画素部と、
    前記画素部から互いに異なる垂直信号線を通じて読み出される信号の振幅を判定する複数の判定回路と、
    前記複数の判定回路に共有され、該複数の判定回路から前記判定の結果を前記光電変換装置の内部の回路へ伝送する共有信号線と、
    を有することを特徴とする光電変換装置。
  2. 前記複数の判定回路のうちの1つの判定回路から前記共有信号線に前記判定の結果が出力された後、前記複数の判定回路のうちの別の1つの判定回路から前記共有信号線に前記判定の結果が出力されることを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
  3. 前記複数の判定回路のそれぞれは、異なる画素列に対して設けられた前記垂直信号線に接続されることを特徴とする請求項1または2に記載の光電変換装置。
  4. 前記複数の判定回路のそれぞれは、同じ画素列に対して設けられた互いに異なる前記垂直信号線に接続されることを特徴とする請求項1または2に記載の光電変換装置。
  5. 前記垂直信号線のそれぞれに接続され、前記信号を保持する保持回路と、
    前記保持回路に保持された信号をアナログデジタル変換するアナログデジタル変換回路と、をさらに有し、
    前記アナログデジタル変換回路は、前記複数の判定回路に対して1つ設けられる、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  6. 複数の前記保持回路が保持する複数の前記信号を、前記アナログデジタル変換回路に選択的に出力する選択回路をさらに有することを特徴とする請求項5に記載の光電変換装置。
  7. 前記複数の判定回路を選択的に前記共有信号線に接続する切替回路をさらに有し、
    前記切替回路は、前記選択回路よりも前記画素部に近い位置に設けられることを特徴とする請求項6に記載の光電変換装置。
  8. 前記切替回路は、前記選択回路よりも回路規模が小さいことを特徴とする請求項7に記載の光電変換装置。
  9. 前記複数の判定回路は、前記選択回路よりも前記画素部に近い位置で前記共有信号線に接続されることを特徴とする請求項6に記載の光電変換装置。
  10. 前記複数の判定回路は、前記判定の結果を互いに異なる期間に出力するように制御されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  11. 前記垂直信号線のそれぞれに接続され、前記垂直信号線から読み出された前記信号をアナログデジタル変換する複数のアナログデジタル変換回路をさらに有し、
    前記複数のアナログデジタル変換回路がスロープ型であり、
    前記複数の判定回路は、前記複数のアナログデジタル変換回路が有する比較器である、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  12. 前記複数のアナログデジタル変換回路のそれぞれが、前記判定の結果に基づいて、前記アナログデジタル変換に用いるランプ信号の傾きを制御することを特徴とする請求項11に記載の光電変換装置。
  13. 前記複数の判定回路による前記判定の結果に基づいて、前記信号に適用するゲインを制御する複数の増幅回路と、
    前記垂直信号線のそれぞれに接続され、前記垂直信号線から読み出された前記信号をアナログデジタル変換する複数のアナログデジタル変換回路をさらに有し、
    前記複数のアナログデジタル変換回路のそれぞれは、前記複数の増幅回路の1つによってゲインが適用された前記信号をアナログデジタル変換する、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  14. 同じ画素列に対して複数の前記垂直信号線が設けられる場合、前記垂直信号線ごとに設けられる回路を、同じ種類の回路が近接するように配置することを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  15. 前記複数の判定回路のそれぞれが、前記信号と前記判定に用いる基準値とを入力とし、入力オフセットをキャンセルする機能を有するオートゼロ方式の差動増幅器であることを特徴とする請求項1から10、13、および14のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  16. 前記複数の判定回路のそれぞれが、前記画素の垂直信号線に接続された電流源によって駆動されることを特徴とする請求項1から10、13、14、および15のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  17. 請求項1から16のいずれか1項に記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置の動作を制御する制御装置と、
    を有することを特徴とする電子機器。
  18. 光電変換によって信号を生成する画素が行列状に配列された画素部が設けられた基板に積層される基板であって、
    前記画素部から互いに異なる垂直信号線を通じて読み出される信号の振幅を判定する複数の判定回路と、
    前記複数の判定回路に共有され、該複数の判定回路から前記判定の結果を前記基板に設けられた前記複数の判定回路とは異なる回路へ伝送する共有信号線と、
    を有することを特徴とする基板。
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