JP2022144207A - 成膜装置および成膜方法 - Google Patents
成膜装置および成膜方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2022144207A JP2022144207A JP2021045114A JP2021045114A JP2022144207A JP 2022144207 A JP2022144207 A JP 2022144207A JP 2021045114 A JP2021045114 A JP 2021045114A JP 2021045114 A JP2021045114 A JP 2021045114A JP 2022144207 A JP2022144207 A JP 2022144207A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- waveform
- pressure
- film forming
- gas supply
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C16/00—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
- C23C16/44—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating
- C23C16/455—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating characterised by the method used for introducing gases into reaction chamber or for modifying gas flows in reaction chamber
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
【課題】基板に形成される膜の膜厚やステップカバレッジの基板間差や装置間差が小さい成膜装置および成膜方法を提供する【解決手段】基板上にALDプロセスにより膜を形成する成膜装置は、基板を処理する処理空間を有する処理容器と、原料ガス、反応ガス、パージガスを含むガスを処理空間に供給するガス供給部と、処理空間を排気する排気部と、制御部とを有し、制御部は、原料ガスおよび反応ガスが、パージガスによる処理空間のパージを挟んでパルス状にシーケンシャルに供給されてALDプロセスが行われるように、少なくともガス供給部によるガス供給を制御するALD制御部を有し、ALD制御部は、パルス状に供給される原料ガスおよび/または反応ガスの1パルスのガス流量波形、および/または圧力波形が、設定波形に対応した形状の波形に制御されるように、ガス供給部によるガス供給を制御する。【選択図】図8
Description
本開示は、成膜装置および成膜方法に関する。
従来からTiN膜等の金属系膜を成膜する技術として、ステップカバレッジが良好な原子層堆積法(Atomic Layer Deposition;ALD法)が用いられている。
ALD法では、原料ガスと反応ガスを交互に供給して膜形成するため、これらのガスを供給と停止をバルブの開閉により短時間で間欠的に行う必要があり、バルブ1回の開閉時間が非常に短く、高速でのバルブの切り替えが要求される。
特許文献1には、このような高速でのバルブの切り替えを行う成膜装置において、制御部と信号の送受信が可能に接続されてその制御を受ける下位の制御ユニットに設けられた物理パラメータの情報に基づき、プロセスの状態を把握する技術が提案されている。具体例としては、ガス供給路のバルブよりもガス供給方向の上流側に流量計を設け、物理パラメータとして、単位時間内に流量計により計測されるガス流量の積算値を用いることが記載されている。
本開示は、基板に形成される膜の膜厚やステップカバレッジの基板間差や装置間差が小さい成膜装置および成膜方法を提供する。
本開示の一実施形態に係る成膜装置は、基板上にALDプロセスにより膜を形成する成膜装置であって、基板を処理する処理空間を有する処理容器と、原料ガス、反応ガス、パージガスを含むガスを前記処理空間に供給するガス供給部と、前記処理空間を排気する排気部と、制御部と、を有し、前記制御部は、前記原料ガスおよび前記反応ガスが、前記パージガスによる前記処理空間のパージを挟んでパルス状にシーケンシャルに供給されてALDプロセスが行われるように、少なくとも前記ガス供給部によるガス供給を制御するALD制御部を有し、前記ALD制御部は、パルス状に供給される前記原料ガスおよび/または前記反応ガスの1パルスのガス流量波形、および/または圧力波形が、設定波形に対応した形状の波形に制御されるように、前記ガス供給部によるガス供給を制御する。
本開示によれば、基板に形成される膜の膜厚やカバレッジの基板間差や装置間差が小さい成膜装置および成膜方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照して実施形態について説明する。
<成膜装置>
図1は一実施形態に係る成膜装置を示す断面図、図2は図1の成膜装置のシャワーヘッドおよびガス導入部を示す断面図である。
図1は一実施形態に係る成膜装置を示す断面図、図2は図1の成膜装置のシャワーヘッドおよびガス導入部を示す断面図である。
[全体構成]
成膜装置100は、原料ガスであるTiCl4ガスと窒化ガスであるNH3ガスを用いてALD法により基板の一例である半導体ウエハ(以下単にウエハと記す)上にTiN膜を成膜するものである。成膜装置100は、処理容器1と、載置台2と、シャワーヘッド3と、ガス導入部4と、ガス供給部5と、排気部6と、圧力センサ7と、制御部10とを有している。
成膜装置100は、原料ガスであるTiCl4ガスと窒化ガスであるNH3ガスを用いてALD法により基板の一例である半導体ウエハ(以下単にウエハと記す)上にTiN膜を成膜するものである。成膜装置100は、処理容器1と、載置台2と、シャワーヘッド3と、ガス導入部4と、ガス供給部5と、排気部6と、圧力センサ7と、制御部10とを有している。
処理容器1は、アルミニウム等の金属により構成され、略円筒状を有している。処理容器1の側壁にはウエハWを搬入出するための搬入出口11が形成され、搬入出口11はゲートバルブ12で開閉可能となっている。処理容器1の上部には、断面が矩形状をなす円環状の排気ダクト13が設けられている。排気ダクト13には、内周面に沿ってスリット13aが形成されている。また、排気ダクト13の外壁には排気口13bが形成されている。排気ダクト13の上面には天板部材14が設けられている。天板部材14と排気ダクト13の間にはシールリング15で気密にシールされている。
載置台2は、ウエハWに対応した大きさの円板状をなし、支持部材23に支持されている。載置台2は、窒化アルミニウム(AlN)等のセラミックス材料や、アルミニウムやニッケル基合金等の金属材料で構成されており、内部にウエハWを加熱するためのヒーター21が埋め込まれている。ヒーター21はヒーター電源(図示せず)から給電されて発熱するようになっている。そして、載置台2の上面のウエハ載置面近傍に設けられた熱電対(図示せず)の温度信号によりヒーター21の出力を制御することにより、ウエハWを所定の温度に制御するようになっている。
載置台2には、ウエハ載置面の外周領域、および載置台2の側面を覆うようにアルミナ等のセラミックスからなるカバー部材22が設けられている。
載置台2を支持する支持部材23は、載置台2の底面中央から処理容器1の底壁に形成された孔部を貫通して処理容器1の下方に延び、その下端が昇降機構24に接続されている。昇降機構24は例えばモータで構成され、ドライバー24aにより駆動することにより、載置台2が支持部材23を介して昇降可能となっている。このように載置台2を昇降させることにより、ウエハに対して処理を行う処理位置(図1の実線)と、その下方のウエハWの搬送を行う搬送位置(図1の二点鎖線)との間で移動させることができる。また、ALDプロセス中に昇降機構24により載置台2を昇降させて圧力制御を行うこともできる。
支持部材23の処理容器1の下方位置には、鍔部25が取り付けられており、処理容器1の底面と鍔部25の間には、処理容器1内の雰囲気を外気と区画し、載置台2の昇降動作にともなって伸縮するベローズ26が設けられている。
処理容器1の底面近傍には、昇降板27aから上方に突出するように3本(2本のみ図示)のウエハ支持ピン27が設けられている。ウエハ支持ピン27は、処理容器1の下方に設けられたピン昇降機構28により昇降板27aを介して昇降可能になっており、搬送位置にある載置台2に設けられた貫通孔2aに挿通されて載置台2の上面に対して突没可能となっている。このようにウエハ支持ピン27を昇降させることにより、ウエハ搬送機構(図示せず)と載置台2との間でウエハWの受け渡しが行われる。
シャワーヘッド3は、処理容器1内に処理ガスをシャワー状に吐出するガス吐出部として機能し、例えば金属材料により形成され、載置台2とほぼ同じ直径を有して載置台2に対向して配置されている。シャワーヘッド3は、上部材31および下部材32を含む。上部材31は、天板部材14の下面に固定されている。下部材32は、上部材31の下に接続されている。上部材31と下部材32との間には、ガスを拡散する拡散空間33が形成されている。
下部材32の周縁部には、下方に突出する環状突起部34が形成されている。下部材32における環状突起部34の内側の平坦面には、多数のガス吐出孔35が形成されている。載置台2が処理位置に移動した状態では、載置台2と下部材32との間に狭い処理空間Sが形成され、カバー部材22の上面と環状突起部34とが近接して環状隙間38が形成される。
ガス導入部4は、後述するガス供給部からシャワーヘッド3の拡散空間33へガスを導入する。ガス導入部4は、インレットブロック41と、ガス流路42a,42bと、ガス合流空間43と、複数のガス導入路44と、複数のガス導入部材45とを有する。
インレットブロック41は、天板部材14の中央上部に設けられ、円環状をなしている。ガス流路42a,42bは、インレットブロック41および天板部材14の内部に形成されており、ガス流路42a,42bには後述するガス供給部5からガスが供給される。ガス合流空間43は、上部材31の中央上部に形成された溝が天板部材14で閉塞されて形成され、ガス流路42a,42bを通流するガスが合流する。複数のガス導入路44は、上部材31内をガス合流空間43から拡散空間33へ向けて外方に傾斜するように形成される。複数のガス導入部材45は、複数のガス導入路44の下端に接続され、拡散空間33に環状に等間隔で配置されており、外周に設けられた複数のガス吐出口から拡散空間33へガスを導入する。
ガス供給部5は、ALD成膜に用いるガスをガス導入部4およびシャワーヘッド3を経て処理空間Sに供給するためものものである。ガス供給部5は、原料ガス供給部51と、第1のパージガス供給部52と、反応ガス供給部53と、第2のパージガス供給部54とを有する。ガス供給部5の詳細については後述する。
排気部6は、処理容器1の内部を排気して、処理容器1内を減圧する。排気部6は、排気配管61、自動圧力制御バルブ(APC)62および真空ポンプ63を含む。排気配管61は、排気口13bに接続されている。自動圧力制御バルブ(APC)62は、排気配管61に介設されている。自動圧力制御バルブ(APC)62としては、開度を調整することで排気配管61内のコンダクタンスを制御するバルブを用いることができる。真空ポンプ63は、排気配管61に介設されている。
圧力センサ7は、例えばキャパシタンスマノメータで構成されている。圧力センサ7は、インレットブロック41、天板部材14、シャワーヘッド3の上部材31の中心部を貫通する貫通孔71内に挿通されている。貫通孔71内には、貫通孔71の天板部材14および上部材31に対応する部分の壁部を構成するように筒状部材72が挿入されている。また、筒状部材72は、拡散空間33を経てさらに縮径した状態で下部材32を貫通し、その内部が処理空間S中心のウエハW直上部分に連通している。圧力センサ7は、筒状部材72の下端部近傍まで封止部材73を介して挿入されており、処理空間S内の中心のウエハW近傍の圧力を検出できるようになっている。
なお、下部材32の中心部に筒状部材72が配置されていることから、下部材32の中央部にはガス吐出孔が存在しない。そのため、ウエハWの中心部へのガスの供給が不足することから、筒状部材72の周囲に配置されたガス吐出孔35は中心側に向かって傾斜するように形成されている。
制御部10は、成膜装置100を構成する構成部である複数のエンドデバイスを制御する。制御部10の詳細については後で説明する。
[ガス供給部]
上述したように、ガス供給部5は、原料ガス供給部51と、第1のパージガス供給部52と、反応ガス供給部53と、第2のパージガス供給部54とを有する。
上述したように、ガス供給部5は、原料ガス供給部51と、第1のパージガス供給部52と、反応ガス供給部53と、第2のパージガス供給部54とを有する。
原料ガス供給部51は、原料ガスソース51aと、原料ガス供給ライン51bと、前段側バルブ51cと、貯留タンク51dと、後段側バルブ51eとを含む。原料ガスソース51aは、原料ガス供給ライン51bを介して、原料ガスの一例である塩化チタン(TiCl4)ガスを供給する。原料ガス供給ライン51bは、インレットブロック41のガス流路42aに接続されている。原料ガス供給ライン51bには、原料ガスソース51a側から順に、前段側バルブ51c、貯留タンク51d、後段側バルブ51eが介設されている。貯留タンク51dは、TiCl4ガスを一時的に貯留する。前段側バルブ51cおよび後段バルブ51eは、高速で動作可能なバルブである。後段側バルブ51eは高速でガスを給断してALDを実現するためのALDバルブとして用いられる。前段側バルブ51cおよび後段側バルブ51eの一方または両方は、開閉動作に加え、制御性を高める観点から開度を調整可能な開度可変式バルブであってよい。前段側バルブ51c、貯留タンク51d、および後段側バルブ51eは流量制御器51fを構成する。
第1のパージガス供給部52は、第1パージガスソース52aと、第1パージガス供給ライン52bと、前段側バルブ52cと、貯留タンク52dと、後段側バルブ52eとを含む。第1パージガスソース52aは、第1パージガス供給ライン52bを介して、パージガスの一例である窒素(N2)ガスを供給する。第1パージガスライン52bは、原料ガス供給ライン51bに接続されている。第1パージガス供給ライン52bは、第1パージガスソース52a側から順に、前段側バルブ52c、貯留タンク52d、後段側バルブ52eが介設されている。前段側バルブ52cおよび後段側バルブ52eは、前段側バルブ51cおよび後段側バルブ51eと同様の構成を有する。前段側バルブ52c、貯留タンク52d、および後段側バルブ52eは流量制御器52fを構成する。
反応ガス供給部53は、反応ガスソース53aと、反応ガス供給ライン53bと、前段側バルブ53cと、貯留タンク53dと、後段側バルブ53eとを含む。反応ガスソース53aは、反応ガス供給ライン53bを介して、反応ガスの一例として窒化ガスであるアンモニア(NH3)ガスを供給する。反応ガス供給ライン53bは、インレットブロック41のガス流路42bに接続されている。反応ガス供給ライン53bには、反応ガスソース53a側から順に、前段側バルブ53c、貯留タンク53d、後段側バルブ53eが介設されている。貯留タンク53dは、反応ガス(窒化ガス)であるNH3ガスを一時的に貯留する。前段側バルブ53cおよび後段側バルブ53eは、前段側バルブ51cおよび後段側バルブ51eと同様の構成を有する。前段側バルブ53c、貯留タンク53d、および後段側バルブ53eは流量制御器53fを構成する。なお、反応ガスソース53aから延びる反応ガス供給ライン53bから分岐する他の反応ガス供給ラインを設け、そのラインに前段側バルブ、貯留タンク、および後段側バルブを設けて、反応ガス(窒化ガス)であるNH3ガスを異なる流量で供給できるようにしてもよい。
第2のパージガス供給部54は、第2パージガスソース54aと、第2パージガス供給ライン54bと、前段側バルブ54cと、貯留タンク54dと、後段側バルブ54eとを含む。第2パージガスソース54aは、第2パージガス供給ライン54bを介して、パージガスの一例である窒素(N2)ガスを供給する。第2パージガスライン54bは、反応ガス供給ライン53bに接続されている。第2パージガス供給ライン54bは、第2パージガスソース54a側から順に、前段側バルブ54c、貯留タンク54d、後段側バルブ54eが介設されている。前段側バルブ54cおよび後段側バルブ54eは、前段側バルブ51cおよび後段側バルブ51eと同様の構成を有する。前段側バルブ54c、貯留タンク54d、および後段側バルブ54eは流量制御器54fを構成する。
[流量制御器]
上述した流量制御器51f、52f、53f、54fはいずれも同様の構成を有し、同様の原理で流量を制御する。以下、流量制御器51fを例にとって説明する。
上述した流量制御器51f、52f、53f、54fはいずれも同様の構成を有し、同様の原理で流量を制御する。以下、流量制御器51fを例にとって説明する。
図3は、原料ガス供給部51の流量制御器51fを示すブロック図である。流量制御器51fは、図3に示すように、前段側バルブ51cと、貯留タンク51dと、後段側バルブ51eの他、圧力計51gと、温度計51hと、バルブコントローラ55とを有する。バルブコントローラ55には、圧力計51gと温度計51hの測定値が入力される。バルブコントローラ55から前段側バルブ51cおよび後段側バルブ51eの駆動系に制御信号が送られる。これにより、貯留タンク51dから処理容器Sへ流れる原料ガスであるTiCl4ガスの流量を制御する。また、圧力計51gの測定値により貯留タンク51dの圧力を制御する。
以下、具体的に説明する。
バルブコントローラ55は、例えば、単位時間当たりの圧力測定値の変化量と、温度測定値とに基づいて、ガスの状態方程式の関係を用いてガスの流量を算出する。非理想気体における状態方程式は、PV=nZRTで表される。ただし、nはガスのモル量、Pは圧力量、Vは貯留タンク51dの容積、Zはガス(本例では原料ガスであるTiCl4ガス)の圧縮係数、Rは理想気体定数=1.987cal/(mol・K)、Tは絶対温度(K)である。ガスの流量(本例の場合、原料ガスであるTiCl4ガスの流量)は、貯留タンク51dにおける単位時間当たりの処理ガスのモル量n(mol)の変化であることから、ガス流量Qは以下の式で表すことができる。
Q=(Δn/Δt)=(ΔP/Δt)V/ZRT
ただし、tは時間である。
バルブコントローラ55は、例えば、単位時間当たりの圧力測定値の変化量と、温度測定値とに基づいて、ガスの状態方程式の関係を用いてガスの流量を算出する。非理想気体における状態方程式は、PV=nZRTで表される。ただし、nはガスのモル量、Pは圧力量、Vは貯留タンク51dの容積、Zはガス(本例では原料ガスであるTiCl4ガス)の圧縮係数、Rは理想気体定数=1.987cal/(mol・K)、Tは絶対温度(K)である。ガスの流量(本例の場合、原料ガスであるTiCl4ガスの流量)は、貯留タンク51dにおける単位時間当たりの処理ガスのモル量n(mol)の変化であることから、ガス流量Qは以下の式で表すことができる。
Q=(Δn/Δt)=(ΔP/Δt)V/ZRT
ただし、tは時間である。
原料ガスであるTiCl4ガスの供給にあたっては、例えば、前段側バルブ51cを開けて貯留タンク51d内にガスを貯留した後、前段側バルブ51cを閉じ、その後に後段側バルブ51eを開く動作を実行する場合、以下のようにガス流量を算出することができる。例えば貯留タンク51d内の圧力を一定の周期で測定することにより、単位時間当たりの圧力の変化量(ΔP/Δt)を算出する。そして単位時間当たりの圧力の変化量(ΔP/Δt)と、ガスの温度測定値Tとを取得することで、(Δn/Δt)=(ΔP/Δt)V/ZRTの式によりガスの流量を算出することができる。
流量制御器51fにおける流量設定値、バルブ動作、タンク内圧力、および実際の流量プロファイルの関係を、図4を参照して説明する。
TiCl4ガスの供給を開始する前に、貯留タンク51dに処理ガスを貯留する。このとき時刻t0において、流量設定値は0sccmであり、時刻t0にて後段側バルブ51eを閉じた状態で、前段側バルブ51cを開ける。これにより、TiCl4ガスが貯留タンク51d内に導入され、貯留タンク51d内の圧力が徐々に上昇する。予め定められた目標圧力に達するまでTiCl4ガスの貯留が行われる。
続いて時刻taにて流量設定値がFに切り替わり、それに対応して前段側バルブ51cが閉じられ(時刻t1)、その後、後段側バルブ51eが開かれる(時刻t2)。時刻taと時刻t1の間、時刻t1と時刻t2との間は、遅延時間であり、例えば10msecである。後段側バルブ51eが開かれると貯留タンク51d内に貯留された処理ガスが処理空間S内に供給される。
そして、例えば時刻t2から予め設定された時間(例えば50msec)経過後、流量設定値が0sccmに切り替わり(時刻tb)、それに対応して後段側バルブ51eが閉じられ(時刻t3)、その後、前段側バルブ51cが開かれる(時刻t4)。時刻tbと時刻t3の間、時刻t3と時刻t4との間も遅延時間であり、例えば10msecである。この動作により貯留タンク51d内へのTiCl4ガスの貯留が再開される。
図4(b)の実線は、後段側バルブ51eを開けてTiCl4ガスを処理空間Sに供給する際に、前段側バルブ51cが閉じられたままとなっている状態である。このため、図4(d),(e)の実線に示すように、貯留タンク51dの圧力が高い初期段階に高い流量でTiCl4ガスが一気に流れ、その後は圧力が急激に低下してTiCl4ガスの流量も急激に低下する。
これに対して、後段側バルブ51eを開いてTiCl4ガスを処理空間Sに供給している期間に、前段側バルブ51cの開度を制御することにより、1パルスのガス流量波形を良好に制御することができる。例えば、図4(b)の破線に示すように、TiCl4ガスを処理空間Sに供給している期間に、前段バルブ51cの開度を徐々に大きくすることにより、貯留タンク51d内の圧力低下を抑えて、TiCl4ガスの供給量をほぼ一定値に制御することができる(図4(d),(e)の破線参照)。このように、ガス供給時に前段側バルブ51cの開度を調整することにより、処理レシピに基づいて1パルスのガス流量波形を制御することができる。
また、貯留タンクと前段側バルブおよび後段側バルブとで流量制御器が構成されるため、従来必要であったマスフローコントローラ等が不要となり、装置の小型化を図ることもできる。
前段側バルブ51cおよび後段側バルブ51eとして用い得る開度可変式バルブとしては、ピエゾ駆動バルブ、モータ駆動式バルブを挙げることができる。ピエゾ駆動バルブは、例えば積層型圧電素子で構成されたピエゾ素子に電圧を加えて伸縮させることにより、弁体を駆動して開度を調節するものである。モータ駆動式バルブは、モータにより弁体を駆動して開度を調節するものであり、モータは直動式および回転式のいずれであってもよい。ALDプロセスでは、非常に高速で後段側バルブ51eの開閉を行う必要がある。また、前段側バルブ51cもそれに追従して高速で動作する必要があり、また短時間で大量のガスを供給する必要がある。このため、前段側バルブ51cおよび後段側バルブ51eとしては、バルブコントローラ55からのバルブ開閉信号に対する追従性に優れた高速かつ高Cvのバルブが好ましい。そのような観点から、ピエゾ駆動バルブまたはモータ駆動バルブを好適に用いることができる。
流量制御器52f、53f、54fも同様に、後述するように、圧力計52g、53g、54gおよび温度計52h、53h、54hを有する。また、流量制御器52f、53f、54fの前段側バルブ52c、53c、54cおよび後段側バルブ52e、53e、54eも同様に、開閉動作に加え、制御性を高める観点から開度を調整可能な開度可変式バルブであってよい。また、開度可変式バルブとしては、ピエゾ駆動バルブ、モータ駆動式バルブを用いることができる。さらに、上記バルブコントローラ55は、流量制御器51fの制御のみではなく、流量制御器52f、53f、54fの制御も行う共通のコントローラとして構成されている。
なお、本例では、原料ガス供給部51、第1のパージガス供給部52、反応ガス供給部53、および第2のパージガス供給部54のいずれにも流量制御器を設けたが、流量制御器を原料ガス供給部51および反応ガス供給部53のみに用いるようにしてもよい。
本例ではバルブコントローラ55は、流量制御器51fのみならず、流量制御器52f,53f,54fの制御も行うように構成したが、各ガス供給部の流量制御器にそれぞれコントローラを設けてもよい。また、ガス供給部5のガスラインには、流量制御器を構成する前段側バルブおよび後段側バルブの他、図示しない通常の開閉バルブも設けられている。
[制御部を含む制御系統]
制御部10は、成膜装置100を含む基板処理システム(図示せず)の全体を制御する制御系統の一部として構成される。
制御部10は、成膜装置100を含む基板処理システム(図示せず)の全体を制御する制御系統の一部として構成される。
図5は、成膜装置100を含む基板処理システム(図示せず)における制御系統の中で、主に成膜装置100の制御に関連する部分を概略的に示している。基板処理システムにおける全体の制御や、プロセスシップとしての成膜装置100を構成する各構成部であるエンドデバイス201の制御は、制御部300によって行われる。
図5に示したように、制御部300は、主要な構成として、成膜装置100をはじめ、基板処理システムの各処理装置に対応して設けられた個別の制御部である複数のMC(Module Controller)401と、基板処理システム全体を制御する統括制御部であるEC(Equipment Controller)301と、EC301に接続されたユーザーインターフェース501とを備えている。なお、MC401は、基板処理システムにおいて、成膜装置だけでなく、ロードロック室、ローダーユニットにも配備することが可能であり、これらもEC301の下で統括されるが、ここでは図示および説明を省略する。
EC301は、各MC401を統括して基板処理システム全体の動作を制御する統括制御部である。EC301は、CPU(中央演算装置)303と、揮発性メモリとしてのRAM305と、記憶部としてのハードディスク装置307と、を有している。EC301と各MC401は、システム内LAN(Local Area Network)503により接続されている。システム内LAN503は、スイッチングハブ(HUB)505を有している。このスイッチングハブ505は、EC301からの制御信号に応じてEC301の接続先としてのMC401の切り替えを行う。
また、EC301は、LAN601を介して基板処理システムが設置されている工場全体の製造工程を管理するMES(Manufacturing Execution System)としてのホストコンピュータ603に接続されている。
また、EC301には、ユーザーインターフェース501も接続されている。ユーザーインターフェース501は、工程管理者が基板処理システムを管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや、基板処理システムの稼働状況を可視化して表示するディスプレイ、メカニカルスイッチ等を有している。
EC301は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体(以下、単に記憶媒体と記す。)507に対して情報を記録し、また記憶媒体507より情報を読み取ることができるようになっている。
EC301では、ユーザーインターフェース501においてユーザ等によって指定されたウエハWの処理レシピを含むプログラムをCPU303がハードディスク装置307や記憶媒体507から読み出す。そして、EC301から複数のMC401にそのプログラムを送信することにより、各MC401により、処理装置での処理を制御できるように構成されている。複数のMC401のうち一つが成膜装置100に対応する。
MC401は、成膜装置100の各構成部、すなわちエンドデバイス201の動作を制御する個別の制御部として設けられている。MC401は、CPU403と、RAMなどの揮発性メモリ部405と、I/O情報記憶部としての不揮発性メモリ部407と、I/O制御部409と、を有している。
不揮発性メモリ部407には、成膜装置100における種々の履歴情報が保存される。また、不揮発性メモリ部407は、I/O情報記憶部としても機能し、後述するようにMC401と各エンドデバイス201との間で取り交される各種のI/O情報を不揮発性メモリ部407に随時書き込んで保存できるように構成されている。
MC401のI/O制御部409は、I/O(入出力)モジュール413に種々の制御信号を送出したり、I/Oモジュール413から各エンドデバイス201に関するステータス情報などの信号を受け取ったりする。MC401による各エンドデバイス201の制御は、I/Oモジュール413を介して行われる。I/Oモジュール413は、各エンドデバイス201への制御信号およびエンドデバイス201からの入力信号の伝達を行う。各MC401は、ネットワーク411を介してそれぞれI/Oモジュール413に接続されている。各MC401に接続されるネットワーク411は、例えばチャンネルCH0,CH1,CH2のような複数の系統を有している。
I/Oモジュール413は、成膜装置100を構成する各エンドデバイス201に接続された複数のI/Oボード415を有している。このI/Oボードは、MC401の支配のもとで動作する下位の制御ユニットである。I/Oモジュール413におけるデジタル信号、アナログ信号およびシリアル信号の入出力の制御は、これらのI/Oボード415において行われる。なお、図5では、便宜上、一部のエンドデバイス201とI/Oボード415との接続のみを代表的に図示している。
I/Oモジュール413を経由する通常の制御系統では、エンドデバイス201を構成する構成部として、バルブの駆動部や、昇降機構24のドライバー24a、排気部6等を挙げることができ、これらに対して通常の制御を行う。
また、成膜装置100に対応するMC401には、下位のコントローラとして、ALDプロセスを行っている際のガス流量や圧力の制御を行うALDプロセス制御部410が接続されている。ALDプロセスはガスの供給や排気等の制御を高速で行う必要があるため、ALDプロセス制御部410はMC401からI/Oモジュール413を経由する通常の制御系統とは別系統の高速コントローラとして構成されている。
ALDプロセス制御部410は、EC301からMC401を経由して処理レシピの情報(レシピ情報)等を受け取り、バルブコントローラ55、昇降機構24のドライバー24a、排気部6の自動圧力制御バルブ(APC)62等に制御信号を与える。また、圧力センサ7からの信号を受け取り、バルブコントローラ55、ドライバー24a、自動圧力制御バルブ(APC)62等に制御信号を与え、圧力制御を行う。バルブコントローラ55は、MC401からの制御信号に基づき、ガス供給部51~54の圧力計51g~54g、および温度計51h~54hの測定値に応じて前段バルブ51c~54cおよび後段バルブ51e~54eを制御する。
ALDプロセス制御部410の詳細は以下の通りである。
ALDプロセス制御部410は、ALDプロセスの際に、各ガスの流量、ガス流量波形、フロー時間、ガス供給タイミング等のガス供給のレシピ情報に基づいて、バルブコントローラ55に指令を与え、ガス供給を制御する。本実施形態では、少なくとも原料ガスおよび反応ガスのいずれか、または両方を供給する際に、ALDプロセスのパルス状のガス供給における1パルスのガス流量波形および/または圧力波形がレシピ情報に対応した形状になるように、ガス供給系を制御する点に特徴を有する。
ALDプロセス制御部410は、ALDプロセスの際に、各ガスの流量、ガス流量波形、フロー時間、ガス供給タイミング等のガス供給のレシピ情報に基づいて、バルブコントローラ55に指令を与え、ガス供給を制御する。本実施形態では、少なくとも原料ガスおよび反応ガスのいずれか、または両方を供給する際に、ALDプロセスのパルス状のガス供給における1パルスのガス流量波形および/または圧力波形がレシピ情報に対応した形状になるように、ガス供給系を制御する点に特徴を有する。
具体的には、1パルスのガス流量波形の制御は、ALDプロセス制御部410により、例えば、原料ガス供給部51において、ガス流量波形のレシピ情報に基づいて、流量制御器51fの前段側バルブ51cおよび貯留タンク51dの圧力を制御することにより行うことができる。このとき、前段側バルブ51cおよび/または後段側バルブ51eの開度を調整することにより、より制御性良く処理レシピの設定波形に対応した形状のガス流量波形を得ることができる。例えば、図4の破線のように前段側バルブ51cおよび貯留タンク51dの圧力を制御する。そして、ALDプロセス制御部410は、実際の1パルスのガス流量波形をモニタし、モニタされたガス流量波形が正常な流量波形から逸脱する兆候が見られた際、または逸脱した際に、バルブコントローラ55に指令を与えてガス流量波形を修正する。
このように1パルスのガス流量波形を制御することにより、ウエハW表面における原料ガスおよび反応ガスの1パルスあたりの暴露量を制御することができる。特に、原料ガスであるTiCl4ガスの1パルスのガス流量波形が良好なカバレッジを得る上で重要である。
ここで、「正常な流量波形」とは、正常と考えられるプロセスを実行したときの複数の流量波形を平均することにより取得した基準波形からのずれが許容範囲のものをいう。図6は、時間と流量との関係を示す図において、設定波形Aに対して基準波形Bが得られた場合に、実際のガス流量波形Cを基準波形Bと比較する図である。そして、例えば、実際のガス流量波形Cの基準波形Bに対する最大値-最小値の一致率および積分値の一致率がある値以上、Dに示すような瞬時値の外れ率がある値以下であれば実際のガス流量波形Cを正常な流量波形とする。
1パルスの圧力波形の制御は、レシピ情報に基づいて、ガス供給系を調整(制御)することにより、処理空間Sの圧力がALDプロセスに適合した脈動になるように行われる。このときの圧力波形の制御は、圧力センサ7により検出される処理空間Sの圧力をモニタし、それに基づいて行われる。このときの典型的な処理空間Sの圧力プロファイルを図7に示す。
このときの圧力波形制御は、例えば、原料ガスまたは反応ガスの供給タイミング、バルブの開度等を調整することにより行うことができる。例えば、原料ガス供給部51においては、流量制御器51fの前段側バルブ51cおよび貯留タンク51dの圧力を制御することにより圧力波形を制御することができる。具体的には、TiCl4ガスの供給タイミングを遅らせることにより、圧力を上昇させることができる。また、圧力センサ7の検出値に基づいて前段側バルブ51cおよび/または後段側バルブ51eの開度を調整することにより、圧力波形のフィードバック制御を行うことができる。
ALDプロセス制御部410は、ガス流量波形の場合と同様、実際の1パルスの圧力波形をモニタし、モニタされた圧力波形が正常な圧力波形から逸脱する兆候が見られた際、または逸脱した際に、バルブコントローラ55に指令を与えて圧力波形を修正する。
このように1パルスの圧力波形を制御することにより、ウエハW表面における原料ガスおよび反応ガスの1パルスあたりの反応性を制御することができる。ここで、「正常な圧力波形」とは、正常と考えられるプロセスを実行したときの複数の圧力波形を平均することにより取得した基準波形からのずれが許容範囲のものをいう。
処理空間Sの圧力波形の制御は、処理空間Sへのガスの供給の制御のみならず、処理空間Sからのガスの排出を制御することによっても制御可能である。
処理空間Sからのガスの排出を制御することにより処理空間Sの圧力を制御する例としては、自動圧力制御バルブ(APC)62の開度および昇降機構24(ドライバー24a)による載置台2の位置のいずれか、または両方を制御することを挙げることができる。
自動圧力制御バルブ(APC)62に関しては、原料ガスまたは反応ガスが供給される前に閉じ、これらのガスの供給後に開くように制御することができる。これにより、原料ガスまたは反応ガスの供給時には圧力を高めることができ、ガス供給後には速やかにガスを排出してガス置換性を高めることができる。
載置台2の位置に関しては、処理空間Sに原料ガスまたは反応ガスが供給される前に載置台2を上昇させてシャワーヘッド3と載置台2との間隔を小さくし、これらのガスの供給後に下降させるように制御することができる。これにより、原料ガスまたは反応ガスの供給時には載置台2が上昇して処理空間Sの圧力が高くなり、これらのガスの供給後には、載置台2が下降してシャワーヘッド3と載置台2との間隔が大きくなってガスの置換性が高くなる。
図8は、以上のようなALDプロセス制御部410を中心としたシステムフローの一例を示すブロック図である。ここでは、ガス供給と排気を連動させて、以上のようなガス流量波形および圧力波形を制御することにより、ウエハWへのガス暴露量および処理空間Sの圧力を制御する例を示している。
この図に示すように、ALDプロセス制御部410では、上位のEC301から取得した処理レシピ(特にガス流量波形、圧力波形)を実行するとともに、タイミング制御を行う。また、ALDプロセス制御部410は装置パラメータを有している。そして、ALDプロセス制御部410は、処理レシピに基づいて、各ガス供給部におけるガス吐出量やタンクの圧力を制御し、ガス流量波形の制御やタイミング制御が行われる。また、ALDプロセス制御部410は、載置台2の位置や自動圧力制御バルブ(APC)62の開度の制御も行う。これにより、ウエハWへのガス暴露量が制御され、かつ処理空間Sの圧力が制御される。このような制御の下で例えばTiN膜が成膜される。その際の膜厚、膜質、ステップカバレッジ、膜応力等の成膜パラメータはALDプロセス制御部410にフィードバックされ、その結果はEC301に送信される。なお、ALDプロセス制御部410は、ALDサイクルごと、ウエハごとのデータ管理も行う。
<成膜方法>
次に、以上のように構成された成膜装置100による成膜方法について説明する。
まず、ゲートバルブ12を開放して搬送装置(図示せず)により搬入出口11を介して処理容器1内にウエハWを搬入し、載置台2上に載置し、搬送装置を退避させ、載置台2を処理位置まで上昇させる。そして、ゲートバルブ12を閉じ、処理容器1内を所定の減圧状態に保持し、ヒーター21により載置台2の温度を成膜温度、例えば400~550℃の範囲に制御する。
次に、以上のように構成された成膜装置100による成膜方法について説明する。
まず、ゲートバルブ12を開放して搬送装置(図示せず)により搬入出口11を介して処理容器1内にウエハWを搬入し、載置台2上に載置し、搬送装置を退避させ、載置台2を処理位置まで上昇させる。そして、ゲートバルブ12を閉じ、処理容器1内を所定の減圧状態に保持し、ヒーター21により載置台2の温度を成膜温度、例えば400~550℃の範囲に制御する。
この状態で、第1のパージガス供給部52および第2のパージガス供給部54からパージガスとしてN2ガスをシャワーヘッド3を介して処理空間Sに供給し、処理空間Sをパージした後、ALDプロセスを実施する。
ALDプロセスにおいては、ガス供給部5からガスをガス導入部4およびシャワーヘッド3を介して処理容器1内の処理空間Sにパルス状にシーケンシャルに供給する。
具体的には、図9のガス供給のタイミングチャートで示すように、まず、原料ガス供給部51から原料ガスであるTiCl4ガスを処理空間Sに供給する(ST1)。これによりウエハWの表面にTiCl4ガスを吸着させる。次に、第1のパージガス供給部52からパージガスであるN2ガスを処理空間Sに供給する(ST2)。これにより、処理空間SからTiCl4ガスを排出させる。このST2のパージステップでは、パージガスであるN2ガス供給後に真空引きを行う。この後、反応ガス供給部53から反応ガス(窒化ガス)であるNH3ガスを処理空間Sに供給する(ST3)。これにより、NH3ガスをウエハWの表面に吸着されているTiCl4ガスと反応させて、薄いTiN膜を形成する。次に、第2のパージガス供給部54からパージガスであるN2ガスを処理空間Sに供給する(ST4)。これにより、処理空間SからNH3ガスを排出させる。このST4のパージステップでは、パージガスであるN2ガス供給後に真空引きを行う。
このようなST1~ST4を1サイクルとして、所望の回数繰り返すことにより設定膜厚のTiN膜を成膜する。
従来のALDプロセスの際のガス供給の制御は、ガス供給のタイミングが制御されているだけである。そして、原料ガスや反応ガスを供給する際には、特許文献1に示すように、ガスの供給量を多くするために、ガスを貯留タンクに貯留した状態でALDバルブを開いて処理空間Sにガスを供給する手法がとられている。この手法では、ALDバルブが開かれてガスが処理空間に供給される際に、単に貯留タンクに貯留されたガスが排出されるだけである。このため、圧力が高い初期段階に高い流量でガスが一気に流れ、その後は圧力が急激に低下してガスの流量も急激に低下する。したがって、ガス流量の制御性が十分ではなく、1パルスのガス流量波形または圧力波形のばらつきが生じ、成膜される膜の膜厚やステップカバレッジ等のウエハ間ばらつきや、装置間ばらつきが生じていた。
これに対し、本実施形態では、ALDプロセス制御部410により、少なくとも原料ガスおよび反応ガスのいずれか、または両方について、ALDプロセスのパルス状のガス供給における1パルスのガス流量波形および/または圧力波形が、上位の制御部であるEC301からのレシピ情報に基づく設定波形に対応した形状の波形になるように、ガス供給系を制御する。これにより、成膜される膜の膜厚やステップカバレッジ等の膜特性のウエハ間ばらつきや、装置間ばらつきを抑制することができる。
具体的には以下の通りである。
ALDプロセス制御部410は、1パルスのガス流量波形を制御する際には、実際の1パルスのガス流量波形をモニタし、モニタされたガス流量波形が正常な流量波形から逸脱する兆候が見られた際、または逸脱した際に、バルブコントローラ55に指令を与えてガス流量波形を修正する。
ALDプロセス制御部410は、1パルスのガス流量波形を制御する際には、実際の1パルスのガス流量波形をモニタし、モニタされたガス流量波形が正常な流量波形から逸脱する兆候が見られた際、または逸脱した際に、バルブコントローラ55に指令を与えてガス流量波形を修正する。
これにより、ガス流量波形のばらつきが生じず、ガス供給の際のオーバーシュートも抑制され、ウエハW表面における原料ガスおよび反応ガスの1パルスあたりの暴露量を高精度で制御することができる。このため、成膜される膜の膜厚やステップカバレッジ等の膜特性のウエハ間ばらつきや、装置間ばらつきを抑制することができる。
この際のガス流量の実際の1パルスのガス流量波形の制御は、例えば、原料ガス供給部51の流量制御器51fの場合、上述したように、ガス流量波形のレシピ情報に基づいて、流量制御器51fの前段側バルブ51cおよび貯留タンク51dの圧力を制御することにより行うことができる。このとき、前段側バルブ51cおよび/または後段側バルブ51eの開度を調整することにより、より制御性良く処理レシピの設定波形に対応した形状のガス流量波形を得ることができる。このように前段側バルブ51cおよび/または後段側バルブ51eの開度を調整することにより、上位のEC301からの任意のレシピ情報としてのガス流量波形に対応することができる。具体例としては、TiCl4ガスを処理空間Sに供給している期間に、前段バルブ51cの開度を徐々に大きくすることにより、図10(a)に示すように、処理レシピにおける1パルスのガス流量の設定波形Eに対応して、TiCl4ガスの供給量をほぼ一定値の波形Fに制御することができる。また、初期の前段バルブ51cの開度を大きくすること等により、図10(b)に示すように、より大流量で短時間のガス流量波形Gの処理レシピに対応した波形Hとすることができる。
ALDプロセス制御部410は、1パルスの圧力波形を制御する際には、実際の1パルスの圧力波形をモニタし、モニタされた圧力波形が正常な流量波形から逸脱する兆候が見られた際、または逸脱した際に、バルブコントローラ55に指令を与えて圧力波形を修正する。
この際のガス流量の実際の1パルスの圧力波形の制御は、レシピ情報に基づいて、ガス供給系を調整(制御)することにより、処理空間Sの圧力がALDプロセスに適合した脈動になるように行われる。圧力波形の制御は、圧力センサ7により検出される処理空間Sの圧力をモニタし、それに基づいて行うことができる。
圧力波形の制御は、例えば、原料ガスまたは反応ガスの供給タイミング、バルブの開度等を調整する。圧力波形を制御することにより、成膜処理を高精度で行うことができ、成膜される膜の膜厚やステップカバレッジ等の膜特性のウエハ間ばらつきや、装置間ばらつきを抑制することができる。
原料ガス供給部51を例にとると、流量制御器51fの前段側バルブ51cおよび貯留タンク51dの圧力を制御することにより圧力波形を制御することができる。供給タイミングの制御の例としては、原料ガスとしてTiCl4ガスを供給する際に、供給するタイミングを遅らせることで圧力(TiCl4分圧)を上昇させることが挙げられる。また、圧力センサ7の検出値に基づいて前段側バルブ51cおよび/または後段側バルブ51eの開度を調整することにより、圧力波形のフィードバック制御を行うことができる。
このとき、原料ガス供給時および反応ガス供給時に処理空間Sの圧力が高くなるように圧力波形を制御することができる。特に、原料ガスの供給時の圧力が高くなるように圧力波形を制御することにより、ステップカバレッジを高くすることができる。本例の場合、原料ガスであるTiCl4ガスの圧力(TiCl4分圧)をすることにより、成膜されるTiN膜のステップカバレッジを高くすることができる。
本実施形態では、このように、レシピ情報に対応したガス流量波形、および/または圧力波形を、例えば、貯留タンク51dの前後に前段側バルブ51cと後段側バルブ51eを有する簡単な構成の流量制御器51fで実現することができ、装置の複雑化を招くことがない。また、従来必要であったマスフローコントローラ等が不要となり、装置の小型化を図ることもできる。
反応ガス(窒化ガス)であるNH3ガスを供給する反応ガス供給部53の流量制御器53fの場合も同様である。
なお、図1の成膜装置100では、第1のパージガス供給部52および第2のパージガス供給部54の流量制御器52fおよび54fも同様に構成されており、パージガスの供給の際にもガス流量波形の制御を行うことにより、より制御されたALDプロセスを行うことができる。
処理空間Sの圧力波形の制御は、処理空間Sへのガスの供給の制御のみならず、処理空間Sからのガスの排出を制御することによっても制御することができる。処理空間Sからのガスの排出を制御することにより処理空間Sの圧力を制御する例として、自動圧力制御バルブ(APC)62の開度および昇降機構24(ドライバー24a)による載置台2の位置のいずれか、または両方を行うことができる。
例えば、図11(a)に示すように、自動圧力制御バルブ(APC)62を閉じた状態としてから原料ガスを供給するように制御し、その後、図11(b)に示すように、自動圧力制御バルブ(APC)62を開いて処理空間Sを排気するように制御する。これにより、原料ガス供給時には、処理空間Sの圧力が上昇し膜のステップカバレッジを良好にすることができ、原料ガスの供給が終了後には、処理空間Sからのガスの排出が促進され、ガス置換性を高めることができる。
また、例えば、図12(a)に示すように、載置台2を上昇させた状態としてから原料ガスを供給するように制御し、その後、図12(b)に示すように、原料ガス排出時に載置台2を下降させるように制御する。これにより、原料ガス供給時には処理空間Sの体積が小さくなって圧力が上昇し、原料ガス排出時には処理空間Sの体積が大きくなって圧力が低下するとともにガス置換性を高めることができる。
このような排気系による圧力制御やガス置換性制御は、反応ガスの際にも同様に行うことができる。
また、図8に示すように、ALDプロセスの際に、ガス供給系および排気系の制御を連動させることにより、1パルスのガス流量波形の制御と、処理空間Sの圧力波形の両方を最適化することができる。
これにより、ウエハW表面における1パルスあたりの原料ガス等の暴露量を高精度で制御することができ、成膜される膜の膜厚やステップカバレッジ等の膜特性のウエハ間ばらつきや、装置間ばらつきを抑制する効果を高めることができる。また、原料ガスや反応ガスの供給時の圧力を高い値に制御することができ、ステップカバレッジが良好な膜を安定的に形成することができる。さらに、自動圧力制御バルブ(APC)62の開度や載置台2の高さの制御を行うことによりガスの置換性を向上させることができ、ALDプロセスのサイクルタイムを短縮してスループットを高めることができる。
さらに、処理空間Sの圧力を検出する圧力センサ7が、シャワーヘッド3の中央の下部材32を貫通して処理空間Sに至る筒状部材72の下端部近傍に挿入されているので、処理空間S中心のウエハW近傍の圧力を検出できる。このため、ウエハW近傍の圧力を高精度でモニタすることができ、高精度で圧力を制御することができる。
さらにまた、ALDプロセスでは、0.01~1秒程度の間隔で高速にALDバルブ(後段側バルブ51e,52e,53e,54e)を開閉する必要があり、また、それに対応してガス供給系の制御、例えばガス流量の波形制御を高速で行う必要がある。また、ガス供給と排気との連動制御では、ALDプロセスの際に、自動圧力制御バルブ(APC)62や載置台2をALDバルブの開閉に対応して高速で操作する必要がある。本実施形態では、これらのALDプロセスに必要な高速な動作を、MC401からI/Oモジュール413を経由する通常の制御系統とは別系統の高速コントローラであるALDプロセス制御部410で行う。このため、ALDプロセスに必要な高速動作に対応することができる。
なお、自動圧力制御バルブ(APC)62の開閉や、昇降機構24による載置台2の昇降は、ALDプロセス以外においても行われるが、その場合の制御については、MC401からI/Oモジュール413を経由する通常の制御系統で行うようにしてもよい。
<他の適用>
以上、実施形態について説明したが、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲およびその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
以上、実施形態について説明したが、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲およびその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
例えば、上記実施形態では、原料ガスとしてTiCl4ガスを用い、反応ガスとして窒化ガスであるNH3ガスを用いてTiN膜を成膜する場合を中心に説明したが、これに限らず、原料ガスと反応ガスを用いたALDプロセスにより膜を成膜する場合であれば適用可能である。
また、図1に示した成膜装置は例示に過ぎず、図1とは異なる構造の枚様式の成膜装置であってもよく、また、複数の基板に対して一度に成膜するバッチ式の成膜装置であってもよい。
また、上記実施形態では、被処理基板として半導体ウエハを例にとって説明したが、半導体ウエハに限定されず、FPD(フラットパネルディスプレイ)に用いるガラス基板や、セラミック基板等の他の基板であってもよい。
1;処理容器
2;載置台
3;シャワーヘッド
4;ガス導入部
5;ガス供給部
6;排気部
7;圧力センサ
10;制御部
24;昇降機構
24a;ドライバー
51;原料ガス供給部
52;第1パージガス供給部
53;反応ガス供給部
54;第2パージガス供給部
51c、52c、53c、54c;前段側バルブ
51d、52d、53d、54d;貯留タンク
51e、52e、53e、54e;後段側バルブ
51f、52f、53f、54f;流量制御器
62;自動圧力制御バルブ(APC)
100;成膜装置
401;MC
410;ALDプロセス制御部
S;処理空間
W;ウエハ(基板)
2;載置台
3;シャワーヘッド
4;ガス導入部
5;ガス供給部
6;排気部
7;圧力センサ
10;制御部
24;昇降機構
24a;ドライバー
51;原料ガス供給部
52;第1パージガス供給部
53;反応ガス供給部
54;第2パージガス供給部
51c、52c、53c、54c;前段側バルブ
51d、52d、53d、54d;貯留タンク
51e、52e、53e、54e;後段側バルブ
51f、52f、53f、54f;流量制御器
62;自動圧力制御バルブ(APC)
100;成膜装置
401;MC
410;ALDプロセス制御部
S;処理空間
W;ウエハ(基板)
Claims (24)
- 基板上にALDプロセスにより膜を形成する成膜装置であって、
基板を処理する処理空間を有する処理容器と、
原料ガス、反応ガス、パージガスを含むガスを前記処理空間に供給するガス供給部と、
前記処理空間を排気する排気部と、
制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記原料ガスおよび前記反応ガスが、前記パージガスによる前記処理空間のパージを挟んでパルス状にシーケンシャルに供給されてALDプロセスが行われるように、少なくとも前記ガス供給部によるガス供給を制御するALDプロセス制御部を有し、
前記ALDプロセス制御部は、パルス状に供給される前記原料ガスおよび/または前記反応ガスの1パルスのガス流量波形、および/または圧力波形が、設定波形に対応した形状の波形に制御されるように、前記ガス供給部によるガス供給を制御する、成膜装置。 - 前記ALDプロセス制御部は、前記1パルスのガス流量波形をモニタし、モニタされた前記ガス流量波形正常な流量波形から逸脱する兆候が見られた際、または逸脱した際に、前記ガス供給部に指令を与えてガス流量波形を修正する、請求項1に記載の成膜装置。
- 前記正常な流量波形は、正常と考えられるプロセスを実行したときの複数の流量波形を平均することにより取得した基準波形からのずれが許容範囲のものである、請求項2に記載の成膜装置。
- 前記ガス供給部は、各ガスを個別に供給するガス供給源と、前記ガス供給源に接続されたガス配管と、前記ガス配管に設けられた、ガスを貯留する貯留タンクと、前記貯留タンクのガス供給上流側に設けられる前段バルブと、前記原料ガス配管の前記貯留タンクのガス供給下流側側に設けられる後段側バルブとを有し、
前記貯留タンクと、前記前段側バルブと、前記後段側バルブとはガス流量を制御する流量制御器を構成する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の成膜装置。 - 前記前段側バルブおよび/または後段側バルブは、開度可変式のバルブである、請求項4に記載の成膜装置。
- 前記前段側バルブおよび前記後段側バルブはピエゾ駆動バルブまたはモータ駆動バルブである、請求項5に記載の成膜装置。
- 前記前段側バルブが前記開度可変式バルブであり、
前記流量制御器は、前記貯留タンクの圧力を測定する圧力計と、前記圧力計の圧力を取得し、前記前段側バルブの開度および前記後段側バルブの開閉を制御するバルブコントローラと、をさらに有し、
前記バルブコントローラは、前記設定波形に基づく前記制御部からの指令により、前記後段側バルブを開いて前記原料ガスを前記処理空間に供給する際に、前記前段側バルブの開度を制御して、前記原料ガスの前記1パルスのガス流量波形を、前記設定波形に対応した形状の波形になるように制御する、請求項5または請求項6に記載の成膜装置。 - 前記成膜装置は、前記処理空間内の圧力を検出する圧力センサをさらに有し、前記ALDプロセス制御部は、前記圧力センサの検出値に基づいて、前記圧力波形を制御する、請求項1に記載の成膜装置。
- 前記ALDプロセス制御部は、前記1パルスの圧力波形をモニタし、モニタされた前記圧力波形正常な圧力波形から逸脱する兆候が見られた際、または逸脱した際に、前記ガス供給部に指令を与えて圧力波形を修正する、請求項8に記載の成膜装置。
- 前記正常な圧力波形は、正常と考えられるプロセスを実行したときの複数の圧力波形を平均することにより取得した基準波形からのずれが許容範囲のものである、請求項9に記載の成膜装置。
- 前記ALDプロセス制御部は、前記ガス供給部によるガスの供給タイミングを制御することにより前記処理空間の前記圧力波形を制御する、請求項10に記載の成膜装置。
- 前記ガス供給部は、各ガスを個別に供給するガス供給源と、前記ガス供給源に接続されたガス配管と、前記原料ガス配管に設けられた、ガスを貯留する貯留タンクと、前記貯留タンクのガス供給上流側に設けられる前段バルブと、前記原料ガス配管の前記貯留タンクのガス供給下流側側に設けられる後段側バルブとを有し、
前記前段側バルブおよび/または前記後段側バルブは、開度可変式のバルブであり、前記圧力センサの検出値に基づいて前記前段側バルブおよび/または前記後段側バルブの開度を調整することにより、前記圧力波形を制御する、請求項10または請求項11に記載の成膜装置。 - 前記圧力センサの検出値に基づいて、前記処理空間へのガスの供給および前記処理空間からのガスの排出を制御することにより、前記処理空間の圧力を制御する、請求項10から請求項12のいずれか一項に記載の成膜装置。
- 前記成膜装置は、
前記処理容器内で基板を載置する載置台と、
前記載置台を昇降させる昇降機構と、
前記載置台の上方に対向して設けられ、前記載置台に載置された基板に前記ガス供給部から供給されたガスを吐出するガス吐出部と、
をさらに有し、
前記排気部は、排気量を制御して前記処理空間の圧力を制御する自動圧力制御バルブを有し、
前記ALDプロセス制御部は、前記原料ガスおよび前記反応ガスの供給前に、前記自動圧力制御バルブを閉じる動作、および前記昇降機構による前記載置台を上昇させる動作の少なくとも一方が行われるように制御し、前記原料ガスおよび前記反応ガスの供給後に、前記自動圧力制御バルブを開く動作、および前記昇降機構による前記載置台を下降させる動作の少なくとも一方が行われるように制御して、圧力制御を行う、請求項13に記載の成膜装置。 - 前記ガス吐出部には前記処理空間に至る凹部が形成され、前記圧力センサは前記凹部に挿入されて、前記基板近傍の圧力を検出する、請求項10に記載の成膜装置。
- 前記ALDプロセス制御部は、前記制御部のうち通常の制御を行う部分とは別系統の高速コントローラとして構成される、請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の成膜装置。
- 基板上にALDプロセスにより膜を形成する成膜方法であって、
基板が配置された処理空間に対し、原料ガスおよび反応ガスを、パージガスによる前記処理空間のパージを挟んでパルス状にシーケンシャルに供給してALDプロセスを実施することと、
パルス状に供給される前記原料ガスおよび/または前記反応ガスの1パルスのガス流量波形、および/または圧力波形が、設定波形に対応した形状の波形に制御されるように、ガス供給を制御することと、
を有する、成膜方法。 - 前記1パルスのガス流量波形をモニタし、モニタされた前記ガス流量波形が正常な流量波形から逸脱する兆候が見られた際、または逸脱した際に、ガス流量波形を修正する、請求項17に記載の成膜方法。
- 前記正常な流量波形は、正常と考えられるプロセスを実行したときの複数の流量波形を平均することにより取得した基準波形からのずれが許容範囲のものである、請求項18に記載の成膜方法。
- 前記1パルスの圧力波形をモニタし、モニタされた前記圧力波形が正常な圧力波形から逸脱する兆候が見られた際、または逸脱した際に、圧力波形を修正する、請求項17に記載の成膜方法。
- 前記正常な圧力波形は、正常と考えられるプロセスを実行したときの複数の圧力波形を平均することにより取得した基準波形からのずれが許容範囲のものである、請求項20に記載の成膜方法。
- 前記原料ガスおよび/または前記反応ガスの供給タイミングを制御することにより前記処理空間の圧力波形を制御する、請求項17に記載の成膜方法。
- 処理空間内の圧力を検出する圧力センサの検出値に基づいて、前記原料ガスおよび/または前記反応ガスを供給するガス配管に設けられたバルブの開度を調整することにより、前記圧力波形を制御する、請求項17に記載の成膜方法。
- 前記圧力波形の制御は、処理空間内の圧力を検出する圧力センサの検出値に基づいて、前記処理空間へのガスの供給および前記処理空間からのガスの排出を制御することにより行われる、請求項17に記載の成膜方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021045114A JP2022144207A (ja) | 2021-03-18 | 2021-03-18 | 成膜装置および成膜方法 |
PCT/JP2022/009326 WO2022196388A1 (ja) | 2021-03-18 | 2022-03-04 | 成膜装置および成膜方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021045114A JP2022144207A (ja) | 2021-03-18 | 2021-03-18 | 成膜装置および成膜方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022144207A true JP2022144207A (ja) | 2022-10-03 |
Family
ID=83320326
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021045114A Pending JP2022144207A (ja) | 2021-03-18 | 2021-03-18 | 成膜装置および成膜方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022144207A (ja) |
WO (1) | WO2022196388A1 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160108239A (ko) * | 2015-03-06 | 2016-09-19 | 인피콘, 인크. | 반응 챔버의 동작의 모니터링 |
US9934956B2 (en) * | 2015-07-27 | 2018-04-03 | Lam Research Corporation | Time multiplexed chemical delivery system |
US10649471B2 (en) * | 2018-02-02 | 2020-05-12 | Mks Instruments, Inc. | Method and apparatus for pulse gas delivery with isolation valves |
-
2021
- 2021-03-18 JP JP2021045114A patent/JP2022144207A/ja active Pending
-
2022
- 2022-03-04 WO PCT/JP2022/009326 patent/WO2022196388A1/ja active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2022196388A1 (ja) | 2022-09-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20060081182A1 (en) | Method of cleaning thin film deposition system, thin film deposition system and program | |
US20100022093A1 (en) | Vacuum processing apparatus, method of operating same and storage medium | |
CN111081592A (zh) | 基板处理装置及半导体装置的制造方法 | |
JP2018206847A (ja) | 半導体装置の製造方法、プログラムおよび基板処理装置 | |
KR102326735B1 (ko) | 성막 방법 및 성막 장치 | |
US20220005738A1 (en) | Substrate Processing Apparatus, Method of Manufacturing Semiconductor Device and Non-transitory Computer-readable Recording Medium | |
KR102640809B1 (ko) | 원료 공급 장치 및 성막 장치 | |
US20200051838A1 (en) | Method of manufacturing semiconductor device | |
CN115595555A (zh) | 基板处理装置、半导体器件的制造方法及记录介质 | |
WO2022196388A1 (ja) | 成膜装置および成膜方法 | |
CN111850512A (zh) | 成膜方法和成膜装置 | |
US11208721B2 (en) | Substrate processing apparatus | |
KR20220136896A (ko) | 가스 공급 장치, 가스 공급 방법 및 기판 처리 장치 | |
US20220178029A1 (en) | Deposition apparatus and deposition method | |
WO2021049392A1 (ja) | ガス供給装置、基板処理装置及びガス供給装置の制御方法 | |
US10633739B2 (en) | Substrate processing apparatus | |
JP7300913B2 (ja) | 基板処理方法及び基板処理装置 | |
WO2021193227A1 (ja) | ガス供給量算出方法、及び、半導体装置の製造方法 | |
JP7330060B2 (ja) | 成膜装置、制御装置及び圧力計の調整方法 | |
WO2020213506A1 (ja) | 基板処理装置、基板処理システム及び基板処理方法 | |
JP6990297B2 (ja) | 部品の診断方法、半導体装置の製造方法、基板処理装置、及びプログラム |