JP2022144126A - 光モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】隣り合うチャネル間のクロストークの抑制。【解決手段】第1伝送線路は、第1端子と電気的に接続される第1外端と、光半導体装置の第1パッドと第1ボンディングワイヤを介して電気的に接続される第1内端と、を有し、第2伝送線路は、第2端子と電気的に接続される第2外端と、光半導体装置の第2パッドと第2ボンディングワイヤを介して電気的に接続される第2内端と、を有し、第1端子に入力された第1電気信号に応じて、第1端子と第2端子との間の電磁界結合によって第2外端に生じた信号を第1干渉信号とし、第1干渉信号を第2外端に生じさせた直後に第1伝送線路を介して第1内端に伝達された第1電気信号に応じて、両ボンディングワイヤの間の電磁界結合によって第2内端に生じた信号を第2干渉信号とするとき、第1干渉信号は、第2伝送線路を介して第2内端に伝達されたとき、第2干渉信号によって低減される、光モジュール。【選択図】図2
Description
本開示は、光モジュールに関する。
ドライバへの入力を中継する中継基板において、RF電極の長さをチャネル間で等しくすることで、チャネル間のスキューを調整する光通信モジュールが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、光信号を電気信号に変換するOE変換部と、出力端子とを等配線長で接続する光受信モジュールが知られている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、電気信号を伝達する複数のチャネルのうち隣り合うチャネル間のクロストークが大きくなる場合がある。
本開示は、隣り合うチャネル間のクロストークを抑制可能な光モジュールを提供する。
本開示は、
第1電気信号および第2電気信号に応じて光信号を生成する光モジュールであって、
互いに近接して配置された第1パッドおよび第2パッドを有し、前記第1パッドで受けた前記第1電気信号と前記第2パッドで受けた前記第2電気信号とに応じて前記光信号を生成する光半導体装置と、
内部に前記光半導体装置が載置され、外部に面して互いに近接して並置された第1端子および第2端子と、前記第1端子と前記光半導体装置との間に設けられた第1伝送線路と、前記第2端子と前記光半導体装置との間に設けられた第2伝送線路と、を有するパッケージと、を備え、
前記第1伝送線路は、前記第1端子と電気的に接続される第1外端と、前記第1パッドと第1ボンディングワイヤを介して電気的に接続される第1内端と、前記第1外端を前記第1内端に接続する第1線路と、を有し、
前記第2伝送線路は、前記第2端子と電気的に接続される第2外端と、前記第2パッドと第2ボンディングワイヤを介して電気的に接続される第2内端と、前記第2外端を前記第2内端に接続する第2線路と、を有し、
前記第1端子に入力された前記第1電気信号に応じて、前記第1端子と前記第2端子との間の電磁界結合によって前記第2外端に生じた信号を第1干渉信号とし、前記第1干渉信号を前記第2外端に生じさせた直後に前記第1伝送線路を介して前記第1内端に伝達された前記第1電気信号に応じて、前記第1ボンディングワイヤと前記第2ボンディングワイヤとの間の電磁界結合によって前記第2内端に生じた信号を第2干渉信号とするとき、
前記第1干渉信号は、前記第2伝送線路を介して前記第2内端に伝達されたとき、前記第2干渉信号によって低減される、光モジュールを提供する。
第1電気信号および第2電気信号に応じて光信号を生成する光モジュールであって、
互いに近接して配置された第1パッドおよび第2パッドを有し、前記第1パッドで受けた前記第1電気信号と前記第2パッドで受けた前記第2電気信号とに応じて前記光信号を生成する光半導体装置と、
内部に前記光半導体装置が載置され、外部に面して互いに近接して並置された第1端子および第2端子と、前記第1端子と前記光半導体装置との間に設けられた第1伝送線路と、前記第2端子と前記光半導体装置との間に設けられた第2伝送線路と、を有するパッケージと、を備え、
前記第1伝送線路は、前記第1端子と電気的に接続される第1外端と、前記第1パッドと第1ボンディングワイヤを介して電気的に接続される第1内端と、前記第1外端を前記第1内端に接続する第1線路と、を有し、
前記第2伝送線路は、前記第2端子と電気的に接続される第2外端と、前記第2パッドと第2ボンディングワイヤを介して電気的に接続される第2内端と、前記第2外端を前記第2内端に接続する第2線路と、を有し、
前記第1端子に入力された前記第1電気信号に応じて、前記第1端子と前記第2端子との間の電磁界結合によって前記第2外端に生じた信号を第1干渉信号とし、前記第1干渉信号を前記第2外端に生じさせた直後に前記第1伝送線路を介して前記第1内端に伝達された前記第1電気信号に応じて、前記第1ボンディングワイヤと前記第2ボンディングワイヤとの間の電磁界結合によって前記第2内端に生じた信号を第2干渉信号とするとき、
前記第1干渉信号は、前記第2伝送線路を介して前記第2内端に伝達されたとき、前記第2干渉信号によって低減される、光モジュールを提供する。
また、本開示は、
光信号に応じて第1電気信号および第2電気信号を生成する光モジュールであって、
互いに近接して配置された第1パッドおよび第2パッドを有し、前記光信号に応じて、前記第1パッドから出力される前記第1電気信号と前記第2パッドから出力される前記第2電気信号を生成する光半導体装置と、
内部に前記光半導体装置が載置され、外部に面して互いに近接して並置された第1端子および第2端子と、前記第1端子と前記光半導体装置との間に設けられた第1伝送線路と、前記第2端子と前記光半導体装置との間に設けられた第2伝送線路と、を有するパッケージと、を備え、
前記第1伝送線路は、前記第1端子の一端と電気的に接続される第1外端と、前記第1パッドと第1ボンディングワイヤを介して電気的に接続される第1内端と、前記第1外端を前記第1内端に接続する第1線路と、を有し、
前記第2伝送線路は、前記第2端子の一端と電気的に接続される第2外端と、前記第2パッドと第2ボンディングワイヤを介して電気的に接続される第2内端と、前記第2外端を前記第2内端に接続する第2線路と、を有し、
前記第1パッドから前記第1ボンディングワイヤに入力された前記第1電気信号に応じて、前記第1ボンディングワイヤと前記第2ボンディングワイヤとの間の電磁界結合によって前記第2内端に生じた信号を第1干渉信号とし、前記第1干渉信号を前記第2内端に生じさせた後に前記第1伝送線路を介して前記第1外端に伝達された前記第1電気信号に応じて、前記第1端子と前記第2端子との間の電磁界結合によって前記第2外端に生じた信号を第2干渉信号とするとき、
前記第1干渉信号は、前記第2伝送線路を介して前記第2外端に伝達されたとき、前記第2干渉信号によって低減される、光モジュールを提供する。
光信号に応じて第1電気信号および第2電気信号を生成する光モジュールであって、
互いに近接して配置された第1パッドおよび第2パッドを有し、前記光信号に応じて、前記第1パッドから出力される前記第1電気信号と前記第2パッドから出力される前記第2電気信号を生成する光半導体装置と、
内部に前記光半導体装置が載置され、外部に面して互いに近接して並置された第1端子および第2端子と、前記第1端子と前記光半導体装置との間に設けられた第1伝送線路と、前記第2端子と前記光半導体装置との間に設けられた第2伝送線路と、を有するパッケージと、を備え、
前記第1伝送線路は、前記第1端子の一端と電気的に接続される第1外端と、前記第1パッドと第1ボンディングワイヤを介して電気的に接続される第1内端と、前記第1外端を前記第1内端に接続する第1線路と、を有し、
前記第2伝送線路は、前記第2端子の一端と電気的に接続される第2外端と、前記第2パッドと第2ボンディングワイヤを介して電気的に接続される第2内端と、前記第2外端を前記第2内端に接続する第2線路と、を有し、
前記第1パッドから前記第1ボンディングワイヤに入力された前記第1電気信号に応じて、前記第1ボンディングワイヤと前記第2ボンディングワイヤとの間の電磁界結合によって前記第2内端に生じた信号を第1干渉信号とし、前記第1干渉信号を前記第2内端に生じさせた後に前記第1伝送線路を介して前記第1外端に伝達された前記第1電気信号に応じて、前記第1端子と前記第2端子との間の電磁界結合によって前記第2外端に生じた信号を第2干渉信号とするとき、
前記第1干渉信号は、前記第2伝送線路を介して前記第2外端に伝達されたとき、前記第2干渉信号によって低減される、光モジュールを提供する。
また、本開示は、
差動電気信号である第1電気信号および第2電気信号に応じて光信号を生成する光モジュールであって、
互いに近接して配置された第1パッド対および第2パッド対を有し、前記第1パッド対で受けた前記第1電気信号と前記第2パッド対で受けた前記第2電気信号とに応じて前記光信号を生成する光半導体装置と、
内部に前記光半導体装置が載置され、外部に面して互いに近接して並置された第1端子対および第2端子対と、前記第1端子対と前記光半導体装置との間に設けられた第1伝送線路と、前記第2端子対と前記光半導体装置との間に設けられた第2伝送線路と、を有するパッケージと、を備え、
前記第1伝送線路は、前記第1端子対のそれぞれと電気的に接続される第1外端対と、前記第1パッド対のそれぞれと第1ボンディングワイヤ対を介して電気的に接続される第1内端対と、前記第1外端対を前記第1内端対に接続する第1線路対と、を有し、
前記第2伝送線路は、前記第2端子対のそれぞれと電気的に接続される第2外端対と、前記第2パッド対のそれぞれと第2ボンディングワイヤ対を介して電気的に接続される第2内端対と、前記第2外端対を前記第2内端対に接続する第2線路対と、を有し、
前記第1端子対に入力された前記第1電気信号に応じて、前記第1端子対と前記第2端子対との間の電磁界結合によって前記第2外端対に生じた信号を第1干渉信号とし、前記第1干渉信号を前記第2外端対に生じさせた直後に前記第1伝送線路を介して前記第1内端対に伝達された前記第1電気信号に応じて、前記第1ボンディングワイヤ対と前記第2ボンディングワイヤ対との間の電磁界結合によって前記第2内端対に生じた信号を第2干渉信号とするとき、
前記第1干渉信号は、前記第2伝送線路を介して前記第2内端対に伝達されたとき、前記第2干渉信号によって低減される、光モジュールを提供する。
差動電気信号である第1電気信号および第2電気信号に応じて光信号を生成する光モジュールであって、
互いに近接して配置された第1パッド対および第2パッド対を有し、前記第1パッド対で受けた前記第1電気信号と前記第2パッド対で受けた前記第2電気信号とに応じて前記光信号を生成する光半導体装置と、
内部に前記光半導体装置が載置され、外部に面して互いに近接して並置された第1端子対および第2端子対と、前記第1端子対と前記光半導体装置との間に設けられた第1伝送線路と、前記第2端子対と前記光半導体装置との間に設けられた第2伝送線路と、を有するパッケージと、を備え、
前記第1伝送線路は、前記第1端子対のそれぞれと電気的に接続される第1外端対と、前記第1パッド対のそれぞれと第1ボンディングワイヤ対を介して電気的に接続される第1内端対と、前記第1外端対を前記第1内端対に接続する第1線路対と、を有し、
前記第2伝送線路は、前記第2端子対のそれぞれと電気的に接続される第2外端対と、前記第2パッド対のそれぞれと第2ボンディングワイヤ対を介して電気的に接続される第2内端対と、前記第2外端対を前記第2内端対に接続する第2線路対と、を有し、
前記第1端子対に入力された前記第1電気信号に応じて、前記第1端子対と前記第2端子対との間の電磁界結合によって前記第2外端対に生じた信号を第1干渉信号とし、前記第1干渉信号を前記第2外端対に生じさせた直後に前記第1伝送線路を介して前記第1内端対に伝達された前記第1電気信号に応じて、前記第1ボンディングワイヤ対と前記第2ボンディングワイヤ対との間の電磁界結合によって前記第2内端対に生じた信号を第2干渉信号とするとき、
前記第1干渉信号は、前記第2伝送線路を介して前記第2内端対に伝達されたとき、前記第2干渉信号によって低減される、光モジュールを提供する。
本開示によれば、隣り合うチャネル間のクロストークを抑制できる。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。
本開示の一実施形態における光モジュールは、第1電気信号および第2電気信号に応じて光信号を生成する光モジュールである。この光モジュールは、互いに近接して配置された第1パッドおよび第2パッドを有し、前記第1パッドで受けた前記第1電気信号と前記第2パッドで受けた前記第2電気信号とに応じて前記光信号を生成する光半導体装置と、内部に前記光半導体装置が載置され、外部に面して互いに近接して並置された第1端子および第2端子と、前記第1端子と前記光半導体装置との間に設けられた第1伝送線路と、前記第2端子と前記光半導体装置との間に設けられた第2伝送線路と、を有するパッケージと、を備える。前記第1伝送線路は、前記第1端子と電気的に接続される第1外端と、前記第1パッドと第1ボンディングワイヤを介して電気的に接続される第1内端と、前記第1外端を前記第1内端に接続する第1線路と、を有する。前記第2伝送線路は、前記第2端子と電気的に接続される第2外端と、前記第2パッドと第2ボンディングワイヤを介して電気的に接続される第2内端と、前記第2外端を前記第2内端に接続する第2線路と、を有する。前記第1端子に入力された前記第1電気信号に応じて、前記第1端子と前記第2端子との間の電磁界結合によって前記第2外端に生じた信号を第1干渉信号とする。前記第1干渉信号を前記第2外端に生じさせた直後に前記第1伝送線路を介して前記第1内端に伝達された前記第1電気信号に応じて、前記第1ボンディングワイヤと前記第2ボンディングワイヤとの間の電磁界結合によって前記第2内端に生じた信号を第2干渉信号とする。このとき、前記第1干渉信号は、前記第2伝送線路を介して前記第4端に伝達されたとき、前記第2干渉信号によって低減される。
上記の一実施形態における光モジュールによれば、前記第1干渉信号は、前記第1端子に入力された前記第1電気信号に応じて、前記第1端子と前記第2端子との間の電磁界結合によって前記第2外端に生じた信号である。一方、前記第2干渉信号は、前記第1干渉信号を前記第2外端に生じさせた直後に前記第1伝送線路を介して前記第1内端に伝達された前記第1電気信号に応じて、前記第1ボンディングワイヤと前記第2ボンディングワイヤとの電磁界結合によって前記第2内端に生じた信号である。このとき、前記第1干渉信号は、前記第2伝送線路を介して前記第2内端に伝達されたとき、前記第2干渉信号によって低減される。これにより、前記第2内端に伝達された前記第1干渉信号と前記第2内端に生じた前記第2干渉信号との強め合いが抑制されるので、前記第1電気信号を伝達する第1チャネルと前記第2電気信号を伝達する第2チャネルとの間(つまり、隣り合うチャネル間)のクロストークを抑制できる。
また、上記の一実施形態における光モジュールでは、前記第1干渉信号は、前記第2伝送線路を介して前記第2内端に伝達されたとき、前記第2干渉信号の電圧と反対の極性の電圧を有する前記第2干渉信号の電圧と反対の極性の電圧を有してもよい。これにより、前記第2内端に伝達された前記第1干渉信号の電圧は、前記第2内端に生じた前記第2干渉信号の電圧と反対の極性なので、前記第2内端に伝達された前記第1干渉信号と前記第2内端に生じた前記第2干渉信号とが打ち消し合う。その結果、前記第1電気信号を伝達する第1チャネルと前記第2電気信号を伝達する第2チャネルとの間(つまり、隣り合うチャネル間)のクロストークをより抑制できる。
また、本開示の他の一実施形態における光モジュールは、光信号に応じて第1電気信号および第2電気信号を生成する光モジュールである。この光モジュールは、互いに近接して配置された第1パッドおよび第2パッドを有し、前記光信号に応じて、前記第1パッドから出力される前記第1電気信号と前記第2パッドから出力される前記第2電気信号を生成する光半導体装置と、内部に前記光半導体装置が載置され、外部に面して互いに近接して並置された第1端子および第2端子と、前記第1端子と前記光半導体装置との間に設けられた第1伝送線路と、前記第2端子と前記光半導体装置との間に設けられた第2伝送線路と、を有するパッケージと、を備える。前記第1伝送線路は、前記第1端子の一端と電気的に接続される第1外端と、前記第1パッドと第1ボンディングワイヤを介して電気的に接続される第1内端と、前記第1外端を前記第1内端に接続する第1線路と、を有する。前記第2伝送線路は、前記第2端子の一端と電気的に接続される第2外端と、前記第2パッドと第2ボンディングワイヤを介して電気的に接続される第2内端と、前記第2外端を前記第2内端に接続する第2線路と、を有する。前記第1パッドから前記第1ボンディングワイヤに入力された前記第1電気信号に応じて、前記第1ボンディングワイヤと前記第2ボンディングワイヤとの間の電磁界結合によって前記第2内端に生じた信号を第1干渉信号とする。前記第1干渉信号を前記第2内端に生じさせた直後に前記第1伝送線路を介して前記第1外端に伝達された前記第1電気信号に応じて、前記第1端子と前記第2端子との間の電磁界結合によって前記第2外端に生じた信号を第2干渉信号とする。このとき、前記第1干渉信号は、前記第2伝送線路を介して前記第2外端に伝達されたとき、前記第2干渉信号によって低減される。
上記の他の一実施形態における光モジュールによれば、前記第1干渉信号は、前記第1パッドから前記第1ボンディングワイヤに入力された前記第1電気信号に応じて、前記第1ボンディングワイヤと前記第2ボンディングワイヤとの間の電磁界結合によって前記第2内端に生じた信号である。一方、前記第2干渉信号は、前記第1干渉信号を前記第2内端に生じさせた直後に前記第1伝送線路を介して前記第1外端に伝達された前記第1電気信号に応じて、前記第1端子と前記第2端子との間の電磁界結合によって前記第2外端に生じた信号である。このとき、前記第1干渉信号は、前記第2伝送線路を介して前記第2外端に伝達されたとき、前記第2干渉信号によって低減される。これにより、前記第2外端に伝達された前記第1干渉信号と前記第2外端に生じた前記第2干渉信号との強め合いが抑制されるので、前記第1電気信号を伝達する第1チャネルと前記第2電気信号を伝達する第2チャネルとの間(つまり、隣り合うチャネル間)のクロストークを抑制できる。
また、上記の他の一実施形態における光モジュールでは、前記第1干渉信号は、前記第2伝送線路を介して前記第2外端に伝達されたとき、前記第2干渉信号の電圧と反対の極性の電圧を有してもよい。これにより、前記2外端に伝達された前記第1干渉信号の電圧は、前記第2外端に生じた前記第2干渉信号の電圧と反対の極性なので、前記第2外端に伝達された前記第1干渉信号と前記第2外端に生じた前記第2干渉信号とが打ち消し合う。これにより、前記第1電気信号を伝達する第1チャネルと前記第2電気信号を伝達する第2チャネルとの間(つまり、隣り合うチャネル間)のクロストークをより抑制できる。
また、上記の各実施形態における光モジュールでは、前記第1電気信号および前記第2電気信号は、ボーレートPボー(Pは25ギガ以上)で変調された信号であり、前記第1線路の第1電気長と、前記第2線路の第2電気長との差の絶対値は、前記第1電気信号および前記第2電気信号に含まれる周波数(3/4×P)ヘルツの電気信号の波長の0.4倍以上0.6倍以下でもよい。これにより、前記第1干渉信号と前記第2干渉信号とが打ち消し合う頻度が高まるので、前記第1電気信号を伝達する第1チャネルと前記第2電気信号を伝達する第2チャネルとの間(つまり、隣り合うチャネル間)のクロストークをより抑制できる。
また、上記の各実施形態における光モジュールでは、前記第1電気信号および前記第2電気信号は、ボーレートPボー(Pは25ギガ以上)で変調された信号であり、前記第1線路の第1電気長と、前記第2線路の第2電気長との差の絶対値は、前記第1電気信号および前記第2電気信号に含まれる(0.625×P)ヘルツ以上0.9375×Pヘルツ以下の範囲内の特定の周波数の電気信号の半波長と等しくてもよい。これにより、前記第1干渉信号と前記第2干渉信号とが打ち消し合う頻度が高まるので、前記第1電気信号を伝達する第1チャネルと前記第2電気信号を伝達する第2チャネルとの間(つまり、隣り合うチャネル間)のクロストークをより抑制できる。
また、上記の各実施形態における光モジュールでは、第1線路は、接地パターンに近接してもよく、前記第2線路は、接地パターンに近接してもよい。接地パターンが前記第1線路および前記第2線路に近接することで、前記第1伝送線路と前記第2伝送線路との間の電磁界結合が抑制されるので、前記第1電気信号を伝達する第1チャネルと前記第2電気信号を伝達する第2チャネルとの間(つまり、隣り合うチャネル間)のクロストークをより抑制できる。
また、上記の各実施形態における光モジュールでは、前記第1線路は、マイクロストリップ線路を形成してもよく、前記第2線路は、マイクロストリップ線路を形成してもよい。これにより、前記第1伝送線路と前記第2伝送線路との間の電磁界結合の発生が抑制されるので、前記第1電気信号を伝達する第1チャネルと前記第2電気信号を伝達する第2チャネルとの間(つまり、隣り合うチャネル間)のクロストークをより抑制できる。
また、上記の各実施形態における光モジュールでは、前記第1線路の第1物理長は、前記第2線路の第2物理長と等しく、前記第1伝送線路および前記第2伝送線路のうちの一方は、セラミックで覆われてもよい。これにより、前記第1電気信号を伝達する第1チャネルにおける前記第1物理長が前記第2電気信号を伝達する第2チャネルにおける前記第2物理長と等しくても、第1チャネルと第2チャネルとの間のクロストークが抑制されるように前記第1干渉信号と前記第2干渉信号との間に位相差をつけることができる。
また、上記の各実施形態における光モジュールでは、前記第1内端及び前記第2内端は、平面視したときに、前記第1外端及び前記第2外端が並ぶ方向と平行な第1方向に並び、前記第2外端を通り前記第1方向に直交する仮想直線に対して前記第1外端の位置する側とは反対側に位置してもよい。これにより、前記第1伝送線路の物理長と前記第2伝送線路の物理長との差が大きくなるので、第1チャネルと第2チャネルとの間のクロストークが抑制されるように前記第1干渉信号と前記第2干渉信号との間に位相差をつけることができる。
また、本開示の更なる他の一実施形態における光モジュールは、差動電気信号である第1電気信号および第2電気信号に応じて光信号を生成する光モジュールである。この光モジュールは、互いに近接して配置された第1パッド対および第2パッド対を有し、前記第1パッド対で受けた前記第1電気信号と前記第2パッド対で受けた前記第2電気信号とに応じて前記光信号を生成する光半導体装置と、内部に前記光半導体装置が載置され、外部に面して互いに近接して並置された第1端子対および第2端子対と、前記第1端子対と前記光半導体装置との間に設けられた第1伝送線路と、前記第2端子対と前記光半導体装置との間に設けられた第2伝送線路と、を有するパッケージと、を備える。前記第1伝送線路は、前記第1端子対のそれぞれと電気的に接続される第1外端対と、前記第1パッド対のそれぞれと第1ボンディングワイヤ対を介して電気的に接続される第1内端対と、前記第1外端対を前記第1内端対に接続する第1線路対と、を有する。前記第2伝送線路は、前記第2端子対のそれぞれと電気的に接続される第2外端対と、前記第2パッド対のそれぞれと第2ボンディングワイヤ対を介して電気的に接続される第2内端対と、前記第2外端対を前記第2内端対に接続する第2線路対と、を有する。前記第1端子対に入力された前記第1電気信号に応じて、前記第1端子対と前記第2端子対との間の電磁界結合によって前記第2外端対に生じた信号を第1干渉信号とする。前記第1干渉信号を前記第2外端対に生じさせた直後に前記第1伝送線路を介して前記第1内端対に伝達された前記第1電気信号に応じて、前記第1ボンディングワイヤ対と前記第2ボンディングワイヤ対との間の電磁界結合によって前記第2内端対に生じた信号を第2干渉信号とする。このとき、前記第1干渉信号は、前記第2伝送線路を介して前記第2内端対に伝達されたとき、前記第2干渉信号によって低減される。
これにより、上記の一実施形態における光モジュールと同様に、前記第2内端対に伝達された前記第1干渉信号と前記第2内端対に生じた前記第2干渉信号との強め合いが抑制されるので、前記第1電気信号を伝達する第1チャネルと前記第2電気信号を伝達する第2チャネルとの間(つまり、隣り合うチャネル間)のクロストークを抑制できる。また、前記第1伝送線路および前記第2伝送線路は、差動信号を伝える伝送線路であり、前記第1電気信号および前記第2電気信号は、いずれも、差動信号であるので、前記第1電気信号および前記第2電気信号のノイズに対する耐性が向上する。
また、上記の一実施形態における光モジュールでは、前記光半導体装置は、前記第1電気信号および前記第2電気信号を増幅する半導体増幅装置と、前記半導体増幅装置により増幅された前記第1電気信号および前記第2電気信号を前記光信号に変換する光半導体素子とを有してもよい。これにより、前記第1パッドで受けた前記第1電気信号と前記第2パッドで受けた前記第2電気信号を、前記光半導体素子への入力に適した強度に増幅できるので、それらの両パッドと前記光半導体素子との間で伝送される信号のノイズに対する耐性が向上する。
また、上記の他の一実施形態における光モジュールでは、前記光半導体装置は、前記光信号を少なくとも一つの信号に変換する光半導体素子と、前記光半導体素子により変換された前記信号を増幅して前記第1電気信号および前記第2電気信号を生成する半導体増幅装置とを有してもよい。これにより、前記光半導体素子により変換された前記信号を、前記第1パッドおよび前記第2パッドへの入力に適した強度に増幅できるので、それらの両パッドと前記光半導体素子との間で伝送される信号のノイズに対する耐性が向上する。
次に、本開示の実施形態における光モジュールの具体例を、図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
なお、説明において、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向は、互いに直交する方向を表す。また、XY平面は、X軸方向およびY軸方向に平行な平面、YZ平面は、Y軸方向およびZ軸方向に平行な平面、ZX平面は、Z軸方向およびX軸方向に平行な平面を表す。
[第1実施形態の第1構成例の詳細]
図1は、第1実施形態における光モジュールのZX平面における断面図である。図2は、第1実施形態における光モジュールのZ軸方向の負側からの視点で示す底面図である。なお、図1では、パッケージにおける端子、線路及び接地パターンのZ軸方向の位置関係を示すために、端子及び線路を同一のZX平面上に模式的に示す。また、図2では、図1に示す基板200の図示が省略されている。基板200は、光モジュールが実装される固定面であり、例えばPCB(Printed Circuit Board)である。
図1は、第1実施形態における光モジュールのZX平面における断面図である。図2は、第1実施形態における光モジュールのZ軸方向の負側からの視点で示す底面図である。なお、図1では、パッケージにおける端子、線路及び接地パターンのZ軸方向の位置関係を示すために、端子及び線路を同一のZX平面上に模式的に示す。また、図2では、図1に示す基板200の図示が省略されている。基板200は、光モジュールが実装される固定面であり、例えばPCB(Printed Circuit Board)である。
第1実施形態の第1構成例では、光モジュール101は、隣り合うチャネルで伝達される複数の電気信号に応じて、少なくとも一つの光信号を生成する。図1,2に示す例では、光モジュール101は、4つの隣り合うチャネルCh1,Ch2,Ch3,Ch4で伝送される4つの単相(シングルエンド)の電気信号を、4つの光信号に変換して生成する。4つの単相の電気信号は、それぞれ、ポートP1,P2,P3,P4から入力され、4つの光信号は、それぞれ、ポートP5,P6,P7,P8から出力される。
光モジュール101は、光半導体装置100およびパッケージ80を備える。
光半導体装置100は、隣り合うチャネルで伝達される複数の電気信号に応じて、少なくとも一つの光信号を生成する光信号生成回路を有する。光信号生成回路は、例えば、集積基板上に形成された回路であり、複数の電気信号を少なくとも一つの光信号に変換する光信号変換回路である。光信号変換回路は、例えば、複数の電気信号のそれぞれに対して設けられる複数の変調器を有し、複数の変調器は、それぞれに対応する電気信号に応じて、不図示の光源から供給される光を変調して複数の光信号を出力する。
図1,2に示す例では、光半導体装置100は、半導体増幅装置70及び光半導体素子170を有する。光半導体装置100は、半導体増幅装置70と光半導体素子170とを一体化した構成を有する装置でもよい。
半導体増幅装置70は、複数の電気信号をそれぞれ増幅して出力する装置であり、例えば、光半導体素子170を駆動するドライバIC(Integrated Circuit)である。図2に示す例では、半導体増幅装置70は、複数のパッド71,72,73,74のそれぞれで受けた4つの電気信号を増幅して光半導体素子170に供給する。
光半導体素子170は、半導体増幅装置70により増幅された複数の電気信号を少なくとも一つの光信号に変換して出力する素子であり、例えば、複数の電気信号に応じて、不図示の光源から供給される光を変調して少なくとも一つの光信号を出力する光変調器である。
半導体増幅装置70は、複数のパッド71,72,73,74で受けた複数の電気信号を、光半導体素子170への入力に適した強度に増幅できるので、それらのパッドと光半導体素子170との間で伝送される信号のノイズに対する耐性が向上する。
第1実施形態の第1構成例では、光半導体装置100の半導体増幅装置70は、互いに近接して配置されたパッド71,72,73,74,75を有する。複数のパッド71,72,73,74,75は、光半導体装置100の半導体増幅装置70のX軸方向の第1端辺に沿ってY軸方向に配列されている。パッド71,72,73,74は、電気信号が入力される信号電極である。パッド75は、接地パターン50に電気的に接続される接地電極であり、接地パターン50と同電位の接地用パッド51にボンディングワイヤ65を介して電気的に接続される。複数のパッド75は、パッド71,72,73,74のそれぞれの両側に位置するように配置されているので、隣り合うパッド71,72,73,74間のクロストークが抑制される。
第1実施形態の第1構成例では、光半導体装置100の半導体増幅装置70は、互いに近接して配置されたパッド76,175,176,177,178を有する。複数のパッド76,175,176,177,178は、光半導体装置100の半導体増幅装置70のX軸方向の第2端辺(第1端辺に対向する端辺)に沿ってY軸方向に配列された電極である。パッド175,176,177,178は、増幅された電気信号が出力される信号電極である。パッド76は、パッド75を介して接地パターン50に電気的に接続される接地電極である。複数のパッド76は、パッド175,176,177,178のそれぞれの両側に位置するように配置されているので、隣り合うパッド175,176,177,178間のクロストークが抑制される。
第1実施形態の第1構成例では、光半導体装置100の光半導体素子170は、互いに近接して配置されたパッド171,172,173,174,179を有する。複数のパッド171,172,173,174,179は、光半導体装置100の光半導体素子170のX軸方向の第1端辺に沿ってY軸方向に配列されている。パッド171,172,173,174は、半導体増幅装置70により増幅された電気信号がボンディングワイヤ161,162,163,164を介して入力される信号電極である。パッド179は、接地パターン50に電気的に接続される接地電極であり、接地パターン50と同電位のパッド75にボンディングワイヤ165を介して電気的に接続される。複数のパッド179は、パッド171,172,173,174のそれぞれの両側に位置するように配置されているので、隣り合うパッド171,172,173,174間のクロストークが抑制される。
第1実施形態の第1構成例では、光半導体装置100の光半導体素子170は、互いに近接して配置されたポートP5,P6,P7,P8を有する。複数のポートP5,P6,P7,P8は、光半導体装置100の光半導体素子170のX軸方向の第2端辺(第1端辺に対向する端辺)に沿ってY軸方向に配列された光出射口である。ポートP5,P6,P7,P8は、電気信号から変換された光信号が出力される光出射口である。
このように、第1実施形態の第1構成例では、光半導体装置100は、パッド71~74のそれぞれで受けた4つの電気信号に応じて、ポートP5,P6,P7,P8から出力される互いに独立した4つの光信号を生成する。
パッケージ80は、その内部に光半導体装置100が載置される筐体であり、光半導体装置100を収容する。パッケージは、PKGとも略される。パッケージ80は、外部に面して互いに近接して並置された複数の端子11~19と、複数の端子11,12,13,14と光半導体装置100との間に設けられた複数の伝送線路31,32,33,34とを有する。図示の例では、複数の伝送線路31,32,33,34は、複数の端子11,12,13,14と半導体増幅装置70との間に配置されている。
複数の端子11~19は、パッケージ80から露出する外端部とパッケージ80の内側に位置する内端部を有するリード端子であり、Y軸方向に配列されている。複数の端子11~19は、X軸方向に向けて延伸する。複数の端子11~19は、パッケージ80からX軸方向の負側に向けて延び出る外端部を有し、基板200に形成されたパターンに外端部で電気的に接続される。複数の端子11~14のそれぞれの内端部は、対応する線路の線路端21~24に、例えば、ハンダにより接合される。また、複数の端子15~19のそれぞれの内端部は、接地パターン50に接続するビアの端部に、例えば、ハンダにより接合される。
複数の端子11,12,13,14は、互いに独立した電気信号が入力されるポートである。端子11,12,13,14は、それぞれ、ポートP1,P2,P3,P4に相当する。複数の端子15,16,17,18,19は、パッケージ80内の接地パターン50と基板200に形成された接地パターンとを電気的に接続する。複数の端子15,16,17,18,19は、端子11,12,13,14のそれぞれの両側に位置するように配置されているので、隣り合う端子11,12,13,14間のクロストークが抑制される。
伝送線路31は、端子11の内端部と電気的に接続される線路端21と、パッド71とボンディングワイヤ61を介して電気的に接続される線路端25とを有する線路41を含む。伝送線路32は、端子12の内端部と電気的に接続される線路端22と、パッド72とボンディングワイヤ62を介して電気的に接続される線路端26とを有する線路42を含む。伝送線路33は、端子13の内端部と電気的に接続される線路端23と、パッド73とボンディングワイヤ63を介して電気的に接続される線路端27とを有する線路43を含む。伝送線路34は、端子14の内端部と電気的に接続される線路端24と、パッド74とボンディングワイヤ64を介して電気的に接続される線路端28とを有する線路44を含む。線路端21,22,23,24は、それぞれに対応する端子の内端部の上端(この例では、Z軸方向の正側の端)に接続される。線路端25,26,27,28は、それぞれに対応するボンディングワイヤの端に接続される。
線路端21~24は、それぞれ、外端の一例である。線路端25~28は、それぞれ、内端の一例である。線路41~44は、それぞれ、外端を内端に接続する線路の一例である。
線路41,42,43,44は、接地パターン50に近接し、この例では、セラミック等の誘電体90を介してZ軸方向で接地パターン50と対向する。誘電体90は、線路41,42,43,44と接地パターン50との間だけでなく、接地パターン50に対して線路41,42,43,44のある側とは反対側にあってもよい。接地パターン50は、複数に分割されてもよい。
チャネルCh1用の信号線は、端子11、伝送線路31及びボンディングワイヤ61を含む。チャネルCh2用の信号線は、端子12、伝送線路32及びボンディングワイヤ62を含む。チャネルCh3用の信号線は、端子13、伝送線路33及びボンディングワイヤ63を含む。チャネルCh4用の信号線は、端子14、伝送線路34及びボンディングワイヤ64を含む。
第1実施形態における光モジュール101は、パッケージ80に内蔵される接地パターン50を備える。接地パターン50がパッケージ80に内蔵される線路41,42,43,44に近接することによって、隣り合う線路41,42,43,44間のクロストークが抑制される。よって、接地パターン50が線路41,42,43,44から離れている形態、または、接地パターン50が無い形態に比べて、隣り合うチャネル間のクロストークを抑制できる。これに対し、隣り合うチャネル間のクロストークは、パッケージ80の外部に露出する端子11,12,13,14と、線路41,42,43,44と光半導体装置100とを接続するボンディングワイヤ61,62,63,64とで顕著に現れる。これは、端子11,12,13,14およびボンディングワイヤ61,62,63,64は、接地パターン50から離れた箇所に位置するからである。
このように、隣り合うチャネルの端子間の箇所(以下、"第1クロストーク箇所"ともいう)と、同じ隣り合うチャネルのボンディングワイヤ間の箇所(以下、"第2クロストーク箇所"ともいう)とで、クロストークが発生する状態が起こり得る。この2箇所でクロストークが発生する状態で、隣り合うチャネル間の信号線の電気長が等しいと、この2箇所で発生したクロストークにより生じた干渉信号の位相が一致する場合がある。
例えば、端子12に入力された第1電気信号に応じて、隣り合うチャネルCh2,Ch3の端子12,13間のクロストークによって線路端23に生じた信号を第1干渉信号とする。第1干渉信号を線路端23に生じさせた後に伝送線路32を介して線路端26に伝達された第1電気信号に応じて、隣り合うチャネルCh2,Ch3のボンディングワイヤ62,63間のクロストークによって線路端27に生じた信号を第2干渉信号とする。線路端26に一端が接続されるボンディングワイヤ62は、線路端27に一端が接続されるボンディングワイヤ63に近接するので、第1電気信号が線路端26に伝達されることで、ボンディングワイヤ62,63間のクロストークによる第2干渉信号が線路端27に生じる。このとき、隣り合うチャネル間の信号線の電気長が等しいと、伝送線路33を介して線路端27に伝達された第1干渉信号の位相が、線路端27に生じた第2干渉信号の位相と一致する場合がある。
第1干渉信号の位相が第2干渉信号の位相と線路端27で一致すると、それらの2つの干渉信号が線路端27で強め合うため、隣り合うチャネル間のクロストークが大きくなるおそれがある。
これに対し、第1実施形態では、第1クロストーク箇所により生じた第1干渉信号が、第2クロストーク箇所に伝達されたとき、第2クロストーク箇所で生じた第2干渉信号によって低減されるように、第1クロストーク箇所と第2クロストーク箇所との間の伝送線路の電気長を隣り合うチャネル間で相違させる。これにより、隣り合うチャネル間のクロストークを抑制できる。
第1実施形態の第1構成例では、例えば、端子11に入力された第1電気信号に応じて、隣り合うチャネルCh1,Ch2の端子11,12間のクロストークによって線路端22に生じた信号を第1干渉信号とする。第1干渉信号を線路端22に生じさせた後に伝送線路31を介して線路端25に伝達された第1電気信号に応じて、隣り合うチャネルCh1,Ch2のボンディングワイヤ61,62間のクロストークによって線路端26に生じた信号を第2干渉信号とする。線路端25に一端が接続されるボンディングワイヤ61は、線路端26に一端が接続されるボンディングワイヤ62に近接するので、第1電気信号が線路端25に伝達されることで、ボンディングワイヤ61,62間のクロストークによる第2干渉信号が線路端26に生じる。このとき、第1干渉信号が、伝送線路32を介して線路端26に伝達されたとき、線路端26に生じた第2干渉信号によって低減されるように、線路端21と線路端25との間の伝送線路31の電気長と線路端22と線路端26との間の伝送線路32の電気長とを相違させる。これにより、伝送線路32を介して線路端26に伝達された第1干渉信号と線路端26に生じた第2干渉信号との強め合いが抑制されるので、隣り合うチャネルCh1,Ch2間のクロストークを抑制できる。同様の考えを、他の隣り合うチャネル間に適用することで、当該他の隣り合うチャネル間のクロストークを抑制できる。
第1実施形態の第1構成例では、例えば、隣り合うチャネルCh1,Ch2において、第1干渉信号が伝送線路32を介して線路端26に伝達されたとき、線路端26に伝達された第1干渉信号の電圧が線路端26に生じた第2干渉信号の電圧と反対の極性であってもよい。これにより、第1干渉信号と第2干渉信号は線路端26で打ち消し合うので、隣り合うチャネルCh1,Ch2間のクロストークを抑制できる。さらに、線路端26に伝達された第1干渉信号の位相が線路端26に生じた第2干渉信号の位相に対して180°異なっても、そのようなクロストークを抑制できる。同様の考えを、他の隣り合うチャネル間に適用することで、当該他の隣り合うチャネル間のクロストークを抑制できる。
伝送線路31,32,33,34は、例えば、接地パターン50に対向する線路41,42,43,44を有するマイクロストリップ線路である。これにより、隣り合うチャネルの伝送線路間のクロストークの発生が抑制されるので、隣り合うチャネル間のクロストークをより抑制できる。なお、伝送線路は、マイクロストリップ線路に限られず、ストリップ線路やコプレーナ線路などの他の形式の伝送線路でもよい。
[第1実施形態の第2構成例の詳細]
第1実施形態の第1構成例では、光モジュール101は、隣り合うチャネルで伝達される複数の電気信号に応じて、少なくとも一つの光信号を生成する。しかし、光モジュール101は、少なくとも一つの光信号に応じて、隣り合うチャネルで伝達される複数の電気信号を生成するものでもよい(第1実施形態の第2構成例)。次に、第1実施形態の第2構成例の詳細について説明する。なお、第1実施形態の第2構成例において、第1実施形態の第1構成例と同様の構成及び効果についての説明は、上述の説明を援用することで省略する。
第1実施形態の第1構成例では、光モジュール101は、隣り合うチャネルで伝達される複数の電気信号に応じて、少なくとも一つの光信号を生成する。しかし、光モジュール101は、少なくとも一つの光信号に応じて、隣り合うチャネルで伝達される複数の電気信号を生成するものでもよい(第1実施形態の第2構成例)。次に、第1実施形態の第2構成例の詳細について説明する。なお、第1実施形態の第2構成例において、第1実施形態の第1構成例と同様の構成及び効果についての説明は、上述の説明を援用することで省略する。
第1実施形態の第2構成例において、図1,2に示す例では、光モジュール101は、4つの光信号を、4つの隣り合うチャネルCh1,Ch2,Ch3,Ch4で伝達される4つの単相(シングルエンド)の電気信号に変換して生成する。4つの単相の電気信号は、それぞれ、ポートP1,P2,P3,P4から出力され、4つの光信号は、それぞれ、ポートP5,P6,P7,P8から入力される。
光半導体装置100は、少なくとも一つの光信号に応じて、隣り合う複数のチャネルで伝達される複数の電気信号を生成する電気信号生成回路を有する。電気信号生成回路は、例えば、集積基板上に形成された回路であり、少なくとも一つの光信号を複数の電気信号に変換する電気信号変換回路である。電気信号変換回路は、例えば、複数の光信号のそれぞれに対して設けられる複数のハイブリッドミキサおよび複数の受光素子を有し、それぞれに対応する光信号を光電変換して、複数の電気信号を出力する。
第1実施形態の第2構成例では、光半導体素子170は、少なくとも一つの光信号を少なくとも一つの信号に変換して出力する素子であり、例えば、少なくとも一つの光信号を光電変換して複数の電気信号を出力する光電変換素子である。図2に示す例では、光半導体素子170は、複数のポートP5,P6,P7,P8から入力された4つの光信号を光電変換して半導体増幅装置70に供給する。
第1実施形態の第2構成例では、半導体増幅装置70は、光半導体素子170により変換された複数の信号を増幅して複数の第2電気信号を生成する装置であり、例えば、光半導体素子170から出力される電流信号を電圧信号に変換するトランスインピーダンスアンプである。図2に示す例では、半導体増幅装置70は、増幅された複数の電気信号をパッド71,72,73,74から出力する。
半導体増幅装置70は、光半導体素子170により変換された複数の電気信号を、パッド71,72,73,74への入力に適した強度に増幅できるので、それらのパッドと光半導体素子170との間で伝送される信号のノイズに対する耐性が向上する。
このように、第1実施形態の第2構成例では、パッド71,72,73,74は、電気信号が出力される信号電極であり、ポートP5,P6,P7,P8は、光信号が入力される光入射口である。光半導体装置100は、ポートP5,P6,P7,P8のそれぞれで受けた4つの光信号に応じて、パッド71~74から出力される互いに独立した4つの電気信号を生成する。複数の端子11,12,13,14は、互いに独立した電気信号が出力されるポートである。
第1実施形態の第2構成例では、例えば、パッド71からボンディングワイヤ61に入力された第1電気信号に応じて、隣り合うチャネルCh1,Ch2のボンディングワイヤ61,62間のクロストークによって線路端26に生じた信号を第1干渉信号とする。第1干渉信号を線路端26に生じさせた後に伝送線路31を介して線路端21に伝達された第1電気信号に応じて、端子11,12間のクロストークによって線路端22に生じた信号を第2干渉信号とする。線路端21に一端が接続される端子11は、線路端22に一端が接続される端子12に近接するので、第1電気信号が線路端21に伝達されることで、端子11,12間のクロストークによる第2干渉信号が線路端22に生じる。このとき、第1干渉信号が、伝送線路32を介して線路端22に伝達されたとき、線路端22に生じた第2干渉信号によって低減されるように、線路端21と線路端25との間の伝送線路31の電気長と線路端22と線路端26との間の伝送線路32の電気長とを相違させる。これにより、伝送線路32を介して線路端22に伝達された第1干渉信号と線路端22に生じた第2干渉信号との強め合いが抑制されるので、隣り合うチャネルCh1,Ch2間のクロストークを抑制できる。同様の考えを、他の隣り合うチャネル間に適用することで、当該他の隣り合うチャネル間のクロストークを抑制できる。
第1実施形態の第2構成例では、例えば、隣り合うチャネルCh1,Ch2において、第1干渉信号が伝送線路32を介して線路端22に伝達されたとき、線路端22に伝達された第1干渉信号の電圧が線路端22に生じた第2干渉信号の電圧と反対の極性であってもよい。これにより、第1干渉信号と第2干渉信号は線路端22で打ち消し合うので、隣り合うチャネルCh1,Ch2間のクロストークを抑制できる。さらに、線路端22に伝達された第1干渉信号の位相が線路端22に生じた第2干渉信号の位相に対して180°異なっても、そのようなクロストークを抑制できる。同様の考えを、他の隣り合うチャネル間に適用することで、当該他の隣り合うチャネル間のクロストークを抑制できる。
[第2実施形態の詳細]
図3は、第2実施形態における光モジュールのZ軸方向の負側からの視点で示す底面図である。第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成及び効果についての説明は、上述の説明を援用することで省略する。第2実施形態も、第1実施形態と同様に、光モジュール102は、隣り合うチャネルで伝達される複数の電気信号に応じて、少なくとも一つの光信号を生成するものでも、少なくとも一つの光信号に応じて、隣り合うチャネルで伝達される複数の電気信号を生成するものでもよい。
図3は、第2実施形態における光モジュールのZ軸方向の負側からの視点で示す底面図である。第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成及び効果についての説明は、上述の説明を援用することで省略する。第2実施形態も、第1実施形態と同様に、光モジュール102は、隣り合うチャネルで伝達される複数の電気信号に応じて、少なくとも一つの光信号を生成するものでも、少なくとも一つの光信号に応じて、隣り合うチャネルで伝達される複数の電気信号を生成するものでもよい。
第1実施形態における光モジュール101では、複数の電気信号のそれぞれが単相(シングルエンド)の電気信号である。これに対し、第2実施形態における光モジュール102では、複数の電気信号のそれぞれが一対の差動の電気信号である。第2実施形態も、第1実施形態と同様の考えの適用により、隣り合うチャネル間のクロストークを抑制できる。
パッド71~75は、それぞれ、パッド対の一例である。端子11~14は、それぞれ、端子対の一例である。線路端21~24は、それぞれ、外端対の一例である。線路端25~28は、それぞれ、内端対の一例である。線路41~44は、それぞれ、外端対を内端対に接続する線路対の一例である。
また、複数の伝送線路31,32,33,34は、差動信号を伝える伝送線路なので、複数の電気信号を、いずれも、差動信号とすることができる。よって、それらの電気信号のノイズに対する耐性が向上する。
[第3実施形態の詳細]
図4は、第3実施形態における光モジュールのZ軸方向の負側からの視点で示す底面図である。第3実施形態において、上述の実施形態と同様の構成及び効果についての説明は、上述の説明を援用することで省略する。第3実施形態も、上述の実施形態と同様に、光モジュール102は、隣り合うチャネルで伝達される複数の電気信号に応じて、少なくとも一つの光信号を生成するものでも、少なくとも一つの光信号に応じて、隣り合うチャネルで伝達される複数の電気信号を生成するものでもよい。
図4は、第3実施形態における光モジュールのZ軸方向の負側からの視点で示す底面図である。第3実施形態において、上述の実施形態と同様の構成及び効果についての説明は、上述の説明を援用することで省略する。第3実施形態も、上述の実施形態と同様に、光モジュール102は、隣り合うチャネルで伝達される複数の電気信号に応じて、少なくとも一つの光信号を生成するものでも、少なくとも一つの光信号に応じて、隣り合うチャネルで伝達される複数の電気信号を生成するものでもよい。
第3実施形態における光モジュール103は、セラミック91を更に備える点で、第1及び第2実施形態と異なる。セラミック91は、例えば、線路43,44に対して接地パターン50が存在する側とは反対側に存在する。
光モジュール103では、チャネルCh1における線路端21から線路端25までの物理長L1は、チャネルCh4における線路端24から線路端28までの物理長L4と等しい。また、光モジュール103では、チャネルCh2における線路端22から線路端26までの物理長L2は、チャネルCh3における線路端23から線路端27までの物理長L3と等しい。チャネルCh3の伝送線路33の線路43は、セラミック91で覆われているが、チャネルCh2の伝送線路32の線路42は、セラミック91で覆われていない。これにより、物理長L2が物理長L3と等しくても、チャネルCh2,Ch3間のクロストークが抑制されるように、一の線路端(例えば、線路端27)で第1干渉信号と第2干渉信号との間に位相差をつけることができる。
[第4実施形態の詳細]
図5は、第4実施形態における光モジュールのZ軸方向の負側からの視点で示す底面図である。第4実施形態において、上述の実施形態と同様の構成及び効果についての説明は、上述の説明を援用することで省略する。第4実施形態も、上述の実施形態と同様に、光モジュール102は、隣り合うチャネルで伝達される複数の電気信号に応じて、少なくとも一つの光信号を生成するものでも、少なくとも一つの光信号に応じて、隣り合うチャネルで伝達される複数の電気信号を生成するものでもよい。
図5は、第4実施形態における光モジュールのZ軸方向の負側からの視点で示す底面図である。第4実施形態において、上述の実施形態と同様の構成及び効果についての説明は、上述の説明を援用することで省略する。第4実施形態も、上述の実施形態と同様に、光モジュール102は、隣り合うチャネルで伝達される複数の電気信号に応じて、少なくとも一つの光信号を生成するものでも、少なくとも一つの光信号に応じて、隣り合うチャネルで伝達される複数の電気信号を生成するものでもよい。
第4実施形態における光モジュール104では、線路端25,26は、線路端21,22が並ぶ方向と平行なY軸方向に並んでいる。また、線路端25,26は、線路端22を通りY軸方向に直交するX軸方向の仮想直線に対して、線路端21の位置する側とは反対側に位置する。これにより、伝送線路31の物理長と伝送線路32の物理長との差が大きくなるので、チャネルCh1,Ch2間のクロストークが抑制されるように、一の線路端(例えば、線路端26)で第1干渉信号と第2干渉信号との間に位相差をつけることができる。複数の端子11,12,13,14と半導体増幅装置70とをY軸方向にずらすことにより、全ての伝送線路31,32,33,34間の物理長の差が大きくなる。よって、全てのチャネル間のクロストークが抑制されるように各線路端での干渉信号間の位相差を異ならせることができる。
[クロストークの測定]
次に、本実施形態の光モジュールにおいて、隣り合うチャネル間に発生するクロストークについて測定した結果の一例を示す。
次に、本実施形態の光モジュールにおいて、隣り合うチャネル間に発生するクロストークについて測定した結果の一例を示す。
図6は、図3に示す第2実施形態の光モジュール102において、チャネルCh1からチャネルCh2への遠端クロストークの測定結果の一例を示す図である。図7は、図3に示す第2実施形態の光モジュール102において、チャネルCh3からチャネルCh2への遠端クロストークの測定結果の一例を示す図である。
図6,7の測定時において、チャネルCh1における線路端21から線路端25までの電気長L1は、チャネルCh4における線路端24から線路端28までの電気長L4と等しい。また、チャネルCh2における線路端22から線路端26までの電気長L2は、チャネルCh3における線路端23から線路端27までの電気長L3と等しい。電気長L1,L4は、電気長L2,L3よりも長い。
図6,7に示す遠端クロストークは、ポートP6(パッド176)に接続したネットワークアナライザによって測定されたデータである。図6に示すチャネルCh1からチャネルCh2への遠端クロストークは、ポートP1とポートP6との間のディファレンシャルモード挿入損失Sdd21によって見積もられたデータである。図7に示すチャネルCh3からチャネルCh2への遠端クロストークは、ポートP3とポートP6との間のディファレンシャルモード挿入損失Sdd21によって見積もられたデータである。
図6,7によれば、電気長が等しいチャネル間(チャネルCh3からチャネルCh2へ)の遠端クロストークは、電気長が異なるチャネル間(チャネルCh1からチャネルCh2へ)の遠端クロストークよりも大きくなる。
図8は、図3に示す第2実施形態の光モジュール102のサンプルを用いて、チャネル間の近端クロストークを測定した結果の一例と、図9に示すTDR測定用のサンプルを用いて、各ポートの時間領域反射(TDR)を測定した結果の一例とを示す図である。図9に示すサンプル102Aは、図3に示す第2実施形態の光モジュール102から、ボンディングワイヤ61,62,63,64および光半導体装置100を取り外したものである。サンプル102Aを用いることで、ポートP1等から入力した電気信号は、ボンディングワイヤ手前の線路端で全反射する。図6,7の場合と同様に、サンプル102Aでは、電気長L1(=L4)は、電気長L2(=L3)よりも長い。
図8は、周波数50GHzの電気信号が伝送線路を伝達するときに、ポートP1からポートP2への近端クロストーク、ポートP2からポートP3への近端クロストーク、ポートP3からポートP4への近端クロストークを時間領域に変換した結果を示す。図8に示されるように、隣り合うチャネル間の近端クロストークは、パッケージ80に入力する端子部(第1クロストーク箇所)と、複数の伝送線路と光半導体装置100との間のボンディングワイヤ部(第2クロストーク箇所)とで起こっている。
TDRは、ポートP1からポートP1へのSパラメータおよびポートP2からポートP2へのSパラメータをフーリエ変換して求められ、ステップ波を入射した場合の反射波の時間から、反射位置が見積もられる。同様に、ポートP1からポートP2へのSパラメータをフーリエ変換して、ポートP1にステップ波を入射した場合、ポートP2に生じる電圧の時間から、クロストークする位置が見積もられる。入射したステップ波は、ピークツーピークが1ボルトの差動電圧である。
図9のサンプル102Aでは、ボンディングワイヤ以降の回路が無いので、信号は、ボンディングワイヤ手前の線路端で全反射する。図8によれば、チャネルCh1,Ch4の伝送線路31,34を信号が伝達する時間と、チャネルCh2,Ch3の伝送線路32,33を信号が伝達する時間との差Δtは、8psと見積もられる(TDRは往復の差であるので、片道の差は、TDRの半分である)。
図6,7,8の測定時、伝送線路31の電気長L1と伝送線路32の電気長L2との差ΔLは、伝送線路を伝達する電気信号の波長をλとすると、周波数50GHzの電気信号において約0.4λに相当する。伝送線路に接する誘電体90の比誘電率が約9の場合、伝送線路を伝達する電気信号の速度は、約1.0×108[m/s]である。このとき、周波数50GHzの電気信号の波長λは、約2mmとなり、伝送線路31の物理長と伝送線路32の物理長との差は約0.8mmである。
[クロストークについての考察その1]
周波数fの電気信号がポートP1から入力された場合、ポートP1からポートP6に電磁的結合により生ずる電圧(チャネルCh1からチャネルCh2への遠端クロストーク)を、V16(f)とする。第1クロストーク箇所で起こるクロストークの係数および第2クロストーク箇所で起こるクロストークの係数を、C(f)とする(簡略化のため同じ係数とする)。チャネルCh1の伝送線路31とチャネルCh2の伝送線路32との経路差により生ずる時間差を、Δtとする。このとき、以下の関係式が成立する。
Δt=8psの場合、f=0[Hz]においてcos(πfΔt)=1となり、f=62.5[GHz]においてcos(πfΔt)=cos(0.5π)=0となる。したがって、V16(f)は、周波数fが0[Hz]から62.5[GHz]に高くなるほど、漸減する。
周波数fの電気信号がポートP1から入力された場合、ポートP1からポートP6に電磁的結合により生ずる電圧(チャネルCh1からチャネルCh2への遠端クロストーク)を、V16(f)とする。第1クロストーク箇所で起こるクロストークの係数および第2クロストーク箇所で起こるクロストークの係数を、C(f)とする(簡略化のため同じ係数とする)。チャネルCh1の伝送線路31とチャネルCh2の伝送線路32との経路差により生ずる時間差を、Δtとする。このとき、以下の関係式が成立する。
一方、周波数fの電気信号がポートP3に入力された場合、ポートP3からポートP6に電磁的結合により生ずる電圧(チャネルCh3からチャネルCh2への遠端クロストーク)を、V36(f)とする。V36(f)は、上記のV16(f)の関係式において、Δt=0とすればよいので、以下の関係式が成立する。
したがって、電気長が異なるチャネル間(チャネルCh1からチャネルCh2へ)の遠端クロストークは、電気長が等しいチャネル間(チャネルCh3からチャネルCh2へ)の遠端クロストークに比べて、小さくなるといえる。
また、第1実施形態(図2)および第2実施形態(図3)では、物理長も電気長もチャネルCh2とチャネルCh3とで等しくしている。しかしながら、第3実施形態(図4)のように、伝送線路32を覆わずに伝送線路33を覆うセラミック91を設けることにより、電気長をチャネルCh2とチャネルCh3とで相違させることができる。その結果、一の線路端で干渉信号間に位相差がつけられるので、物理長が等しいチャネルCh2,Ch3間のクロストークを低減できる。
また、パッケージ80の壁(誘電体)のうち、伝送線路32に近接する壁部分よりも、伝送線路33に近接する壁部分を厚くすることにより、電気長をチャネルCh2とチャネルCh3とで相違させることができる。その結果、一の線路端で干渉信号間に位相差がつけられるので、物理長が等しいチャネルCh2,Ch3間のクロストークを低減できる。
なお、チャネルCh1,Ch2の信号とチャネルCh3,Ch4の信号とが互いに直交する偏波を持つ光で搬送される場合、チャネルCh1,Ch2の信号とチャネルCh3,Ch4の信号とは、互いに独立している。よって、チャネルCh1,Ch2間のスキューがチャネルCh3,Ch4間のスキューと異なっても問題にならない場合、それらのスキューは存在してもよい。また、チャネルCh1の信号とチャネルCh2の信号が同じ偏波の光で搬送される場合、光の角周波数をωpとすると、それぞれのチャネルの偏波は、cos(ωpt)とsin(ωpt)との互いに直交する成分を有する。よって、チャネルCh1の信号とチャネルCh2の信号とを独立に取り出すことでき、チャネルCh1,Ch2間のスキューは存在してもよい。波長多重等の他の方法でも、各チャネルの信号は、互いに直交する何らかの成分に載せられるので、独立に取り出すことができ、各チャネル間のスキューは存在してもよい。ただし、スキューが無いほうが、同一のクロックにより信号を抽出できるので、有利な場合がある。
[クロストークについての考察その2]
隣り合うチャネルにおいて、一方のチャネルに周波数fの電気信号が入力された場合、一方のチャネルから他方のチャネルへの遠端クロストークFEXTは、以下の式
で表すことができる。
隣り合うチャネルにおいて、一方のチャネルに周波数fの電気信号が入力された場合、一方のチャネルから他方のチャネルへの遠端クロストークFEXTは、以下の式
ここで、
C1:第1クロストーク箇所でのクロストークによりVictim側(被害側)のチャネルに生じる電圧
C2:第2クロストーク箇所でのクロストークによりVictim側(被害側)のチャネルに生じる電圧
L:第1クロストーク箇所と第2クロストーク箇所との間のAggressor側(加害側)の伝送線路の電気長
L+ΔL:第1クロストーク箇所と第2クロストーク箇所との間のVictim側(被害側)の伝送線路の電気長
λ:周波数fの電気信号の波長
である。
C1:第1クロストーク箇所でのクロストークによりVictim側(被害側)のチャネルに生じる電圧
C2:第2クロストーク箇所でのクロストークによりVictim側(被害側)のチャネルに生じる電圧
L:第1クロストーク箇所と第2クロストーク箇所との間のAggressor側(加害側)の伝送線路の電気長
L+ΔL:第1クロストーク箇所と第2クロストーク箇所との間のVictim側(被害側)の伝送線路の電気長
λ:周波数fの電気信号の波長
である。
この式から、係数Cを小さくすることで、一方のチャネルから他方のチャネルへの遠端クロストークを小さくできる。
図10は、隣り合うチャネル間の電気長の差の絶対値(|ΔL|)と、2つのクロストーク箇所で干渉がない状態のクロストークと干渉がある状態のクロストークとの差(ΔX-talk)との関係を例示する図である。図11は、2つのクロストーク箇所で発生する2つの干渉信号の電圧の比(C2/C1)と、差(ΔX-talk)との関係を例示する図である。ΔX-talkは、遠端クロストークFEXTを表す上記の式の係数Cに対応する。具体的には、ΔX-talkとは、"ΔL=0"と"C1=0かつC2=0"とのいずれかの場合(2つのクロストーク箇所の干渉がない状態)のクロストークと、"ΔL≠0かつC1≠0かつC2≠0"の場合(2つのクロストーク箇所の干渉がある状態)のクロストークとの差を表す。
C1,C2を調整する方法には、例えば、隣り合うチャネルの線路間に挟まれる接地配線(例えば、接地パターン50に接地されるワイヤボンディング)の本数を調整する、リードピンを樹脂で埋める、リードピンの下に電波吸収体を敷くなどの方法がある。
図10および図11において、ΔX-talkが約-10dB以下のときを、クロストークが抑制したと判定する基準とすると、|ΔL|は0.4λ以上0.6λ以下で、かつ、(C2/C1)は0.5以上2以下であれば、隣り合うチャネル間のクロストークは抑制される。伝送線路に接する誘電体90の比誘電率が約9の場合、伝送線路を伝達する電気信号の速度は、約1.0×108[m/s]である。このとき、50GHzの電気信号の波長λは、約2mmとなるので、ΔLを0.8mm以上1.2mm以下とすることで、隣り合うチャネル間のクロストークは抑制される。
したがって、例えば、隣り合うチャネルに入力される第1電気信号および第2電気信号がボーレートPボー(Pは25ギガ以上)で変調された信号とする。この場合、隣り合うチャネルにおいて、一方の伝送線路の第1電気長と他方の伝送線路の第2電気長との差の絶対値(|ΔL|)は、第1電気信号および第2電気信号に含まれる周波数(3/4×P)ヘルツの電気信号の波長λの0.4倍以上0.6倍以下であれば、隣り合うチャネル間のクロストークを抑制できる。
また、
ボーレートPボーで変調された信号の基本周波数:fp(=P[Hz])
基準とする周波数:fa(=3/4×fp)
伝搬時間差:|Δta|
とする。このとき、「0.4×λ≦|ΔL|≦0.6×λ」を「(0.4/fa)≦|Δta|≦(0.6/fa)」と変形できる。ここで、|Δta|=0.5/fとすると、
(0.4/fa)≦(0.5/f)≦(0.6/fa)
↓
(fa/0.6)≦(f/0.5)≦(fa/0.4)
↓
((15/24)×fp)≦f≦((15/16)×fp)
↓
(0.625×fp)≦f≦(0.9375×fp)
と順次変形できる。
ボーレートPボーで変調された信号の基本周波数:fp(=P[Hz])
基準とする周波数:fa(=3/4×fp)
伝搬時間差:|Δta|
とする。このとき、「0.4×λ≦|ΔL|≦0.6×λ」を「(0.4/fa)≦|Δta|≦(0.6/fa)」と変形できる。ここで、|Δta|=0.5/fとすると、
(0.4/fa)≦(0.5/f)≦(0.6/fa)
↓
(fa/0.6)≦(f/0.5)≦(fa/0.4)
↓
((15/24)×fp)≦f≦((15/16)×fp)
↓
(0.625×fp)≦f≦(0.9375×fp)
と順次変形できる。
したがって、例えば、隣り合うチャネルに入力される第1電気信号および第2電気信号がボーレートPボー(Pは25ギガ以上)で変調された信号とする。この場合、隣り合うチャネルにおいて、一方の伝送線路の第1電気長と他方の伝送線路の第2電気長との差の絶対値(|ΔL|)は、第1電気信号および第2電気信号に含まれる(0.625×P)ヘルツ以上0.9375×Pヘルツ以下の範囲内の特定の周波数の電気信号の半端長と等しければ、隣り合うチャネル間のクロストークを抑制できる。
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が可能である。
11,12,13,14、15,16,17,18,19 端子
21,22,23,24,25,26,27,28 線路端
31,32,33,34 伝送線路
41,42,43,44 線路
50 接地パターン
51 接地用パッド
61,62,63,64,65 ボンディングワイヤ
70 半導体増幅装置
71,72,73,74,75,76 パッド
80 パッケージ
90 誘電体
91 セラミック
100 光半導体装置
101,102,103,104 光モジュール
102A サンプル
161,162,163,164,165 ボンディングワイヤ
170 光半導体素子
171,172,173,174,175,176,177,178,179 パッド
200 基板
P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7,P8 ポート
Ch1,Ch2,Ch3,Ch4 チャネル
21,22,23,24,25,26,27,28 線路端
31,32,33,34 伝送線路
41,42,43,44 線路
50 接地パターン
51 接地用パッド
61,62,63,64,65 ボンディングワイヤ
70 半導体増幅装置
71,72,73,74,75,76 パッド
80 パッケージ
90 誘電体
91 セラミック
100 光半導体装置
101,102,103,104 光モジュール
102A サンプル
161,162,163,164,165 ボンディングワイヤ
170 光半導体素子
171,172,173,174,175,176,177,178,179 パッド
200 基板
P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7,P8 ポート
Ch1,Ch2,Ch3,Ch4 チャネル
Claims (13)
- 第1電気信号および第2電気信号に応じて光信号を生成する光モジュールであって、
互いに近接して配置された第1パッドおよび第2パッドを有し、前記第1パッドで受けた前記第1電気信号と前記第2パッドで受けた前記第2電気信号とに応じて前記光信号を生成する光半導体装置と、
内部に前記光半導体装置が載置され、外部に面して互いに近接して並置された第1端子および第2端子と、前記第1端子と前記光半導体装置との間に設けられた第1伝送線路と、前記第2端子と前記光半導体装置との間に設けられた第2伝送線路と、を有するパッケージと、を備え、
前記第1伝送線路は、前記第1端子と電気的に接続される第1外端と、前記第1パッドと第1ボンディングワイヤを介して電気的に接続される第1内端と、前記第1外端を前記第1内端に接続する第1線路と、を有し、
前記第2伝送線路は、前記第2端子と電気的に接続される第2外端と、前記第2パッドと第2ボンディングワイヤを介して電気的に接続される第2内端と、前記第2外端を前記第2内端に接続する第2線路と、を有し、
前記第1端子に入力された前記第1電気信号に応じて、前記第1端子と前記第2端子との間の電磁界結合によって前記第2外端に生じた信号を第1干渉信号とし、前記第1干渉信号を前記第2外端に生じさせた直後に前記第1伝送線路を介して前記第1内端に伝達された前記第1電気信号に応じて、前記第1ボンディングワイヤと前記第2ボンディングワイヤとの間の電磁界結合によって前記第2内端に生じた信号を第2干渉信号とするとき、
前記第1干渉信号は、前記第2伝送線路を介して前記第2内端に伝達されたとき、前記第2干渉信号によって低減される、光モジュール。 - 前記第1干渉信号は、前記第2伝送線路を介して前記第2内端に伝達されたとき、前記第2干渉信号の電圧と反対の極性の電圧を有する、請求項1に記載の光モジュール。
- 光信号に応じて第1電気信号および第2電気信号を生成する光モジュールであって、
互いに近接して配置された第1パッドおよび第2パッドを有し、前記光信号に応じて、前記第1パッドから出力される前記第1電気信号と前記第2パッドから出力される前記第2電気信号を生成する光半導体装置と、
内部に前記光半導体装置が載置され、外部に面して互いに近接して並置された第1端子および第2端子と、前記第1端子と前記光半導体装置との間に設けられた第1伝送線路と、前記第2端子と前記光半導体装置との間に設けられた第2伝送線路と、を有するパッケージと、を備え、
前記第1伝送線路は、前記第1端子の一端と電気的に接続される第1外端と、前記第1パッドと第1ボンディングワイヤを介して電気的に接続される第1内端と、前記第1外端を前記第1内端に接続する第1線路と、を有し、
前記第2伝送線路は、前記第2端子の一端と電気的に接続される第2外端と、前記第2パッドと第2ボンディングワイヤを介して電気的に接続される第2内端と、前記第2外端を前記第2内端に接続する第2線路と、を有し、
前記第1パッドから前記第1ボンディングワイヤに入力された前記第1電気信号に応じて、前記第1ボンディングワイヤと前記第2ボンディングワイヤとの間の電磁界結合によって前記第2内端に生じた信号を第1干渉信号とし、前記第1干渉信号を前記第2内端に生じさせた直後に前記第1伝送線路を介して前記第1外端に伝達された前記第1電気信号に応じて、前記第1端子と前記第2端子との間の電磁界結合によって前記第2外端に生じた信号を第2干渉信号とするとき、
前記第1干渉信号は、前記第2伝送線路を介して前記第2外端に伝達されたとき、前記第2干渉信号によって低減される、光モジュール。 - 前記第1干渉信号は、前記第2伝送線路を介して前記第2外端に伝達されたとき、前記第2干渉信号の電圧と反対の極性の電圧を有する、請求項3に記載の光モジュール。
- 前記第1電気信号および前記第2電気信号は、ボーレートPボー(Pは25ギガ以上)で変調された信号であり、
前記第1線路の第1電気長と、前記第2線路の第2電気長との差の絶対値は、前記第1電気信号および前記第2電気信号に含まれる周波数(3/4×P)ヘルツの電気信号の波長の0.4倍以上0.6倍以下である、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光モジュール。 - 前記第1電気信号および前記第2電気信号は、ボーレートPボー(Pは25ギガ以上)で変調された信号であり、
前記第1線路の第1電気長と、前記第2線路の第2電気長との差の絶対値は、前記第1電気信号および前記第2電気信号に含まれる(0.625×P)ヘルツ以上0.9375×Pヘルツ以下の範囲内の特定の周波数の電気信号の半波長と等しい、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の光モジュール。 - 前記第1線路は、接地パターンに近接し、
前記第2線路は、接地パターンに近接する、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の光モジュール。 - 前記第1線路は、マイクロストリップ線路を形成し、
前記第2線路は、マイクロストリップ線路を形成する、請求項7に記載の光モジュール。 - 前記第1線路の第1物理長は、前記第2線路の第2物理長と等しく、
前記第1伝送線路および前記第2伝送線路のうちの一方は、セラミックで覆われた、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の光モジュール。 - 前記第1内端及び前記第2内端は、平面視したときに、前記第1外端及び前記第2外端が並ぶ方向と平行な第1方向に並び、前記第2外端を通り前記第1方向に直交する仮想直線に対して前記第1外端の位置する側とは反対側に位置する、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の光モジュール。
- 差動電気信号である第1電気信号および第2電気信号に応じて光信号を生成する光モジュールであって、
互いに近接して配置された第1パッド対および第2パッド対を有し、前記第1パッド対で受けた前記第1電気信号と前記第2パッド対で受けた前記第2電気信号とに応じて前記光信号を生成する光半導体装置と、
内部に前記光半導体装置が載置され、外部に面して互いに近接して並置された第1端子対および第2端子対と、前記第1端子対と前記光半導体装置との間に設けられた第1伝送線路と、前記第2端子対と前記光半導体装置との間に設けられた第2伝送線路と、を有するパッケージと、を備え、
前記第1伝送線路は、前記第1端子対のそれぞれと電気的に接続される第1外端対と、前記第1パッド対のそれぞれと第1ボンディングワイヤ対を介して電気的に接続される第1内端対と、前記第1外端対を前記第1内端対に接続する第1線路対と、を有し、
前記第2伝送線路は、前記第2端子対のそれぞれと電気的に接続される第2外端対と、前記第2パッド対のそれぞれと第2ボンディングワイヤ対を介して電気的に接続される第2内端対と、前記第2外端対を前記第2内端対に接続する第2線路対と、を有し、
前記第1端子対に入力された前記第1電気信号に応じて、前記第1端子対と前記第2端子対との間の電磁界結合によって前記第2外端対に生じた信号を第1干渉信号とし、前記第1干渉信号を前記第2外端対に生じさせた直後に前記第1伝送線路を介して前記第1内端対に伝達された前記第1電気信号に応じて、前記第1ボンディングワイヤ対と前記第2ボンディングワイヤ対との間の電磁界結合によって前記第2内端対に生じた信号を第2干渉信号とするとき、
前記第1干渉信号は、前記第2伝送線路を介して前記第2内端対に伝達されたとき、前記第2干渉信号によって低減される、光モジュール。 - 前記光半導体装置は、前記第1電気信号および前記第2電気信号を増幅する半導体増幅装置と、前記半導体増幅装置により増幅された前記第1電気信号および前記第2電気信号を前記光信号に変換する光半導体素子とを有する、請求項1又は請求項2に記載の光モジュール。
- 前記光半導体装置は、前記光信号を少なくとも一つの信号に変換する光半導体素子と、前記光半導体素子により変換された前記信号を増幅して前記第1電気信号および前記第2電気信号を生成する半導体増幅装置とを有する、請求項3又は請求項4に記載の光モジュール。
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