JP2022143857A - 整水システム及びそれに用いられる添加ユニット - Google Patents

整水システム及びそれに用いられる添加ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】腸粘膜の改善に寄与する電解水を生成することで、使用者の健康状態を改善することができ、利便性の高い整水システム及びそれに用いられる添加ユニットを提供する。【解決手段】給水管に流入する水W1に適用される整水システムSであって、水W1を電気分解して電解水W2を生成する電解ユニット1と、電解水W2に抗酸化物質の溶液Xを添加する添加ユニット2と、を備え、添加ユニット2は、溶液Xが収容された収容部Aと、溶液Xを収容部Aの流出口pから給水管に搬送する搬送手段Bと、を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、水に化学物質を添加する整水器に関するものである。
従来から、主に健康状態の改善のために、一般家庭等に整水器が導入されてきた。
整水器とは、水をフィルターにより濾過することで不純物を除去した後、この水を電気分解することで、健康状態の改善に寄与する特有の性質を持つ、電解水(アルカリイオン水)を生成することができる機器である。
上記した電解水は、胃もたれや胃の不快感を和らげる他、胃腸の働きを助け、便通を良好にする効果が認められている。
また、電解水は、ミネラル類が原水よりも多く含まれ、抽出力にも優れているため、飲用だけではなく、料理に用いることで、素材の持ち味を引き出すことができる。
このような電解水を生成する整水器に関する発明として、特許文献1には、流量センサ等によりカルシウムの添加量を調整し、カルシウムの節約を図ることを目的とした整水器に関する発明が記載されている。
また、特許文献2には、流量センサ等により、処理されるミネラル調整水のミネラル濃度を一定に保ち、且つカルシウムのほかマグネシウムも付加したミネラル調整水を得るための整水器に関する発明が記載されている。
また、特許文献3には、流量センサ等により、濾材から処理水に溶解する銀イオンの濃度を調整する整水器に関する発明が記載されている。
特開平9-327692号公報 特開平11-277079号公報 特開2004-267819号公報
しかし、このような整水器により生成される電解水は、上記したように腸内環境の改善効果が認められているものの、そのメカニズムについては未だ不明確な点が多く、その解明に向けて研究が進められている。
ところで、近年の研究で、腸内細菌叢が、腸と脳との間の双方向コミュニケーションに関与していること、また、このことから、腸内環境が、アルツハイマー型認知症の発症の有無に大きく関係していることが分かってきている。
詳述すれば、アルツハイマー型認知症に繋がる脳障害のメカニズムは、ディスバイオシス(腸内フローラの異常)等の、腸-脳枢軸の障害から始まるもので、腸上皮バリアの透過性が高まると、様々な細菌・ウイルスや神経活性物質が脳内に侵入し、脳神経炎症を促進する、という研究結果が明らかにされている。
そして、アルツハイマー型認知症の発症の原因として、この数十年間に亘って支配的だったアミロイドカスケート説に代わって、近年では、上記のような炎症説が有力となっている。
ここで、本発明の発明者は、上記の研究結果から着想を得て、腸上皮バリアの透過性を低下させる、即ち、腸粘膜を保護すれば、上記した脳神経炎症を抑えられ、アルツハイマー型認知症の発症を予防できるのではないか、と考えた。
そして、本発明の発明者は、容易に習慣化して摂取することが可能な、上記した電解水でもって腸粘膜を保護することができれば、誰しもが一切の苦労を要せず、アルツハイマー型認知症の発症を無意識的に予防できるのではないか、と考えた。
本発明は上記のような実状に鑑みてなされたものであり、腸粘膜の改善に寄与する電解水を生成することで、使用者の健康状態を改善することができ、利便性の高い整水システム及びそれに用いられる添加ユニットを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、給水管に流入する水に適用される整水システムであって、
前記水を電気分解して電解水を生成する電解ユニットと、前記電解水に抗酸化物質の溶液を添加する添加ユニットと、を備え、
前記添加ユニットは、前記溶液が収容された収容部と、前記溶液を、前記収容部の流出口から前記給水管に搬送する搬送手段と、を有する。
本発明によれば、搬送手段により電解水に抗酸化物質の溶液(以下、単に溶液と称する)が添加されることで、使用者は、溶液が添加された電解水を、蛇口から流出する通常の水道水や天然水と同様の感覚で摂取することができる。
そして、抗酸化物質は、過剰な活性酸素の発生やその働きの抑制、活性酸素の消去といった働きをするため、本発明により生成された電解水は、これを摂取した使用者のディスバイオシスを改善し、腸粘膜を保護することとなる。
これにより、脳神経炎症を抑えられ、アルツハイマー型認知症の発症を無意識的に予防することが可能となる。
本発明の好ましい形態では、前記搬送手段は、前記流出口と前記給水管とを連通する流路部と、前記流路部に介装され、前記溶液の吸引及び吐出を行うポンプ装置と、前記ポンプ装置を駆動制御する制御手段と、を含む。
このような構成とすることで、溶液を、ポンプ装置の駆動制御により、所望の量添加することができ、添加量の過少による腸粘膜保護効果の希薄化、添加量の過剰による身体への悪影響の発生といった事態を抑制することができる。
本発明の好ましい形態では、前記添加ユニットは、前記電解水の流量を検知する流量センサを有し、前記制御手段は、前記流量センサにより検知された前記流量に基づいて、前記ポンプ装置を駆動制御する。
このような構成とすることで、流量に基づいて、自動で溶液の添加量を調整し、例えば、流量に応じた一定量の溶液を電解水に添加することができ、本整水システムの利便性が向上する。
本発明の好ましい形態では、前記ポンプ装置は、ダイヤフラムが設けられたピエゾマイクロポンプであり、前記制御手段は、前記流量をパルス信号に変換し、前記パルス信号に基づいて、前記ポンプ装置を駆動制御する。
このような構成とすることで、添加ユニット自体を小型化、軽量化することができ、添加ユニットの利便性が向上する。
本発明の好ましい形態では、前記流出口は、下方に向かって開口する小孔として構成され、前記収容部には、その内部と外部とを連通する通気孔が設けられ、前記流出口と前記ポンプ装置とを連通させる前記流路部の内部は、密閉空間として構成されている。
このような構成とすることで、収容部の内部が、通気孔により大気圧と略同圧となり、内部の溶液を、重力によって自然に下方の流出口に導き、小孔となされた流出口より、溶液を少量ずつ滴下させることができる。
そして、これに加え、流出口とポンプ装置とを連通させる流路部の内部が、密閉空間として構成されていることで、溶液の自然な滴下を抑制し、ポンプ装置の吸引動作に伴って、溶液を滴下させる態様とすることができる。
これにより、収容部内部の溶液を自然にほぼ使い切ることができると共に、ポンプ装置が小さい吸引力で動作しても、スムーズに電解水への添加を行うことができ、本整水システムの利便性、省電力化の向上に寄与する。
本発明の好ましい形態では、前記収容部には、前記通気孔を閉塞するフィルターシールが設けられている。
このような構成とすることで、上記した本整水システムの利便性、省電力化の向上を実現しつつ、収容部内部へのカビや菌の透過を抑制し、収容部内部の衛生状態を良好に維持することが可能となる。
本発明の好ましい形態では、前記抗酸化物質は、白金ナノコロイドである。
このような構成とすることで、白金ナノコロイドが体内にほとんど吸収されないという特異な性質により、電解水中の抗酸化物質が、小腸で吸収されることなく、確実に大腸まで到達する。
大腸は、小腸と比較して多くの腸内細菌が存在していることから、抗酸化物質を白金ナノコロイドとすることで、本整水システムにより生成された電解水が、腸粘膜の改善により大きく寄与する。
また、本発明は、上記した何れか整水システムに用いられる添加ユニットである。
本発明によれば、腸粘膜の改善に寄与する電解水を生成することで、使用者の健康状態を改善することができ、利便性の高い整水システム及びそれに用いられる添加ユニットを提供することができる。
本発明の実施形態に係る整水システムを示す概略斜視図である。 本発明の実施形態に係る添加ユニットを示す分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る添加ユニットを示す組立斜視図である。 本発明の実施形態に係る添加ユニットを示すPP線断面図である。 本発明の実施形態に係る整水システムを適用した際の水の流れを示す図である。 本発明の実施形態に係る整水システムにより生成された電解水を用いた実験結果を示す図である。
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る整水システムについて説明する。
なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではない。また、これらの図において、符号Sは、本実施形態に係る整水システムを示す。
図1に示すように、整水システムSは、給水管に流入する水W1(図5参照)に適用されるものであって、本実施形態においては、一般住宅や公共施設、オフィスビル等の建築物に通常設置される流し台Zに、整水システムSを設置した例を示す。
なお、流し台Zに設置された水栓Z1は、例えば流し台Zの下部に設置され、給水管の一部を構成する立上がり管k(図5参照)と連通している。そして、使用者は、水栓Z1に設けられたハンドルZ11を操作することにより、水栓Z1端部の蛇口Z12から水W1を流出させることができる。
整水システムSについて詳述すれば、整水システムSは、水W1を電気分解して電解水W2(図4参照)を生成する電解ユニット1と、電解水W2に溶液Xを添加する添加ユニット2と、を備えている。
ここで、本実施形態においては、電解ユニット1が予め設置されている流し台Zに対して、添加ユニット2を後述する流出管14に介装する態様で、整水システムSを構成する例を示す。
即ち、本実施形態においては、添加ユニット2が、電解ユニット1から独立して、販売等の取引がなされていることを想定した例を示す。
本実施形態における抗酸化物質は、白金ナノコロイドであり、後述する収容部Aに白金ナノコロイドの溶液X(図4参照)として収容されている。
この他、抗酸化物質は、ポリフェノールやカロテノイド等が考えられる。
電解ユニット1は、流し台Zに載置される電解ユニット本体11と、水栓Z1の蛇口Z12に取付けられる分岐栓12と、電解ユニット本体11と分岐栓12とを連通させる接続管13と、電解水W2が流出する流出管14と、を有している。
なお、接続管13及び流出管14は、水栓Z1及び分岐栓12を介して立上がり管kと連通することで、給水管の一部を構成している。
電解ユニット本体11は、その内部に、水W1を浄水する浄水槽11a(図5参照)と、浄水された水W1を電気分解する電解槽11b(図5参照)と、を含む。
浄水槽11aは、例えば、カルキ臭やカビ臭等を除去する活性炭フィルターや、赤さびや微細な粒子等を除去する中空糸膜フィルター等により構成されている。
電解槽11bは、陽極や陰極、イオン交換膜等により構成され、陰極側で発生した水素により電解水W2(アルカリイオン水)を生成する。
分岐栓12は、切替えレバー12aを含み、使用者は、切替えレバー12aを操作することで、水W1を、分岐栓12の流出口(図示せず)から流出させるか、接続管13等を介して流出管14から流出させるか、を任意に切替えることができる。
接続管13及び流出管14は、樹脂素材や弾性素材等で形成されることで、柔軟性を有しているチューブ体である。
添加ユニット2は、上記したように流出管14に介装される態様で、電解ユニット本体11と連通している。
即ち、本実施形態に係る整水システムSを構成する場合、添加ユニット2の設置者は、流出管14を切断し、この切断箇所に、後述する継ぎ手jを用いて添加ユニット2を介装する。
なお、以下説明の便宜上、添加ユニット2と電解ユニット本体11とを連通させる流出管14を第一流出管14a、添加ユニット2に流入した電解水W2を、流し台Zの槽Z3に排出する流出管14を第二流出管14b、と称する。
以下、図2~図4を用いて、添加ユニット2の構成について詳述する。
図2に示すように、添加ユニット2は、抗酸化物質の溶液Xが収容された収容部Aと、溶液Xを、収容部Aの流出口pから、後述する介装管Dに搬送する搬送手段Bと、電解水W2の流量を検知する流量センサCと、流出管14と連通される介装管Dと、を有している。
また、これらの添加ユニット2の各構成要素は、略直方体状の筐体Vに格納される。
なお、図2では、これらの添加ユニット2の各構成要素を収容する筐体Vを、その正面側の側板を取外した状態で示している。
収容部Aは、略円筒形状に構成され、下方に向かって開口する収容部本体A1と、収容部本体A1の開口を覆うように着脱可能に取付けられるキャップ部A2と、を含む。
収容部本体A1には、その内部と外部とを連通する通気孔(図示せず)と、この通気孔を閉塞するフィルターシールfが設けられている。
フィルターシールfは、一般に流通している略円形状で容易に貼付けられるものが好適に用いられる。
キャップ部A2は、その外形状が、先端に向かうに伴い漸次先細りとなる形状となされた、漏斗状のノズルであり、その先端には、溶液Xの流出口pが、下方に向かって開口する小孔として構成されている。
収容部Aは、上記のように構成されることで、その内部が大気圧と略同圧となり、溶液Xを、重力により自然に漏斗状のノズルの先端に導き、流出口pより滴下可能な構成となされている。
搬送手段Bは、流出口pと介装管Dとを連通する流路部B1と、流路部B1に介装され、溶液Xの吸引及び吐出を行うポンプ装置B2と、ポンプ装置B2を駆動制御する制御手段B3と、を含む。
流路部B1には、流出口pとポンプ装置B2とを連通させる第一流路部B11と、ポンプ装置B2と介装管Dとを連通させる第二流路部B12と、が設けられている。
第一流路部B11及び第二流路部B12は、樹脂素材や弾性素材等で形成されることで、柔軟性を有しているチューブ体である。
第一流路部B11は、ポンプ装置B2に取付けられ、第二流路部B12と略同一径となされた主第一流路部B11aと、主第一流路部B11aと流出口pとを連通する補助第一流路部B11bと、により構成されている。
補助第一流路部B11bは、主第一流路部B11a側の端部の内径が、収容部A側の端部の内径よりも小さく構成されることで、段付き形状を呈している。
第二流路部B12の一端には、配管チーズtが設けられている。
また、配管チーズtの開口が、介装管Dの内部空間に突出するように埋め込まれていることで、ポンプ装置B2と介装管Dとが連通している。
なお、介装管Dにおける、配管チーズtの埋め込み箇所は、水漏れが発生しないように、シーリング加工を施しておくことが好ましい(図4(b)参照)。
ポンプ装置B2は、ダイヤフラムが設けられた、一般に流通しているピエゾマイクロポンプである。
制御手段B3は、流量センサC及びポンプ装置B2と、これらからそれぞれ延びる配線m1を介して、電気的に接続される。
また、制御手段B3からは、電源用の配線m2が延びており、これの端部に、外部のコンセントに接続可能なプラグ(図示せず)が形成されている。
なお、制御手段B3への電源供給手段は、これに限られず、例えば、電池駆動式や充電式としても良い。電池駆動式とする場合、例えば、第三格納部V23の上部等の空間に、電池ボックスを設ける構成とすることができる。
流量センサCは、介装管Dの一部を囲って取付けられる、一般に流通している超音波式の流量センサが好適に用いられる。
なお、流量センサCは、この他にも、電磁式や熱式のものを用いても良い。
介装管Dは、樹脂素材や弾性素材等で形成されることで、柔軟性を有しているチューブ体であり、流出管14と連通することで、給水管の一部を構成している。
また、介装管Dの両端部には、それぞれ、第一流出管14a及び第二流出管14bを気密に接続するための継ぎ手jが設けられている。
ここで、添加ユニットの構成要素である、収容部A、搬送手段B、流量センサC及び介装管Dは、上記したように筐体Vに格納される。
詳述すれば、筐体Vは、略直方体状の筐体本体V1と、筐体本体V1の内部に設けられ、正面側が解放された略直方体状の箱体として構成された格納部V2と、を有している。
格納部V2は、収容部Aが格納される第一格納部V21と、流路部B1やポンプ装置B2が格納される第二格納部V22と、制御手段B3が格納される第三格納部V23とにより構成されている。
各格納部V2は、それぞれが隣接して配置されている。即ち、第一格納部V21の直下に第二格納部V22が配置され、第二格納部V22の右隣に第三格納部V23が配置されている。
また、格納部V2の下方には、介装管Dが格納される空間が形成されている。
第一格納部V21の底面には、キャップ部A2が挿通される貫通孔h1が設けられている。
第二格納部V22の右側面には、ポンプ装置B2の配線m1が挿通される貫通孔h2が設けられ、左側面には、第二流路部B12が挿通される貫通孔h3が設けられている。
第三格納部V23の底面には、流量センサCの配線m1と、制御手段B3の電源用の配線m2が挿通される貫通孔h4が設けられている。
なお、第一格納部V21は、収容部Aの交換のため、天面も開放されている。
また、筐体本体V1の右側面及び左側面には、介装管Dの両端部がそれぞれ挿通される貫通孔h5が設けられ、背面には、配線m2を外部へ引出すための貫通孔h6が設けられている。
なお、筐体本体V1は、収容部Aの交換や溶液Xの補充、制御手段B3の修理等を容易に行うことができるように、その正面側の側板を、ネジ留め等により容易に着脱可能に構成しておくことが好ましい。
収容部A、搬送手段B、流量センサC及び介装管Dを、上記した筐体Vに格納することで、図3に示す状態となる。
なお、図2において、破線の矢印は、上記した各構成要素の、筐体Vへの格納先を示し、実線の矢印は、上記した各構成要素同士の連結先を示している。
また、図3における筐体Vは、図2と同様に、その正面側の側板を取外した状態で示している。
図4(a)に示すように、段付き形状を呈するチューブ体である補助第一流路部B11bは、収容部A側の内径が、キャップ部A2の最大径よりもやや小さく構成され、主第一流路部B11a側の内径が、主第一流路部B11aの外径よりもやや小さく構成されている。
これにより、キャップ部A2及び主第一流路部B11aは、補助第一流路部B11bの各端部に嵌合され、この各端部から外気が入り込まないように構成されている。
なお、図4(a)では、筐体Vと第一流路部B11のみを断面図で示している。
また、補助第一流路部B11bの上端は、貫通孔h1の周辺(第二格納部V22の天面)に固着しておくことが好ましい。
これにより、収容部Aの溶液Xを使い切った場合等、収容部Aの交換を要する場合に、使用者は、筐体Vの側板を取外した後、古い収容部Aを抜き取り、新しい収容部Aを貫通孔h1に差し込む、という簡便な作業のみで、収容部Aを交換することができる。
図4(b)に示すように、ポンプ装置B2の作動により、収容部Aから吸引された溶液Xは、第一流路部B11、ポンプ装置B2、第二流路部B12及び配管チーズtを経由して、介装管Dに吐出され、電解水W2に添加される。
なお、図4(b)は、図4(a)における点線四角枠内の、PP線拡大断面図を示している。
図5に、整水システムSを適用した流し台Zにおける、水W1の流れを示す。
なお、図5においては、添加ユニット2以外の構成については、文字のみ等で概略的に示している。
また、以下、溶液Xが添加された電解水W2を、添加電解水W3と称する。
まず、整水システムSの使用者がハンドルZ11の操作することにより、立ち上がり管kに流入した水W1は、水栓Z1を経由し、分岐栓12に流入する。
このとき、切替えレバー12aが、電解水W2を流出させる位置になされている場合には、水W1は、接続管13を経由し、電解ユニット本体11に流入する。
なお、切替えレバー12aが、水W1を流出させる位置になされている場合には、そのまま分岐栓12の流出口から水W1が流出する。
電解ユニット本体11に流入した水W1は、浄水槽11a及び電解槽11bを経由することで、電解水W2となり、第一流出管14aを経由して、添加ユニット2(介装管D)に流入する。
電解水W2が添加ユニット2に流入すると、流量センサCが、その流量を検知し、制御手段B3に、検知した流量に基づく信号を出力する。
制御手段B3は、流量センサCから入力された流量に基づく信号を、パルス信号(電圧パルス)に変換処理し、このパルス信号に基づいて、ポンプ装置B2を駆動制御する。
詳述すれば、ポンプ装置B2は、介装管Dに流入した電解水W2の流量に基づいて、吸引・吐出動作を行う。
これにより、第一流路部B11の内部が陰圧となり、大気圧と略同圧となされた収容部Aの内部から、流出口pを通って溶液Xが吸引され、吸引された溶液Xが、流路部B1等を介して電解水W2に添加されることで、電解水W2は、添加電解水W3となる。
最後に、添加電解水W3は、第二流出管14bを経由して、第二流出管14bの開口端から、流し台Zの槽Z3に流出する。
ここで、図6を用いて、上記プロセスにより生成された添加電解水W3を用いた実験例について説明する。
図6を用いて説明する実験は、マウスを用いた実験であり、(a)~(c)まで、マウスの小腸の断面を顕微鏡で撮影した写真を示している。
図6(a)は、健康なマウスの小腸の断面を示している。
図6(b)は、健康なマウスの臓器、組織に対して人為的に虚血再灌流を起こし、活性酸素を発生させた際の小腸の断面を示している。
図6(b)に示すように、活性酸素の発生により、腸粘膜が破壊されていることが分かる。
図6(c)は、健康なマウスの臓器、組織に対して人為的に虚血再灌流を起こす1時間前に、溶液Xを経口摂取させ、その後、虚血再灌流を起こし、活性酸素を発生させた際の小腸の断面を示している。
図6(c)に示すように、図6(b)に示す結果と比較して、活性酸素による腸粘膜の破壊が起こらず、保護されていることが分かる。
上記した実験結果から、抗酸化物質、とりわけ白金ナノコロイドを含む溶液Xの摂取により、腸粘膜が効果的に保護されることが裏付けられる。
本発明は、上記した実施形態により、以下のような効果を奏する。
即ち、本実施形態によれば、搬送手段Bにより電解水W2に溶液Xが添加されることで、使用者は、添加電解水W3を、通常の水W1と同様の感覚で摂取することができ、アルツハイマー型認知症の発症を無意識的に予防することが可能となる。
また、搬送手段Bが、流路部B1と、ポンプ装置B2と、制御手段B3と、を含むことで、溶液Xを、ポンプ装置B2の駆動制御により、所望の量添加することができ、添加量の過少による腸粘膜保護効果の希薄化、添加量の過剰による身体への悪影響の発生といった事態を抑制することができる。
また、制御手段B3が、流量センサCにより検知された流量に基づいて、ポンプ装置B2を駆動制御することで、流量に基づいて、自動で溶液Xの添加量を調整し、例えば、流量に応じた一定量の溶液Xを電解水W2に添加することができ、整水システムSの利便性が向上する。
また、ポンプ装置B2が、ダイヤフラムが設けられたピエゾマイクロポンプであり、制御手段B3が、流量をパルス信号に変換し、パルス信号に基づいて、前記ポンプ装置を駆動制御することで、添加ユニット2自体を小型化、軽量化することができ、添加ユニット2の取扱い易さが向上する。
また、流出口pが下方に向かって開口する小孔であり、収容部Aに、その内部と外部とを連通する通気孔が設けられ、第一流路部B11の内部が密閉空間として構成されていることで、収容部A内部の溶液Xを自然にほぼ使い切ることができると共に、ポンプ装置B2が小さい吸引力で動作しても、スムーズに電解水W2への溶液Xの添加を行うことができ、整水システムSの利便性、省電力化の向上に寄与する。
また、収容部Aに通気孔を閉塞するフィルターシールfが設けられていることで、上記した整水システムSの利便性、省電力化の向上を実現しつつ、収容部A内部へのカビや菌の透過を抑制し、収容部A内部の衛生状態を良好に維持することが可能となる。
また、抗酸化物質が白金ナノコロイドであることで、白金ナノコロイドが体内にほとんど吸収されないという特異な性質により、電解水W2中の抗酸化物質が、小腸で吸収されることなく、確実に大腸まで到達し、添加電解水W3が、腸粘膜の改善により大きく寄与する。
なお、上述の実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、本実施形態では、上記したように添加ユニット2が、電解ユニット1から独立して、販売等の取引がなされていることを想定した例を示したが、電解ユニット1と添加ユニット2とが、一体となって販売等の取引がなされていても良い。
即ち、この場合、流出管14を予め筐体Vに挿通しておくことで、本実施形態における流出管14と介装管Dとを一体に構成でき、継ぎ手jは不要となる。
また、本実施形態では、添加ユニット2を後付けすることで、整水システムSを構成する例を示したが、電解ユニット1と共に、例えば立ち上がり管kに介装される等、建築物に予め組み込まれるビルトイン式で、整水システムSが構成されていても良い。
S 整水システム
X 溶液
1 電解ユニット
11 電解ユニット本体
12 分岐栓
13 接続管
14 流出管
2 添加ユニット
A 収容部
A1 収容部本体
f フィルターシール
A2 キャップ部
p 流出口
B 搬送手段
B1 流路部
B2 ポンプ装置
B3 制御手段
C 流量センサ
D 介装管
V 筐体
V1 筐体本体
V2 格納部
Z 流し台
Z1 水栓
W1 水
W2 電解水
W3 添加電解水

Claims (8)

  1. 給水管に流入する水に適用される整水システムであって、
    前記水を電気分解して電解水を生成する電解ユニットと、前記電解水に抗酸化物質の溶液を添加する添加ユニットと、を備え、
    前記添加ユニットは、前記溶液が収容された収容部と、前記溶液を前記収容部の流出口から前記給水管に搬送する搬送手段と、を有する、整水システム。
  2. 前記搬送手段は、前記流出口と前記給水管とを連通する流路部と、前記流路部に介装され、前記溶液の吸引及び吐出を行うポンプ装置と、前記ポンプ装置を駆動制御する制御手段と、を含む、請求項1に記載の整水システム。
  3. 前記添加ユニットは、前記電解水の流量を検知する流量センサを有し、
    前記制御手段は、前記流量センサにより検知された前記流量に基づいて、前記ポンプ装置を駆動制御する、請求項2に記載の整水システム。
  4. 前記ポンプ装置は、ダイヤフラムが設けられたピエゾマイクロポンプであり、
    前記制御手段は、前記流量をパルス信号に変換し、前記パルス信号に基づいて、前記ポンプ装置を駆動制御する、請求項3に記載の整水システム。
  5. 前記流出口は、下方に向かって開口する小孔として構成され、
    前記収容部には、その内部と外部とを連通する通気孔が設けられ、
    前記流出口と前記ポンプ装置とを連通させる前記流路部の内部は、密閉空間として構成されている、請求項2~4の何れかに記載の整水システム。
  6. 前記収容部には、前記通気孔を閉塞するフィルターシールが設けられている、請求項5に記載の整水システム。
  7. 前記抗酸化物質は、白金ナノコロイドである、請求項1~6の何れかに記載の整水システム。
  8. 請求項1~7の何れかに記載の整水システムに用いられる添加ユニット。
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