JP2022142572A - 短パルス発生回路及び短パルス発生方法、並びにそれを用いたサンプリングオシロスコープ - Google Patents

短パルス発生回路及び短パルス発生方法、並びにそれを用いたサンプリングオシロスコープ Download PDF

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Abstract

Figure 2022142572000001
【課題】簡易な回路構成でパルス幅が調整可能な短パルス信号を安定的に出力することができる短パルス発生回路を提供する。
【解決手段】サンプリングオシロスコープに用いられる短パルス発生回路1であって、所定の繰り返し周波数で矩形波信号aを発生する矩形波発生回路10と、コンデンサ21を含み、矩形波信号aから微分パルス信号bを生成する微分回路20と、リファレンス電圧cを供給するリファレンス電圧供給回路40と、微分パルス信号bとリファレンス電圧cを差動入力し、微分パルス信号bとリファレンス電圧cの差を予め定められた振幅まで増幅して短パルス信号d、eを生成し、短パルス信号d、aを差動出力する差動リミティングアンプ30と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、短パルス発生回路及び短パルス発生方法、並びにそれを用いたサンプリングオシロスコープに関する。
広帯域サンプリングオシロスコープは、サンプリング時点をずらしながら複数回のサンプリングを行うことにより被測定信号の波形を測定するものであり、被測定信号をサンプリングするサンプラ回路を備えている。サンプラ回路は、直流から数十GHz(例えば80GHz)までの広帯域で平坦で良好な周波数応答特性を有している必要があり、このようなサンプラ回路を駆動するためには、数psから数十psのパルス幅の短パルス信号が必要になる。
従来、短パルス信号を発生させる回路には、ステップリカバリダイオード(SRD(Step Recovery Diode))を用いたものや、複数のトランジスタと遅延回路とを組み合わせたものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、リカバリ時間が短く高速なスイッチング特性を有するSRDを用いて、パルスを発生するパルス信号発生回路が記載されている。具体的には、階段状に電圧変化する信号をSRDに加えて、導通状態から遮断状態への状態遷移を生じさせ、コンデンサにおいて状態遷移によって生じる信号の変化を微分してパルス信号を得ている。
特開2007-60215号公報
しかしながら、特許文献1に記載の従来の技術にあっては、信号の変化を微分してパルス信号を得る微分手段が記載されているものの、広帯域サンプリングオシロスコープに用いられるサンプラ回路に採用した場合、パルス幅を調整することができないという問題があった。
サンプリングオシロスコープの帯域を変化させるには、サンプラ回路を駆動する短パルス信号(ストローブ信号ともいう)のパルス幅を変化させる必要がある。これを実現するには複雑な回路構成にせざるをえず、高価な部品も必要であった。そのため、簡易で低コストの回路構成が求められていた。また、特許文献1で用いられているSRDは、性能のばらつきが大きいという問題もあった。
本発明は、従来の課題を解決するためになされたものであり、簡易な回路構成でパルス幅が調整可能な短パルス信号を安定的に出力することができる短パルス発生回路及び短パルス発生方法、並びにそれを用いたサンプリングオシロスコープを提供することを目的とする。
本発明の短パルス発生回路は、サンプリングオシロスコープに用いられる短パルス発生回路であって、所定の繰り返し周波数で矩形波信号を発生する矩形波発生回路(10)と、コンデンサを含み、前記矩形波信号から微分パルス信号を生成する微分回路(20)と、リファレンス電圧を供給するリファレンス電圧供給回路(40)と、前記微分パルス信号と前記リファレンス電圧を差動入力し、前記微分パルス信号と前記リファレンス電圧の差を予め定められた振幅まで増幅して短パルス信号を生成し、前記短パルス信号を差動出力する差動リミティングアンプ(30)と、を備えることを特徴とする。
上述のように、本発明は、差動リミティングアンプが、微分パルス信号とリファレンス電圧を差動入力し、微分パルス信号とリファレンス電圧の差を予め定められた振幅まで増幅して短パルス信号を生成し、短パルス信号を差動出力するようになっている。この構成により、性能のばらつきが大きいSRDを用いることなく、リファレンス電圧の大きさを変更することにより、差動リミティングアンプから出力される短パルス信号のパルス幅を調整することができる。このように、本発明の短パルス発生回路は、簡易な回路構成でパルス幅が調整可能な短パルス信号を安定的に出力することができる。また、パルス幅を調整可能な本発明の短パルス発生回路を、サンプリングオシロスコープのサンプラ回路にストローブ信号を与える回路に用いることにより、サンプリングオシロスコープ100の帯域を変更することができる。
本発明の短パルス発生回路において、前記リファレンス電圧供給回路は、前記リファレンス電圧の大きさを調整するリファレンス電圧調整回路(41)を含む構成であってもよい。
この構成により、本発明の短パルス発生回路は、差動リミティングアンプから出力される短パルス信号のパルス幅を容易に調整することができる。
本発明の短パルス発生回路において、前記リファレンス電圧調整回路は、前記微分パルス信号と前記リファレンス電圧の差が前記差動リミティングアンプにより増幅されて生成される前記短パルス信号の最大値が前記予め定められた振幅に達するように、前記リファレンス電圧の大きさを設定する構成であってもよい。
この構成により、本発明の短パルス発生回路は、差動リミティングアンプが入出力特性の飽和領域で動作し、矩形波の短パルス信号を得ることができる。
本発明の短パルス発生回路において、前記差動リミティングアンプは、正相入力端子及び逆相入力端子からなる差動入力端子と、正相出力端子及び逆相出力端子からなる差動出力端子とを備え、前記微分パルス信号は、前記差動リミティングアンプの前記正相入力端子に入力され、前記リファレンス電圧は、前記逆相入力端子に入力され、正相の前記短パルス信号が前記正相出力端子から出力され、逆相の前記短パルス信号が前記逆相出力端子から出力される構成であってもよい。
この構成により、本発明の短パルス発生回路は、差動出力として立ち上り又は立ち下りタイミングの同じ正相及び逆相の短パルス信号を出力することができる。これにより、後段で必要とされる正相及び逆相の両方又は一方の短パルス信号を選択的に利用することができる。
本発明の短パルス発生回路において、前記微分回路の前記コンデンサは、可変容量コンデンサである構成であってもよい。
この構成により、本発明の短パルス発生回路は、可変容量コンデンサの電気容量を変更することにより、差動リミティングアンプから出力される短パルス信号のパルス幅を調整することができる。
本発明の短パルス発生回路は、前記サンプリングオシロスコープにおいて被測定信号をサンプリングするサンプラ回路に対し、サンプリングのタイミングを示すストローブ信号として前記短パルス信号を発生する構成であってもよい。
この構成により、本発明の短パルス発生回路は、リファレンス電圧の大きさを変更することにより、差動リミティングアンプから出力される短パルス信号のパルス幅を調整することができる。すなわち、サンプラ回路に与えるストローブ信号のパルス幅を変更することができる。これにより、短パルス発生回路が用いられるサンプリングオシロスコープの帯域を変更することができる。
本発明のサンプリングオシロスコープは、被測定信号をサンプリングするサンプラ回路(120)を備えたサンプリングオシロスコープ(100)であって、上記いずれかに記載の短パルス発生回路(110)をさらに備え、前記サンプラ回路によるサンプリングのタイミングを示すストローブ信号として、前記短パルス発生回路により発生させた短パルス信号が用いられることを特徴とする。
この構成により、本発明のサンプリングオシロスコープは、簡易な回路構成の短パルス発生回路により安定的に出力される短パルス信号を、サンプラ回路の駆動パルス(ストローブ信号)として用いることができる。サンプラ回路の駆動パルスとして用いられる短パルス信号は、リファレンス電圧を調整することによりパルス幅を調整することができるので、リファレンス電圧を変えることによりサンプリングオシロスコープの帯域を変えることができる。
本発明の短パルス発生方法は、サンプリングオシロスコープに用いられる短パルス信号を発生する短パルス発生方法であって、所定の繰り返し周波数で矩形波信号を発生する矩形波発生ステップと、前記矩形波信号から微分パルス信号を生成する微分パルス生成ステップと、リファレンス電圧を供給するリファレンス電圧供給ステップと、前記微分パルス信号と前記リファレンス電圧を差動入力し、前記微分パルス信号と前記リファレンス電圧の差を予め定められた振幅まで増幅して短パルス信号を生成し、前記短パルス信号を差動出力する差動リミティング増幅ステップと、を含むことを特徴とする。
上述のように、本発明は、差動リミティング増幅ステップにおいて、微分パルス信号とリファレンス電圧を差動入力し、微分パルス信号とリファレンス電圧の差を予め定められた振幅まで増幅して短パルス信号を生成し、短パルス信号を差動出力するようになっている。この構成により、性能のばらつきが大きいSRDを用いることなく、リファレンス電圧の大きさを変更することにより、差動リミティング増幅ステップで差動出力される短パルス信号のパルス幅を調整することができる。このように、本発明の短パルス発生方法は、簡易な構成でパルス幅が調整可能な短パルス信号を安定的に出力することができる。また、本方法により発生された短パルス信号が用いられるサンプリングオシロスコープの帯域を変更することができる。
本発明によれば、簡易な回路構成でパルス幅が調整可能な短パルス信号を安定的に出力することができる短パルス発生回路及び短パルス発生方法、並びにそれを用いたサンプリングオシロスコープを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る短パルス発生回路の概略構成を示す図である。 図1の短パルス発生回路の信号波形を示す図であり、(a)は矩形波発生回路の出力波形、(b)は微分回路の出力波形、(c)は差動リミティングアンプの正相出力波形を示す。 リファレンス電圧により短パルス信号のパルス幅を調整する様子を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るサンプリングオシロスコープの概略構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係るサンプリングオシロスコープによる信号測定方法を示すフローチャートである。
本発明の実施形態に係る短パルス発生回路1について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る短パルス発生回路1は、例えば、被測定信号に対してサンプリング時点をずらしながら複数回のサンプリングを行って被測定信号の波形データを取得し波形表示するサンプリングオシロスコープにおいて、サンプラ回路に用いられるストローブ信号として短パルス信号を発生する回路である。以下では、短パルス発生回路1は、サンプリングオシロスコープのサンプラ回路に用いられるものとして説明するが、これに限定するものではなく、他の高周波、広帯域用の回路、機器にも適用可能である。
図1に示すように、短パルス発生回路1は、矩形波発生回路10、微分回路20、差動リミティングアンプ30、及びリファレンス電圧供給回路40を備えている。
矩形波発生回路10は、所定の繰り返し周波数で矩形波信号aを発生するようになっている。矩形波信号の周波数は、例えば、サンプリングオシロスコープのサンプリング周波数に等しく、例えば数百kHzから数十MHz程度である。
微分回路20は、入力信号の時間微分(変化あるいは傾き)を出力する回路であり、矩形波発生回路10より出力された矩形波信号aから微分パルス信号bを生成するようになっている。具体的には、微分回路20は、矩形波発生回路10の出力側と差動リミティングアンプ30の正相入力端子INPの間に設けられた、例えば数十pFのコンデンサ21を含んで構成される。本実施形態のコンデンサ21は、電気容量固定であるが、可変容量コンデンサを用いてもよい。この構成により、可変容量コンデンサの電気容量を変更することにより、差動リミティングアンプ30から出力される短パルス信号d、eのパルス幅を調整することができる。
リファレンス電圧供給回路40は、直流のリファレンス電圧を差動リミティングアンプ30の逆相入力端子INNに供給するようになっている。リファレンス電圧供給回路40により供給されるリファレンス電圧は、矩形波発生回路10及び微分回路20により出力される微分パルス信号bの電圧レベルに応じて、例えば0~数V程度の大きさを有する。
差動リミティングアンプ30は、入出力特性の飽和した領域を使用し、予め定められた振幅をリミットとして増幅するアンプである。具体的には、差動リミティングアンプ30は、微分パルス信号bとリファレンス電圧cを差動入力し、微分パルス信号bとリファレンス電圧cの差を予め定められた振幅Vlimまで増幅して短パルス信号d、eを生成し、短パルス信号d、eを差動出力するようになっている。
より具体的には、差動リミティングアンプ30は、正相入力端子(非反転入力端子)INP及び逆相入力端子(反転入力端子)INNからなる差動入力端子と、正相出力端子OUTP及び逆相出力端子OUTNからなる差動出力端子とを備えている。微分回路20から出力された微分パルス信号bは、差動リミティングアンプ30の正相入力端子INPに入力され、リファレンス電圧cは、逆相入力端子INNに入力され、正相の短パルス信号dが正相出力端子OUTPから出力され、逆相の短パルス信号eが逆相出力端子OUTNから出力される。
これとは逆に、差動リミティングアンプ30は、微分パルス信号bを逆相入力端子INNに入力し、リファレンス電圧cを正相入力端子INPに入力するようにしてもよい。いずれの場合も、差動出力として立ち上り又は立ち下りタイミングの同じ正相及び逆相の短パルス信号d、eを出力することができるので、後段で必要とされる正相及び逆相の両方又は一方の短パルス信号を選択的に利用することができる。
差動リミティングアンプ30は、例えば10GHz程度の広帯域特性を持つものを使用するのが好ましい。このように広帯域特性を有する差動リミティングアンプ30により、立ち上がり、立下り時間の短い急峻な短パルス信号を安定的に得ることができ、性能のばらつきが大きいSRDが不要となる。
リファレンス電圧供給回路40は、リファレンス電圧供給回路40により供給されるリファレンス電圧cの大きさを調整するリファレンス電圧調整回路41を備えている。リファレンス電圧調整回路41は、リファレンス電圧cの大きさを調整することにより、差動リミティングアンプ30から出力される短パルス信号d、eのパルス幅を容易に調整することができる。
リファレンス電圧調整回路41は、微分パルス信号bとリファレンス電圧cの差が差動リミティングアンプ30により増幅されて生成される短パルス信号dの最大値が予め定められた振幅Vlimに達するように、リファレンス電圧cの大きさを設定するようになっている。この構成により、短パルス発生回路1は、差動リミティングアンプ30が入出力特性の飽和領域で動作し、矩形波の短パルス信号d、eを得ることができる。
図3は、リファレンス電圧cにより短パルス信号dのパルス幅を調整する様子を示す模式図である。図3に示すように、リファレンス電圧c1のとき、差動リミティングアンプ30により増幅された信号は、波形d1がリミット電圧Vlimにより制限された波形となり、パルス幅はW1となる。リファレンス電圧c1より大きいリファレンス電圧c2のときは、差動リミティングアンプ30により増幅された信号は、波形d2がリミット電圧Vlimにより制限された波形となり、パルス幅はW1より狭いW2となる。すなわち、リファレンス電圧cを上げることにより、短パルス信号dのパルス幅を狭くすることができる。
(サンプリングオシロスコープ)
次に、サンプリングオシロスコープ100について説明する。
サンプリングオシロスコープ100は、広帯域・低雑音の特徴を有し、測定対象物(DUT(Device Under Test))200から送信された被測定信号の波形表示を行うものである。図4に示すように、サンプリングオシロスコープ100は、トリガ生成部110、サンプラ回路120、A/D変換部130、表示部140、及び制御部150を備えている。
トリガ生成部110は、サンプラ回路120を駆動するサンプラ駆動パルス(ストローブ信号)を生成するようになっている。トリガ生成部110は、本実施形態の短パルス発生回路1を備え、短パルス発生回路1により生成された短パルス信号d、eがストローブ信号として用いられる。
サンプラ回路120は、例えばダイオードを含んで構成され、トリガ生成部110の短パルス発生回路1にて数百kHzから数十MHz程度で生成されるストローブ信号としての短パルス信号d、e(パルス幅:例えば数psから数十ps)を基に、被測定信号のサンプリングを実施する。サンプリングは、例えばランダムサンプリングやシーケンシャルサンプリング等の等価時間サンプリングが採用され得る。
A/D変換部130は、サンプラ回路120にてサンプリングされたアナログ出力によるデータをデジタルのデータに変換する。
表示部140は、例えば液晶表示器などで構成され、制御部150の制御により、被測定信号の波形や統計処理された測定結果などを表示する。
制御部150は、高い周波数で繰り返す波形を観測するため、トリガ生成部110、サンプラ回路120、A/D変換部130、表示部140を統括制御する。
広帯域サンプリングオシロスコープにはその帯域を調整できる機能が求められ、そのためにはサンプラ回路120に入力するサンプラ駆動パルス(すなわち短パルス信号d、e)のパルス幅を変化させる必要がある。短パルス発生回路1の差動リミティングアンプ30に入力されるリファレンス電圧cを調整することにより、サンプラ回路120を駆動する短パルス信号d、eのパルス幅を調整することができる。これにより、サンプリングオシロスコープ100の帯域を調整することができる。
(短パルス発生方法及び波形測定方法)
次に、本実施形態に係る短パルス発生方法、及びサンプリングオシロスコープ100を用いて行う波形測定方法について説明する。
図5は、被測定信号の波形を測定する測定方法の概略を示すフローチャートである。図5に示すように、まず、矩形波発生回路10が、所定の繰り返し周波数にて矩形波信号aを発生する(ステップS1)。
次いで、微分回路20は、矩形波信号aから微分パルス信号bを生成する(ステップS2)。
次いで、差動リミティングアンプ30は、微分パルス信号bとレファレンス電圧cを差動入力し、微分パルス信号bとリファレンス電圧cの差を予め定められた振幅まで増幅して短パルス信号d、eを生成し、短パルス信号d、eを差動出力する(ステップS3)。その際、リファレンス電圧調整回路41により、リファレンス電圧cの大きさを調整することで、短パルス信号d、eのパルス幅を調整する。
次いで、正相の短パルス信号dをサンプラ回路120の正相ストローブ電極端子に入力し、逆相の短パルス信号eを逆相ストローブ電極端子に入力する(ステップS4)。
サンプラ回路120は、正相及び逆相の短パルス信号d、eにより駆動され、被測定信号のサンプリングを行う(ステップS5)。
次いで、A/D変換部130は、サンプラ回路120によりサンプリングされた信号をAD変換し、デジタルの波形データを取得する(ステップS6)。
次いで、表示部140は、取得した波形データに基づいて被測定信号の波形を表示する(ステップS7)。
(作用・効果)
以上のように、本実施形態に係る短パルス発生回路1は、差動リミティングアンプ30が、微分パルス信号bとリファレンス電圧cを差動入力し、微分パルス信号bとリファレンス電圧cの差を予め定められた振幅まで増幅して短パルス信号d、eを生成し、短パルス信号d、eを差動出力するようになっている。この構成により、性能のばらつきが大きいSRDを用いることなく、リファレンス電圧cの大きさを変更することにより、差動リミティングアンプ30から出力される短パルス信号d、eのパルス幅を調整することができる。このように、本実施形態の短パルス発生回路1は、簡易な回路構成でパルス幅が調整可能な短パルス信号を安定的に出力することができる。また、パルス幅を調整可能な短パルス発生回路1を、サンプリングオシロスコープ100のサンプラ回路120にストローブ信号を与えるトリガ生成部110に用いることにより、サンプリングオシロスコープ100の帯域を変更することができる。
以上説明したように、本発明は、簡易な回路構成でパルス幅が調整可能な短パルス信号を安定的に出力することができるという効果を有し、短パルス発生回路及び短パルス発生方法、並びにそれを用いたサンプリングオシロスコープの全体に有用である。
1 短パルス発生回路
10 矩形波発生回路
20 微分回路
21 コンデンサ
30 差動リミティングアンプ
40 リファレンス電圧供給回路
41 リファレンス電圧調整回路
100 サンプリングオシロスコープ
110 トリガ生成部
120 サンプラ回路
130 A/D変換部
140 表示部
150 制御部
200 DUT
INP 正相入力端子
INN 逆相入力端子
OUTP 正相出力端子
OUTN 逆相出力端子

Claims (8)

  1. サンプリングオシロスコープに用いられる短パルス発生回路であって、
    所定の繰り返し周波数で矩形波信号を発生する矩形波発生回路(10)と、
    コンデンサを含み、前記矩形波信号から微分パルス信号を生成する微分回路(20)と、
    リファレンス電圧を供給するリファレンス電圧供給回路(40)と、
    前記微分パルス信号と前記リファレンス電圧を差動入力し、前記微分パルス信号と前記リファレンス電圧の差を予め定められた振幅まで増幅して短パルス信号を生成し、前記短パルス信号を差動出力する差動リミティングアンプ(30)と、
    を備える、短パルス発生回路。
  2. 前記リファレンス電圧供給回路は、前記リファレンス電圧の大きさを調整するリファレンス電圧調整回路(41)を含む、請求項1に記載の短パルス発生回路。
  3. 前記リファレンス電圧調整回路は、前記微分パルス信号と前記リファレンス電圧の差が前記差動リミティングアンプにより増幅されて生成される前記短パルス信号の最大値が前記予め定められた振幅に達するように、前記リファレンス電圧の大きさを設定する、請求項1に記載の短パルス発生回路。
  4. 前記差動リミティングアンプは、正相入力端子及び逆相入力端子からなる差動入力端子と、正相出力端子及び逆相出力端子からなる差動出力端子とを備え、
    前記微分パルス信号は、前記差動リミティングアンプの前記正相入力端子に入力され、前記リファレンス電圧は、前記逆相入力端子に入力され、正相の前記短パルス信号が前記正相出力端子から出力され、逆相の前記短パルス信号が前記逆相出力端子から出力される、請求項1~3のいずれか一項に記載の短パルス発生回路。
  5. 前記微分回路の前記コンデンサは、可変容量コンデンサである、請求項1~4のいずれか一項に記載の短パルス発生回路。
  6. 前記サンプリングオシロスコープにおいて被測定信号をサンプリングするサンプラ回路に対し、サンプリングのタイミングを示すストローブ信号として前記短パルス信号を発生する、請求項1~5のいずれか一項に記載の短パルス発生回路。
  7. 被測定信号をサンプリングするサンプラ回路(120)を備えたサンプリングオシロスコープ(100)であって、
    請求項1~6のいずれか一項に記載の短パルス発生回路(110)をさらに備え、
    前記サンプラ回路によるサンプリングのタイミングを示すストローブ信号として、前記短パルス発生回路により発生させた短パルス信号が用いられる、サンプリングオシロスコープ。
  8. サンプリングオシロスコープに用いられる短パルス信号を発生する短パルス発生方法であって、
    所定の繰り返し周波数で矩形波信号を発生する矩形波発生ステップと、
    前記矩形波信号から微分パルス信号を生成する微分パルス生成ステップと、
    リファレンス電圧を供給するリファレンス電圧供給ステップと、
    前記微分パルス信号と前記リファレンス電圧を差動入力し、前記微分パルス信号と前記リファレンス電圧の差を予め定められた振幅まで増幅して短パルス信号を生成し、前記短パルス信号を差動出力する差動リミティング増幅ステップと、
    を含む、短パルス発生方法。
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