JP2022142238A - 受光素子、光検出装置及び測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】新規な情報を取得可能な受光素子を提供すること。【解決手段】本開示に係る受光素子は、第1受光窓に照射された光に応じた第1信号を出力する第1受光部と、前記第1受光窓の周囲に設けられた第2受光窓に照射された光に応じた第2信号を出力する第2受光部とを備えることを特徴とする。【選択図】図6
Description
本発明は、受光素子、光検出装置及び測定装置に関する。
LiDAR(Light Detection and Ranging)などの距離測定システムでは、パルス状のレーザー光を投光してから反射光を受光するまでの時間を計測することによって、対象物体までの距離を測定するTOF方式(Time of flight)が知られている。また、LiDARなどの距離測定システムでは、レーザー光を走査させて広い範囲で計測することも行われている。例えば特許文献1には、レーザー光を2次元走査させる距離測定システムが記載されている。特許文献1記載の距離測定システムでは、レーザー光の照射位置(発光素子の位置)とレーザーパルスの飛行時間とに基づいて、対象物の表面上の点のX,Y,Z座標を測定し、このような点で構成された3次元画像(点群;点クラウド)を測定する。(なお、特許文献1記載には、対象物の表面の反射率を測定することも記載されている。)
TOF方式で対象物の表面の座標を測定する場合、異なるタイミングで測定した点の座標を比較することによって、対象物の状態(例えば対象物の動きや速度など)を検知することが一般的に行われている。但し、座標とは別の情報を取得することができれば、その情報に基づいて対象物の状態を検知することが可能になり、対象物をより正確に測定可能になる。
本発明は、新規な情報を取得可能な受光素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一つは、第1受光窓に照射された光に応じた第1信号を出力する第1受光部と、前記第1受光窓の周囲に設けられた第2受光窓に照射された光に応じた第2信号を出力する第2受光部とを備えることを特徴とする受光素子である。
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄、及び図面により明らかにされる。
本発明によれば、受光素子が新規な情報を取得可能である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において、同一の又は類似する構成について共通の符号を付して重複した説明を省略することがある。
<測定装置について>
図1は、測定装置の一例の説明図である。
図1は、測定装置の一例の説明図である。
以下の説明では、図1に示すように各方向を定めている。受光用光学系32(若しくは投光用光学系31)の光軸(レンズの回転対称軸)に沿った方向をZ方向とする。なお、測定装置1の測定対象となる対象物90は、測定装置1に対してZ方向に離れていることになる。また、Z方向に垂直な方向であって、投光用光学系31と受光用光学系32の並ぶ方向をX方向とする。また、Z方向及びX方向に垂直な方向をY方向とする。
測定装置1は、対象物90の表面を測定するための装置である。具体的には、測定装置1は、発光素子10からレーザー光(図1のTx)を射出し、対象物90の表面で反射した反射光(図1のRx)を受光素子20によって検出し、検出結果に基づいて、対象物90までの距離を算出する装置である。測定装置1は、発光素子10と、受光素子20と、光学系30と、コントローラー40とを備える。また、測定装置1は、複数の発光素子10と複数の受光素子20を有する実装基板5と、駆動装置45を備えている。
発光素子10は、電気信号を光信号に変換する素子である。例えば、発光素子10は、LDチップ(LD:Laser Diode)であり、レーザー光を射出する。本実施形態では、発光素子10は、対象物90の表面に向かってパルス光(図1のTx)を射出する。本実施形態の発光素子10は、端面発光半導体レーザーで構成されており、実装基板5に表面実装されており、基板面に平行にレーザー光を射出する。なお、発光素子10は、端面発光半導体レーザーに限られるものではなく、実装基板5への実装方法もこれに限られるものではない。
受光素子20は、光信号を電気信号に変換する素子である。例えば、受光素子20は、PDチップ(Photodiode)である。受光素子20の詳しい構成については後述する。受光素子20は、受光面に反射光が入射されるように、実装基板5の基板面に対して受光面を立てた状態で実装されている。なお、受光素子20の実装方法はこれに限られるものではない。
光学系30は、発光素子10から出力される光を対象物90に向かって照射するとともに、対象物90からの反射光を受光素子20に受光させるための光学系である。発光素子10と受光素子20は、光学系30に対して共役の位置に配置されている。本実施形態の光学系30は、投光用光学系31と、受光用光学系32とを有する。
投光用光学系31は、発光素子10から出力される光を対象物90に向かって照射するための光学系である。投光用光学系31の焦点面内に発光素子10が配置されている。投光用光学系31は、発光素子10から射出されたレーザー光をコリメート光として対象物90に照射する。発光素子10と投光用光学系31との位置関係に応じた所定の方向(所定の角度)にコリメート光が照射されることになる。発光素子10は投光用光学系31を介して対象物90に光を照射することになる。投光用光学系31は、複数枚(例えば5~7枚)のレンズで構成されたレンズ群によってそれぞれ構成されている(図1では、投光用光学系31のレンズ群が簡易的に示されている)。
受光用光学系32は、対象物90からの反射光を受光素子20に受光させるための光学系である。受光用光学系32の焦点面内に受光素子20の受光面が配置されている。受光用光学系32は、対象物90の反射光を所定の受光素子20の受光面に集光する。受光素子20は受光用光学系32を介して対象物90からの反射光を受光することになる。受光用光学系32も、投光用光学系31と同様に、複数枚(例えば5~7枚)のレンズで構成されたレンズ群によってそれぞれ構成されている(図1では、受光用光学系32のレンズ群が簡易的に示されている)。
投光用光学系31と受光用光学系32は、一体的に構成されており、互いの位置関係が固定されている。具体的には、投光用光学系31を構成する投光用鏡筒と、受光用光学系32を構成する受光用鏡筒とが共通の光学用フレーム33に固定されている。
コントローラー40は、測定装置1の制御を司る制御部である。コントローラー40は、発光素子10からのレーザー光の射出を制御する。また、コントローラー40は、受光素子20の出力信号に基づいて、対象物90までの距離を算出する。具体的には、コントローラー40は、発光素子10からパルス状のレーザー光を投光してから、受光素子20が反射光を受光するまでの時間を計測することによって、対象物90までの距離を測定する。すなわち、コントローラー40は、発光素子10及び受光素子20を制御することによって、TOF方式(Time of flight)により対象物90までの距離を測定する(対象物90の表面のZ座標を測定する)。また、所定の方向にレーザー光が照射され、所定の方向の反射光を受光することを利用して、コントローラー40は、XY方向に走査しながら対象物90の表面のZ座標を測定することによって、対象物90の表面のX,Y,Z座標を測定可能である。
コントローラー40は、演算装置41と、記憶装置42とを有する。演算装置41は、例えばCPU、GPUなどの演算処理装置である。記憶装置42は、主記憶装置と補助記憶装置とにより構成され、プログラムやデータを記憶する装置である。記憶装置42に記憶されているプログラムを演算装置41が実行することにより、演算装置41は、発光素子10からのレーザー光の射出を制御するとともに、受光素子20の出力信号に基づいて、対象物90までの距離を算出することになる。また、演算装置41は、受光素子20の出力信号に基づいて、対象物90の表面のX,Y,Z座標を算出することになる。演算装置41は、取得した座標データを記憶装置42に記憶しても良いし、外部の記憶装置に記憶しても良い。対象物90の表面上の多数の点のX,Y,Z座標のデータは、対象物90の表面の3次元画像(点群:点クラウド)を示すデータとなる。演算装置41は、記憶装置42に記憶されているプログラムを演算装置41が実行することにより、記憶装置42に記憶された3次元画像に基づいて、対象物90の解析を行っても良い。
実装基板5は、複数の発光素子10と、複数の受光素子20とを実装した基板である。或る受光素子20は特定の発光素子10に対応付けられており、或る受光素子20の検出位置は、特定の発光素子10の発光位置と共役である。本実施形態では、発光素子10と受光素子20との対が複数あり、複数のチャンネルで対象物90の表面を測定可能である。なお、発光素子10は、実装基板5の基板面に平行にレーザー光を射出し、受光素子20は、実装基板5の基板面にほぼ平行な方向から入射する光(反射光)を受光する。
図1に示すように、実装基板5は、5個の発光素子10と、5個の受光素子20とを有する。但し、発光素子10や受光素子20の数は、これに限られるものではない。実装基板5には、複数の発光素子10がX方向の異なる位置に配置されている。また、実装基板5には、複数の受光素子20がX方向の異なる位置に配置されている。
図1に示すように、実装基板5には、発光側湾曲部6と、受光側湾曲部7とが設けられている。
発光側湾曲部6は、円弧状の縁を有する部位である。発光側湾曲部6は、投光用光学系31の像面湾曲に沿うように複数の発光素子10を配置するための部位である。発光側湾曲部6の円弧状の縁に沿って複数の発光素子10が配置されている。これにより、それぞれの発光素子10は、投光用光学系31に対して、適切な位置及び角度に配置され、投光用光学系31の像面湾曲の影響を軽減できる。
受光側湾曲部7は、円弧状の縁を有する部位であり、発光側湾曲部6とはX方向の異なる位置に設けられている。受光側湾曲部7は、受光用光学系32の像面湾曲に沿うように複数の受光素子20を配置するための部位である。受光側湾曲部7の円弧状の縁に沿って、複数の受光素子20が配置されている。これにより、それぞれの受光素子20は、受光用光学系32に対して、適切な位置及び角度に配置され、受光用光学系32の像面湾曲の影響を軽減できる。
但し、実装基板5に発光側湾曲部6や受光側湾曲部7が設けられていなくても良い。この場合、実装基板5のZ方向に垂直な縁に沿って、複数の発光素子10や複数の受光素子20が配列されることになる。
発光側湾曲部6は、円弧状の縁を有する部位である。発光側湾曲部6は、投光用光学系31の像面湾曲に沿うように複数の発光素子10を配置するための部位である。発光側湾曲部6の円弧状の縁に沿って複数の発光素子10が配置されている。これにより、それぞれの発光素子10は、投光用光学系31に対して、適切な位置及び角度に配置され、投光用光学系31の像面湾曲の影響を軽減できる。
受光側湾曲部7は、円弧状の縁を有する部位であり、発光側湾曲部6とはX方向の異なる位置に設けられている。受光側湾曲部7は、受光用光学系32の像面湾曲に沿うように複数の受光素子20を配置するための部位である。受光側湾曲部7の円弧状の縁に沿って、複数の受光素子20が配置されている。これにより、それぞれの受光素子20は、受光用光学系32に対して、適切な位置及び角度に配置され、受光用光学系32の像面湾曲の影響を軽減できる。
但し、実装基板5に発光側湾曲部6や受光側湾曲部7が設けられていなくても良い。この場合、実装基板5のZ方向に垂直な縁に沿って、複数の発光素子10や複数の受光素子20が配列されることになる。
図2は、X方向から見た実装基板5の説明図である。ここでは説明のため、実装基板5の発光側湾曲部6や受光側湾曲部7を省略し、実装基板5のX方向に平行な縁に沿って発光素子10及び受光素子20が配置されているものとする。なお、ここでは説明のため、実装基板5の傾きが強調されて図示されている。
図2に示すように、測定装置1は、複数枚の実装基板5(ここでは3枚の実装基板5)を有している。複数枚の実装基板5は、Y方向の異なる位置に配置されている。各実装基板5には、図1に示すように、X方向の異なる位置に複数(ここでは5個)の発光素子10及び複数の受光素子20が配置されている。このため、X方向及びY方向に複数(ここでは15個)の発光素子10を配列させた発光素子アレイが構成されるとともに、X方向及びY方向に複数の受光素子20を配列させた受光素子アレイが構成される。ここでは、5×3の15チャンネル(X方向に5チャンネル、Y方向に3チャンネル)で対象物90の表面を測定することになる。
複数枚の実装基板5は、Z方向に対して異なる角度で配置されている。具体的には、図2に示すように、各実装基板5の発光素子10が投光用光学系31を向くように、また、各実装基板5の受光素子20の受光面が受光用光学系32を向くように、それぞれの実装基板5が、Z方向に対して異なる角度で配置されている。これにより、発光素子10及び受光素子20が光学系30に対してそれぞれ適切な位置及び角度に配置されるため、光学系30の像面湾曲の影響を軽減できる。各実装基板5の発光素子10は、その実装基板5の基板面に平行にレーザー光を射出するように配置されている。また、各実装基板5の受光素子20は、その実装基板5の基板面にほぼ平行な方向から入射する光(反射光)を受光するように配置されている。複数(ここでは5個)の発光素子10及び複数(ここでは5個)の受光素子20が同じ基板に実装されているため、また、投光用光学系31と受光用光学系32がそれぞれ別に設けられているため、実装基板5をZ方向(光学系30の光軸の方向)に対して傾けても、それぞれの発光素子10と受光素子20とを光学系30に対して共役の位置関係に維持することができる。なお、本実施形態のように実装基板5に発光側湾曲部6及び受光側湾曲部7が設けられていれば、実装基板5を傾けても、投光用光学系31の像面湾曲に沿うように複数の発行素子を配置させ易く、また、受光用光学系32の像面湾曲に沿うように複数の受光素子20を配置させ易い。
なお、複数の実装基板5をZ方向に平行に配置し、互いに平行に配置しても良い。但し、仮に各実装基板5を互いに平行に配置した場合には、実装基板5ごとに、発光素子10及び受光素子20が光学系30に対して適切な位置及び角度になるように、実装基板5に対する発光素子10及び受光素子20の位置及び角度を異ならせる必要がある。これに対し、本実施形態では、実装基板5の傾きを異ならせるため、いずれの実装基板5においても、発光素子10が実装基板5に平行にレーザー光を射出し、受光素子20が実装基板5にほぼ平行な方向から入射する光(反射光)を受光するように構成することができる。このため、本実施形態では、複数の発光素子10及び複数の受光素子20を、X方向及びY方向の異なる位置に、簡易な構成で、光学系30に対して適切な位置及び角度に配置できる。
複数(ここでは3枚)の実装基板5は、一体的に固定されており、互いの位置関係が固定されている。具体的には、複数の実装基板5は、共通の基板用フレーム8に固定されている。但し、複数の発光素子10及び複数の受光素子20の位置関係を固定できれば、他の方法で複数の発光素子10及び複数の受光素子20の位置関係を固定しても良い。また、測定装置1が複数の実装基板5を備えていなくても良い。
駆動装置45(図1参照)は、光学系30と実装基板5(発光素子10及び受光素子20)とをXY方向に相対移動させる装置である。駆動装置45が光学系30と実装基板5とをXY方向に相対移動させることによって、光学系30に対する発光素子10の位置関係を変化させ、レーザー光の照射される角度を変化させ、これにより、レーザー光を走査させることができる。
駆動装置45は、光学系30と実装基板5の少なくとも一方(光学系30と実装基板5の一方、又は光学系30と実装基板5の両方)を移動させることになる。なお、駆動装置45は、光学系30を実装基板5に対してXY方向に移動させても良いし、実装基板5に対して光学系30をXY方向に移動させても良いし、光学系30をX方向(又はY方向)に移動させつつ実装基板5をY方向(又はX方向)に移動させても良い。本実施形態では、光学用フレーム33と基板用フレーム8の少なくとも一方がX方向及びY方向にそれぞれ所定の共振周波数で筐体3に支持されており、駆動装置45は、光学系30と実装基板5の少なくとも一方をX方向及びY方向にそれぞれの共振周波数で振動させている。駆動装置45は、例えばボイスコイルモータで構成されるが、これに限られるものではない(例えば圧電素子によって構成されても良い)。
図3Aは、2次元走査の説明図である。本実施形態では、光学系30と実装基板5の少なくとも一方をX方向及びY方向にそれぞれの共振周波数で振動させることによって、光学系30と実装基板5(発光素子10又は受光素子20)が図3Aに示すようにリサージュ曲線に沿ってXY方向に相対的に変位する。リサージュ曲線は、X=Asin(at+δ),Y=Bsin(bt)のグラフとなる。ここで、a及びbは、それぞれX方向及びY方向の周波数であり、tは時間であり、δは位相差である。既に説明した通り、光学用フレーム33と基板用フレーム8の少なくとも一方がX方向及びY方向にそれぞれ所定の共振周波数で支持されているため、a及びbは既知の値となる。また、駆動装置45が所定の振幅で光学用フレーム33又は基板用フレーム8を共振させることによってA,Bは既知の値となり、駆動装置45によるX方向及びY方向の駆動タイミングに基づいてδは既知の値となる。このため、コントローラー40は、時間tに基づいて、光学系30二対する発光素子10(若しくは受光素子20)のXY方向の位置を算出可能である。つまり、コントローラー40は、時間tに基づいて、レーザー光が照射される方向を算出可能である。なお、コントローラー40は、時間tに基づいて、レーザー光が照射される方向を算出する代わりに、不図示の位置検出器によって光学用フレーム33と基板用フレーム8とのXY方向の相対位置を検出し、この検出結果に基づいてレーザー光が照射される方向を算出しても良い。
図3Bは、或るフレームにおける2次元走査の説明図である。コントローラー40は、所定時間毎に、1枚のフレーム(対象物90の1枚の3次元画像)を取得する。1枚のフレーム(1枚の3次元画像)の測定ごとに、リサージュ曲線上の複数の点において対象物90の表面のX,Y,Z座標を測定することになる。これにより、解像度を高めて座標を測定可能である。なお、フレーム毎に同じリサージュ曲線が反復されても良い。この場合、各フレームにおいて、同じ位置で対象物90の表面の測定が可能になる。一方、フレーム毎にリサージュ曲線がシフトしても良い。この場合、次のフレームにおいて、前のフレームで測定した点群の間を補間するように、対象物90の表面の測定が可能になる。
図3Cは、複数チャンネルによる2次元走査の説明図である。図示するように、本実施形態では、チャンネル毎に異なる範囲で2次元走査が行われる。これにより、X方向及びY方向の広い範囲において、対象物90の表面の測定が可能になり、広いFOV(field of view)を実現できる。
なお、2次元走査がリサージュ曲線に沿って行われなくても良い。例えば、X方向(又はY方向)のライン走査をY方向(又はX方向)にずらして複数回行うことによって、2次元走査が行われても良い。また、2次元走査ではなく、1次元走査が行われるだけでも良い。また、走査が行われなくても良い。走査を行わない場合には、測定装置1は駆動装置45を備えていなくても良い。但し、走査を行わない場合には、本実施形態と比べて、点群の解像度が低下する。
<受光素子について>
まず比較例の受光素子について説明した後、本実施形態の受光素子について説明する。
まず比較例の受光素子について説明した後、本実施形態の受光素子について説明する。
図4Aは、比較例の受光素子20を上から見た図である。図4Bは、受光素子の受光部の一例の断面図である。
受光素子20は、光を受光する受光窓22を有する。受光窓22は、受光素子20の受光面に設けられた受光領域である。例えば受光素子20がアバランシェフォトダイオード(APD:Avalanche Photodiode)の場合、受光素子20の受光部21は、基板上にバッファ層、光吸収層、中間層、倍増層、窓層を有しており、更に受光領域と受光領域の外周部のガードリングとを有しており、基板表面及び裏面にそれぞれ電極23及び電極24を有している(後述の第1受光部21A及び第2受光部21Bも同様である)。また、受光素子20の受光面には保護層も形成される。ここでは、受光窓22は、環状の電極23(受光面側の電極;基板表面側の電極)の内側の領域に相当する。受光窓22の直径のことを受光径と呼ぶことがある。受光素子20の大きさが数ミリ角(例えば5mm角)であるのに対し、受光径は例えば500μmである。但し、受光素子20や受光径の大きさは、これに限られるものではない。
図4Aに示すように、比較例の受光素子20は、受光素子20を構成するチップの中央に受光窓22が1つ設けられている。比較例の受光素子20の受光窓22は、チップの中央に設けられた1つのみである。
図5Aは、対象物90の状態に変化が生じた場合の説明図である。図中の点線に示すように、対象物90に変化が生じると、反射光に変化が生じることになる。なお、図中には、対象物90の表面の傾きが変化する様子が示されているが、対象物90の状態の変化は、これに限られるものではない。
図5Bは、集光スポットのシフトの説明図である。図中のハッチングの領域は、受光用光学系32によって集光された反射光の集光スポットである。図5Aに示すように反射光に変化が生じると、図5Bに示すように、集光スポットの位置や形状が変化することがある。以下の説明では、集光スポットの位置や形状が変化することを「集光スポットがシフトする」と表現することがある。例えば、受光用光学系32に対して複数の受光素子20を2次元配置させつつ受光用光学系32の小型化を図った場合には、全ての測定条件下で全ての受光素子20の受光窓22の内側にそれぞれ集光スポットを入射させることは困難になり、少なくともいずれかの測定条件下で対象物90に変化が生じた時に集光スポットがシフトし易くなる。比較例の受光素子20の場合、図5Bに示すように、集光スポットがシフトすると、受光素子20の出力信号が弱まるだけである。
図5Bは、集光スポットのシフトの説明図である。図中のハッチングの領域は、受光用光学系32によって集光された反射光の集光スポットである。図5Aに示すように反射光に変化が生じると、図5Bに示すように、集光スポットの位置や形状が変化することがある。以下の説明では、集光スポットの位置や形状が変化することを「集光スポットがシフトする」と表現することがある。例えば、受光用光学系32に対して複数の受光素子20を2次元配置させつつ受光用光学系32の小型化を図った場合には、全ての測定条件下で全ての受光素子20の受光窓22の内側にそれぞれ集光スポットを入射させることは困難になり、少なくともいずれかの測定条件下で対象物90に変化が生じた時に集光スポットがシフトし易くなる。比較例の受光素子20の場合、図5Bに示すように、集光スポットがシフトすると、受光素子20の出力信号が弱まるだけである。
図6Aは、本実施形態の受光素子の一例の説明図である。図6Bは、本実施形態の受光素子20における受光窓22(第1受光窓22A及び第2受光窓22B)と集光スポットの説明図である。
図6Aに示すように、本実施形態の受光素子20の受光面には、第1受光窓22Aと、第2受光窓22Bとが設けられている。第1受光窓22Aと第2受光窓22Bには、それぞれ、受光部21(図4B参照)が設けられている。以下の説明では、第1受光窓22Aを有する受光部21のことを「第1受光部」と呼び、第2受光窓22Bを有する受光部21のことを「第2受光部」と呼ぶ。本実施形態の受光素子20は、第1受光窓22Aに照射された光を検出する第1受光部21Aと、第2受光窓22Bに照射された光を検出する第2受光部21Bとを有する。なお、第1受光窓22A及び第2受光窓22Bのことをそれぞれ「メイン受光窓」及び「サブ受光窓」と呼び、第1受光部21A及び第2受光部21Bのことをそれぞれ「メイン受光部」及び「サブ受光部」と呼んでも良い。
本実施形態の受光素子20によれば、図6Bに示すように、仮に集光スポットの一部が第1受光窓22Aから外れても、集光スポットが第2受光窓22Bに照射されることによって、第2受光部21Bによって反射光を検出することが可能になる。既に説明した通り、対象物90の変化に応じて集光スポットがシフトすることがあるため、本実施形態の受光素子20は、第2受光部21Bの出力に基づいて、集光スポットのシフトに関するデータ(新たな特徴量)を取得する。
図7A及び図7Bは、受光素子20の出力信号の説明図である。それぞれの図の上側のグラフは、第1受光部21Aから出力される電流を示しており、下側のグラフは、第2受光部21Bから出力される電流を示している。なお、受光素子20から出力される電流は、プラス側の電流になる場合もあるし、マイナス側の電流になる場合もある(後述)。以下の説明では、第1受光部21Aから出力された信号のことを第1信号と呼び、第2受光部21Bから出力された信号のことを第2信号と呼ぶことがある。第1受光部21Aは、第1受光窓22Aに照射された光に応じた電流(第1信号)を出力することになる。また、第2受光部21Bは、第2受光窓22Bに照射された光に応じた電流(第2信号)を出力することになる。
図7Aは、集光スポットが第1受光窓22Aの内部に位置する場合の第1信号及び第2信号の説明図である。
既に説明した通り、本実施形態では、発光素子10はパルス光(図1のTx)を射出するため、パルス状の反射光(図1のRx)の集光スポットが受光素子20に照射される。集光スポットが第1受光窓22Aの内部に位置する場合には、第1受光窓22Aに十分な光量の反射光が照射されるため、第1受光部21Aは、図7Aの上側のグラフに示すように、比較的大きなパルス状の電流(第1信号)を出力する。一方、第2受光部21Bは、第2受光窓22Bに光が照射されないため、図7Aの下側のグラフに示す信号(第2信号)を出力する。
既に説明した通り、本実施形態では、発光素子10はパルス光(図1のTx)を射出するため、パルス状の反射光(図1のRx)の集光スポットが受光素子20に照射される。集光スポットが第1受光窓22Aの内部に位置する場合には、第1受光窓22Aに十分な光量の反射光が照射されるため、第1受光部21Aは、図7Aの上側のグラフに示すように、比較的大きなパルス状の電流(第1信号)を出力する。一方、第2受光部21Bは、第2受光窓22Bに光が照射されないため、図7Aの下側のグラフに示す信号(第2信号)を出力する。
図7Bは、集光スポットの一部が第1受光窓22Aから外れた場合の第1信号及び第2信号の説明図である。
集光スポットの一部が第1受光窓22Aから外れると(図6B参照)、図7Aの上側のグラフに示すように、第1信号のパルス状の電流は小さくなる。一方、パルス状の反射光の集光スポットが第2受光窓22Bに照射されると、第2信号は、パルス状の信号となる。第1受光窓22Aと第2受光窓22Bには同時にパルス状の集光スポットが照射されるため、第2信号のパルスのタイミングは、パルス状の反射光を受光したタイミングとなる。
集光スポットの一部が第1受光窓22Aから外れると(図6B参照)、図7Aの上側のグラフに示すように、第1信号のパルス状の電流は小さくなる。一方、パルス状の反射光の集光スポットが第2受光窓22Bに照射されると、第2信号は、パルス状の信号となる。第1受光窓22Aと第2受光窓22Bには同時にパルス状の集光スポットが照射されるため、第2信号のパルスのタイミングは、パルス状の反射光を受光したタイミングとなる。
本実施形態では、第2受光窓22Bが複数(図6Aでは4つ)設けられている。仮に対象物90の変化に応じて集光スポットが異なる方向にシフトしても、複数の第2受光窓22Bが第1受光窓22Aの周囲に設けられているため、第2受光窓22Bが反射光を検出し易くなる。なお、本実施形態では、第2受光窓22Bが4つであるが、第2受光窓22Bの数は4つに限られるものではない。
図8は、本実施形態の受光素子を用いた光検出装置の一例の説明図である。ここでは、簡略化のため、第2受光窓22Bを2個にして図示している。例えば、前述の実装基板5には、図8に示す光検出装置50を構成するための回路が設けられている。
光検出装置50は、上記の受光素子20と、変換部51とを有する。変換部51は、受光素子20から出力される信号を電流から電圧に変換する回路である。光検出装置50は、受光素子20毎に変換部51を有している。図8に示す変換部51は、第1変換部51Aと、第2変換部51Bとを有する。第1変換部51Aは、第1受光部21Aから出力される第1信号を電流から電圧に変換する回路である。第2変換部51Bは、第2受光部21Bから出力される第2信号を電流から電圧に変換する回路である。第1変換部51A及び第2変換部51Bは、トランスインピーダンス・アンプ(TIA)で構成される。図8に示す変換部51は、第1変換部51Aで変換された第1信号(電圧)と、第2変換部51Bで変換された第2信号(電圧)とをそれぞれ別の信号線に出力する。
光検出装置50は、アナログ-デジタル変換回路52(ADC)を有している。ここでは、第1変換部51A及び第2変換部51Bのそれぞれにアナログ-デジタル変換回路52(ADC)が設けられている。それぞれのアナログ-デジタル変換回路52は、第1変換部51A又は第2変換部51Bから出力される電圧(アナログ信号)をデジタル信号に変換し、コントローラー40(演算装置41)に電圧値を出力する。
図8に示すコントローラー40(演算装置41)は、第1受光部21Aから出力された第1信号(電圧値)と、第2受光部21Bから出力された第2信号(電圧値)とを受信することになる。コントローラー40(演算装置41)は、第1信号及び第2信号の少なくとも一方の電圧値と閾値とを比較することによって、パルス状の反射光を受光した時間tを求め(図7A及び図7B参照)、対象物90のZ座標(対象物90までの距離)を取得する。また、コントローラー40は、レーザー光が照射された方向と、対象物90までの距離とに基づいて、対象物90のX座標及びY座標を取得する。加えて、本実施形態では、コントローラー40は、第2受光部21Bから出力された第2信号(電圧値)に基づいて、座標とは別の特徴量Sを取得する。つまり、本実施形態では、コントローラー40(演算装置41)は、各フレームの測定点毎に、X座標、Y座標、Z座標(対象物90までの距離)及び特徴量Sを対応付けて取得することになる。
特徴量Sは、第2信号に基づいて取得されるデータである。特徴量Sは、集光スポットのシフトを示すデータとなる。例えば、特徴量Sは、第2受光部21Bが光を受光しない場合に0となり、第2受光部21Bが光を受光した場合に1となるデータである。但し、特徴量Sは、2値データに限られるものではなく、多値データでも良い。例えば、特徴量Sは、第2受光部21Bの電圧値(多値データ;第2信号)でも良いし、第1受光部21A及び第2受光部21Bの電圧値の合計に対する第2受光部の電圧値の割合でも良い。
なお、受光素子20がN個の第2受光部21Bを有する場合には、特徴量Sは、それぞれの第2受光部21Bの第2信号に基づくN個の特徴量S_1~S_Nを含んでも良い。なお、N個の特徴量S_1~S_Nを取得することによって、集光スポットのシフト方向に関する情報を取得可能になる。例えば、コントローラー40(演算装置41)は、図6Aに示す受光素子20の4個の第2受光部21Bのそれぞれの第2信号に基づいて、4つの特徴量S_1~S_4で構成された特徴量Sを取得することが可能である。
図9は、或るフレームでの測定点Aと、別のフレームでの測定点A’の説明図である。図中の点は、3次元画像を構成する点群のうちの或る点を示している。ここでは、コントローラー40(演算装置41)は、或るチャンネルの受光素子20の出力に基づいて、測定点Aにおける座標(x、y、z)に関するデータと、特徴量S(特徴量データ)とを対応付けて取得する。次に、コントローラー40(演算装置41)は、別のフレームにおいて、同じチャンネルの受光素子20の出力に基づいて、測定点A’における座標(x’、y’、z’)に関するデータと、特徴量S’(特徴量データ)とを対応付けて取得する。
コントローラー40は、座標(x、y、z)及び座標(x’、y’、z’)に基づいて、対象物90に変化が生じたこと(対象物90が移動したこと)を判別することが可能である。一方、コントローラー40は、特徴量S及び特徴量S’に基づいても、対象物90が移動したかどうかを判別することが可能である。例えば、コントローラー40は、特徴量Sが0(特徴量S_1~S_4の全てが0)であり、特徴量S’が1(特徴量S_1~S_4の少なくともいずれかが1)であれば、対象物90に変化が生じたことを検出することが可能である。このように、本実施形態では、特徴量Sを取得することによって、データを冗長化させることができる。
コントローラー40は、座標(x、y、z)及び座標(x’、y’、z’)に基づいて、対象物90に変化が生じたこと(対象物90が移動したこと)を判別することが可能である。一方、コントローラー40は、特徴量S及び特徴量S’に基づいても、対象物90が移動したかどうかを判別することが可能である。例えば、コントローラー40は、特徴量Sが0(特徴量S_1~S_4の全てが0)であり、特徴量S’が1(特徴量S_1~S_4の少なくともいずれかが1)であれば、対象物90に変化が生じたことを検出することが可能である。このように、本実施形態では、特徴量Sを取得することによって、データを冗長化させることができる。
特徴量Sの利用方法は、測定点における対象物90の変化の検出に限られるものではない。例えば、コントローラー40は、点群内の各点をクラスタリングする際に、特徴量Sを利用しても良い。また、例えば、コントローラー40は、点群の示す3次元画像を照合する際に、各点の特徴量Sを利用しても良い。点群の示す3次元画像を照合する方法の一例は、次の通りである。まず、特徴量Sを含む点群データ(3次元画像)と、その点群データの示す対象物のデータとを有する教師データを用意し、教師データの特徴量Sを含む点群データを入力とし、教師データの対象物のデータを出力とする判定モデルをコンピューター(コントローラー40又は外部のコンピューター)によって機械学習により生成し、判定モデルを記憶装置42に記憶する。次に、コントローラー40は、既に説明したように、受光素子20の出力に基づいて特徴量Sを含む点群データを取得する。そして、コントローラー40は、判定モデルに基づいて特徴量Sを含む点群データを照合し、対象物90のデータを出力する。なお、特徴量Sを用いた点群の照合方法は、機械学習による照合方法に限られるものではなく、他の照合方法でも良い。
<変形例1>
図10は、光検出装置の別の一例の説明図である。図中の変換部51は、第1変換部51Aと、第2変換部51Bと、遅延回路54と、電圧加算部56とを有する。
図10は、光検出装置の別の一例の説明図である。図中の変換部51は、第1変換部51Aと、第2変換部51Bと、遅延回路54と、電圧加算部56とを有する。
図10に示す第2変換部51Bは、第2受光部21Bから出力される第2信号を電流から電圧に変換する際に、極性を反転させた電圧に変換する。光を検出した時に第1変換部51Aから出力される電圧と、第2受光部21Bから出力される電圧との極性は逆になる。なお、第1変換部51A及び第2変換部51Bの一方が電圧の極性を反転させて出力すれば良いので、第2受光部21Bの代わりに、第1変換部51Aが、第1受光部21Aから出力される第1信号を電流から電圧に変換する際に、極性を反転させた電圧に変換しても良い。
遅延回路54は、入力信号を所定時間遅延させて出力する回路である。遅延回路54は、第1信号と第2信号の少なくとも一方を遅延させる。ここでは、遅延回路54は、第2変換部51Bの側に設けられており、第1変換部51Aの側には設けられていない。但し、第1変換部51Aの側に遅延回路54を設け、第2変換部51Bの側に遅延回路54を設けなくても良い。なお、異なる遅延時間に設定された遅延回路54を第1変換部51A及び第2変換部51Bにそれぞれ設けることも可能である。
図10に示すように、変換部51が複数の第2変換部51Bを有する場合、図10に示すように、異なる遅延時間に設定された遅延回路54をそれぞれの第2変換部51Bに設けても良い。これにより、光を検出した第2変換部51Bを特定することが可能になる(集光スポットのシフト方向に関する情報を取得可能になる)。
電圧加算部56は、複数の入力信号を加算して出力する回路である。図10に示すように、電圧加算部56は、第1信号(電圧)と第2信号(電圧)とを加算して共通の信号線に出力する。電圧加算部56は、第1信号(電圧)と第2信号(電圧)とを重畳させた信号を共通の信号線に出力することになる。本実施形態では、変換部51が電圧加算部56を有することによって、変換部51は、第1信号と第2信号とを共通の信号線に出力するように構成されている。
電圧加算部56は、第1信号(電圧)と第2信号(電圧)とを重畳させた信号をアナログ-デジタル変換回路52(ADC)に出力する。このため、アナログ-デジタル変換回路52(ADC)は、第1信号(電圧)と第2信号(電圧)とを重畳させた信号をデジタル信号に変換し、コントローラー40(演算装置41)に電圧値を出力することになる。
図11A及び図11Bは、第1信号(電圧)と第2信号(電圧)とを重畳させた信号の説明図である。
図7Aに示す第1信号及び第2信号が変換部51に入力された場合、第1信号(電圧)と第2信号(電圧)とを重畳させた信号は、図11Aに示すようになる。この場合、コントローラー40(演算装置41)は、受信した信号の電圧値と閾値とを比較することによって、第1信号に基づくプラス側のパルスによって時間tを求め、対象物90のZ座標(対象物90までの距離)を取得することになる。
図7Bに示す第1信号及び第2信号が変換部51に入力された場合、第1信号(電圧)と第2信号(電圧)とを重畳させた信号は、図11Bに示すようになる。この場合、コントローラー40(演算装置41)は、受信した信号の電圧値と閾値とを比較することによって、第1信号に基づくプラス側のパルスによって時間tを求めることができる(これにより、対象物90のZ座標(対象物90までの距離)を取得することができる)。また、仮に第1信号に基づくプラス側のパルスを検出できなくても、コントローラー40(演算装置41)は、第2信号に基づくマイナス側のパルスによって時間t’を求めることができる。コントローラー40(演算装置41)は、マイナス側のパルスによって時間t’を求めた場合には、遅延回路54の遅延時間に基づいて、パルス状の反射光を受光した時間tを求めることになる。更に、時間tと時間t’の両方を求めることができる場合には(第1受光窓22A及び第2受光窓22Bの両方に集光スポットが照射できる場合には)、コントローラー40(演算装置41)は、時間tと時間t’との差に基づいて、光を検出した第2変換部51Bを特定することが可能である(集光スポットのシフト方向に関する情報を取得可能である。また、特徴量Sとして特徴量S_1~特徴量S_Nを取得可能である)。
図12Aは、光検出装置の別の一例の説明図である。図中の変換部51は、複数の第2変換部51Bを有している。前述の図10に示す変換部51では、異なる遅延時間に設定された遅延回路54がそれぞれの第2変換部51Bに設けられていたのに対し、図12Aに示す変換部51では、同じ遅延時間に設定された遅延回路54がそれぞれの第2変換部51Bに設けられている。
図12Bは、第1信号(電圧)と第2信号(電圧)とを重畳させた信号の一例の説明図である。第1受光窓22Aに集光スポットが照射されない場合、コントローラー40は、図12Bに示す信号を光検出装置50から受信することになる。マイナス側のパルスは第2受光部21Bから出力された第2信号に基づくものであるため、また、図12Aに示す複数の遅延回路54の遅延時間は全て同じであるため、コントローラー40は、第2信号に基づくマイナス側のパルスに基づいて時間t’を求めることができ、また、時間t’と遅延回路54の遅延時間(所定時間)とに基づいてパルス状の反射光を受光した時間tを求めることができる(これにより、対象物90のZ座標(対象物90までの距離)を取得することができる)。また、コントローラー40は、第2信号に基づくマイナス側のパルスに基づいて、特徴量Sを取得することができる。
図12Bは、第1信号(電圧)と第2信号(電圧)とを重畳させた信号の一例の説明図である。第1受光窓22Aに集光スポットが照射されない場合、コントローラー40は、図12Bに示す信号を光検出装置50から受信することになる。マイナス側のパルスは第2受光部21Bから出力された第2信号に基づくものであるため、また、図12Aに示す複数の遅延回路54の遅延時間は全て同じであるため、コントローラー40は、第2信号に基づくマイナス側のパルスに基づいて時間t’を求めることができ、また、時間t’と遅延回路54の遅延時間(所定時間)とに基づいてパルス状の反射光を受光した時間tを求めることができる(これにより、対象物90のZ座標(対象物90までの距離)を取得することができる)。また、コントローラー40は、第2信号に基づくマイナス側のパルスに基づいて、特徴量Sを取得することができる。
図13Aは、光検出装置の別の一例の説明図である。前述の図10(及び図12)に示す光検出装置50では、第2変換部51Bが電圧の極性を反転させて第2信号を出力しているのに対し、図13Aに示す光検出装置50では、第2変換部51Bは、電圧の極性を反転させずに、第2信号を出力する。
図13Bは、第1信号(電圧)と第2信号(電圧)とを重畳させた信号の一例の説明図である。集光スポットがシフトして第2受光窓22Bに光が照射された時にも第1受光窓22Aに光が照射されていれば、コントローラー40は、図13Bに示す信号を光検出装置50から受信することになる。最初のパルスは第1受光部21Aから出力された第1信号に基づくものであるため、コントローラー40は、最初のパルスに基づいて時間tを求めることができる(これにより、対象物90のZ座標(対象物90までの距離)を取得することができる)。また、2番目のパルスは第2受光部21Bから出力された第2信号に基づくものであるため、コントローラー40は、2番目のパルスに基づいて時間t’を求めることができる(特徴量Sを取得することができる)。なお、図13Aの複数の遅延回路54の遅延時間がそれぞれ異なっていれば、コントローラー40(演算装置41)は、時間tと時間t’との差に基づいて、光を検出した第2変換部51Bを特定することが可能であるため、集光スポットのシフト方向に関する情報を取得可能となり、特徴量Sとして特徴量S_1~特徴量S_Nを取得可能である。
図13Bは、第1信号(電圧)と第2信号(電圧)とを重畳させた信号の一例の説明図である。集光スポットがシフトして第2受光窓22Bに光が照射された時にも第1受光窓22Aに光が照射されていれば、コントローラー40は、図13Bに示す信号を光検出装置50から受信することになる。最初のパルスは第1受光部21Aから出力された第1信号に基づくものであるため、コントローラー40は、最初のパルスに基づいて時間tを求めることができる(これにより、対象物90のZ座標(対象物90までの距離)を取得することができる)。また、2番目のパルスは第2受光部21Bから出力された第2信号に基づくものであるため、コントローラー40は、2番目のパルスに基づいて時間t’を求めることができる(特徴量Sを取得することができる)。なお、図13Aの複数の遅延回路54の遅延時間がそれぞれ異なっていれば、コントローラー40(演算装置41)は、時間tと時間t’との差に基づいて、光を検出した第2変換部51Bを特定することが可能であるため、集光スポットのシフト方向に関する情報を取得可能となり、特徴量Sとして特徴量S_1~特徴量S_Nを取得可能である。
図14は、光検出装置の更に別の一例の説明図である。前述の図10(及び図12)に示す変換部51には遅延回路54が設けられているのに対し、図14に示す変換部51には遅延回路54が設けられていない。このため、電圧加算部56は、第1変換部51Aが出力する第1信号(電圧)と第2変換部51Bが出力する第2信号(電圧)とを加算して共通の信号線に出力することになる。
図15A及び図15Bは、第1信号、第2信号、及び、電圧加算部56から出力される信号の説明図である。図中の左側には、第1変換部51Aが出力する第1信号(電圧)と、第2変換部51Bが出力する第2信号(電圧)とが示されている。図中の右側には、図14に示す電圧加算部56から出力される信号(第1信号及び第2信号を重畳させた信号)が示されている。
ところで、第1受光部21Aの第1受光窓22Aの周縁の感度が低い場合、集光スポットの一部が第1受光窓22Aの内側に照射されている状態から集光スポットが僅かにシフトしても、第1受光部21Aが出力する第1信号のパルスの強度が急激に変化することがある(図15A及び図15Bの第1信号参照)。また、第2受光部21Bの感度が高く設定されている場合には、集光スポットが僅かにシフトしても、第2受光部21Bが出力する第2信号のパルスの強度が急激に変化することがある(図15A及び図15Bの第2信号参照)。この結果、図15A及び図15Bの右側に示すように、電圧加算部56から出力される信号(第1信号及び第2信号を重畳させた信号)に含まれるパルスは、プラス側又はマイナス側のいずれか一方の極性を示すようになる。つまり、このような条件下では、遅延回路54が無くても、第1信号のパルスと第2信号のパルスが打ち消し合う状態にはならない。このため、第1受光部21A又は第2受光部21Bの一方が光を検出するような条件下では、コントローラー40は、図14の光検出装置から受信した信号(第1信号及び第2信号を重畳させた信号;図15A及び図15B右図参照)に基づいて、時間tを求めることができる(これにより、対象物90のZ座標(対象物90までの距離)を取得することができる)。また、このような条件下では、コントローラー40は、図14の光検出装置から受信した信号(第1信号及び第2信号を重畳させた信号;図15A及び図15B右図参照)のパルスの極性に基づいて、特徴量Sを取得することができる。
<変形例2>
図16Aは、変形例の受光素子を用いた光検出装置の一例の説明図である。図16B及び図16Cは、図16Aの受光素子と変換部51(トランスインピーダンス・アンプ)との接続の説明図である。
図16Aは、変形例の受光素子を用いた光検出装置の一例の説明図である。図16B及び図16Cは、図16Aの受光素子と変換部51(トランスインピーダンス・アンプ)との接続の説明図である。
前述の図15A及び図15Bの左側に示すように、集光スポットが僅かにシフトしても、第1受光部21Aが出力する第1信号のパルスの強度が急激に変化するとともに、第2受光部21Bが出力する第2信号のパルスの強度が急激に変化することが起こり得る。このように、第1受光部21A又は第2受光部21Bの一方が光を検出するような条件下では、図16Aに示す構成を採用することが可能である。
図16Bに示す例では、第1受光部21Aのカソードが、差動型トランスインピーダンス・アンプで構成された変換部51のマイナス入力端子に接続されており、第2受光部21Bのカソードが、変換部51のプラス入力端子に接続されている。第1受光部21Aが光を検出すると、変換部51のマイナス入力端子から、第1受光部21Aへとマイナスの電流(第1信号)が流れ、この結果、変換部51の出力がマイナスとなる。一方、第2受光部21Bが光を検出すると、変換部51のプラス入力端子から、第2受光部21Bへとマイナスの電流(第2信号)が流れ、この結果、変換部51の出力がプラスとなる。なお、ここでは、第1受光部21A及び第2受光部21Bから、変換部51へ流れる電流の向きをプラスとしている。
図16Cに示す別の例では、第1受光部21Aのアノードと、第2受光部21Bのカソードとが共通の信号線を介して変換部51の入力端子に接続されている。第1受光部21Aが光を検出すると、第1受光部21Aから、変換部51にプラスの電流(第1信号)が流れ、この結果、変換部51の出力がプラスとなる。一方、第2受光部21Bが光を検出すると、変換部51から、第2受光部21Bにマイナスの電流(第2信号)が流れ、この結果、変換部51の出力がマイナスとなる。
図16B及び図16Cのいずれの場合においても、図16Aのコントローラー40は、図15A及び図15Bの右側に示す信号(若しくは逆極性の信号)を受信することになる。これにより、コントローラー40は、図16Aの光検出装置50から受信した信号に基づいて、時間tを求めることができる(これにより、対象物90のZ座標(対象物90までの距離)を取得することができる)。また、コントローラー40は、図16Aの光検出装置50から受信した信号に基づいて、特徴量Sを取得することができる。図16Aに示す光検出装置50によれば、光検出装置50のトランスインピーダンス・アンプ(TIA)やアナログ-デジタル変換回路52(ADC)の数を減らすことができる。
<変形例3>
図17A~図17Dは、第1受光窓22A及び第2受光窓22Bの例の説明図である。
図17A~図17Dに示す受光素子20は、第1受光窓22Aと、4つの第2受光窓22Bとを有する。受光素子20の受光面の中央に第1受光窓22Aが配置されており、その第1受光窓22Aの周囲に4つの第2受光窓22Bが配置されている。なお、「第1受光窓22Aの周囲」とは、第1受光窓22Aの外周よりも外側であり、且つ、その第1受光窓22Aが設けられたチップの外縁よりも内側の範囲を意味する。図17A~図17Dに示す受光素子20では、2つの第2受光窓22Bが第1受光窓22Aを挟むように配置されている。第1受光窓22Aを挟むように複数の第2受光窓22Bを配置することによって、ある測定条件下では集光スポットが所定方向(例えば+Y方向)にシフトし、別の測定条件下では集光スポットが逆方向(例えば-Y方向)にシフトするような場合でも、第2受光窓22Bによって反射光を検出し易くなる。
図17A~図17Dに示す受光素子20は、第1受光窓22Aと、4つの第2受光窓22Bとを有する。受光素子20の受光面の中央に第1受光窓22Aが配置されており、その第1受光窓22Aの周囲に4つの第2受光窓22Bが配置されている。なお、「第1受光窓22Aの周囲」とは、第1受光窓22Aの外周よりも外側であり、且つ、その第1受光窓22Aが設けられたチップの外縁よりも内側の範囲を意味する。図17A~図17Dに示す受光素子20では、2つの第2受光窓22Bが第1受光窓22Aを挟むように配置されている。第1受光窓22Aを挟むように複数の第2受光窓22Bを配置することによって、ある測定条件下では集光スポットが所定方向(例えば+Y方向)にシフトし、別の測定条件下では集光スポットが逆方向(例えば-Y方向)にシフトするような場合でも、第2受光窓22Bによって反射光を検出し易くなる。
なお、図17A~図17Dに示すように、4つの第2受光窓22Bは、第1受光窓22Aの周囲に均等に配置されることが望ましい。また、図17B及び図17Dに示すように、矩形の受光面の対角線上に第1受光窓22A及び2つの第2受光窓22Bを配置すると、受光面の狭いスペース上に第1受光窓22A及び2つの受光窓を配置させ易くなる(この結果、受光素子20のチップの小型化を図ることも可能である)。なお、第2受光窓22Bの数は、4に限られるものではなく、他の数でも良い。
図18は、受光素子アレイの一例の説明図である。
既に説明した通り、測定装置1は、X方向及びY方向に2次元配列させた複数の受光素子20を有する。受光用光学系32(図中の点線)に対して複数の受光素子20を配置する場合、受光用光学系32の光軸(点線の円の中心)に対して受光素子20をずらして配置する必要がある。この結果、或る受光素子20(第1受光素子)の光軸に対する位置と、別の受光素子20(第2受光素子)の光軸に対する位置が異なる。集光スポットがシフトする方向は、受光用光学系32に対する受光素子20の位置に応じて異なるため、2次元配列させた複数の受光素子20のそれぞれに入射する集光スポットは、シフトする方向がそれぞれ異なることになる。
既に説明した通り、測定装置1は、X方向及びY方向に2次元配列させた複数の受光素子20を有する。受光用光学系32(図中の点線)に対して複数の受光素子20を配置する場合、受光用光学系32の光軸(点線の円の中心)に対して受光素子20をずらして配置する必要がある。この結果、或る受光素子20(第1受光素子)の光軸に対する位置と、別の受光素子20(第2受光素子)の光軸に対する位置が異なる。集光スポットがシフトする方向は、受光用光学系32に対する受光素子20の位置に応じて異なるため、2次元配列させた複数の受光素子20のそれぞれに入射する集光スポットは、シフトする方向がそれぞれ異なることになる。
そこで、図に示すように、本実施形態では、集光スポットがシフトする方向に応じて、それぞれの受光素子20の第1受光窓22Aと第2受光窓22Bの並ぶ方向を異ならせている。この結果、本実施形態では、或る受光素子20(第1受光素子)では、第1受光窓22Aと第2受光窓22Bの並ぶ方向が例えばX方向及びY方向であるのに対し、別の受光素子20(第2受光素子)では、第1受光窓22Aと第2受光窓22Bの並ぶ方向がX方向及びY方向に交差する方向となる。本実施形態によれば、第2受光部21Bが反射光を検出し易くなる。
なお、受光素子アレイの全ての受光素子20の第1受光窓22Aと第2受光窓22Bの並ぶ方向が同じでも良い。また、受光素子アレイの全ての受光素子が本実施形態の第1受光窓22A及び第2受光窓22Bを有する受光素子でなくても良く、一部の受光素子が図4Aに示す受光素子であっても良い。また、受光素子20ごとに第2受光窓22Bの数が異なっていても良い。
<小括>
上記の通り、本実施形態の受光素子20は、第1受光窓22Aに照射された光に応じた第1信号を出力する第1受光部21Aと、第1受光部21Aの周囲に設けられた第2受光窓22Bに照射された光に応じた第2信号を出力する第2受光部21Bとを備えている(図6A参照)。これにより、第2受光部21Bの第2信号に基づいて、集光スポットのシフトに関するデータ(新たな特徴量)を取得することが可能となる(図6B参照)。
上記の通り、本実施形態の受光素子20は、第1受光窓22Aに照射された光に応じた第1信号を出力する第1受光部21Aと、第1受光部21Aの周囲に設けられた第2受光窓22Bに照射された光に応じた第2信号を出力する第2受光部21Bとを備えている(図6A参照)。これにより、第2受光部21Bの第2信号に基づいて、集光スポットのシフトに関するデータ(新たな特徴量)を取得することが可能となる(図6B参照)。
また、本実施形態では、複数の第2受光窓22Bが第1受光窓22Aの周囲に均等に配置されていることが望ましい(図17A~図17D参照)。これにより、集光スポットがどの方向にシフトしても、第2受光窓22Bによって反射光を検出し易くなる。但し、集光スポットのシフトする方向に応じて、第1受光窓22Aの周囲に非均等な間隔で複数の第2受光窓22Bが配置されても良い。なお、図17A~図17Dに示すように、通常、受光素子20の受光面が矩形であるため、第2受光窓22Bの数を4つにして、4つの第2受光窓22Bが第1受光窓22Aの周囲に均等に配置されていることが望ましい。
また、本実施形態では、矩形状の受光面の対角線上に第1受光窓22A及び複数の第2受光窓22Bが配置されている(図17B及び図17D参照)。これにより、受光面の狭いスペース上に第1受光窓22A及び4つの第2受光窓22Bを配置させ易くなる。
また、上記の通り、本実施形態の光検出装置50は、第1受光窓22Aに照射された光に応じた第1信号を出力する第1受光部21Aと、第1受光部21Aに隣接する第2受光窓22Bに照射された光に応じた第2信号を出力する第2受光部21Bとを有する受光素子20と、第1信号を電流から電圧に変換するとともに第2信号を電流から電圧に変換する変換部51を備えている(図8、図10、図12A、図13A、図14、図16B及び図16C参照)。これにより、第2受光部21Bの第2信号に基づいて、集光スポットのシフトに関するデータ(新たな特徴量)を取得することが可能となる(図6B参照)。
図8に示す光検出装置50では、変換部51は、第1信号と第2信号とをそれぞれ別の信号線に出力する。これにより、コントローラー40が第1信号と第2信号とを別々に取得することが可能になる。
図10、図12A、図13A、図14、図16Aに示す光検出装置50では、変換部51は、第1信号と第2信号とを共通の信号線に出力する。これにより、例えばアナログ-デジタル変換回路52(ADC)の数を減らすことが可能になる。
図10、図12A及び図13Aに示す光検出装置50では、変換部51は、第1信号と第2信号の少なくとも一方を遅延させつつ、第1信号と第2信号とを共通の信号線に出力する。これにより、コントローラー40は、第1信号と第2信号とを重畳させた信号から、集光スポットのシフトに関するデータ(新たな特徴量)を取得することが可能となる。
図10、図12A、図14に示す光検出装置50では、変換部51は、第1信号と第2信号の一方の極性を反転させつつ、第1信号と第2信号とを共通の信号線に出力する。これにより、コントローラー40は、第1信号と第2信号とを重畳させた信号から、集光スポットのシフトに関するデータ(新たな特徴量)を取得することが可能となる。
図10、図12Aに示す光検出装置50では、変換部51は、第1信号と第2信号の一方の極性を反転させるとともに、第1信号と第2信号の少なくとも一方を遅延させつつ、第1信号と第2信号とを共通の信号線に出力する。これにより、コントローラー40は、より確実に、パルス状の反射光を受光した時間tを求めることができる。
また、上記の通り、本実施形態の測定装置1は、対象物90に光を照射する発光素子10と、光学系30と、上述の第1信号及び第2信号を出力する受光素子20と、演算装置41(コントローラー40)とを備えている。演算装置41は、第1信号及び第2信号の少なくとも一方に基づいて対象物までの距離を算出し、距離に関するデータ(Z座標)と、第2信号に基づく特徴量データ(特徴量S)とを対応付けて取得する(図9参照)。これにより、距離に関するデータ(Z座標)に特徴量データを対応付けることによってデータを冗長化させることができる。例えば、データを冗長化させることによって、測定装置1によって測定された点群に対するデータ解析の精度を高めることが可能になる。
以上、本発明の実施形態につき詳述したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、上記の実施形態は本発明を分かりやすく説明するために構成を詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、上記の実施形態の構成の一部について、他の構成に追加、削除、置換することが可能である。
1 測定装置、3 筐体、5 実装基板、
6 発光側湾曲部、7 受光側湾曲部、
8 基板用フレーム、10 発光素子、20 受光素子、
21 受光部、21A 第1受光部、21B 第2受光部、
22 受光窓、22A 第1受光窓、22B 第2受光窓、
23 電極、24 電極、
30 光学系、31 投光用光学系、
32 受光用光学系、33 光学用フレーム、
40 コントローラー、41 演算装置、42 記憶装置、
50 光検出装置、51 変換部、
51A 第1変換部、51B 第2変換部、
52 アナログ-デジタル変換回路、
54 遅延回路、56 電圧加算部、
90 対象物
6 発光側湾曲部、7 受光側湾曲部、
8 基板用フレーム、10 発光素子、20 受光素子、
21 受光部、21A 第1受光部、21B 第2受光部、
22 受光窓、22A 第1受光窓、22B 第2受光窓、
23 電極、24 電極、
30 光学系、31 投光用光学系、
32 受光用光学系、33 光学用フレーム、
40 コントローラー、41 演算装置、42 記憶装置、
50 光検出装置、51 変換部、
51A 第1変換部、51B 第2変換部、
52 アナログ-デジタル変換回路、
54 遅延回路、56 電圧加算部、
90 対象物
Claims (10)
- 第1受光窓に照射された光に応じた第1信号を出力する第1受光部と、
前記第1受光窓の周囲に設けられた第2受光窓に照射された光に応じた第2信号を出力する第2受光部と
を備えることを特徴とする受光素子。 - 請求項1に記載の受光素子であって、
前記第2受光部を複数備え、
複数の前記第2受光窓が前記第1受光窓の周囲に均等に配置されていることを特徴とする受光素子。 - 請求項2に記載の受光素子であって、
前記第2受光部を4つ備え、
4つの前記第2受光窓が前記第1受光窓の周囲に均等に配置されていることを特徴とする受光素子。 - 請求項3に記載の受光素子であって、
矩形状の受光面の対角線上に前記第1受光窓及び複数の前記第2受光窓が配置されていることを特徴とする受光素子。 - 第1受光窓に照射された光に応じた第1信号を出力する第1受光部と、前記第1受光窓の周囲に設けられた第2受光窓に照射された光に応じた第2信号を出力する第2受光部と、を有する受光素子と、
前記第1信号を電流から電圧に変換するとともに、前記第2信号を電流から電圧に変換する変換部と
を有することを特徴とする光検出装置。 - 請求項5に記載の光検出装置であって、
前記変換部は、前記第1信号と前記第2信号とをそれぞれ別の信号線に出力することを特徴とする光検出装置。 - 請求項5に記載の光検出装置であって、
前記変換部は、前記第1信号と前記第2信号の少なくとも一方を遅延させつつ、前記第1信号と第2信号とを共通の信号線に出力することを特徴とする光検出装置。 - 請求項5に記載の光検出装置であって、
前記変換部は、前記第1信号と前記第2信号の一方の極性を反転させつつ、前記第1信号と第2信号とを共通の信号線に出力することを特徴とする光検出装置。 - 請求項5に記載の光検出装置であって、
前記変換部は、前記第1信号と前記第2信号の一方の極性を反転させるとともに、前記第1信号と前記第2信号の少なくとも一方を遅延させつつ、前記第1信号と第2信号とを共通の信号線に出力することを特徴とする光検出装置。 - 対象物に光を照射する発光素子と、
光学系と、
第1受光窓に照射された光に応じた第1信号を出力する第1受光部と、前記第1受光窓の周囲に設けられた第2受光窓に照射された光に応じた第2信号を出力する第2受光部と、を有し、前記光学系を介して前記対象物からの反射光を受光する受光素子と、
前記第1信号及び前記第2信号の少なくとも一方に基づいて前記対象物までの距離を算出し、前記距離に関するデータと、前記第2信号に基づく特徴量データとを対応付けて取得する演算装置と、
ことを特徴とする測定装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021042344A JP2022142238A (ja) | 2021-03-16 | 2021-03-16 | 受光素子、光検出装置及び測定装置 |
PCT/JP2022/006973 WO2022196257A1 (ja) | 2021-03-16 | 2022-02-21 | 受光素子、光検出装置及び測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021042344A JP2022142238A (ja) | 2021-03-16 | 2021-03-16 | 受光素子、光検出装置及び測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022142238A true JP2022142238A (ja) | 2022-09-30 |
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ID=83426659
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021042344A Pending JP2022142238A (ja) | 2021-03-16 | 2021-03-16 | 受光素子、光検出装置及び測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022142238A (ja) |
-
2021
- 2021-03-16 JP JP2021042344A patent/JP2022142238A/ja active Pending
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---|---|---|---|
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