JP2022141319A - 画像処理装置、画像処理装置の制御方法、及びプログラム - Google Patents
画像処理装置、画像処理装置の制御方法、及びプログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】暗読みによって生成する電子文書の情報の消失を抑制することができる画像処理装置を提供する。【解決手段】MFP101は、ユーザが指定した設定値に基づいて読み取りモードを通常読みモード又は暗読みモードに切り替え可能である。暗読みモードは、原稿読み取り時の光量が通常読みモードより少ない読み取りモードである。MFP101は、暗読みモードが設定され且つ高分散値画素の割合が割合閾値以下である場合、近傍色変換処理を行い、暗読みモードが設定され且つ高分散値画素の割合が割合閾値より大きい場合、近傍色変換処理を行わない。【選択図】図5
Description
本発明は、画像処理装置、画像処理装置の制御方法、及びプログラムに関する。
紙文書を光学的に走査して電子文書を生成する画像処理装置が知られている。画像処理装置は、濃度が低い無彩色、例えば、白色の下地の紙文書を電子化する際に、或る明度以上の領域の色を白色に変換する下地飛ばし処理を行う。下地飛ばし処理を行うことで、紙文書における文字と下地とのコントラストがはっきりした見栄えが良い電子文書が生成される。また、下地飛ばし処理を行うことで、電子文書において大部分の領域を占める下地領域の色が白色に統一されるので、上記電子文書をデータ圧縮する際に、圧縮効率が向上する。
ところで、電子文書化技術の進歩に伴う法制度の改正により、これまで紙文書のみ原本として認められていた税務関係の帳票等が、所定の条件を満たすことで電子文書も原本として認められるようになった。電子文書が原本として認められる条件として、例えば、小ポイント文字が認識できること、階調パターンの白が電子文書上の完全な白にならないこと、修正痕等の情報が消失しない(視認性が保持される)ことが挙げられる。しかし、画像処理装置において、上述した下地飛ばし処理が行われると、上記条件を満たせない可能性がある。例えば、紙文書の紙地部分が白に近い色である場合、上述した下地飛ばし処理によって紙地部分が電子文書において完全な白となり、上述した条件を満たせなくなる。これに対し、例えば、紙文書を読み取る際に照射される光の量を抑えて紙文書を暗めに読み取って(以下では、このような読取方法を「暗読み」と呼ぶ。)、紙地部分が電子文書において完全な白にならないように制御する技術が提案されている(特許文献1を参照)。ここで、暗読みによる電子文書の生成では、上述した下地飛ばし処理のような電子文書における紙地領域の色の統合が行われないため、生成された電子文書をデータ圧縮する際の圧縮効率が低下するという課題が生じる。これに対し、例えば、暗読みによる電子文書の生成において、下地飛ばし処理に類似する処理を行って電子文書における紙地領域の色を一つの色に統合することで、データ圧縮する際の圧縮効率を向上させることが考えられる。
しかしながら、上述したように電子文書における紙地領域の色を一つの色に統合すると、例えば、紙地全体に施された模様や地紋等のデザイン情報が消失してしまうという問題が生じる。
本発明の目的は、暗読みによって生成する電子文書の情報の消失を抑制することができる画像処理装置、画像処理装置の制御方法、及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の画像処理装置は、原稿を読み取り、読み取った原稿のスキャン画像を生成する読み取り手段を備える画像処理装置であって、前記読み取り手段の読み取りモードを、第1の読み取りモード又は前記第1の読み取りモードより少ない光量で前記原稿を読み取る第2の読み取りモードに設定する読み取りモード設定手段と、前記読み取り手段によって生成されたスキャン画像に画像処理を施して画像処理済み画像を生成する画像処理手段と、前記画像処理済み画像における統合色を決定する統合色決定手段と、前記画像処理済み画像を構成する複数の画素の中から選択された画素の分散値を算出する分散値算出手段と、前記画像処理済み画像を構成する全ての画素における、予め設定された第1の閾値以上の分散値を持つ高分散値画素の割合を算出する割合算出手段と、前記高分散値画素の割合が第2の閾値以下であるか否かを判別する判別手段とを備え、前記第2の読み取りモードが設定され且つ前記高分散値画素の割合が前記第2の閾値以下である場合、前記画像処理手段は、前記画像処理済み画像における前記統合色に近い色を前記統合色に変換する色変換処理を行い、前記第2の読み取りモードが設定され且つ前記高分散値画素の割合が前記第2の閾値より大きい場合、前記画像処理手段は、前記色変換処理を行わないことを特徴とする。
本発明によれば、暗読みによって生成する電子文書の情報の消失を抑制することができる。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像処理装置としてのMFP101のシステム構成を示す概略図である。図1において、MFP101は、ネットワーク103を介してPC102と接続されている。ユーザは、MFP101が備える後述する図2の操作部203を操作して、MFP101が原稿を読み取る際に用いる設定を行うことができる。ユーザは、当該設定として、例えば、解像度、圧縮率、データ書式(例えば、JPEG、TIFF、PDF、少数色圧縮、少数色圧縮(OCR結果付き)、e文書法モード)等を設定する。e文書法モードの詳細については後述する。MFP101は、ユーザが設定した各種設定に基づいて、セットされた原稿を読み取って上記原稿のスキャン画像を生成し、生成したスキャン画像を指定された宛先、例えば、PC102へ送信する。
図2は、図1のMFP101の構成を概略的に示すブロック図である。図2において、MFP101は、スキャナ部201、プリンタ部202、操作部203、及び制御ユニット204を備える。
スキャナ部201は、画像入力デバイスであり、例えば、セットされた原稿を読み取って当該原稿のスキャン画像を生成する。また、スキャナ部201は、ユーザが指定した設定値に基づいて読み取りモードを通常読みモード又は暗読みモードに設定する。暗読みモードは、原稿読み取り時の光量が通常読みモードより少ない読み取りモードである。暗読みモードは、原稿の下地と修正痕の階調差を保持する必要がある場合、例えば、電子帳簿保存法(e文書法)に対応するスキャン画像を生成する際に設定される。プリンタ部202は、画像出力デバイスであり、例えば、スキャナ部201によって生成された画像を印刷する。操作部203は、MFP101におけるユーザーインタフェースである。
制御ユニット204は、スキャナ部201、プリンタ部202、操作部203と接続されている。また、制御ユニット204は、ネットワーク103と接続することで、画像情報やデバイス情報の入出力を行う。制御ユニット204は、CPU205、RAM206、操作部I/F207、ネットワークI/F208、ROM209、及び記憶部210を備える。制御ユニット204は更に、イメージバスI/F212、RIP部214、デバイスI/F215、及びデータ処理部218を備える。なお、RIPは、Ruster Image Processorの略称である。
CPU205は、システム全体を制御するプロセッサである。RAM206は、CPU205が動作するためのシステムワークメモリであり、また、画像を一時的に記憶するための画像メモリである。操作部I/F207は、制御ユニット204と操作部203とのインターフェース部である。例えば、操作部I/F207は、操作部203に表示するための画像を操作部203へ出力する。また、操作部I/F207は、ユーザが操作部203に入力した情報をCPU205へ送信する。ネットワークI/F208は、MFP101をネットワーク103に接続し、パケット形式の情報の入出力を行う。ROM209は、ブートROMであり、システムのブートプログラム等を格納する。記憶部210は、ハードディスクドライブであり、システム制御ソフトウェアや画像等を格納する。CPU205、RAM206、操作部I/F207、ネットワークI/F208、ROM209、記憶部210は、システムバス211を介して互いに接続されている。イメージバスI/F212は、システムバス211と画像バス213とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。画像バス213は、画像の高速転送を可能とし、例えば、PCIバスやIEEE1394で構成される。
画像バス213には、RIP部214、デバイスI/F215、及びデータ処理部218が接続されている。RIP部214は、MFP101が外部装置等から受信した印刷データのPDLコードを解析し、当該印刷データを指定された解像度のビットマップイメージに展開するレンダリング処理を実行する。なお、PDLは、PageDescriptionLanguageの略称である。デバイスI/F215は、信号線216を介してスキャナ部201と接続され、信号線217を介してプリンタ部202と接続されている。データ処理部218は、スキャナ部201から取得したスキャン画像の画像処理や、プリンタ部202へ出力するプリント画像の生成処理を実行すると共に、少数色圧縮やOCR等の処理を行う。これにより、後述する圧縮データが生成される。生成された圧縮データは、ネットワークI/F208及びネットワーク103を介して、ユーザに指定された宛先、例えば、PC102へ送信される。また、データ処理部218は、ネットワークI/F208及びネットワーク103を介して受信した圧縮データの伸長を行うことも可能である。伸長された画像は、デバイスI/F215を介してプリンタ部202へ転送され、プリンタ部202は、デバイスI/F215を介して取得した画像を印刷する。
図3は、図2の操作部203に表示される設定画面の一例を示す図である。図3(a)は、操作部203に表示されるスキャン設定画面300の一例を示す図である。
スキャン設定画面300は、ユーザが原稿の読み取りをMFP101に指示するための画面である。スキャン設定画面300は、カラー選択ボタン301、倍率ボタン302、原稿の種類ボタン303、及びスタートボタン309を含む。カラー選択ボタン301は、読み取った原稿のスキャン画像を保存する若しくはコピーする際のカラー設定を行うためのボタンである。例えば、ユーザはカラー選択ボタン301を操作して『白黒』や『フルカラー』を設定する。倍率ボタン302は、読み取った原稿のスキャン画像の倍率設定を行うためのボタンである。原稿の種類ボタン303は、読み取り対象となる原稿の種類の設定を行うためのボタンである。ユーザが原稿の種類ボタン303を選択すると、操作部203の画面が図3(b)の原稿種類設定画面304に遷移する。
原稿種類設定画面304は、代表的な原稿の種類に対応する複数のボタン、具体的に、文字/写真/地図ボタン305、印刷写真ボタン306、文字ボタン307、及び電子文書ボタン308を含む。文字/写真/地図ボタン305は、読み取り対象となる原稿が写真やテキスト等の様々なコンテンツで構成される原稿である場合に選択されるボタンである。印刷写真ボタン306は、読み取り対象となる原稿が主に写真で構成される原稿である場合に選択されるボタンである。文字ボタン307は、読み取り対象となる原稿が主にテキストで構成される原稿である場合に選択されるボタンである。電子文書ボタン308は、電子帳簿保存法(e文書法)に対応するスキャン画像の生成を指示する場合に選択されるボタンである。MFP101では、読み取った原稿のスキャン画像に対し、原稿種類設定画面304にてユーザに設定された原稿の種類に対応する画像処理が実施される。
また、MFP101では、原稿種類設定画面304にてユーザに設定された原稿の種類に基づいて読み取りモードフラグが設定される。例えば、原稿種類設定画面304にてユーザが電子文書ボタン308を選択した場合、読み取りモードフラグが『1』に設定される。スキャナ部201は、この読み取りモードフラグに従って設定された暗読みモードで原稿を読み取る。一方、原稿種類設定画面304にてユーザが電子文書ボタン308以外のボタンを選択した場合、読み取りモードフラグが『0』に設定される。スキャナ部201は、この読み取りモードフラグに従って設定された通常読みモードで原稿を読み取る。このように、MFP101では、スキャナ部201の読み取りモードが読み取りモードフラグに基づいて制御される。読み取りモードフラグは、操作部I/F207及びCPU205を介してデータ処理部218へ転送される。
原稿種類設定画面304における何れかのボタンをユーザが選択すると、操作部203の画面がスキャン設定画面300に遷移する。スキャン設定画面300において、ユーザが各種設定を行ってスタートボタン309を選択すると、操作部I/F207は、スキャン設定画面300にて設定された設定値(以下、「スキャン設定値」という。)をCPU205に通知する。CPU205は、操作部I/F207から受信したスキャン設定値に基づいて図4のスキャン制御処理を開始する。
図4は、図1のMFP101によって実行されるスキャン制御処理の手順を示すフローチャートである。図4のスキャン制御処理は、CPU205がROM209や記憶部210に格納されたプログラムを実行することによって実現される。
図4において、まず、CPU205は、操作部I/F207から受信したスキャン設定値をデータ処理部218に設定すると共に、スキャナ部201に原稿の読み取り指示を行う(ステップS401)。スキャナ部201は、CPU205から受けた指示に従って、原稿(紙文書)を読み取って上記原稿のスキャン画像を生成し、このスキャン画像をデータ処理部218へ送信する。データ処理部218は、受信したスキャン画像に画像処理を施し、画像処理済みの画像をJPEG形式等の圧縮形式で圧縮した圧縮データを生成する。また、データ処理部218は、データ処理部218による処理を完了した旨を示す処理終了通知をCPU205へ送信する。
CPU205は、処理終了通知を受信するまで待機する。データ処理部218から処理終了通知を受信すると(ステップS402でYES)、CPU205は、本処理を終了する。
図5は、図2のデータ処理部218によって実行される色変換画像圧縮処理の手順を示すフローチャートである。図5の色変換画像圧縮処理は、CPU205がROM209や記憶部210に格納されたプログラムを実行することによって実現される。なお、図5の色変換画像圧縮処理では、スキャン画像をRGB画像として説明する。
図5において、まず、データ処理部218は、スキャナ部201からスキャン画像を受信する(ステップS501)。次いで、データ処理部218は、上述したステップS401にて設定されたスキャン設定値に基づいて、スキャン画像が暗読みモードによって生成された画像であるか否かを判別する(ステップS502)。ステップS502では、例えば、上記スキャン設定値に基づいて設定された読み取りモードフラグが『1』である場合、データ処理部218は、スキャン画像が暗読みモードによって生成された画像であると判別する。一方、上記スキャン設定値に基づいて設定された読み取りモードフラグが『0』である場合、データ処理部218は、スキャン画像が暗読みモードによって生成された画像でないと判別する。
ステップS502の判別の結果、スキャン画像が暗読みモードによって生成された画像である場合、データ処理部218は、フィルタ処理を行う(ステップS503)。フィルタ処理では、スキャン画像の各画素に対して、メディアンフィルタやバイラテラルフィルタといったエッジ保存平滑化フィルタが施される。これにより、スキャン画像の各画素のRGB値のばらつきが抑えられ、後述するステップS504における統合色の決定が容易となる。
次いで、データ処理部218は、ステップS503におけるフィルタ処理後の画像に基づいて統合色を決定する(ステップS504)(統合色決定手段)。統合色の決定方法の一例について、図6を用いて説明する。図6(a)は、ステップS503におけるフィルタ処理後の画像(以下、「フィルタ適用画像」という。)601である。上記フィルタ処理が施されたフィルタ適用画像601であっても、統合色は均一化されていないことがある。このようなフィルタ適用画像601のRGBヒストグラムを算出すると、図6(b)のように示すことができる。なお、本来、横軸をRGBの各成分とし縦軸を出現頻度とする4次元のヒストグラムとして示されるが、図6(b)では説明を容易にするために、横軸をRGB値の合計値とし、縦軸を出現頻度としている。本実施の形態では、データ処理部218は、このヒストグラムにおいて最も出現頻度の高いRGB値の合計値602に対応する色を統合色として決定する。なお、この決定方法は一例であり、これに限定されるものではない。例えば、RGBの各成分の値を所定の割合で配合した値のヒストグラムを算出し、最も出現頻度の高い色を統合色として決定しても良い。データ処理部218は、決定した統合色を示す統合色情報を生成する。統合色情報は、例えば、(190、190、190)といったRGB値で示される。
次いで、データ処理部218は、フィルタ適用画像の各画素の分散値を算出する(ステップS505)(分散値算出手段)。ステップS505では、各画素のR、G、Bそれぞれについての分散値の算出が行われる。分散値は、任意の画素を中心とするM×Nの範囲の画素値から算出される。ステップS505において、データ処理部218は、フィルタ適用画像を構成する複数の画素の中から一つの画素を注目画素として選択する。データ処理部218は、この注目画素を中心とする5×5の画素、つまり、注目画素とその周囲の画素を含む25個の画素群を注目画素群として特定する。注目画素がスキャン画像の端部の画素である場合、データ処理部218は、特定した注目画素群のうち存在しない画素のRGB値を0として扱う。データ処理部218は、特定した注目画素群の各画素のRGB値に基づいて分散値を算出する。分散値は、下記式(1)~(3)を用いて算出される。
式(1)において、σR[n]は、フィルタ適用画像におけるn番目の画素のR値を表し、xRiは、注目画素群内のi番目の画素のR値を表し、μRは、注目画素群のR値の平均値を表す。式(2)において、σG[n]は、フィルタ適用画像におけるn番目の画素のG値を表し、xGiは、注目画素群内のi番目の画素のG値を表し、μGは、注目画素群のG値の平均値を表す。式(3)において、σB[n]は、フィルタ適用画像におけるn番目の画素のB値を表し、xBiは、注目画素群内のi番目の画素のB値を表し、μBは、注目画素群のB値の平均値を表す。また、式(1)~(3)において、Nは、注目画素群の総画素数、例えば、25であり、Σは総和の計算を表す。データ処理部218は、これらの式を用いて、全画素分の分散値を算出する。なお、本実施の形態では、M×Nの範囲を5×5画素の範囲として説明したが、これに限られるものではなく、画像のサイズ等に応じて取得する画素数(範囲)を変えても良い。
次いで、データ処理部218は、ステップS505にて算出した各画素の分散値に基づいて全画素における高分散値画素の割合を算出する(ステップS506)(割合算出手段)。高分散値画素は、予め設定された分散値閾値以上の分散値を持つ画素である。本実施の形態では、分散値閾値を、例えば、R、G、Bそれぞれ5とする。この値は、比較的白い用紙や再生紙等の紙地部分のスキャン画像の分散値を考慮した値である。なお、分散値閾値は、この値に限られるものではなく、画像の色分布やスキャン対象の原稿の種類等に応じて別の値が用いられてもよい。ステップS506では、データ処理部218は、分散値が5以上となる画素に対して『1』のフラグを付与し、分散値が4未満となる画素に対して『0』のフラグを付与する。そして、データ処理部218は、下記式(4)を用いて、全画素のフラグの値の合計値を算出する。
Vallrは、全画素のフラグの値の合計値を表す。Viは、各画素のフラグの値を表す。データ処理部218は、下記式(5)を用いて、全画素における高分散値画素の割合を算出する。
Pvは、全画素における高分散値画素の割合を表す。Pixallは、全画素数を表す。データ処理部218は、このような計算をR、G、Bそれぞれに対して行い、割合の値が最も大きいものを最終的な割合として保持する。
次いで、データ処理部218は、ステップS506に算出された全画素における高分散値画素の割合が、予め設定された割合閾値以下であるかを判別する(ステップS507)。割合閾値は、例えば、0.2である。なお、割合閾値はこの値に限られるものではなく、画像の色分布やスキャン対象の原稿の種類等に応じて別の値が用いられてもよい。
ステップS507の判別の結果、全画素における高分散値画素の割合が割合閾値以下である場合、データ処理部218は、後述する図7の近傍色変換処理を実行して(ステップS508)、ステップS504にて決定した統合色の近傍の色を統合色に変換する。次いで、データ処理部218は、画像をJPEG形式等で圧縮した圧縮データを出力する(ステップS509)。ステップS509では、ステップS508による処理済みの画像を圧縮した圧縮データが出力される。その後、データ処理部218は、処理終了通知をCPU205へ送信し、色変換画像圧縮処理は終了する。
ステップS502の判別の結果、スキャン画像が暗読みモードによって生成された画像でない場合、又はステップS507の判別の結果、全画素における高分散値画素の割合が割合閾値より大きい場合、後述する統合近傍色変換処理が行われない。この場合、色変換画像圧縮処理は、ステップS509へ進み、ステップS501にて受信したスキャン画像がそのままJPEG形式等で圧縮される。
図7は、図5のステップS508における近傍色変換処理の手順を示すフローチャートである。
図7において、データ処理部218は、フィルタ適用画像を構成する複数の画素の中から、一つの画素を注目画素として選択する(ステップS701)。フィルタ適用画像内の注目画素の選択順序は例えば、画像全体のラスタスキャン順とする。なお、フィルタ適用画像内の注目画素の選択順序は、この順に限られない。次いで、データ処理部218は、注目画素の色が、ステップS504にて決定した統合色に近い色であるか否かを判別する(ステップS702)。ステップS702では、例えば、データ処理部218は、上記統合色のRGB値と注目画素のRGB値の各成分の値の差分を算出する。RGB値の各成分の値の差分が全て所定値、例えば、3以下である場合、データ処理部218は、注目画素の色が上記統合色に近い色であると判別する。例えば、図6(c)に示すように、上記統合色のRGB値が(190、190、190)であり、注目画素のRGB値が(189、188、190)である場合、RGB値の各成分の値の差分は、(1、2、0)となり、全て3以下である。このような場合、データ処理部218は、注目画素の色が統合色に近い色であると判別する。なお、この判別方法は一例であり、これに限定されるものではない。例えば、明度と色差からなるYCbCr色空間のCbCr成分の差分値を用いてもよく、L*a*b*色空間のL*成分の差分値を用いてもよい。
ステップS702の判別の結果、注目画素の色が上記統合色に近い色である場合、データ処理部218は、注目画素のRGB値を統合色のRGB値に変換する(ステップS703)。次いで、データ処理部218は、フィルタ適用画像を構成する全ての画素を選択したか否かを判別する(ステップS704)。
ステップS704の判別の結果、フィルタ適用画像を構成する何れかの画素を選択していない場合、近傍色変換処理はステップS701に戻る。ステップS704の判別の結果、フィルタ適用画像を構成する全ての画素を選択した場合、近傍色変換処理は終了する。
ステップS702の判別の結果、注目画素の色が上記統合色に近い色でない場合、注目画素の色が変換されず、近傍色変換処理はステップS704へ進む。
上述した実施の形態によれば、暗読みモードが設定され且つ高分散値画素の割合が割合閾値より大きい場合、近傍色変換処理が行われない。ここで、高分散値画素の割合が割合閾値より大きい場合は、スキャナ部201によって読み取られた紙文書の紙地の全体に模様や地紋等が施されている可能性が高い。このような場合、近傍色変換処理が行われると、紙地部分に施された模様や地紋等のデザイン情報が電子文書において消失してしまうため、近傍色変換処理を行わないのが好ましい。これに対し、本実施の形態では、暗読みモードが設定され且つ高分散値画素の割合が割合閾値より大きい場合、近傍色変換処理が行われない。これにより、暗読みによって生成する電子文書の情報の消失を抑制することができる。
また、本実施の形態では、暗読みモードが設定され且つ高分散値画素の割合が割合閾値以下である場合、近傍色変換処理が行われる。ここで、高分散値画素の割合が割合閾値以下である場合は、スキャナ部201によって読み取られた紙文書の紙地の全体に模様や地紋等が施されていることはなく、近傍色変換処理の実行に伴うデザイン情報の消失のリスクは極めて低い。このような場合、電子文書の圧縮効率を向上する観点で、近傍色変換処理を行うのが好ましい。これに対し、本実施の形態では、暗読みモードが設定され且つ高分散値画素の割合が割合閾値以下である場合、近傍色変換処理が行われる。これにより、電子文書の情報を消失することなく、当該電子文書の圧縮効率を向上することができる。
また、上述した実施の形態では、スキャナ部201によって生成されたスキャン画像に対し、平滑化フィルタによるフィルタ処理が施されたフィルタ適用画像601に基づいて統合色が決定される。これにより、スキャン画像を構成する複数の画素のRGB値のばらつきが抑制されたフィルタ適用画像601に基づいて、近傍色変換処理に用いられる統合色を容易に決定することができる。
さらに、上述した実施の形態では、フィルタ適用画像601に基づいてヒストグラムを生成し、当該ヒストグラムにおいて出現頻度が最も高い色が統合色に決定される。これにより、フィルタ適用画像601において紙地領域の色が均一化されていなくても、近傍色変換処理に用いられる統合色を容易に決定することができる。
上述した実施の形態では、フィルタ適用画像601において統合色との色差が所定値以下となる色が統合色に変換される。これにより、統合色との色差が所定値以下となる最小限の領域のみが近傍色変換処理によって統合色に変換されるように制御することができる。
以上、本発明について、上述した実施の形態を用いて説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、ステップS506における高分散値画素の割合の算出において、任意のM×N画素の領域、写真やグラフィック等のオブジェクト領域等といった特定の領域に限定して高分散値画素の割合を算出してもよい。
また、上述した実施の形態では、フィルタ適用画像を構成する画素毎に、画素のRGB値を統合色のRGB値に変換するか否かを判別してもよい。ここで、上述した実施の形態では、全画素における高分散値画素の割合が割合閾値より大きい場合、又は特定の領域における高分散値画素の割合が割合閾値より大きい場合、フィルタ適用画像を構成する全ての画素のRGB値が統合色のRGB値に変換されない。しかし、分散値閾値未満の分散値を持つ低分散値画素が全画素に対する割合として小さくても、低分散値画素が固まって配置されている場合には、固まって配置された各低分散値画素のRGB値を統合色のRGB値に変換した方が、圧縮効率が向上する。例えば、図8のフィルタ画像801における領域802のように、帯状に低分散値画素が固まっている場合、全画素に対する低分散値画素の割合は小さいが、領域802の画素のRGB値を統合色のRGB値に変換した方が、圧縮効率が向上する。
そこで、本実施の形態では、暗読みモードが設定され且つ選択された画素の分散値が分散値閾値より大きい場合、後述する他の近傍色変換処理が行われない。また、暗読みモードが設定され且つ選択された画素の分散値が分散値閾値以下である場合、後述する他の近傍色変換処理が行われる。
図9は、図2のデータ処理部218によって実行される色変換画像圧縮処理の他の手順を示すフローチャートである。図9の色変換画像圧縮処理も、図5の色変換画像圧縮処理と同様に、CPU205がROM209や記憶部210に格納されたプログラムを実行することによって実現される。なお、図9の色変換画像圧縮処理でも、図5の色変換画像圧縮処理と同様に、スキャン画像をRGB画像として説明する。
図9の色変換画像圧縮処理では、まず、ステップS501~S504と同様の処理であるステップS901~S904が行われる。次いで、データ処理部218は、フィルタ適用画像を構成する複数の画素の中から、一つの画素を選択する(ステップS905)。データ処理部218は、後述するステップS909にて用いられる画素選択フラグを保持しており、当該画素選択フラグをインクリメントする。例えば、ステップS905における画素の選択がフィルタ適用画像における1つ目の画素の選択である場合、『0』にクリアされた画素選択フラグに『1』を加算する。データ処理部218は、フィルタ適用画像における画素を選択する毎にフィルタ適用画像における画素選択フラグに『1』を加算する。
次いで、データ処理部218は、選択した画素の分散値を算出する(ステップS906)。なお、分散値の算出方法は、上述したステップS505と同様である。次いで、データ処理部218は、ステップS906にて算出した分散値が分散値閾値以下であるか否かを判別する(ステップS907)。分散値の判別は、R、G、Bそれぞれに対して行われる。R、G、B全てが分散値閾値以下である場合、データ処理部218は、ステップS906にて算出した分散値が分散値閾値以下であると判別する。なお、本実施の形態では、この分散値閾値を、上述したステップS506にて用いられた分散値閾値と同様に、R、G、Bそれぞれ5とするが、この値に限られるものではない。例えば、画像の色分布やスキャン対象の原稿の種類等に応じて別の値が用いられても良い。
ステップS907の判別の結果、ステップS906にて算出した分散値が分散値閾値以下である場合、データ処理部218は、他の近傍色変換処理を実行する(ステップS908)。他の近傍色変換処理は、図7のステップS702及びS703と同様の処理である。これにより、ステップS905にて選択された画素のRGB値が、ステップS904にて決定した統合色のRGB値に変換される。次いで、データ処理部218は、フィルタ適用画像を構成する全ての画素を選択したか否かを判別する(ステップS909)。ステップS909では、例えば、画素選択フラグの値がフィルタ適用画像を構成する画素の総数と一致する場合、フィルタ適用画像を構成する全ての画素を選択したと判別する。一方、画素選択フラグの値がフィルタ適用画像を構成する画素の総数と一致しない場合、フィルタ適用画像を構成する何れかの画素を選択しないと判別する。
ステップS909の判別の結果、フィルタ適用画像を構成する何れかの画素を選択しない場合、色変換画像圧縮処理はステップS905へ戻る。ステップS909の判別の結果、フィルタ適用画像を構成する全ての画素を選択した場合、データ処理部218は、画像をJPEG形式等で圧縮した圧縮データを出力する(ステップS910)。その後、色変換画像圧縮処理は終了する。
ステップS907の判別の結果、ステップS906にて算出した分散値が分散値閾値より大きい場合、データ処理部218は、他の近傍色変換処理を行わず、色変換画像圧縮処理はステップS909へ進む。
上述した実施の形態では、暗読みモードが設定され且つ選択された画素の分散値が分散値閾値より大きい場合、他の近傍色変換処理が行われない。ここで、選択された画素の分散値が分散値閾値より大きい場合、この画素がフィルタ適用画像において紙地領域以外の領域を構成する画素である可能性が極めて高い。このような画素に対して、他の近傍色変換処理が行われると、電子文書において情報が消失してしまう虞があるため、他の近傍色変換処理を行わないのが好ましい。これに対し、本実施の形態では、暗読みモードが設定され且つ選択された画素の分散値が分散値閾値より大きい場合、他の近傍色変換処理が行われない。これにより、暗読みによって生成する電子文書の情報の消失を抑制することができる。
また、上述した実施の形態では、暗読みモードが設定され且つ選択された画素の分散値が分散値閾値以下である場合、他の近傍色変換処理が行われる。ここで、選択された画素の分散値が分散値閾値以下である場合、この画素がフィルタ適用画像において模様や地紋等が施されていない紙地領域を構成する画素である可能性が高い。このような画素に対して、当該画素の色が統合色に近い色である場合には、この画素の画素値を統合色に対応する画素値に変換して、電子文書の圧縮効率を向上させるのが好ましい。これに対し、本実施の形態では、暗読みモードが設定され且つ選択された画素の分散値が分散値閾値以下である場合、他の近傍色変換処理が行われる。これにより、電子文書の情報を消失することなく、当該電子文書の圧縮効率を向上することができる。
また、上述した実施の形態では、ユーザが設定した設定値に基づいて近傍色変換処理を実行するか否かを制御しても良い。ここで、上述した図5の色変換画像圧縮処理では、フィルタ適用画像の分散値に基づいて近傍色変換処理を実行するか否かが制御されていた。しかし、近傍色変換処理を実行せずに紙地も含め原稿の情報を出来る限り残したいケースや、圧縮効率を優先して常に近傍色変換処理を行いたいケース等、様々なケースが考えられる。これらのケースに合わせて近傍色変換処理を実行するか否かを制御できると、ユーザにとってより扱い易くなる。
そこで、本実施の形態では、ユーザが設定した設定値に基づいて近傍色変換処理を実行するか否かが制御される。
図10は、図2のデータ処理部218によって実行される色変換画像圧縮処理の更に他の手順を示すフローチャートである。図10の色変換画像圧縮処理も、図5の色変換画像圧縮処理と同様に、CPU205がROM209や記憶部210に格納されたプログラムを実行することによって実現される。なお、図10の色変換画像圧縮処理でも、図5の色変換画像圧縮処理と同様に、スキャン画像をRGB画像として説明する。図10の色変換画像圧縮処理では、スキャン設定値の他に、図11の設定画面1100にてユーザが選択したモード設定値が、データ処理部218に設定されている。設定画面1100は、圧縮優先ボタン1101、原稿優先ボタン1102、及び自動切換ボタン1103を含む。ユーザが圧縮優先ボタン1101を選択した場合、モード設定値として、スキャン画像の圧縮効率の向上を優先する圧縮優先モードがデータ処理部218に設定される。ユーザが原稿優先ボタン1102を選択した場合、モード設定値として、スキャン画像の再現性の向上を優先する原稿優先モードがデータ処理部218に設定される。ユーザが自動切換ボタン1103を選択した場合、モード設定値として、フィルタ適用画像の分散値に基づいて近傍色変換処理を実行するか否かを制御する自動切換モードがデータ処理部218に設定される。
図10において、まず、データ処理部218は、ステップS501~S503と同様の処理であるステップS1001~S1003を行う。次いで、データ処理部218は、設定されたモード設定値が原稿優先モードであるか否かを判別する(ステップS1004)。
ステップS1004の判別の結果、モード設定値が原稿優先モードである場合、データ処理部218は、近傍色変換処理を行わない。データ処理部218は、画像をJPEG形式等で圧縮した圧縮データを出力する(ステップS1005)。その後、色変換画像圧縮処理は終了する。
ステップS1004の判別の結果、モード設定値が原稿優先モードでない場合、データ処理部218は、ステップS504と同様の処理であるステップS1006を行う。次いで、データ処理部218は、設定されたモード設定値が圧縮優先モードであるか否かを判別する(ステップS1007)。
ステップS1007の判別の結果、設定されたモード設定値が圧縮優先モードである場合、データ処理部218は、上述した近傍色変換処理を行う(ステップS1008)。その後、色変換画像圧縮処理はステップS1005へ進む。
ステップS1007の判別の結果、設定されたモード設定値が圧縮優先モードでない場合、設定されたモード設定値は自動切換モードとなる。この場合、データ処理部218は、ステップS505~S507と同様の処理であるステップS1009~S1011を行う。
ステップS1011の判別の結果、全画素における高分散値画素の割合が割合閾値以下である場合、色変換画像圧縮処理はステップS1008へ進む。ステップS1011の判別の結果、全画素における高分散値画素の割合が割合閾値より大きい場合、色変換画像圧縮処理はステップS1005へ進む。
上述した実施の形態では、ユーザが指定したモード設定値(動作モード)に基づいて、ステップS1011の判別を行うか否かが制御される。これにより、近傍色変換処理の実行について、ユーザの意図を反映させることができる。
なお、上述した図10では、ユーザが指定したモード設定値に基づいて、上述したステップS507の判別を行うか否かが制御される構成について説明したが、これに限られない。例えば、ユーザが指定したモード設定値に基づいて、上述したステップS907の判別を行うか否かが制御されてもよい。具体的に、ステップS1001~S1007と同様の処理が行われ、ステップS1007の判別の結果、設定されたモード設定値が圧縮優先モードである場合、ステップS1008の処理が行われる。ステップS1007の判別の結果、設定されたモード設定値が圧縮優先モードでない場合、ステップS905~S909の処理が行われる。ステップS909の判別の結果、フィルタ適用画像を構成する何れかの画素を選択しない場合、処理はステップS905へ戻る。ステップS909の判別の結果、フィルタ適用画像を構成する全ての画素を選択した場合、処理はステップS1005へ進む。
このように処理することで、他の近傍色変換処理の実行について、ユーザの意図を反映させることができる。
本発明は、上述の実施の形態の1以上の機能を実現するプログラムをネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、該システム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行する処理でも実現可能である。また、本発明は、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
101 MFP
201 スキャナ部
205 CPU
218 データ処理部
1100 設定画面
201 スキャナ部
205 CPU
218 データ処理部
1100 設定画面
Claims (11)
- 原稿を読み取り、読み取った原稿のスキャン画像を生成する読み取り手段を備える画像処理装置であって、
前記読み取り手段の読み取りモードを、第1の読み取りモード又は前記第1の読み取りモードより少ない光量で前記原稿を読み取る第2の読み取りモードに設定する読み取りモード設定手段と、
前記読み取り手段によって生成されたスキャン画像に画像処理を施して画像処理済み画像を生成する画像処理手段と、
前記画像処理済み画像における統合色を決定する統合色決定手段と、
前記画像処理済み画像を構成する複数の画素の中から選択された画素の分散値を算出する分散値算出手段と、
前記画像処理済み画像を構成する全ての画素における、予め設定された第1の閾値以上の分散値を持つ高分散値画素の割合を算出する割合算出手段と、
前記高分散値画素の割合が第2の閾値以下であるか否かを判別する判別手段とを備え、
前記第2の読み取りモードが設定され且つ前記高分散値画素の割合が前記第2の閾値以下である場合、前記画像処理手段は、前記画像処理済み画像における前記統合色に近い色を前記統合色に変換する色変換処理を行い、前記第2の読み取りモードが設定され且つ前記高分散値画素の割合が前記第2の閾値より大きい場合、前記画像処理手段は、前記色変換処理を行わないことを特徴とする画像処理装置。 - ユーザによって指定された動作モードに基づいて、前記判別手段による判別を行うか否かを制御することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 原稿を読み取り、読み取った原稿のスキャン画像を生成する読み取り手段を備える画像処理装置であって、
前記読み取り手段の読み取りモードを、第1の読み取りモード又は前記第1の読み取りモードより少ない光量で前記原稿を読み取る第2の読み取りモードに設定する読み取りモード設定手段と、
前記読み取り手段によって生成されたスキャン画像に画像処理を施して画像処理済み画像を生成する画像処理手段と、
前記画像処理済み画像における統合色を決定する統合色決定手段と、
前記画像処理済み画像を構成する複数の画素の中から選択された画素の分散値を算出する分散値算出手段と、
前記選択された画素の分散値が所定の閾値以下であるか否かを判別する判別手段とを備え、
前記第2の読み取りモードが設定され且つ前記選択された画素の分散値が所定の閾値以下である場合、前記画像処理手段は、前記画像処理済み画像における前記統合色に近い色を前記統合色に変換する色変換処理を行い、前記第2の読み取りモードが設定され且つ前記選択された画素の分散値が所定の閾値より大きい場合、前記画像処理手段は、前記色変換処理を行わないことを特徴とする画像処理装置。 - ユーザによって指定された動作モードに基づいて、前記判別手段による判別を行うか否かを制御することを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
- 前記画像処理手段は、前記読み取り手段によって生成されたスキャン画像に平滑化フィルタによるフィルタ処理を施した画像処理済み画像を生成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記統合色決定手段は、前記画像処理済み画像に基づいてヒストグラムを生成し、前記ヒストグラムにおいて出現頻度が最も高い色を前記統合色に決定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記画像処理手段は、前記画像処理済み画像において前記統合色との色差が所定値以下となる色を前記統合色に変換することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記分散値算出手段は、前記選択された画素の画素値及び前記選択された画素の周囲の画素の画素値に基づいて、前記選択された画素の分散値を算出することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 原稿を読み取り、読み取った原稿のスキャン画像を生成する読み取り手段を備える画像処理装置の制御方法であって、
前記読み取り手段の読み取りモードを、第1の読み取りモード又は前記第1の読み取りモードより少ない光量で前記原稿を読み取る第2の読み取りモードに設定する読み取りモード設定ステップと、
前記読み取り手段によって生成されたスキャン画像に画像処理を施して画像処理済み画像を生成する画像処理ステップと、
前記画像処理済み画像における統合色を決定する統合色決定ステップと、
前記画像処理済み画像を構成する複数の画素の中から選択された画素の分散値を算出する分散値算出ステップと、
前記画像処理済み画像を構成する全ての画素における、予め設定された第1の閾値以上の分散値を持つ高分散値画素の割合を算出する割合算出ステップと、
前記高分散値画素の割合が第2の閾値以下であるか否かを判別する判別ステップとを有し、
前記第2の読み取りモードが設定され且つ前記高分散値画素の割合が前記第2の閾値以下である場合、前記画像処理ステップでは、前記画像処理済み画像における前記統合色に近い色を前記統合色に変換する色変換処理を行い、前記第2の読み取りモードが設定され且つ前記高分散値画素の割合が前記第2の閾値より大きい場合、前記画像処理ステップでは、前記色変換処理を行わないことを特徴とする画像処理装置の制御方法。 - 原稿を読み取り、読み取った原稿のスキャン画像を生成する読み取り手段を備える画像処理装置の制御方法であって、
前記読み取り手段の読み取りモードを、第1の読み取りモード又は前記第1の読み取りモードより少ない光量で前記原稿を読み取る第2の読み取りモードに設定する読み取りモード設定ステップと、
前記読み取り手段によって生成されたスキャン画像に画像処理を施して画像処理済み画像を生成する画像処理ステップと、
前記画像処理済み画像における統合色を決定する統合色決定ステップと、
前記画像処理済み画像を構成する複数の画素の中から選択された画素の分散値を算出する分散値算出ステップと、
前記選択された画素の分散値が所定の閾値以下であるか否かを判別する判別ステップとを有し、
前記第2の読み取りモードが設定され且つ前記選択された画素の分散値が所定の閾値以下である場合、前記画像処理ステップでは、前記画像処理済み画像における前記統合色に近い色を前記統合色に変換する色変換処理を行い、前記第2の読み取りモードが設定され且つ前記選択された画素の分散値が所定の閾値より大きい場合、前記画像処理ステップでは、前記色変換処理を行わないことを特徴とする画像処理装置の制御方法。 - 請求項1乃至8のうち何れか1項に記載の画像処理装置の各手段をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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JP2021041557A JP2022141319A (ja) | 2021-03-15 | 2021-03-15 | 画像処理装置、画像処理装置の制御方法、及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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