JP2022139091A

JP2022139091A - 防水型電磁弁

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Publication number: JP2022139091A
Application number: JP2021039326A
Authority: JP
Inventors: 達也西山; Tatsuya Nishiyama
Original assignee: SMC Corp
Current assignee: SMC Corp
Priority date: 2021-03-11
Filing date: 2021-03-11
Publication date: 2022-09-26
Also published as: KR20220127741A; TW202332849A; EP4056881A1; US20220290698A1; CN115076446A; US11680657B2

Abstract

【課題】電磁弁本体のマニュアル釦を防水カバーの操作部を介して確実に操作することができるようにする。【解決手段】防水カバー４が、電磁弁本体３のマニュアル釦４７を押圧操作するための操作部５２を有し、該操作部５２は、可撓性を有するキャップ部材５４と、該キャップ部材５４と前記電磁弁本体３との間に介設されたピンガイド５５と、該ピンガイド５５のガイド孔５６内に変位自在に挿入された操作ピン５７とを有し、前記キャップ部材５４は、押圧操作のための柔軟な押圧部６４を有し、前記操作ピン５７の一端は前記押圧部６４に当接又は近接し、該操作ピン５７の他端は前記マニュアル釦４７に当接している。【選択図】図２

Description

本発明は、防水性を備えた防水型電磁弁に関するものである。

防水性を備えた防水型電磁弁は、特許文献１に開示されているように公知である。この防水型電磁弁は、食品加工機に取り付けられて使用されることが多く、該食品加工機の運転終了後に、高温高圧の洗浄水やスチームジェット等を吹き付けられて洗浄されるため、これら洗浄水やスチームジェット等の噴射に耐え得るように、電磁弁本体を、防水式のマニホールドと防水カバーとで覆った構造を有している。

また、前記電磁弁本体は、停電時や保守・点検時等に手動操作で弁部材を切り換えることができるように、マニュアル釦を備えている。このため、前記防水カバーには、該防水カバーを介して前記マニュアル釦を押圧操作するための操作部が形成されている。該操作部は、通常、前記防水カバーの一部に窓孔を形成し、この窓孔にゴムや合成樹脂等の可撓性素材からなるキャップ部材を液密状態に取り付けると共に、該キャップ部材と前記電磁弁本体のマニュアル釦との間に操作ピンを介設した構成を有していて、前記キャップ部材の上から前記操作ピンを押すことにより、該操作ピンを介して前記マニュアル釦を押圧操作することができるようになっている。

ところが、前記操作ピンを前記キャップ部材と前記マニュアル釦との間に安定的に配置するために、該操作ピンの一端を、前記キャップ部材に形成した保持孔内に摺動可能に挿入して保持させた場合、該操作ピンとキャップ部材との間の摩擦によって該操作ピンの摺動性が悪くなり、押圧操作後に前記キャップ部材及び操作ピンが初期位置に復帰しにくい場合があることが分かった。

特開２０１８－１３５９６３号公報

本発明の技術的課題は、キャップ部材とマニュアル釦との間に操作ピンを安定的に配置することができると共に、押圧操作後に前記キャップ部材と操作ピンとを初期位置に確実に復帰させることができる、簡単で合理的な構造を備えた防水型電磁弁を提供することにある。

前記課題を解決するため、本発明は、流路を切り換える弁部材と、該弁部材を駆動する電磁駆動機構部と、該弁部材を手動操作で切り換え可能な１つ以上のマニュアル釦とを有する１つ以上の電磁弁本体が、防水構造を有するマニホールドの上に搭載され、該マニホールドに液密状態に取り付けられた防水カバーで覆われている防水型電磁弁において、前記防水カバーは、前記電磁弁本体の前記マニュアル釦を覆う部分に、該マニュアル釦を中心軸方向に押圧操作するための操作部を有し、前記操作部は、前記防水カバーに液密状態に取り付けられた可撓性を有するキャップ部材と、該キャップ部材と前記電磁弁本体との間に介設されたピンガイドと、該ピンガイドのガイド孔内に前記中心軸方向に変位自在に挿入された１つ以上の操作ピンとを有し、前記キャップ部材は、押圧操作時に弾性変形する柔軟な押圧部を有し、前記操作ピンの一端は前記キャップ部材の前記押圧部に当接又は近接し、該操作ピンの他端は前記マニュアル釦に当接していることを特徴とする。

本発明において、前記キャップ部材は、中空の胴部と、該胴部の一端を覆う頭部とを有し、該頭部に前記押圧部が形成されており、前記ピンガイドは、前記キャップ部材の前記胴部内に嵌合すると共に、該胴部に係止していることが望ましい。
また、前記ピンガイドは、前記胴部内に圧入された第１ガイド部と、該第１ガイド部に一体に連なる第２ガイド部とを有し、該第２ガイド部の外径は前記第１ガイド部の外径より大きく、前記第１ガイド部及び第２ガイド部の内部を前記ガイド孔が貫通しており、前記第１ガイド部の外周には係止溝が形成され、該係止溝に前記キャップ部材の胴部の一部が嵌合して係止することにより、該ピンガイドが前記キャップ部材に係止していることが望ましい。

さらに、前記キャップ部材の胴部は、前記防水カバーに形成された操作孔内に嵌合し、前記ピンガイドの第１ガイド部は、前記胴部内に前記操作孔の位置まで達するように圧入され、該第１ガイド部と前記操作孔の内周との間に前記胴部が強圧されることにより、前記キャップ部材と防水カバーとの間のシール性が高められていることが望ましい。

本発明において、前記操作ピンは、前記ガイド孔内に前記ピンガイドの一端側から挿入され、該操作ピンと前記ピンガイドとには、前記ガイド孔内に挿入された該操作ピンが前記ピンガイドから脱落するのを防止するための脱落防止機構が形成されていても良い。
前記脱落防止機構は、前記ガイド孔の側壁に前記中心軸方向に細長く延在するように形成された窓孔と、該窓孔の一端に形成された係止部と、前記操作ピンの側面に形成されて前記窓孔内に変位自在に嵌合する係止爪とを有し、該係止爪が前記係止部に係止することにより前記ガイド孔からの前記操作ピンの脱落が防止されるように構成されていることが望ましい。

また、本発明において、前記電磁弁本体は２つのマニュアル釦を有し、前記ピンガイドは、２つの前記第１ガイド部及び２つの前記第２ガイド部と、２つの前記ガイド孔とを有し、該２つのガイド孔内に２つの前記操作ピンが個別に挿入され、前記２つの第１ガイド部は互いに分離し、前記２つの第２ガイド部の側面同士は一体に連なっており、前記キャップ部材の前記胴部は、前記ピンガイドの２つの第１ガイド部が個別に嵌合する２つの嵌合部を有するものであっても良い。

あるいは、前記電磁弁本体は１つのマニュアル釦を有し、前記ピンガイドは、２つの前記第１ガイド部及び２つの前記第２ガイド部と、２つの前記ガイド孔とを有し、該２つのガイド孔内に２つの前記操作ピンが個別に挿入され、前記２つの第１ガイド部は互いに分離し、前記２つの第２ガイド部の側面同士は一体に連なっており、前記キャップ部材の前記胴部は、前記ピンガイドの２つの第１ガイド部が個別に嵌合する２つの嵌合部を有し、前記２つの操作ピンのうち、前記マニュアル釦に対応する一方の操作ピンは変位自在であり、他方の操作ピンは変位不能状態に固定されているものであっても良い。

本発明によれば、操作ピンをピンガイドに変位自在に支持させることにより、キャップ部材と前記マニュアル釦との間に安定的に配置することが可能になった。
また、前記操作ピンは、前記ピンガイドに変位自在に支持されていて、一端が前記キャップ部材の頭部に当接すると共に、他端が前記マニュアル釦に当接するだけで、前記キャップ部材と摺動し合わないため、摺動に伴う摩擦が抵抗力として該操作ピン及びキャップ部材に作用することがなく、このため、前記操作ピンの動作が非常に円滑であるだけでなく、前記キャップ部材の押圧部の変形及び復元も非常に円滑に行われる。

本発明に係る防水型電磁弁の第１実施形態を示す斜視図である。図１の防水型電磁弁を幅方向の中央で縦方向に破断した縦断面図である。図２のＩＩＩ－ＩＩＩ線に沿った拡大断面図である。図３の要部拡大図である。図４の状態から一方のマニュアル釦を押し下げたときの要部断面図である。図４の状態から他方のマニュアル釦を押し下げたときの要部断面図である。図１の分解斜視図である。図７の一部を拡大した斜視図である。本発明に係る防水型電磁弁の第２実施形態の平面図であって、一部の防水カバーを省略した図である。

図１－図８は本発明に係る防水型電磁弁の第１実施形態を示している。この防水型電磁弁１は、防水構造を有するマニホールド２上に１つの電磁弁本体３を搭載し、この電磁弁本体３を防水カバー４で覆ったものである。

前記マニホールド２は、金属や合成樹脂等の耐熱性及び耐水性に勝れた硬質素材からなる単体型のマニホールドである。該マニホールド２の内部には、図２に示すように、中央の供給流路５と、該供給流路５の両側に位置する第１出力流路６ａ及び第２出力流路６ｂと、該第１出力流路６ａ及び第２出力流路６ｂの両外側に位置する第１排出流路７ａ及び第２排出流路７ｂとが、該マニホールド２の上面に開口するように形成されている。

前記供給流路５は、前記マニホールド２の一方の側面に突出する配管接続用の供給ジョイント部８の供給ポートＰに連通し、前記第１排出流路７ａは、前記供給ジョイント部８に隣接する第１排出ジョイント部９ａの第１排出ポートＥＡに連通し、前記第２排出流路７ｂは、前記供給ジョイント部８に前記第１排出ジョイント部９ａの反対側の位置で隣接する第２排出ジョイント部９ｂの第２排出ポートＥＢに連通しており、また、前記第１出力流路６ａは、前記マニホールド２の底面に開口する第１出力ポートＡに連通し、前記第２出力流路６ｂは、前記マニホールド２の底面に開口する第２出力ポートＢに連通している。図２中の符号１０が付された部分は、電気配線接続用のコネクタ部である。
なお、本実施形態において使用される圧力流体は、エアであるが、液体を用いることもできる。

前記電磁弁本体３は、ダブルパイロット式の５ポート弁であって、図２及び図７から分かるように、主弁部１３と、電磁駆動機構部１４とを有している。
前記主弁部１３は、弁ボディ１５と、該弁ボディ１５の内部に形成された弁孔１６と、該弁孔１６内に摺動自在に収容された弁部材即ちスプール１７と、前記弁ボディ１５の一端に取り付けられたマニュアルブロック１８と、前記弁ボディ１５の他端に取り付けられたエンドブロック１９とを有している。

前記弁ボディ１５は、前記マニホールド２の供給流路５を前記弁孔１６に接続する供給口２０と、前記第１出力流路６ａ及び第２出力流路６ｂを前記弁孔１６に個別に接続する第１出力口２１ａ及び第２出力口２１ｂと、前記第１排出流路７ａ及び第２排出流路７ｂを前記弁孔１６に個別に接続する第１排出口２２ａ及び第２排出口２２ｂとを有している。

前記スプール１７は、流路を切り換えるための４つの切換ランド２５，２６，２７，２８と、前記弁孔１６の両端を塞ぐ２つの封止ランド２９，３０とを有しており、各切換ランド２５－２８及び各封止ランド２９，３０の外周には、シール部材がそれぞれ取り付けられている。

前記４つの切換ランド２５，２６，２７，２８のうち、前記スプール１７の中央寄りの位置にある第１切換ランド２５は、前記供給流路５と第１出力流路６ａとを結ぶ第１供給連通路３１ａを開閉し、第２切換ランド２６は、前記供給流路５と第２出力流路６ｂとを結ぶ第２供給連通路３１ｂを開閉し、前記スプール１７の一端寄りの位置にある第３切換ランド２７は、前記第１出力流路６ａと第１排出流路７ａとを結ぶ第１排出連通路３２ａを開閉し、前記スプール１７の他端寄りの位置にある第４切換ランド２８は、前記第２出力流路６ｂと第２排出流路７ｂとを結ぶ第２排出連通路３２ｂを開閉する。

前記マニュアルブロック１８の内部には第１ピストン室３５ａが形成され、該第１ピストン室３５ａ内に、第１パイロットピストン３６ａがシール部材３８ａを介して摺動自在に収容されると共に、該第１パイロットピストン３６ａにパイロット流体圧を作用させるための第１パイロット圧力室３７ａが形成されている。

また、前記エンドブロック１９の内部には第２ピストン室３５ｂが形成され、該第２ピストン室３５ｂ内に、第２パイロットピストン３６ｂがシール部材３８ｂを介して摺動自在に収容されると共に、該第２パイロットピストン３６ｂにパイロット流体圧を作用させるための第２パイロット圧力室３７ｂが形成されている。

前記電磁駆動機構部１４には、電磁操作式の３ポート弁からなる第１パイロット弁４０ａと第２パイロット弁４０ｂとが、上下に並べて２つ設けられている。

前記第１パイロット弁４０ａは、前記供給口２０から分岐したパイロット供給路４１と、前記第１パイロット圧力室３７ａに通じる第１パイロット連通路４２ａとの間に、不図示の流路を介して接続されている。

そして、前記第１パイロット弁４０ａがオンになると、前記パイロット供給路４１が該第１パイロット弁４０ａを介して前記第１パイロット連通路４２ａに連通するため、前記供給口２０からのパイロット流体が前記第１パイロット圧力室３７ａに供給され、前記スプール１７が図２の左方に変位することにより、該図２の場合とは反対側の動作位置に切り換わる。その結果、前記供給流路５と第１出力流路６ａとが連通すると共に、前記第２出力流路６ｂと第２排出流路７ｂとが連通し、前記第１排出流路７ａは遮断される。

また、前記第１パイロット弁４０ａがオフになると、前記パイロット供給路４１は前記第１パイロット連通路４２ａから切り離されるため、前記第１パイロット圧力室３７ａへのパイロット流体の供給は停止され、該第１パイロット圧力室３７ａ内の圧力流体は、前記第１パイロット連通路４２ａから前記第１パイロット弁４０ａを通じて外部に排出される。

一方、前記第２パイロット弁４０ｂは、前記パイロット供給路４１と、前記第２パイロット圧力室３７ｂに通じる第２パイロット連通路４２ｂとの間に、不図示の流路を介して接続されている。

そして、前記第２パイロット弁４０ｂがオンになると、前記パイロット供給路４１が該第２パイロット弁４０ｂを介して前記第２パイロット連通路４２ｂに連通するため、前記供給口２０からのパイロット流体が前記第２パイロット圧力室３７ｂに供給され、前記スプール１７が図２の動作位置に切り換わる。その結果、前記供給流路５と第２出力流路６ｂとが連通すると共に、前記第１出力流路６ａと第１排出流路７ａとが連通し、前記第２排出流路７ｂは遮断される。

また、前記第２パイロット弁４０ｂがオフになると、前記パイロット供給路４１は前記第２パイロット連通路４２ｂから切り離されるため、前記第２パイロット圧力室３７ｂへのパイロット流体の供給は停止され、該第２パイロット圧力室３７ｂ内の圧力流体は、前記第２パイロット連通路４２ｂから前記第２パイロット弁４０ｂを通じて外部に排出される。

前記マニュアルブロック１８には、図２－図７から明らかなように、手動操作で前記スプール１７を切り換えることができる２つのマニュアル部４５ａ，４５ｂが、該マニュアルブロック１８の幅方向に隣接するように配設されている。
各マニュアル部４５ａ及び４５ｂには、前記マニュアルブロック１８の上端面に開口する釦収容孔４６がそれぞれ形成され、該釦収容孔４６の内部に、シャフト状をしたマニュアル釦４７が、流路を切り換えるための複数のシール部材４７ａを介して該釦収容孔４６の中心軸Ｌ方向に摺動自在なるように挿入され、該マニュアル釦４７と前記釦収容孔４６の底部との間に、該マニュアル釦４７を初期位置（非操作位置）に向けて付勢するコイル状の復帰ばね４８が介設されている。

前記２つのマニュアル部４５ａ，４５ｂのうち、一方の第１マニュアル部４５ａは、前記パイロット供給路４１と前記第１パイロット連通路４２ａとの間に、前記第１パイロット弁４０ａと実質的に並列に接続されている。そして、この第１マニュアル部４５ａのマニュアル釦４７は、普段は図４に示す初期位置にあって、前記パイロット供給路４１と前記第１パイロット連通路４２ａとを前記釦収容孔４６の位置で遮断し、該第１パイロット連通路４２ａを前記第１パイロット弁４０ａに接続しているが、該マニュアル釦４７を図５に示す操作位置まで押し込むと、該マニュアル釦４７は、前記第１パイロット連通路４２ａを前記第１パイロット弁４０ａから切り離し、前記パイロット供給路４１に接続する。そのため、前記供給口２０からのパイロット流体が、前記パイロット供給路４１から、前記釦収容孔４６及び第１パイロット連通路４２ａを通じて前記第１パイロット圧力室３７ａに直接供給される。

前記マニュアル釦４７の押し込みを解除すると、該マニュアル釦４７は前記復帰ばね４８のばね力により前記初期位置に復帰し、前記第１パイロット連通路４２ａを前記パイロット供給路４１から切り離し、前記第１パイロット弁４０ａに接続する。

また、他方の第２マニュアル部４５ｂは、前記パイロット供給路４１と前記第２パイロット連通路４２ｂとの間に、前記第２パイロット弁４０ｂと実質的に並列に接続されている。そして、この第２マニュアル部４５ｂのマニュアル釦４７は、普段は図４に示す初期位置にあって、前記パイロット供給路４１と前記第２パイロット連通路４２ｂとを前記釦収容孔４６の位置で遮断し、該第２パイロット連通路４２ｂを前記第２パイロット弁４０ｂに接続しているが、該マニュアル釦４７を図６に示す操作位置まで押し込むと、該マニュアル釦４７は、前記第２パイロット連通路４２ｂを前記第２パイロット弁４０ｂから切り離し、前記パイロット供給路４１に接続する。そのため、前記供給口２０からのパイロット流体が、前記パイロット供給路４１から、前記釦収容孔４６及び第２パイロット連通路４２ｂを通じて前記第２パイロット圧力室３７ｂに直接供給される。

前記マニュアル釦４７の押し込みを解除すると、該マニュアル釦４７は前記復帰ばね４８のばね力により前記初期位置に復帰し、前記第２パイロット連通路４２ｂを前記パイロット供給路４１から切り離し、前記第２パイロット弁４０ｂに接続する。

なお、前述したような第１パイロット弁４０ａ及び第２パイロット弁４０ｂの構成及び作用と、前記第１マニュアル部４５ａ及び第２マニュアル部４５ｂの構成及び作用については、何れも電磁弁において周知であるため、前記パイロット供給路４１や第１パイロット連通路４２ａ及び第２パイロット連通路４２ｂ等の具体的な配置に関する図示は省略されている。

前記防水カバー４は、金属や合成樹脂等の耐熱性及び耐水性に勝れた硬質素材により形成されたもので、逆Ｕ字形の断面形状を有しており、前記マニホールド２の上面に、ガスケット５０を介して２つのボルト５１，５１で液密状態に取り付けられている。この防水カバー４を合成樹脂で形成する場合は、その全体又は一部を透明又は半透明にすることもできる。

前記防水カバー４の上面には、前記電磁弁本体３の前記マニュアル部４５ａ，４５ｂを覆う部分に、前記マニュアル釦４７を押圧操作するための操作部５２が形成されている。該操作部５２は、図３－８から分かるように、前記防水カバー４の操作孔５３内に液密状態に取り付けられた可撓性を有するキャップ部材５４と、該キャップ部材５４と前記電磁弁本体３との間に介設されたピンガイド５５と、該ピンガイド５５の内部に前記２つの釦収容孔４６の中心軸Ｌに沿って互いに平行に形成された２つのガイド孔５６，５６と、該２つのガイド孔５６，５６内に前記中心軸Ｌ方向に変位自在なるように挿入された２つの操作ピン５７，５７とを有している。

前記キャップ部材５４は、ゴムや合成樹脂のように柔軟に弾性変形が可能で耐熱性及びシール性に勝れた素材で形成され、矩形の平面視形状を有し、前記操作孔５３内に嵌合する中空の胴部６０と、該胴部６０の一端（上端）を覆う頭部６１とを有している。

前記胴部６０の内部には、仕切壁６２を介して隣接する２つの長円形状をした嵌合部６３，６３が形成されている。該嵌合部６３，６３の長手方向及び短手方向の内径は、該嵌合部６３，６３の深さ方向にほぼ一定である。

一方、前記頭部６１には、前記２つの嵌合部６３，６３を覆う部分に、押圧操作時に弾性変形する柔軟な押圧部６４，６４が形成されている。また、該頭部６１の下面には、前記胴部６０を取り囲むように凹溝６５が形成され、該凹溝６５内に、前記防水カバー４の前記操作孔５３の孔縁に形成された突壁６６が液密状態に嵌合している。

前記ピンガイド５５は、平面視形状が長円形をなす２つの第１ガイド部７１，７１と、各第１ガイド部７１，７１の下部に一体に連なる平面視形状が長円形をなす２つの第２ガイド部７２，７２とを有している。前記２つの第１ガイド部７１，７１は、側面間に前記キャップ部材５４の仕切壁６２が嵌合する隙間７８を介して互いに並行しており、前記２つの第２ガイド部７２，７２は、側面同士が一体に連なっている。従って、前記第２ガイド部７２の長円の長手方向の外径及び短手方向の外径は、前記第１ガイド部７１の長円の長手方向の外径及び短手方向の外径より大きい。

前記ピンガイド５５は、前記２つの第１ガイド部７１，７１を、前記キャップ部材５４の胴部６０に形成された前記２つの嵌合部６３，６３内にそれぞれ圧入することにより、該キャップ部材５４に取り付けられると共に、該ピンガイド５５の底面を前記マニュアルブロック１８の上面に当接させることにより、該キャップ部材５４と前記電磁弁本体３との間に配置されている。

このとき、前記ピンガイド５５と前記キャップ部材５４とが分離しないようにするため、前記第１ガイド部７１の外径を前記嵌合部６３の内径より若干大きく形成すると共に、該第１ガイド部７１の基端部外周に係止溝７３を形成し、該第１ガイド部７１を前記嵌合部６３内に前記胴部６０を押し広げながら圧入することにより、押し広げられた該胴部６０の反力（収縮力）を利用して該胴部６０の一部を前記係止溝７３内に嵌合、係止させ、それによって前記キャップ部材５４とピンガイド５５とを相互に係止させている。前記胴部６０の下端部は、前記２つの第２ガイド部７２，７２の上端部の一部を覆っている。

また、前記第１ガイド部７１，７１は、前記嵌合部６３，６３内に前記操作孔５３の位置まで達するように圧入されており、これにより、該第１ガイド部７１，７１と前記防水カバー４の操作孔５３の内周との間に前記胴部６０が強圧されるため、この部分で前記キャップ部材５４と防水カバー４との間の防水性がより高められている。

前記ピンガイド５５は、耐熱性に勝れた素材で形成することが望ましく、好ましい素材の例は、例えばＰＰＳ（ポリフェニレンサルファイド）である。

前記ガイド孔５６は、前記第１ガイド部７１及び第２ガイド部７２の中央部を上下に貫通するように形成されている。該ガイド孔５６の横断面形状は、該ガイド孔５６の全長に渡って一定ではなく、前記第１ガイド部７１内を通る第１孔部分５６ａの横断面形状は、該第１ガイド部７１の長手方向に細長い長円形をしており、前記第２ガイド部７２内を通る第２孔部分５６ｂの横断面形状は、円形をしている。

前記操作ピン５７は、先端（上端）側の第１ピン部分５７ａと基端（下端）側の第２ピン部分５７ｂとを有している。前記第１ピン部分５７ａは、長円形の断面形状を有していて、前記第１ガイド部７１内で前記ガイド孔５６の第１孔部分５６ａに嵌合しており、また、前記第２ピン部分５７ｂは、円柱状をしていて、前記第２ガイド部７２内で前記ガイド孔５６の第２孔部分５６ｂに嵌合している。そして、前記第１ピン部分５７ａの先端は前記ガイド孔５６から突出し、その先端面が前記キャップ部材５４の前記押圧部６４の下面に当接するか、又は若干の隙間を保って近接しており、前記第２ピン部分５７ｂの基端部は、前記マニュアル釦４７の上面に当接している。

前記ガイド孔５６の内径は、前記操作ピン５７が摺動抵抗を受けることなく円滑に変位することができるように、該操作ピン５７を余裕を持って挿入することができる大きさに形成されている。

前記操作ピン５７は、前記防水カバー４をマニホールド２から取り外した状態で、前記キャップ部材５４に圧入された前記ピンガイド５５のガイド孔５６内に、該ピンガイド５５の底面側から挿入され、そのあと前記防水カバー４が前記マニホールド２に取り付けられる。このとき、前記操作ピン５７を前記ガイド孔５６内に挿入したあと前記防水カバー４を前記マニホールド２に取り付けるまでの間に、該操作ピン５７が前記ピンガイド５５から脱落するのを防止するため、脱落防止機構７４が設けられている。

前記脱落防止機構７４は、前記ガイド孔５６の側壁に前記中心軸Ｌ方向に細長く延在するように形成された窓孔７５と、該窓孔７５の一端（下端）に形成された係止部７６と、前記操作ピン５７の前記第２ピン部分５７ｂの側面に形成された係止爪７７とを有している。そして、前記操作ピン５７を前記ガイド孔５６内に第１ピン部分５７ａ側から挿入すると共に、前記係止爪７７を中心軸Ｌ側に弾性変形させた状態で前記窓孔７５内に嵌合させることにより、該係止爪７７が前記係止部７６に係止するため、前記ガイド孔５６からの前記操作ピン５７の脱落が防止される。

図示の例では、前記係止爪７７が、前記操作ピン５７の一方の側面と反対側の側面とに２つ形成されているが、該係止爪７７は、前記窓孔７５及び係止部７６が形成されている側だけに１つ設けられていれば良い。あるいは、２つの係止爪７７に合わせて前記窓孔７５及び係止部７６を、前記ガイド孔５６の側面の相対する位置に２つ形成しても良い。

かくして前記操作ピン５７を前記ピンガイド５５に支持させることにより、該操作ピン５７を、前記キャップ部材５４と前記マニュアル釦４７との間に安定的に配置することができる。

前記操作部５２はこのように構成されているので、図５及び図６に示すように、前記キャップ部材５４の頭部６１の前記押圧部６４を指や工具等で押圧して変形させることにより、前記操作ピン５７を介して前記マニュアル釦４７を押し込み操作することができる。前記押圧部６４の押圧を解除すると、前記復帰ばね４８のばね力と前記押圧部６４の復元力とにより、該押圧部６４と前記操作ピン５７及び前記マニュアル釦４７は初期位置に復帰する。

このとき、前記操作ピン５７は、前記ピンガイド５５に変位自在なるように支持されていて、一端が前記キャップ部材５４の頭部６１に当接するだけであり、該キャップ部材５４と摺動し合う部分を持たないため、該操作ピン５７の動作は非常に円滑である。また、前記キャップ部材５４の押圧部６４の変形及び復元も、該押圧部６４が前記操作ピン５７との摩擦による影響を受けないため、非常に円滑に行われる。

前記第１実施形態の防水型電磁弁１は、前記電磁弁本体３がダブルパイロット式であるため、２つのマニュアル部４５ａ，４５ｂを有しているが、該電磁弁本体３は、１つのパイロット弁を備えたシングルパイロット式であっても良い。この場合、前記電磁弁本体３が１つのマニュアル部のみを有するため、前記操作部５２は、１つの操作ピン５７を有するように構成される。即ち、前記キャップ部材５４は、１つの嵌合部６３及び１つの押圧部６４を有するように構成され、前記ピンガイド５５は、１つの第１ガイド部７１及び１つの第２ガイド部７２と、１つのガイド孔５６とを有するように構成される。

あるいは、シングルパイロット式の電磁弁本体のマニュアルブロックに、ダブルパイロット式の電磁弁本体３に用いる前記マニュアルブロック１８がそのまま使用されている場合には、前記第１実施形態と同様に、２つの嵌合部６３，６３及び２つの押圧部６４，６４を有するキャップ部材５４と、２つの第１ガイド部７１，７１及び２つの第２ガイド部７２，７２と２つのガイド孔５６，５６とを有するピンガイド５５と、２つの操作ピン５７，５７とをそのまま使用し、有効に動作するマニュアル釦に対応する一方の操作ピン５７のみを活かし、他方の操作ピン５７は変位不能状態に固定した構造にしても良い。

また、前記第１実施形態では、マニホールド２に１つの電磁弁本体３が搭載されているが、マニホールドに複数の電磁弁本体を搭載した防水型電磁弁にも本発明は適用することができる。この場合、前記複数の電磁弁本体は、個々に防水カバーで覆われていても、全ての電磁弁本体が１つの防水カバーでまとめて覆われていても構わない。あるいは、図９に示す第２実施形態の防水型電磁弁１００のように、複数の電磁弁本体３を幾つかのグルーブに分け、各グループ毎に、そのグループに含まれる複数の電磁弁本体３をまとめて防水カバー４で覆ったものであっても良い。
複数の電磁弁本体３をまとめて防水カバー４で覆う場合、該防水カバー４には、各電磁弁本体３のマニュアル部４５ａ，４５ｂに対応する位置に、前記操作部５２がそれぞれ形成される。

１，１００防水型電磁弁
２マニホールド
３電磁弁本体
４防水カバー
１４電磁駆動機構部
１７弁部材
４７マニュアル釦
５２操作部
５３操作孔
５４キャップ部材
５５ピンガイド
５６ガイド孔
５７操作ピン
６０胴部
６１頭部
６３嵌合部
６４押圧部
７１第１ガイド部
７２第２ガイド部
７３係止溝
７４脱落防止機構
７５窓孔
７６係止部
７７係止爪
Ｌ中心軸

Claims

流路を切り換える弁部材と、該弁部材を駆動する電磁駆動機構部と、該弁部材を手動操作で切り換え可能な１つ以上のマニュアル釦とを有する１つ以上の電磁弁本体が、防水構造を有するマニホールドの上に搭載され、該マニホールドに液密状態に取り付けられた防水カバーで覆われている防水型電磁弁において、
前記防水カバーは、前記電磁弁本体の前記マニュアル釦を覆う部分に、該マニュアル釦を中心軸方向に押圧操作するための操作部を有し、
前記操作部は、前記防水カバーに液密状態に取り付けられた可撓性を有するキャップ部材と、該キャップ部材と前記電磁弁本体との間に介設されたピンガイドと、該ピンガイドのガイド孔内に前記中心軸方向に変位自在に挿入された１つ以上の操作ピンとを有し、
前記キャップ部材は、押圧操作時に弾性変形する柔軟な押圧部を有し、
前記操作ピンの一端は前記キャップ部材の前記押圧部に当接又は近接し、該操作ピンの他端は前記マニュアル釦に当接している、
ことを特徴とする防水型電磁弁。
前記キャップ部材は、中空の胴部と、該胴部の一端を覆う頭部とを有し、該頭部に前記押圧部が形成されており、
前記ピンガイドは、前記キャップ部材の前記胴部内に嵌合すると共に、該胴部に係止している、
ことを特徴とする請求項１に記載の防水型電磁弁。
前記ピンガイドは、前記胴部内に圧入状態に嵌合する第１ガイド部と、該第１ガイド部に一体に連なる第２ガイド部とを有し、該第２ガイド部の外径は前記第１ガイド部の外径より大きく、前記第１ガイド部及び第２ガイド部の内部を前記ガイド孔が貫通しており、前記第１ガイド部の外周には係止溝が形成され、該係止溝に前記キャップ部材の胴部の一部が嵌合して係止していることを特徴とする請求項２に記載の防水型電磁弁。
前記キャップ部材の胴部は、前記防水カバーに形成された操作孔内に嵌合し、前記ピンガイドの前記第１ガイド部は、前記胴部内に前記操作孔まで達するように圧入され、該第１ガイド部と前記操作孔の内周との間に前記胴部が強圧されることにより、前記キャップ部材と防水カバーとの間のシール性が高められていることを特徴とする請求項３に記載の防水型電磁弁。
前記操作ピンは、前記ガイド孔内に前記ピンガイドの一端側から挿入され、該操作ピンと前記ピンガイドとには、前記ガイド孔内に挿入された該操作ピンが前記ピンガイドから脱落するのを防止するための脱落防止機構が形成されていることを特徴とする請求項１から４の何れかに記載の防水型電磁弁。
前記脱落防止機構は、前記ガイド孔の側壁に前記中心軸方向に細長く延在するように形成された窓孔と、該窓孔の一端に形成された係止部と、前記操作ピンの側面に形成されて前記窓孔内に変位自在に嵌合する係止爪とを有し、該係止爪が前記係止部に係止することにより前記ガイド孔からの前記操作ピンの脱落が防止されることを特徴とする請求項５に記載の防水型電磁弁。
前記電磁弁本体は、２つのマニュアル釦を有し、
前記ピンガイドは、２つの前記第１ガイド部及び２つの前記第２ガイド部と、２つの前記ガイド孔とを有し、該２つのガイド孔内に２つの前記操作ピンが個別に挿入され、前記２つの第１ガイド部は互いに分離し、前記２つの第２ガイド部の側面同士は一体に連なっており、
前記キャップ部材の前記胴部は、前記ピンガイドの２つの第１ガイド部が個別に嵌合する２つの嵌合部を有する、
ことを特徴とする請求項３に記載の防水型電磁弁。
前記電磁弁本体は、１つのマニュアル釦を有し、
前記ピンガイドは、２つの前記第１ガイド部及び２つの前記第２ガイド部と、２つの前記ガイド孔とを有し、該２つのガイド孔内に２つの前記操作ピンが個別に挿入され、前記２つの第１ガイド部は互いに分離し、前記２つの第２ガイド部の側面同士は一体に連なっており、
前記キャップ部材の前記胴部は、前記ピンガイドの２つの第１ガイド部が個別に嵌合する２つの嵌合部を有し、
前記２つの操作ピンのうち、前記マニュアル釦に対応する一方の操作ピンは変位自在であり、他方の操作ピンは変位不能状態に固定されている、
ことを特徴とする請求項３に記載の防水型電磁弁。