JP2022138804A - 溶接装置及び溶接方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガスメタルアーク溶接における溶接結果を高精度で判定できるとともに、溶接条件を精度良く最適化することが可能となり、良好な溶接ビードが得られる溶接装置及び溶接方法を提供する。【解決手段】ガスメタルアーク溶接機10と、該ガスメタルアーク溶接機10によってワーク50を溶接する際の溶接音を収集するマイク16とを有し、マイク16によって収集した溶接音Sを画像処理して可視化し、溶接音画像スペクトルを生成する画像処理手段17と、溶接音画像スペクトルと、予めガスメタルアーク溶接による最適条件を学習した溶接条件基準スペクトルとを比較することで、ガスメタルアーク溶接機10による溶接条件が適切であるかを判定する溶接条件判定手段18とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、溶接装置及び溶接方法に関するものである。
従来から、金属部材を溶接する方法として、コストや汎用性の点で有利なアーク溶接が広く採用されている。アーク溶接は、非消耗電極を用いるGas Tungsten Arc(GTA)溶接と、消耗電極を用いるガスメタルアーク溶接(以下、GMA(Gas Metal Arc)溶接と略称する場合がある。)とに大別される。
GMA溶接は、溶接ワイヤを電極(陽極)とし、母材(ワーク)を陰極としてアークを発生させることで溶接を行う方法であり、ノズルから流れるシールドガスにより、アークや溶融池を大気から保護しながら溶接する方法である。より詳細には、GMA溶接は、アークプラズマによって溶接ワイヤ(電極)を溶融させることでワイヤ端に溶滴を形成し、この溶滴が外力を受けてワイヤ端を離脱し、母材へと移行することで溶接を行う方法である。
上述したGMA溶接においては、溶接電圧値を最適範囲に調整することが重要であり、溶接電圧が適正な電圧値の範囲から外れてしまうと、溶接ビード外観の不良や、スパッタ発生量の増大等が生じ、溶接品質の低下を招くおそれがある。このため、例えば、シールドガス、母材や継手形状等が変わった場合、所定の溶接品質を確保するためには溶接条件を再設定する必要がある。しかしながら、溶接条件の再設定、即ち溶接条件の最適化には、溶接に関する深い知見やノウハウが必要であり、また、再設定を一回試みた程度では溶接条件の最適化は難しいため、工程時間や材料費等が増大するという問題がある。
上記のような、従来からGMA溶接が抱える問題に対応するため、下記特許文献1においては、下記(1),(2)に示すような方法が採用されている。
(1)溶接電流、溶接電圧及び溶接アーク音響の周波数解析によるパワースペクトルを求める。
(2)ニューラルネットワークを用いて正常な溶接と異常な溶接の区分を学習させ、該学習済みのニューラルネットワークを用いて、溶接電流、溶接電圧及び溶接アーク音響の周波数解析によるパワースペクトルを評価して正常か異常かを判定するとともに、異常状態の判別を同時に行う。
(1)溶接電流、溶接電圧及び溶接アーク音響の周波数解析によるパワースペクトルを求める。
(2)ニューラルネットワークを用いて正常な溶接と異常な溶接の区分を学習させ、該学習済みのニューラルネットワークを用いて、溶接電流、溶接電圧及び溶接アーク音響の周波数解析によるパワースペクトルを評価して正常か異常かを判定するとともに、異常状態の判別を同時に行う。
上述したように、特許文献1では、同図9に示された溶接アーク音響の波形を周波数解析し、同図12に示されたパワースペクトルを求め、そのパワースペクトルから溶接結果が正常か異常かを判断している。上記の周波数解析は、当該現象の波形を分解し、周波数スペクトルで表すものであり、一般に、スペクトル解析、波形解析、フーリエ解析とも称され、周期性をもつ複雑な波形を単純な波形に分解できるという利点がある。
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、溶接状態が「正常である」又は「異常である」の何れかの結果のみを判定するものであり、判定精度が低く、その溶接結果が最適な結果であるのかどうかを判定することはできなかった。
また、特許文献1では、判定精度が低いため、たとえ溶接結果が正常と判定された場合であっても、溶接ビード外観の不良や、スパッタ発生量の増大等が生じる等、溶接品質に劣っている場合があり、実際の溶接状態を詳細に判定することができないという問題があった。
また、特許文献1では、判定精度が低いため、たとえ溶接結果が正常と判定された場合であっても、溶接ビード外観の不良や、スパッタ発生量の増大等が生じる等、溶接品質に劣っている場合があり、実際の溶接状態を詳細に判定することができないという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、GMA溶接における溶接結果を高精度で判定できるとともに、溶接条件を精度良く最適化することが可能となり、良好な溶接ビードが得られる溶接装置及び溶接方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の態様を包含する。
即ち、請求項1に係る発明は、ガスメタルアーク溶接によってワークを溶接する溶接装置であって、ガスメタルアーク溶接機と、該ガスメタルアーク溶接機によってワークを溶接する際の溶接音を収集する溶接音収集手段と、を有し、さらに、前記溶接音収集手段によって収集した前記溶接音を画像処理して可視化し、溶接音画像スペクトルを生成する画像処理手段と、前記溶接音画像スペクトルと、予めガスメタルアーク溶接による最適条件を学習した溶接条件基準スペクトルとを比較することで、前記ガスメタルアーク溶接機による溶接条件が適切であるかを判定する溶接条件判定手段と、を備えることを特徴とする溶接装置である。
即ち、請求項1に係る発明は、ガスメタルアーク溶接によってワークを溶接する溶接装置であって、ガスメタルアーク溶接機と、該ガスメタルアーク溶接機によってワークを溶接する際の溶接音を収集する溶接音収集手段と、を有し、さらに、前記溶接音収集手段によって収集した前記溶接音を画像処理して可視化し、溶接音画像スペクトルを生成する画像処理手段と、前記溶接音画像スペクトルと、予めガスメタルアーク溶接による最適条件を学習した溶接条件基準スペクトルとを比較することで、前記ガスメタルアーク溶接機による溶接条件が適切であるかを判定する溶接条件判定手段と、を備えることを特徴とする溶接装置である。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の溶接装置であって、前記溶接条件判定手段によって前記溶接条件が適切ではないと判定された場合に、最適な溶接条件を提示する溶接条件提示手段を備えることを特徴とする溶接装置である。
また、請求項3に係る発明は、請求項2に記載の溶接装置であって、前記溶接条件提示手段は、前記溶接条件判定手段によって前記溶接条件が適切ではないと判定された場合に、最適な溶接条件を前記ガスメタルアーク溶接機にフィードバックすることで、前記溶接条件を最適な条件に自動変更することを特徴とする溶接装置である。
また、請求項4に係る発明は、請求項1~請求項3の何れかに記載の溶接装置であって、前記溶接音収集手段は、該溶接音収集手段及び前記ワークの周囲におけるノイズ音を自動除去し、前記溶接音のみを収集することを特徴とする溶接装置である。
また、請求項5に係る発明は、請求項1~請求項4の何れかに記載の溶接装置であって、前記溶接条件判定手段は、下記(1)~(3)に示す項目のうちの少なくとも一以上を用いて、前記ガスメタルアーク溶接機に印加する溶接電圧の最適値を判定することを特徴とする溶接装置である。
(1)前記溶接音収集手段によって予め収集した一以上の溶接条件における前記溶接音の波形の学習結果。
(2)前記溶接音の周波数を可視化して生成された前記溶接条件基準スペクトルの学習結果。
(3)前記溶接音の波形を数値解析することで設定した基準値。
(1)前記溶接音収集手段によって予め収集した一以上の溶接条件における前記溶接音の波形の学習結果。
(2)前記溶接音の周波数を可視化して生成された前記溶接条件基準スペクトルの学習結果。
(3)前記溶接音の波形を数値解析することで設定した基準値。
また、請求項6に係る発明は、請求項5に記載の溶接装置であって、前記(3)における、前記溶接音の波形を数値解析することで設定した基準値が、前記溶接音の波形の上下ピーク値及び平均値のうちの一方又は両方であることを特徴とする溶接装置である。
請求項7に係る発明は、ガスメタルアーク溶接によってワークを溶接する溶接方法であって、ガスメタルアーク溶接機によってワークを溶接する際の溶接音を収集する溶接音収集ステップと、前記溶接音収集ステップで収集した前記溶接音を画像処理して可視化し、溶接音画像スペクトルを生成する画像処理ステップと、前記溶接音画像スペクトルと、予めガスメタルアーク溶接による最適条件を学習した溶接条件基準スペクトルとを比較することで、前記ガスメタルアーク溶接機による溶接条件が適切であるかを判定する溶接条件判定ステップと、を含むことを特徴とする溶接方法である。
また、請求項8に係る発明は、請求項7に記載の溶接方法であって、前記溶接条件判定ステップによって前記溶接条件が適切ではないと判定された場合に、最適な溶接条件を提示する溶接条件提示ステップを備えることを特徴とする溶接方法である。
また、請求項9に係る発明は、請求項8に記載の溶接方法であって、前記溶接条件提示ステップは、前記溶接条件判定ステップによって前記溶接条件が適切ではないと判定された場合に、最適な溶接条件を前記ガスメタルアーク溶接機にフィードバックすることで、前記溶接条件を最適な条件に自動変更することを特徴とする溶接方法である。
また、請求項10に係る発明は、請求項7~請求項9の何れかに記載の溶接方法であって、前記溶接音収集ステップは、前記溶接音を収集する溶接音収集手段及び前記ワークの周囲におけるノイズ音を自動除去し、前記溶接音のみを収集することを特徴とする溶接方法である。
また、請求項11に係る発明は、請求項7~請求項10の何れかに記載の溶接方法であって、前記溶接条件判定ステップは、下記(1)~(3)に示す項目のうちの一以上を用いて、前記ガスメタルアーク溶接機に印加する溶接電圧の最適値を判定する溶接方法である。
(1)前記溶接音収集ステップで予め収集した一以上の溶接条件における前記溶接音の波形の学習結果。
(2)前記溶接音の周波数を可視化して生成した前記溶接条件基準スペクトルの学習結果。
(3)前記溶接音の波形を数値解析することで設定した基準値。
(1)前記溶接音収集ステップで予め収集した一以上の溶接条件における前記溶接音の波形の学習結果。
(2)前記溶接音の周波数を可視化して生成した前記溶接条件基準スペクトルの学習結果。
(3)前記溶接音の波形を数値解析することで設定した基準値。
また、請求項12に係る発明は、請求項11に記載の溶接方法であって、前記(3)における、前記溶接音の波形を数値解析することで設定した基準値が、前記溶接音の波形の上下ピーク値及び平均値のうちの一方又は両方であることを特徴とする溶接方法である。
本発明によれば、GMA溶接で生じる溶接音(溶接アーク音響)の波形自体を画像処理し、溶接条件が最適であるかを判定することにより、より精度良く溶接条件が正常であるか否かを判断できる。また、溶接音を収集して溶接条件基準スペクトルと比較するだけで、実際の溶接条件を高精度で判定することができるので、溶接条件を容易に最適化することが可能となり、良好な溶接ビードが得られる。
以下、本発明を適用した一実施形態である溶接装置及び溶接方法について、主に図1から図4の各図を適宜参照しながら説明する(必要に応じて、図5A~図9Gのうちの一部の図も適宜参照する場合がある。)。なお、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される材料等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
<溶接装置>
図1は、本実施形態の溶接装置1の全体構成の一例を示す概略図である。
図3は、本実施形態の溶接装置により、ガスメタルアーク(GMA)溶接機による溶接条件が適正である場合の溶接ビード51の状態を示す写真図である。
図4は、本実施形態の溶接装置により、GMA溶接機による溶接条件が適正でない場合の溶接ビード151の状態を示す写真図である。
図1は、本実施形態の溶接装置1の全体構成の一例を示す概略図である。
図3は、本実施形態の溶接装置により、ガスメタルアーク(GMA)溶接機による溶接条件が適正である場合の溶接ビード51の状態を示す写真図である。
図4は、本実施形態の溶接装置により、GMA溶接機による溶接条件が適正でない場合の溶接ビード151の状態を示す写真図である。
図1に示す溶接装置1は、ガスメタルアーク(GMA)溶接によってワーク50を溶接するものであり、GMA溶接機10と、このGMA溶接機10によってワーク50を溶接する際の溶接音Sを収集するマイク16(溶接音収集手段)を含む溶接条件最適化装置15とを備える。図1中に示す例のGMA溶接機10は、溶接アークを発生させるための図視略の電極を備える溶接トーチ12と、この溶接トーチ12に向けてシールドガスを供給するためのガス供給部(図視略)とを含み、概略構成される。
[ワーク(被溶接物)]
図1中に示すワーク50は、本実施形態の溶接装置1によってGMA溶接される被溶接物であり、例えば、自動車用部品や建築部材等のような各種の金属部材が挙げられる。なお、図1,2及び図3,4では詳細な図示を省略するが、本実施形態で例示するワーク50は、例えば、冷間圧延鋼板等の薄板を2枚重ね合わせ、一方の薄板の端部と他方の薄板の表面との間を溶接する重ね隅肉により、溶接ビード51が形成されるものである。
図1中に示すワーク50は、本実施形態の溶接装置1によってGMA溶接される被溶接物であり、例えば、自動車用部品や建築部材等のような各種の金属部材が挙げられる。なお、図1,2及び図3,4では詳細な図示を省略するが、本実施形態で例示するワーク50は、例えば、冷間圧延鋼板等の薄板を2枚重ね合わせ、一方の薄板の端部と他方の薄板の表面との間を溶接する重ね隅肉により、溶接ビード51が形成されるものである。
[GMA溶接機]
GMA溶接機10は、上述したように、図視略のガス供給部、及び、溶接トーチ12を含む。また、GMA溶接機10は、溶接トーチ12に図視略の溶接ワイヤを供給して溶接電極とするワイヤ供給部(図視略)と、溶接トーチ12及びワーク50に溶接電流を供給するための図視略の溶接電源を含む。
GMA溶接機10は、上述したように、図視略のガス供給部、及び、溶接トーチ12を含む。また、GMA溶接機10は、溶接トーチ12に図視略の溶接ワイヤを供給して溶接電極とするワイヤ供給部(図視略)と、溶接トーチ12及びワーク50に溶接電流を供給するための図視略の溶接電源を含む。
ワイヤ供給部は、溶接トーチ12にシールドガスを供給するライン上に設けられており、溶接トーチ12に対して、巻回されたワイヤ(図視略)を所定の供給速度で供給する。
溶接トーチ12は、図視略のコンタクトチップを有し、上記の溶接電源から供給される溶接電流がコンタクトチップを介して図視略の溶接ワイヤ(電極)に供給される。
本実施形態で説明するGMA溶接においては、溶接ワイヤが電極及び溶加材を兼ねており、溶接ワイヤの先端からは、上記のコンタクトチップから供給される溶接電流によってアークが形成される。
また、溶接トーチ12からは、詳細を後述するガス供給部から供給されるシールドガスが噴射されることで、溶接アークを大気から保護するとともに、シールドガスが溶接アークそのものとなる。
本実施形態で説明するGMA溶接においては、溶接ワイヤが電極及び溶加材を兼ねており、溶接ワイヤの先端からは、上記のコンタクトチップから供給される溶接電流によってアークが形成される。
また、溶接トーチ12からは、詳細を後述するガス供給部から供給されるシールドガスが噴射されることで、溶接アークを大気から保護するとともに、シールドガスが溶接アークそのものとなる。
溶接トーチ12で形成された溶接アークにより、溶接ワイヤを溶融させることで溶接ワイヤの先端に溶滴を形成する。そして、この溶滴が外力を受けて溶接ワイヤの先端から離脱し、ワーク50の母材へと移行することによって溶接が行われ、図3に示すような溶接ビード51が形成される。
溶接トーチ12は、例えば、図視略のロボットシステムやマニプレータによる三次元方向での操作により、ワーク50を溶接する。
また、図1中に示すように、溶接トーチ12のみならず、ワーク50に対しても、溶接電源からアースケーブル13を介して溶接電流が供給される。
ガス供給部は、溶接トーチ12にシールドガスを供給するものであり、図1中では図示を省略しているが、例えば、ガス供給源、減圧器、電磁弁、流量調整弁等を有して構成される。
図視略のガス供給源には、例えば、高圧(一例として15MPa程度)でシールドガスが充填されたボンベ等を用いることができる。
図視略のガス供給源には、例えば、高圧(一例として15MPa程度)でシールドガスが充填されたボンベ等を用いることができる。
シールドガスのガス種は、ワーク50を構成する材料に応じて適宜選択することができる。
ワーク50の材料が炭素鋼やステンレス鋼の場合には、例えば、二酸化炭素ガス、アルゴンと二酸化炭素との混合ガス、アルゴンと酸素との混合ガス、アルゴンとヘリウムと二酸化炭素との混合ガス、アルゴンとヘリウムと酸素の混合ガス等を用いることができる。
また、ワーク50の材料がアルミニウム又はアルミニウム合金の場合には、ワーク50の厚さによってシールドガスを選択することができ、アルゴンガス、アルゴンとヘリウムとの混合ガス(ヘリウムリッチ又はアルゴンリッチの混合ガス)等を用いることができる。
一方、ワーク50の材料がステンレスの場合は、アルゴンと水素との混合ガス、アルゴンとヘリウムと水素の混合ガス、アルゴンと窒素の混合ガス、アルゴンとヘリウムと窒素の混合ガス等を用いることができる。
ワーク50の材料が炭素鋼やステンレス鋼の場合には、例えば、二酸化炭素ガス、アルゴンと二酸化炭素との混合ガス、アルゴンと酸素との混合ガス、アルゴンとヘリウムと二酸化炭素との混合ガス、アルゴンとヘリウムと酸素の混合ガス等を用いることができる。
また、ワーク50の材料がアルミニウム又はアルミニウム合金の場合には、ワーク50の厚さによってシールドガスを選択することができ、アルゴンガス、アルゴンとヘリウムとの混合ガス(ヘリウムリッチ又はアルゴンリッチの混合ガス)等を用いることができる。
一方、ワーク50の材料がステンレスの場合は、アルゴンと水素との混合ガス、アルゴンとヘリウムと水素の混合ガス、アルゴンと窒素の混合ガス、アルゴンとヘリウムと窒素の混合ガス等を用いることができる。
減圧器は、高圧のシールドガスが収容されたガス供給源の導出部に設けられ、シールドガスの圧力を減圧するものであり、必要に応じて1段式減圧器又は2段式減圧器の何れかを選択して採用できる。
例えば、ガス供給源内に収容されたシールドガスの圧力が15MPaである場合、減圧器は、例えば、ガス供給源から導出されるシールドガスの圧力を0.2MPa程度まで減圧する。
例えば、ガス供給源内に収容されたシールドガスの圧力が15MPaである場合、減圧器は、例えば、ガス供給源から導出されるシールドガスの圧力を0.2MPa程度まで減圧する。
電磁弁は、図視略のガス供給源から溶接トーチ12に向けてシールドガスを供給するライン上の任意の位置に設けられ、シールドガスの供給を開始あるいは停止させる。
電磁弁としては、この分野で通常用いられるものを何ら制限無く採用することができる。
電磁弁としては、この分野で通常用いられるものを何ら制限無く採用することができる。
流量調整弁は、ガス供給源から溶接トーチ12に向けてシールドガスを供給するライン上において、図視略の電磁弁と溶接トーチ12との間に配置される。
流量調整弁は、シールドガスの流量を絞ることの可能な弁であれば、何れの調整弁であっても何ら制限無く採用することができ、例えば、ニードル弁を用いることが可能である。
流量調整弁は、シールドガスの流量を絞ることの可能な弁であれば、何れの調整弁であっても何ら制限無く採用することができ、例えば、ニードル弁を用いることが可能である。
GMA溶接機10は、さらに、流量調整弁と溶接トーチ12との間に位置するシールドガスの供給ライン上に設けられ、流量調整弁を通過したシールドガスの流量を計測する、図視略の流量計を備えていてもよい。
なお、上述した電磁弁及び流量調整弁は、図視略の溶接制御部と電気的に接続されており、この溶接制御部によって制御される。
図視略の溶接制御部は、GMA溶接機10内に設けられた図視略のワイヤ供給部、電磁弁、流量調整弁、流量計等と電気的に接続されており、GMA溶接機10の動作全般を制御する。
溶接制御部は、例えば、図視略の記憶領域と制御領域とから構成される。記憶領域には、溶接制御部の制御を行うためのプログラム等が格納される。制御領域は、記憶領域に格納されたプログラムに基づいてGMA溶接機10を制御する。
溶接制御部は、例えば、図視略の記憶領域と制御領域とから構成される。記憶領域には、溶接制御部の制御を行うためのプログラム等が格納される。制御領域は、記憶領域に格納されたプログラムに基づいてGMA溶接機10を制御する。
[溶接条件最適化装置]
溶接条件最適化装置15は、上述した溶接音収集手段であるマイク16を含み、溶接音画像スペクトルを生成する画像処理手段17と、GMA溶接機10による溶接条件が適切であるかを判定する溶接条件判定手段18とを含んで構成される。
溶接条件最適化装置15は、上述した溶接音収集手段であるマイク16を含み、溶接音画像スペクトルを生成する画像処理手段17と、GMA溶接機10による溶接条件が適切であるかを判定する溶接条件判定手段18とを含んで構成される。
マイク16は、溶接トーチ12の近傍に配置される溶接音収集手段である。
マイク16は、溶接トーチ12及びワーク50から発生する溶接音Sを収集し、その音声信号を画像処理手段17に送信する。
マイク16は、溶接トーチ12及びワーク50から発生する溶接音Sを収集し、その音声信号を画像処理手段17に送信する。
なお、図1中では詳細な図示を省略しているが、マイク16は、上述したロボットシステムやマニプレータによって移動する溶接トーチ12と連動するように構成されており、溶接トーチ12に対して一定の距離を保ちながら移動する。
画像処理手段17は、マイク16によって収集した溶接音Sを画像処理して可視化し、溶接音画像スペクトルを生成する。
具体的には、溶接トーチ12を備えたGMA溶接機10によるワーク50の溶接を行い、図3に示すような溶接ビード51を形成させるとともに、この際の溶接音Sをマイク16で収集する。
マイク16で収集した溶接音Sの波形が画像処理手段17に入力されて画像処理が施され、可視化された波形を有する溶接音画像スペクトルが生成される(例えば、後述の実施例で説明する図6C,図6Dを参照。)。ここで、可視化された溶接音画像スペクトルは、上下のピーク値が明瞭になるように可視化された波形となる。
具体的には、溶接トーチ12を備えたGMA溶接機10によるワーク50の溶接を行い、図3に示すような溶接ビード51を形成させるとともに、この際の溶接音Sをマイク16で収集する。
マイク16で収集した溶接音Sの波形が画像処理手段17に入力されて画像処理が施され、可視化された波形を有する溶接音画像スペクトルが生成される(例えば、後述の実施例で説明する図6C,図6Dを参照。)。ここで、可視化された溶接音画像スペクトルは、上下のピーク値が明瞭になるように可視化された波形となる。
このような画像処理手段17は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサやメモリを用いて構成されたものが挙げられる。
溶接条件判定手段18は、画像処理手段17で生成された溶接音画像スペクトルと、予めGMA溶接による最適条件を学習した溶接条件基準スペクトルとを比較することで、GMA溶接機10による溶接条件が適切であるかを判定する。
ここで、画像処理手段17で生成された溶接音画像スペクトルと比較する「予めGMA溶接による最適条件を学習した溶接条件基準スペクトル」としては、例えば、以下のような方法で溶接条件判定手段18に記憶・学習させる。
まず、溶接条件を最適に調整してワーク50を溶接することにより、図3に示したような溶接状態が良好な溶接ビード51を形成し、このときの溶接音Sを、上記のように、画像処理手段17において画像処理し、可視化された溶接条件基準スペクトルを生成する。この際に生成される溶接条件基準スペクトルは、溶接状態が良好な場合に特有の波形を有するものとなる。
図3に示した溶接ビード51は、溶接幅や高さが均一で安定した形状を有しているとともに、周辺へのスパッタ発生量も少なく、溶接状態が良好であることがわかる。また、この際の溶接音画像スペクトルは、上下のピーク値の振れ幅が小さめであり、0dB付近にピーク値が集中し、且つ、周波数(間隔)が均一な波形となる(例えば、後述の実施例で説明する図6C及び図6Dを参照。)。
図3に示した溶接ビード51は、溶接幅や高さが均一で安定した形状を有しているとともに、周辺へのスパッタ発生量も少なく、溶接状態が良好であることがわかる。また、この際の溶接音画像スペクトルは、上下のピーク値の振れ幅が小さめであり、0dB付近にピーク値が集中し、且つ、周波数(間隔)が均一な波形となる(例えば、後述の実施例で説明する図6C及び図6Dを参照。)。
また、溶接条件を適宜調整し、図4に示すように、ワーク150を溶接することで、溶接状態が劣っている溶接ビード151を形成し、このときの溶接音Sを、上記同様、画像処理手段17において画像処理し、可視化された溶接音画像スペクトルを生成する。この際に生成される溶接条件基準スペクトルは、溶接状態が劣っている場合に特有の波形を有するものとなる。具体的には、図4に示した溶接ビード151は、溶接幅が大きく変化する等、図3に示した溶接ビード51に比べて不安定な形状となっているとともに、周辺へのスパッタ発生量も多めで、溶接状態が劣っていることがわかる。また、この際の溶接条件基準スペクトルは、上下のピーク値が大きく振れており、周波数にもばらつきがあり、全体的に不均一な波形となる(例えば、後述の実施例で説明する図6A及び図6E等を参照。)。
そして、上記のような、溶接状態が良好な溶接条件基準スペクトルを、溶接ビード51の外観(溶接幅及び高さ等)及びスパッタ発生量と関連づけて、溶接条件判定手段18に学習させる。
これとともに、上記のような、溶接状態が劣っている溶接音画像スペクトルについても、溶接ビード151の外観及びスパッタ発生量と関連づけて、溶接条件判定手段18に学習させる。
これとともに、上記のような、溶接状態が劣っている溶接音画像スペクトルについても、溶接ビード151の外観及びスパッタ発生量と関連づけて、溶接条件判定手段18に学習させる。
上記のような、溶接条件判定手段18における溶接条件基準スペクトルの学習は、溶接装置1の使用初期段階において、上述した、溶接状態が良好な溶接条件基準スペクトル並びに溶接状態が劣っている溶接条件基準スペクトルの両方について、複数のパターンで実施することが好ましい。これにより、予め溶接条件判定手段18において予めGMA溶接による最適条件を学習した溶接条件基準スペクトルの精度が高められるので、実工程に基づいて画像処理手段17で生成された溶接音画像スペクトルとの比較による、GMA溶接機による溶接条件が適切であるかどうかの判定結果の精度も高められる。
溶接条件判定手段18において、溶接条件が適切であるかどうかの判定を行う方法としては、例えば、以下に説明するような、溶接条件判定手段18において、下記(1)~(3)に示す項目のうちの何れか一以上の項目を用いて、GMA溶接機10に印加する溶接電圧の最適値を判定し、この最適値に基づいて溶接条件の適否を判定する方法を採用できる。
(1)マイク16によって予め収集した一以上の溶接条件における溶接音Sの波形の学習結果。
(2)溶接音Sの周波数を可視化して生成された溶接条件基準スペクトルの学習結果。
(3)溶接音Sの波形を数値解析することで設定した基準値。
(1)マイク16によって予め収集した一以上の溶接条件における溶接音Sの波形の学習結果。
(2)溶接音Sの周波数を可視化して生成された溶接条件基準スペクトルの学習結果。
(3)溶接音Sの波形を数値解析することで設定した基準値。
より詳細に説明すると、まず、溶接条件判定手段18において、一以上の溶接条件の溶接音S、即ち、上述した複数のパターンの溶接条件による溶接音Sの波形を学習させるか、又は、予め画像処理手段17を用いて溶接音Sの周波数を可視化して生成した溶接条件基準スペクトルを学習させる。あるいは、溶接音Sの波形を数値解析することで、例えば、溶接音Sの波形の上下ピーク値又は平均値等を基準値として設定する。
次いで、実工程において、GMA溶接機10を用いてワーク50を溶接した際の溶接音Sをマイク16で収集し、(1’)溶接音Sの波形画像データ、(2’)溶接音Sの波形に対応したスペクトル、(3’)溶接音Sの波形を数値解析の何れか一以上を取得して、それぞれの学習結果と比較することにより、溶接条件が適切であるかを判定する。
本実施形態の溶接装置1においては、例えば、溶接条件判定手段18によって溶接条件が適切ではないと判定された場合に、最適な溶接条件を提示するための溶接条件提示手段19を備えることがより好ましい。このような溶接条件提示手段19としては、例えば、音声による提示手段や、ディスプレイ表示手段等が挙げられ、その他、スマートフォンやタブレット端末への送信による表示手段を採用することも可能である。
また、本実施形態の溶接装置1においては、上記のマイク16として、当該マイク16及びワーク50の周囲におけるノイズ音を自動除去し、溶接音Sのみを収集できるように構成されたものを採用することがより好ましい。このようなマイク16としては、例えば、集音指向性の角度が鋭角なマイク等が挙げられる。
また、溶接装置1において、溶接条件最適化装置15に備えられる溶接条件判定手段18としては、上記のようなCPU等を用いた専用装置を用いてもよいが、例えば、スマートフォンやタブレット端末等を採用し、各々にアプリケーションをインストールして用いてもよい。
なお、本発明で説明する最適な溶接条件とは、ワーク50を溶接して溶接ビード51を形成させるときに溶接トーチ12に印加する溶接電流及び溶接電圧の他、溶接ワイヤ(電極)の供給量及び供給速度等が挙げられる。
上記のように、本実施形態の溶接装置1は、マイク16で収集した溶接音Sを周波数解析することなく、溶接アーク音響(溶接音S)そのものを画像処理して溶接条件基準スペクトルと比較することで、溶接条件が最適であるかどうかを判定するとともに、溶接条件が最適でない場合には、最適であろう溶接条件を提示することが可能なものである。
<溶接方法>
次に、本実施形態の溶接方法について、上記と同じ図面を適宜参照しながら説明する。
本実施形態においては、図1に示す本実施形態の溶接装置1を用いてワーク50を溶接する場合を例に挙げて説明するとともに、既に説明した溶接処理に係る詳細な説明を省略することがある。
次に、本実施形態の溶接方法について、上記と同じ図面を適宜参照しながら説明する。
本実施形態においては、図1に示す本実施形態の溶接装置1を用いてワーク50を溶接する場合を例に挙げて説明するとともに、既に説明した溶接処理に係る詳細な説明を省略することがある。
本実施形態の溶接方法は、GMA溶接によってワーク50を溶接する溶接方法であり、少なくとも、以下の(1)~(3)に示すステップS1~S3を備える方法である。
(1)GMA溶接機10によってワーク50を溶接する際の溶接音Sを収集する溶接音収集ステップ(S1)。
(2)溶接音収集ステップS1で収集した溶接音Sを画像処理して可視化し、溶接音画像スペクトルを生成する画像処理ステップ(S2)。
(3)溶接音画像スペクトルと、予めGMA溶接による最適条件を学習した溶接条件基準スペクトルとを比較することで、GMA溶接機による溶接条件が適切であるかを判定する溶接条件判定ステップ(S3)。
(1)GMA溶接機10によってワーク50を溶接する際の溶接音Sを収集する溶接音収集ステップ(S1)。
(2)溶接音収集ステップS1で収集した溶接音Sを画像処理して可視化し、溶接音画像スペクトルを生成する画像処理ステップ(S2)。
(3)溶接音画像スペクトルと、予めGMA溶接による最適条件を学習した溶接条件基準スペクトルとを比較することで、GMA溶接機による溶接条件が適切であるかを判定する溶接条件判定ステップ(S3)。
[溶接音収集ステップ(S1)]
溶接音収集ステップS1においては、上記のように、GMA溶接機10によってワーク50を溶接する際の溶接音Sを収集する。
具体的には、溶接トーチ12の近傍に設置したマイク16により、例えば図3に示すような溶接ビード51を形成させた際の溶接音Sを収集して、その音声信号を、溶接条件最適化装置15に備えられる画像処理手段17に入力する。
溶接音収集ステップS1においては、上記のように、GMA溶接機10によってワーク50を溶接する際の溶接音Sを収集する。
具体的には、溶接トーチ12の近傍に設置したマイク16により、例えば図3に示すような溶接ビード51を形成させた際の溶接音Sを収集して、その音声信号を、溶接条件最適化装置15に備えられる画像処理手段17に入力する。
[画像処理ステップ(S2)]
画像処理ステップS2においては、溶接音収集ステップS1で収集した溶接音Sを画像処理して可視化し、溶接音画像スペクトルを生成する。
具体的には、上記のような溶接ビード51を形成させた際の溶接音Sを画像処理することにより、可視化された波形を有する溶接音画像スペクトルを生成する。
画像処理ステップS2においては、溶接音収集ステップS1で収集した溶接音Sを画像処理して可視化し、溶接音画像スペクトルを生成する。
具体的には、上記のような溶接ビード51を形成させた際の溶接音Sを画像処理することにより、可視化された波形を有する溶接音画像スペクトルを生成する。
[溶接条件判定ステップ(S3)]
溶接条件判定ステップS3においては、溶接音画像スペクトルと、予めGMA溶接による最適条件を学習した溶接条件基準スペクトルとを比較することで、GMA溶接機10による溶接条件が適切であるかを判定する。
具体的には、まず、上述したような手順により、GMA溶接によってワーク50を溶接したときの最適条件を学習した溶接条件基準スペクトルを、溶接ビード51の外観及びスパッタ発生量と関連づけながら、例えば複数のパターンで溶接条件判定手段18に記憶・学習させる。これとともに、上述したような手順により、GMA溶接によってワーク150を溶接したときの劣った溶接条件についても、溶接ビード151の外観及びスパッタ発生量と関連づけながら、複数のパターンで溶接条件判定手段18に記憶・学習させる(図4の溶接ビード151を参照)。
溶接条件判定ステップS3においては、溶接音画像スペクトルと、予めGMA溶接による最適条件を学習した溶接条件基準スペクトルとを比較することで、GMA溶接機10による溶接条件が適切であるかを判定する。
具体的には、まず、上述したような手順により、GMA溶接によってワーク50を溶接したときの最適条件を学習した溶接条件基準スペクトルを、溶接ビード51の外観及びスパッタ発生量と関連づけながら、例えば複数のパターンで溶接条件判定手段18に記憶・学習させる。これとともに、上述したような手順により、GMA溶接によってワーク150を溶接したときの劣った溶接条件についても、溶接ビード151の外観及びスパッタ発生量と関連づけながら、複数のパターンで溶接条件判定手段18に記憶・学習させる(図4の溶接ビード151を参照)。
そして、溶接条件判定ステップS3においては、以下に説明するような方法を用いて、溶接条件が適切であるかどうかの判定を行う。
具体的には、溶接条件判定ステップS3では、まず、画像処理ステップS2において、予め一以上の溶接条件の溶接音Sを可視化して生成された溶接条件基準スペクトルを用い、この溶接条件基準スペクトルと溶接結果との関係を学習させる。
次いで、実工程においてワーク50を溶接した際に収集した溶接音Sに基づいて、画像処理ステップS2における画像処理で生成された溶接音画像スペクトルと、予め学習した溶接条件基準スペクトルとを比較することで、溶接条件が適切であるかどうかを判定する。
具体的には、溶接条件判定ステップS3では、まず、画像処理ステップS2において、予め一以上の溶接条件の溶接音Sを可視化して生成された溶接条件基準スペクトルを用い、この溶接条件基準スペクトルと溶接結果との関係を学習させる。
次いで、実工程においてワーク50を溶接した際に収集した溶接音Sに基づいて、画像処理ステップS2における画像処理で生成された溶接音画像スペクトルと、予め学習した溶接条件基準スペクトルとを比較することで、溶接条件が適切であるかどうかを判定する。
また、本実施形態では、以下に説明するような方法を用いて溶接条件が適切であるかどうかの判定を行うことも可能である。
即ち、溶接条件判定ステップS3において、まず、下記(1)~(3)に示す項目のうちの何れか一以上の項目を用いて、ガスメタルアーク溶接機10に印加する溶接電圧の最適値を判定する。
(1)溶接音収集ステップS1で予め収集した一以上の溶接条件における溶接音Sの波形の学習結果。
(2)画像処理ステップS2において溶接音Sの周波数を可視化して生成した溶接条件基準スペクトルの学習結果。
(3)溶接音Sの波形を数値解析することで設定した基準値。
即ち、溶接条件判定ステップS3において、まず、下記(1)~(3)に示す項目のうちの何れか一以上の項目を用いて、ガスメタルアーク溶接機10に印加する溶接電圧の最適値を判定する。
(1)溶接音収集ステップS1で予め収集した一以上の溶接条件における溶接音Sの波形の学習結果。
(2)画像処理ステップS2において溶接音Sの周波数を可視化して生成した溶接条件基準スペクトルの学習結果。
(3)溶接音Sの波形を数値解析することで設定した基準値。
そして、これら、溶接音Sの波形の学習結果(上記(1))、溶接条件基準スペクトルの学習結果(上記(2))、及び、溶接音Sの波形を数値解析して設定した基準値(上記(3))のうちの何れか一以上の項目を用いて求められた、ガスメタルアーク溶接機10に印加する溶接電圧の最適値に基づいて、最適条件における溶接音の最適波形面積を算出する。
さらに、画像処理ステップS2で生成された溶接音画像スペクトルに基づき、溶接音収集ステップで収集した溶接音Sの収集波形面積を算出する。
そして、上記の最適波形面積と収集波形面積とを比較することで、最適波形面積に対する収集波形面積の割合が±50%以内の範囲である場合に、溶接条件が適切であると判定することができる。
さらに、画像処理ステップS2で生成された溶接音画像スペクトルに基づき、溶接音収集ステップで収集した溶接音Sの収集波形面積を算出する。
そして、上記の最適波形面積と収集波形面積とを比較することで、最適波形面積に対する収集波形面積の割合が±50%以内の範囲である場合に、溶接条件が適切であると判定することができる。
さらに、本実施形態では、以下のような方法を用いて溶接条件が適切であるかどうかを判定することも可能である。
即ち、溶接条件判定ステップS3において、まず、上記同様、複数のパターンの溶接条件による溶接音Sの波形を学習させるか、又は、予め画像処理手段17で溶接音Sの周波数を可視化して生成した溶接条件基準スペクトルを学習させる。あるいは、溶接音Sの波形を数値解析することで、例えば、溶接音Sの波形の上下ピーク値又は平均値等を基準値として設定する。
そして、これら、溶接音Sの波形の学習結果(上記(1))、溶接条件基準スペクトルの学習結果(上記(2))、及び、溶接音Sの波形を数値解析して設定した基準値(上記(3))のうちの何れか一以上を用いて求められた、ガスメタルアーク溶接機10に印加する溶接電圧の最適値に基づいて、最適条件における溶接音Sの波形の正ピーク値及び負ピーク値を時間単位で算出して、最適条件における正ピーク値及び負ピーク値の標準偏差を算出する。
さらに、画像処理ステップS2で生成された溶接音画像スペクトルに基づき、溶接音収集ステップで収集した溶接音Sの収集波形の正ピーク値及び負ピーク値を時間単位で算出する。
そして、上記のような、最適条件における正ピーク値及び負ピーク値の標準偏差と、収集波形の正ピーク値及び負ピーク値とを比較することで、標準偏差に対する収集波形の正ピーク値及び負ピーク値の割合が±50%以内の範囲である場合に、溶接条件が適切であると判定する方法を採用することが可能である。
即ち、溶接条件判定ステップS3において、まず、上記同様、複数のパターンの溶接条件による溶接音Sの波形を学習させるか、又は、予め画像処理手段17で溶接音Sの周波数を可視化して生成した溶接条件基準スペクトルを学習させる。あるいは、溶接音Sの波形を数値解析することで、例えば、溶接音Sの波形の上下ピーク値又は平均値等を基準値として設定する。
そして、これら、溶接音Sの波形の学習結果(上記(1))、溶接条件基準スペクトルの学習結果(上記(2))、及び、溶接音Sの波形を数値解析して設定した基準値(上記(3))のうちの何れか一以上を用いて求められた、ガスメタルアーク溶接機10に印加する溶接電圧の最適値に基づいて、最適条件における溶接音Sの波形の正ピーク値及び負ピーク値を時間単位で算出して、最適条件における正ピーク値及び負ピーク値の標準偏差を算出する。
さらに、画像処理ステップS2で生成された溶接音画像スペクトルに基づき、溶接音収集ステップで収集した溶接音Sの収集波形の正ピーク値及び負ピーク値を時間単位で算出する。
そして、上記のような、最適条件における正ピーク値及び負ピーク値の標準偏差と、収集波形の正ピーク値及び負ピーク値とを比較することで、標準偏差に対する収集波形の正ピーク値及び負ピーク値の割合が±50%以内の範囲である場合に、溶接条件が適切であると判定する方法を採用することが可能である。
なお、本実施形態の溶接方法においては、溶接条件判定ステップS3によって溶接条件が適切ではないと判定された場合に、例えばディスプレイ等の手段を用いて最適な溶接条件を提示する溶接条件提示ステップS4を備える方法とすることがより好ましい。これにより、溶接作業者がいち早く溶接状態を把握でき、溶接条件を適正に変更することが可能になる。
また、本実施形態の製造方法においては、溶接音収集ステップS1が、溶接音Sを収集するマイク(溶接音収集手段)16及びワーク50の周囲におけるノイズ音を自動除去し、溶接音Sのみを収集する方法であることがより好ましい。これにより、画像処理ステップS2で生成する溶接音画像スペクトルの精度が高められ、溶接条件判定ステップS3における溶接条件の判定精度も高められる。
また、本実施形態の溶接方法においても、上記の(3)に示した項目における、溶接音Sの波形を数値解析することで設定される基準値はとしては、上記同様、溶接音Sの波形の上下ピーク値及び平均値のうちの一方又は両方を例示できるが、これらの基準値には限定されず、他の基準値を設定してもかまわない。
<変形例>
次に、本発明に係る溶接装置及び溶接方法の変形例について、主として図2を参照しながら説明する。
なお、以下の説明において、先に説明した溶接装置1と同様の構成については同じ符号を付与するとともに、その詳細な説明を省略する。
次に、本発明に係る溶接装置及び溶接方法の変形例について、主として図2を参照しながら説明する。
なお、以下の説明において、先に説明した溶接装置1と同様の構成については同じ符号を付与するとともに、その詳細な説明を省略する。
図2は、本実施形態における変形例である溶接装置1Aの全体構成を示す概略図である。
図2に示す溶接装置1Aは、溶接条件最適化装置15Aに備えられる溶接条件提示手段19Aが、溶接条件判定手段18によって溶接条件が適切ではないと判定された場合に、最適な溶接条件をGMA溶接機10にフィードバックすることで、溶接条件を最適な条件に自動変更することが可能に構成されている点で、図1に示した溶接装置1とは異なる。
具体的には、溶接装置1Aは、溶接条件最適化装置15Aに備えられる溶接条件提示手段19Aが、GMA溶接機10に備えられる図視略の溶接制御部に向けてフィードバック情報を送信することで、溶接条件を最適な条件に自動変更することが可能とされている。
図2に示す溶接装置1Aは、溶接条件最適化装置15Aに備えられる溶接条件提示手段19Aが、溶接条件判定手段18によって溶接条件が適切ではないと判定された場合に、最適な溶接条件をGMA溶接機10にフィードバックすることで、溶接条件を最適な条件に自動変更することが可能に構成されている点で、図1に示した溶接装置1とは異なる。
具体的には、溶接装置1Aは、溶接条件最適化装置15Aに備えられる溶接条件提示手段19Aが、GMA溶接機10に備えられる図視略の溶接制御部に向けてフィードバック情報を送信することで、溶接条件を最適な条件に自動変更することが可能とされている。
溶接装置1Aは、上記のようなフィードバック制御可能な構成を備えることで、GMA溶接機10、及び/又は、図視略のロボットシステムやマニプレータにフィードバック信号を送信し、溶接作業者が操作することなく、溶接条件を自動で最適化することが可能になる。
また、本変形例の溶接装置1Aを用いてワーク50を溶接することで、上述した本実施形態の溶接方法で示した溶接条件提示ステップS4において、溶接条件判定ステップS3によって溶接条件が適切ではないと判定された場合に、最適な溶接条件をGMA溶接機10にフィードバックする方法とすることができる。これにより、常時、溶接条件を最適な条件に自動変更することができるので、優れた溶接品質を維持することが可能になる。
また、本変形例の溶接装置1Aを用いてワーク50を溶接することで、上述した本実施形態の溶接方法で示した溶接条件提示ステップS4において、溶接条件判定ステップS3によって溶接条件が適切ではないと判定された場合に、最適な溶接条件をGMA溶接機10にフィードバックする方法とすることができる。これにより、常時、溶接条件を最適な条件に自動変更することができるので、優れた溶接品質を維持することが可能になる。
<作用効果>
以上説明したように、本実施形態の溶接装置1,1Aによれば、マイク16で収集した溶接音Sを画像処理して可視化し、溶接音画像スペクトルを生成する画像処理手段17と、溶接音画像スペクトルと、予めGMA溶接による最適条件を学習した溶接条件基準スペクトルとを比較することで、GMA溶接機10による溶接条件が適切であるかを判定する溶接条件判定手段18とを備えた構成を採用している。即ち、GMA溶接で生じる溶接音(溶接アーク音響)の波形自体を画像処理し、溶接条件が最適であるかを判定することにより、より精度良く溶接条件が正常であるか否かを判断できる。また、溶接音Sを収集して溶接条件基準スペクトルと比較するだけで、実際の溶接条件を高精度で判定することができるので、溶接条件を容易に最適化することが可能となり、良好な溶接ビードが得られる。
以上説明したように、本実施形態の溶接装置1,1Aによれば、マイク16で収集した溶接音Sを画像処理して可視化し、溶接音画像スペクトルを生成する画像処理手段17と、溶接音画像スペクトルと、予めGMA溶接による最適条件を学習した溶接条件基準スペクトルとを比較することで、GMA溶接機10による溶接条件が適切であるかを判定する溶接条件判定手段18とを備えた構成を採用している。即ち、GMA溶接で生じる溶接音(溶接アーク音響)の波形自体を画像処理し、溶接条件が最適であるかを判定することにより、より精度良く溶接条件が正常であるか否かを判断できる。また、溶接音Sを収集して溶接条件基準スペクトルと比較するだけで、実際の溶接条件を高精度で判定することができるので、溶接条件を容易に最適化することが可能となり、良好な溶接ビードが得られる。
また、本実施形態の溶接方法によれば、溶接音収集ステップで収集した溶接音Sを画像処理して可視化し、溶接音画像スペクトルを生成する画像処理ステップS2と、溶接音画像スペクトルと、予めGMA溶接による最適条件を学習した溶接条件基準スペクトルとを比較することで、GMA溶接機による溶接条件が適切であるかを判定する溶接条件判定ステップS3とを備えた構成を採用している。これにより、上記同様、溶接結果を高精度で判定できるとともに、溶接条件を精度良く最適化することができ、良好な溶接ビードが得られる。
<その他の形態>
以上、本発明の実施形態について、図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明には、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
以上、本発明の実施形態について、図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明には、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
以下、本発明の溶接装置及び溶接方法の実施例について説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
本実施例においては、溶接条件を適宜変化させながらワークをGMA溶接することで溶接ビードを形成させ、それらの溶接状態と、溶接音の波形画像、溶接条件基準スペクトル並びに溶接音の波形を数値解析した基準値との関係を検証したうえで、この結果を、実工程におけるワークの溶接条件に反映させる実験を行った。
[実施例1]
実施例1においては、図1に示すような、GMA溶接機10を備える溶接装置1を用い、以下に示す条件で、冷間圧延鋼板を2枚重ね合わせ、一方の鋼板の端部と他方の鋼板の表面とを溶接する重ね隅肉溶接を行うことにより、図5A~図5Gに示すような、溶接ビードを形成させた実験例1~7のワークを得た。この際、溶接トーチ12に印加する溶接電流は一定とし、溶接電圧を、13.5V(図5A)、14.5V(図5B)、15.5V(図5C)、16.5V(図5D)、17.5V(図5E)、18.5V(図5F)、及び19.5V(図5G)と、各例において1.0Vピッチで変化させ、それぞれ、異なる溶接電圧で溶接ビードを形成させた。
実施例1においては、図1に示すような、GMA溶接機10を備える溶接装置1を用い、以下に示す条件で、冷間圧延鋼板を2枚重ね合わせ、一方の鋼板の端部と他方の鋼板の表面とを溶接する重ね隅肉溶接を行うことにより、図5A~図5Gに示すような、溶接ビードを形成させた実験例1~7のワークを得た。この際、溶接トーチ12に印加する溶接電流は一定とし、溶接電圧を、13.5V(図5A)、14.5V(図5B)、15.5V(図5C)、16.5V(図5D)、17.5V(図5E)、18.5V(図5F)、及び19.5V(図5G)と、各例において1.0Vピッチで変化させ、それぞれ、異なる溶接電圧で溶接ビードを形成させた。
以下に、各実施例1における溶接条件の一覧を示す。
(1)溶接ガス Ar+20%CO2ガス
(2)溶接ガス流量 20L/min
(3)溶接ワイヤ YGW12(φ1.2mm)
(4)溶接電流 13.5~19.5V(1.0Vピッチで変化)
(5)溶接電圧 110A
(6)溶接トーチの動作 前進(後退無し)
(7)溶接トーチの角度 30°
(8)溶接速度 70cm/min
(9)ワーク 冷間圧延鋼板(t=1.6mm)×2枚重ね(重ね隅肉溶接)
(1)溶接ガス Ar+20%CO2ガス
(2)溶接ガス流量 20L/min
(3)溶接ワイヤ YGW12(φ1.2mm)
(4)溶接電流 13.5~19.5V(1.0Vピッチで変化)
(5)溶接電圧 110A
(6)溶接トーチの動作 前進(後退無し)
(7)溶接トーチの角度 30°
(8)溶接速度 70cm/min
(9)ワーク 冷間圧延鋼板(t=1.6mm)×2枚重ね(重ね隅肉溶接)
また、実施例1では、GMA溶接機10とワーク50との間で発生する溶接音Sをマイク16で収集し、図6A~図6Gに示すような溶接音Sの波形画像データを取得した。ここで、図6Aに示す溶接音Sの波形は、図5Aに示したワークを得る際に収集した溶接音Sに基づく波形であり、また、図5B~図5Gに示すワークと、図6B~図6Gに示す溶接音Sの波形とは、上記同様に対応している。
図5A~図5Gに示した溶接ビードの状態を目視確認したところ、溶接電流を同条件(110A)とした場合、溶接電流を15.5V(図5C)又は16.5V(図5D)とすることで、良好な溶接ビードが得られることがわかる。また、図6A~図6Gに示した溶接音Sの波形から、溶接電流を15.5V(図6C)又は16.5V(図6D)とした場合には、溶接音Sの波形が、上下のピーク値の振れ幅が小さめで、0dB付近にピーク値が集中し、且つ、周波数(間隔)が均一な波形となっていることがわかる。このことから、良好な溶接ビードが得られる溶接条件においては、溶接音Sの波形画像が均一となることがわかる。従って、図6C及び図6Dに示した溶接音Sの波形は、溶接状態が良好な場合に特有の波形を有するものであることが明らかである。
これに対し、溶接電流を13.5V(図5A)、14.5V(図5B)、17.5V(図5E)、18.5V(図5F)、又は19.5V(図5G)とした場合には、溶接ビードの溶接幅が大きく変化する等、図5C及び図5Dに示した溶接ビードに比べて不安定な形状となっており、周辺へのスパッタ発生量も多めで、溶接状態が劣っていることがわかる。また、図6A,図6B,図6E,図6F及び図6Gに示した溶接音Sの波形から、溶接電流が13.5V、14.5V、17.5V、18.5V、及び19.5Vである場合には、溶接音Sの波形が、上下のピーク値が大きく振れ、周波数にもばらつきがあり、全体的に不均一な波形となっていることがわかる。このことから、溶接状態が劣っている場合には、溶接音Sの波形画像が不均一となることがわかる。
そして、実施例1では、図6A~図6Gに示す溶接音Sの波形を、溶接条件判定手段18に学習させた。この際、図5A~図5Gに示す各ワークにおける溶接ビードの形状を目視確認し、良好な溶接ビードが形成された図5C及び図5Dに対応する図6C及び図6Dの波形については、優良データ波形として学習させた。一方、溶接状態が劣った溶接ビードが形成された図5A,図5B,図5E,図5F及び図5Gに対応する図6A,図6B,図6E,図6F及び図6Gの波形については、不可データ波形として学習させた。
実施例1においては、上記手順で溶接音Sの波形を溶接条件判定手段18に学習させることにより、最適な溶接電圧を判定した。
実施例1においては、上記手順で溶接音Sの波形を溶接条件判定手段18に学習させることにより、最適な溶接電圧を判定した。
[実施例2]
実施例2においては、上記の実施例1で取得した図6A~図6Gに示す溶接音Sの波形を、画像処理手段17に入力して画像処理することにより、図7A~図7Gに示すような溶接条件基準スペクトルを生成させた。
ここで、図7Aに示す溶接音Sを画像処理して得られた溶接条件基準スペクトルは、図6Aに示す溶接音Sの波形に基づく画像であり、図5Aに示したワークを得る際に収集した溶接音Sの波形に対応したスペクトルである。また、図5B~図5Gに示すワーク、並びに、図6B~図6Gに示す溶接音Sの波形と、図7B~図7Gに示すスペクトルとは、上記同様に対応している。
なお、図7A~図7Gに示すスペクトルにおいて、縦軸は「Frequency(周波数)(Hz)」であり、横軸は「Time(時間)(S・秒)」である。
実施例2においては、上記の実施例1で取得した図6A~図6Gに示す溶接音Sの波形を、画像処理手段17に入力して画像処理することにより、図7A~図7Gに示すような溶接条件基準スペクトルを生成させた。
ここで、図7Aに示す溶接音Sを画像処理して得られた溶接条件基準スペクトルは、図6Aに示す溶接音Sの波形に基づく画像であり、図5Aに示したワークを得る際に収集した溶接音Sの波形に対応したスペクトルである。また、図5B~図5Gに示すワーク、並びに、図6B~図6Gに示す溶接音Sの波形と、図7B~図7Gに示すスペクトルとは、上記同様に対応している。
なお、図7A~図7Gに示すスペクトルにおいて、縦軸は「Frequency(周波数)(Hz)」であり、横軸は「Time(時間)(S・秒)」である。
図7C及び図7Dに示した溶接条件基準スペクトルは、実施例1において説明した、良好な溶接状態が得られた図5C及び図5Dに示すワーク(溶接ビード)、並びに、図6C及び図6Dに示す溶接音Sの波形画像データに対応するスペクトルである。図7C及び図7Dに示した溶接条件基準スペクトルは、時間毎の濃淡の変化が少ない概略で均一な画像となっていることがわかる。従って、図7C及び図7Dに示した溶接音画像スペクトルは、溶接状態が良好な場合に特有の波形を有するものであることが明らかである。
これに対し、図7A,図7B,図7E,図7F及び図7Gに示した溶接条件基準スペクトルは、実施例1において説明した、溶接状態が劣っている図5A,図5B,図5E,図5F及び図5Gに示したワーク、並びに、図6A,図6B,図6E,図6F及び図6Gに示した溶接音Sの波形に対応したものである。図7A,図7B,図7E,図7F及び図7Gに示した溶接条件基準スペクトルは、何れも、時間毎の濃淡の変化が大きく、不均一な傾向が見られることがわかる。即ち、図7A,図7B,図7E,図7F及び図7Gに示した溶接条件基準スペクトルは、何れも、溶接状態が劣っている場合に特有の波形を有するものであることが明らかである。
そして、実施例2では、図7A~図7Gに示す溶接条件基準スペクトルを、溶接条件判定手段18に学習させた。この際、図5A~図5Gに示す各ワークにおける溶接ビードの形状を目視確認し、良好な溶接ビードが形成された図5C及び図5Dに対応する図7C及び図7Dの溶接条件基準スペクトルについては、優良データ画像として学習させた。一方、溶接状態が劣った溶接ビードが形成された図5A,図5B,図5E,図5F及び図5Gに対応する図7A,図7B,図7E,図7F及び図7Gの溶接条件基準スペクトルについては、不可データ画像として学習させた。
実施例2においては、上記手順で溶接条件基準スペクトルを溶接条件判定手段18に学習させることにより、最適な溶接電圧を判定した。
実施例2においては、上記手順で溶接条件基準スペクトルを溶接条件判定手段18に学習させることにより、最適な溶接電圧を判定した。
[実施例3]
実施例3においては、上記の実施例1で取得した図6A~図6Gに示す溶接音Sの波形を数値解析することにより、溶接条件判定手段18に学習させる基準値を設定した。
実施例3では、図8に示すように、まず、1秒間の溶接音Sの波形において、最大値に対して20%以内であって、且つ、1本の独立したピークをカウントした。
そして、上ピーク数が最大値~最大値の80%、且つ、上ピーク周波数の標準偏差が最小値~最小値の120%を満たすときに、最適な溶接電圧の範囲である判定した。
即ち、実施例3では、溶接音Sの波形の上下ピーク値又は平均値を基準値として設定し、溶接電圧の最適値を判定する方法を採用した。
実施例3においては、上記の実施例1で取得した図6A~図6Gに示す溶接音Sの波形を数値解析することにより、溶接条件判定手段18に学習させる基準値を設定した。
実施例3では、図8に示すように、まず、1秒間の溶接音Sの波形において、最大値に対して20%以内であって、且つ、1本の独立したピークをカウントした。
そして、上ピーク数が最大値~最大値の80%、且つ、上ピーク周波数の標準偏差が最小値~最小値の120%を満たすときに、最適な溶接電圧の範囲である判定した。
即ち、実施例3では、溶接音Sの波形の上下ピーク値又は平均値を基準値として設定し、溶接電圧の最適値を判定する方法を採用した。
以下に、図5A~図5Gに示した各々のワークの場合について、より詳細に説明する。
まず、図9C及び図9Dに示すように、図5C及び図5Dにおける溶接状態の良好なワークに対応した溶接音Sの波形に基づき、上記条件に基づいてピーク値をカウントすると、図9C及び図9Dに示した下向き矢印の位置が上記条件を全て満たすピークとなる。具体的には、下記表1に示すように、図9Cに示す溶接音Sの波形の場合、正ピークの数が52となり、また、正周波数の標準偏差が0.0071となる。また、図9Dに示す溶接音Sの波形の場合、正ピークの数が47となり、また、正周波数の標準偏差が0.0069となる。
まず、図9C及び図9Dに示すように、図5C及び図5Dにおける溶接状態の良好なワークに対応した溶接音Sの波形に基づき、上記条件に基づいてピーク値をカウントすると、図9C及び図9Dに示した下向き矢印の位置が上記条件を全て満たすピークとなる。具体的には、下記表1に示すように、図9Cに示す溶接音Sの波形の場合、正ピークの数が52となり、また、正周波数の標準偏差が0.0071となる。また、図9Dに示す溶接音Sの波形の場合、正ピークの数が47となり、また、正周波数の標準偏差が0.0069となる。
これに対し、図9A,図9B,図9E,図9F及び図9Gに示した波形は、実施例1において説明した、図5A,図5B,図5E,図5F及び図5Gに示した、溶接状態が劣っているワークに対応するものであり、各図中に示した下向き矢印の位置が、上記条件を全て満たすピークとなる。
具体的には、下記表1に示すように、図9Aに示す溶接音Sの波形の場合、正ピークの数が13となり、また、正周波数の標準偏差が0.0842となる。
また、図9Bに示す溶接音Sの波形の場合、正ピークの数が25となり、また、正周波数の標準偏差が0.0417となる。
また、図9Eに示す溶接音Sの波形の場合、正ピークの数が40となり、また、正周波数の標準偏差が0.0125となる。
また、図9Fに示す溶接音Sの波形の場合、正ピークの数が23となり、また、正周波数の標準偏差が0.0205となる。
また、図9Gに示す溶接音Sの波形の場合、正ピークの数が24となり、また、正周波数の標準偏差が0.00841となる。
上記のように、溶接状態が良好なワークに対応する図9C及び図9Dに示した波形に対し、溶接状態が劣っている図9A,図9B,図9E,図9F及び図9Gに示した波形は、全体的に正ピーク数が少なく、且つ、標準偏差にばらつきが見られることがわかる。
従って、溶接状態が良好なワークに対応する図9C及び図9Dに示した波形は、溶接状態が良好な場合に特有の正ピーク数(上下ピーク値に含まれる)、及び、標準偏差(平均値)を有するものであることが明らかである。
具体的には、下記表1に示すように、図9Aに示す溶接音Sの波形の場合、正ピークの数が13となり、また、正周波数の標準偏差が0.0842となる。
また、図9Bに示す溶接音Sの波形の場合、正ピークの数が25となり、また、正周波数の標準偏差が0.0417となる。
また、図9Eに示す溶接音Sの波形の場合、正ピークの数が40となり、また、正周波数の標準偏差が0.0125となる。
また、図9Fに示す溶接音Sの波形の場合、正ピークの数が23となり、また、正周波数の標準偏差が0.0205となる。
また、図9Gに示す溶接音Sの波形の場合、正ピークの数が24となり、また、正周波数の標準偏差が0.00841となる。
上記のように、溶接状態が良好なワークに対応する図9C及び図9Dに示した波形に対し、溶接状態が劣っている図9A,図9B,図9E,図9F及び図9Gに示した波形は、全体的に正ピーク数が少なく、且つ、標準偏差にばらつきが見られることがわかる。
従って、溶接状態が良好なワークに対応する図9C及び図9Dに示した波形は、溶接状態が良好な場合に特有の正ピーク数(上下ピーク値に含まれる)、及び、標準偏差(平均値)を有するものであることが明らかである。
そして、実施例3では、図9A~図9Gに示す溶接音Sの波形を数値解析して得た基準値を、溶接条件判定手段18に学習させた。この際、図5A~図5Gに示す各ワークにおける溶接ビードの形状を目視確認し、良好な溶接ビードが形成された図5C及び図5Dに対応する図9C及び図9Dの数値解析結果については、優良データに係る基準値として学習させた。一方、溶接状態が劣った溶接ビードが形成された図5A,図5B,図5E,図5F及び図5Gに対応する図9A,図9B,図9E,図9F及び図9Gの数値解析結果については、不可データに係る基準値として学習させた。
実施例3においては、上記手順で溶接音Sの波形に基づく基準値を溶接条件判定手段18に学習させることにより、最適な溶接電圧を判定した。
実施例3においては、上記手順で溶接音Sの波形に基づく基準値を溶接条件判定手段18に学習させることにより、最適な溶接電圧を判定した。
[実施例1~3で得られた最適な溶接電圧に基づくGMA溶接]
本実施例においては、上記の実施例1~3において、ワークの溶接状態と、溶接音の波形画像、溶接条件基準スペクトル並びに数値解析による基準値との関係から判定された溶接電圧の最適値に基づき、実工程において、GMA溶接機10を用いてワーク50を溶接した。
即ち、図1に示した溶接装置1により、GMA溶接機10を用いてワーク50を溶接した際の溶接音Sをマイク16で収集し、この溶接音Sを画像処理手段17で画像処理して溶接音画像スペクトルを生成した。そして、溶接条件判定手段18において、実工程で収集した溶接音Sに基づいて画像処理手段17で生成された溶接音画像スペクトルと、実施例1~3で求められたGMA溶接機10に印加する溶接電圧の最適値に基づいて算出した、最適条件における溶接音の最適波形面積とを比較することで、GMA溶接機10による溶接条件が適切であるかを判定した。
この結果、実施例1~3の何れの結果(最適な溶接電圧)を用いた場合においても、実工程における溶接条件が適切であるか否かを正確に判定可能であることが確認できた。
本実施例においては、上記の実施例1~3において、ワークの溶接状態と、溶接音の波形画像、溶接条件基準スペクトル並びに数値解析による基準値との関係から判定された溶接電圧の最適値に基づき、実工程において、GMA溶接機10を用いてワーク50を溶接した。
即ち、図1に示した溶接装置1により、GMA溶接機10を用いてワーク50を溶接した際の溶接音Sをマイク16で収集し、この溶接音Sを画像処理手段17で画像処理して溶接音画像スペクトルを生成した。そして、溶接条件判定手段18において、実工程で収集した溶接音Sに基づいて画像処理手段17で生成された溶接音画像スペクトルと、実施例1~3で求められたGMA溶接機10に印加する溶接電圧の最適値に基づいて算出した、最適条件における溶接音の最適波形面積とを比較することで、GMA溶接機10による溶接条件が適切であるかを判定した。
この結果、実施例1~3の何れの結果(最適な溶接電圧)を用いた場合においても、実工程における溶接条件が適切であるか否かを正確に判定可能であることが確認できた。
本発明の溶接装置は、GMA溶接における溶接結果を高精度で判定できるとともに、溶接条件を精度良く最適化することが可能となり、良好な溶接ビードが得られる。従って、例えば、自動車用部品や建築部材等の金属部材をGMA溶接する用途において非常に好適である。
1,1A…溶接装置
10…GMA溶接機
12…溶接トーチ
13…アースケーブル
15,15A…溶接条件最適化装置
16…マイク(溶接音収集手段)
17…画像処理手段
18,18A…溶接条件判定手段
19…溶接条件提示手段
S…溶接音
10…GMA溶接機
12…溶接トーチ
13…アースケーブル
15,15A…溶接条件最適化装置
16…マイク(溶接音収集手段)
17…画像処理手段
18,18A…溶接条件判定手段
19…溶接条件提示手段
S…溶接音
Claims (12)
- ガスメタルアーク溶接によってワークを溶接する溶接装置であって、
ガスメタルアーク溶接機と、該ガスメタルアーク溶接機によってワークを溶接する際の溶接音を収集する溶接音収集手段と、を有し、さらに、
前記溶接音収集手段によって収集した前記溶接音を画像処理して可視化し、溶接音画像スペクトルを生成する画像処理手段と、
前記溶接音画像スペクトルと、予めガスメタルアーク溶接による最適条件を学習した溶接条件基準スペクトルとを比較することで、前記ガスメタルアーク溶接機による溶接条件が適切であるかを判定する溶接条件判定手段と、
を備えることを特徴とする溶接装置。 - 前記溶接条件判定手段によって前記溶接条件が適切ではないと判定された場合に、最適な溶接条件を提示する溶接条件提示手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の溶接装置。
- 前記溶接条件提示手段は、前記溶接条件判定手段によって前記溶接条件が適切ではないと判定された場合に、最適な溶接条件を前記ガスメタルアーク溶接機にフィードバックすることで、前記溶接条件を最適な条件に自動変更することを特徴とする請求項2に記載の溶接装置。
- 前記溶接音収集手段は、該溶接音収集手段及び前記ワークの周囲におけるノイズ音を自動除去し、前記溶接音のみを収集することを特徴とする請求項1~請求項3の何れか一項に記載の溶接装置。
- 前記溶接条件判定手段は、下記(1)~(3)に示す項目のうちの一以上を用いて、前記ガスメタルアーク溶接機に印加する溶接電圧の最適値を判定することを特徴とする請求項1~請求項4の何れか一項に記載の溶接装置。
(1)前記溶接音収集手段によって予め収集した一以上の溶接条件における前記溶接音の波形の学習結果。
(2)前記溶接音の周波数を可視化して生成された前記溶接条件基準スペクトルの学習結果。
(3)前記溶接音の波形を数値解析することで設定した基準値。 - 前記(3)における、前記溶接音の波形を数値解析することで設定した基準値が、前記溶接音の波形の上下ピーク値及び平均値のうちの一方又は両方であることを特徴とする請求項5に記載の溶接装置。
- ガスメタルアーク溶接によってワークを溶接する溶接方法であって、
ガスメタルアーク溶接機によってワークを溶接する際の溶接音を収集する溶接音収集ステップと、
前記溶接音収集ステップで収集した前記溶接音を画像処理して可視化し、溶接音画像スペクトルを生成する画像処理ステップと、
前記溶接音画像スペクトルと、予めガスメタルアーク溶接による最適条件を学習した溶接条件基準スペクトルとを比較することで、前記ガスメタルアーク溶接機による溶接条件が適切であるかを判定する溶接条件判定ステップと、
を含むことを特徴とする溶接方法。 - 前記溶接条件判定ステップによって前記溶接条件が適切ではないと判定された場合に、最適な溶接条件を提示する溶接条件提示ステップを備えることを特徴とする請求項7に記載の溶接方法。
- 前記溶接条件提示ステップは、前記溶接条件判定ステップによって前記溶接条件が適切ではないと判定された場合に、最適な溶接条件を前記ガスメタルアーク溶接機にフィードバックすることで、前記溶接条件を最適な条件に自動変更することを特徴とする請求項8に記載の溶接方法。
- 前記溶接音収集ステップは、前記溶接音を収集する溶接音収集手段及び前記ワークの周囲におけるノイズ音を自動除去し、前記溶接音のみを収集することを特徴とする請求項7~請求項9の何れか一項に記載の溶接方法。
- 前記溶接条件判定ステップは、下記(1)~(3)に示す項目のうちの一以上を用いて、前記ガスメタルアーク溶接機に印加する溶接電圧の最適値を判定する請求項7~請求項10の何れか一項に記載の溶接方法。
(1)前記溶接音収集ステップで予め収集した一以上の溶接条件における前記溶接音の波形の学習結果。
(2)前記溶接音の周波数を可視化して生成した前記溶接条件基準スペクトルの学習結果。
(3)前記溶接音の波形を数値解析することで設定した基準値。 - 前記(3)における、前記溶接音の波形を数値解析することで設定した基準値が、前記溶接音の波形の上下ピーク値及び平均値のうちの一方又は両方であることを特徴とする請求項11に記載の溶接方法。
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