JP2022137913A - 地盤改良体の攪拌混合状況確認方法 - Google Patents

地盤改良体の攪拌混合状況確認方法 Download PDF

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Abstract

【課題】地盤改良において、地盤中に造成した地盤改良体が正しくできているかどうかの地盤改良体の攪拌混合状況を正確にかつ簡単に確認することのできる地盤改良体の攪拌混合状況確認方法を提供する。【解決手段】地盤改良体の攪拌混合状況を確認する地盤改良体の攪拌混合状況確認方法であって、管ロッド1の挿入地点の地盤中の様子をカメラ11で撮影する第一撮影工程と、管ロッド1の挿入地点から所定距離離れた地点の地盤中の様子をカメラ11で撮影する第二撮影工程と、造成する地盤改良体の外側の地点の地盤中の様子をカメラ11で撮影する第三撮影工程と、第一撮影工程、第二撮影工程、第三撮影工程で撮影したそれぞれの地盤中の様子の画像より、数値化した画像明度をそれぞれ算出する画像処理工程と、画像処理工程で算出した数値化した画像明度とそこより求める指標とを比較し、地盤改良体の攪拌混合状況を確認する確認工程とを有する。【選択図】図4

Description

本発明は、固化系地盤改良工法において、地盤中に地盤改良体を造成するときの地盤改良体の攪拌混合状況を確認する地盤改良体の攪拌混合状況確認方法に関する。
地盤改良を行う固化系地盤改良工法として、地盤中に改良材を高圧噴射して攪拌混合し、地盤中に地盤改良体を造成する高圧噴射撹拌工法、あるいは地盤中に改良材を吐出して機械攪拌にて攪拌混合し、地盤中に地盤改良体を造成する深層混合処理工法などが知られている。
図6Aは、地盤改良体の造成を開始したときの図、図6Bは地盤改良体の造成を行っているときの図である。
例えば、高圧噴射撹拌工法による地盤改良は、図示のように、改良材を噴射する噴射孔を有する管ロッド21、及び管ロッド21の地盤中への挿入又は引き抜きを行う施工機械(図示せず)を用いる。地盤改良体の造成は、施工機械で管ロッド21を地盤中に所定の深度まで挿入する。次に、図6Aに示すように、管ロッド21を回転しながら噴射孔22から改良材を地盤中に高速高圧で噴射し、噴射した改良材の噴射エネルギーで地盤を切削するとともに、切削した地盤と改良材を攪拌混合する。この改良材による地盤の切削と、地盤と改良材の攪拌混合を、図6Bに示すように、管ロッド21を上方に引き抜きながら行うことで、地盤中に縦向き円柱状の地盤改良体Tを造成する。
この高圧噴射攪拌工法による地盤改良では、地盤改良体Tの造成後に、改良材が正しく攪拌混合しているかどうか、すなわち造成した地盤改良体Tが設計通りの径になっているか否かを確認している。
地盤中に造成した地盤改良体Tの確認は、造成した地盤改良体Tにおいて改良材が硬化した後、ボーリングマシンを使用して地上から地盤改良体Tのサンプルを採取するチェックボーリングで行う。
ところが、このチェックボーリングによる地盤改良体Tの確認では、ボーリングマシンとともにその他多数の装置が必要になり、また、改良材が硬化した後に行うため、ボーリングマシンなどの装置も大掛かりなものになる。これにより、作業コストが高くなるとともに、その作業も非常に手間がかかり、多大な時間を要する。また、改良材が正しく攪拌混合されず、地盤改良体Tの径が設計通りになっていない場合、修正のための追加の作業が必要になり、作業コストが高くなり、工期も延びるという問題がある。
そこで、上記の問題を解決するために、地盤中に地盤改良体Tを造成した後、改良材が硬化する前に、管ロッドの挿入地点から所定距離離れた地点に地盤中を撮影するカメラを取り付けたカメラ付きロッドを挿入し、カメラで撮影した地盤中の様子を地上のモニターに表示し、作業者がモニターを見て改良材があるか否かを目視で確認することで、地盤改良体Tを確認する方法が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、モニターに表示された地盤中の様子を作業者が見て地盤改良体Tを確認する方法では、作業者がモニターを見て地盤改良体Tが正しくできているかどうかを判断するが、この判断が正しくできない場合がある。即ち、モニターに表示される地盤中の様子は、画像が不鮮明になることが多く、作業者が見ただけで、改良材があるか否か、つまり改良材が正しく攪拌混合しているかどうかなどを正確に見極めることが難しい。そのため、作業者がモニターに表示される地盤中の様子を見て、地盤改良体Tが正しくできているかどうかの地盤改良体Tを正確に確認することができないという問題がある。
特開2009-102892号公報
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、地盤改良において、地盤中に造成した地盤改良体が正しくできているかどうかの地盤改良体の攪拌混合状況を正確にかつ簡単に確認することのできる地盤改良体の攪拌混合状況確認方法を提供することである。
本発明は、地盤中に改良材を高圧噴射して攪拌混合する又は地盤中に改良材を吐出して機械攪拌にて攪拌混合する固化系地盤改良工法で、地盤中に地盤改良体を造成するときの地盤改良体の攪拌混合状況を確認する地盤改良体の攪拌混合状況確認方法であって、地盤中に噴射又は吐出した改良材が硬化する前に、攪拌混合装置の挿入地点の地盤中の様子をカメラで撮影する第一撮影工程と、地盤中に噴射又は吐出した改良材が硬化する前に、攪拌混合装置の挿入地点から所定距離離れた地点の地盤中の様子をカメラで撮影する第二撮影工程と、造成する地盤改良体の外側の地点の地盤中の様子をカメラで撮影する第三撮影工程と、第一撮影工程で撮影した地盤中の様子の画像と、第二撮影工程で撮影した地盤中の様子の画像と、第三撮影工程で撮影した地盤中の様子の画像より、所定の画像処理プログラムを用いて数値化した画像明度をそれぞれ算出する画像処理工程と、画像処理工程で算出した攪拌混合装置の挿入地点から所定距離離れた地点の数値化した画像明度を、画像処理工程で算出した攪拌混合装置の挿入地点の数値化した画像明度及び造成する地盤改良体の外側の地点の数値化した画像明度より求める指標と比較し、地盤改良体の攪拌混合状況を確認する確認工程と、を有する地盤改良体の攪拌混合状況確認方法である。
本発明によれば、攪拌混合装置の挿入地点の地盤中の様子と、攪拌混合装置の挿入地点から所定距離離れた地点の地盤中の様子と、造成する地盤改良体の外側の地点の地盤中の様子をそれぞれ撮影し、この撮影した地盤中の様子の画像より、数値化した画像明度をそれぞれ算出し、算出した攪拌混合装置の挿入地点から所定距離離れた地点の数値化した画像明度を、算出した攪拌混合装置の挿入地点の数値化した画像明度及び造成する地盤改良体の外側の地点の数値化した画像明度より求める指標と比較することで、改良材が正しく攪拌混合しているかどうか、すなわち造成した地盤改良体が正しくできているかどうかの地盤改良体の攪拌混合状況を確認することができる。
また、造成した地盤改良体が正しくできているかどうかの地盤改良体の攪拌混合状況の確認は、数値化した画像明度とそこより求める指標とを比較するだけであるから、正確にかつ簡単に行うことができ、その結果、手間が掛かることなく安価に設計通りの地盤改良体を造成することができ、工費を削減できる。
地盤改良装置の側面図である。 地盤中に地盤改良体を造成したときの図である。 図3Aは、撮影用ロッドの下部の正面から見た図、図3Bは、撮影用ロッドの下部の縦断面図である。 地盤改良体の攪拌混合状況確認方法のフロー図である。 実験結果を示す図表である。 図6Aは、地盤改良体の造成を開始したときの図、図6Bは、地盤改良体の造成を行っているときの図である。
本発明の地盤改良体の攪拌混合状況確認方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る地盤改良体の攪拌混合状況確認方法は、地盤中に地盤改良体を造成するときの地盤改良体の攪拌混合状況を確認、つまり造成した地盤改良体が設計通りの大きさ(例えば径)になっているか否かを確認する地盤改良体の攪拌混合状況確認方法である。
ここでは、地盤中に改良材を高圧噴射して、噴射エネルギーで地盤を切削するとともに、切削した地盤と改良材を攪拌混合し、地盤中に地盤改良体を造成する高圧噴射攪拌工法による地盤改良に用いた場合である。ただし、この高圧噴射攪拌工法による地盤改良に限定されるものではなく、地盤中に改良材を吐出して機械攪拌にて攪拌混合し、地盤中に地盤改良体を造成する深層混合処理工法などの他の工法による地盤改良に用いてもよい。
〔地盤改良装置の構成〕
地盤中に地盤改良体を造成する高圧噴射攪拌工法における地盤改良装置について説明する。
図1は、地盤改良装置の側面図であり、図2は、地盤中に地盤改良体を造成したときの図である。
地盤改良装置は、図1に示すように、地盤中に挿入する攪拌混合装置を備える。この攪拌混合装置は、例えば、上下に向かう管ロッド1である。また、管ロッド1を所定の深度まで挿入又は引き抜く施工機械2を備える。施工機械2は、前部にマスト3を立設し、マスト3に沿って攪拌混合装置である管ロッド1を取り付けるとともに、管ロッド1を地盤中に挿入又は引き抜くための昇降装置4と、管ロッド1を回転させるための回転装置5を備える。管ロッド1は、中空の鋼管で、その内部に改良材が流れる。なお、改良材は、セメントミルクなどの硬化材である。ただし、これに限定されない。管ロッド1は、その下端に改良材を噴射する噴射孔6を有し、噴射孔6から改良材を地盤中に高速高圧で噴射する。
なお、図示していないが、施工機械2の周辺には、施工機械2に取り付けた管ロッド1に改良材や圧縮空気などを供給するための設備を備えている。
地盤改良体Tの造成は、従来と同様、施工機械2で管ロッド1を地盤中に所定の深度まで挿入し、挿入後、管ロッド1を回転しながら噴射孔6から改良材を地盤中に高速高圧で噴射し、改良材の噴射エネルギーで地盤を切削するとともに、噴射した改良材と地盤を攪拌混合する。この改良材による地盤の切削と、地盤と改良材の攪拌混合を、管ロッド1を上方に引き抜きながら行うことで、図2に示すように、地盤中に縦向き円柱状の地盤改良体Tを造成する。なお、地盤中に造成する地盤改良体Tの形状は、縦向き円柱状のものに限定されるものではなく、管ロッド1の回転を一部分のみ(管ロッド1を揺動する)にして造成する扇形の壁状のものでもよい。
〔装置の構成〕
次に、地盤改良体の攪拌混合状況確認方法において用いる装置について説明する。
地盤改良体の攪拌混合状況確認方法の装置は、撮影用ロッド7と処理装置8を備える。
図3Aは、撮影用ロッドの下部の正面から見た図、図3Bは、撮影用ロッドの下部の縦断面図である。
撮影用ロッド7は、施工機械(図示せず)で地盤中に挿入又は引き抜き可能な上下に向かうロッドであって、図3A、図3Bに示すように、その先端(下端)に地盤中の様子を撮影するためのカメラ11を搭載する。なお、施工機械は、地盤改良体Tを造成する地盤改良装置の施工機械2を使用する。ただし、この施工機械2とは別の専用の機械を使用してもよい。
また、撮影用ロッド7先端のカメラ11を搭載する箇所は、撮影用ロッド7の側面に撮影用の開口部12をあけ、この開口部12にガラス13を装着する。この開口部12の内側にはカメラ11を配置し、カメラ11を撮影用ロッド7の軸方向に直交する方向に向けることで、カメラ11で地盤中の様子を撮影する。なお、撮影用ロッド7に設ける開口部12及びカメラ11は、ここでは1つであるが、これを複数個にしてもよい。
処理装置8は、各種のプログラムを格納し、この格納したプログラムを用いて各種の作業を行うコンピュータである。処理装置8は、図1に示すように、管ロッド1及び撮影用ロッド7を地盤中に挿入又は引き抜く作業を行う施工機械2に搭載する。ただし、これに限定されるものではなく、作業現場の事務所内あるいは別の場所である施工会社の社内等に設置してもよい。この処理装置8では、所定の複数の地点に挿入した撮影用ロッド7のカメラ11で撮影した地盤中の様子の画像を受け取り、これを記憶する。続いて、記憶したそれぞれの地点の地盤中の様子の画像より、所定の画像処理プログラムを用いて数値化した画像明度を算出する作業を行うとともに、それぞれの地点の数値化した画像明度を比較する作業を行う。なお、ここでの数値化した画像明度とは、撮影した画像の明度を、一つの値(数値)で示したものであり、詳細については後述する。
〔地盤改良体の攪拌混合状況確認方法〕
図4は、地盤改良体の攪拌混合状況確認方法のフロー図である。
地盤改良体の攪拌混合状況確認方法は、図示のように、管ロッド(攪拌混合装置)1の挿入地点の地盤中の様子をカメラ11で撮影する第一撮影工程(S1)と、管ロッド(攪拌混合装置)1の挿入地点から所定距離離れた地点の地盤中の様子をカメラ11で撮影する第二撮影工程(S2)と、造成する地盤改良体Tの外側の地点の地盤中の様子をカメラ11で撮影する第三撮影工程(S3)と、第一撮影工程(S1)で撮影した地盤中の様子の画像と、第二撮影工程(S2)で撮影した地盤中の様子の画像と、第三撮影工程(S3)で撮影した地盤中の様子の画像より、数値化した画像明度M1,M2,M3をそれぞれ算出する画像処理工程(S4)と、画像処理工程(S4)で算出した管ロッド1の挿入地点から所定距離離れた地点の数値化した画像明度M2を、画像処理工程(S4)で算出した管ロッドの挿入地点の数値化した画像明度M1及び造成する地盤改良体の外側の地点の数値化した画像明度M3より求める指標と比較し、地盤改良体Tの攪拌混合状況を確認する確認工程(S5)とを有する。
〔第一撮影工程〕
第一撮影工程(S1)は、地盤改良体Tの造成時、地盤中に噴射した改良材が硬化する前に、撮影用ロッド7を、図2で示す管ロッド1の挿入地点P1に挿入して、カメラ11で地盤中の様子を撮影する。この管ロッド1の挿入地点P1とは、管ロッド1を挿入した地点と同じ位置だけでなく、その周辺も含む。なお、ここでは高圧噴射攪拌工法による地盤改良の例で説明しているが、地盤中に改良材を吐出して機械攪拌にて攪拌混合し、地盤中に地盤改良体を造成する深層混合処理工法による地盤改良の場合は、地盤改良体Tの造成時、地盤中に吐出した改良材が硬化する前に、カメラ11で地盤中の様子を撮影するようになる。
この第一撮影工程(S1)でのカメラ11の撮影は、カラーの静止画であって、撮影用ロッド7を地盤中に挿入しながら、あるいは撮影用ロッド7を地盤中から引き抜きながら行う。この撮影は、例えば、深度が1.5mのとき、次に深度が1.75mのとき、次に深度が2.0mのとき、次に深度が2.25mのときというように、深度方向において0.25m間隔で行う。ただし、この0.25m間隔に限定されるものではない。また、カメラ11の撮影も静止画に限らず、動画であってもよい。
〔第二撮影工程〕
第二撮影工程(S2)は、地盤改良体Tの造成時、地盤中に噴射した改良材が硬化する前に、撮影用ロッド7を、図2で示す管ロッド1の挿入地点P1から所定距離L離れた地点P2に挿入して、カメラ11で地盤中の様子を撮影する。この管ロッド1の挿入地点P1から所定距離L離れた地点P2とは、地盤中に造成する地盤改良体Tの設計上の端部の位置、つまり噴射した改良材が到達して地盤と攪拌混合する管ロッド1から一番離れた地点である。なお、ここでは高圧噴射攪拌工法による地盤改良の例で説明しているが、第一撮影工程(S1)と同様、深層混合処理工法による地盤改良の場合は、地盤改良体Tの造成時、地盤中に吐出した改良材が硬化する前に、カメラ11で地盤中の様子を撮影するようになる。
この第二撮影工程(S2)でのカメラ11の撮影は、第一撮影工程(S1)と同様、カラーの静止画であって、撮影用ロッド7を地盤中に挿入しながら、あるいは撮影用ロッド7を地盤中から引き抜きながら行う。この撮影も、第一撮影工程(S1)と同様に、例えば、深度が1.5mのとき、次に深度が1.75mのとき、次に深度が2.0mのとき、次に深度が2.25mのときというように、深度方向において0.25m間隔で行う。ただし、この0.25m間隔に限定されるものではない。また、カメラ11の撮影も静止画に限らず、動画であってもよい。
〔第三撮影工程〕
第三撮影工程(S3)は、撮影用ロッド7を、図2で示す造成する地盤改良体Tの外側の地点P3に挿入して、カメラ11で地盤中の様子を撮影する。この造成する地盤改良体Tの外側の地点P3とは、地盤中に造成する地盤改良体Tの設計上の端部より外側の位置、つまり噴射した改良材が到達しない地盤改良体Tを造成しない地点である。よって、地盤中に地盤改良体Tを造成する前に行ってもよい。
この第三撮影工程(S3)でのカメラ11の撮影は、第一撮影工程(S1)及び第二撮影工程(S2)と同様、カラーの静止画であって、撮影用ロッド7を地盤中に挿入しながら、あるいは撮影用ロッド7を地盤中から引き抜きながら行う。この撮影も、第一撮影工程(S1)及び第二撮影工程(S2)と同様に、例えば、深度が1.5mのとき、次に深度が1.75mのとき、次に深度が2.0mのとき、次に深度が2.25mのときというように、深度方向において0.25m間隔で行う。ただし、この0.25m間隔に限定されるものではない。また、カメラ11の撮影も静止画に限らず、動画であってもよい。
〔画像処理工程〕
画像処理工程(S4)は、第一撮影工程(S1)と第二撮影工程(S2)と第三撮影工程(S3)で撮影したそれぞれの地点P1,P2,P3の地盤中の様子の画像より、数値化した画像明度M1,M2,M3をそれぞれ算出する工程である。
この画像処理工程(S4)は、撮影した画像の端の部分を取り除く画像のトリミング工程(S4-1)と、撮影した画像をグレースケールの画像に変換する画像のグレースケール化工程(S4-2)と、変換されたグレースケールの画像より数値化した画像明度M1,M2,M3を算出する明度数値化工程(S4-3)とを有する。これらの工程は、処理装置8において所定の画像処理プログラムを用いて行われる作業である。
画像のトリミング工程(S4-1)は、第一撮影工程(S1)と第二撮影工程(S2)と第三撮影工程(S3)で撮影した地盤中の様子の画像において、画像の端の部分を所定範囲取り除いて画像の明度を正確なものにする作業である。例えば、撮影した画像が縦480ピクセル×横640ピクセルの場合、中心側の縦200ピクセル×横300ピクセルのみにするように、その端の部分を取り除く。つまり、地盤中の様子をカメラ11で撮影する際に、撮影用のライトの反射光が画像の端の部分に写り込んで、その部分が白くなる白光が起こる。そこで、画像の端の部分を所定範囲(白くなる部分)取り除くことで、白光による影響をなくし、画像の明度を正確なものにする。
画像のグレースケール化工程(S4-2)は、前記の画像のトリミング工程(S-1)の後に行うもので、撮影した地盤中の様子のカラーの画像を、グレースケールの画像に変換する作業である。ここでは、8ビットグレースケールの画像に変換する。8ビットグレースケールの画像は、各ピクセルの明度が0から255の値で表され、値が大きいほど明度が高く白色に近づく。なお、グレースケールの画像は、この8ビットグレースケールの画像に限定されるものではないが、8ビットグレースケールの画像が一番簡単に取り扱うことができる。
数値化工程(S4-3)は、前記の画像のグレースケール化工程(S4-2)の後に行うもので、画像のグレースケール化工程(S4-2)で変換されたグレースケールの画像より数値化した画像明度M1,M2,M3を算出する作業である。ここでの数値化した画像明度M1,M2,M3を算出は、明度差分和の手法を用いて行う。
すなわち、グレースケールの画像において、行方向又は列方向の各ピクセルの明度(0から255の値で表されもの)より明度差分和を求める。
行方向と列方向とは、画面において横に向かうのが行方向であり、画面において縦に向かうのが列方向である。つまり、縦200ピクセル×横300ピクセルの画像の場合、行の数は200であり、一つの行には、横に向かって300のピクセルが並ぶ(ピクセル数300)。また、列の数は300であり、一つの列には縦に向かって200のピクセルが並ぶ(ピクセル数200)。
明度差分和とは、行方向又は列方向において隣り合うピクセルの明度の差の絶対値を求め、すべての明度の差の絶対値を合計したものである。
ここでは、行方向の各ピクセルの明度で明度差分和を求める場合を説明する。
一つの行のピクセル数は300であるから、隣り合うピクセルの明度の差の絶対値の数は299である。よって、この299の隣り合うピクセルの明度の差の絶対値を合計することで、一つの行の明度差分和を求める。
例えば、ある行の左から1番目の明度が125、2番目の明度が121、3番目の明度が125、4番目の明度が119の場合、1番目と2番目の明度の差の絶対値は4であり、2番目と3番目の明度の差の絶対値は4であり、3番目と4番目の明度の差の絶対値は6であり、この隣り合うピクセルの明度の差の絶対値を行の一番右(299番目と300番目の明度の差の絶対値)まで求め、隣り合うピクセルの明度の差の絶対値すべてを合計し、一つの行の明度差分和を求める。これをすべての行(200行)で行う。
次に、すべての行で求めた明度差分和を合計する。すなわち、画像における上から1番目の行の明度差分和をMj1、2番目の行の明度差分和をMj2、3番目の行の明度差分和をMj3とし、一番下の200番目の行の明度差分和をMj200とすると、式は、Mj1+Mj2+Mj3+・・・+Mj200となり、これがすべての行で求めた明度差分和の合計である。この合計して算出したものが、数値化した画像明度M1,M2,M3である。つまり、数値化した画像明度M1,M2,M3とは、撮影した画像の明度を、一つの値(数値)で示したものである。
以上のように、画像処理工程(S4)では、第一撮影工程(S1)で撮影した管ロッド1の挿入地点P1の地盤中の様子の画像と、第二撮影工程(S2)で撮影した管ロッド1の挿入地点から所定距離L離れた地点P2の地盤中の様子の画像と、第三撮影工程(S3)で撮影した造成する地盤改良体Tの外側の地点P3の地盤中の様子の画像より、数値化した画像明度M1,M2,M3をそれぞれ算出する。
この数値化した画像明度M1,M2,M3の算出は、第一撮影工程(S1)、第二撮影工程(S2)、第三撮影工程(S3)での地盤中の様子の撮影が、深度1.5m、深度1.75m、深度2.0m、深度2.25mというように、深度方向において0.25m間隔で行われる場合、この撮影した画像すべてにおいて数値化した画像明度M1,M2,M3の算出を行う。
なお、数値化した画像明度M1,M2,M3の算出において明度差分和を求める場合、前述の説明では行方向の各ピクセルの明度で明度差分和を求めるようにしているが、これを列方向の各ピクセルの明度で明度差分和を求めるようにしてもよい。
ただし、列方向の各ピクセルの明度で明度差分和を求める場合、行方向の各ピクセルの明度で明度差分和を求める場合と比べて、各列で求めた明度差分和において大きなバラツキが出ることがある。すなわち、明度差分和を求めるための画像は、撮影用ロッド7を挿入しながらあるいは引き抜きながら、つまりカメラ11を縦(上下)に移動しながら撮影するため、撮影した画像では縦方向においてブレが発生し、このブレにより、各列(縦に向かう)で求める明度差分和において大きなバラツキがでる。一方、撮影した画像では横方向においてブレが発生しないので、各行(横に向かう)で求めた明度差分和において大きなバラツキがでることはない。よって、明度差分和を求める場合、行方向の各ピクセルの明度で明度差分和を求めるのが好ましい。
〔確認工程〕
確認工程(S5)は、画像処理工程(S4)で算出した管ロッド1の挿入地点から所定距離L離れた地点P2の数値化した画像明度M2に基づいて地盤改良体Tの攪拌混合状況を確認、つまり地盤中に造成した地盤改良体Tが正しくできているかどうか(設計通りの径になっているかどうか)を確認する工程である。この工程も、処理装置8において所定のプログラムを用いて行われる作業である。
すなわち、画像処理工程(S4)で算出した管ロッド1の挿入地点P1から所定距離L離れた地点P2の数値化した画像明度M2を、管ロッド1の挿入地点P1の数値化した画像明度M1及び造成する地盤改良体Tの外側の地点P3の数値化した画像明度M3より求める指標と比較する。この比較は、第一撮影工程(S1)、第二撮影工程(S2)、第三撮影工程(S3)で、深度1.5m、深度1.75m、深度2.0m、深度2.25mというように、深度方向において0.25m間隔で地盤中の様子を撮影し、この撮影した画像すべてで数値化した画像明度M1,M2,M3の算出を行った場合、そのすべての深度において、それぞれ比較する。
管ロッド1の挿入地点P1から所定距離L離れた地点P2の数値化した画像明度M2を、管ロッド1の挿入地点P1の数値化した画像明度M1及び造成する地盤改良体Tの外側の地点P3の数値化した画像明度M3より求める指標と比較するとき、管ロッド1の挿入地点P1から所定距離L離れた地点P2の数値化した画像明度M2が、管ロッド1の挿入地点P1の数値化した画像明度M1と同じかそれに近い値であるかを否か、つまり指標を達成しているか否かにより、地盤中に造成した地盤改良体Tが正しくできているかどうかを判断する。
すなわち、管ロッド1の挿入地点P1から所定距離L離れた地点P2の数値化した画像明度M2が、管ロッド1の挿入地点P1の数値化した画像明度M1と同じかそれに近い値(指標を達成している)であれば、管ロッド1より噴射した改良材が、管ロッド1の挿入地点P1から所定距離L離れた地点P2まで到達し、改良材が正しく攪拌混合され、地盤中に地盤改良体Tが正しくできていると判断することができる。
この管ロッド1の挿入地点P1から所定距離L離れた地点P2の数値化した画像明度M2が、管ロッド1の挿入地点P1の数値化した画像明度M1及び造成する地盤改良体Tの外側の地点P3の数値化した画像明度M3より求める指標を達成しているか否かの地盤改良体の攪拌混合状況を判断する方法としては、例えば、次に示す関係式より求める攪拌混合値Kに基づいて行うことができる。
管ロッド1の挿入地点P1から所定距離L離れた地点P2の数値化した画像明度M2、管ロッド1の挿入地点P1の数値化した画像明度M1、造成する地盤改良体Tの外側の地点P3の数値化した画像明度M3とすると、関係式は、
K=(M1-M2)/(M3-M2)
である。
この関係式により求めた攪拌混合値Kと予め設定した閾値KTとを対比し、攪拌混合値Kが閾値KT以下(K≦KT)であると、管ロッド1の挿入地点P1から所定距離L離れた地点P2の数値化した画像明度M2が、管ロッド1の挿入地点P1の数値化した画像明度M1と同じかそれに近い値(指標を達成している)であり、改良材が正しく攪拌混合され、地盤中に地盤改良体Tを正しく造成できている(設計通りにできている)と判断できる。また、攪拌混合値Kが閾値KTよりも大きい(K>KT)と、管ロッド1の挿入地点P1から所定距離L離れた地点P2の数値化した画像明度M2が、造成する地盤改良体Tの外側の地点P3の数値化した画像明度M3と同じかそれに近い値(指標を達成していない)であり、この場合、管ロッド1より噴射した改良材が、管ロッド1の挿入地点P1から所定距離L離れた地点P2まで到達しておらず、改良材が正しく攪拌混合されず、地盤中に地盤改良体Tを正しく造成できていない(設計通りにできていない)と判断できる。
閾値KTは、噴射した改良材が到達して地盤と攪拌混合し、地盤改良体Tを造成できるときの境目の値であり、閾値KT以下(K≦KT)であれば、改良材が正しく攪拌混合され、地盤中に地盤改良体Tを正しく造成していることを示している。この閾値KTは、あらかじめ複数の場所で行った実験等より経験則に基づいて決定している。
これにより、確認工程(S5)において、算出した管ロッド1の挿入地点P1から所定距離L離れた地点P2の数値化した画像明度M2を、算出した管ロッド1の挿入地点P1の数値化した画像明度M1及び造成する地盤改良体Tの外側の地点P3の数値化した画像明度M3より求める指標と比較するとき、前記関係式で求めた攪拌混合値Kを見ることで、作業担当者は、地盤中に造成した地盤改良体Tが正しくできているかどうかを判断する、つまり地盤中に地盤改良体Tを造成したときの地盤改良体Tの攪拌混合状況を確認することができる。なお、地盤改良体Tを確認した結果、地盤改良体Tが設計通りの大きさになっていない場合は、まだ改良材が硬化する前であるから、再度、管ロッド1を地盤中に挿入し、改良材を噴射して地盤改良体Tを造成する。
〔実験例〕
次に、実際に地盤中に直径3mの地盤改良体Tを造成し、それぞれの地点(管ロッド1の挿入地点P1、管ロッド1の挿入地点から所定距離L離れた地点P2、造成する地盤改良体Tの外側の地点P3)の地盤中の画像より、明度差分和の手法を用いて数値化した画像明度M1,M2,M3をそれぞれ算出し(画像処理工程)、それぞれの地点での数値化した画像明度M1,M2,M3が、どのような値になっているのかの実験を行った。これについて説明する。
なお、直径3mの地盤改良体Tを造成することから、管ロッド1の挿入地点から所定距離L離れた地点P2は、管ロッド1の挿入地点から1.5m(所定距離L)離れた地点である。
また、実験では、それぞれの地点において、深度が1.5m、1.75m、2.0m、2.25m、2.5m、3mのときに地盤中の様子を撮影した。
図5は、実験結果を示す図表であり、それぞれの地点で撮影した画像より算出した数値化した画像明度M1,M2,M3を示す。
この図5では、縦軸が深度を表し、横軸が数値化した画像明度M1,M2,M3を表している。
図示のように、管ロッド1の挿入地点P1から所定距離L離れた地点P2の数値化した画像明度M2は、各深度(1.5m、1.75m、2.0m、2.25m、2.5m、3m)において、管ロッド1の挿入地点P1の数値化した画像明度M1に近い値を示し、造成する地盤改良体Tの外側の地点P3の数値化した画像明度M3と大きく異なる値を示した。この結果から、地盤中に直径3mの地盤改良体Tが造成されていることが確認できる。
このことから、それぞれの地点の地盤中の画像より、明度差分和の手法を用いて数値化した画像明度M1,M2,M3をそれぞれ算出し、この算出した管ロッド1の挿入地点P1から所定距離L離れた地点P2の数値化した画像明度M2を、算出した管ロッド1の挿入地点P1の数値化した画像明度M1及び造成する地盤改良体Tの外側の地点P3の数値化した画像明度M3より求める指標と比較することで、地盤改良体Tの攪拌混合状況を確認できることがわかった。
以上説明したように、本実施形態によれば、管ロッド1の挿入地点P1の地盤中の様子と、管ロッド1の挿入地点P1から所定距離L離れた地点P2の地盤中の様子と、造成する地盤改良体Tの外側の地点P3の地盤中の様子をそれぞれ撮影し、この撮影した地盤中の様子の画像より、数値化した画像明度M1,M2,M3をそれぞれ算出し、算出した管ロッド1の挿入地点P1から所定距離L離れた地点P2の数値化した画像明度M2を、算出した管ロッド1の挿入地点P1の数値化した画像明度M1及び造成する地盤改良体Tの外側の地点P3の数値化した画像明度M3より求める指標と比較するとき、前記関係式で求めた攪拌混合値Kを見ることで、改良材が正しく攪拌混合しているかどうか、すなわち造成した地盤改良体Tが正しくできているかどうか(設計通りの大きさになっているか否か)の地盤改良体Tの攪拌混合状況を確認することができる。
この造成した地盤改良体Tが正しくできているかどうかの地盤改良体の攪拌混合状況の確認は、数値化した画像明度M1,M2,M3とそこより求める指標とを比較するとき、前記関係式で求めた攪拌混合値Kを見るだけであるから、正確にかつ簡単に行うことができる。
また、前述した実施形態では、第一撮影工程(S1)又は第三撮影工程(S3)での地盤中の様子の撮影は、その都度(一つの地盤改良体Tを造成するごとに)行うようにしていたが、この代わりに、過去に撮影した地盤の様子を用いるようにしてもよい。
すなわち、同じ作業現場において、複数の地盤改良体Tを造成するとき、どれか一つの地盤改良体Tを造成したときに撮影した地盤の様子(過去に撮影した地盤の様子)を用いて、これらを第一撮影工程(S1)又は第三撮影工程(S3)で撮影する地盤の様子にする。
なお、過去に撮影した地盤の様子は、同じ作業現場に限らず、地盤の状態が同じような場所で撮影したものを用いてもよい。また、過去に撮影した地盤の様子は、一つではなく、複数で撮影したものを集積し、これを分析したものを用いてもよい。
このように第一撮影工程(S1)又は第三撮影工程(S3)で撮影する地盤の様子の画像を、過去に撮影した地盤の様子の既知の画像とし、画像処理工程(S4)では、管ロッド1の挿入地点P1の過去に撮影した地盤中の様子の既知の画像と、造成する地盤改良体Tの外側の地点P3の過去に撮影した地盤中の様子の既知の画像より、数値化した画像明度M1,M3をそれぞれ算出する。
これにより、第一撮影工程(S1)又は第三撮影工程(S3)での地盤の様子の撮影を簡略化することができ、作業工数を削減することができる。
また、地盤中に造成した地盤改良体Tの攪拌混合状況を確認するとき、着色剤を使用し、地盤と噴射した改良材を識別するようにしてもよい。
例えば、地盤改良の現場が粘性土地盤のような場合、噴射した改良材と地盤において、その明度の差が小さく、識別が難しいことがある。そこで、着色剤を使用して明度の差を大きくして、識別しやすくする。着色剤は、例えば、アルカリ検出指示薬のフェノールフタレインである。ただし、これに限定されない。
着色剤の使用は、地盤中に着色剤を吐出し、着色剤により地盤中に噴射した改良材が反応して色の変化が起こることで、改良材と地盤との明度の差が大きくなる。これにより、各地点で算出する数値化した画像明度M1,M2,M3の差も大きくなり、その差がはっきりする。よって、地盤中に造成した地盤改良体Tが正しくできているかどうかの地盤改良体Tの攪拌混合状況を確実に確認することができる。
また、地盤中への着色剤の吐出は、撮影用ロッド7を地盤中に挿入したときに、撮影用ロッド7より着色剤を地盤中に吐出する。ただし、これに限らず、管ロッド1で地盤改良体Tを造成するとき、つまり管ロッド1から噴射する改良材にあらかじめ着色剤を混ぜて、改良材とともに着色剤を地盤中に吐出するようにしてもよい。
次に、確認工程(S5)での地盤改良体Tの攪拌混合状況の確認を、機械学習によって行う場合を説明する。
機械学習とは、人工知能(AI:Artificial Intelligence)の技術の一つで、明示的にプログラムで指示せずにコンピュータに学習させて判断する技術である。
前述した実施形態では、確認工程(S5)において、管ロッド1の挿入地点P1から所定距離L離れた地点P2の数値化した画像明度M2を、管ロッド1の挿入地点P1の数値化した画像明度M1及び造成する地盤改良体Tの外側の地点P3の数値化した画像明度M3より求める指標と比較して、地盤改良体の攪拌混合状況を判断するとき、前記関係式で攪拌混合値Kを求め、この求めた攪拌混合値Kと予め設定した閾値KTとを対比することで、改良材が正しく攪拌混合しているかどうか、すなわち造成した地盤改良体Tが正しくできているかどうかの判断を行うが、閾値KTの決定などの作業はすべて作業担当者などの人が行っている。
ここでは、この判断、つまり地盤改良体Tの攪拌混合状況の確認を人が行うのではなく、コンピュータでの機械学習によって行うようにする。
すなわち、管ロッド1の挿入地点から所定距離L離れた地点P2の数値化した画像明度M2と、算出した管ロッド1の挿入地点P1の数値化した画像明度M1と、算出した造成する地盤改良体Tの外側の地点P3の数値化した画像明度M3の各データより、前記関係式で攪拌混合値Kを求める。この関係式で求めた攪拌混合値Kと予め設定した閾値KTとを対比するが、このとき、数値化した画像明度M1と数値化した画像明度M2と数値化した画像明度M3の過去のデータより学習した学習データに基づいて、機械学習によって閾値KTを算出する。算出したものが閾値KTとして設定される。つまり、関係式で求めた攪拌混合値Kと予め設定した(機械学習によって算出した)閾値KTとを対比して、改良材が正しく攪拌混合しているかどうか、すなわち造成した地盤改良体Tが正しくできているかどうか(出来形判断値Kが閾値KT以下であるか、また閾値KTよりも大きいか)の判断を機械学習によって行う。
以上にように、確認工程(S5)での地盤改良体Tの攪拌混合状況の確認を機械学習によって行うことで、より精度の高い地盤改良体Tの攪拌混合状況の確認を行うことができ、また、作業担当者などの人の介在をなくすことで、人件費を削減して、地盤改良の工費を安価にすることができる。
1…管ロッド、2…施工機械、3…マスト、4…昇降装置、5…回転装置、6…噴射孔、7…撮影用ロッド、8…処理装置、11…カメラ、12…開口部、13…ガラス、21…管ロッド、22…噴射孔。

Claims (8)

  1. 地盤中に改良材を高圧噴射して攪拌混合する又は地盤中に改良材を吐出して機械攪拌にて攪拌混合する固化系地盤改良工法で、地盤中に地盤改良体を造成するときの地盤改良体の攪拌混合状況を確認する地盤改良体の攪拌混合状況確認方法であって、
    地盤中に噴射又は吐出した改良材が硬化する前に、攪拌混合装置の挿入地点の地盤中の様子をカメラで撮影する第一撮影工程と、
    地盤中に噴射又は吐出した改良材が硬化する前に、攪拌混合装置の挿入地点から所定距離離れた地点の地盤中の様子をカメラで撮影する第二撮影工程と、
    造成する地盤改良体の外側の地点の地盤中の様子をカメラで撮影する第三撮影工程と、
    第一撮影工程で撮影した地盤中の様子の画像と、第二撮影工程で撮影した地盤中の様子の画像と、第三撮影工程で撮影した地盤中の様子の画像より、所定の画像処理プログラムを用いて数値化した画像明度をそれぞれ算出する画像処理工程と、
    画像処理工程で算出した攪拌混合装置の挿入地点から所定距離離れた地点の数値化した画像明度を、画像処理工程で算出した攪拌混合装置の挿入地点の数値化した画像明度及び造成する地盤改良体の外側の地点の数値化した画像明度より求める指標と比較し、地盤改良体の攪拌混合状況を確認する確認工程と、
    を有することを特徴とする地盤改良体の攪拌混合状況確認方法。
  2. 請求項1に記載された地盤改良体の攪拌混合状況確認方法において、
    画像処理工程では、撮影した画像をグレースケールの画像に変換する画像のグレースケール化工程と、変換したグレースケールの画像より数値化した画像明度を算出する明度数値化工程と、を有することを特徴とする地盤改良体の攪拌混合状況確認方法。
  3. 請求項2に記載された地盤改良体の攪拌混合状況確認方法において、
    画像処理工程の明度数値化工程での数値化した画像明度の算出は、明度差分和の手法を用いて行うことを特徴とする地盤改良体の攪拌混合状況確認方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載された地盤改良体の攪拌混合状況確認方法において、
    第一撮影工程で撮影する地盤中の様子は、過去に撮影した地盤の様子を用いるとともに、画像処理工程では、過去に撮影した地盤の様子の既知の画像より、数値化した画像明度を算出することを特徴とする地盤改良体の攪拌混合状況確認方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載された地盤改良体の攪拌混合状況確認方法において、
    第三撮影工程で撮影する地盤中の様子は、過去に撮影した地盤の様子を用いるとともに、画像処理工程では、過去に撮影した地盤の様子の既知の画像より、数値化した画像明度を算出することを特徴とする地盤改良体の攪拌混合状況確認方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載された地盤改良体の攪拌混合状況確認方法において、
    確認工程における地盤改良体の攪拌混合状況の判断は、以下の関係式より求める攪拌混合値Kに基づいて行い、
    K=(M1-M2)/(M3-M2)
    攪拌混合装置の挿入地点の数値化した画像明度をM1、攪拌混合装置の挿入地点から所定距離離れた地点の数値化した画像明度をM2、造成する地盤改良体の外側の地点の数値化した画像明度をM3とする、
    ことを特徴とする地盤改良体の攪拌混合状況確認方法。
  7. 請求項6に記載された地盤改良体の攪拌混合状況確認方法において、
    確認工程における地盤改良体の攪拌混合状況の判断は、攪拌混合値Kと予め設定した閾値とを対比して行うことを特徴とする地盤改良体の攪拌混合状況確認方法。
  8. 請求項7に記載された地盤改良体の攪拌混合状況確認方法において、
    閾値は、画像処理工程で算出した攪拌混合装置の挿入地点から所定距離離れた地点の数値化した画像明度と、画像処理工程で算出した攪拌混合装置の挿入地点の数値化した画像明度と、画像処理工程で算出した造成する地盤改良体の外側の地点の数値化した画像明度とを含む学習データを用いた機械学習によって決定することを特徴とする地盤改良体の攪拌混合状況確認方法。
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