JP2022137585A - 水硬性粉体用分散剤組成物 - Google Patents

水硬性粉体用分散剤組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2022137585A
JP2022137585A JP2021037128A JP2021037128A JP2022137585A JP 2022137585 A JP2022137585 A JP 2022137585A JP 2021037128 A JP2021037128 A JP 2021037128A JP 2021037128 A JP2021037128 A JP 2021037128A JP 2022137585 A JP2022137585 A JP 2022137585A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nsf
salt
mixture
hydraulic powder
dispersant composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021037128A
Other languages
English (en)
Inventor
圭介 中村
Keisuke Nakamura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2021037128A priority Critical patent/JP2022137585A/ja
Publication of JP2022137585A publication Critical patent/JP2022137585A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)

Abstract

【課題】取り扱いに優れた適切な粘度を有する、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩を含有する水硬性粉体用分散剤組成物を提供する。【解決手段】ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩及び1,5-ナフタレンジスルホン酸又はその塩を含有する混合物(以下、NSF混合物という)と、水とを配合してなる水硬性粉体用分散剤組成物であって、前記NSF混合物は、1,5-ナフタレンジスルホン酸又はその塩を、ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)法で測定された前記NSF混合物の分子量分布曲線のピーク面積において4.0%以上8.0%以下の割合で含有する、水硬性粉体用分散剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、水硬性粉体用分散剤組成物に関する。
セメント等の水硬性粉体用の分散剤としては、従来、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等のナフタレン系分散剤が知られている。ナフタレン系分散剤は、ポリカルボン酸系分散剤と比較して、材料や温度の変化に対する流動性発現の効果の変動が少なく、また得られる水硬性組成物の粘性が比較的低く、水硬性組成物の製造に際して使い易いという特徴がある。
特許文献1には、ナフタレンのスルホン化反応液とホルマリンとを不活性ガス加圧下で縮合する際、ナフタレン化合物の全モル数に対し、縮合用水を6.5倍モル以上7.5倍モル未満に調整することを特徴とするナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物を主成分とするスラリー分散剤の製造方法が開示されている。
特許文献2には、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定で得られる重量平均分子量が1,900~24,000であり、且つGPC測定で得られる分子量が4,000以下のピーク面積が全ピーク面積の17~38%であるナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物を含有する水硬性組成物用減水剤が開示されている。
特開平11-302048号公報 特開2010-59045号公報
一般に、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物は、水系でナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとを縮合反応させて製造される。反応生成物は、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物を含有する水溶液としてそのまま、あるいは適宜濃度や組成を調整して、製品として使用されることも多い。例えば、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩を含有する水溶液は、水硬性粉体用分散剤組成物として用いることができるが、その場合、適切な粘度を有することが望まれる。
本発明は、取り扱いに優れた適切な粘度を有する、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩を含有する水硬性粉体用分散剤組成物を提供する。
本発明は、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩及び1,5-ナフタレンジスルホン酸又はその塩を含有する混合物(以下、NSF混合物という)と、水とを配合してなる水硬性粉体用分散剤組成物であって、
前記NSF混合物は、1,5-ナフタレンジスルホン酸又はその塩を、ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)法で測定された前記NSF混合物の分子量分布曲線のピーク面積において4.0%以上8.0%以下の割合で含有する、
水硬性粉体用分散剤組成物に関する。
本発明によれば、取り扱いに優れた適切な粘度を有する、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩(以下、NSFともいう)を含有する水硬性粉体用分散剤組成物が提供される。
NSFは、ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合物又はその塩である。NSFは、性能を損なわない限り、単量体として、例えばメチルナフタレン、エチルナフタレン、ブチルナフタレン、ヒドロキシナフタレン、ナフタレンカルボン酸、アントラセン、フェノール、クレゾール、クレオソート油、タール、メラミン、尿素、スルファニル酸及び/又はこれらの誘導体などのような、ナフタレンスルホン酸と共縮合可能な芳香族化合物と共縮合させても良い。
NSFは、原料として、例えば、マイテイ150、デモール N、デモール RN、デモール MS、デモールSN-B、デモール SS-L(いずれも花王株式会社製)、セルフロー 120、ラベリン FD-40、ラベリン FM-45(いずれも第一工業株式会社製)などのような市販品を用いることができる。
NSFは、セメント、石膏などの水硬性粉体の流動化の観点から、重量平均分子量が、好ましくは6,000以上、より好ましくは8,000以上、そして、好ましくは25,000以下、より好ましくは19,000以下である。NSFの重量平均分子量は下記条件にてゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を用いて測定することができる。
[GPC条件]
装置:東ソー株式会社 HLC-8320GPC
カラム:東ソー株式会社 G4000SWXL+G2000SWXL
溶離液:30mMCHCOONa/CHCN=6/4
流量:0.7ml/min
検出器:UV 280nm
サンプルサイズ:3.33mg/ml
標準物質:ポリスチレンスルホン酸ソーダ換算 SCIENTIFIC POLYMER PRODUCTS,INC.製 SODIUM POLYSTYRENE SULFONATE-narrow distribution-:MW=1,690、7,540、16,000、68,300、126,700、587,600
NSFは、例えば、ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとを縮合反応により縮合物を得る方法が挙げられる。前記縮合物の中和を行ってもよい。また、中和で副生する水不溶解物を除去してもよい。具体的には、ナフタレンスルホン酸を得るために、ナフタレン1モルに対して、硫酸1.2~1.4モルを用い、150~165℃で2~5時間反応させてスルホン化物を得る。次いで、該スルホン化物1モルに対して、ホルムアルデヒドとして0.90~0.99モルとなるようにホルマリンを85~95℃で、3~6時間かけて滴下し、滴下後95~105℃で縮合反応を行う。更に、得られる縮合物の水溶液は酸性度が高いので貯槽等の金属腐食を抑制する観点から、得られた縮合物に、水と中和剤を加え、80~95℃で中和工程を行うことができる。中和剤は、ナフタレンスルホン酸と未反応硫酸に対してそれぞれ1.0~1.1モル倍添加することが好ましい。また、中和により生じる水不溶解物を除去することができ、その方法として好ましくは濾過による分離が挙げられる。これらの工程によって、NSFの水溶性塩の水溶液が得られる。なお、このような方法により得られたNSFが本発明で規定する所定量の1,5-ナフタレンジスルホン酸又はその塩を含有する場合、そのままNSF混合物として用いることができる。
NSF混合物は、NSFと1,5-ナフタレンジスルホン酸又はその塩とを配合してなる。NSF混合物は、1,5-ナフタレンジスルホン酸又はその塩の含有量が、下記条件によるゲル浸透クロマトグラフ(GPC)法で測定された前記NSF混合物の分子量分布曲線のピーク面積において4.0%以上8.0%以下である。この含有量は、前記NSF混合物の分子量分布曲線のピーク面積の総量に対する、1,5-ナフタレンジスルホン酸又はその塩に相当するピーク面積の割合として算出できる。
[GPC条件]
装置:東ソー株式会社 HLC-8320GPC
カラム:東ソー株式会社 G4000SWXL+G2000SWXL
溶離液:30mMCHCOONa/CHCN=6/4
流量:0.7ml/min
検出器:UV 280nm
サンプルサイズ:3.33mg/ml
標準物質:ポリスチレンスルホン酸ソーダ換算 SCIENTIFIC POLYMER PRODUCTS,INC.製 SODIUM POLYSTYRENE SULFONATE-narrow distribution-:MW=1,690、7,540、16,000、68,300、126,700、587,600
NSF混合物中の1,5-ナフタレンジスルホン酸の前記含有量は、例えば、3%以上、更に4%以上、そして、10%以下、更に8%以下であってよい。従来、NSFの分散性能など向上させるために、NSF中の未反応物や低分子量画分の含有量を調整することは行われていたが、1,5-ナフタレンジスルホン酸がNSF水溶液の粘度に影響すること、そして、その含有量が所定範囲ある場合に、水を含有する水硬性粉体用の分散剤組成物として適切な粘度となることは、知られていなかった。
本発明では、NSF混合物中の1,5-ナフタレンジスルホン酸の含有量が所定範囲にある。前記方法でNSFを製造する場合、NSF混合物中の1,5-ナフタレンジスルホン酸の含有量は、硫酸の滴下温度を低くする、硫酸の仕込みモル比を高くする、などを行うと増加する傾向がある。
本発明の水硬性粉体用分散剤組成物は、NSF混合物を、例えば、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1.0質量%以上、そして、10質量%以下、更に5質量%以下、更に3質量%以下配合してなるものであってよい。この配合量は、全配合成分中の割合である(以下同様)。
本発明の水硬性粉体用分散剤組成物は、任意成分として、例えば、芒硝などの効果促進剤や、グルコン酸Na、サッカロースなどの凝結遅延剤、その他、消泡剤、AE剤などを含有することができる。
本発明の水硬性粉体用分散剤組成物は水を配合してなる。水は、練り水への溶解性の観点から好ましい。本発明の水硬性粉体用分散剤組成物は、水を、例えば、20質量%以上、更に30質量%以上、更に35質量%以上、そして、60質量%以下、更に50質量%以下、更に45質量%以下配合してなるものが好ましい。本発明の水硬性粉体用分散剤組成物は、所定のNSF混合物と水とを配合してなる水硬性粉体用液体分散剤組成物が好ましい。
本発明の水硬性粉体用分散剤組成物は、水硬性粉体を水に分散させる際に用いられる。水硬性粉体とは水和反応により硬化する物性を有する粉体のことであり、セメント、石膏等が挙げられる。水硬性粉体は、好ましくは普通ポルトランドセメント、ビーライトセメント、中庸熱セメント、早強セメント、超早強セメント、耐硫酸塩セメント等のセメントであり、またこれらに高炉スラグ、フライアッシュ、シリカフュームなどのポソラン作用及び/又は潜在水硬性を有する粉体や、石粉(炭酸カルシウム粉末)等が添加された高炉スラグセメント、フライアッシュセメント、シリカフュームセメント等でもよい。本発明の水硬性粉体用分散剤組成物は、水硬性粉体と水とを含有する水硬性組成物の調製に、通常のNSF系分散剤と同様に用いることができる。
本発明により、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩及び1,5-ナフタレンジスルホン酸又はその塩を含有する混合物(以下、NSF混合物という)と、水とを混合する水硬性粉体用分散剤組成物の製造方法であって、
前記NSF混合物は、1,5-ナフタレンジスルホン酸又はその塩を、ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)法で測定された前記NSF混合物の分子量分布曲線のピーク面積において4.0%以上8.0%以下の割合で含有する、
水硬性粉体用分散剤組成物の製造方法が提供される。
この製造方法には、本発明の水硬性粉体用分散剤組成物で述べた事項を適宜適用することができる。GPC法の条件は前記の通りである。
表1に示す組成のNSF混合物と水とを配合し、水硬性粉体用分散剤組成物を調製した。該組成物中、NSF混合物の濃度は40質量%とした。NSF混合物は、重量平均分子量14,000のナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物のナトリウム塩(以下、NSF-Naともいう)と、1,5-ナフタレンジスルホン酸のナトリウム塩とを含んでいた。表1には、前記条件によるGPC法で測定された、NSF混合物の分子量分布曲線のピーク面積におけるNSF-Naと1,5-ナフタレンジスルホン酸のナトリウム塩の面積%を表1に示した。
得られた水硬性粉体用分散剤組成物の粘度及び保存安定性を評価した。結果を表1に示す。粘度は、B型粘度計により測定温度20℃の条件で測定した。粘度は、実施例1を基準とする相対値も表1に示した。保存安定性は、20℃で24時間保存後の外観を目視観察した。
Figure 2022137585000001
表1の実施例と比較例における粘度の差は、例えば、ポンプ圧送に要する累積エネルギー量の差などとして、実使用での影響が大きく、当業者には極めて大きな差として認識されるものである。

Claims (2)

  1. ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩及び1,5-ナフタレンジスルホン酸又はその塩を含有する混合物(以下、NSF混合物という)と、水とを配合してなる水硬性粉体用分散剤組成物であって、
    前記NSF混合物は、1,5-ナフタレンジスルホン酸又はその塩を、ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)法で測定された前記NSF混合物の分子量分布曲線のピーク面積において4.0%以上8.0%以下の割合で含有する、
    水硬性粉体用分散剤組成物。
  2. ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩は、重量平均分子量が6,000以上25,000以下である、請求項1に記載の水硬性粉体用分散剤組成物。
JP2021037128A 2021-03-09 2021-03-09 水硬性粉体用分散剤組成物 Pending JP2022137585A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021037128A JP2022137585A (ja) 2021-03-09 2021-03-09 水硬性粉体用分散剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021037128A JP2022137585A (ja) 2021-03-09 2021-03-09 水硬性粉体用分散剤組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022137585A true JP2022137585A (ja) 2022-09-22

Family

ID=83319742

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021037128A Pending JP2022137585A (ja) 2021-03-09 2021-03-09 水硬性粉体用分散剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022137585A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10647803B2 (en) Method for preparing concrete superplasticizer having phosphorous acid group and use thereof
JP6290176B2 (ja) 芳香族化合物系重縮合物、その製造法及びその使用
EP3398916A1 (en) Phosphorylated polycondensate as high efficiency water reducing agent and preparation method thereof
US20210163355A1 (en) High-adaptability viscosity-reducing polycarboxylic acid water reducer, preparation method therefor and use thereof
US9796628B2 (en) Additive for hydraulically setting compositions
CN111377642B (zh) 一种多元吸附聚羧酸减水剂及其制备方法和应用
CN107849205B (zh) 含有酚系共聚物的缩聚产物及含有其的水硬性组合物用分散剂
US9505861B2 (en) Comb polymers with delayed alkaline hydrolysis
JP7069053B2 (ja) 水硬性組成物用混和剤
JP2011525546A (ja) ポリエーテル側鎖を有するコポリマーを含有する水溶液
WO2006011182A1 (ja) セメント分散剤および該分散剤を含むコンクリート組成物
WO2011019034A1 (ja) セメント分散剤用重合体組成物およびその製造方法
JP2017186232A (ja) 水硬性材料用減水剤の製造方法
JP5453321B2 (ja) ポリエーテル側鎖およびヒドロキシアルキル構造単位および酸構造単位を有するコポリマー
JP2014009120A (ja) 水硬性組成物
JP5107789B2 (ja) セメント混和剤とその製造方法
JP2022137585A (ja) 水硬性粉体用分散剤組成物
JPH03187960A (ja) セメント用減水剤
KR102206865B1 (ko) 석고용 액체 분산제 조성물
CN111363159A (zh) 一种磺化苯乙烯-马来酸酐接枝聚醚型减缩型聚羧酸减水剂
JP2017186233A (ja) 水硬性材料用分散保持剤の製造方法
JP2011525937A (ja) ポリエーテル側鎖およびジカルボン酸誘導体要素を有するコポリマー
WO2022162980A1 (ja) 水硬性組成物用添加剤及び水硬性組成物
JP2021080400A (ja) 重合体及びセメント混和剤
JP7256572B1 (ja) 水硬性組成物用添加剤及び水硬性組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20231220