JP2022135388A - 液体金属燃焼装置 - Google Patents

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裕三 川添
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Abstract

【課題】液体金属の酸化物が火炉の壁面に付着して伝熱特性が悪化することを抑制する。【解決手段】バーナ100Aは、液体金属を噴霧するアトマイザ110と、アトマイザ110の外側から燃焼用空気を供給する燃焼ノズル120と、を有し、バーナ100Aは、第1の壁面11aに設置されるとともに第1の壁面11aに隣接した位置に対向して配置される第2の壁面11bおよび第3の壁面のうち、第2の壁面11bに近接した位置に設置され、第1の噴霧孔および第2の噴霧孔は、水平方向において軸線Xを挟むように配置され、第1の噴霧孔は、第2の噴霧孔よりも第2の壁面11bに近接した位置に配置され、第1の噴霧孔の第1噴霧方向SD1と軸線Xとがなす第1噴霧角度θ1は、第2の噴霧孔の第2噴霧方向SD2と軸線Xとがなす第2噴霧角度θ2よりも小さくなるように設定されているボイラを提供する。【選択図】図3

Description

本開示は、液体金属燃焼装置に関するものである。
従来から、液体燃料を蒸気等の噴霧媒体により微粒化して火炉内に吹き込み、火炎を形成して燃焼させる油焚きバーナが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の油焚きバーナは、液体燃料として重質油燃料を用い、火炉へ供給される噴霧液滴の揮発分および固定炭素を燃焼させる。
特開2016-114316号公報
近年では、二酸化炭素の排出量を抑制することが求められているが、重質油燃料を含む炭素質燃料を燃焼させると、二酸化炭素を含む燃焼ガスが発生する。燃焼により発生する熱を回収しつつ二酸化炭素の排出量を抑制するためには、炭素質を含まない燃料を用いるのが望ましい。例えば、二酸化炭素を排出しない燃料として、液体金属を用いることが考えられる。
しかしながら、液体金属を燃料として用いる場合、液体金属を酸化剤と反応させて燃焼させることにより液体金属が酸化物となり、液体金属の酸化物が飛散する。そして、飛散した液体金属の酸化物が火炉の壁部に衝突すると、液体金属の酸化物が冷却されて固化し、火炉の壁部に付着してしまう。火炉の壁部に金属の酸化物が付着して堆積すると、火炉の壁部の伝熱特性が悪化する可能性がある。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、液体金属を燃焼させる際に、液体金属の酸化物が火炉の壁面に付着して伝熱特性が悪化することを抑制することが可能な液体金属燃焼装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示の一態様にかかる液体金属燃焼装置は以下の手段を採用する。
本開示の一態様にかかる液体金属燃焼装置は、鉛直方向に沿って設置される複数の壁面により形成される火炉と、微粒化された液体金属を前記火炉へ噴霧して燃焼させるバーナと、を備え、前記バーナは、軸線に沿って延びる円筒状に形成されるとともに前記液体金属を噴霧媒体により微粒化して前記火炉へ噴霧するアトマイザと、前記軸線に沿って延びる円筒状に形成されるとともに前記アトマイザの外周に配置され、前記アトマイザの外側から前記軸線に沿って燃焼用空気を供給する燃焼ノズルと、を有し、前記アトマイザの前記火炉に面する先端部には、前記軸線回りの周方向に沿って配置されるとともに前記火炉へ前記液体金属を噴霧する複数の噴霧孔が形成され、前記バーナは、第1の前記壁面に設置されるとともに第1の前記壁面に隣接した位置に対向して配置される第2の前記壁面および第3の前記壁面のうち、第2の前記壁面に近接した位置に設置され、複数の前記噴霧孔に含まれる第1の前記噴霧孔および第2の前記噴霧孔は、水平方向において前記軸線を挟むように配置され、第1の前記噴霧孔は、第2の前記噴霧孔よりも第2の前記壁面に近接した位置に配置され、第1の前記噴霧孔が前記液体金属を噴霧する第1噴霧方向と前記軸線とがなす第1噴霧角度は、第2の前記噴霧孔が前記液体金属を噴霧する第2噴霧方向と前記軸線とがなす第2噴霧角度よりも小さくなるように設定されている。
本開示によれば、液体金属を燃焼させる際に、液体金属の酸化物が火炉の壁面に付着して伝熱特性が悪化することを抑制することが可能な液体金属燃焼装置を提供することができる。
本開示の第1実施形態に係るボイラを示す概略構成図である。 図1に示すボイラの燃焼バーナ部分を示す横断面図である。 図2に示す燃焼バーナの部分拡大図である。 図3に示す燃焼バーナの正面図である。 図4に示すアトマイザの部分拡大図である。 図5に示すアトマイザのA-A矢視断面図である。 変形例のボイラの燃焼バーナ部分を示す横断面図である。 図7に示す燃焼バーナの部分拡大図である。 本開示の第2実施形態に係るボイラの燃焼バーナ部分を示す横断面図である。 図9に示す燃焼バーナの正面図である。 燃焼バーナの第1変形例を示す正面図である。 燃焼バーナの第2変形例を示す断面図である。 燃焼バーナの第3変形例を示す断面図である。 燃焼バーナの第4変形例を示す断面図である。
〔第1実施形態〕
以下に、本開示の第1実施形態に係るボイラ(液体金属燃焼装置)10について、図面を参照して説明する。本実施形態に係るボイラ10は、燃料として液体金属を用い、液体金属を燃焼バーナにより燃焼させ、この燃焼により発生した熱を回収することが可能なボイラである。
図1に示すように、本実施形態のボイラ10は、火炉11と燃焼装置12と煙道13を有している。火炉11は、四角筒の中空形状をなして鉛直方向に沿って設置され、この火炉11を構成する火炉壁の下部に燃焼装置12が設けられている。
燃焼装置12は、火炉壁に装着された複数の燃焼バーナ100A,100B,100C,100D,100Eを有している。本実施例にて、この燃焼バーナ100A,100B,100C,100D,100Eは、火炉11が延びる鉛直方向を中心軸とした周方向に沿って4個均等間隔で配設されたものが1セットとして、鉛直方向に沿って5セット(5段)配置されている。なお、ここでは5セットとしたが、6セットあるいはその他の任意のセット数とすることができる。
各燃焼バーナ100A,100B,100C,100D,100Eは、供給管26,27,28,29,30を介して液体金属供給装置31,32,33,34,35に連結されている。液体金属供給装置31,32,33,34,35は、金属(例えば、アルミニウム、マグネシウム)を融点以上に加熱して液状とし、液体金属を供給管26,27,28,29,30へ供給する。
火炉11は、各燃焼バーナ100A,100B,100C,100D,100Eの装着位置に風箱36が設けられており、この風箱36に空気ダクト37の一端部が連結されており、この空気ダクト37には、他端部に送風機38が装着されている。更に、火炉11は、各燃焼バーナ100A,100B,100C,100D,100Eの装着位置より鉛直方向上方にアディショナル空気ノズル39が設けられている。
アディショナル空気ノズル39には、空気ダクト37から分岐した分岐空気ダクト40の端部が連結されている。従って、送風機38により送られた燃焼用空気を、空気ダクト37から風箱36に供給し、風箱36から各燃焼バーナ100A,100B,100C,100D,100Eに供給することができる。また、送風機38により送られた燃焼用空気を分岐空気ダクト40からアディショナル空気ノズル39に供給することができる。
火炉11は、鉛直方向上部に煙道13が連結されており、この煙道13に、対流伝熱部として燃焼ガスの熱を回収するための熱交換器である過熱器(スーパーヒータ)41,42、再熱器43,44及び節炭器(エコノマイザ)45,46,47が設けられており、火炉11での燃焼で発生した燃焼ガスと水や蒸気との間で熱交換が行われる。
煙道13は、そのガス流れ下流側に熱交換を行った燃焼ガスが排ガスとして排出される排ガス管48が連結されている。この排ガス管48は、空気ダクト37との間にエアヒータ49が設けられ、空気ダクト37を流れる空気と、排ガス管48を流れる排ガスとの間で熱交換を行い、燃焼バーナ100A,100B,100C,100D,100Eに供給する燃焼用空気を昇温することができる。排ガス管48の下流端部には、煙突(図示略)が設けられている。
燃焼バーナ100A,100B,100C,100D,100Eは、微粒化された液体金属を火炉11に吹き込むと共に燃焼用空気を火炉11に吹き込み、このときに着火することで火炎を形成することができる。火炉11では、微粒化された液体金属と燃焼用空気とが燃焼して火炎が生じ、この火炉11内の鉛直方向下部の領域で火炎が生じると、燃焼ガス(排ガス)がこの火炉11内を上昇し、煙道13に排出される。
給水ポンプ(図示略)から供給された水は、節炭器45,46,47によって予熱された後、蒸気ドラム(図示略)に供給され火炉壁の各水管(図示略)に供給される間に加熱されて飽和蒸気となり、蒸気ドラムに送り込まれる。更に、蒸気ドラムの飽和蒸気は過熱器41,42に導入され、燃焼ガスによって過熱される。
過熱器41,42で生成された過熱蒸気は、発電プラントのタービン(図示略)に供給される。また、タービンでの供給した水蒸気の膨張過程の中途で取り出した蒸気は、再熱器43,44に導入され、再度過熱されてタービンに戻され膨張して、タービンが回転駆動する。なお、火炉11をドラム型(蒸気ドラム)として説明したが、この構造に限定されるものではない。
次に、燃焼装置12について詳細に説明するが、この燃焼装置12を構成する各燃焼バーナ100A,100B,100C,100D,100Eは、ほぼ同様の構成をなしていることから、最上段に位置する燃焼バーナ100Aについてのみ説明する。
燃焼バーナ100Aは、図2に示すように、火炉11を形成する4つの壁面11a,11b,11c,11dに設けられる燃焼バーナ100Aa,100Ab,100Ac,100Adから構成されている。壁面11a,11b,11c,11dは、それぞれ鉛直方向に沿って設置されている。
燃焼バーナ100Aa,100Ab,100Ac,100Adには、供給管26から分岐した分岐管26a,26b,26c,26dが連結されている。また、燃焼バーナ100Aa,100Ab,100Ac,100Adには、空気ダクト37から分岐した分岐管37a,37b,37c,37dが連結されている。
燃焼バーナ100Aaは、壁面(第1の壁面)11aに設置されるとともに壁面11aに隣接した位置に対向して配置される壁面(第2の壁面)11bおよび壁面(第3の壁面)11dのうち、壁面11bに近接した位置に設置される。燃焼バーナ100Abは、壁面11bに設置されるとともに壁面11bに隣接した位置に対向して配置される壁面11aおよび壁面11cのうち、壁面11cに近接した位置に設置される。
燃焼バーナ100Acは、壁面11cに設置されるとともに壁面11cに隣接した位置に対向して配置される壁面11dおよび壁面11bのうち、壁面11dに近接した位置に設置される。燃焼バーナ100Adは、壁面11dに設置されるとともに壁面11dに隣接した位置に対向して配置される壁面11aおよび壁面11cのうち、壁面11aに近接した位置に設置される。
したがって、火炉11の各壁面にある各燃焼バーナ100Aa,100Ab,100Ac,100Adは、火炉11に対して、微粒化した液体金属を火炉11の中心に対して僅かな偏角を設けて吹き込み、4つの火炎F1,F2,F3,F4を形成することができる。火炎F1,F2,F3,F4は、火炉11の上方から見て反時計回り方向に旋回する火炎旋回流となる。ここでは、反時計回り方向に旋回するものとしたが、時計回りに旋回する火炎旋回流となるように各燃焼バーナ100Aa,100Ab,100Ac,100Adを配置してもよい。
次に、本実施形態の燃焼バーナ100Aについて、図面を参照して詳細に説明する。図3は、図2に示す燃焼バーナ100Aの部分拡大図である。図4は、図3に示す燃焼バーナ100Aの正面図である。図5は、図4に示すアトマイザ110の部分拡大図である。
本実施形態の燃焼バーナ100Aは、微粒化された液体金属を火炉11へ噴霧して燃焼させる装置である。図3および図4に示すように、燃焼バーナ100Aは、アトマイザ110と、燃焼ノズル120と、1次空気ノズル130と、2次空気ノズル140と、を有する。
アトマイザ110は、軸線Xに沿って円筒状に形成されるとともに液体金属を噴霧媒体(例えば、空気,蒸気)により微粒化して火炉11へ噴霧する装置である。図4および図5に示すように、アトマイザ110の火炉11に面する先端部110Aには、軸線X回りの周方向に沿って配置されるとともに火炉11へ液体金属を噴霧する複数の噴霧孔111が形成されている。
図4および図5に示すように、噴霧孔111は、例えば、周方向に45度間隔で8箇所に配置されるが、他の態様であってもよい。例えば、8箇所以外の任意の箇所に配置するようにしてもよい。また、周方向の噴霧孔111の配置間隔は等間隔としなくてもよい。
図4から図6に示すように、複数の噴霧孔111に含まれる第1の噴霧孔111aおよび第2の噴霧孔111bは、水平方向HDにおいて軸線Xを挟むように配置されている。また、第1の噴霧孔111aは、第2の噴霧孔111bよりも壁面11bに近接した位置に配置されている。
図3および図6に示すように、第1の噴霧孔111aが液体金属を噴霧する第1噴霧方向SD1と軸線Xとがなす第1噴霧角度θ1は、第2の噴霧孔111bが液体金属を噴霧する第2噴霧方向SD2と軸線Xとがなす第2噴霧角度θ2よりも小さくなるように設定されている。
アトマイザ110の外周面には、複数の旋回羽根(スワラ)112が取り付けられている。旋回羽根112は、軸線Xに沿って直進する燃焼用空気CAが通過する際に燃焼用空気CAに軸線X回りに旋回する旋回力を付与する部材である。旋回力が付与された燃焼用空気を噴霧孔111から噴霧された微粒化した液体金属と混合することにより、液体金属の燃焼効率を向上させることができる。
燃焼ノズル120は、軸線Xに沿って延びる円筒状に形成されるとともにアトマイザ110の外周に配置される筒体である。燃焼ノズル120は、アトマイザ110の外周面との間に燃焼用空気CAを流通させる流路を形成し、アトマイザ110の外側から軸線Xに沿って燃焼用空気CAを火炉11へ供給する。
1次空気ノズル130は、軸線Xに沿って延びる円筒状に形成されるとともに燃焼ノズル120の外周に配置される筒体である。1次空気ノズル130は、燃焼ノズル120の外周面との間に1次空気FAを流通させる流路を形成し、燃焼ノズル120の外側から軸線Xに沿って1次空気FAを火炉11へ供給する。
2次空気ノズル140は、軸線Xに沿って延びる円筒状に形成されるとともに1次空気ノズル130の外周に配置される筒体である。2次空気ノズル140は、1次空気ノズル130の外周面との間に2次空気SAを流通させる流路を形成し、1次空気ノズル130の外側から軸線Xに沿って2次空気SAを火炉11へ供給する。
以上で説明した本実施形態のボイラ10が奏する作用および効果について説明する。
本実施形態のボイラ10によれば、微粒化された液体金属を火炉11へ噴霧して燃焼させる燃焼バーナ100Aは、第1の壁面11aに設置されるとともに第1の壁面11aに隣接した位置に対向して配置される第2の壁面11bおよび第3の壁面11dのうち、第2の壁面11bに近接した位置に設置される。そのため、アトマイザ110から噴霧された液体金属は、第3の壁面11dよりも第2の壁面11bに衝突する可能性が高い。
そこで、アトマイザ110から噴霧された液体金属が第2の壁面11bに衝突することを抑制するために、第1の噴霧孔111aが液体金属を噴霧する第1噴霧方向SD1と軸線Xとがなす第1噴霧角度θ1を、第2の噴霧孔111bが液体金属を噴霧する第2噴霧方向SD2と軸線Xとがなす第2噴霧角度θ2よりも小さくなるように設定している。ここで、第1の噴霧孔111aおよび第2の噴霧孔111bは、水平方向HDにおいて軸線Xを挟むように配置され、第1の噴霧孔111aが第2の噴霧孔111bよりも第2の壁面11bに近接した位置に配置されている。
そのため、第1噴霧角度θ1を第2噴霧角度θ2と同じ角度にする場合に比べ、第1噴霧角度θ1と第2の壁面11bとがなす角度が小さくなり、第1の噴霧孔111aから噴霧された液体金属が第2の壁面11bに衝突することを抑制することができる。これにより、液体金属を燃焼させる際に、液体金属の酸化物が火炉11の壁面11bに付着して伝熱特性が悪化することを抑制することが可能となる。
以上で説明した本実施形態おいて、ボイラ10は、図2に示すように、4つの壁面11a,11b,11c,11dに燃焼バーナ100Aa,100Ab,100Ac,100Adがそれぞれ設置されるものとしたが、他の態様であってもよい。例えば、図7に示す変形例のように、ボイラ10は、4つの壁面11a,11b,11c,11dのうち隣接して配置される一対の壁面(例えば、壁面11aおよび壁面11d)の間に燃焼バーナ100Aa,100Ab,100Ac,100Adがそれぞれ設置されるものであってよい。
図7は、変形例のボイラ10の燃焼バーナ100A部分を示す横断面図である。図8は、図7に示す燃焼バーナ100Aの部分拡大図である。図7および図8に示す変形例のボイラ10のボイラ10が備える燃焼バーナ100Aは、以下で特に説明する場合を除き、図2-図6に示す燃焼バーナ100Aと同様であるものとする。
図7に示すように、変形例のボイラ10は、壁面11aと壁面11aに隣接して配置される壁面11bとの間に燃焼バーナ100Aaが配置され、壁面11bと壁面11bに隣接して配置される壁面11cとの間に燃焼バーナ100Abが配置される。また、変形例のボイラ10は、壁面11cと壁面11cに隣接して配置される壁面11dとの間に燃焼バーナ100Acが配置され、壁面11cと壁面11cに隣接して配置される壁面11dとの間に燃焼バーナ100Adが配置される。
図8に示すように、燃焼バーナ100Adは、壁面11aと壁面11dとの間に、軸線Xが壁面11dよりも壁面11aに近接するように配置される。また、図示は省略するが、燃焼バーナ100Aaは、壁面11bと壁面11aとの間に、軸線Xが壁面11aよりも壁面11bに近接するように配置される。同様に、燃焼バーナ100Abは、壁面11cと壁面11bとの間に、軸線Xが壁面11bよりも壁面11cに近接するように配置される。同様に、燃焼バーナ100Acは、壁面11dと壁面11cとの間に、軸線Xが壁面11cよりも壁面11dに近接するように配置される。
したがって、火炉11の各壁面にある各燃焼バーナ100Aa,100Ab,100Ac,100Adは、火炉11に対して、微粒化した液体金属を火炉11の中心に対して僅かな偏角を設けて吹き込み、4つの火炎F1,F2,F3,F4を形成することができる。火炎F1,F2,F3,F4は、火炉11の上方から見て反時計回り方向に旋回する火炎旋回流となる。ここでは、反時計回り方向に旋回するものとしたが、時計回りに旋回する火炎旋回流となるように各燃焼バーナ100Aa,100Ab,100Ac,100Adを配置してもよい。
図8に示すように、第1の噴霧孔111aが液体金属を噴霧する第1噴霧方向SD1と軸線Xとがなす第1噴霧角度θ1Aは、第2の噴霧孔111bが液体金属を噴霧する第2噴霧方向SD2と軸線Xとがなす第2噴霧角度θ2Aよりも小さくなるように設定されている。
変形例のボイラ10によれば、微粒化された液体金属を火炉11へ噴霧して燃焼させる燃焼バーナ100Aは、壁面11aと壁面11aに隣接して配置される壁面11dとの間に、軸線Xが壁面11dよりも壁面11aに近接するように配置される。また、コアンダ効果により、燃焼バーナ100Aから噴霧された液体金属が壁面11aに引き付けられる力が発生する。そのため、アトマイザ110から噴霧された液体金属は、壁面11dよりも壁面11aに衝突する可能性が高い。
そこで、アトマイザ110から噴霧された液体金属が壁面11aに衝突することを抑制するために、第1の噴霧孔111aが液体金属を噴霧する第1噴霧方向SD1と軸線Xとがなす第1噴霧角度θ1Aを、第2の噴霧孔111bが液体金属を噴霧する第2噴霧方向SD2と軸線Xとがなす第2噴霧角度θ2Aよりも小さくなるように設定している。ここで、第1の噴霧孔111aおよび第2の噴霧孔111bは、水平方向HDにおいて軸線Xを挟むように配置され、第1の噴霧孔111aが第2の噴霧孔111bよりも第1の壁面11aに近接した位置に配置されている。
そのため、第1噴霧角度θ1Aを第2噴霧角度θ2Aと同じ角度にする場合に比べ、第1噴霧角度θ1Aと第1の壁面11aとがなす角度が小さくなり、第1の噴霧孔111aから噴霧された液体金属が壁面11aに衝突することを抑制することができる。これにより、液体金属を燃焼させる際に、液体金属の酸化物が火炉11の壁面11aに付着して伝熱特性が悪化することを抑制することが可能となる。
〔第2実施形態〕
以下に、本開示の第1実施形態に係るボイラ(液体金属燃焼装置)10について、図面を参照して説明する。第2実施形態は、第1実施形態の変形例であり、以下で特に説明する場合を除き、第1実施形態と同様であるものとし、以下での説明を省略する。本実施形態における噴霧孔111は、水平方向HDにおいて軸線Xを挟むように対向して配置される一対の噴霧領域を形成するように液体金属を噴霧するものである。
図9は、本実施形態に係るボイラ10の燃焼バーナ100A部分を示す横断面図である。図10は、図9に示す燃焼バーナ100Aの正面図である。図10に示すように、本実施形態のアトマイザ110の先端部110Aには、水平方向において軸線Xを挟むように対向して配置される一対の噴霧孔111A,111Bが設けられている。
図10に示すように、噴霧孔111Aおよび噴霧孔111Bは、軸線X回りの周方向に沿って延びるように円弧状に形成される孔であり、軸線Xを中心とした径方向の長さD1よりも周方向の長さC1の方が長い長孔となっている。噴霧孔111Aおよび噴霧孔111Bは、水平方向HDにおいて軸線Xを挟むように対向して配置される。一対の噴霧領域を形成するように液体金属を噴霧する。
本実施形態に係るボイラ10では、微粒化された液体金属を火炉11へ噴霧して燃焼させる燃焼バーナ100Aは、第1の壁面11aに設置されるとともに第1の壁面11aに隣接した位置に対向して配置される第2の壁面11bおよび第3の壁面11dのうち、第2の壁面11bに近接した位置に設置される。そのため、アトマイザ110から噴霧された液体金属は、第3の壁面11dよりも第2の壁面11bに衝突する可能性が高い。
そこで、本実施形態のボイラ10は、アトマイザ110から噴霧された液体金属が第2の壁面11bに衝突することを抑制するために、噴霧孔111A,111Bが、水平方向HDにおいて軸線Xを挟むように対向して配置される一対の噴霧領域を形成するように液体金属を噴霧している。
一対の噴霧領域を対向して配置することにより、コアンダ効果により、水平方向HDにおいて、一方の噴霧領域が他方の噴霧領域に引き付けられる力が発生する。図9に一点鎖線で示すように、本実施形態において、噴霧孔111Aから噴霧される液体金属の第1噴霧方向SD1および噴霧孔111Bから噴霧される液体金属の第2噴霧方向SD2と軸線Xとがなす角度はθ3である。
図9に示す破線は、噴霧孔111A,111Bから噴霧される液体金属が形成する一対の噴霧領域の中心位置を示している。図9に示すように、噴霧孔111A,111Bから噴霧される液体金属が形成する一対の噴霧領域の中心位置と軸線Xとがなす角は、軸線Xのいずれの位置においてもθ3よりも小さくなっている。これは、コアンダ効果により、水平方向HDにおいて、一方の噴霧領域が他方の噴霧領域に引き付けられる力が発生しているからである。
そのため、一対の噴霧領域が水平方向HDに間隔を空けるように拡散することが抑制される。これにより、第2の壁面11bに近接する噴霧領域が第2の壁面11bに衝突することを抑制することができる。これにより、液体金属を燃焼させる際に、液体金属の酸化物が火炉の壁面11bに付着して伝熱特性が悪化することを抑制することが可能となる。
〔第1変形例〕
以上の説明において、水平方向HDにおいて軸線Xを挟むように対向して配置される一対の噴霧領域を形成するように液体金属を噴霧するために、噴霧孔111Aおよび111Bを設けるものとしたが、他の態様であってもよい。例えば、図11に示すように、環状の噴霧孔111Cを設けるようにしてもよい。
図11は、燃焼バーナの第1変形例を示す正面図である。図11に示すアトマイザ110は、先端部110Aに、周方向に沿って環状に形成される噴霧孔111Cが設けられている。環状に形成される噴霧孔111Cから液体金属を噴霧する場合でも、水平方向HDにおいて軸線Xを挟むように対向して配置される一対の噴霧領域を形成するように液体金属が噴霧される。すなわち、燃焼バーナの第1変形例によれば、図10の一対の噴霧孔111A,111Bにより形成される一対の噴霧領域を連結した環状の噴霧領域が形成される。
〔第2変形例〕
以上で説明した燃焼バーナ100Aは、燃焼ノズル120の内径を軸線Xの各位置で同一とするものとしたが他の態様であってもよい。例えば、燃焼ノズル120の内径を火炉11に向けて拡大するようにしてもよい。
図12は、燃焼バーナ100Aの第2変形例を示す断面図である。図12に示すように、本変形例の燃焼バーナ100Aは、燃焼ノズル120の内径を火炉11に向けてID1からID2に拡大している。1次空気ノズル130の内径が一定であるため、1次空気FAが流通する流路の断面積は、燃焼ノズル120の内径がID1である領域よりも燃焼ノズル120の内径がID2である領域の方が小さくなる。
また、アトマイザ110の外径が一定であるため、燃焼用空気CAが流通する流路の断面積は、燃焼ノズル120の内径がID1である領域よりも燃焼ノズル120の内径がID2である領域の方が大きくなる。したがって、1次空気ノズル130から火炉11へ供給される1次空気の速度は、燃焼ノズル120から火炉11へ供給される燃焼用空気CAの速度よりも高くなる。
本変形例によれば、1次空気ノズル130から火炉11へ供給される1次空気FAの速度を燃焼ノズル120から火炉11へ供給される燃焼用空気CAの速度よりも高くすることで、水平方向HDに拡散する液体金属に1次空気FAを衝突させ、液体金属が更に水平方向に拡散して第2の壁面11bに衝突することを抑制することができる。
〔第3変形例〕
以上で説明した第2変形例の燃焼バーナ100Aは、燃焼ノズル120の先端位置と、1次空気ノズル130の先端位置と、2次空気ノズル140の先端位置とを同一とするものとしたが、他の態様であってもよい。
例えば、図13に示すように、燃焼ノズル120の先端位置よりも1次空気ノズル130の先端位置を1次空気FAの流通方向の下流側(火炉11側)とし、1次空気ノズル130の先端位置よりも2次空気ノズル140の先端位置を2次空気SAの流通方向の下流側(火炉11側)としてもよい。また、2次空気ノズル140から火炉11へ供給される2次空気SAの速度を燃焼ノズル120から火炉11へ供給される燃焼用空気CAの速度よりも高くするものとする。
本変形例によれば、2次空気ノズル140から火炉11へ供給される2次空気SAの速度を燃焼ノズル120から火炉11へ供給される燃焼用空気CAの速度よりも高くすることで、水平方向に拡散する液体金属に2次空気SAを衝突させ、液体金属が更に水平方向に拡散して第2の壁面11bに衝突することを抑制することができる。
また、2次空気ノズル140の先端位置を、1次空気ノズル130の先端位置よりも2次空気SAおよび1次空気FAの流通方向の下流側に配置することで、1次空気FAとの衝突では水平方向HDへの拡散を抑制できなかった液体金属が更に水平方向HDに拡散することを、1次空気ノズル130よりも下流側から供給される2次空気SAにより効果的に抑制することができる。
〔第4変形例〕
以上で説明した燃焼バーナ100Aは、噴霧孔111から噴霧された後に液体金属の噴霧方向と逆流する方向に再循環する場合に、アトマイザ110の先端面に液体金属が付着することについての対策がなされていなかった。本変形例は、アトマイザ110の先端面に液体金属が付着すること防止するものである。
図14は、燃焼バーナ100Aの第4変形例を示す断面図である。図14に示すように、アトマイザ110の火炉11に面する先端部110Aには、軸線Xに直交する平坦面110Aaが形成されている。また、平坦面110Aaには、噴霧孔111よりも軸線Xに近接した位置に、液体金属を含まない噴霧媒体(例えば、蒸気)を軸線Xに沿って火炉11に供給する複数の供給孔114が形成されている。供給孔114には、噴霧媒体配管113を介して、液体金属を含まない噴霧媒体が供給される。
図14に破線で示す矢印は、噴霧孔111から噴霧された後に液体金属の噴霧方向と逆流する方向に再循環する液体金属の流れを示している。このような再循環する液体金属の流れが発生すると、先端部110Aの平坦面110Aaに液体金属が付着する可能性がある。
本変形例によれば、噴霧孔111から噴霧された後に液体金属の噴霧方向と逆流する方向に再循環する液体金属に、供給孔114から供給される液体金属を含まない噴霧媒体を衝突させることができる。これにより、液体金属の噴霧方向と逆流する方向に再循環する液体金属が平坦面110Aaに付着して堆積することを効果的に防止することができる。
以上説明した実施形態に記載の液体金属燃焼装置(100)は、例えば以下のように把握される。
本実施形態の液体金属燃焼装置は、鉛直方向に沿って設置される複数の壁面(11a,11b,11c,11d)により形成される火炉(11)と、微粒化された液体金属を前記火炉(11)へ噴霧して燃焼させるバーナ(100Aa)と、を備え、前記バーナ(100Aa)は、軸線(X)に沿って延びる円筒状に形成されるとともに前記液体金属を噴霧媒体により微粒化して前記火炉(11)へ噴霧するアトマイザ(110)と、前記軸線(X)に沿って延びる円筒状に形成されるとともに前記アトマイザ(110)の外周に配置され、前記アトマイザ(110)の外側から前記軸線(X)に沿って燃焼用空気を供給する燃焼ノズル(120)と、を有し、前記アトマイザ(110)の前記火炉(11)に面する先端部(110A)には、前記軸線(X)回りの周方向に沿って配置されるとともに前記火炉(11)へ前記液体金属を噴霧する複数の噴霧孔(111)が形成され、前記バーナ(100Aa)は、第1の前記壁面(11a)に設置されるとともに第1の前記壁面(11a)に隣接した位置に対向して配置される第2の前記壁面(11b)および第3の前記壁面(d)のうち、第2の前記壁面(11b)に近接した位置に設置され、複数の前記噴霧孔(111)に含まれる第1の前記噴霧孔(111)および第2の前記噴霧孔(111)は、水平方向において前記軸線(X)を挟むように配置され、第1の前記噴霧孔(111)は、第2の前記噴霧孔(111)よりも第2の前記壁面(11b)に近接した位置に配置され、第1の前記噴霧孔(111)が前記液体金属を噴霧する第1噴霧方向(SD1)と前記軸線(X)とがなす第1噴霧角度(θ1)は、第2の前記噴霧孔(111)が前記液体金属を噴霧する第2噴霧方向(SD2)と前記軸線(X)とがなす第2噴霧角度(θ2)よりも小さくなるように設定されている。
本実施形態の液体金属燃焼装置によれば、微粒化された液体金属を火炉へ噴霧して燃焼させるバーナは、第1の壁面に設置されるとともに第1の壁面に隣接した位置に対向して配置される第2の壁面および第3の壁面のうち、第2の壁面に近接した位置に設置される。そのため、アトマイザから噴霧された液体金属は、第3の壁面よりも第2の壁面に衝突する可能性が高い。
そこで、アトマイザから噴霧された液体金属が第2の壁面に衝突することを抑制するために、第1の噴霧孔が液体金属を噴霧する第1噴霧方向と軸線とがなす第1噴霧角度を、第2の噴霧孔が液体金属を噴霧する第2噴霧方向と軸線とがなす第2噴霧角度よりも小さくなるように設定している。ここで、第1の噴霧孔および第2の噴霧孔は、水平方向において軸線を挟むように配置され、第1の噴霧孔が第2の噴霧孔よりも第2の壁面に近接した位置に配置されている。
そのため、第1噴霧角度を第2噴霧角度と同じ角度にする場合に比べ、第1噴霧角度と第2の壁面とがなす角度が小さくなり、第1の噴霧孔から噴霧された液体金属が第2の壁面に衝突することを抑制することができる。これにより、液体金属を燃焼させる際に、液体金属の酸化物が火炉の壁面に付着して伝熱特性が悪化することを抑制することが可能となる。
以上説明した実施形態に記載の液体金属燃焼装置(100)は、例えば以下のように把握される。
本実施形態の液体金属燃焼装置は、鉛直方向に沿って設置される複数の壁面により形成される火炉と、微粒化された液体金属を前記火炉へ噴霧して燃焼させるバーナと、を備え、前記バーナは、軸線に沿って延びる円筒状に形成されるとともに前記液体金属を噴霧媒体により微粒化して前記火炉へ噴霧するアトマイザと、前記軸線に沿って延びる円筒状に形成されるとともに前記アトマイザの外周に配置され、前記アトマイザの外側から前記軸線に沿って燃焼用空気を供給する燃焼ノズルと、を有し、前記アトマイザの前記火炉に面する先端部には、前記軸線回りの周方向に沿って配置されるとともに前記火炉へ前記液体金属を噴霧する複数の噴霧孔が形成され、前記バーナは、第1の前記壁面と第1の前記壁面に隣接して配置される第2の前記壁面との間に、前記軸線が第2の前記壁面よりも第1の前記壁面に近接するように配置され、複数の前記噴霧孔に含まれる第1の前記噴霧孔および第2の前記噴霧孔は、水平方向において前記軸線を挟むように配置され、第1の前記噴霧孔は、第2の前記噴霧孔よりも第1の前記壁面に近接した位置に配置され、第1の前記噴霧孔が前記液体金属を噴霧する第1噴霧方向と前記軸線とがなす第1噴霧角度は、第2の前記噴霧孔が前記液体金属を噴霧する第2噴霧方向と前記軸線とがなす第2噴霧角度よりも小さくなるように設定されている。
本実施形態の液体金属燃焼装置によれば、微粒化された液体金属を火炉へ噴霧して燃焼させるバーナは、第1の壁面と第1の壁面に隣接して配置される第2の壁面との間に、軸線が第2の壁面よりも第1の壁面に近接するように配置される。そのため、アトマイザから噴霧された液体金属は、第2の壁面よりも第1の壁面に衝突する可能性が高い。
そこで、アトマイザから噴霧された液体金属が第1の壁面に衝突することを抑制するために、第1の噴霧孔が液体金属を噴霧する第1噴霧方向と軸線とがなす第1噴霧角度を、第2の噴霧孔が液体金属を噴霧する第2噴霧方向と軸線とがなす第2噴霧角度よりも小さくなるように設定している。ここで、第1の噴霧孔および第2の噴霧孔は、水平方向において軸線を挟むように配置され、第1の噴霧孔が第2の噴霧孔よりも第1の壁面に近接した位置に配置されている。
そのため、第1噴霧角度を第2噴霧角度と同じ角度にする場合に比べ、第1噴霧角度と第1の壁面とがなす角度が小さくなり、第1の噴霧孔から噴霧された液体金属が第1の壁面に衝突することを抑制することができる。これにより、液体金属を燃焼させる際に、液体金属の酸化物が火炉の壁面に付着して伝熱特性が悪化することを抑制することが可能となる。
本実施形態の液体金属燃焼装置は、鉛直方向に沿って設置される複数の壁面により形成される火炉と、微粒化された液体金属を前記火炉へ噴霧して燃焼させるバーナと、を備え、前記バーナは、軸線に沿って延びる円筒状に形成されるとともに前記液体金属を噴霧媒体により微粒化して前記火炉へ噴霧するアトマイザと、前記軸線に沿って延びる円筒状に形成されるとともに前記アトマイザの外周に配置され、前記アトマイザの外側から前記軸線に沿って燃焼用空気を供給する燃焼ノズルと、を有し、前記アトマイザの前記火炉に面する先端部には、前記火炉へ前記液体金属を噴霧する噴霧孔が形成され、前記噴霧孔は、水平方向において前記軸線を挟むように対向して配置される一対の噴霧領域を形成するように前記液体金属を噴霧する。
本実施形態の液体金属燃焼装置によれば、微粒化された液体金属を火炉へ噴霧して燃焼させるバーナは、第1の壁面に設置されるとともに第1の壁面に隣接した位置に対向して配置される第2の壁面および第3の壁面のうち、第2の壁面に近接した位置に設置される。そのため、アトマイザから噴霧された液体金属は、第3の壁面よりも第2の壁面に衝突する可能性が高い。
そこで、本実施形態の液体金属燃焼装置は、アトマイザから噴霧された液体金属が第2の壁面に衝突することを抑制するために、噴霧孔が、水平方向において軸線を挟むように対向して配置される一対の噴霧領域を形成するように液体金属を噴霧している。
一対の噴霧領域を対向して配置することにより、コアンダ効果により、水平方向において、一方の噴霧領域が他方の噴霧領域に引き付けられる力が発生する。そのため、一対の噴霧領域が水平方向に間隔を空けるように拡散することが抑制される。これにより、第2の壁面に近接する噴霧領域が第2の壁面に衝突することを抑制することができる。これにより、液体金属を燃焼させる際に、液体金属の酸化物が火炉の壁面に付着して伝熱特性が悪化することを抑制することが可能となる。
本実施形態の液体金属燃焼装置において、前記バーナは、前記軸線に沿って延びる円筒状に形成されるとともに前記燃焼ノズルの外周に配置され、前記燃焼ノズルの外側から前記軸線に沿って1次空気を供給する1次空気ノズル(130)を有し、前記1次空気ノズルから前記火炉へ供給される前記1次空気の速度は、前記燃焼ノズルから前記火炉へ供給される前記燃焼用空気の速度よりも高い構成とすることが好ましい。
本構成の液体金属燃焼装置によれば、1次空気ノズルから火炉へ供給される1次空気の速度を燃焼ノズルから火炉へ供給される燃焼用空気の速度よりも高くすることで、水平方向に拡散する液体金属に1次空気を衝突させ、液体金属が更に水平方向に拡散して第2の壁面に衝突することを抑制することができる。
本実施形態の液体金属燃焼装置において、前記バーナは、前記軸線に沿って延びる円筒状に形成されるとともに前記1次空気ノズルの外周に配置され、前記1次空気ノズルの外側から前記軸線に沿って2次空気を供給する2次空気ノズル(140)を有し、前記2次空気ノズルから前記火炉へ供給される前記2次空気の速度は、前記燃焼ノズルから前記火炉へ供給される前記燃焼用空気の速度よりも高く、前記2次空気ノズルの先端位置は、前記1次空気ノズルの先端位置よりも前記2次空気および前記1次空気の流通方向の下流側に配置されている構成とすることが好ましい。
本構成の液体金属燃焼装置によれば、2次空気ノズルから火炉へ供給される2次空気の速度を燃焼ノズルから火炉へ供給される燃焼用空気の速度よりも高くすることで、水平方向に拡散する液体金属に2次空気を衝突させ、液体金属が更に水平方向に拡散して第2の壁面に衝突することを抑制することができる。
また、2次空気ノズルの先端位置を、1次空気ノズルの先端位置よりも2次空気および1次空気の流通方向の下流側に配置することで、1次空気との衝突では水平方向への拡散を抑制できなかった液体金属が更に水平方向に拡散することを、1次空気ノズルよりも下流側から供給される2次空気により効果的に抑制することができる。
本実施形態の液体金属燃焼装置において、前記アトマイザの前記火炉に面する前記先端部には、前記軸線に直交する平坦面(110Aa)が形成されており、前記平坦面には、前記噴霧孔よりも前記軸線に近接した位置に、前記液体金属を含まない噴霧媒体を前記軸線に沿って前記火炉に供給する供給孔が形成されている構成とするのが好ましい。
本構成の液体金属燃焼装置によれば、噴霧孔から噴霧された後に液体金属の噴霧方向と逆流する方向に再循環する液体金属に、供給孔から供給される液体金属を含まない噴霧媒体を衝突させることができる。これにより、液体金属の噴霧方向と逆流する方向に再循環する液体金属が平坦面に付着して堆積することを効果的に防止することができる。
10 ボイラ(液体金属燃焼装置)
11 火炉
11a,11b,11c,11d 壁面
12 燃焼装置
13 煙道
100A,100B,100C,100D,100E 燃焼バーナ
110 アトマイザ
110A 先端部
110Aa 平坦面
111,111A,111B,111C 噴霧孔
112 旋回羽根
113 噴霧媒体配管
114 供給孔
120 燃焼ノズル
130 1次空気ノズル
140 2次空気ノズル
CA 燃焼用空気
FA 1次空気
HD 水平方向
SA 2次空気
SD1 第1噴霧方向
SD2 第2噴霧方向
X 軸線
θ1 第1噴霧角度
θ2 第2噴霧角度

Claims (6)

  1. 鉛直方向に沿って設置される複数の壁面により形成される火炉と、
    微粒化された液体金属を前記火炉へ噴霧して燃焼させるバーナと、を備え、
    前記バーナは、
    軸線に沿って延びる円筒状に形成されるとともに前記液体金属を噴霧媒体により微粒化して前記火炉へ噴霧するアトマイザと、
    前記軸線に沿って延びる円筒状に形成されるとともに前記アトマイザの外周に配置され、前記アトマイザの外側から前記軸線に沿って燃焼用空気を供給する燃焼ノズルと、を有し、
    前記アトマイザの前記火炉に面する先端部には、前記軸線回りの周方向に沿って配置されるとともに前記火炉へ前記液体金属を噴霧する複数の噴霧孔が形成され、
    前記バーナは、第1の前記壁面に設置されるとともに第1の前記壁面に隣接した位置に対向して配置される第2の前記壁面および第3の前記壁面のうち、第2の前記壁面に近接した位置に設置され、
    複数の前記噴霧孔に含まれる第1の前記噴霧孔および第2の前記噴霧孔は、水平方向において前記軸線を挟むように配置され、
    第1の前記噴霧孔は、第2の前記噴霧孔よりも第2の前記壁面に近接した位置に配置され、
    第1の前記噴霧孔が前記液体金属を噴霧する第1噴霧方向と前記軸線とがなす第1噴霧角度は、第2の前記噴霧孔が前記液体金属を噴霧する第2噴霧方向と前記軸線とがなす第2噴霧角度よりも小さくなるように設定されている液体金属燃焼装置。
  2. 鉛直方向に沿って設置される複数の壁面により形成される火炉と、
    微粒化された液体金属を前記火炉へ噴霧して燃焼させるバーナと、を備え、
    前記バーナは、
    軸線に沿って延びる円筒状に形成されるとともに前記液体金属を噴霧媒体により微粒化して前記火炉へ噴霧するアトマイザと、
    前記軸線に沿って延びる円筒状に形成されるとともに前記アトマイザの外周に配置され、前記アトマイザの外側から前記軸線に沿って燃焼用空気を供給する燃焼ノズルと、を有し、
    前記アトマイザの前記火炉に面する先端部には、前記軸線回りの周方向に沿って配置されるとともに前記火炉へ前記液体金属を噴霧する複数の噴霧孔が形成され、
    前記バーナは、第1の前記壁面と第1の前記壁面に隣接して配置される第2の前記壁面との間に、前記軸線が第2の前記壁面よりも第1の前記壁面に近接するように配置され、
    複数の前記噴霧孔に含まれる第1の前記噴霧孔および第2の前記噴霧孔は、水平方向において前記軸線を挟むように配置され、
    第1の前記噴霧孔は、第2の前記噴霧孔よりも第1の前記壁面に近接した位置に配置され、
    第1の前記噴霧孔が前記液体金属を噴霧する第1噴霧方向と前記軸線とがなす第1噴霧角度は、第2の前記噴霧孔が前記液体金属を噴霧する第2噴霧方向と前記軸線とがなす第2噴霧角度よりも小さくなるように設定されている液体金属燃焼装置。
  3. 鉛直方向に沿って設置される複数の壁面により形成される火炉と、
    微粒化された液体金属を前記火炉へ噴霧して燃焼させるバーナと、を備え、
    前記バーナは、
    軸線に沿って延びる円筒状に形成されるとともに前記液体金属を噴霧媒体により微粒化して前記火炉へ噴霧するアトマイザと、
    前記軸線に沿って延びる円筒状に形成されるとともに前記アトマイザの外周に配置され、前記アトマイザの外側から前記軸線に沿って燃焼用空気を供給する燃焼ノズルと、を有し、
    前記アトマイザの前記火炉に面する先端部には、前記火炉へ前記液体金属を噴霧する噴霧孔が形成され、
    前記噴霧孔は、水平方向において前記軸線を挟むように対向して配置される一対の噴霧領域を形成するように前記液体金属を噴霧する液体金属燃焼装置。
  4. 前記バーナは、前記軸線に沿って延びる円筒状に形成されるとともに前記燃焼ノズルの外周に配置され、前記燃焼ノズルの外側から前記軸線に沿って1次空気を供給する1次空気ノズルを有し、
    前記1次空気ノズルから前記火炉へ供給される前記1次空気の速度は、前記燃焼ノズルから前記火炉へ供給される前記燃焼用空気の速度よりも高い請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液体金属燃焼装置。
  5. 前記バーナは、前記軸線に沿って延びる円筒状に形成されるとともに前記1次空気ノズルの外周に配置され、前記1次空気ノズルの外側から前記軸線に沿って2次空気を供給する2次空気ノズルを有し、
    前記2次空気ノズルから前記火炉へ供給される前記2次空気の速度は、前記燃焼ノズルから前記火炉へ供給される前記燃焼用空気の速度よりも高く、
    前記2次空気ノズルの先端位置は、前記1次空気ノズルの先端位置よりも前記2次空気および前記1次空気の流通方向の下流側に配置されている請求項4に記載の液体金属燃焼装置。
  6. 前記アトマイザの前記火炉に面する前記先端部には、前記軸線に直交する平坦面が形成されており、
    前記平坦面には、前記噴霧孔よりも前記軸線に近接した位置に、前記液体金属を含まない噴霧媒体を前記軸線に沿って前記火炉に供給する供給孔が形成されている請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液体金属燃焼装置。
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