JP2022133832A - 作業車両の周辺監視装置および作業車両 - Google Patents

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Atsushi Hinami
翔尉 松岡
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Abstract

【課題】より適切な警報が可能な周辺監視装置を提供する。【解決手段】作業車両の周辺監視装置100において、人検知手段110は、作業車両の周辺に存在する人を検知する。危険度決定手段120は、作業車両の将来予測軌跡を算出し、作業車両の将来予測軌跡と検知された人との関係にもとづいて危険度S3を決定する。警報手段は、危険度S3に対応する態様で警報を行う。【選択図】図2

Description

本発明は、作業車両の周辺監視装置に関する。
フォークリフトなどの作業車両は一般車両に比べて低速であり、前進、後退の切替が頻繁に発生し、また急に曲がるなど、挙動が一般車両と大きく異なっている。そのため、一般車両の安全技術をそのまま作業車両に転用することは難しい。
作業車両の事故を防止するための技術が提案されている。特許文献1には、作業車両の周辺を通行しうる人(作業者)や物品にRFIDタグを装着し、RFIDタグにもとづいて、接触を防止する技術が開示される。
特開2009-1388号公報
従来技術では、RFIDタグを装着した人・物品のみが検出対象となるため、RFIDタグが装着されない人との接触を防ぐことができない。
また、検知した人や物品までの距離と車速の関係のみにもとづいて、警報を発しているため、単に通路を歩いているだけの接触のリスクが低い人も、警告対象となってしまう。危険でない状況で警報を出し続けると、信憑性が低下するため、作業車両のオペレータはそのような状況に慣れてしまい、警報の意義が薄れてしまう。
本発明は係る課題に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、より適切な警報が可能な周辺監視装置の提供にある。
本開示のある態様は、作業車両の周辺監視装置に関する。周辺監視装置は、作業車両の周辺に存在する人を検知する人検知手段と、作業車両の将来予測軌跡を算出し、作業車両の将来予測軌跡と検知された人との関係にもとづいて危険度を決定する危険度決定手段と、危険度に対応する態様で警報を行う警報手段と、を備える。
この態様によれば、将来予測軌跡を算出することにより、人との接触の可能性をより正確に推定し、接触の可能性の指標である危険度をより正確に推定でき、適切な警報が可能となる。
危険度決定手段は、検知された人の将来予測軌跡を算出し、作業車両の将来予測軌跡と検知された人の将来予測軌跡にもとづいて、危険度を決定してもよい。人の動きも予測することで、より高い精度で危険度を評価でき、適切な警報が可能となる。
危険度決定手段は、検知された人との接触までの時間および距離の少なくとも一方にもとづいて危険度を決定してもよい。接触までの時間を算出することで、人が十分に逃げることができるような状況での警報を減らすことができる。また距離にもとづいて危険度を算出することで、作業車両が停止しているが、人と作業車両の距離が近いような場合に、適切な警報を与えることができる。
危険度決定手段は、作業車両の将来予測軌跡と検知された人との距離にもとづいて危険度を決定してもよい。作業車両の予測通過範囲外に人が存在する場合であっても、舵角が変化することによって接触する可能性があり、その可能性は、作業車両の将来予測軌跡距離が短いほど高くなる。この態様によれば、このような潜在的な危険性を組み込むことが可能となる。
死角領域が予め定義されてもよい。危険度決定手段は、検知された人と死角領域の位置関係にもとづいて危険度を決定してもよい。作業車両には、それ特有の死角が存在する。このような死角に存在する人は、オペレータによる発見が遅れることとなる。死角領域に含まれるか否かを判断因子に含めることで、より精度の高い危険度の評価が可能となる。
危険度決定手段は、荷役状況にもとづいて危険度を決定してもよい。荷役の状況は、転倒や制動距離に影響を及ぼす。そこで荷役の状況を判断因子に含めることで、より精度の高い危険度の評価が可能となる。
危険度決定手段は、検知された人の位置する高さにもとづいて、危険度を決定してもよい。人が、作業車両と異なるレベルに存在する場合、危険度は低いと言えるから、高さを判断因子に含めることで、より精度の高い危険度の評価が可能となる。
警報手段は、危険度にもとづいて、制動に介入してもよい。危険度が高い状況では、制動をアシストすることにより、安全性を高めることができる。
なお、以上の構成要素を任意に組み合わせたもの、構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、適切な警報を与えることが可能となる。
作業車両の一態様であるフォークリフトの外観図を示す斜視図である。 周辺監視装置のブロック図である。 将来予測軌跡を説明する図である。 衝突予測時間にもとづく危険度の決定を説明する図である。 図5(a)、(b)は、衝突予測時間にもとづくより高度な危険度の決定を説明する図である。 将来予測軌跡との距離にもとづく危険度を説明する図である。 死角危険度を説明する図である。
以下、好適な実施の形態について図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1は、作業車両の一態様であるフォークリフトの外観図を示す斜視図である。フォークリフト600は、車体(シャーシ)602、フォーク604L,604R、可動部(昇降体あるいはリフト)606、マスト608、車輪610、612を備える。マスト608は車体602の前方に設けられる。可動部606は、油圧アクチュエータ(図1に不図示)などの動力源によって駆動され、マスト608に沿って昇降する。可動部606には、荷物を支持するためのフォーク604L,604Rが取り付けられている。フォークリフト600は、2本のフォーク604L,604Rが図示しないパレットの穴(フォークポケット)に挿入された状態で、パレットを搬送する。フォークリフトの機種によっては、可動部606を左右方向にスライド可能なものも存在する。
フォークリフト600は、周囲の人との接触を防止するための周辺監視装置を備える。図2は、周辺監視装置100のブロック図である。周辺監視装置100は、人検知手段110、危険度決定手段120、警報手段130を備える。
人検知手段110は、フォークリフト600の周辺に存在する人を検知する。たとえば人検知手段110は、センサ112と演算処理装置114を備える。本実施形態では、図1に示すように、センサ112は車体の後方を撮影するように取り付けられている。これは、フォークリフト600は後退するシーンが多く、オペレータ(運転者)から後方は見にくいため、前方よりも後方の方が危険度が高いことによる。
たとえばセンサ112はステレオカメラであり、被写体の位置を検出可能となっている。センサ112は、LiDAR(Light Detection and Ranging)であってもよいし、単眼カメラと測距センサの組み合わせであってもよい。演算処理装置114は、センサ112の画像を解析して、人を検出し、その位置情報S1を出力する。
危険度決定手段120には、人検知手段110からの人の位置情報S1に加えて、フォークリフト600の情報(以下、車両情報という)S2が入力されている。車両情報S2は、(i)車速や舵角などの走行に関する情報、(ii)荷物の重量やフォークの高さなど、荷役に関する情報、(iii)車幅や全長、車重など、車両の構造に関する情報などを含みうる。
危険度決定手段120は、人の位置情報S1と車両情報S2とにもとづいて、危険度S3を決定する。危険度S3は、車体と人との接触の可能性と相関をもつ指標である。危険度決定手段120は、演算処理装置114と同じハードウェア、たとえばマイコンやCPU(Central Processing Unit)に実装してもよい、別々のハードウェアに実装してもよい。
警報手段130は、危険度決定手段120が算出した危険度S3に対応する態様で警報を行う。警報手段130は特に限定されないが、オペレータの視覚に訴える視覚警報手段132を含んでもよい。視覚警報手段132は、ディスプレイ装置(モニター)や警告灯などが例示され、色、明るさ、点滅、表示する図形の種類などによって、危険度S3に応じた警報が可能となる。たとえば、安全な場合は青、衝突の可能性が低い場合には、黄色、衝突の可能性が高い場合には、赤を表示してもよい。
警報手段130は、オペレータの聴覚に訴える聴覚警報手段134を含んでもよい。聴覚警報手段134は、単純なブザーや、より高度な音声案内が可能な音声再生手段を含んでもよい。この場合、音の種類や音量、音声案内によって、危険度S3に応じた警報が可能となる。
警報手段130は、振動のようにオペレータの物理的な感覚(触覚など)に訴える物理警報手段136を含んでもよい。たとえばハンドルやレバー、シートを、運転に支障がない程度で振動させることにより、オペレータに報知してもよい。振動の周期や振幅によって、危険度S3をオペレータに知らせることができる。
警報手段130は、制動補助手段138を含んでもよい。制動補助手段138は、車体の安定度を損なわない範囲において、危険度S3に応じて、車体の制動(ブレーキ)動作に介入する。本明細書において制動補助は、警報の一態様として扱っている。
警報手段130は、ここで例示した手段132,134,136,138のひとつであってもよいし、任意の組み合わせを含んでもよく、あるいはそれ以外のものを含んでもよい。
たとえば危険度S3が低いときには、手段132,134,136のいずれかによって警報し、危険度S3が最高になると、制動補助手段138が作動してもよい。
続いて危険度決定手段120における危険度の決定について説明する。
危険度決定手段120は、車両情報S2にもとづいてフォークリフト600の将来予測軌跡を算出する。そして、フォークリフト600の将来予測軌跡と、人の位置情報S1が示す人の位置の関係にもとづいて危険度を算出する。
図3は、将来予測軌跡を説明する図である。図3には、フォークリフト600の車体602を上から見た平面図が示される。将来予測軌跡900は、車体602の基準点603が通過すると予測される軌跡であり、現在の舵角、シフトレバー位置などの動的な情報と、車体602の寸法などの設計値にもとづいて計算することができる。ここでは基準点603は、車体602の後縁602bの中心であるとする。また、車体通過予測範囲902は、車体602の外形が将来通過しうる範囲であり、ハッチングを付している。車体通過予測範囲902は、将来予測軌跡900を基準として車体602の後縁602bでは幅Wを持ち、後縁602bから離れるに従って幅Wが徐々に広くなる範囲であってもよい。
具体的には、車体通過予測範囲902は、現在の車両状態において、動的安定性を考慮して転倒の危険なく操作し得るステアリング角度範囲およびステアリング操作速度範囲でステアリング操作された場合に車体が通過する可能性のある範囲に設定される。ここで、ステアリング角度範囲およびステアリング操作速度範囲は、タイヤ角とタイヤ角速度で捉えてもよいし、ステアリング操作部(ハンドル)の操作角度や操作角速度で捉えてもよい。本実施形態においては、タイヤ角およびタイヤ角速度として数値を例示している。
現在の車両状態とは、たとえば現在の車速、荷物の荷重、揚高(さらには車体重心、位置)である。たとえば、現在の車速が5km/hで無負荷(荷物を持っていない)の場合であれば、動的安定性を考慮して、操作し得るステアリング角度(タイヤ角)範囲は±10度、ステアリング操作速度範囲(タイヤ角速度)は±10°/sであるとして、車体通過予測範囲902が決定される。また、車速が3km/hで1000kgの荷物を持っており、揚高が3mの場合であれば、動的安定性を考慮して、操作し得るステアリング角度範囲は±2度、ステアリング操作速度範囲は±5°/sであるとして、車体通過予測範囲902が決定される。なお、現在の車両状態において操作し得るステアリング角度範囲およびステアリング操作速度範囲の決定に関しては、特開2017-81662号公報に記載の考え方を採用することも可能である。なお、上述した車体通過予測範囲902に加えて、当該車体通過予測範囲902の側端部を走行中の車両が外側に転倒した場合に侵入する領域を車体転倒予測領域として、車体転倒予測領域に人が検知された場合にも危険度を演算して警報を行うようにしてもよい。
危険度決定手段120は、いくつかの項目・要因ごとの危険度を数値化し、それらを統合することにより、最終的な危険度S3を決定することができる。以下、項目について説明する。
(1) 衝突予測時間にもとづく危険度R1
図4は、衝突予測時間にもとづく危険度R1の決定を説明する図である。危険度決定手段120は、将来予測軌跡900にもとづいて、人910と衝突するまでの予測時間を計算し、予測時間が短いほど、衝突予測時間にもとづく危険度R1を高くする。
最も簡易には、人910が静止しているという前提のもと、車体602の後縁602bが、人910と接触するまでの時間を計算すればよい。衝突時間の計算手法は特に限定されない。
たとえば、人910が、車体通過予測範囲902に含まれている場合には、人910から将来予測軌跡900に対して垂線を下ろして交点912を定め、基準点603から交点912までの将来予測軌跡900に沿う長さと、車速から、衝突時間を計算してもよい。車体602が停止している場合には、車速はゼロであるから、衝突予測時間にもとづく危険度R1は低く評価される。また人910が車体通過予測範囲902に含まれていない場合には、衝突予測時間にもとづく危険度R1は低く評価される。
あるいは、人910が、車体通過予測範囲902に含まれている場合において、各時刻において、車体602の後縁602bが存在しうる直線602b’(図4には、0.5秒、1秒、1.5秒…における直線が示される)を計算し、この直線602b’と人910が接触するまでの予測時間を計算し、危険度R1を評価してもよい。
この危険度R1は、車体602と人910との単純な直線にもとづくものではないため、衝突する危険性が低い人910が、警報の対象となるのを防止できる。
図5(a)、(b)は、衝突予測時間にもとづくより高度な危険度R1aの決定を説明する図である。危険度決定手段120は、人910の動きを予測し、人910の将来予測軌跡914を算出する。そして、車体602の将来予測軌跡900あるいは車体通過予測範囲902と、人910の将来予測軌跡914の両方を考慮して、衝突時間を予測し、危険度R1aを評価する。
図5(a)に示すように、人910の将来予測軌跡914aが、車体602の方向を向いている場合、衝突予測時間は短くなるため、より危険度R1aは高くなる。また人910の将来予測軌跡914bが、車体通過予測範囲902から外に出る方向を向いている場合、衝突の可能性は低くなるため、危険度R1aは低くなる。
また図4の危険度R1では、車体通過予測範囲902より外側の人910に対する危険度は低く評価される。一方で、高度な危険度R1aでは、図5(b)に示すように、人910が車体通過予測範囲902の外側に存在する場合であっても、将来予測軌跡914cが車体通過予測範囲902に向かう場合には、衝突の可能性を検出することができる。
(2)衝突予測距離にもとづく危険度R2
危険度決定手段120は、衝突予測距離にもとづいて、危険度R2を算出する。衝突予測距離は、図4における基準点603と交点912の間の、将来予測軌跡900に沿った距離と把握できる。
あるいは、人910を通過し、かつ、各時刻における直線602b’と直交する軌跡900’を計算し、現在の車両後縁602bから人910までの、軌跡900’に沿った長さを計算してもよい。
衝突予測距離にもとづく危険度R2の算出において、人910が、フォークリフト600が侵入し得ないエリアに位置するかどうかを考慮してもよい。たとえば画像処理によって、人910がガードレールで囲われた歩道や、フォークリフト600の走行エリアと段差で区切られた歩道に存在すると判定した場合には、衝突予測距離にもとづく危険度R2を低くするように補正してもよい。
(3)将来予測軌跡との距離にもとづく危険度R3
図6は、将来予測軌跡との距離にもとづく危険度R3を説明する図である。上述の衝突予測距離にもとづく危険度R2では、人910が車体通過予測範囲902の外側に位置するときの衝突のリスクを考慮できない。そこで危険度決定手段120は、将来予測軌跡900と、人910との距離dにもとづいて、危険度R3を決定する。距離dは、人910から将来予測軌跡900に下ろした垂線の長さである。
人910車体通過予測範囲902より外側に位置する場合であっても、距離dが短いほど、衝突の可能性は高くなるため、危険度R3は大きくなる。この危険度R3によって、将来のフォークリフト600の舵角の変化などを要因とする衝突のリスクを評価できる。
(4)死角危険度R4
図7は、死角危険度R4を説明する図である。フォークリフトには、それ特有のオペレータから見えにくい範囲(死角)が存在する。たとえば、ヘッドガード、マスト、荷物によって遮られる範囲や、オペレータの真後ろなどが死角として例示される。これらの死角領域920を予めゾーン分けした死角マップが定義されている。危険度決定手段120は、死角マップを参照して、人910がどの領域920に存在するかによって、危険度R4を算出する。
人910が死角領域920に存在する場合、オペレータによる発見が遅れることとなるから、人910が死角領域920外に存在する場合に比べて、衝突のリスクは高くなると言える。そこで人910が死角領域920に含まれるか否かを判断因子に含めることで、より精度の高い危険度の評価が可能となる。
(5)転倒危険度R5
危険度決定手段120は、荷重や揚高、進行方向(タイヤ角やシフトレバーの状態)などにもとづいて、車体602の動的な安定度(不安定度)を算出し、安定度にもとづいた危険度R5を算出する。危険度決定手段120は、既知である車重、重心位置などの車体情報と、荷役状況や車速、前後左右の加速度の現在値から、転倒の危険性を算出することができる。
さらに転倒危険度R5においてモーメント計算によって転倒しやすい方向を推定し、人が存在する位置と、転倒方向の関係にもとづいて、転倒危険度R5を決定することができる。
(6)制動距離危険度R6
必要制動距離が短い場合には、ブレーキによって衝突を回避できる可能性が高く、必要制動距離が長い場合には、ブレーキによる衝突回避が難しくなる。
ここでフォークリフトは、荷崩れや転倒が起きないように、ブレーキの程度を自動制御する機能を備えてもよい。具体的には、荷物が重い場合や荷物の高さが高い場合に、急ブレーキをかけると、転倒の可能性が高くなる。したがって、転倒の可能性が高い場合には、ブレーキを弱める制御を組み込んでもよい。この場合、荷重や荷物の高さ(揚高)、進行方向に応じて、制動距離が変化することとなる。そこで、荷重、揚高、進行方向などにもとづいて必要制動距離を算出し、必要制動距離に応じた制動距離危険度R6を決定する。
(7)警告対象の高さ危険度R7
危険度決定手段120は、警告対象である人の位置する高さと自車の位置する高さの高低差にもとづいた危険度R7を算出する。たとえば、人が存在するプラットフォームが、フォークリフト600が走行するトラックヤードよりも1.5m高い場合、衝突の可能性は低いといえる。そこで危険度決定手段120は、自車の位置する高さと人の位置する高さが同じ場合には、危険度R7を高く、高低差がある程度大きい場合には、危険度R8を低くすることができる。
以上が危険度決定手段120によって算出される危険度の例である。危険度決定手段120は、少なくとも、将来予測軌跡900を利用した危険度R1~R3のうちのひとつ、あるいは複数を算出し、警報手段130の動作に反映させる。
危険度決定手段120は、危険度R1~R3のうちの少なくともひとつに加えて、危険度R4~R7の少なくともひとつを算出し、それらを警報手段130の動作に反映させてもよい。
危険度決定手段120は、すべての危険度R1~R7を算出し、それらを統合して、総合危険度を算出し、総合危険度にもとづいて、警報手段130を制御してもよい。
一例として、たとえば危険度決定手段120は、危険度R1~R7を重み付けして加算して統合危険度を算出してもよい。
一例として、危険度R1~R3は並列的な関係にあるから、それらについては、重み付け加算を行い、加算値に対して、他の危険度R4~R7を乗算して、総合危険度を算出してもよい。
危険度R1~R7と総合危険度の関係を規定する、複雑な関数あるいはニューラルネットワークを定義しておき、この関数・ニューラルネットワークに危険度R1~R7を入力することにより、総合危険度を算出してもよい。
以上が周辺監視装置100の構成である。この周辺監視装置100によれば、将来予測軌跡を算出することにより、人との接触の可能性をより正確に推定し、接触の可能性をより正確に推定でき、適切な警報が可能となる。
また危険度に応じた段階的な警告によって、オペレータの警告慣れを防ぐことができるという効果が期待できる。
上述の危険度R1~R7に個別の利点を説明する。
(1) 衝突予測時間にもとづく危険度R1
危険度R1を算出することにより、衝突までの予測時間が長く、回避が十分に可能な状況における警報を減らし、あるいは警報の程度を軽くすることで、オペレータの警告慣れを防ぐことができる。
(2)衝突予測距離にもとづく危険度R2
危険度R1のみでは、車両が停止しているときに、衝突のリスクを正しく評価できない場合がある。たとえば、車両が停止していても、車両の真後ろに人が位置する場合には、車両が動き出した直後に、衝突することとなり、回避は難しい。そこで危険度R2を算出することにより、停止状態の車両が動き出した直後の衝突のリスクを評価することができる。
(3)将来予測軌跡との距離にもとづく危険度R3
危険度R3を算出することにより、現在の車両状態では衝突の可能性は低いが、将来の舵角の変更にともなう衝突の可能性の変化を考慮することが可能となる。
(4)死角危険度R4
死角は潜在的な危険因子となる。危険度R4を算出することで警告漏れを防ぐことができる。オペレータが見落としやすい位置の人に対する危険度を高くすることで、距離や時間に余裕があるうちから、警告することが可能となる。
(5)転倒危険度R5
車体の動的な安定度を考慮した転倒危険度R5を算出することで、算出しない場合比べて、同じ状況での危険性をより正確に評価できる。
(6)制動距離危険度R6
制動距離危険度R6を算出することで、回避に与えられる距離的、時間的な猶予を考慮した警告が可能となる。
(7)警告対象の高さ危険度R7
高さ危険度R7を算出することで、衝突の可能性が著しく低い場合の警告をなくし、あるいは警報の程度を軽くすることで、オペレータの警告慣れを防ぐことができる。
以上、本発明を実施例にもとづいて説明した。本発明は上記実施形態に限定されず、種々の設計変更が可能であり、様々な変形例が可能であること、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは、当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例を説明する。
(変形例1)
実施形態では、人検知手段110によって後方を監視し、後退時の警告を行うものとしたが、それに代えて、あるいはそれに加えて、人検知手段110によって車体の前方を監視し、前進時の警告を行ってもよい。
(変形例2)
実施形態では作業車両としてフォークリフトを例に説明したが、本発明の適用はその限りでなく、ハンドリフト(ハンドパレット)、フォークローダー(フォーク付きのホイルローダー)などに適用することができる。
100…周辺監視装置、110…人検知手段、112…センサ、114…演算処理装置、120…危険度決定手段、130…警報手段、132…視覚警報手段、134…聴覚警報手段、136…物理警報手段、138…制動補助手段、600…フォークリフト、602…車体、900…将来予測軌跡、902…車体通過予測範囲、910…人、912…交点、914…将来予測軌跡、920…死角領域。

Claims (9)

  1. 作業車両の周辺監視装置であって、
    前記作業車両の周辺に存在する人を検知する人検知手段と、
    前記作業車両の将来予測軌跡を算出し、前記作業車両の将来予測軌跡と前記検知された人との関係にもとづいて危険度を決定する危険度決定手段と、
    前記危険度に対応する態様で警報を行う警報手段と、
    を備えることを特徴とする周辺監視装置。
  2. 前記危険度決定手段は、前記検知された人の将来予測軌跡を算出し、前記作業車両の将来予測軌跡と前記検知された人の将来予測軌跡にもとづいて、危険度を決定することを特徴とする請求項1に記載の周辺監視装置。
  3. 前記危険度決定手段は、前記検知された人との接触までの時間および距離の少なくとも一方にもとづいて前記危険度を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の周辺監視装置。
  4. 前記危険度決定手段は、前記作業車両の将来予測軌跡と前記検知された人との距離にもとづいて前記危険度を決定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の周辺監視装置。
  5. 死角領域が予め定義されており、前記危険度決定手段は、前記検知された人と前記死角領域の位置関係にもとづいて前記危険度を決定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の周辺監視装置。
  6. 前記危険度決定手段は、荷役状況にもとづいて前記危険度を決定することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の周辺監視装置。
  7. 前記危険度決定手段は、前記検知された人の位置する高さにもとづいて、前記危険度を決定することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の周辺監視装置。
  8. 前記警報手段は、前記危険度にもとづいて、制動に介入することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の周辺監視装置。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の周辺監視装置を備えることを特徴とする作業車両。
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