JP2022131836A - 軟化木材及びその製造方法 - Google Patents

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哲哉 津田
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Abstract

【課題】軟化木材の新規な製造方法を提供すること。【解決手段】木材にイオン液体を含浸させる含浸工程と、前記イオン液体を含浸させた木材を加熱する加熱工程を経て軟化木材を取得する取得工程と、を含む、軟化木材の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、軟化木材及びその製造方法等に関する。
森林資源から得られる木材は大気中のCO2を炭素固定できる低エネルギー生産型サスティナブル資源として注目され、建築用や土木用の他、紙等の原料として幅広く使用されている。しかし、人口の減少に伴い、これらの需要は減少することが見込まれているうえ、日本の森林蓄積量が増加しているため、木材の新たな機能や用途の開発による需要の拡大が求められている。
近年、木材を薬品処理により軟化させる技術が各種報告されている。例えば、非特許文献1では、極めて軽質の木材を水酸化ナトリウム溶液中で高温で処理した後、凍結乾燥させることにより、木材組織を破壊してスポンジ状とした木材が報告されている。
しかしながら、従来の軟化木材の製造方法は、木材として比較的軽質のものを使用したり、また軟化処理が著しく組織破壊できる程度に厳しい条件下(強酸、強アルカリ等の危険試薬を高温で使用する等)で行われるので、簡便性、汎用性に乏しかった。
ACS Nano 2018, 12, 10365-10373
本発明は、軟化木材の新規な製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は上記課題に鑑みて鋭意研究を進めた結果、木材にイオン液体を含浸させる含浸工程と、前記イオン液体を含浸させた木材を加熱する加熱工程を経て軟化木材を取得する取得工程と、を含む、軟化木材の製造方法、であれば、上記課題を解決できることを見出した。本発明者は、この知見に基づいてさらに研究を進めた結果、本発明を完成させた。即ち、本発明は、下記の態様を包含する。
項1. 木材にイオン液体を含浸させる含浸工程と、
前記イオン液体を含浸させた木材を加熱する加熱工程を経て軟化木材を取得する取得工程と、
を含む、軟化木材の製造方法。
項2. 加熱工程後に、得られた木材を湿雰囲気下で養生して木材を軟化させる養生工程を含む、項1に記載の製造方法。
項3. 湿雰囲気が湿度40%以上の雰囲気である、項2に記載の製造方法。
項4. 加熱工程又は取得工程後に、木材又は軟化木材に液体を含浸させる液体含浸工程を含む、項1~3のいずれかに記載の製造方法。
項5. 加熱工程における加熱温度が40℃以上である、項1~4のいずれかに記載の製造方法。
項6. 加熱工程における加熱温度が80℃以上である、項1~5のいずれかに記載の製造方法。
項7. イオン液体が1-ブチル-3-メチルイミダゾリウム酢酸塩である、項1~6のいずれかに記載の製造方法。
項8. 木材の晩材率が5%以上である、項1~7のいずれかに記載の製造方法。
項9. 製造される軟化木材の細胞壁膨潤率が12%以上である、項1~8のいずれかに記載の製造方法。
項10. 項1~9のいずれかに記載の製造方法で得られる、軟化木材。
項11. 細胞壁膨潤率が12%以上である、軟化木材。
項12. 復元性を有する、項11に記載の軟化木材。
項13. 0.5MPaの圧縮力を加えた際の圧縮率が、対照木材に0.5MPaの圧縮力を加えた際の圧縮率の2倍以上である、項11又は12に記載の軟化木材。
項14. 20%圧縮した際の復元率が80%以上である、項11~13のいずれかに記載の軟化木材。
項15. 圧縮率20%時点での圧縮力が圧縮率10%時点の圧縮力の1.3倍以下である、項11~14のいずれかに記載の軟化木材。
項16. 晩材部を有する、項11~15のいずれかに記載の軟化木材。
本発明によれば、軟化木材の新規な製造方法を提供することができる。
実施例1で測定された、圧縮率と圧縮応力の関係のグラフである。 実施例2の測定部位の電子顕微鏡写真画像の一例を示す。画像中の直線部分が測定長である。この例では、細胞11個分の測定長である。写真下方に、測定値を示す。 実施例3において、[BuMeIm]OAcを含浸させ、異なる温度で加熱処理した試験片の圧縮率と圧縮応力の関係を示す図である。 実施例4において、[BuMeIm]OAcを含浸させた試験片を加熱処理した後、純水に置換した試験片の圧縮率と圧縮応力の関係を示す図である。「水洗後純水注入」は気乾状態の試験片に再度純水を含浸させた試験片の結果を示す。
本明細書中において、「含有」及び「含む」なる表現については、「含有」、「含む」、「実質的にからなる」及び「のみからなる」という概念を含む。
1.軟化木材の製造方法
本発明は、その一態様において、木材にイオン液体を含浸させる含浸工程と、前記イオン液体を含浸させた木材を加熱する加熱工程を経て軟化木材を取得する取得工程と、を含む、軟化木材の製造方法(本明細書において、「本発明の製造方法」と示すこともある。)以下に、これについて説明する。
1-1.含侵工程
含侵工程の対象である木材としては、伐採された樹木を原料とする材料である限り特に限定されず、原料となる木本の種類や製材の有無(及びその程度)を問わず多様な木材を採用できる。木材は、1種の木本を原料とするものでもよいし、2種以上の木本を組み合わせて原料とするものでもよい。
木本としては、木材の材料となり得る限り特に限定されず、例えば、針葉樹材、広葉樹材等が挙げられ、より具体的には、例えば、スギ、エゾマツ、カラマツ、クロマツ、トドマツ、ヒメコマツ、イチイ、ネズコ、ハリモミ、イラモミ、イヌマキ、モミ、サワラ、トガサワラ、アスナロ、ヒバ、ツガ、コメツガ、ヒノキ、イチイ、イヌガヤ、トウヒ、イエローシーダー(ベイヒバ)、ロウソンヒノキ(ベイヒ)、ダグラスファー(ベイマツ)、シトカスプルース(ベイトウヒ)、ラジアータマツ、イースタンスプルース、イースタンホワイトパイン、ウェスタンラーチ、ウェスタンファー、ウェスタンヘムロック、タマラック等の針葉樹材;アスベン、アメリカンブラックチェリー、イエローポプラ、ウォールナット、カバザクラ、ケヤキ、シカモア、シルバーチェリー、タモ、チーク、チャイニーズエルム、チャイニーズメープル、ナラ、ハードメイプル、ヒッコリー、ピーカン、ホワイトアッシュ、ホワイトオーク、ホワイトバーチ、レッドオーク、アカシア、ユーカリ等の広葉樹材等が挙げられる。また、辺材及び心材のいずれも木材の材料とすることができる。
木材の種類としては、イオン液体が含侵し得る限り特に限定されない。例えば、丸太、角材、板材、無垢材、木質材料、集成材、単板積層材、合板、木質ボード、パーティクルボード、ファイバーボード、粒子状木材(チップ、パーティクル等)、繊維状木材等が挙げられる。また、木材としては、生木、乾燥木材のいずれも使用することができる。
木材は、晩材部を有する木材であることが好ましい。木材の晩材率は、例えば1%以上、2%以上、5%以上、7%以上、10%以上、12%以上、14%以上、又は15%以上である。晩材率の上限は、通常、100%未満であり、例えば70%、60%、50%、40%、30%、又は20%である。木材は、通常、早材部(=晩材部以外の部分)を有する。
木材の晩材率は次のようにして決定する。木材木口面表面における晩材部分をMorkの定義に基づいて決定し、晩材率(=(晩材幅/一年輪幅)×100(%))を求める。
また、木材は、溶媒で処理することによって、溶媒を保持させた木材であってもよい。この際の溶媒としては、イオン液体と置換し得る溶媒である限り特に限定されない。当該溶媒の具体例としては、アルコール、水、アセトン、アセトニトリル、ベンゼン、及びトルエン等が挙げられる。また、木材は、薬剤を保持するものであることができる。
木材に溶媒を保持させる方法は、特に制限されないが、例えば木材を溶媒に浸漬する方法が挙げられる。
溶媒への浸漬は、溶媒を木材に浸透させることができる限りどのような態様であってもよく、例えば木材の一部又は全部が溶媒に浸漬されるような態様が挙げられる。浸漬は、減圧下、加圧下、及び大気圧下のいずれで行われてもよい。浸漬温度は、溶媒を木材に浸透させられる限り特に限定されない。浸漬温度は、例えば0~40℃、好ましくは15~25℃であることができる。浸漬時間は、溶媒を木材に浸透させられる限り特に限定されず、木材のサイズ、浸漬時の圧力及び温度等に応じて適宜選択される。例えば大気圧、室温下での浸漬時間としては、4~24時間、好ましくは6~16時間程度であることができる。
木材は1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
イオン液体としては、カチオン及びアニオンからなり、且つ常温において液体状態である塩であれば特に限定されない。常温において液体状態である塩の具体例としては、融点が40℃以下、好ましくは25℃以下、より好ましくは10℃以下、さらに好ましくは-20℃以下である塩が挙げられる。イオン液体は1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
カチオンとしては、イオン液体を構成するカチオンとなり得る限り特に限定されない。カチオンの具体例としては、一般式(1)で表されるイミダゾリウムイオン、一般式(2)で表されるピリジニウムイオン、一般式(3)で表されるアンモニウムイオン、一般式(4)で表されるピロリジニウムイオン、一般式(5)で表されるホスホニウムイオン、及び一般式(6)であらわされるスルホニウムイオン等が挙げられ、好ましくは一般式(1)で表されるイミダゾリウムイオン、一般式(5)で表されるホスホニウムイオン等が挙げられ、特に好ましくは一般式(1)で表されるイミダゾリウムイオンが挙げられる。カチオンは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
Figure 2022131836000001
一般式(1)中、R1及びR2は同一又は異なって、置換されていてもよいアルキル基(好ましくは非置換アルキル基)、又は水素原子を示す(但し、R1及びR2は同時に水素原子ではない)。アルキル基は、カチオンがイオン液体を形成し得る限り特に限定されない。アルキル基は、分枝鎖状又は直鎖状のいずれでもよいが、直鎖状であることが好ましい。アルキル基としては、例えば炭素数1~8のアルキル基、好ましくは炭素数1~4のアルキル基が挙げられ、より具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、及びオクチル基等が挙げられる。
一般式(1)の好ましい態様としては、R1が炭素数1~2のアルキル基であり、且つR2が炭素数3~5のアルキル基であるという態様、R1が炭素数1~2のアルキル基であり、且つR2が炭素数1~2のアルキル基であるという態様が挙げられる。一般式(1)で表されるイミダゾリウムイオンとして、好ましくは1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムイオン、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムイオン等が挙げられ、特に好ましくは1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムイオンが挙げられる。
一般式(2)中、R3は置換されていてもよいアルキル基(好ましくは非置換アルキル基)を示す。アルキル基は、カチオンがイオン液体を形成し得る限り特に限定されない。アルキル基は、分枝鎖状又は直鎖状のいずれでも良いが、直鎖状であることが好ましい。アルキル基としては、例えば炭素数1~5のアルキル基、好ましくは炭素数1~3のアルキル基が挙げられ、より具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、及びペンチル基等が挙げられる。
一般式(3)中、R4~R7は同一又は異なって、置換されていてもよいアルキル基(好ましくは非置換アルキル基)、又は水素原子を示す(但し、R4~R7は同時に水素原子ではない)。アルキル基は、カチオンがイオン液体を形成し得る限り特に限定されない。アルキル基は、分枝鎖状又は直鎖状のいずれでも良いが、直鎖状であることが好ましい。アルキル基としては、例えば炭素数1~5のアルキル基、好ましくは炭素数1~3のアルキル基が挙げられ、より具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、及びペンチル基等が挙げられる。
一般式(4)中、R8及びR9は同一又は異なって、置換されていてもよいアルキル基(好ましくは非置換アルキル基)、又は水素原子を示す(但し、R8及びR9は同時に水素原子ではない)。アルキル基は、カチオンがイオン液体を形成し得る限り特に限定されない。アルキル基は、分枝鎖状又は直鎖状のいずれでも良いが、直鎖状であることが好ましい。アルキル基としては、例えば炭素数1~8のアルキル基、好ましくは炭素数1~6のアルキル基が挙げられ、より具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、及びオクチル基等が挙げられる。
一般式(5)中、R10~R13は同一又は異なって、置換されていてもよいアルキル基(好ましくは非置換アルキル基)、又は水素原子を示す(但し、R10~R13は同時に水素原子ではない)。アルキル基は、カチオンがイオン液体を形成し得る限り特に限定されない。アルキル基は、分枝鎖状又は直鎖状のいずれでも良いが、直鎖状であることが好ましい。アルキル基としては、例えば炭素数1~5のアルキル基、好ましくは炭素数1~3のアルキル基が挙げられ、より具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、及びペンチル基等が挙げられる。
一般式(6)中、R14~R16は同一又は異なって、置換されていてもよいアルキル基(好ましくは非置換アルキル基)、又は水素原子を示す(但し、R14~R16は同時に水素原子ではない)。アルキル基は、ラジカル重合性基含有カチオンがイオン液体を形成し得る限り特に限定されない。アルキル基は、分枝鎖状又は直鎖状のいずれでも良いが、直鎖状であることが好ましい。アルキル基としては、例えば炭素数1~5のアルキル基、好ましくは炭素数1~3のアルキル基が挙げられ、より具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、及びペンチル基等が挙げられる。
一般式(1)~(6)中、アルキル基の置換基としては、例えば、ヒドロキシル基、カルボニル基、メトキシ基、アミノ基、カルボキシル基、アリール基、ラジカル重合性基が挙げられる。また、水素原子に代えて、ラジカル重合性基を採用することもできる。ラジカル重合性基としては、ラジカルによって付加重合することが可能であり、且つラジカル重合成基含有カチオンがイオン液体を形成し得る限り特に限定されない。ラジカル重合性基の具体例としては、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、及びマレオイル基等が挙げられ、好ましくはビニル基、アリル基、及びアクリロイル基等が挙げられる。
アニオンとしては、イオン液体を構成するアニオンとなり得る限り特に限定されない。アニオンの具体例としては、有機カルボン酸イオン(例えばカルボキシ基を1つ有する、炭素数1~8(好ましくは2~4、より好ましくは2~3)の有機カルボン酸イオン)、ハロゲン化物イオン、ジアルキルリン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン(BF4 -)、BF3CF3 -、BF3C2F5 -、BF3C3F7 -、BF3C4F9 -、ヘキサフルオロリン酸イオン(PF6 -)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸イオン((CF3SO22N-)、過塩素酸イオン(ClO4 -)、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)炭素酸イオン((CF3SO23C-)、トリフルオロメタンスルホン酸イオン(CF3SO3 -)、ジシアンアミドイオン((CN)2N-)、トリフルオロ酢酸イオン(CF3COO-)、及びアミノ酸由来イオン等が挙げられる。アニオンとしては、好ましくは有機カルボン酸イオン、ハロゲン化物イオン等が挙げられ、特に好ましくは有機カルボン酸イオンが挙げられる。アニオンは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
イオン液体は、公知の方法(例えば、Chem. Lett., 2000, 第922頁、J. Phys. Chem. B, 103, 1999, 第4164頁等参照)に従って製造することができる。本発明では、公知の方法に従って製造したイオン液体を使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
含侵工程で、木材にイオン液体を含侵させるために使用する液(含侵液)は、イオン液体を含むものである限り特に制限されず、イオン液体のみからなるものであってもよいし、イオン液体に加えて他の溶媒、他の成分を含有していてもよい。含侵液の粘度等を適切な程度に調節し易いという観点から、含侵液は他の溶媒を含有することが好ましい。
他の溶媒としては、例えば水や各種有機溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、例えばアルコール、アセトン、アセトニトリル、ベンゼン、及びトルエン等が挙げられる。他の溶媒としては、水が好ましい。他の溶媒(好ましくは水)を含有する場合、イオン液体及び他の溶媒(好ましくは水)の合計含有割合は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、よりさらに好ましくは95質量%以上である。他の溶媒は1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の製造方法は、従来技術のように木材組織を破壊してスポンジ状とすることを目的とするものではないので、含浸工程(さらには、後述の他の工程でも)硫酸等の強酸や、水酸化ナトリウム等の強アルカリを使用しないことが好ましい。
他の成分としては、特に制限されず、例えば各種木材処理剤(例えば、防腐剤、防蟻剤、防虫剤、難燃剤、不燃剤等)が挙げられる。
本発明の剤におけるイオン液体の含有割合は、特に制限されない。当該含有割合は、好ましくは5~60質量%、より好ましくは10~50質量%、さらに好ましくは20~40質量%、よりさらに好ましくは25~35質量%である。
本発明の含浸工程におけるイオン液体の木材への含浸は、イオン液体を木材に含浸させることができる限りどのような方法であってもよく、例えば、木材をイオン液体を含有する含侵液に浸漬する方法や、注入器を用いて原料木材に含侵液を注入する方法が挙げられる。
浸漬によるイオン液体の含浸は、大気圧下で行ってもよいが、圧力を変化させて(減圧、加圧及び大気圧の状態を組み合わせて)行うことができ、減圧と大気圧の状態を交互に繰り返して含浸させる方法が好ましい。浸漬させるイオン液体の温度としては、イオン液体が液体である温度であればよく、例えば、0~40℃が好ましく、15~30℃がより好ましい。また、木材の浸漬時間は、木材にイオン液体が十分に含浸される時間であればよく、木材のサイズ、浸漬時の圧力、温度等の条件に応じて適宜選択され、例えば、12~120時間程度が好ましく、24~96時間程度がより好ましい。
木材にイオン液体を含浸させた後は、さらに、イオン液体が含浸した(すなわち、イオン液体を保持する)木材を乾燥させることもできる。乾燥方法は、加熱工程に該当しない方法であれば特に制限されず、公知の木材の乾燥方法を採用することができる。乾燥方法は、通常は自然乾燥である。
1-2.加熱工程
加熱工程では、含侵工程で得られた木材(イオン液体を含浸させた木材)を加熱する。加熱工程における加熱温度としては、木材の軟化を高め、さらに復元性を発現し高める点から、40℃以上が好ましく、60℃以上がより好ましく、80℃以上がさらに好ましく、90℃以上がよりさらに好ましく、100℃以上が特に好ましい。また、温度範囲の上限は、特に制限されるものではないが、200℃が好ましく、150℃がより好ましく、120℃がさらに好ましい。加熱時間としては、加熱温度に依存するが、例えば、6時間以上が好ましく、12時間以上がより好ましく、24時間以上がさらに好ましく、36時間以上が特に好ましい。加熱時間の上限は、例えば2ヶ月、1ヶ月、15日間、10日間、又は5日間である。
1-3.取得工程
取得工程では、加熱工程を経て軟化木材を取得する。加熱工程直後は、木材は、硬く、軟化状態ではない。取得工程では、加熱工程により得られた木材を軟化させる。軟化の具体的な方法としては、加熱工程で得られた木材に、液体を吸着又は含侵させる方法が挙げられる。よって、本発明の一態様においては、本発明の製造方法は、加熱工程後に、得られた木材を湿雰囲気下で養生して木材を軟化させる養生工程を含む、或いは加熱工程後に、木材又は軟化木材に液体を含浸させる液体含浸工程を含む、ことが好ましい。以下に、これらについて説明する。
1-3-1.養生工程
湿雰囲気は、湿度が一定以上の雰囲気である限り、特に制限されない。湿度は、例えば40%以上、好ましくは50%以上、より好ましくは55%以上である。湿度の上限は特に制限されず、例えば100%、90%、80%、又は70%である。
湿雰囲気の温度は、木材への水分の吸着を疎外しない程度の温度である限り、特に制限されない。温度は、例えば40℃未満、好ましくは35℃以下、より好ましくは30℃以下、さらに好ましくは25℃以下である。該温度の下限は特に制限されず、例えば0℃、5℃、10℃である。
養生させる時間は、木材が軟化するのに十分な時間である限り、特に制限されない。当該時間は、例えば5時間以上、好ましくは10時間以上、より好ましくは15時間以上、さらに好ましくは20時間以上である。当該時間の上限は特に制限されないが、軟化木材の製造効率の観点からは、好ましくは1週間、より好ましくは3日間、さらに好ましくは2日間、よりさらに好ましくは36時間である。
1-3-2.液体含浸工程
液体としては、イオン液体と置換し得る、イオン液体以外の溶媒である限り特に限定されない。当該溶媒の具体例としては、アルコール、水、アセトン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、ポリエチレングリコール等が挙げられる。溶媒は1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。溶媒は水を含有することが好ましい。また、液体は、薬剤を含有するものであってもよい。
含浸は、液体を木材に含浸させることができる限りどのような方法であってもよく、例えば、木材を液体に浸漬する方法や、注入器を用いて原料木材に液体を注入する方法が挙げられる。
浸漬による液体の含浸は、大気圧下で行ってもよいが、圧力を変化させて(減圧、加圧及び大気圧の状態を組み合わせて)行うことができ、減圧と大気圧の状態を交互に繰り返して含浸させる方法が好ましい。浸漬させるイオン液体の温度としては、イオン液体が液体である温度であればよく、例えば、0~40度が好ましく、15~30℃がより好ましい。また、木材の浸漬時間は、木材にイオン液体が十分に含浸される時間であればよく、木材のサイズ、浸漬時の圧力、温度等の条件に応じて適宜選択され、例えば、12~120時間程度が好ましく、24~96時間程度がより好ましい。
液体を含侵させた後は、含侵させた液体が揮発する条件下で処理すると、木材の軟化および復元の程度が低くなり得る。このため、含侵させる液体としては、揮発し難いもの、例えばポリエチレングリコール等を使用することが好ましい。
なお、液体含侵工程は、取得工程後の軟化木材に対して行うこともできる。
2.軟化木材
本発明の製造方法により、軟化木材が得られる。本発明の製造方法により製造される軟化木材は、容易に圧縮することができる。加熱工程後にイオン液体を除去した軟化木材(気乾)は、イオン液体を含浸させる前の未処理の木材(気乾)よりも容易に圧縮できる。本発明は、その一態様において、本発明の製造方法で得られる(又は得られた)、軟化木材、に関する。
本発明の軟化木材は、細胞壁が膨潤しているという特徴を有しており、これが木材を軟化させる一因であると考えられる。軟化木材における細胞壁膨潤率は、例えば12%以上、好ましくは14%以上、より好ましくは16%以上、さらに好ましくは17%以上である。細胞壁膨潤率の上限は特に制限されず、例えば50%、40%、30%、又は25%である。細胞壁膨潤率は、試験例2に記載の方法に従って測定される。この観点から、本発明は、その一態様において、細胞壁膨潤率が12%以上である、軟化木材、に関する。当該軟化木材は、乾燥処理を経た後(乾燥状態)であっても細胞壁膨潤状態を保っている。
本発明の製造方法によれば、細胞壁を溶かして薄くしなくても、木材を軟化することができる。また、本発明の製造方法によれば、従来技術(強酸、強アルカリ処理)のように木材が白く変色させることなく、木材らしさ(木目、色調等)をそのまま維持することも可能である。
本発明の軟化木材は、例えば、0.5MPaの圧縮力(圧縮応力)を加えた際の圧縮率が、イオン液体を含浸させる前の未処理の木材(対照木材)に0.5MPaの圧縮力を加えた際の圧縮率の2倍以上となり、好ましくは3倍以上となり、より好ましくは5倍以上となる。また、イオン液体や他の溶媒を含浸させた軟化木材は、水を含浸させた未処理の木材よりも容易に圧縮できる。
本発明の軟化木材は、例えば1.2MPa、好ましくは1.0MPa、より好ましくは0.5MPa、さらに好ましくは0.3MPa、よりさらに好ましくは0.2MPaの圧縮力を付加した際の圧縮率が、よし好ましくは20%以上であり、より好ましくは30%以上であり、さらに好ましくは50%以上である。
本発明の軟化木材は、復元性を有する。例えば、軟化木材を20%、好ましくは50%、より好ましくは75%圧縮した場合の復元率が、好ましくは80%以上であり、より好ましくは85%以上であり、さらに好ましくは90%以上であり、特に好ましくは95%以上である。
本発明の軟化木材は、一定の圧縮力で、より多く圧縮することができる。例えば、圧縮率X%(X=10、15、20、25、又は30)時点での圧縮力が圧縮率(X-Y)%(Y=5、10、15、20、25(但し、(X-Y)は5以上))時点の圧縮力の、好ましくは1.6倍以下、より好ましくは1.5倍以下、さらに好ましくは1.4倍以下、よりさらに好ましくは1.3倍以下、とりわけ好ましくは1.2倍以下、とりわけさらに好ましくは1.1倍以下である。
本発明の軟化木材は、晩材部を有することが好ましい。本発明の軟化木材は、特に、晩材部を構成する線に対して垂直方向の力に対して、上記特性を発揮することができる。一方で、晩材部を構成する線に対して平行方向の力に対しては、上記特性を発揮しないことができる。
以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1.軟化木材の製造1
使用したイオン液体水溶液は次の通りである。イオン液体として、1-ethyl-3-methyl imidazolium chloride([EtMeIm]Cl)、1-butyl-3-methyl imidazolium chloride([BuMeIm]Cl)、1-ethyl-3-methyl imidazolium acetate([EtMeIm]OAc)、1-butyl-3-methyl imidazolium acetate([BuMeIm]OAc)の4種を用いた。イオン液体は、純水で濃度30質量%に調製した。
使用した試験片は次の通りである。15mm×15mmの二方柾の木口面を有する気乾状態の棒状試験片から繊維方向に連続して厚さ5mmに切り出したスギ(Cryptomeria japonica D.don)の辺材を供試材(15mm×15mm×5mm)とした。これらの試験片を乾燥させて全乾状態とした。なお、試験片木口面表面における晩材部分をMorkの定義に基づいて決定し、晩材率(=(晩材幅/一年輪幅)×100(%))を求めたところ、平均値は16.2%であった。
4種類のイオン液体水溶液を満たしたビーカー内に、試験片を浸漬し、常温で4日間程度減圧と常圧を繰り返し、試験片に十分に含浸させた(含浸工程)。十分にイオン液体を含浸させた試験片を1日程度自然乾燥させた後、105℃の環境下で2日間加熱処理を行った(加熱工程)。加熱処理直後は木材は硬く、軟化木材といえる状態ではなかった。加熱処理後、温度20℃、相対湿度60%の環境で1日程度養生した(養生工程)。
養生工程で得られた試験片について、精密万能試験機(島津社製 AG-110kN)を用いて圧縮試験を行った。図1に、圧縮率と圧縮応力の関係を示す。なお、コントロールとして、乾燥状態(気乾状態)の無処理の試験片と、純水を含浸させた無処理の試験片の結果も合わせて示す。
また、除荷直後の試験片の寸法を測定し、戻り率(復元率)を測定した。戻り率は次の式:戻り率(%)=(除荷直後の試験片の圧縮方向の寸法)/(圧縮前の試験片の圧縮方向の寸法)×100 で求めた。
図1に示すように、気乾状態のコントロール試験片では圧縮応力が3MPa前後で、純水を含浸したコントロール試験片は約半分の1.5MPa前後で、圧縮率が増加している(圧縮率が横ばいになっている)のに対し、イオン液体を含浸させた試験片では1MPa以下の弱い圧縮応力で圧縮率が増加した。最も圧縮応力が低かったのは[BuMeIm]OAcを用いた場合で、0.1から0.2MPa程度と純水を含浸させたコントロール試験片の1/10程度まで軟化しており、指圧しても容易に圧縮することができた。
[BuMeIm]OAcを用いた場合について、各圧縮率における圧縮応力を表1に示す。
Figure 2022131836000002
表1に示すように、圧縮率が高まっても、圧縮応力の増加は緩やかであった。
除荷後の戻り率は、最も圧縮応力が低かった[BuMeIm]OAcを用いた場合では50%圧縮率で97%以上であり、75%まで圧縮率を上げても87%であった。
実施例2.軟化木材の構造の解析
イオン液体として[BuMeIm]OAcを用い、実施例1と同様にして軟化木材試験片を得た。表面の電子顕微鏡写真を取得し、写真画像中、晩材部分の中で、細胞(略長方形状)が連続的に並んでいる任意の部分を4箇所選択し(測定部位1~4)、ある細胞の一方の辺の中央から細胞5~13個分(測定部位1:12個分、測定部位2:13個分、測定部位3:11個分、測定部位4:5個分)の長さを測定した。イオン液体水溶液に浸漬前の未処理の試験片についても、測定する細胞数が上記と同じになるように4箇所測定した。細胞壁膨潤率を次式: 細胞壁膨潤率=(軟化木材試験片の測定値/未処理試験片の測定値)×100(ただし、両者の測定値において、測定する細胞数は同じとする) に従って算出した。
測定部位の電子顕微鏡写真画像の一例を図2に示す。また、4箇所の測定部位それぞれの測定値及び細胞壁膨潤率、並びに細胞壁膨潤率の4箇所の平均値を、表2に示す。
Figure 2022131836000003
表2に示すように、軟化木材は、細胞壁が膨張していた。
実施例3.軟化木材の製造2
イオン液体として、[BuMeIm]OAcを用い、実施例1と同様の方法で試験片にイオン液体を含浸させた。かかる試験片を1日程度自然乾燥させた後、40℃、60℃、105℃の環境下で2日間加熱処理を行った。加熱処理後、温度20℃、相対湿度60%の環境で1日程度養生した。なお、加熱処理に代えて20℃の環境下で2日間処理を行った比較例に係る試験片を製造した。
圧縮試験は、実施例1と同様の方法で行った。図3に、圧縮率と圧縮応力の関係を示す。温度20℃の比較例では純水を含浸させた試験片と同程度の圧縮応力であったが、処理温度(加熱温度)が高くなると、順に圧縮応力が低下して軟化した。
実施例4.軟化木材の製造3
イオン液体として[BuMeIm]OAcを用い、実施例1と同様にして軟化木材試験片を得た。次いで、純水を満たしたビーカー内に試験片を浸漬させ、スターラーを用いて3日間攪拌して、イオン液体を純水に置換させた。試験片を乾燥させて重量を測定し、イオン液体が残留していないことを確認した。その後、気乾状態の試験片と、当該試験片に再度純水を含浸させた試験片を製造した。
圧縮試験は、実施例1と同様の方法で行った。図4に、圧縮率と圧縮応力の関係を示す。
図1の気乾状態のコントロール試験片と比較して、実施例4でイオン液体を除去した気乾状態の試験片の圧縮応力は、1/2程度まで低下していた。さらには、この試験片に純水を再度注入すると、イオン液体を除去していない実施例1の試験片と同程度の圧縮応力になっており、除荷後の戻り率も同様の傾向を示した。すなわち、イオン液体を除去しても水分で満たしていれば軟化の状態が維持でき、著しく圧縮しない限り、除荷後も元の形状に戻ることが明らかとなった。

Claims (16)

  1. 木材にイオン液体を含浸させる含浸工程と、
    前記イオン液体を含浸させた木材を加熱する加熱工程を経て軟化木材を取得する取得工程と、
    を含む、軟化木材の製造方法。
  2. 加熱工程後に、得られた木材を湿雰囲気下で養生して木材を軟化させる養生工程を含む、請求項1に記載の製造方法。
  3. 湿雰囲気が湿度40%以上の雰囲気である、請求項2に記載の製造方法。
  4. 加熱工程又は取得工程後に、木材又は軟化木材に液体を含浸させる液体含浸工程を含む、請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 加熱工程における加熱温度が40℃以上である、請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 加熱工程における加熱温度が80℃以上である、請求項1~5のいずれかに記載の製造方法。
  7. イオン液体が1-ブチル-3-メチルイミダゾリウム酢酸塩である、請求項1~6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 木材の晩材率が5%以上である、請求項1~7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 製造される軟化木材の細胞壁膨潤率が12%以上である、請求項1~8のいずれかに記載の製造方法。
  10. 請求項1~9のいずれかに記載の製造方法で得られる、軟化木材。
  11. 細胞壁膨潤率が12%以上である、軟化木材。
  12. 復元性を有する、請求項11に記載の軟化木材。
  13. 0.5MPaの圧縮力を加えた際の圧縮率が、対照木材に0.5MPaの圧縮力を加えた際の圧縮率の2倍以上である、請求項11又は12に記載の軟化木材。
  14. 20%圧縮した際の復元率が80%以上である、請求項11~13のいずれかに記載の軟化木材。
  15. 圧縮率20%時点での圧縮力が圧縮率10%時点の圧縮力の1.3倍以下である、請求項11~14のいずれかに記載の軟化木材。
  16. 晩材部を有する、請求項11~15のいずれかに記載の軟化木材。
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