JP2022128834A - 車載ネットワークシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】ワイヤーハーネスの簡素化を図ることができる車載ネットワークシステムを提供する。【解決手段】車載ネットワークシステムは、第1の系統に属するCAN-ECU121、221と、車両の第1のエリアに配置されCAN-ECU121とCANプロトコルによる通信を行う第1のゲートウェイ10と、車両の第2のエリアに配置されCAN-ECU221とCANプロトコルによる通信を行う第2のゲートウェイ20と、を備える。第1のゲートウェイ10と第2のゲートウェイ20とは、イーサネットプロトコルによる通信を行い、第1のゲートウェイ10及び第2のゲートウェイ20は、CANプロトコルとイーサネットプロトコルを相互に変換するプロトコル変換部102a、202aをそれぞれ備えている。【選択図】図2
Description
本発明は、車載ネットワークシステムに関するものである。
車載ネットワークシステムとして、CAN(商標登録)プロトコルに従った通信を行うサブネットワークをスイッチに接続し、スイッチ同士でイーサネット(登録商標)プロトコルに従ったメインネットワークを構成するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
複数のECU(Electronic Control Unit)が接続されたCANネットワークを構築する場合、セキュリティの観点から、同一系統に属するECUは同一の信号線に接続する必要がある。このため、同一系統に属するECUが車両内の複数のエリアに配置されている場合、信号線が長くなりワイヤーハーネスの肥大化を招くという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、ワイヤーハーネスの簡素化を図ることができる車載ネットワークシステムを提供することである。
[1]本発明に係る車載ネットワークシステムは、第1の系統に属する第1及び第3のECUと、前記第1の系統とは異なる第2の系統に属する第2及び第4のECUと、車両の第1のエリアに配置され、前記第1のECUと第1の通信線を介して接続されていると共に、前記第2のECUと第2の通信線を介して接続された第1の中継装置と、前記車両の第2のエリアに配置され、前記第3のECUと第3の通信線を介して接続されていると共に、前記第4のECUと第4の通信線を介して接続され、さらに、前記第1の中継装置と第5の通信線を介して接続された第2の中継装置と、を備え、前記第1のECUは、前記第1の通信線を介して前記第1の中継装置と第1の通信プロトコルによる通信を行い、前記第2のECUは、前記第2の通信線を介して前記第1の中継装置と前記第1の通信プロトコルによる通信を行い、前記第3のECUは、前記第3の通信線を介して前記第2の中継装置と前記第1の通信プロトコルによる通信を行い、前記第4のECUは、前記第4の通信線を介して前記第2の中継装置と前記第1の通信プロトコルによる通信を行い、前記第1の中継装置と前記第2の中継装置は、前記第5の通信線を介して、前記第1の通信プロトコルとは異なる第2の通信プロトコルによる通信を行い、前記第1及び前記第2の中継装置は、前記第1の通信プロトコルと前記第2の通信プロトコルを相互に変換するプロトコル変換部をそれぞれ備えた車載ネットワークシステムである。
[2]上記発明において、前記第1の中継装置は、前記第3のECU又は前記第4のECUから送信され前記第2の中継装置を介して受信した信号が前記第1又は前記第2の系統のいずれに関する信号であるかを識別する系統識別部を備え、前記第1の中継装置は、前記第1の系統に関する信号であると識別した場合は、前記信号を前記第1のECUへ中継し、前記第2の系統に関する信号であると識別した場合は、前記信号を前記第2のECUへ中継してもよい。
[3]上記発明において、前記第1の中継装置は、前記信号が有する識別情報と前記第1及び前記第2の系統との対応関係を示すテーブルを記憶した記憶部を備えており、前記系統識別部は、前記識別情報に基づいて前記テーブルを参照することで、前記信号が前記第1又は前記第2の系統のいずれに関する信号であるかを識別してもよい。
[4]上記発明において、前記信号は、前記第3のECUから送信される第1の信号と、前記第4のECUから送信される第2の信号と、を含み、前記第1の信号は、前記第1の信号が前記第1の系統に関する信号であることを示す第1の系統情報を有し、前記第2の信号は、前記第2の信号が前記第2の系統に関する信号であることを示す第2の系統情報を有し、前記系統識別部は、前記第1及び第2の系統情報に基づいて、前記第1及び第2の信号が前記第1又は第2の系統のいずれに関する信号であるかを識別してもよい。
[5]上記発明において、前記第1の中継装置は、前記第1及び第2の中継装置の中で、前記第1のECUから最も近くに配置された中継装置であると共に、前記第2のECUから最も近くに配置された中継装置であり、前記第2の中継装置は、前記第1及び第2の中継装置の中で、前記第3のECUから最も近くに配置された中継装置であると共に、前記第4のECUから最も近くに配置された中継装置であってもよい。
[6]上記発明において、前記第1のエリアと前記第2のエリアは、前記車両内において相互に異なる領域であってもよい。
[2]上記発明において、前記第1の中継装置は、前記第3のECU又は前記第4のECUから送信され前記第2の中継装置を介して受信した信号が前記第1又は前記第2の系統のいずれに関する信号であるかを識別する系統識別部を備え、前記第1の中継装置は、前記第1の系統に関する信号であると識別した場合は、前記信号を前記第1のECUへ中継し、前記第2の系統に関する信号であると識別した場合は、前記信号を前記第2のECUへ中継してもよい。
[3]上記発明において、前記第1の中継装置は、前記信号が有する識別情報と前記第1及び前記第2の系統との対応関係を示すテーブルを記憶した記憶部を備えており、前記系統識別部は、前記識別情報に基づいて前記テーブルを参照することで、前記信号が前記第1又は前記第2の系統のいずれに関する信号であるかを識別してもよい。
[4]上記発明において、前記信号は、前記第3のECUから送信される第1の信号と、前記第4のECUから送信される第2の信号と、を含み、前記第1の信号は、前記第1の信号が前記第1の系統に関する信号であることを示す第1の系統情報を有し、前記第2の信号は、前記第2の信号が前記第2の系統に関する信号であることを示す第2の系統情報を有し、前記系統識別部は、前記第1及び第2の系統情報に基づいて、前記第1及び第2の信号が前記第1又は第2の系統のいずれに関する信号であるかを識別してもよい。
[5]上記発明において、前記第1の中継装置は、前記第1及び第2の中継装置の中で、前記第1のECUから最も近くに配置された中継装置であると共に、前記第2のECUから最も近くに配置された中継装置であり、前記第2の中継装置は、前記第1及び第2の中継装置の中で、前記第3のECUから最も近くに配置された中継装置であると共に、前記第4のECUから最も近くに配置された中継装置であってもよい。
[6]上記発明において、前記第1のエリアと前記第2のエリアは、前記車両内において相互に異なる領域であってもよい。
本発明によれば、第1の系統に属し第1の通信プロトコルによる通信を行う第1のECUが第1の通信線を介して第1の中継装置に接続されていると共に、第1の系統に属し第1の通信プロトコルによる通信を行う第3のECUが第3の通信線を介して第2の中継装置に接続されている。また、第1の中継装置及び第2の中継装置は、第1の通信プロトコルとは異なる第2の通信プロトコルによる通信を行い、それぞれ第1の通信プロトコルと第2の通信プロトコルを相互に変換するプロトコル変換機能を備えている。
従って、第1の中継装置及び第2の中継装置においてプロトコル変換をそれぞれ行うことにより、第1の系統に属する第1のECUと第3のECUが、第1の中継装置及び第2の中継装置を介して互いに通信することができる。よって、同一の系統である第1の系統に属する第1のECUと第3のECUを、同一の通信線を介して同一の中継装置に接続する必要がなくなるため、ワイヤーハーネスの簡素化を図ることができる。
また、本発明によれば、第2の系統に属し第1の通信プロトコルによる通信を行う第2のECUが第2の通信線を介して第1の中継装置に接続されていると共に、第2の系統に属し第1の通信プロトコルによる通信を行う第4のECUが第4の通信線を介して第2の中継装置に接続されている。また、第1の中継装置及び第2の中継装置は、第1の通信プロトコルとは異なる第2の通信プロトコルによる通信を行い、それぞれ第1の通信プロトコルと第2の通信プロトコルを相互に変換するプロトコル変換機能を備えている。
従って、第1の中継装置及び第2の中継装置においてプロトコル変換をそれぞれ行うことにより、第2の系統に属する第2のECUと第4のECUが、第1の中継装置及び第2の中継装置を介して互いに通信することができる。よって、同一の系統である第2の系統に属する第1のECUと第3のECUを、同一の通信線を介して同一の中継装置に接続する必要がなくなるため、ワイヤーハーネスの簡素化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
≪第1実施形態≫
図1は本実施形態における車載ネットワークシステムを搭載した車両を示す概略平面図である。
図1は本実施形態における車載ネットワークシステムを搭載した車両を示す概略平面図である。
本実施形態における車載ネットワークシステム1は、自動車等の車両100内に構築された車内LAN(Local Area Network)を構成している。この車載ネットワークシステム1は、第1~第6のゲートウェイ10~60と、これらのゲートウェイ10~60同士をそれぞれ接続している通信線71~76と、これらのゲートウェイ10~60にそれぞれ接続された複数のECUと、を備えている。
本実施形態におけるECUは、車両100に搭載された機器を制御する自動車用の電子制御装置である。こうしたECUの具体例としては、特に限定されないが、例えば、エンジン制御ECU,エアコン制御ECU、トランスミッション制御ECU、パワーステアリング制御ECU、エアコン制御ECU、エアバック制御ECU等を例示することができる。各ECUは、各種センサ(温度センサ、圧力センサ、加速度センサ等)からの情報に基づいて、制御対象である機器が有する各種アクチュエータ(モータ、ソレノイド、点火コイル、ランプ等)を制御することが可能となっている。
本実施形態におけるECUには、ゲートウェイとの間でイーサネット(Ethernet)(登録商標)プロトコルに従う通信を行うECU(以下イーサネットECUと称する)と、ゲートウェイとの間でCAN(Controller Area Network)(登録商標)プロトコルに従う通信を行うECU(以下CAN-ECUと称する)と、が含まれている。本実施形態の車載ネットワークシステム1では、イーサネットECU同士で通信を行ったり、CAN-ECU同士で通信を行ったり、イーサネットECUとCAN-ECUの間で通信を行うことが可能となっている。
また、CAN-ECUは、機能ドメインごとに系統分けされており、第1の系統に属するECUと、第2の系統に属するECUと、を含んでいる。同じ系統に属するECUは、機能ドメインごとに設けられた通信線を介して相互に通信可能に構成されている。本実施形態では、特に限定されないが、第1の系統は、パワーウィンドウやライト等のボディ系であり、第2の系統は、レーダやGPS等の運転支援系である。なお、ECUの系統は、エンジンやブレーキ等のパワートレイン系、及び、ラジオやカーナビ等の情報系等であってもよい。
本実施形態におけるCANプロトコルが本発明における「第1の通信プロトコル」の一例に相当し、本実施形態におけるイーサネットプロトコルが本発明における「第2の通信プロトコル」の一例に相当する。また、本実施形態における第1の系統が本発明における「第1の系統」の一例に相当し、本実施形態における第2の系統が本発明における「第2の系統」の一例に相当する。なお、CAN-ECUの系統の数はこれに限定されず、CAN-ECUが3つ以上の複数の機能ドメインごとに系統分けされていてもよい。
通信線71~76は、イーサネット規格に準拠したバックボーン線である。本実施形態では、通信線71~76は、1Gbpsの通信速度に準拠したCAT5e以上のカテゴリに準拠している。本実施形態における通信線71が本発明における「第5の通信線」の一例に相当する。
第1~第6のゲートウェイ10~60は、それぞれのゲートウェイに接続されたECUと他のゲートウェイに接続されたECUとの通信を中継するゲートウェイECUである。第1~第6のゲートウェイ10~60は、通信線71~76によってそれぞれ接続されたゲートウェイとの間で、通信速度1Gbpsでイーサネットフレームの送受信を行う。本実施形態における第1のゲートウェイ10が本発明における「第1の中継装置」の一例に相当し、本実施形態における第2のゲートウェイ20が本発明における「第2の中継装置」の一例に相当する。
本実施形態では、第1及び第6のゲートウェイ10,60は、車両100のエンジンルームエリアに配置されている。また、第2及び第5のゲートウェイ20,50は、車両100のインストゥルメンタルパネルエリアに配置されている。また、第3及び第4のゲートウェイ30,40は、車両100の後部座席エリアに配置されている。
本実施形態におけるエンジンルームエリアが本発明における「第1のエリア」の一例に相当し、本実施形態におけるインストゥルメンタルパネルエリアが本発明における「第2のエリア」の一例に相当する。
第1及び第6のゲートウェイ10,60、第2及び第5のゲートウェイ20,50、並びに第3及び第4のゲートウェイ30,40が、相互に異なるエリアに配置されていることで、相互に異なるエリアに配置されたECU間で情報を送受信することが可能となっている。
なお、車両100内におけるゲートウェイの数は上記に限定されず、2個以上であればよい。また、車両100内におけるゲートウェイの配置は上記に限定されず、車両100内の相互に異なる少なくとも2つのエリアに少なくとも一つずつ配置されていればよい。例えば、車両100内の右側略半分のエリアにゲートウェイを配置すると共に、左側略半分のエリアに他のゲートウェイを配置してもよい。または、車両100内の前方略半分のエリアにゲートウェイを配置すると共に、後方略半分のエリア他のゲートウェイを配置してもよい。
以下に、第1のゲートウェイ10及び第2のゲートウェイ20の接続構成について、図2を参照しながら説明する。
図2は本発明の実施形態における車載ネットワークシステムを示すブロック図であり、図1のII部に対応する図である。
第1のゲートウェイ10は、第1のイーサネットスイッチ101、第1のマイコン102、及び、第1のトランシーバ103を備えている。この第1のゲートウェイ10には、通信線151を介してイーサネットECU111が接続されていると共に、通信線152を介してイーサネットECU112が接続されている。通信線151,152は、イーサネットプロトコルに準拠した通信線である。本実施形態では、通信線151,152は、通信速度100Mbpsに準拠したCAT5以上のカテゴリに準拠している。
また、第1のゲートウェイ10には、通信線153を介してCAN-ECU121,122がそれぞれ接続されている。また、第1のゲートウェイ10には、通信線154を介してCAN-ECU131,132がそれぞれ接続されている。CAN-ECU121,122は第1の系統に属しているのに対し、CAN-ECU131,132は、第2の系統に属している。通信線153,154は、CANプロトコルに準拠した通信線である。
本実施形態におけるCAN-ECU121,122が本発明における「第1のECU」の一例に相当し、本実施形態におけるCAN-ECU131,132が本発明における「第2のECU」の一例に相当し、本実施形態における通信線153が本発明における「第1の通信線」の一例に相当し、本実施形態における通信線154が本発明における「第2の通信線」の一例に相当する。
なお、CAN-ECU121,122,131,132は、それぞれ、第1のゲートウェイ10と同じく車両100のエンジンルームエリア内に配置されている。また、CAN-ECU121,122,131,132は、それぞれ、第1~第6のゲートウェイ10~60の中で、最も近くに配置されたゲートウェイ(すなわち、第1のゲートウェイ10)に接続されている。
第1のイーサネットスイッチ101は、通信線を接続するための複数のポートを備えており、当該ポートに接続された通信線71を介して第2のゲートウェイ20と接続されている。また、第1のイーサネットスイッチ101は、通信線151を介してイーサネットECU111と接続されている。また、第1のイーサネットスイッチ101は、通信線152を介してイーサネットECU112と接続されている。第1のイーサネットスイッチ101は、イーサネットECU111,112間のイーサネットフレームの送受信を中継したり、イーサネットECU111,112と第2のゲートウェイ20の間のイーサネットフレームの送受信を中継したりする。
この第1のイーサネットスイッチ101は、第1のマイコン102と接続されている。第1のマイコン102は、CPU,ROM,RAM,及び入出力インターフェース等を備えた演算処理装置である。この第1のマイコン102は、プロトコル変換部102aと、記憶部102bと、系統識別部102cと、を備えている。
本実施形態におけるプロトコル変換部102aが本発明における「プロトコル変換部」の一例に相当し、本実施形態における記憶部102bが本発明における「記憶部」の一例に相当し、本実施形態における系統識別部102cが本発明における「系統識別部」の一例に相当する。
プロトコル変換部102aは、CANプロトコルとイーサネットプロトコルの間のプロトコル変換行う。プロトコル変換部102aは、第1のイーサネットスイッチ101から受信したイーサネットフレームをCANフレームに変換し、そのCANフレームを系統識別部102cへ送信する。また、プロトコル変換部102aは、第1のトランシーバ103から受信したCANフレームをイーサネットフレームに変換し、第1のイーサネットスイッチ101へ送信する。
図3は、本施形態における第1のゲートウェイ10が備えるCANフレームのIDとECUの系統の対応関係を示す図である。
記憶部102bは、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。記憶部102bには、図3に示すように、第2のゲートウェイ20に接続されたCAN-ECU221,222,231,又は232(後述)から送信されCANフレームに含まれるIDと、CAN-ECU221,222,231,232の属する系統との対応関係を示すテーブルT1が記憶されている。本実施形態におけるテーブルT1が本発明における「テーブル」の一例に相当する。
系統識別部102cは、記憶部102bに記憶されたテーブルT1を参照することで、CAN-ECU221,222,231,232から送信され、プロトコル変換部102aを介して受信したCANフレームが第1又は第2の系統のいずれに関するものであるかを識別する。系統識別部102cは、当該CANフレームを第1のトランシーバ103へ送信する。
第1のトランシーバ103は、第1のマイコン102とCAN-ECU121,122,131,132の物理的なインターフェースであり、通信線153,154と接続するためのポートを備えている。第1のトランシーバ103は、第1の系統に属するCAN-ECU121,122から通信線153を介して受信したアナログ信号(電気信号)をデジタル信号に変換し、第1のマイコン102へ送信する。また、第1のトランシーバ103は、第2の系統に属するCAN-ECU131,132から通信線154を介して受信したアナログ信号をデジタル信号に変換し、第1のマイコン102へ送信する。
また、第1のトランシーバ103は、第1のマイコン102の系統識別部102cで第1の系統に属すると識別されたデジタル信号をアナログ信号に変換して通信線153に送信する。また、第1のトランシーバ103は、第1のマイコン102の系統識別部102cで第2の系統に属すると識別されたデジタル信号をアナログ信号に変換して通信線154に送信する。
第2のゲートウェイ20は、第2のイーサネットスイッチ201、第2のマイコン202、及び、第2のトランシーバ203を備えている。この第2のゲートウェイ20には、通信線251を介してイーサネットECU211が接続されていると共に、通信線252を介してイーサネットECU212が接続されている。通信線251,252は、イーサネットプロトコルに準拠した通信線である。本実施形態では、通信線251,252は、通信速度100Mbpsに準拠したCAT5以上のカテゴリに準拠している。
また、第2のゲートウェイ20には、通信線253を介して第1の系統に属するCAN-ECU221,222がそれぞれ接続されている。また、第2のゲートウェイ20には、通信線254を介して第2の系統に属するCAN-ECU231,232がそれぞれ接続されている。通信線253,254は、CANプロトコルに準拠した通信線である。
本実施形態におけるCAN-ECU221,222が本発明における「第3のECU」の一例に相当し、本実施形態におけるCAN-ECU231,232が本発明における「第4のECU」の一例に相当し、本実施形態における通信線253が本発明における「第3の通信線」の一例に相当し、本実施形態における通信線254が本発明における「第4の通信線」の一例に相当する。
なお、CAN-ECU121,122,131,132は、それぞれ、第2のゲートウェイ20と同じく車両100のインストゥルメンタルパネルエリア内に配置されている。また、CAN-ECU221,222,231,232は、それぞれ、第1~第6のゲートウェイ10~60の中で、最も近くに配置されたゲートウェイ(すなわち、第2のゲートウェイ20)に接続されている。
第2のイーサネットスイッチ201は、通信線を接続するための複数のポートを備えており、当該ポートに接続された通信線71を介して第1のゲートウェイ10と接続されている。また、第2のイーサネットスイッチ201は、通信線251を介してイーサネットECU211と接続されている。また、第2のイーサネットスイッチ201は、通信線252を介してイーサネットECU212と接続されている。第2のイーサネットスイッチ201は、イーサネットECU211,212間のイーサネットフレームの送受信を中継したり、イーサネットECU211,212と第1のゲートウェイ10の間のイーサネットフレームの送受信を中継したりする。
この第2のイーサネットスイッチ201は第2のマイコン202と接続されている。第2のマイコン202は、CPU,ROM,RAM,及び入出力インターフェース等を備えた演算処理装置である。この第2のマイコン202は、プロトコル変換部202aと、記憶部202bと、系統識別部202cと、を備えている。
本実施形態におけるプロトコル変換部202aも本発明における「プロトコル変換部」の一例に相当し、本実施形態における記憶部202bも本発明における「記憶部」の一例に相当し、本実施形態における系統識別部202cも本発明における「系統識別部」の一例に相当する。
プロトコル変換部202aは、CANプロトコルとイーサネットプロトコルの間のプロトコル変換行う。プロトコル変換部202aは、第2のイーサネットスイッチ201から受信したイーサネットフレームをCANフレームに変換し、そのCANフレームを系統識別部202cへ送信する。また、プロトコル変換部202aは、第2のトランシーバ203から受信したCANフレームをイーサネットフレームに変換し、第2のイーサネットスイッチ201へ送信する。
図4は、本施形態における第2のゲートウェイ20が備えるCANフレームのIDとECUの系統の対応関係のテーブルを示す図である。
記憶部202bは、例えば、EEPROM、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。記憶部202bには、図4に示すように、第1のゲートウェイ10に接続されたCAN-ECU121,122,131,132から送信されCANフレームに含まれるIDと、CAN-ECU121,122,131,132の属する系統との対応関係を示すテーブルT2が記憶されている。
系統識別部202cは、記憶部202bに記憶されたテーブルT2を参照することで、CAN-ECU121,122,131,132から送信され、プロトコル変換部202aを介して受信したCANフレームが第1又は第2の系統のいずれに関するものであるかを識別する。系統識別部202cは、当該CANフレームを第2のトランシーバ203へ送信する。
第2のトランシーバ203は、第2のマイコン202とCAN-ECU221,222,231,232の物理的なインターフェースであり、通信線253,254と接続するためのポートを備えている。第2のトランシーバ203は、第1の系統に属するCAN-ECU221,222から通信線253を介して受信したアナログ信号をデジタル信号に変換し、第2のマイコン202へ送信する。また、第2のトランシーバ203は第2の系統に属するCAN-ECU231,232から通信線254を介して受信したアナログ信号をデジタル信号に変換し、第2のマイコン202へ送信する。
また、第2のトランシーバ203は、第2のマイコン202の系統識別部202cで第1の系統に属すると識別されたデジタル信号をアナログ信号に変換して通信線253に送信する。また、第2のトランシーバ203は、第2のマイコン202の系統識別部202cで第2の系統に属すると識別されたデジタル信号をアナログ信号に変換して通信線254に送信する。
以下に、第1のゲートウェイ10に接続され第1の系統に属するCAN-ECU121,122と、第2のゲートウェイ20に接続され第1の系統に属するCAN-ECU221,222との通信方法、及び、第1のゲートウェイ10に接続され第2の系統に属するCAN-ECU131,132と、第2のゲートウェイ20に接続され第2の系統に属するCAN-ECU231,232との通信方法を、図2~図5を参照しながら説明する。
図5は本実施形態における第1のゲートウェイ10と第2のゲートウェイ20の間で送受信されるイーサネットフレームを示す図である。
先ず、第1の系統に属し、第2のゲートウェイ20に接続されたCAN-ECU221,222から、同じく第1の系統に属し、第1のゲートウェイ10に接続されたCAN-ECU121,122へ信号を送信する場合を説明する。
第1の系統に属するCAN-ECU221,222は、通信線253を介して第2のゲートウェイ20の第2のトランシーバ203へCANフレームを送信する。第2のトランシーバ203は、CAN-ECU221,222からCANフレームを受信してアナログ信号をデジタル信号に変換し、当該CANフレームを第2のマイコン202に送信する。
第2のマイコン202は、第2のトランシーバ203から受信したCANフレームを、プロトコル変換部202aにおいてイーサネットフレームに変換し、当該イーサネットフレームを第2のイーサネットスイッチ201に送信する。
第2のイーサネットスイッチ201は、第2のマイコン202から受信したイーサネットフレームを、通信線71を介して第1のゲートウェイ10の第1のイーサネットスイッチ101へ送信する。
この際、プロトコル変換部202aでCANフレームから変換されたイーサネットフレームは、図5に示すように、データ部に当該CANフレームのデータを含んでいる。これにより、CANプロトコルに従う通信を行うCAN-ECU221,222から送信されたデータを、イーサネットプロトコルに従う通信線71によって接続された他のゲートウェイ(第1のゲートウェイ10)に送信することができる。
第1のイーサネットスイッチ101は、第2のイーサネットスイッチ201から受信したイーサネットフレームを第1のマイコン102に送信する。
第1のマイコン102は、プロトコル変換部102aにおいて、第1のイーサネットスイッチ101から受信したイーサネットフレームに含まれるCANフレームを抽出する。その後、第1のマイコン102の系統識別部102cは、記憶部102bに記憶されたテーブルT1を参照し、当該CANフレームのID(CAN-ID)から当該CANフレームの系統を識別する。例えば、図3に示すように、CAN-IDが「0x100」であった場合、テーブルT1を参照することで、受信したCANフレームが第1の系統に属することを識別することができる。
第1のマイコン102は、系統識別部102cで系統を識別したCANフレームを、デジタル信号からアナログ信号に変換し、第1のトランシーバ103へ送信する。第1のトランシーバ103は、第1の系統に属すると識別された当該CANフレームを、通信線153を介して第1の系統に属するCAN-ECU121,122へ送信する。
次いで、第2の系統に属し、第2のゲートウェイ20に接続されたCAN-ECU231,232から、同じく第2の系統に属し、第1のゲートウェイ10に接続されたCAN-ECU131,132へ信号を送信する場合を説明する。
CAN-ECU231,232から信号を送信する場合も、CAN-ECU221,222から信号を送信する場合と同様の方法で信号を送信することができる。この場合、第1のマイコン102の系統識別部102cは、テーブルT1を参照することで、CAN-ECU231,232から送信されたCANフレームのIDから当該CANフレームの系統を識別する。例えば、図3に示すように、CAN-IDが「0x400」であった場合、テーブルT1を参照することで、受信したCANフレームが第2の系統に属することを識別することができる。そして、第1のトランシーバ103は、第2の系統に属すると識別されたCANフレームを、通信線154を介して第2の系統に属するCAN-ECU131,132へ送信する。
第1のゲートウェイ10に接続されたCAN-ECU121,122,131,132から第2のゲートウェイ20に接続されたCAN-ECU221,222,231,232へCANフレームを送信する場合は、CANフレームの流れる方向が反対になる以外、上記の場合と同様に行うことができる。
なお、CAN-ECU121,122,131,132からCANフレームを送信する場合は、第2のマイコン202の系統識別部202cは、図4に示すテーブルT2を参照することで、CANフレームの系統を識別する。例えば、CAN-IDが「0x600」であった場合、テーブルT2を参照することで、受信したCANフレームが第1の系統に属することを識別することができる。また、CAN-IDが「0x700」であった場合、テーブルT2を参照することで、受信したCANフレームが第2の系統に属することを識別することができる。
本実施形態におけるCANフレームが有するCAN-IDが、本発明における「識別情報」の一例に相当する。なお、この識別情報は、それぞれのCAN-ECUに固有の情報であれば、特に上記に限定されない。
本実施形態における車載ネットワークシステム1では、第1の系統に属するCAN-ECU121,122が第1のゲートウェイ10に接続され、第1の系統に属するCAN-ECU221,222が第2のゲートウェイ20に接続されている。また、互いにイーサネットプロトコルによる通信を行う第1及び第2のゲートウェイ10,20が、プロトコル変換部102a,102bをそれぞれ備えている。
従って、本実施形態における車載ネットワークシステム1では、第1のゲートウェイ10及び第2のゲートウェイ20それぞれにおいてCANプロトコルとイーサネットプロトコルの変換を行うことで、CAN-ECU121,122とCAN-ECU221,222が、第1及び第2のゲートウェイ10,20を介して互いに通信することができる。すなわち、同一の系統に属するCAN-ECU121,122とCAN-ECU221,222が互いに異なるゲートウェイに接続されていても、当該CAN-ECU同士の間で通信を行うことができる。よって、同一の系統に属するCAN-ECU121,122とCAN-ECU221,222を同一の通信線を介して同一のゲートウェイに接続する必要がなくなるため、ワイヤーハーネスの簡素化を図ることができる。
また、本実施形態における車載ネットワークシステム1は、第2の系統に属するCAN-ECU131,132が第1のゲートウェイ10に接続され、第2の系統に属するCAN-ECU231,232が第2のゲートウェイ20に接続されている。また、互いにイーサネットプロトコルによる通信を行う第1及び第2のゲートウェイ10,20が、プロトコル変換部102a,102bをそれぞれ備えている。
従って、本実施形態における車載ネットワークシステム1では、第1のゲートウェイ10及び第2のゲートウェイ20それぞれにおいてCANプロトコルとイーサネットプロトコルの変換を行うことで、CAN-ECU131,132とCAN-ECU231,232が、第1及び第2のゲートウェイ10,20を介して互いに通信することができる。すなわち、同一の系統に属するCAN-ECU131,132とCAN-ECU231,232が互いに異なるゲートウェイに接続されていても、当該CAN-ECU同士の間で通信を行うことができる。よって、同一の系統に属するCAN-ECU131,132とCAN-ECU231,232を同一の通信線を介して同一のゲートウェイに接続する必要がなくなるため、ワイヤーハーネスの簡素化を図ることができる。
さらに、本実施形態における車載ネットワークシステム1では、第1のゲートウェイ10が系統識別部102cを備えている。これにより、第1のゲートウェイ10は、第2のゲートウェイ20に接続されたCAN-ECU221,222,231,232から送信された信号の系統を識別して、識別した系統と同一の系統のCAN-ECUへ当該信号を送信することができる。よって、第1及び第2のゲートウェイのそれぞれに、第1の系統に属するCAN-ECUと、第2の系統に属するCAN-ECUとが接続されていても、同一の系統に属するCAN-ECU同士のみで通信を行うことができ、ワイヤーハーネスの簡素化を図りつつ、セキュリティを維持することができる。
また、本実施形態における車載ネットワークシステム1では、第2のゲートウェイ20が系統識別部202cを備えている。これにより、第2のゲートウェイ20は、第1のゲートウェイ10に接続されたCAN-ECU121,122,131,132から送信された信号の系統を識別して、識別した系統と同一の系統のCAN-ECUへ当該信号を送信することができる。よって、第1及び第2のゲートウェイそれぞれに第1の系統に属するCAN-ECUと第2の系統に属するCAN-ECUとが接続されていても、同一の系統に属するCAN-ECU同士のみで通信を行うことができ、ワイヤーハーネスの簡素化を図りつつ、セキュリティを維持することができる。
さらに、本実施形態における車載ネットワークシステム1では、第1のゲートウェイ10の記憶部102bがテーブルT1を記憶している。これにより、第1のゲートウェイ10は、テーブルT1を参照することで、受信したCANフレームのIDから系統を識別することができる。
また、本実施形態における車載ネットワークシステム1では、第2のゲートウェイ20の記憶部202bがテーブルT2を記憶している。これにより、第2のゲートウェイ20は、テーブルT2を参照することで、受信したCANフレームのIDから系統を識別することができる。
加えて、本実施形態における車載ネットワークシステム1では、CAN-ECU121,122,131,132が、それぞれ、第1~第6のゲートウェイ10~60の中で最も近くに配置された第1のゲートウェイ10に接続されている。また、CAN-ECU221,222,231,232が、それぞれ、第1~第6のゲートウェイ10~60の中で最も近くに配置された第2のゲートウェイ20に接続されている。これにより、各CAN-ECUとゲートウェイとを接続する通信線の長さを短くすることができ、ワイヤーハーネスの簡素化を図ることができる。
また、本実施形態における車載ネットワークシステム1では、CAN-ECU121,122,131,132及び第1のゲートウェイ10がいずれも車両100のエンジンルームエリアに配置されている。また、CAN-ECU221,222,231,232及び第2のゲートウェイ20がいずれも車両100のインストゥルメンタルパネルエリアに配置されている。また、第1のゲートウェイ10が車両100のエンジンルームエリアに配置されていると共に、第2のゲートウェイ20が車両100のインストゥルメンタルパネルエリアに配置されている。これにより、本実施形態における車載ネットワークシステム1では、互いに異なるエリアに配置されたCAN-ECU間での通信を可能とする。
なお、ここまで、第1及び第2のゲートウェイ10,20の構成と、それらに接続されたCAN-ECU同士の通信方法について説明したが、第3~第6のゲートウェイ30~60も第1及び第2のゲートウェイ10,20と同様に構成されており、各ゲートウェイに接続されたCAN-ECU同士も第1及び第2のゲートウェイ10,20に接続されたCAN-ECUと同様の方法で通信することができる。
≪第2実施形態≫
本実施形態における車載ネットワークシステム1は、各ゲートウェイの記憶部がCAN-IDと系統の対応関係を示すテーブルを記憶していない点を除き、第1実施形態における車載ネットワークシステム1と同様の構成を有している。
以下に、本実施形態における、第1のゲートウェイ10に接続され第1の系統に属するCAN-ECU121,122と、第2のゲートウェイ20に接続され第1の系統に属するCAN-ECU221,222との通信方法、及び、第1のゲートウェイ10に接続され第2の系統に属するCAN-ECU131,132と、第2のゲートウェイ20に接続され第2の系統に属するCAN-ECU231,232との通信方法を、図2、図5、及び、図6を参照しながら説明する。
図6は本実施形態におけるCANフレームを示す図である。
先ず、第1の系統に属し、第2のゲートウェイ20に接続されたCAN-ECU221,222から、同じく第1の系統に属し、第1のゲートウェイ10に接続されたCAN-ECU121,122へ信号を送信する場合を説明する。
第1の系統に属するCAN-ECU221,222は、通信線253を介して第2のゲートウェイ20の第2のトランシーバ203へCANフレームを送信する。
本実施形態では、CAN-ECU221,222から送信されたCANフレームには、図6に示すように、データフィールドに系統情報D1が埋め込まれている。例えば、CAN-ECU221から送信されたCANフレームは、第1の系統に属する旨の情報をデータフィールドに含んでいる。本実施形態におけるCAN-ECU221,222から送信されたCANフレームが本発明における「第1の信号」の一例に相当し、本実施形態における系統情報D1が本発明における「第1の系統情報」の一例に相当する。
第1のトランシーバ103は、CAN-ECU221,222から受信したCANフレームを受信してアナログ信号を電気信号に変換し、当該CANフレームを第1のマイコン102に送信する。
第2のマイコン202は、第2のトランシーバ203から受信したCANフレームを、プロトコル変換部202aにおいてイーサネットフレームに変換し、当該イーサネットフレームを第2のイーサネットスイッチ201に送信する。
第2のイーサネットスイッチ201は、第2のマイコン202から受信したイーサネットフレームを、通信線71を介して第1のゲートウェイ10の第1のイーサネットスイッチ101へ送信する。
この際、プロトコル変換部202aでCANフレームから変換されたイーサネットフレームは、図5に示すように、データ部にCANフレームのデータを含んでいる。これにより、CANプロトコルに従う通信を行うCAN-ECU221,222から送信されたデータを、イーサネットプロトコルに従う通信線71によって接続された他のゲートウェイ(第1のゲートウェイ10)に送信することができる。
第1のイーサネットスイッチ101は、第2のイーサネットスイッチ201から受信したイーサネットフレームを第1のマイコン102に送信する。
第1のマイコン102は、プロトコル変換部102aにおいて、第1のイーサネットスイッチ101から受信したイーサネットフレームからCANフレームを抽出する。その後、第1のマイコン102の系統識別部102cは、CANフレームのデータフィールドに含まれる系統情報D1を参照することで、当該CANフレームが第1の系統に属するかを識別する。
第1のマイコン102は、系統識別部102cで系統を識別したCANフレームを、デジタル信号からアナログ信号に変換し、第1のトランシーバ103へ送信する。第1のトランシーバ103は、第1の系統に属すると識別されたCANフレームを、通信線153を介して第1の系統に属するCAN-ECU121,122へCANフレームを送信する。
次いで、第2の系統に属し、第2のゲートウェイ20に接続されたCAN-ECU231,232から、同じく第2の系統に属し、第1のゲートウェイ10に接続されたCAN-ECU131,132へ信号を送信する場合を説明する。
CAN-ECU231,232から信号を送信する場合も、CAN-ECU221,222から信号を送信する場合と同様の方法で信号を送信することができる。この場合、CAN-ECU231,232から送信されるCANフレームには、図6に示すように、データフィールドに系統情報D2が埋め込まれている。例えば、CAN-ECU231から送信されたCANフレームは、第2の系統に属する旨の情報をデータフィールドに含んでいる。第1のマイコン102の系統識別部102cは、系統情報D2を参照することで、CANフレームが第2の系統に属することを識別する。そして、第1のトランシーバ103は、第2の系統に属すると識別されたCANフレームを、通信線154を介して第2の系統に属するCAN-ECU131,132へ送信する。
本実施形態におけるCAN-ECU231,232から送信されるCANフレームが本発明における「第2の信号」の一例に相当し、本実施形態における系統情報D2が本発明における「第2の系統情報」の一例に相当する。
第1のゲートウェイ10に接続されたCAN-ECU121,122,131,132から第2のゲートウェイ20に接続されたCAN-ECU221,222,231,232へCANフレームを送信する場合は、CANフレームの流れる方向が反対になる以外、上記の場合と同様に行うことができる。
本実施形態における車載ネットワークシステム1では、第1実施形態における車載ネットワークシステムと同様に、第1の系統に属するCAN-ECU121,122が第1のゲートウェイ10に接続され、第1の系統に属するCAN-ECU221,222が第2のゲートウェイ20に接続されていると共に、第1及び第2のゲートウェイ10,20がプロトコル変換部102a,102bをそれぞれ備えている。よって、同一の系統に属するCAN-ECU121,122とCAN-ECU221,222を同一の通信線を介して同一のゲートウェイに接続する必要がなく、ワイヤーハーネスの簡素化を図ることができる。
また、本実施形態における車載ネットワークシステム1では、第2の系統に属するCAN-ECU131,132が第1のゲートウェイ10に接続され、第2の系統に属するCAN-ECU231,232が第2のゲートウェイ20に接続されている。よって、同一の系統に属するCAN-ECU131,132とCAN-231,232を同一の通信線を介して同一のゲートウェイに接続する必要がなく、ワイヤーハーネスの簡素化を図ることができる。
また、本実施形態における車載ネットワークシステム1は、第1実施形態における車載ネットワークシステムと同様に、第1及び第2のゲートウェイ10,20がそれぞれ系統識別部102c,202cを備えている。よって、第1及び第2のゲートウェイのそれぞれに、第1の系統に属するCAN-ECUと、第2の系統に属するCAN-ECUとが接続されていても、同一の系統に属するCAN-ECU同士のみで通信を行うことができるため、ワイヤーハーネスの簡素化を図りつつ、セキュリティを維持することができる。
また、本実施形態における車載ネットワークシステム1では、第1のゲートウェイ10に接続されたCAN-ECU121,122から送信されるCANフレームに系統情報D1が埋め込まれていると共に、第1のゲートウェイ10に接続されたCAN-ECU131,132から送信されるCANフレームに系統情報D2が埋め込まれている。このため、第2のゲートウェイ20は、系統識別部202cにおいてCANフレームの系統を識別し、識別した系統と同一の系統のCAN-ECUへCANフレームを送信することができる。
また、本実施形態における車載ネットワークシステム1では、第2のゲートウェイ20に接続されたCAN-ECU221,222から送信されるCANフレームに系統情報D1が目こまれていると共に、第2のゲートウェイ20に接続されたCAN-ECU231,232から送信されるCANフレームに系統情報D2が埋め込まれている。このため、第1のゲートウェイ10は、系統識別部102cにおいてCANフレームの系統を識別し、識別した系統と同一の系統のCAN-ECUへCANフレームを送信することができる。
よって、本実施形態における車載ネットワークシステム1では、第1及び第2のゲートウェイそれぞれに第1の系統に属するCAN-ECUと第2の系統に属するCAN-ECUが接続されていても、同一の系統に属するCAN-ECU同士のみで通信を行うことが可能となる。
加えて、本実施形態における車載ネットワークシステム1では、CAN-ECU121,122,131,132が、それぞれ、第1~第6のゲートウェイ10~60の中で最も近くに配置された第1のゲートウェイ10に接続されている。また、CAN-ECU221,222,231,232が、それぞれ、第1~第6のゲートウェイ10~60の中で最も近くに配置された第2のゲートウェイ20に接続されている。これにより、各CAN-ECUとゲートウェイとを接続する通信線の長さを短くすることができ、ワイヤーハーネスの簡素化を図ることができる。
また、本実施形態における車載ネットワークシステム1では、CAN-ECU121,122,131,132及び第1のゲートウェイ10がいずれも車両100のエンジンルームエリアに配置されている。また、CAN-ECU221,222,231,232及び第2のゲートウェイ20がいずれも車両100のインストゥルメンタルパネルエリアに配置されている。また、第1のゲートウェイ10が車両100のエンジンルームエリアに配置されていると共に、第2のゲートウェイ20が車両100のインストゥルメンタルパネルエリアに配置されている。これにより、本実施形態における車載ネットワークシステム1では、互いに異なるエリアに配置されたCAN-ECU間での通信を可能とする。
なお、ここまで、第1及び第2のゲートウェイ10,20の構成と、それらに接続されたCAN-ECU同士の通信方法について説明したが、第3~第6のゲートウェイ30~60も第1及び第2のゲートウェイ10,20と同様に構成されており、各ゲートウェイに接続されたCAN-ECU同士も第1及び第2のゲートウェイ10,20に接続されたCAN-ECUと同様の方法で通信することができる。
なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
1…車載ネットワークシステム
10…第1のゲートウェイ
101…イーサネットスイッチ
102…マイコン
102a…プロトコル変換部
102b…記憶部
102c…系統識別部
103…トランシーバ
111,112…イーサネットECU
121,122…第1の系統に属するCAN-ECU
131,132…第2の系統に属するCAN-ECU
151~154…通信線
20…第2のゲートウェイ
201…イーサネットスイッチ
202…マイコン
202a…プロトコル変換部
202b…記憶部
202c…系統識別部
203…トランシーバ
211,212…イーサネットECU
221,222…第1の系統に属するCAN-ECU
231,232…第2の系統に属するCAN-ECU
251~254…通信線
30…第3のゲートウェイ
40…第4のゲートウェイ
50…第5のゲートウェイ
60…第6のゲートウェイ
71~76…通信線
100…車両
D1,D2…系統情報
T1,T2…テーブル
10…第1のゲートウェイ
101…イーサネットスイッチ
102…マイコン
102a…プロトコル変換部
102b…記憶部
102c…系統識別部
103…トランシーバ
111,112…イーサネットECU
121,122…第1の系統に属するCAN-ECU
131,132…第2の系統に属するCAN-ECU
151~154…通信線
20…第2のゲートウェイ
201…イーサネットスイッチ
202…マイコン
202a…プロトコル変換部
202b…記憶部
202c…系統識別部
203…トランシーバ
211,212…イーサネットECU
221,222…第1の系統に属するCAN-ECU
231,232…第2の系統に属するCAN-ECU
251~254…通信線
30…第3のゲートウェイ
40…第4のゲートウェイ
50…第5のゲートウェイ
60…第6のゲートウェイ
71~76…通信線
100…車両
D1,D2…系統情報
T1,T2…テーブル
Claims (6)
- 第1の系統に属する第1及び第3のECUと、
前記第1の系統とは異なる第2の系統に属する第2及び第4のECUと、
車両の第1のエリアに配置され、前記第1のECUと第1の通信線を介して接続されていると共に、前記第2のECUと第2の通信線を介して接続された第1の中継装置と、
前記車両の第2のエリアに配置され、前記第3のECUと第3の通信線を介して接続されていると共に、前記第4のECUと第4の通信線を介して接続され、さらに、前記第1の中継装置と第5の通信線を介して接続された第2の中継装置と、を備え、
前記第1のECUは、前記第1の通信線を介して前記第1の中継装置と第1の通信プロトコルによる通信を行い、
前記第2のECUは、前記第2の通信線を介して前記第1の中継装置と前記第1の通信プロトコルによる通信を行い、
前記第3のECUは、前記第3の通信線を介して前記第2の中継装置と前記第1の通信プロトコルによる通信を行い、
前記第4のECUは、前記第4の通信線を介して前記第2の中継装置と前記第1の通信プロトコルによる通信を行い、
前記第1の中継装置と前記第2の中継装置は、前記第5の通信線を介して、前記第1の通信プロトコルとは異なる第2の通信プロトコルによる通信を行い、
前記第1及び前記第2の中継装置は、前記第1の通信プロトコルと前記第2の通信プロトコルを相互に変換するプロトコル変換部をそれぞれ備えた車載ネットワークシステム。 - 請求項1に記載の車載ネットワークシステムであって、
前記第1の中継装置は、前記第3のECU又は前記第4のECUから送信され前記第2の中継装置を介して受信した信号が前記第1又は前記第2の系統のいずれに関する信号であるかを識別する系統識別部を備え、
前記第1の中継装置は、
前記第1の系統に関する信号であると識別した場合は、前記信号を前記第1のECUへ中継し、
前記第2の系統に関する信号であると識別した場合は、前記信号を前記第2のECUへ中継する車載ネットワークシステム。 - 請求項2に記載の車載ネットワークシステムであって、
前記第1の中継装置は、前記信号が有する識別情報と前記第1及び前記第2の系統との対応関係を示すテーブルを記憶した記憶部を備えており、
前記系統識別部は、前記識別情報に基づいて前記テーブルを参照することで、前記信号が前記第1又は前記第2の系統のいずれに関する信号であるかを識別する車載ネットワークシステム。 - 請求項2に記載の車載ネットワークシステムであって、
前記信号は、
前記第3のECUから送信される第1の信号と、
前記第4のECUから送信される第2の信号と、を含み、
前記第1の信号は、前記第1の信号が前記第1の系統に関する信号であることを示す第1の系統情報を有し、
前記第2の信号は、前記第2の信号が前記第2の系統に関する信号であることを示す第2の系統情報を有し、
前記系統識別部は、前記第1及び第2の系統情報に基づいて、前記第1及び第2の信号が前記第1又は第2の系統のいずれに関する信号であるかを識別する車載ネットワークシステム。 - 請求項1~4のいずれか一項に記載の車載ネットワークシステムであって、
前記第1の中継装置は、前記第1及び第2の中継装置の中で、前記第1のECUから最も近くに配置された中継装置であると共に、前記第2のECUから最も近くに配置された中継装置であり、
前記第2の中継装置は、前記第1及び第2の中継装置の中で、前記第3のECUから最も近くに配置された中継装置であると共に、前記第4のECUから最も近くに配置された中継装置である車載ネットワークシステム。 - 請求項1~5のいずれか一項に記載の車載ネットワークシステムであって、
前記第1のエリアと前記第2のエリアは、前記車両内において相互に異なる領域である車載ネットワークシステム。
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