JP2022128745A - 回転電機および駆動装置 - Google Patents

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亮磨 佐々木
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Abstract

【課題】ロータおよびステータに対する冷却効率が向上する回転電機および駆動装置を提供すること。【解決手段】回転電機10は、内部にオイルOが流通可能なシャフト1を有するロータ30と、ロータ30の径方向外側に位置するステータとを備える。シャフト1は、径方向に貫通する複数の第1側孔22を有する円筒状のシャフト本体2と、シャフト本体2の軸J方向一方側に挿入される円筒体5であって、その軸J方向一方側に設けられ、スリット54を介して軸J回りに隣り合って配置された複数の板状部55を有する円筒体5とを備える。円筒体5をシャフト本体2に取り付けた取付状態で、各板状部55は、その軸J方向一方側がシャフト本体2に接触する。また、円筒体5の内側と各第1側孔22とがスリット54および各板状部55とシャフト本体2との間を介して繋がり、オイルOが通過可能な流路12として機能する。【選択図】図3

Description

本発明は、回転電機および駆動装置に関する。
回転軸を有する回転子と、回転子が内側に配置され、回転磁場により回転子を回転駆動させる固定子とを備える電動機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の電動機の回転子は、回転軸が中空に構成される。そして、回転軸内に冷却オイル等の冷媒を流通させることにより、回転子の温度上昇を抑制することができる。
特開2003-235210号公報
しかしながら、特許文献1に記載の電動機では、冷媒が回転軸内を通過するため、回転子の温度上昇を抑制することができるが、固定子の温度上昇までも抑制するのが困難である。すなわち、特許文献1に記載の電動機では、回転子および固定子の双方に対する冷却効率が低い。
本発明の目的は、ロータおよびステータに対する冷却効率が向上する回転電機および駆動装置を提供することにある。
本発明の回転電機の一つの態様は、内部に冷媒が流通可能なシャフトを有し、該シャフトを回転中心として回転可能なロータと、
該ロータの径方向外側に位置するステータとを備え、
前記シャフトは、
径方向に貫通する複数の第1側孔を有する円筒状のシャフト本体と、
該シャフト本体の軸方向一方側に挿入される円筒体であって、その軸方向一方側に設けられ、スリットを介して軸回りに隣り合って配置された複数の板状部を有する円筒体とを備え、
前記円筒体を前記シャフト本体に取り付けた取付状態で、各前記板状部は、その軸方向一方側が前記シャフト本体に接触するとともに、前記円筒体の内側と各前記第1側孔とが、前記スリット、および、各前記板状部と前記シャフト本体との間を介して繋がり、前記冷媒が通過可能な流路として機能することを特徴とする。
本発明の駆動装置の一つの態様は、車両に搭載され、車軸を回転させる駆動装置であって、
上記に記載の回転電機と、
前記回転電機に接続され、前記ロータの回転を前記車軸に伝達する伝達装置と、
前記回転電機および前記伝達装置を収容するハウジングと、
前記ハウジング内に設けられ、前記回転電機の前記シャフト内および前記ステータに冷媒を供給する冷媒流路とを備えることを特徴とする。
本発明の一つの態様の回転電機および駆動装置によれば、ロータおよびステータに対する冷却効率が向上する。
図1は、一実施形態の駆動装置を模式的に示す概略構成図である。 図2は、本発明の第1実施形態でロータが有するシャフトの組み立て前の状態を示す概略縦断面図である。 図3は、本発明の第1実施形態でロータが有するシャフトの組み立て後の状態を示す概略縦断面図である。 図4は、図2に示す状態と図3に示す状態との間の中間状態を示す縦断面図である。 図5は、第1実施形態の円筒体の斜視図である。 図6は、第1実施形態の円筒体の縦断面斜視図である。 図7は、本発明の第2実施形態でロータが有するシャフトの組み立て前の状態を示す縦断面図である。 図8は、本発明の第2実施形態でロータが有するシャフトの組み立て後の状態を示す縦断面図である。 図9は、第2実施形態の円筒体の斜視図である。
以下、本発明の回転電機および駆動装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1~図6を参照して、本発明の回転電機および駆動装置の第1実施形態について説明する。
以下の説明では、実施形態の駆動装置が水平な路面上に位置する車両に搭載された場合を一例としている。
また、適宜図に示す中心軸Jは、鉛直方向と交差する方向に延びる仮想軸である。以下の説明では、中心軸Jに平行な方向を単に「軸方向」と、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と、中心軸Jを中心とする周方向(中心軸Jの軸回り)を単に「周方向」と呼ぶ場合がある。
また、本明細書中において、上下方向、水平方向、上側および下側とは、単に各部の相対位置関係を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
なお、図2~図8中、左側を「上流側」、右側を「下流側」と言う。また、図示の構成では、「上流側」が「軸(中心軸J)方向一方側」に、「下流側」が「軸(中心軸J)方向他方側」に相当する。
図1に示す本実施形態の駆動装置100は、車両に搭載され、車軸64を回転させる駆動装置である。駆動装置100が搭載される車両は、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)、電気自動車(EV)等のモータを動力源とする車両である。図1に示すように、駆動装置100は、回転電機10と、ハウジング80と、伝達装置60と、冷媒流路90とを備える。回転電機10は、中心軸(軸)Jを中心として回転可能なロータ30と、ロータ30の径方向外側に位置するステータ40とを備える。
ハウジング80は、回転電機10および伝達装置60を収容する。ハウジング80は、モータハウジング81と、ギヤハウジング82と、を有する。モータハウジング81は、ロータ30およびステータ40を内部に収容するハウジングである。モータハウジング81は、ギヤハウジング82の右側に繋がっている。モータハウジング81は、周壁部81aと、隔壁部81bと、蓋部81cとを有する。周壁部81aと隔壁部81bとは、例えば、同一の単一部材の一部である。蓋部81cは、例えば、周壁部81aおよび隔壁部81bとは別体である。
周壁部81aは、中心軸Jを囲み、右側に開口する筒状である。隔壁部81bは、周壁部81aの左側の端部に繋がっている。隔壁部81bは、モータハウジング81の内部とギヤハウジング82の内部とを軸方向に隔てている。隔壁部81bは、モータハウジング81の内部とギヤハウジング82の内部とを繋ぐ隔壁開口81dを有する。隔壁部81bには、ベアリング34が保持されている。蓋部81cは、周壁部81aの右側の端部に固定されている。蓋部81cは、周壁部81aの右側の開口を塞いでいる。蓋部81cには、ベアリング35が保持されている。
ギヤハウジング82は、伝達装置60の減速装置62および差動装置63と、オイルOとを内部に収容している。オイルOは、ギヤハウジング82内の下部領域に貯留されている。オイルOは、冷媒流路90内を循環する。オイルOは、回転電機10を冷却する冷媒として使用される。また、オイルOは、減速装置62および差動装置63に対して潤滑油として使用される。オイルOとしては、例えば、冷媒および潤滑油の機能を奏するために、比較的粘度の低いオートマチックトランスミッション用潤滑油(ATF:Automatic Transmission Fluid)と同等のオイルを用いることが好ましい。
伝達装置60は、回転電機10に接続され、ロータ30の回転を車両の車軸64に伝達する。本実施形態の伝達装置60は、回転電機10に接続される減速装置62と、減速装置62に接続される差動装置63とを有する。
差動装置63は、リングギヤ63aを有する。リングギヤ63aには、回転電機10から出力されるトルクが減速装置62を介して伝えられる。リングギヤ63aの下側の端部は、ギヤハウジング82内に貯留されたオイルOに浸漬している。リングギヤ63aが回転することで、オイルOがかき上げられる。かき上げられたオイルOは、例えば、減速装置62および差動装置63に潤滑油として供給される。
回転電機10は、駆動装置100を駆動する部分である。回転電機10は、例えば、伝達装置60の右側に位置する。本実施形態において回転電機10は、モータである。回転電機10のロータ30のトルクは、伝達装置60に伝達される。ロータ30は、中心軸Jを中心として軸方向に延びるシャフト1と、シャフト1に固定されるロータ本体32と、を有する。ロータ本体32は、例えば、シャフト1の外周面に固定され軸方向に並ぶ複数のロータコア部と、各ロータコア部にそれぞれ保持されるマグネット等で構成される。
図1に示すように、シャフト1は、中心軸Jを中心として回転可能である。これにより、ロータ30は、シャフト1を回転中心として回転することができる。シャフト1は、ベアリング34、ベアリング35によって回転可能に支持されている。本実施形態においてシャフト1は、中空シャフトである。シャフト1は、内部に冷媒としてのオイルOが流通可能な筒状である。シャフト1は、モータハウジング81の内部とギヤハウジング82の内部とに跨って延びている。シャフト1の左側の端部は、ギヤハウジング82の内部に突出している。シャフト1の左側の端部には、減速装置62が接続されている。
ステータ40は、ロータ30と径方向外側に隙間を介して位置する。ステータ40は、ロータ30を径方向外側から周方向全周にわたって囲う。ステータ40は、モータハウジング81の内部に固定される。ステータ40は、ステータコア41と、コイルアセンブリ42とを有する。
ステータコア41は、回転電機10の中心軸Jを囲む環状である。ステータコア41は、例えば、電磁鋼板などの板部材が軸方向に複数積層されて構成されている。コイルアンブリ42は、周方向に沿ってステータコア41に取り付けられる複数のコイル42cを有する。複数のコイル42cは、インシュレータ(図示省略)を介してステータコア41の各ティース(図示省略)にそれぞれ装着されている。複数のコイル42cは、周方向に沿って配置されている。コイル42cは、ステータコア41から軸方向に突出する部分を有する。
冷媒流路90は、ハウジング80内に設けられる。冷媒流路90には、冷媒としてのオイルOが流れる。冷媒流路90は、モータハウジング81の内部とギヤハウジング82の内部とに跨って設けられている。冷媒流路90は、ギヤハウジング82内に貯留されたオイルOがモータハウジング81内の回転電機10に供給されて再びギヤハウジング82内に戻る経路である。冷媒流路90には、ポンプ71と、クーラ72とが設けられている。冷媒流路90は、第1流路部91と、第2流路部92と、第3流路部93と、ステータ冷媒供給部50と、シャフト流路部95と、接続流路部94と、径方向流路部96と、軸方向流路部98と、ガイド流路部97とを有する。
第1流路部91、第2流路部92、および第3流路部93は、例えば、ギヤハウジング82の壁部に設けられている。第1流路部91は、ギヤハウジング82の内部のうちオイルOが貯留されている部分とポンプ71とを繋いでいる。第2流路部92は、ポンプ71とクーラ72とを繋いでいる。第3流路部93は、クーラ72とステータ冷媒供給部50とを繋いでいる。本実施形態において第3流路部93は、ステータ冷媒供給部50の左側の端部すなわちステータ冷媒供給部50の上流側部分に繋がっている。
ステータ冷媒供給部50は、ステータ40にオイルOを供給する。本実施形態においてステータ冷媒供給部50は、軸方向に延びる管状である。言い換えれば、本実施形態においてステータ冷媒供給部50は、軸方向に延びるパイプである。ステータ冷媒供給部50の軸方向両端部は、モータハウジング81に支持されている。ステータ冷媒供給部50の左側の端部は、例えば、隔壁部81bに支持されている。ステータ冷媒供給部50の右側の端部は、例えば、蓋部81cに支持されている。ステータ冷媒供給部50は、ステータ40の径方向外側に位置する。本実施形態においてステータ冷媒供給部50は、ステータ40の上側に位置する。
ステータ冷媒供給部50は、ステータ40にオイルOを供給する供給口50aを有する。本実施形態において供給口50aは、ステータ冷媒供給部50内に流入したオイルOの一部をステータ冷媒供給部50の外部に噴射させる噴射口である。供給口50aは、ステータ冷媒供給部50の壁部を内周面から外周面まで貫通する孔によって構成されている。供給口50aは、ステータ冷媒供給部50に複数設けられている。複数の供給口50aは、例えば、軸方向または周方向に互いに間隔をあけて配置される。
シャフト流路部95は、シャフト1内に配置される。これにより、シャフト1内にオイルOを供給することができる。
また、接続流路部94は、ステータ冷媒供給部50の内部とシャフト1の内部とを繋いでいる。接続流路部94は、ステータ冷媒供給部50の右側の端部つまり下流側部分と、シャフト流路部95の右側の端部つまり上流側部分と、を接続する。接続流路部94は、例えば、蓋部81cに設けられている。本実施形態によれば、冷媒流路90の構成を簡素化しつつ、ステータ40およびロータ30を安定して冷却できる。
軸方向流路部98は、径方向流路部96とガイド流路部97とを繋ぐ。軸方向流路部98は、複数のロータコア部の内部にわたって配置される。
図1に示すように、ポンプ71が駆動されると、ギヤハウジング82内に貯留されたオイルOが第1流路部91を通って吸い上げられ、第2流路部92を通ってクーラ72内に流入する。クーラ72内に流入したオイルOは、クーラ72内で冷却された後、第3流路部93を通って、ステータ冷媒供給部50へと流れる。ステータ冷媒供給部50内に流入したオイルOの一部は、供給口50aから噴射されて、ステータ40に供給される。ステータ冷媒供給部50内に流入したオイルOの他の一部は、接続流路部94を通ってシャフト流路部95に流入する。シャフト流路部95を流れるオイルOの一部は、冷媒供給孔33から径方向流路部96、軸方向流路部98およびガイド流路部97を流れて、ステータ40に飛散する。シャフト流路部95に流入したオイルOの他の一部は、シャフト1の左側の開口からギヤハウジング82の内部に排出され、再びギヤハウジング82内に貯留される。
供給口50aからステータ40に供給されたオイルOは、ステータ40から熱を奪い、シャフト1内からロータ30およびステータ40に供給されたオイルOは、ロータ30およびステータ40から熱を奪う。ステータ40およびロータ30を冷却したオイルOは、下側に落下して、モータハウジング81内の下部領域に溜まる。モータハウジング81内の下部領域に溜ったオイルOは、隔壁部81bに設けられた隔壁開口81dを介してギヤハウジング82内に戻る。以上のようにして、冷媒流路90は、ギヤハウジング82内に貯留されたオイルOをロータ30およびステータ40に供給する。
前述したように、オイルOは、シャフト1内を流通することができる。そして、ロータ30が所定の回転数を超えて回転した場合、オイルOは、遠心力によって優先的に冷媒供給孔33から排出されることとなる。このとき、シャフト1内では、冷媒供給孔33より下流側において中心軸J方向に沿ったオイルOの流れが確保されず、ロータ30に対する冷却効率が低下したり、ベアリング35への潤滑油としてのオイルOの供給量が減少するおそれがある。
そこで、回転電機10では、このような不具合を解消可能に構成される。以下、この構成および作用について説明する。
なお、図4は、図2に示す状態(組立前状態)と図3に示す状態(組立完了状態)との間の中間状態を示す縦断面図であるが、便宜上、オイルOの流れを図示している。
図2、図3に示すように、シャフト1は、シャフト本体2と、シャフト本体2に挿入される円筒体5とを備える。
シャフト本体2は、全長が円筒体5よりも長い円筒状の部材で構成される。
図2に示すように、シャフト本体2は、第1側孔22を有する。
第1側孔22は、シャフト本体2の径方向に貫通する貫通孔である。
また、第1側孔22は、複数設けられる。第1側孔22の配置数は、本実施形態では4つであるが、これに限定されず、例えば、2つ、3つまたは5つ以上であってもよい。
4つの第1側孔22は、中心軸J回りに等角度間隔に配置されるとともに、中心軸J方向では同じ位置に配置される。
また、シャフト本体2は、薄肉部24と、厚肉部25と、テーパ部26とを有する。
薄肉部24は、シャフト本体2の上流側(中心軸J方向一方側)に位置する。また、薄肉部24には、第1側孔22が設けられている。
薄肉部24よりも下流側(中心軸J方向他方側)には、厚肉部25が位置する。厚肉部25は、内径が薄肉部24の内径よりも小さい部分である。
薄肉部24と厚肉部25との間には、テーパ部26が位置する。テーパ部26は、内径が薄肉部24から厚肉部25に向かって減少する部分である。
本実施形態では、薄肉部24、厚肉部25、テーパ部26のうち、厚肉部25の全長が最も長く、次いで、薄肉部24の全長が長く、テーパ部26の全長が最も短い。
シャフト本体2の上流側には、円筒体5が挿入される。
図5、図6に示すように、円筒体5には、円筒体5の上流側の端面502から中心軸J方向に沿った複数のスリット54が形成されている。スリット54の配置数は、本実施形態では3つであるが、これに限定されず、例えば、2つまたは4つ以上であってもよい。
3つのスリット54は、中心軸J回りに等角度間隔に配置される。
また、3つのスリット54は、全長および幅が同じである。なお、3つのスリット54の幅は、シャフト本体2の第1側孔22の直径よりも小さい。
そして、円筒体5は、その上流側の部分が3つのスリット54によって周方向に沿って分割されることにより、3つの板状部55を有している。3つの板状部55は、スリット54を介して中心軸J回りに隣り合って配置された状態となる。
円筒体5は、各板状部55よりも下流側に設けられた圧入部56を有する。図3に示すように、圧入部56は、円筒体5がシャフト本体2に挿入された際、厚肉部25の上流側の端部に圧入される。これにより、円筒体5をシャフト本体2に固定して、取り付けた状態(以下「取付状態」と言う)とすることができる。また、圧入部56が厚肉部25内に圧入されていることにより、円筒体5がシャフト本体2から離脱するのを防止して、取付状態を維持することができる。
また、取付状態では、圧入部56は、厚肉部25内に圧入されていることにより、径方向内側に若干ながらも収縮変形する。この変形により、図3に示すように、各板状部55は、その上流側が径方向外側に拡がって、薄肉部24に接触する。これにより、シャフト本体2に対する円筒体5の位置が固定され、圧入部56の圧入状態と相まって、取付状態を長期的に維持することができる。
ロータ30の回転数が増加すれば増加するほど、各板状部55は、遠心力によって径方向外側に拡がる。これにより、各板状部55が薄肉部24を押し付ける力が増大して、シャフト本体2に対する円筒体5の固定が強固となる。これにより、円筒体5がシャフト本体2から離脱するのをさらに確実に防止することができる。
ここで、円筒体5をシャフト本体2に挿入して、シャフト1が組み立てられるまでの過程について、図2~図4を参照しつつ説明する。
まず、図2に示すように、シャフト本体2に対して、円筒体5を上流側に配置する。このとき、シャフト本体2と円筒体5とを同軸上(中心軸J上)に配置する。
次に、円筒体5をシャフト本体2に近づけていき、円筒体5の挿入を開始する。
円筒体5をシャフト本体2に挿入していくと、円筒体5の圧入部56が薄肉部24を通過して、テーパ部26に接触する(図4参照)。
そして、さらに、円筒体5をシャフト本体2に挿入していくと、圧入部56がテーパ部26を乗り越えて、厚肉部25に至る。これにより、図3に示すように、圧入部56が圧入されて、円筒体5の挿入を停止することができる。
以上のような過程を経ることにより、円筒体5がシャフト本体2に挿入されたシャフト1が得られる。
前述したように、薄肉部24と厚肉部25との間には、テーパ部26が設けられている。これにより、薄肉部24から厚肉部25に圧入部56を円滑に移動させることができる。
図5、図6に示すように、圧入部56の下流側の角部561は、その角部が面取りされている。これにより、厚肉部25に対して圧入部56を容易に圧入することができる。
また、円筒体5は、圧入部56に設けられた第2側孔52を有する。
第2側孔52は、円筒体5の径方向(壁厚方向)に貫通する貫通孔である。
また、第2側孔52は、複数設けられる。第2側孔52の配置数は、本実施形態では第1側孔22の配置数の2倍の8つであるが、これに限定されず、例えば、2つ~7つまたは9つ以上であってもよい。
8つの第2側孔52は、中心軸J回りに等角度間隔に配置されるとともに、中心軸J方向では同じ位置に配置される。
図4(図3も同様)に示すように、シャフト1は、円筒体5の内側と各第1側孔22とが、スリット54、および、各板状部55とシャフト本体2との間を介して繋がる。これにより、オイルOが通過可能な流路12が確保される。流路12は、冷媒供給孔33である。
また、シャフト1に流入したオイルOには、スリット54を超えて、そのまま下流側に向かうオイルO1と、各スリット54を介して流路12に向かうオイルO2とが存在する。そして、この状態でロータ30が所定の回転数を超えて回転した際、オイルOは、遠心力によって優先的に各スリット54から排出されそうになる
しかしながら、各スリット54の幅が第1側孔22の直径よりも小さいため、流路12に向かうオイルO2の流れが抑制される。そして、オイルO2の流れが抑制された分、オイルO1の流れを十分に確保することができる。これにより、ロータ30の回転数の大小に関わらず、オイルO2でステータ40に対する冷却効率を向上させつつ、オイルO1でロータ30に対する冷却効率も十分に向上させることができる。また、オイルO1をベアリング35の潤滑油として十分に機能させることもできる。
また、図4に示すように、取付状態にあるシャフト1を径方向から見たとき(側面視で)、1つの第1側孔22と1つのスリット54とが重なっている。これにより、円筒体5の内側から各第1側孔22へのオイルOの円滑な通過が可能となり、前述したオイルO2の流れの抑制が過剰となるのを防止することができる。
なお、第1側孔22とスリット54とは、取付状態にあるシャフト1を径方向から見たとき、対応する2つ以上が重なっていてもよく、全てが重なることなく、ズレていてもよい。
取付状態では、複数の第2側孔52が複数の第1側孔22よりも下流側に位置している。シャフト1に供給されるオイルOの流量によっては、第1側孔22から径方向流路96に排出しきれないオイルOが生じても、円筒体5の内側から、スリット54、各板状部55とシャフト本体2との間、第2側孔52を順に経て、円筒体5の内側に戻すことができる。これにより、円筒体5の内側に戻されたオイルOを、オイルO1として補うことができる。
なお、シャフト本体2および円筒体5の構成材料としては、特に限定されず、例えば、金属材料や樹脂材料等の硬質材料を用いることができる。
<第2実施形態>
以下、図7~図9を参照して本発明の回転電機および駆動装置の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図7、図8に示すように、シャフト本体2は、内径が中心軸J方向に沿って一定である。すなわち、シャフト本体2は、厚肉部25およびテーパ部26が省略された部材である。
また、シャフト本体2は、内周面に設けられた凹部27を有する。凹部27は、シャフト本体2の周方向に沿ってリング状に設けられる。また、凹部27は、各第1側孔22よりも上流側に位置する。
一方、図7~図9に示すように、第2実施形態の円筒体5では、各板状部55の上流側の端部に、径方向外側に突出した凸部(フランジ部)551が設けられている。
そして、図8に示すように、取付状態では、円筒体5の各凸部551が凹部27に挿入される。これにより、シャフト本体2に対する円筒体5の位置が規制される。また、円筒体5がシャフト本体2から離脱するのを防止して、取付状態を維持することができる。
なお、円筒体5をシャフト本体2に挿入する際には、図7示すように、円筒体5の各板状部55を中心軸J側に寄せて、全体として縮径させた状態とする。これにより、各板状部55の凸部551が円筒体5の挿入を阻害するのを防止することができ、円滑な挿入が可能となる。
以上、本発明の回転電機および駆動装置を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、回転電機および駆動装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の回転電機および駆動装置は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、第2側孔52の中心軸J方向における配置位置や配置数が異なる複数種の円筒体5を予め用意してもよい。この場合、例えばシャフト1が搭載される回転電機10の種類等の諸条件に応じて、適当な円筒体5を複数種の円筒体5の中から選択して、シャフト本体2に取り付けることができる。
また、円筒体5は、連続した1つの部材で構成されているが、これに限定されず、例えば、中心軸J方向に沿って、少なくとも2つに分割された分割体を含む構成となっていてもよい。
また、上記第1および第2実施形態の任意の構成を組み合わせることもできる。例えば、第1実施形態の円筒体5の各板状部55の上流側の端部に、凸部551を設けるようにしてもよい。この場合、各板状部55の凸部551は、第2実施形態と同様に、円筒体5がシャフト本体2に挿入された際、シャフト本体2の内周面に設けられた凹部27に挿入されるように構成してもよく、シャフト本体2の上流側の端面202に接触するように構成してもよい。
1 シャフト
2 シャフト本体
202 端面
22 第1側孔
24 薄肉部
25 厚肉部
26 テーパ部
27 凹部
5 円筒体
502 端面
52 第2側孔
54 スリット
55 板状部
551 凸部
56 圧入部
561 角部
10 回転電機
12 流路
30 ロータ
32 ロータ本体
33 冷媒供給孔
34 ベアリング
35 ベアリング
40 ステータ
41 ステータコア
42 コイルアセンブリ
42c コイル
50 ステータ冷媒供給部
50a 供給口
60 伝達装置
62 減速装置
63 差動装置
63a リングギヤ
64 車軸
71 ポンプ
72 クーラ
80 ハウジング
81 モータハウジング
81a 周壁部
81b 隔壁部
81c 蓋部
81d 隔壁開口
82 ギヤハウジング
90 冷媒流路
91 第1流路部
92 第2流路部
93 第3流路部
94 接続流路部
95 シャフト流路部
96 径方向流路部
97 ガイド流路部
98 軸方向流路
100 駆動装置
J 中心軸(軸)
O オイル
O1 オイル
O2 オイル

Claims (8)

  1. 内部に冷媒が流通可能なシャフトを有し、該シャフトを回転中心として回転可能なロータと、
    該ロータの径方向外側に位置するステータとを備え、
    前記シャフトは、
    径方向に貫通する複数の第1側孔を有する円筒状のシャフト本体と、
    該シャフト本体の軸方向一方側に挿入される円筒体であって、その軸方向一方側に設けられ、スリットを介して軸回りに隣り合って配置された複数の板状部を有する円筒体とを備え、
    前記円筒体を前記シャフト本体に取り付けた取付状態で、各前記板状部は、その軸方向一方側が前記シャフト本体に接触するとともに、前記円筒体の内側と各前記第1側孔とが、前記スリット、および、各前記板状部と前記シャフト本体との間を介して繋がり、前記冷媒が通過可能な流路として機能することを特徴とする回転電機。
  2. 前記シャフト本体は、その軸方向一方側に位置し、各前記第1側孔を備える薄肉部と、該薄肉部より軸方向他方側に位置し、前記薄肉部の内径より内径が小さい厚肉部とを有し、
    前記円筒体は、さらに、各前記板状部よりも軸方向他方側に設けられ、前記厚肉部の軸方向一方側の端部に圧入される圧入部を有し、
    前記圧入部を前記厚肉部内に圧入することにより、前記取付状態で、各前記板状部は、その軸方向一方側が径方向外側に拡がって前記薄肉部に接触している請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記シャフト本体は、さらに、前記薄肉部と前記厚肉部との間に位置し、内径が前記薄肉部から前記厚肉部に向かって減少するテーパ部を有する請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記圧入部の軸方向他端側の端部は、その角部が面取りされている請求項2または3に記載の回転電機。
  5. 前記シャフト本体は、さらに、各前記第1側孔よりも軸方向一方側の内周面に設けられた凹部を有し、
    前記円筒体は、各前記板状部の軸方向一方側の端部に設けられ、前記取付状態で、前記凹部に挿入される凸部を有する請求項1に記載の回転電機。
  6. 前記取付状態で、径方向から見たとき、前記第1側孔と前記スリットとが重なっている請求項1~5のいずれか1項に記載の回転電機。
  7. 前記円筒体は、さらに、径方向に貫通する複数の第2側孔を有し、前記取付状態で、前記複数の第2側孔が前記複数の第1側孔より軸方向他端側に位置している請求項1~6のいずれか1項に記載の回転電機。
  8. 車両に搭載され、車軸を回転させる駆動装置であって、
    請求項1~7のいずれか1項に記載の回転電機と、
    前記回転電機に接続され、前記ロータの回転を前記車軸に伝達する伝達装置と、
    前記回転電機および前記伝達装置を収容するハウジングと、
    前記ハウジング内に設けられ、前記回転電機の前記シャフト内および前記ステータに冷媒を供給する冷媒流路とを備えることを特徴とする駆動装置。
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