JP2022127190A - 診断システム、診断方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】閾値なしで設備の状態を診断できる診断システムを提供する。【解決手段】診断システム100は、複数の設備10A、10Bのそれぞれに供給される電流の計測値を取得する計測結果取得部21と、計測値を周波数解析する解析部22と、周波数解析の解析結果の中から所定の周波数の周波数成分値を設備の状態を示す評価値として抽出する抽出部(診断処理部23)と、設備ごとの評価値を比較可能に出力する出力部(表示部25)と、を備える。【選択図】図1
Description
本開示は、診断システム、診断方法およびプログラムに関する。
装置の状態量の値に閾値を設け、その値が閾値を超過すると異常と診断する診断方法が提供されている。例えば、特許文献1には、複数の状態量の計測値を取得し、それぞれの状態量が所定時間後に取り得る値の範囲を予測し、状態量のそれぞれを軸とした座標空間に、複数の状態量の値が取り得る範囲に応じた形状の図形を表示する状態分析装置が開示されている。特許文献1に記載の方法においても、状態量の値が取り得る範囲を示す図形と閾値を比較して、将来的に装置が異常な状態に遷移しうるかどうかを診断している。
装置の故障には様々な種類があり、装置の状態評価においては、様々な故障モードごとに適正な閾値を設定することが重要になる。閾値の設定には様々な故障モードでの診断結果が必要となるため、それぞれの故障モードの異常データを収集する必要がある。しかし、データを収集しても正常データが大部分であり、異常データの収集は困難である。また、異常データを収集することができたとしても、装置の仕様や動作環境等によって異常判定の閾値が異なる可能性があるため、一つ一つの装置について適正な閾値を設定することは容易ではない。
本開示は、診断対象を適切に診断することができる診断システム、診断方法およびプログラムを提供する。
本開示の診断システムは、複数の設備のそれぞれに供給される電流の計測値を取得する計測結果取得部と、前記計測値を周波数解析する解析部と、前記周波数解析の解析結果から所定の周波数の周波数成分値を前記設備の状態を示す評価値として抽出する抽出部と、前記設備ごとの前記評価値を比較すべく出力する出力部と、を備える。
本開示の診断システムは、端末装置と前記端末装置と通信可能な診断装置とからなる診断システムであって、前記端末装置は、複数の設備のそれぞれの状態の診断を要求する要求手段と、前記診断装置の抽出部により抽出した前記設備ごとの評価値を比較すべく出力する出力部と、を備え、前記診断装置は、前記端末装置の要求により、前記複数の設備のそれぞれに供給される電流の計測値を取得する計測結果取得部と、前記計測値を周波数解析する解析部と、前記周波数解析の解析結果から所定の周波数の周波数成分値を前記設備の状態を示す評価値として抽出する抽出部と、を備える。
本開示の診断方法は、複数の設備のそれぞれに供給される電流の計測値を取得するステップと、前記計測値を周波数解析するステップと、前記周波数解析の解析結果から所定の周波数の周波数成分値を前記設備の状態を示す評価値として抽出するステップと、前記設備ごとに抽出された前記評価値を比較すべく出力するステップと、を有する。
本開示の診断方法は、端末装置と、前記端末装置と通信可能な診断装置とによる診断方法であって、前記端末装置が、複数の設備のそれぞれの状態の診断を要求する要求ステップと、前記診断装置の抽出ステップにより抽出した前記設備ごとの評価値を比較すべく出力する出力ステップと、を実行し、前記診断装置が、前記端末装置の要求により、前記複数の設備のそれぞれに供給される電流の計測値を取得する計測結果取得ステップと、前記計測値を周波数解析する解析ステップと、前記周波数解析の解析結果から所定の周波数の周波数成分値を前記設備の状態を示す評価値として抽出する抽出ステップとを実行する。
本開示のプログラムは、コンピュータに、複数の設備のそれぞれに供給される電流の計測値を取得するステップと、前記計測値を周波数解析するステップと、前記周波数解析の解析結果から所定の周波数の周波数成分値を前記設備の状態を示す評価値として抽出するステップと、前記設備ごとに抽出された前記評価値を比較すべく出力するステップと、を実行させる。
本開示の診断システム、診断方法およびプログラムによれば、診断対象を適切に診断することができる。
以下、実施形態に係る診断システムについて、図1~図8を参照しながら詳しく説明する。
<第一実施形態>
(システム構成)
図1は、実施形態に係る診断システムの一例を示すブロック図である。
診断システム100は、診断対象の設備10A、10B、・・・、と診断装置20とを備える。設備10Aと設備10Bは同一の仕様である。同一の仕様とは、設備10Aが備える機器と、設備10Bが備える機器の仕様が同一であること、又は、各機器の仕様が同一とみなせる程度の違いしかないことを意味する。仕様とは、例えば、機器の材質、サイズ、型式、機能や性能などである。例えば、設備10Aは、電力源1Aと、電動機2Aと、伝達装置3Aと、負荷装置4Aと、電流計測装置5Aと、を備える。電動機2Aと伝達装置3Aは軸6Aで接続され、伝達装置3Aと負荷装置4Aは軸7Aで接続されている。電力源1Aは電線8Aを介して電動機2Aに電流を供給する。電動機2Aは、電力源1Aから供給された電流により回転駆動し、軸6Aを回転させる。伝達装置3Aは、軸6Aの回転を軸7Aに伝達する。軸7Aの回転により負荷装置4Aが駆動される。伝達装置3Aは、例えば、減速機やベルト駆動装置などである。負荷装置4Aは、例えば、ファンや遠心分離機である。電流計測装置5Aは、電線8Aを流れる電流を計測し、電流の計測結果を診断装置20へ送信する。電流計測装置5Aは、計測したアナログの電流波形をデジタルの電流データに変換して診断装置20へ送信する。電力源1A、電動機2A、伝達装置3A、負荷装置4A、電流計測装置5A、軸6A、軸7Aは機器の一例である。
<第一実施形態>
(システム構成)
図1は、実施形態に係る診断システムの一例を示すブロック図である。
診断システム100は、診断対象の設備10A、10B、・・・、と診断装置20とを備える。設備10Aと設備10Bは同一の仕様である。同一の仕様とは、設備10Aが備える機器と、設備10Bが備える機器の仕様が同一であること、又は、各機器の仕様が同一とみなせる程度の違いしかないことを意味する。仕様とは、例えば、機器の材質、サイズ、型式、機能や性能などである。例えば、設備10Aは、電力源1Aと、電動機2Aと、伝達装置3Aと、負荷装置4Aと、電流計測装置5Aと、を備える。電動機2Aと伝達装置3Aは軸6Aで接続され、伝達装置3Aと負荷装置4Aは軸7Aで接続されている。電力源1Aは電線8Aを介して電動機2Aに電流を供給する。電動機2Aは、電力源1Aから供給された電流により回転駆動し、軸6Aを回転させる。伝達装置3Aは、軸6Aの回転を軸7Aに伝達する。軸7Aの回転により負荷装置4Aが駆動される。伝達装置3Aは、例えば、減速機やベルト駆動装置などである。負荷装置4Aは、例えば、ファンや遠心分離機である。電流計測装置5Aは、電線8Aを流れる電流を計測し、電流の計測結果を診断装置20へ送信する。電流計測装置5Aは、計測したアナログの電流波形をデジタルの電流データに変換して診断装置20へ送信する。電力源1A、電動機2A、伝達装置3A、負荷装置4A、電流計測装置5A、軸6A、軸7Aは機器の一例である。
図示を省略するが、設備10Bでも、設備10Aの電力源1A、電動機2A、伝達装置3A、負荷装置4A、電流計測装置5A、軸6A、7Aの各々と同一仕様の電力源1B、電動機2B、伝達装置3B、負荷装置4B、電流計測装置5B、軸6B、7Bとが備えられ、これらが設備10Aと同様に構成されている。例えば、設備10Bの電流計測装置5Bは、電流の計測結果を診断装置20へ送信する。
図1には、設備10A、10Bが例示されているが、診断システム100は、同一仕様の設備10を3つ以上備えていてもよい。例えば、診断システム100が4つの設備を備える場合、それぞれを設備10A、10B、10C、10Dのように記載する。以下、区別する必要が無い場合、設備10A、10B等を設備10と記載し、電動機2A、2B等を電動機2と記載する場合がある。他の機器についても同様である。
(診断装置の構成)
診断装置20は、計測結果取得部21と、解析部22と、診断処理部23と、入力部24と、表示部25と、記憶部26と、を備える。
計測結果取得部21は、電動機2を流れる電流の計測結果を取得する。計測結果取得部21は、電流計測装置5による計測結果を入力する為の入力インタフェースや通信インタフェースを用いて構成され、電流計測装置5から送信されたデジタルの電流データを取得する。
解析部22は、FFT(Fast Fourier Transform)により、計測結果取得部21が取得した計測結果を複数の周波数成分に分解する。
診断装置20は、計測結果取得部21と、解析部22と、診断処理部23と、入力部24と、表示部25と、記憶部26と、を備える。
計測結果取得部21は、電動機2を流れる電流の計測結果を取得する。計測結果取得部21は、電流計測装置5による計測結果を入力する為の入力インタフェースや通信インタフェースを用いて構成され、電流計測装置5から送信されたデジタルの電流データを取得する。
解析部22は、FFT(Fast Fourier Transform)により、計測結果取得部21が取得した計測結果を複数の周波数成分に分解する。
診断処理部23は、設備10が備える機器(例えば、電動機2、伝達装置3、負荷装置4)の状態を診断する処理を実行する。例えば、診断処理部23は、解析部22による解析結果から電動機2A等の状態を示す情報を抽出して、表示部25に表示する。具体的には、解析部22がFFTした結果得られる解析結果には、50kHz、60kHzといった電源の周波数以外の他の周波数において、その周波数成分に、機器あるいは機器を構成する一部分(特定部位と称する。)の状態に応じた変化が反映される。例えば、負荷装置4であれば、電流計測値に含まれる周波数成分のうちの負荷装置4の電源周波数から側帯波で発生する回転周波数に負荷装置4の状態を表す変化が生じる。例えば、負荷装置4の状態が悪化すると、負荷装置4の回転周波数の周波数成分値が増加する。診断処理部23は、この性質を利用して、解析部22の解析結果から各機器の診断に役立つ周波数成分値を抽出する。例えば、電動機2の状態が悪化すると、周波数f1付近の周波数成分値が増加し、伝達装置3の状態が悪化すると、周波数f2付近の周波数成分値が増加し、負荷装置4の状態が悪化すると、周波数f3付近の周波数成分値が増加するとする。診断処理部23は、FFT解析結果から周波数f1付近の周波数成分値を取り出して、この値を電動機2の状態を診断するための評価値として表示部25に表示する。例えば、診断処理部23は、後述の図2A~図2Fに例示する診断グラフを作成し、表示部25に表示する。
入力部24は、キーボードやマウス、タッチパネル等の入力装置を用いて構成される。入力部24は、診断装置20に対する操作の入力を受け付ける。入力部24は、受け付けた操作入力の内容を診断処理部23に出力する。
表示部25は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-luminescence)ディスプレイ等の表示装置を用いて構成される。表示部25は、診断処理部23の指示に基づき、任意の情報を表示する。
表示部25は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-luminescence)ディスプレイ等の表示装置を用いて構成される。表示部25は、診断処理部23の指示に基づき、任意の情報を表示する。
記憶部26は、HDDやフラッシュメモリ等の記憶装置を用いて構成される。記憶部26は、機器の状態の診断に必要な各種情報、例えば、機器ごとにその機器の状態を示す電流計測値の周波数を定めた情報を記憶している。具体的には、記憶部26には、電動機2は周波数f1、伝達装置3は周波数f2、負荷装置4は周波数f3といった情報を記憶している。1つの機器について2つ以上の周波数が設定されていてもよいし、機器を構成する特定部位ごとに周波数が設定されていてもよい。具体的には、記憶部26は、電動機2について、電動機2の回転子バーの状態を診断するための周波数f11と、回転軸の状態を診断するための周波数f12を、それぞれの特定部位(回転子バー、回転軸)と対応付けて記憶している。
(診断方法)
図2A~図2Fは、それぞれ実施形態に係る診断グラフの一例を示す第1~第6の図である。図2A~図2Fに示すグラフの縦軸は電源周波数成分値を基準とした特定部位の周波数の成分値(dB)、横軸は設備別の機器である。
図2Aは、減速機a~cの遊星歯車の状態を反映する電流の周波数成分値を示した診断グラフである。減速機aは設備10Aの伝達装置3の一例であり、減速機bは設備10Bの伝達装置3Bの一例であり、減速機cは設備10Cの伝達装置3Cの一例である。遊星歯車は特定部位の一例である。電流計測装置5Aが計測した計測値を計測値Aのように記載する。診断処理部23は、計測値Aの解析部22による解析結果から周波数f2の周波数成分値のピークを抽出し、計測値Bの解析部22による解析結果から周波数f2の周波数成分値のピークを抽出し、計測値Cの解析部22による解析結果から周波数f2の周波数成分値のピークを抽出する。選択された値は、それぞれ減速機a、減速機b、減速機cの遊星歯車の状態を示す評価値である。診断処理部23は、抽出した3つの周波数成分値を用いて、図2Aの診断グラフを作成し、表示部25へ出力する。知見を有する技術者は、図2Aの診断グラフを参照し、それぞれを他の設備10の減速機の状態を反映する周波数成分値と比較する。周波数成分値の大きさは、減速機a~cの遊星歯車の状態を反映している。具体的には、状態が悪化している程、周波数成分値は大きくなる。このことは、他の機器、他の特定部位の場合にも同様である。相互比較の結果、技術者は、周波数成分値が他よりも明確に大きい減速機cに異常が生じる可能性が高いと判断し、メンテナンスを推奨する機器の候補として選定する。なお、この例では、1つの機器をメンテナンス推奨候補として選定したが、例えば、減速機a、cの周波数成分値が減速機bの周波数成分値に比べて明確に大きい場合、減速機aと減速機cをメンテナンス推奨候補として選定してもよい。
図2A~図2Fは、それぞれ実施形態に係る診断グラフの一例を示す第1~第6の図である。図2A~図2Fに示すグラフの縦軸は電源周波数成分値を基準とした特定部位の周波数の成分値(dB)、横軸は設備別の機器である。
図2Aは、減速機a~cの遊星歯車の状態を反映する電流の周波数成分値を示した診断グラフである。減速機aは設備10Aの伝達装置3の一例であり、減速機bは設備10Bの伝達装置3Bの一例であり、減速機cは設備10Cの伝達装置3Cの一例である。遊星歯車は特定部位の一例である。電流計測装置5Aが計測した計測値を計測値Aのように記載する。診断処理部23は、計測値Aの解析部22による解析結果から周波数f2の周波数成分値のピークを抽出し、計測値Bの解析部22による解析結果から周波数f2の周波数成分値のピークを抽出し、計測値Cの解析部22による解析結果から周波数f2の周波数成分値のピークを抽出する。選択された値は、それぞれ減速機a、減速機b、減速機cの遊星歯車の状態を示す評価値である。診断処理部23は、抽出した3つの周波数成分値を用いて、図2Aの診断グラフを作成し、表示部25へ出力する。知見を有する技術者は、図2Aの診断グラフを参照し、それぞれを他の設備10の減速機の状態を反映する周波数成分値と比較する。周波数成分値の大きさは、減速機a~cの遊星歯車の状態を反映している。具体的には、状態が悪化している程、周波数成分値は大きくなる。このことは、他の機器、他の特定部位の場合にも同様である。相互比較の結果、技術者は、周波数成分値が他よりも明確に大きい減速機cに異常が生じる可能性が高いと判断し、メンテナンスを推奨する機器の候補として選定する。なお、この例では、1つの機器をメンテナンス推奨候補として選定したが、例えば、減速機a、cの周波数成分値が減速機bの周波数成分値に比べて明確に大きい場合、減速機aと減速機cをメンテナンス推奨候補として選定してもよい。
図2Bは、電動機a~bの回転子バーの状態を反映する電流の周波数成分値を示した診断グラフである。電動機aは設備10Aの電動機2Aの一例であり、電動機bは設備10Bの電動機2Bの一例である。診断処理部23は、計測値Aの解析部22による解析結果から周波数f11の周波数成分値のピークを抽出し、計測値Bの解析部22による解析結果から周波数f11の周波数成分値のピークを抽出し、図2Bの診断グラフを作成し、表示部25へ出力する。技術者は、図2Bの診断グラフを参照し、周波数成分値が他よりも明確に大きい電動機aをメンテナンス推奨機器の候補として選定する。
図2Cは、遠心分離機a~gの回転軸の状態を反映する電流の周波数成分値を示した診断グラフである。遠心分離機aは設備10Aの負荷装置4Aの一例であり、遠心分離機bは設備10Bの負荷装置4Bの一例である。遠心分離機c~gについても同様である。診断処理部23は、計測値A~Gの解析部22による解析結果からそれぞれ周波数f3の周波数成分値のピークを抽出し、図2Cの診断グラフを作成し、表示部25へ出力する。技術者は、図2Cの診断グラフを参照し、周波数成分値が他よりも明確に大きい遠心分離機dをメンテナンス推奨機器の候補として選定する。
図2Dは、ファンa~cのベルトの状態を反映する電流の周波数成分値(dB)を示した診断グラフである。ファンaは設備10Aの負荷装置4Aの一例であり、ファンaのベルトaとはベルト駆動装置のベルト部分のことであり、伝達装置3Aの特定部位の一例である。ファンbのベルトb、ファンcのベルトcについても同様である。診断処理部23は、計測値A~Cの解析部22による解析結果からそれぞれ周波数f21の周波数成分値のピークを抽出し、図2Cの診断グラフを作成し、表示部25へ出力する。ここで、f21は、例えば、ファンa~cの回転の周波数である。また、ファンa~cの回転の周波数は同一である。図2Dを参照すると、図2A~図2Cで例示した他の機器に関する周波数成分値よりも、全体的に高い値となっている。また、相互比較によって、明確に他設備より周波数成分値が大きいものを特定することが難しい。図2Dに示すようにベルトの場合、ファンの回転の影響により、正常な状態でもベルトの状態を反映する周波数の1次成分の値が高く出る。そこで、ベルトの状態を評価する場合は、該当する部位の回転周波数のピークのみならず、その高調波成分(n=1、2、3、・・・倍)のピークも合わせて評価する。図2Dの診断グラフは、基本波(n=1)を抽出した場合のグラフである。図2Eに、診断処理部23が、解析部22による解析結果から、電源周波数の側帯波の周波数をf21とした場合、電源周波数の2倍の周波数の周波数成分値のピークを抽出して作成した診断グラフを示す。図2Fには、診断処理部23が、解析部22による解析結果から電源周波数の3倍の周波数の周波数成分値のピークを抽出して作成した診断グラフを示す。ベルト駆動装置のベルトの状態を診断する場合,例えば、1次からn次(好ましくは1~10次)迄の高調波について診断グラフを作成し、相互比較を行って総合的にベルトの状態を評価する。4~n次の高調波についての診断グラフの図示は省略するが、技術者は、1~n次の診断グラフから総合的に評価して、状態が悪化しているベルトを特定する。この例の場合、技術者は、図2D~図2Fの診断グラフの相互比較により、ファンBの3次の周波数のピークに有意差がある為(図2F),ファンBのベルトが最も状態が悪く、メンテナンスが必要と判断する。
(動作)
以下、診断システム100の動作について説明する。
図3は、実施形態に係る診断システムの動作の一例を示すフローチャートである。
診断システム100のユーザは、事前に診断対象を指定する情報を診断装置20に設定する。例えば、ユーザは、診断対象を指定する情報として、減速機(伝達装置3)の遊星歯車、電動機2の回転子バー、遠心分離機(負荷装置4)の回転軸、ファン(負荷装置4)のベルト(伝達装置3の一部)などを診断装置20に設定する。記憶部26は、これら診断対象を示す情報を記憶する。また、記憶部26は、診断対象の状態を反映する周波数の情報(電動機2の回転子バーは周波数f11等)を記憶している。
以下、診断システム100の動作について説明する。
図3は、実施形態に係る診断システムの動作の一例を示すフローチャートである。
診断システム100のユーザは、事前に診断対象を指定する情報を診断装置20に設定する。例えば、ユーザは、診断対象を指定する情報として、減速機(伝達装置3)の遊星歯車、電動機2の回転子バー、遠心分離機(負荷装置4)の回転軸、ファン(負荷装置4)のベルト(伝達装置3の一部)などを診断装置20に設定する。記憶部26は、これら診断対象を示す情報を記憶する。また、記憶部26は、診断対象の状態を反映する周波数の情報(電動機2の回転子バーは周波数f11等)を記憶している。
まず、計測結果取得部21が、同一仕様の複数の設備10のそれぞれが備える電流計測装置5から計測結果を取得する(ステップS1)。例えば、計測結果取得部21は、設備10Aの電流計測装置5A、設備10Bの電流計測装置5Bとオンラインで接続されており、常時、設備10A、10Bからデジタルの電流データを取得する。計測結果取得部21は、取得した計測結果を、記憶部26に設備別に記録する。
次に解析部22が、ステップS1で取得された計測結果をFFT解析する(ステップS2)。例えば、解析部22は、記憶部26から設備10A、10Bの各々について、所定時間分の計測結果を読み出して、それぞれについてFFT解析を実行し、解析結果を設備別に記憶部26に記録する。
次に解析部22が、ステップS1で取得された計測結果をFFT解析する(ステップS2)。例えば、解析部22は、記憶部26から設備10A、10Bの各々について、所定時間分の計測結果を読み出して、それぞれについてFFT解析を実行し、解析結果を設備別に記憶部26に記録する。
次に診断処理部23が、診断対象の周波数成分値のピークを抽出する(ステップS3)。診断処理部23は、設備別にFFT解析結果を記憶部26から読み出す。また、診断処理部23は、診断対象に対応する周波数の情報を記憶部26から読み出す。例えば、診断処理部23は、減速機については周波数f2、電動機2の回転子バーについては周波数f11、遠心分離機については周波数f3、ベルト駆動装置のベルトについては周波数f21およびその高調波(1~n次)等の情報を記憶部26から読み出す。そして、診断処理部23は、設備10Aの電流計測値のFFT解析結果のうち、周波数f2のデータを参照し、その中からピーク値を抽出する。この値は、図2Aの診断グラフの減速機aの周波数成分値に対応する。同様に、診断処理部23は、設備10Bの減速機bについても対応する周波数成分値のピークを抽出する。また、診断対象が、ベルト駆動装置のベルトの場合、診断処理部23は、設備10Aの電流計測値のFFT解析結果のうち、周波数f21のデータを参照し、その中からピーク値を抽出する。さらに診断処理部23は、FFT解析結果から、f21x2倍の周波数、f21x3倍の周波数、・・・、f21x7倍の周波数のデータを参照し、2~7次の各周波数について周波数成分値のピークを抽出する。診断処理部23は、残りの設備10B等についても、診断対象ごとに対応する周波数の周波数成分値のピークを抽出する。
次に診断処理部23が、ステップS3で設備別に診断対象ごとに抽出した周波数成分値のピークを用いて診断グラフを作成する(ステップS4)。例えば、診断処理部23は、ある診断対象について抽出した周波数成分値のピークを、全ての設備分並べて診断グラフを作成する。次に診断処理部23は、作成した診断グラフを表示部25へ出力する(ステップS5)。表示部25には、図2A~図2Fに例示するような診断グラフが表示される。診断処理部23は、作成した診断グラフを電子ファイルや紙(プリンター)、他のコンピュータへ出力してもよい。
(効果)
以上説明したように、診断システム100によれば、電動機2へ供給される電流計測値を用いて、機器(電動機2および電動機2に接続される機器)の状態を示す評価値を解析する。この処理を同一仕様の複数の機器について実行し、その相互比較により,状態の序列をつけ、機器の状態を評価する。これにより、各故障モードに対する閾値の設定がなくても、機器の状態を評価することができる。また、その評価結果をもとに、点検や補修に必要な部品の事前手配や、メンテナンスの優先順位付けをしてメンテナンス計画を作成することができる。従って、本実施形態によれば、閾値設定用の異常データの収集や、個々の仕様や動作環境に合わせた閾値の設定などの手間を省くことができる。また、ベルトの例のように、機器に対応する周波数成分値のピークの相互判定評価だけでは状態の評価が難しい場合、その周波数の高調波成分値のピークを含めて評価することにより、設備状態の診断精度を向上することができる。
以上説明したように、診断システム100によれば、電動機2へ供給される電流計測値を用いて、機器(電動機2および電動機2に接続される機器)の状態を示す評価値を解析する。この処理を同一仕様の複数の機器について実行し、その相互比較により,状態の序列をつけ、機器の状態を評価する。これにより、各故障モードに対する閾値の設定がなくても、機器の状態を評価することができる。また、その評価結果をもとに、点検や補修に必要な部品の事前手配や、メンテナンスの優先順位付けをしてメンテナンス計画を作成することができる。従って、本実施形態によれば、閾値設定用の異常データの収集や、個々の仕様や動作環境に合わせた閾値の設定などの手間を省くことができる。また、ベルトの例のように、機器に対応する周波数成分値のピークの相互判定評価だけでは状態の評価が難しい場合、その周波数の高調波成分値のピークを含めて評価することにより、設備状態の診断精度を向上することができる。
上記の実施形態では、診断処理部23が、診断グラフを出力することしたが、診断処理部23は、他の形式で比較結果を出力してもよい。例えば、診断処理部23は、機器ごとの周波数成分値のピークを大きい順に並べて、各機器の周波数成分値のピークの値を表示するとともに、その機器と1つ下の順位の機器のピークの値の差を表示した情報を表示部25に出力してもよい。また、診断処理部23は、機器ごとの周波数成分値のピークの最大値と最小値の差分を計算し、この差分値がある値を超えていれば、状態悪化の機器が評価対象の中に存在すると判定し、この比較結果(例えば、差分値大となった機器とその評価値)を表示部25へ出力してもよい。
上記の実施形態では、同一仕様の機器を備える設備単位で他の設備の機器同士で相互比較を行うこととしたが、1つの設備が同一仕様の機器を複数備える場合、それらの機器について周波数成分値のピークを抽出し、相互比較を行ってもよい。
また、高周波数成分を用いた診断は、ベルトだけではなく、減速機の遊星歯車、電動機の回転子バー、遠心分離機の回転軸などの診断に適用してもよい。
また、高周波数成分を用いた診断は、ベルトだけではなく、減速機の遊星歯車、電動機の回転子バー、遠心分離機の回転軸などの診断に適用してもよい。
また、本実施形態の診断方法は、電動機2の回転子バー切れ、電動機2の回転軸の偏心、電動機2の軸受異常、伝達装置3のカップリング芯ずれ、減速機の歯車の摩耗、ベルト駆動装置のベルトのゆるみ、負荷側機械の軸接触・曲がり・アンバランス等の診断に適用することができる。
また、上記実施形態では同一仕様の機器同士を相互比較することとしたが、同一仕様且つ運転条件(周辺の環境、運転時間、運転負荷など)が同一のもの同士について、相互比較を行うようにしてもよい。運転条件が同一とは、運転条件が完全に一致する場合だけではなく、評価値を相互比較するうえで同一とみなせる範囲や、比較する意味を失わない程度の差しかない場合を含むものとする。例えば、同一発電所内(石炭火力,ガス火力,陸上風車,洋上風車,地熱)に同一仕様の設備が複数存在する場合、これらの同一仕様設備の運転条件(気温、湿度、立地条件など)は同一とみなせる。このような条件下の各設備に対して、本実施形態の診断方法を適用し、同一仕様設備についての周波数成分値のピークを相互比較することにより、閾値が無くても正確に設備状態を評価することができる。また、相互比較により、設備状態の序列をつけることにより、同一発電所内のメンテナンス計画を立てる場合において、メンテナンスの優先順位付けが可能となる。
<第二実施形態>
以下、第二実施形態の診断システム100´について図4~図7を参照して説明する。
第一実施形態では機器の状態を表す評価値(周波数成分値のピーク)を機器間で相互比較することにより、閾値無しで機器の状態を評価した。これに対し、第二実施形態における診断装置20´は、閾値を学習により獲得する機能を備えている。
以下、第二実施形態の診断システム100´について図4~図7を参照して説明する。
第一実施形態では機器の状態を表す評価値(周波数成分値のピーク)を機器間で相互比較することにより、閾値無しで機器の状態を評価した。これに対し、第二実施形態における診断装置20´は、閾値を学習により獲得する機能を備えている。
(構成)
図4は、第二実施形態に係る診断システムの一例を示すブロック図である。
本開示の第二実施形態に係る構成のうち、第一実施形態に係る診断システム100を構成する機能部と同じものには同じ符号を付し、それらの説明を省略する。第二実施形態に係る診断システム100´は、診断対象の設備10A、10B、・・・、と診断装置20´とを備える。診断装置20´は、計測結果取得部21と、解析部22と、診断処理部23´と、入力部24と、表示部25と、記憶部26と、学習部27と、を備える。
図4は、第二実施形態に係る診断システムの一例を示すブロック図である。
本開示の第二実施形態に係る構成のうち、第一実施形態に係る診断システム100を構成する機能部と同じものには同じ符号を付し、それらの説明を省略する。第二実施形態に係る診断システム100´は、診断対象の設備10A、10B、・・・、と診断装置20´とを備える。診断装置20´は、計測結果取得部21と、解析部22と、診断処理部23´と、入力部24と、表示部25と、記憶部26と、学習部27と、を備える。
学習部27は、第一実施形態と同様の方法で抽出された周波数成分値のピークに対して、“異常”、“注意”、“正常”などのラベルが付された学習データを機械学習などにより学習し、周波数成分値のピークが、どのような値となれば異常な状態、又は、注意が必要な状態であると考えられるかを判別するための閾値(それぞれ、状態判定閾値1、2)を設定する。
診断処理部23´は、第一実施形態の診断処理部23の機能に加え、学習部27が設定した閾値を含めて診断グラフを作成、表示する機能を備える。あるいは、診断処理部23´は、学習部27が設定した閾値に基づいて、機器の状態を判定してもよい。
診断処理部23´は、第一実施形態の診断処理部23の機能に加え、学習部27が設定した閾値を含めて診断グラフを作成、表示する機能を備える。あるいは、診断処理部23´は、学習部27が設定した閾値に基づいて、機器の状態を判定してもよい。
(動作)
(学習による閾値の設定)
図5を用いて学習部27による学習処理について説明する。
図5は、第二実施形態に係る診断システムの動作の一例を示す第1のフローチャートである。
まず、技術者による評価などを実施して学習データを作成する(ステップS11)。例えば、第一実施形態の診断方法により、メンテナンス計画が作成される。すると、メンテナンス担当者が、計画された機器のメンテナンスを行い、メンテナンス記録を作成する。メンテナンス記録には、機器について実施された各種の測定や検査の結果が記録される。次に機器の状態を評価する知見を有する技術者が、メンテナンス記録を参照し、メンテナンスを行った機器の状態を評価する。技術者は、例えば、メンテナンス対象機器について、あるいはその機器の特定部位について、自らの知見に基づいて“異常”、“注意”、“正常”の何れかの評価を行う。診断システム100´のユーザは、技術者による機器の状態の評価結果を受け取り、その評価結果をメンテナンス対象機器の周波数成分値のピークと対応付ける。これにより、学習データが作成される。
(学習による閾値の設定)
図5を用いて学習部27による学習処理について説明する。
図5は、第二実施形態に係る診断システムの動作の一例を示す第1のフローチャートである。
まず、技術者による評価などを実施して学習データを作成する(ステップS11)。例えば、第一実施形態の診断方法により、メンテナンス計画が作成される。すると、メンテナンス担当者が、計画された機器のメンテナンスを行い、メンテナンス記録を作成する。メンテナンス記録には、機器について実施された各種の測定や検査の結果が記録される。次に機器の状態を評価する知見を有する技術者が、メンテナンス記録を参照し、メンテナンスを行った機器の状態を評価する。技術者は、例えば、メンテナンス対象機器について、あるいはその機器の特定部位について、自らの知見に基づいて“異常”、“注意”、“正常”の何れかの評価を行う。診断システム100´のユーザは、技術者による機器の状態の評価結果を受け取り、その評価結果をメンテナンス対象機器の周波数成分値のピークと対応付ける。これにより、学習データが作成される。
ユーザは、学習データを診断装置20´へ入力する。入力部24は、入力された学習データを取得する(ステップS12)。診断処理部23´は、入力部24が取得した学習データを記憶部26へ書き込んで保存する。学習データが一定量蓄積されると、ユーザは、閾値の学習を指示する操作を行う。診断処理部23´は、ユーザの指示操作に基づいて、学習部27に学習データを学習させる。学習部27は、記憶部26から“異常”、“注意”、“正常”の何れかのラベルが付された学習データを読み出して機械学習し、状態判定閾値1(異常か否かの判定閾値)、状態判定閾値2(注意を要する状態か否かの判定閾値)をそれぞれ設定する(ステップS13)。学習部27は、設定された閾値を記憶部26に保存する。
(診断処理)
次に図6、図7を用いて第二実施形態の診断方法について説明する。
図6は、第二実施形態に係る診断システムの動作の一例を示す第2のフローチャートである。図7は、第二実施形態に係る診断グラフの一例を示す図である。
次に図6、図7を用いて第二実施形態の診断方法について説明する。
図6は、第二実施形態に係る診断システムの動作の一例を示す第2のフローチャートである。図7は、第二実施形態に係る診断グラフの一例を示す図である。
図3を用いて説明した処理と同様の処理については簡単に説明する。また、過去の減速機a~cの遊星歯車の診断結果とメンテナンス記録に基づく評価結果に基づいて、図5で説明した処理により、減速機a~cの遊星歯車に関する状態判定閾値1(例えば、異常か否かを判定する閾値)と状態判定閾値2(例えば、注意を要する状態か否かを判定する閾値)が設定されているとする。
まず、計測結果取得部21が、同一仕様、又は、同一仕様且つ同一運転条件の複数の設備10のそれぞれが備える電流計測装置5から計測結果を取得する(ステップS1)。次に解析部22が、ステップS1で取得された計測結果をFFT解析する(ステップS2)。次に診断処理部23´が、診断対象の周波数成分値のピークを抽出する(ステップS3)。例えば、診断処理部23´は、図2Aを用いて説明した処理度同様の処理によって、減速機a~cの遊星歯車の状態を反映する周波数成分値のピークをそれぞれ抽出する。
まず、計測結果取得部21が、同一仕様、又は、同一仕様且つ同一運転条件の複数の設備10のそれぞれが備える電流計測装置5から計測結果を取得する(ステップS1)。次に解析部22が、ステップS1で取得された計測結果をFFT解析する(ステップS2)。次に診断処理部23´が、診断対象の周波数成分値のピークを抽出する(ステップS3)。例えば、診断処理部23´は、図2Aを用いて説明した処理度同様の処理によって、減速機a~cの遊星歯車の状態を反映する周波数成分値のピークをそれぞれ抽出する。
次に診断処理部23´は、ステップS3で抽出した周波数成分値のピークを用いて閾値付きの診断グラフを作成する(ステップS4´)。例えば、診断処理部23´は、減速機a~cの周波数成分値のピークと、減速機a~cについて設定された状態判定閾値1と状態判定閾値2を記憶部26から読み出して、状態判定閾値1と状態判定閾値2を表示した診断グラフを作成する。次に診断処理部23´は、作成した診断グラフを表示部25へ出力する(ステップS5´)。表示部25には、図7に例示するような診断グラフが表示される。図7のTH1は状態判定閾値1、TH2は状態判定閾値2である。技術者は、図7の診断グラフを見て、周波数成分値の相互比較と、状態判定閾値1および状態判定閾値2との比較を行って、メンテナンス推奨候補の機器を選定する。例えば、図7の例の場合、技術者は、周波数成分値の相互比較の結果、減速機cの値が他より明確に大きいことと、減速機cの周波数成分値が、注意閾値を上回っていることと、に基づいて、減速機cを、メンテナンス推奨機器の候補として選定する。
なお、ステップS4´にて、診断処理部23´は、設定された閾値に基づいて、“正常”、“異常”、“注意”等の判定を行ってもよい。また、ステップS5´にて、その判定結果を表示するようにしてもよい。また、図7の診断グラフに基づいてメンテナンスされた機器のメンテナンス結果に基づいて作成された学習データを用いて、例えば、メンテナンスが実施されるたびに繰り返し、閾値に学習を行うことによって、診断精度を向上することができる。例えば、周波数成分値が状態判定閾値1を超過していると判定された場合でも、実際のメンテナンス記録によると異常が認められなかった場合、この周波数成分値には、“正常”や“注意”のラベルが付された学習データとなる。この学習データを学習することにより、現在の状態判定閾値1および状態判定閾値2が調整される。
(効果)
以上説明したように、診断システム100´によれば、第一実施形態で説明した評価値(周波数成分値のピーク)の相互比較により、状態が悪いと判定した機器をメンテナンスし,そのメンテナンス時に異常状態、正常状態等と判定された点検結果と、電流計測値に基づく評価値を対応付けて蓄積する。そして、蓄積したデータをもとに機械学習して,閾値を設定する。これにより、相互評価結果と閾値判定を合わせて行い,メンテナンス計画を作成することができる。また、相互比較のみならず、同一仕様の機器について蓄積した学習データを用いて機械学習することにより、閾値の適正化を図り、相互比較による判定時の偽陽性及び偽陰性の判定を低減することができる。
以上説明したように、診断システム100´によれば、第一実施形態で説明した評価値(周波数成分値のピーク)の相互比較により、状態が悪いと判定した機器をメンテナンスし,そのメンテナンス時に異常状態、正常状態等と判定された点検結果と、電流計測値に基づく評価値を対応付けて蓄積する。そして、蓄積したデータをもとに機械学習して,閾値を設定する。これにより、相互評価結果と閾値判定を合わせて行い,メンテナンス計画を作成することができる。また、相互比較のみならず、同一仕様の機器について蓄積した学習データを用いて機械学習することにより、閾値の適正化を図り、相互比較による判定時の偽陽性及び偽陰性の判定を低減することができる。
図8は、実施形態に係る診断システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
コンピュータ900は、CPU901、主記憶装置902、補助記憶装置903、入出力インタフェース904、通信インタフェース905を備える。
上述の診断装置20、20´は、コンピュータ900に実装される。そして、上述した各機能(解析部22、診断処理部23、23´、学習部27)は、プログラムの形式で補助記憶装置903に記憶されている。CPU901は、プログラムを補助記憶装置903から読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU901は、プログラムに従って、記憶領域を主記憶装置902に確保する。また、CPU901は、プログラムに従って、処理中のデータを記憶する記憶領域を補助記憶装置903に確保する。
また、上述の診断システムは、クライアント端末(不図示)や診断装置20といった複数のコンピュータからなるシステムで構成しても良い。この場合、診断装置20の一部の機能(例えば、入力部24や表示部25)をクライアント端末へ備え、他の機能を当該クライアント端末と通信可能な診断装置20へ備える構成としても良い。
また、このようなシステムの場合、クライアント端末からの診断要求に従って、診断装置20における各機能を実行する構成としても良い。
コンピュータ900は、CPU901、主記憶装置902、補助記憶装置903、入出力インタフェース904、通信インタフェース905を備える。
上述の診断装置20、20´は、コンピュータ900に実装される。そして、上述した各機能(解析部22、診断処理部23、23´、学習部27)は、プログラムの形式で補助記憶装置903に記憶されている。CPU901は、プログラムを補助記憶装置903から読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU901は、プログラムに従って、記憶領域を主記憶装置902に確保する。また、CPU901は、プログラムに従って、処理中のデータを記憶する記憶領域を補助記憶装置903に確保する。
また、上述の診断システムは、クライアント端末(不図示)や診断装置20といった複数のコンピュータからなるシステムで構成しても良い。この場合、診断装置20の一部の機能(例えば、入力部24や表示部25)をクライアント端末へ備え、他の機能を当該クライアント端末と通信可能な診断装置20へ備える構成としても良い。
また、このようなシステムの場合、クライアント端末からの診断要求に従って、診断装置20における各機能を実行する構成としても良い。
診断装置20、20´の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各機能部による処理を行ってもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、CD、DVD、USB等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ900に配信される場合、配信を受けたコンピュータ900が当該プログラムを主記憶装置902に展開し、上記処理を実行しても良い。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上のとおり、本開示に係るいくつかの実施形態を説明したが、これら全ての実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態及びその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
<付記>
実施形態に記載の診断システム、診断方法およびプログラムは、例えば以下のように把握される。
実施形態に記載の診断システム、診断方法およびプログラムは、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る診断システム100、100´は、複数の設備のそれぞれに供給される電流の計測値を取得する計測結果取得部21と、前記計測値を周波数解析する解析部22と、前記周波数解析の解析結果から所定の周波数(f1、f2など)の周波数成分値を前記設備の状態を示す評価値として抽出する抽出部(診断処理部23)と、前記設備ごとの前記評価値の比較結果(図2A~図2Fのグラフ、評価値の最大値と最小値の差が所定値以上となった機器の情報など)を出力する出力部(診断処理部23)と、を備える。
同一設備の評価値の比較結果を出力する、又は、評価値を比較可能に出力することで、閾値の設定を行うこと無く、相互比較によって機器の状態を評価することができる。
同一設備の評価値の比較結果を出力する、又は、評価値を比較可能に出力することで、閾値の設定を行うこと無く、相互比較によって機器の状態を評価することができる。
(2)第2の態様に係る診断システム100、100´は、(1)の診断システム100、100´であって、前記抽出部は、前記所定の周波数の周波数成分値に加え、前記所定の周波数についての高調波成分値(例えば、1次に加え、2~n次、好ましくは、1~10次)を前記評価値として抽出する。
高調波成分値を含めて相互比較することにより、設備状態の診断精度を向上することができる。
高調波成分値を含めて相互比較することにより、設備状態の診断精度を向上することができる。
(3)第3の態様に係る診断システム100、100´は、(1)~(2)の診断システム100、100´であって、前記出力部は、前記設備ごとに抽出された前記評価値の大きさを比較可能に並べたグラフ(図2A~図2F)を作成して出力する。
診断グラフを参照することによって設備状態を診断する技術者は、目視により、各設備の状態を他と比較しつつ、評価することができる。
診断グラフを参照することによって設備状態を診断する技術者は、目視により、各設備の状態を他と比較しつつ、評価することができる。
(4)第4の態様に係る診断システム100、100´は、(1)~(3)の診断システム100、100´であって、前記複数の設備は、同一の仕様を有する設備であるか、又は、同一の仕様を有する設備且つ同一の運転条件で稼働する設備である。
同一仕様の設備、又は同一仕様且つ同一運転条件の設備同氏を比較することにより、信頼性の高い設備状態の評価を行うことができる。例えば、電動機2によって駆動される設備(電動機2を含む)の診断において,同一発電所内(石炭火力,ガス火力,陸上風車,洋上風車,地熱)の同一仕様の設備を診断し,その相互比較により、設備状態の序列をつけ、設備メンテナンスの優先順位付けをすることで、効率的且つ効果的なメンテナンス計画を作成することができる。
同一仕様の設備、又は同一仕様且つ同一運転条件の設備同氏を比較することにより、信頼性の高い設備状態の評価を行うことができる。例えば、電動機2によって駆動される設備(電動機2を含む)の診断において,同一発電所内(石炭火力,ガス火力,陸上風車,洋上風車,地熱)の同一仕様の設備を診断し,その相互比較により、設備状態の序列をつけ、設備メンテナンスの優先順位付けをすることで、効率的且つ効果的なメンテナンス計画を作成することができる。
(5)第5の態様に係る診断システム100、100´は、(1)~(4)の診断システム100、100´であって、前記評価値とその評価値が示す前記設備の状態に対する評価結果とを組みにした学習データを取得する学習データ取得部(入力部24)と、前記学習データを用いた機械学習により、前記設備の状態を判定する閾値を設定する学習部27と、をさらに備え、前記出力部は、前記設備ごとの前記評価値を比較可能に出力するとともに、前記閾値を前記評価値と比較可能に出力する。
評価値に対して、実際に点検等を行った時の点検結果などに基づく設備状態の評価結果を付すことにより学習データを作成し、その学習データを学習させることで、設備の状態が何れの評価結果(異常、注意、正常)に該当するものであるかを判別する閾値を設定することができる。また、評価値と共に閾値を出力することで、技術者は、評価値の相互比較、評価値と閾値の比較という2つの観点から設備状態を評価することができる。
評価値に対して、実際に点検等を行った時の点検結果などに基づく設備状態の評価結果を付すことにより学習データを作成し、その学習データを学習させることで、設備の状態が何れの評価結果(異常、注意、正常)に該当するものであるかを判別する閾値を設定することができる。また、評価値と共に閾値を出力することで、技術者は、評価値の相互比較、評価値と閾値の比較という2つの観点から設備状態を評価することができる。
(6)第6の態様に係る診断システム100、100´は、(1)~(5)の診断システム100、100´であって、前記設備は1つ又は複数の機器(電動機2、伝達装置3、負荷装置4)を含み、前記抽出部は前記機器または前記機器に生じる故障の種類ごと(回転子バー切れ、回転軸の偏心など)に定められた前記所定の周波数の周波数成分値を抽出する。
これにより、設備全体だけではなく、個々の機器の様々な故障モードについて、閾値無しで状態診断を行うことができる。例えば、電動機2によって駆動される設備の診断においては、電動機2の回転子バー切れ、電動機2の回転軸の偏心、電動機2の軸受異常、伝達装置3のカップリング芯ずれ、減速機の歯車の摩耗、ベルト駆動装置のベルトのゆるみ、ファンなどの負荷装置4の軸接触・曲がり・アンバランスなどの発生状況を周波数成分値(評価値)により診断することができる。
これにより、設備全体だけではなく、個々の機器の様々な故障モードについて、閾値無しで状態診断を行うことができる。例えば、電動機2によって駆動される設備の診断においては、電動機2の回転子バー切れ、電動機2の回転軸の偏心、電動機2の軸受異常、伝達装置3のカップリング芯ずれ、減速機の歯車の摩耗、ベルト駆動装置のベルトのゆるみ、ファンなどの負荷装置4の軸接触・曲がり・アンバランスなどの発生状況を周波数成分値(評価値)により診断することができる。
(7)第7の態様に係る診断方法は、診断システムは、端末装置と、前記端末装置と通信可能な診断装置とからなる診断システムであって、前記端末装置は、複数の設備のそれぞれの状態の診断を要求する要求手段と、前記診断装置の抽出部により抽出した前記設備ごとの評価値を比較すべく出力する出力部と、を備え、前記診断装置は、前記端末装置の要求により、前記複数の設備のそれぞれに供給される電流の計測値を取得する計測結果取得部と、前記計測値を周波数解析する解析部と、前記周波数解析の解析結果から所定の周波数の周波数成分値を前記設備の状態を示す評価値として抽出する抽出部と、を備える。
(8)第8の態様に係る診断方法は、複数の設備のそれぞれに供給される電流の計測値を取得するステップと、前記計測値を周波数解析するステップと、前記周波数解析の解析結果から所定の周波数の周波数成分値を前記設備の状態を示す評価値として抽出するステップと、前記設備ごとに抽出された前記評価値の比較結果を出力するステップと、を有する。これにより、閾値を設定しなくても設備の状態を評価することができる。
(9)第9の態様に係る診断方法は、端末装置と、前記端末装置と通信可能な診断装置とによる診断方法であって、前記端末装置が、複数の設備のそれぞれの状態の診断を要求する要求ステップと、前記診断装置の抽出ステップにより抽出した前記設備ごとの評価値を比較すべく出力する出力ステップと、を実行し、前記診断装置が、前記端末装置の要求により、前記複数の設備のそれぞれに供給される電流の計測値を取得する計測結果取得ステップと、前記計測値を周波数解析する解析ステップと、前記周波数解析の解析結果から所定の周波数の周波数成分値を前記設備の状態を示す評価値として抽出する抽出ステップと、を実行する。
(10)第10の態様に係るプログラムは、コンピュータ900に、複数の設備のそれぞれに供給される電流の計測値を取得するステップと、前記計測値を周波数解析するステップと、前記周波数解析の解析結果から所定の周波数の周波数成分値を前記設備の状態を示す評価値として抽出するステップと、前記設備ごとに抽出された前記評価値の比較結果を出力するステップと、を実行させる。
100、100´・・・診断システム
1、1A、1B・・・電力源
2、2A、2B・・・電動機
3、3A、3B・・・伝達装置
4、4A、4B・・・負荷装置
5、5A、5B・・・電流計測装置
10、10A、10B・・・設備
20、20´・・・診断装置
21・・・計測結果取得部
22・・・解析部
23、23´・・・診断処理部
24・・・入力部
25・・・表示部
26・・・記憶部
27・・・学習部
900・・・コンピュータ
901・・・CPU
902・・・主記憶装置
903・・・補助記憶装置
904・・・入出力インタフェース
905・・・通信インタフェース
1、1A、1B・・・電力源
2、2A、2B・・・電動機
3、3A、3B・・・伝達装置
4、4A、4B・・・負荷装置
5、5A、5B・・・電流計測装置
10、10A、10B・・・設備
20、20´・・・診断装置
21・・・計測結果取得部
22・・・解析部
23、23´・・・診断処理部
24・・・入力部
25・・・表示部
26・・・記憶部
27・・・学習部
900・・・コンピュータ
901・・・CPU
902・・・主記憶装置
903・・・補助記憶装置
904・・・入出力インタフェース
905・・・通信インタフェース
Claims (10)
- 複数の設備のそれぞれに供給される電流の計測値を取得する計測結果取得部と、
前記計測値を周波数解析する解析部と、
前記周波数解析の解析結果から所定の周波数の周波数成分値を前記設備の状態を示す評価値として抽出する抽出部と、
前記設備ごとの前記評価値を比較すべく出力する出力部と、
を備える診断システム。 - 前記抽出部は、前記所定の周波数の周波数成分値に加え、前記所定の周波数についての高調波成分値を前記評価値として抽出する、
請求項1に記載の診断システム。 - 前記出力部は、前記設備ごとに抽出された前記評価値を比較可能に並べた情報を出力する、
請求項1または請求項2に記載の診断システム。 - 前記複数の設備は、同一の仕様を有する設備であるか、又は、同一の仕様を有する設備且つ同一の運転条件で稼働する設備である、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の診断システム。 - 前記評価値とその評価値が示す前記設備の状態に対する評価結果とを組みにした学習データを取得する学習データ取得部と、
前記学習データを用いた機械学習により、前記設備の状態を判定する閾値を設定する学習部と、をさらに備え、
前記出力部は、前記設備ごとの前記評価値を比較可能に出力するとともに、前記閾値を前記評価値と比較可能に出力する、
請求項1から請求項4の何れか1項に記載の診断システム。 - 前記設備は、1つ又は複数の機器を含み、
前記抽出部は前記機器または前記機器に生じる故障の種類ごとに定められた前記所定の周波数の周波数成分値を抽出する、
請求項1から請求項5の何れか1項に記載の診断システム。 - 端末装置と、前記端末装置と通信可能な診断装置とからなる診断システムであって、
前記端末装置は、
複数の設備のそれぞれの状態の診断を要求する要求手段と、
前記診断装置の抽出部により抽出した前記設備ごとの評価値を比較すべく出力する出力部と、
を備え、
前記診断装置は、
前記端末装置の要求により、前記複数の設備のそれぞれに供給される電流の計測値を取得する計測結果取得部と、
前記計測値を周波数解析する解析部と、
前記周波数解析の解析結果から所定の周波数の周波数成分値を前記設備の状態を示す評価値として抽出する抽出部と、
を備える診断システム。 - 複数の設備のそれぞれに供給される電流の計測値を取得するステップと、
前記計測値を周波数解析するステップと、
前記周波数解析の解析結果から所定の周波数の周波数成分値を前記設備の状態を示す評価値として抽出するステップと、
前記設備ごとに抽出された前記評価値を比較すべく出力するステップと、
を有する診断方法。 - 端末装置と、前記端末装置と通信可能な診断装置とによる診断方法であって、
前記端末装置が、
複数の設備のそれぞれの状態の診断を要求する要求ステップと、
前記診断装置の抽出ステップにより抽出した前記設備ごとの評価値を比較すべく出力する出力ステップと、
を実行し、
前記診断装置が、
前記端末装置の要求により、前記複数の設備のそれぞれに供給される電流の計測値を取得する計測結果取得ステップと、
前記計測値を周波数解析する解析ステップと、
前記周波数解析の解析結果から所定の周波数の周波数成分値を前記設備の状態を示す評価値として抽出する抽出ステップと、
を実行する診断方法。 - コンピュータに、
複数の設備のそれぞれに供給される電流の計測値を取得するステップと、
前記計測値を周波数解析するステップと、
前記周波数解析の解析結果から所定の周波数の周波数成分値を前記設備の状態を示す評価値として抽出するステップと、
前記設備ごとに抽出された前記評価値を比較すべく出力するステップと、
を実行させるプログラム。
Priority Applications (3)
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021025194A JP2022127190A (ja) | 2021-02-19 | 2021-02-19 | 診断システム、診断方法およびプログラム |
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Family Applications (1)
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