JP2022127016A - バネ定数補正装置、該方法および該プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、補正精度をより向上できるバネ定数補正装置、該方法および該プログラムを提供する。【解決手段】本発明のバネ定数補正装置は、減速器がバネ要素として作用して弾性変形し、前記弾性変形が補償された状態で動作される多関節ロボットに適用される装置であり、その一例の弾性変形補償部11は、前記補償状態で、前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢を計測し、前記位置および姿勢の計測値と前記位置および姿勢の目標値とを比較し、比較結果に基づいて前記バネ定数を補正する。この補正の際に、所定の位置において、前記計測された前記姿勢に基づく端点姿勢の角度、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルク、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度、および、前記多関節ロボットの先端の前記目標姿勢でのトルクのうちの少なくとも3個に基づいて前記バネ定数が補正される。【選択図】図3
Description
本発明は、減速器がバネ要素として作用して弾性変形する多関節ロボットに適用され、前記バネ要素のバネ定数を補正するバネ定数補正装置、バネ定数補正方法およびバネ定数補正プログラムに関する。
アーク溶接により複数の母材を溶接する際には、溶接電極を溶接方向に進ませつつ、溶接線の左右方向に正弦波状のウィービング動作を実施しつつ溶接するウィービング溶接が用いられることが多い。このウィービング溶接は、一般に、溶接トーチ自体を左右に揺動させることによって、あるいは、溶接トーチ自体を中心として左右に傾動させることによって実施されている。このようなウィービング溶接を多関節ロボットに実施させる場合に、高い軌跡精度が要求される。例えば、特許文献1に開示された多関節ロボットのバネ定数補正装置によって、ロボットの動力伝達系における減速器の弾性変形を考慮して高い軌跡精度が実現されている。
この特許文献1に開示された多関節ロボットのバネ定数補正装置は、減速器がバネ要素として作用して弾性変形する多関節ロボットに適用されるバネ定数補正装置であって、前記多関節ロボットは、ロボットコントローラに含まれる弾性変形補償部により前記バネ要素のバネ定数に基づいて弾性変形が補償された状態で動作され、前記バネ定数補正装置は、前記多関節ロボットが前記弾性変形が補償された状態で動作されている時にセンサにより計測された前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢の計測値と、前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢の目標値とを比較する比較部と、前記比較部により比較された結果を用いて、前記バネ定数を補正する補正部と、を含み、前記補正部は、前記比較部により比較された結果である先端の位置および姿勢の誤差をロボット関節角度誤差へ変換して、ウィービング先端位置での推定トルクを多関節ロボットのモデルにより算出して、前記ロボット関節角度誤差と推定トルクとの関係に基づいてバネ定数誤差を算出して、前記算出されたバネ定数誤差を用いてバネ定数を補正する。
ところで、特許文献1に開示された多関節ロボットのバネ定数補正装置は、ウィービング動作の端点位置でのアームトルクとその目標端点位置で必要とされるトルクとの相違が大きくなるに従って補正精度が低下し始めてしまうため、改善の余地がある。
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、補正精度をより向上できるバネ定数補正装置、バネ定数補正方法およびバネ定数補正プログラムを提供することである。
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。すなわち、本発明の一態様にかかるバネ定数補正装置は、減速器がバネ要素として作用して弾性変形する多関節ロボットに適用されるバネ定数補正装置であって、前記多関節ロボットは、ロボットコントローラに含まれる弾性変形補償部により前記バネ要素のバネ定数に基づいて弾性変形が補償された状態で動作され、前記バネ定数補正装置は、前記多関節ロボットが前記弾性変形が補償された状態で動作されている時に、前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢を計測する計測部と、前記計測部で計測された前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢の計測値と、前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢の目標値とを比較する比較部と、前記比較部により比較された結果に基づいて、前記バネ定数を補正する補正部とを備え、前記補正部は、所定の位置において、前記計測部で計測された前記多関節ロボットの先端の姿勢に基づく端点姿勢の角度、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルク、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度、および、前記多関節ロボットの先端の前記目標姿勢でのトルクのうちの少なくとも3個に基づいて前記バネ定数を補正する。好ましくは、上述のバネ定数補正装置において、前記バネ定数補正部は、前記多関節ロボットの運動方程式から前記端点姿勢のトルクを求める。好ましくは、上述のバネ定数補正装置において、前記多関節ロボットが前記弾性変形が補償された状態で動作されている時に、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルクを計測する第2計測部をさらに備える。
このようなバネ定数補正装置は、所定の位置において、前記計測部で計測された前記多関節ロボットの先端の姿勢に基づく端点姿勢の角度、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルク、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度、および、前記多関節ロボットの先端の前記目標姿勢でのトルクのうちの少なくとも3個に基づいて前記バネ定数を補正するため、ウィービング動作の端点位置でのアームトルクとその目標端点位置で必要とされるトルクとの相違に関わらず、バネ定数を補正できる。したがって、上記バネ定数補正装置は、補正精度をより向上できる。
他の一態様では、上述のバネ定数補正装置において、前記バネ定数は、前記所定の位置において、前記計測部で計測された前記多関節ロボットの先端の姿勢に基づく端点姿勢の角度、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルク、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度、および、前記多関節ロボットの先端の前記目標姿勢でのトルクのうちの少なくとも3個を用いた関数式で表され、前記補正部は、前記関数式に対する最小二乗法を用いて前記バネ定数を補正する。
このようなバネ定数補正装置は、最小二乗法を用いるので、当該バネ定数補正装置を適用する多関節ロボットに応じて関数式をカスタマイズでき、前記多関節ロボットに対して最適な補正精度でバネ定数を補正できる。
他の一態様では、これら上述のバネ定数補正装置において、前記所定の位置は、ウィービング動作の端点位置であり、前記バネ定数は、前記所定の位置において、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルク、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度、および、前記多関節ロボットの先端の前記目標姿勢でのトルクを用いた関数式で表される。好ましくは、上述のバネ定数補正装置において、前記関数式は、後述の式8である。これによれば、一態様の関数式を用いたバネ定数補正装置が提供できる。
他の一態様では、これら上述のバネ定数補正装置において、前記所定の位置は、ウィービング動作の端点位置であり、前記バネ定数は、前記所定の位置において、前記計測部で計測された前記多関節ロボットの先端の姿勢に基づく端点姿勢の角度、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度、および、前記多関節ロボットの先端の前記目標姿勢でのトルクを用いた関数式で表される。好ましくは、上述のバネ定数補正装置において、前記関数式は、後述の式15である。これによれば、他の一態様の関数式を用いたバネ定数補正装置が提供できる。
他の一態様では、これら上述のバネ定数補正装置において、前記所定の位置は、ウィービング動作の端点位置であり、前記バネ定数は、前記所定の位置において、前記計測部で計測された前記多関節ロボットの先端の姿勢に基づく端点姿勢の角度、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルク、および、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度を用いた関数式で表される。好ましくは、上述のバネ定数補正装置において、前記関数式は、後述の式16である。これによれば、他の一態様の関数式を用いたバネ定数補正装置が提供できる。
本発明の他の一態様にかかるバネ定数補正方法は、減速器がバネ要素として作用して弾性変形する多関節ロボットに適用されるバネ定数補正方法であって、前記多関節ロボットは、ロボットコントローラに含まれる弾性変形補償部により前記バネ要素のバネ定数に基づいて弾性変形が補償された状態で動作され、前記バネ定数補正方法は、前記多関節ロボットが前記弾性変形が補償された状態で動作されている時に、前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢を計測する計測工程と、前記第1計測工程で計測された前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢の計測値と、前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢の目標値とを比較する比較工程と、前記比較工程により比較された結果に基づいて、前記バネ定数を補正する補正工程とを備え、前記補正工程は、所定の位置において、前記計測工程で計測された前記多関節ロボットの先端の姿勢に基づく端点姿勢の角度、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルク、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度、および、前記多関節ロボットの先端の前記目標姿勢でのトルクのうちの少なくとも3個に基づいて前記バネ定数を補正する。
本発明の他の一態様にかかるバネ定数補正プログラムは、減速器がバネ要素として作用して弾性変形する多関節ロボットに適用され、コンピュータによって実行されるバネ定数補正プログラムであって、前記多関節ロボットは、ロボットコントローラに含まれる弾性変形補償部により前記バネ要素のバネ定数に基づいて弾性変形が補償された状態で動作され、前記バネ定数補正プログラムは、前記多関節ロボットが前記弾性変形が補償された状態で動作されている時に、前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢を計測する計測工程と、前記第1計測工程で計測された前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢の計測値と、前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢の目標値とを比較する比較工程と、前記比較工程により比較された結果に基づいて、前記バネ定数を補正する補正工程とを備え、前記補正工程は、所定の位置において、前記計測工程で計測された前記多関節ロボットの先端の姿勢に基づく端点姿勢の角度、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルク、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度、および、前記多関節ロボットの先端の前記目標姿勢でのトルクのうちの少なくとも3個に基づいて前記バネ定数を補正する。
これらバネ定数補正方法およびバネ定数補正プログラムは、所定の位置において、前記計測工程で計測された前記多関節ロボットの先端の姿勢に基づく端点姿勢の角度、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルク、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度、および、前記多関節ロボットの先端の前記目標姿勢でのトルクのうちの少なくとも3個に基づいてバネ定数を補正するため、ウィービング動作の端点位置でのアームトルクとその目標端点位置で必要とされるトルクとの相違に関わらず、バネ定数を補正できる。したがって、上記バネ定数補正方法およびバネ定数補正プログラムは、補正精度をより向上できる。
本発明にかかるバネ定数補正装置、バネ定数補正方法およびバネ定数補正プログラムは、補正精度をより向上できる。
以下、図面を参照して、本発明の1または複数の実施形態が説明される。しかしながら、発明の範囲は、開示された実施形態に限定されない。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
実施形態にかかるバネ定数補正装置は、減速器がバネ要素として作用して弾性変形する多関節ロボットに適用され、前記バネ要素のバネ定数を補正する装置である。前記多関節ロボットは、ロボットコントローラに含まれる弾性変形補償部により前記バネ要素のバネ定数に基づいて弾性変形が補償された状態で動作される。このような多関節ロボットに対し、バネ定数補正装置は、前記多関節ロボットが前記弾性変形が補償された状態で動作されている時に、前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢を計測する計測部と、前記計測部で計測された前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢の計測値と、前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢の目標値とを比較する比較部と、前記比較部により比較された結果に基づいて、前記バネ定数を補正する補正部とを備える。そして、前記補正部は、所定の位置において、前記計測部で計測された前記多関節ロボットの先端の姿勢に基づく端点姿勢の角度、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルク、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度、および、前記多関節ロボットの先端の前記目標姿勢でのトルクのうちの少なくとも3個に基づいて前記バネ定数を補正する。以下、このようなバネ定数補正装置ならびにこれに実装されるバネ定数補正方法およびバネ定数補正プログラムについて、より具体的に説明する。
図1は、実施形態におけるバネ定数補正装置が適用される多関節ロボットの構成を示す模式図である。図2は、前記多関節ロボットにおける1つの関節軸のモデルを示す模式図である。図3は、前記バネ定数補正装置を含む、前記多関節ロボットの制御装置の構成を示すブロック図である。
(全体の構成)
実施形態におけるバネ定数補正装置が適用される多関節ロボット1は、いわゆる垂直多関節型であり、6個の第1ないし第6関節JT1~JT6を備え、自由度6の6軸ロボットである。第1ないし第6関節JT1~JT6は、それぞれ、関節として機能するようにアクチュエータを備える。前記アクチュエータは、本実施形態では、例えばモータ15(15-1~15-6)である。第6関節JT6の軸の先端には、ツールの一例として溶接トーチが設けられ、多関節ロボット1は、溶接トーチから送りだされる溶接ワイヤによりアーク溶接で溶接できる。多関節ロボット1は、予め定められた溶接開始点と溶接終了点との間が溶接作業区間であって、溶接開始点と溶接終了点とを結ぶ溶接線方向に移動しつつ、溶接ワイヤを予め定められた振幅および周波数で傾動する動作(ウィービング動作)を実行するようにセットされている。なお、本実施形態では、バネ定数補正装置が適用される多関節ロボットは、溶接用途のロボットであるが、これに限定されるものではない。例えば、第6関節JT6の軸の先端には、溶接トーチに代え、多関節ロボット1の用途に応じた適宜なツールが設けられてよい。
実施形態におけるバネ定数補正装置が適用される多関節ロボット1は、いわゆる垂直多関節型であり、6個の第1ないし第6関節JT1~JT6を備え、自由度6の6軸ロボットである。第1ないし第6関節JT1~JT6は、それぞれ、関節として機能するようにアクチュエータを備える。前記アクチュエータは、本実施形態では、例えばモータ15(15-1~15-6)である。第6関節JT6の軸の先端には、ツールの一例として溶接トーチが設けられ、多関節ロボット1は、溶接トーチから送りだされる溶接ワイヤによりアーク溶接で溶接できる。多関節ロボット1は、予め定められた溶接開始点と溶接終了点との間が溶接作業区間であって、溶接開始点と溶接終了点とを結ぶ溶接線方向に移動しつつ、溶接ワイヤを予め定められた振幅および周波数で傾動する動作(ウィービング動作)を実行するようにセットされている。なお、本実施形態では、バネ定数補正装置が適用される多関節ロボットは、溶接用途のロボットであるが、これに限定されるものではない。例えば、第6関節JT6の軸の先端には、溶接トーチに代え、多関節ロボット1の用途に応じた適宜なツールが設けられてよい。
この多関節ロボット1の1つの関節軸は、図2に示すように、モデル化できる。より具体的には、1つの関節軸を表すモデルは、モータ2と、モータ2に備えられ、モータ2の回転角度を計測する角度計測部の一例としてのエンコーダ3と、モータ2により回動されるアーム4と、モータ2とアーム4とを接続する減速器5とを備えて構成される。減速器5は、バネ要素(弾性要素)としてモデル化できるので、このバネ定数をKとし、モータ2側の回転角度をθmとし、アーム4側の回転角度をθlとした場合、アーム4側のトルクτlは、τl=K・(θl-θm)で表される。
(制御装置;その一例のロボットコントローラ)
この多関節ロボット1は、その制御装置の一例であるロボットコントローラ10で制御される。ロボットコントローラ10には、図3に示すように、計測センサ12、ならびに、多関節ロボット1における第1ないし第6関節JT1~JT6の各軸のモータ15(15-1~15-6)それぞれが接続される。計測センサ12は、多関節ロボット1の先端の位置および姿勢を計測するセンサである。多関節ロボット1は、後述のように、弾性変形が補償された状態で動作されるので、計測センサ12は、多関節ロボット1が前記弾性変形が補償された状態で動作されている時に、前記多関節ロボット1の先端の位置および姿勢を計測する。計測センサ12は、その計測結果をロボットコントローラ10に出力する。多関節ロボット1における第1ないし第6関節JT1~JT6の各軸のモータ15は、このロボットコントローラ10によって制御(例えばサーボ制御等)される。この制御には、公知の常套手段が利用されるので、図3には、この制御のための制御ブロックは、詳細には記載されていない。
この多関節ロボット1は、その制御装置の一例であるロボットコントローラ10で制御される。ロボットコントローラ10には、図3に示すように、計測センサ12、ならびに、多関節ロボット1における第1ないし第6関節JT1~JT6の各軸のモータ15(15-1~15-6)それぞれが接続される。計測センサ12は、多関節ロボット1の先端の位置および姿勢を計測するセンサである。多関節ロボット1は、後述のように、弾性変形が補償された状態で動作されるので、計測センサ12は、多関節ロボット1が前記弾性変形が補償された状態で動作されている時に、前記多関節ロボット1の先端の位置および姿勢を計測する。計測センサ12は、その計測結果をロボットコントローラ10に出力する。多関節ロボット1における第1ないし第6関節JT1~JT6の各軸のモータ15は、このロボットコントローラ10によって制御(例えばサーボ制御等)される。この制御には、公知の常套手段が利用されるので、図3には、この制御のための制御ブロックは、詳細には記載されていない。
ロボットコントローラ10は、例えば、コンピュータおよびいわゆる教示ペンダントを備えて構成される。前記コンピュータは、例えば、入力装置、出力装置、メモリ、インターフェース装置、これらをそれぞれ制御し、所定の情報処理を実行するCPU(Central Processing Unit)およびこれらの周辺回路等を備えて構成される。ロボットコントローラ10は、多関節ロボット1を動作させる上で必要な各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータをそのメモリに記憶する。この各種の所定のプログラムには、例えば、制御処理プログラムが含まれ、前記制御処理プログラムには、例えば、計測センサ12を制御して計測結果を取得し、前記各軸のモータ15それぞれサーボ制御する制御プログラムや、前記バネ要素のバネ定数Kに基づいて弾性変形が補償された状態で多関節ロボット1を動作させる弾性変形補償プログラムや、計測センサ12で計測された多関節ロボット1の先端の位置および姿勢の計測値と、多関節ロボット1の先端の位置および姿勢の目標値とを比較する目標位置比較プログラムや、前記比較プログラムにより比較された結果に基づいて前記バネ定数を補正するバネ定数補正プログラム等が含まれる。前記各種の所定のデータには、例えば、バネ定数Kやバネ定数Kの初期値や教示プログラム等が含まれる。
ロボットコントローラ10には、前記制御プログラムの実行によって、弾性変形補償部11が機能的に構成され、目標位置比較部13およびバネ定数補正部14が機能的に構成される。
ロボットコントローラ10は、多関節ロボット1に設けられた溶接トーチを、予め教示した教示プログラムに従って、溶接線に倣ってウィービング動作して移動するように、多関節ロボット1を制御する。前記教示プログラムは、例えば、ロボットコントローラ10に接続された前記教示ペンダントを使用して予め作成されてよく、あるいは、前記上位のコンピュータを利用したオフライン教示システムを使用して予め作成されてよい。
実施形態におけるバネ定数補正装置は、このロボットコントローラ10で実現されている。なお、本実施形態では、バネ定数補正装置は、ロボットコントローラ10で実現されたが、これに限定されるものではない。例えば、バネ定数補正装置は、ロボットコントローラ10に接続された上位のコンピュータで実現されてもよい。
この弾性変形補償部11は、計測センサ12で計測された多関節ロボット1の先端(本実施形態では溶接トーチの先端)の例えばXY平面座標系における位置および姿勢の計測値と、前記位置および姿勢の目標値とを比較する目標位置比較部13と、目標位置比較部13により比較された結果に基づいて前記バネ定数(本実施形態ではモデル化された減速器5のバネ定数)Kを補正するバネ定数補正部14とを含み、このバネ定数補正部14により補正されたバネ定数Kを用いて弾性変形補償部11が弾性変形を補償しながら、ロボットコントローラ10が多関節ロボット1における各軸の各モータ15(15-1~15-6)を制御する。
(ウィービング検査処理およびバネ定数補正処理)
図4は、前記多関節ロボットのウィービング検査処理および前記バネ定数補正装置によって実行されるバネ定数補正処理を示すフローチャートである。図5は、図4に示すフローチャートの処理S5を説明するための図である。図6は、ウィービング動作の端点におけるモータ角度、実際のアーム角度、アーム目標角度、実際のアームトルクおよびアーム目標角度で必要とされるトルクの関係を説明するための図である。
図4は、前記多関節ロボットのウィービング検査処理および前記バネ定数補正装置によって実行されるバネ定数補正処理を示すフローチャートである。図5は、図4に示すフローチャートの処理S5を説明するための図である。図6は、ウィービング動作の端点におけるモータ角度、実際のアーム角度、アーム目標角度、実際のアームトルクおよびアーム目標角度で必要とされるトルクの関係を説明するための図である。
このようなロボットコントローラ10によりその動作が制御される多関節ロボット1は、例えば製造後の製品出荷前に、出荷検査が実施される。この出荷検査の1つとして、左右ウィービング検査がある。この左右ウィービング検査において、減速器5のバネ定数Kが初期値から補正される。
この左右ウィービング検査では、図4において、弾性変形補償部11は、左右ウィービング検査処理を実行する(S1)。例えば、ロボットコントローラ10が検査モードに設定され、サーボ制御が手動で実施され、多関節ロボット1のアーム先端が左右にウィービング動作される。この場合に、図5に示すように、ウィービング先端位置の座標データ(例えば垂直方向(Z方向)、水平方向(X方向))が取得され、記憶される。なお、ここでは、6軸のうちの1軸について説明する。
次に、弾性変形補償部11は、合否を判定する(S2)。例えば、偏差(目標値と計測値との差)が予め設定された閾値(合否判定閾値)以下である場合には、弾性変形補償部11は、合格と判定し、前記偏差が前記合格判定閾値を超える場合には、弾性変形補償部11は、合格と判定しない(不合格)。この判定の結果、合格の場合(Yes)には、弾性変形補償部11は、次に、処理S3を実行し、一方、不合格の場合(No)には、弾性変形補償部11は、バネ定数補正処理を実行するために、次に、処理S4を実行する。
この処理S3では、弾性変形補償部11は、合格判定処理を実行する。この合格判定処理は、例えば、バネ定数Kを確定させてメモリに記憶させたり、ロボットコントローラ10を検査モードから通常モードへ移行させたりする処理である。
前記処理S4では、弾性変形補償部11は、多関節ロボット1の各種ロボットパラメータを取得する。例えば、ロボットコントローラ10やその上位コンピュータに記憶された、多関節ロボット1の各軸における慣性項J、非線形項C、重力項Gおよび補正前のバネ定数Kが取得される。なお、バネ定数Kは、繰り返し処理の各過程において上書きされるので、この処理S4では、前回のバネ定数補正処理により計算されて記憶されたバネ定数K、または、バネ定数Kの初期値が取得される。
次に、弾性変形補償部11は、目標位置比較部13によって、ウィービング動作の端点位置での誤差を求める(S5)。図5に示すように、点線で示す、多関節ロボット1の先端の位置の理想波形と計測センサ12により計測された計測波形との差が誤差として求められる。前記理想波形は、水平方向の各点において、垂直方向の各値が所定の一定値である。計測波形X ̄は、次式1で表され、誤差dXは、次式2で表される。なお、文中の記載では、“X”の直上に“ ̄”を付すことができないので、直上に“ ̄”を付した“X”は、便宜上、“X ̄”と記載することとする。後述の直上の“^”や“・”や“・・”の場合も同様である。
この式2において、x、y、zは、多関節ロボット1におけるアーム先端の位置の座標であり、α、β、γは、前記アーム先端の姿勢角度(オイラー角またはロール・ピッチ・ヨー角)である。
ここで、これら6個の自由度(x、y、z、α、β、γ)の全てが計測できることが好ましいが、前記6個の自由度(x、y、z、α、β、γ)のうちの少なくとも2個の自由度(例えば左右振りのウィービングである場合には主要な動作方向である水平方向および垂直方向の2個)のみが計測され、dα、dβおよびdγが0と仮定され、dxまたはdyが0と仮定されてもよい。これにより多関節ロボット1におけるアーム先端の位置(または姿勢)を計測するためのセンサが2個の場合でも、本実施形態におけるバネ定数補正方法を実施できる。なお、バネ定数補正方法は、このような仮定に限定されるものではない。
次に、弾性変形補償部11は、次式3に示すように、ヤコビ行列を用いて前記位置の誤差を関節JTの角度誤差dθへ変換する(S6)。
バネ定数Kの補正(更新)にあたって、まず、目標位置比較部13により比較された比較結果である多関節ロボット1の先端の位置および姿勢の誤差が、ヤコビ行列を用いて関節JTの角度誤差dθに変換される。
次に、弾性変形補償部11は、バネ定数補正部14によって、バネ定数Kを補正(更新)し、処理を処理S1に戻す(S7)。より具体的には、バネ定数Kは、次のように補正される。
1個の関節JTの軸について、ウィービング動作の端点位置における、モータ角度θm、実際のアーム角度θl、アーム目標角度θd、実際のアームトルクτl、アーム目標角度θdにて必要とされるトルクτdの物理的な関係性は、図6のように表される。なお、各関節JTは、回転運動するが、図6では、簡単化のため、回転角度は、直動バネによる直線距離に変換して図示されている。後述の図7も同様である。
ロボットコントローラ10は、モータ15(2)を制御する際に、現在のバネ定数Koldに基づいてアーム角度がアーム目標角度θdとなるモータ角度θmを決定する。これらの関係は、次式4で与えられる。
一方、アーム目標角度θdにて必要とされるトルクτdは、次式5に示す多関節ロボット1の運動方程式から求められる。ここで、τd^は、各軸のトルクを成分とするベクトルで表されたトルクであり、τdは、τd^における1成分である。θD、θD
・およびθD
・・は、それぞれ、ウィービング動作の端点位置における目標姿勢での各軸の角度、角速度および角加速度である。
補正後(更新後、真値)のバネ定数Knewとすると、現在のバネ定数Koldは、補正後のバネ定数Knewに対し、誤差dθを含むため、実際のアーム角度θlとアーム目標角度θdとの間には、誤差dθd=θl-θdが生じる。誤差dθdは、ベクトルの誤差dθの1成分である。モータ15(2)の角度がモータ角度θmで制御されているとすると、これらの関係は、次式6で与えられる。
一方、実際のアームトルクτlは、次式7に示す多関節ロボット1の運動方程式から求められる。ここで、τl^は、各軸のトルクを成分とするベクトルで表されたトルクであり、τlは、τl^における1成分である。θ ̄、θ ̄・およびθ ̄・・は、それぞれ、ウィービング動作の端点位置X ̄での各軸の角度、角速度および角加速度である。
前記式4および前記式6より、次式8が得られる。
前記式8における右辺における各変数は、全て、既知または既知なデータから求めることができるため、前記式8を用いることによって、現在のバネ定数Koldは、補正後のバネ定数Knewに補正(更新)できる。
すなわち、バネ定数補正部14は、所定の位置において、計測部12で計測された多関節ロボットの先端の姿勢に基づく端点姿勢の角度(θl)、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルク(τl)、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度(θd)、および、前記多関節ロボットの先端の前記目標姿勢でのトルク(τd)のうちの少なくとも3個に基づいてバネ定数Kを補正する。より具体的には、本実施形態では、補正後のバネ定数Knewは、ウィービング動作の端点位置において、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルク(τl)、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度(θd)、および、前記多関節ロボットの先端の前記目標姿勢でのトルク(τd)を用いた関数式8で表される。前記所定の位置は、上述の例では、ウィービング動作の端点位置であるが、ウィービング動作における他の位置であってもよい。
このような式8を用いてバネ定数Kの補正処理S7が実施される。
なお、補正後のバネ定数Knewは、前記所定の位置において、計測部12で計測された多関節ロボット1の先端の姿勢に基づく端点姿勢の角度(θl)、前記多関節ロボット1の先端の前記端点姿勢のトルク(τl)、前記多関節ロボット1の先端の目標姿勢での角度(θd)、および、前記多関節ロボット1の先端の前記目標姿勢でのトルク(τd)のうちの少なくとも3個を用いた関数式で表され、バネ定数補正部14は、前記関数式に対する最小二乗法を用いて前記バネ定数を補正してもよい。このようなバネ定数補正装置は、最小二乗法を用いるので、当該バネ定数補正装置を適用する多関節ロボット1に応じて関数式をカスタマイズでき、前記多関節ロボット1に対して最適な補正精度でバネ定数を補正できる。
例えば、多関節ロボット1に複数のウィービング動作を実施させることによって、複数のデータが収集され、これら収集した複数のデータを前記式8に当てはめることによって、最小二乗解として、補正後のバネ定数Knewが求められる。ここで、前記式8を変形した次式9に対して複数のデータがフィッティングされ、最小二乗解として、補正後のバネ定数Knewが求められてもよい。最小二乗法には、重み付き最小二乗法が用いられてもよい。
以上説明したように、実施形態におけるバネ定数補正装置ならびにこれに実装されたバネ定数補正方法およびバネ定数補正プログラムは、所定の位置(上述の例ではウィービング動作の端点位置)において、計測部12で計測された多関節ロボット1の先端の姿勢に基づく端点姿勢の角度(θl)、前記多関節ロボット1の先端の前記端点姿勢のトルク(τl)、前記多関節ロボット1の先端の目標姿勢での角度(θd)、および、前記多関節ロボット1の先端の前記目標姿勢でのトルク(τd)のうちの少なくとも3個に基づいて前記バネ定数を補正するため、ウィービング動作の端点位置でのアームトルクとその目標端点位置で必要とされるトルクとの相違に関わらず、バネ定数を補正できる。したがって、上記バネ定数補正装置、バネ定数補正方法およびバネ定数補正プログラムは、補正精度をより向上できる。
前記特許文献1では、次式10によって、補正後のバネ定数Knewが求められている(前記特許文献1の[0032]段落)。この式10の観点から前記式8を変形すると、次式11のように変形できるという知見が、今般、得られ、前記式10は、前記式11におけるτl=τdの場合に相当しているという知見が、今般、得られた。したがって、特許文献1に開示された多関節ロボットのバネ定数補正装置は、ウィービング動作の端点位置でのアームトルクτlとその目標端点位置で必要とされるトルクτdとの相違が大きくなるに従って補正精度が低下し始めてしまうという、これまでの経験と合致する。本実施形態におけるバネ定数補正装置等は、上述のように、ウィービング動作の端点位置でのアームトルクτlとその目標端点位置で必要とされるトルクτdとの相違に関わらず、バネ定数を補正できるので、前記補正精度の低下の点が改善されている。
本実施形態によれば、一態様の関数式8を用いたバネ定数補正装置、バネ定数補正方法およびバネ定数補正プログラムが提供できる。
なお、上述の実施形態では、バネ定数Kは、ウィービング動作の端点位置において、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルク(τl)、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度(θd)、および、前記多関節ロボットの先端の前記目標姿勢でのトルク(τd)を用いた関数式8(第1関数)で表されたが、これに限定されるものではない。
例えば、バネ定数Kは、ウィービング動作の端点位置において、前記計測部で計測された前記多関節ロボットの先端の姿勢に基づく端点姿勢の角度(θl)、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度(θd)、および、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢でのトルク(τd)を用いた後述の関数式15(第2関数式)で表されてもよい。
あるいは、例えば、バネ定数Kは、ウィービング動作の端点位置において、計測部12で計測された前記多関節ロボットの先端の姿勢に基づく端点姿勢の角度(θl)、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルク(τl)、および、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度(θd)を用いた後述の関数式16(第3関数式)で表されてもよい。
図7は、変形形態において、ウィービング動作の端点におけるモータ角度、実際のアーム角度、アーム目標角度、および、補正後のバネ定数においてアーム角度がアーム目標角度になるために必要なモータ角度の関係を説明するための図である。
この変形形態では、図7に示すように、補正後のバネ定数Knewである場合において、アーム角度がアーム目標角度θdとなるために必要なモータ角度θxを考える。これらの関係は、次式12で与えられる。
ここで、モータ15(2)とアーム(4)とが線形バネで接続されている場合、モータ角度の振幅とアーム角度の振幅との比は、振動周波数(ウィービング周波数)のみに依存する。このため、同じ周波数での動作に対し、次式13が成り立つ。
前記式6、式12および式13から、次式14が得られる。この式14を用いて前記式8からτlを消去することで、次式15が得られ、前記式14を用いて前記式8からτdを消去することで、次式16が得られる。
また、上述の実施形態では、多関節ロボット1の運動方程式から前記端点姿勢のトルク(τl)が求められたが、前記多関節ロボット1の先端の前記端点姿勢のトルクを計測する第2計測部(第2計測センサ)がさらに備えられてもよい。多関節ロボット1は、弾性変形が補償された状態で動作されるので、このような第2計測センサは、多関節ロボット1が前記弾性変形が補償された状態で動作されている時に、前記多関節ロボット1の先端の前記端点姿勢のトルクを計測する。そして、前記第2計測センサは、その計測結果をロボットコントローラ10に出力する。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
JT(JT1~JT6) 関節
1 多関節ロボット
2、15(15-1~15-6) モータ
3 エンコーダ
4 アーム
5 減速器
10 ロボットコントローラ
11 弾性変形補償部
12 計測センサ
13 目標位置比較部
14 バネ定数補正部
1 多関節ロボット
2、15(15-1~15-6) モータ
3 エンコーダ
4 アーム
5 減速器
10 ロボットコントローラ
11 弾性変形補償部
12 計測センサ
13 目標位置比較部
14 バネ定数補正部
Claims (7)
- 減速器がバネ要素として作用して弾性変形する多関節ロボットに適用されるバネ定数補正装置であって、
前記多関節ロボットは、ロボットコントローラに含まれる弾性変形補償部により前記バネ要素のバネ定数に基づいて弾性変形が補償された状態で動作され、
前記バネ定数補正装置は、
前記多関節ロボットが前記弾性変形が補償された状態で動作されている時に、前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢を計測する計測部と、
前記計測部で計測された前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢の計測値と、前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢の目標値とを比較する比較部と、
前記比較部により比較された結果に基づいて、前記バネ定数を補正する補正部とを備え、
前記補正部は、所定の位置において、前記計測部で計測された前記多関節ロボットの先端の姿勢に基づく端点姿勢の角度、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルク、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度、および、前記多関節ロボットの先端の前記目標姿勢でのトルクのうちの少なくとも3個に基づいて前記バネ定数を補正する、
バネ定数補正装置。 - 前記バネ定数は、前記所定の位置において、前記計測部で計測された前記多関節ロボットの先端の姿勢に基づく端点姿勢の角度、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルク、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度、および、前記多関節ロボットの先端の前記目標姿勢でのトルクのうちの少なくとも3個を用いた関数式で表され、
前記補正部は、前記関数式に対する最小二乗法を用いて前記バネ定数を補正する、
請求項1に記載のバネ定数補正装置。 - 前記所定の位置は、ウィービング動作の端点位置であり、
前記バネ定数は、前記所定の位置において、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルク、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度、および、前記多関節ロボットの先端の前記目標姿勢でのトルクを用いた関数式で表される、
請求項1または請求項2に記載のバネ定数補正装置。 - 前記所定の位置は、ウィービング動作の端点位置であり、
前記バネ定数は、前記所定の位置において、前記計測部で計測された前記多関節ロボットの先端の姿勢に基づく端点姿勢の角度、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度、および、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢でのトルクを用いた関数式で表される、
請求項1または請求項2に記載のバネ定数補正装置。 - 前記所定の位置は、ウィービング動作の端点位置であり、
前記バネ定数は、前記所定の位置において、前記計測部で計測された前記多関節ロボットの先端の姿勢に基づく端点姿勢の角度、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルク、および、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度を用いた関数式で表される、
請求項1または請求項2に記載のバネ定数補正装置。 - 減速器がバネ要素として作用して弾性変形する多関節ロボットに適用されるバネ定数補正方法であって、
前記多関節ロボットは、ロボットコントローラに含まれる弾性変形補償部により前記バネ要素のバネ定数に基づいて弾性変形が補償された状態で動作され、
前記バネ定数補正方法は、
前記多関節ロボットが前記弾性変形が補償された状態で動作されている時に、前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢を計測する計測工程と、
前記第1計測工程で計測された前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢の計測値と、前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢の目標値とを比較する比較工程と、
前記比較工程により比較された結果に基づいて、前記バネ定数を補正する補正工程とを備え、
前記補正工程は、所定の位置において、前記計測工程で計測された前記多関節ロボットの先端の姿勢に基づく端点姿勢の角度、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルク、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度、および、前記多関節ロボットの先端の前記目標姿勢でのトルクのうちの少なくとも3個に基づいて前記バネ定数を補正する、
バネ定数補正方法。 - 減速器がバネ要素として作用して弾性変形する多関節ロボットに適用され、コンピュータによって実行されるバネ定数補正プログラムであって、
前記多関節ロボットは、ロボットコントローラに含まれる弾性変形補償部により前記バネ要素のバネ定数に基づいて弾性変形が補償された状態で動作され、
前記バネ定数補正プログラムは、
前記多関節ロボットが前記弾性変形が補償された状態で動作されている時に、前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢を計測する計測工程と、
前記第1計測工程で計測された前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢の計測値と、前記多関節ロボットの先端の位置および姿勢の目標値とを比較する比較工程と、
前記比較工程により比較された結果に基づいて、前記バネ定数を補正する補正工程と、を備え、
前記補正工程は、所定の位置において、前記計測工程で計測された前記多関節ロボットの先端の姿勢に基づく端点姿勢の角度、前記多関節ロボットの先端の前記端点姿勢のトルク、前記多関節ロボットの先端の目標姿勢での角度、および、前記多関節ロボットの先端の前記目標姿勢でのトルクのうちの少なくとも3個に基づいて前記バネ定数を補正する、
バネ定数補正プログラム。
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