JP2022124459A - 印刷システム、情報処理装置と印刷装置及びそれらの制御方法、並びにプログラム - Google Patents

印刷システム、情報処理装置と印刷装置及びそれらの制御方法、並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】通常のプリントを行う前やプリント中に、ユーザによる確認のためのプリントであるサンプル出力機能を備えた画像形成装置において、画像検査を行うジョブに対してはサンプル出力を実施しないため、ユーザの利便性が損なわれる。【解決手段】シートに画像を印刷する印刷装置と、印刷装置で印刷されて搬送されたシートを受け取って検査する検査装置と、情報処理装置とを有する、印刷されたシートを検査する印刷システムであって、情報処理装置は、印刷装置と検査装置との間に排紙トレイを有する装置が存在するかどうか判定し、装置が存在すると判定した場合は、印刷装置と検査装置を使用する印刷ジョブの実行中に、前記シートへの印刷をユーザが確認するためのサンプル印刷のタイミングになると、前記排紙トレイに前記サンプル印刷で印刷されたシートを排出するように制御する。【選択図】 図8

Description

本発明は、印刷システム、情報処理装置と印刷装置及びそれらの制御方法、並びにプログラムに関する。
印刷装置で印刷した印刷物を読み取り、その印刷物の品位を検査する検査装置が知られている。このような検査装置は、汚れや印刷抜けなどの画像の欠陥、文字の誤り、バーコードの品位などを検出できる。これら不良が検出された印刷物は、例えば正常な印刷物の排紙先とは別の排紙先に排紙することで、不良のない正常な印刷物と分別される。このような検査装置で検査するには、予め不良のない印刷物の基準となる基準画像を登録する必要がある。
一方、印刷装置にはサンプル印刷(中間チェック印刷)機能が存在する。このサンプル印刷とは、印刷ジョブで設定された排紙トレイとは別の排紙トレイに印刷物を排紙する機能である。この機能を使用することで、例えば、ジョブが全て完了するまで開閉できない排紙トレイ(例えば、大容量スタッカ)に印刷物を排紙する場合でも、ユーザは、別の排紙トレイに印刷物を排紙させることができる。このようにサンプル印刷された印刷物を別の排紙トレイに排紙することで、印刷物の色味や印刷データの確認ができるようになる。
サンプル印刷を行うと、サンプル印刷したシート(以下、サンプル印刷シート)が追加されるため、検査装置が期待する基準画像の順番との不整合が発生し、検査結果がNG(不良)となってしまうおそれがある。特許文献1は、通常のプリントを行う前やプリント中に、ユーザによる確認のためのプリントであるサンプル印刷機能を備えた画像形成装置において、画像検査を行うジョブに対しては、サンプル印刷を実施しないことを記載している。
特開2019-048387号公報
しかしながら特許文献1では、画像検査を行うジョブに対しては、一律にサンプル印刷を実施しない。つまり、例えば、画像の検査とサンプル印刷の両立が可能な機器構成や状況であっても、検査とサンプル印刷とを両立させないため、ユーザの利便性が損なわれるという課題がある。
本発明の目的は、上記従来技術の課題の少なくとも一つを解決することにある。
本発明の目的は、印刷されたシートの検査とサンプル印刷とを両立させることで、ユーザ利便性を向上させる技術を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る印刷システムは以下のような構成を備える。即ち、
印刷されたシートを検査する印刷システムであって、
シートに画像を印刷する印刷装置と、
前記印刷装置で印刷されて搬送されたシートを受け取って検査する検査装置と、
情報処理装置とを有し、
前記情報処理装置は、
前記印刷装置と前記検査装置との間に排紙トレイを有する装置が存在するかどうか判定する判定手段と、
前記判定手段が前記装置が存在すると判定した場合は、前記印刷装置と前記検査装置を使用する印刷ジョブの実行中に、前記シートへの印刷をユーザが確認するためのサンプル印刷のタイミングになると、前記排紙トレイに前記サンプル印刷で印刷されたシートを排出するように制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、印刷されたシートの検査とサンプル印刷とを両立させることで、ユーザ利便性を向上させることができるという効果がある。
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照とした以下の説明により明らかになるであろう。なお、添付図面においては、同じ若しくは同様の構成には、同じ参照番号を付す。
添付図面は明細書に含まれ、その一部を構成し、本発明の実施形態を示し、その記述と共に本発明の原理を説明するために用いられる。
本発明の実施形態に係る情報処理装置、印刷装置及びその他装置を含む印刷システムの構成を説明する図。 実施形態に係る印刷システムが有する印刷装置、検査装置、情報処理装置及びその他の装置の制御構成を説明するブロック図。 実施形態に係る印刷装置の内部構成を説明する構造断面図。 実施形態に係る検査装置が基準画像を登録するときの処理を説明するフローチャート。 実施形態に係る検査装置が検査を実行するときの基本動作を説明するフローチャート。 実施形態に係る検査ユニットによる検査実行時の処理を説明するフローチャート。 実施形態1に係る情報処理装置が、印刷装置の機器構成を管理するための情報の一例を示す図。 実施形態1に係る情報処理装置が印刷システムの機器構成を取得するときの動作を説明するフローチャート。 実施形態1に係る情報処理装置で作成され印刷装置の操作パネルに表示されるサンプル印刷の設定画面の一例を示す図。 実施形態1に係る情報処理装置が印刷ジョブを実行するときの処理を説明するフローチャート。 実施形態1に係る印刷装置が印刷ジョブを実行するときの動作を説明するフローチャート。 実施形態1におけるサンプル印刷時の、検査装置の基準画像と、印刷装置の排紙結果の並び順を説明するイメージ図。 実施形態2に係る情報処理装置が印刷ジョブを受信して処理するときの処理を説明するフローチャート。 図13のS1302で情報処理装置が作成する画面情報により表示される画面例を示す図。 実施形態3に係る情報処理装置が印刷ジョブを受け取って実行するときの動作を説明するフローチャート。 図15のS1501で情報処理装置が作成する画面情報による表示される画面例を示す図。 実施形態4に係る情報処理装置が印刷ジョブを受け取って実行するときの動作を説明するローチャート。 実施形態4に係る検査ユニットによる検査実行時の処理を説明するフローチャート。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これら複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一もしくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
また本発明の機能が実現されるのであれば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等のネットワークを介して接続がなされ、処理が行われる情報処理装置であっても本発明を適用できる。即ち、以下の実施形態で説明する各種端末が接続されたシステム構成は一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例があることは言うまでもない。
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理装置、印刷装置及びその他装置を含む印刷システムの構成を説明する図である。尚、実施形態に係る印刷装置は電子写真方式の印刷装置を用いて説明するが、この印刷装置は、インクジェット方式、オフセット方式など、異なる画像形成方式の印刷装置であっても良い。また実施形態では、検査ユニット108の上流側のユニット(図1の調整ユニット106)が存在する構成を示す図1(A)と、検査ユニット108の上流側のユニットが存在しない構成を示す図1(B)とを参照して説明する。
まず図1(A)について説明する。
印刷装置101は、ケーブル119を介して情報処理装置118と接続されている。情報処理装置118は、ネットワーク121を介してクライアントコンピュータ(PC)120と接続されている。印刷装置101は、操作パネル102、給紙デッキ103,104を備える。更に印刷装置101には、3段の給紙デッキからなるオプションデッキ105が接続される。印刷装置101は、例えば電子写真方式の印刷装置である。また、操作パネル102は、例えば静電容量方式のタッチパネルを備えたユーザインターフェースである。
更に、この印刷装置101には、調整ユニット106、検査ユニット108、大容量スタッカ111、ステープルユニット114が接続されている。調整ユニット106は、トップトレイ107を備えている。また調整ユニット106は、ユニット内部に撮影部を持ち、撮影した画像を用いて、印刷される画像の濃度や表裏レジの補正を行う。検査ユニット108は、ケーブル110を介して検査装置109と接続されている。大容量スタッカ111はメイントレイ112とトップトレイ113とを備え、メイントレイ112には一度に数千枚の用紙を積載することができる。ステープルユニット114は、下トレイ115、中トレイ116、上トレイ117を備え、これらトレイに成果物を排出して積載することができる。
印刷ジョブは、クライアントPC120で生成され、ネットワーク121を介して情報処理装置118に送信され、情報処理装置118で管理される。そして印刷ジョブは、情報処理装置118からケーブル119を通じて印刷装置101に送信され、印刷装置101は、その印刷ジョブに従って用紙に印刷する処理を行う。印刷された用紙は、調整ユニット106、検査ユニット108、大容量スタッカ111、ステープルユニット114を通過して、印刷成果物が作成される。
尚、クライアントPC120、情報処理装置118、検査装置109は、ケーブル119に接続されて印刷装置101と通信できる形態をとっても良い。即ち、図1に示す印刷装置101、情報処理装置118、クライアントPC120の接続形態は一例であり、本実施形態で示した他にも様々な接続形態があることは言うまでもない。
図1(B)は、図1(A)とは異なるシステム例を示す図である。尚、図1(B)において、前述の図1(A)と共通する部分は同じ参照番号を付して、それらの説明を省略する。
商業印刷用の印刷装置には、様々な機能を持つユニットが接続される。印刷装置を使用するユーザによって必要な機能は異なるため、ユーザによって印刷装置に接続するユニットの種類が異なる。図1(B)の印刷装置101は、検査ユニット108、大容量スタッカ111、ステープルユニット114を接続している。即ち、図1(A)と比較して、調整ユニット106が接続されていない。つまり、調整ユニットが有する機能を必要としていないユーザが使用し得るシステム構成である。
図2は、実施形態に係る印刷システムが有する印刷装置101、検査装置109、情報処理装置118、その他装置の制御構成を説明するブロック図である。
まず最初に印刷装置101のハードウェア構成を説明する。
CPU(Central Processing Unit/中央演算装置)201は、システムバス212を介して印刷装置101内の各部における制御や演算を司る。CPU201は、記憶部205に格納され、RAM(Ramdom Access Memory)202に展開されたプログラムの実行を司る。RAM202は、CPU201から直接アクセスできる一般的な揮発性記憶装置の一種で、CPU201のワークエリアまたはその他一時的なデータ記憶領域として使用される。記憶部205は、印刷装置動作時の一時記憶領域及びワークメモリとして機能する。記憶部205は、例えばHDD、SDメモリ、フラッシュメモリなどを備える。尚、以下で説明する各装置の記憶部も同様である。
エンジンI/F209は、CPU201とプリンタエンジン210との間の通信、制御を司る。給紙デッキI/F204は、給紙デッキ211との通信、制御を司る。給紙デッキ211は、前述の給紙デッキ103、給紙デッキ104、オプションデッキ105をハード構成として総称するものである。操作パネル203は、前述の操作パネル102のハード構成であり、印刷装置101の操作全般を行うためのユーザインターフェースを提供している。本実施形態では、操作パネル203は静電容量方式のタッチパネルを備えるものとする。ネットワークインターフェース(以下、NWI/F)207は、ケーブル213を介して情報処理装置118のNWI/F238と接続され、情報処理装置118と印刷装置101との通信を司る。尚、この例ではシステムバス212,239に接続されたインターフェース同士が直接接続されている形式であるが、情報処理装置118と印刷装置101は例えばネットワーク等で接続されている形式でもよく、その接続形式を限定しない。ビデオI/F206は、ビデオケーブル241を介してビデオI/F233と接続され、情報処理装置118と印刷装置101の間の画像データの通信を司る。
尚、情報処理装置118における印刷装置101との接続インターフェースは、NWI/F238とビデオI/F233の機能を統合した形式をとっても良い。また、印刷装置101における情報処理装置118との接続インターフェースは、NWI/F207とビデオI/F206の機能を統合した形式をとっても良い。
アクセサリI/F208は、ケーブル225を介してアクセサリI/F214、アクセサリI/F220、アクセサリI/F249、アクセサリI/F255と接続する。即ち、印刷装置101はアクセサリI/F208、214、220、249、255を介して、調整ユニット106、検査ユニット108、大容量スタッカ111、ステープルユニット114と互いに通信を行う。
次に調整ユニット106のハードウェア構成を説明する。
CPU256は、システムバス260を介して調整ユニット106内の各部における制御や演算を司る。CPU256は、記憶部259に格納され、RAM257に展開されたプログラムの実行を司る。RAM257は、CPU256から直接アクセスできる一般的な揮発性記憶装置の一種で、CPU256のワークエリアまたはその他一時的なデータ記憶領域として使用される。記憶部259は、調整ユニット106の動作時の一時記憶領域及びワークメモリとして機能する。排紙部258は、トップトレイ107への排紙動作や、トップトレイ107の積載状況の監視や制御を司る。
次に検査ユニット108のハードウェア構成を説明する。
CPU216は、システムバス219を介して検査ユニット108内の各部における制御や演算を司る。CPU216は、記憶部247に格納され、RAM217に展開されたプログラムの実行を司る。RAM217は、CPU216から直接アクセスできる一般的な揮発性記憶装置の一種で、CPU216のワークエリアまたはその他一時的なデータ記憶領域として使用される。記憶部247は、検査ユニット108の動作時の一時記憶領域及びワークメモリとして機能する。検査装置I/F215は、ケーブル110を介して検査装置109の検査ユニットI/F231と接続する。即ち、検査ユニット108は、検査装置I/F215と検査ユニットI/F231とを介して検査装置109と通信を行う。撮影部218は、例えばコンタクトイメージセンサ(以下、CIS)を搭載した撮影機能を備え、検査ユニット108内を通過する用紙を撮影し、撮影した画像を検査装置I/F215を介して検査装置109に送信する。尚、撮影部218のCISはセンサの一例であり、CCDイメージセンサなど他の種類のセンサであっても良く、その撮影方式を限定しない。
次に大容量スタッカ111のハードウェア構成を説明する。
CPU221は、システムバス224を介して大容量スタッカ111内の各部における制御や演算を司る。CPU221は、記憶部248に格納され、RAM222に展開されたプログラムの実行を司る。RAM222は、CPU221から直接アクセスできる一般的な揮発性記憶装置の一種で、CPU221のワークエリアまたはその他一時的なデータ記憶領域として使用される。記憶部248は、大容量スタッカ111の動作時の一時記憶領域及びワークメモリとして機能する。排紙部223は、図1に示すメイントレイ112とトップトレイ113への排紙動作や、メイントレイ112とトップトレイ113各々の積載状況の監視や制御を司る。
次にステープルユニット114のハードウェア構成を説明する。
CPU250は、システムバス254を介してステープルユニット114内の各部における制御や演算を司る。CPU250は、記憶部253に格納され、RAM251に展開されたプログラムの実行を司る。RAM251は、CPU250から直接アクセスできる一般的な揮発性記憶装置の一種で、CPU250のワークエリアまたはその他一時的なデータ記憶領域として使用される。記憶部253は、ステープルユニット114の動作時の一時記憶領域及びワークメモリとして機能する。排紙部252は、図1に示す下トレイ115、中トレイ116、上トレイ117への排紙動作や、各トレイの積載状況の監視や制御を司る。
次に、検査装置109のハードウェア構成を説明する。CPU226は、システムバス230を介して検査装置109内の各部における制御や演算を司る。CPU226は、記憶部228に格納され、RAM227に展開されたプログラムの実行を司る。RAM227は、CPU226から直接アクセスできる一般的な揮発性記憶装置の一種で、CPU226のワークエリアまたはその他一時的なデータ記憶領域として使用される。記憶部228は、検査装置109の動作時の一時記憶領域及びワークメモリとして機能する。PDL解析部229は、クライアントPC120や情報処理装置118から受信したPDF、PostScript、PCLなどのPDLデータを読み込み、解釈処理を実行する。表示部245は、例えば検査装置109に接続されるディスプレイであり、検査装置109へのユーザの入力を受け付けたり、検査装置109の状態を表示したりする。
次に情報処理装置118のハードウェア構成を説明する。
CPU234は、システムバス239を介して情報処理装置118内の各部における制御や演算を司る。CPU234は、記憶部236に格納され、RAM235に展開されたプログラムの実行を司る。RAM235は、CPU234から直接アクセスできる一般的な揮発性記憶装置の一種で、CPU234のワークエリアまたはその他一時的なデータ記憶領域として使用される。記憶部236は、情報処理装置118の動作時の一時記憶領域及びワークメモリとして機能する。ネットワークインターフェース(以下、NWI/F)237は、ネットワーク121を介してクライアントPC120のNWI/F240と接続される。情報処理装置118は、NWI/F237、NWI/F240を介してクライアントPC120と通信を行う。
最後に、クライアントPC120のハードウェア構成を説明する。
CPU243は、システムバス246を介してクライアントPC120内の各部における制御や演算を司る。CPU243は、記憶部244に格納され、RAM242に展開されたプログラムの実行を司る。RAM242は、CPU243から直接アクセスできる一般的な揮発性記憶装置の一種で、CPU243のワークエリアまたはその他一時的なデータ記憶領域として使用される。記憶部244は、クライアントPC120の動作時の一時記憶領域及びワークメモリとして機能する。
尚、図1(B)で示した機器構成は、図1(A)で示した機器構成と比較して、調整ユニット106が接続されていない構成である。よって、図1(B)に示した機器構成におけるブロック図は、図2で示したブロック図の中から、調整ユニット106の部分がない構成となる。各種の役割や機能は図2と同一であるため、その説明を省略する。
図3(A)は、実施形態に係る印刷装置101の内部構成を説明する構造断面図である。
印刷装置101は、操作パネル102を介してユーザの入力を受け付けたり、印刷や機器の状態を表示したりする。給紙デッキ103及び104には、各種用紙を収容しておくことが可能である。各給紙デッキでは、収容された用紙の最上位の用紙一枚のみを分離し、用紙搬送パス305へ搬送することが可能である。現像ステーション301~304は、カラー画像を形成するために、それぞれY、M、C、Kの有色トナーを用いてトナー像を形成する。ここで形成されたトナー像は中間転写ベルト306に一次転写される。中間転写ベルト306は図3で時計回り方向に回転し、二次転写位置307で用紙搬送パス305から搬送されてきた用紙にトナー像が転写される。定着ユニット308は加圧ローラと加熱ローラを備え、これらローラの間を用紙が通過することにより、トナーを溶融・圧着することで用紙にトナー像を定着させる。定着ユニット308を通過した用紙は用紙搬送パス309を通って312へと搬送される。用紙の種類によって定着のためにさらに溶融・圧着が必要な場合は、定着ユニット308を通過した後、上の用紙搬送パスを使って第二定着ユニット310へと搬送され、追加の溶融・圧着が施された後、用紙搬送パス311を通って搬送路312へ搬送される。画像形成モードが両面の場合は、片面に画像が定着された用紙を用紙反転パス313へ搬送し、用紙の表裏を反転した後、両面搬送パス314経由して搬送され、二次転写位置307で二面目への画像転写が行われる。
調整ユニット106には、CIS331,332が対向する形で配置される。CIS331は用紙の上面を、CIS332は用紙の下面を読み取るためのセンサである。調整ユニット106は、用紙搬送パス329に搬送された用紙が所定の位置に到達したタイミングで、CIS331,332を用いて用紙をスキャンする。スキャンにより得られた画像データは、アクセサリI/F255、アクセサリI/F208を介して印刷装置101に送信される。印刷装置101のCPU201は、当該受信した画像データをもとに、濃度や表裏レジのズレ量を計算する。こうして計算されたズレ量から、調整ユニット106のCPU256は、濃度や表裏レジが理想値になるように補正を行う。尚、この濃度や表裏レジの補正には、補正用のチャートを使用する必要がある。この補正用チャートは、印刷ジョブの実行前に操作パネル203からの実行指示によって印刷されたり、印刷ジョブ中の定期的なタイミング(例えば、用紙100枚毎等)で印刷されたりする。補正用チャートを印刷する場合、印刷装置101のCPU201は、補正用チャートを用紙搬送パス330へ搬送し、トップトレイ107へと排紙する指示を出す。こうすることで、成果物とヤレ紙となる補正用チャートが同じ排紙トレイに積載されてしまうことを防ぎ、ユーザが成果物とヤレ紙を区別することが容易となる。
次に検査ユニット108の構成について説明する。
検査ユニット108内にはCIS315,316が対向する形で配置される。CIS315は用紙の上面を、CIS316は用紙の下面を読み取るためのセンサである。検査ユニット108は、用紙搬送パス317に搬送された用紙が所定の位置に到達したタイミングで、CIS315,316を用いて用紙をスキャンする。スキャンにより得られた画像データは、検査装置I/F215、ケーブル110、検査ユニットI/F231を介して検査装置109に送信される。検査装置109のCPU226は、その受信した画像データに欠陥があるかどうか判定し、判定した結果を再び検査ユニットI/F231、ケーブル110、検査装置I/F215を介して検査ユニット108に通知する。これにより検査ユニット108のCPU216は、その受信した判定結果を、アクセサリI/F214,220を介して大容量スタッカ111に通知する。
次に大容量スタッカ111の構成について説明する。
大容量スタッカ111は、用紙を積載するトレイとしてメイントレイ112を有する。検査ユニット108を通過した用紙は、用紙搬送パス318から用紙搬送パス319を通して大容量スタッカ111に入る。用紙は用紙搬送パス319から用紙搬送パス322を経由して、メイントレイ112に積載される。さらに大容量スタッカ111は、排紙トレイとしてトップトレイ113を有する。大容量スタッカ111のCPU221は、検査装置109によって欠陥が検出された用紙をトップトレイ113に排出する。トップトレイ113に排出する場合は、用紙搬送パス319から用紙搬送パス321を経由してトップトレイ113へと用紙が搬送される。用紙を反転するための反転部323は、用紙をメイントレイ112に積載する場合に使用される。入ってきた用紙の向きと積載時の用紙の向きが同一となるように、メイントレイ112に積載する場合には反転部323で一度用紙を反転させる。トップトレイ113へ搬送する場合は、積載時にフリップせずにそのまま用紙を排出するため、反転部323での反転動作は行わない。ステープルユニット114に出力する場合は、用紙搬送パス319から用紙搬送パス325を経由して用紙が搬送される。
次にステープルユニット114の構成について説明する。
ステープルユニット114は、用紙をステープルや中綴じパンフレットを生成することが可能なユニットである。ステープルユニット114は、用紙を積載する上トレイ117、ステープル成果物を排紙する中トレイ116と、中綴じ成果物を排紙する下トレイ115を有する。大容量スタッカ111を通過した用紙は用紙搬送パス326を通してステープルユニット114に入る。ステープルされた成果物を生成する場合、用紙は用紙搬送パス326を経由して、ステープルされて中トレイ116に積載される。中綴じ成果物を生成する場合、用紙搬送パス326から用紙搬送パス327を経由して、中綴じ部328へ用紙を搬送する。ステープルユニット114のCPU250は、排紙部252で中綴じし、中綴じ成果物を下トレイ115へ排出する。
図3(B)は、図1(B)に対応する、調整ユニット106が接続されていない構成を説明する構造断面図である。従って、図3(B)は、図3(A)から調整ユニット106を除いた構成で、図3(A)と共通する部分は同じ参照番号を付して、それらの説明を省略する。
以下、フローチャートを参照して本実施形態の特徴となる処理について説明する。尚、以下のフローチャートで説明する印刷装置101の処理は、印刷装置101のCPU201が記憶部205に記憶されているプログラムをRAM202に展開して実行することにより達成される。また、以下のフローチャートで説明する検査装置109の処理は、検査装置109のCPU226が記憶部228に記憶されているプログラムをRAM227に展開して実行することにより達成される。また以下のフローチャートで説明する情報処理装置118の処理は、情報処理装置118のCPU234が記憶部236に記憶されているプログラムをRAM235に展開して実行することにより達成される。更に、以下のフローチャートで説明する検査ユニット108の処理は、検査ユニット108のCPU216が記憶部247に記憶されいるプログラムをRAM217に展開して実行することにより達成される。
図4は、実施形態に係る検査装置109が基準画像(正解画像)を登録するときの処理を説明するフローチャートである。
まずS401でCPU226は、表示部245に表示された検査ボタン(不図示)を介してユーザからの画像の読み込み開始指示を受け付けるとS402に処理を進める。S402でCPU226は、読み取り対象のシートの枚数を計数するシートカウンタiを「0」に初期化する。このシートカウンタiは、検査ユニット108を通過したシートを数えるためのカウンタで、RAM227に設けられている。尚、実施形態では、カウントする単位をシートとして説明するが、カウントする単位はページなどの他の単位であってもよい。
そしてS403に進みCPU226は、画像を読み込む用紙がある場合はS404に処理を進める。S404でCPU226は、検査ユニットI/F231、検査装置I/F215を介して、検査ユニット108のCIS315,CIS316で、画像が印刷された用紙をスキャンして得られた画像データを受信する。そしてS405でCPU226は、シートカウンタiを+1してS406に進み、CPU226は、S404で受信した画像データを基準画像としてRAM227に記憶する。このとき基準画像として登録しようとしている画像のシート番号も同時に記憶する。このシート番号には、シートカウンタiの値を使用する。そしてS407に進みCPU226は、全ての用紙の画像読み込みを終えるまでS403~S407の処理を繰り返す。こうして全ての用紙の画像読み込みが完了するとS408に進む。
S408でCPU226は、基準画像の登録に使用したシート数(N)を記憶部228に記憶する。この基準画像のシート数(N)には、シートカウンタiの数値を使用する。ここで登録される基準画像は、検査実行時の印刷部数に依らず、常に、元の印刷ジョブの画像のみである。例えば5シートに印刷する印刷ジョブに対して基準画像を登録する場合、検査実行時に、例えば3部印刷して計15シートとなるとしても、基準画像として登録されるのは5シート分の画像データのみである。よって基準画像のシート数(N)には、1部のシート数が記憶される。検査実行時の基準画像とスキャン画像データとの比較方法は、図5を参照して後述する。そしてS409でCPU226は、表示部245を介してユーザから画像読み込み終了の指示を受け付けて、この処理を終了する。
尚、ここに示した例は一例であり、例えば表示部245におけるユーザの画像読み込み開始指示は、印刷装置101や情報処理装置118やクライアントPC120における印刷開始の指示と連動して自動的に実施されても良く、その形態を限定しない。また、表示部245におけるユーザの画像読み込み終了指示は、印刷装置101における印刷終了と連動して自動的に実施されても良く、その形態を限定しない。また、例えば検査装置109は、同一シートに対して複数回画像を読み込み、それら複数回の画像データを合成し、その結果を基準画像として登録する形態をとっても良い。
この処理により検査装置109は、基準画像となる画像が印刷されたシートを検査ユニット108により読み取らせて、そのスキャン画像データを基準画像として登録することができる。
図5は、実施形態に係る検査装置109が検査を実行するときの基本動作を説明するフローチャートである。
S501でCPU226は、表示部245を介してユーザからの検査対象の画像の読み込み開始指示を受け付けるとS502に進みCPU226は、シートカウンタiを初期化する。このシートカウンタiは、検査ユニット108を通過したシートを数えるためのカウンタでRAM227に設けられている。尚、実施形態ではカウントする単位をシートとして説明するが、カウントする単位はページなどの他の単位であってもよい。
次にS503に進みCPU226は、検査対象の用紙(シート)があるときはS504に処理を進める。S504でCPU226は、検査ユニットI/F231、検査装置I/F215を介して、CIS315、CIS316で検査対象の用紙をスキャンして得られた画像データを受信する。そしてS505に進みCPU226は、シートカウンタiを+1する。次にS506に進みCPU226は、シートカウンタiの値と、図4のS408で記憶した基準画像のシート数(N)とを比較する。ここでシートカウンタiの値が基準画像のシート数(N)を超えていた場合S507に進み、シートカウンタiの値を「1」に戻してS508に進む。一方、S506でシートカウンタiが基準画像のシート数(N)以下の場合はS508に進む。図4で説明したように、基準画像としては常に1部に相当する画像データが登録されている。よって、2部目以降のシートは、基準画像として登録されている1部の画像データを繰り返し使用する。ここでは基準画像を繰り返し使用するために、S506、S507にて、シートカウンタiを更新している。
そしてS508でCPU226は、RAM227に保存されているiシート目の基準画像と、S504で受信した検査対象の用紙のスキャン画像データとを比較する。この基準画像は前述したように、この処理の開始前に予め印刷装置101で印刷した用紙を検査ユニット108のCIS315,316でスキャンして検査装置I/F215から検査ユニットI/F231を介して検査装置109に送信されてRAM227に保存されているものとする。この比較の動作では、まず画像の特徴的な点を位置合わせの基準点として使用して、基準画像と検査対象のスキャン画像データの画像位置を合わせる。次に、検査対象のスキャン画像データにおいて、用紙の四隅とスキャン画像データの位置合わせ基準点とを解析して用紙に対する画像の位置ずれがないか検出する。次に、基準画像と検査対象のスキャン画像データの濃度値を画素ごとに比較する。以上の結果、欠陥が検出されなければ、検査結果OKとする。RAM227には、CIS315でスキャンして得られた画像データと比較する基準画像の格納先と、CIS316でスキャンして得られた画像データと比較する基準画像の格納先が分かれて確保されている。検査装置109は比較対象のCISに合わせて、予め決められた格納先を参照して基準画像を読み出すものとする。即ち、スキャンして得られた画像データの順番と、それと比較される対応する基準画像の配列の順番とは対応していることになる。
こうしてS509でCPU226は、検査結果がOKかどうか、即ち、スキャンして得られた画像データの良否を判定し、OKであればS510に進む。S510でCPU226は、検査ユニットI/F231、検査装置I/F215を介して検査ユニット108に検査結果OKを通知する。こうして検査結果OKを検査ユニット108に通知することで、後述するS607(図6)で検査ユニット108は、検査済の用紙を印刷ジョブで指定されたトレイへ排紙するように指示できる。
一方、S509でCPU226は、検査結果がNGであると判定するとS511に進む。S511でCPU226は、検査ユニットI/F231、検査装置I/F215を介して検査ユニット108に検査結果NGを通知する。検査結果NGを検査ユニット108に通知することで、後述するS606(図6)で検査ユニット108は、検査済の用紙を大容量スタッカ111のトップトレイ113への排紙を指示できる。そして、全てのシートの検査を終えるまでS503~S512の処理を繰り返す。全てのシートの検査が終了するとS513に進みCPU226は、表示部245を介してユーザから画像読み込み終了の指示を受け付けて、画像の読取りを終了する。
尚、ここに示した例は一例であり、例えば表示部245におけるユーザの画像読み込み開始指示は、印刷装置101や情報処理装置118やクライアントPC120における印刷開始の指示と連動して自動的に実施されても良く、その形態を限定しない。また、表示部245を介したユーザの画像読み込み終了指示は、印刷装置101における印刷終了と連動して自動的に実施されても良く、その形態を限定しない。
以上の処理により、検査装置109は、検査ユニット108が読み取った検査対象のシートの画像データと基準画像とを比較して、各シートの画像が適正かどうか判定し、適正でないと判定したシートを別のトレイに排紙するように指示できる。
図6は、実施形態に係る検査ユニット108による検査実行時の処理を説明するフローチャートである。
S601でCPU216は、検査開始の指示を検査装置109から受け取る。そしてS602に進みCPU216は、検査対象の用紙がある場合はS603に処理を進める。S603でCPU216は、CIS315,CIS316により、印刷されて搬送されてきた用紙の画像をスキャンする。そしてS604に進みCPU216は、スキャンで得られた画像データを検査装置I/F215、検査ユニットI/F231を介して検査装置109に送信する。そしてS605に進みCPU216は、検査装置I/F215、検査ユニットI/F231を介して検査装置109から検査結果を受信し、その結果がNGかどうか判定する。NGであればS606に進みCPU216は、検査結果NGの用紙以降の、既に給紙デッキ103~104から給紙されて用紙搬送パス上にある全ての用紙をトップトレイ113に排紙するようアクセサリI/F214、220、255を介して指示する。一方、S605で検査結果がNGでなかった場合S607に進み、CPU216は、その用紙を印刷ジョブで指定された排紙先に排紙するようアクセサリI/F214、220を介して指示する。そして、全ての用紙の検査を終えるまでS602~S608を繰り返す。
このようにして検査ユニット108は、検査装置109の指示に従って検査対象の用紙の画像を読み取り、その画像データの検査結果に応じて、その用紙の排紙先を指定することができる。
以降では、印刷装置の機器構成に応じてサンプル印刷の排紙先を変更するための具体的な実施形態を説明する。
[実施形態1]
実施形態1では、情報処理装置118が、印刷装置101の機器構成を判定し、検査装置109による検査実行時にサンプル印刷シートの排紙先を変更する形態について説明する。
図7は、実施形態1に係る情報処理装置118が、印刷装置101の機器構成を管理するための情報の一例を示す図である。尚、これら情報は、情報処理装置118の記憶部236に記憶されている。
図7(A)は、ユニット情報700を示し、印刷装置101に接続可能なユニット一覧と、そのユニットが備える排紙トレイの情報を表すテーブルで示している。ユニット情報700は、情報処理装置118及び印刷装置101がそれぞれ記憶部228及び記憶部205にて静的に保持する情報である。ユニット名701は、各ユニットの名称を示す。ユニットID702は、各ユニットに一意に割り当てられるID(識別情報)である。例えば、調整ユニット106には「Unit1」が割り当てられており、大容量スタッカには「Unit4」というユニットIDが割り当てられている。排紙トレイ名703は、各ユニットが備える排紙トレイの名称を示す。排紙トレイID704は、各排紙トレイに一意に割り当てられるIDである。例えば、調整ユニット106のトップトレイ107には「Tray1」が割り当てられており、大容量スタッカ111のメイントレイ112には「Tray4」が割り当てられている。尚、検査ユニット108のように、排紙トレイを備えていないユニットに関しては、排紙トレイ名703や排紙トレイID704には、備えていないことを示す情報(実施形態1ではN/A)を割り当てる。またユニット情報700は、印刷装置101に対して上流側に接続される順番に上からソートされている。ユニット情報700では、調整ユニット106が最も上流側に接続されるユニットであり、ステープルユニット114が最も下流側に接続されるユニットである。
図7(B)の接続ユニットリスト710は、図1(A)の印刷装置101に接続されているユニットの一覧を表す情報である。
この接続ユニットリスト710は、動的情報であり、情報処理装置118が起動時に、印刷装置101から取得する。印刷装置101は、情報処理装置118からの接続ユニットリスト710の取得要求を受けると、アクセサリI/F208、255、214、220、249を介して各ユニットの種類を特定する。そして印刷装置101は、接続ユニットリスト710として情報処理装置118に情報を送信する。ユニット名711は、ユニット情報700にて割り当てられる各ユニットの名称を示す。ユニットID712は、ユニット情報700にて割り当てられる各ユニットのIDを示す。印刷装置101には、調整ユニット106、検査ユニット108、大容量スタッカ111、ステープルユニット114が接続されている。よって、接続ユニットリスト710には、調整ユニット、検査ユニット、大容量スタッカ、ステープルユニットがリストアップされている。尚、実施形態1では、接続ユニットリスト710にユニット名とユニットIDの両方の情報を含めているが、片方の情報だけでもユニット情報700によって他方の情報を特定できるため、どちらか一方の情報だけでもよい。
図7(C)の接続ユニットリスト720は、図1(B)の印刷装置101に接続されているユニット一覧を表す情報である。
ユニット名721、ユニットID722はそれぞれ、ユニット名711とユニットID712と同じであるため、説明を省略する。図1(B)の印刷装置101には、検査ユニット108、大容量スタッカ111、ステープルユニット114が接続されている。よって、接続ユニットリスト720には、検査ユニット、大容量スタッカ、ステープルユニットがリストアップされている。
図8は、実施形態1に係る情報処理装置118が印刷システムの機器構成を取得するときの動作を説明するフローチャートである。このフローチャートで示す処理は、情報処理装置118の起動時に開始される。
S801でCPU234は、初期設定としてサンプル印刷シートの排紙トレイ有無を「なし」に設定する。このサンプル印刷シートの排紙トレイ有無を示す情報は記憶部236に記憶され、検査実行中にサンプル印刷が実行された際に、サンプル印刷シートを排紙する排紙トレイの存在有無を判定するのに使用される。次にS802に進みCPU234は、接続ユニットリスト710又は720を印刷装置101から取得する。そしてS803に進みCPU234は、印刷装置101と検査ユニット108との間に介在する上流ユニットがあるかを判定する。この上流ユニットの有無の判定は、S802で取得した接続ユニットリストと、情報処理装置118が記憶部236で保持しているユニット情報700を照合して判定する。
まず初めに、図1(A)で説明した、印刷装置101に調整ユニット106、検査ユニット108、大容量スタッカ111、ステープルユニット114が接続されている機器構成を例に説明する。この機器構成では、接続ユニットリストとして図7(B)の接続ユニットリスト710が取得される。
CPU234は、この接続ユニットリスト710のユニットIDと、ユニット情報700のユニットIDとを比較し、ユニット情報700から一致するユニットを抽出する。ユニット情報700から抽出されるユニットは、上から順に調整ユニット(Unit1)、検査ユニット(Unit2)、大容量スタッカ(Unit4)、ステープルユニット(Unit6)となる。前述したように、ユニット情報700は、印刷装置101から見て上流に接続される順番に上からソートされている。従って、ユニット情報700の検査ユニット(Unit2)の行よりも上部にユニットがあれば、検査ユニット108よりも上流にユニットが存在することになる。接続ユニットリスト710の例では、検査ユニット(Unit2)よりも上流に、調整ユニット(Unit2)が存在することが分かる。よって、図1(A)で説明した機器構成では、検査ユニット108の上流にユニットがある(S803でYes)という判定になる。
次に、図1(B)で説明した、印刷装置101に検査ユニット108、大容量スタッカ161、ステープルユニット164が接続されている機器構成を例に説明する。この機器構成では、接続ユニットリストとして図7(C)の接続ユニットリスト720が取得される。接続ユニットリスト710のときと同様に、接続ユニットリスト720とユニット情報700を照合することで、検査ユニット108の上流のユニットの有無を判定する。ユニット情報700から接続ユニットリスト720と一致するユニットを抽出すると、検査ユニット(Unit2)が最上部となるため、検査ユニット108よりも上流にユニットが存在しないことが分かる。よって、図1(B)で説明した機器構成では、検査ユニット108の上流にユニットがない(S803でNo)という判定になる。
以上のようにして検査ユニット108の上流にユニットがあるかを判定し、上流にユニットがあると判定した場合はS804へ進み、上流にユニットがないと判定した場合は、この処理を終了する。
S804でCPU234は、検査ユニット108の上流にあるユニットを全て確認するまで、以降の処理を繰り返す。S805でCPU234は、検査ユニット108の上流にあるユニットに排紙トレイがあるか否か判定する。ここではS803で特定した検査ユニットの上流ユニットについて、ユニット情報700を参照し、排紙トレイID704がN/Aでないユニットを特定する。図1(A)で説明した機器構成では、検査ユニット(Unit2)の上流にある調整ユニット(Unit1)に関して、排紙トレイの有無を判定する。ユニット情報700によると、調整ユニット(Unit1)は、トップトレイ(Tray1)を備えていることが分かる。従って、上流のユニットに排紙トレイがあると判定してS806へ進む。一方、上流のユニットに排紙トレイがないと判定したときはS808へ進む。
S806でCPU234は、サンプル印刷シートの排紙トレイ有無を「あり」に設定する。次にS807に進みCPU234は、サンプル印刷シートの排紙トレイとして、S805で判別した排紙トレイを登録し、記憶部236に記憶する。サンプル印刷シートの排紙トレイとは、サンプル印刷が実行された際に、そのサンプル印刷シートを印刷装置101に排紙させたい排紙トレイのことを指す。実施形態1では、サンプル印刷シートの排紙トレイには、検査ユニット108よりも上流にある調整ユニット106の排紙トレイ(トップトレイ)が登録される。そして、検査ユニット108の全ての上流側ユニットを確認するまで、S804~S808を繰り返す。
こうして情報処理装置は、検査ユニット108の上流側に排紙トレイを有するユニットが存在するかどうか判定し、あればその排紙トレイをサンプル印刷シートの排紙トレイとして登録することができる。
図9は、実施形態1に係る情報処理装置118で作成され印刷装置101の操作パネル203に表示されるサンプル印刷の設定画面の一例を示す図である。この画面の情報は、情報処理装置118のCPU234によって生成され、NWI/F238、207を介して印刷装置101に送信されて操作パネル203に表示される。
図9(A)のサンプル印刷の間隔設定画面901は、サンプル印刷の実行間隔を設定する画面である。情報処理装置118は、ユーザによってサンプル印刷の間隔902に入力された間隔で、サンプル印刷を実行する。図9(A)に示すように、サンプル印刷間隔902に「6」が入力されている場合、情報処理装置118は、6シートを印刷する度に、6シート目の画像データを複製し、サンプル印刷を実行する。サンプル印刷を実行しない場合は、ユーザはサンプル印刷の間隔902に「0」を入力する。
図9(B)のサンプル印刷実行画面910は、サンプル印刷をボタン押下によって実行するための画面である。情報処理装置118は、サンプル印刷ボタン911が押下されるとサンプル印刷を実行する。
サンプル印刷の間隔設定画面901は、ユーザが入力した定期的なタイミングで情報処理装置118が自動的にサンプル印刷を実行する機能で使用される。一方、図9(B)のサンプル印刷実行画面910は、印刷ジョブ中にユーザが任意のタイミングでサンプル印刷を実行させるための画面である。サンプル印刷の間隔設定画面901及びサンプル印刷実行画面910により実行されるサンプル印刷の動作フローチャートは図10を参照して後述する。
図10(A)は、実施形態1に係る情報処理装置118が印刷ジョブを実行するときの処理を説明するフローチャートである。このフローチャートで示す処理は、情報処理装置118が印刷ジョブを受信することにより開始される。
まずS1001でCPU234は印刷ジョブを受信する。この印刷ジョブは、ジョブ設定情報や画像データを含む。次にS1002に進みCPU234は、印刷したシートの枚数を計数する印刷シートカウンタjを0に初期化する。この印刷シートカウンタjは、RAM235に記憶されている。尚、本実施形態1では、カウントする単位をシートとして説明するが、カウントする単位はページなどの他の単位であってもよい。
次にS1003に進み、印刷するシートがある場合はS1004へ進む。S1004でCPU234は、印刷装置101に対して1シート分の印刷指示を出す。また後処理設定や排紙先トレイなどのジョブ設定情報は、NWI/F238,207を介して印刷装置101へ送信する。また印刷に使用する画像データは、ビデオI/F233,206を介して印刷装置101へ送信する。ジョブ設定情報と画像データを受信した印刷装置101の動作は図11で説明する。
S1005でCPU234は、S801或いはS806で記憶したサンプル印刷シートの排紙トレイ有無を示す情報を読み込んで、サンプル印刷シートの排紙トレイ有無が「あり」かどうか判定する。ここで「あり」であると判定するとS1006へ進み、「ない」の場合はS1012へ進む。S1006でCPU234は、図9(B)のサンプル印刷実行画面910のサンプル印刷ボタン911が押下されたか否かを判定する。サンプル印刷ボタン911が押下されたと判定すると、サンプル印刷を実行するためにS1011へ進む。
一方、サンプル印刷ボタン911が押下されていないと判定したときは、サンプル印刷の間隔設定画面901によるサンプル印刷の実行タイミングを判定するためにS1007へ進む。S1007でCPU234は、印刷シートカウンタjを+1してS1008に進む。S1008でCPU234は、サンプル印刷間隔Mが0かどうか判定し、サンプル印刷間隔Mが0であればS1012に進み、そうでないときはS1009に進む。S1009でCPU234は、印刷シートカウンタjの値とサンプル印刷間隔902に入力されたサンプル印刷間隔Mとを比較する。ここで印刷シートカウンタjの値がサンプル印刷間隔M以上であると判定するとS1010に進み、印刷シートカウンタiを0に戻してS1011に進む。S1011でCPU234は、印刷装置101にサンプル印刷を実行させる。一方、S1009でCPU234は、印刷シートカウンタjの値がサンプル印刷間隔M未満であると判定するとS1011のサンプル印刷をスキップしてS1012に進む。S1011でCPU234は、印刷装置101に対して、前述の図8のS807で登録したサンプル印刷シートの排紙トレイへ、印刷したシートを排紙するように指示する。
ここでサンプル印刷シートの排紙トレイへ排紙されるシートへの印刷には、S1004で印刷装置101に送信した1シート分のジョブ設定情報及び画像データを使用するために、再度、印刷装置101に送信する。この際、ジョブ設定情報の内の排紙先トレイを、S807で登録したサンプル印刷シートの排紙トレイに上書きしてから送信する。このようにすることで、サンプル印刷シートをサンプル印刷シートの排紙トレイに排紙することができる。排紙先をサンプル印刷シートの排紙トレイに切り替えたことによる排紙結果のイメージは、図12を用いて後述する。そして、全シートの印刷が完了するまで、S1003~S1012を繰り返す。
図10(A)では、S1004で印刷指示を行ってから、S1011でサンプル印刷指示を行う例で説明した。つまり、例えば2シート目の処理中にサンプル印刷ボタンが押下された場合はS1006からS1011に進んで、2シート目のサンプル印刷を行う形態である。これとは別の形態として、例えば図10(B)のような形態も考えられる。尚、図10(B)において、図10(A)と共通する処理には同じ参照番号を付して、それらの説明を省略する。
図10(B)でサンプル印刷ボタン911が押下された場合、もしくはサンプル印刷間隔が既定値に達した場合はS1013に進みCPU226は、サンプル印刷フラグをONに設定する。このサンプル印刷フラグは、RAM235に設けられている。そして全シートが終了するまでの繰り返し処理中に、S1014でCPU234は、サンプル印刷フラグがオンであると判定するとS1011に進んでサンプル印刷を行う。こうしてサンプル印刷を行った後、S1015に進みCPU234は、サンプル印刷フラグをOFFに設定する。このように、2シート目の処理中にサンプル印刷ボタンが押下された場合は、3シート目にサンプル印刷を行うような形態も考えられる。
尚、ここに示したサンプル印刷の印刷方法は一例であり、例えば、サンプル印刷ボタンの押下、もしくはサンプル印刷の間隔が規定値に達した直後でなく、数シート後にサンプル印刷を実行してもよく、その方法を限定しない。また、例えばサンプル印刷では1部のシートをサンプル印刷するように実施されても良い。
この処理により、サンプル印刷シートの排紙トレイ有無が「あり」の場合に、サンプル印刷を指示された時点、或いは、サンプル印刷の設定間隔に応じてサンプル印刷を実行することができる。
図11は、実施形態1に係る印刷装置101が印刷ジョブを実行するときの動作を説明するフローチャートである。このフローチャートで示す処理は、印刷装置101が情報処理装置118から印刷ジョブを受信することにより開始される。
まずS1101でCPU201は、情報処理装置118から受信した印刷ジョブに含まれるジョブ設定情報を解析する。このジョブ設定情報はNWI/F207,238を介して情報処理装置118から受信される。このジョブ設定情報には、ステープル、用紙サイズなどの後処理設定や、排紙先トレイの情報が含まれている。ここでCPU201は、受信したジョブ設定情報を解析し、後処理設定や排紙先トレイを決定する。次にS1102に進みCPU201は、給紙デッキI/F204を介して給紙デッキ211から用紙を給紙させる。そしてS1103に進みCPU201は、プリンタエンジン210を制御して、S1102で給紙された用紙に対して印刷を行う。ここでの用紙への印刷には、情報処理装置118から受信した印刷ジョブの画像データを利用する。そしてS1104に進みCPU201は、プリンタエンジン210を制御して、印刷済の用紙を、ジョブ設定情報で指定された排紙先に排紙する。ここではCPU201は、S1101で解析したジョブ設定情報から排紙先の設定を読み出し、アクセサリI/F208,255,220,249を介して、その設定されているユニットの排紙部258,223,252への排紙処理を行う。
図12は、実施形態1におけるサンプル印刷時の、検査装置の基準画像と、印刷装置の排紙結果の並び順を説明するイメージ図である。図中では、図9(A)でサンプル印刷間隔902に「6」が入力されており、5シートの印刷ジョブを3部印刷して検査を行う例で示している。
検査装置109は、RAM227に保存されているiシート目の基準画像と、図5のS504で受信した検査対象のスキャン画像データとを比較する(図5のS508)。前述の通り、基準画像として登録されている画像は、常に1部だけの画像データとして登録されている。よって、図中の2部目、3部目で、比較のために使用されている基準画像は、1部目と同一の基準画像である。またS504で受信した検査対象のスキャン画像データは、図6のS603でCISで、検査対象のシートの画像スキャンして得られた画像データであり、検査ユニット108を通過するシートのスキャン画像データと同義である。よって検査装置109は、基準画像と検査ユニット108を通過するシートのスキャン画像データとを比較して、検査結果を出している。言い換えれば、検査ユニット108を通過しないシートは、S603でCISでスキャンされないため、基準画像と比較されない。
図12の例では、1部は5枚のシートで構成されていて、図9(A)のサンプル印刷間隔902に「6」が入力されているため、2部目の1シート目の後と、3部目の2シート目の後でサンプル印刷が実行されている。サンプル印刷シートは、図10(A)のS1011で説明したように、サンプル印刷シートの排紙トレイへ排紙される。サンプル印刷シートの排紙トレイは、S807で登録された、検査ユニット109よりも上流にあるユニットの排紙トレイである。よって、サンプル印刷シートである2部目の1枚目のシートの後と3部目の2枚目の後のシートは、調整ユニット106のトップトレイ107に排紙される。従って、サンプル印刷シートは、検査ユニット108に給紙されることがなく、基準画像との比較が行われないため、検査装置109が期待する基準画像の順番との不整合が発生しなくなる。
以上説明したように実施形態1によれば、検査実行中にサンプル印刷を実行しても、検査装置109が期待する基準画像の順番と、検査対象のシートの順番との不整合が発生しなくなる。つまり、シートの検査を実行しながら、サンプル印刷を実行することができる。そのため、ユーザが検査とサンプル印刷の両方を有効とするジョブを扱えないという課題を解消することができる。
また実施形態1では、印刷装置に接続されている検査ユニットよりも上流側のユニットの排紙トレイの有無を判定し、その排紙トレイが存在する場合は、サンプル印刷シートをその排紙トレイに排紙する。こうしてサンプル印刷シートを、検査ユニットを通過しないように排紙し、検査装置の検査対象から除外することで、基準画像の順番と検査対象のシートとの順番の不整合の発生を防止できる。こうして基準画像の順番と検査対象のシートとの順番の不整合により検査結果がNGとなることなくサンプル印刷できるという効果を奏することができる。
[実施形態2]
上述の実施形態1では、サンプル印刷シートを排紙する排紙トレイが使用できない場合、ユーザへの通知なしに印刷及び検査を停止させていた。これに対して実施形態2では、サンプル印刷シートの排紙トレイが使用できない場合に、ユーザへ排紙トレイが使用できないことを通知することで、印刷及び検査の再開を促す。尚、実施形態2に係るシステム構成(図1)、ブロック構成(図2)、内部構成(図3)、検査装置の動作(図4、図5)、検査ユニットの動作(図6)、機器構成取得の動作(図8)は、実施形態1と同じであるため、それらの説明を省略する。
図13は、実施形態2に係る情報処理装置118が印刷ジョブを受信して処理するときの処理を説明するフローチャートである。このフローチャートで示す処理は、情報処理装置118が印刷ジョブを受信することにより開始される。尚、図13において、前述の図10と共通する処理は同じ参照暗号で示し、その説明を省略する。
S1301でCPU234は、サンプル印刷シートを排紙する排紙トレイが使用可能か否かを判定する。このときCPU234は、記憶部236に記憶されているサンプル印刷シートの排紙トレイの情報を読み込む。そして、その排紙トレイとして登録されている排紙トレイが使用可能か否かを、NWI/F238,207を介して、印刷装置101のCPU201に問い合わせる。これにより印刷装置101のCPU201は、その問い合わせを受信すると、排紙トレイを備えるユニットに対して、アクセサリI/F208、255、220、249を介して、排紙トレイの使用可能状況を取得する。排紙トレイが使用可能かどうかは、各ユニットのCPUが排紙トレイの用紙の積載状況を取得し、積載上限を超えていないか確認する。ここで積載上限を超えていない場合は、その排紙トレイが使用可能と判定して使用可能を示す情報をCPU201へ送信する。一方、積載上限を超えている場合は、排紙トレイが使用不可能を示す情報をCPU201へ送信する。こうして排紙トレイが使用可不可を示す情報を受信した印刷装置101のCPU201は、NWI/F207,238を介して、情報処理装置118のCPU234に、その結果を通知する。
こうして情報処理装置118のCPU234は、サンプル印刷シートの排紙トレイが使用可能かどうか判定し、使用可能と判定するとS1011へ進んでサンプル印刷を実行する。一方、S1301でCPU234は、サンプル印刷シートの排紙トレイが使用不可能と判定するとS1302へ進む。S1302でCPU234は、サンプル印刷により印刷が一時停止していることを示す画面情報を作成する。この画面の内容は、図14を参照して後述する。こうして作成した画面情報は、NWI/F238、207を介して印刷装置101に送信され、印刷装置101の操作パネル203に表示される。
図14は、図13のS1302で情報処理装置118が作成する画面情報により表示される画面例を示す図である。
ジョブ状況画面1400は、印刷装置101におけるジョブの実行状況を表示している。図14では、印刷キューが表示されており、印刷キューに含まれるジョブの名称及び各ジョブのページ数と部数が表示されている。項目1401は、印刷装置101の稼働状況を示している。印刷中のときは「印刷中」、何らかの要因で印刷が停止しているときは「停止」、印刷装置101が印刷処理を行っていない場合は「待機」が表示される。S1302では、サンプル印刷により印刷が停止している状態なので、項目1401には「停止」が表示される。メッセージ1402には、項目1401に表示している稼働状況に対する補足情報がメッセージ形式で表示されている。印刷中のときは、例えば「2部目を印刷中です」等の印刷の進捗状況を示すメッセージが表示される。また印刷が停止しているときは、印刷が停止している原因やその原因の解消方法が表示される。S1302では、サンプル印刷用排紙トレイが積載上限を超えていて使用できない状態であるため、メッセージ1402には、排紙トレイが積載上限を超えていることと、解消方法として排紙トレイから用紙を取り除くことを促すメッセージが表示されている。
以上説明したように実施形態2によれば、サンプル印刷シートの排紙トレイが使用できない場合に、ユーザへ排紙トレイが使用できないことを通知することで、印刷及び検査の再開を促すことができる。
[実施形態3]
上述の実施形態1及び2では、サンプル印刷シートの排紙トレイが存在しない場合、ユーザへの通知なしにサンプル印刷が無効化されてしまう。これに対して実施形態3では、サンプル印刷シートの排紙トレイが存在せず、検査中にサンプル印刷が実行できない場合に、ユーザへサンプル印刷が実行できない旨を通知する。尚、実施形態3に係るシステム構成(図1)、ブロック構成(図2)、内部構成(図3)、検査装置の動作(図4、図5)、検査ユニットの動作(図6)、機器構成取得の動作(図8)は、実施形態1と同じであるため、それらの説明を省略する。
図15は、実施形態3に係る情報処理装置118が印刷ジョブを受け取って実行するときの動作を説明するフローチャートである。このフローチャートで示す処理は、情報処理装置118が印刷ジョブを受信することにより開始される。尚、前述の図10及び図13と共通する処理は同じ参照番号で示し、それらの説明を省略する。
S1005でCPU234は、サンプル印刷シートの排紙トレイの有無が「なし」に設定されていると判定するとS1501へ進む。サンプル印刷シートの排紙トレイの有無が「なし」と設定されるのは、図1(B)に示した、印刷装置151に検査ユニット158、大容量スタッカ161、ステープルユニット164が接続されている機器構成の場合が想定される。
S1501でCPU234は、検査実行中にはサンプル印刷が実行できないことを示す画面の画面情報を作成する。作成する画面情報の内容は、図16を参照して後述する。こうして作成した画面情報は、NWI/F238、207を介して印刷装置101に送信され、印刷装置101の操作パネル203に表示される。
図16は、図15のS1501で情報処理装置118が作成する画面情報による表示される画面例を示す図である。
図16(A)のジョブ状況画面1600は、図14のジョブ状況画面1400で説明したジョブ実行状況と同じ画面である。印刷装置101の稼働状況を表示する項目1601には、S1501では印刷装置101は印刷中の状態であるため「印刷中」が表示される。また印刷装置151の稼働状況に対する補足情報を表示するメッセージ1602には、検査中にサンプル印刷が実行できない旨が表示されている。サンプル印刷が実行できないのは、検査ユニットの上流ユニットが存在しない、もしくは上流ユニットの排紙トレイが存在しないことが原因である。よって、印刷装置の機器構成が原因であることを表示する。
図16(B)のサンプル印刷実行画面1610は、サンプル印刷をボタン押下によって実行するための画面例を示す。図9(B)のサンプル印刷実行画面910で説明した通り、印刷ジョブ中にユーザが任意のタイミングでサンプル印刷を実行するための画面である。S1501では、検査中にサンプル印刷を実行できない機器構成であるため、サンプル印刷ボタン1611のようにグレーアウト表示することで、サンプル印刷が実行できないことをユーザへ通知する。
以上説明したように実施形態3によれば、サンプル印刷シートの排紙トレイが存在せず、検査中にサンプル印刷が実行できない場合に、ユーザへサンプル印刷が実行できないことを通知できる。また、そのような場合には、ユーザが、サンプル印刷を指示できないように、例えばボタンをグレーアウトするなどして、サンプル印刷を実行させないようにできいる。
[実施形態4]
上述の実施形態1~3では、サンプル印刷シートの排紙トレイが存在する場合、サンプル印刷シートを、検査ユニット109を通過しないようにすることで、検査とサンプル印刷の両方を有効とするジョブを扱えるようにした。これに対して実施形態4では、サンプル印刷シートの排紙トレイが存在しない場合でも、検査とサンプル印刷の両方を有効とするジョブを扱えるようにする。尚、実施形態4に係るシステム構成(図1)、ブロック構成(図2)、内部構成(図3)、検査装置の動作(図4、図5)、検査ユニットの動作(図6)、機器構成取得の動作(図8)は、実施形態1と同じであるため、それらの説明を省略する。
図17は、実施形態4に係る情報処理装置118が印刷ジョブを受け取って実行するときの動作を説明するローチャートである。このフローチャートで示す処理は、情報処理装置118が印刷ジョブを受信することにより開始される。尚、前述の図10と同じ処理は同じ参照暗号を使用し、それらの説明を省略する。
S1005でCPU234は、サンプル印刷シートの排紙トレイ有無が「ない」に設定されているかどうか判定し、「ない」の場合はS1701へ進む。こうしてS1701~S1705を実行してサンプル印刷のタイミングになるとS1706に進む。S1701~S1705の処理は、S1006~S1010の処理と同じである。S1706でCPU234は、サンプル印刷シートの検査除外指示を出す。この検査除外指示は、NWI/F238,207,アクセサリI/F208,214を介して、検査ユニット108に送信される。この検査除外指示を受けた検査ユニット108の動作を図18のフローチャートを参照して後述する。
そしてS1707に進みCPU234は、印刷ジョブで設定された排紙トレイへ、サンプル印刷シートを排紙するように印刷装置101に指示する。サンプル印刷の場合は、S1004にて印刷装置101に送信した1シート分のジョブ設定情報及び画像データを使用し、再度、印刷装置101に送信する。この際、ジョブ設定情報の内の排紙先トレイを、S807にて登録したサンプル印刷シートの排紙トレイに上書きしない。
図18は、実施形態4に係る検査ユニット109による検査実行時の処理を説明するフローチャートである。尚、図18において、前述の図6と共通する処理には同じ参照暗号を付してその説明を省略する。
S1801でCPU216は、アクセサリI/F214を介して、検査除外指示を受信したかどうか判定する。ここで検査除外指示を受信していないと判定するとS603に進む。S603でCPU216は、CISによる画像のスキャン及びS604でスキャン画像データの送信を行う。一方、S1801でCPU216は、検査除外指示を受信したと判定したときは、CISによる画像のスキャン及びスキャン画像データの送信をスキップしてS605に処理を進める。このように、検査除外指示を受信したときは、画像のスキャン及びスキャン画像データの送信を行わないことで、検査装置109は検査実行時の検査処理(S504~S511)を実行しなくなる。これによよりサンプル印刷シートを検査対象から除外することができる。
以上説明したように実施形態4によれば、サンプル印刷シートの排紙トレイが存在しない場合でも、検査とサンプル印刷の両方を有効とするジョブを扱うことができる。
以上説明した実施形態によれば、検査実行中にサンプル印刷を実行しても、検査装置が期待する基準画像の順番との不整合が発生しなくなる。つまり、検査を実行しつつ、サンプル印刷を実行することができ、その結果、ユーザの利便性が向上される。
尚、上述の実施形態では、印刷装置に調整ユニット、検査ユニット、大容量スタッカ、ステープルユニットが接続されるものとして説明したが、印刷装置が調整ユニット、検査ユニット、大容量スタッカ、ステープルユニットを含む構成であってもよい。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は上記実施形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために、以下の請求項を添付する。
101…印刷装置、106…調整ユニット、108…検査ユニット、109…検査装置、111…大容量スタッカ、114…ステープルユニット、118…情報処理装置、120…クライアントコンピュータ

Claims (25)

  1. 印刷されたシートを検査する印刷システムであって、
    シートに画像を印刷する印刷装置と、
    前記印刷装置で印刷されて搬送されたシートを受け取って検査する検査装置と、
    情報処理装置とを有し、
    前記情報処理装置は、
    前記印刷装置と前記検査装置との間に排紙トレイを有する装置が存在するかどうか判定する判定手段と、
    前記判定手段が前記装置が存在すると判定した場合は、前記印刷装置と前記検査装置を使用する印刷ジョブの実行中に、前記シートへの印刷をユーザが確認するためのサンプル印刷のタイミングになると、前記排紙トレイに前記サンプル印刷で印刷されたシートを排出するように制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする印刷システム。
  2. 前記装置は、前記印刷装置と前記検査装置との間に介在し、少なくとも、前記印刷装置で印刷されたシートを受け取って下流側の装置に当該シートを搬送する搬送路を有していることを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
  3. 前記制御手段は、前記判定手段が前記装置が存在すると判定しない場合は、前記サンプル印刷を実行しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷システム。
  4. 前記制御手段は、更に、前記判定手段が前記装置が存在すると判定しない場合に、前記サンプル印刷を実行しない旨を表示するよう制御することを特徴とする請求項3に記載の印刷システム。
  5. 前記サンプル印刷のタイミングは、前記印刷装置が印刷するシートの枚数に基づいて設定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の印刷システム。
  6. 前記サンプル印刷のタイミングは、前記ユーザに指示に基づくことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の印刷システム。
  7. 前記情報処理装置は、更に前記印刷システムにおいて前記印刷装置の下流側に接続されている装置、及び当該装置の情報を記憶する記憶手段を、更に有し、
    前記判定手段は、前記記憶手段に記憶されている内容に基づいて、前記印刷装置と前記検査装置との間に排紙トレイを有する装置が存在するかどうか判定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の印刷システム。
  8. 前記制御手段は、前記判定手段が前記装置が存在すると判定し、当該装置の排紙トレイが使用できない場合、前記サンプル印刷を実行せずに前記サンプル印刷を実行しない旨を表示することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の印刷システム。
  9. 前記印刷装置に前記サンプル印刷を実行させるサンプル印刷手段を、更に有し、
    前記制御手段は、前記サンプル印刷手段が前記印刷装置に前記サンプル印刷を実行させた場合、前記判定手段が前記排紙トレイを有する装置が存在していないと判定すると、当該サンプル印刷で印刷されたシートを前記印刷装置の排紙トレイに排紙するように指示することを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
  10. 前記検査装置は、所定の順番で前記印刷装置により印刷されたシートの画像を読み取り、前記所定の順番で配列された対応する正解画像と比較することにより、前記シートの画像の良否を判定することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の印刷システム。
  11. 印刷装置と、当該印刷装置で印刷されて搬送されるシートを受け取って検査する検査装置とを制御する情報処理装置であって、
    前記印刷装置と前記検査装置との間に排紙トレイを有する装置が存在するかどうか判定する判定手段と、
    前記判定手段が前記装置が存在すると判定した場合は、前記印刷装置と前記検査装置を使用する印刷ジョブの実行中に、前記シートへの印刷をユーザが確認するためのサンプル印刷のタイミングになると、前記排紙トレイに前記サンプル印刷で印刷されたシートを排出するように制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  12. 前記装置は、前記印刷装置と前記検査装置との間に介在し、少なくとも、前記印刷装置で印刷されたシートを受け取って下流側の装置に当該シートを搬送する搬送路を有していることを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。
  13. 前記制御手段は、前記判定手段が前記装置が存在すると判定しない場合は、前記サンプル印刷を実行しないことを特徴とする請求項11又は12に記載の情報処理装置。
  14. 前記制御手段は、更に、前記判定手段が前記装置が存在すると判定しない場合に、前記サンプル印刷を実行しない旨を表示するよう制御することを特徴とする請求項13に記載の情報処理装置。
  15. 更に前記印刷装置の下流側に接続されている装置、及び当該装置の情報を記憶する記憶手段を、更に有し、
    前記判定手段は、前記記憶手段に記憶されている内容に基づいて、前記印刷装置と前記検査装置との間に排紙トレイを有する装置が存在するかどうか判定することを特徴とする請求項11乃至14のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  16. 前記検査装置は、所定の順番で前記印刷装置により印刷されたシートの画像を読み取り、前記所定の順番で配列された対応する正解画像と比較することにより、前記シートの画像の良否を判定することを特徴とする請求項11乃至15のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  17. シートに画像を印刷する印刷手段と、
    前記印刷手段で印刷されて搬送されたシートを受け取って検査する検査手段と、
    前記印刷手段と前記検査手段とに介在し、排紙トレイを有する搬送手段が存在するかどうか判定する判定手段と、
    前記判定手段が前記搬送手段が存在すると判定した場合は、前記印刷手段と前記検査手段を使用する印刷ジョブの実行中に、前記シートへの印刷をユーザが確認するためのサンプル印刷のタイミングになると、前記排紙トレイに前記サンプル印刷で印刷されたシートを排出するように制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする印刷装置。
  18. 前記検査手段は、所定の順番で前記印刷手段により印刷されたシートの画像を読み取り、前記所定の順番で配列された対応する正解画像と比較することにより、前記シートの画像の良否を判定することを特徴とする請求項17に記載の印刷装置。
  19. 前記制御手段は、前記判定手段が前記搬送手段が存在すると判定しない場合は、前記サンプル印刷を実行しないことを特徴とする請求項17又は18に記載の印刷装置。
  20. 前記制御手段は、更に、前記判定手段が前記搬送手段が存在すると判定しない場合に、前記サンプル印刷を実行しない旨を表示するよう制御することを特徴とする請求項17又は18に記載の印刷装置。
  21. 前記サンプル印刷のタイミングは、前記印刷装置が印刷するシートの枚数に基づいて設定されていることを特徴とする請求項17乃至20のいずれか1項に記載の印刷装置。
  22. 前記サンプル印刷のタイミングは、前記ユーザに指示に基づくことを特徴とする請求項17乃至21のいずれか1項に記載の印刷装置。
  23. 印刷装置と、当該印刷装置で印刷されて搬送されるシートを受け取って検査する検査装置とを制御する情報処理装置を制御する制御方法であって、
    前記印刷装置と前記検査装置との間に排紙トレイを有する装置が存在するかどうか判定する判定工程と、
    前記判定工程が前記装置が存在すると判定した場合は、前記印刷装置と前記検査装置を使用する印刷ジョブの実行中に、前記シートへの印刷をユーザが確認するためのサンプル印刷のタイミングになると、前記排紙トレイに前記サンプル印刷で印刷されたシートを排出するように制御する制御工程と、
    を有することを特徴とする制御方法。
  24. シートに画像を印刷する印刷手段と、前記印刷手段で印刷されて搬送されたシートを受け取って検査する検査手段とを有する印刷装置の制御方法であって、
    前記印刷手段と前記検査手段とに介在し、排紙トレイを有する搬送手段が存在するかどうか判定する判定工程と、
    前記判定工程が前記搬送手段が存在すると判定した場合は、前記印刷手段と前記検査手段を使用する印刷ジョブの実行中に、前記シートへの印刷をユーザが確認するためのサンプル印刷のタイミングになると、前記排紙トレイに前記サンプル印刷で印刷されたシートを排出するように制御する制御工程と、
    を有することを特徴とする制御方法。
  25. コンピュータに、請求項23または24に記載の制御方法の各工程のすべてを実行させるためのプログラム。
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