JP2022118665A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン走行において第2回転電機が故障した場合に退避走行可能な距離を延ばすことができるハイブリッド車両の制御装置を提供する。【解決手段】エンジン12、エンジン12の動力を第1回転電機MG1と一対の駆動輪32に連結された中間伝達部材36とに分割する動力分割機構34、中間伝達部材36に動力伝達可能に連結された第2回転電機MG2、及び第1回転電機MG1に接続されたメインバッテリ70を備えるハイブリッド車両10の、電子制御装置80は、エンジン走行において第2回転電機MG2が故障している場合には、第1回転電機MG1の電流進角値θiを調整して、第1回転電機MG1に反力トルクを出力させ、第2回転電機MG2を駆動制御している場合よりも第1回転電機MG1での発電量である発電電力Wgを減少させ、且つメインバッテリ70の充電状態値SOCに応じて発電電力Wgを変化させる。【選択図】図1

Description

本発明は、エンジン及び回転電機を走行用駆動力源として備えるハイブリッド車両の、制御装置に関する。
エンジン、そのエンジンの動力を第1回転電機と一対の駆動輪に連結された伝達部材とに分割する動力分割機構、その伝達部材に動力伝達可能に連結された第2回転電機、及び前記第1回転電機に接続されたバッテリを備えるハイブリッド車両において第2回転電機が故障すると、エンジンの直達トルクで走行する退避走行に移行し、エンジンに対する反力トルクを第1回転電機に出力させつつ第1回転電機に発電させるハイブリッド車両の制御装置が知られている。例えば、特許文献1に記載されたハイブリッド車両の制御装置がそれである。
特開2017-190063号公報
特許文献1に記載されたハイブリッド車両の制御装置では、エンジンの直達トルクによる退避走行において、第1回転電機での発電によりバッテリが過充電されそうになると、例えばバッテリを保護するために制御装置のシステム終了(シャットダウン)が実行されることで安全な場所まで退避走行を継続できないおそれがある。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、エンジン走行において第2回転電機が故障した場合に退避走行可能な距離を延ばすことができるハイブリッド車両の制御装置を提供することにある。
第1発明の要旨とするところは、エンジン、前記エンジンの動力を第1回転電機と一対の駆動輪に連結された伝達部材とに分割する動力分割機構、前記伝達部材に動力伝達可能に連結された第2回転電機、及び前記第1回転電機に接続されたバッテリを備えるハイブリッド車両の、制御装置であって、前記エンジンの動力で走行するエンジン走行において前記第2回転電機が故障している場合には、前記第1回転電機の電流進角を調整して、前記第1回転電機に反力トルクを出力させ、前記第2回転電機を駆動制御している場合よりも前記第1回転電機での発電量を減少させ、且つ前記バッテリの充電状態に応じて前記発電量を変化させることにある。
第1発明のハイブリッド車両の制御装置によれば、前記エンジンの動力で走行するエンジン走行において前記第2回転電機が故障している場合には、前記第1回転電機の電流進角が調整されて、前記第1回転電機から反力トルクが出力され、前記第2回転電機が駆動制御されている場合よりも前記第1回転電機での発電量が減少させられ、且つ前記バッテリの充電状態に応じて前記発電量が変化させられる。エンジン走行において第2回転電機が故障している場合には第2回転電機が第1回転電機での発電量を消費しないため、第2回転電機が故障せずに駆動制御されている場合に比較して第1回転電機での発電量に対する消費量が減少する。第2回転電機が故障している場合には、第2回転電機が故障せずに駆動制御されている場合に比較して第1回転電機での発電量が減少させられ且つバッテリの充電状態に応じて発電量が変化させられることから、発電量と消費量との均衡が取りやすくなる。これにより、エンジン走行において第2回転電機が故障している場合に、第1回転電機での発電量が減少させられない場合に比較してバッテリが過充電とされることが抑制される。そのため、バッテリを保護するために、例えば制御装置のシャットダウンが実行されることが抑制されて退避走行が継続できなくなることが抑制される、すなわち退避走行可能な距離を延ばすことができる。
第2発明のハイブリッド車両の制御装置によれば、第1発明において、前記バッテリの充電状態値が高い場合には、前記充電状態値が低い場合に比較して前記第1回転電機での前記発電量から前記発電量を消費する装置での消費量を減算した差分量が小さくされる。このように、バッテリの充電状態値が高い場合には、充電状態値が低い場合に比較して差分量が小さくされることからバッテリが満充電になるまでの期間が長くなるすなわちバッテリが満充電になることが抑制される。これにより、バッテリの充電状態値が高い場合において、充電状態値が低い場合と同じ差分量に制御されるのに比較して、バッテリが満充電になって過充電とされることが抑制されるため、退避走行可能な距離を延ばすことができる。
第3発明のハイブリッド車両の制御装置によれば、第2発明において、(a)前記充電状態値が予め設定された所定の第1の状態値を超過すると、前記差分量が負値とされ、(b)前記充電状態値が予め設定された所定の第2の状態値未満になると、前記差分量が正値とされる。これにより、バッテリの充電状態値が第1の状態値を超過するとバッテリから放電され、バッテリの充電状態値が第2の状態値未満になるとバッテリに充電される。そのため、バッテリの過充電及び過放電が回避されて制御装置のシャットダウンが回避されるため、退避走行可能な距離を更に延ばすことができる。
本発明の実施例に係る電子制御装置を備えるハイブリッド車両の概略構成図であるとともに、ハイブリッド車両における各種制御のための制御機能の要部を表す機能ブロック図である。 エンジン走行における動力分割機構での各回転要素の回転速度の相対関係を直線で表すことができる共線図である。 第1回転電機における出力トルク、発電電力、及び電流進角値との関係が予め定められた発電電力マップを説明する図である。 図1に示す電子制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートの一例である。
以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比及び形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の実施例に係る電子制御装置80を備えるハイブリッド車両10の概略構成図であるとともに、ハイブリッド車両10における各種制御のための制御機能の要部を表す機能ブロック図である。
ハイブリッド車両10(以下、単に「車両10」と記す。)は、エンジン12、連結軸22、機械式オイルポンプMOP、動力分割機構34、第1回転電機MG1、第2回転電機MG2、AT入力軸26、自動変速機18、AT出力軸28、ディファレンシャルギヤ40、及び一対の車軸30などを備える。機械式オイルポンプMOP、動力分割機構34、第1回転電機MG1、第2回転電機MG2、及び自動変速機18は、ケース20内に収容されている。また、車両10は、電動オイルポンプEOP、油圧制御回路44、インバータ60、メインバッテリ70、電力線対74、補機バッテリ76、DC/DCコンバータ78、及び電子制御装置80を備える。なお、エンジン12及び第2回転電機MG2は車両10の走行用駆動力源であって、その走行用駆動力源から一対の駆動輪32に走行用駆動力が伝達される経路が動力伝達経路PTである。
エンジン12は、周知の内燃機関である。エンジン12は、電子制御装置80によって車両10に備えられたスロットルアクチュエータや燃料噴射装置や点火装置等のエンジン制御装置68が制御されることによりエンジン12の出力トルクであるエンジントルクTe[Nm]が制御される。エンジントルクTeは、エンジン12から出力されるエンジン12の動力である。なお、本明細書では、特に区別しない場合には、トルク、駆動力、及び動力は同義である。
第1回転電機MG1及び第2回転電機MG2は、所謂モータジェネレータであって、例えば三相同期モータジェネレータである。後述するエンジン走行では、第1回転電機MG1は発電機として用いられ、第2回転電機MG2は電動機として用いられる。
第1回転電機MG1、第2回転電機MG2、及び電動オイルポンプEOPは、各々、インバータ60及び電力線対74を介してメインバッテリ70に接続されている。インバータ60は、第1回転電機MG1と電力線対74との間、第2回転電機MG2と電力線対74との間、且つ、電動オイルポンプEOPと電力線対74との間、に設けられ、電子制御装置80によって制御されることにより直流を交流に変換したり交流を直流に変換したりする電源回路である。例えば、インバータ60は、メインバッテリ70から電力線対74に供給されている直流を三相交流に変換して第1回転電機MG1や第2回転電機MG2に出力したり、第1回転電機MG1や第2回転電機MG2で発電された三相交流の発電電力を直流に変換して電力線対74に出力したりする。また、インバータ60は、メインバッテリ70から電力線対74に供給されている直流を三相交流に変換して電動オイルポンプEOPに出力して駆動する。例えば、電動オイルポンプEOPは、EOP駆動用モータ例えば三相同期モータの回転により駆動可能な周知のオイルポンプである。なお、直流電圧VH[V]は、電力線対74の正極線と負極線との間の直流電圧である。
電子制御装置80によってインバータ60が制御されることにより、第1回転電機MG1から出力されるトルクであるMG1出力トルクTg[Nm]及び第2回転電機MG2から出力されるトルクであるMG2出力トルクTm[Nm]がそれぞれ制御される。MG1出力トルクTg及びMG2出力トルクTmは、例えば正回転の場合、加速側となる正トルクでは力行トルクであり、減速側となる負トルクでは回生トルクである。MG2出力トルクTmが力行トルクである場合には、第2回転電機MG2から走行用駆動力が出力されているということになる。
動力分割機構34は、エンジン12と自動変速機18との間に設けられ、例えばシングルピニオン型の遊星歯車装置で構成されている。動力分割機構34は、エンジン12から出力される駆動力を第1回転電機MG1及び中間伝達部材36に機械的に分割する。中間伝達部材36には、第2回転電機MG2が動力伝達可能に接続されている。中間伝達部材36は、自動変速機18の入力軸であるAT入力軸26に連結されている。動力分割機構34は、第1回転電機MG1の運転状態が制御されることにより動力分割機構34を構成する遊星歯車装置の差動状態が制御される電気式の無段変速機として機能する。なお、中間伝達部材36は、本発明における「伝達部材」に相当する。
動力分割機構34において第1回転電機MG1に分割されたエンジン12の駆動力により、第1回転電機MG1は発電する。第1回転電機MG1での発電電力Wg[W]はインバータ60を介してメインバッテリ70に充電されたり、発電電力Wgの全部又は一部或いは発電電力Wgに加えてメインバッテリ70からの電力は第2回転電機MG2の回転駆動に用いられたりする。動力分割機構34において中間伝達部材36に分割されたエンジン12の駆動力は、走行用駆動力としてAT入力軸26を介して自動変速機18に入力される。なお、発電電力Wgは、本発明における「発電量」に相当する。
自動変速機18は、周知の自動変速機であり、電子制御装置80により制御される油圧制御回路44によって異なる変速比γのうちから所望の変速比が形成される。例えば、油圧制御回路44内には、自動変速機18の変速制御用である複数の電磁弁が設けられ、その複数の電磁弁の各駆動電流のオン/オフの組み合わせが切り替えられることにより自動変速機18に設けられたクラッチやブレーキの油圧式係合装置の断接状態が切り替えられて、自動変速機18の変速比γが所望の変速比とされる。自動変速機18の出力軸であるAT出力軸28は、ディファレンシャルギヤ40及び一対の車軸30を介して一対の駆動輪32に連結されている。
メインバッテリ70は、充放電可能な二次電池であって、主に第1回転電機MG1、第2回転電機MG2、及び電動オイルポンプEOPを駆動するための電力を放電(供給)したり、回生による第1回転電機MG1での発電電力Wgや第2回転電機MG2での発電電力Wmを充電したりするのに用いられる。なお、メインバッテリ70は、本発明における「バッテリ」に相当する。厳密には、本発明における「バッテリ」は第1回転電機MG1に接続されたものであるため、メインバッテリ70とともに後述の補機バッテリ76も含まれる。しかし、補機バッテリ76はメインバッテリ70に比較して充電容量が小さいため、発明の理解を容易とするため、本実施例ではメインバッテリ70を本発明における「バッテリ」に相当するものとして説明することとする。
補機バッテリ76は、充放電可能な二次電池であって、主に補機(エンジン制御装置68や各種センサ、スイッチなど)へ電力を供給するために用いられる。用途の相違から、補機バッテリ76は、メインバッテリ70に比較して最大限蓄電可能な電池の容量である充電容量[mAh]が小さい。また、メインバッテリ70は、補機バッテリ76に比較してバッテリ電圧Vbat[V]が高くされている。例えば、補機バッテリ76が12[V]であるのに対して、メインバッテリ70はそれよりも高電圧である。
DC/DCコンバータ78は、電力線対74と補機バッテリ76との間に設けられ、直流を昇圧したり降圧したりする電源回路である。例えば、DC/DCコンバータ78は、電力線対74の直流電圧VHを降圧してその直流電圧VHよりも低電圧の直流を補機バッテリ76に充電したり、補機バッテリ76から供給されている直流を昇圧して補機バッテリ76よりも高電圧の直流を電力線対74に出力したりする。
車両10においては、例えばエンジン走行モードとEV走行モードとのいずれかを択一的に選択可能である。エンジン走行モードは、走行用駆動力源のうち少なくともエンジン12から走行用駆動力を出力させて走行する走行モードである。EV走行モードは、エンジン12の作動を停止して(すなわち運転を停止して)第1回転電機MG1及び/又は第2回転電機MG2から走行用駆動力を出力させて走行する走行モードである。なお、エンジン走行モード及びEV走行モードによる走行を、それぞれ「エンジン走行」、「EV走行」ということとする。
機械式オイルポンプMOPは、連結軸22に配設されている。機械式オイルポンプMOPは、エンジン12により回転駆動される周知のオイルポンプである。電動オイルポンプEOP及び機械式オイルポンプMOPの少なくとも一方が駆動されることで、油圧制御回路44にオイルが圧送される。このオイルは、例えばATF(Automatic Transmission Fluid)等である。
電子制御装置80は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより車両10の各種制御を実行する。なお、電子制御装置80は、本発明における「制御装置」に相当する。
電子制御装置80には、車両10に備えられた各種センサ等(例えば、アクセル開度センサ90、エンジン回転速度センサ92、出力軸回転速度センサ94、バッテリセンサ96、MG1回転速度センサ98a、MG2回転速度センサ98bなど)による検出値に基づく各種信号等(例えば、ドライバーによる加速操作の大きさを表す加速操作量としてのアクセル開度θacc[%]、エンジン回転速度Ne[rpm]、車速V[km/h]に対応するAT出力軸28の回転速度である出力軸回転速度Nout[rpm]、メインバッテリ70のバッテリ温度THbat[℃]やバッテリ電流Ibat[A]やバッテリ電圧Vbat[V]、第1回転電機MG1の回転速度であるMG1回転速度Ng[rpm]、第2回転電機MG2の回転速度であるMG2回転速度Nm[rpm]など)が、それぞれ入力される。
電子制御装置80からは、車両10に備えられた各装置(例えば、エンジン制御装置68、インバータ60、油圧制御回路44、DC/DCコンバータ78など)に各種指令信号(例えば、エンジン12を制御するためのエンジン制御信号Se、インバータ60を介して第1回転電機MG1の回転制御,第2回転電機MG2の回転制御,電動オイルポンプEOPの回転制御をそれぞれ実行するためのMG1制御信号Sg,MG2制御信号Sm,EOP制御信号Seop、自動変速機18の変速制御を実行するための油圧制御信号Sp、DC/DCコンバータ78の電圧変換を制御するためのコンバータ制御信号Sconなど)が、それぞれ出力される。
電子制御装置80は、例えばアクセル開度θaccと車速Vとに基づいて、一対の駆動輪32に出力すべき駆動力の目標値(すなわち、AT出力軸28に出力すべき駆動力の目標値)である要求駆動力Pwdemを計算する。この要求駆動力Pwdemが一対の駆動輪32から出力されるように、エンジン12、第1回転電機MG1、第2回転電機MG2、及び自動変速機18がそれぞれ制御される。
図2は、エンジン走行における動力分割機構34での各回転要素の回転速度の相対関係を直線L0で表すことができる共線図である。図2に示す共線図は、動力分割機構34を構成する遊星歯車装置のギヤ比ρの関係を示す横軸と、相対回転速度を示す縦軸と、から成る二次元座標で表されている。
3本の縦線は、左側から順にサンギヤS0、キャリアCA0、リングギヤR0の相対回転速度をそれぞれ示すものであり、それら3本の縦線の間隔は動力分割機構34を構成する遊星歯車装置のギヤ比(歯車比ともいう)ρに応じて定められる。共線図の縦軸間の関係においてサンギヤS0とキャリアCA0との間が「1」に対応する間隔とされると、キャリアCA0とリングギヤR0との間が遊星歯車装置の歯車比ρ(=サンギヤS0の歯数Zs/リングギヤR0の歯数Zr)に対応する間隔とされる。
図2中に実線で示す直線L0は、エンジン走行モードにおける前進走行での各回転要素の相対回転速度の関係を示している。
エンジン走行では、動力分割機構34においてキャリアCA0に入力されるエンジントルクTeに対して第1回転電機MG1による負トルクであるMG1出力トルクTgが正回転にてサンギヤS0に入力されると、リングギヤR0には正回転にて正トルクとなるエンジン12の直達トルクTd[Nm]{=Te/(1+ρ)=-(1/ρ)×Tg}が現れる。そして、要求駆動力Pwdemに応じて、直達トルクTdとMG2出力トルクTmとの合計が自動変速機18を介して車両10の前進方向の駆動トルクTw[Nm]として一対の駆動輪32へ伝達される。このとき、第1回転電機MG1は正回転にて負トルクを発生する発電機として機能する。第1回転電機MG1による発電電力Wgは、メインバッテリ70に充電されたり、補機バッテリ76を介して補機にて消費されたり、第2回転電機MG2の回転駆動で消費されたりする。なお、第1回転電機MG1による負トルクであるMG1出力トルクTgは、本発明における「反力トルク」に相当する。
ところで、第2回転電機MG2が故障した場合には、車両10は第2回転電機MG2の駆動制御を停止するとともに退避走行のためにエンジン走行を可能とすることが望まれる。第2回転電機MG2の駆動制御が停止されると、MG2出力トルクTmが零値となって第2回転電機MG2は空転状態とされる。退避走行とは、走行中に何らかの不具合が発生しても車両10を安全な場所に停止させるために走行を継続させることである。
図1に戻り、電子制御装置80は、MG2故障判定部82、マップ記憶部84、及び走行制御部86を機能的に備える。
MG2故障判定部82は、車両走行中において第2回転電機MG2が故障している否かを判定する。例えば、MG2回転速度センサ98bで検出された実測値であるMG2回転速度NmとMG2制御信号Smにより制御される目標回転速度Nmtgtとの回転速度差ΔNm(=|Nm-Nmtgt|)が所定の回転速度Nmjdg(>0)を超過する場合には、第2回転電機MG2が故障していると判定される。なお、所定の回転速度Nmjdgは、第2回転電機MG2が故障していることを判定するための予め定められた判定値であって実験的に或いは設計的に予め定められた値である。また、例えば第2回転電機MG2に設けられた不図示の温度センサで検出された第2回転電機MG2の温度が所定の温度を超過する場合に、第2回転電機MG2が故障していると判定されても良い。なお、所定の温度は、第2回転電機MG2が故障していることを判定するための予め定められた判定値であって実験的に或いは設計的に予め定められた値である。
マップ記憶部84は、発電電力マップMP1と発電電力マップMP2とを記憶している。発電電力マップMP1,MP2は、いずれも第1回転電機MG1におけるMG1出力トルクTg、発電電力Wg、及び電流進角値θi[rad]のそれぞれの関係が設計的に或いは実験的に予め定められたマップである。
図3は、第1回転電機MG1における、MG1出力トルクTg、発電電力Wg、及び電流進角値θiのそれぞれの関係が予め定められた発電電力マップMP1,MP2を説明する図である。図3では、発電電力マップMP1,MP2における、MG1出力トルクTg、発電電力Wg、及び電流進角値θiのそれぞれの関係をまとめて示している。
ここで、第1回転電機MG1のロータの軸線を中心に回転するd-q回転座標系において、第1回転電機MG1のロータの磁極がつくる磁束の向きに沿った軸(例えば埋込磁石型の同期モータジェネレータでは、永久磁石の中心軸)をd軸とし、そのd軸に対して電気的にπ/2[rad]だけ位相が進んだ軸をq軸とする。第1回転電機MG1のステータに巻回されたコイルに流れる電流のうち、その電流がつくる鎖交磁束がd軸となる電流成分をd軸電流といい、その電流がつくる鎖交磁束がq軸となる電流成分をq軸電流ということとする。また、d-q回転座標系におけるd軸電流及びq軸電流による電流ベクトルのq軸に対する角度(進角値)を電流進角値θiとする。なお、電流進角値θiは、本発明における「電流進角」に相当する。
発電電力マップMP1は、第2回転電機MG2が故障していない正常時において使用されるマップである。例えば、第1回転電機MG1における電流進角値θiを進角値θi1とすることで、MG1出力トルクTgがトルク値Tgxとされ且つ発電電力Wgが電力値Wg1とされる。
発電電力マップMP2は、第2回転電機MG2が故障している場合において使用されるマップである。例えば、第1回転電機MG1における電流進角値θiを進角値θi2aとすることで、MG1出力トルクTgがトルク値Tgxとされ且つ発電電力Wgが電力値Wg2aとされる。第1回転電機MG1における電流進角値θiを進角値θi2bとすることで、MG1出力トルクTgがトルク値Tgxとされ且つ発電電力Wgが電力値Wg2bとされる。また、第1回転電機MG1における電流進角値θiを進角値θi2cとすることで、MG1出力トルクTgがトルク値Tgxとされ且つ発電電力Wgが電力値Wg2cとされる。
図3に示すように、第1回転電機MG1のMG1出力トルクTgが同じトルク値Tgxであっても、発電電力マップMP2で定められる進角値θi2a~θi2cによる発電電力Wgの電力値Wg2a~Wg2cに比較して、発電電力マップMP1で定められる進角値θi1による発電電力Wgの電力値Wg1は大きい。すなわち、発電電力マップMP1は、発電電力マップMP2に比較して発電効率が高くなるように電流進角値θiが定められている。
また、発電電力マップMP2では、MG1出力トルクTgが同じトルク値Tgxであっても、電流進角値θiが調整されることで異なる発電電力Wg(例えば電力値Wg2a~Wg2c)が得られるように複数の電流進角値θi(例えば進角値θi2a~θi2c)が定められている。
図1に戻り、走行制御部86は、中間伝達部材36を介して一対の駆動輪32から要求駆動力Pwdemを出力させるように、エンジン12、第1回転電機MG1、第2回転電機MG2、及び自動変速機18をそれぞれ制御する。
例えば、車両走行中において第2回転電機MG2が故障していないとMG2故障判定部82が判定すると、走行制御部86は、エンジン12及び第2回転電機MG2から走行用駆動力を出力させるエンジン走行を実行させる。例えば、車両走行中において第2回転電機MG2が故障しているとMG2故障判定部82が判定すると、走行制御部86は、第2回転電機MG2の駆動制御を停止してエンジン12のみから走行用駆動力を出力させるエンジン走行を実行させる。
走行制御部86は、エンジン制御部86a、MG制御部86b、及び油圧制御部86cを機能的に備える。
エンジン制御部86aは、エンジン走行を実行させるため、一対の駆動輪32から要求駆動力Pwdemが出力され、且つ、補機等での消費電力Wc[W]分が第1回転電機MG1で発電されるようにエンジン12を制御する。「補機等」は、補機バッテリ76を介して電力を消費する補機(エンジン制御装置68や各種センサ、スイッチなど)の他、第1回転電機MG1の発電電力Wgを消費する装置(例えば電動オイルポンプEOP)を含むが、第2回転電機MG2は含まない。消費電力Wcは、第1回転電機MG1での発電量である発電電力Wgからその発電電力Wgを消費する装置での消費量である。
MG制御部86bは、例えば補機等での消費電力Wc分を賄えるように第1回転電機MG1に発電させつつ、エンジントルクTeに対する反力トルクとしてMG1出力トルクTgを第1回転電機MG1に出力させるように制御する。エンジン走行において第2回転電機MG2が故障していない場合には、MG制御部86bは、例えば直達トルクTdとMG2出力トルクTmとの合計により一対の駆動輪32から要求駆動力Pwdemを出力させるように第1回転電機MG1及び第2回転電機MG2を制御する。エンジン走行において第2回転電機MG2が故障している場合には、MG制御部86bは、第2回転電機MG2の駆動制御を停止し、且つ、エンジン12の直達トルクTdにより一対の駆動輪32から要求駆動力Pwdemを出力させるように第1回転電機MG1を制御する。すなわち、この場合には、第2回転電機MG2のMG2出力トルクTmは零値とされる。
例えば、エンジン走行において第2回転電機MG2が故障していない場合には、MG制御部86bは、発電電力マップMP1に基づいて電流進角値θiを制御することにより、第1回転電機MG1のMG1出力トルクTgを所定の第1トルク値Tg1に制御しつつ、第1回転電機MG1に発電を行わせる。所定の第1トルク値Tg1は、直達トルクTdとMG2出力トルクTmとの合計により一対の駆動輪32から要求駆動力Pwdemを出力させる第1回転電機MG1の反力トルクの値である。発電電力マップMP1の進角値θi1は発電効率が高くなるように定められている。そのため、第1回転電機MG1での発電電力Wgから消費電力Wcを減算した電力差ΔW[W](=Wg-Wc)は、メインバッテリ70に充電されたり第2回転電機MG2の回転駆動で消費されたりする。このように、エンジン走行において第2回転電機MG2が故障していない場合には、エンジン制御部86a及びMG制御部86bは、メインバッテリ70が過充電や過放電とならないようにエンジン12、第1回転電機MG1、及び第2回転電機MG2を制御する。なお、電力差ΔWは、第1回転電機MG1での発電量からその発電量を消費する装置での消費量を減算した「差分量」である。
例えば、エンジン走行において第2回転電機MG2が故障している場合には、MG制御部86bは、発電電力マップMP2に基づいて電流進角値θiを制御することにより、第1回転電機MG1のMG1出力トルクTgを所定の第2トルク値Tg2に制御しつつ、第1回転電機MG1に発電を行わせる。所定の第2トルク値Tg2は、エンジン12の直達トルクTdにより一対の駆動輪32から要求駆動力Pwdemを出力させる第1回転電機MG1の反力トルクの値である。この発電電力マップMP2に基づいた電流進角値θiの制御では、メインバッテリ70の充電状態値(充電容量に対する実際に蓄電されている充電量の比)SOC[%]に応じて進角値(例えばθi2a~θi2cのいずれか)が選択される。充電状態値SOCは、本発明における「バッテリの充電状態」に相当する。具体的には、MG1出力トルクTgが制御される所定の第2トルク値Tg2が同じトルク値であっても、充電状態値SOCが高い場合には、充電状態値SOCが低い場合よりも発電電力Wgが小さくなる進角値(例えばθi2c)が選択されて電力差ΔWが小さくされる。また、MG1出力トルクTgが制御される所定の第2トルク値Tg2が同じトルク値であっても、充電状態値SOCが低い場合には、充電状態値SOCが高い場合よりも発電電力Wgが大きくなる進角値(例えばθi2a)が選択されて電力差ΔWが大きくされる。
好適には、充電状態値SOCが予め設定された所定の第1の状態値SOC1を超過すると、MG1出力トルクTgが制御される所定の第2トルク値Tg2が同じトルク値であっても発電電力Wgが消費電力Wcよりも小さくなる進角値が選択され、充電状態値SOCが予め設定された所定の第2の状態値SOC2(<SOC1)未満になると、MG1出力トルクTgが制御される所定の第2トルク値Tg2が同じトルク値であっても発電電力Wgが消費電力Wcよりも大きくなる進角値が選択される。なお、所定の第1の状態値SOC1は、エンジン走行において第2回転電機MG2が故障している場合におけるメインバッテリ70の充電状態値SOCの上限目標値であって、メインバッテリ70が過充電されることに起因してメインバッテリ70を保護するため、電子制御装置80のシャットダウンが発生するおそれがあるメインバッテリ70の充電状態値SOCの判定値である。所定の第2の状態値SOC2は、エンジン走行において第2回転電機MG2が故障している場合におけるメインバッテリ70の充電状態値SOCの下限目標値であって、メインバッテリ70が過放電されることに起因してメインバッテリ70を保護するため、電子制御装置80のシャットダウンが発生するおそれがあるメインバッテリ70の充電状態値SOCの判定値である。これにより、メインバッテリ70の充電状態値SOCが第1の状態値SOC1を超過するとメインバッテリ70から放電されるため過充電となることが回避され、メインバッテリ70の充電状態値SOCが第2の状態値SOC2未満になるとメインバッテリ70に充電されるため過放電となることが回避される。すなわち、エンジン走行において第2回転電機MG2が故障している場合には、メインバッテリ70の充電状態値SOCが所定の第1の状態値SOC1と所定の第2の状態値SOC2との間に制御される。
MG1出力トルクTgが同じトルク値である場合、発電電力マップMP1で選択される進角値θi1に比較して、発電電力マップMP2で選択される進角値θi2a~θi2cは発電効率が低くなるように定められている。そのため、エンジン走行において第2回転電機MG2の駆動制御が停止している場合には、発電電力マップMP2を使用することにより第1回転電機MG1での発電電力Wgと消費電力Wcとの均衡が取りやすい、すなわち電力差ΔW(=Wg-Wc)を零値近傍としやすい。MG制御部86bは、MG1出力トルクTgが制御される所定の第2トルク値Tg2が同じトルク値であっても、メインバッテリ70の充電状態値SOCに応じてメインバッテリ70の過充電及び過放電に起因した電子制御装置80のシャットダウンが抑制され或いは回避されるように発電電力Wgを変化させる。なお、同値のMG1出力トルクTgに対して発電電力Wgを変化させることは、発電効率を変化させることでもある。これにより、メインバッテリ70が過充電とされたり過放電とされたりすることが抑制されて電子制御装置80がシャットダウンされることが抑制される。
油圧制御部86cは、自動変速機18で所望の変速比を形成するように、油圧制御回路44を制御する。
図4は、図1に示す電子制御装置80の制御作動の要部を説明するフローチャートの一例である。図4のフローチャートは、車両走行中に繰り返し実行される。
まず、MG2故障判定部82の機能に対応するステップS10において、車両走行中に第2回転電機MG2が故障しているか否かが判定される。ステップS10の判定が否定された場合は、ステップS20が実行される。ステップS10の判定が肯定された場合は、ステップS40が実行される。
走行制御部86の機能に対応するステップS20において、エンジン12及び第2回転電機MG2から走行用駆動力を出力させるエンジン走行が実行される。そして、MG制御部86bの機能に対応するステップS30において、マップ記憶部84に記憶された発電電力マップMP1が選択されすなわち使用され、補機等での消費電力Wc分が第1回転電機MG1で発電されるようにMG1出力トルクTgが制御される。また、第2回転電機MG2は、発電電力Wgの全部又は一部を用いて、或いは発電電力Wgに加えてメインバッテリ70からの電力を用いて、MG2出力トルクTmを出力する。これにより、要求駆動力Pwdemに応じて、直達トルクTdとMG2出力トルクTmとの合算トルクが自動変速機18を介して車両10の前進方向の駆動トルクTwとして一対の駆動輪32へ伝達される。そしてリターンとなる。
走行制御部86の機能に対応するステップS40において、エンジン12のみから走行用駆動力を出力させるエンジン走行が実行される。故障している第2回転電機MG2は、その駆動制御が停止されてMG2出力トルクTmは零値とされる。そして、MG制御部86bの機能に対応するステップS50において、マップ記憶部84に記憶された発電電力マップMP2が選択されすなわち使用され、補機等での消費電力Wc分が第1回転電機MG1で発電されるようにMG1出力トルクTgが制御される。これにより、要求駆動力Pwdemに応じて、エンジン12の直達トルクTdのみが自動変速機18を介して車両10の前進方向の駆動トルクTwとして一対の駆動輪32へ伝達される。そしてリターンとなる。
本実施例によれば、エンジン走行において第2回転電機MG2が故障している場合には、第1回転電機MG1の電流進角値θiが調整されて、第1回転電機MG1から反力トルクが出力され、第2回転電機MG2が駆動制御されている場合よりも第1回転電機MG1での発電電力Wgが減少させられ、且つメインバッテリ70の充電状態値SOCに応じて発電電力Wgが変化させられる。エンジン走行において第2回転電機MG2が故障している場合には第2回転電機MG2が第1回転電機MG1での発電電力Wgを消費しないため、第2回転電機MG2が故障せずに駆動制御されている場合に比較して第1回転電機MG1での発電電力Wgに対する消費電力Wcが減少する。第2回転電機MG2が故障している場合には、第2回転電機MG2が故障せずに駆動制御されている場合に比較して第1回転電機MG1での発電電力Wgが減少させられ且つメインバッテリ70の充電状態値SOCに応じて発電電力Wgが変化させられることから、発電電力Wgと消費電力Wcとの均衡が取りやすくなる。これにより、エンジン走行において第2回転電機MG2が故障している場合には、第1回転電機MG1での発電電力Wgが減少させられない場合に比較してメインバッテリ70が過充電とされることが抑制される。そのため、メインバッテリ70を保護するために、例えば電子制御装置80のシャットダウンが実行されることが抑制されて退避走行が継続できなくなることが抑制される、すなわち退避走行可能な距離を延ばすことができる。
本実施例によれば、メインバッテリ70の充電状態値SOCが高い場合には、充電状態値SOCが低い場合に比較して第1回転電機MG1での発電電力Wgから補機等の装置での消費電力Wcを減算した電力差ΔWが小さくされる。このように、メインバッテリ70の充電状態値SOCが高い場合には、充電状態値SOCが低い場合に比較して電力差ΔWが小さくされることからメインバッテリ70が満充電になるまでの期間が長くなるすなわちメインバッテリ70が満充電になることが抑制される。これにより、メインバッテリ70の充電状態値SOCが高い場合において、充電状態値SOCが低い場合と同じ電力差ΔWに制御されるのに比較して、メインバッテリ70が満充電になって過充電とされることが抑制されるため、退避走行可能な距離を延ばすことができる。
本実施例によれば、(a)メインバッテリ70の充電状態値SOCが予め設定された充電状態値SOCの上限目標値である所定の第1の状態値SOC1を超過すると、電力差ΔWが負値とされ、(b)メインバッテリ70の充電状態値SOCが予め設定された充電状態値SOCの下限目標値である所定の第2の状態値SOC2未満になると、電力差ΔWが正値とされる。これにより、メインバッテリ70の充電状態値SOCが第1の状態値SOC1を超過すると、メインバッテリ70から放電され、メインバッテリ70の充電状態値SOCが第2の状態値SOC2未満になると、メインバッテリ70に充電される。そのため、メインバッテリ70の過充電及び過放電が回避されて電子制御装置80のシャットダウンが回避されるため、退避走行可能な距離を更に延ばすことができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
前述の実施例における車両10には、インバータ60と、メインバッテリ70及びDC/DCコンバータ78と、の間の電力線対74上に直流を昇圧したり降圧したりする昇圧コンバータが設けられていなかったが、昇圧コンバータが設けられた態様であっても良い。
前述の実施例では、メインバッテリ70の充電状態値SOCに応じて発電電力Wgが変化させられたが、本発明はこの態様に限らない。例えば、予め定められた所定の期間に発生した発電電力Wgの総和である発電電力量[Wh]を第1回転電機MG1での発電量とし、充電状態値SOCに応じて前記発電電力量が変化させられる態様であっても良い。この態様の場合には、前述と同一の予め定められた所定の期間に補機等で消費される消費電力Wcの総和である消費電力量[Wh]が、第1回転電機MG1での発電量からその発電量を消費する装置での消費量とされる。なお、所定の期間は、メインバッテリ70が過充電や過放電とならないようにメインバッテリ70の充電状態値SOCを制御可能な期間であって、予め実験的に或いは設計的に定められた期間である。
前述の実施例では、メインバッテリ70の充電状態値SOCに応じて第1回転電機MG1での発電電力Wgが変化させられたが、充電状態値SOCに替わりに例えばメインバッテリ70に実際に蓄電されている充電量に応じて第1回転電機MG1での発電電力Wgが変化させられる態様であっても良い。この態様の場合には、実際に蓄電されている充電量が本発明における「バッテリの充電状態」に相当し、例えば前記充電量が大きい場合には、前記充電量が小さい場合に比較して電力差ΔWが小さくされる。また、例えば、前記充電量が予め設定された所定の第1の充電量を超過すると、電力差ΔWが負値とされ、前記充電量が予め設定された所定の第2の充電量未満になると、電力差ΔWが正値とされる。なお、所定の第1の充電量及び所定の第2の充電量は、それぞれメインバッテリ70が過充電されることに起因してメインバッテリ70を保護するため、電子制御装置80のシャットダウンが発生するおそれがあるメインバッテリ70に実際に蓄電されている充電量の判定値、及び、メインバッテリ70が過放電されることに起因してメインバッテリ70を保護するため、電子制御装置80のシャットダウンが発生するおそれがあるメインバッテリ70に実際に蓄電されている充電量の判定値である。
前述の実施例では、メインバッテリ70の充電状態値SOCに応じて第1回転電機MG1での発電電力Wgが変化させられたが、例えばメインバッテリ70及び補機バッテリ76を合わせたものを本発明における「バッテリ」に相当するものとし、このメインバッテリ70及び補機バッテリ76を合わせたものである「バッテリ」の充電状態値に応じて第1回転電機MG1での発電電力Wgが変化させられる態様であっても良い。
前述の実施例では、エンジン12、インバータ60、及び油圧制御回路44を制御するのは電子制御装置80であったが、電子制御装置80は、必要に応じてエンジン12を制御するエンジン制御用ECU(Electronic Control Unit)、インバータ60を制御するインバータ制御用ECU、及び油圧制御回路44を制御する動力伝達制御用ECUのそれぞれに分割された構成であっても良い。
なお、上述したのはあくまでも本発明の実施例であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:ハイブリッド車両
12:エンジン
32:一対の駆動輪
34:動力分割機構
36:中間伝達部材(伝達部材)
70:メインバッテリ(バッテリ)
80:電子制御装置(制御装置)
MG1:第1回転電機
MG2:第2回転電機
SOC:充電状態値(バッテリの充電状態)
Te:エンジントルク(エンジンの動力)
Tg:MG1出力トルク(反力トルク)
Wg:発電電力(発電量)
θi:電流進角値(電流進角)

Claims (1)

  1. エンジン、前記エンジンの動力を第1回転電機と一対の駆動輪に連結された伝達部材とに分割する動力分割機構、前記伝達部材に動力伝達可能に連結された第2回転電機、及び前記第1回転電機に接続されたバッテリを備えるハイブリッド車両の、制御装置であって、
    前記エンジンの動力で走行するエンジン走行において前記第2回転電機が故障している場合には、前記第1回転電機の電流進角を調整して、前記第1回転電機に反力トルクを出力させ、前記第2回転電機を駆動制御している場合よりも前記第1回転電機での発電量を減少させ、且つ前記バッテリの充電状態に応じて前記発電量を変化させる
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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