JP2022117317A - シート加工装置 - Google Patents

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晃一 佐田
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Abstract

Figure 2022117317000001
【課題】加工ローラと受けローラとの間に搬送されるシートをそれらで挟み込むことによりシートを加工するシート加工装置であって、シートを比較的一様に加工することができるシート加工装置を提供する。
【解決手段】シート加工装置は、外周面に対して突出する突出部401cが設けられた加工ローラ401と、加工ローラ401と並設され、突出部401cを受ける受け部402bが設けられた受けローラ402と、を備え、加工ローラ401および受けローラ402は、それらの間に搬送されるシートを、互いに逆方向に回転しながら突出部401cと受け部402bで挟み込むことにより加工する。シート加工装置は、受けローラ402とは反対側から加工ローラ401に圧接した状態で回転するバックアップローラ406を備える。
【選択図】図10

Description

本発明は、シート加工装置に関する。
シートに所定の加工を施すシート加工装置が知られている。従来では例えば、突起部を有する加工ローラと、突起部を受ける受けローラとの間に搬送されるシートを挟んでシートに筋入れするシート加工装置が提案されている。
国際公開WO2014/141410号公報
特許文献1のシート加工装置の加工ローラと受けローラは長尺な部材であってそれらの両端が支持されるため、シートに筋を入れる際の反力によりローラに撓みが生じ、両端の支持部から離れるほど、すなわち中央部ほど筋付けが甘くなる傾向がある。一様に筋付けするために、加工ローラおよび受けローラの径を太くして撓みが生じにくくすることが考えられるが、シート加工装置の重量が増し、また材料費ひいては装置のコストが高くなる。
このような課題は、シート加工装置がシートに筋入れする場合に限らず、シートに他の加工を施す場合にも生じうる。例えば、突起部を有する加工ローラと、突起部を受ける受けローラとの間に搬送されるシートをそれらで挟み込むことによりシートを切断する場合にも、中央部の切断が甘くなりうる。
本発明はこうした状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、加工ローラと受けローラとの間に搬送されるシートをそれらで挟み込むことによりシートを加工するシート加工装置であって、シートを比較的一様に加工することができるシート加工装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のシート加工装置は、外周面に対して突出する凸刃が設けられた加工ローラと、加工ローラと並設され、凸刃を受ける受け部が設けられた受けローラと、を備え、加工ローラおよび受けローラは、それらの間に搬送されるシートを、互いに逆方向に回転しながら凸刃と受け部で挟み込むことにより加工する加工装置であって、受けローラとは反対側から加工ローラに圧接した状態で回転するバックアップローラを備える。
本発明によれば、加工ローラと受けローラとの間に搬送されるシートをそれらで挟み込むことによりシートを加工するシート加工装置であって、シートを比較的一様に加工することができるシート加工装置を提供できる。
シート加工装置を備える製本システムを模式的に示す側面図である。 シート加工装置の斜視図である。 加工装置を搬送方向に上流側から見た側面図である。 加工装置の上面図である。 加工装置の斜行補正部のローラユニットの斜視図である。 図6(a)~(c)は、スリッタユニットの上丸刃および下丸刃を示す図である。 第2加工装置を搬送方向上流側から見た斜視図である。 第2加工装置を搬送方向上流側から見た斜視図である。 第2加工装置を上流側から搬送方向に見た側面図である。 図9のA-A線断面図である。 第1加工部ローラユニット~第5加工部ローラユニットの斜視図である。 加工部ローラユニットの従動搬送ローラの支持構造を説明する図である。 加工部ローラユニットの従動搬送ローラの上面図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。
図1は、実施の形態に係るシート加工装置20を備える製本システム1を模式的に示す側面図である。製本システム1は、シートフィーダ10と、シート加工装置20と、中綴じ折り装置30と、を備える。シートフィーダ10、シート加工装置20、中綴じ折り装置30は、この順に並んでいる。
シートフィーダ10から中綴じ折り装置30までのシートの搬送経路において、シートフィーダ10側(図1の右側)を上流側、中綴じ折り装置30側(図1の左側)を下流側という。また、シートが搬送される方向(図1、2において右から左に向かう方向)を搬送方向X、搬送方向Xと直交する方向(図1において紙面に直交する方向)を幅方向Yと呼ぶ。
シートフィーダ10は、第1給紙部12と第2給紙部14を備える。第1給紙部12および第2給紙部14は、特に限定されないが、この例では上下に並んでいる。第1給紙部12には、冊子の中身を構成するシート(以下、中身シートという)が積載される。第2給紙部14には、カバーシートが積載される。なお、第1給紙部12にカバーシートが積載され、第2給紙部14に中身シートが積載されてもよい。
第1給紙部12は、1冊分の中身シートを1枚ずつ送り出す。中身シートは、シート加工装置20を通って中綴じ折り装置30に搬送される。第1給紙部12による1冊分の中身シートの送り出しが終わると、第2給紙部14から1枚のカバーシートが送り出される。カバーシートは、シート加工装置20を通って中綴じ折り装置30に搬送される。
中身シートおよびカバーシートは、中綴じ折り装置30において1枚ずつストッパ32に突き当たってそこで蓄積される。1冊分のシートが蓄積されると、綴じ装置34が搬送方向Xの中央部を綴じる。1冊分のシートは、折り部36に搬送され、綴じた部分で二つ折りされ、中綴じ折り冊子が完成する。
シートフィーダ10によるシートの送り出しの順序は変更可能であり、例えば製本ジョブや製本システムの形態によって変更してもよい。例えば、第2給紙部14からカバーシートを、1冊分の最後ではなく最初に送り出したり、最初と最後に1枚ずつ送り出したり、最初に2枚送り出したり、または、最後に2枚送り出したりしてもよい。また、第1給紙部12と第2給紙部14から同時にシートを送り出して、搬送しながら重ねてもよい。
製本システム1は、シートフィーダ10に代えて、上下方向に並ぶ複数の給紙部を備える丁合装置を備えてもよいし、デジタル印刷装置を備えてもよい。
図2~4は、シート加工装置20を示す図である。図2は、シート加工装置20の斜視図である。図3は、シート加工装置20を搬送方向Xに上流側から見た側面図である。図4は、シート加工装置20の上面図である。
以下では、幅方向を左右方向ともいい、シート加工装置20を上流側から搬送方向Xに見て右側を幅方向における右側、左側を幅方向における左側というものとする。
シート加工装置20は、斜行補正エリア100と、斜行補正エリア100の下流側に設けられる加工エリア200と、を備える。
斜行補正エリア100は、レジストガイド101と、直進ベルト102と、斜行ベルト103と、サクションチャンバ104と、第1搬送ガイド105と、第2搬送ガイド106と、ローラユニット130と、を備える。
レジストガイド101は幅方向における右端に設けられる。レジストガイド101は搬送方向Xに延在する。
直進ベルト102は、幅方向における右寄りに設けられる。この例では、2本の直進ベルト102が斜行ベルト103を挟むように幅方向に間隔をあけて並んでいる。直進ベルトは、シートを搬送方向Xに搬送するように周回駆動する。
斜行ベルト103は、幅方向における右寄りに設けられる。斜行ベルト103は、下流側ほど右側に位置するように、搬送方向Xに対して角度を有して周回駆動する。この例では、複数の斜行ベルト103が幅方向に間隔をあけて設けられている。なお、斜行ベルト103の数は特に限定されない。
サクションチャンバ104は、斜行ベルト103の内側に設けられる(図4参照)。サクションチャンバ104には、幅方向に間隔をあけて並ぶ複数の斜行ベルト103の隙間に対応する部分に、言い換えると平面視で斜行ベルト103を避けた部分に、さらに言い換えると平面視で斜行ベルト103に塞がれずに露出する部分に、複数の開口104aが設けられている。不図示の吸引ファンをONにすると、サクションチャンバ104内に負圧が形成され、開口104aからエアが吸引される。
第1搬送ガイド105は、直進ベルト102および斜行ベルト103が設けられた幅方向右寄りの部分に設けられた板部材であり、第2搬送ガイド106は幅方向左寄りの部分に設けられた板部材である。第1搬送ガイド105および第2搬送ガイド106は、搬送されるシートの下面を受ける。第1搬送ガイド105および第2搬送ガイド106は、例えばステンレスの平板であり、好ましくはすべり性の良いランナーステンレス板等で構成される。
図5は、ローラユニット130の斜視図である。図2~4に加えて図5を参照する。ローラユニット130は、支持部材131と、支持部材に支持されるレバー138と、レバー138に回転可能に支持される複数のローラ132と、を含む(図3参照)。複数のローラ132は、直進ベルト102の真上に位置する。複数のローラ132は、幅方向に対になって搬送方向Xに並んでいる。この例では、4組のローラ132が搬送方向Xに並んでいる。
ローラ132は、直進ベルト102に対して接触および離間可能に構成される。具体的には、ステッピングモータ133が回転してカム軸134が回転し、カム135の小径部がカムフォロア136側に来るとカムフォロア136が上がり、そうするとバネ137の作用によりレバー138が支軸139を中心に反時計周り方向に回り、これによりローラ132は下降して直進ベルト102に接触する。ローラ132は、バネ137の付勢力により、直進ベルト102の上面に圧接する。
ステッピングモータ133がさらに回転してカム軸134がさらに180度回転すると、カム135の大径部がカムフォロア136側に来てカムフォロア136を押し下げ、そうするとレバー138が支軸139を中心に時計周り方向に回り、これによりローラ132は上昇して直進ベルト102から離間する。
後続の加工エリア200においてシートを加工する場合、斜行補正エリア100ではローラ132を直進ベルト102から離間させ、また吸引ファンをONにしてサクションチャンバ104の開口104aからエアを吸引する。シートは斜行ベルト103により吸着搬送される。詳しくは、シートはまず、搬送方向Xに対して斜めに、すなわち徐々にレジストガイド101に向かう方向に進む。シートの一端側がレジストガイド101に到達すると、その一端側がレジストガイド101に当接したまま搬送方向Xにまっすぐ進む。これにより、シートとシート加工装置20との幅方向の相対位置が決まる。
後続の加工エリア200においてシートを加工しない場合、特に用紙同士が重なって送り込まれてきたものを加工せずに通過させる場合、斜行補正エリア100ではローラ132を直進ベルト102に接触させ、また吸引ファンをOFFにする。シートを加工しない場合、シートと加工装置との幅方向の相対位置を決める必要がないため、用紙が重なってきた場合に重なりをずらすことなく直進させるためである。
吸引ファンの出力ひいてはサクションチャンバ104の吸引力を調整可能としてもよい。例えば、ユーザが入力したシートの連量やシートの厚さに応じて吸引ファンの出力を調整可能とし、具体的にはシートの連量が小さい場合やシートが薄い場合は吸引力を弱くし、シートの連量が大きい場合やシートが厚い場合は吸引力を強めてもよい。また例えば、シートの厚みを測定する測定部を設け、測定部により測定された厚みに応じて吸引ファンの吸引力を変化させてもよい。
加工エリア200においてシートを加工する場合もしない場合も、直進ベルト102と斜行ベルト103の両方を回転駆動させる。
斜行ベルト103の上面の高さ位置は、直進ベルト102の上面の高さ位置よりもわずかに(例えば0.5mm)高くなっている。したがって、加工エリア200でシートを加工する場合(レジストする場合)、シートはサクションチャンバ104の吸引により斜行ベルト103に吸着され、シートには幅寄せしながらの搬送力が付与される一方で、シートは直進ベルト102からは浮いた状態となり、直進ベルト102の直進搬送力の影響が抑制される。
また、斜行ベルト103の線速度の直進方向の成分を、直進ベルト102の線速度と同じか、あるいは若干速くしてもよい。これにより、斜行ベルト103による幅寄せが、直進ベルト102により妨げられることが抑制される。
加工エリア200においてシートを加工しない場合(シートを幅方向に位置決めしない場合)、ローラ132と直進ベルト102でシートを挟むため、直進ベルト102からシートへ確実に直進搬送力が与えられる。この際、シートは斜行ベルト103にも接触するが、サクションチャンバ104により吸引しないためシートは斜行ベルト103に吸着されず、斜行ベルト103による幅寄せ(傾斜搬送力)の影響は抑制される。また、直進ベルト102を断面が矩形状の平ベルトとする一方で、斜行ベルト103を断面が円形状の丸ベルトとしてもよい。この場合、シートと丸ベルトである斜行ベルト103との接触面積は小さいため、斜行ベルト103による幅寄せの影響はさらに抑制される。
加工エリア200は、第1加工収容部201~第4加工収容部204と、第1加工部ローラユニット205~第5加工部ローラユニット209と、を備える。なお、加工収容部の数は特に限定されない。
第1加工収容部201、第2加工収容部202、第3加工収容部203、第4加工収容部204は、この順に上流側から並ぶ。第1加工部ローラユニット205は第1加工収容部201の上流側、第2加工部ローラユニット206は第1加工収容部201と第2加工収容部202との間、第3加工部ローラユニット207は第2加工収容部202と第3加工収容部203との間、第4加工部ローラユニット208は第3加工収容部203と第4加工収容部204との間、第5加工部ローラユニット209は第4加工収容部204の下流側にそれぞれ設けられる。
この例では、第1加工収容部201には第1加工装置300が収容され、第2加工収容部202には第2加工装置400が収容されている。この例では、第3加工収容部203、第4加工収容部204には、加工装置は収容されておらず、シートの搬送をガイドするための搬送ガイド500が設けられている。搬送ガイド500は、上側ガイド板502と下側ガイド板504とを含み、それらの間をシートが搬送される。上側ガイド板502の幅方向の一端側(図4の上側)にはヒンジ506が設けられ、幅方向の他端側(図4の下側)には取っ手508が設けられ、ジャム処理が可能になっている。
第1加工装置300は、スリッタ装置であり、幅方向に互いに離間したスリッタユニット301A,B(総称する場合「スリッタユニット301」と呼ぶ)を含む。スリッタユニット301は、円盤状の上丸刃302と下丸刃303とを含む。
図6(a)~(c)は、上丸刃302および下丸刃303を示す図である。図6(a)は上面図、図6(b)は搬送方向Xに上流側から見た側面図、図6(c)は幅方向に見た側面図である。
上丸刃302および下丸刃303は、盤面の法線方向が概ね幅方向に一致し、互いの上下が一部重なるように盤面同士が摺接するように設けられる。上丸刃302と下丸刃303との摺接面Sは鉛直面と平行であり、摺接面Sの法線方向は概ね幅方向に一致する。上丸刃302および下丸刃303の両方に駆動が付与される。スリッタユニット301は、上丸刃302および下丸刃303により、シートの幅方向の端部を裁断する。
平面視において、スリッタユニット301Aの上丸刃302と下丸刃303との摺接面Sと、スリッタユニット301Bの上丸刃302と下丸刃303の摺接面Sは、下流側ほど互いに離れるように、言い換えると下流側ほど幅方向の中央から離れるように傾斜している。傾斜角度α(平面視において摺接面Sと搬送方向Xとがなす角度)は、1度以下が好ましく、本実施の形態では0.4度である。この傾斜により、切り落とされた屑が内側から確実に外側に分離する。また、切り落とし後のシートの幅方向の両端縁が刃に擦接して捲れたり、傷になったりすることを防ぐことができる。
図2~4に戻り、スリッタユニット301A,301Bは幅方向に移動可能に構成される。具体的には、フレキシブルなベルトを張架して形成されたガイド304を伸縮させることにより、スリッタユニット301A,301Bを幅方向に移動させることができる。例えば、シートの幅方向のサイズに応じてスリッタユニット301A,301Bを移動させてもよい。また例えば、切り落とす幅に応じてスリッタユニット301A,301Bを移動させてもよい。言い換えると、スリッタユニット301A,301Bが幅方向に移動可能であることにより、シートの両端を任意の幅で切り落とすことができる。また、幅方向における右側と左側とで切り落とす幅を変えることもできる。裁断しない場合はシートの通過範囲よりも外側にスリッタ300A,300Bを位置させることで裁断を回避する。
例えば、デジタルカラー印刷は用紙の端に印刷できない部分が生じるため、これを切り落として縁の無いカラー印刷物を含む冊子を作成することができる。
例えば、中身シートよりもカバーシートの幅が大きい場合、カバーシートの両端を切り落とし、中身シートに幅を合わせることができる。その場合、スリッタユニット301A,301Bの裁断ライン間の距離(幅)が中身シートの幅に一致する位置にスリッタユニット301A,301Bを移動させてカバーシートを裁断し、中身シートが通過するときにはスリッタユニット301A,301Bを外側に移動させて中身シートが裁断されるのを回避する。
図7~10は、第2加工装置400を示す図である。図7、8は、第2加工装置400を搬送方向上流側から見た斜視図である。図9は、第2加工装置400を上流側から搬送方向Xに見た側面図である。図10は、図9のA-A線断面図である。図2~4に加えて図7~10を参照する。
第2加工装置400は、クリーサ(筋付け)装置であり、いずれも回転可能に支持される、加工ローラ401と、受けローラ402と、バックアップローラ406と、を備える。加工ローラ401は、略円筒形状の外周面を有する。加工ローラ401は、軸方向が幅方向に一致するように支持される。受けローラ402は、略円筒形状の外周面を有する。受けローラ402は、加工ローラ401に並設される。つまり、受けローラ402は、加工ローラ401と同じく軸方向が幅方向に一致し、加工ローラ401と並列に並ぶように支持される。受けローラ402は、特に限定されないが、本実施の形態では加工ローラ401の下方に設けられる。
受けローラ402には、モータ403の回転駆動力が駆動伝達機構404を介して付与される。加工ローラ401には、受けローラの回転が、ギヤユニット405を介して伝達される。加工ローラ401および受けローラ402は、互いに逆方向に回転しながら、それらの間に挟まれながらそれらの間を通るシートに筋付けする。
バックアップローラ406は、略円筒形状の外周面を有する。バックアップローラ406は、軸方向が幅方向に一致するように支持される。バックアップローラ406は、加工ローラ401に対して受けローラ402とは反対側(図示の例では加工ローラ401の上方)に設けられ、当該反対側から加工ローラ401に圧接する。バックアップローラ406は好ましくは、バックアップローラ406、加工ローラ401および受けローラ402の中心軸が同一平面上に位置するように設けられる。バックアップローラ406にはベルト407を介して加工ローラ401の回転が伝達され、バックアップローラ406は加工ローラ401とは逆方向に加工ローラ401と同じ回転数で回転する。
バックアップローラ406は、加工ローラ401と幅方向の寸法が同じであってもよいが、この例では加工ローラ401よりも幅方向の寸法が小さく、加工ローラ401の幅方向の略中央に圧接する。バックアップローラ406の幅方向の寸法を加工ローラ401よりも小さくすることにより、そうではない場合と比べてバックアップローラ406ひいては第2加工装置400が軽量になる。また、加工ローラ401は、軸方向に長く、両端が支持されているため、シートに筋入れする際の反力によって幅方向の中央が受けローラ402から離れるように撓みやすく、仮に撓んでしまうと幅方向の中央の筋付けが甘くなりやすいが、バックアップローラ406により加工ローラ401の中央を押さえることにより、軸方向に比較的一様なバランスのよい筋付けが可能になる。また、加工ローラ401が撓むのを抑止できる。
加工ローラ401は、加工ローラ本体401aと、加工部401bと、を含む。加工ローラ本体401aは、略円筒形状の外周面を有する。加工部401bは、加工ローラ本体401aの外周面よりも径方向外側に突出する突出部401cを有する。突出部401cは軸方向に延在する。加工部401bは、本実施の形態では、加工ローラ本体401aとは別体に形成され、加工ローラ本体401aに取り付けられる。
受けローラ402は、受けローラ本体402aと、突出部401cを受ける受け部402bと、を含む。受けローラ本体402aは、略円筒形状の外周面を有する。受け部402bは、本実施の形態では、受けローラ本体402aとは別体に形成され、受けローラ本体402aに取り付けられる。受け部402bは、この例では加工部401bの突出部401cが非接触状態で収まる溝402cを有する。溝402cの断面形状は、この例では略矩形状であるが、これには限定されず、U字状、V字状、その他の形状であってもよい。変形例として、受け部402bは、溝402cを有しないで、突出部401cを直接受けるすなわち当接させるものであってもよい。
変形例として、突出部401cを切断用の刃にして、受け部402bをゴム等で形成された刃受けにしてもよい。この場合、突出部401cを軸方向に連続的に延在させれば第2加工装置400はシートを切断するカッター装置となり、突出部401cを軸方向に間欠的に設ければ第2加工装置400はミシン目を形成する装置となる。なお、加工部401bは交換可能であってもよい。
加工ローラ本体401aおよび受けローラ本体402aは、例えば樹脂やアルミなどの軽量な材料から形成される。加工部401bおよび受け部402bは、鋼などの硬質な材料から形成される。硬質であることにより、シートの抵抗に負けずに確実に筋付けできる。変形例として、受け部402bが加工部401bの突出部401cを直接受ける(当接させる)ものである場合、受け部402bはエラストマー材などの弾性部材であってもよい。この場合、受けローラ本体402aの全周を弾性部材で覆い、全周を受け部402bとしてもよい。
なお、加工部401bは加工ローラ本体401aと一体に形成されてもよい。また、受け部402bは受けローラ本体402aと一体に形成されてもよい。
受けローラ402の外径は、加工ローラ401の外径よりも大きく、仮想円Cの径と同じである。仮想円Cは、加工ローラ401と中心が一致する、突出部401cの先端を通る円である。
バックアップローラ406は、例えば、ゴム(例えばウレタンゴム)などの弾性部材で形成される。バックアップローラ406の外周面には、加工ローラ401の突出部401cとの接触を回避するための肉ヌスミ部406a(図10において破線で囲んだ部分)が設けられている。この例のバックアップローラ406は、Dカット形状を有するように、すなわち略D字状の断面形状を有するように形成される。肉ヌスミ部406aは、加工部401bとの接触を回避できれば図示の形状に限定されず、例えば任意の断面形状を有する溝形状であってもよい。
バックアップローラ406は、加工ローラ401と同じ外径を有する。また、肉ヌスミ部406aと突出部401cが合うようにすなわち肉ヌスミ部406aが下に来たときに突出部401cが上に来るように位相が合わせられる。これにより、突出部401cがバックアップローラ406に接触することを回避できる。
変形例として、第2加工装置400は、さらに別のバックアップローラ413(図10に一点鎖線で示す)を備えてもよい。バックアップローラ413は、軸方向が幅方向に一致するように設けられる。バックアップローラ413は、受けローラ402に対して加工ローラ401とは反対側(図示の例では受けローラ402の下方)に設けられ、当該反対側から受けローラ402に圧接する。バックアップローラの外径は、受けローラ402の外径と同じである。バックアップローラ413には受けローラ402の回転を伝達し、バックアップローラ413を受けローラ402とは反対方向に受けローラ402と同じ回転数で回転させればよい。
バックアップローラ413は、受けローラ402と幅方向の寸法が同じであっても、受けローラ402よりも幅方向の寸法が小さくてもよい。後者の場合、バックアップローラ413は受けローラ402の幅方向の略中央に圧接してもよい。バックアップローラ413は、バックアップローラ406と同様に受けローラ402の受け部402bとの接触を回避するための肉ヌスミ部413aを有していてもよく、したがって例えばDカット形状を有していてもよい。なお、受け部402bとの接触の負荷は大きくないため、肉ヌスミ部413aを有しない構成も考えられる。つまり、バックアップローラ413は、通常のローラ形状であってもよい。
図7、10に示すように、第2加工装置400は、受けローラ402の両端を回転可能に指示するメインフレーム408と、加工ローラ401およびバックアップローラ406を支持するサブフレーム409と、メインフレーム408に対してサブフレーム409を上下動させてお互いの上下方向における相対位置を調整する調整機構410A,410B(総称する場合「調整機構410」と呼ぶ)と、を備える。
調整機構410は、ステッピングモータ420と、第1軸422と、ベルト424と、第2軸426と、めねじ428と、上下動フレーム430と、を含む。ステッピングモータ420の回転駆動力は第1軸422に伝わり、ベルト424を介して第1軸422の回転が第2軸426に伝わる。第2軸426はボールねじで形成されており、第2軸426と螺合するめねじ428は上下動フレーム430に固定されている。上下動フレーム430は幅方向(図9における左右方向)に延在しており、サブフレーム409を支持する。第2軸426が回転すると、めねじ428、上下動フレーム430、サブフレーム409ひいては加工ローラ401およびバックアップローラ406が上下動する。これにより、加工ローラ401と受けローラ402との軸間距離L、言い換えると加工ローラ401上下方向の位置を調整できる。例えばシートの厚みに応じて、加工ローラ401の加工ローラ401と受けローラ402との軸間距離Lを調整してもよい。
具体的には、シートが厚いほど軸間距離Lを短くして(すなわち加工ローラ401を下げて)加工部401bの突出部401cが受け部402bの溝402cに深く入るようにし、シートが薄いほど軸間距離Lを長くして(すなわち加工ローラ401を上げて)突出部401cが受け部402bの溝402cに浅く入るようにしてもよい。これにより、筋が付きにくい厚いシートにも筋付けできる。
また、変形例として、カッター装置として使用する場合、シートが厚いほど軸間距離Lを短くして突出部401cの先端を強く受け部402bに押し付けるようにし、シートが薄いほど軸間距離Lを長くして突出部401cの先端を軽く受け部402bに押し付けるようにしてもよい。これにより、シートが厚い場合も確実に切断できる。また、突出部401cを受け部402bに不必要に強く押し付けないようにすることで、受け部402bに掛かる負荷を低減できる。
なお、加工ローラ401および受けローラ402よりも上流に公知の厚み測定装置を設けてシートの厚みを自動で測定してもよい。あるいはまた、ユーザがシートの厚みを入力してもよい。
図9に示すように、上下動フレーム430に遮蔽板412が固定され、メインフレーム408に対し位置関係が変化しない場所に光学センサ411A,411Bが配置されている。遮蔽板412の上端が光学センサ411A,411Bの光軸を塞いだ位置をホーム位置とする。ホーム位置は、上下動フレーム430の最上位位置である。このホーム位置を起点に、ステッピングモータ420のパルスを計測し、上下動フレーム430の高さ位置、すなわち加工ローラ401と受けローラ402との軸間距離Lを調整する。
センサは左右に1個ずつ、すなわち計2個のセンサが設けられる。左右に設けられた調整機構のステッピングモータ420のホーム位置を検出する。ホーム位置にあるときは、上下動フレーム430ひいては加工ローラ401が水平となるように予め調整されており、このホーム位置を基準に左右同じパルス数だけ駆動すれば、水平のまま上下動させることができる。なお、部品の取り付け誤差等でわずかに傾斜したりシート面(搬送面)が傾斜していたり、左右でシートの材質や厚さが異なっていたりすることがあるが、左右それぞれに光学センサとステッピングモータ420が設けられているので、別々に制御することとにより、幅方向の一方だけが筋付けが甘かったりした場合に筋付けが甘い方の軸間距離Lを短くするなどの調整が可能である。
図11は、第1加工部ローラユニット205~第5加工部ローラユニット209の斜視図である。図12は、従動搬送ローラの支持構造を説明する図である。なお、図11、12では、上ステー225~227の表示を省略している。図3、11、12を参照する。
第1加工部ローラユニット205は、駆動搬送ローラ210と、上方から駆動搬送ローラ210に圧接し、駆動搬送ローラ210の回転に従って従動回転する3つの従動搬送ローラ218A,218B,218C(総称する場合「従動搬送ローラ218」と呼ぶ)と、を含む。
第2加工部ローラユニット206は、駆動搬送ローラ211と、上方から駆動搬送ローラ211に圧接し、駆動搬送ローラ211の回転に従って従動回転する3つの従動搬送ローラ219A,219B,219C(総称する場合「従動搬送ローラ219」と呼ぶ)と、を含む。
第3加工部ローラユニット207は、駆動搬送ローラ212と、上方から駆動搬送ローラ212に圧接し、駆動搬送ローラ212の回転に従って従動回転する3つの従動搬送ローラ220A,220B,220C(総称する場合「従動搬送ローラ220」と呼ぶ)と、を含む。
第4加工部ローラユニット208は、駆動搬送ローラ213と、上方から駆動搬送ローラ213に圧接し、駆動搬送ローラ213の回転に従って従動回転する2つの従動搬送ローラ221A,221B(総称する場合「従動搬送ローラ221」と呼ぶ)と、を含む。
第5加工部ローラユニット209は、駆動搬送ローラ214と、上方から駆動搬送ローラ214に圧接し、駆動搬送ローラ214の回転に従って従動回転する2つの従動搬送ローラ222A,222B(総称する場合「従動搬送ローラ222」と呼ぶ)と、を含む。
駆動搬送ローラ210~214は、円筒状の外周面を有し、軸方向が幅方向に一致するように設けられる。駆動搬送ローラ210~214は、すべて同じ形状である。駆動搬送ローラ210~214には、駆動源215の回転駆動力がベルト216,217を介して付与される。
従動搬送ローラ218~222は、円筒状の外周面を有する。従動搬送ローラは、特に限定されないが、この例ではすべて同じ形状である。
第1加工部ローラユニット205の3つの従動搬送ローラ218A,218B,218Cは、この順に幅方向における右側から左側に向かって並んでいる。幅方向に見て3つの従動搬送ローラ218は互いに重なっている。
第2加工部ローラユニット206の3つの従動搬送ローラ219A,219B,219Cは、この順に幅方向における右側から左側に向かって並んでいる。幅方向に見て3つの従動搬送ローラ219は互いに重なっている。
第3加工部ローラユニット207の3つの従動搬送ローラ220A,220B,220Cは、この順に幅方向における右側から左側に向かって並んでいる。幅方向に見て3つの従動搬送ローラ220は互いに重なっている。
第4加工部ローラユニット208の2つの従動搬送ローラ221A,221Bは、この順に幅方向における右側から左側に向かって並んでいる。幅方向に見て2つの従動搬送ローラ221は互いに重なっている。
第5加工部ローラユニット209の2つの従動搬送ローラ222A,218Bは、この順に幅方向における右側から左側に向かって並んでいる。幅方向に見て2つの従動搬送ローラ222は互いに重なっている。
従動搬送ローラ218A、従動搬送ローラ219A、従動搬送ローラ220A、従動搬送ローラ221A、従動搬送ローラ222A(以下、これらをまとめて「従動搬送ローラA」とも呼ぶ)は、幅方向の位置が同じになるように配置される。
従動搬送ローラ218B、従動搬送ローラ219B、従動搬送ローラ220B、従動搬送ローラ221B、従動搬送ローラ222B(以下、これらをまとめて「従動搬送ローラB」とも呼ぶ)は、幅方向の位置が同じになるように配置される。
従動搬送ローラ218C、従動搬送ローラ219C、従動搬送ローラ220C(以下、これらをまとめて「従動搬送ローラC」とも呼ぶ)は、幅方向の位置が同じになるように配置される。
第1加工部ローラユニット205の3つの従動搬送ローラ218は、上ステー223に取り付けられる。
第2加工部ローラユニット206の3つの従動搬送ローラ219は、上ステー224に取り付けられる。
第3加工部ローラユニット207の3つの従動搬送ローラ220は、上ステー225に取り付けられる。
第4加工部ローラユニット208の2つの従動搬送ローラ221は、上ステー226に取り付けられる。
第5加工部ローラユニット209の2つの従動搬送ローラ222は、上ステー227に取り付けられる。
従動搬送ローラ218~222の支持構造を説明する。ここでは、代表して従動搬送ローラ221の支持構造を説明するが、従動搬送ローラ218、219、220、222の支持構造も同様に構成される。
上ステー226はフレームに固定される。ブラケット2261は上ステー226に固定される。レバー2264は、支持軸2262を中心に回転可能にブラケット2261に支持される。従動搬送ローラ221は、レバー2264の先端に回転可能に支持される。バネ2263によりレバー2264が反時計回り方向に付勢され、その力で従動搬送ローラ221が駆動搬送ローラ213に圧接する。
図13は、従動搬送ローラ218A~218Cの上面図である。従動搬送ローラAは、その軸方向が幅方向に一致する。言い換えると、従動搬送ローラAは、その軸方向が搬送方向Xに直交する。それ以外の従動搬送ローラ、具体的には従動搬送ローラBおよび従動搬送ローラCは、それらの軸方向において従動搬送ローラAから遠い側ほど(この例では幅方向の左側ほど)搬送方向Xの上流側に位置するように、それらの軸方向が幅方向に対して傾斜している。例えば、従動搬送ローラ218Aは、その軸方向が幅方向に一致し、従動搬送ローラ218B,218Cは、それらの軸方向において従動搬送ローラ218Aから遠いほど(すなわちこの例では幅方向の左側ほど)搬送方向Xの上流側に位置するように、それらの軸方向が幅方向に対して傾斜している。
従動搬送ローラB、Cは、従動搬送ローラAと同軸上に配置された状態から、それらの中央を中心に鉛直軸周りに回転させたように配置される。別の言い方をすると、従動搬送ローラB、Cは、それらの中心軸F、Fが、従動搬送ローラAの中心軸の延長線Eにより二等分されるように配置される。
従動搬送ローラAのシートに対する摩擦力は、従動搬送ローラB、Cのシートに対する摩擦力よりも大きい。これは例えば、従動搬送ローラAの駆動搬送ローラ210~214に対する圧接力を、例えばバネ圧を高くすることなどにより、従動搬送ローラB、Cの駆動搬送ローラ210~214に対する圧接力よりも強くすることによって実現される。また例えば、従動搬送ローラAの外周面の摩擦係数を、従動搬送ローラB、Cの外周面の摩擦係数よりも高くすることによって実現される。あるいはまた、これらを併用することによって実現される。シートに対する摩擦力が高い従動搬送ローラAは、それが低い従動搬送ローラB、Cよりも、搬送力が強い。
第1加工装置300および第2加工装置400を通過しながら加工されるシートには、傾斜する従動搬送ローラB、Cによって幅方向の左側に引っ張るように張力が与えられ、シートにしわができるのが抑止される。また、搬送力が高い従動搬送ローラAによって搬送方向Xに確実に直進搬送されるので、シートにしわが寄らず、スキューすることもなく、精度の高い加工ができる。
好ましくは、従動搬送ローラA、B、Cがシートの上流側に接触して回転している状態において、第1加工装置300や第2加工装置400がシートの下流側に加工を施す。あるいは、従動搬送ローラA、B、Cがシートの下流側に接触して回転している状態において、第1加工装置300や第2加工装置400がシートの上流側に加工を施す。これにより、より確実に、しわが抑止されている状態においてシートに加工を施すことができる。
本実施の形態の製本システム1は、シートの幅方向の右側の端縁がレジストガイド101を基準に揃えられて搬送される片側基準搬送装置であり、その基準側(幅方向におけるレジストガイド101側)の従動搬送ローラAとシートとの摩擦力を高くして直進搬送させ、反基準側の従動搬送ローラB、Cで張力を付与することにより、基準側はずれずに直進しつつ、張力を付与することができる。
従動搬送ローラAは、駆動搬送ローラ210~214と軸方向を同じくする(いずれも軸方向は幅方向に一致する)ため、駆動搬送ローラ210~214と線で接触する。一方、従動搬送ローラB、Cは、駆動搬送ローラ210~214と軸方向が異なり、したがって駆動搬送ローラ210~214と点で接触する。この構成も、従動搬送ローラAが従動搬送ローラB、Cよりもシートに強く作用する要因である。
従動搬送ローラB、Cの傾斜角度β、βは、0.1~1度程度が望ましく、例えば0.3度であってもよい。上ステー223~227には、従動搬送ローラB、Cの角度がそうなるような取付穴が設けられている。
本実施の形態では、上ステー223~225には3つ、上ステー226、227には2つの従動搬送ローラが取り付けられている。つまり、第1加工装置300と第2加工装置400の前後には従動搬送ローラが3つ配置され、加工装置が収容されていない部分には従動搬送ローラが2つ配置されている。つまり、加工装置の前後には従動搬送ローラをより多く配置して確実にしわを抑止を図る一方で、加工装置が収容されていない部分には加工装置の前後よりも従動搬送ローラをより少なく配置して装置の簡略化とコストダウンを図る。
なお、上ステー226、227も、3つの従動搬送ローラを取り付けることが可能に構成される。第3加工収容部203、第4加工収容部204に加工装置を収容した場合は従動搬送ローラを3つ取り付けてもよい。第3加工収容部203、第4加工収容部204に加工装置を収容していない場合でも、シートが薄い場合すなわちしわが生じやすい場合は、受動ローラを3つ取り付けてもよい。したがって、上ステー226、227にも、3この従動搬送ローラを上記の角度関係で取り付け可能な取付穴が形成されている。
従動搬送ローラB、Cの角度を調整可能としてもよい。しわが生じやすい薄いシートの場合は従動搬送ローラの角度を大きくしてしわ抑止効果を増大させ、通常のシートの場合は角度を小さくしてシートと従動搬送ローラとの滑りを少なくして耐久性を持たせてもよい。
同じ加工部ローラユニットにおいて従動搬送ローラAから遠い従動搬送ローラほど、傾斜角度を大きくしてもよい。つまり、この例では、従動搬送ローラCの傾斜角度βを、従動搬送ローラCの傾斜角度βよりも大きくしてもよい。これにより、従動搬送ローラAとの間だけでなく、従動搬送ローラBと従動搬送ローラCとの間でも張力がかかり、より確実にシートのしわを抑止できる。傾斜角度が調整可能な場合は、傾斜角度の大小関係を保ったまま互いに傾斜角度を調整可能なように連動させてもよい。
調整機構は、上ステー223~227の取付穴の一部を長孔等にして、取付位置を調整可能にするなどの構成が考えられる。
なお、中央を搬送基準とするセンター基準搬送装置である場合、中央の従動搬送ローラBの軸方向を幅方向に一致させる。従動搬送ローラA、Cは、それらの軸方向において従動搬送ローラBから遠い側ほど搬送方向Xの上流側に位置するように、それらの軸方向を幅方向に対して傾斜させる。また、従動搬送ローラBのシートに対する摩擦力を、従動搬送ローラA、Cのシートに対する摩擦力よりも大きくしてもよい。これらにより、搬送の基準である中央において従動搬送ローラBによりシートを直進させるとともに、両サイドの従動搬送ローラA、Cによりそれぞれ両サイドに引っ張る方向に張力を付与してしわを抑止できる。
続いて、以上のように構成されたシート加工装置20の動作を説明する。
まず、加工を行う場合について説明する。ローラ132を直進ベルト102から離間させ、吸引ファンを駆動してサクションチャンバ104内に負圧を形成する。直進ベルト102および斜行ベルト103を周回駆動させる。シートフィーダ10からシート加工装置20にシートが搬送される。シートは斜行ベルト103により吸着搬送される。詳しくは、シートはまず、搬送方向Xに対して斜めに、すなわち徐々にレジストガイド101に向かう方向に進む。シートの一端側がレジストガイド101に到達すると、シートはその一端側がレジストガイド101に当接したまま搬送方向Xにまっすぐ進んで加工エリア200に搬送される。これにより、シートの幅方向における位置が位置決めされる。
加工エリア200では、第1加工部ローラユニット205および直後の第2加工部ローラユニット206によりシートを搬送するとともにそれらの間の第1加工装置300によりシートの幅方向両端縁を所定寸法だけ切り落とす。さらに、第2加工部ローラユニット206および第3加工部ローラユニット207によりシートを搬送するとともにそれらの間の第2加工装置400によりシートに筋付けする。例えばセンサで検知したシートの先端の通過タイミングに基づき、所定のタイミングで加工ローラ401と受けローラ402を回転駆動し、幅方向に延びる折り目を付ける。
続いて、第4加工部ローラユニット208および第5加工部ローラユニット209によりさらに下流にシートを搬送して中綴じ折り装置30に送り出す。
次に、加工を行わない場合について説明する。第1加工装置300のスリッタユニット301A,Bはシートとの干渉を回避するために予め両サイドに退避させておく。第2加工装置400は、加工部401bを上方に、受け部402bを下方にして停止させておく。吸引ファンは駆動させず、サクションチャンバ104には負圧を形成しない。ローラ132を直進ベルト102に圧接させる。直進ベルト102と斜行ベルト103を周回駆動させる。
この状態で、シートフィーダ10からシート加工装置20の斜行補正エリア100にシートが搬送される。シートは、斜行補正エリア100では、直進ベルト102とローラユニット130により搬送され、加工エリア200に送られる。シートは、加工エリア200では、第1加工部ローラユニット205~第5加工部ローラユニット209により搬送され、中綴じ折り装置30に送り出される。
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、変形例を説明する。
実施の形態では、受けローラ402の上側に加工ローラ401が設けられ、バックアップローラ406が上側から加工ローラ401に圧接する場合について説明したが、これには限定されず、受けローラ402の下側に加工ローラ401が設けられ、バックアップローラ406は下側から加工ローラ401に圧接してもよい。
実施の形態では、従動搬送ローラ218~222が駆動搬送ローラ210~214の上側に設けられる場合について説明したが、これには限定されず、従動搬送ローラ218~222は駆動搬送ローラ210~214の下側に設けられてもよい。
実施の形態では、第2加工装置400が1つのバックアップローラ406を備え、当該1つのバックアップローラ406が加工ローラ401の幅方向における略中央に圧接する場合について説明したが、これには限定されず、第2加工装置400は複数のバックアップローラ406を備えてもよい。例えば第2加工装置400は、略中央の他に、その両側に1つずつ、計3個のバックアップローラ406を備えてもよい。複数のバックアップローラ406を備える場合、それら複数のバックアップローラ406を幅方向における中央に集中させ、かつ、幅方向において左右対称に配置するのが好ましい。
別のバックアップローラ413についても同様である。
20 シート加工装置、 401 加工ローラ、 401b 加工部、 402 受けローラ、 402b 受け部、 406 バックアップローラ、 406a 肉ヌスミ部。

Claims (6)

  1. 外周面に対して突出する突出部が設けられた加工ローラと、前記加工ローラと並設され、前記突出部を受ける受け部が設けられた受けローラと、を備え、前記加工ローラおよび前記受けローラは、それらの間に搬送されるシートを、互いに逆方向に回転しながら前記突出部と前記受け部で挟み込むことにより加工するシート加工装置であって、
    前記受けローラとは反対側から前記加工ローラに圧接した状態で回転するバックアップローラを備えるシート加工装置。
  2. 前記バックアップローラの外周面には、前記突出部との接触を回避するための肉ヌスミ部が設けられている請求項1に記載のシート加工装置。
  3. 前記バックアップローラはDカット形状である請求項2に記載のシート加工装置。
  4. 前記バックアップローラは、前記加工ローラよりも幅方向の寸法が小さく、前記加工ローラの幅方向の中央に圧接する請求項1から3のいずれかに記載のシート加工装置。
  5. 前記加工ローラおよび前記バックアップローラを保持し、前記受けローラに対して接近離間する方向における前記加工ローラおよび前記バックアップローラの位置を調整可能な保持機構を備える請求項1から4のいずれかに記載のシート加工装置。
  6. 前記加工ローラとは反対側から前記受けローラに圧接した状態で回転する別のバックアップローラを備える請求項1から5のいずれかに記載のシート加工装置。
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