JP2022117053A - 亀裂検出装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022117053000001
【課題】被加工物の内部に形成された亀裂の深さを精度よく検出することが可能な亀裂検出装置及び方法を提供する。
【解決手段】亀裂検出装置10は、主光軸に沿って検出光を出射する光源部100と、主光軸と同軸のレンズ光軸を有し、光源部から出射した検出光を被加工物に集光させる対物レンズと、主光軸から偏心した検出光により被加工物を偏射照明して、被加工物からの反射光を検出し、反射光に対応する検出信号に基づいて被加工物の内部に形成された亀裂の亀裂深さを示す測定値を検出する亀裂検出手段400、500と、検出光の被加工物に対する入射角を取得し、入射角に基づいて亀裂検出手段が検出した測定値を補正する測定値補正手段とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は亀裂検出装置及び方法に係り、被加工物の内部に形成された亀裂の亀裂深さを非破壊で検出する亀裂検出装置及び方法に関する。
従来、半導体ウェーハ等の被加工物の内部に集光点を合わせてレーザ光を分割予定ラインに沿って照射し、分割予定ラインに沿って被加工物内部に切断の起点となるレーザ加工領域を形成するレーザ加工装置(レーザダイシング装置ともいう。)が知られている。レーザ加工領域が形成された被加工物は、その後、エキスパンド又はブレーキングといった割断プロセスによって分割予定ラインで割断されて個々のチップに分断される(例えば、特許文献1参照)。
ところで、レーザ加工装置により被加工物にレーザ加工領域を形成すると、レーザ加工領域から被加工物の厚さ方向に亀裂(クラック)が伸展する。被加工物の内部に形成された亀裂は、被加工物を分断する際の起点となるため、その亀裂の伸展度合いが被加工物の分断後のチップの品質に影響を与える。
このため、レーザ加工装置によりレーザ加工領域を形成した後、割断プロセスの前において、被加工物の内部に形成された亀裂の亀裂深さを検出することにより、割断プロセスにおけるチップへの分断の良否を予測することが可能となる。
特許文献1には、被加工物に対して検出光を偏射照明して、被加工物からの反射光を受光することにより、被加工物の内部に形成された亀裂の深さを検出する亀裂検出装置が開示されている。
特開2017-133997号公報
特許文献1では、被加工物の入射面(上面)に対して斜め方向に検出光を照射するが、検出光の入射角は、照明光学系の設計誤差等のために設計値からずれることがある。検出光の入射角が設計値と異なると、亀裂の深さの測定値に誤差が生じ、亀裂深さの検出精度が低下するという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、被加工物の内部に形成された亀裂の深さを精度よく検出することが可能な亀裂検出装置及び方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る亀裂検出装置は、主光軸に沿って検出光を出射する光源部と、主光軸と同軸のレンズ光軸を有し、光源部から出射した検出光を被加工物に集光させる対物レンズと、主光軸から偏心した検出光により被加工物を偏射照明して、被加工物からの反射光を検出し、反射光に対応する検出信号に基づいて被加工物の内部に形成された亀裂の亀裂深さを示す測定値を検出する亀裂検出手段と、検出光の被加工物に対する入射角を取得し、入射角に基づいて亀裂検出手段が検出した測定値を補正する測定値補正手段とを備える。
本発明の第2の態様に係る亀裂検出装置は、第1の態様において、亀裂の亀裂上端位置又は亀裂下端位置を示す亀裂端位置と被加工物の表面との間の距離をH、異なる2方向から被加工物にそれぞれ入射する第1の検出光及び第2の検出光の入射角をそれぞれα及びβ、第1の検出光及び第2の検出光による亀裂端位置の位置の測定値をそれぞれHa及びHbとしたときに、測定値補正手段は、下記の式(1)により第1の検出光及び第2の検出光による亀裂端位置の位置の測定値を補正する。
Figure 2022117053000002
本発明の第3の態様に係る亀裂検出方法は、対物レンズの主光軸から偏心した検出光により被加工物を偏射照明して、被加工物からの反射光を検出し、反射光に対応する検出信号に基づいて被加工物の内部に形成された亀裂の亀裂深さを示す測定値を検出する亀裂検出工程と、検出光の被加工物に対する入射角を取得し、入射角に基づいて亀裂検出工程で検出した測定値を補正する測定値補正工程とを備える。
本発明によれば、被加工物の内部に形成された亀裂の深さを精度よく検出することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る亀裂検出装置を示すブロック図である。 図2は、被加工物に対して検出光の偏射照明が行われたときの様子を示した説明図である。 図3は、被加工物に対して検出光の偏射照明が行われたときの様子を示した説明図である。 図4は、被加工物に対して検出光の偏射照明が行われたときの様子を示した説明図である。 図5は、光検出器に受光される反射光の様子を示した図である(図2に対応)。 図6は、光検出器に受光される反射光の様子を示した図である(図3に対応)。 図7は、光検出器に受光される反射光の様子を示した図である(図4に対応)。 図8は、被加工物からの反射光が対物レンズ瞳に到達する経路を説明するための図である。 図9は、亀裂上端位置の検出例を模式的に示す図である。 図10は、検出光の入射角の入射角を算出する方法を説明するための表である。 図11は、対物レンズの位置と亀裂上端位置の測定値との関係を示すグラフである。 図12は、亀裂検出装置の測定値補正機能を示すブロック図である。 図13は、本発明の一実施形態に係る検出光の入射角測定方法を示すフローチャートである。 図14は、本発明の一実施形態に係る亀裂検出方法を示すフローチャートである。 図15は、亀裂上端位置の測定値の補正の例を示すグラフである。
以下、添付図面に従って本発明に係る亀裂検出装置及び方法の実施の形態について説明する。
[亀裂検出装置]
図1は、本発明の一実施形態に係る亀裂検出装置を示すブロック図である。
亀裂検出装置10は、被加工物であるウェーハWの内部にレーザ加工領域を形成するレーザ加工装置(不図示)と組み合わせて使用される装置であり、例えば、レーザ加工装置の加工ヘッドと一体的に移動可能に設けられる。以下の説明では、亀裂検出装置10に係る構成要素について説明し、レーザ加工装置の構成については説明を省略する。
本実施形態に係る亀裂検出装置10は、シリコンウェーハ等のウェーハWに対して検出光L1を照射し、ウェーハWからの反射光L2を検出することで、ウェーハWの内部に形成された亀裂Kの亀裂深さを検出する。なお、以下の説明では、ウェーハWが載置されるステージ510をXY平面と平行な平面とし、Z方向をウェーハWの厚さ方向とする3次元直交座標系を用いる。
図1に示すように、本実施形態に係る亀裂検出装置10は、光源部100、照明光学系200、界面検出用光学系300、亀裂検出用光学系400、制御部500、集光点位置移動機構502、対物レンズ504、操作部506及び表示部508を含んでいる。
光源部100は、検出光L1を出射する。検出光L1は、ウェーハWの界面位置の検出、及びウェーハWの内部に形成された亀裂Kの検出に用いられる。ここで、ウェーハWがシリコンウェーハの場合、検出光L1としては、ウェーハWに対して透過性を有する光、例えば、波長1,000nm以上の赤外光を用いる。
光源部100は、光源102A、102B及び102C並びにハーフミラー104を含んでいる。光源102A、102B及び102C並びにハーフミラー104は、対物レンズ504のレンズ光軸と同軸の主光軸AXに沿って配置されている。
光源102A、102B及び102Cは、主光軸AXに沿って検出光L1を出射する。光源102A、102B及び102Cとしては、例えば、レーザ光源(赤外線レーザ光源、レーザーダイオード)、又はLED(Light Emitting Diode)光源を用いることができる。
光源102Aは、対物レンズ504の対物レンズ瞳504aの略全面を照明することが可能なレーザ開口を有している。光源102Aは、後述の界面検出に用いられる。
光源102B及び102Cは、対物レンズ504の対物レンズ瞳504aのうち、主光軸AX(レンズ光軸)から偏心した一部のみを照明することが可能なレーザ開口をそれぞれ有している。光源102B及び102Cは、後述の亀裂検出に用いられる。
なお、本実施形態では、界面検出用の開口(光源102A)と亀裂検出用の開口(光源102B及び102C)を別々に設けたが、本発明はこれに限定されない。例えば、1つの開口を兼用して、遮光手段を用いて界面検出用の開口と亀裂検出用の開口とを切り替えてもよい。
ハーフミラー104は、界面検出用の光源102Aから出射される検出光L1を反射し、亀裂検出用の光源102B及び102Cから出射される検出光L1を透過させる。以下、図示は省略するが、光源102A、102B及び102Cから出射される検出光L1をそれぞれL1(A)、L1(B)及びL1(C)とする。
なお、本実施形態では、ハーフミラー104に代えて、全反射ミラー又はダイクロイックミラーを用いることも可能である。この場合、界面検出時に光路上のハーフミラー104の位置にミラーを挿入し、亀裂検出時に光路からミラーを退避させればよい。
光源102A、102B及び102Cは、それぞれ制御部500と接続されており、制御部500により光源102A、102B及び102Cの出射制御が行われる。
制御部500は、例えば、パーソナルコンピュータ又はワークステーションにより実現される。制御部500は、亀裂検出装置10の各部の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、制御プログラムを格納するストレージデバイス(図12の符号512。例えば、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等)及びCPUの作業領域として使用可能なSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)を含んでいる。制御部500は、操作部506を介して操作者による操作入力を受け付け、操作入力に応じた制御信号を亀裂検出装置10の各部に送信して各部の動作を制御する。
操作部506は、操作者による操作入力を受け付ける手段であり、例えば、キーボード、マウス又はタッチパネル等を含んでいる。
表示部508は、亀裂検出装置10の操作のための操作GUI(Graphical User Interface)及び画像(例えば、亀裂の検出結果等)を表示する装置である。表示部508としては、例えば、液晶ディスプレイを用いることができる。
照明光学系200は、光源部100から出射された検出光L1を対物レンズ504に導光する。照明光学系200は、リレーレンズ202及び206と、ミラー204(例えば、全反射ミラー)とを含んでいる。
光源部100から出射された検出光L1は、リレーレンズ202を透過して、ミラー204により反射されて光路が折り曲げられる。ミラー204によって反射された検出光L1は、リレーレンズ206を透過した後、ハーフミラー304及びハーフミラー302によって順次反射されて対物レンズ504に向けて出射される。
ウェーハWによって反射されてハーフミラー302を透過して戻ってきた戻り光(観察光)は、観察光学系600(例えば、フォトディテクタ等)を用いて観察可能となっている。なお、観察光学系600を用いない場合には、ハーフミラー302に代えてダイクロイックミラー又は全反射ミラーを用いることができる。
対物レンズ504は、照明光学系200から出射された検出光L1をウェーハWに集光(合焦)させる。対物レンズ504は、ウェーハWに対向する位置に配置され、主光軸AXと同軸に配置される。
対物レンズ504は、アクチュエータ等の駆動手段によりXY方向に移動可能となっている。対物レンズ504は、照明光学系200から出射された検出光L1をウェーハWのXY方向の任意の位置に集光させることができる。
なお、本実施形態では、対物レンズ504をXY方向に移動させるようにしたが、ウェーハWが載置されるステージ510をXY方向に移動させるようにしてもよいし、対物レンズ504とステージ510の両方を移動可能としてもよい。
集光点位置移動機構502は、検出光L1の集光点の位置をZ方向(対物レンズ504の光軸方向)に変化させる。集光点位置移動機構502は、対物レンズ504をZ方向に移動させるアクチュエータ(例えば、ピエゾアクチュエータ。不図示)を含んでいる。集光点位置移動機構502は、制御部500の制御に従ってピエゾアクチュエータを駆動することにより、対物レンズ504をZ方向に移動させる。これにより、対物レンズ504とウェーハWとのZ方向の相対距離を変化させて、検出光L1の集光点のZ方向における位置を調整(微調整)することができる。
また、集光点位置移動機構502は、ステージ510に対して亀裂検出装置10をZ方向に移動させるZ駆動機構を含んでいてもよい。Z駆動機構は、亀裂検出装置10をZ方向に移動させることにより、ピエゾアクチュエータよりも大きな調整幅で、対物レンズ504とウェーハWとのZ方向の位置合わせ(粗調整)を行う。
上記のように、Z駆動機構による集光点の位置調整(粗調整)と、ピエゾアクチュエータによる集光点の位置調整(微調整)とを組み合わせる場合、ピエゾアクチュエータのみの場合に比べて、検出光L1の集光点のZ方向の位置の調整の自由度(調整幅)が広がる。これにより、様々な厚みのウェーハWに対して亀裂検出等が可能となる。
なお、Z駆動機構は、ステージ510をZ方向に駆動させる機構であってもよいし、亀裂検出装置10とステージ510の両方をZ方向に駆動させる機構であってもよい。また、Z駆動機構は、レーザ加工装置の加工ヘッドを移動させる駆動機構を兼ねていてもよい。
対物レンズ504によって集光され、ウェーハWによって反射された反射光L2は、界面検出用光学系300及び亀裂検出用光学系400に導光され、それぞれ、ウェーハWの界面検出及び亀裂の検出に用いられる。
[亀裂検出の手順]
本実施形態では、ウェーハWの表面Wa(ステージ510に接する面であって、デバイスが形成された面)の界面の検出を行い、その後、ウェーハWの表面Waの界面位置を基準として亀裂深さを検出する例について説明する。
なお、本実施形態では、ウェーハWの表面Waを基準として亀裂深さの検出を行うようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、ウェーハWの裏面Wbを基準として亀裂深さの検出を行ってもよいし、ウェーハWの表面Wa及び裏面Wbの双方の界面位置をそれぞれ基準として検出した亀裂深さの平均値をとるようにすることも可能である。
[界面検出用光学系]
まず、ウェーハWの界面検出について説明する。
界面検出用光学系300は、ウェーハWの界面(表面Wa又は裏面Wb)の検出を行うための光学系であり、ハーフミラー302、ハーフミラー304、リレーレンズ306、ハーフミラー308及び光検出器310を含んでいる。
ウェーハWの界面として、ウェーハWの表面Waを検出するときには、制御部500は、光源102Aを発光させて、検出光L1(A)をウェーハWに照射する。
光源102Aからの検出光L1(A)は、対物レンズ504の対物レンズ瞳504aと略同じ大きさの開口を有するレーザ光であり、ハーフミラー304及びハーフミラー302によって順次反射されて対物レンズ504に導光される。検出光L1(A)は、対物レンズ504の対物レンズ瞳504aの略全面に照射される。
ここで、検出光L1(A)がウェーハWにより反射された反射光をL2(A)とする。反射光L2(A)は、ハーフミラー302によって反射され、ハーフミラー304を透過した後リレーレンズ306に導光される。リレーレンズ306を透過した反射光L2(A)は、ハーフミラー308によって反射されて光検出器310に導光される。
光検出器310は、ウェーハWからの反射光L2(A)を受光して、ウェーハWの界面の検出を行うための装置であり、検出器本体310A及びピンホールパネル310Bを含んでいる。
検出器本体310Aとしては、受光した光を電気信号に変換して制御部500に出力するフォトディテクタ(例えば、フォトダイオード)又は赤外線カメラ等を用いることができる。
ピンホールパネル310Bには、入射光の一部を透過させるためのピンホールが形成されている。ピンホールパネル310Bは、検出器本体310Aの受光面に対して上流側に配置されており、ピンホールパネル310Bのピンホールが反射光L2(A)の光軸上に位置するように配置されている。ピンホールパネル310Bのピンホールの位置は、対物レンズ504の集光点(前側焦点位置)と光学的に共役関係にある(コンフォーカルピンホール)。また、ピンホールパネル310Bのピンホールの大きさは、対物レンズ504の回折限界程度に調整されている。
ウェーハWにより反射された反射光L2(A)は、対物レンズ504の集光点と光学的に共役な位置にあるピンホールパネル310Bのピンホールの位置に集光する。そして、対物レンズ504の集光点が反射面となるウェーハWの表面Waと一致した場合、検出光L1(A)の光束はウェーハWの表面Waで反射されて、平行光束となって対物レンズ504を透過して戻ってくる。したがって、検出器本体310Aから出力される信号D(図10参照)は、対物レンズ504の集光点が反射面となるウェーハWの表面Waの位置と一致したときに鋭いピークを有することになる。
制御部500は、光源102Aからの検出光L1(A)をウェーハWに照射しながら、集光点位置移動機構502により対物レンズ504とウェーハWとの間の相対距離を変化させて、検出光L1(A)の集光点の位置(すなわち、対物レンズ504の前側焦点位置)をZ方向に移動させる。これにより、検出光L1(A)の集光点がZ方向に走査される。制御部500は、検出光L1(A)の集光点がZ方向に走査されたときのウェーハWからの反射光L2(A)を光検出器310により検出し、この光検出器310からの信号のピークを検出することにより、ウェーハWの表面Waの界面位置Z(0)を検出する。
なお、本実施形態では、コンフォーカル法を用いてウェーハWの界面検出を行うようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、非点収差法、白色干渉法等のその他の焦点検出方法を用いてもよい。
[亀裂検出用光学系]
次に、ウェーハWの内部に形成された亀裂Kの検出について説明する。
亀裂検出用光学系400は、リレーレンズ402、光検出器404及び406を含んでいる。
ウェーハWの内部に形成された亀裂Kを検出するときには、制御部500は、光源102B及び102Cを発光させて、検出光(プローブ光)L1(B)及びL1(C)をウェーハWに照射する。ここで、制御部500、亀裂検出用光学系400は、それぞれ亀裂検出手段の一部として機能する。光源102B及び102Cは、それぞれ主光軸AXからずれた位置にレーザ開口を有している。これにより、主光軸AXに対して偏心した検出光L1(B)及びL1(C)がウェーハWに照射される。
検出光L1(B)及びL1(C)がウェーハWによりそれぞれ反射された反射光L2(B)及びL2(C)は、ハーフミラー302によって反射された後、ハーフミラー304、リレーレンズ306及びハーフミラー308を順次透過してリレーレンズ402に入射する。リレーレンズ402を透過した反射光L2(B)及びL2(C)は、光検出器404及び406により受光される。
なお、界面検出用光学系300では、ハーフミラー308に代えて全反射ミラー又はダイクロイックミラー等を用いることも可能である。この場合、界面検出時に光路上のハーフミラー308の位置にミラーを挿入し、亀裂検出時に光路上からミラーを退避させればよい。
光検出器404及び406は、ウェーハWからの反射光L2(B)及びL2(C)を受光して、ウェーハWの内部の亀裂Kの検出を行うための装置である。光検出器404及び406としては、受光した光を電気信号に変換して制御部500に出力するフォトディテクタ(例えば、フォトダイオード)又は赤外線カメラ等を用いることができる。
光検出器404及び406は対物レンズ瞳504aと共役位置に配置され、さらに、検出光L1(B)及びL1(C)を受光するよう対物レンズ504の光軸からずれた位置に配置されている。
図2から図4は、ウェーハWに対して検出光L1の偏射照明が行われたときの様子を示した説明図である。図2は対物レンズ504の集光点に亀裂Kが存在する場合、図3は対物レンズ504の集光点に亀裂Kが存在しない場合、図4は対物レンズ504の集光点と亀裂Kの亀裂深さ(亀裂下端位置)とが一致する場合をそれぞれ示している。
また、図5から図7は、光検出器404及び406に受光される反射光L2の様子を示した図であり、それぞれ図2から図4に示した場合に対応するものである。
また、図8は、ウェーハWからの反射光L2が対物レンズ瞳504aに到達する経路を説明するための図である。なお、ここでは、検出光L1は、対物レンズ瞳504aの一方側(図8の右側)の第1領域G1を通過して、ウェーハWに対して偏射照明が行われる場合について説明する。
図2に示すように、対物レンズ504の集光点に亀裂Kが存在する場合には、検出光L1は亀裂Kで全反射して、その反射光L2は主光軸AXに対して検出光L1の光路と同じ側の経路をたどって、対物レンズ瞳504aの検出光L1と同じ側の領域に到達する成分となる。すなわち、図8に示すように、光源部100からの検出光L1が対物レンズ504を介してウェーハWに照射されるときの検出光L1の経路をR1としたとき、ウェーハWの内部の亀裂Kで全反射した反射光L2は、検出光L1の経路R1とは主光軸AXに対して同じ側(図8の右側)の経路R2をたどって対物レンズ瞳504aの第1領域G1を通過する。
図3に示すように、対物レンズ504の集光点に亀裂Kが存在しない場合には、検出光L1はウェーハWの表面Waで反射し、その反射光L2は対物レンズ瞳504aの検出光L1と反対側の領域に到達する成分となる。すなわち、図8に示すように、ウェーハWの表面Waで反射した反射光L2は、検出光L1の経路R1とは主光軸AXに対して反対側(図8の左側)の経路R3をたどって対物レンズ瞳504aの第2領域G2を通過する。
図4に示すように、対物レンズ504の集光点と亀裂Kの下端位置とが一致する場合には、検出光L1は、反射光成分L2aと非反射光成分L2bとに分割される。反射光成分L2aは、亀裂Kで全反射した後、表面Waで反射して、対物レンズ瞳504aの検出光L1と同じ側の領域に到達し、非反射光成分L2bは、亀裂Kで全反射されずにウェーハWの表面Waで反射して対物レンズ瞳504aの検出光L1と反対側の領域に到達する。すなわち、図8に示すように、反射光L2のうち、ウェーハWの内部の亀裂Kで全反射した反射光成分L2aは、検出光L1の経路R1とは主光軸AXに対して同じ側(図8の右側)の経路R2をたどって対物レンズ瞳504aの第1領域G1を通過するとともに、亀裂Kで全反射されずにウェーハWの表面Waで反射した非反射光成分L2bは、検出光L1の経路R1とは主光軸AXに対して反対側(図8の左側)の経路R3をたどって対物レンズ瞳504aの第2領域G2を通過する。
光検出器404及び406は、それぞれが対物レンズ瞳504aの第1領域G1及び第2領域G2と光学的に共役な位置となるように配置されている。これにより、光検出器404及び406は、それぞれ対物レンズ瞳504aの第1領域G1及び第2領域G2を通過した光を選択的に受光可能となっている。
ここで、図2に示す例(対物レンズ504の集光点に亀裂Kが存在する場合)では、光検出器404及び406のうち、光検出器404の受光面404Cに反射光L2が入射する。このため、図5に示すように、光検出器404の受光面404Cから出力される検出信号のレベルが光検出器406の受光面406Cから出力される検出信号のレベルよりも高くなる。
一方、図3に示す例(対物レンズ504の集光点に亀裂Kが存在しない場合)では、光検出器404及び406のうち、光検出器406の受光面406Cに反射光が入射する。このため、図6に示すように、光検出器406の受光面406Cから出力される検出信号のレベルが光検出器404の受光面404Cから出力される検出信号のレベルよりも高くなる。
また、図4に示す例(対物レンズ504の集光点と亀裂Kの下端位置とが一致する場合)では、光検出器404及び406の受光面404C及び406Cに反射光L2の各成分L2a、L2bがそれぞれ入射する。このため、図7に示すように、光検出器404及び406の受光面404C及び406Cから出力される検出信号のレベルが略等しくなる。
このように、光検出器404及び406の受光面404C及び406Cで受光される光量は、対物レンズ504の集光点に亀裂Kが存在するか否かによって変化する。本実施形態では、このような性質を利用して、ウェーハWの内部に形成された亀裂Kの亀裂深さ(亀裂下端位置又は亀裂上端位置を示す亀裂端位置)を検出することができる。
具体的には、光検出器404及び406の受光面404C及び406Cから出力される検出信号の出力をそれぞれD1及びD2としたとき、対物レンズ504の集光点における亀裂Kの存在を判断するための評価値Sは、次式で表すことができる。
S=(D1-D2)/(D1+D2)
上記の式において、S=0の条件を満たすとき、すなわち、光検出器404及び406の受光面404C及び406Cによって受光される光量が一致するとき、対物レンズ504の集光点と亀裂下端位置(又は亀裂上端位置)とが一致した状態を示す。
制御部500(図1参照)は、集光点位置移動機構502を制御して検出光L1の集光点をZ方向に移動させ、ウェーハWの表面Waの界面位置からウェーハWの厚さ方向(Z方向)に順次変化させながら、光検出器404及び406の受光面404C及び406Cから出力される検出信号を順次取得し、この検出信号に基づいて上記の式で示される評価値Sを算出し、この評価値S及び集光点位置情報を評価することによって亀裂Kの亀裂深さ(亀裂下端位置又は亀裂上端位置)を検出することができる。
[亀裂検出結果に対する入射角の影響]
次に、亀裂検出結果と検出光の入射角との関係について説明する。
図9は、亀裂上端位置の検出例を模式的に示す図である。なお、図9では、図面の簡略化のため、ウェーハWの裏面Wb及びウェーハWの断面のハッチングを省略している。また、対物レンズ504を簡略化して示している。
図9に示す例では、亀裂Kに対する対物レンズ504の主光軸AXのY方向ずれ量をdとし、亀裂上端位置KとウェーハWの表面Waとの間の距離をH、図中右側(以下、a側という。)及び図中左側(以下、b側という。)からそれぞれ入射する検出光La及びLb(第1の検出光及び第2の検出光)の入射角をそれぞれα及びβとする。ここで、a側及びb側は、それぞれ図8の第1領域G1及び第2領域G2に対応している。
また、検出光Laによる亀裂上端位置Kの位置の測定値(検出光Laの光路と対物レンズ504の主光軸AXとの交点Paと、ウェーハWの表面Waとの間の距離)をHa、検出光Lbによる亀裂上端位置Kの位置の測定値(検出光Lbの光路と対物レンズ504の主光軸AXとの交点Pbと、ウェーハWの表面Waとの間の距離)をHbとする。
すると、図9から下記の式(1)が導かれる。
Figure 2022117053000003
(Yずれが無い場合)
対物レンズ504が亀裂Kの真上にある場合(d=0)、Ha=Hbとなるため、式(1)から下記の式(2)が得られる。
Figure 2022117053000004
つまり、Yずれが無い場合には、式(2)に示したように、Hの値は検出光の入射角α及びβに依存しない。
(Yずれが有る場合)
しかしながら、対物レンズ504が亀裂Kの真上からずれている場合(d≠0)、次のような問題がある。すなわち、この場合、Ha≠Hbとなるため、式(1)に示したように、Hの値は入射角α及びβに依存する。
ここで、検出光La及びLbの入射角が等しいとすると(α=β)、式(1)から下記の式(3)が得られる。
Figure 2022117053000005
式(3)から、検出光La及びLbの入射角α及びβが等しければ、Yずれの有無に関わらず、HaとHbの平均値からHの値を求めることができる。すなわち、Hの値は検出光の入射角α及びβに依存しないことになる。
したがって、亀裂上端位置K(H)の検出結果が入射角α及びβに依存しないようにするため、α=βとなるように光源部100、照明光学系200、ハーフミラー302及び304並びに対物レンズ504の配置等を調整することが考えられる。しかしながら、検出光La及びLbの入射角α及びβを求めて、亀裂検出用光学系400の配置等の調整を行うことは困難を伴う場合がある。
そこで、本実施形態では、検出光La及びLbの入射角α及びβを求めておき、亀裂上端位置Kの測定値を補正することにより、検出光La及びLbの入射角α及びβに起因する測定値の誤差を補正する。
なお、以下では、亀裂端位置の例として、亀裂上端位置Kを測定する場合について説明するが、亀裂下端位置を求める場合も同様である。
[亀裂位置の測定値の補正の手順]
(対物レンズと亀裂の位置関係に対する測定グラフの変化)
まず、検出光La及びLbの入射角α及びβを求める方法について説明する。検出光La及びLbの入射角α及びβを求める方法としては、下記の方法がある。対物レンズ504をY方向にずらしていったときの亀裂上端位置Kの測定値(Z座標)をプロファイルしていく。そして、対物レンズ504のY方向のずれ量と亀裂上端位置Kの測定値(Z座標)の比から検出光La及びLbの入射角α及びβを算出する。
図10は、検出光La及びLbの入射角α及びβの入射角を算出する方法を説明するための表である。図10には、対物レンズ504と亀裂Kとの位置関係を示す模式図と、検出信号を示す測定グラフを対応させて示している。図10の模式図は、図9と同様に簡略化して示してある。
図10の測定グラフのうちグラフDは、界面検出のための検出光L1(A)の検出信号のグラフ(コンフォーカルフォーカスグラフ)である。グラフDのピーク位置がウェーハWの表面Waの位置に相当する。
また、グラフDaは、図中右側(a側、図8の第1領域G1側)からウェーハWに入射して、ウェーハWの表面Wa又は亀裂上端位置Kで反射された後、図中左側(b側、図8の第2領域G2側)に戻って光検出器406によって検出される検出信号を示している。グラフDbは、図中左側(b側、図8の第2領域G2側)からウェーハWに入射して、ウェーハWの表面Wa又は亀裂上端位置Kで反射された後、図中右側(a側、図8の第1領域G1側)に戻って光検出器404によって検出される検出信号を示している。
図10に示すように、対物レンズ504が亀裂Kの真上に位置する場合には、検出光La及びLbの光路と対物レンズ504の主光軸AXとの交点Pa及びPbは一致する。
対物レンズ504が亀裂Kの真上に位置する場合には、検出光La及びLbの光路と対物レンズ504の主光軸AXとの交点Pa及びPbは一致する。この場合、グラフDaとDbは略重なり合う。
一方、対物レンズ504の位置をY方向にずらしていくと、Yずれ量が大きくなるほど、グラフDaとDbは互いに離れるようにシフトしていく。そして、図10に示すように、対物レンズ504が図中右側(a側)にずれていくほど、a側の検出光Laによる亀裂上端位置Kの測定値(点PaのZ座標)はより大きくなり、b側の検出光Lbによる亀裂上端位置Kの測定値(点PbのZ座標)はより小さくなる。
(測定グラフに基づく入射角算出)
図11は、対物レンズ504の位置と検出光La及びLbによる亀裂上端位置Kの測定値との関係を示すグラフである。図11は、対物レンズ504を1.8μm間隔でY方向(移動方向)に移動させたときの亀裂上端位置Kの測定値をプロットしたものである。なお、図11では、b側の検出光Lbによる亀裂上端位置Kの測定値のグラフは、便宜上、左右反転処理して示している。
図11のグラフの横軸は対物レンズ504のY方向の移動量(Y軸移動距離(μm))であり、縦軸は亀裂上端位置Kの測定値(Z座標(μm))である。したがって、a側の検出光Laによる亀裂上端位置Kの測定値のグラフと、b側の検出光Lbによる亀裂上端位置Kの測定値のグラフにおける傾き(変化の割合)の差異は、入射角α及びβの差異を意味する。各グラフの傾き(YZ比)から入射角α及びβを算出すると、α=5.2°、β=6.9°となる。
なお、図11の各グラフの傾きは、例えば、各グラフの近似直線(例えば、最小二乗法により各グラフから求めた回帰直線、又は各グラフの(Y軸移動距離)=0の点を制約条件として求めた近似直線又は回帰直線等)の傾きとして算出することができる。
また、本実施形態では、対物レンズ504をY方向に移動させるようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、被加工物であるウェーハWが載置されるステージ510を移動させてもよいし、対物レンズ504とウェーハWの両方を移動させてもよい。すなわち、ウェーハWと対物レンズ504とを相対移動させて、ウェーハWと対物レンズ504との相対位置の変化に対する測定値の変化の割合を求めることにより、検出光La及びLbの入射角α及びβを算出することができる。
ここで、検出光La及びLbの入射角α及びβを測定する方法は、上記の例に限定されるものではない。例えば、検出光La及びLbの光路を直接観測してもよい。
図12は、亀裂検出装置の測定値補正機能を示すブロック図である。
亀裂検出装置10の制御部500は、亀裂Kの亀裂上端位置及び亀裂下端位置の測定値を補正するための測定値補正機能(測定値補正手段)700を備えている。
制御部500は、対物レンズ504をY方向にずらしていったときの亀裂上端位置K又は亀裂下端位置の測定値(Z座標)をあらかじめプロファイルしており、対物レンズ504のY方向のずれ量と亀裂上端位置Kの測定値(Z座標)の比から検出光La及びLbの入射角α及びβを算出してストレージデバイス512に保存している。
制御部500は、亀裂Kの検出が終了すると、a側の検出光Laによって測定した亀裂上端位置及び亀裂下端位置のa側測定値と、b側の検出光Lbによって測定した亀裂上端位置及び亀裂下端位置のb側測定値を、測定値補正機能700に入力する。
測定値補正機能700は、入射角α及びβを読み出して、a側測定値とb側測定値と入射角α及びβとを上記式(1)に代入して補正後測定値Hを算出し、例えば、表示部508又はストレージデバイス512に出力する。これにより、亀裂深さの検出精度の向上を実現することができる。
[亀裂検出方法]
図13は、本発明の一実施形態に係る検出光の入射角測定方法を示すフローチャートである。
検出光La及びLbの入射角α及びβを測定する場合、まず、制御部500は、対物レンズ504をY方向にずらしていったときのY方向の位置ごとに検出信号を取得し、亀裂上端位置K又は亀裂下端位置の測定値(Z座標)を算出する(ステップS10:検出工程)。
次に、制御部500は、ステップS10で取得した検出信号に基づいて、検出光La及びLbの入射角α及びβをそれぞれ算出し(ステップS12:入射角算出工程)、ストレージデバイス512に保存する(ステップS14)。
なお、検出光La及びLbの入射角α及びβの測定は、亀裂検出装置10の設置時に1回だけ実施してもよいし、亀裂検出装置10の設置後に定期的に行うようにしてもよい。また、亀裂検出を行うごとにその直前に入射角の測定を実施してもよい。
図14は、本発明の一実施形態に係る亀裂検出方法を示すフローチャートである。
まず、制御部500は、検出光La及びLbをウェーハWに照射して亀裂検出を行い、a側の検出光Laによって測定した亀裂上端位置及び亀裂下端位置のa側測定値と、b側の検出光Lbによって測定した亀裂上端位置及び亀裂下端位置のb側測定値を取得する(ステップS20:亀裂検出工程)。
次に、制御部500は、図12に示した測定値補正機能700により、ストレージデバイス512から、検出光La及びLbの入射角α及びβを読み出す。そして、制御部500は、a側測定値とb側測定値と入射角α及びβとを上記式(1)に代入して補正後測定値Hを算出する(ステップS22:測定値補正工程)。
次に、制御部500は、亀裂深さの補正後測定値を表示部508に出力する(ステップS24)。また、制御部500は、補正後測定値をストレージデバイス512に保存するようにしてもよい。
(測定値の補正の例)
図15は、亀裂上端位置Kの測定値の補正の例を示すグラフである。図15は、図11と同様に、対物レンズ504を1.8μm間隔でY方向に移動させたときの亀裂上端位置Kの測定値をプロットしたものである。
図15において、グラフA1は、a側の検出光Laによる亀裂上端位置Kの測定値と、b側の検出光Lbによる亀裂上端位置Kの測定値の平均値(補正なし)を示している。これに対して、グラフA2は、a側測定値とb側測定値と入射角α及びβとを上記式(1)に代入して算出した補正後測定値Hを示している。グラフA2を求める際には、図11から求めた入射角の値(α=5.2°、β=6.9°)を式(1)に代入して測定値の補正を行う。
図15の破線は、ウェーハWを割断して亀裂Kの顕微鏡で目視したときの亀裂上端位置Kの目視の測定値(以下、目視値という。)を示している。図15に示す例では、目視値は333μmである。
図15に示すように、補正なしのグラフA1は、対物レンズ504のYずれ量が大きくなるほど、目視値との差が大きくなっている。これに対して、補正ありのグラフA2は、対物レンズ504のYずれ量に関わらず、目視値との差が略一定である。これにより、検出光La及びLbの入射角α及びβに基づく亀裂深さの測定値に対する角度補正の有効性を確認することができる。
本実施形態によれば、検出光La及びLbの入射角α及びβを用いて亀裂上端位置及び亀裂下端位置の測定値を補正することにより、亀裂Kの検出精度の向上を実現することができる。
なお、図8から図10では、検出光La及びLbはZ軸に対して略線対称に(Z軸回りに180°反対の方向から)入射しているが、本発明はこれに限定されない。検出光La及びLbの光路は、例えば、Z軸回りに90°の方向から入射するようにしてもよい。
10…亀裂検出装置、100…光源部、102A、102B、102C…光源、104…ハーフミラー、200…照明光学系、202…リレーレンズ、204…ミラー、206…リレーレンズ、300…界面検出用光学系、302…ハーフミラー、304…ハーフミラー、306…リレーレンズ、308…ハーフミラー、310…光検出器、400…亀裂検出用光学系、402…リレーレンズ、404、406…光検出器、500…制御部、502…集光点位置移動機構、504…対物レンズ、506…操作部、508…表示部,510…ステージ、512…ストレージデバイス、700…測定値補正機能

Claims (3)

  1. 主光軸に沿って検出光を出射する光源部と、
    前記主光軸と同軸のレンズ光軸を有し、前記光源部から出射した前記検出光を被加工物に集光させる対物レンズと、
    前記主光軸から偏心した検出光により前記被加工物を偏射照明して、前記被加工物からの反射光を検出し、前記反射光に対応する検出信号に基づいて前記被加工物の内部に形成された亀裂の亀裂深さを示す測定値を検出する亀裂検出手段と、
    前記検出光の前記被加工物に対する入射角を取得し、前記入射角に基づいて前記亀裂検出手段が検出した前記測定値を補正する測定値補正手段と、
    を備える亀裂検出装置。
  2. 前記亀裂の亀裂上端位置又は亀裂下端位置を示す亀裂端位置と前記被加工物の表面との間の距離をH、異なる2方向から前記被加工物にそれぞれ入射する第1の検出光及び第2の検出光の入射角をそれぞれα及びβ、第1の検出光及び第2の検出光による前記亀裂端位置の位置の測定値をそれぞれHa及びHbとしたときに、前記測定値補正手段は、下記の式(1)により第1の検出光及び第2の検出光による前記亀裂端位置の位置の測定値を補正する、請求項1に記載の亀裂検出装置。
    Figure 2022117053000006
  3. 対物レンズの主光軸から偏心した検出光により被加工物を偏射照明して、前記被加工物からの反射光を検出し、前記反射光に対応する検出信号に基づいて前記被加工物の内部に形成された亀裂の亀裂深さを示す測定値を検出する亀裂検出工程と、
    前記検出光の前記被加工物に対する入射角を取得し、前記入射角に基づいて前記亀裂検出工程で検出した前記測定値を補正する測定値補正工程と、
    を備える亀裂検出方法。
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