JP2022113636A - Dc/dcコンバータの制御回路および制御方法、電源管理回路 - Google Patents

Dc/dcコンバータの制御回路および制御方法、電源管理回路 Download PDF

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【課題】スイッチング周波数が安定化されたDC/DCコンバータの制御回路を提供する。【解決手段】オン時間生成回路220は、スイッチングトランジスタのターンオンから、オン時間TONの経過後にターンオフ信号TURN_OFFをアサートする。充電回路230は、キャパシタC2を、DC/DCコンバータ100の入力電圧VINに応じた充電電流ICHGで充電する。周波数安定化回路240は、スイッチングトランジスタM1のスイッチング周波数fSWが基準周波数fREFに近づくように、制御信号VCTRLを生成する。第2コンパレータ260は、キャパシタC2に生ずるスロープ電圧VC2を制御信号VCTRLに応じたしきい値電圧VTHと比較し、ターンオフ信号TOFFを生成する。【選択図】図1

Description

本開示は、DC/DCコンバータに関する。
ある電圧値の直流電圧を別の電圧値の直流電圧に変換する際に、DC/DCコンバータが利用される。DC/DCコンバータの制御方式として、リップル制御方式が知られている。リップル制御方式では、DC/DCコンバータの出力電圧をしきい値電圧と比較し、出力電圧がしきい値電圧を超えると(あるいは下回ると)、それをトリガーとしてスイッチングトランジスタのオン、オフを切り替える方式である。リップル制御方式は、エラーアンプを用いた電圧モード制御方式や電流モード制御方式に比べて、応答速度が高く、また消費電力を削減できるという利点を有する。また、DC/DCコンバータの出力キャパシタの容量を小さくできるという利点がある。
特開2017-169259号公報
リップル制御の一方式として、ボトム検出・一定オン時間(COT:Constant On Time)制御(以下、COT制御という)がある。COT制御では、スイッチング周波数が変動するため、EMI(Electromagnetic Interference)の観点から、そのままでは利用が難しいアプリケーションが存在する。
本開示は係る状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、スイッチング周波数が安定化されたDC/DCコンバータの制御回路の提供にある。
本開示のある態様は、DC/DCコンバータの制御回路に関する。制御回路は、スイッチングトランジスタを有するDC/DCコンバータの制御回路であって、DC/DCコンバータの出力電圧に応じたフィードバック電圧を基準電圧と比較し、フィードバック電圧が基準電圧を下回ると、ターンオン信号をアサートする第1コンパレータと、スイッチングトランジスタのターンオンから、オン時間の経過後にターンオフ信号をアサートするオン時間生成回路と、ターンオン信号およびターンオフ信号にもとづいて、パルス信号を生成するロジック回路と、パルス信号に応じてスイッチングトランジスタを駆動するドライバと、を備える。オン時間生成回路は、キャパシタと、キャパシタを、DC/DCコンバータの入力電圧に応じた充電電流で充電する充電回路と、スイッチングトランジスタのスイッチング周波数が基準周波数に近づくように、制御信号を生成する周波数安定化回路と、制御信号に応じたしきい値電圧を生成するしきい値電圧生成回路と、キャパシタに生ずるスロープ電圧をしきい値電圧と比較し、比較結果に応じたターンオフ信号を生成する第2コンパレータと、を備える。
本開示のある態様は、DC/DCコンバータの制御方法に関する。この制御方法は、スイッチングトランジスタを有するDC/DCコンバータの制御回路であって、DC/DCコンバータの出力電圧に応じたフィードバック電圧を基準電圧と比較し、フィードバック電圧が基準電圧を下回ると、ターンオン信号をアサートするステップと、スイッチングトランジスタのターンオンから、オン時間の経過後にターンオフ信号をアサートするステップと、ターンオン信号およびターンオフ信号にもとづいて、パルス信号を生成するステップと、パルス信号に応じてスイッチングトランジスタを駆動するステップと、を備える。ターンオフ信号を生成するステップは、キャパシタを、DC/DCコンバータの入力電圧に応じた充電電流で充電するステップと、スイッチングトランジスタのスイッチング周波数が基準周波数に近づくように、制御信号を生成するステップと、キャパシタに生ずるスロープ電圧を、制御信号に応じたしきい値電圧と比較し、比較結果に応じたターンオフ信号を生成するステップと、を含む。
なお、以上の構成要素を任意に組み合わせたもの、本開示の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本開示の態様として有効である。
本開示のある態様によれば、周波数を安定化できる。
図1は、実施形態に係るDC/DCコンバータの回路図である。 図2は、図1のDC/DCコンバータの動作波形図である。 図3は、比較技術に係るDC/DCコンバータの回路図である。 図4は、図3のDC/DCコンバータの動作波形図である。 図5は、実施形態に係るDC/DCコンバータの動作波形図である。 図6は、周波数安定化回路の構成例を示す回路図である。 図7は、充電回路の構成例を示す回路図である。 図8は、しきい値電圧生成回路の構成例を示す回路図である。 図9は、DCMモードに対応したDC/DCコンバータの回路図である。 図10は、制御回路におけるCCMモードとDCMモードと切替動作を説明する図である。 図11は、モード間発振を抑制した制御回路の動作波形図である。 図12は、しきい値電圧生成回路の回路図である。 図13は、DCMモードにおける出力電圧波形を示す図である。 図14は、第2切替方法におけるDCMモードからCCMモードへ遷移の説明する図である。 図15は、第2切替方法におけるCCMモードからDCMモードへ遷移の説明する図である。 図16は、第2切替方式に対応したDC/DCコンバータの回路図である。 図17は、第2切替方式に対応したロジック回路のブロック図である。 図18は、図17のロジック回路のDCMモードからCCMモードへの遷移に関する動作波形図である。 図19は、図17のロジック回路のCCMモードからDCMモードへの遷移に関する動作波形図である。 図20は、変形例1に係るオン時間生成回路の一部分の回路図である。 図21は、図20のオン時間生成回路において生成されるスロープ電圧を示す図である。 図22は、電源管理を備えるシステムのブロック図である。
(実施形態の概要)
本開示のいくつかの例示的な実施形態の概要を説明する。この概要は、後述する詳細な説明の前置きとして、実施形態の基本的な理解を目的として、1つまたは複数の実施形態のいくつかの概念を簡略化して説明するものであり、発明あるいは開示の広さを限定するものではない。またこの概要は、考えられるすべての実施形態の包括的な概要ではなく、実施形態の欠くべからざる構成要素を限定するものではない。便宜上、「一実施形態」は、本明細書に開示するひとつの実施形態(実施例や変形例)または複数の実施形態(実施例や変形例)を指すものとして用いる場合がある。
一実施形態において、スイッチングトランジスタを有するDC/DCコンバータの制御回路は、DC/DCコンバータの出力電圧に応じたフィードバック電圧を基準電圧と比較し、フィードバック電圧が基準電圧を下回ると、ターンオン信号をアサートする第1コンパレータと、スイッチングトランジスタのターンオンから、オン時間の経過後にターンオフ信号をアサートするオン時間生成回路と、ターンオン信号およびターンオフ信号にもとづいて、パルス信号を生成するロジック回路と、パルス信号に応じてスイッチングトランジスタを駆動するドライバと、を備える。オン時間生成回路は、キャパシタと、キャパシタを、DC/DCコンバータの入力電圧に応じた充電電流で充電する充電回路と、スイッチングトランジスタのスイッチング周波数が基準周波数に近づくように、制御信号を生成する周波数安定化回路と、制御信号に応じたしきい値電圧を生成するしきい値電圧生成回路と、キャパシタに生ずるスロープ電圧をしきい値電圧と比較し、比較結果に応じたターンオフ信号を生成する第2コンパレータと、を備える。
この構成によると、入力電圧の変動に関しては、キャパシタの充電速度を変化させるフィードフォワード制御により、オン時間が調節され、周波数が安定化される。またそれと平行して、出力電圧の変動や負荷変動などの要因に関しては、しきい値電圧を調節するフィードバック制御により、オン時間が調節され、周波数が安定化される。フィードフォワード制御とフィードバック制御を組み合わせることにより、COT制御におけるスイッチング周波数を安定化できる。
一実施形態において、しきい値電圧生成回路は、DC/DCコンバータの出力電圧に比例した電圧を、制御信号に応じた電位差だけシフトすることにより、しきい値電圧を生成してもよい。これにより、しきい値電圧は、DC/DCコンバータの出力電圧に比例した電圧を基準として生成されることとなり、出力電圧に関しても、フィードフォワード制御がかかることとなる。これにより、周波数をフィードバック制御できない電流不連続モード時にもオン時間を最適化することが可能となる。
一実施形態において、周波数安定化回路は、DC/DCコンバータの出力電圧を分圧する分圧回路と、分圧回路の出力ノードと接続され、制御信号に応じた電流を生成する電流源と、を含み、分圧回路の出力ノードに生ずる電圧が、しきい値電圧であってもよい。これにより、電流源が生成する電流がゼロであるときの電圧を基準として、しきい値電圧を変化させることができる。
一実施形態において、電流源は、制御信号と所定電圧との差分に応じた電流を生成するgmアンプであってもよい。
一実施形態において、充電回路は、入力電圧に比例した電流を生成する可変電流源を含んでもよい。
一実施形態において、充電回路は、第1端に入力電圧を受け、第2端がキャパシタと接続される抵抗を含んでもよい。これにより、可変電流源を用いる場合に比べて回路構成を簡素化できる。
一実施形態において、周波数安定化回路は、DC/DCコンバータが電流不連続モードで動作する間、無効化されてもよい。一実施形態において、DC/DCコンバータが電流不連続モードで動作する間、電流源の電流がゼロとなってもよい。
一実施形態において、DC/DCコンバータが電流連続モードから電流不連続モードに移行する際に、ハイインピーダンス期間の長さが所定時間を超えたことを条件として、周波数安定化回路は、無効化されてもよい。これにより、リップル電流を小さくすることができる。
一実施形態において、基準周波数をfREF、DC/DCコンバータの入力電圧をVIN、出力電圧をVOUTとするとき、DC/DCコンバータが電流不連続モードで動作する間、オン時間生成回路におけるオン時間TON_DCMは、
ON_DCM>1/fREF×VOUT/VIN
を満たしてもよい。これにより、電流連続モードと電流不連続モードの間を行き来するモード間発振を抑制できる。
一実施形態において、DC/DCコンバータが電流不連続モードで動作する間、分圧回路の分圧比は、電流連続モードに比べて高くなってもよい。これにより、電流連続モードと電流不連続モードの間を行き来するモード間発振を抑制できる。
一実施形態において、制御回路は、ひとつの半導体基板に一体集積化されてもよい。「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。回路を1つのチップ上に集積化することにより、回路面積を削減することができるとともに、回路素子の特性を均一に保つことができる。
(実施形態)
以下、本開示を好適な実施形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施形態は、開示を限定するものではなく例示であって、実施形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも開示の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
また、「信号A(電圧、電流)が信号B(電圧、電流)に応じている」とは、信号Aが信号Bと相関を有することを意味し、具体的には、(i)信号Aが信号Bである場合、(ii)信号Aが信号Bに比例する場合、(iii)信号Aが信号Bをレベルシフトして得られる場合、(iv)信号Aが信号Bを増幅して得られる場合、(v)信号Aが信号Bを反転して得られる場合、(vi)あるいはそれらの任意の組み合わせ、等を意味する。「応じて」の範囲は、信号A、Bの種類、用途に応じて定まることが当業者には理解される。
本明細書において参照する波形図やタイムチャートの縦軸および横軸は、理解を容易とするために適宜拡大、縮小したものであり、また示される各波形も、理解の容易のために簡略化され、あるいは誇張もしくは強調されている。
図1は、実施形態に係るDC/DCコンバータ100の回路図である。DC/DCコンバータ100は、降圧コンバータであり、入力ライン(入力端子)102の入力電圧VINを降圧し、所定の電圧レベルに安定化して、出力ライン(出力端子)104に接続される負荷4に供給する。
DC/DCコンバータ100は、主回路(出力回路)110と、制御回路200を備える。主回路110は、インダクタL1、スイッチングトランジスタ(ハイサイドトランジスタ)M1、同期整流トランジスタ(ローサイドトランジスタ)M2、出力キャパシタC1を含む。
制御回路200は、リップル制御方式、より具体的にはボトム検出方式のコントローラであり、出力電圧VOUTが目標電圧に近づくように、主回路110を制御する。制御回路200は、ひとつの半導体基板に集積化された機能IC(Integrated Circuit)であり、入力ピン(VINピン)、スイッチングピン(SWピン)、グランドピン(PGNDピン)、電圧センスピン(VOUT_SNSピン)を備える。VINピンは、入力ライン102と接続され、SWピンには、外付けのインダクタL1が接続され、PGNDピンは接地される。VOUT_SNSピンには、抵抗R11,R12を含む分圧回路が接続され、出力電圧VOUTを分圧した電圧VOUT_SNSがフィードバックされる。
OUT_SNS=VOUT×R12/(R11+R12) …(1)
主回路110のうち、スイッチングトランジスタM1および同期整流トランジスタM2は、制御回路200に集積化されており、スイッチングトランジスタM1は、VINピンとSWピンの間に設けられ、同期整流トランジスタM2は、SWピンとPGNDピンの間に設けられる。
制御回路200は、スイッチングトランジスタM1および同期整流トランジスタM2に加えて、第1コンパレータ210、オン時間生成回路220、ロジック回路280、ドライバ290を備える。
第1コンパレータ210は、DC/DCコンバータ100の出力電圧VOUTに応じたフィードバック電圧VFBを基準電圧VREFと比較し、フィードバック電圧VFBが基準電圧VREFを下回ると、ターンオン信号TURN_ONをアサートする。ターンオン信号TURN_ONは、VFBとVREFの大小関係を示すパルス信号であり、ポジティブエッジかネガティブエッジの一方を、アサートに対応付けることができる。ターンオン信号TURN_ONは、フィードバック電圧VFBが基準電圧VREFまで低下すると、言い換えると、出力電圧VOUTがその目標電圧VOUT(REF)まで低下すると、アサートされる。目標電圧VOUT(REF)は、以下の式で表される。
OUT(REF)=VREF×(R11+R12)/R12 …(2)
第1コンパレータ210の前段には、リップル重畳回路212を設けてもよい。リップル重畳回路212は、VOUT_SNSピンの電圧に、リップル電圧VRIPPLEを重畳し、フィードバック電圧VFBを生成する。
オン時間生成回路220は、スイッチングトランジスタM1のターンオンからオン時間TONの経過後にアサートされるターンオフ信号TURN_OFFを生成する。オン時間TONは、後述のように、DC/DCコンバータ100の状態に応じて適応的に制御される。ターンオフ信号TURN_OFFは、スイッチングトランジスタM1のターンオフのトリガーである。
ロジック回路280は、ターンオン信号TURN_ONおよびターンオフ信号TURN_OFFにもとづいて、パルス信号(以下、COT信号という)を生成し、COT信号にもとづくハイサイドパルスSp1およびローサイドパルスSp2を生成する。たとえばロジック回路280は、ターンオン信号TURN_ONに応じてセットされ、ターンオフ信号TURN_OFFに応じてリセットされるSRフリップフロップ282を含み、このSRフリップフロップ282の出力を、COT信号としてもよい。ロジック回路280の構成は特に限定されず、公知技術を利用すればよい。
ドライバ290は、ハイサイドパルスSp1に応じてスイッチングトランジスタM1を駆動するハイサイドドライバ292と、ローサイドパルスSp2に応じて同期整流トランジスタM2を駆動するローサイドドライバ294を含む。
オン時間生成回路220は、キャパシタC2、充電回路230、周波数安定化回路240、しきい値電圧生成回路250、第2コンパレータ260を備える。
キャパシタC2の第1端は接地される。充電回路230は、キャパシタC2の第2端と接続されており、キャパシタC2を、DC/DCコンバータ100の入力電圧VINに比例する充電電流ICHG=α×VINで充電する。αは、V/I変換ゲイン(トランスコンダクタンス)である。
キャパシタC2には、時間とともに一定の傾きで増加するスロープ電圧(ランプ電圧)VC2が発生する。放電スイッチSW2は、キャパシタC2と並列に接続される。放電スイッチSW2は、スイッチングトランジスタM1のターンオフ期間中にオンであり、ターンオン期間中にオフとされる。放電スイッチSW2の制御信号は、COT信号の反転信号であってもよい。
周波数安定化回路240は、スイッチングトランジスタM1のスイッチング周波数fSWが基準周波数fREFに近づくように、制御信号VCTRLを生成する。たとえば周波数安定化回路240は、COT信号、もしくはそれにもとづくハイサイドパルスSp1やローサイドパルスSp2を監視し、監視対象のパルスの周波数(スイッチング周期)が、基準周波数(基準周期)に近づくように、フィードバックにより制御信号VCTRLを生成する。
しきい値電圧生成回路250は、制御信号VCTRLに応じたしきい値電圧VTHを生成する。
第2コンパレータ260は、キャパシタC2のスロープ電圧VC2をしきい値電圧VTHと比較し、比較結果を示すターンオフ信号TURN_OFFを生成する。このターンオフ信号TURN_OFFは、スロープ電圧VC2がしきい値電圧VTHに達するとアサートされる。ターンオン信号TURN_ONがアサートされてから、ターンオフ信号TURN_OFFがアサートされるまでの時間が、スイッチングトランジスタM1のオン時間TONとなる。
以上がDC/DCコンバータ100の基本構成である。続いてその動作を説明する。図2は、図1のDC/DCコンバータ100の動作波形図である。負荷電流IOUTが一定であるが、入力電圧VINが変動する状況を考える。
出力電圧VOUTはDC/DCコンバータ100のスイッチングと連動して、上昇、低下を繰り返す。出力電圧VOUTが、その目標電圧VOUT(REF)まで低下すると、ターンオン信号TURN_ONがアサートされ、COT信号がオンレベルに遷移し、スイッチングトランジスタM1がターンオン、同期整流トランジスタM2がターンオフする。
COT信号がオンレベルに遷移すると、それをトリガーとしてオン時間生成回路220が動作を開始する。具体的には、COT信号がオンレベルに遷移すると、放電スイッチSW2がオフとなり、充電回路230による充電によってキャパシタC2のスロープ電圧VC2が時間ともに増大する。そしてスロープ電圧VC2が、しきい値電圧生成回路250が生成するしきい値電圧VTHまで達すると、ターンオフ信号TURN_OFFがアサートされる。
DC/DCコンバータ100は以上の動作を繰り返す。
充電回路230の充電電流ICHGは入力電圧VINに比例するから、スロープ電圧VC2の傾きは、入力電圧VINが高いほど急峻になる。したがって、オン時間TONは、式(3)で表すように、入力電圧VINに反比例する。
ON=(C2×VTH)/ICHG=(C2×VTH)/(α×VIN
=β・VTH/VIN …(3)
β=C2/α
ここで定常状態において、降圧コンバータのデューティサイクルdと、入力電圧VINおよび出力電圧VOUTの間には、以下の式(4)が成り立つ。
OUT=VIN×d=VIN×TON/TSW …(4)
式(4)に式(3)を代入すると、式(5)を得る。
OUT=VIN×(β・VTH/VIN)/TSW=β・VTH/TSW …(5)
ここで、周波数安定化回路240によるフィードバック制御により、スイッチング周期TSWは、基準周期TREF(=1/fREF)に安定化されており、定数とみなすことができる。つまり、この実施形態によれば、スイッチング周波数fSWを一定に保ちつつ、入力電圧VINの変動にかかわらず、出力電圧VOUTを、しきい値VTHに応じた電圧レベルに安定化することができる。
実施形態に係るDC/DCコンバータ100の利点は、比較技術との対比によって明確となる。
図3は、比較技術に係るDC/DCコンバータ100Rの回路図である。オン時間生成回路220Rでは、充電回路230が生成する電流ICHGが、周波数安定化回路240が生成する制御信号VCTRLに応じて変化する。つまり、キャパシタC2のスロープ電圧VC2の傾きをフィードバック制御することにより、オン時間TONが調節され、スイッチング周波数が安定化される。
図4は、図3のDC/DCコンバータ100Rの動作波形図である。時刻tより前において、入力電圧VINはある電圧レベルで安定しており、SWピンの信号の周波数fSWも基準周波数fREFに安定化されている。
時刻tに、入力電圧VINが低下する。入力電圧VINの低下により、回路の動作点が変化し、スイッチング周波数fSWを基準周波数fREFに維持するための制御信号VCTRLの電圧レベルが変化するが、周波数安定化回路240はローパスフィルタを含んでおり、応答遅れが存在するため、制御信号VCTRLは、入力電圧VINの変動に対して遅れて変化する。その結果、時刻tの直後に一旦、スイッチング周波数fSWが上昇し、その後、制御信号VCTRLがフィードバックにより最適化されると、スイッチング周波数fSWが基準周波数fREFに近づいていく。
時刻tに、入力電圧VINが上昇する。入力電圧VINの上昇により、回路の動作点が変化する。制御信号VCTRLは入力電圧VINの変動に対して遅れて変化するため、時刻tの直後に一旦、スイッチング周波数fSWが低下し、その後、制御信号VCTRLがフィードバックにより最適化されると、スイッチング周波数fSWが基準周波数fREFに近づいていく。
このように比較技術では、入力電圧VINの変動に対して、ローパスフィルタが介在するフィードバック制御によって、周波数が安定化されるため、応答遅延によって無視できない周波数変動が発生する。
実施形態に係るDC/DCコンバータ100の説明に戻る。図5は、実施形態に係るDC/DCコンバータ100の動作波形図である。実施形態に係るDC/DCコンバータ100では、入力電圧VINの変動に対して、キャパシタC2のスロープ電圧VC2の傾きをスイッチングサイクルごとにフィードフォワード制御することができる。このフィードフォワード制御は、ローパスフィルタが介在せず、応答遅延が無視できるため、スイッチング周波数fSWが基準周波数fREFから逸脱するのを防止できる。
以上がDC/DCコンバータ100の利点である。
本開示は、図1のブロック図や回路図として把握され、あるいは上述の説明から導かれるさまざまな装置、方法に及ぶものであり、特定の構成に限定されるものではない。以下、本発明の範囲を狭めるためではなく、発明の本質や動作の理解を助け、またそれらを明確化するために、より具体的な構成例や実施例を説明する。
図6は、周波数安定化回路240の構成例を示す回路図である。周波数安定化回路240は、位相同期(PLL:Phase Locked Loop)回路であり、オシレータ242、位相周波数比較器244、チャージポンプ回路246を含む。オシレータ242は基準周波数fREFを有する基準クロックCLKを生成する。位相周波数比較器244は、スイッチング周波数fSWを有する信号(たとえばCOT信号)と、基準クロックCLKの位相および周波数を比較し、比較結果を示すアップダウン信号を生成する。チャージポンプ回路246は、アップダウン信号に応じて上昇、下降する制御信号VCTRLを生成する。チャージポンプ回路246は、ローパスフィルタの機能を兼ねている。なお、位相周波数比較器244に代えて、位相比較器を用いてもよい。周波数安定化回路240を、周波数同期(FLL:Frequency Locked Loop)回路で構成してもよい。
図7は、充電回路230の構成例を示す回路図である。この構成例において、充電回路230は、V/I変換回路232およびカレントミラー回路234を含む。V/I変換回路232は、入力電圧VINをそれに比例する電流に変換する。V/I変換回路232は、入力電圧VINに比例した電流を生成する可変電流源と把握することができる。カレントミラー回路234は、V/I変換回路232が生成する電流を折り返し、充電電流ICHGとしてキャパシタC2に供給する。なお、V/I変換回路が電流ソース型である場合、カレントミラー回路234は省略可能である。
図8は、しきい値電圧生成回路250の構成例を示す回路図である。しきい値電圧生成回路250は、DC/DCコンバータ100の出力電圧VOUTに比例した電圧を基準として、制御信号VCTRLに応じた電位差だけシフトすることにより、しきい値電圧VTHを生成する。
たとえばしきい値電圧生成回路250は、トランスコンダクタンスアンプ(gmアンプ)252および分圧回路254を含む。分圧回路254は、抵抗R21,R22を含み、分圧比γで出力電圧VOUTを分圧する。ただし、γ=R22/(R21+R22)である。gmアンプ252の出力は、分圧回路254の出力ノードと接続されており、制御信号VCTRLと基準電圧VCTRL(REF)の差分に応じた電流IADJをソースあるいはシンクする。しきい値電圧生成回路250が生成するしきい値電圧VTHは、IADJ=0であるときの電圧レベルVTH0=VOUT×R22/(R21+R22)を基準として、電流IADJに応じて、言い換えると制御信号VCTRLに応じて、増減する。
図8のしきい値電圧生成回路250は、しきい値電圧VTHを、出力電圧VOUTに応じた電圧レベルVTH0を基準として生成している。したがって出力電圧VOUTが変動した場合に、その影響が周波数安定化回路240を介在せずに、分圧回路254によって直接、しきい値電圧VTHに反映されることとなる。つまり、出力電圧VOUTに関しても、入力電圧VINと同様に、スイッチングサイクルごとのフィードフォワードがかかる。これにより応答性が改善される。
また図8のしきい値電圧生成回路250は、以下で説明する電流不連続モードにおいてさらに有用となる。
(電流不連続モード)
DC/DCコンバータ100を、負荷電流が小さい領域で使用する場合、電流不連続(DCM:Discontinuous Conduction Mode)モードで動作することとなる。この場合、制御回路200には、DCMモードとCCM(Continuous Current Mode)を切替るためのゼロ電流回路が設けられる。
図9は、DCMモードに対応したDC/DCコンバータ100Aの回路図である。DC/DCコンバータ100Aは、ゼロ電流検出回路300を備える。ゼロ電流検出回路300は、COT信号がオフレベルであるオフ期間において、同期整流トランジスタM2に流れる電流を監視し、この電流がゼロとなったこと(電流ゼロクロス)を検出すると、ゼロ電流検出信号ZCをアサートする。
ロジック回路280は、ゼロ電流検出信号ZCのアサートに応答して、同期整流トランジスタM2をオフする。その結果、スイッチングトランジスタM1と同期整流トランジスタM2の両方がオフとなり、次にスイッチングトランジスタM1がターンオンするまでの間、SWピンはハイインピーダンス(HiZ)となる。
この制御回路200Aにおいて、しきい値電圧生成回路250は、図8のように構成される。
DC/DCコンバータ100AがDCMモードで動作する間、周波数安定化回路240およびしきい値電圧生成回路250を含む周波数のフィードバックループ(周波数安定化制御)が無効化される。フィードバックループを無効にするために、図8の電流IADJをゼロに固定してもよい。たとえば周波数安定化回路240の出力である制御信号VCTRLを、図8の電流IADJがゼロとなる電圧レベルに固定してもよい。あるいはDCMモードに入ると、図8のgmアンプ252の動作を停止させて、電流IADJをゼロとしてもよい。
図8の電流IADJがゼロであるときのしきい値電圧VTHは、式(6)となる。
TH=VOUT×R22/(R21+R22)=γ×VOUT …(6)
γ=R22/(R21+R22)
式(6)を式(3)に代入すると、DCMモードにおけるオン時間TON_DCMとして、式(7)を得る。
ON_DCM=β・VTH/VIN=β・γ×VOUT/VIN…(7)
このオン時間TON_DCMは、入力電圧VINと出力電圧VOUTの比(降圧比)に比例することとなり、負荷電流には依存しない。
図10は、制御回路200AにおけるCCMモードとDCMモードと切替動作を説明する図である。理解の容易化、説明の簡潔化のために、入力電圧VINと出力電圧VOUTは一定であり、負荷電流IOUTのみが変化するものとする。負荷電流が小さい領域ではDCMモードとなり、負荷電流が大きい領域ではCCMモードで動作する。
DCMモードでは、オン時間TON_DCMが式(7)で表され、そのときのスイッチング周波数fSW_DCMは、負荷電流IOUTに応じて変化する。ここで、DCMモードからCCMモードに移行すると、周波数安定化制御が有効になるため、スイッチング周波数fSW_CCMは、基準周波数fREFに安定化される。このモード間遷移に際して、CCMモードに移行する直前の周波数fSW_DCMが基準周波数fREFよりも高いと、CCMモードに移行した直後に、コイル電流がゼロクロスし、再びDCMモードに戻る。状況によっては、CCMモードとDCMモードの間を行き来するモード間発振が発生することがある。
このモード間発振を抑制するためには、fSW_DCM<fREFの関係が成り立っていればよい。そのために、DCMモードにおけるオン時間TON_DCMを、理想状態のオン時間TON(IDEAL)=TREF×VOUT/VINよりも長くすればよい(これを第1切替方式という)。
図11は、モード間発振を抑制した制御回路200Aの動作波形図である。DCMモードのオン時間TON_DCMが長くなることにより、DCMモードにおけるコイル電流Iが図10のときに比べて大きくなる。その結果、負荷電流IOUTが増加して、CCMモードに移行した後に、電流ゼロクロスが発生しにくくなり、モード間発振を抑制できる。
図12は、しきい値電圧生成回路250Bの回路図である。このしきい値電圧生成回路250Bは、モード間発振の抑制のために、図8のしきい値電圧生成回路250を修正したものである。しきい値電圧生成回路250Bは、gmアンプ252および分圧回路254Bを含む。分圧回路254Bは、CCMモードとDCMモードとで、分圧比γが可変に構成され、CCMモードにおける分圧比γCCMとDCMモードにおける分圧比γDCMは、以下の関係式を満たす。
γCCM<γDCM
たとえば下側の抵抗R22を可変抵抗で構成し、CCMモードの抵抗値が、DCMモードの抵抗値より高くなるようにしてもよい。反対に上側の抵抗R21を可変抵抗で構成し、CCMモードの抵抗値が、DCMモードの抵抗値より低くなるようにしてもよい。
図13は、DCMモードにおける出力電圧波形を示す図である。DCMモードでのリップル電圧は、負荷電流IOUTが小さいほど大きくなり、十分に負荷電流IOUTが小さい状態では、コイル電流のハッチングを付した部分を時間積分して得られる電荷量を、出力キャパシタの容量値で除算したものが、リップル電圧VRIPPLEを与えるものと近似でき、式(8)で表される。
Figure 2022113636000002
式(8)から、DCMモードでのリップル電圧VRIPPLEは、オン時間の2乗に比例する。たとえばオン時間が1.5倍になると、リップル電圧VRIPPLEは2.25倍となる。第1切替方式では、DCMモードにおけるオン時間TON_DCMを、理想状態のオン時間TON(IDEAL)=TREF×VOUT/VINよりも長くした。そのため、DCMモードでの動作中に、出力電圧VOUTのリップルが大きくなるという問題がある。DCMモードでのリップル電圧VRIPPLEを小さくしたい場合、以下で説明する第2切替方式を用いることができる。
図14は、第2切替方法におけるDCMモードからCCMモードへ遷移の説明する図である。第2切替方式では、CCMモードにおいてPWM制御を行う。具体的には、PLL制御によりオン時間を調整し、固定周波数で動作させる。
一方、DCMモードにおいてPFM制御を行う。PFM制御では、PLL制御を解除するが、オン時間TONは、理想状態のオン時間TON(IDEAL)に設定する。
図14には、軽負荷状態から重負荷状態への遷移が示される。負荷電流が大きくなるにしたがってハイインピーダンス(HiZ)の期間THiZが短くなり、DCMモードからCCMモードに切り替わる。CCMに切り替わると同時にPLL制御が有効とされ、PWM制御で動作するようになる。
図15は、第2切替方法におけるCCMモードからDCMモードへ遷移の説明する図である。図15には、重負荷状態から軽負荷状態への遷移が示される。負荷電流が減少するにしたがい、コイル電流Iが低下し、CCMモードからDCMモードに移行する。第1切替方式では、DCMモードに移行すると同時に、PLLを無効としていたが、第2切替方式では、PLL制御を有効のままとする。すると周波数を一定に制御するため、負荷電流IOUTが小さくなるにつれてオン時間は短くなり、それと引き換えに、ハイインピーダンス区間THiZが長くなっていく。そしてハイインピーダンス区間THiZが所定長さTCONSTを超えたところでPLL制御を無効とする。これにより、オン時間TONが理想状態のオン時間TON(IDEAL)に設定される。この制御により、軽負荷時のリップル電圧を抑制することができる。
図16は、第2切替方式に対応したDC/DCコンバータ100Bの回路図である。DC/DCコンバータ100Bは、図10のDC/DCコンバータ100Aと同様に、ゼロ電流検出回路300を備える。ゼロ電流検出回路300は、COT信号がオフレベルであるオフ期間において、同期整流トランジスタM2に流れる電流を監視し、この電流がゼロとなったこと(電流ゼロクロス)を検出すると、ゼロ電流検出信号ZCをアサートする。
ロジック回路280Bは、ゼロ電流検出信号ZCにもとづいて、PWM制御とPFM制御を切りかえるとともに、ハイサイドパルスSp1およびローサイドパルスSp2を生成する。
図17は、第2切替方式に対応したロジック回路280Bのブロック図である。ロジック回路280Bは、スイッチコントローラ310、ハイインピーダンス区間判定部312、PWM-PFM制御部318を備える。
スイッチコントローラ310は、ターンオン信号TURN_ON、ターンオフ信号TURN_OFFおよびゼロ電流検出信号ZCにもとづいて、ハイサイドパルスSp1およびローサイドパルスSp2を生成する。
ハイインピーダンス区間判定部312は、ハイインピーダンス区間THiZが、所定時間TCONSTより長いか短いかを判定する。THiZ>TCONSTのとき、判定信号ZC2がアサート(たとえばハイ)される。たとえばハイインピーダンス区間判定部312は、遅延回路314およびセレクタ(マルチプレクサ)316を含む。遅延回路314は、ゼロ電流検出信号ZCに対して、所定時間TCONSTに対応する遅延を与える。セレクタ316は、遅延されたゼロ電流検出信号ZCdと、遅延前のゼロ電流検出信号ZCを受け、PWM制御の間、ゼロ電流検出信号ZCdを選択し、PFM制御の間、ゼロ電流検出信号ZCを選択し、選択した信号を、判定信号ZC2として出力する。
PWM-PFM制御部318は、判定信号ZC2がアサートされると、PLL_EN信号をローとし、周波数安定化回路240をディセーブルとする。これにより、PFM制御となる。
PWM-PFM制御部318は、判定信号ZC2がアサートされない場合、PLL_EN信号をハイとし、周波数安定化回路240をイネーブルとする。これにより、PWM制御となる。
図18は、図17のロジック回路280BのDCMモードからCCMモードへの遷移に関する動作波形図である。
はじめは、軽負荷状態であり、PFM制御で動作している。負荷電流が大きくなるにしたがってハイインピーダンス(HiZ)の期間THiZが短くなっていき、やがて、コイル電流Iのボトムがゼロより大きくなると、ゼロ電流検出信号ZCがアサートされなくなり、CCMモードに移行する。ゼロ電流検出信号ZCがアサートされなくなると、判定信号ZC2もアサートされなくなるため、PLL_EN信号がハイとなり、周波数安定化回路240がイネーブルとなって、PWM制御に移行する。
図19は、図17のロジック回路280BのCCMモードからDCMモードへの遷移に関する動作波形図である。はじめは、重負荷状態であり、PWM制御で動作している。負荷電流が減少するにしたがい、コイル電流Iが低下し、コイル電流Iのボトムがゼロまで低下するようになり、DCMモードに移行する。DCMモードに移行した直後は、THiZ<TCONSTであるから、判定信号ZC2がアサートされず、PLL_EN信号がハイを維持する。そのため、しばらくの間、PLL制御が有効であり、スイッチング周波数が一定に保たれており、負荷電流IOUTが小さくなるにつれてオン時間は短くなり、それと引き換えに、ハイインピーダンス区間THiZが長くなっていく。そしてハイインピーダンス区間THiZが所定長さTCONSTを超えると、判定信号ZC2がアサートされるようになる。その結果、PLL_EN信号がローとなり、PLL制御が無効となる。PLL制御が無効となると、オン時間TONは、理想状態のオン時間TON(IDEAL)に設定される。この制御により、軽負荷時のリップル電圧を抑制することができる。
以上、本開示について、実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本開示の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
(変形例1)
図20は、変形例1に係るオン時間生成回路220の一部分の回路図である。充電回路230は、第1端に入力電圧VINを受け、第2端がキャパシタC2と接続される抵抗R31を含む。
図21は、図20のオン時間生成回路220において生成されるスロープ電圧VC2を示す図である。スロープ電圧VC2は、電圧レベルが低い領域では、時間に対してリニアに増大するため、しきい値電圧VTHをリニアと見なせる領域となるように定めることで、図7の充電回路230の代替とすることができる。図20の充電回路230は、抵抗1個で構成できるため、図7の充電回路230に比べて回路面積を小さくできる。
(変形例2)
モード間発振を抑制するために、しきい値電圧生成回路250の分圧比γを切替ることに代えて、またはそれに加えて、充電回路230のゲインαを、DCMモードとCCMモードとで切替てもよい。具体的には、CCMモードにおけるゲインαCCMとDCMモードにおけるゲインαγDCMは、以下の関係式を満たしてもよい。
αCCM>αDCM
これによりDCMモードでのキャパシタC2の充電速度が遅くなるため、オン時間TON_DCMを長くすることができる。
(変形例3)
またモード間発振を抑制するために、キャパシタC2の容量値を可変としてもよい。具体的には、CCMモードにおける容量CCCMとDCMモードにおける容量CγDCMは、以下の関係式を満たしてもよい。
CCM<CDCM
これによりDCMモードでのキャパシタC2に生ずるスロープ電圧VC2の傾きが小さくなるため、オン時間TON_DCMを長くすることができる。
(変形例4)
実施形態では、DCMモードとCCMモードとで、同じ第1コンパレータ210によってターンオン信号TURN_ONを生成することとしたが、DCMモードとCCMモードとで、別々のコンパレータを用いてもよい。
(変形例5)
図8において、分圧回路254に出力電圧VOUTを入力したが、その限りでなく、出力電圧VOUTの目標電圧VOUT(REF)に相当する電圧を入力してもよい。
(変形例6)
実施形態では、スイッチングトランジスタM1および同期整流トランジスタM2が制御回路200に集積化されたがその限りでなく、スイッチングトランジスタM1、同期整流トランジスタM2は外付けのディスクリート素子であってもよい。また同期整流トランジスタM2はNチャンネルMOSFETであってもよく、その場合、ハイサイドドライバ292にブートストラップ回路を追加すればよい。
(用途)
その限りでないが、DC/DCコンバータ100あるいは制御回路200は、電源管理IC(Integrated Circuit)に用いることができる。
図22は、電源管理IC400を備えるシステム500のブロック図である。システム500は、電源管理IC400と、複数N個(N≧2)の負荷502_1~502_Nを備える。電源管理IC400は、外付けの周辺回路とともに、複数チャンネルCH1~CHNの電源回路を形成しており、複数の負荷502_1~502_Nに対して、適切な電圧レベルの電源電圧VDD1~VDDNを供給する。複数のチャンネルのいくつか(この例ではチャンネルCH1,CH2)は降圧コンバータであり、それらの制御回路410_1,410_2は、上述の制御回路200のアーキテクチャで構成される。また別のチャンネルは、LDO(Low Drop Output)回路420で構成される。シーケンサ402は、複数チャンネルの電源回路の起動順序、停止順序、それらのタイミングを制御する。
システム500は、特に限定されないが、たとえばデータセンタ用のSSD(Solid State Drive)ストレージ装置である。あるいはシステム500は、車載用のオーディオ機器であってもよいし、ラップトップ/デスクトップコンピュータ、サーバーであってもよいし、スマートホン、タブレットコンピュータ、オーディオプレイヤなどの電子機器であってもよい。
M1 スイッチングトランジスタ
M2 同期整流トランジスタ
C2 キャパシタ
M2 同期整流トランジスタ
100 DC/DCコンバータ
102 入力ライン
104 出力ライン
110 主回路
200 制御回路
210 第1コンパレータ
212 リップル重畳回路
220 オン時間生成回路
230 充電回路
232 V/I変換回路
234 カレントミラー回路
240 周波数安定化回路
242 オシレータ
244 位相周波数比較器
246 チャージポンプ回路
250 しきい値電圧生成回路
252 gmアンプ
254 分圧回路
260 第2コンパレータ
280 ロジック回路
282 フリップフロップ
290 ドライバ
292 ハイサイドドライバ
294 ローサイドドライバ
310 スイッチコントローラ
312 ハイインピーダンス区間判定部
314 遅延回路
316 マルチプレクサ
318 PWM-PFM制御部

Claims (14)

  1. スイッチングトランジスタを有するDC/DCコンバータの制御回路であって、
    前記DC/DCコンバータの出力電圧に応じたフィードバック電圧を基準電圧と比較し、前記フィードバック電圧が前記基準電圧を下回ると、ターンオン信号をアサートする第1コンパレータと、
    前記スイッチングトランジスタのターンオンから、オン時間の経過後にターンオフ信号をアサートするオン時間生成回路と、
    前記ターンオン信号および前記ターンオフ信号にもとづいて、パルス信号を生成するロジック回路と、
    前記パルス信号に応じて前記スイッチングトランジスタを駆動するドライバと、
    を備え、
    前記オン時間生成回路は、
    キャパシタと、
    前記キャパシタを、前記DC/DCコンバータの入力電圧に応じた充電電流で充電する充電回路と、
    前記スイッチングトランジスタのスイッチング周波数が基準周波数に近づくように、制御信号を生成する周波数安定化回路と、
    前記制御信号に応じたしきい値電圧を生成するしきい値電圧生成回路と、
    前記キャパシタに生ずるスロープ電圧を前記しきい値電圧と比較し、比較結果に応じた前記ターンオフ信号を生成する第2コンパレータと、
    を備える、制御回路。
  2. 前記しきい値電圧生成回路は、前記DC/DCコンバータの前記出力電圧に比例した電圧を、前記制御信号に応じた電位差だけシフトすることにより、前記しきい値電圧を生成する、請求項1に記載の制御回路。
  3. 前記周波数安定化回路は、
    前記DC/DCコンバータの前記出力電圧を分圧する分圧回路と、
    前記分圧回路の出力ノードと接続され、前記制御信号に応じた電流を生成する電流源と、
    を含み、前記分圧回路の出力ノードに生ずる電圧が、前記しきい値電圧である、請求項2に記載の制御回路。
  4. 前記電流源は、前記制御信号と所定電圧との差分に応じた電流を生成するgmアンプである、請求項3に記載の制御回路。
  5. 前記充電回路は、前記入力電圧に比例した電流を生成する可変電流源を含む、請求項1から4のいずれかに記載の制御回路。
  6. 前記充電回路は、第1端に前記入力電圧を受け、第2端が前記キャパシタと接続される抵抗を含む、請求項1から4のいずれかに記載の制御回路。
  7. 前記周波数安定化回路は、前記DC/DCコンバータが電流不連続モードで動作する間、無効化される、請求項1から6のいずれかに記載の制御回路。
  8. 前記DC/DCコンバータが電流連続モードから電流不連続モードに移行する際に、ハイインピーダンス期間の長さが所定時間を超えたことを条件として、前記周波数安定化回路は無効化される、請求項1から6のいずれかに記載の制御回路。
  9. 前記DC/DCコンバータが電流不連続モードで動作する間、前記電流源の電流がゼロとなる、請求項3に記載の制御回路。
  10. 前記基準周波数をfREF、前記DC/DCコンバータの前記入力電圧をVIN、前記出力電圧をVOUTとするとき、前記DC/DCコンバータが電流不連続モードで動作する間、前記オン時間生成回路におけるオン時間TON_DCMは、
    ON_DCM>1/fREF×VOUT/VIN
    を満たす、請求項1から9のいずれかに記載の制御回路。
  11. 前記DC/DCコンバータが電流不連続モードで動作する間、前記分圧回路の分圧比は、電流連続モードに比べて高くなる、請求項3に記載の制御回路。
  12. ひとつの半導体基板に一体集積化される、請求項1から11のいずれかに記載の制御回路。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載の制御回路を備える、電源管理回路。
  14. スイッチングトランジスタを有するDC/DCコンバータの制御回路であって、
    前記DC/DCコンバータの出力電圧に応じたフィードバック電圧を基準電圧と比較し、前記フィードバック電圧が前記基準電圧を下回ると、ターンオン信号をアサートするステップと、
    前記スイッチングトランジスタのターンオンから、オン時間の経過後にターンオフ信号をアサートするステップと、
    前記ターンオン信号および前記ターンオフ信号にもとづいて、パルス信号を生成するステップと、
    前記パルス信号に応じて前記スイッチングトランジスタを駆動するステップと、
    を備え、
    前記ターンオフ信号を生成するステップは、
    キャパシタを、前記DC/DCコンバータの入力電圧に応じた充電電流で充電するステップと、
    前記スイッチングトランジスタのスイッチング周波数が基準周波数に近づくように、制御信号を生成するステップと、
    前記キャパシタに生ずるスロープ電圧を、前記制御信号に応じたしきい値電圧と比較し、比較結果に応じた前記ターンオフ信号を生成するステップと、
    を含む、制御方法。
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