JP2022113625A - 蓄電装置 - Google Patents

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皓子 安谷屋
Hiroko Ataya
順一 波多野
Junichi Hatano
勇一郎 須藤
Yuichiro Sudo
隆介 長谷
Ryusuke Hase
真一 会沢
Shinichi Aizawa
将成 石川
Masanari Ishikawa
祐希 村松
Yuki Muramatsu
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【課題】リチウムイオンを吸蔵及び放出するグラファイトを用いた負極を有する電池の充電状態を精度よく推定する。【解決手段】蓄電装置BPは、電池Bおよび推定部122を備える。電池Bは、グラファイトを用いた負極を有する。推定部122は、電池Bの充電停止時または放電停止時から電池Bの分極が解消するまでの分極解消時間に関する情報を取得し、その分極解消時間に関する情報に基づいて、充電停止時または放電停止時の電池Bの充電状態を推定する。【選択図】図1

Description

本発明は、電池の充電状態を推定する蓄電装置に関する。
蓄電装置として、充電停止時または放電停止時の電池の開回路電圧により電池の残容量や充電率(満充電容量に対する残容量の割合)などの充電状態を推定するものがある。
ところで、単位充電状態あたりの開回路電圧の変化量の割合が所定値以下であるプラトー領域と、単位充電状態あたりの開回路電圧の変化量の割合が所定値より大きい変化領域とを有する電池が存在する。特に、リチウムイオンを吸蔵及び放出するグラファイト(黒鉛)を用いた負極を有する電池は、プラトー領域に比べて変化領域が少ない場合がある。関連する技術として、特許文献1がある。
そのため、上記蓄電装置では、グラファイトを用いた負極を有する電池の充電状態を推定する場合、充電停止時または放電停止時の電池の充電状態がプラトー領域に入っていると、開回路電圧の測定誤差の影響により充電状態の推定精度が低下するおそれがある。
特開2017-122622号公報
本発明の一側面に係る目的は、グラファイトを用いた負極を有する電池の充電状態を精度よく推定することが可能な蓄電装置を提供することである。
本発明に係る一つの形態である蓄電装置は、リチウムイオンを吸蔵及び放出するグラファイトを用いた負極を有する電池と、前記電池の充電停止時または放電停止時から前記電池の分極が解消するまでの分極解消時間に関する情報を取得し、前記分極解消時間に関する情報に基づいて、前記充電停止時または前記放電停止時の前記電池の充電状態を推定する推定部とを備える。
グラファイトを用いた負極を有する電池では、グラファイトのステージに依存して分極解消時間ならびに分極解消時間に関する情報が変化する。また、グラファイトを用いた負極を有する電池では、ステージが切り替わるタイミングと充電状態との間に相関関係がある。そのため、分極解消時間に関する情報と充電状態との相関を示す情報およびステージが切り替わるタイミングを用いることにより、電池の充電状態を精度よく推定することができる。
上記蓄電装置は、前記電池の分極解消時間に関する情報と前記電池の充電状態との相関を示す情報を記憶する記憶部を備え、前記推定部は、前記記憶部を参照して、前記充電停止時または前記放電停止時に取得される前記分極解消時間に関する情報に対応する前記電池の充電状態を、前記充電停止時または前記放電停止時の前記電池の充電状態とするように構成してもよい。
また、前記電池は、横軸が前記電池の充電状態を示し縦軸が前記電池の開回路電圧を示す2次元座標において、単位充電状態あたりの開回路電圧の変化量の割合が所定値以下である複数のプラトー領域と、前記割合が前記所定値より大きい複数の変化領域とを有し、少なくとも1つの前記変化領域が2つの前記プラトー領域の間に位置する充電状態開回路電圧曲線を有すると共に、前記複数のプラトー領域のうちの所定のプラトー領域とその所定のプラトー領域に隣接する1つ以上の変化領域とからなる複数のステージを有し、それぞれの前記ステージが切り替わるタイミングに対応する前記電池の充電状態を記憶する記憶部を備え、前記推定部は、前記充電停止時または前記放電停止時の前記ステージが、所定ステージから前記所定ステージに隣接する隣接ステージに切り替わったと前記分極解消時間に関する情報に基づいて判断すると、前記所定ステージから前記隣接ステージに切り替わったタイミングに対応する前記電池の充電状態を、前記充電停止時または前記放電停止時の前記電池の充電状態とするように構成してもよい。
また、前記推定部は、前記分極解消時間に関する情報として、前記充電停止後または前記放電停止後から前記分極が解消するまでに求められる前記電池の分極解消時間を、前記充電停止または前記放電停止のたびに取得し、前回の前記充電停止または前記放電停止のときに取得した前記電池の第1の分極解消時間が第1の閾値以上になり、今回の前記充電停止または前記放電停止のときに取得した前記電池の第2の分極解消時間が前記第1の閾値より小さい第2の閾値以下になり、かつ、前記前回の充電停止または放電停止のときの前記電池の充放電電流の積算値に基づく充電状態と前記今回の充電停止または放電停止のときの前記電池の充放電電流の積算値に基づく充電状態との差が充電状態閾値以下であるとき、前記今回の充電停止時または放電停止時の前記電池の充電状態が含まれるステージが前記所定ステージから前記隣接ステージに切り替わったと判断するように構成してもよい。
また、前記推定部は、前記分極解消時間に関する情報として、前記充電停止後または前記放電停止後から前記分極が解消するまでに求められる前記電池の分極解消時間を、前記充電停止または前記放電停止のたびに取得し、前回の前記充電停止または前記放電停止のときに取得した前記電池の第1の分極解消時間と、今回の前記充電停止または前記放電停止のときに取得した前記電池の第2の分極解消時間との差が分極解消時間閾値以上になり、かつ、前記第2の分極解消時間が前記第1の分極解消時間より小さいとき、前記今回の充電停止時または放電停止時の前記電池の充電状態が含まれるステージが前記所定ステージから前記隣接ステージに切り替わったと判断するように構成してもよい。
また、前記推定部は、前記分極解消時間に関する情報として、前記充電停止後または前記放電停止後から前記分極が解消するまでに求められる、単位時間あたりの前記電池の開回路電圧の変化量を、前記充電停止または前記放電停止のたびに取得し、前回の前記充電停止または前記放電停止のときに取得した第1の変化量が第3の閾値以下になり、今回の前記充電停止または前記放電停止のときに取得した第2の変化量が前記第3の閾値より大きい第4の閾値以上になり、かつ、前記前回の前記充電停止または前記放電停止のときの前記電池の充放電電流の積算値に基づく充電状態と前記今回の前記充電停止または前記放電停止のときの前記電池の充放電電流の積算値に基づく充電状態との差が充電状態閾値以下であるとき、前記今回の充電停止時または放電停止時の前記電池の充電状態が含まれるステージが前記所定ステージから前記隣接ステージに切り替わったと判断するように構成してもよい。
また、前記推定部は、前記分極解消時間に関する情報として、前記充電停止後または前記放電停止後から前記分極が解消するまでに求められる、単位時間あたりの前記電池の開回路電圧の変化量を、前記充電停止または前記放電停止のたびに取得し、前回の前記充電停止または前記放電停止のときに取得した第1の変化量と、今回の前記充電停止または前記放電停止のときに取得した第2の変化量との差が変化量閾値以上になり、かつ、前記第2の変化量が前記第1の変化量より大きいとき、前記今回の充電停止時または放電停止時の前記電池の充電状態が含まれるステージが前記所定ステージから前記隣接ステージに切り替わったと判断するように構成してもよい。
また、前記推定部は、前記電池の充電動作時において、前記電池の充電電流の積算値を利用して前記電池の充電状態を推定することにより前記電池の充電状態が前記複数の変化領域のうちの第1の変化領域に接近したことを検出すると、前記電池への充電を停止して前記電池の分極解消時間に関する情報を取得する動作と、前記電池を充電する動作を交互に実行するように構成してもよい。
本発明によれば、グラファイトを用いた負極を有する電池の充電状態を精度よく推定することができる。
実施形態の蓄電装置の一例を示す図である。 充電状態開回路電圧曲線及び電池の分極解消時間と電池の充電状態との相関を示す情報の一例を示す図である。 充電状態開回路電圧曲線及び電池の分極解消時間と電池の充電状態との相関を示す情報の他の例を示す図である。 充電状態推定処理の一例を示すフローチャートである。 充電状態推定処理の他の例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態のバリエーションにおいて電池の充電状態を推定する方法を説明する図である。 本発明の実施形態のバリエーションにおいて電池の充電状態を推定する方法の一例を示すフローチャートである。
以下図面に基づいて実施形態について詳細を説明する。
図1は、実施形態の蓄電装置の一例を示す図である。
図1に示す蓄電装置BP(電池パック)は、電気自動車などの車両Veに搭載され、電池ECU(Electronic Control Unit)1と、電池Bと、電流計2と、温度計3と、スイッチSW1、SW2、SW3と、監視ECU4とを備える。なお、車両Veは、電気自動車に限らず、例えば、電動フォークリフトなどの産業車両としてもよい。
車両Veは、蓄電装置BPの他に、車両Veの走行用のモータMと、モータMを駆動するインバータ回路Invと、インバータ回路Invの動作を制御するとともに車両Veの外部に設けられる充電器Chと通信を行う車両ECU5とを備える。
インバータ回路Invは、複数のスイッチを備え、各スイッチが繰り返しオン、オフすることにより、電池Bから供給される直流電力を交流電力に変換してモータMに供給する。また、インバータ回路Invは、各スイッチが繰り返しオン、オフすることにより、モータMから供給される交流電力(回生電力)を直流電力に変換して電池Bに供給する。
車両ECU5は、インバータ回路Invの各スイッチのオン、オフを制御する制御信号のデューティ比を変化させることにより、インバータ回路Invから電池Bに供給される電力または電池Bからインバータ回路Invに供給される電力を変化させる。車両ECU5の機能を電池ECU1の機能に含ませて電池ECU1と車両ECU5とを統合し、その統合後の電池ECU1を蓄電装置BPまたは車両Veに設けてもよい。
電池Bは、1つ以上のリチウムイオン電池である二次電池により構成される。二次電池は、リチウムイオンを吸蔵及び放出するグラファイトを用いた負極と、複合酸化物、金属リチウム、又は硫黄等を用いた正極とを有する。本願では、例えば正極としてLFP(LiFePO4)が用いられる。LFPが用いられる場合、プラトー領域に比べて変化領域が少ない充電状態開回路電圧曲線を有する。また、負極に用いられるグラファイトは、電池Bの充電及び放電に伴ってリチウムイオンを吸蔵及び放出を行うにつれて結晶構造(ステージ)が変化する。グラファイトを用いた負極を有する電池Bは、このステージの切り替わりに起因して電池Bの分極解消時間が変化することから、電池Bの充電状態と電池Bの分極解消時間との相関関係を有する。なお、充電状態は、電池Bの残容量や充電率(電池Bの満充電容量に対する残容量の割合)などの電池Bに充電されている電荷量を示す情報とする。プラトー領域は、単位充電状態あたりの開回路電圧の変化量の割合が所定値以下になるときの開回路電圧の範囲または充電状態の範囲とする。変化領域は、単位充電状態あたりの開回路電圧の変化量の割合が所定値より大きくなるときの開回路電圧の範囲または充電状態の範囲とする。分極解消時間は、電池Bの充電停止時または放電停止時から電池Bの分極が解消されたとみなせるまでの時間とする。電池Bのプラス端子は、インバータ回路Invのプラス入力端子に接続される。または、電池Bのプラス端子は、充電器Chのプラス出力端子に接続される。電池Bのマイナス端子は、電流計2、スイッチSW1、及びスイッチSW3を介してインバータ回路Invのマイナス入力端子に接続される。または、電池Bのマイナス端子は、電流計2、スイッチSW1、及びスイッチSW2を介して充電器Chのマイナス出力端子に接続される。
電流計2は、シャント抵抗などにより構成され、電池Bに流れる電流を検出し、その検出した電流を監視ECU4に送る。
温度計3は、サーミスタなどにより構成され、電池Bの温度を検出し、その検出した温度を監視ECU4に送る。
監視ECU4は、プロセッサや記憶部などを備えて構成され、電池Bの電圧を検出する。また、監視ECU4は、CAN(Controller Area Network)通信などを用いて、検出した電圧、電流計2により検出された電流、及び温度計3により検出された温度を電池ECU1に通知する。
スイッチSW1、SW2、SW3は、それぞれ、半導体リレー(例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor))または電磁式リレーなどにより構成される。なお、スイッチSW1、SW2、SW3は、電池Bのプラス端子側に設けてもよい。スイッチSW1、SW3が導通し、スイッチSW2が遮断すると、インバータ回路Invから電池Bに電力を供給することが可能な状態になるとともに、電池Bからインバータ回路Invに電力を供給することが可能な状態になる。また、スイッチSW1、SW2が導通し、スイッチSW3が遮断すると、充電器Chから電池Bに電力が供給することが可能な状態になる。インバータ回路Invまたは充電器Chから電池Bに電力が供給されると、電池Bが充電され電池Bの充電状態、充電率、または電圧が増加し、電池Bからインバータ回路Invに電力が供給されると、電池Bが放電され電池Bの充電状態、充電率、または電圧が低下する。AC充電方式により電池Bが充電される場合、車両Veにおいて、充電器Chから供給される交流電力が直流電力に変換され、その直流電力が電池Bに供給されることで電池Bが充電されるものとする。
電池ECU1は、記憶部11と、プロセッサ12とを備える。
記憶部11は、RAM(Random Access Memory)またはROM(Read Only Memory)などにより構成される。なお、記憶部11は、上記充電状態開回路電圧曲線の他に、後述する情報D1、D2などを記憶している。記憶部11に記憶される情報は、試験やシミュレーション等によって求められ得る。
プロセッサ12は、充放電制御部121と、推定部122とを備える。なお、プロセッサ12が記憶部11に記憶されているプログラムを実行することにより、充放電制御部121及び推定部122が実現される。
充放電制御部121は、充電開始指示が入力されると、スイッチSW1、SW2を導通させ、スイッチSW3を遮断させた後、電池Bの充電制御処理を開始し、電池Bが満充電状態になると、または、電池Bの充電状態が予め決められた充電状態になると、電池Bの充電制御処理を終了し、スイッチSW1~SW3を遮断させる。例えば、充放電制御部121は、電池Bの電圧が所定電圧になるまで電池Bに流れる電流を一定電流に保ち、電池Bの電圧が所定電圧になると、電池Bに流れる電流が所定電流以下になるまで、電池Bに流れる電流を徐々に低下させ、電池Bに流れる電流が所定電流以下になると、電池Bに流れる電流をゼロにする、いわゆる、定電流定電圧充電制御処理を実行する。
また、充放電制御部121は、充電制御処理の実行中、補正タイミングになると、充電制御処理を一時停止し、推定部122により充電状態補正処理を実行させた後、充電制御処理を再開する。なお、充電制御処理が一時停止しているとき、電池Bに電流が流れないものとする。
また、充放電制御部121は、車両Veのイグニッションスイッチがオンした旨を受け取ると、スイッチSW1、SW3を導通させるとともにスイッチSW2を遮断させることで、電池Bからインバータ回路Invに電力を供給することが可能な状態にし、イグニッションスイッチがオフした旨を受け取ると、スイッチSW1~SW3を遮断させる。
また、充放電制御部121は、イグニッションスイッチがオンした旨を受け取ってからイグニッションスイッチがオフするまでの間(車両Veの起動中)、車両Veのアイドリングストップが開始された旨(インバータ回路Invなど電池Bに接続される負荷の駆動が停止した旨)を受け取ると、スイッチSW1~SW3を遮断させることで、電池Bに流れる電流をゼロにさせ、推定部122により充電状態補正処理を実行させた後、アイドリングストップが終了した旨(インバータ回路Invなど電池Bに接続される負荷の駆動が再開した旨)を受け取ると、スイッチS1、SW3を導通させるとともにスイッチSW2を遮断させることで、電池Bからインバータ回路Invに電力を供給することが可能な状態にする。
推定部122は、充電器Chまたはインバータ回路Invから電池Bに電流が流れているとき、または、電池Bからインバータ回路Invなどの負荷に電流が流れているとき、推定タイミング毎に、電池Bに流れる電流の積算値により電池Bの充電状態を推定する。例えば、推定部122は、前回の推定タイミングにおいて推定した充電状態と、前回の推定タイミングから今回の推定タイミングまでの間において電池Bに流れた電流の積算値との加算値を、今回の推定タイミングで推定される電池Bの充電状態とする。または、推定部122は、前回の推定タイミングにおいて推定した充電率と、前回の推定タイミングから今回の推定タイミングまでの間において電池Bに流れた電流の積算値を満充電容量で除算し100を乗算した値との加算値を、今回の推定タイミングで推定される電池Bの充電率とする。
また、推定部122は、充電制御処理の実行中、補正タイミングになると(電池Bの充電停止時)、または、車両Veの起動中、アイドリングストップが開始されると(電池Bの放電停止時)、電池Bの分極解消時間に関する情報を取得し、その分極解消時間に関する情報に基づいて、電池Bの充電状態を推定し、電池Bに流れる電流の積算値から前回推定した充電状態または今回推定した充電状態を、分極解消時間に関する情報に基づいて推定した充電状態に補正する。例えば、推定部122は、電池Bの分極解消時間に関する情報と電池Bの充電状態との相関を示す情報を参照して、充電停止時または放電停止時の電池Bの分極解消時間に関する情報に対応する充電状態を、充電停止時または放電停止時の電池Bの充電状態とする。または、推定部122は、充電停止時または放電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージが所定ステージから隣接ステージに切り替わったタイミングを分極解消時間に関する情報により判断すると、そのタイミングに対応する電池Bの充電状態を、充電停止時または放電停止時の電池Bの充電状態とする。なお、充電停止時または放電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージが所定ステージから隣接ステージに切り替わるタイミングに対応する電池Bの充電状態は、記憶部11に予め記憶されているものとする。また、推定部122は、電池Bに流れる電流の積算値から前回推定した充電状態または今回推定した充電状態と、分極解消時間に関する情報に基づいて推定した充電状態との加重平均によって、電池Bの充電状態を補正してもよい。
図2は、充電状態開回路電圧曲線及び電池Bの分極解消時間と電池Bの充電状態との相関を示す情報の一例を示す図である。なお、図2を参照する記載では、分極解消時間に関する情報の一例として分極解消時間を使用することがある。
図2に示す一番上の2次元座標において、横軸は電池Bの充電状態[Ah]を示し、縦軸は電池Bの開回路電圧[V]を示し、実線は電池Bに電流が流れておらず、分極が解消されたとみなせるときの充電状態と開回路電圧(電池Bの正極電位と負極電位との差)との相関を示す充電状態開回路電圧曲線を示している。また、図2に示す上から2番目の2次元座標において、横軸は電池Bの充電状態[Ah]を示し、縦軸は電池Bの分極解消時間[sec]を示し、実線は充電停止時の電池Bの充電状態と分極解消時間との相関を示す情報D1を示している。なお、情報D1に示される各分極解消時間は、逐次取得される複数の分極解消時間の移動平均値としてもよい。
図2に示す充電状態開回路電圧曲線において、電池Bの開回路電圧は完全放電状態付近及び満充電状態付近において急峻に変化し、それ以外の領域において充電状態の変化に伴って段階的に変化する。すなわち、図2に示す充電状態開回路電圧曲線は、単位容量(単位充電状態)あたりの開回路電圧の変化量の割合である傾きが所定値以下である「プラトー領域」を3つ(プラトー領域P1~P3)有し、単位容量(単位充電状態)あたりの開回路電圧の変化量の割合が所定値より大きい「変化領域」を4つ(変化領域C1~C4)有している。なお、所定値は、監視ECU4の電圧測定精度に基づいて設定され得る。
また、図2に示す充電状態開回路電圧曲線において、完全放電状態の電池Bの充電状態を基準として充電により電池Bの充電状態が満充電状態の電池Bの充電状態になるまで増加する場合、充電停止時の電池Bの充電状態が含まれる領域は、その充電状態の増加に伴って、「変化領域C1」、「プラトー領域P1」、「変化領域C2」、「プラトー領域P2」、「変化領域C3」、「プラトー領域P3」、「変化領域C4」の順に変化する。すなわち、充電状態開回路電圧曲線は、少なくとも1つの変化領域を有し、各変化領域は2つのプラトー領域の間に位置する。
また、図2に示す充電状態開回路電圧曲線において、「変化領域C1」と「プラトー領域P1」と「変化領域C2」とからなるステージを「ステージSt11」とし、「プラトー領域P2」と「変化領域C3」とからなるステージを「ステージSt12」とし、「プラトー領域P3」と「変化領域C4」とからなるステージを「ステージSt13」とする。
また、「ステージSt11」の「プラトー領域P1」における分極解消時間と充電状態との相関を示す情報、「ステージSt12」の「プラトー領域P2」における分極解消時間と充電状態との相関を示す情報、並びに「ステージSt13」の「プラトー領域P3」及び「変化領域C4」における分極解消時間と充電状態との相関を示す情報では、それぞれ、電池Bの充電状態の増加に伴って、分極解消時間が増加するものとする。また、「ステージSt11」の「変化領域C1」及び「変化領域C2」における分極解消時間と充電状態との相関を示す情報、並びに、「ステージSt12」の「変化領域C3」における分極解消時間と充電状態との相関を示す情報では、それぞれ、電池Bの充電状態の増加に伴って、分極解消時間が減少するものとする。なお、電池Bの充電状態の増加によって、その充電状態が含まれるステージが、「ステージSt11」から「ステージSt12」に切り替わるときに、または、「ステージSt12」から「ステージSt13」に切り替わるときに電池Bの分極解消時間が減少する現象は、ステージの切り替わりに伴って電池Bの負極の内部構造が不安定状態から安定状態に変わることに起因すると考えられる。
このように、図2に示す情報D1では、全てのステージSt11~St13において、単位容量あたりの分極解消時間の変化量の割合が比較的大きい。これにより、情報D1を参照することで分極解消時間の算出誤差の影響を抑えて分極解消時間から充電状態を一意に求めることができるため、充電状態を精度よく推定することができる。また、開回路電圧から充電状態の推定を精度良く行うには、単位容量あたりの開回路電圧の変化量の割合が大きい変化領域となるまで待つ必要があり、充電状態の推定頻度が低下し得るが、分極解消時間から充電状態の推定を行う場合には、充電状態の推定頻度が低下するおそれがない。
また、図2に示す情報D1では、車両Veの起動中、分極解消時の電池Bの充電状態が含まれるステージが隣接するステージに切り替わるとき、分極解消時間が比較的大きく変化する。これにより、ステージが切り替わるタイミングを比較的容易に判断することができるため、ステージが切り替わるタイミングに対応する充電状態を分極解消時の電池Bの充電状態とすることで、ステージの切替りタイミングに取得される分極解消時間から充電状態を一意に求めることができ、充電状態を精度よく推定することができる。
図3は、充電状態開回路電圧曲線及び電池Bの分極解消時間と電池Bの充電状態との相関を示す情報の他の例を示す図である。なお、図3を参照する記載では、分極解消時間に関する情報の一例として分極解消時間を使用することがある。
図3に示す一番上の2次元座標において、横軸は電池Bの充電状態[Ah]を示し、縦軸は電池Bの開回路電圧[V]を示し、実線は電池Bに電流が流れておらず、分極が解消されたとみなせるときの充電状態と開回路電圧との対応関係を示す充電状態開回路電圧曲線を示している。図3に示す充電状態開回路電圧曲線は、図2に示す充電状態開回路電圧曲線と実質的に同じである。また、図3に示す上から2番目の2次元座標において、横軸は電池Bの充電状態[Ah]を示し、縦軸は電池Bの分極解消時間[sec]を示し、実線は放電停止時の電池Bの充電状態と分極解消時間との相関を示す情報D2を示している。なお、情報D2に示される各分極解消時間は、逐次取得される複数の分極解消時間の移動平均値としてもよい。
図3に示す充電状態開回路電圧曲線において、満充電状態の電池Bの充電状態を基準として放電により電池Bの充電状態が完全放電状態の電池Bの充電状態になるまで減少する場合、放電停止時の電池Bの充電状態が含まれる領域は、その充電状態の減少に伴って、「変化領域C4」、「プラトー領域P3」、「変化領域C3」、「プラトー領域P2」、「変化領域C2」、「プラトー領域P1」、「変化領域C1」の順に変化する。
また、図3に示す充電状態開回路電圧曲線において、「変化領域C4」と「プラトー領域P3」と「変化領域C3」とからなるステージを「ステージSt21」とし、「プラトー領域P2」と「変化領域C2」とからなるステージを「ステージSt22」とし、「プラトー領域P1」と「変化領域C1」とからなるステージを「ステージSt23」とする。
また、「ステージSt21」の「変化領域C4」及び「プラトー領域P3」における分極解消時間と充電状態との相関を示す情報、「ステージSt22」の「プラトー領域P2」における分極解消時間と充電状態との相関を示す情報、並びに「ステージSt23」の「プラトー領域P1」及び「変化領域C1」における分極解消時間と充電状態との相関を示す情報では、それぞれ、電池Bの充電状態の減少に伴って、分極解消時間が増加するものとする。また、「ステージSt21」の「変化領域C3」における分極解消時間と充電状態との相関を示す情報、並びに、「ステージSt22」の「変化領域C2」における分極解消時間と充電状態との相関を示す情報では、それぞれ、電池Bの充電状態の減少に伴って、分極解消時間が減少するものとする。なお、電池Bの充電状態の減少によって、その充電状態が含まれるステージが、「ステージSt21」から「ステージSt22」に切り替わるときに、または、「ステージSt22」から「ステージSt23」に切り替わるときに電池Bの分極解消時間が減少する現象は、ステージの切り替わりに伴って電池Bの負極の内部構造が不安定状態から安定状態に変わることに起因すると考えられる。
このように、図3に示す情報D2では、図2に示す情報D1と同様に、全てのステージSt21~St23において、単位容量あたりの分極解消時間の変化量の割合が比較的大きい。これにより、情報D2を参照することで分極解消時間の算出誤差の影響を抑えて分極解消時間から充電状態を一意に求めることができるため、充電状態を精度よく推定することができる。また、開回路電圧から充電状態の推定を精度良く行うには、単位容量あたりの開回路電圧の変化量の割合が大きい変化領域となるまで待つ必要があり、充電状態の推定頻度が低下し得るが、分極解消時間から充電状態の推定を行う場合には、充電状態の推定頻度が低下するおそれがない。
また、図3に示す情報D2では、図2に示す情報D1と同様に、車両Veの起動中、分極解消時の電池Bの充電状態が含まれるステージが隣接するステージに切り替わるとき、分極解消時間が比較的大きく変化する。これにより、ステージが切り替わるタイミングを比較的容易に判断することができるため、ステージが切り替わるタイミングに対応する充電状態を分極解消時の電池Bの充電状態とすることで、ステージの切替りタイミングに取得される分極解消時間から充電状態を一意に求めることができ、充電状態を精度よく推定することができる。
図4は、補正用の充電状態を推定する際の推定部122の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、推定部122は、電池Bの充電または放電が停止したと判断すると(ステップS11:Yes)、分極解消時間に関する情報を取得する(ステップS12)。例えば、推定部122は、充電停止時または放電停止時から、単位時間あたりの電池Bの開回路電圧の変化量が閾値以下になるまでの時間を、充電停止時または放電停止時の電池Bの分極解消時間に関する情報とする。または、推定部122は、単位時間あたりの電池Bの開回路電圧の変化量と分極解消時間との相関を示す情報を記憶部11から読み出し、充電停止後または放電停止後に求められる、単位時間あたりの電池Bの開回路電圧の変化量に対応する分極解消時間を、充電停止時または放電停止時の電池Bの分極解消時間に関する情報とする。または、推定部122は、充電停止後または放電停止後から分極が解消するまでに求められる、単位時間あたりの電池Bの開回路電圧の変化量を、分極解消時間に関する情報として取得する。単位時間あたりの電池Bの開回路電圧の変化量は、例えば、充電停止後または放電停止後から第1の時間(例えば1分)が経過したときに測定した第1の開回路電圧と、充電停止後または放電停止後から第1の時間よりも長い第2の時間(例えば2分)が経過したときに測定した第2の開回路電圧と、の差分に基づいて算出される。ここで、単位時間あたりの電池Bの開回路電圧の変化量が大きいほど、分極解消時間は短いとみなすことができ、単位時間あたりの電池Bの開回路電圧の変化量が小さいほど、分極解消時間は大きいとみなすことができるため、単位時間あたりの電池Bの開回路電圧の変化量と分極解消時間には相関がある。なお、分極解消時間に関する情報として単位時間あたりの電池Bの開回路電圧の変化量を用いる場合、電池Bの分極解消時間に関する情報と電池Bの充電状態との相関を示す情報として、単位時間あたりの電池Bの開回路電圧の変化量と電池Bの充電状態との相関を示す情報が記憶部11に記憶される。
次に、推定部122は、情報D1または情報D2の各ステージのうち、充電停止時または放電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージを特定する(ステップS13)。例えば、推定部122は、電池Bの充電開始時から今回の推定タイミングまでの間に電池Bに流れる電流の積算値ΔIが図2に示す情報D1における充電状態1に相当する場合、充電状態Ce1が含まれるステージとしてステージSt12を特定する。また、推定部122は、電池Bの放電開始時から今回の推定タイミングまでの間に電池Bに流れた電流の積算値ΔIが図3に示す情報D2における充電状態Ce2に相当する場合、充電状態Ce2が含まれるステージとしてステージSt22を特定する。また、推定部122は、充電停止時の電池Bの開回路電圧V1が、図2に示す充電状態開回路電圧曲線における充電状態Ce1に対応する場合、充電状態Ce1が含まれるステージとしてステージSt12を特定する。また、推定部122は、放電停止時の電池Bの開回路電圧V2が、図3に示す充電状態開回路電圧曲線における充電状態Ce2に対応する場合、充電状態Ce2が含まれるステージとしてステージSt22を特定する。
そして、推定部122は、ステップS12で取得した分極解消時間に関する情報に基づいて充電停止時または放電停止時の電池Bの充電状態を推定する(ステップS14)。例えば、推定部122は、ステップS12で取得した分極解消時間が分極解消時間T1である場合、図2に示す情報D1を参照し、分極解消時間T1に対応する充電状態C1を、充電停止時の電池Bの充電状態として推定する。なお、ステージSt12において分極解消時間T1に対応する充電状態は、プラトー領域P2と変化領域C3とでそれぞれ存在するが、ステップS13でステージを特定する際に用いた、電流の積算値ΔIまたは開回路電圧V1に対応する充電状態Ce1に近い方の充電状態C1を採用するものとする。また、推定部122は、ステップS12で取得した分極解消時間が分極解消時間T2である場合、図3に示す情報D2を参照し、分極解消時間T2に対応する充電状態C2を、充電停止時の電池Bの充電状態として推定する。なお、ステージSt22において分極解消時間T2に対応する充電状態は、プラトー領域P2と変化領域C2とでそれぞれ存在するが、ステップS13でステージを特定する際に用いた、電流の積算値ΔIまたは開回路電圧V2に対応する充電状態Ce2に近い方の充電状態C2を採用するものとする。
なお、ステップS12とステップS13の順番を入れ替えてもよい。
このように、図4に示すフローチャートによれば、情報D1または情報D2を用いて、充電停止時または放電停止時の電池Bの充電状態を一意に求めることができる。
図5は、補正用の充電状態を推定する際の推定部122の動作の他の例を示すフローチャートである。なお、図5に示すステップS11~S13は、図4に示すステップS11~S13と同様であるため、その説明を省略する。
推定部122は、充電停止時または放電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージを特定した後(ステップS13)、ステップS12で取得した分極解消時間に関する情報により、充電停止時または放電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージが所定ステージから所定ステージに隣接する隣接ステージに切り替わったか否かを判断する(ステップS21)。なお、充電時における動作の他の例では、一連の充電の間に複数回充電が停止され、当該充電停止のたびに分極解消時間に関する情報が取得されるものとする。同様に、放電時における動作の他の例では、一連の放電の間に複数回放電が停止され、当該放電停止のたびに分極解消時間に関する情報が取得されるものとする。
ここで、図2及び図3に示すように、電池Bの分極解消時間は、プラトー領域P1~P3において、電池Bの充電または放電が進むにつれて徐々に長くなっていく。すなわち、プラトー領域P1~P3においては、電池Bの分極解消時間は、電池Bの充電状態の変化(充電時は上昇、放電時は下降)に対して正の傾きを有している。これに対して、変化領域C2、C3においては、電池Bの充電または放電が進むにつれて電池Bの分極解消時間は急激に短くなる。すなわち、変化領域C2、C3においては、電池Bの分極解消時間は、電池Bの充電状態の変化(充電時は上昇、放電時は下降)に対しての負の傾きを有しており、且つ、その傾きは急峻である。
このため、例えば、推定部122が分極解消時間に関する情報として分極解消時間を取得した場合には、推定部122は、今回の充電停止または放電停止より前の充電停止または放電停止で取得した第1の分極解消時間T11が第1の閾値以上になった後、今回の充電停止または放電停止で取得した第2の分極解消時間T12が第1の閾値より小さい第2の閾値以下になり、かつ、第1の分極解消時間T11が第1の閾値以上になったときの電池Bの充電状態と、第2の分極解消時間T12が第2の閾値以下になったときの電池Bの充電状態との差が充電状態閾値以下であるとき、充電停止時または放電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージが所定ステージから隣接ステージに切り替わったと判断する。ここで、第1の分極解消時間T11が第1の閾値以上になったときの電池Bの充電状態及び第2の分極解消時間T12が第2の閾値以下になったときの電池Bの充電状態は、電池Bの開回路電圧や、電流の積算値に基づいて算出され得る。または、推定部122は、電池Bの第1の分極解消時間T11と、第1の分極解消時間T11より後に取得される電池Bの第2の分極解消時間T12との差が分極解消時間閾値以上になり、かつ、第2の分極解消時間T12が第1の分極解消時間T11より小さいとき、充電停止時または放電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージが所定ステージから隣接ステージに切り替わったと判断する。
または、推定部122が分極解消時間に関する情報として単位時間あたりの電池Bの開回路電圧の変化量を取得した場合には、今回の充電停止または放電停止より前の充電停止または放電停止で取得した単位時間あたりの電池Bの開回路電圧の変化量である第1の変化量T13が第3の閾値以下になった後、今回の充電停止または放電停止で取得した単位時間あたりの電池Bの開回路電圧の変化量である第2の変化量T14が第3の閾値より大きい第4の閾値以上になり、かつ、第1の変化量T13が第3の閾値以下になったときの電池Bの充電状態と、第2の変化量T14が第4の閾値以上になったときの電池Bの充電状態との差が充電状態閾値以下であるとき、充電停止時または放電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージが所定ステージから隣接ステージに切り替わったと判断する。または、推定部122は、第1の変化量T13と、第1の変化量T13より後に取得される第2の変化量T14との差が変化量閾値以上になり、かつ、第2の変化量T13が第1の変化量T13より大きいとき、充電停止時または放電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージが所定ステージから隣接ステージに切り替わったと判断してもよい。
なお、第1の閾値は、分極解消時の電池Bの充電状態が含まれるステージが所定ステージから隣接ステージに切り替わる直前の分極解消時間の最大値から所定値を減算して求められ得る。また、第2の閾値は、分極解消時の電池Bの充電状態が含まれるステージが所定ステージから隣接ステージに切り替わった直後の分極解消時間の最小値に所定値を加算して求められ得る。また、充電状態閾値は、一つのステージでの最大充電状態と最小充電状態との差により求められ得る。また、分極解消時間閾値は、第1の閾値と第2の閾値との差により求められ得る。
そして、推定部122は、充電停止時または放電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージが所定ステージから隣接ステージに切り替わったと判断すると(ステップS21:Yes)、充電停止時または放電停止時の電池Bの充電状態を推定する(ステップS22)。例えば、図2に示すステージSt11とステージSt12との境界に対応する充電状態をC11とし、ステージSt12とステージSt13との境界に対応する充電状態を充電状態C12とし、充電状態C11、C12が記憶部11に予め記憶されている場合を想定する。この場合、推定部122は、充電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージがステージSt11からステージSt12に切り替わったと判断すると、記憶部11から充電状態C11を読み出し、その充電状態C11を、充電停止時の電池Bの充電状態として推定する。また、推定部122は、充電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージがステージSt12からステージSt13に切り替わったと判断すると、記憶部11から充電状態C12を読み出し、その充電状態C12を、充電停止時の電池Bの充電状態として推定する。または、図3に示すステージSt21とステージSt22との境界に対応する充電状態を充電状態C21とし、ステージSt22とステージSt23との境界に対応する充電状態を充電状態C22とし、充電状態C21、C22が記憶部11に予め記憶されている場合を想定する。この場合、推定部122は、放電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージがステージSt21からステージSt22に切り替わったと判断すると、記憶部11から充電状態C21を読み出し、その充電状態C21を、放電停止時の電池Bの充電状態として推定する。また、推定部122は、放電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージがステージSt22からステージSt23に切り替わったと判断すると、記憶部11から充電状態C22を読み出し、その充電状態C22を、放電停止時の電池Bの充電状態として推定する。
このように、図5に示すフローチャートによれば、充電停止時または放電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージが所定ステージから隣接ステージに切り替わったタイミングを用いて、充電停止時または放電停止時の電池Bの充電状態を一意に求めることができる。
すなわち、上述したように、グラファイトを用いた負極を有する電池Bでは、単位充電状態あたりの分極解消時間の変化量の割合が比較的大きい。また、グラファイトを用いた負極を有する電池Bでは、プラトー領域や変化領域からなるステージが切り替わるタイミングと充電状態との間に相関関係がある。
そこで、実施形態の蓄電装置BPでは、分極解消時間と充電状態との相関を示す情報D1、D2やステージが切り替わるタイミングを用いて電池Bの充電状態を推定する構成である。これにより、充電停止時または放電停止時の電池Bの充電状態を精度よく推定することができる。
本発明は、以上の実施の形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更が可能である。
<プロセッサ12の他の動作>
プロセッサ12は、スイッチSW1、SW2、SW3の動作を制御するとともに、CAN通信などにより監視ECU4及び車両ECU5と通信を行う。
すなわち、プロセッサ12は、ユーザによるイグニッションスイッチの操作によりイグニッションオフからイグニッションオンに切り替わった旨を車両ECU5から受信すると、スイッチSW1、SW3を遮断状態から導通状態に切り替えるとともにスイッチSW2を遮断状態のままにする。
また、プロセッサ12は、推定タイミングになると、電池Bに流れる電流の積算値により電池Bの充電状態を推定し、補正タイミングになると、図4または図5に示すフローチャートのように、分極解消時間に関する情報に基づいて、電池Bの充電状態を推定するとともに、電流の積算値により推定した充電状態を、分極解消時間に関する情報により推定した充電状態に補正する。
また、プロセッサ12は、その充電状態に応じた入力電力指令値Winまたは出力電力指令値Woutを車両ECU5に送信する。
また、プロセッサ12は、電池Bの充電状態が第1の下限閾値以下になると、制限後の出力電力指令値Woutを車両ECU5に送信し、電池Bの充電状態が第1の上限閾値以上になると、制限後の入力電力指令値Winを車両ECU5に送信する。車両ECU5は、出力電力指令値Woutに応じた電力が電池Bからインバータ回路Invに供給されるようにインバータ回路Invの動作を制御するとともに、入力電力指令値Winに応じた電力がインバータ回路Invから電池Bに供給されるようにインバータ回路Invの動作を制御する。車両ECU5は、出力電力指令値Woutまたは入力電力指令値Winが制限されると、インバータ回路Invのスイッチのオン、オフを制御する制御信号のデューティ比を小さくすることにより、電池Bからインバータ回路Invに供給される電力またはインバータ回路Invから電池Bに供給される電力を制限する。
また、プロセッサ12は、電池Bの充電状態が第1の下限閾値より小さい第2の下限閾値以下になると、または、電池Bの充電状態が第1の上限閾値より大きい第2の上限閾値以上になると、スイッチSW1、SW2、SW3を遮断することにより、電池Bからインバータ回路Invに電力が供給されること、インバータ回路Invから電池Bに電力が供給されること、及び充電器Chから電池Bに電力が供給されることを禁止する。なお、第2の下限閾値は、電池Bが過放電状態になる直前の電池Bの充電状態とし、第2の上限閾値は、電池Bが過充電状態になる直前の電池Bの充電状態とする。これにより、電池Bが過充電状態または過放電状態になることを防止することができる。
また、プロセッサ12は、スイッチSW1及びスイッチSW2またはスイッチSW1及びスイッチSW3を導通させているとき、監視ECU4から通知される電圧が過電圧閾値以上になると、または、監視ECU4から通知される電流が過電流閾値以上になると、または、監視EUC4から通知される温度が過温度閾値以上になると、電池Bに異常が発生したと判断し、その旨を車両ECU5に送信する。車両ECU5は、電池Bに異常が発生した旨を受信すると、電池Bからインバータ回路Invに電力が供給されること、インバータ回路Invから電池Bに電力が供給されること、及び充電器Chから電池Bに電力が供給されることを禁止する。
また、プロセッサ12は、ユーザによるイグニッションスイッチの操作によりイグニッションオンからイグニッションオフに切り替わった旨を車両ECU5から受信すると、スイッチSW1、SW3を導通状態から遮断状態に切り替えるとともにスイッチSW2を遮断状態のままにする。
また、プロセッサ12は、充電器Chと車両Veとが充電ケーブルなどを介して電気的に接続された後、電池Bの充電開始指示を車両ECU5から受信すると、スイッチSW1、SW2を導通させるとともにスイッチSW3を遮断状態にする。
また、プロセッサ12は、電池Bの充電状態に応じた電流指令値を車両ECU5に送信する。車両ECU5は、電流指令値に応じた電流が充電器Chから電池Bに供給されるように電流指令値を充電器Chに送信する。
<バリエーション>
上述したように、本発明の実施形態に係わる蓄電装置は、電池Bの分極解消時間に関する情報に基づいて電池Bの充電状態(即ち、SOC)を推定する。ただし、電池Bの分極解消時間に関する情報を取得するためには、電池Bに対する充電動作または電池Bからの放電を一時的に停止する必要がある。
本発明の実施形態のバリエーションに係わる蓄電装置は、電池Bの充電時において、電池Bの充電電流の積算値に基づいて電池Bの充電状態を推定する。また、蓄電装置は、電池Bの充電状態が変化領域(図2では、C2、C3)に近づくと、パルス充電モードに移行する。パルス充電モードにおいては、蓄電装置は、電池Bを充電する動作、及び、充電を停止して電池Bの分極解消時間に関する情報を取得する動作を交互に実行する。そして、取得した電池Bの各分極解消時間に関する情報を用いて、充電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージが所定ステージから隣接ステージに切り替わったか否かを判断し、切り替わったと判断されれば電池Bの充電状態を推定する。
図6は、本発明の実施形態のバリエーションにおいて電池Bの充電状態を推定する方法を説明する図である。なお、図6を参照する記載では、分極解消時間に関する情報の一例として分極解消時間を使用することがある。
グラフの横軸は、電池Bの充電状態を表す。ただし、図6は、電池Bの充電状態の全範囲ではなく、複数の変化領域のうちの1つの変化領域およびその周辺の領域のみを示している。具体的には、図2に示す変化領域C2およびその周辺の領域が示されている。グラフの縦軸は、電池Bの分極解消時間を表す。
変化領域(ここでは、C2)が現れる電池Bの充電状態は既知である。図6(a)に示す実施例では、変化領域C2の中心に対応する電池Bの充電状態が「SOC1」で表記されている。なお、電池Bの充電状態と電池Bの分極解消時間との相関を表す情報(図2では、情報D1)は、図1に示す記憶部11の保存されている。また、各変化領域が現れる充電状態を表す情報または各変化領域の中心に対応する充電状態を表す情報も合わせて記憶部11の保存されている。
図7は、本発明の実施形態のバリエーションにおいて電池Bの充電状態を推定する方法の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、電池Bの充電動作中に図1に示すプロセッサ12(充放電制御部121および推定部122)により実行される。
S31において、推定部122は、電池Bの充電電流を積算することにより、電池Bの充電状態を推定する。ただし、この推定値は、誤差が蓄積するので、その精度は必ずしも高くない。
S32において、推定部122は、電池Bの充電状態が変化領域に接近したか否かを判定する。変化領域は、電池Bの充電状態に対して電池Bの開回路電圧OCVの傾きが所定の閾値より大きくなる領域を意味し、図2に示す例ではC2およびC3に相当する。電池Bの充電状態が変化領域に接近したか否かは、この実施例では、変化領域の中心を表すSOCから所定量だけ低充電状態側にシフトしたSOCを用いて判定される。図6(a)においては、変化領域C2の中心を表すSOC1から所定量だけ低充電状態側にシフトした、プラトー領域P1に含まれる充電状態を表すSOC2が設定されている。この場合、S31で推定した充電状態がSOC2より高くなると、電池Bの充電状態が変化領域C2に接近したと判定される。なお、「所定量」は、電池Bの特性のばらつき及び電流積算値による推定誤差を考慮して決定されることが好ましい。
電池Bの充電状態が変化領域に接近していないと判定したときは、プロセッサ12の処理はS31に戻る。すなわち、電池Bの充電状態が変化領域に接近するまで、S31~S32の処理が実行される。そして、電池Bの充電状態が変化領域に接近すると、推定部122は、S33において、電池Bの充電状態が接近した変化領域を特定する。図2に示す例では、電池Bの充電状態が変化領域C2または変化領域C3のいずれに接近したのかが特定される。なお、推定部122は、電流積算値に基づいて推定される充電状態が変化領域C2または変化領域C3のいずれに近いのかを判定できるものとする。
S34において、充放電制御部121は、パルス充電モードに移行して、電池Bの充電を停止する。なお、充電を停止すると、電池Bの分極が徐々に解消してゆく。S35において、推定部122は、電池Bの分極解消時間に関する情報を取得する。電池Bの分極解消時間に関する情報は、上述したように、分極解消時間であってもよいし、分極解消時間と相関を有する他の情報であってもよい。例えば、電池Bの分極解消時間に関する情報は、電圧変化であってもよい。そして、推定部122は、S35で取得した分極解消時間に関する情報を「T1」として保存する。
S36~S37において、充放電制御部121は、所定期間だけ電池Bの充電を行い、その後、電池Bの充電を停止する。なお、パルス充電モードにおいて電池Bの充電を行う所定期間は、一回の当該所定期間において充電されることで増加する充電状態の増加量ΔQが、変化領域C2が占める既知の充電状態の範囲よりも小さくなるように設定されることが好ましい。S38において、推定部122は、電池Bの分極解消時間に関する情報を取得する。なお、S35およびS38において電池Bの分極解消時間に関する情報を取得する方法は、前述のS12と同様の手法が用いられる。そして、推定部122は、S38で取得した分極解消時間に関する情報を「T2」として保存する。
S39において、推定部122は、分極解消時間に関する情報T1および分極解消時間に関する情報T2により、S37における充電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージが所定ステージから所定ステージに隣接する隣接ステージに切り替わったか否かを判断する。このとき、分極解消時間に関する情報T1を前回の充電停止または放電停止で取得した分極解消時間に関する情報とし、分極解消時間に関する情報T2を今回の充電停止または放電停止で取得した分極解消時間に関する情報として、前述のS21と同様の処理が実施される。そして、S37における充電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージが所定ステージから隣接ステージに切り替わっていないと判断したときは、プロセッサ12の処理はS36に戻る。すなわち、S37における充電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージが所定ステージから隣接ステージに切り替わるまで、S36~S39のループ処理が繰り返し実行される。このとき、電池Bへの充電を停止して電池Bの分極解消時間に関する情報を取得する動作、及び、電池Bを充電する動作が交互に実行される。なお、S38で得られた分極解消時間に関する情報T2は、S40において、次のループ処理での計算のための「T1」として保存される。
S37における充電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージが所定ステージから隣接ステージに切り替わったと判断したときは、推定部122は、S41において、現在の電池Bの充電状態が、S33で特定した変化領域に属していると判定する。そして、推定部122は、S33で特定した変化領域に基づいて電池Bの充電状態を推定する。図6(a)に示す例では、電池Bの現在の充電状態がSOC1であると推定される。
この後、プロセッサ12の処理はS31に戻る。そして、推定部122は、S41で推定した充電状態を使用して以降の推定処理を継続する。すなわち、推定部122は、S41で推定した充電状態を表すSOCに、充電電流の積算値を加算していくことで、電池Bの充電状態を推定する。なお、充放電制御部121は、パルス充電モードから通常の充電モードに切り替わる。すなわち、S33で特定した変化領域に基づいて電池Bの充電状態を推定した後は、再び変化領域に接近するまでは、電池Bへの充電を停止して電池Bの分極解消時間に関する情報を取得する動作、及び、電池Bを充電する動作を交互に実行しなくなる。
ここで、図6(b)を参照して推定処理の一例を示す。尚、図6(b)は、図6(a)に示す情報D1の一部を拡大して描いている。
図6(b)に示す例では、電池Bの充電動作中において、電池Bの充電状態を表すSOCが電流積算値に基づいてSOC2より大きくなったと判断すると、推定部122は、変化領域C2に接近したと判断する。変化領域C2に接近したと判断されれば、充放電制御部121はパルス充電モードに移行する。充電状態X1において充放電制御部121が電池Bの充電を停止したとき、推定部122は電池Bの電圧解消時間に関する情報を取得する。このとき、電圧解消時間に関する情報T1が得られる。続いて、所定期間にわたってΔQだけ電池Bを充電した後に充電を停止したとき、推定部122は、充電状態X2において電池Bの電圧解消時間に関する情報を取得する。このとき、電圧解消時間に関する情報T2が得られる。
そして、推定部122は、分極解消時間に関する情報T1および分極解消時間に関する情報T2により、充電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージが所定ステージから所定ステージに隣接する隣接ステージに切り替わったか否かを判断する。この例では、充電状態X2にて充電を停止したときには、隣接ステージに切り替わっていないと判断される。この場合、推定部122は、電池Bの充電状態が未だ変化領域に達していないと判定する。そうすると、電圧解消時間に関する情報T2を電圧解消時間に関する情報T1として保存し、再度、図7のS36~S39が実行される。
すなわち、充電状態X2からΔQだけ電池Bを充電した後に充電を停止したとき、推定部122は、充電状態X3において電池Bの電圧解消時間に関する情報を取得する。このとき、新たな電圧解消時間に関する情報T2が得られる。そして、推定部122は、前回保存した分極解消時間に関する情報T1および新たに取得した分極解消時間に関する情報T2により、充電停止時の電池Bの充電状態が含まれるステージが所定ステージから所定ステージに隣接する隣接ステージに切り替わったか否かを判断する。この例では、充電状態X3にて充電を停止したときに、隣接ステージに切り替わったと判断される。この場合、推定部122は、電池Bの充電状態がSOC1であると推定する。
このように、本発明の実施形態のバリエーションに係わる蓄電装置は、電池Bの充電動作中にその充電状態が所定の変化領域に接近すると、電池Bの分極解消時間を定期的に測定することで、電池Bの充電状態に対する分極解消時間の傾きを求める。そして、この傾きに基づいて電池Bの充電状態を推定する。よって、分極解消時間を測定するために充電動作を停止する回数が必要最小限に抑制されるので、充電効率を下げることなく精度良く電池Bの充電状態を推定できる。
1 電池ECU
2 電流計
3 温度計
4 監視ECU
5 車両ECU
11 記憶部
12 プロセッサ
121 取得部
122 推定部
Ve 車両
BP 蓄電装置
Inv インバータ回路
M モータ
Ch 充電器
SW1、SW2、SW3 スイッチ

Claims (8)

  1. リチウムイオンを吸蔵及び放出するグラファイトを用いた負極を有する電池と、
    前記電池の充電停止時または放電停止時から前記電池の分極が解消するまでの分極解消時間に関する情報を取得し、前記分極解消時間に関する情報に基づいて、前記充電停止時または前記放電停止時の前記電池の充電状態を推定する推定部と、
    を備える蓄電装置。
  2. 請求項1に記載の蓄電装置であって、
    前記電池の分極解消時間に関する情報と前記電池の充電状態との相関を示す情報を記憶する記憶部を備え、
    前記推定部は、前記記憶部を参照して、前記充電停止時または前記放電停止時に取得される前記分極解消時間に関する情報に対応する前記電池の充電状態を、前記充電停止時または前記放電停止時の前記電池の充電状態とする
    ことを特徴とする蓄電装置。
  3. 請求項1に記載の蓄電装置であって、
    前記電池は、横軸が前記電池の充電状態を示し縦軸が前記電池の開回路電圧を示す2次元座標において、単位充電状態あたりの開回路電圧の変化量の割合が所定値以下である複数のプラトー領域と、前記割合が前記所定値より大きい複数の変化領域とを有し、少なくとも1つの前記変化領域が2つの前記プラトー領域の間に位置する充電状態開回路電圧曲線を有すると共に、前記複数のプラトー領域のうちの所定のプラトー領域とその所定のプラトー領域に隣接する1つ以上の変化領域とからなる複数のステージを有し、
    それぞれの前記ステージが切り替わるタイミングに対応する前記電池の充電状態を記憶する記憶部を備え、
    前記推定部は、前記充電停止時または前記放電停止時の前記ステージが、所定ステージから前記所定ステージに隣接する隣接ステージに切り替わったと前記分極解消時間に関する情報に基づいて判断すると、前記所定ステージから前記隣接ステージに切り替わったタイミングに対応する前記電池の充電状態を、前記充電停止時または前記放電停止時の前記電池の充電状態とする
    ことを特徴とする蓄電装置。
  4. 請求項3に記載の蓄電装置であって、
    前記推定部は、
    前記分極解消時間に関する情報として、前記充電停止後または前記放電停止後から前記分極が解消するまでに求められる前記電池の分極解消時間を、前記充電停止または前記放電停止のたびに取得し、
    前回の前記充電停止または前記放電停止のときに取得した前記電池の第1の分極解消時間が第1の閾値以上になり、今回の前記充電停止または前記放電停止のときに取得した前記電池の第2の分極解消時間が前記第1の閾値より小さい第2の閾値以下になり、かつ、前記前回の充電停止または放電停止のときの前記電池の充放電電流の積算値に基づく充電状態と前記今回の充電停止または放電停止のときの前記電池の充放電電流の積算値に基づく充電状態との差が充電状態閾値以下であるとき、前記今回の充電停止時または放電停止時の前記電池の充電状態が含まれるステージが前記所定ステージから前記隣接ステージに切り替わったと判断する
    ことを特徴とする蓄電装置。
  5. 請求項3に記載の蓄電装置であって、
    前記推定部は、
    前記分極解消時間に関する情報として、前記充電停止後または前記放電停止後から前記分極が解消するまでに求められる前記電池の分極解消時間を、前記充電停止または前記放電停止のたびに取得し、
    前回の前記充電停止または前記放電停止のときに取得した前記電池の第1の分極解消時間と、今回の前記充電停止または前記放電停止のときに取得した前記電池の第2の分極解消時間との差が分極解消時間閾値以上になり、かつ、前記第2の分極解消時間が前記第1の分極解消時間より小さいとき、前記今回の充電停止時または放電停止時の前記電池の充電状態が含まれるステージが前記所定ステージから前記隣接ステージに切り替わったと判断する
    ことを特徴とする蓄電装置。
  6. 請求項3に記載の蓄電装置であって、
    前記推定部は、
    前記分極解消時間に関する情報として、前記充電停止後または前記放電停止後から前記分極が解消するまでに求められる、単位時間あたりの前記電池の開回路電圧の変化量を、前記充電停止または前記放電停止のたびに取得し、
    前回の前記充電停止または前記放電停止のときに取得した第1の変化量が第3の閾値以下になり、今回の前記充電停止または前記放電停止のときに取得した第2の変化量が前記第3の閾値より大きい第4の閾値以上になり、かつ、前記前回の前記充電停止または前記放電停止のときの前記電池の充放電電流の積算値に基づく充電状態と前記今回の前記充電停止または前記放電停止のときの前記電池の充放電電流の積算値に基づく充電状態との差が充電状態閾値以下であるとき、前記今回の充電停止時または放電停止時の前記電池の充電状態が含まれるステージが前記所定ステージから前記隣接ステージに切り替わったと判断する
    ことを特徴とする蓄電装置。
  7. 請求項3に記載の蓄電装置であって、
    前記推定部は、
    前記分極解消時間に関する情報として、前記充電停止後または前記放電停止後から前記分極が解消するまでに求められる、単位時間あたりの前記電池の開回路電圧の変化量を、前記充電停止または前記放電停止のたびに取得し、
    前回の前記充電停止または前記放電停止のときに取得した第1の変化量と、今回の前記充電停止または前記放電停止のときに取得した第2の変化量との差が変化量閾値以上になり、かつ、前記第2の変化量が前記第1の変化量より大きいとき、前記今回の充電停止時または放電停止時の前記電池の充電状態が含まれるステージが前記所定ステージから前記隣接ステージに切り替わったと判断する
    ことを特徴とする蓄電装置。
  8. 請求項3~7のいずれか一項に記載の蓄電装置であって、
    前記推定部は、前記電池の充電動作時において、前記電池の充電電流の積算値を利用して前記電池の充電状態を推定することにより前記電池の充電状態が前記複数の変化領域のうちの第1の変化領域に接近したことを検出すると、前記電池への充電を停止して前記電池の分極解消時間に関する情報を取得する動作と、前記電池を充電する動作を交互に実行する
    ことを特徴とする蓄電装置。
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