JP2022111825A - 遊技機 - Google Patents

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JP2022111825A
JP2022111825A JP2021007494A JP2021007494A JP2022111825A JP 2022111825 A JP2022111825 A JP 2022111825A JP 2021007494 A JP2021007494 A JP 2021007494A JP 2021007494 A JP2021007494 A JP 2021007494A JP 2022111825 A JP2022111825 A JP 2022111825A
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雅也 田中
Masaya Tanaka
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Abstract

【課題】制御の負担を軽減する。【解決手段】遊技に関する情報を表示可能な表示手段(表示装置41)と、表示手段における表示を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、始動領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づきゲームの実行権利となる始動記憶を所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)と、を備える。また、演出制御手段は、実行中のゲームに対応する始動記憶の情報を当該始動記憶に対応する実行中記憶表示の表示態様により表示可能であり、実行中記憶表示の表示態様の選択は、第1選択テーブルを用いた選択と、当該第1選択テーブルを用いた選択結果により選択される第2選択テーブルを用いた選択と、により行う。【選択図】図64

Description

本発明は、始動領域への入賞に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果と
なった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機に関する。
遊技機の代表例としてパチンコ機がある。このパチンコ機では、遊技領域に設けられた
始動口に遊技球が入賞すること(始動入賞)に基づいて、遊技領域に設けられた変動表示
装置に表示される複数の識別情報(図柄、記号など)を変動表示する変動表示ゲームを実
行し、当該変動表示ゲームの結果が特別結果となると、特別変動入賞装置を開放する特別
遊技状態となるようにしている。このような遊技機では、始動記憶についての変動表示ゲ
ームを開始する前に当該始動記憶についての予告を行う先読み予告演出や、実行中の変動
表示ゲームに対応する演出などを複数種類の中から選択して実行可能となっている(例え
ば、特許文献1参照)。
特開2015-180269号公報
演出の興趣を高めるためには多種多様な演出の中から選択するようにする方が好ましい
が、選択可能な演出の種類が増大することで制御の負担が増加してしまう。
本発明の目的は、制御の負担を軽減することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
始動領域への入賞に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合
に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
遊技に関する情報を表示可能な表示手段と、
前記表示手段における表示を制御する演出制御手段と、
前記始動領域への遊技球の入賞に基づき前記ゲームの実行権利となる始動記憶を所定の
上限数まで記憶可能な始動記憶手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
実行中の前記ゲームに対応する前記始動記憶の情報を当該始動記憶に対応する実行中記
憶表示の表示態様により表示可能であり、
前記実行中記憶表示の表示態様の選択は、第1選択テーブルを用いた選択と、当該第1
選択テーブルを用いた選択結果により選択される第2選択テーブルを用いた選択と、によ
り行うことを特徴とする。
本発明によれば、制御の負担を軽減することができる。
本発明の一実施形態の遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 入賞装置を説明する図である。 一括表示装置の詳細を説明する図である。 演出操作部の詳細を説明する図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 メイン処理を説明するフローチャートである。 メイン処理を説明するフローチャートである。 タイマ割込み処理を説明するフローチャートである。 特図ゲーム処理を説明するフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理を説明するフローチャートである。 特図保留情報判定処理を説明するフローチャートである。 先読み大当り判定処理を説明するフローチャートである。 大入賞口スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 特図普段処理を説明するフローチャートである。 (a)は特図1変動開始処理を説明するフローチャートであり、(b)は特図2変動開始処理を説明するフローチャートである。 大当り判定処理を説明するフローチャートである。 特図1停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 特図2停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 変動開始情報設定処理を説明するフローチャートである。 特図変動中処理を説明するフローチャートである。 特図表示中処理を説明するフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を説明するフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理を説明するフローチャートである。 大当り終了処理を説明するフローチャートである。 (a)は大当り終了設定処理1を説明するフローチャートであり、(b)は大当り終了設定処理2を説明するフローチャートである。 大当り終了設定処理3を説明するフローチャートである。 演出制御装置でのメイン処理を説明するフローチャートである。 受信コマンドチェック処理を説明するフローチャートである。 受信コマンド解析処理を説明するフローチャートである。 仮想描画空間(フレームバッファ)のデータ構成の一例を示す図である。 単発系コマンド処理を説明するフローチャートである。 変動系コマンド処理を説明するフローチャートである。 変動演出設定処理を説明するフローチャートである。 予告演出設定処理1を説明するフローチャートである。 表示装置での表示の一例を説明する図である。 ステップアップ予告の一例を説明する図である。 仮画像の別例を説明する図である。 仮画像データの格納位置の例を説明する図である。 示唆演出の実行割合を説明する図である。 示唆演出設定処理を説明するフローチャートである。 停電発生時の制限期間を説明する図である。 制限期間設定処理を説明するフローチャートである。 先読み図柄系コマンド処理を説明するフローチャートである。 先読み変動系コマンド処理を説明するフローチャートである。 制限期間管理処理を説明するフローチャートである。 待機報知表示を用いた演出の一例を説明する図である。 待機報知表示を用いた演出の一例を説明する図である。 待機報知表示を用いた演出の別例を説明する図である。 待機報知表示を用いた演出の別例を説明する図である。 待機報知表示を用いた演出の別例を説明する図である。 待機報知表示を用いた演出の別例を説明する図である。 第1特定演出の一例を説明する図である。 第1特定演出の一例を説明する図である。 第1特定演出の別例を説明する図である。 第1特定演出の別例を説明する図である。 第2特定演出の一例を説明する図である。 第2特定演出の別例を説明する図である。 飾り特図始動記憶表示及び実行中記憶表示の表示態様と変化演出を説明する図である。 変化演出の一例を説明する図である。 飾り特図始動記憶表示の変化を選択するテーブルの一例を説明する図である。 実行中記憶表示の変化を選択するテーブルの一例を説明する図である。 第1変形例の遊技盤の正面図である。 第1変形例の第1特図変動入賞装置を説明する図である。 第1変形例の各種確率と特別変動入賞装置の開放態様を説明する図である。 第1変形例の遊技状態の遷移を説明する図である。 第1変形例の遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 第1変形例の特図ゲーム処理を説明するフローチャートである。 第1変形例の特定領域スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 第1変形例の小当り残存球処理を説明するフローチャートである。 一括表示装置における特図変動表示ゲームと表示装置における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とを説明する図である。 一括表示装置における特図変動表示ゲームと表示装置における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とを説明する図である。 一括表示装置における特図変動表示ゲームと表示装置における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とを説明する図である。 一括表示装置における特図変動表示ゲームと表示装置における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とを説明する図である。 一括表示装置における特図変動表示ゲームと表示装置における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とを説明する図である。 一括表示装置における特図変動表示ゲームと表示装置における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とを説明する図である。 一括表示装置における特図変動表示ゲームと表示装置における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とを説明する図である。 一括表示装置における特図変動表示ゲームと表示装置における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とを説明する図である。 一括表示装置における特図変動表示ゲームと表示装置における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とを説明する図である。 一括表示装置における特図変動表示ゲームと表示装置における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とを説明する図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施
形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持枠)11にヒ
ンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠
12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)
12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15
(透明板保持枠)が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービ
ングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガ
ラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置
18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられてい
る。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21(
貯留皿)、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が
流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する
下皿(受皿)23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21
の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付ける演出操作部550が設けられている。
この演出操作部550は、遊技者からの押圧操作入力を受け付けるための演出ボタンスイ
ッチ25aを内蔵した演出ボタン25であり、さらに、演出ボタン25の上面(押圧面)
には、遊技者からの接触操作入力を受け付けるためのタッチパネル29が設けられている
。また、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりす
るための鍵26が設けられている。
なお、本実施形態ではタッチパネル29を演出ボタン25と一体的に設けたが、タッチ
パネル29は、演出ボタン25と別体であってもよく、例えば、演出ボタン25の近傍に
サブ表示装置を設け、そのサブ表示装置の表示面にタッチパネル29を設けてもよい。
また、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを
受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを
排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示
部(図示省略)等が設けられている。この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上
記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技
球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出操作部55
0を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特
図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤
30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成さ
れている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース3
3及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装
置41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。表示装置41
は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位
置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周
囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し周囲の遊技領域32から遊技球が飛
び込みにくくするように形成されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン
管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表
示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタ
や演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画
面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)さ
れて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画
面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ
表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース40の右上部には、動作することによって遊技の演出を行う盤演
出装置44が備えられている。盤演出装置44は、先端部にサブ表示装置42が取り付け
られたアームを2本備えており、アームが基端部を中心に回動することによって、サブ表
示装置42を、表示装置41に対して前後方向に重なる状態と重ならない状態とに変換さ
せることが可能となっている。
また、センターケース40における表示装置41の前方であって表示領域の下端近傍に
も盤演出装置44が設けられている。この盤演出装置44は、表示領域の下端近傍にある
位置から、点線で示すように表示領域の中央側へ動作することが可能となっている。
さらに、センターケース40における表示装置41の前方であって表示領域の上端の左
右端部と重なる位置には、発光による演出が可能な盤装飾装置46が設けられている。
遊技領域32におけるセンターケース40の下方右側には、普図変動表示ゲームの開始
条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲ
ート34に入賞した遊技球は、ゲートスイッチ34a(図6参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、三つの左側一般入賞
口35が配置され、センターケース40の下方右側であって普図始動ゲート34よりも下
側には、一つの右側一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した
遊技球は、入賞口スイッチ35a(図6参照)により検出される。
普図始動ゲート34を通過した遊技球は、普図始動ゲート34の下方に設けられた右側
一般入賞口35へ流入可能となっている。普図始動ゲート34の下方に設けられた複数の
障害釘によって、普図始動ゲート34を通過した遊技球の一部のみが普図始動ゲート34
の下方に設けられた右側一般入賞口35へ流入可能とされているとともに、当該右側一般
入賞口35へは普図始動ゲート34を通過していない遊技球が流入しないようにされてい
る。
また、普図始動ゲート34の前面には確率設定値を示唆する第1示唆演出を実行可能な
第1表示部621が設けられている。第1示唆演出は普図始動ゲート34への遊技球の通
過に基づき実行可能となっている。また、普図始動ゲート34の下方に位置する右側一般
入賞口35の前面には確率設定値を示唆する第2示唆演出を実行可能な第2表示部622
が設けられている。第2示唆演出は当該一般入賞口35への遊技球の通過に基づき実行可
能となっている。
また、普図始動ゲート34の左方には、第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲー
ム)の開始条件を与える普通変動入賞装置37(始動入賞口、始動入賞領域)が設けられ
ている。
普通変動入賞装置37は、上端側が右側に倒れる方向に回動することで開放して遊技球
が流入し易い状態に変換可能な可動部材37bと、遊技球の流入を規制する隔壁37dと
を備えている。可動部材37bは、常時は起立することで隔壁37dとの間隔を遊技球の
直径以下にした状態、すなわち遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利
な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様とな
った場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図6参照)によって、普通変動
入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられ
るようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37
a(図6参照)により検出される。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球
を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)3
8が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になってい
るアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結
果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(
遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、特別変動入賞装置38は、例えば、
駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図6参照)により駆動される開閉扉38c
によって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開い
た状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の
遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には
、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての大入賞口スイッチ(カウント
スイッチ)38a(図6参照)が配設されている。本実施形態の遊技機では、大入賞口ス
イッチ38aが2つ設けられ、大入賞口内に流入した遊技球は何れかの大入賞口スイッチ
38aに検出されるようになっている。このように大入賞口スイッチ38aを複数設ける
ことで、大入賞口内に流入した遊技球を迅速に検出できる。
また、センターケース40の下方には、第1特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲー
ム)の開始条件を与える第1始動入賞口36(始動入賞口、始動入賞領域)および第2特
図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の開始条件を与える第2始動入賞口97(始
動入賞口、始動入賞領域)を備える入賞装置90が設けられている。
入賞装置90は、上部の流入口90aに流入した遊技球を内部で第1始動入賞口36と
第2始動入賞口97とに交互に振り分ける振分部材92を備えている(図3参照)。第1
始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図6参照)によって検出
され、第2始動入賞口97に入賞した遊技球は、始動口3スイッチ97a(図6参照)に
よって検出される。
また、入賞装置90の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト
口30aが設けられている。
図3(a)~(c)は、本実施形態の入賞装置90の正面図であって、前カバー部材を
取り外した状態を示す図である。
図3(a)に示すように、入賞装置90は、その内部のうち、流入口90aの直下とな
る位置に振分部材92を備えている。また、振分部材92の左下方には第1始動入賞口3
6が配され、振分部材92の右下方には第2始動入賞口97が配されている。
さらに、振分部材92や第1始動入賞口36、第2始動入賞口97の前方を覆うように
前カバー部材が設けられている。この前カバー部材は、入賞装置90内の遊技球の挙動を
視認可能なように透明又は半透明となっている。
振分部材92は、前後方向に沿った軸ピン92aを中心として回動可能であり、軸ピン
92aが配される位置から上方へ延出する上腕部92bと左方へ延出する左腕部92cと
右方へ延出する右腕部92dとを有している。3つの腕部のうちの上腕部92bの左方に
は、当該上腕部92bと左腕部92cとによって遊技球を一時的に保持する左保持部92
eが形成され、上腕部92bの右方には、当該上腕部92bと右腕部92dとによって遊
技球を一時的に保持する右保持部92fが形成されている。
振分部材92は、上腕部92bが常に上を向いた状態で、図3(b)に示すように左保
持部92eが流入口90aに流入した遊技球を受け入れ可能な位置と、図3(c)に示す
ように右保持部92fが流入口90aに流入した遊技球を受け入れ可能な位置との間で回
動可能となっている。
図3(b)に示すように、左保持部92eが流入口90aに流入した遊技球を受け入れ
可能な位置にある場合は、右保持部92fが第2始動入賞口97へ向けて遊技球を流下さ
せた状態となる。
また、図3(c)に示すように、右保持部92fが流入口90aに流入した遊技球を受
け入れ可能な位置にある場合は、左保持部92eが第1始動入賞口36へ向けて遊技球を
流下させた状態となる。
また、図3(a)に示すように、振分部材92のうち、上腕部92bの後方には、振分
部材側磁石96aが取り付けられている。また、振分部材92が前方から装着されるベー
ス部材93のうち、上腕部92bが垂直になった際に振分部材側磁石96aと対向する位
置には、ベース部材側磁石96bが取り付けられている。振分部材側磁石96aとベース
部材側磁石96bとは対向する側の極が同じ極となるように取り付けられており、磁石9
6a,96bの反発力によって、振分部材92は上腕部92bが垂直になった状態で留ま
らずに左右の何れかへ回動するように付勢されている。これにより、振分部材92の回動
が停止した状態では、左保持部92eと右保持部92fの何れかが必ず流入口90aに流
入した遊技球を受け入れ可能な状態となる。
図3(b),(c)に示すように、流入口90aに流入した遊技球は、左保持部92e
と右保持部92fのうちの流入口90aに向いて受け入れ可能な状態となっている一方の
保持部で保持される。一方の保持部で遊技球が保持されると、遊技球の重さによって振分
部材92は当該一方の保持部の方向へ回動し、保持された遊技球は振分部材92が回動し
た方向にある第1始動入賞口36または第2始動入賞口97へ向けて流下する。
すなわち、図3(b)に示すように左保持部92eで流入した遊技球を受けると振分部
材92が遊技球の重さによって左に回動して第1始動入賞口36へ遊技球を案内した後、
図3(c)に示すように右保持部92fが次の遊技球を受入可能な状態で停止する。そし
て、図3(c)に示すように右保持部92fで流入した遊技球を受けると振分部材92が
遊技球の重さによって右に回動して第2始動入賞口97へ遊技球を案内した後、図3(b
)に示すように左保持部92eが次の遊技球を受入可能な状態で停止する。
保持部92e,92fから流下した遊技球は第1始動入賞口36または第2始動入賞口
97へ流入する可能性が高いが流入しないこともあり、流入しなかった場合は入賞装置9
0の外へ流出する。特に、保持部92e,92fへ流入する際の勢いが強いと第1始動入
賞口36または第2始動入賞口97へ流入しない可能性が高い。なお、必ず何れかの始動
入賞口に入賞するように構成しても良い。
また、振分部材92が回動することによって、遊技球を保持していた保持部ではない他
方の保持部が流入口90aに向いて受け入れ可能な状態となる。そして、次回受け入れら
れた遊技球は当該他方の保持部側にある入賞口へ誘導される。これにより、順次流入口9
0aへ流入する遊技球は第1始動入賞口36と第2始動入賞口97とに交互に振り分けら
れることとなる。
本実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センター
ケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が右側
遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射
(いわゆる左打ち)することで入賞装置90への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ
遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37
や特別変動入賞装置38への入賞を狙うことができるようになっている。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲーム
をなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入
賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が
設けられている。
一括表示装置50は、例えば図4(a)に示すように、特図1変動表示ゲーム用の特図
1表示器(第1特図変動表示部)51(A0~A7)及び特図2変動表示ゲーム用の特図
2表示器(第2特図変動表示部)52(B0~B7)と、特図1変動表示ゲームの始動記
憶数報知用の特図1保留表示器53(C0,C1)及び特図2変動表示ゲームの始動記憶
数報知用の特図2保留表示器54(C2,C3)とを備える。
また、一括表示装置50は、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38,39の開
閉回数)を表示するラウンド表示部55(D0~D3)と、遊技機10の遊技状態を表示
する遊技状態表示部56(C6,C7,D7)とを備えている。この遊技状態表示部56
には、左打ち(通常打ち)と右打ちのうち遊技者に有利な打ち方(遊技状態に対応した打
ち方)を報知する第1遊技状態表示部56a(C6)、時短状態(変動時間短縮機能作動
時)であることを報知する第2遊技状態表示部56b(C7)、遊技機10の電源投入時
に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを報知する第3遊技状態表示部56c
(D7)が設けられている。
さらに、一括表示装置50は、普図変動表示ゲーム用の普図表示器57(D4~D6)
、普図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の普図保留表示器58(C4,C5)を備えて
いる。
特図1表示器51における特図変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームの実行時間(
変動時間)中は、例えば図4(b)に示すように、変動用図柄番号を交互に変更して、L
EDランプA0,A2,A4,A6が点灯する状態(LEDランプA1,A3,A5,A
7は消灯状態)とLEDランプA1,A3,A5,A7が点灯する状態(LEDランプA
0,A2,A4,A6は消灯状態)とを交互に切り替えることで変動中であることを表示
する。切替周期は、例えば60m秒に設定されている。そして、特図1変動表示ゲームの
変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、ゲームの結果が「はずれ」のときは、は
ずれの結果態様(例えばLEDランプA0を点灯状態にしてLEDランプA1~A7を消
灯状態にする態様)となり、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結
果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えばLEDランプA0~A7のうち
少なくとも3つを点灯状態にする態様)となってゲーム結果を表示する。なお、特図1表
示器51は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、特図2変動表示ゲームの実行時間(
変動時間)中は、例えば図4(c)に示すように、変動用図柄番号を交互に変更して、L
EDランプB0,B2,B4,B6が点灯する状態(LEDランプB1,B3,B5,B
7は消灯状態)とLEDランプB1,B3,B5,B7が点灯する状態(LEDランプB
0,B2,B4,B6は消灯状態)とを交互に切り替えることで変動中であることを表示
する。切替周期は、例えば60m秒に設定されている。そして、特図2変動表示ゲームの
変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、ゲームの結果が「はずれ」のときは、は
ずれの結果態様(例えばLEDランプB0を点灯状態にしてLEDランプB1~B7を消
灯状態にする態様)となり、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結
果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えばLEDランプB0~B7のうち
少なくとも3つを点灯状態にする態様)となってゲーム結果を表示する。なお、特図2表
示器52は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
特図1保留表示器53は、特図1表示器51の変動開始条件となる第1始動入賞口36
への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を、例えば図4(d)に示すよ
うに、複数のLED(LEDランプC0,C1)の消灯、点灯、点滅により表示する。点
滅周期は、例えば128m秒に設定されている。
特図2保留表示器54は、特図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口97
、普通変動入賞装置37への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を、例
えば図4(d)に示すように、複数のLED(LEDランプC2,C3)の消灯、点灯、
点滅により表示する。点滅周期は、例えば128m秒に設定されている。
ラウンド表示部55は、特別遊技状態中でない場合には全てのLED(LEDランプD
0~D3)を消灯状態にし、特別遊技状態中には、例えば図4(e)に示すように、結果
に応じて選択されたラウンド数に対応してLEDを点灯状態にする。なお、ラウンド表示
部55は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
第1遊技状態表示部56aは、例えば図4(f)に示すように、右打ちよりも左打ちの
方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(通常打ち時)にはLEDを消灯状態にし、左
打ちよりも右打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(右打ち時)にはLEDを
点灯状態にする。
第2遊技状態表示部56bは、例えば図4(f)に示すように、時短状態である場合は
LEDを点灯状態にし、時短状態でない場合はLEDを消灯状態にする。
第3遊技状態表示部56cは、例えば図4(f)に示すように、電源投入時に高確率状
態である場合にはLEDを点灯状態にし、高確率状態でない場合はLEDを消灯状態にす
る。
普図表示器57における普図変動表示ゲームは、普図変動表示ゲームの変動表示中は、
例えば図4(g)に示すように、変動用図柄番号を交互に変更して、LEDランプD5を
点灯状態にする態様とLEDランプD4,D6を点灯状態にする態様とを交互に切り替え
ることで変動中であることを表示する。切替周期は、例えば60m秒に設定されている。
そして、結果が「当り」の場合は、複数のLEDのうちのいずれか(例えばLEDランプ
D4)を点灯状態にして当りであることを示し、結果が「はずれ」の場合は、複数のLE
Dのうちのいずれか(例えばLEDランプD5,D6)を点灯状態にしてはずれであるこ
とを示す。
普図保留表示器58は、普図表示器57の変動開始条件となる普図始動ゲート34の通
過球数のうち未消化の球数(普図始動記憶数=保留数)を、例えば図4(h)に示すよう
に複数のLED(LEDランプC4,C5)の消灯、点灯、点滅により表示する。
図5には、演出操作部550の詳細を示した。
図5(a)は、演出操作部550の平面図である。本実施形態の演出操作部550は、
図5(a)に示すように、演出ボタン(プッシュボタン)25と、演出ボタン(プッシュ
ボタン)25の上面に設けられたタッチパネル29と、を備えて構成されている。すなわ
ち、演出操作部550は、物理的なプッシュボタン機能に加えて、タッチセンサ機能(タ
ッチパネル機能)を有している。
そして、演出制御基板(演出制御装置)300から演出操作部550へは、感度設定デ
ータやLED輝度データなどが送信され、演出操作部550から演出制御基板(演出制御
装置)300へは、演出ボタン(プッシュボタン)25が備える演出ボタンスイッチ(プ
ッシュセンサ)25aからのプッシュボタン信号(押圧検出信号)やタッチパネル29が
備えるタッチセンサ29aからのタッチON/OFF信号(接触/非接触検出信号)が出
力されるよう構成されている。
本実施形態の場合、演出ボタン(プッシュボタン)25が備える演出ボタンスイッチ(
プッシュセンサ)25aで、演出操作部550の上面に対する押圧操作(演出操作部55
0の上面を押して演出操作部550を押し下げる操作)を検出する。また、演出操作部5
50の上面には複数のポイントが設けられており、タッチパネル29が備えるタッチセン
サで、演出操作部550の上面に設けられたポイントに対する接触操作を検出する。
具体的には、図5(b)に示すように、複数のポイントとして、「TSW1」~「TS
W8」ポイントと、「Pa」ポイントと、の9つのポイントが設けられている。より具体
的には、演出操作部550上面の中央部に設けられた「TSW4」ポイントと、「TSW
4」ポイントの左側に設けられた「TSW1」ポイントと、「TSW4」ポイントよりも
奥側(遊技盤30側)に設けられた「TSW3」ポイントと、「TSW4」ポイントの右
側に設けられた「TSW6」ポイントと、「TSW4」ポイントよりも手前側(遊技者側
)に設けられた「TSW8」ポイントと、「TSW1」ポイントと「TSW3」ポイント
との間に設けられた「TSW2」ポイントと、「TSW3」ポイントと「TSW6」ポイ
ントとの間に設けられた「TSW5」ポイントと、「TSW6」ポイントと「TSW8」
ポイントとの間に設けられた「TSW7」ポイントと、「TSW8」ポイントと「TSW
1」ポイントとの間に設けられた「Pa」ポイントと、が設けられている。なお、ポイン
トの数は、9つに限定されるものではなく、適宜任意に変更可能である。また、図5(b
)では、便宜上、「TSW1」~「TSW8」の各ポイントにそれぞれ「TSW1」~「
TSW8」と表記しているが、本実施形態の演出操作部550には、図5(a)に示すよ
うに、このような表記はない。
タッチパネル29のタッチセンサによって接触操作が検出可能なポイントは、「TSW
1」~「TSW8」ポイントの8つのポイントであり、「Pa」ポイントでは接触操作を
検出しない。もちろん「Pa」ポイントでも接触操作を検出するようにしても良い。また
、「TSW1」~「TSW8」ポイントと「Pa」ポイントとの9つのポイント各々には
、それぞれが独立した系統のLED(本実施形態の場合、フルカラーLED)が配置され
ている。
「Pa」ポイントは、例えば、「Pa」ポイントのLEDを一発告知用の告知ランプと
して使用することや、演出操作部550上面の各ポイントのLEDをルーレットのように
順次点灯させ「Pa」ポイントのLEDを“当確(または確変確定)”ポイントに使用す
ること、「Pa」ポイントのLEDを先読みの当確演出に使用すること等、確定系の演出
に用いることができる。
ここで、演出操作部550の上面を光らせるためのLED(具体的には、「TSW1」
~「TSW8」ポイントや「Pa」ポイントなどに配置されたLED)の点灯輝度は、輝
度調整(ホール設定、遊技者調整とも)の対象からは除外されている。すなわち、当該L
EDの点灯輝度は、輝度調整の影響を受けず、一定となっている。また、タッチセンサは
、タッチON状態(接触状態)が所定時間(例えば、約35秒間(基本設定))継続する
と、強制的にタッチOFFする機能(タッチON信号の出力を停止して、タッチOFF信
号を出力する機能)を有している。すなわち、タッチセンサ(タッチ検知IC)は、所定
時間以上の連続した接触操作を検出できないよう構成されている。
このような演出操作部550で検出する遊技者の操作としては、例えば図5(c)に示
す操作が挙げられる。「単打」は、演出操作部550の押下を1回行う操作であり、「連
打」は演出操作部550の押下を所定時間以内の間隔で複数回行う操作である。「長押し
」は演出操作部550を所定時間以上押下したままとする操作であり、「タッチ」はタッ
チパネル29に触れる操作である。「「Pa」操作(TSW1or8)+長押し」は、「
Pa」ポイント又はこれに隣接する「TSW1」ポイントと「TSW8」ポイントとの2
つのポイントの一方(或いは、両方)に接触した状態で長押しする操作であり、「フリッ
ク」はタッチパネル29に触れた状態のまま弾くようにスライドさせる操作である。もち
ろん検出する操作はこれらの操作に限られるものではない。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(
パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技
領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えな
がら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、第1始動入賞口36
、第2始動入賞口97、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、
遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される
。そして、一般入賞口35、第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、普通変動入賞装
置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた
数の賞球が、払出制御装置200(図6参照)によって制御される払出ユニットから、ガ
ラス枠15の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出する
ための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図6参照)が設けられて
おり、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲー
トスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示
ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表
示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が
開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記
憶数の上限数(例えば、4個)未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始
動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の
普図保留表示器58に表示される。また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの結果
を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっていて、この
当り判定用乱数値を判定値に参照して当該普図変動表示ゲームの結果を決定する。この当
り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定
の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられ、LEDにより構成された変動表
示部(普図表示器)52で表示されるようになっており、このLEDの点灯態様や点灯色
が普通識別情報(普図、普通図柄)をなす。なお、普図表示器52を表示装置で構成し、
普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動
表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。この普図変動表示
ゲームの停止表示が普図特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37
の可動部材37bが所定時間開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置3
7の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行さ
れる回数が多くなる。
第1始動入賞口36への入賞球、第2始動入賞口97への入賞球、及び普通変動入賞装
置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36a、始動口3ス
イッチ97a、及び始動口2スイッチ37aによって検出される。第1始動入賞口36へ
入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶と
して所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、第2始動入賞口97や
普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検
出され、第2始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。また、
この始動入賞球の検出時にそれぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や大当り図柄乱数値
、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(
図6参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例え
ば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表
示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器53、特図2保留表示器
54)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始
動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、若しくは普通変動
入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図1表示器51a(変動表
示装置)又は特図2表示器51b(変動表示装置)で第1又は第2特図変動表示ゲームを
行う。第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、
識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、
表示装置(画像表示装置)41にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラク
タ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そ
して、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51a若しくは特図2表示器51
bの表示態様が特別結果態様(特別結果)となった場合には、大当りとなって特別遊技状
態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41に表示される飾
り特図変動表示ゲームの結果態様も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、表示装置41において前述
した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第1特別図柄)、
右変動表示領域(第2特別図柄)、中変動表示領域(第3特別図柄)のそれぞれにおいて
各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動してい
る図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変
動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構
成される結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表
示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うと
ともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51a、特図2表示器51bは、別々の表示器でも良いし同一の表
示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲーム
が表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲー
ムで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示
領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特
図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51a、特図2表示器
51bを備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ
、始動記憶数が0の状態で、第1始動入賞口36(若しくは、第2始動入賞口97や普通
変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶され
て、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表
示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、
例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが
終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、第1始動入賞口36(若しく
は、第2始動入賞口97や普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が
上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そ
して、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示
ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終
了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1
特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。以下の説明において、第
1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示
ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、第1始動入賞口36内の始動口1スイッチ36
a、第2始動入賞口97内の始動口3スイッチ97a、普通変動入賞装置37内の始動口
2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ3
8aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を
利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が
使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイ
ッチ63や前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64には、機械
的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図6は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御
する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコ
ンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出
力ポートやドライバなどを有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力
部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(
CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割
込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113など
を有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイド
やモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,D
C5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC-
DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直
流電圧を生成するDC-DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコ
ン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420
と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信
号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが
、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制
御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及
び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電
源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成
部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで
構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン11
1(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデー
タが保持されるようになっている。すなわち、遊技制御装置100が電源遮断状態でも記
憶したデータを保持可能なバックアップ記憶手段なす。そして、電源復旧時にはバックア
ップ記憶手段により保持されたデータに基づき制御を再開可能に構成されている。制御信
号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが
例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所
定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所
定時間経過後にリセット信号を出力する。停電監視信号は遊技用マイコン111が実行す
るメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割
込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A
、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRA
M(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数
の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作
業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM11
1Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ
状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パター
ンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている
変動パターン乱数1~3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテー
ブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるは
ずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテ
ーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の
変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテー
ブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前
半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パター
ン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置
が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特
別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)
となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、
既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をい
う。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示
結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からは
ずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しなが
ら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態
に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示
される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に
決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条
件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表
示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情
報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものであ
る場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同
一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての
変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示
領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、
ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表
示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可
能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペ
シャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3
リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチな
し<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<
プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも
特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動
表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が
導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれること
もある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大
当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装
置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや
表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しない
が、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や
大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(
各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定
するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を
生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基
づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数
生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えてい
る。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111B
に記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブ
ルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(当り(
大当り又は小当り)あるいははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの
確率状態(通常確率状態あるいは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装
置37の動作状態(時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテ
ーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU
111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の
変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け
情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフ
ェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従っ
て、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また
、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの
払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する盤電
波センサ62、第1始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37
内の始動口2スイッチ37a、第2始動入賞口97内の始動口3スイッチ97a、普図始
動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置38
の大入賞口スイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが1
1Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V-5Vの正論理の信号に
変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F12
1は、入力の範囲が7V-11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不
正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断さ
れてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出
力するように構成されている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123又は第3入力ポート124へ供給さ
れデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F1
21の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、始動口3スイッ
チ97a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a及び大入賞口スイッチ38aの
検出信号は第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、
盤電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常
検知信号は第3入力ポート124に入力される。
また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用
の磁気センサ61の検出信号や、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放
検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠
開放検出スイッチ64の検出信号も入力されるようになっている。なお、振動を検出する
振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第3入力ポート124に入力されるよう
にしても良い。
さらに、第3入力ポート124には、特図変動表示ゲームで特別結果となる確率値が割
り当てられた確率設定値を複数から選択するための操作部における操作を検出する検出手
段をなす設定値変更スイッチ151と設定キースイッチ152からの信号が入力される。
設定キースイッチ152は、操作部のうちの第1操作部をなす設定キー操作部の操作を
検出するものである。設定キー操作部は、設定キーを差し込む鍵穴を備え、対応する設定
キーを差し込んだ場合にのみ第1位置から第2位置へ当該設定キーを回すことができるよ
うに構成されている。設定キースイッチ152は、第2位置へ回した状態となっているこ
とを検出可能なセンサであり、第2位置に回した状態である場合にオン状態となり、第2
位置に回していない状態である場合にオフ状態となる。
設定値変更スイッチ151は、操作部のうちの第2操作部をなす設定値変更ボタンの操
作を検出するものである。設定値変更ボタンはプッシュ式のボタンであり、設定値変更ス
イッチ151は、設定値変更ボタンが押下されている状態である場合にオン状態となり、
押下されていない場合にオフ状態となる。
これらの操作部を操作することで、特図変動表示ゲームで特別結果となる確率値が割り
当てられた確率設定値を選択することができ、選択された確率設定値に対応する確率値が
遊技で使用されるようになっている。ここでは確率設定値として設定1~設定3の3つが
用意されている。各確率設定値に割り当てられた確率値は、設定1では1/320、設定
2では1/300、設定3では1/280とされている。この確率値は通常確率状態での
確率値であり、高確率状態での確率値は通常確率状態での確率値の10倍とされている。
確率設定値を選択する際には、まず、前面枠12を開放した状態とし、さらに設定キー
操作部の設定キーを第2位置に回した状態で遊技機の電源を投入することで確率設定値を
変更可能な確率設定値変更状態となり、この確率設定値変更状態で設定値変更ボタンを押
下することで確率設定値を変更することができるようになっている。選択されている確率
設定値は確率設定値表示装置153に表示される。
また、前面枠12が閉鎖された状態で設定キー操作部の設定キーを第2位置に回した状
態として電源を投入した場合や、遊技機の電源を投入した後に設定キー操作部の設定キー
を第2位置に回した場合は、現在選択されている確率設定値が確率設定値表示装置153
に表示されるが確率設定値の変更はできない確率設定値確認モードとなる。
確率設定値表示装置153は7セグメント式のディスプレイであり、確率設定値を1~
6の数字で表示するようになっている。もちろん表示態様はこれに限られず、確率設定値
を認識できる表示態様であれば良い。また、液晶表示装置など他の形式の表示装置でも良
いし、一又は複数のLEDの点灯態様や発光色等により確率設定値を示すものであっても
良い。また、確率設定値表示装置153を設けず、算出されたベース値や役物比率を表示
するための状態表示装置160を用いて確率設定値の情報を表示するようにしても良い。
この場合、確率設定値に関する操作をしている間(確率設定値変更状態や確率設定値確認
モードなど)では確率設定値の情報を表示し、それ以外は算出されたベース値や役物比率
の表示を優先するようにする。
なお、本実施形態では設定値変更ボタン、設定キー操作部及び確率設定値表示装置15
3などを遊技制御装置100に設けており、遊技制御装置100が、特図変動表示ゲーム
の抽選に用いる確率値が割り当てられた確率設定値を操作部の操作により複数種類の確率
設定値から選択可能とする設定手段をなすものとしている。この設定手段の機能を設定用
副基板に設け、遊技制御装置100に接続する構成としても良い。すなわち、遊技制御装
置100とは別個に設定手段を備えるようにしても良い。この場合、設定値変更スイッチ
151や設定キースイッチ152の操作信号が遊技制御装置100に入力されて遊技制御
装置100で確率設定値の変更を行うようにしても良いし、設定用副基板側で設定値変更
スイッチ151や設定キースイッチ152の操作に基づき確率設定値を変更して決定し、
決定結果が遊技制御装置100に送信されるようにしても良い。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力は、主基板10
0から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。
さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37
aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように
構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル
変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動
作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポー
ト123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE
2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポ
ート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設
けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号)、払出ビジー信号
(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステー
タス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の
遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以
上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチ
スイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力に基づく信号)、アウト球
検出スイッチ信号(遊技領域32に発射されて遊技を終えた全ての遊技球を検出するアウ
トスイッチでの検出に基づく信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコ
ン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信
号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられてお
り、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。
電源装置400からの停電監視信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバ
ス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチか
らの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部から
の信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、
遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部
130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは出力部130を介さず
に直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポ
ート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リ
セット信号RESETを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するように
してもよい。なお、リセット信号RESETは入力部120の各ポート122,123,
124には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111に
よって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリ
セットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポート
から遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによ
って廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊
技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ
132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置
200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊
技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試
験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号
などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。この
バッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技
制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力
される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通
さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給で
きない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加
工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデー
タバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。な
お、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装
置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達
するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン11
1から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御され
たポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され特別変動入賞装置38を開成さ
せるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38b及び普通変動入賞装置37の可動部材37
bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データを出力するための第2
出力ポート134が設けられている。また、第2出力ポート134は、算出されたベース
値や役物比率を表示するための状態表示装置160の表示データを出力する。
また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード
端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート
135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/
オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子板7
1へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71にはフ
ォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部
管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外
部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシ
ュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。また
、出力部130には、選択されている確率設定値を表示する確率設定値表示装置153の
表示データを出力するための第6出力ポート170が設けられている。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド
38bや普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出
力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表
示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ1
38b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジ
ット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137か
ら管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ド
ライバ138d、第2出力ポート134から出力される表示データを受けて状態表示装置
160に表示させるための第5ドライバ138eが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにする
ため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置
50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デ
ジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引
き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード
端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よ
りセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択された
LEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第
4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給
される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊
技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設ける
ようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラ
ムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ13
9は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送
受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通
常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を
利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられて
いない。
次に、図7を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC
)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマン
ドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロ
セッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音
などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314
を備えている。
上記主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納し
たPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作
業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能な
FeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手
段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイ
コン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイ
コン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御
用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定し
てVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装
飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理する
ためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映
像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラク
タなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデ
オRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パ
ラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを
送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することがで
きる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や
遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYN
C、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312
から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割
込み信号INT0~n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの
状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する
映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回
路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力
されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介し
て表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主
制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続
されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INT
が入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた
上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパ
ワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成さ
れた音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力さ
れる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受
信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンド
I/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特
図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御
指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111
はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動
作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられ
ている装飾用のLEDや、確率設定値の示唆演出を実行する第1表示部621及び第2表
示部622などの盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332が設けられ
ている。また、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾
装置(例えば、枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤
30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば、表示装置
41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可
動体制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御す
るこれらの制御回路332~334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マ
イコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(例えば、演出用の装置を
動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御す
る枠演出可動体制御回路を備えていても良い。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵さ
れている演出ボタンスイッチ25a、ガラス枠15に設けられたタッチパネル29、盤演
出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッ
チ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、
演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイ
コン311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300
やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モ
ータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モー
タやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5
Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するよう
に構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2V
のような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3V
やDC1.2Vを生成するためのDC-DCコンバータが演出制御装置300に設けられ
る。なお、DC-DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マ
イコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン
311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314
、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなど
を駆動制御する制御回路332~334(IORESET信号)に供給され、これらをリ
セット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FA
N45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆
動するようにされている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート3
4に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当
り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表
示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。そして、普図表示器52に、識別図柄(識
別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を
行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器52に第1当り停止図
柄~第3当り停止図柄の各々に対応した特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノ
イド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(例えば、0
.5秒間又は1.7秒間)上述のように開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置1
00が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、
普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器52にはずれの結果態様を表示
する制御を行う。
また、第1始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信
号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動
表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比
較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。また、普通変動入賞
装置37に備えられた始動口2スイッチ37aや第2始動入賞口97に備えられた始動口
3スイッチ97aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記
憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに
記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を
行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第
2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置
300に出力する。そして、特図1表示器51aや特図2表示器51bに、識別図柄(識
別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を
行う。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域
(第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、普通変動入賞装置37)への入賞に基づき
変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装
置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状
態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理
等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を
制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当り
の場合は、特図1表示器51aや特図2表示器51bに特別結果態様を表示するとともに
、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特別遊技状態を発生させる処理においては、C
PU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉
扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大
入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の
開放可能時間が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1
ラウンドとし、これを所定ラウンド回数継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行
う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大
入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの
結果がはずれの場合は、特図1表示器51aや特図2表示器51bにはずれの結果態様を
表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態
の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特
図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態(低確率状態)に比べて高い
状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図
変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び
第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態
の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態、普図高確率状態、普電サポート状
態ともいう)を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲームの
当り結果となる確率(普図当り確率)を通常確率(普図低確率状態)である0よりも高い
高確率(普図高確率状態)とすることが可能である。これにより、普通変動入賞装置37
が普図低確率状態である場合よりも、単位時間あたりの普通変動入賞装置37の開放時間
が多くなるように制御するようになっている。
なお、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行う
よう適宜普図変動表示ゲームの実行時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間を
設定しても良く、例えば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(
普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御するこ
とが可能である(例えば、10000m秒が1000m秒)。また、時短状態においては
、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短い第2停止
時間となるように制御することが可能である(例えば、1604m秒が704m秒)。ま
た、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37
が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)を通常状態(普図低確率状態)の第1開
放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である(例えば、100
m秒が1352m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結
果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば
、2回)よりも多い回数(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図当り確率)
を通常動作状態である場合の通常確率(普図低確率状態、例えば、0/251)よりも高
い高確率(普図高確率状態、例えば、250/251)とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普
図当り確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状
態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種
類の時短状態を設定することも可能である。また、当りとなった場合に第1開放態様と第
2開放態様の何れかを選択するようにしても良い。この場合、第1開放態様と第2開放態
様の選択確率を異ならせても良い。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発
生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可
能である。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置
100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御
について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図8及び図9に示すメ
イン処理と、所定時間周期(例えば、4m秒)で行われる図10に示すタイマ割込み処理
とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始され
る。このメイン処理においては、図8及び図9に示すように、まず、割込みを禁止する処
理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領
域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステッ
プS2)を行う。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップS3)、所定のレジスタ(
例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS4)
。本実施形態の場合、RAMのアドレスの範囲は0000h~01FFhで、上位として
は00hか01hをとり、ステップS4では先頭の00hをセットする。次に、発射停止
の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS5)。発射許可信号は
遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力して
いる場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、入力ポート3(第3入力ポート124)の状態を読み込み(ステップS6)、
電源投入ディレイタイマを設定する処理を行う(ステップS7)。この処理では所定の初
期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々
の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログ
ラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより
、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制
御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってし
まい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制
御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅ら
せて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定
の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の
対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行わ
れる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部
のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防
止することができる。
なお、第3入力ポート124には、設定値変更スイッチ151及び設定キースイッチ1
52からの信号や本体枠開放検出スイッチからの信号が入力されるようになっており、待
機時間の開始前に第3入力ポート124の状態を読み込むことで、電源投入時における設
定値変更スイッチ151及び設定キースイッチ152の状態や、前面枠12(本体枠)の
開放状態を把握することができる。上述したように、前面枠12を開放した状態とし、設
定キー操作部の設定キーを第2位置に回した状態で電源を投入した場合には、確率設定値
を変更可能な確率設定値変更状態となる。また、設定キー操作部の設定キーを第2位置に
回した状態とせず、設定値変更ボタンを押下した状態で電源を投入した場合には、RAM
111Cのクリア(初期化)が行われるようになっている。
待機時間の開始前に第3入力ポート124の状態を読み込むことで、設定値変更ボタン
の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に設定値変更スイッチ151の
状態を読み込むようにすると、電源投入から待機時間の経過まで設定値変更ボタンを操作
し続ける必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩
わしい操作を行わなくても良くなり、電源投入時に行った初期化の操作が受け付けられな
いような事態を防止できる。
電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップS7)を行った後、待機時間の計時
と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップS8からS12)を行う。
まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して
読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(ステップS8)、停電監視信号が
オンであるかの判定を行う(ステップS9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS9;Y)は、ステップS8で設定したチェ
ック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS10)。そ
して、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS10;
N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS9)に戻る。また、チェック回
数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS10;Y)、すなわち、停
電が発生していると判定した場合は、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、
所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノ
イズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対
処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電
監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせてい
る期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に
適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可さ
れておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの
停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が
発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS9;N)、すなわち、停電が発生し
ていない場合には、電源投入ディレイタイマを-1更新し(ステップS11)、タイマの
値が0であるかを判定する(ステップS12)。タイマの値が0でない場合(ステップS
12;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数
を設定する処理(ステップS8)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップS
12;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合は、RAMやEEPROM等の読出し書
込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップS13)、全出
力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップS14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実
施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定する(ス
テップS15)。
次いで、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(例え
ば5Ah)であるかを判定し(ステップS16)、正常であれば(ステップS16;Y)
、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(例えばA5h
)であるかを判定する(ステップS17)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば
(ステップS17;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算
出処理を行い(ステップS18)、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一
致するかを判定する(ステップS19)。すなわち、遊技制御装置100が、電源の投入
時に記憶手段に記憶されている情報が正当なものであるかを判定する正当性判定手段をな
す。チェックサムが一致する場合(ステップS19;Y)は、RAMクリア先頭アドレス
2を設定し(ステップS20)、確率設定値変更状態であるかを判定する(ステップS2
1)。確率設定値変更状態である場合には確率設定値変更中フラグがセットされているこ
とから判別可能である。
この確率設定値変更状態である場合(ステップS21;Y)は、ステップS35に移行
し、RAMの初期化の処理と確率設定値の変更が可能な確率設定値変更状態とする処理を
行う。なお、ここで確率設定値変更中であると判定されるのは、確率設定値変更状態中に
電源が遮断され、RAMのデータが正常にバックアップされていた場合であり、この場合
は再び確率設定値変更状態となるようにされている。また、確率設定値変更状態でない場
合(ステップS21;N)は、先に読み込んだ第3入力ポート124の状態から本体枠(
前面枠12)は開放状態であるかを判定する(ステップS22)。
RAM111Cの記憶領域には、先頭から順に確率設定値用の領域、初期値乱数用の領
域、変動パターン乱数用の領域、遊技制御用の領域、状態表示用の領域が設定されている
。確率設定値用の領域には、現在設定されている確率設定値の情報を格納する確率設定値
領域や、確率設定値の変更又は確認の処理で一時的に各種情報を格納する作業領域が設定
される。この作業領域には、確率設定値変更状態で選択されている確率設定値の情報を格
納する作業用確率設定値領域や、各種フラグを格納する領域が含まれる。また、初期値乱
数用の領域には随時更新される大当り図柄初期値乱数、小当り図柄初期値乱数、当り初期
値乱数、当り図柄初期値乱数が格納される。また、変動パターン乱数用の領域には、随時
更新される変動パターン乱数1~3が格納される。また、遊技制御用の領域には、遊技制
御を行うために必要な情報(各種データやプログラム)が格納されるワーク領域や、スタ
ック領域が設定される。また、状態表示用のワーク領域には、ベース値や役物比率などを
表示するために必要な情報が格納されるワーク領域や、スタック領域が設定される。
ベース値は、遊技領域32に発射されて遊技を終えた全ての遊技球(セーフ球及びアウ
ト球)を検出するアウトスイッチでの遊技球の検出数や入賞領域への入賞に基づく払出数
から算出される値であり、ベース値を表示するために必要な情報は、例えば、アウトスイ
ッチでの遊技球の検出数に関する情報と、入賞領域への入賞に基づく払出数に関する情報
とを含む。また、役物比率は、遊技機10の電源投入から現在までに入賞口に入賞したこ
とで得られた全賞球数(賞球の合計数)のうち、大当り状態中(すなわち、ファンファー
レ及びエンディング中は除外)に大入賞口に入賞したことで得られた賞球数(役物別獲得
球数)の割合(いわゆる連続役物比率)であり、役物比率を表示するために必要な情報は
、例えば、全賞球数(賞球の合計数)に関する情報と、賞球数(役物別獲得球数)に関す
る情報とを含む。
RAMクリア先頭アドレス2は、初期値乱数用の領域の先頭アドレスであり、このアド
レスを設定した状態でRAMをクリアする処理を行うことで、初期値乱数用の領域、変動
パターン乱数用の領域及び遊技制御用の領域がクリアされることとなる。なお、初期値乱
数用の領域及び変動パターン乱数用の領域をクリア対象に含めないようにしても良い。ま
た、後述するRAMクリア先頭アドレス1は、確率設定値用の領域の先頭アドレスであり
、このアドレスを設定した状態でRAMをクリアする処理を行うことで、確率設定値用の
領域、初期値乱数用の領域、変動パターン乱数用の領域及び遊技制御用の領域(ワーク領
域とスタック領域)がクリアされることとなる。さらに、後述するRAMクリア先頭アド
レス3は、遊技制御用の領域の先頭アドレスであり、このアドレスを設定した状態でRA
Mをクリアする処理を行うことで、遊技制御用の領域がクリアされることとなる。
なお、状態表示用の領域については、後述するタイマ割込み処理での状態表示編集出力
処理において正当性を判定して異常である場合に初期化するようにしているが、バックア
ップされた情報が正常でない場合に設定されるRAMクリア先頭アドレス1が設定された
状態でのRAMをクリアする処理において状態表示用の領域についても初期化するように
しても良い。すなわち、RAMクリア先頭アドレス1が設定された状態でのRAMをクリ
アする処理では、RAM111Cの全ての領域を初期化するようにしても良い。
ステップS18及び後述のステップS57のチェックサム算出処理では、遊技制御用の
ワーク領域のみを対象としてチェックサムを算出する。なお、確率設定値用の領域、初期
値乱数用の領域、変動パターン乱数用の領域、遊技制御用の領域及び状態表示用の領域の
うちの一つ又は複数を対象としても良い。複数の領域を対象とする場合、それぞれの領域
のチェックサムを個別に算出しておき、正当性を個別に判定するようにしても良いし、そ
れぞれの領域のチェックサムを合算し、正当性を一括して判定するようにしても良い。
本体枠が開放状態である場合は(ステップS22;Y)は、先に読み込んだ第3入力ポ
ート124の状態から設定キースイッチがオン状態であるかを判定する(ステップS23
)。設定キースイッチがオン状態である場合(ステップS23;Y)は、ステップS35
に移行し、RAMの初期化の処理と確率設定値の変更が可能な確率設定値変更状態とする
処理を行う。また、設定キースイッチがオン状態でない場合(ステップS23;N)や、
本体枠が開放状態でない場合(ステップS22;N)は、ステップS24に移行し、先に
読み込んだ第3入力ポート124の状態から設定値変更スイッチがオン状態であるかを判
定する(ステップS24)する。
設定値変更スイッチがオン状態でない場合(ステップS24;N)は、ステップS30
に移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。また、設定値変更スイッチがオン
状態である場合(ステップS24;Y)は、ステップS41に移行し、初期値乱数用の領
域、変動パターン乱数用の領域及び遊技制御用のRAM領域の初期化の処理を行う。すな
わち、設定値変更スイッチ151が、外部からの操作が可能な初期化操作部としての機能
も有し、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶さ
れたデータを初期化する初期化手段をなす。
一方、停電検査領域の値が正常なチェックデータでないと判定された場合(ステップS
16;NもしくはステップS17;N)、チェックサムが一致しないと判定された場合(
ステップS19;N)は、ステップS25へ移行して、全てのRAM領域の初期化の処理
を行う。すなわち、確率設定値用のRAM領域及び状態表示用のRAM領域は、RAM異
常が生じた場合にのみ初期化される。また、初期値乱数用の領域、変動パターン乱数用の
領域及び遊技制御用のRAM領域は、上述したように設定値変更スイッチ151がオンに
された場合だけでなく、RAM異常が生じた場合にも初期化される。
まず、RAMクリア先頭アドレス1を設定し(ステップS25)、先に読み込んだ第3
入力ポート124の状態から本体枠(前面枠12)は開放状態であるかを判定する(ステ
ップS26)。本体枠が開放状態である場合は(ステップS26;Y)は、先に読み込ん
だ第3入力ポート124の状態から設定キースイッチがオン状態であるかを判定する(ス
テップS27)。設定キースイッチがオン状態である場合(ステップS27;Y)は、ス
テップS35に移行し、RAMを初期化する処理と確率設定値の変更が可能な確率設定値
変更状態とする処理を行う。なお、後述するように、ステップS35、S36においては
RAMを初期化するようになっており、この場合はRAMクリア先頭アドレス1が設定さ
れているので、確率設定値用の領域、初期値乱数用の領域、変動パターン乱数用の領域及
び遊技制御用の領域(ワーク領域とスタック領域)がクリアされて初期値がセーブされる
。なお、状態表示用の領域についてもここで初期化するようにしても良い。
また、設定キースイッチがオン状態でない場合(ステップS27;N)や、本体枠が開
放状態でない場合(ステップS26;N)は、設定変更指示のコマンド(特定情報)を演
出制御基板(演出制御装置300)に送信して(ステップS28)、RAMアクセスを禁
止し(ステップS29)、制御を停止して遊技機の電源の遮断を待つ。演出制御装置30
0では、設定変更指示のコマンドを受信することに基づき、表示装置41の表示、枠装飾
装置18や盤装飾装置46のLEDの発光、盤演出装置44の動作、スピーカ19a,1
9bによる音声の出力などにより、確率設定値の変更を促す報知を行う。この報知は遊技
機の電源遮断まで継続される。
この場合、遊技機の電源を遮断した後、前面枠12を開放した状態として設定キー操作
部の設定キーを第2位置に回した状態で再度電源を投入すれば、ステップS27の処理で
設定キースイッチがオン状態であると判定され(ステップS27;Y)、ステップS35
に移行し、RAMを初期化する処理と確率設定値の変更が可能な確率設定値変更状態とす
る処理を行う。なお、ステップS29に移行して制御が停止した場合に、遊技機の電源を
遮断した後に前面枠12を開放せずに又は設定キー操作部の設定キーを第2位置に回した
状態とせずに再度電源を投入した場合は、RAMのデータが異常なままであるとともに確
率設定値変更状態への移行もできないので、再びステップS28、S29の処理に至るこ
ととなる。
なお、ステップS28において演出制御装置300に設定変更指示コマンドを送信する
ことで報知を行うようにしているが、遊技制御装置100が報知を行うようにしても良い
。例えば、遊技制御装置100が制御する一括表示装置50において報知を行うようにし
ても良く、特図1表示器51や特図2表示器52において、識別情報として用いられない
表示を行うようにしても良いし、異常を報知するための表示器を設けても良い。
停電から正常に復旧した場合の処理として図9のステップS30では、初期化すべき領
域に停電復旧時の初期値をセーブする(ステップS30)。ここでの初期化すべき領域と
は、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域である。なお、払出
制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状
態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定して
いないことを示す不定状態とされる。同様にタッチスイッチ信号の状態を記憶するタッチ
スイッチ信号状態監視領域もクリアされ、タッチスイッチ信号の状態を確定していないこ
とを示す不定状態とされる。その後、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて特図変
動表示ゲームの確率状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS31)。
ここで、特図の高確率中でない場合(ステップS31;N)は、ステップS32,S3
3をスキップしてステップS34へ移行する。また、特図の高確率中である場合(ステッ
プS31;Y)は、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(ステップS32)、遊
技盤30に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のオン(点灯)データをセグメ
ント領域にセーブする(ステップS33)。
そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対
応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップ
S34)、ステップS45へ進む。本実施形態の場合、ステップS34では、機種指定コ
マンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、選択されて
いる確率設定値の情報である確率設定値情報、画面指定コマンド(例えば、客待ち状態中
の場合には客待ちデモコマンド、それ以外の場合には復旧画面コマンド)等の複数のコマ
ンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報コマ
ンドや高確率回数情報コマンドも送信する。特に、演出制御装置300に選択されている
確率設定値の情報である確率設定値情報を送信することで、確率設定値に応じた演出を行
うことや、確率設定値に応じて遊技の演出の選択確率を異ならせるなど、確率設定値を示
唆又は報知する演出を実行可能となる。
画面指定コマンドは、再開された遊技の状態に応じたコマンドを送信する。制御の再開
に伴い電源遮断により中断された特図変動表示ゲームを再開する場合には、画面指定コマ
ンドとして復旧情報をなす復旧画面コマンドを送信する。さらにこの場合は、再開される
特図変動表示ゲームの結果に関する情報も送信する。また、客待ち状態中に電源が遮断さ
れて電源の復旧により客待ち状態で制御を再開する際には画面指定コマンドとして客待ち
デモコマンドを送信する。また、制御の再開に伴い電源遮断により中断された特別遊技状
態を再開する場合には、画面指定コマンドとして特別遊技状態再開コマンドを送信する。
また、RAMの初期化の処理と確率設定値の変更が可能な確率設定値変更状態とする処
理として図9のステップS35では、クリア対象のRAM領域を0クリアし(ステップS
35)、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップS36)。
ここで、バックアップされた情報が正常でありステップS21又はS23から移行した場
合は、RAMクリア先頭アドレス2が設定されているので、初期値乱数用の領域、変動パ
ターン乱数用の領域及び遊技制御用のRAM領域(ワーク領域とスタック領域)が0クリ
アされて初期値がセーブされる。すなわち、確率設定値用の領域及び状態表示用の領域は
初期化されない。ただし、初期値乱数用の領域及び変動パターン乱数用の領域はクリアし
なくても良い。
一方、バックアップされた情報が異常でありステップS27から移行した場合は、RA
Mクリア先頭アドレス1が設定されているので、確率設定値用の領域、初期値乱数用の領
域、変動パターン乱数用の領域及び遊技制御用の領域(ワーク領域とスタック領域)がク
リアされて初期値がセーブされる。すなわち、遊技制御装置100が、操作部(ここでは
設定キー操作部)の操作に基づき記憶手段を初期化可能な初期化手段をなす。なお、状態
表示用の領域についてもここで初期化するようにしても良い。
また、初期化すべき領域とは、0クリアした領域のうち0以外の値をセットしたい領域
であり、例えば客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。また、すべての
RAM領域を0クリアした場合には、確率設定値用の領域に0がセットされることにより
確率設定値は設定1となる。最も確率が低い確率設定値が設定されるようにしたことで、
異常や不正行為によりRAMクリアされた場合でも遊技店の被害を最小限とすることがで
きる。なお、初期値として0以外の値を設定するようにすれば、RAM領域の全てが初期
化された際に特定の確率設定値(例えば設定3)が設定されるようにすることもできる。
その後、確率設定値の変更が可能な確率設定値変更状態とする処理として確率設定値変
更中フラグをセットする(ステップS37)。これにより確率設定値変更状態となる。次
に、確率設定値に対応する確率設定値表示データを確率設定値表示データ領域にセーブす
る(ステップS38)。これにより確率設定値表示装置153に現在設定されている確率
設定値の情報を表示可能となる。
そして、確率設定値領域の値をロードし、作業用確率設定値領域にセーブし(ステップ
S39)、確率設定変更中のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信して
(ステップS40)、ステップS45に移行する。演出制御装置300では、確率設定変
更中のコマンドを受信することに基づき、表示装置41の表示、枠装飾装置18や盤装飾
装置46のLEDの発光、盤演出装置44の動作、スピーカ19a,19bによる音声の
出力などにより、確率設定値の変更中である旨を示す報知を行う。なお、RAMが初期化
されているが、ここではRAM初期化時のコマンドを演出制御装置300に送信しない。
また、セキュリティ信号を出力するための設定も行われる。この場合、タイマを設定して
所定時間だけセキュリティ信号が出力されるようにしても良いし、確率設定値変更状態で
ある期間では継続してセキュリティ信号が出力されるようにしても良い。また、ここでは
未だRAMの初期化が行われていないことから、セキュリティ信号を出力するための設定
を行わないようにしても良い。
また、遊技制御用のRAM領域の初期化の処理として図9のステップS41では、RA
Mクリア先頭アドレス2を設定し(ステップS41)、クリア対象のRAM領域を0クリ
アし(ステップS42)、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ス
テップS43)。これにより初期値乱数用の領域、変動パターン乱数用の領域及び遊技制
御用のRAM領域(ワーク領域とスタック領域)が0クリアされて初期値がセーブされる
。また、セキュリティ信号を出力するためのタイマの設定も行われる。すなわち、遊技制
御装置100が、操作部(ここでは設定値変更ボタン)の操作に基づき記憶手段を初期化
可能な初期化手段をなす。
そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して
(ステップS44)、ステップS45へ進む。本実施形態の場合、ステップS44では、
機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、
選択されている確率設定値の情報である確率設定値情報、RAM初期化コマンド(客待ち
デモ画面を表示させるとともに、所定時間(例えば30秒間)光と音でRAM初期化の報
知を行わせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、
これらのコマンドに加えて、演出回数情報コマンドや高確率回数情報コマンドも送信する
。特に、演出制御装置300に選択されている確率設定値の情報である確率設定値情報を
送信することで、確率設定値に応じた演出を行うことや、確率設定値に応じて遊技の演出
の選択確率を異ならせるなど、確率設定値を示唆又は報知する演出を実行可能となる。
ステップS45では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込
み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)
回路を起動する処理を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジ
ェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号
(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに
対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱
数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS45のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う
(ステップS46)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レ
ジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111
Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここ
では大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、抽
出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替え
て異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定め
るパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱
数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビ
ット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数
のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにし
ても良い。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1~n)
の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(本実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する
乱数(大当り図柄乱数、小当り図柄乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)、普
図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの
所定領域にセーブしてから(ステップS47)、割込みを許可する(ステップS48)。
本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト
乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初
期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことが
でき、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理
(ステップS49)を行う。本実施形態において、初期値乱数更新処理では、大当り図柄
初期値乱数と、小当り図柄初期値乱数と、当り初期値乱数と、当り図柄初期値乱数とを更
新(例えば+1更新)する。ここで、「大当り図柄初期値乱数」は、特図変動表示ゲーム
の大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことであり、「小当り図柄初期値
乱数」は、特図変動表示ゲームの小当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のこ
とである。また、「当り初期値乱数」は、普図変動表示ゲームの当りを決定する乱数の初
期値となる乱数のことであり、「当り図柄初期値乱数」は、普図変動表示ゲームの当り停
止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。このように、メイン処理の中で
時間が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を
高めることができるようにしている。なお、小当り図柄乱数は、小当りのない機種では当
然存在しない。また、機種によっては、当り図柄初期値乱数が存在しない遊技機もある。
また、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図
柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数は乱数生成回路において生成される乱
数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロッ
クと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当
り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はプログラムの処理単位であるタ
イマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは
別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り
図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡する毎に各
々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更
方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1、あるいは-1によるカウンタ式更新
でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更
新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図
柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はハードウェア及びソフトウェアで更
新される乱数である。
上記ステップS49の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停
電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)
を設定し(ステップS50)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS5
1)。停電監視信号がオンでない場合(ステップS51;N)は、初期値乱数更新処理(
ステップS49)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処
理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステ
ップS49)の前に割り込みを許可する(ステップS48)ことによって、初期値乱数更
新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイ
マ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回
避することができる。
なお、上記ステップS49での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込
み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した
場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値
乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要がある
が、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処
理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、
それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS51;Y)は、ステップS50で設定した
チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS52)
。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS5
2;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS51)に戻る。また、チェ
ック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS52;Y)、すなわ
ち、停電が発生していると判定した場合は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS53
)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS54)を行う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS55
)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS56)。
さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップ
S57)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップS58)を行った後、RW
Mへのアクセスを禁止する処理(ステップS59)を行ってから、遊技機の電源が遮断さ
れるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源
遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報
が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主
制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御
装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該
主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待
機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停
電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電
の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御
装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判
定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、
外部からの操作が可能な初期化操作部(設定値変更ボタン、設定キー操作部)と、初期化
操作部が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化
手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前
に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへの
アクセスを許可するようにしていることとなる。
なお、以上のメイン処理において、ステップS28の処理を行った後、ステップS26
の処理に戻るようにし、設定キースイッチがオン状態とされるまでステップS26~S2
8の処理を繰り返し行うようにしても良い。すなわち、遊技の制御を停止して設定キース
イッチがオン状態とされるまで待機するようにしても良い。この場合、ステップS26及
びS27では、ステップS6で読み込んだ第3入力ポート124の状態ではなく、現時点
での第3入力ポート124の状態に基づき判定を行うようにする。さらに、ステップS2
6~S28の処理を繰り返し行う状態が一定時間にわたり継続した場合にはステップS2
9に移行して電源の遮断を待つようにしても良い。
また、ここでは確率設定値の変更が可能な確率設定値変更状態へ移行する条件を、本体
枠(前面枠12)が開放状態であり、設定キースイッチがオン状態であることとしたが、
前面枠12の開放状態については条件としなくても良い。また、前面枠12の開放とガラ
ス枠15の開放の両方を条件としても良いし、ガラス枠15の開放のみを条件としても良
い。
また、設定キースイッチを備えずに、設定値変更スイッチがオン状態であることのみを
条件に確率設定値変更状態に移行するようにしても良い。すなわち、ステップS22、S
23の処理を行わず、ステップS24で設定値変更スイッチがオン状態である場合(ステ
ップS24;Y)に図9のステップS35に移行するようにしても良い。この場合、初期
値乱数用の領域、変動パターン乱数用の領域及び遊技制御用の領域を初期化する図9のス
テップS41~S44の処理は行われなくなるが、確率設定値変更状態で設定を変更せず
に終了する又は同じ確率設定値を設定して終了することで初期値乱数用の領域、変動パタ
ーン乱数用の領域及び遊技制御用の領域のみの初期化を行うことができる。このように設
定値変更スイッチがオン状態であることのみを条件として確率設定値変更状態に移行する
ようにすれば、従来のパチンコ遊技機におけるRAMクリアスイッチの構成を流用するこ
とができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図10に示すように、タイマ割込み処理は
、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU
111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが
発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、図10のタイマ割込み処理が開始される
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップS1
01)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(例えばメイン処理で使
っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理を行ったのと
同等になる。次に、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位ア
ドレスをセットする(ステップS102)。ステップS102では、メイン処理における
ステップS4と同じ処理を行っているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種センサや
スイッチからの入力や、信号の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処
理(ステップS103)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき
、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータ
の駆動制御などを行うための出力処理(ステップS104)を行う。なお、メイン処理に
おけるステップS5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理が行われることで発射
許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許
可信号は払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等は行
われない。また、当該発射許可信号は遊技制御装置から見た発射許可の状態を示す第1の
信号であり、払出制御装置から見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も
払出制御装置内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が
発射制御装置に出力されており、両者が共に発射許可となっている場合に、遊技球が発射
可能な状態となるよう構成されている。
次に、初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り
乱数、当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新する乱数更新処理1(ステップS10
5)、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パタ
ーン乱数を更新する乱数更新処理2(ステップS106)を行う。その後、始動口1スイ
ッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ3
5a、大入賞口スイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監
視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/状態監視処理
(ステップS107)を行う。
次に、確率設定値の変更や確認に関する処理を行う確率設定値変更処理(ステップS1
08)を行い、確率設定値変更状態であるかを判定する(ステップS109)。確率設定
値変更状態である場合には確率設定値変更中フラグがセットされていることから判別可能
である。確率設定値変更状態でない場合(ステップS109;N)は、確率設定値確認モ
ードであるかを判定する(ステップS110)。確率設定値確認モードは、確率設定値の
変更はできないが現在設定されている確率設定値を確認することができる状態である。
確率設定値確認モードでない場合(ステップS110;N)は、遊技の進行に関する処
理として、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力
する払出コマンド送信処理(ステップS111)、特図変動表示ゲームに関する処理を行
う特図ゲーム処理(ステップS112)、普図変動表示ゲームに関す処理を行う普図ゲー
ム処理(ステップS113)を行う。一方、確率設定値変更状態である場合(ステップS
109;Y)や、確率設定値確認モードである場合(ステップS110;Y)は、遊技に
関する上記の処理を行わずにステップS114に移行する。すなわち、確率設定値変更状
態や確率設定値確認モードでは、遊技の進行を行うことができない状態とされる。
なお、確率設定値変更状態や確率設定値確認モードである場合には、払出コマンド送信
処理(ステップS111)、特図ゲーム処理(ステップS112)、普図ゲーム処理(ス
テップS113)を行わないようにしたが、これらのうちの一つ又は複数について行うよ
うにしても良い。例えば、払出コマンド送信処理(ステップS111)は行うようにして
賞球の払い出しは行われるようにしても良い。また、確率設定値変更状態や確率設定値確
認モードで行わない処理として上述の処理以外の処理を含んでも良い。例えば、確率設定
値変更状態では乱数更新処理1(ステップS105)や乱数更新処理2(ステップS10
6)を行わないようにし、確率設定値変更状態や確率設定値確認モードでは乱数の更新を
行わないようにしても良い。また、確率設定値変更状態と確率設定値確認モードで実行し
ないようにする処理の種類が異なっていても良い。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表
示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処
理(ステップS114)、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判
定する処理を行う磁石不正監視処理(ステップS115)、盤電波センサ62からの検出
信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う盤電波不正監視処理(ステップS1
16)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外
部情報編集処理(ステップS117)を行って、アウトスイッチでの遊技球の検出数や入
賞領域への入賞に基づく払出数からベース値を算出する処理等を行う状態表示編集出力処
理を行い(ステップS118)、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、本実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可す
る処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定
する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的に行う。なお
、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を
復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS112)の詳細に
ついて説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37
a、及び始動口3スイッチ97aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体
の制御、特図の表示の設定を行う。
図11に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a、始動口2
スイッチ37a、及び始動口3スイッチ97aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理
(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口36、第2始動
入賞口97、普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など
)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊
技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)を行う。この大入賞口スイッチ監視
処理では、特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38aでの遊技球の検
出を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマが「0」でなければ-1更新する(ステップA3)。なお
、特図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図ゲーム処理タ
イマの値が「0」であるかを判定する(ステップA4)。特図ゲーム処理タイマの値が「
0」である場合(ステップA4;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアッ
プしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図
ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)、当該テーブルを用
いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA6)。
そして、特図ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールを行う(ステップA7)。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動
開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を
行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA8)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定
や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA
9)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技
結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当
りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/イン
ターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA10
)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定
や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンフ
ァーレ/インターバル中処理(ステップA11)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウ
ンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディン
グコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行
う大入賞口開放中処理(ステップA12)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウ
ンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り
終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA13)
を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理を行うために
必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA14)を行う。
その後、特図1表示器51aの変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップ
A15)、特図1表示器51aに係る図柄変動制御処理(ステップA16)を行う。そし
て、特図2表示器51bの変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA17
)、特図2表示器51bに係る図柄変動制御処理(ステップA18)を行い、特図ゲーム
処理を終了する。一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマの値が「0」でない場
合(ステップA4;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップA15の処
理に移行して、それ以降の処理を行う。
なお、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果である。条件装置とは、特図変動表示
ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が
作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38
を連続して作動させるための特定のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動され
る)ことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされ
るフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチ
のようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物
の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使
用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用してい
る。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細
について説明する。図12に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動
口(第1始動入賞口36)入賞監視テーブルを準備し(ステップA101)、ハード乱数
取得処理(ステップA102)を行う。このハード乱数取得処理では、対象となる始動口
スイッチ(ここでは始動口1スイッチ36a)に入力があった場合にラッチレジスタに抽
出された大当り乱数をロードして準備し、対象となる始動口への入賞があったことを示す
情報の設定を行う。その後、特図1の始動口である第1始動口への入賞があるか否かを判
定する(ステップA103)。
ステップA103にて、第1始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA103
;N)には、ステップA109の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA103にて、第1始動口への入賞があると判定した場合(ステップA
103;Y)には、特図時短中(普電サポート中)であるか否かを判定する(ステップA
104)。
ステップA104にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA104;N)に
は、ステップA107の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA104にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA104;
Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定
処理(ステップA106)を行う。すなわち、時短状態であれば、特図変動表示ゲームの
確率状態にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出
コマンド設定処理(ステップA106)を行う。本実施形態の遊技機10の場合、第1始
動口(第1始動入賞口36)へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右
打ちでないと入賞しない。したがって、時短状態は、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊
技状態となるが、時短状態中に第1始動口に入賞があった場合(すなわち、時短状態中に
左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して、右
打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によって行うよう構成されてい
る。
次いで、第1始動口(第1始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準
備した後(ステップA107)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108)を行
う。
次に、第2始動口(普通変動入賞装置37)入賞監視テーブルを準備し(ステップA1
09)、ハード乱数取得処理(ステップA110)を行う。このハード乱数取得処理では
、対象となる始動口スイッチ(ここでは始動口2スイッチ37a)に入力があった場合に
ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードして準備し、対象となる始動口への入賞
があったことを示す情報の設定を行う。その後、特図2の始動口である第2始動口への入
賞があるか否かを判定する(ステップA111)。
ステップA111にて、第2始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA111
;N)には、ステップA116の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA111にて、第2始動口への入賞があると判定した場合(ステップA
111;Y)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、
普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定
し(ステップA112)、普通電動役物が作動中である(ステップA112;Y)と判定
すると、ステップA114の処理に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA
112にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA112;N)と判定すると、普電
不正発生中であるかを判定する(ステップA113)。
ステップA113では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例
えば、5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、
閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、
閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような
閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、こ
のように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不
正発生中と判定する。
ステップA113にて、普電不正発生中でないと判定した場合(ステップA113;N
)は、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備
し(ステップA114)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115)を行った後
、ステップA116の処理に移行して、それ以降の処理を行う。また、ステップA113
にて、普電不正発生中であると判定した場合(ステップA113;Y)は、ステップA1
16の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
次に、第3始動口(第2始動入賞口97)入賞監視テーブルを準備し(ステップA11
6)、ハード乱数取得処理(ステップA117)を行う。このハード乱数取得処理では、
対象となる始動口スイッチ(ここでは始動口3スイッチ97a)に入力があった場合にラ
ッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードして準備し、対象となる始動口への入賞が
あったことを示す情報の設定を行う。その後、特図2の始動口である第3始動口への入賞
があるか否かを判定する(ステップA118)。
ステップA118にて、第3始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA118
;N)は、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA118にて、第3始動口への入賞があると判定した場合(ステップA
118;Y)には、特図時短中(普電サポート中)であるか否かを判定する(ステップA
119)。
ステップA119にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA119;N)に
は、ステップA122の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA119にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA119;
Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA120)、演出コマンド設定
処理(ステップA121)を行う。すなわち、時短状態であれば、特図変動表示ゲームの
確率状態にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA120)、演出
コマンド設定処理(ステップA121)を行う。本実施形態の遊技機10の場合、第3始
動口(第2始動入賞口97)へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右
打ちでないと入賞しない。したがって、時短状態は、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊
技状態となるが、時短状態中に第3始動口に入賞があった場合(すなわち、時短状態中に
左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して、右
打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によって行うよう構成されてい
る。
次いで、第3始動口(第2始動入賞口97)による保留の情報を設定するテーブルを準
備した後(ステップA122)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA123)を行
って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップ
A108,A115,A123)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理
は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aや始動口3スイッチ97aの入力
があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図13に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36
a、始動口2スイッチ37a、及び始動口3スイッチ97aのうち、監視対象の始動口ス
イッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数
である始動口信号出力回数をロードし(ステップA141)、ロードした値を+1更新し
て(ステップA142)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップA14
3)。
出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA143;N)は、更新後の値をRW
Mの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA144)、ステップA145の処
理に移行する。
一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA143;Y)は、ステップA1
45の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255
」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には
+1更新によって更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定して
、セーブしないよう構成されている。
次に、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、及び始動口3スイッチ97
aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上
限値未満かを判定する(ステップA145)。
更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップA145;N)は、特図始動
口スイッチ共通処理を終了する。
また、更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(ステップA145;Y)は、更
新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新して(ステップA14
6)、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準
備し(ステップA147)、演出コマンド設定処理(ステップA148)を行って、対象
の始動口入賞フラグをセーブする(ステップA149)。続けて、監視対象の始動口スイ
ッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップA150)
、ステップA102,A110,A117のハード乱数取得処理にて準備した大当り乱数
をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA151)。次に、監視対象の始
動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA152)、RWMの大当
り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA153)。この大当り図柄乱数は、特図保
留情報判定処理(ステップA157)で使用する。
次いで、変動パターン乱数(本実施形態の場合、変動パターン乱数1から2)を対応す
るRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブする(ステップA154)。
次いで、特図1保留数と特図2保留数の合計に対応する変動順序フラグ格納領域のアド
レス(保留1から8までの何れかの場所)を算出し(ステップA155)、算出した領域
に対象(特図1または特図2)の変動順序フラグをセーブし(ステップA156)、特図
保留情報判定処理(ステップA157)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了す
る。
ここで、遊技制御装置100(RAM111C)は、第1始動入賞口36、第2始動入
賞口97、普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数
を抽出し変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記
憶手段をなす。また、始動記憶手段(遊技制御装置100)は、特図1の始動口である第
1始動入賞口36への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第
1始動記憶として記憶し、特図2の始動口である第2始動入賞口97や普通変動入賞装置
37への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶と
して記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の特図始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA
157)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく
特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判
定を行う先読み処理である。
図14に示すように、まず、低確率判定フラグを準備して(ステップA161)、大当
り乱数値が大当り判定値(大当り低確率判定値)と一致するか否かにより大当りであるか
判定する先読み大当り判定処理(ステップA162)を行い、判定結果として大当りが設
定されたか判定する(ステップA163)。
ステップA163で、判定結果として大当りが設定されたと判定した場合(ステップA
163;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設
定し(ステップA164)、ステップA152にて準備した大当り図柄乱数に対応する停
止図柄情報を取得して(ステップA165)、ステップA167の処理に移行する。
一方、ステップA163で、判定結果として大当りが設定されていないと判定した場合
(ステップA163;N)、すなわち判定結果としてはずれが設定された場合は、はずれ
の停止図柄情報を設定して(ステップA166)、ステップA167の処理に移行する。
ステップA167では、ステップA165にて取得した停止図柄情報またはステップA
166にて設定した停止図柄情報を図柄情報領域にセーブする(ステップA167)。
次いで、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(
低確率)を準備し(ステップA168)、演出コマンド設定処理(ステップA169)を
行う。
次いで、高確率判定フラグを準備して(ステップA170)、大当り乱数値が大当り判
定値(大当り高確率判定値)と一致するか否かにより大当りであるか判定する先読み大当
り判定処理(ステップA171)を行い、判定結果として大当りが設定されたか判定する
(ステップA172)。
ステップA172で、判定結果として大当りが設定されたと判定した場合(ステップA
172;Y)には、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを
設定し(ステップA173)、ステップA152にて準備した大当り図柄乱数に対応する
停止図柄情報を取得して(ステップA174)、ステップA176の処理に移行する。
一方、ステップA172で、判定結果として大当りが設定されていないと判定した場合
(ステップA172;N)、すなわち判定結果としてはずれが設定された場合には、はず
れの停止図柄情報を設定して(ステップA175)、ステップA176の処理に移行する
ステップA176では、特図の高確率中であるか判定する(ステップA176)。
ステップA176で、特図の高確率中でないと判定した場合(ステップA176;N)
には、ステップA178の処理に移行する。
一方、ステップA176で、特図の高確率中であると判定した場合(ステップA176
;Y)には、ステップA167にて停止図柄情報をセーブした図柄情報領域に、ステップ
A174にて取得した停止図柄情報またはステップA175にて設定した停止図柄情報を
上書きしてセーブし(ステップA177)、ステップA178の処理に移行する。なお、
図柄情報領域にセーブされる停止図柄情報は、変動パターンの先読み等で使用される。
ステップA178では、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止
図柄コマンド(高確率)を準備して(ステップA178)、演出コマンド設定処理(ステ
ップA179)を行う。このように、本実施形態では、特図保留情報判定処理を実行する
度に、大当り低確率判定値で判定した結果と、大当り高確率判定値で判定した結果とが、
演出制御装置300が送信される。
次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設
定処理(ステップA180)を行い、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パタ
ーン設定処理を行う(ステップA181)。
その後、特図変動表示ゲームの変動態様における変動パターンを示す変動パターン番号
に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA182)、演出コマンド
設定処理を行い(ステップA183)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステッ
プA180における特図情報設定処理、ステップA181における変動パターン設定処理
は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先
読み停止図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの
情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。
これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の
判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミ
ングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示
される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイ
ミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に始動記
憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(
例えば、特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応し
て記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけで
はなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔先読み大当り判定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理における先読み大当り判定処理(ステップA162
,A171)の詳細について説明する。
図15に示すように、先読み大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を
設定し(ステップA191)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満か判定する(ステ
ップA192)。
ステップA192で、大当り乱数の値が下限判定値未満であると判定した場合(ステッ
プA192;Y)には、判定結果としてはずれを設定して(ステップA197)、先読み
大当り判定処理を終了する。
一方、ステップA192で、大当り乱数の値が下限判定値未満でないと判定した場合(
ステップA192;N)には、当該先読み大当り判定処理の直前に準備した判定フラグは
高確率判定フラグであるか判定する(ステップA193)。
ステップA193で、高確率判定フラグであると判定した場合(ステップA193;Y
)、すなわち当該先読み大当り判定処理がステップA171の処理である場合には、高確
率中の上限判定値を設定して(ステップA194)、対象の大当り乱数の値が上限判定値
より大きいか判定する(ステップA196)。
一方、ステップA193で、高確率判定フラグでないと判定した場合(ステップA19
3;N)、すなわち当該先読み大当り判定処理がステップA162の処理である場合には
、低確率中の上限判定値を設定して(ステップA195)、対象の大当り乱数の値が上限
判定値より大きいか判定する(ステップA196)。
ステップA196で、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいと判定した場合(
ステップA196;Y)は、判定結果としてはずれを設定して(ステップA197)、先
読み大当り判定処理を終了する。
一方、ステップA196で、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きくないと判定
した場合(ステップA196;N)、すなわち大当りである場合には、判定結果として大
当りを設定して(ステップA198)、先読み大当り判定処理を終了する。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)の詳
細について説明する。図16に示すように、大入賞口スイッチ監視処理では、まず、特図
ゲーム処理番号の値が「4」であるか、すなわち大入賞口開放中処理中であるかを判定す
る(ステップA201)。大入賞口開放中処理中である場合(ステップA201;Y)は
、大入賞口スイッチ38aに入力があるか判定する(ステップA203)。また、大入賞
口開放中処理中でない場合(ステップA201;N)は、特図ゲーム処理番号の値が「5
」であるか、すなわち大入賞口残存球処理中であるかを判定する(ステップA202)。
大入賞口残存球処理中である場合は(ステップA202;Y)は、大入賞口スイッチ3
8aに入力があるか判定する(ステップA203)。また、大入賞口残存球処理中でない
場合は(ステップA202;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
特図ゲーム処理タイマが「0」になるまで特図ゲーム処理番号は次に移行しないため、
このように特図ゲーム処理番号によって遊技の進行状態をチェックすることができる。
ステップA203で、大入賞口スイッチ38aに入力がないと判定した場合(ステップ
A203;N)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA203で、大入賞口スイッチ38aに入力があると判定した場合(ス
テップA203;Y)には、大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップA204)
、演出コマンド設定処理(ステップA205)を行う。
次いで、特図ゲーム処理番号の値が「4」であるか、すなわち大入賞口開放中処理中で
あるか判定する(ステップA206)。
ステップA206で、大入賞口開放中処理中でないと判定した場合(ステップA206
;N)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA206で、大入賞口開放中処理中であると判定した場合(ステップA
206;Y)には、大入賞口カウント数を+1更新して(ステップA207)、大入賞口
カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数。例えば、9個)以上となった
かを判定する(ステップA208)。
大入賞口カウント数が上限値以上となっていない場合(ステップA208;N)は、大
入賞口スイッチ監視処理を終了する。
一方、大入賞口カウント数が上限値以上となった場合(ステップA208;Y)は、特
図ゲーム処理タイマ領域を0クリアして(ステップA209)、大入賞口スイッチ監視処
理を終了する。これにより大入賞口が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA8)の詳細について説
明する。図17に示すように、特図普段処理では、先ず、特図1保留数及び特図2保留数
は共に「0」であるか判定する(ステップA301)。
ステップA301で、特図1保留数及び特図2保留数は共に「0」でないと判定した場
合(ステップA301;N)には、変動順序フラグ格納領域(保留数合計1用)からフラ
グをロードして(ステップA302)、今回の変動が特図1の変動であるか判定する(ス
テップA303)。
ステップA303で、今回の変動が特図1の変動であると判定した場合(ステップA3
03;Y)には、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA
304)、演出コマンド設定処理(ステップA305)を行い、特図1変動開始処理(ス
テップA306)を行って、特図普段処理を終了する。なお、この時点では、特図1保留
数は-1更新されていないが、ステップA304では、-1更新された値に対応するコマ
ンド(飾り特図保留数コマンド)を準備する。
一方、ステップA303で、今回の変動が特図1の変動でないと判定した場合(ステッ
プA303;N)、すなわち今回の変動が特図2の変動である場合には、特図2保留数に
対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA307)、演出コマンド設定処理
(ステップA308)を行い、特図2変動開始処理(ステップA309)を行って、特図
普段処理を終了する。なお、この時点では、特図2保留数は-1更新されていないが、ス
テップA307では、-1更新された値に対応するコマンド(飾り特図保留数コマンド)
を準備する。
また、ステップA301で、特図1保留数及び特図2保留数は共に「0」であると判定
した場合(ステップA301;Y)には、客待ちデモが開始済みであるかを判定し(ステ
ップA310)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA310;N)は、客待ち
デモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(ステップA311)。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA312)、演出コマンド設定処理
(ステップA313)を行う。
次いで、処理番号として特図普段処理にかかる「0」を設定し(ステップA314)、
その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブして(ステップA315)、変動図柄判
別フラグ領域をクリアする(ステップA316)。そして、大入賞口不正監視期間フラグ
領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA317)、特図普段処理を終了す
る。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA306)の詳細に
ついて説明する。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理で
ある。図18(a)に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは
特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA32
1)、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1に
はずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA322)を行う
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA
323)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定す
る特図情報設定処理(ステップA324)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動パター
ンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変
動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA325)。その後、第1特図変動表
示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステッ
プA326)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報
設定処理(ステップA327)を行う。
次いで、処理番号として特図変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップA328)
、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA329)。
次いで、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA330)、特図1の変動開始に
関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブ
する(ステップA331)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブ
し(ステップA332)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器5
1aの点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば、100m秒)をセーブし(ステップA3
33)、特図1変動図柄番号領域に初期値(例えば、0)をセーブして(ステップA33
4)、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA309)の詳細に
ついて説明する。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理で
あって、図18(a)に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記
憶を対象として行うものである。
図18(b)に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図
2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA341)
、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはず
れ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA342)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA
343)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定す
る特図情報設定処理(ステップA344)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動パター
ンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変
動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA345)。その後、第2特図変動表
示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステッ
プA346)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報
設定処理(ステップA347)を行う。
次いで、処理番号として特図変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップA348)
、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA349)。
次いで、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA350)、特図2の変動開始に
関する信号(例えば、特別図柄2変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブ
する(ステップA351)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブ
し(ステップA352)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器5
1bの点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば、100m秒)をセーブし(ステップA3
53)、特図2変動図柄番号領域に初期値(例えば、0)をセーブして(ステップA35
4)、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当り判定処理〕
図19には、上述の大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理における大当
り判定処理(ステップA364,A374)を示した。この大当り判定処理では、まず、
大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA381)、対象の大当り乱数の値が下限
判定値未満かを判定する(ステップA382)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大
当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数
が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値で
ある上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、判定結果と
してはずれを設定し(ステップA387)、大当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップA382;N)は、高確
率状態であるかを判定する(ステップA383)。
そして、高確率状態である場合(ステップA383;Y)は、高確率中の上限判定値を
設定し(ステップA384)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定す
る(ステップA386)。また、高確率状態でない場合(ステップA383;N)は、低
確率中の上限判定値を設定し(ステップA385)、対象の大当り乱数の値が上限判定値
より大きいかを判定する(ステップA386)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、判定結果と
してはずれを設定し(ステップA387)、大当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA386;N)、す
なわち大当りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップA388)、大当
り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図20には、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA
323)を示した。この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りか
を判定し(ステップA391)、大当りである場合(ステップA391;Y)は、特図1
大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA3
92)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定して(ステップA393)、ロードした
大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする
(ステップA394)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA395)、停止図
柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステ
ップA396)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51a)で
の停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番
号に対応するラウンド数上限値情報(本実施形態の場合、16Rまたは6Rを示す情報)
を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブして(ステップA397)、停止図柄番号
に対応する確率変動判定データを取得し、確率変動判定データ領域にセーブして(ステッ
プA398)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA4
01)。ここで、確率変動判定データは、大当り後にどのモードに移行するかを示す情報
であり、本実施形態では、ステップA398において、「低確率データ(通常(普電サポ
ートなし))」、「高確率データ1(確変(普電サポートあり))」、または「高確率デ
ータ2(潜伏確変(普電サポートなし))」が取得されて確率変動判定データ領域にセー
ブされる。
一方、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA391;N)は、はずれ時の停
止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA399)、はずれ停止図柄
パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA400)、停止図柄パターン
に対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA401)。以上の処理により、特図
変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA402)、
演出コマンド設定処理(ステップA403)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出
制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出
力データ領域にセーブし(ステップA404)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数
1用)を0クリアして(ステップA405)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図21には、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA
343)を示した。この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りか
を判定し(ステップA411)、大当りである場合(ステップA411;Y)は、特図2
大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA4
12)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定して(ステップA413)、ロードした
大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図2停止図柄番号領域にセーブする
(ステップA414)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA415)、停止図
柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステ
ップA416)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器51b)で
の停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番
号に対応するラウンド数上限値情報(本実施形態の場合、16Rまたは6Rを示す情報)
を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブして(ステップA417)、停止図柄番号
に対応する確率変動判定データを取得し、確率変動判定データ領域にセーブして(ステッ
プA418)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA4
21)。
一方、大当りフラグ2が大当りでない場合(ステップA411;N)は、はずれ時の停
止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA419)、はずれ停止図柄
パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA420)、停止図柄パターン
に対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA421)。以上の処理により、特図
変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA422)、
演出コマンド設定処理(ステップA423)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出
制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出
力データ領域にセーブし(ステップA424)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数
1用)を0クリアして(ステップA425)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、第1始動入賞口36での遊技球の検出に基づいて変
動表示ゲームとして第1変動表示ゲームを実行し、第2始動入賞口97や普通変動入賞装
置37での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第2変動表示ゲームを実行する
変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置
100)による判定結果に基づき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制
御手段をなす。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動開始情報設定処
理(ステップA327,A347)の詳細について説明する。図22に示すように変動開
始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1~2の乱数格納領域をクリアする
(ステップA451)。次に、変動時間値テーブルを設定し(ステップA452)、変動
パターン番号に対応する変動時間値を取得し、特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(
ステップA453)。
そして、変動パターン番号に対応する変動コマンド(MODE,ACTION)を準備して(ステ
ップA454)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA455)。次に、変動図柄判
別フラグに対応する特図保留数を-1更新して(ステップA456)、変動図柄判別フラ
グに対応する乱数格納領域のアドレスを設定する(ステップA457)。次いで、乱数格
納領域をシフトし(ステップA458)、シフト後の空き領域をクリアする(ステップA
459)。次いで、変動順序フラグ格納領域をシフトし(ステップA460)、シフト後
の空き領域をクリアして(ステップA461)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、
遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値
の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づ
いて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パ
ターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に
送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基
づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設
定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数
)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コ
マンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド、停止時間
の延長に関する情報を含む停止情報コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装
置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信すること
で、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA9)の詳細について
説明する。
図23に示すように、特図変動中処理では、まず、変動図柄判別フラグに対応する図柄
停止コマンドを準備して(ステップA501)、演出コマンド設定処理(ステップA50
2)を行う。
次いで、停止図柄パターン番号に対応する表示時間を設定して(ステップA503)、
設定した表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA504)。本実
施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には表示時間として8
00m秒を設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には表示時間とし
て2000m秒を設定する。
次いで、処理番号として特図表示中処理にかかる「2」を設定し(ステップA505)
、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA506)。
次いで、特図1の変動終了に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をOFF)を
試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA507)、特図2の変動終了に関する信
号(例えば、特別図柄2変動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブして(
ステップA508)、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄
確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(例えば、256m秒)をセーブする(
ステップA509)。その後、特図1表示器51aにおける特図1変動表示ゲームの制御
用の情報として、特図1表示器51aでの変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フ
ラグ領域にセーブし(ステップA510)、特図2表示器51bにおける特図2変動表示
ゲームの制御用の情報として、特図2表示器51bでの変動停止に係る停止フラグを特図
2変動制御フラグ領域にセーブして(ステップA511)、特図変動中処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA10)の詳細につい
て説明する。図24に示すように、特図表示中処理では、まず、特図1変動開始処理にお
ける大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1と、特図2変動開始処理にお
ける大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2と、をロードして(ステップ
A601)、RWMの大当りフラグ1領域及び大当りフラグ2領域をクリアする処理(ス
テップA602)を行う。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りかを判定して(
ステップA603)、大当りである(ステップA603;Y)と判定すると、第2特図変
動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動
中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をON、特別図柄2当り信号をON)をRW
Mの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA606)、ラウンド数上限値テー
ブルを設定する(ステップA607)。
一方、ステップA603にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステ
ップA603;N)と判定すると、ロードされた大当りフラグ1が大当りかを判定して(
ステップA604)、大当りである(ステップA604;Y)と判定すると、第1特図変
動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動
中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をON、特別図柄1当り信号をON)をRW
Mの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA605)、ラウンド数上限値テー
ブルを設定する(ステップA607)。
ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA607)を行った後、ラウンド
数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本実施形態の場合、16Rまたは6R)を取
得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA608)。続けて、ラウ
ンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLED
ポインタ領域にセーブする(ステップA609)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域
からロードし、準備して(ステップA610)、演出コマンド設定処理(ステップA61
3)を行う。その後、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確
率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステッ
プA612)、演出コマンド設定処理(ステップA613)を行う。続けて、特図1又は
特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号又は停止図柄パターン)
に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA614)、演出コマンド設定
処理(ステップA615)を行う。
その後、大当りファンファーレ時間(例えば、10000m秒)を特図ゲーム処理タイ
マ領域にセーブし(ステップA616)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口(特別変
動入賞装置38)の大入賞口不正入賞数領域をクリアして(ステップA617)、大入賞
口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラ
グをセーブする(ステップA618)。その後、ファンファーレ/インターバル中処理移
行設定処理1(ステップA619)を行い、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA604にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA604
;N)は、処理番号として特図普段処理にかかる「0」を設定して(ステップA620)
、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA621)。
次いで、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA622)、大入賞口不正監視
期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA623)、特図表示中
処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処
理1(ステップA619)の詳細について説明する。図25に示すように、ファンファー
レ/インターバル中処理移行設定処理1では、まず、処理番号としてファンファーレ/イ
ンターバル中処理にかかる「3」を設定し(ステップA631)、その処理番号を特図ゲ
ーム処理番号領域にセーブする(ステップA632)。
次に、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号(例えば、大当り1信号をON、大
当り2信号をON、大当り3信号をON、大当り4信号をON)を外部情報出力データ領
域にセーブし(ステップA633)、高確率状態と時短状態の終了に関する信号(例えば
、特別図柄1高確率状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1
変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1
高確率状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA634)
。なお、特図高確率中でも、普図は確率状態しか変化しないので、普通図柄1変動時間短
縮状態信号及び普通電動役物1開放延長状態信号は常時OFFされている。その後、特別
遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアし(ステップA
635)、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブして(ステップA636)、
普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブする(ステップA637)。
そして、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA638)、高確率状態の表示
に係る遊技盤30に設けた遊技状態表示LED(第3遊技状態表示部58)を消灯させる
ために高確率報知フラグ領域をクリアして(ステップA639)、特図ゲームモードフラ
グ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA640)。次に、停電復
旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領
域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA641)、右打ち指示に関する
信号(例えば、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステ
ップA642)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部56)を点灯させ
るため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA643
)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。これにより、特別
遊技状態の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリアされることとなる。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップ
A11)の詳細について説明する。図26に示すように、ファンファーレ/インターバル
中処理では、まず、特別遊技状態のラウンド数を+1更新し(ステップA701)、特別
遊技状態のラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備して(ステップA702)、演
出コマンド設定処理(ステップA703)を行う。
次いで、大入賞口開放時間(例えば、29秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし
(ステップA704)、処理番号として大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定して(
ステップA705)、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA
706)。
次いで、大入賞口の開放開始に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をON
)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA707)、大入賞口への入賞数を
記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(ステップA708)。そして、特
別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放するために、大入賞口ソレノイド出力データ領
域にオンデータをセーブして(ステップA709)、ファンファーレ/インターバル中処
理を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA14)の詳細につい
て説明する。図27に示すように、この大当り終了処理では、まず、確率変動判定データ
によるサブルーチンコールを行う(ステップA1001)。
ステップA1001で、確率変動判定データが「低確率データ(通常(普電サポートな
し))」の場合には、大当り終了設定処理1(ステップA1002)を行って、ステップ
A1005の処理に移行する。
また、ステップA1001で、確率変動判定データが「高確率データ1(確変(普電サ
ポートあり))」の場合には、大当り終了設定処理2(ステップA1003)を行って、
ステップA1005の処理に移行する。
また、ステップA1001で、確率変動判定データが「高確率データ2(潜伏確変(普
電サポートなし))」の場合には、大当り終了設定処理3(ステップA1004)を行っ
て、ステップA1005の処理に移行する。
ステップA1005では、停電復旧時送信コマンド領域から確率情報コマンドをロード
し、準備する(ステップA1005)。そして、演出コマンド設定処理(ステップA10
06)を行う。
次いで、処理番号として特図普段処理にかかる「0」を設定して(ステップA1007
)、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1008)。
次いで、大当りの終了に関する信号(例えば、大当り1信号をOFF、大当り3信号を
OFF、大当り4信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA1
009)、大当りの終了に関する信号(例えば、条件装置作動中信号をOFF、役物連続
作動装置作動中信号をOFF、特別図柄1当り信号をOFF、特別図柄2当り信号をOF
F)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1010)。
次いで、確率判定フラグ領域の情報をクリアし(ステップA1011)、大当りのラウ
ンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアし(ステップA1012)
、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA1
013)、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
図28(a)には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA
1002)を示した。この大当り終了設定処理1では、まず、時短状態なしに関する信号
(例えば、大当り2信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA
1021)、低確率状態と時短状態なしの開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率
状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信
号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をO
FF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1022)。
次いで、遊技状態表示番号領域に時短状態なしの番号をセーブし(ステップA1023
)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブして(ステップA1024
)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップ
A1025)。
次いで、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をOFF)を試験信号
出力データ領域にセーブして(ステップA1026)、右打ち中の表示LED(第1遊技
状態表示部56)を消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセ
ーブする(ステップA1027)。
次いで、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブして(ス
テップA1028)、大当り終了設定処理1を終了する。
〔大当り終了設定処理2〕
図28(b)には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA
1003)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、時短状態の開始に関する信
号(例えば、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA
1031)。時短状態の開始に関する信号は、大当り中から出力されているので継続する
形で、外部情報出力データ領域にセーブされる。
次いで、高確率状態と時短状態ありの開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状
態信号をON、特別図柄2高確率状態信号をON、特別図柄1変動時間短縮状態信号をO
N、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON)を試験
信号出力データ領域にセーブする(ステップA1032)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短状態ありの番号をセーブし(ステップA1033)
、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率フラグをセーブして(ステップA1034)
、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短ありフラグをセーブする(ステップA
1035)。
次いで、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブして(ス
テップA1036)、大当り終了設定処理2を終了する。なお、本実施形態の場合、時短
状態中は右打ちモードであるが、大当り中から右打ちモードが設定されているので、大当
り終了設定処理2では右打ちに関する設定を行わない。
〔大当り終了設定処理3〕
図29には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理3(ステップA100
4)を示した。この大当り終了設定処理3では、まず、時短状態なしに関する信号(例え
ば、大当り2信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA104
1)、高確率状態と時短状態なしの開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信
号をON、特別図柄2高確率状態信号をON、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF
、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF)を試
験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1042)。
次いで、遊技状態表示番号領域に時短状態なしの番号をセーブし(ステップA1043
)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブして(ステップA1044
)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短なしフラグをセーブする(ステップ
A1045)。
次いで、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をOFF)を試験信号
出力データ領域にセーブして(ステップA1046)、右打ち中の表示LED(第1遊技
状態表示部56)を消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセ
ーブする(ステップA1047)。
次いで、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(潜伏)をセーブして(ステ
ップA1048)、大当り終了設定処理3を終了する。
次に演出制御装置300での制御について説明する。演出制御装置300の主制御用マ
イコン(CPU)311では、図30に示すメイン処理と、図示しないタイマ割込み処理
を行う。
〔メイン処理〕
図30に示すようにメイン処理では、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプ
ログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップC1)、CPUの初期設定
を行う(ステップC2)。次に、VDP312の初期設定を行って(ステップC3)、割
込みを許可する(ステップC4)。次いで、表示用データの生成を許可して(ステップC
5)、乱数シードを設定し(ステップC6)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値を
セーブする(ステップC7)。これにより、停電発生検出済みフラグ等がクリアされる。
ステップC1からC7のプログラム開始時の処理を行った後、メインループ処理として
ループの処理を行う。このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアす
る(ステップC8)。次いで、演出ボタン25やタッチパネル29の操作に基づく入力信
号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップC9)を
行う。演出ボタン25やタッチパネル29からの入力の読み込みはタイマ割込み処理内で
行い、この演出ボタン入力処理では演出ボタン25やタッチパネル29からの入力があっ
た時に、演出内容を変更する処理等を行う。
そして、LEDや液晶の輝度、音量などの変更可能範囲の設定や、遊技者によるLED
や液晶の輝度、音量の変更などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を行う
(ステップC10)。次に、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を
更新する乱数更新処理(ステップC11)を行う。
次いで、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェッ
ク処理(ステップC12)を行い、演出の進行を制御するための設定や描画コマンドの編
集を行う演出表示編集処理(ステップC13)を行って、描画コマンドの準備終了を設定
する(ステップC14)。これらの処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を
行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/3
0秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画
像更新できる。
そして、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップC15)。本実施
形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/6
0秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイ
ミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り
替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切
り替え)を行ってもよい。ステップC15で、フレーム切替タイミングでないと判定した
場合(ステップC15;N)には、ステップC15の処理を繰り返して行う。一方、ステ
ップC15で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップC15;Y)に
は、画面描画を指示する(ステップC16)。
その後、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する
制御を行うサウンド制御処理(ステップC17)、盤装飾装置46や枠装飾装置18など
のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップC18)、盤演出装置44のモータやソレ
ノイドの制御を行う可動体制御処理(ステップC19)を行い、WDTをクリアする処理
(ステップC8)に戻る。
〔受信コマンドチェック処理〕
図31には、上述のメイン処理における受信コマンドチェック処理を示した。この受信
コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを
受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードし(
ステップC201)、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(ステップC202)
。そして、コマンド受信数が0であると判定した場合(ステップC202;N)は、受信
コマンドチェック処理を終了する。また、受信コマンド数が0でないと判定した場合(ス
テップC202;Y)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算す
る(ステップC203)。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップC204
)、コマンド読出インデックスを0~31の範囲で+1更新し(ステップC205)、コ
マンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定する(ステップC206)。
このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、
受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマン
ド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中
に遊技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)
を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位
でまとめて行うことができる。
ステップC206で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定し
た場合(ステップC206;N)には、ステップC204の処理に戻る。また、コマンド
受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップC206;Y)には、
コマンド領域の内容をロードして(ステップC207)、受信コマンド解析処理(ステッ
プC208)を行う。
次いで、コマンド領域のアドレスを更新し(ステップC209)、コマンド受信数分の
コマンドの解析が完了したか否か判定する(ステップC210)。そして、コマンド受信
数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステップC210;N)には、
ステップC207の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したと
判定した場合(ステップC210;Y)には、受信コマンドチェック処理を終了する。こ
のように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信した
コマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存でき
る構成としている。
〔受信コマンド解析処理〕
図32には、上述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理を示した
。この受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトを
ACT(ACTION)として分離し(ステップC231)、MODE及びACTは正常
範囲であるか否かを判定する(ステップC232、ステップC233)。MODE及びA
CTは正常範囲であると判定した場合(ステップC232;Y、ステップC233;Y)
には、MODEに対するACTは正しい組合せであるか否かを判定する(ステップC23
4)。
また、ステップC232、ステップC233で、MODE又はACTは正常範囲でない
と判定した場合(ステップC232;N、ステップC233;N)、あるいは、ステップ
C234でMODEに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップC2
34;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
ステップC234で、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(
ステップC234;Y)には、MODEは変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する
(ステップC235)。変動系コマンドは、特図の変動パターンを指令するコマンドであ
る。そして、MODEは変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC235
;Y)には、変動系コマンド処理(ステップC236)を行って、受信コマンド解析処理
を終了する。
また、ステップC235で、MODEは変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(
ステップC235;N)には、MODEは大当り系コマンドの範囲であるか否かを判定す
る(ステップC237)。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファ
ーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドや、小当り中演出に関する動作
(ファンファーレ画面や終了画面の表示など)を指令するコマンドである。そして、MO
DEは大当り系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC237;Y)には、大
当り系コマンド処理(ステップC238)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC237で、MODEは大当り系コマンドの範囲でないと判定した場合
(ステップC237;N)には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定す
る(ステップC239)。図柄系コマンドは、特図の図柄に関する情報(例えば、特図の
停止図柄を何にするかなど)を指令するコマンドである。そして、MODEは図柄系コマ
ンドの範囲であると判定した場合(ステップC239;Y)には、図柄系コマンド処理(
ステップC240)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC239で、MODEは図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(
ステップC239;N)には、MODEは保留数コマンドやエラーコマンドなどの単発系
コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC241)。単発系コマンドは、図柄
コマンドと変動系コマンドのように組合せで意味をなすコマンドと違い、単独で成立する
コマンドである。この単発系コマンドには、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄
停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンドなどが
ある。そして、MODEは単発系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC24
1;Y)には、単発系コマンド処理(ステップC242)を行って、受信コマンド解析処
理を終了する。
また、ステップC241で、MODEは単発系コマンドの範囲でないと判定した場合(
ステップC241;N)には、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であるか否かを判
定する(ステップC243)。そして、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であると
判定した場合(ステップC243;Y)には、先読み図柄系コマンド処理(ステップC2
44)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC243で、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲でないと判定した
場合(ステップC243;N)には、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であるか否
かを判定する(ステップC245)。そして、MODEは先読み変動系コマンドの範囲で
あると判定した場合(ステップC245;Y)には、先読み変動系コマンド処理(ステッ
プC246)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。また、ステップC245で、
MODEは先読み変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC245;N)
には、受信コマンド解析処理を終了する。
なお、先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンドは、先読み演出を実行するため
に必要な情報を含むコマンドである。先読み演出(先読み予告、あるいは先読み予告演出
ともいう)とは、特図変動表示ゲームが未実行の始動記憶(保留)に対応する特図変動表
示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(あるいはどんな変動パターンにな
るか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、表示装置41に表示する飾り特図始
動記憶表示等を通常と異なる態様で行うことや、表示装置41に演出表示を行うなどの演
出である。そして、先読み系コマンド(先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンド
)は、先読み演出の対象となる始動記憶に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知ら
せるコマンドであり、始動入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信さ
れる。なお、先読みでない通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、変動表示開始時に
遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
また、電源投入に関するコマンドや、確率設定値に関するコマンドについては単発系コ
マンド処理で対応する処理が行われるようになっている。電源投入に関するコマンドとし
ては、停電復旧時のコマンドやRAM初期化時のコマンドが挙げられる。確率設定値に関
するコマンドとしては、確率設定変更中、確率設定値変更、確率設定変更終了、確率設定
値確認中、確率設定値確認終了の各コマンドが挙げられる。
上述のように受信したコマンドに基づき、各種の演出内容が設定されるようになってい
る。例えば、コマンドに基づき設定される演出の一つである表示装置41に表示する映像
については、まず、受信したコマンドに基づいて演出の流れを制御するためのシナリオデ
ータを設定し、このシナリオデータに基づき遊技の進行に沿って表示内容を制御するため
のモーションデータが設定され、このモーションデータに対応して描画された複数の画像
が合成されることで映像が作成される。表示装置41に表示する映像はフレーム毎に表示
画像を作成し、これを順次表示することで映像が構成される。1つのフレームの表示画像
は各々に画像を描画可能な複数のレイヤーを重ね合わせることで構成される。図33(a
)には1つのフレームの表示画像を構成するレイヤー構造を示した。
本実施形態では、画面奥側から画面手前側に向かってレイヤー0からレイヤー13の1
4種類があり、レイヤー毎に描画される画像の内容が定められている。背景レイヤーは背
景画像を描画するレイヤーであり、予告Aレイヤーから予告Hレイヤーはステップアップ
予告をはじめとする各種予告画像を描画するレイヤーである。
また、左図柄レイヤー、右図柄レイヤー及び中図柄レイヤーは、飾り特図変動表示ゲー
ム表示部85(図38参照)での飾り特図変動表示ゲームの識別図柄を描画するレイヤー
であり、保留レイヤーは待機中記憶表示部83や実行中記憶表示部84の表示(図38参
照)を描画するレイヤーであり、第4図柄レイヤーは第2飾りゲーム表示部88(図38
参照)での第4図柄による飾り特図変動表示ゲームを描画するレイヤーである。
図33(a)に示すように各レイヤーの描画内容の制御は対応するモーション管理領域
により管理されるようになっている。図33(b)に示すようにモーション管理領域は、
対応するレイヤーにおいて表示制御する(表示画面41a上に表示しているとは限らない
)オブジェクトの数(最大数)である表示数(例えば左図柄の場合、次図柄、現図柄、前
図柄の3個)を記憶する領域(表示数の領域)と、何フレームまで処理が進んだかを示す
フレーム番号を記憶する領域(フレーム番号の領域)を含む。また、一定の演出の流れが
定義されたモーションテーブルの何行目まで処理が進んだかを示すコマンド位置を記憶す
る領域(コマンド位置の領域)と、複数あるモーション用リストテーブル(複数のモーシ
ョンテーブルのデータリスト)の中でどのテーブルを使用するかを示すアドレスのデータ
(モーションインデックスに対応)を記憶する領域(モーション用リストテーブル領域)
と、各オブジェクトの表示内容を定義する複数の表示情報領域とを含む。
モーション管理領域内の表示情報領域は、表示数(オブジェクトの数)分だけ複数あり
、図33(c)に示すように、各表示情報領域がそれぞれ、表示種別、エフェクトタイプ
、エフェクトパラメータ、表示左上点のX座標、表示左上点のY座標、表示右上点のX座
標、表示右上点のY座標、表示左下点のX座標、表示左下点のY座標、画像インデックス
、バックグラウンドカラー、フォアグラウンドカラー、IPicture(Iピクチャ)のみの
動画時のフレームカウント、及びビヘイビアインデックスの各データを記憶する領域を含
んでいる。
ここで、表示種別は、当該オブジェクトの種別(静止画か動画(ムービー)かを示す情
報の他、ムービーの種類(Iピクチャか否かなど)を示す情報を含む)である。エフェク
トタイプは、画像に加えるエフェクト(透過性を持たせるなどの加工処理)の種類を示す
情報である。エフェクトパラメータは、前記エフェクトのパラメータ(透過性を持たせる
場合の透過度など)である。X座標及びY座標は、画像の表示位置を特定するデータであ
り、本例ではポリゴン表示機能(立体を多面体として表示する機能)のために、表示左上
点、表示右上点、表示左下点の3点の座標がある。画像インデックスは、静止画又はムー
ビーを特定する番号である。IPictureのみの動画時のフレームカウントとは、何フレー
ム目のデータがIPicture(すなわちIフレーム)かを示すデータである。ビヘイビアイ
ンデックスは、オブジェクト(表示要素)の動作を設定するためのインデックスである。
モーション管理領域の内容は、コマンドに基づき設定されるシナリオデータに沿って設
定される。シナリオデータは、演出の流れを階層的に制御するための概念的なシナリオの
層(レイヤー)であるシナリオレイヤーに設定され、シナリオレイヤーには0から7の8
つがあり、各シナリオレイヤーに0から7のシナリオレイヤー番号が付されている。
本実施形態では、シナリオレイヤー番号0のシナリオレイヤーは主に背景画像の表示制
御に使い、シナリオレイヤー1は左図柄の表示制御に使い、シナリオレイヤー2は右図柄
の表示制御に使い、シナリオレイヤー3は中図柄の表示制御に使い、シナリオレイヤー4
は第1の予告演出の表示制御に使い、シナリオレイヤー5は第2の予告演出の表示制御に
使い、シナリオレイヤー6は保留表示(待機中記憶表示部83や実行中記憶表示部84の
表示)の表示制御に使い、シナリオレイヤー7は第4図柄の表示制御に使うといったよう
に、シナリオレイヤー毎に制御対象が基本的に割り当てられている。
〔単発系コマンド処理〕
次に、上述の受信コマンド解析処理における単発系コマンド処理(ステップC107)
の詳細について図34により説明する。
単発系コマンド処理が開始されると、まずステップC181で、MODEのデータが客
待ちデモを指令するものであるか判定し、客待ちデモを指令するものである場合(ステッ
プC181;Y)には、ステップC182に進み、客待ちデモを指令するものでない場合
(ステップC181;N)には、ステップC184に進む。なお、客待ちデモとは、客待
ちデモ演出(又は「客待ち演出」ともいう)のことであり、表示装置41で行われる客待
ちデモ表示を含む演出である。客待ちデモ演出では、表示装置41での表示に限られず、
他の表示装置での表示やランプ類の点灯(点滅含む)、或いは音声の出力による演出が行
われてもよい。
ステップC182に進むと、P機状態(パチンコ遊技機の状態)が客待ちデモ中か判定
し、客待ちデモ中ならば(ステップC182;Y)、単発系コマンド処理を終了し、客待
ちデモ中でなければ(ステップC182;N)、客待ち演出を行うための客待ち演出設定
処理を行い(ステップC183)、単発系コマンド処理を終了する。
ステップC184に進むと、MODEのデータが特図1保留数の値を指令するものであ
るか判定し、特図1保留数の値を指令するものである場合(ステップC184;Y)には
、飾り特図始動記憶表示の表示などの処理を行う特図1保留情報設定処理(ステップC1
85)を実行した後に単発系コマンド処理を終了し、特図1保留数の値を指令するもので
ない場合(ステップC184;N)には、ステップC186に進む。
ステップC186に進むと、MODEのデータが特図2保留数の値を指令するものであ
るか判定し、特図2保留数の値を指令するものである場合(ステップC186;Y)には
、飾り特図始動記憶表示の表示などの処理を行う特図2保留情報設定処理(ステップC1
87)を実行した後に単発系コマンド処理を終了し、特図2保留数の値を指令するもので
ない場合(ステップC186;N)には、ステップC188に進む。
ステップC188に進むと、MODEのデータが停電復旧を知らせるもの(停電復旧時
のコマンドのデータ)であるか判定し、停電復旧を知らせるものである場合(ステップC
188;Y)には、停電復旧設定処理(ステップC189)を実行した後に単発系コマン
ド処理を終了し、停電復旧を知らせるものでない場合(ステップC188;N)には、ス
テップC190に進む。停電復旧設定処理(ステップC189)は、例えば「遊技再開し
ました」といったメッセージを表示装置41に表示したり、ランプ類を所定態様で点滅さ
せたりして遊技者へ停電復旧を報知する等のための処理であり、そのためのシナリオデー
タ設定処理を含む。
ステップC190に進むと、MODEのデータが電源投入(初期化を伴う電源投入)を
知らせるもの(電源投入時のコマンドのデータ)であるか判定し、当該電源投入を知らせ
るものである場合(ステップC190;Y)には、電源投入時処理(ステップC191)
に進み、当該電源投入を知らせるものでない場合(ステップC190;N)には、ステッ
プC192に進む。なお、電源投入時のコマンドは、遊技制御装置100がRWMクリア
したことを演出制御装置300に知らせる電源投入コマンドのことである。この電源投入
コマンドは、演出制御装置300に演出状態をクリアさせるのと、RWMクリア報知(R
WMクリアされたことを、例えば表示装置41に表示する動作)を行わせるために送られ
る。
電源投入時処理(ステップC191)には、各種初期画面情報の設定として、特図種別
・図柄種別のクリア、特図1保留数及び特図2保留数に0を設定、現図柄及び停止図柄に
例えば左=7、中=5、右=3のはずれ図柄を設定する処理が含まれる。さらに、演出装
置のモータの動作位置を初期位置にするなどのための初期化処理、さらには前記RWMク
リア報知を実行するための制御処理などが含まれる。
ステップC192に進むと、MODEのデータが示唆演出開始条件を知らせるものであ
るかを判定する。示唆演出開始条件とは、後述する示唆演出の開始条件である普図始動ゲ
ート34への遊技球の通過と右側一般入賞口35への入賞である。本実施形態の遊技機で
は、普図始動ゲート34への遊技球の通過があった場合と、右側一般入賞口35への入賞
があった場合に、遊技制御装置100から示唆演出開始条件コマンドが送信されるように
なっている。
MODEのデータが示唆演出開始条件を知らせるものである場合(ステップC192;
Y)には、示唆演出設定処理(ステップC193)を行い、単発系コマンド処理を終了す
る。示唆演出設定処理の詳細については後述する。また、示唆演出開始条件を知らせるも
のでない場合(ステップC192;N)には、図示を省略するその他のコマンドに対する
処理を行い、単発系コマンド処理を終了する。
〔変動系コマンド処理〕
次に、上述の受信コマンド解析処理における変動系コマンド処理(ステップC101)
の詳細について図35により説明する。
変動系コマンド処理が開始されると、まずステップC111で、特図種別が未確定か判
定し、未確定である場合(ステップC111;Y)には、変動系コマンド処理を終了し、
未確定でない場合(ステップC111;N)、すなわち、特図種別が設定されている場合
には、変動パターン対応図柄判定処理(ステップC112)を実行してステップC113
に進む。特図種別とは、特図の種別が特図1か特図2かを示す情報であり、図柄系コマン
ド処理で設定される情報である。
ステップC113に進むと、変動パターン対応図柄判定処理(ステップC112)で返
される情報(有効コマンド情報又は無効コマンド情報)に基づいて、変動コマンドと図柄
種別が不整合であるか否か判定し、不整合である場合(ステップC113;Y)、すなわ
ち無効コマンド情報が返された場合には、変動系コマンド処理を終了し、不整合でない場
合(ステップC113;N)、すなわち有効コマンド情報が返された場合には、ステップ
C114に進む。
なお、図柄種別とは図柄のカテゴリを意味し、図柄種別には、例えば、はずれ図柄、1
6R確変大当り図柄などがある。また、上記ステップC113における不整合とは、はず
れの変動コマンド(変動パターンコマンド)を受信したのに、16R確変大当り図柄の図
柄コマンドを受信していた時など、演出を行う上で矛盾してしまう組み合わせ(変動コマ
ンドと図柄種別の組み合わせ)であることを意味する。
ステップC114に進むと、変動コマンドに応じた演出を行うために、変動演出設定処
理(ステップC114)を実行して、P機状態(パチンコ遊技機の状態)として変動中を
設定する(ステップC115)。ここで、変動中とは、特図の変動中(客待ちデモ中や大
当り中、或いはファンファーレ中等でないこと)を表している。その後、後述する先読み
演出の実行を制限する制限期間を管理するための制限期間管理処理を行い(ステップC1
16)、変動系コマンド処理を終了する。
〔変動演出設定処理〕
次に、前述の変動系コマンド処理における変動演出設定処理(ステップC114)の詳
細について図36により説明する。
変動演出設定処理が開始されると、まず、受信したコマンドに応じた大別パターン(特
図の変動表示演出の大まかな分類)を選択する変動パターン分類処理(ステップC271
)を実行して、上記ステップC271の変動パターン分類処理で返された大別パターン及
び各種演出情報に対応する予告振分テーブル1を準備する(ステップC272)。ここで
の演出情報とは、停止図柄の情報(特に大当り図柄の詳細、はずれは大別パターンで分か
るため)、高確率/時短状態といった確率状態の情報、保留数の数、及び演出制御装置3
00が管理する遊技モード(本例では遊技制御装置からも遊技モードのコマンドが送られ
てくる)などが有り得る。このステップC272(或いは後述のステップC274、C2
77)で各種演出情報を考慮して予告振分テーブルを設定しているので、例えば同一の変
動パターンコマンドでも、そのときの状態で、予告の振り分け率(発生率)を変化させら
れるようになる。
次いで、乱数抽選処理A(ステップC273)を実行する。
次いで、上記ステップC271で返された大別パターン及び各種演出情報に対応する予
告振分テーブル2を準備して(ステップC274)、乱数抽選処理B(ステップC275
)を実行して、ステップC276に進む。
ステップC276に進むと、上記ステップC271で返された大別パターンが「通常は
ずれ」か判定し、「通常はずれ」であれば(ステップC276;Y)、ステップC279
に進み、「通常はずれ」でなければ(ステップC276;N)、ステップC277に進む

ステップC277に進むと、上記ステップC271で返された大別パターン及び各種演
出情報に対応する予告振分テーブル3を準備して(ステップC277)、乱数抽選処理C
(ステップC278)を実行して、ステップC279に進む。
ステップC279に進むと、基本BGM番号(基本BGMの曲番号)を設定して(ステ
ップC279)、予告演出設定処理1(ステップC280)を実行して、その後ステップ
C281に進む。
ステップC281に進むと、ここまでの処理で決定された前半変動種別が通常変動か否
か判定し、通常変動であれば(ステップC281;Y)、ステップC282に進み、通常
変動でなければ(ステップC281;N)、図示を省略するが前半変動種別が通常変動で
ない場合の各種変動の処理を行い、変動演出設定処理を終了する。
なお、前半変動種別とは、同一のMODE(例えば12秒前半通常変動)の中で、演出
制御装置側で振り分けている変動予告種類のことである。また、「通常変動」における「
通常」とは、いわゆるすべりや短縮変動等の特殊な変動ではないという意味である。また
煩雑を避けるため、ここでは、前半変動種別が通常(すべりや短縮でない)の場合の予告
振り分けの一部のみを示している。
ステップC282に進むと、ここまでの処理(ステップC273等)で決定された予告
種別(後述する演出振分け結果領域のデータ)が巻物予告を指定するものであるか判定し
、巻物予告でない場合(ステップC282;N)には、ステップC283に進み、巻物予
告である場合(ステップC282;Y)には、巻物予告用シナリオデータ設定処理(ステ
ップC286)を実行し、変動演出設定処理を終了する。
ステップC283に進むと、ここまでの処理で決定された予告種別が巻物文字予告を指
定するものであるか判定し、巻物文字予告である場合(ステップC283;Y)には、巻
物文字予告用シナリオデータ設定処理(ステップC287)を実行し、変動演出設定処理
を終了する。また、巻物文字予告でない場合(ステップC283;N)には、図示を省略
する他の予告についての処理を行い、変動演出設定処理を終了する。
〔予告演出設定処理1〕
次に、前述の変動演出設定処理における予告演出設定処理1(ステップC280)の詳
細について図37により説明する。この予告演出設定処理1では、乱数抽選結果(前述し
た乱数抽選処理A、B、Cの結果)に応じてステップアップ予告の設定を行う。ステップ
アップ予告とは、予告内容が段階的に変化する予告演出であり、段階が進行するほど特別
結果となる可能性の高さである信頼度が高くなるものである。本願の図面及び明細書にお
いて、「SU」とは、このステップアップ予告のステップアップを意味し、「SU1」と
はステップアップ予告の第1段階を意味し、「SU2」とはステップアップ予告の第2段
階を意味し、「SU3」とはステップアップ予告の第3段階を意味する。
予告演出設定処理1が開始されると、まず、演出振分け結果領域のSU予告回数領域か
ら振分け結果をロードする(ステップC381)。
次いで、シナリオレイヤー番号4を準備して(ステップC382)、ステップC381
でロードしたSU予告回数に対応するSU予告シナリオテーブルのアドレスを準備して(
ステップC383)、直前のステップC382、C383で準備されたデータに基づいて
、演出の進行内容を設定するシナリオデータ設定処理(ステップC384)を実行する。
次いで、演出振分け結果領域のSU1カットイン領域から振分け結果をロードして(ス
テップC385)、ステップC385でロードしたSU1カットイン番号に対応する表示
画像データを取得し、モーションインデックス領域(モーションインデックスを保存する
記憶領域)のSU1カットイン領域にセーブする(ステップC386)。
次いで、演出振分け結果領域のSU2カットイン領域から振分け結果をロードして(ス
テップC387)、ステップC387でロードしたSU2カットイン番号に対応する表示
画像データを取得し、モーションインデックス領域のSU2カットイン領域にセーブする
(ステップC388)。
次いで、演出振分け結果領域のSU3カットイン領域から振分け結果をロードして(ス
テップC389)、ステップC389でロードしたSU3カットイン番号に対応する表示
画像データを取得し、モーションインデックス領域のSU3カットイン領域にセーブして
(ステップC390)、ステップC391に進む。
上記ステップC385~C390では、各段階について表示画像を表示するためのモー
ションテーブルのデータを一旦保存している。なお、ここで保存されたデータが使用され
るとは限らず、選択されたSU数が1又は2の場合には上位SU領域にセーブされた表示
画像は使用されないこととなる。
また、表示画像として仮画像が設定される場合がある。仮画像は遊技機の開発段階にお
いて未だ表示画像が完成していなくても演出のシナリオ等を作成できるようにするために
仮の画像を配置するものである。この仮画像が設定されている場合(ステップC391;
Y)は、仮画像を対応する表示画像に差し替えるようになっている(ステップC392)
。ただし、開発段階である場合など差し替える表示画像が未だ存在しない場合には、仮画
像は差し替えられずに仮画像のまま演出が表示されるようになっている。仮画像が設定さ
れているかは、モーション管理領域の表示情報領域において画像を特定する情報である画
像インデックスの値により判定可能である(図33(c)参照)。
その後、実行中記憶表示設定処理を行う(ステップC393)。この処理では、実行中
記憶表示の表示開始時の表示態様や変化する過程、変化に伴う演出である変化演出の設定
などを行う。詳細については後述する。
次に、表示装置41における表示について説明する。図38(a)に示すように表示装
置41の表示領域の中央には、飾り特図変動表示ゲームのうちの第1飾りゲームを表示す
る飾り特図変動表示ゲーム表示部85が設けられる。ここでは、左、中、右の変動表示領
域の各々で識別情報を変動表示した後に停止表示することで飾り特図変動表示ゲームを表
示する。
飾り特図変動表示ゲーム表示部85に表示される各識別情報は、キャラクタ部87aと
、文字部87bと、文字部87bに付された装飾部87cと、を含んでいる。文字部87
bはキャラクタ部87aの前側に一部が重なるように配されている。本実施形態では文字
として数字を用いており、文字部87bは数字部とも言える。また、装飾部87cは紐の
ついた鈴を模した画像で、文字部87bに紐の一端が連結するように配されている。この
装飾部87cは、文字部87bが正面を向いた状態で文字部87bの右下前方に位置する
ように配されており、この装飾部87cの位置は、後述するように文字部87bが回転す
るような表示を行う際の回転軸の延長線上にない位置とされている。
表示領域の左上部には、飾り特図変動表示ゲームのうちの第2飾りゲームを表示する第
2飾りゲーム表示部88が設けられている。この第2飾りゲーム表示部88に表示される
第2飾りゲームは、特図1変動表示ゲームに対応する左領域と特図2変動表示ゲームに対
応する右領域でそれぞれ一つの第4図柄を用いた表示を行うものである。第4図柄には外
れに対応した識別情報である「-」と、大当りに対応した識別情報である「○」とがあり
、これらを変動表示した後に停止して結果を表示するようになっている。
また、表示領域の中央下部には始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を表示する待
機中記憶表示部83が設けられる。本実施形態では第1始動記憶と第2始動記憶が記憶順
に消化されるので、待機中記憶表示部83には第1始動記憶又は第2始動記憶と一対一に
対応する飾り特図始動記憶表示が左端から記憶順に表示される。左端の飾り特図始動記憶
表示が最先に記憶された第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示であり、消化され
る毎に左へ移行するようになっている。
また、それぞれの始動記憶に対応する特図変動表示ゲームの結果や変動パターン等の先
読み結果をその表示態様により示唆することが可能である。なお、図38(a)では、消
化順序が1番目の始動記憶について飾り特図始動記憶表示の表示態様を変化させる先読み
演出が行われている。
待機中記憶表示部83の左方には、現在実行中の特図変動表示ゲームに対応する始動記
憶に関する情報を表示する実行中記憶表示部84が設けられる。この実行中記憶表示部8
4には、特図変動表示ゲームの開始時に待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動
記憶表示が移行し、実行される特図変動表示ゲームの結果や変動パターン等をその表示態
様により示唆するようになっている。
表示領域の右上部には、始動記憶数を表示する始動記憶数表示部86が設けられる。こ
の始動記憶数表示部86には、第1始動記憶の数を表示する第1始動記憶数表示部86a
と、第2始動記憶の数を表示する第2始動記憶数表示部86bとが設けられている。
図38(a)に示す状態から始動記憶が消化されて減少すると、図38(b)に示すよ
うに待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ
流入する表示が行われる。ここでは、実行中記憶表示部84においても先読み演出と同様
の態様で特図変動表示ゲームの結果や変動パターン等が示唆されている。また、始動記憶
数表示部86では、第1始動記憶数表示部86aの数値が1つ減少する。
そして、飾り特図変動表示ゲーム表示部85では第1始動記憶に基づく特図1変動表示
ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが開始され、左、中、右の変動表示領域の各々
で識別情報の変動表示が開始される。また、第2飾りゲーム表示部88においても第1始
動記憶に基づく特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが開始され、左
領域で識別情報の変動表示が開始される。
その後、図38(c)に示すように飾り特図変動表示ゲーム表示部85で左変動表示領
域、右変動表示領域、中変動表示領域の順で識別情報が仮停止する。仮停止している状態
では識別情報のキャラクタ部87a、文字部87b、装飾部87cがそれぞれ揺れるよう
に表示され、完全に停止していないことが示されている。また、第2飾りゲーム表示部8
8では左領域で識別情報の変動表示が継続される。
なお、仮停止時の揺れ動作については、キャラクタ部87a、文字部87b、装飾部8
7cが一体となって揺れ動作するようにしても良いし、それぞれが独立して揺れるように
しても良く、この場合は同方向に揺れるようにしても良いし、異なる方向に揺れるように
しても良い。また、キャラクタ部87a、文字部87b、装飾部87cのうちの一部は停
止してその他は揺れるように動作しても良い。
そして、変動時間が終了すると図38(d)に示すように飾り特図変動表示ゲーム表示
部85の識別情報が停止した状態となり、結果態様を表示する状態となる。第2飾りゲー
ム表示部88でも左領域で識別情報の変動表示が終了して識別情報が停止した状態となり
、結果態様を表示する状態となる。
さらに、停止時間の終了に伴い特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了
する。これに伴い図38(e)に示すように実行中記憶表示部84の表示が消去され、次
の飾り特図変動表示ゲームを開始可能な状態となる。なお、図38(e)の状態で始動記
憶がなければ客待ち状態となる。また、図38(e)の状態で結果が特別結果であれば特
別遊技状態となる。
図39(a)から(c)には、ステップアップ予告の一例を示した。ステップアップ予
告が行われる場合には特図変動表示ゲームの変動表示が開始した後に、まず図39(a)
に示すようにステップアップ予告の表示画像600として第1段階であるSU1の表示が
行われる。次に、SU1の表示に替えて図38(b)に示すようにステップアップ予告の
表示画像600として第2段階であるSU2の表示が行われる。さらに、SU2の表示に
替えて図38(c)に示すようにステップアップ予告の表示画像600として第3段階で
あるSU3の表示が行われる。
ステップアップ予告の進行段階が1段階の場合は図39(a)の表示が終了した時点で
ステップアップ予告が終了する。また、ステップアップ予告の進行段階が2段階の場合は
図39(b)の表示が終了した時点でステップアップ予告が終了する。
本実施形態のステップアップ予告の表示画像600は、飾り特図変動表示ゲーム表示部
85の識別情報が描画されるレイヤーであるレイヤー5から7よりも画面手前側に位置す
るレイヤー12(図33参照)に描画されるようになっており、飾り特図変動表示ゲーム
表示部85の識別情報の前側にステップアップ予告の表示画像600が重なるように表示
される。
図39(d)から(g)には、ステップアップ予告の表示画像が描画されるレイヤー1
2における表示装置41の表示領域に対応した領域610を示した。ステップアップ予告
の表示画像600は、背景部601、キャラクタ部602及び文字部603から構成され
るが、ここではこれらが一体となった一枚の画像として構成されている。
上述の予告演出設定処理1で説明したように、SU1の表示画像600とSU2の表示
画像600については、必ず使用する表示画像600が準備されているので、実行タイミ
ングとなると当該準備された表示画像600が図39(d)や(e)に示すようにレイヤ
ー12に描画され、図39(a)や(b)に示すようなステップアップ予告が行われる。
これに対してSU3の表示画像は、仮画像605が準備される場合があり、仮画像60
5が準備された場合は実際に使用する表示画像600に差し替えて描画するようになって
いる。差し替える表示画像600が存在する場合や仮画像605が準備されずに当初から
表示画像600が準備されていた場合は、図39(f)に示すようにSU3の表示画像6
00がレイヤー12に描画され、図39(c)に示すようなステップアップ予告が行われ
る。しかし、差し替える画像が存在せず仮画像605が準備されたままとなっている場合
は図39(g)に示すように仮画像605がレイヤー12に描画される。仮画像605が
描画された場合には、図39(h)に示すように仮画像605がSU3の表示画像として
表示されることとなる。
仮画像605はレイヤー12における表示領域に対応した領域610の全体に描画され
るのではなく、SU3の表示画像600が表示され得る部分のみに描画される画像となっ
ている。よって、仮画像605が描画されたとしてもレイヤー12よりも画面奥側に位置
するレイヤーの画像のうち仮画像605が描画されていない部分の画像は視認可能である

このような仮画像605を用いることで、開発段階において未だ表示画像600が完成
していなくてもステップアップ予告に関する開発を進めることができ、作業を並行して行
うことができるようになるので開発の効率を高めることができる。
また、遊技機が完成した際には仮画像605を使用する処理は不要となるが、この場合
でも仮画像605を準備する処理は削除されることなくそのまま残すようにしている。
仮画像605を準備する処理が残されていても必ず表示画像600に差し替えられるの
で何ら不都合は生じない。むしろ仮画像605を準備する処理を削除する手間を省くこと
ができるとともに、削除に伴う意図しない不具合の発生を防止することができる。
なお、仮画像605の使用を複数種類あるSU3の表示画像600の一部としたが、S
U3の表示画像600の全種類に対して仮画像605を使用するようにしても良いし、複
数種類あるSU1やSU2の表示画像600の一部又は全部についても仮画像605を使
用するようにしても良い。
また、ステップアップ予告の表示画像600の一部のみを仮画像605としても良い。
上述したようにステップアップ予告の表示画像600は、背景部601、キャラクタ部6
02及び文字部603から構成されており、このうちの一部を仮画像605としても良い
。この場合、一つのレイヤーの中に複数の仮画像605が含まれることもあり、また、一
つのレイヤーの中に仮画像605と完成した画像の両方が含まれる場合もあることとなる
また、複数の仮画像605が異なるレイヤーに配されるようにしても良い。複数の仮画
像605が異なるレイヤーに配される場合としては、一のステップアップ予告の表示画像
600が複数のレイヤーにわたる画像を統合したものである場合に、複数のレイヤーで仮
画像が使用される場合が挙げられる。また、ステップアップ予告の表示画像600につい
て仮画像605を用いると同時に、他の表示において仮画像605が用いられることも考
えられる。
また、仮画像605の使用はステップアップ予告に限られるものではなく、他の演出で
も使用可能であり、何らかの画像を表示する演出について、未だ表示画像が完成していな
いものについて仮画像605を使用するようにすれば、表示画像がすべて完成する前であ
っても演出に関する処理の設計を進めることが可能となる。
例えば、複数の画像のうちから選択して表示する演出の一部又は全部の画像について仮
画像605を使用するようにしても良い。また、セリフを表示する予告、遊技機の機能を
解説するための文字表示、エラー報知のための表示、カットイン予告、背景表示、特別遊
技状態中における楽曲や演出内容の選択表示、遊技機の履歴表示、場面の転換時などに表
示されるアイキャッチ画像、SPリーチ中などに所定の確率で表示されるチャンスアップ
画像などについて仮画像605を使用することで、これらの表示の開発を効率よく進める
ことができる。
また、待機中記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示や実行中記憶表示部84の実行中
記憶表示、飾り特図始動記憶表示や実行中記憶表示を変化させる際に表示する変化演出、
始動記憶数表示部86の第1始動記憶数表示部86aや第2始動記憶数表示部86bにつ
いて仮画像605を使用するようにしても良い。この場合、先読み演出のために複数の表
示画像が用意される場合は、このうちの一部又は全部について仮画像605を使用するよ
うにしても良い。
また、飾り特図変動表示ゲーム表示部85に表示される識別情報や、第2飾りゲーム表
示部88に表示される識別情報について仮画像605を使用するようにしても良い。この
場合、複数種類の識別情報のうちの一部又は全部について仮画像605を使用するように
しても良い。また、識別情報に含まれるキャラクタ部87a、文字部87b、装飾部87
cの一部又は全部について仮画像605を使用するようにしても良い。
また、逆に仮画像605を使用しないようにする演出が定められていても良い。遊技者
に対して注意を促す注意喚起画像やエラー報知、発射方向の報知など、仮画像605のま
ま表示されてしまった場合に遊技者にとって不利となるおそれがある画像については仮画
像605を使用しないようにしても良い。
また、大当りの確定表示や特別結果を示す画像など、仮画像605のまま表示されると
著しく興趣の低下を招くような遊技者にとって重要な画像については仮画像605を使用
しないようにしても良い。
また、仮画像605は差し替えられる表示画像が表示され得る部分のみに描画される大
きさの画像であるが、当該仮画像のデータとしては、差し替えられる表示画像が表示され
得る部分のみに描画される大きさよりも大きい画像を仮画像のデータとして用意しておき
、これを縮小して仮画像605として用いるようにしても良い。
また逆に、差し替えられる表示画像が表示され得る部分のみに描画される大きさよりも
小さい画像を仮画像のデータとして用意しておき、これを拡大して仮画像605として用
いるようにしても良い。
このようにすることで、開発段階において差し替えられる表示画像の専有面積が変化し
た場合でも、仮画像データを変更せずに仮画像の拡大率又は縮小率を変更するだけで対応
でき、開発の効率を高めることができる。
また、仮画像605を単色の画像としたが、これ以外の画像であっても良い。
例えば、図40(a)に示すように表示画像600に対応したラフスケッチのような画
像を仮画像としても良いし、図40(b)に示すように表示画像600の内容を文字によ
り記載した画像を仮画像605としても良い。このようにすれば開発段階において表示画
像600の内容を容易に把握でき、開発の効率を高めることができる。
また、図40(c)に示す桜柄の表示などの演出表示としても使用可能な画像を仮画像
605としても良い。また、図40(d)に示すように、仮画像605としてのみ用いら
れるが実際に使用される表示画像と同等の表示内容である画像を用いるものとしても良い
。このようにすれば不具合等により仮画像605が表示されてしまっても遊技者が違和感
を覚えることがなく、興趣の低下を防止することができる。
また、図40(c)、(d)に示したような演出として使用可能な画像と、図39で示
したような単色の画像など複数種類の仮画像605を使用可能とし、使用する位置や場面
に応じていずれの仮画像605を用いるかを選択できるようにしても良い。
また、大当り確率などのスペックが異なるが同じ演出を実行可能である異なる機種の遊
技機について、機種ごとに仮画像605の種類を異ならせるようにしても良い。このよう
にすることで仮画像605から機種を容易に把握でき開発の効率を高めることができる。
また、図40(e)に示すように、仮画像605を透過性のある画像として後方のレイ
ヤーの画像が透けて見えるようにしても良い。このようにすることで開発段階において後
方のレイヤーの画像との位置関係を容易に把握できるようになり、開発の効率を高めるこ
とができる。
また、画面の最奥部に位置するレイヤー0よりも画面奥側において画面全体に描画され
る下地画像の柄と仮画像605の柄を同じ柄とするようにしても良い。このようにするこ
とで下地画像のデータを縮小して仮画像605のデータとして流用することが可能となる
また、画像や映像のデータが記憶される画像ROM325において、仮画像のデータを
格納する領域と、その他の画像や映像のデータである表示画像データを格納する領域と、
を分けておくようにしても良い。このようにすることで、開発の過程での取り扱いが容易
となり、開発の効率を高めることができる。
また、仮画像のデータを格納する領域は、表示画像データが格納される領域よりも先頭
側の領域又は後方側の領域とするようにしても良い。表示画像データよりも先頭側の領域
に格納することで、開発の過程で表示画像データの領域の大きさが変化しても仮画像のデ
ータを格納する領域の位置が変化しないようにすることができる。
また、表示画像データよりも後方側の領域に格納した場合であっても、予め未使用エリ
アを確保しておくことや、表示画像データが格納されないことが明確な位置に配置するこ
とで、開発の過程で表示画像データの領域の大きさが変化しても仮画像のデータを格納す
る領域の位置が変化しないようにすることができる。
例えば、図41(a)に示すように画像ROM325において遊技に使用するデータを
記憶する領域の先頭に配置するようにし、この後の領域にその他の画像や映像のデータで
ある表示画像データを格納するようにしても良い。仮画像のデータは開発段階において用
いられるものであり、その表示画像も予め決められたものであるので、開発の当初からデ
ータを用意できるものであって、記憶領域の先頭から格納することが簡便である。また、
記憶領域の先頭から格納することで、表示画像データが増減しても仮画像の格納位置は変
化せず、プログラム側で参照する領域を変更する必要がないため開発の効率を高めること
ができる。
また、図41(b)に示すように仮画像のデータを格納する領域よりも先頭側の領域に
未使用エリアが配されていても良いし、図40(c)に示すように格納する領域の大きさ
変化しない固定データなどを格納した領域が配されていても良い。この場合も仮画像のデ
ータを格納する領域の位置が変化しないようにすることができる。
また、図41(d)に示すように画像ROM325において遊技に使用するデータを記
憶する領域の最後部に配置するようにしても良い。このようにしても先頭に配置する場合
と同様の効果を得ることができる。
さらに、図41(e)に示すように仮画像のデータを格納する領域よりも後方側の領域
に未使用エリアが配されていても良いし、図41(f)に示すように格納する領域の大き
さが変化しない固定データなどを格納した領域が配されていても良い。この場合も仮画像
のデータを格納する領域の位置が変化しないようにすることができる。
また、仮画像のデータを当該仮画像のデータと差し替えられる表示画像データと隣接し
て格納するようにしても良い。このようにすることで、対応する表示画像データが分かり
やすくなる。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結
果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生可能な遊技機において、画像を表示する表
示装置41と、表示装置41を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え
、演出制御手段は、各々に画像を描画可能な複数のレイヤーを統合することにより表示装
置41に表示する画像を生成するように構成され、所定のレイヤーの描画領域のうちの一
部分は特定画像(仮画像605)を用いて描画可能であり、当該特定画像を用いて描画さ
れた場合には、当該特定画像を所定画像に置き換えて表示装置41に表示するようにして
いる。したがって、表示する画像が完成していなくても仮画像605を用いて開発を進め
ることができ、開発の効率を高めることができる。
また、演出制御手段は、特定画像を含む所定のレイヤーにおいて画像が描画されていな
い領域では、当該所定のレイヤーの奥側に配されるレイヤーの画像を視認可能とするよう
にしたこととなる。したがって、仮画像605が表示される場合であっても実際の演出と
同様の表示とすることが可能となり、開発を効率よく進めることができる。
また、演出制御手段は、所定のレイヤーに複数の特定画像を含む画像を描画可能である
こととなる。したがって、各部の画像を別々に作成することが可能となり、開発を効率よ
く進めることができる。
次に、所定の領域における遊技球の検出に基づき実行される演出について説明する。
本実施形態の遊技機では、第1検出部をなす普図始動ゲート34での遊技球の検出に基
づき確率設定値を示唆する第1示唆演出を実行可能となっている。また、普図始動ゲート
34の下方に位置する第2検出部をなす右側一般入賞口35での遊技球の検出に基づき確
率設定値を示唆する第2示唆演出を実行可能となっている。
図42(a)に示すように普図始動ゲート34への遊技球の通過率は、右打ちした遊技
球のうちの20%となっている。また、図2で説明したように、複数の障害釘によって普
図始動ゲート34を通過した遊技球の一部のみが普図始動ゲート34の下方に設けられた
右側一般入賞口35へ流入可能とされているとともに、当該右側一般入賞口35へは普図
始動ゲート34を通過していない遊技球が流入しないようにされており、右側一般入賞口
35への入賞率は右打ちした遊技球のうちの5%となっている。つまり、普図始動ゲート
34を通過した遊技球のうち25%が右側一般入賞口35へ入賞するようになっている。
このため、第2示唆演出が実行される場合には第1示唆演出も併せて実行されるようにな
り、示唆の精度を高めることができるとともに、遊技の興趣を向上することができる。
なお、普図始動ゲート34への遊技球の通過率や右側一般入賞口35への入賞率は任意
に設定可能であり、右打ちした遊技球の普図始動ゲート34への通過率の方が、右打ちし
た遊技球の右側一般入賞口35への入賞率よりも高ければ良い。また、普図始動ゲート3
4を通過しない遊技球が右側一般入賞口35へ入賞可能であっても良い。
図42(b)には第1示唆演出の選択に用いる第1示唆演出選択テーブルを示した。演
出の実行態様には演出態様A、演出態様B、演出態様Cの3つがあり、ここでは第1表示
部621における発光態様が異なるものとされている。また、図42(c)には第2示唆
演出の選択の選択に用いる第2示唆演出選択テーブルを示した。演出の実行態様には演出
態様A、演出態様B、演出態様Cの3つがあり、ここでは第2表示部622における発光
態様が異なるものとされている。
これらの演出態様のうち、演出態様Aは特別結果となる確率が最も低い設定1であるこ
とを示唆するものとなっており、演出態様Bは特別結果となる確率が中程度の設定2であ
ることを示唆するものとなっており、演出態様Cは特別結果となる確率が最も高い設定3
であることを示唆するものとなっている。
演出態様AからCの実行態様は、例えば、第1示唆演出と第2示唆演出のいずれにおい
ても演出態様Aは青色の発光色とするものであり、演出態様Bは緑色の発光色とするもの
であり、演出態様Cは赤色の発光色とするものである。もちろん演出態様AからCの実行
態様はこれに限られるものではなく、第1示唆演出と第2示唆演出とで演出態様AからC
の実行態様が異なるものであっても良い。実行態様としては、発光色、点滅周期、発光強
度などが挙げられ、これらを任意に設定可能である。
また、第1示唆演出と第2示唆演出とでは、特別結果となる確率が最も低い設定1が設
定されている場合における演出態様Aの選択割合に対する演出態様Cの選択割合が、第1
示唆演出よりも第2示唆演出の方が低くなっている。
また、特別結果となる確率が最も高い設定3が設定されている場合における演出態様A
の選択割合に対する演出態様Cの選択割合は、第1示唆演出よりも第2示唆演出の方が高
くなっている。
さらに、特別結果となる確率が中程度の設定2が設定されている場合における演出態様
Aの選択割合に対する演出態様Bの選択割合は、第1示唆演出よりも第2示唆演出の方が
高くなっている。
また、特別結果となる確率が中程度の設定2が設定されている場合における演出態様C
の選択割合に対する演出態様Bの選択割合は、第1示唆演出よりも第2示唆演出の方が高
くなっている。
つまり、第1示唆演出よりも第2示唆演出の方が実行される可能性が低いが、第1示唆
演出よりも第2示唆演出の方が確率設定値の示唆の精度が高くなるようにされている。こ
のように構成することで、第1示唆演出は高い頻度で実行されるので確率設定値の示唆の
実行に対する興趣を高めつつ確率設定値が容易に判明しないようにすることができ、第2
示唆演出は頻度が低いものの示唆の精度が高く、実行された場合に遊技者の興趣を高める
ことができる。このような性格の異なる示唆演出が実行可能であることで従来にない示唆
を行うことができて、遊技の興趣を向上することができる。
図42(b)、(c)に挙げた演出の選択割合はこれに限られるものではなく、第1示
唆演出よりも第2示唆演出の方が確率設定値の示唆の精度が高くなるようにしたものであ
ればどのような値であっても良い。
〔示唆演出設定処理〕
図43には、単発系コマンド処理(図34参照)で行われる示唆演出設定処理を示した
。この示唆演出設定処理では、まず、普図始動ゲート34への遊技球の通過があったかを
判定し(ステップC401)、普図始動ゲート34への遊技球の通過でない場合(ステッ
プC401;N)は、ステップC405に移行する。
また、普図始動ゲート34への遊技球の通過であった場合(ステップC401;Y)は
、第1示唆演出選択テーブル(図42(b)参照)を設定し(ステップC402)、第1
示唆演出選択テーブルに基づく演出選択処理を行う(ステップC403)。そして、選択
された第1示唆演出を設定し(ステップC404)、ステップC405に移行する。これ
により選択された演出態様で第1表示部621において第1示唆演出が行われることとな
る。
ステップC405では、右側一般入賞口35への入賞があったかを判定し(ステップC
405)、右側一般入賞口35への入賞でない場合(ステップC405;N)は、示唆演
出設定処理を終了する。
また、右側一般入賞口35への入賞であった場合(ステップC405;Y)は、第2示
唆演出選択テーブル(図42(c)参照)を設定し(ステップC406)、第2示唆演出
選択テーブルに基づく演出選択処理を行う(ステップC407)。そして、選択された第
2示唆演出を設定し(ステップC408)、示唆演出設定処理を終了する。これにより選
択された演出態様で第2表示部622において第2示唆演出が行われることとなる。
なお、普図始動ゲート34への遊技球の通過や右側一般入賞口35への入賞があった場
合に所定の確率で示唆演出を実行するようにしても良い。例えば、図42(d)に示すよ
うに普図始動ゲート34への遊技球の通過があった場合のうち、第1実行確率である40
%で第1示唆演出を実行するようにし、右側一般入賞口35への入賞があった場合のうち
、第2実行確率である20%で第2示唆演出を実行するようにしても良い。
この場合、上述の示唆演出設定処理において、普図始動ゲート34への遊技球の通過で
あった場合(ステップC401;Y)に第1実行確率で抽選を行い、当選した場合にはス
テップC402からC404の処理を行うようにする。
また、右側一般入賞口35への入賞であった場合(ステップC405;Y)に第2実行
確率で抽選を行い、当選した場合にはステップC406からC408の処理を行うように
する。
このようにすることで、障害釘による物理的な入賞の制限に加えてそれぞれの実行確率
を制御できるようになり、示唆演出の実行に対する興趣を高めることができる。また、特
定の遊技状態中や特定の演出が実行されている期間など、遊技における所定条件が成立す
ることにより第1実行確率や第2実行確率を変化させるようにしても良い。特定の遊技状
態としては、通常確率状態である遊技状態、高確率状態である遊技状態、時短状態である
遊技状態、特別遊技状態などが挙げられ、このうちの一又は複数の遊技状態を対応させる
ことが可能である。また、特定の演出としては、リーチ状態、SPリーチ状態、リーチ状
態以外、所定の演出が実行されている状態、所定の演出モードが設定されている状態など
が挙げられ、このうちの一又は複数の演出を対応させることが可能である。この他に、実
行確率を変更する所定条件として、大当りの発生や、始動記憶数が所定数となること、演
出ボタン25の操作、所定の時刻となることなどが挙げられ、このうちの一又は複数の条
件を対応させることが可能である。
また、第1実行確率や第2実行確率を設定することにより示唆演出の実行頻度を変化さ
せる他に、示唆演出の実行条件の成立のしやすさを変化させることで示唆演出の実行頻度
を変化させるようにしても良い。
例えば、普図始動ゲート34への遊技球が通過する毎に示唆演出の実行条件が成立する
場合と、普図始動ゲート34への遊技球が2以上の複数個通過する毎に示唆演出の実行条
件が成立する場合と、を設けるようにし、特定の遊技状態中や特定の演出が実行されてい
る期間など、遊技における所定条件が成立することにより選択して実行頻度を変化させる
ようにしても良い。
なお、示唆演出の実行タイミングは普図始動ゲート34への遊技球の通過や右側一般入
賞口35への入賞に基づいて即座に行うものとしたが、普図始動ゲート34への遊技球の
通過や右側一般入賞口35への入賞に基づいて示唆演出の実行権利をストックするように
し、後の所定のタイミングで示唆演出を実行するようにしても良い。この場合、後述する
ような待機報知表示631を行い、示唆演出の実行を待機していることを報知するように
しても良い。さらに、待機報知表示631において示唆演出の内容を示唆又は報知するよ
うにしても良い。また、待機報知表示631において、実行を待機している示唆演出とは
別に示唆演出を行うようにしても良い。この場合、第1示唆演出に対応する待機報知表示
631における示唆演出と、第2示唆演出に対応する待機報知表示631における示唆演
出と、で示唆の精度が異なるようにしても良い。
また、普図始動ゲート34への遊技球の通過と右側一般入賞口35への入賞の一方は即
座に示唆演出を行い、他方は示唆演出の実行権利をストックして後のタイミングで行うよ
うにしても良い。特に示唆の精度が高い方の示唆演出について示唆演出の実行権利をスト
ックして後のタイミングで行うことで遊技者がより確実に示唆演出を見ることができ、遊
技の興趣を向上することができる。
また、普図始動ゲート34への遊技球の通過と右側一般入賞口35への入賞を示唆演出
の実行の契機としたが、これ以外の箇所における遊技球の検出に基づき示唆演出を実行可
能としても良い。例えば、第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、普通変動入賞装置
37、特別変動入賞装置38、左側一般入賞口35での遊技球の検出や、これらの入賞口
とは別に設ける演出用の遊技球の検出部での遊技球の検出などにより示唆演出を実行可能
としても良く、任意に設定可能である。
また、遊技球の通過以外の契機として、特別遊技状態の終了など遊技状態が変化するこ
とを契機として示唆演出を行うようにしても良い。この場合に特別遊技状態を実行する契
機となった大当りの種類(通常大当りと確変大当りなど)によって、示唆の精度が異なる
ようにしても良い。
また、示唆演出はどのようなものであっても良く、第1表示部621や第2表示部62
2で行うものの他、表示装置41に表示するものであっても良い。例えば、表示装置41
の所定の表示領域を第1表示部621や第2表示部622とし、この表示領域における表
示色やキャラクタの種類などにより演出態様AからCを表現するものであっても良い。ま
た、音声により演出態様AからCを表現するものであっても良い。
また、入賞に伴い発生した賞球数を表示装置41で報知する場合に、示唆演出の契機と
なる右側一般入賞口35への入賞に伴う賞球数の報知態様によって演出態様AからCを表
現するものであっても良い。
例えば、右側一般入賞口35への入賞に伴う賞球数の報知の表示色が演出態様AからC
で異なるようにする。この場合、示唆演出の契機とならない入賞口への入賞に伴う賞球数
の報知についての表示色とは異なる表示色とする。
このような賞球数の報知は常時行うようにしても良いし、特別遊技状態や小当りが頻発
する遊技状態のような遊技者の持球が増加する遊技状態でのみ行うようにしても良い。
また、遊技状態などに応じて示唆演出の実行箇所を異ならせるようにしても良い。例え
ば、時短状態である場合には普図始動ゲート34への遊技球の通過に遊技者が注目するの
で第1表示部621や第2表示部622で示唆演出を実行し、特別遊技状態では遊技者が
表示装置41に注目するので表示装置41において示唆演出を実行するようにしても良い
また、普通変動入賞装置37や特別変動入賞装置38のように遊技状態により入賞の容
易さが変化する入賞口への入賞を示唆演出の契機とした場合に、入賞の容易さの状態によ
り示唆演出の精度を異ならせるようにしても良い。例えば、入賞が困難な状態での入賞の
場合は、入賞が容易な状態での入賞の場合よりも示唆演出の精度が高くなるようにする。
また、演出制御装置300に、第1表示部621や第2表示部622で実行された示唆
演出の内容や回数を記憶する記憶手段を設けるとともに、2次元コードの表示などにより
外部の端末に記憶した情報を出力する出力手段を設けるようにし、外部の端末で示唆演出
による示唆の内容や回数を確認できるようにしても良い。
また、示唆の対象は確率設定値に限られるものではなく、遊技に関する示唆であればど
のようなものでも良い。例えば、実行中の特図変動表示ゲームの変動パターン(SPリー
チの種類など)や特別結果となる可能性の高さを示唆するものであっても良い。例えば、
演出態様Aが特別結果となる可能性が最も低いことを示唆するものとし、演出態様B、C
の順に特別結果となる可能性が高いことを示唆するようにしても良い。
また、始動記憶について当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの変動パターン(S
Pリーチの種類など)や特別結果となる可能性の高さを示唆する先読み演出であっても良
い。例えば、始動記憶に特別結果となる始動記憶が存在する可能性の高さについて、演出
態様Aが存在する可能性が最も低いことを示唆するものとし、演出態様B、Cの順に存在
する可能性が高いことを示唆するようにしても良い。また、通常確率状態と高確率状態と
のいずれであるのかを示唆する演出であっても良い。また、通常確率状態と高確率状態の
いずれであるかを明確に報知しない潜伏状態において現在設定されている確率を示唆する
演出であっても良い。
また、示唆の対象は確率設定値に限られるものではなく、遊技者又は遊技店の店員の操
作により複数種類の設定値のうちから選択して設定可能なものであれば良い。例えば、音
量や表示装置41の輝度の設定値、選択された演出モードの種類などであっても良い。
また、本実施形態の遊技機では、右打ちした遊技球のみが普図始動ゲート34や右側一
般入賞口35で検出可能であるが、このような遊技盤30の構成において左打ちで遊技を
進行する状態において普図始動ゲート34や右側一般入賞口35で遊技球を検出した場合
には示唆演出を行わないようにしても良い。また、左打ちした遊技球のみを検出可能な検
出部での遊技球の検出を契機として示唆演出を行うように設計した場合には、右打ちで遊
技を進行する状態における遊技球の検出時には示唆演出を行わないようにしても良い。
すなわち、示唆演出の実行契機となる遊技球の検出があった場合に、左打ちで遊技を進
行する状態であるか、右打ちで遊技を進行する状態であるかにより、示唆演出の実行の有
無を決定するようにしても良いし、示唆演出の精度が異なるようにしても良い。
また、遊技状態によって示唆演出の実行の有無や精度を選択するようにしても良い。例
えば、通常確率状態、高確率状態、特別遊技状態、時短状態、通常確率状態かつ時短状態
でない通常遊技状態、客待ち状態、複数の演出モードなどの遊技状態のいずれであるかに
応じて示唆演出の実行の有無や精度を選択するようにしても良い。
さらに、遊技状態により示唆演出の実行の有無や精度を異ならせるようにした場合に、
遊技状態の変化が発生した後の所定期間では変化前の遊技状態に対応した扱いとするよう
にしても良い。
例えば、遊技状態の変化により右打ちで遊技を進行する状態から左打ちで遊技を進行す
る状態に変化した場合に、遊技状態の変化から一定期間は右打ちで遊技を進行する状態で
示唆演出の実行契機が成立した場合と同様の扱いとするようにしても良い。左打ちで遊技
を進行する状態への遊技状態の変化から一定期間は、すでに右打ちで発射された遊技球が
存在するので、このような遊技球については右打ちで示唆演出の実行契機が成立した場合
と同様の扱いとすることで公平に扱うことができる。もちろん左打ちで遊技を進行する状
態から右打ちで遊技を進行する状態に変化した場合も同様に一定期間は左打ちで遊技を進
行する状態で示唆演出の実行契機が成立した場合と同様の扱いとするようにしても良い。
また、発射方向の変化のない遊技状態の変化の場合も同様に、遊技状態の変化が発生し
た後の所定期間では変化前の遊技状態に対応して示唆演出の実行の有無や精度を設定する
ようにしても良い。例えば、通常遊技状態、特別遊技状態及び時短状態で示唆演出の実行
の有無や精度がそれぞれ規定されている場合において、左打ちで遊技を進行する通常遊技
状態で特別結果が発生し、右打ちで遊技を進行する特別遊技状態が開始され、その後に右
打ちで遊技を進行する時短状態となった場合、特別遊技状態の終了から一定期間は特別遊
技状態又は通常遊技状態で示唆演出の実行契機が成立した場合と同様の扱いとするように
しても良い。この場合の一定期間としては、特別遊技状態の終了時に存在した第1特図変
動表示ゲームの始動記憶が全て消化されるまでとしても良い。
また、同一の遊技状態であっても、遊技状態の変化以外の要因により示唆演出の実行の
有無や精度が異なるようにしても良い。
例えば、通常遊技状態や時短状態において示唆演出の実行契機の成立タイミングが、特
図変動表示ゲームの実行中である場合と、連続して実行される2つの特図変動表示ゲーム
における特図変動表示ゲームの終了後から次の特図変動表示ゲームの開始までの間のタイ
ミングであるゲーム間タイミングである場合と、によって、示唆演出の実行の有無や精度
が異なるようにしても良い。
例えば、特図変動表示ゲームの実行中に示唆演出の実行契機が成立する方がゲーム間タ
イミングで示唆演出の実行契機が成立する場合よりも示唆の精度が高くなるようにすれば
、精度の高さに変化が生まれて遊技の興趣を向上することができる。また、特図変動表示
ゲームの実行中に示唆演出の実行契機が成立する方がゲーム間タイミングで示唆演出の実
行契機が成立する場合よりも示唆の精度が低くなるようにすれば、わずかなタイミングで
あるゲーム間タイミングで示唆演出の実行契機を成立させることができた場合にのみ精度
の高い示唆演出が実行されるという特典を遊技者に与えることができ、遊技の興趣を向上
することができる。
また、実行中の特図変動表示ゲームがリーチ中であるか否かや、停止表示中であるか否
か、実行中のリーチ種類、実行中の演出の種類などに応じて示唆演出の実行の有無や精度
が異なるようにしても良い。
例えば、示唆演出の実行契機が成立したタイミングがリーチ中である場合の方がリーチ
中でない場合よりも示唆の精度が高くなるようにすれば、リーチによる興趣の向上に加え
て示唆の精度の向上による興趣の向上も期待できる。また、示唆演出の実行契機が成立し
たタイミングがリーチ中である場合の方がリーチ中でない場合よりも示唆の精度が低くな
るようにすれば、リーチ中に示唆演出を注視しなくても良くなり、遊技者の意識をリーチ
演出に向けるようにすることができて遊技の興趣を向上することができる。
また、示唆演出の実行契機が成立したタイミングが停止表示中である場合の方が停止表
示中でない場合よりも示唆の精度が高くなるようにすれば、結果の表示による興趣の向上
に加えて示唆の精度の向上による興趣の向上も期待できる。また、示唆演出の実行契機が
成立したタイミングが停止表示中である場合の方が停止表示中でない場合よりも示唆の精
度が低くなるようにすれば、示唆演出よりも結果の確認に対して遊技者の意識を向けるよ
うにすることができて遊技の興趣を向上することができる。
また、示唆演出の実行契機が成立したタイミングがリーチ中である場合の方が停止表示
中である場合よりも示唆の精度が高くなるようにすれば、リーチによる興趣の向上に加え
て示唆の精度の向上による興趣の向上も期待できる。また、示唆演出の実行契機が成立し
たタイミングがリーチ中である場合の方が停止表示中である場合よりも示唆の精度が低く
なるようにすれば、リーチ中に示唆演出を注視しなくても良くなり、遊技者の意識をリー
チ演出に向けるようにすることができて遊技の興趣を向上することができる。
また、特別結果となる期待度が高いリーチで示唆演出の実行契機が成立するほど示唆の
精度が高くなるようにすれば、期待度の高いリーチによる興趣の向上に加えて示唆の精度
の向上による興趣の向上も期待できる。また、期待度が高いリーチで示唆演出の実行契機
が成立するほど示唆の精度が低くなるようにすることで、リーチ中に示唆演出を注視しな
くても良くなり、遊技者の意識をリーチ演出に向けるようにすることができて遊技の興趣
を向上することができる。
また、特別遊技状態において、ファンファーレ、ラウンド、インターバル及びエンディ
ングのいずれであるかによって示唆演出の実行の有無や精度が異なるようにしても良い。
例えば、ファンファーレ中に示唆演出を実行しないようにすれば、特別遊技状態の開始
に向けて発射方向の変更を行うなどの準備に遊技者が集中することができる。また、イン
ターバル中に示唆演出を実行しないようにすれば、インターバル中に獲得球数や次ラウン
ドの実行態様の報知など、遊技者に対する報知が行われる場合に、これらの報知に遊技者
が集中することができるようになる。
また、示唆演出の実行契機が成立したタイミングが、ファンファーレ、ラウンド、イン
ターバル、エンディングの順で示唆の精度が高くなるようにしたことで、特別遊技状態の
終了に向けて示唆の精度が高まり、特別遊技状態の終了後の遊技に期待感を持たせること
ができる。
また、示唆演出の実行契機が成立したタイミングが、ファンファーレ、ラウンド、イン
ターバル、エンディングの順で示唆の精度が低くなるようにしたことで、特別遊技状態の
開始時が最も精度が高くなり、特別遊技状態の開始時に期待感を持たせることができる。
また、特別遊技状態を発生する契機となった特別結果の種類に応じて示唆演出の実行の
有無や精度が異なるようにしても良い。例えば、確変大当りと通常大当りでその後の特別
遊技状態における示唆演出の実行の有無や精度が異なるようにしても良い。
確変大当りに基づく特別遊技状態で示唆演出の実行契機が成立した場合の方が通常大当
りに基づく特別遊技状態で示唆演出の実行契機が成立した場合よりも示唆の精度が高くな
るようにすれば、特別遊技状態の終了後に高確率状態となることによる興趣の向上に加え
て示唆の精度の向上による興趣の向上も期待できる。
また、確変大当りに基づく特別遊技状態で示唆演出の実行契機が成立した場合の方が通
常大当りに基づく特別遊技状態で示唆演出の実行契機が成立した場合よりも示唆の精度が
低くなるようにすれば、特別遊技状態の終了後に通常確率状態となってしまうことによる
落胆感を抑え、遊技を継続する意欲を与えることができる。
また、時短状態において始動記憶がなく特図変動表示ゲームが実行されていない状態で
示唆演出の実行契機が成立した場合には、時短状態において特図変動表示ゲームが実行さ
れている状態で示唆演出の実行契機が成立した場合よりも示唆の精度が高くなるようにし
ても良い。このようにすることで、特図変動表示ゲームが実行されないことに対する遊技
者の不満感を低減することができる。
また、時短状態において始動記憶がなく特図変動表示ゲームが実行されていない状態で
示唆演出の実行契機が成立した場合には、時短状態において特図変動表示ゲームが実行さ
れている状態で示唆演出の実行契機が成立した場合よりも示唆の精度が低くなるようにし
ても良い。このようにすることで、始動記憶の発生に対して遊技者の意識を向けさせるこ
とができる。
また、時短状態において始動記憶がなく特図変動表示ゲームが実行されていない状態で
は、示唆演出の実行契機が成立しても示唆演出を実行しないようにしても良い。このよう
にすることで、始動記憶の発生に対して遊技者の意識を向けさせることができる。
また、特別遊技状態におけるラウンド中に示唆演出の実行契機が成立した場合には、時
短状態において特図変動表示ゲームが実行されている状態で示唆演出の実行契機が成立し
た場合よりも示唆の精度が高くなるようにしても良い。このようにすることで、時短状態
よりも期間が短いことが多い特別遊技状態における遊技の興趣を高めることができる。
また、特別遊技状態におけるラウンド中に示唆演出の実行契機が成立した場合には、時
短状態において特図変動表示ゲームが実行されている状態で示唆演出の実行契機が成立し
た場合よりも示唆の精度が低くなるようにしても良い。このようにすることで、特別遊技
状態よりも期間が長い時短状態における遊技の興趣を高めることで長期間にわたり遊技の
興趣を高めることができる。
また、特別遊技状態におけるエンディング中に示唆演出の実行契機が成立した場合には
、時短状態において特図変動表示ゲームが実行されている状態で示唆演出の実行契機が成
立した場合よりも示唆の精度が高くなるようにしても良い。このようにすることで、時短
状態よりも期間が短いことが多い特別遊技状態における遊技の興趣を高めることができる

また、特別遊技状態におけるエンディング中に示唆演出の実行契機が成立した場合には
、時短状態において特図変動表示ゲームが実行されている状態で示唆演出の実行契機が成
立した場合よりも示唆の精度が低くなるようにしても良い。このようにすることで、特別
遊技状態よりも期間が長い時短状態における遊技の興趣を高めることで長期間にわたり遊
技の興趣を高めることができる。
また、特別遊技状態におけるエンディング中に示唆演出の実行契機が成立した場合には
、時短状態の終了時において獲得遊技球数などを報知するリザルト期間で示唆演出の実行
契機が成立した場合よりも示唆の精度が高くなるようにしても良い。このようにすること
で、特別遊技状態における遊技の興趣を高めることができる。
また、特別遊技状態におけるエンディング中に示唆演出の実行契機が成立した場合には
、時短状態の終了時において獲得遊技球数などを報知するリザルト期間で示唆演出の実行
契機が成立した場合よりも示唆の精度が低くなるようにしても良い。このようにすること
で、通常遊技状態に移行する直前に実行されるリザルト期間における遊技の興趣を高める
ことができ、通常遊技状態でも遊技を継続する意欲を与えることができる。
以上のように様々な条件を考慮して示唆演出の実行の有無や精度を設定することで、示
唆演出を多彩なものとすることができる。
また、上述の各例は任意に組み合わせることが可能であり、より示唆演出を多彩なもの
とすることができる。
また、示唆演出の実行の有無とは、示唆演出の実行の規制の有無とも言える。当初から
示唆演出の実行を選択しない場合の他、示唆演出の実行を一旦選択するが条件の成立によ
り実行が規制される場合も含む。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結
果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生可能な遊技機において、遊技の演出を制御
する演出制御手段(演出制御装置300)を備え、演出制御手段は、遊技に関する事項の
示唆を行う示唆演出として、第1示唆演出と、第2示唆演出と、を実行可能であり、第2
示唆演出による示唆の精度は、第1示唆演出による示唆の精度よりも高いこととなる。し
たがって、趣の異なる示唆演出を実行でき、遊技の興趣を向上することができる。
また、所定の操作により第1設定値を含む複数種類の設定値のうちから選択された設定
値を設定可能とする設定手段(遊技制御装置100)を備え、演出制御手段(演出制御装
置300)は、設定された設定値を遊技に関する事項として示唆演出により示唆するよう
に構成され、第1示唆演出及び第2示唆演出には、第1演出態様(演出態様AからCのい
ずれか)と、第1演出態様よりも第1設定値(例えば設定1から3のいずれか)が設定さ
れている可能性が高いことを示唆する第2演出態様(演出態様AからCのいずれか)が含
まれ、第1設定値が設定されている場合における第1演出態様の選択割合に対する第2演
出態様の選択割合は、第1示唆演出よりも第2示唆演出の方が高いこととなる。したがっ
て、示唆の精度が異なる示唆演出を実行でき、遊技の興趣を向上することができる。
また、ゲームで特別結果となる確率値が割り当てられた確率設定値を、操作部(設定値
変更スイッチ151、設定キースイッチ152)の操作により複数種類の確率設定値から
選択可能とする設定手段(遊技制御装置100)を備え、演出制御手段は、設定された確
率設定値を遊技に関する事項として示唆演出により示唆するように構成され、第1示唆演
出及び第2示唆演出には、第1演出態様(演出態様A)と、第1演出態様よりも特別結果
となる確率が高い確率設定値が設定されていることを示唆する第2演出態様(演出態様C
)が含まれ、特別結果となる確率が最も高い確率設定値が設定されている場合における第
1演出態様の選択割合に対する第2演出態様の選択割合は、第1示唆演出よりも第2示唆
演出の方が高いこととなる。したがって、示唆の精度が異なる示唆演出を実行でき、遊技
の興趣を向上することができる。
また、ゲームで特別結果となる確率値が割り当てられた確率設定値を、操作部(設定値
変更スイッチ151、設定キースイッチ152)の操作により複数種類の前記確率設定値
から選択可能とする設定手段(遊技制御装置100)を備え、演出制御手段は、設定され
た確率設定値を遊技に関する事項として示唆演出により示唆するように構成され、第1示
唆演出及び第2示唆演出には、第1演出態様(演出態様A)と、第1演出態様よりも特別
結果となる確率が高い確率設定値が設定されていることを示唆する第2演出態様(演出態
様C)が含まれ、特別結果となる確率が最も低い確率設定値が設定されている場合におけ
る第1演出態様の選択割合に対する第2演出態様の選択割合は、第1示唆演出よりも第2
示唆演出の方が低いこととなる。したがって、示唆の精度が異なる示唆演出を実行でき、
遊技の興趣を向上することができる。
また、演出制御手段は、第1示唆演出を第1実行確率で実行可能であるとともに、第2
示唆演出を第1実行確率よりも低い第2実行確率で実行可能であることとなる。したがっ
て、示唆の精度が異なる示唆演出を異なる実行確率で実行でき、遊技の興趣を向上するこ
とができる。また、精度の高い示唆演出の実行確率を低くすることで、確率設定値が早期
に判明してしまうことを防止できる。
また、遊技球が流下可能な遊技領域32に、遊技球の通過を検出可能な第1検出部(普
図始動ゲート34)及び第2検出部(右側一般入賞口35)を備え、演出制御手段は、第
1検出部による遊技球の検出に基づき第1示唆演出を実行可能であるとともに、第2検出
部による遊技球の検出に基づき第2示唆演出を実行可能であることとなる。したがって、
遊技に使用される検出部での遊技球の検出が演出の実行契機ともなり、検出部に新たな機
能を持たせることができて遊技の興趣を向上することができる。
また、第2検出部は、第1検出部で検出された遊技球の一部のみが通過可能であること
となる。したがって、第2示唆演出が実行される場合は第1示唆演出も併せて行われるよ
うになり、遊技の興趣を向上することができる。
次に、停電復旧後の先読み演出について説明する。図44には遊技の進行の一例を示し
た。
この例では、まず、始動記憶aからcの3つがある状態で特図変動表示ゲームを実行し
ている。図44における始動記憶数の欄では、上段に始動記憶数を数字で示し、下段には
存在する始動記憶の種類を示している。
この状態で停電が発生し(t11)、その後停電が復旧している(t12)。遊技制御
装置100はバックアップの機能を備えているので、停電の発生に伴い停電発生時の状態
がバックアップされている。よって、遊技制御装置100が管理する情報については停電
発生時の状態が維持されるようになっており、停電の復旧に伴い停電発生時の状態から特
図変動表示ゲームの続きが再開され、始動記憶aからcについても停電発生前の状態が維
持されるようになっている。
停電を挟んで実行された特図変動表示ゲームが終了すると、始動記憶aが消化されて当
該始動記憶aに基づく特図変動表示ゲームであるゲームaが開始される(t13)。さら
に、ゲームaが終了すると、始動記憶bが消化されて当該始動記憶bに基づく特図変動表
示ゲームであるゲームbが開始される(t14)。
このゲームbの実行中に、新たに始動記憶d、始動記憶eの2つが発生しており、始動
記憶数は3となっている(t15、t16)。これら始動記憶d、始動記憶eは、停電復
旧後に発生した始動記憶である特定始動記憶をなす。
その後、ゲームbが終了すると、始動記憶cが消化されて当該始動記憶cに基づく特図
変動表示ゲームであるゲームcが開始される(t17)。さらに、ゲームcが終了すると
、始動記憶dが消化されて当該始動記憶dに基づく特図変動表示ゲームであるゲームdが
開始され(t18)、ゲームdが終了すると、始動記憶eが消化されて当該始動記憶eに
基づく特図変動表示ゲームであるゲームeが開始される(t19)。
本実施形態の遊技機では、停電の復旧から、当該停電の発生前に存在していた始動記憶
に基づく特図変動表示ゲームが全て終了するまでの期間を、先読み演出の実行を制限する
制限期間とするようにしている。図44の例では、停電の復旧からゲームcの終了までの
期間(t12からt18)が制限期間となる。
演出制御装置300はバックアップの機能を備えていないため、停電の発生により実行
中の特図変動表示ゲームの情報や始動記憶の情報を失ってしまう。すなわち、停電発生前
に存在した始動記憶aからcについての先読み情報を停電により失っており、停電復旧後
にこれら始動記憶aからcについての先読み演出を実行することはできない。
また、停電復旧後に発生した始動記憶d、eについては、当該始動記憶が発生した際に
先読み情報を受信しており先読み演出を実行可能であるが、始動記憶aからcについての
先読み情報を失っていることから始動記憶d、eに基づく特図変動表示ゲームが実行され
るまでにどのような特図変動表示ゲームが実行されるかや、遊技状態の変化があるのかな
どがわからないため、先読み演出を実行すると矛盾が生じるおそれがある。
そこで、停電の復旧から、当該停電の発生前に存在していた始動記憶に基づく特図変動
表示ゲームが全て終了するまでの期間については先読み演出の実行を制限するようにして
いる。
〔制限期間設定処理〕
図45には、単発系コマンド処理(図34参照)の停電復旧処理(ステップC189)
で行われる制限期間設定処理を示した。この制限期間設定処理では、まず、制限フラグを
セットする(ステップC421)。この制限フラグがセットされている場合は、先読み演
出を設定する先読み変動系コマンド処理(図32参照)において先読み演出が設定されな
いようにされる。
そして、始動記憶数+1の値を制限回数として設定して(ステップC422)、制限期
間設定処理を終了する。制限回数は制限期間の期間を管理するためのものであり、特図変
動表示ゲームの開始時に減算されるようになっている。
〔先読み図柄系コマンド処理〕
図46には、上述の受信コマンド解析処理における先読み図柄系コマンド処理(ステッ
プC244)を示した。この先読み図柄系コマンド処理では、まず、最新の保留情報が特
図1保留であるかを判定する(ステップC301)。最新の保留情報が特図1保留である
場合(ステップC301;Y)、すなわち、受信した先読み図柄系コマンドが特図1保留
に関するものである場合は、コマンドを特図1保留数に対応する特図1先読み図柄コマン
ド領域にセーブし(ステップC302)、先読み変動コマンド受信待ちフラグをセットし
て(ステップC304)、先読み図柄系コマンド処理を終了する。
また、最新の保留情報が特図1保留でない場合(ステップC301;N)、すなわち、
受信した先読み図柄系コマンドが特図2保留に関するものである場合は、コマンドを特図
2保留数に対応する特図2先読み図柄コマンド領域にセーブし(ステップC303)、先
読み変動コマンド受信待ちフラグをセットして(ステップC304)、先読み図柄系コマ
ンド処理を終了する。ステップC304で先読み変動コマンド受信待ちフラグをセットす
るのは、先読み図柄コマンドと先読み変動コマンド(先読み変動パターンコマンド)とが
セット(ペア)のためである。
〔先読み変動系コマンド処理〕
図47には、上述の受信コマンド解析処理における先読み変動系コマンド処理(ステッ
プC246)を示した。この先読み変動系コマンド処理では、まず、先読み変動コマンド
受信待ち中であるかを判定する(ステップC311)。ここでは、上述の先読み図柄系コ
マンド処理で設定される先読み変動コマンド受信待ちフラグがある場合に受信待ち中と判
定するようになっている。先読み変動コマンド受信待ち中でない場合(ステップC311
;N)は、先読み変動系コマンド処理を終了する。一方、先読み変動コマンド受信待ち中
である場合(ステップC311;Y)は、先読み変動コマンド受信待ちフラグをクリアす
る(ステップC312)。
その後、ステップC313~C316の処理では、遊技制御装置100から受信した先
読み変動コマンド(先読み変動パターンコマンド)を、演出制御装置300での処理に便
利なように変換する処理を行う。まず、最新保留情報の図柄の保留数に対応する先読み変
動MODE変換テーブルを設定する処理(ステップC313)を行って、今回受信した先
読み変動系コマンドに対応する始動記憶の特図種別の情報と当該特図種別の現在の保留数
とに応じて、MODEを変換するためのMODE変換テーブルを設定する。
次いで、設定したMODE変換テーブルを参照して、先読み変動コマンドのMODEに
対応するサブ内先読み変動コマンドMODEを取得する(ステップC314)。さらに、
先読み変動ACT変換テーブルを設定して(ステップC315)、先読み変動コマンドの
ACTに対応するサブ内先読み変換コマンドACTを取得する(ステップC316)。
MODEには前半変動の情報が含まれているが、このMODEに基づき設定される前半
変動の内容や時間は判定時における保留数によって変化するので、事前判定時の判定と特
図変動表示ゲーム開始時の判定とで判定結果が異なる場合がある。よって、判定時の保留
数に影響されずに先読み予告演出の処理を容易かつ確実に行うことができるようにするた
めに、現在の保留数に応じた変換態様でMODEを変換し、判定時の保留数によらずに共
通して扱うことができるようにしている。例えば、リーチなしはずれ変動であって保留の
状況によっては短い前半変動時間になる可能性があるものや、リーチなしはずれ変動であ
って保留の状況にかかわらず長い前半変動時間となるもののように、先読み予告演出の設
定で考慮する事項で区分けしたMODEに変換しておき、先読み予告演出の処理を容易か
つ確実に行うことができるようにする。
また、ACTにはリーチの有無やリーチの種類などの後半変動の情報が含まれている。
このACTに基づき設定される後半変動の内容は判定時の保留数によって変化することは
ない。しかし、例えばノーマルリーチでも、最終停止図柄がリーチ図柄の1コマ手前で停
止するはずれと、1コマ先で停止するはずれと、当りの場合とが設定されているように、
同種のリーチでも様々な態様があり、このそれぞれに対応したACTが設定されているた
め、値の範囲が広いものとなっている。このため、同一系統のリーチに対応するACTを
同一のACTに変換することで数を減らし、先読み予告演出の処理におけるチェックなど
の処理負担を軽減するようにしている。
次いで、変換後のMODE、ACTは共に0以外であるかを判定する(ステップC31
7)。変換後のMODE、ACTは共に0以外でない場合(ステップC317;N)は、
異常なコマンド値であるので先読み変動系コマンド処理を終了する。一方、変換後のMO
DE、ACTは共に0以外である場合(ステップC317;Y)は、変換後コマンドを最
新保留情報、保留数に対応する先読み変動コマンド領域にセーブする。
次に、先読み演出の実行を制限する制限期間で設定される制限フラグがあるかを判定し
(ステップC319)、制限フラグがある場合(ステップC319;Y)は、先読み変動
系コマンド処理を終了する。この場合、先読み演出は実行されないが、先読み情報は保存
された状態となっている。また、制限フラグがない場合(ステップC319;N)は、M
ODEとACTの組合せ(コマンド組合せ)が正常であるかを判定する先読みコマンド整
合チェック処理(ステップC320)を行う。
先読みコマンド整合チェック処理(ステップC320)の結果、コマンド組合せが正常
でない場合(ステップC321;N)は、先読み変動系コマンド処理を終了する。一方、
コマンド組合せが正常である場合(ステップC321;Y)は、先読み予告演出の実行を
抽選する先読み抽選処理(ステップC322)を行い、先読み予告演出を発生するかを判
定する(ステップC323)。
そして、先読み予告演出を発生しない場合(ステップC323;N)は、先読み変動系
コマンド処理を終了する。一方、先読み予告演出を発生する場合(ステップC323;Y
)は、当該発生する先読み予告演出(すなわち、先読み抽選処理(ステップC322)で
選出された先読み予告演出)が、直ちに開始する演出であるかを判定する(ステップC3
24)。直ちに開始する演出とは、例えば、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶
表示の表示態様を現時点から変更する保留変化予告である。また、直ちに開始しない演出
とは、特図変動表示ゲームの実行中に行う先読み予告演出であって、複数の特図変動表示
ゲームに亘り連続で特定の演出やリーチ状態を発生させる演出や、変動表示中に登場する
キャラクタによって予告を行う演出、飾り特図始動記憶表示の表示態様を現時点よりも後
のタイミングで変更する保留変化予告などである。なお、このような直ちに開始しない演
出の実行を開始するタイミングとしては、特図変動表示ゲームの実行中であればその特図
変動表示ゲームが終了し、次の特図変動表示ゲームの実行が開始されるタイミングなどが
該当する。
直ちに開始する演出でない場合(ステップC324;N)は、先読み変動系コマンド処
理を終了する。この場合は、先読み予告演出を実行する特図変動表示ゲームの開始時など
に予告の設定を行う。一方、直ちに開始する演出である場合(ステップC324;Y)は
、選出された先読み予告演出に対応する表示を設定し(ステップC325)、先読み変動
系コマンド処理を終了する。
〔制限期間管理処理〕
図48には、変動系コマンド処理(図35参照)で行われる制限期間管理処理を示した
。この制限期間管理処理では、まず、制限フラグがあるかを判定し(ステップC431)
、制限フラグがない場合(ステップC431;N)は、制限期間管理処理を終了する。こ
の場合は制限期間が設定されていない場合である。また、制限フラグがある場合(ステッ
プC431;Y)は、制限回数を-1更新し(ステップC432)、制限回数が0となっ
たかを判定する(ステップC433)。
制限回数が0となっていない場合(ステップC433;N)は、制限期間管理処理を終
了する。この場合は制限期間が継続する場合である。また、制限回数が0となった場合(
ステップC433;Y)は、制限フラグをクリアして(ステップC434)、制限期間で
発生した始動記憶があるかを判定する(ステップC435)。この場合は制限期間が終了
する場合である。
制限期間で発生した始動記憶がない場合(ステップC435;N)は、制限期間管理処
理を終了する。また、制限期間で発生した始動記憶がある場合(ステップC435;Y)
は、制限期間で発生した始動記憶のうち最先の始動記憶の先読み情報を準備し(ステップ
C436)、ステップC437からC442の処理を行う。この処理は、上述の先読み変
動系コマンド処理におけるステップC320からC325の処理と同じ処理であり、これ
により制限期間で発生した始動記憶についての先読み演出の設定が行われる。
その後、制限期間で発生した始動記憶を全て処理済みであるかを判定し(ステップC4
43)、全て処理済みである場合(ステップC443;Y)は、制限期間管理処理を終了
する。また、全て処理済みでない場合(ステップC443;N)は、制限期間で発生した
始動記憶のうち処理が終了した始動記憶の次の始動記憶についての先読み情報を準備し(
ステップC444)、ステップC437に戻る。これにより、制限期間で発生した始動記
憶のそれぞれについて先読み演出の設定が行われる。
なお、上述の制限期間では演出制御装置300において先読み演出を選択する処理を行
わないことで先読み演出を実行しないようにし、制限期間が終了した際に制限期間で発生
した始動記憶の先読み演出を選択するようにしたが、制限期間において先読み演出が制限
されるものであればどのようなものであっても良い。例えば、制限期間で発生した始動記
憶については、制限期間が終了しても先読み演出を行わないようにしても良い。
また、先読み演出の実行が制限されていることを飾り特図始動記憶表示やその他の領域
に表示するようにしても良い。この場合、制限期間が終了しても先読み演出が実行されな
いものと、制限期間が終了すると先読み演出が実行される可能性があるものと、を区別し
が表示を行うようにしても良い。
図44に示した例では、始動記憶d、eについては制限期間が終了すると先読み演出が
実行される可能性があるため、始動記憶a、b、cとは区別した表示を行うようにしても
良い。このような表示の区別としては、例えば始動記憶a、b、cの飾り特図始動記憶表
示には「×」を表示して制限期間が終了しても先読み演出が実行されないことを示し、始
動記憶d、eの飾り特図始動記憶表示には「準備中」と表示して制限期間が終了すると先
読み演出が実行される可能性あることを示すようにしても良い。また、「準備中」の表示
の他に、例えば制限期間が終了するまでの残り時間をタイマ表示にて行うようにしても良
い。ただし、制限期間の終了までの正確な時間は、ゲームcの開始時までは不明であるた
め、ゲームcの開始時以降にタイマ表示を制限期間の終了までの正確な時間に更新するよ
うにする。
また、制限期間では飾り特図始動記憶表示の表示態様の変更などの演出は行わないよう
にしたが、停電発生前に存在した始動記憶と、制限期間で発生した始動記憶の一方又は両
方について、制限期間においては先読み情報に基づかない演出を実行するようにしても良
い。先読み情報に基づかない演出としては、先読み演出とは異なる演出であっても良いし
、先読み演出と同様の演出であっても良い。先読み演出と同様の演出とする場合には、示
唆する期待度が一定値以下の特定の演出を行うようにする。例えば示唆する期待度が最も
低い先読み演出や、特図変動表示ゲームの変動パターンや結果がどのようなものであって
も選択可能な先読み演出のみを実行可能とし、実際の特図変動表示ゲームの内容と矛盾が
生じないようにすることが好ましい。
また、先読み演出が、キャラクタが飾り特図始動記憶表示に働きかけるなどの変化演出
を伴って開始されるような構成の場合、制限期間中では変化演出を実行可能とするが、先
読み演出は開始されないようにしても良い。例えばキャラクタが飾り特図始動記憶表示に
働きかけるが、飾り特図始動記憶表示の表示態様は変化しないようにする。
このような変化演出としては、例えば飾り特図始動記憶表示を点滅表示するものや、飾
り特図始動記憶表示の形状の変化などが挙げられ、このような変化演出は制限期間中であ
っても実行可能とする。例えば、飾り特図始動記憶表示が卵を模した表示であり、変化演
出として卵にひびが入る演出を行い、卵が割れると先読み演出が実行されるような演出態
様の場合、卵にひびが入る演出の段階までは制限期間中であっても実行可能とする。
また、始動記憶が順次消化される段階で飾り特図始動記憶表示が所定の位置まで移動し
たことで形状や色彩などの表示態様が変化するような始動記憶の消化についての変化演出
を行うようにした場合、制限期間中であってもこのような変化演出は実行可能とする。
また、後述するように変化演出として結果として飾り特図始動記憶表示の表示態様が変
化しないガセ演出は実行可能としても良い。
また、制限期間で発生した始動記憶について、制限期間では演出制御装置300におい
て先読み演出を選択する処理を行わないようにしたが、制限期間で発生した始動記憶につ
いて制限期間でも演出制御装置300において先読み演出を選択する処理を行うようにし
ても良い。この場合、選択した先読み演出を制限期間中には行わずに制限期間が終了した
後に開始するようにしても良い。また、選択した先読み演出が特定の演出であった場合に
は制限期間中でも開始するようにし、特定の演出でなかった場合には制限期間の終了後に
開始するようにしても良い。特定の演出とは、示唆する期待度が一定値以下の演出であり
、例えば示唆する期待度が最も低い先読み演出でも良いし、示唆する期待度が最も高い先
読み演出以外の先読み演出であっても良い。また、特定の演出として期待度が一定値以下
の演出を選択可能とした場合に、当該選択可能とした演出の選択確率について、制限期間
でない場合と同じ選択確率であっても良いし、制限期間でない場合よりも少ない又は多い
選択確率であっても良い。
また、制限期間で発生した始動記憶について制限期間中に先読み演出の選択を行う場合
には、制限期間外に先読み演出の選択を行う場合とは異なる選択テーブルを用いるように
しても良い。例えば、制限期間中に先読み演出の選択を行う場合の選択テーブルである特
定テーブルは、制限期間外に先読み演出の選択を行う場合の選択テーブルである通常テー
ブルで選択可能な先読み演出のうちの一部のみを選択可能とする。一部の演出とは、例え
ば、示唆する期待度が一定値以下の演出や、特図変動表示ゲームの変動パターンや結果が
どのようなものであっても選択可能な先読み演出、示唆する期待度が最も高い先読み演出
以外の演出などとする。
また、制限期間の終期を停電発生前に存在した始動記憶のうち最後に消化される特図変
動表示ゲームの開始時としても良い。制限期間は、停電発生前に存在した始動記憶の先読
み情報が失われたためにこれらの始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの変動態様や結果
を演出制御装置300で把握できないことから、制限期間で発生した始動記憶の先読み演
出との齟齬や矛盾などが生じることを防止するために設定したものであるが、停電発生前
に存在した始動記憶のうち最後に消化される特図変動表示ゲームが開始された時点で停電
発生前に存在した始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの変動態様や結果が全て判明する
ので、この時点で制限期間を終了しても問題は生じない。
また、制限期間で発生した始動記憶であっても遊技制御装置100では事前判定を行う
ようにしたが、制限期間で発生した始動記憶については制限期間が終了するまで遊技制御
装置100において始動記憶についての事前判定を行わないようにしても良い。すなわち
、遊技制御装置100で先読み演出を制限するようにしても良い。この場合、制限期間の
終了後に事前判定を行って演出制御装置300に先読み情報を送信するようにしても良い
し、制限期間で発生した始動記憶については制限期間が終了しても事前判定を行わないよ
うにしても良い。
また、停電の復旧に伴い、停電発生前に存在した始動記憶について再度事前判定を行い
、先読み情報を演出制御装置300に送信するようにしても良い。このようにすれば制限
期間を設けなくとも先読み演出に矛盾が生じることがない。
また、制限期間では先読み演出を制限するようにしたが、実行中の特図変動表示ゲーム
の演出の一部など先読み演出以外の演出についても制限するようにしても良い。例えば、
実行中記憶表示部84における演出表示についても制限するようにしても良い。また、逆
に、制限期間であっても遊技の説明を行う演出などは制限しないようにしても良く、制限
期間でない場合よりも頻度を高めるようにしても良い。
以上のことから、所定条件の成立に基づき変動表示ゲームを実行し、当該変動表示ゲー
ムの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生可能な遊技機において、
始動入賞口(第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第2始動入賞口97)への遊
技球の入賞に基づき乱数情報を抽出し、変動表示ゲームの実行権利を当該乱数情報ととも
に始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)と、
始動記憶手段に記憶された始動記憶に対応する変動表示ゲームが実行されるよりも前に乱
数情報を判定可能な事前判定手段(遊技制御装置100)と、を備え、停電が発生して復
旧した場合に、停電の復旧から所定条件が成立するまでの期間を制限期間とし、制限期間
において発生した新たな始動記憶である特定始動記憶について、当該特定始動記憶に関す
る事前判定手段の判定結果を用いる予告演出である事前予告演出の一部又は全部を、制限
期間が終了するまで制限可能であることとなる。したがって、停電により事前判定結果が
失われることにより矛盾する事前予告演出が実行されてしまうことを防止でき、遊技の興
趣の低下を防止できる。
また、制限期間は、停電の発生時に存在した始動記憶に基づく変動表示ゲームが全て終
了するまでの期間であることとなる。したがって、遊技者にとって分かりやすい期間とす
ることができる。
また、事前判定手段は、制限期間中であっても特定始動記憶についての判定を行い、制
御手段は、特定始動記憶についての事前予告演出の一部又は全部を、制限期間が終了する
まで行わないようにすることとなる。したがって、制限期間において事前予告演出が実行
されてしまうことを防止できる。また、制限期間中に発生した特定始動記憶についての事
前判定結果は取得可能となり、後の機会における事前予告演出を実行可能となる。
また、事前予告演出には、特別結果となる可能性の高さである信頼度が異なる複数種類
があり、制御手段は、事前判定手段による判定結果に対応して複数種類の事前予告演出の
選択確率が定められた選択テーブルを用いて事前予告演出を選択するように構成され、選
択テーブルには、制限期間において用いられる特定テーブルと、制限期間以外において用
いられる通常テーブルと、があり、特定テーブルにより選択可能な事前予告演出は、通常
テーブルにより選択可能な事前予告演出のうち、信頼度が所定値よりも低い一部の事前予
告演出であることとなる。したがって、制限期間であっても事前予告演出を実行可能とな
るが、矛盾する内容の事前予告演出が実行されることを防止でき、遊技の興趣の低下を防
止できる。
また、事前判定手段は、制限期間が終了するまで特定始動記憶についての判定を行わな
いようにすることとなる。したがって、制限期間において事前予告演出が実行されてしま
うことを防止できる。
次に、遊技の演出として、特別結果となる可能性の高さである期待度を示唆可能な示唆
表示をなすとともに、所定の演出の実行を待機していることを報知可能な待機報知につい
て説明する。本実施形態の遊技機では、所定の演出として演出ボタン25を操作するボタ
ン演出の実行を待機していることを待機報知の一つである待機報知表示631により報知
可能となっている。
図49には、待機報知表示が表示される報知演出の一例を示した。
特図変動表示ゲームの実行中に所定の報知条件が成立すると、図49(a)に示すよう
に演出ボタン25の操作を伴うボタン演出の実行を待機する旨の報知表示630がなされ
る。所定の報知条件とは、例えば、ボタン演出が行われる特図変動表示ゲームにおいて所
定のタイミングになったことや、報知の有無を決定するための所定の抽選に当選した場合
など任意に設定可能である。
報知表示630が行われた後、図49(b)に示すようにボタン演出が行われる予定で
あることを示す待機報知表示631が表示される。ここでは待機報知表示631において
ボタン演出が2回行われる予定であることを示す「×2」の表示が付され、操作権利の回
数も示されている。ボタン演出が行われる回数は1回又は複数回のうちから選択されるよ
うになっており、1回の報知表示630に対して待機報知表示631で示されるボタン演
出の予定回数は様々である。
待機報知表示631は演出ボタン25を模した表示とされ、演出ボタン25を操作する
演出を待機していることが視覚的にわかりやすくしている。また、待機報知表示631で
は、「stock」の付加表示がなされ、演出ボタン25の操作を促す促進画像632と
容易に区別できるようにされている。もちろん待機報知表示631の表示態様はこれに限
られるものではない。
ボタン演出の実行回数が多いほど特別結果となる可能性の高さである期待度が高いので
、待機報知表示631で示されるボタン演出の予定回数が多いほど期待度が高いことを示
すようになっている。また、同じ予定回数を報知する待機報知表示631が表示される場
合であっても、1回の報知表示630の表示により全て報知される場合と、複数回の報知
表示630の表示により分割して報知される場合があり、最終的に同じ予定回数を報知す
る待機報知表示631が表示される場合であっても、報知表示630の回数により示唆す
る期待度が異なるようにしても良い。
その後、待機報知表示631の表示態様を変化させる変化演出を実行可能である。この
変化演出は実行されない場合もある。ここでの変化演出は、待機報知表示631で予告し
ているボタン演出とは別途のボタン演出となっている。この変化演出では、図49(c)
に示すように演出ボタン25の操作を促す促進画像632が表示され、この促進画像63
2に従い演出ボタン25が操作されると、図49(d)に示すように操作に応じた対応表
示633がなされる。そして、当該対応表示633が待機報知表示631に働きかけて、
図49(e)に示すように待機報知表示631の表示態様が変化するようになっている。
待機報知表示631の表示態様は期待度を示唆するものであり、ここでは図49(b)の
表示態様よりも図49(e)の表示態様の方が、期待度が高いことを示すものとなってい
る。
上述のように変化演出を経て図49(e)の表示態様に変化する場合の他に、図49(
a)の報知表示630の後に変化演出を経ずに直接図49(e)の表示態様に変化する場
合もある。最終的に図49(e)の表示態様となる場合であっても、変化演出の経由の有
無により示唆する期待度が異なっている。すなわち、表示態様自体だけでなく、変化の過
程も期待度の示唆に寄与している。
本実施形態の遊技機では、変化演出を経由して図49(e)の表示態様となるよりも、
変化演出を経由せずに直接図49(e)の表示態様に変化した場合の方が、示唆する期待
度が高くなるようにされている。変化演出は複数回実行可能であり、最終的に所定の表示
態様となる場合であっても、変化演出が実行される毎に示唆する期待度が減少するように
構成しても良い。
また、変化演出を経由して図49(e)の表示態様となる場合の方が、変化演出を経由
せずに直接図49(e)の表示態様に変化する場合よりも多くなっている。すなわち、変
化演出を経由する方が発生頻度は高いが示唆する期待度は低く、変化演出を経由しない方
が発生頻度は低いが示唆する期待度は高くなるようにされている。
なお、変化演出はボタン演出としたが、ボタン演出以外の演出であっても良い。また、
変化演出のような特別な演出を経ずに待機報知表示631が変化するようにしても良い。
また、表示態様の変化は図49に示した色彩の変化に限られず、大きさや形状の変化や表
示位置の変化などどのようなものであっても良い。また、複数の演出ボタン25や、演出
ボタン25以外の操作部(レバーなど)を備える場合には、待機報知表示631により操
作することとなる操作部の種類についても報知可能であり、変化演出により操作する操作
部が変化するようにしても良い。
図50には、待機報知表示631により予告されたボタン演出の一例を示した。
まず、図50(a)に示すように待機報知表示631が表示領域の中央に移動し、図5
0(b)に示すように演出ボタン25の操作を促す促進画像632となる。また、ボタン
演出の開始に伴い待機報知表示631が示すボタン演出の回数は1減算されるが、待機報
知表示631が示すボタン演出の回数が1回残っているので待機報知表示631の表示は
維持される。
そして、遊技者が演出ボタン25を操作すると、図50(c)に示すように実行中の特
図変動表示ゲームについての変動態様や結果を示唆又は報知する対応表示633が表示さ
れる。
引き続き、図50(d)に示すように待機報知表示631が表示領域の中央に移動し、
図50(e)に示すように演出ボタン25の操作を促す促進画像632となる。また、ボ
タン演出の開始に伴い待機報知表示631が示すボタン演出の回数は1減算されて0回と
なるので待機報知表示631が消去される。
遊技者が演出ボタン25を操作すると、図50(f)に示すように実行中の特図変動表
示ゲームについての変動態様や結果を示唆又は報知する対応表示633が表示される。
なお、ここでは一の特図変動表示ゲームにおいて待機報知表示631で予告された複数
回のボタン演出が実行される場合を示したが、複数の特図変動表示ゲームにわたり複数回
のボタン演出が実行されるようにしても良い。
また、待機報知表示631で予告されたボタン演出の一部を実行した後に待機報知表示
631で予告するボタン演出の回数を増加させる報知演出を行うようにしても良い。
また、待機報知表示631を伴わずに図50(b)、(c)に示したようなボタン演出
を実行可能としても良い。この場合、待機報知表示631を伴う場合と伴わない場合とで
示唆する期待度が異なるようにしても良い。
また、ボタン演出を実行する場合において、待機報知表示631を行う場合と行わない
場合の割合は任意に設定可能である。例えば、待機報知表示631を行う場合と行わない
場合の割合を同じとしても良い。
また、待機報知表示631でボタン演出の実行が予告されている状態で、当該待機報知
表示631で予告されているボタン演出とは別途のボタン演出を実行可能としても良い。
この場合当該ボタン演出の実行により待機報知表示631で予告された実行回数は減少し
ないようにする。
また、待機報知表示631はボタン演出以外の実行を予告するものであっても良く、な
んらかの演出が実行されることを予告するものであれば良い。例えば、先読み演出の実行
を予告するものであっても良く、この場合は先読み演出の対象となる始動記憶の個数を予
告するものでも良いし、先読み演出として飾り特図始動記憶表示の表示態様が変化する可
能性の回数を予告するものでも良い。
また、所定の演出の実行を待機していることを報知可能な待機報知表示631について
説明したが、待機報知表示631を所定の演出の実行を待機していることを報知しないも
のとすれば、特別結果となる可能性の高さである期待度を示唆可能な示唆表示として利用
可能である。
すなわち、表示態様によって期待度を示唆する表示であり、同じ表示態様となる場合で
あっても、当該表示態様となるまでの過程により示唆する期待度が異なるような表示とす
ることができる。
このように期待度だけを示唆する機能を持つものとしても、同じ表示態様であっても示
唆する期待度が異なるという従来にない斬新な示唆表示となり、遊技の興趣を向上するこ
とができる。
また、図50(g)に示すように、促進画像632に加えて演出ボタン25の操作が可
能な時間値を示す時間値表示651を行うようにしても良い。ここに示す時間値表示では
、演出ボタン25の操作が可能な時間値の減少に伴い、網掛けで示す棒状の表示の長さが
短くなる形式の表示となっている。また、待機しているボタン演出の有無や、待機してい
るボタン演出の回数により時間値表示651の表示態様(形状や色彩等)が異なるように
しても良い。
また、図50(g)に示すように、待機報知表示631において待機しているボタン演
出についても、待機しているボタン演出の時間値表示651を行うようにしても良い。こ
の場合全ての待機しているボタン演出について時間値表示651を行うようにしても良い
し、次に実行されるボタン演出や期待度の高いボタン演出など一部のボタン演出について
時間値表示651を行うようにしても良い。また、実際の時間値とは関係のない仮の時間
値表示651を行うようにしても良い。
また、上述の実施形態では、待機しているボタン演出の有無や、待機しているボタン演
出の回数に関係なく、ボタン演出における演出ボタン25の操作が可能な時間が設定され
るようにしたが、待機しているボタン演出の有無や、待機しているボタン演出の回数に応
じて、ボタン演出における演出ボタン25の操作が可能な時間を異ならせるようにしても
良い。例えば、待機しているボタン演出がある場合は待機しているボタン演出がない場合
よりもボタン演出における演出ボタン25の操作が可能な時間を短く又は長くしても良い
。また、待機しているボタン演出の回数が多いほどボタン演出における演出ボタン25の
操作が可能な時間を短く又は長くしても良い。演出ボタン25の操作が可能な時間値の減
少に伴い棒状の表示の長さが短くなる形式の時間値表示651を行う場合は、ボタン演出
における演出ボタン25の操作が可能な時間が短いほうが棒状の表示が短くなる速度が速
くなることとなる。
また、上述の実施形態では、待機しているボタン演出の有無や、待機しているボタン演
出の回数に関係なく、ボタン演出において演出ボタン25が操作されたことに伴い実行さ
れる対応表示633の実行時間が設定されるようにしたが、待機しているボタン演出の有
無や、待機しているボタン演出の回数に応じて対応表示633の実行時間を異ならせるよ
うにしても良い。例えば、待機しているボタン演出がある場合は待機しているボタン演出
がない場合よりも対応表示633の実行時間を短くしても良い。また、待機しているボタ
ン演出の回数が多いほど対応表示633の実行時間を短くしても良い。
また、対応表示633の表示内容に応じて実行時間を異ならせても良い。例えば、期待
度が高い対応表示633の方が、期待度が低い対応表示633よりも実行時間が長くなる
ようにしても良い。
また、ボタン演出の実行時期により、演出ボタン25の操作が可能な時間や対応表示6
33の実行時間を異ならせても良い。例えば、特図変動表示ゲームの前半に実行されるボ
タン演出よりも、特図変動表示ゲームの後半に実行されるボタン演出の方が演出ボタン2
5の操作が可能な時間や対応表示633の実行時間の方が長くなるようにしても良い。特
図変動表示ゲームの前半と後半の区切りは変動時間の前半と後半としても良いし、リーチ
状態発生前を前半とし、リーチ状態発生後を後半としても良い。これに加えて待機してい
るボタン演出の有無や、待機しているボタン演出の回数に応じて実行時間を異ならせるよ
うにしても良い。
また、待機報知表示631の表示態様(形状や色彩など)は単一の表示態様でなく、複
数の表示態様があっても良い。さらに、表示態様を変化させることが可能であっても良い
。また、待機報知表示631の表示態様により、待機している演出についての示唆又は報
知をするようにしても良い。例えば、待機報知表示631の表示態様により、対応表示6
33により示される期待度を示唆するようにしても良い。
さらに、待機報知表示631の周囲の表示内容の変化に応じて、待機報知表示631の
表示態様を変化させるようにしても良い。また、待機報知表示631を透過性のある表示
としても良い。このようにすることで継続して表示される待機報知表示631が実行中の
演出の視認性や装飾性を低下させることを防止できる。
図51、図52には、待機報知表示の別例を示した。
この例では、図51(a)に示すように演出ボタン25を模した表示が複数のパネル6
35により覆われており、このパネル635が全て取り除かれれば予告されたボタン演出
が実行されるというものである。遊技者が演出ボタン25を操作することでパネル635
を消去可能となっており、パネル635を消去するための操作権利が所定回数与えられる
。ここでは4回の操作権利が与えられており、パネル635の枚数はこの操作権利の回数
と同じ枚数とされる。すなわち、パネル635の表示が演出ボタン25を操作するボタン
演出の実行を待機していることと操作権利の回数を示す待機報知表示をなす。
図51(b)に示すように1回目の操作タイミングとなると、演出ボタン25の操作を
促す促進画像632が表示されるとともに、残りの操作可能回数が表示される。遊技者が
演出ボタン25を操作すると、図51(c)に示すように消去されるパネル635にエフ
ェクト表示636がなされ、図51(d)に示すように当該パネル635が消去される。
さらに、図51(e)に示すように2回目の操作タイミングとなると、演出ボタン25
の操作を促す促進画像632が表示されるとともに、残りの操作可能回数が表示される。
遊技者が演出ボタン25を操作すると、図51(f)に示すように消去されるパネル63
5にエフェクト表示636がなされ、図51(g)に示すように当該パネル635が消去
される。ここでは2枚のパネル635が同時に消去されている。
次に、図51(h)に示すように3回目の操作タイミングとなると、演出ボタン25の
操作を促す促進画像632が表示されるとともに、残りの操作可能回数が表示される。遊
技者が演出ボタン25を操作すると、図51(i)に示すように消去されるパネル635
にエフェクト表示636がなされ、図51(j)に示すように当該パネル635が消去さ
れる。これにより全てのパネル635が消去され、与えられたミッションが成功したこと
が示される。また、ミッションの成功に伴うボタン演出が待機中であることが示される。
その後、図52(a)に示すように4回目の操作タイミングとなると、演出ボタン25
の操作を促す促進画像632が表示されるとともに、残りの操作可能回数が表示される。
上述したようにすでにミッションは成功しているが、当初予定されていた操作可能回数の
分だけ演出は継続するようになっている。遊技者が演出ボタン25を操作すると、図52
(b)に示すようにエフェクト表示636がなされ、図52(c)に示すようにミッショ
ンの成功に伴うボタン演出が待機中であることが継続して示される。
なお、すでにミッションが成功しているが操作可能回数が残っている場合に、当該残り
の操作可能回数による演出ボタン25の操作によって、ミッションとは別の演出が行われ
るようにしても良い。
待機報知表示631で報知された操作権利が全て消化されると、図52(d)に示すよ
うにミッションの成功に伴うボタン演出が開始される。
また、図52(e)、(f)に示すように、待機報知表示631には複数の表示態様が
あり、表示態様により示唆する期待度が異なるようにされている。さらに、図52(g)
に示すように、操作権利の回数が異なる場合もあり、操作権利の回数に併せて待機報知表
示631をなすパネル635の枚数も設定されるようになっている。
図53にも、待機報知表示の別例を示した。
この例では、図53(a)に示すように複数の図柄が表示されたリールを模したリール
表示637がなされ、遊技者が演出ボタン25を操作して変動表示するリール表示637
を停止させて演出ボタン25を模した図柄が停止すれば後の演出での操作権利が与えられ
る獲得演出を実行し、この獲得演出で獲得した操作権利の回数が待機報知表示631で表
示されるようになっている。
図53(b)に示すようにリール表示637の変動表示が開始され、遊技者が演出ボタ
ン25を操作すると図53(c)に示すように変動表示が停止する。ここでは「×」の表
示が停止表示しており、操作権利は獲得できなかったことが示されている。
次に、図53(d)に示すようにリール表示637の変動表示が開始され、遊技者が演
出ボタン25を操作すると図53(e)に示すように変動表示が停止する。ここでは演出
ボタン25を模した表示が停止表示しており、操作権利を獲得できたことが示される。こ
の操作権利の獲得に伴い待機報知表示631が表示される。
その後、上記したように獲得演出が進行して、図53(f)に示すように5回の操作権
利を獲得している。待機報知表示631の表示態様は、獲得した操作権利の回数により変
化するようになっており、1から4回、5から9回、10回以上のそれぞれで異なる表示
態様となるようにされている。
獲得演出が終了すると獲得した操作権利を用いた報知演出が開始される。報知演出が開
始されると図53(g)に示すように待機報知表示631が表示領域の上方へ移動して左
右方向に並ぶ。そして、左端の待機報知表示631が表示領域の中央へ移動して演出ボタ
ン25の操作を促す促進画像632に変化し、遊技者が演出ボタン25を操作すると、図
53(h)に示すように操作に対応した対応表示633が行われる。以降、待機報知表示
631で示された操作権利が全て消化されるまで同様の演出が繰り返し行われる。
なお、待機報知表示の内容は上述したもの以外であっても良い。例えば、上述の例では
遊技者の操作を伴うボタン演出の実行を待機していることを報知するようにしたが、遊技
者の操作を伴わない演出についても待機していることを報知するようにしても良い。図5
4(a)に示すようにこの後の展開で登場するキャラクタの種類や、実行される演出の内
容などを報知するようにしても良い。この場合実行される時系列に沿って表示するように
しても良いし、時系列とは関係なく表示するようにしても良い。
また、図54(b)に示すように、時短状態や高確率状態とする特図変動表示ゲームの
実行回数の加算が待機されていることを示すようにしても良い。この例では時短状態とな
っており、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの実行回数を示す残回数表示部64
1においてあと6回の特図変動表示ゲームを実行すると終了する旨が示されている。
待機報知表示631には、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数の加算値と
して、10回の加算、20回の加算及び5回の加算が待機している旨が表示されており、
これらが順次残回数表示部641に加算されることとなる。待機報知表示631では明確
に回数を報知しなくても良く、加算が行われる旨や加算が行われる可能性を表示するもの
であっても良い。
また、スロットマシンにおけるAT状態、RT状態又はART状態などの実行可能ゲー
ム数についても同様の待機報知表示631により加算の示唆を行うことができる。
また、図54(c)に示すように、飾り特図始動記憶表示の表示態様を変化させる先読
み演出を実行する際に、飾り特図始動記憶表示に働きかけるキャラクタを待機報知表示6
31として表示しても良い。
飾り特図始動記憶表示に働きかけるキャラクタの種類により先読み演出が実行される可
能性の高さや先読み演出で示される期待度の高さが異なるようにし、待機報知表示631
でキャラクタを待機させておくことで、どのような内容の先読み演出の開始が待機してい
るのかを示唆することが可能となる。
また、待機報知は表示装置41に表示するものに限られるものではなく、表示装置41
とは別途のLEDの発光や、動作可能な役物の位置や動き、発光態様などにより示すよう
にしても良い。すなわち、待機報知表示631を含む所定の待機報知を実行可能な報知手
段としては、表示装置41だけでなく、LEDなどにより構成される発光手段や、動作可
能な役物などが含まれうる。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結
果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生可能な遊技機において、所定の報知を実行
可能な報知手段(表示装置41)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置
300)と、を備え、演出制御手段は、特定の演出の実行が予定されている場合に、当該
特定の演出の実行を待機していることを報知可能な待機報知(待機報知表示631)を報
知手段で実行可能であり、待機報知の表示態様により特別結果となる期待度を示唆可能で
あり、待機報知の報知開始時から所定の報知態様であった場合と、待機報知の報知開始後
に所定の報知態様に変化した場合と、で示唆する期待度が異なるようにしたこととなる。
したがって、同じ報知態様であっても示唆する期待度が異なるようになり、遊技の興趣を
向上することができる。
また、演出制御手段は、特定の演出を複数回実行可能であり、待機報知の表示態様によ
り特定の演出の実行回数を示唆可能であることとなる。したがって、特定の演出の実行回
数を遊技者が把握可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
また、演出制御手段は、待機報知の報知開始時から示唆する特定の演出の実行回数が所
定回数であった場合と、待機報知の報知開始後に示唆する特定の演出の実行回数が所定回
数に変化した場合と、で示唆する期待度が異なるようにしたこととなる。したがって、同
じ実行回数であっても示唆する期待度が異なるようになり、遊技の興趣を向上することが
できる。
また、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン25)を備え、演出制御手段は、操作
手段の操作に基づき待機報知の報知態様を変化可能な演出である変化演出を実行可能であ
ることとなる。したがって、遊技者の操作に対応して待機報知を変化可能であるので、遊
技の興趣を向上することができる。
また、演出制御手段は、変化演出が行われたか否かにより示唆する期待度が異なるよう
にしたこととなる。したがって、同じ報知態様であっても示唆する期待度が異なるように
なり、遊技の興趣を向上することができる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった
場合に、遊技者に有利な状態を発生可能な遊技機において、所定の報知を実行可能な報知
手段(表示装置41)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と
、を備え、演出制御手段は、特定の演出の実行が予定されている場合に、当該特定の演出
の実行を待機していることを報知可能な待機報知(待機報知表示631)を報知手段で実
行可能であり、待機報知の報知態様により特別結果となる期待度を示唆可能であり、特定
の演出を実行する場合に、待機報知を実行する確率と、待機報知を実行しない確率は同一
であり、待機報知の実行の有無により示唆する期待度が異なるようにしたこととなる。し
たがって、遊技者が待機報知に注目するようになり遊技の興趣を向上することができる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった
場合に、遊技者に有利な状態を発生可能な遊技機において、遊技の演出を制御する演出制
御手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段は、特別結果となる期待度を示
唆可能な示唆演出(待機報知表示631)を実行可能であり、示唆演出の開始時から所定
の演出態様であった場合と、示唆演出の開始後に所定の演出態様に変化した場合と、で示
唆する期待度が異なるようにしたこととなる。したがって、同じ演出態様であっても示唆
する期待度が異なるようになり、遊技の興趣を向上することができる。
また、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン25)を備え、演出制御手段は、操作
手段の操作に基づき示唆演出の演出態様を変化可能な演出である変化演出を実行可能であ
ることとなる。したがって、遊技者の操作に対応して示唆演出を変化可能であるので、遊
技の興趣を向上することができる。
また、演出制御手段は、変化演出が行われたか否かにより示唆する期待度が異なるよう
にしたこととなる。したがって、同じ演出態様であっても示唆する期待度が異なるように
なり、遊技の興趣を向上することができる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった
場合に、遊技者に有利な状態を発生可能な遊技機において、遊技に関する情報を表示可能
な表示装置41と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技
者が操作可能な操作手段(演出ボタン25)と、を備え、演出制御手段は、操作手段の操
作を伴う特定の演出の実行が予定されている場合に、当該特定の演出の実行を待機してい
ることを報知可能な待機報知表示631を表示装置41に表示可能であり、特定の演出に
おいては、操作手段の操作を促す促進画像632を表示するように構成され、待機報知表
示631は、操作手段を模した表示とされるとともに、促進画像632とは異なることを
示す付加表示が付されていることとなる。したがって、遊技者が促進画像632と待機報
知表示631を誤認することを防止できる。
次に、特図変動表示ゲームの演出として特定演出が実行される場合における飾り特図変
動表示ゲームの識別情報の表示態様について説明する。特定演出は、当該特定演出でない
場合とは識別情報の表示態様が異なる状態で行われる演出であり、識別情報の各々を用い
た演出表示を行うものである。特定演出は、識別情報の変動表示の表示態様が、通常の表
示態様である上から下へ向かって高速に視認困難な状態で移動することで変動表示する表
示態様とは異なる表示態様とされる演出とも言える。本実施形態では、特定演出として、
当該特定演出でない場合とは識別情報の表示態様が異なる第1特定演出と第2特定演出と
を実行可能である。
図55、図56には第1特定演出の一例を示した。図55(a)に示すように本実施形
態の識別情報の各々は、キャラクタ部87aと、文字部87bと、文字部87bに付され
た装飾部87cと、を含んでいる。本実施形態では文字として数字を用いており、文字部
87bは数字部とも言える。特定演出の実行中でない場合における変動表示では、キャラ
クタ部87aと、文字部87bと、装飾部87cが一体となって表示された識別情報が変
動表示されるようになっている。すなわち、特定演出の実行中でない場合には、少なくと
も文字部87bと装飾部87cが含まれた表示としており、ここではさらにキャラクタ部
87aを含む表示態様としている。
その後、図55(b)に示すように、左変動表示領域と右変動表示領域に同じ識別情報
が仮停止するとリーチ状態となる。仮停止している状態では、識別情報のキャラクタ部8
7a、文字部87b、装飾部87cが揺れるように表示され、完全に停止していないこと
が示される。
図55(c)に示すように、リーチ状態となった後に演出が進行して特定演出が開始さ
れると、識別情報からキャラクタ部87aが消去され、文字部87bを認識しやすい状態
とされる。第1特定演出では、文字部87bに加えて装飾部87cも表示される。この演
出では、まず、左変動表示領域と右変動表示領域の識別情報はキャラクタ部87aが消去
されて文字部87bと装飾部87cによる表示となり、表示領域の上方で縮小表示される
。この際、文字部87b、装飾部87cが揺れるように表示されて完全に停止していない
ことが示される。
また、中変動表示領域には、文字部87bと装飾部87cにより表示される識別情報が
、図中に点線で示すように文字部87bの左右方向の中心に位置する上下方向に延在する
回転軸を中心として回転しながら変化するように表示される。
装飾部87cは、正面を向いた文字部87bの前面側から見た右下前方であって回転軸
の延長線上にない位置に配されている。
これにより、図55(d)に示すように文字部87bが右を向いた状態では装飾部87
cが文字部87bの右側に位置し、図55(e)に示すように文字部87bが後方を向い
た状態では装飾部87cが文字部87bの左後方に位置し、図55(f)に示すように文
字部87bが左を向いた状態では装飾部87cが文字部87bの左側に位置するようにな
る。
特に、本実施形態のように文字部87bとして漢数字を用いている場合には、文字部8
7bが正面に向いているのか後方に向いているのかが分かりにくくなるおそれがあるが、
装飾部87cを備えることにより、回転する文字部87bがどの方向を向いているのかが
容易に判別可能となる。
図55(g)に示すように文字部87bが正面を向く状態の前後では、回転速度が低下
して、変動表示が停止するか否かの演出が行われる。この際にも装飾部87cが揺れるよ
うに表示されて完全に停止していないことが示される。図55(g)の状態で回転が終了
すれば、はずれ結果となって特図変動表示ゲームが終了する。この例では回転が終了せず
、図55(h)に示すように次の識別情報である「三」に変化して回転が継続する。
そして、図55(i)に示すように文字部87bが後方を向いた状態となり、図55(
j)に示すように文字部87bが左を向いた状態を経て、図56(a)に示すように文字
部87bが正面を向く状態で回転速度が低下する。ここでも回転は終了せず、図56(b
)に示すように次の識別情報である「四」に変化して回転が継続する。
その後、図56(c)に示すように文字部87bが後方を向いた状態となり、図56(
d)に示すように文字部87bが左を向いた状態を経て、図56(e)に示すように文字
部87bが正面を向く状態で回転速度が低下する。ここで回転が終了しなければ次の識別
情報である「五」に変化した後に停止してはずれ結果となる。
この例ではここで回転が終了しており、図56(e)に示す状態で全ての識別情報が仮
停止した状態となる。この際、文字部87b、装飾部87cが揺れるように表示されて完
全に停止していないことが示される。
そして、図56(f)に示すように左変動表示領域と右変動表示領域の識別情報が元の
位置に戻り、図56(g)に示すようにキャラクタ部87aの表示が再開される。この際
にも、キャラクタ部87a、文字部87b、装飾部87cが揺れるように表示されて完全
に停止していないことが示される。
その後、図56(h)に示すように変動表示が停止して結果を表示する停止時間となり
、停止時間の経過後に図56(i)に示すように特別遊技状態のファンファーレ演出が開
始される。
以上のように第1特定演出は、識別情報が視認不能となる期間がなく、常に視認可能な
状態となっているものである。
このような演出においては装飾部87cを表示することで、文字部87bの状態や仮停
止であるか否かを分かりやすくすることができ、演出の理解が容易となって遊技の興趣を
向上することができる。
また、識別情報のうち、キャラクタ部87aは最も複雑な描画内容を含むものであり、
このキャラクタ部87aを表示しないようにしたことで、上述したような3次元的に動作
する表示を行う演出において、3次元的な動作の表現に必要なデータ量の削減や制御処理
の負担の軽減を実現できる。
図57には第1特定演出の別例を示した。図57(a)に示すように左変動表示領域と
右変動表示領域に同じ識別情報が仮停止してリーチ状態となり、図57(b)に示すよう
に第1特定演出が開始されて識別情報からキャラクタ部87aが消去される。この際、文
字部87b、装飾部87cが揺れるように表示されて完全に停止していないことが示され
る。
左変動表示領域と右変動表示領域の識別情報は表示領域の上方で縮小表示される。また
、中変動表示領域の識別情報は、連続する前後の識別情報が多重に表示される状態を経て
変化するようになっており、まず、図57(b)に示すように「二」の識別情報が表示さ
れ、図57(c)に示すように「二」の識別情報と次の識別情報である「三」の識別情報
が多重に表示された状態となり、図57(d)に示すように「二」の識別情報が消去され
て「三」の識別情報のみとなる。この過程でも文字部87b、装飾部87cが揺れるよう
に表示されて完全に停止していないことが示される。
また、識別情報が多重に表示されている状態において、それぞれの識別情報に装飾部8
7cが付された状態とされる。
これにより、装飾部87cも多重に表示されるため、識別情報が多重に表示されている
ことを認識しやすくすることができる。
特に、図57(c)に示すように一方の識別情報である「三」に他方の識別情報である
「二」がほぼ重なるような状態でも装飾部87cの位置のずれから識別情報が多重に表示
されていることを認識しやすくすることができる。
図57(d)の状態で変化が終了すれば、はずれ結果となって特図変動表示ゲームが終
了する。この例では変化が終了せず、図57(e)に示すように次の識別情報である「四
」の識別情報が多重に表示された状態となり、図57(f)に示すように「三」の識別情
報が消去されて「四」の識別情報のみとなる。ここで変化が終了しなければ次の識別情報
である「五」に変化した後に停止してはずれ結果となる。
この例ではここで変化が終了しており、図57(f)に示す状態で全ての識別情報が仮
停止した状態となる。この際、文字部87b、装飾部87cが揺れるように表示されて完
全に停止していないことが示される。
そして、図57(g)に示すように左変動表示領域と右変動表示領域の識別情報が元の
位置に戻り、図57(h)に示すようにキャラクタ部87aの表示が再開される。この際
にも、キャラクタ部87a、文字部87b、装飾部87cが揺れるように表示されて完全
に停止していないことが示される。
その後、図57(i)に示すように変動表示が停止して結果を表示する停止時間となり
、停止時間の経過後に図57(j)に示すように特別遊技状態のファンファーレ演出が開
始される。
なお、識別情報が多重に表示されていることを認識しやすくするために、各識別情報で
装飾部87cの位置が異なるようにして、装飾部87cの位置のずれが認識しやすくする
ようにしても良い。特に、多重に表示される可能性のある識別情報どうしの装飾部87c
の位置が異なるようにすることが好ましい。
図58にも第1特定演出の別例を示した。図58(a)に示すように左変動表示領域と
右変動表示領域に同じ識別情報が仮停止してリーチ状態となった後、第1特定演出が開始
される。この第1特定演出では、図58(b)に示すように表示領域が4分割され、各領
域に文字部87bと装飾部87cを含む識別情報による飾り特図変動表示ゲームが表示さ
れる。結果が大当りの場合はこのうちのいずれかが特別結果となるようにされ、結果がは
ずれの場合にはすべてはずれ結果となるようにされている。
また、各領域ではそれぞれ独立して背景に映像が表示されるが、各領域の映像は同一の
一連の映像を用いるものであり、再生タイミングを異ならせることで各領域の映像がずれ
て表示されるようにしている。
図58(c)に示すように、まず左上の領域がクローズアップされて変動表示が停止さ
れる。ここでははずれ結果が仮停止して表示されている。また、この際に右下の領域の映
像では特定画像99をなす虎の画像が表示されるタイミングとなるようにされている。
次に、図58(d)に示すように、右上の領域がクローズアップされ変動表示が停止さ
れる。ここでもはずれ結果が仮停止して表示されている。また、この際に左下の領域の映
像では特定画像99をなす虎の画像が表示されるタイミングとなるようにされている。
次に、図58(e)に示すように、左下の領域がクローズアップされ変動表示が停止さ
れる。ここでもはずれ結果が仮停止して表示されている。また、この際に右上の領域の映
像では特定画像99をなす虎の画像が表示されるタイミングとなるようにされている。
次に、図58(f)に示すように、右下の領域がクローズアップされ変動表示が停止さ
れる。ここでは特別結果が仮停止して表示されている。また、この際に左上の領域の映像
では特定画像99をなす虎の画像が表示されるタイミングとなるようにされている。
その後、図58(g)に示すように左変動表示領域と右変動表示領域の識別情報が元の
位置に戻って変動表示が停止し、停止時間の経過後に図58(h)に示すように特別遊技
状態のファンファーレ演出が開始される。
なお、この例では特別結果の仮停止時にキャラクタ部87aの表示を再開せずに特図変
動表示ゲームを終了しているが、図57(h)、(i)に示したように、キャラクタ部8
7aの表示の再開を行うようにしても良い。もちろん図55から図57の例においてこの
例のように結果の仮停止時にキャラクタ部87aの表示を再開せずに特図変動表示ゲーム
を終了するようにしても良い。
以上のように、この演出では各領域のクローズアップの順が、左上領域、右上領域、左
下領域、右下領域の順に行われるのに対応して、特定画像99をなす虎の画像が右下領域
、左下領域、右上領域、左上領域の順に表示されるように映像を再生するタイミングが設
定されている。
背景に表示される一連の映像は、雲から太陽が覗く映像、雷の映像、月に雲がかかる映
像、月と星の映像、特定画像99をなす虎の画像、流れ星の画像、雨の画像、太陽の画像
の順に表示されるものとなっている。そして、図4(b)における再生開始位置が左上領
域、右上領域、左下領域、右下領域の順に遅いタイミングとなるように設定されている。
より具体的には、図58(b)に示すように映像の再生を開始するタイミングにおいて
、左上領域では特定画像99が表示されるタイミングよりも、4回目のクローズアップで
ある右下領域のクローズアップの開始までに必要な時間の分だけ手前のポイントから再生
を開始する。
また、右上領域では特定画像99が表示されるタイミングよりも、3回目のクローズア
ップである左下領域のクローズアップの開始までに必要な時間の分だけ手前のポイントか
ら再生を開始する。
また、左下領域では特定画像99が表示されるタイミングよりも、2回目のクローズア
ップである右上領域のクローズアップの開始までに必要な時間の分だけ手前のポイントか
ら再生を開始する。
また、右下領域では特定画像99が表示されるタイミングよりも、1回目のクローズア
ップである左上領域のクローズアップの開始までに必要な時間の分だけ手前のポイントか
ら再生を開始する。
このようにすることで、クローズアップのタイミングと特定画像99の表示タイミング
が一致し、演出効果を高めることができる。
また、各領域の映像が異なる映像となることで、各領域で独立して飾り特図変動表示ゲ
ームが表示されていることを分かりやすくすることができる。
なお、クローズアップの順や特定画像99の表示順は任意に設定可能であり、クローズ
アップされる領域に特定画像99が表示されるようにしても良い。
また、特定画像99は一連の映像の一部分としたが、カットイン画像のように一連の映
像とは独立した画像が表示されるものであっても良い。この場合は背景の映像は任意の映
像とし、カットイン画像の表示タイミングだけを制御するようにしても良い。
図59には特定演出のうちの第2特定演出の一例を示した。図59(a)に示すように
左変動表示領域と右変動表示領域に同じ識別情報が仮停止してリーチ状態となり、特定演
出が開始されると、図59(b)に示すように左変動表示領域と右変動表示領域の識別情
報は表示領域の上方で縮小表示される。
この左変動表示領域と右変動表示領域の識別情報は、キャラクタ部87aが消去されて
文字部87bと装飾部87cが表示される。この際、文字部87b、装飾部87cが揺れ
るように表示されて完全に停止していないことが示される。
中変動表示領域の識別情報は、図59(b)に示すように全体が消去されて視認不能な
状態から、図59(c)に示すように徐々に部分的な表示が行われ、図59(d)に示す
ように全体が表示されて視認可能な状態となる。この第2特定演出では文字部87bのみ
が表示されて装飾部87cは表示されない。また、文字部87bが揺れるように表示され
て完全に停止していないことが示される。この状態で停止すればはずれ結果となって特図
変動表示ゲームが終了する。
この例では変動が終了せず、図59(e)に示すように、中変動表示領域を挟むように
エフェクト表示89aが行われ、図59(f)に示すように中変動表示領域の識別情報が
破壊されるエフェクト表示89bが行われて識別情報が視認不能な状態となる演出が行わ
れる。
図59(e)に示すエフェクト表示89aは、図59(f)に示す次のエフェクト表示
89bが表示される範囲を示すものとなっている。すなわち、図59(e)の2つのエフ
ェクト表示89aの間に次のエフェクト表示89bが表示されることを示している。
図59(e)のようなエフェクト表示89aを行うことで、次の展開でどの位置に視線
を向ければ良いかを遊技者に示すことができ、演出の効果を高めることができて遊技の興
趣を向上することができる。
また、図59(e)のようなエフェクト表示89aを行うことで、当該エフェクト表示
89aに挟まれた識別情報が視認不能な状態となることを示唆できるようになる。
その後、図59(g)に示すように次の識別情報である「四」が徐々に部分的に表示さ
れ、図59(h)に示すように全体が視認可能な状態となる。
ここで変動が終了しなければ次の識別情報である「五」に変化した後に停止してはずれ
結果となる。
この例ではここで変動が終了しており、図59(i)に示すように左変動表示領域と右
変動表示領域の識別情報が元の位置に戻って変動表示が停止し、停止時間の経過後に図5
9(j)に示すように特別遊技状態のファンファーレ演出が開始される。
なお、図59(e)、(f)では、識別情報が視認不能な状態となる際にエフェクト表
示89a、89bを伴う演出を行うようにしたが、図59(c)、(d)に示したのと逆
の演出を行って文字部87bが徐々に部分的に視認不能な状態となるようにしても良い。
また、図59(c)、(d)では、識別情報が視認不能な状態から視認可能な状態とな
る際に徐々に部分的に表示が視認可能な状態となる演出を行うようにしたが、図59(e
)、(f)に示したのと逆の演出を行って文字部87bがエフェクト表示89a、89b
を伴って視認可能な状態となるようにしても良い。
また、図59(e)に示すエフェクト表示89aが示す範囲内に次のエフェクト表示8
9bが表示されるようにしたが、図59(e)に示すエフェクト表示89aが示す範囲に
次のエフェクト表示89bの中心があればよく、図59(e)に示すエフェクト表示89
aが示す範囲外に次のエフェクト表示89bが広がっていても良い。
また、左変動表示領域及び右変動表示領域の識別情報についても装飾部87cを表示せ
ずに文字部87bのみとしても良い。
また、図60(a)に示すように中変動表示領域を挟むように表示されるエフェクト表
示89aは、表示装置41の上方に設けられた盤装飾装置46と、表示装置41の下方に
設けられた盤演出装置44を結ぶように表示されている。
そして、図60(a)の状態から図60(b)に示すように盤演出装置44が上昇する
ことに伴い識別情報が上昇するとともにエフェクト表示89aが退縮し、図60(b)の
状態から図60(a)に示すように盤演出装置44が下降することに伴い識別情報が下降
するとともにエフェクト表示89aが伸長するようにしても良い。
このようにすることで、盤演出装置44の動作と識別情報やエフェクト表示89aを連
動させることができ、遊技の興趣を向上することができる。
また、図60(c)に示すように左変動表示領域の識別情報を挟むようにエフェクト表
示89aを行い、図60(d)に示すようにエフェクト表示89aに挟まれた領域に次の
エフェクト表示89bが表示されて識別情報が視認不能な状態となるようにしても良い。
もちろん右変動表示領域の識別情報を挟むようにエフェクト表示89aを表示して当該
右変動表示領域に次のエフェクト表示89bを表示することも可能である。
また、図60(e)に示すように複数の識別情報を挟むようにエフェクト表示89aを
表示して、図60(f)に示すように当該複数の変動表示領域に次のエフェクト表示89
bを表示することも可能である。
また、図60(a)などに示すようなエフェクト表示89aを表示しても次のエフェク
ト表示89bが表示されずに識別情報が視認不能な状態とならない場合があっても良い。
また、図60(a)などに示すようなエフェクト表示89aの色や形状などにより、次
のエフェクト表示が表示される可能性の高さが異なるようにしても良い。
また、このようなエフェクト表示89aを行うのは第2特定演出に限られず、所定位置
にエフェクト表示89bが表示される演出であればどのような演出であっても良い。
以上に示した第2特定演出では、識別情報が視認不能な状態から視認可能な状態となる
過程のような識別情報を形成する過程や、識別情報が視認可能な状態から視認不能な状態
となる過程のような識別情報を破壊する過程を含んでいる。図59の例では両方の過程を
含んでいるがいずれか一方の過程が含まれていれば良い。
このように、識別情報が視認不能な状態とされる過程を含む場合には装飾部87cを表
示せずに文字部87bのみを表示することで余分な装飾を排除して文字部87bの認識を
高めるようにし、演出内容の理解を容易として遊技の興趣を向上するようにしている。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結
果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生可能な遊技機において、遊技に関する表示
を行う表示手段(表示装置)41と、表示手段の表示を制御する演出制御手段(演出制御
装置300)と、を備え、演出制御手段は、ゲームに対応して複数の識別情報を変動表示
する飾りゲームを表示手段に表示するように構成され、特定演出の実行中でない場合には
、識別情報の各々が数字部(文字部87b)と、数字部に付された装飾部87cと、を含
む表示態様により飾りゲームを表示し、特定演出の実行中である場合には、識別情報の各
々を用いた演出表示を行うように構成され、特定演出のうちの第1特定演出の実行中にお
いては、演出表示における識別情報を数字部及び装飾部87cにより表示し、特定演出の
うちの第2特定演出の実行中においては、演出表示における識別情報を数字部により表示
するようにしている。
したがって、演出の種類に応じて識別情報の表示態様を変更でき、遊技の興趣を向上す
ることができる。また、演出の種類に応じて適切な識別情報の表示態様を選択でき、識別
情報の視認性を向上することができる。
また、特定演出の実行中でない場合には、さらに識別情報にキャラクタ部87aを含む
表示態様とするようにしている。
したがって、識別情報の装飾性を向上することができる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった
場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する表示を行う表示装
置41と、表示装置41の表示を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備
え、演出制御手段は、ゲームに対応して複数の識別情報を変動表示する飾りゲームを表示
装置41に表示するように構成され、特定演出の実行中でない場合には、識別情報の各々
がキャラクタ部87aと、文字部87bと、文字部87bに付された装飾部87cと、を
含む表示態様により飾りゲームを表示し、特定演出の実行中である場合には、識別情報の
各々がキャラクタ部87aを含まない表示態様により飾りゲームを表示するとともに、識
別情報を用いた演出表示を行うように構成され、特定演出のうちの第1特定演出の実行中
においては、演出表示における識別情報を文字部87b及び装飾部87cにより表示し、
特定演出のうちの第2特定演出の実行中においては、演出表示における識別情報を文字部
87bのみにより表示するようにしている。
したがって、演出の種類に応じて識別情報の表示態様を変更でき、遊技の興趣を向上す
ることができる。また、演出の種類に応じて適切な識別情報の表示態様を選択でき、識別
情報の視認性を向上することができる。
また、第1特定演出は、演出表示における識別情報が回転する演出であり、装飾部87
cは、当該識別情報が回転する際の回転軸の延長線上以外の位置に配されるようにしてい
る。
したがって、装飾部87cの位置により識別情報の回転状態を把握可能となり、遊技の
興趣を向上することができる。
また、第1特定演出は、演出表示において一又は複数の識別情報を多重に表示する演出
であることとなる。
したがって、装飾部87cの存在により識別情報が多重に表示されていることを把握し
やすくし、遊技の興趣を向上することができる。
また、第2特定演出は、演出表示において識別情報を視認不能な状態から視認可能な状
態に変化させる演出又は演出表示において識別情報を視認可能な状態から視認不能な状態
に変化させる演出であることとなる。
したがって、文字部87bのみの表示とすることで、余分な装飾を排除して文字部87
bの認識を高めるようにし、演出内容の理解を容易として遊技の興趣を向上するようにし
ている。
次に、待機中記憶表示部83に表示される飾り特図始動記憶表示や、実行中記憶表示部
84に表示される実行中記憶表示の表示態様の設定について説明する。
飾り特図始動記憶表示は、表示態様を変化させることで事前判定により得られた結果や
変動パターンの情報を示唆又は報知することが可能となっている。
また、実行中記憶表示は、表示態様を変化させることで事前判定や特図変動表示ゲーム
の開始時の判定により得られた結果や変動パターンの情報を示唆又は報知することが可能
となっている。
図61(a)に示すように、飾り特図始動記憶表示や実行中記憶表示の表示態様には、
表示態様1から6の6つの表示態様が設けられている。これらは示唆する大当りの期待度
が異なるようにされている。なお、表示態様2は点滅する表示態様である。
また、図61(b)に示すように、飾り特図始動記憶表示や実行中記憶表示の表示態様
を変化可能なタイミングにおける演出である変化演出にはAからEの5つが設けられてい
る。
変化演出Aは演出を行わないものであり、記憶表示の変化を行う場合と行わない場合の
両方で実行可能である。
変化演出Bはキャラクタが記憶表示に作用して記憶表示が変化する演出であり、変化演
出Cは変化演出Bと同様にキャラクタが記憶表示に作用するが記憶表示は変化しない演出
である。
変化演出Dは実行中記憶表示でのみ実行可能な演出であり、専用の演出を伴って実行中
記憶表示が変化する演出である。また、変化演出Eも実行中記憶表示でのみ実行可能な演
出であり、変化演出Dと同様の演出を行うが実行中記憶表示が変化しない演出である。
図62には、変化演出の一例を示した。図62(a)、(b)には変化演出として演出
を行わない変化演出Aが実行される例を示した。
まず、図62(a)に示すように特図変動表示ゲームが終了した時点で始動記憶が2つ
あり、先に消化される始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示が表示態様1とされてお
り、2番目に消化される始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示が表示態様3とされて
いる。
この状態から新たな特図変動表示ゲームが開始される際に、図62(b)に示すように
先に消化される始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84に移行
して実行中記憶表示として表示される。この際に演出を伴わない変化演出Aを実行して表
示態様1から表示態様3に変化している。
また、2番目に消化される始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示は、待機中記憶表
示部83内で左にシフトする。この際に演出を伴わない変化演出Aを実行して表示態様3
から表示態様5に変化している。
図62(c)、(d)には変化演出としてキャラクタが記憶表示に作用して記憶表示が
変化する変化演出Bが実行される場合を示した。
図62(a)に示す状態から新たな特図変動表示ゲームが開始された際に、先に消化さ
れる始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示は表示態様1を引き継いで実行中記憶表示
となり、2番目に消化される始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示は待機中記憶表示
部83内で表示態様3を引き継いで左にシフトしたものとする。
そして、図62(c)に示すように実行中記憶表示に対してキャラクタが働きかける変
化演出Bが行われ、その後、図62(d)に示すように実行中記憶表示の表示態様が変化
する。
また、図62(c)に示すように飾り特図始動記憶表示に対してキャラクタが働きかけ
る変化演出Bが行われ、その後、図62(d)に示すように表示態様が変化する。
変化演出Cの場合は、図62(c)に示すようにキャラクタが記憶表示に作用するが表
示態様が変化しない演出となる。
なお、図62(b)では実行中記憶表示と飾り特図始動記憶表示の両方について変化演
出Aが実行される例を示し、図62(c)では実行中記憶表示と飾り特図始動記憶表示の
両方について変化演出Bが実行される例を示したが、必ずしも実行中記憶表示と飾り特図
始動記憶表示の両方に同じ変化演出を行う必要はなく、それぞれについて任意に変化演出
を選択可能である。
図62(e)から(h)には変化演出として実行中記憶表示専用の演出を行って表示態
様が変化する変化演出D及びキャラクタが記憶表示に作用して実行中記憶表示が変化する
変化演出Bが実行される場合を示した。
図62(a)に示す状態から新たな特図変動表示ゲームが開始された際に、先に消化さ
れる始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示が表示態様1を引き継いで実行中記憶表示
となり、図62(e)に示すようにリーチ状態となっている。
これに伴い図62(e)に示すように変化演出Dとして当該実行中記憶表示に対して実
行中記憶表示専用の演出であるエフェクト表示が行われ、図62(f)に示すように表示
態様が変化する。
なお、変化演出Eの場合は、図62(e)に示すようにエフェクト表示が行われるが実
行中記憶表示の表示態様が変化しない演出となる。
また、その後にリーチ演出が発展するタイミングとなった際に、図62(g)に示すよ
うに変化演出Bとしてキャラクタが記憶表示に作用する演出が行われ、図62(h)に示
すように実行中記憶表示の表示態様が変化する。
実行中記憶表示の変化タイミングは、実行中の特図変動表示ゲームの演出内容に依存す
るようになっていて、実行される演出によってタイミングが異なることがある。
図62(e)から(h)ではSPリーチ演出が行われる場合の一例を示したが、特図変
動表示ゲームの演出の内容によってはここに示した変化タイミング以外で変化する場合も
ある。
このように変化タイミングが実行中の演出に依存するようにしたことで、実行中記憶表
示の変化と演出の進行が連動するようになり、画一的なタイミングで変化を行うものに比
べて遊技の興趣を向上することができる。
次に、上述したような演出の設定について説明する。
飾り特図始動記憶表示の表示態様や変化演出の設定については、始動記憶が発生した際
に行われる。
設定する項目は、飾り特図始動記憶表示の表示を開始する際の表示態様である初期表示
態様、始動記憶が消化されることに伴い対応する飾り特図始動記憶表示が消去される際の
表示態様である最終表示態様、初期表示態様から最終表示態様までの変化の過程、飾り特
図始動記憶表示の表示開始時や表示態様を変化可能な各タイミングにおいて実行する変化
演出の種類である。
図63には、飾り特図始動記憶表示の表示態様や変化演出を設定するための選択テーブ
ルの一例を示した。この選択テーブルは、3番目に消化される始動記憶が発生した際に用
いられる選択テーブルであって、時短状態や高確率状態ではない通常遊技状態であり、結
果がはずれとなる特図変動表示ゲームを実行し、SPリーチが実行される始動記憶につい
ての選択テーブルである。
このテーブルの選択は、図14に示した特図保留情報判定処理で演出制御装置300に
送信される先読み停止図柄コマンド、先読み変動パターンコマンドの内容から得られる特
図変動表示ゲームの結果や変動パターンの情報に基づいて行われる。また、遊技状態の情
報や保留数情報なども用いられる。
飾り特図始動記憶表示の表示開始時や表示態様を変化可能なタイミングとしては始動記
憶が発生したタイミングである入賞時、始動記憶が1つ消化されたタイミングである保留
2シフト時、始動記憶が2つ消化されたタイミングである保留1シフト時の3つのタイミ
ングがある。
入賞時には変化演出を伴わずに開始されるので表示態様のみが規定されており、この表
示態様が初期表示態様となる。また、保留2シフト時と保留1シフト時には、当該タイミ
ングの経過後の表示態様と、当該タイミングでの変化演出の種類が規定されている。保留
1シフト時の欄に示された表示態様は最終表示態様となる。
この選択テーブルには、選択可能なパターンとしてパターン1からパターン80が用意
されており、このうちから1回の抽選で1つのパターンが選択されるようになっている。
例えば、パターン1が選択された場合は、入賞時に表示態様1で表示され、保留2シフ
ト時に変化演出Aを行って表示態様1が維持され、保留1シフト時に変化演出Aを行って
表示態様1が維持される変化が設定される。
また、パターン59が選択された場合は、入賞時に表示態様2で表示され、保留2シフ
ト時に変化演出Bを行って表示態様3に変更され、保留1シフト時に変化演出Aを行って
表示態様4に変更される変化が設定される。
また、実行中記憶表示の表示態様や変化演出の設定については、新たな特図変動表示ゲ
ームが開始される際に行われる。
実行中記憶表示の変化タイミングは、実行中の特図変動表示ゲームの演出内容に依存す
るものであるため、特図変動表示ゲームの開始に伴って変動パターンが決定されてから実
行中記憶表示の表示態様や変化演出の設定を行う必要がある。
設定する項目は、実行中記憶表示の表示を開始する際の表示態様である初期表示態様、
特図変動表示ゲームの終了に伴い実行中記憶表示が消去される際の表示態様である最終表
示態様、初期表示態様から最終表示態様までの変化の過程、実行中記憶表示の表示開始時
や表示態様を変化可能な各タイミングにおいて実行する変化演出の種類である。
実行中記憶表示の場合は、初期表示態様、最終表示態様及び変化の過程について一の抽
選で行い、変化演出の種類については別の抽選で行うようにしている。
図64には、実行中記憶表示の表示態様や変化演出を設定するための選択テーブルの一
例を示した。この選択テーブルは、時短状態や高確率状態ではない通常遊技状態であり、
結果がはずれとなる特図変動表示ゲームを実行し、図62に示したようなSPリーチが実
行される変動パターンが選択された場合に用いられる選択テーブルである。
このテーブルの選択は、図20、図21の停止図柄設定処理で演出制御装置300に送
信される飾り特図コマンドや、図22の変動開始情報設定処理で演出制御装置300に送
信される変動コマンドの内容から得られる特図変動表示ゲームの結果や変動パターンの情
報に基づいて行われる。また、遊技状態の情報や保留数情報なども用いられる。
実行中記憶表示を変化可能なタイミングとしては、飾り特図始動記憶表示が実行中記憶
表示に移行したタイミングであるシフト時の他に、この変動パターンでのタイミングとし
て、リーチ状態が発生したタイミングであるリーチ発生時、SPリーチ状態に発展したタ
イミングであるSP発展時のタイミングが設けられている。
この場合、シフト時の表示態様は初期表示態様となすものであり、SP発展時の表示態
様が最終表示態様をなすものである。
実行中記憶表示の場合は、図64(a)に示すように各タイミングでの表示態様を選択
するための第1選択テーブルと、図64(b)から(d)や(e)から(g)に示すよう
な各タイミングでの変化演出を選択するための第2選択テーブルと、を用いて2段階で抽
選を行うようになっている。
例えば、図64(a)に示す第1選択テーブルでパターン1、11、17又は20が選
択された場合には、その後に図64(b)から(d)に示す第2選択テーブルを用いて各
タイミングでの変化演出が選択される。
また、図64(a)に示す第1選択テーブルでパターン6又は15が選択された場合に
は、その後に図64(e)から(g)に示す第2選択テーブルを用いて各タイミングでの
変化演出が選択される。
この第2選択テーブルでは、選択されない変化演出についても振分値を0として項目が
設定されている。このようにすることで、複数の第2選択テーブルのデータ構造が同じ構
造となり処理が容易となる。
なお、ここでは図62に示したようなSPリーチが実行される場合の選択テーブルであ
るので、変化のタイミングはシフト時、リーチ発生時、SP発展時とされているが、特図
変動表示ゲームで実行される演出の内容によってこの変化のタイミングや数は異なる。
このように特図変動表示ゲームの演出と連動して実行中記憶表示が変化するようにした
ことで、実行中記憶表示の変化と演出の進行が連動するようになり、画一的なタイミング
で変化を行うものに比べて遊技の興趣を向上することができる。
以上のように、記憶表示の表示態様や変化演出を選択するにあたり、飾り特図始動記憶
表示の場合は、選択可能なパターンがそれほど多くないことから1段階の抽選で行うこと
が可能であり、これにより処理を簡単にすることが可能である。
一方、実行中記憶表示の場合は、変化演出の種類が多いことや変化のタイミングが変動
パターンにより様々であることから、全ての組み合わせを総合すると選択可能なパターン
の数が膨大となってしまう。このため、2段階の抽選とすることで選択テーブルの肥大化
を防ぐとともに処理の負担を軽減するようにしている。もちろん、2段階より多い複数段
階の抽選としても良い。
なお、上述したように、飾り特図始動記憶表示の表示態様の抽選は、図14に示した特
図保留情報判定処理で演出制御装置300に送信される先読み停止図柄コマンド、先読み
変動パターンコマンドの情報に基づいて行われ、実行中記憶表示の表示態様の抽選は、図
20、図21の停止図柄設定処理で演出制御装置300に送信される飾り特図コマンドや
、図22の変動開始情報設定処理で演出制御装置300に送信される変動コマンドの情報
に基づいて行われている。すなわち、演出制御装置300が認識している最新の情報(関
連するコマンドのうち最後に受信したコマンドの情報)に基づいて抽選を行うようにして
いる。
ただし、実行中記憶表示の表示態様の抽選においては、飾り特図コマンドや変動コマン
ドではなく、始動記憶が発生した際の情報である先読み停止図柄コマンドや先読み変動パ
ターンコマンドの情報を引き続き使って抽選しても良い。
また、図63や図64(a)によるパターンの選択において、各パターンの選択確率を
同一としても良いし、特定のパターンが出現しやすいように選択確率に偏りを持たせても
良い。
以上のことから、始動領域への入賞に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別
結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技に
関する情報を表示可能な表示手段(表示装置41)と、表示手段における表示を制御する
演出制御手段(演出制御装置300)と、始動領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞
口97、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づきゲームの実行権利となる始動
記憶を所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)と、を備え、演
出制御手段は、実行中のゲームに対応しない始動記憶に関する情報を当該始動記憶に対応
する始動記憶表示の表示態様により表示可能であるとともに、実行中のゲームに対応する
始動記憶の情報を当該始動記憶に対応する実行中記憶表示の表示態様により表示可能であ
り、実行中のゲームに対応しない始動記憶表示の表示態様の選択は、一の選択テーブルを
用いて行い、実行中記憶表示の表示態様の選択は、第1選択テーブルを用いた選択と、当
該第1選択テーブルを用いた選択結果により選択される第2選択テーブルを用いた選択と
、により行うようにしている。
したがって、制御の負担を軽減することができる。
また、演出制御手段は、実行中記憶表示の表示態様として、表示開始時における初期表
示態様と、表示終了時における最終表示態様と、初期表示態様から最終表示態様への変化
の過程と、変化が可能なタイミングにおいて実行する変化演出と、を選択するように構成
され、第1選択テーブルにより、初期表示態様と、最終表示態様と、変化の過程と、を選
択し、当該選択結果により選択される第2選択テーブルにより変化演出を選択するように
している。
したがって、制御の負担を軽減することができる。
また、始動領域への入賞に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となっ
た場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技に関する情報
を表示可能な表示手段(表示装置41)と、表示手段における表示を制御する演出制御手
段(演出制御装置300)と、始動領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、普
通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づきゲームの実行権利となる始動記憶を所定
の上限数まで記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)と、を備え、演出制御手段
は、実行中のゲームに対応する始動記憶の情報を当該始動記憶に対応する実行中記憶表示
の表示態様により表示可能であり、実行中記憶表示の表示態様の選択は、第1選択テーブ
ルを用いた選択と、当該第1選択テーブルを用いた選択結果により選択される第2選択テ
ーブルを用いた選択と、により行うようにしている。
したがって、制御の負担を軽減することができる。
なお、図64に示したように複数の選択テーブルにより記憶表示の表示態様や変化演出
を選択する場合に、各選択テーブルで選択する項目については任意に設定可能である。
例えば、第1選択テーブルにより初期表示態様及び最終表示態様を決定し、その後、第
2選択テーブルにより変化の過程や変化演出の種類を決定するようにしても良い。
初期表示態様及び最終表示態様を先に決定することで、次に選択可能とするパターンを
絞ることができ、効率よく処理を行うことが可能となる。
また、飾り特図始動記憶表示について、入賞時に存在する始動記憶に応じて初期表示態
様として選択可能な表示態様の種類が異なるようにしても良い。
例えば、始動記憶数が0である状態で入賞した場合には初期表示態様として表示態様2
を選択しないようにしても良い。
表示態様2は点滅する表示態様であるが、始動記憶数が0である場合の入賞では飾り特
図始動記憶表示がごく短い期間だけ表示されることとなり、点滅を認識できない可能性が
あるため他の表示態様が選択されるようにする。
また、始動記憶数が0である状態で入賞した場合には初期表示態様として表示態様3の
選択確率が最も高くなるようにしても良い。
始動記憶数が0である場合での入賞は飾り特図始動記憶表示がごく短い期間だけ表示さ
れることとなり、飾り特図始動記憶表示において表示態様を変化させる機会がなく、実行
中記憶表示における変化のみとなる。このため、最も期待度が低い表示態様1の場合は期
待度の高い表示態様に変化する期待感が低くなってしまう。また、表示態様5などの期待
度の高い表示態様の場合には、もともとより高い期待度の表示態様への変化はあまり望め
ないことから、変化の機会が少ない状態では変化に対する期待感が低くなってしまう。
このようなことから表示態様を期待度の高い順に3つのグループに分けた場合に中程度
のグループに属する表示態様3の選択確率を最も高くするようにする。なお、表示態様4
について2番目に選択確率を高くしても良い。
また、飾り特図始動記憶表示については入賞時に表示態様や変化演出を選択するように
し、実行中記憶表示については特図変動表示ゲームの開始時に表示態様や変化演出を選択
するようにしたが、これ以外のタイミングで表示態様や変化演出を選択するようにしても
良い。
例えば、飾り特図始動記憶表示については、始動記憶の発生時及び始動記憶の消化に伴
うシフト時などの変化タイミングのそれぞれにおいて表示態様や変化演出を選択するよう
にしても良い。
また、実行中記憶表示については、シフト時やリーチ発生時、SP発展時などの変化タ
イミングのそれぞれにおいて表示態様や変化演出を選択するようにしても良い。
また、実行中記憶表示については、対応する始動記憶の発生時に表示態様や変化演出を
選択するようにしても良い。特に、始動記憶の発生時に事前判定により当該始動記憶に基
づく特図変動表示ゲームの変動パターンの詳細が判明した場合には演出の内容に応じた変
化タイミングも判明するので選択が容易となる。
〔第1変形例〕
次に、上述した実施形態の遊技機の第1変形例について説明する。なお、基本的には、
上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、上述の実施形態で示した演出等は同
様に実行可能である。以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を
省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、遊技盤の構成と遊技状
態の遷移が異なる。
図65には本変形例における遊技盤30の正面図を示した。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成さ
れている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース3
3及びガイドレール31に囲繞されて構成される。また、遊技領域32の左側には、ガイ
ドレール31に沿って設けられ、発射された遊技球を遊技領域32の所定位置まで誘導す
る誘導路490を形成する誘導壁491が設けられている。
遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース(遊技演出構成体
)40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、セ
ンターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケ
ース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突
出し周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくするように形成されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン
管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表
示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタ
や演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画
面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)さ
れて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画
面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ
表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース40には、動作する可動演出部材44aによって、特図変動表示
ゲームを含む遊技の演出を行う可動演出装置をなす盤演出装置44が設けられている。こ
の盤演出装置44は、初期状態では表示装置41の表示領域から退避した位置にあり、こ
の位置から表示装置の中央へ向けて動作可能となっている。
また、センターケース40の左下部には、表示装置41で表示する飾り特図変動表示ゲ
ームとは別に飾り特図変動表示ゲームを実行する第4図柄の表示や、始動記憶数の表示を
行うサブ情報表示装置90が設けられている。
このサブ情報表示装置90は、第1特図変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲ
ームを実行する第4図柄を表示するサブゲーム表示部をなす単一の発光部で構成された第
1サブゲーム表示部91と、第2特図変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲーム
を実行する第4図柄を表示するサブゲーム表示部をなす単一の発光部で構成された第2サ
ブゲーム表示部92と、を備える。さらに、二つの発光部により第1特図変動表示ゲーム
を実行する権利である第1始動記憶の数を示す第1サブ表示部93と、二つの発光部によ
り第2特図変動表示ゲームを実行する権利である第2始動記憶の数を示す第2サブ表示部
94と、を備える。
第1サブゲーム表示部91と、第2サブゲーム表示部92では、対応する特図変動表示
ゲームが変動表示中であることを示す表示や、結果を示す表示を発光部の消灯、点滅、点
灯により表示可能である。また、第1サブ表示部93、第2サブ表示部94は、第1始動
記憶(特図1保留)、第2始動記憶(特図2保留)の数を、それぞれ二つの発光部の消灯
、点滅、点灯により表示可能である。
サブ情報表示装置90を表示装置41とは別途に設けたことで、第4図柄を表示装置4
1に表示することにより表示装置41の表示領域を占有することがなく、表示領域を有効
に活用することができる。なお、サブ情報表示装置90は、盤演出装置44の動作範囲外
に設けられており、盤演出装置44が動作する過程でサブ情報表示装置90が覆われてし
まうことがないようにされている。
遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、三つの一般入賞口35が配
置され、センターケース40の右側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これ
ら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図69参照)により検出
される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方及び右側には、普図変動表示ゲ
ームの開始条件を与える普通図柄始動ゲート34(普図始動ゲート、普図始動領域、流入
領域)が設けられている。普図始動ゲート34に入賞した遊技球は、ゲートスイッチ34
a(図69参照)により検出される。
遊技領域32におけるセンターケース40の下方であって普図始動ゲート34の直下に
は、第1特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口、始動
領域、流入領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイ
ッチ36a(図69参照)により検出される。普図始動ゲート34の直下に始動入賞口3
6が設けられていることで、普図始動記憶の発生直後に第1始動記憶を発生可能となって
いる。
また、センターケース40の右下方には、上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入
し易い状態に変換可能な一対の可動部材37b、37bを備えるとともに内部に第2始動
入賞口(始動入賞領域)を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。普通
変動入賞装置37の一対の可動部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔を
おいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入
賞装置37の上方には、遊技釘が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞でき
ないようになっている。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となっ
た場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図69参照)によって、逆「ハ」
の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利
な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は
、始動口2スイッチ37a(図69参照)により検出される。なお、閉状態でも遊技球の
入賞を可能とし、閉状態では開状態よりも遊技球が入賞しにくい状態としてもよい。
センターケース40の右下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入
れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(上大入賞口)38
が配設されている。第1特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動し
て開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特
図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞
状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、第1特別変動
入賞装置38は、例えば、駆動装置としての上大入賞口ソレノイド38b(図69参照)
により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中や小
当り遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口
内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようにな
っている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出
する検出手段としての上大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図69参照)が
配設されている。
始動入賞口36の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない
状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第2特別変動入賞装置(下大入賞口)39が配設
されている。第2特別変動入賞装置39は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放
可能になっているアタッカ形式の開閉扉39cを有しており、補助遊技としての特図変動
表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)
から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、第2特別変動入賞装
置39は、例えば、駆動装置としての下大入賞口ソレノイド39b(図69参照)により
駆動される開閉扉39cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中や小当り遊
技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への
遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになってい
る。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検
出手段としての下大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)39a(図69参照)が配設さ
れている。また、第2特別変動入賞装置39の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊
技球を回収するアウト口30aが設けられている。
図66には第1特別変動入賞装置38における遊技球の流路を示した。第1特別変動入
賞装置38の内部(入賞領域)には、当該第1特別変動入賞装置38に入った遊技球を検
出する検出手段としての上大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38aが配設されてい
る。第1特別変動入賞装置38に入った遊技球はすべて上大入賞口スイッチ38aを通っ
て検出され、上部流路38jに流入する。
上部流路38jには、遊技球が流入可能な特定領域38hが設けられているとともに、
当該特定領域38hへの遊技球の流入確率を変化させるようにレバーソレノイド38f(
図69参照)により動作するレバー部材38iが設けられている。レバー部材38iは、
前後方向にスライド可能な板状の部材で、図66に示すように前方に突出して特定領域3
8hを覆い、特定領域38hに遊技球が流入不能な閉状態と、後方に退避して特定領域3
8hに遊技球が流入可能な開状態とに変換可能となっている。
特定領域38hには遊技球の流入を検出可能な特定領域スイッチ38dが設けられてお
り、特定領域38hに流入した遊技球は特定領域スイッチ38dで検出された後、下部流
路38kに流入する。小当り遊技状態中においてこの特定領域スイッチ38dで遊技球を
検出することに基づき特別遊技状態が発生するようにされている。
また、上部流路38jにおける特定領域38hより左方の下流側には、遊技球の通過を
検出可能な通過口スイッチ38gが設けられており、特定領域38hに流入しなかった遊
技球は通過口スイッチ38gで検出された後、下部流路38kに流入する。下部流路38
kは、特定領域38hを通過した遊技球が流下する流路と、通過口スイッチ38gを通過
した遊技球が流下する流路が下流側で合流するようになっている。そして、下部流路38
kの下流端部には、遊技球の通過を検出する排出確認スイッチ38eが設けられており、
下部流路38kに流入したすべての遊技球は排出確認スイッチ38eで検出された後、遊
技機の外部へ遊技球を排出する排出流路へ流入する。
このように構成された第1特別変動入賞装置38では、上大入賞口スイッチ38aで検
出された遊技球数と、特定領域スイッチ38d及び通過口スイッチ38gで検出された遊
技球数とが一致することにより、上部流路38jに流入した遊技球が全て排出されたこと
を確認できる。さらに、特定領域スイッチ38d及び通過口スイッチ38gで検出された
遊技球数と、排出確認スイッチ38eで検出された遊技球数とが一致することにより、下
部流路38kに流入した遊技球が全て排出されたことを確認できる。また、上大入賞口ス
イッチ38aで検出された流入する遊技球数と、排出確認スイッチ38eで検出された遊
技球数とが一致することにより、第1特別変動入賞装置38に流入した遊技球が全て排出
されたことを確認できる。
本変形例の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センターケ
ース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が右側遊
技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(
いわゆる左打ち)することで普図始動ゲート34、始動入賞口36及び第2特別変動入賞
装置39への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)す
ることで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37や第1特別変動入賞装置38及び第
2特別変動入賞装置39への入賞を狙うことができるようになっている。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲーム
をなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入
賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が
設けられている。
図67(a)には、本実施形態の遊技機のスペックを示した。大当り確率は第1特図変
動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで共通で1/300となっている。また、小当り
は第2特図変動表示ゲームでのみ発生するものであり298/300となっている。大当
りと小当りの抽選においては大当りと小当りは重複して当選しない。
すなわち、第1特別結果(大当り)となる確率は、特図1変動表示ゲームと特図2変動
表示ゲームのいずれも同じ値であって常に一定の値であり、特図2変動表示ゲームにおい
ては、はずれとなる確率、大当りとなる確率、第2特別結果(小当り)となる確率の順に
確率が高くなるようにされている。なお、特図2変動表示ゲームでは、はずれ結果が導出
されないようにしても良い。
なお、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果(第1特別結果)であり、小当りは条
件装置の作動を伴わない特別結果(第2特別結果)である。条件装置とは、特図変動表示
ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が
作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての第2特別変動入賞装置
39を連続して作動させるための特定のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動
される)ことを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り抽選に当選したよう
な場合のように前述のフラグはセットされないことを意味する。
なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソ
フトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェ
ア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条
件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語で
あり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。以上のことから
、特別結果には、第1特別遊技状態(特別遊技状態)を発生可能な第1特別結果(大当り
)と、該第1特別遊技状態よりも遊技者に付与可能な遊技価値が低い第2特別遊技状態(
小当り遊技状態)を発生可能な第2特別結果(小当り)と、が含まれていることとなる。
大当り種類には10R電サポあり、10R電サポなしの2種類がある。10R電サポあ
りとは、ラウンド数が10ラウンドであり特別遊技状態の終了後に特図1変動表示ゲーム
を10回行うか特図2変動表示ゲームを1回行うかのいずれかの条件が成立するまで普電
サポート状態となる大当りである。10R電サポなしとは、ラウンド数が10ラウンドで
あり特別遊技状態の終了後に普電サポート状態とならない大当りである。大当りとなった
場合の大当り種類の振分確率は、第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲーム、特
定領域38hへの入賞であるV入賞のいずれでも同じであるがそれぞれ異なっていても良
い。また、普図変動表示ゲームが当りとなる確率である普図確率は、低確率状態(普電サ
ポート状態ではない状態)では1/251であり、高確率状態(普電サポート状態)では
250/251である。なお、普電サポート状態でない状態では普図確率を0/251と
しても良い。
普電サポートは、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞
を容易とするものである。本実施形態の普電サポートでは、普電サポートがない状態に比
べて普図の当り確率が高確率となり、普図変動時間が短縮される状態となり、普図の当り
に対する普通変動入賞装置37の開放時間が長くなることで普通変動入賞装置37の単位
時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とするようにしている。もちろんこれ以外
の手法により普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易
とするようにしても良い。
また、始動記憶数の上限値は、特図1変動表示ゲームの始動記憶である第1始動記憶が
4個であり、特図2変動表示ゲームの始動記憶である第2始動記憶が1個となっている。
また、第2始動記憶を第1始動記憶に優先して消化するようになっている。
なお、上限値は任意に設定可能であり、第2始動記憶を記憶可能な上限数は、第1始動
記憶を記憶可能な上限数よりも少なくなっていれば良い。
図67(b)、(c)には、第1特別変動入賞装置38及び第2特別変動入賞装置39
の開放態様を示した。
小当りの場合に第1特別変動入賞装置38を開放する場合には、は図67(b)に示す
開放Aの開放態様となる。この開放Aでは、小当りの開始に伴い第1特別変動入賞装置3
8を開放し(t31)、100msの開放時間が経過すると第1特別変動入賞装置38を
一旦閉鎖する(t32)。その後、2000msの閉鎖時間が経過すると再び第1特別変
動入賞装置38を開放し(t33)、1600msの開放可能時間が経過するか所定個数
(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると第1特別変動入賞装置
38を閉鎖してラウンドを終了する(t36)。
また、開放Aでは、第1特別変動入賞装置38の開放開始に伴いレバーソレノイド38
fがON状態とされ、特定領域スイッチ38dが有効とされる。レバーソレノイド38f
がOFFである状態ではレバー部材38iが特定領域38hを覆って遊技球が流入できな
い状態であり、レバーソレノイド38fがONである状態ではレバー部材38iが特定領
域38hから退避して遊技球が流入可能な状態となる。また、特定領域スイッチ38dが
有効である状態とは、特定領域スイッチ38dでの遊技球の検出を有効なものとして扱う
状態である。これに対して特定領域スイッチ38dが無効である状態は、特定領域スイッ
チ38dでの遊技球の検出があっても無効なものとして扱う状態である。
レバーソレノイド38fは第1特別変動入賞装置38が閉鎖した後もON状態が継続さ
れ、残存球処理時間が終了する100ms前となるとOFF状態となる(t34)。そし
て、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから100ms経過すると特定領域ス
イッチ38dが無効となる(t35)。すなわち、第1特別変動入賞装置38に入賞した
遊技球はほぼすべて特定領域38hに流入する。
特定領域38hに遊技球が流入した場合は、残存球処理時間が終了すると特別遊技状態
となる(t35)。この場合に選択される大当り種類は10R大当りであるが、開放Aで
の第1特別変動入賞装置38の開放が1ラウンド目となるので、第2特別変動入賞装置3
9の開放が9ラウンドとなる。この第2特別変動入賞装置39の開放は開放Bで行われる
。一方、特定領域38hに遊技球が流入しなかった場合は、残存球処理時間が終了した後
に通常遊技状態へ移行する。
このように小当りの場合の開放Aにおいて、始めに短時間の開放(t31~t32)を
行うことで、動作によって開放される特別変動入賞装置を遊技者に意識させることができ
、第1特別変動入賞装置38を狙うべきことを遊技者に意識させることができる。また、
最初の開放の後に一旦閉鎖状態とすることで、遊技者が第1特別変動入賞装置38を狙う
べきことを認識してから右打ちを行うための猶予期間を設けることができる。
すなわち、小当りの開始から第1特別変動入賞装置38を一定時間開放するのみとする
と、第1特別変動入賞装置38を狙うべきことを認識するまでの間に開放可能時間を消費
してしまうおそれがある。しかし、初めに短開放を行い、猶予期間が経過した後に2回目
の開放を行うことで、遊技者が入賞を狙うことが可能となる。
なお、遊技盤30には第1特別変動入賞装置38へ遊技球を誘導するように図示しない
遊技釘が配されており、右打ちを行っていればほぼ確実に第1特別変動入賞装置38へ遊
技球が入賞するようになっており、流入した遊技球はほぼすべて特定領域38hへ流入す
る。すなわち、第1特別変動入賞装置38が開放した場合はほぼ確実に特定領域38hへ
遊技球が流入して特別遊技状態が発生するようになっている。第1特別変動入賞装置38
に遊技球が入賞した場合に、特定領域38hに流入しない確率よりも特定領域38hに流
入する確率の方が高いとも言える。
また、第2特別変動入賞装置39を開放する場合には、図67(c)に示す開放Bの開
放態様となる。この開放Bでは、ラウンドの開始に伴い第2特別変動入賞装置39を開放
し(t11)、25000msの開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊
技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると第2特別変動入賞装置39を閉鎖してラウ
ンドを終了する(t12)。その後、インターバル時間が開始され(t12)、インター
バル時間が終了すると次ラウンドが開始される(t13)。なお、最終ラウンドである場
合はラウンドの終了に伴い残存球処理時間が設定され、その後エンディング時間が設定さ
れる。
図68には本実施形態の遊技機における遊技状態の遷移を示した。遊技状態には、通常
遊技状態ST1、特別遊技状態ST2、特定遊技状態ST3及び小当り遊技状態ST4が
ある。各遊技状態では、遊技制御装置100が制御する普電サポートの有無、演出制御装
置300が制御する演出態様を定める演出モード及び遊技球の発射方向が定められている
。本変形例の遊技機10においては、左打ちにより始動入賞口36への入賞を狙うことが
でき、右打ちにより主に普通変動入賞装置37への入賞を狙うことができるようになって
いる。すなわち、遊技者の意思により狙う始動領域を選択可能となっている。
通常遊技状態ST1は、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させ
て入賞を容易とする普電サポートがなく普通変動入賞装置37への入賞不能が又は困難な
状態である。また、演出態様を規定する演出モードは特図1変動表示ゲームを実行してい
る場合は通常モードとされ、特図2変動表示ゲームを実行している場合は第2チャンスモ
ードとされる。また、発射方向は左打ちとされ、始動入賞口36を狙って遊技を行うよう
にされている。この通常遊技状態ST1で第1特別結果である大当りが導出されると特別
遊技状態ST2に移行する。また、通常遊技状態ST1で第2特別結果である小当りが導
出されると小当り遊技状態ST4に移行する。
通常遊技状態ST1で特図2変動表示ゲームが実行される場合は、主に特定遊技状態S
T3から移行した場合に存在した第2始動記憶によるものである。特図1変動表示ゲーム
を実行する場合はほとんどがはずれ結果となるが、特図2変動表示ゲームを実行する場合
はほとんどが大当りや小当りとなり高い確率で特別遊技状態ST2が発生する。このため
、特図1変動表示ゲームが実行される場合とは演出モードを異ならせている。
特別遊技状態ST2は、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させ
て入賞を容易とする普電サポートがない状態である。また、演出態様を規定する演出モー
ドは特別遊技モードとされる。この特別遊技状態ST2では、第2特別変動入賞装置39
が開放されるため、この第2特別変動入賞装置39への入賞を右打ちにより狙うように指
示するが、左打ちでも第2特別変動入賞装置39への入賞を狙うことが可能である。
電サポなしの大当り(ここでは10R電サポなし)に基づき特別遊技状態ST2となっ
た場合は、当該特別遊技状態の終了に伴い通常遊技状態ST1に移行する。電サポありの
大当り(ここでは10R電サポあり)に基づき特別遊技状態ST2となった場合は、当該
特別遊技状態の終了に伴い特定遊技状態ST3に移行する。
特定遊技状態ST3は、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させ
て入賞を容易とする普電サポートがあり普通変動入賞装置37への入賞が可能又は容易な
状態である。通常遊技状態ST1と比べて普図変動表示ゲームの変動時間を短縮するが特
図変動表示ゲームの実行時間は短縮されない。演出態様を規定する演出モードは特定遊技
モードとされる。発射方向は右打ちとされ、普通変動入賞装置37を狙って遊技を行うよ
うにされている。
この特定遊技状態ST3における特図2変動表示ゲームの実行時間の平均値は、通常遊
技状態ST1における特図1変動表示ゲームの実行時間の平均値よりも長くされている。
特図2変動表示ゲームはほとんどが大当り又は小当りとなり特別遊技状態ST2が発生す
るが、特別遊技状態ST2が発生する間隔が身近すぎると短時間に大量の賞球を獲得可能
となり射幸性が高くなりすぎてしまう。そこで、特定遊技状態ST3に滞在する期間を長
くして射幸性が高くなりすぎることを防止するようにしている。また、第2始動記憶を発
生させるために必要な時間を確保し、次回の特別遊技状態ST2の発生が確実なものとな
るようにしている。
特図1変動表示ゲームの実行時間はの平均値は、通常遊技状態ST1における特図1変
動表示ゲームの実行時間の平均値と同じでも良いし、通常遊技状態ST1における特図1
変動表示ゲームの実行時間の平均値より長くしても良い。
この特定遊技状態ST3で第1特別結果である大当りが導出されて特図変動表示ゲーム
が終了すると特別遊技状態ST2に移行する。また、特定遊技状態ST3において第2特
別結果である小当りが導出されて特図変動表示ゲームが終了すると小当り遊技状態ST4
に移行する。また、特定遊技状態ST3で特別結果が導出されずに電サポの終了条件が成
立すると通常遊技状態ST1に移行する。電サポの終了条件は、特図1変動表示ゲームを
10回行うか特図2変動表示ゲームを1回行うかのいずれかの条件が成立することである
小当り遊技状態ST4は、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上さ
せて入賞を容易とする普電サポートがない状態である。また、演出態様を規定する演出モ
ードは小当りモードとされる。この小当り遊技状態ST4では、第1特別変動入賞装置3
8が開放されるため、この第1特別変動入賞装置38への入賞を右打ちにより狙うように
指示する。
小当り遊技状態ST4において特定領域38hへの入賞(V入賞)があった場合は、小
当り遊技状態ST4の終了に伴い特別遊技状態ST2へ移行する。また、小当り遊技状態
ST4において特定領域38hへの入賞(V入賞)がなかった場合は、小当り遊技状態S
T4の終了に伴い通常遊技状態ST1へ移行する。
なお、上述したように右打ちをしていればほぼ確実に特定領域38hへ流入するように
なっている。
図69は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
基本的には上述の実施形態の遊技機と同様であるが、近接I/F121a,121bに
は、第1特別変動入賞装置38内の特定領域に設けられる特定領域スイッチ38d、第1
特別変動入賞装置38から排出される遊技球を検出する排出確認スイッチ38e、第1特
別変動入賞装置38内の特定領域の上方に滞在する遊技球を検出する通過口スイッチ38
gが接続される。
また、第2出力ポートは、第1特別変動入賞装置38を開成させる上大入賞口ソレノイ
ド38b、第2特別変動入賞装置39を開成させる下大入賞口ソレノイド39b、普通変
動入賞装置37開成させる普電ソレノイド37c、第1特別変動入賞装置38内のレバー
部材を動作させるレバーソレノイド38fの動作データを出力するようになっている。
さらに、第1ドライバ(駆動回路)138aは、第2出力ポート134から出力される
上大入賞口ソレノイド38b、下大入賞口ソレノイド39b、普通変動入賞装置37開成
させる普電ソレノイド37c、第1特別変動入賞装置38内のレバー部材を動作させるレ
バーソレノイド38fの動作データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する。
〔特図ゲーム処理〕
また、上述した特図ゲーム処理(図11参照)に替えて図70に示す特図ゲーム処理を
行う。この特図ゲーム処理では、特定領域38hでの遊技球の検出を監視する特定領域ス
イッチ監視処理を行う(ステップA31)。
また、小当りに関する処理としてステップS32からステップS35の処理を行う。ス
テップA7にて、特図ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口
の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理を行う
ために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理(ステップA32)を行う

ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「8」の場合は、エンディングコマンドの設
定や小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理(ステップA
33)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り中処理の際に大入賞
口内に入賞した残存球が排出されるための時間を設定する処理や、小当り終了処理を行う
ために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理(ステップA34)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図普段処理を行うため
に必要な情報の設定等を行う小当り終了処理(ステップA35)を行う。
また、レバーソレノイド38fの動作を制御するレバーソレノイド制御処理(ステップ
A36)を行う。
〔特定領域スイッチ監視処理〕
図71には、上述の特図ゲーム処理における特定領域スイッチ監視処理(ステップA3
1)を示した。この特定領域スイッチ監視処理では、まず、小当り中であるかを判定する
(ステップA41)。ここでの小当り中とは、小当り中処理及び小当り残存球処理を行っ
ている期間である。この小当り中でない場合(ステップA41;N)は、特定領域スイッ
チ監視処理を終了する。すなわち、特定領域スイッチ38dは、小当り中処理及び小当り
残存球処理を行っている期間でのみ有効とされる。また、小当り中である場合(ステップ
A41;Y)は、条件装置が作動中であるかを判定する(ステップA42)。
条件装置が作動中である場合(ステップA42;Y)は、特定領域スイッチ監視処理を
終了する。また、条件装置が作動中でない場合(ステップA42;N)は、特定領域スイ
ッチに入力があるかを判定する(ステップA43)。そして、特定領域スイッチに入力が
ない場合(ステップA43;N)は、特定領域スイッチ監視処理を終了する。また、特定
領域スイッチに入力がある場合(ステップA43;Y)は、特定領域通過フラグをセット
し(ステップA44)、特定領域スイッチ監視処理を終了する。後にこの特定領域通過フ
ラグがあることに基づき特別遊技状態を発生させる処理が行われるようになる。
〔小当り残存球処理〕
図72には、上述の特図ゲーム処理における小当り残存球処理(ステップA34)を示
した。この小当り残存球処理では、まず、残存球エラーの発生中であるかを判定する(ス
テップA801)。残存球エラーの発生中である場合(ステップA801;Y)は、ステ
ップA803に移行する。また、残存球エラーの発生中でない場合(ステップA801;
N)は、残存球カウンタが0であるかを判定する(ステップA802)。残存球カウンタ
が0でない場合(ステップA802;N)は、小当り残存球処理を終了する。また、残存
球カウンタが0である場合(ステップA802;Y)は、ステップA803以降の小当り
を終了するための処理を行う。
すなわち、第1特別変動入賞装置38内の残存球が全て排出されてから小当りを終了す
るための処理を行うようにしている。ただし、最後に遊技球が第1特別変動入賞装置38
に流入してから所定時間以上経っても排出が確認できない状態である残存球エラー中の場
合は、排出に必要な時間が十分経過したものとして小当りを終了するための処理に移行す
るようにしている。もちろん残存球エラー中の場合は小当りを終了するための処理に移行
しないようにしても良い。よって、ステップA801の処理は行わないようにしても良い
小当りを終了するための処理では、まず、特定領域通過があったかを判定する(ステッ
プA803)。特定領域38hに遊技球が流入して通過した場合は、特定領域スイッチ3
8dにより検出されて特定領域通過フラグがセットされる。ここではこの特定領域通過フ
ラグの有無により特定領域通過があったかを判定する。特定領域通過があった場合(ステ
ップA803;Y)は、ステップA811に移行して特別遊技状態を発生させる処理を行
う。また、特定領域通過がない場合(ステップA803;N)は、ステップA804に移
行して小当り遊技状態を終了して特図変動表示ゲームを実行可能とするための処理を行う
ステップA804以降の小当り遊技状態を終了して特図変動表示ゲームを実行可能とす
るための処理では、処理番号として小当り終了処理にかかる10を設定し(ステップA8
04)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA805)。次に、
小当りエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA806)、
上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブする(ステップA8
07)。そして、大入賞口カウント数領域をクリアし(ステップA808)、小当り中制
御ポインタ領域をクリアして(ステップA809)、小当り残存球処理を終了する。
一方、特定領域通過があり(ステップA803;Y)、ステップA810以降の特別遊
技状態を発生させる処理を行う場合は、飾り特図コマンド領域からコマンドをロードして
準備し(ステップA810)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA811)。次に
、V大当りファンファーレコマンドを準備して(ステップA812)、演出コマンド設定
処理を行う(ステップA813)。
その後、大当り(V大当り)の開始に関する信号外部情報出力データ領域にセーブし(
ステップA814)、大当り(V大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作
動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄2当り信号をON)を試
験信号出力データ領域にセーブする(ステップA815)。
そして、遊技状態表示番号領域に大当り中の番号をセーブし(ステップA816)、ラ
ウンド数上限値テーブルを設定して(ステップA817)、ラウンド数上限値情報に対応
するラウンド数上限値(本実施形態の場合10)を取得してラウンド数上限値領域にセー
ブする(ステップA818)。さらに、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLED
ポインタを取得してラウンドLEDポインタ領域にセーブし(ステップA819)、ラウ
ンド数領域に初期値(ここでは1)をセーブする(ステップA820)。ラウンド数の上
限値としては10ラウンドが設定されるが、小当り動作が1ラウンド目に相当するので、
ラウンド数初期値として1を設定することで特別遊技状態では9ラウンド分の開放が行わ
れるようにしている。
その後、処理番号としてファンファーレ/インターバル処理にかかる3を設定し(ステ
ップA821)、特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA822)。さらに、
V大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA823
)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップA824)を行って、
ステップA808に移行する。
以上のような構成により、次のような特徴的な遊技進行が可能となる。
通常遊技状態ST1で特図1変動表示ゲームを実行して電サポあり大当りとなると、特
別遊技状態ST2を経て特定遊技状態ST3となる(1回目の大当り)。特定遊技状態S
T3では普通変動入賞装置37が開放されるので、普通変動入賞装置37への入賞に基づ
き特図2変動表示ゲームが実行される。また、この特図2変動表示ゲームの実行により第
2始動記憶数が0となるので、普通変動入賞装置37への入賞があれば第2始動記憶が1
つ発生する。特定遊技状態ST3での特図2変動表示ゲームの実行時間は十分に長い時間
が確保されているため、ほぼ確実に第2始動記憶が発生するようになっている。
特図2変動表示ゲームは、ほぼ大当り又は小当りとなるものであって、大当りとなった
場合は特別遊技状態ST2に移行する。また、小当りとなった場合は小当り遊技状態ST
4に移行する。小当り遊技状態ST4において開放される第1特別変動入賞装置38は、
遊技球が流入すればほぼ確実に特定領域38hに流入する(V入賞する)ようになってお
り、特定領域38hに流入すれば特別遊技状態ST2に移行することとなるので、第1特
別変動入賞装置38への入賞に対して興味を持たせることができる。すなわち、特図2変
動表示ゲームが実行された場合は、ほぼ確実に特別遊技状態ST2となる(2回目の大当
り)ので、特図2変動表示ゲームは非常に興趣の高い特図変動表示ゲームとなる。
特定遊技状態ST3で実行された特図2変動表示ゲームでの大当り又は小当りでのV入
賞によって導出された大当りが電サポなし大当りであれば、特別遊技状態ST2の終了後
に通常遊技状態ST1に移行する。この場合、特定遊技状態ST3において第2始動記憶
が1つ記憶されていることから、通常遊技状態ST1において特図2変動表示ゲームが実
行される。この特図2変動表示ゲームは上述したようにほぼ確実に大当り又は小当りとな
るため、再び特別遊技状態ST2が発生する(3回目の大当り)。このため、通常遊技状
態ST1で特図2変動表示ゲームが実行される場合には演出モードを第2チャンスモード
として特定遊技状態ST3に移行する可能性が非常に高いことを示すようにしている。
つまり、通常遊技状態ST1で電サポあり大当りが発生すれば、少なくともあと2回の
大当りがほぼ保証された状態となり、非常に興趣の高い遊技とすることができる。
また、特定遊技状態ST3で実行された特図2変動表示ゲームでの大当り又は小当りで
のV入賞によって導出された大当りが電サポあり大当りであった場合は、特別遊技状態S
T2の終了後に特定遊技状態ST3に移行するため、さらに2回の大当りがほぼ保証され
た状態となる。
なお、ここでは特定遊技状態ST3の終了条件として特図1変動表示ゲームを10回行
うことを含むようにしたが、この条件は特定遊技状態ST3に移行した場合に残存してい
た第1始動記憶により特図1変動表示ゲームが実行されても特定遊技状態ST3が終了し
ないようにして遊技者にとって不利にならないようにするためである。
よって、特定遊技状態ST3の終了条件としての特図1変動表示ゲームの実行回数はこ
のような不利な事象が発生しないような回数であれば良く、少なくとも第1始動記憶の上
限数である4回の特図1変動表示ゲームを実行しても特定遊技状態ST3が終了しないよ
うにすれば良い。よって、特図1変動表示ゲームを5回以上の所定回実行した場合に特定
遊技状態ST3が終了するようにすれば良い。
もちろん、特図1変動表示ゲームを4回以下の所定回実行した場合に特定遊技状態ST
3が終了するようにしても良く、このようにすれば第2始動記憶を素早く発生させなけれ
ば大当りとなる権利を失ってしまうというゲーム性を持たせることができる。
また、特定遊技状態ST3が終了する条件が成立することとなる10回目の特図1変動
表示ゲームの実行時間の平均値を、特定遊技状態ST3における1から9回目の特図1変
動表示ゲームの実行時間の平均値よりも長くするようにしても良い。
このようにすることで、第2始動記憶を発生させるための時間的な余裕を持たせること
ができ、第2始動記憶を発生できずに特定遊技状態ST3が終了してしまうようなことを
防止できる。
さらに、通常遊技状態ST1における特図2変動表示ゲームの実行時間の平均値につい
ても、通常遊技状態ST1における特図1変動表示ゲームの実行時間の平均値よりも長く
するようにしても良い。
このようにすることで、連続する特別遊技状態ST2の間隔を長くすることができ、射
幸性が高くなりすぎることを防止できる。
また、特定遊技状態ST3の終了タイミングは、10回目の特図1変動表示ゲームが終
了した際又は1回目の特図2変動表示ゲームが終了した際としても良いし、10回目の特
図1変動表示ゲームで変動表示が終了した際又は1回目の特図2変動表示ゲームで変動表
示が終了した際としても良い。
すなわち、終了タイミングを停止時間の開始時と終了時のいずれとしても良い。
また、特定遊技状態ST3において特図1変動表示ゲームを実行中である場合には、第
2始動記憶が発生しておらず、遊技者にとって不利な状態となる(特別遊技状態ST2へ
の移行の可能性が低くなる)ことについての報知を行うようにしても良い。
特に、特定遊技状態ST3が終了する条件が成立することとなる10回目の特図1変動
表示ゲームの実行中にのみ、第2始動記憶が発生しておらず遊技者にとって不利な状態と
なることについての報知を行うようにしても良い。
また、特定遊技状態ST3が終了する条件が成立することとなる10回目の特図1変動
表示ゲームにおいて、第2始動記憶が発生せずに変動表示が終了した際には、停止時間に
おいて特定遊技状態ST3が終了する旨の報知である終了報知を行うようにしても良い。
ただし、当該停止時間中に第2始動記憶が発生した場合には、当該終了報知を中止して
特定遊技状態ST3へ移行する旨の報知を行うようにしても良い。
また、特定遊技状態ST3が終了する条件が成立することとなる1回目の特図2変動表
示ゲームにおいて、第2始動記憶が発生した場合には、特別遊技状態ST2の後に再度の
特別遊技状態ST2が発生する可能性があることを報知する連荘報知を行うようにしても
良い。
また、特定遊技状態ST3が終了する条件が成立することとなる1回目の特図2変動表
示ゲームにおいて、第2始動記憶が発生せずに変動時間が終了した場合には、停止時間に
おいて特定遊技状態ST3が終了する旨の報知である終了報知を行うようにしても良い。
ただし、当該停止時間中に第2始動記憶が発生した場合には、当該終了報知を中止して
連荘報知を行うようにしても良い。
また、特別遊技状態ST2で第2始動記憶が存在した状態で通常遊技状態ST1に移行
した際には、当該第2始動記憶に基づく特図2変動表示ゲームでは演出モードを第2チャ
ンスモードとするが、通常遊技状態ST1において第2始動記憶が発生した場合に、当該
第2始動記憶に基づく特図2変動表示ゲームでは演出モードを第2チャンスモードとして
も良いし、通常モードのままとしても良い。
また、変動パターンの選択についても、特別遊技状態ST2で第2始動記憶が存在した
状態で通常遊技状態ST1に移行した際と、通常遊技状態ST1において第2始動記憶が
発生した際と、で第2始動記憶に基づく特図2変動表示ゲームについての変動パターンの
選択態様が異なるようにしても良い。
例えば、特別遊技状態ST2で第2始動記憶が存在した状態で通常遊技状態ST1に移
行した際には、特図2変動表示ゲームの変動パターンとして飾り特図変動表示ゲームの途
中で識別情報を仮停止した後に再度変動表示を行う再変動表示パターンを選択可能とし、
通常遊技状態ST1において第2始動記憶が発生した際には当該再変動パターンを選択し
ないようにしても良い。
また、特図2変動表示ゲームの結果を大当りと小当りのいずれかとしてはずれ結果が選
択されないようにしても良い。このようにすれば確実に特別遊技状態ST2へ移行するこ
ととなり、特図2変動表示ゲームをより興趣の高い特図変動表示ゲームとすることができ
る。さらに、第1特別変動入賞装置38に流入した遊技球が必ず特定領域38hに流入す
る(V入賞する)ようにレバー部材38iの動作を制御しても良い。このようにすれば確
実に特別遊技状態ST2へ移行することとなり、特図2変動表示ゲームをより興趣の高い
特図変動表示ゲームとすることができる。
また、第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39を一体のユニットとして
構成しても良い。この場合、右打ちでのみ入賞可能な位置に設けても良いし、右打ちと左
打ちのいずれでも入賞可能な位置に設けても良い。
以上のことから、始動条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結
果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、始動条件
のうちの第1始動条件の成立に基づきゲームとして第1ゲームを実行可能な第1ゲーム実
行手段(遊技制御装置100)と、始動条件のうちの第2始動条件の成立に基づきゲーム
として第2ゲームを実行可能な第2ゲーム実行手段(遊技制御装置100)と、特別結果
の導出に基づき、動作状態に変換可能な第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38、
第2特別変動入賞装置39)と、第2始動条件が成立不能な第1状態と、成立可能な第2
状態とに変換可能な第2変動入賞装置(普通変動入賞装置37)と、を備え、特別結果に
は、第1特別結果と、第2特別結果とがあり、第1変動入賞装置には、第3変動入賞装置
(第2特別変動入賞装置39)と、特定領域38hを有する第4変動入賞装置(第1特別
変動入賞装置38)とがあり、第1特別結果の導出又は特定領域38hへの流入に基づい
て第3変動入賞装置を動作状態に変換可能な第1特別遊技状態と、第2特別結果の導出に
基づいて第4変動入賞装置を動作状態に変換可能な第2特別遊技状態と、を実行可能であ
り、第1特別結果となる確率は、第1ゲームと第2ゲームのいずれも同じ値であって常に
一定の値であることとなる。
したがって、状況により狙うべき箇所が変化するので遊技の興趣を向上することができ
る。
また、特別遊技状態の発生条件の一つをなす特定領域38hを備える第1特別変動入賞
装置38への入賞に対して高い興味を持たせることができ、遊技の興趣を向上することが
できる。
また、始動領域への入賞に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となっ
た場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、始動領域をなす始
動入賞口36と、始動領域をなし、遊技球が入賞不能な閉状態と、遊技球が入賞可能な開
状態と、に変換可能な普通変動入賞装置37と、普通変動入賞装置37の動作状態を、第
1動作状態と、該第1動作状態よりも入賞が容易な第2動作状態と、の何れかの動作状態
で制御する動作状態制御手段(遊技制御装置100)と、始動入賞口36への遊技球の入
賞に基づきゲームとして第1ゲームを実行可能な第1ゲーム実行手段(遊技制御装置10
0)と、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づきゲームとして第2ゲームを実行
可能な第2ゲーム実行手段(遊技制御装置100)と、特別結果の導出に基づき、遊技球
が入賞不能な閉状態から遊技球が入賞可能な開状態に変換可能な特別変動入賞装置38、
39と、を備え、特別結果には、第1特別結果と、第2特別結果とがあり、特別変動入賞
装置には、第1特別変動入賞装置38と、第2特別変動入賞装置39とがあり、第1特別
変動入賞装置38に入賞した遊技球が流入可能な特定領域38hを備え、第1特別結果の
導出又は特定領域38hへの流入に基づき、第2特別変動入賞装置39を開状態に変換可
能な第1特別遊技状態を実行可能であり、第2特別結果の導出に基づき、第1特別変動入
賞装置38を開状態に変換可能な第2特別遊技状態を実行可能であり、第1特別結果とな
る確率は、第1ゲームと第2ゲームのいずれも同じ値であって常に一定の値であり、第1
特別結果の種類又は特定領域38hへの流入に基づく抽選結果に基づいて、第1特別遊技
状態の終了後に第2動作状態とすることが可能であり、第2ゲームにおいては、はずれと
なる確率よりも第2特別結果となる確率の方が高く、第1特別変動入賞装置38に遊技球
が入賞した場合に、特定領域38hに流入しない確率よりも特定領域38hに流入する確
率の方が高いこととなる。
したがって、従来にない遊技性を持たせることができて遊技の興趣を向上することがで
きる。
第2動作状態における第2ゲームの実行時間は、第1動作状態における第1ゲームの実
行時間よりも長いこととなる。
したがって、射幸性が高くなりすぎることを防止できる。
始動入賞口36への遊技球の入賞に基づきゲームとして第1ゲームの実行権利となる第
1始動記憶を所定の上限数まで記憶可能な第1始動記憶手段(遊技制御装置100)と、
普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づきゲームとして第2ゲームの実行権利とな
る第2始動記憶を所定の上限数まで記憶可能な第2始動記憶手段(遊技制御装置100)
と、を備え、第2始動記憶を記憶可能な上限数は、第1始動記憶を記憶可能な上限数より
も少ないこととなる。
したがって、射幸性が高くなりすぎることを防止できる。
<特図変動表示ゲームと飾り特図変動表示ゲーム>
次に、図73~図82を用いて、一括表示装置50における特図変動表示ゲームと、表
示装置41における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とについて説明する。
例えば図73(a)に示すように、表示装置41の表示領域の中央には、飾り特図変動
表示ゲームのうちの第1飾りゲームを表示する第1飾りゲーム表示部81が設けられる。
第1飾りゲーム表示部81では、左、中、右の変動表示領域の各々で識別情報を変動表示
した後に停止表示することで飾り特図変動表示ゲームを表示する。
表示装置41の表示領域の右下部には、飾り特図変動表示ゲームのうちの第2飾りゲー
ムを表示する第2飾りゲーム表示部82が設けられる。第2飾りゲーム表示部82に表示
される第2飾りゲームは、第1飾りゲーム表示部81に表示される第1飾りゲームと同様
に、左領域、中領域、右領域の各領域で識別情報を変動表示した後に停止して結果を表示
する。第2飾りゲーム表示部82には、第1飾りゲーム表示部81に表示される識別情報
(大図柄)よりも相対的に小さい識別情報(小図柄)が表示されるようになっている。
また、表示装置41の表示領域の中央下部には、始動記憶に対応する飾り特図始動記憶
表示を表示する待機中記憶表示部83が設けられる。
第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に表示中の飾り特図変動表示
ゲームが特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲーム(飾り特図1変動表示
ゲーム)である場合、待機中記憶表示部83には、特図1変動表示ゲームの実行権利とな
る始動記憶(第1始動記憶)に対応する飾り特図始動記憶表示が表示される。この場合、
待機中記憶表示部83に表示される飾り特図始動記憶表示は、第1始動記憶と一対一に対
応し、左端の飾り特図始動記憶表示が最先に記憶された第1始動記憶に対応する飾り特図
始動記憶表示となるように記憶順に並んで表示され、消化される毎に左へ移行するように
なっている。
また、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に表示中の飾り特図変
動表示ゲームが特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲーム(飾り特図2変
動表示ゲーム)である場合、待機中記憶表示部83には、特図2変動表示ゲームの実行権
利となる始動記憶(第2始動記憶)に対応する飾り特図始動記憶表示が表示される。この
場合、待機中記憶表示部83に表示される飾り特図始動記憶表示は、第2始動記憶と一対
一に対応し、左端の飾り特図始動記憶表示が最先に記憶された第2始動記憶に対応する飾
り特図始動記憶表示となるように記憶順に並んで表示され、消化される毎に左へ移行する
ようになっている。
さらに、待機中記憶表示部83では、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果や変
動パターンなどの先読み結果を、当該始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示の表示態
様によって示唆することが可能である。
待機中記憶表示部83の左方には、現在実行中の特図変動表示ゲームに対応する始動記
憶に関する情報を表示する実行中記憶表示部84が設けられる。実行中記憶表示部84に
は、特図変動表示ゲームの開始時に待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶
表示が移行するようになっている。さらに、実行中記憶表示部84では、現在実行中の特
図変動表示ゲームの結果や変動パターンなどを、当該実行中記憶表示部84に表示される
飾り特図始動記憶表示の表示態様によって示唆することが可能である。
表示装置41の表示領域の左上部には、第1始動記憶数(特図1保留数)を表示する第
1始動記憶数表示部85aと、第2始動記憶数(特図2保留数)を表示する第2始動記憶
数表示部85bとが設けられる。
図73及び図74に、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に、特図1変
動表示ゲームを実行する場合を示す。図73は表示装置41及び一括表示装置50での表
示の一例であり、図74はタイミングチャートの一例である。
図73(a)には、結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの停止表示時間中で
あって、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個である状態を示している。こ
こでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム
表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「はずれ」の結果態様のうちの一
の態様である「123」となっており、一括表示装置50においては、特図1表示器51
の表示態様が「はずれ」の結果態様(LEDランプA0を点灯状態にしてLEDランプA
1~A7を消灯状態にする態様)となっている。また、図73(a)に示す例では、特図
2表示器52の表示態様も「はずれ」の結果態様(LEDランプB0を点灯状態にしてL
EDランプB1~B7を消灯状態にする態様)となっている。
また、ここでは、特図1変動表示ゲームの停止表示時間中であるとともに、第1始動記
憶数が1個であり第2始動記憶数が0個であるため、表示装置41においては、第1始動
記憶数表示部85aの数値が「1」、第2始動記憶数表示部85bの数値が「0」となっ
ており、待機中記憶表示部83には1個、実行中記憶表示部84には0個の飾り特図始動
記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が表示されている。また、一
括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が「特図保留1個」に対応
する態様(LEDランプC0を点灯状態にしてLEDランプC1を消灯状態にする態様(
図4(d)参照))となっており、特図2保留表示器54の表示態様が「特図保留なし」
に対応する態様(LEDランプC2,C3を消灯状態にする態様(図4(d)参照))と
なっている。
そして、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、第1始動記憶数が1個で
あり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及
び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲ
ームの変動時間が開始する。特図1変動表示ゲームの変動時間が開始すると、図73(b
)に示すように、表示装置41においては、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図
始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第1始動記憶
数表示部85aの数値が変化する。ここでは、第1始動記憶が消化されて0個になるため
、待機中記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動
記憶表示)が0個となり、第1始動記憶数表示部85aの数値が「0」となる。また、一
括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化して、「特図保留な
し」に対応する態様(LEDランプC0,C1を消灯状態にする態様(図4(d)参照)
)となる。
特図1変動表示ゲームの変動時間の開始から第1所定時間が経過すると、表示装置41
においては、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始
し、一括表示装置50においては、特図1変動表示ゲームの変動表示が開始する。具体的
には、第1飾りゲーム表示部81の左、中、右の変動表示領域の各々で識別情報(大図柄
)の変動表示が開始するとともに、第2飾りゲーム表示部82の左領域、中領域、右領域
の各々で識別情報(小図柄)の変動表示が開始する。また、特図1表示器51で変動表示
、すなわち「変動中」に対応する態様(LEDランプA0,A2,A4,A6が点灯する
状態とLEDランプA1,A3,A5,A7が点灯する状態とを交互に切り替える態様)
での表示(図4(b)参照)が開始する。このように、本実施形態では、変動時間が開始
した時点で、特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームは開始するが、その変動表
示は開始せず、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で、当該特図変動表示ゲ
ーム及び当該飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始する。
特図1変動表示ゲームの実行中に始動入賞口36へ遊技球が入賞して第1始動記憶(第
1特図保留)が発生すると、図73(c)に示すように、表示装置41においては、待機
中記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示の数が変化するとともに、第1始動記憶数表示
部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態
様が変化する。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t1
1)、図73(d)及び図74に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了
して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示される
とともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り
特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して
特図1表示器51にゲーム結果が表示される。ここでは、ゲーム結果が「大当り」である
ため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部8
2の表示態様が「大当り」の結果態様のうちの一の態様である「333」となっており、
一括表示装置50においては、特図1表示器51の表示態様が「大当り」の結果態様のう
ちの一の態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるとともに、第1始動記憶数が1個であ
り第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び
飾り特図変動表示ゲームが終了して第1特別遊技状態が開始し(t12)、大当りのエン
ディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームで
ある特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する(t13)。特図1変動表示ゲームの変
動時間が開始すると、図73(f)に示すように、表示装置41においては、待機中記憶
表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が
行われるとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50にお
いては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
本実施形態においては、特別遊技状態の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第
2飾りゲーム表示部82が非表示となり、その後、変動時間の開始と同時に第1飾りゲー
ム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が再出現する。すなわち、第1飾りゲーム表
示部81及び第2飾りゲーム表示部82は、特別遊技状態の開始と同時に視認不可能とな
り、変動時間の開始と同時に視認可能となる。そして、再出現した第1飾りゲーム表示部
81及び第2飾りゲーム表示部82には、まず、前回の特図変動表示ゲームの結果が表示
される。ここでは、前回の特図変動表示ゲームの結果が「333」であるため(図73(
d)参照)、図73(e)及び図74に示すように、変動時間の開始と同時に「333」
を停止表示した状態の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が出現す
る(t13)。飾り特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間
が経過した時点で開始されるため、変動時間の開始から第1所定時間が経過するまでの間
(t13~t14)、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態
様は変化せず、「333」を停止表示した状態が維持される。
また、一括表示装置50の特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は、特別
遊技状態中も、当該特別遊技状態の開始前と同じ表示態様(図73(d)参照)で維持さ
れる。そして、特図変動表示ゲームの変動表示も、変動時間の開始から第1所定時間が経
過した時点で開始されるため、図74に示すように、停止表示時間の開始から飾り特図変
動表示ゲームの変動表示の開始までの間(t11~t14)、特図1表示器51及び特図
2表示器52の表示態様は変化しない。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t14)、図74に示すように、表示
装置41の第1飾りゲーム表示部81では、最初は低速変動(識別可能な速さでの変動表
示)が行われ、この低速変動中に変動速度が徐々に上昇し(t14~t15)、やがて図
73(f)に示すような高速変動(識別困難な速さでの変動表示)が行われる(t15~
t16)。その後、図73(g)に示すように高速変動が終了して低速変動が開始し(t
16)、この低速変動中に変動速度が徐々に低下して(t16~t17)、やがて仮停止
状態となる(t17~t19)。
図73(g)に示すように、第1飾りゲーム表示部81の識別情報は、左変動表示領域
、右変動表示領域、中変動表示領域の順で低速変動を開始して、左変動表示領域、右変動
表示領域、中変動表示領域の順で仮停止状態となる。仮停止状態では識別情報が揺れるよ
うに表示され、完全に停止していないことが示される。なお、図73(h)に示すように
、左変動表示領域と右変動表示領域で同じ識別情報が仮停止すればリーチ状態となってリ
ーチ変動が開始される(t18)。
図74では、便宜上、第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)として、左変動
表示領域に表示する識別情報のタイミングのみを示している。したがって、図74におい
て、「t14」は左変動表示領域に表示する識別情報(左図柄)が低速変動を開始するタ
イミングであり、右変動表示領域に表示する識別情報(右図柄)と中変動表示領域に表示
する識別情報(中図柄)が低速変動を開始するタイミングは「t14」と「t15」の間
である。また、「t16」は左図柄が高速変動を終了(低速変動を開始)するタイミング
であり、右図柄と中図柄が高速変動を終了(低速変動を開始)するタイミングは「t16
」と「t17」の間である。また、「t17」は左図柄が仮停止を開始するタイミングで
あり、「t18」は右図柄が仮停止を開始するタイミングであり、中図柄が仮停止を開始
するタイミングは「t18」と「t19」の間である。
一方、表示装置41の第2飾りゲーム表示部82では、最初から最後まで高速変動が行
われる。すなわち、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t14~t19)、第
2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)の表示態様は、高速変動表示態様で維持さ
れる。また、一括表示装置50では、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t1
4~t19)、特図1表示器51又は特図2表示器52(ここでは特図1表示器51)の
表示態様が「変動中」に対応する態様で維持される。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t1
9)、図73(i)及び図74に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了
して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示される
とともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り
特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して
特図1表示器51にゲーム結果が表示される。その後、停止表示時間の終了に伴い特図変
動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了する。ここでは、当該ゲーム結果は「は
ずれ」であり、始動記憶がないため、客待ち状態に移行する。なお、始動記憶があれば次
の特図変動表示ゲームが開始する。また、結果が大当りであれば第1特別遊技状態となり
、小当りであれば第2特別遊技状態となる。
無論、当該ゲーム結果が「当り」である場合にも、ゲーム結果が「はずれ」である場合
と同じように遊技が進行する。すなわち、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図
73(a)~(i)のうち図73(i)のみが異なる。具体的には、当該ゲーム結果が「
当り」である場合には、図73(i)において、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾り
ゲーム表示部82の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となり、特図1表示
器51の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となる。
図73及び図74に示すように、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に
特図1変動表示ゲームを実行する場合には、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開
始時(t13~t14)において、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾
りゲーム表示部82の表示態様は「大当り」の結果態様であり、一括表示装置50の特図
1表示器51の表示態様は「大当り」の結果態様である。
したがって、この場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82
の停止図柄(大当り図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(大当り図柄)とが整合した
状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示(特図1表示器51における
変動表示)と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲー
ムの変動表示(第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82における変動表
示)とが開始されることとなる。
また、結果が「小当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実
行する場合や、結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲー
ムを実行する場合も同様に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の
停止図柄と、特図1表示器51の停止図柄とが整合した状態で、当該次に実行する特図1
変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特
図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
すなわち、特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、第
1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図1表示器51
の停止図柄とが整合した状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示と、
当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示と
が開始されることとなる。
また、特図2変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合も同様に、第
1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図2表示器52
の停止図柄とが整合した状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示と、
当該次に実行する特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示と
が開始されることとなる。
図75及び図76に、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に、特図2変
動表示ゲームを実行する場合を示す。図75は表示装置41及び一括表示装置50での表
示の一例であり、図76はタイミングチャートの一例である。図75(a),(b)は、
図73(a),(b)と同じ状態を示す図であるため、その説明を省略する。
特図1変動表示ゲームの実行中に普通変動入賞装置37へ遊技球が入賞して第2始動記
憶(第2特図保留)が発生すると、図75(c)に示すように、表示装置41においては
、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図2保
留表示器54の表示態様が変化する。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t2
1)、図75(d)及び図76に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了
して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示される
とともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り
特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して
特図1表示器51にゲーム結果が表示される。ここでは、ゲーム結果が「大当り」である
ため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部8
2の表示態様が「大当り」の結果態様のうちの一の態様である「333」となっており、
一括表示装置50においては、特図1表示器51の表示態様が「大当り」の結果態様のう
ちの一の態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるとともに、第1始動記憶数が0個であ
り第2始動記憶数が1個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び
飾り特図変動表示ゲームが終了して第1特別遊技状態が開始し(t22)、大当りのエン
ディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームで
ある特図2変動表示ゲームの変動時間が開始する(t23)。特図2変動表示ゲームの変
動時間が開始すると、表示装置41においては、図75(e)に示すように、第2始動記
憶に対応する飾り特図始動記憶表示が待機中記憶表示部83に表示され、その後、図75
(f)に示すように、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中
記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第2始動記憶数表示部85bの数値
が変化する。また、一括表示装置50においては、特図2保留表示器54の表示態様が変
化する。
なお、本実施形態において、変動時間の開始から移行演出(待機中記憶表示部83の左
端にある飾り特図始動記憶表示を実行中記憶表示部84へ移行させる表示を行う演出)の
開始までの時間は、特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合(
図73(a),(b)、図73(e),(f)、図75(a),(b)参照)と、特図2
変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合と、特図1変動表示ゲームの
次に特図2変動表示ゲームを実行する場合(図75(e),(f)参照)と、特図2変動
表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合とで同一である。本実施形態では
、変動時間の開始から移行演出の開始までの時間を、例えば、第1所定時間(変動時間の
開始から変動表示の開始までの時間)よりも短い第2所定時間とする。
また、本実施形態において、第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示は円形状を
なしており、第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示は六角形状をなしている。す
なわち、本実施形態では、第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示の形状と第2始
動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示の形状とを異ならせることで、表示中の飾り特図
始動記憶表示が、第1始動記憶と第2始動記憶とのいずれに対応するものであるのかを報
知している。無論、形状以外の表示態様(例えば色やサイズ)を異ならせることで、表示
中の飾り特図始動記憶表示が、第1始動記憶と第2始動記憶とのいずれに対応するもので
あるのか報知するようにしても良い。
前述したように、本実施形態においては、特別遊技状態の開始と同時に第1飾りゲーム
表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が非表示となり、その後、変動時間の開始と同
時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が再出現する。そして、再
出現した第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82には、まず、前回の特
図変動表示ゲームの結果が表示される。ここでは、前回の特図変動表示ゲームの結果が「
333」であるため(図75(d)参照)、図75(e)及び図76に示すように、変動
時間の開始と同時に「333」を停止表示した状態の第1飾りゲーム表示部81及び第2
飾りゲーム表示部82が出現する(t23)。飾り特図変動表示ゲームの変動表示は、変
動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、変動時間の開始から第
1所定時間が経過するまでの間(t23~t24)、第1飾りゲーム表示部81及び第2
飾りゲーム表示部82の表示態様は変化せず、「333」を停止表示した状態が維持され
る。
また、一括表示装置50の特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は、特別
遊技状態中も、当該特別遊技状態の開始前と同じ表示態様(図75(d)参照)で維持さ
れる。そして、特図変動表示ゲームの変動表示も、変動時間の開始から第1所定時間が経
過した時点で開始されるため、図76に示すように、停止表示時間の開始から飾り特図変
動表示ゲームの変動表示の開始までの間(t21~t24)、特図1表示器51及び特図
2表示器52の表示態様は変化しない。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t24)、図76に示すように、表示
装置41の第1飾りゲーム表示部81では、最初は低速変動(識別可能な速さでの変動表
示)が行われ、この低速変動中に変動速度が徐々に上昇し(t24~t25)、やがて図
75(f)に示すような高速変動(識別困難な速さでの変動表示)が行われる(t25~
t26)。その後、図75(g)に示すように高速変動が終了して低速変動が開始し(t
26)、この低速変動中に変動速度が徐々に低下して(t26~t27)、やがて仮停止
状態となる(t27~t29)。なお、図75(h)に示すように、左変動表示領域と右
変動表示領域で同じ識別情報が仮停止すればリーチ状態となってリーチ変動が開始される
(t28)。
図76では、便宜上、第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)として、左変動
表示領域に表示する識別情報のタイミングのみを示している。
一方、表示装置41の第2飾りゲーム表示部82では、最初から最後まで高速変動が行
われる。すなわち、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t24~t29)、第
2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)の表示態様は、高速変動表示態様で維持さ
れる。また、一括表示装置50では、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t2
4~t29)、特図1表示器51又は特図2表示器52(ここでは特図2表示器52)の
表示態様が「変動中」に対応する態様で維持される。
そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t2
9)、図75(i)及び図76に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了
して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示される
とともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第2始動記憶に対応する飾り
特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して
特図2表示器52にゲーム結果が表示される。その後、停止表示時間の終了に伴い特図変
動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了する。ここでは、当該ゲーム結果は「は
ずれ」であり、始動記憶がないため、客待ち状態に移行する。
無論、当該ゲーム結果が「当り」である場合にも、ゲーム結果が「はずれ」である場合
と同じように遊技が進行する。すなわち、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図
75(a)~(i)のうち図75(i)のみが異なる。具体的には、当該ゲーム結果が「
当り」である場合には、図75(i)において、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾り
ゲーム表示部82の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となり、特図2表示
器52の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となる。
図75及び図76に示すように、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に
特図2変動表示ゲームを実行する場合には、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開
始時(t23~t24)において、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾
りゲーム表示部82の表示態様は「大当り」の結果態様である。また、当該次に実行する
特図2変動表示ゲームの開始時(t23~t24)において、一括表示装置50の特図2
表示器52には前回の特図2変動表示ゲームの結果が表示されているため、前回の特図2
変動表示ゲームの結果が「はずれ」である場合には、図75及び図76に示すように、当
該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t23~t24)において、一括表示装
置50の特図2表示器52の表示態様は「はずれ」の結果態様である。
したがって、一括表示装置50の特図2表示器52に「はずれ」の結果態様が停止表示
されている場合であって、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変
動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部
82の停止図柄(大当り図柄)と、特図2表示器52の停止図柄(はずれ図柄)とが整合
しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示(特図2表示器52に
おける変動表示)と、当該次に実行する特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表
示ゲームの変動表示(第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82における
変動表示)とが開始されることとなる。
また、一括表示装置50の特図2表示器52に「はずれ」の結果態様が停止表示されて
いる場合であって、結果が「小当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示
ゲームを実行する場合も同様に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部8
2の停止図柄(小当り図柄)と、特図2表示器52の停止図柄(はずれ図柄)とが整合し
ない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特
図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることと
なる。
すなわち、一括表示装置50の特図2表示器52に「はずれ」の結果態様が停止表示さ
れている場合であって、結果が「当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表
示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82
の停止図柄(当り図柄)と、特図2表示器52の停止図柄(はずれ図柄)とが整合しない
状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図2
変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる
一括表示装置50の特図2表示器52に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場
合であって、結果が「当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを
実行する場合に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と
、特図2表示器52の停止図柄とが整合した状態で変動表示を開始するためには、当該次
に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t23~t24)に、第1飾りゲーム表示部
81及び第2飾りゲーム表示部82に「はずれ」の結果態様を表示(前回のゲーム結果(
「当り」の結果態様)を表示してから「はずれ」の結果態様を表示しても良いし、前回の
ゲーム結果を表示することなく「はずれ」の結果態様を表示しても良い)する必要がある
。あるいは、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t23~t24)に、特
図2表示器52に「当り」の結果態様を表示する必要がある。
そうすると、特図始動記憶が消化されていないにもかかわらず、特図変動表示ゲームが
実行されたという錯覚を遊技者に与えかねない。これに対し、本実施形態では、第1飾り
ゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図2表示器52の停止
図柄とが不整合であっても、不整合のまま特図2変動表示ゲーム及び当該特図2変動表示
ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始するため、ゲーム状況が誤認
識されることを回避することができ、遊技者に違和感を与えることなく、スムーズに変動
表示ゲームを進行することが可能となる。
図77及び図78に、結果が「大当り」である特図2変動表示ゲームの次に、特図1変
動表示ゲームを実行する場合を示す。図77は表示装置41及び一括表示装置50での表
示の一例であり、図78はタイミングチャートの一例である。
図77(a)には、結果が「はずれ」である特図2変動表示ゲームの停止表示時間中で
あって、第1始動記憶数が0個であり第2始動記憶数が1個である状態を示している。こ
こでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム
表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「はずれ」の結果態様のうちの一
の態様である「123」となっており、一括表示装置50においては、特図2表示器52
の表示態様が「はずれ」の結果態様となっている。また、図77(a)に示す例では、特
図1表示器51の表示態様も「はずれ」の結果態様となっている。
そして、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、第1始動記憶数が0個で
あり第2始動記憶数が1個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及
び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図2変動表示ゲ
ームの変動時間が開始する。特図2変動表示ゲームの変動時間が開始すると、図77(b
)に示すように、表示装置41においては、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図
始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第2始動記憶
数表示部85bの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図2保留表示器54の
表示態様が変化する。
特図2変動表示ゲームの変動時間の開始から第1所定時間が経過すると、表示装置41
においては、特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始
し、一括表示装置50においては、特図2変動表示ゲームの変動表示が開始する。
特図2変動表示ゲームの実行中に始動入賞口36へ遊技球が入賞して第1始動記憶(第
1特図保留)が発生すると、図77(c)に示すように、表示装置41においては、第1
始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示
器53の表示態様が変化する。
そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t3
1)、図77(d)及び図78に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了
して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示される
とともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第2始動記憶に対応する飾り
特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して
特図2表示器52にゲーム結果が表示される。ここでは、ゲーム結果が「大当り」である
ため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部8
2の表示態様が「大当り」の結果態様のうちの一の態様である「333」となっており、
一括表示装置50においては、特図2表示器52の表示態様が「大当り」の結果態様のう
ちの一の態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるとともに、第1始動記憶数が1個であ
り第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び
飾り特図変動表示ゲームが終了して第1特別遊技状態が開始し(t32)、大当りのエン
ディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームで
ある特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する(t33)。特図1変動表示ゲームの変
動時間が開始すると、表示装置41においては、図77(e)に示すように、第1始動記
憶に対応する飾り特図始動記憶表示が待機中記憶表示部83に表示され、その後、図77
(f)に示すように、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中
記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値
が変化する。また、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変
化する。
前述したように、本実施形態においては、特別遊技状態の開始と同時に第1飾りゲーム
表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が非表示となり、その後、変動時間の開始と同
時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が再出現する。そして、再
出現した第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82には、まず、前回の特
図変動表示ゲームの結果が表示される。ここでは、前回の特図変動表示ゲームの結果が「
333」であるため(図77(d)参照)、図77(e)及び図78に示すように、変動
時間の開始と同時に「333」を停止表示した状態の第1飾りゲーム表示部81及び第2
飾りゲーム表示部82が出現する(t33)。飾り特図変動表示ゲームの変動表示は、変
動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、変動時間の開始から第
1所定時間が経過するまでの間(t33~t34)、第1飾りゲーム表示部81及び第2
飾りゲーム表示部82の表示態様は変化せず、「333」を停止表示した状態が維持され
る。
また、一括表示装置50の特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は、特別
遊技状態中も、当該特別遊技状態の開始前と同じ表示態様(図77(d)参照)で維持さ
れる。そして、特図変動表示ゲームの変動表示も、変動時間の開始から第1所定時間が経
過した時点で開始されるため、図78に示すように、停止表示時間の開始から飾り特図変
動表示ゲームの変動表示の開始までの間(t31~t34)、特図1表示器51及び特図
2表示器52の表示態様は変化しない。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t34)、図78に示すように、表示
装置41の第1飾りゲーム表示部81では、最初は低速変動(識別可能な速さでの変動表
示)が行われ、この低速変動中に変動速度が徐々に上昇し(t34~t35)、やがて図
77(f)に示すような高速変動(識別困難な速さでの変動表示)が行われる(t35~
t36)。その後、図77(g)に示すように高速変動が終了して低速変動が開始し(t
36)、この低速変動中に変動速度が徐々に低下して(t36~t37)、やがて仮停止
状態となる(t37~t39)。なお、図77(h)に示すように、左変動表示領域と右
変動表示領域で同じ識別情報が仮停止すればリーチ状態となってリーチ変動が開始される
(t38)。
図78では、便宜上、第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)として、左変動
表示領域に表示する識別情報のタイミングのみを示している。
一方、表示装置41の第2飾りゲーム表示部82では、最初から最後まで高速変動が行
われる。すなわち、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t34~t39)、第
2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)の表示態様は、高速変動表示態様で維持さ
れる。また、一括表示装置50では、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t3
4~t39)、特図1表示器51又は特図2表示器52(ここでは特図1表示器51)の
表示態様が「変動中」に対応する態様で維持される。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t3
9)、図77(i)及び図78に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了
して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示される
とともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り
特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して
特図1表示器51にゲーム結果が表示される。その後、停止表示時間の終了に伴い特図変
動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了する。ここでは、当該ゲーム結果は「は
ずれ」であり、始動記憶がないため、客待ち状態に移行する。
無論、当該ゲーム結果が「当り」である場合にも、ゲーム結果が「はずれ」である場合
と同じように遊技が進行する。すなわち、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図
77(a)~(i)のうち図77(i)のみが異なる。具体的には、当該ゲーム結果が「
当り」である場合には、図77(i)において、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾り
ゲーム表示部82の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となり、特図1表示
器51の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となる。
図77及び図78に示すように、結果が「大当り」である特図2変動表示ゲームの次に
特図1変動表示ゲームを実行する場合には、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開
始時(t33~t34)において、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾
りゲーム表示部82の表示態様は「大当り」の結果態様である。また、当該次に実行する
特図1変動表示ゲームの開始時(t33~t34)において、一括表示装置50の特図1
表示器51には前回の特図1変動表示ゲームの結果が表示されているため、前回の特図1
変動表示ゲームの結果が「はずれ」である場合には、図77及び図78に示すように、当
該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t33~t34)において、一括表示装
置50の特図1表示器51の表示態様は「はずれ」の結果態様である。
したがって、一括表示装置50の特図1表示器51に「はずれ」の結果態様が停止表示
されている場合であって、結果が「大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変
動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部
82の停止図柄(大当り図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(はずれ図柄)とが整合
しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示(特図1表示器51に
おける変動表示)と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表
示ゲームの変動表示(第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82における
変動表示)とが開始されることとなる。
また、一括表示装置50の特図1表示器51に「はずれ」の結果態様が停止表示されて
いる場合であって、結果が「小当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示
ゲームを実行する場合も同様に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部8
2の停止図柄(小当り図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(はずれ図柄)とが整合し
ない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特
図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることと
なる。
すなわち、一括表示装置50の特図1表示器51に「はずれ」の結果態様が停止表示さ
れている場合であって、結果が「当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表
示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82
の停止図柄(当り図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(はずれ図柄)とが整合しない
状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図1
変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる
一括表示装置50の特図1表示器51に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場
合であって、結果が「当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを
実行する場合に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と
、特図1表示器51の停止図柄とが整合した状態で変動表示を開始するためには、当該次
に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t33~t34)に、第1飾りゲーム表示部
81及び第2飾りゲーム表示部82に「はずれ」の結果態様を表示(前回のゲーム結果(
「当り」の結果態様)を表示してから「はずれ」の結果態様を表示しても良いし、前回の
ゲーム結果を表示することなく「はずれ」の結果態様を表示しても良い)する必要がある
。あるいは、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t33~t34)に、特
図1表示器51に「当り」の結果態様を表示する必要がある。
そうすると、特図始動記憶が消化されていないにもかかわらず、特図変動表示ゲームが
実行されたという錯覚を遊技者に与えかねない。これに対し、本実施形態では、第1飾り
ゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図1表示器51の停止
図柄とが不整合であっても、不整合のまま特図1変動表示ゲーム及び当該特図1変動表示
ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始するため、ゲーム状況が誤認
識されることを回避することができ、遊技者に違和感を与えることなく、スムーズに変動
表示ゲームを進行することが可能となる。
次に、特別結果が発生する確率状態を、通常確率状態と、該通常確率状態よりも高い高
確率状態との何れかに設定する確率制御手段(遊技制御装置100)を備えた場合につい
て説明する。
確率状態の変更は特別遊技状態の終了時に当該特別遊技状態を開始する契機となった特
別結果の種類により選択される。特別結果には特別遊技状態の終了後に通常確率状態とす
る通常大当りと、特別遊技状態の終了後に高確率状態とする確変大当りと、がある。
図79及び図80に、結果が「通常大当り」である特図1変動表示ゲームの次に、特図
2変動表示ゲームを実行する場合を示す。図79は表示装置41及び一括表示装置50で
の表示の一例であり、図80はタイミングチャートの一例である。
図79(a)には、結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの停止表示時間中で
あって、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個である状態を示している。こ
こでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム
表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「はずれ」の結果態様のうちの一
の態様である「123」となっており、一括表示装置50においては、特図1表示器51
の表示態様が「はずれ」の結果態様となっている。また、図79(a)に示す例では、特
図2表示器52の表示態様が「確変大当り」の結果態様のうちの一の態様となっている。
そして、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、第1始動記憶数が1個で
あり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及
び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲ
ームの変動時間が開始する。特図1変動表示ゲームの変動時間が開始すると、図79(b
)に示すように、表示装置41においては、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図
始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第1始動記憶
数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の
表示態様が変化する。
特図1変動表示ゲームの変動時間の開始から第1所定時間が経過すると、表示装置41
においては、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始
し、一括表示装置50においては、特図1変動表示ゲームの変動表示が開始する。
特図1変動表示ゲームの実行中に普通変動入賞装置37へ遊技球が入賞して第2始動記
憶(第2特図保留)が発生すると、図79(c)に示すように、表示装置41においては
、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図2保
留表示器54の表示態様が変化する。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t4
1)、図79(d)及び図80に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了
して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示される
とともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り
特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して
特図1表示器51にゲーム結果が表示される。ここでは、ゲーム結果が「通常大当り」で
あるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示
部82の表示態様が「通常大当り」の結果態様のうちの一の態様である「222」となっ
ており、一括表示装置50においては、特図1表示器51の表示態様が「通常大当り」の
結果態様のうちの一の態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるとともに、第1始動記憶数が0個であ
り第2始動記憶数が1個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び
飾り特図変動表示ゲームが終了して第1特別遊技状態が開始し(t42)、大当りのエン
ディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームで
ある特図2変動表示ゲームの変動時間が開始する(t43)。特図2変動表示ゲームの変
動時間が開始すると、表示装置41においては、図79(e)に示すように、第2始動記
憶に対応する飾り特図始動記憶表示が待機中記憶表示部83に表示され、その後、図79
(f)に示すように、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中
記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第2始動記憶数表示部85bの数値
が変化する。また、一括表示装置50においては、特図2保留表示器54の表示態様が変
化する。
前述したように、本実施形態においては、特別遊技状態の開始と同時に第1飾りゲーム
表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が非表示となり、その後、変動時間の開始と同
時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が再出現する。そして、再
出現した第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82には、まず、前回の特
図変動表示ゲームの結果が表示される。ここでは、前回の特図変動表示ゲームの結果が「
222」であるため(図79(d)参照)、図79(e)及び図80に示すように、変動
時間の開始と同時に「222」を停止表示した状態の第1飾りゲーム表示部81及び第2
飾りゲーム表示部82が出現する(t43)。飾り特図変動表示ゲームの変動表示は、変
動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、変動時間の開始から第
1所定時間が経過するまでの間(t43~t44)、第1飾りゲーム表示部81及び第2
飾りゲーム表示部82の表示態様は変化せず、「222」を停止表示した状態が維持され
る。
また、一括表示装置50の特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は、特別
遊技状態中も、当該特別遊技状態の開始前と同じ表示態様(図79(d)参照)で維持さ
れる。そして、特図変動表示ゲームの変動表示も、変動時間の開始から第1所定時間が経
過した時点で開始されるため、図80に示すように、停止表示時間の開始から飾り特図変
動表示ゲームの変動表示の開始までの間(t41~t44)、特図1表示器51及び特図
2表示器52の表示態様は変化しない。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t44)、図80に示すように、表示
装置41の第1飾りゲーム表示部81では、最初は低速変動(識別可能な速さでの変動表
示)が行われ、この低速変動中に変動速度が徐々に上昇し(t44~t45)、やがて図
79(f)に示すような高速変動(識別困難な速さでの変動表示)が行われる(t45~
t46)。その後、図79(g)に示すように高速変動が終了して低速変動が開始し(t
46)、この低速変動中に変動速度が徐々に低下して(t46~t47)、やがて仮停止
状態となる(t47~t49)。なお、図79(h)に示すように、左変動表示領域と右
変動表示領域で同じ識別情報が仮停止すればリーチ状態となってリーチ変動が開始される
(t48)。
図80では、便宜上、第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)として、左変動
表示領域に表示する識別情報のタイミングのみを示している。
一方、表示装置41の第2飾りゲーム表示部82では、最初から最後まで高速変動が行
われる。すなわち、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t44~t49)、第
2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)の表示態様は、高速変動表示態様で維持さ
れる。また、一括表示装置50では、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t4
4~t49)、特図1表示器51又は特図2表示器52(ここでは特図2表示器52)の
表示態様が「変動中」に対応する態様で維持される。
そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t4
9)、図79(i)及び図80に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了
して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示される
とともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第2始動記憶に対応する飾り
特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して
特図2表示器52にゲーム結果が表示される。その後、停止表示時間の終了に伴い特図変
動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了する。ここでは、当該ゲーム結果は「は
ずれ」であり、始動記憶がないため、客待ち状態に移行する。
無論、当該ゲーム結果が「当り」である場合にも、ゲーム結果が「はずれ」である場合
と同じように遊技が進行する。すなわち、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図
79(a)~(i)のうち図79(i)のみが異なる。具体的には、当該ゲーム結果が「
当り」である場合には、図79(i)において、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾り
ゲーム表示部82の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となり、特図2表示
器52の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となる。
図79及び図80に示すように、結果が「通常大当り」である特図1変動表示ゲームの
次に特図2変動表示ゲームを実行する場合には、当該次に実行する特図2変動表示ゲーム
の開始時(t43~t44)において、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第
2飾りゲーム表示部82の表示態様は「通常大当り」の結果態様である。また、当該次に
実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t43~t44)において、一括表示装置50
の特図2表示器52には前回の特図2変動表示ゲームの結果が表示されているため、前回
の特図2変動表示ゲームの結果が「確変大当り」である場合には、図79及び図80に示
すように、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t43~t44)において
、一括表示装置50の特図2表示器52の表示態様は「確変大当り」の結果態様である。
したがって、一括表示装置50の特図2表示器52に「確変大当り」の結果態様が停止
表示されている場合であって、結果が「通常大当り」である特図1変動表示ゲームの次に
特図2変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲー
ム表示部82の停止図柄(通常大当り図柄)と、特図2表示器52の停止図柄(確変大当
り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示(特
図2表示器52における変動表示)と、当該次に実行する特図2変動表示ゲームに対応す
る飾り特図変動表示ゲームの変動表示(第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表
示部82における変動表示)とが開始されることとなる。
また、一括表示装置50の特図2表示器52に「通常大当り」の結果態様が停止表示さ
れている場合であって、結果が「確変大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2
変動表示ゲームを実行する場合も同様に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム
表示部82の停止図柄(確変大当り図柄)と、特図2表示器52の停止図柄(通常大当り
図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示と、当
該次に実行する特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが
開始されることとなる。
すなわち、一括表示装置50の特図2表示器52に「第1大当り」の結果態様が停止表
示されている場合であって、結果が当該第1大当りとは異なる「第2大当り」である特図
1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示
部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(第2大当り図柄)と、特図2表示器5
2の停止図柄(第1大当り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表
示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動
表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
ここでは、「通常大当り」及び「確変大当り」のうちの、一方を「第1大当り」とし、
他方を「第2大当り」としたが、これに限定されない。例えば、「10R大当り」、「7
R大当り」及び「2R大当り」のうちの、一つを「第1大当り」とし、他の一つを「第2
大当り」とした場合も同様に、停止図柄が整合しない状態で次のゲームの変動表示が開始
されることとなる。
また、「電サポあり大当り」及び「電サポなし大当り」のうちの、一つを「第1大当り
」とし、他の一つを「第2大当り」とした場合も同様に、停止図柄が整合しない状態で次
のゲームの変動表示が開始されることとなる。
例えば、一括表示装置50の特図2表示器52に「確変大当り」の結果態様が停止表示
されている場合であって、結果が「通常大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図
2変動表示ゲームを実行する場合に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示
部82の停止図柄と、特図2表示器52の停止図柄とが整合した状態で変動表示を開始す
るためには、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t43~t44)に、第
1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に「確変大当り」の結果態様を表
示(前回のゲーム結果(「通常大当り」の結果態様)を表示してから「確変大当り」の結
果態様を表示しても良いし、前回のゲーム結果を表示することなく「確変大当り」の結果
態様を表示しても良い)する必要がある。あるいは、当該次に実行する特図2変動表示ゲ
ームの開始時(t43~t44)に、特図2表示器52に「通常大当り」の結果態様を表
示する必要がある。
そうすると、特図始動記憶が消化されていないにもかかわらず、特図変動表示ゲームが
実行されたという錯覚を遊技者に与えかねない。これに対し、本実施形態では、第1飾り
ゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図2表示器52の停止
図柄とが不整合であっても、不整合のまま特図2変動表示ゲーム及び当該特図2変動表示
ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始するため、ゲーム状況が誤認
識されることを回避することができ、遊技者に違和感を与えることなく、スムーズに変動
表示ゲームを進行することが可能となる。
図81及び図82に、結果が「通常大当り」である特図2変動表示ゲームの次に、特図
1変動表示ゲームを実行する場合を示す。図81は表示装置41及び一括表示装置50で
の表示の一例であり、図82はタイミングチャートの一例である。
図81(a)には、結果が「はずれ」である特図2変動表示ゲームの停止表示時間中で
あって、第1始動記憶数が0個であり第2始動記憶数が1個である状態を示している。こ
こでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム
表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「はずれ」の結果態様のうちの一
の態様である「123」となっており、一括表示装置50においては、特図2表示器52
の表示態様が「はずれ」の結果態様となっている。また、図81(a)に示す例では、特
図1表示器51の表示態様が「確変大当り」の結果態様のうちの一の態様となっている。
そして、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、第1始動記憶数が0個で
あり第2始動記憶数が1個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及
び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図2変動表示ゲ
ームの変動時間が開始する。特図2変動表示ゲームの変動時間が開始すると、図81(b
)に示すように、表示装置41においては、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図
始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第2始動記憶
数表示部85bの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図2保留表示器54の
表示態様が変化する。
特図2変動表示ゲームの変動時間の開始から第1所定時間が経過すると、表示装置41
においては、特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始
し、一括表示装置50においては、特図2変動表示ゲームの変動表示が開始する。
特図2変動表示ゲームの実行中に始動入賞口36へ遊技球が入賞して第1始動記憶(第
1特図保留)が発生すると、図81(c)に示すように、表示装置41においては、第1
始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示
器53の表示態様が変化する。
そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t5
1)、図81(d)及び図82に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了
して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示される
とともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第2始動記憶に対応する飾り
特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して
特図2表示器52にゲーム結果が表示される。ここでは、ゲーム結果が「通常大当り」で
あるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示
部82の表示態様が「通常大当り」の結果態様のうちの一の態様である「222」となっ
ており、一括表示装置50においては、特図2表示器52の表示態様が「通常大当り」の
結果態様のうちの一の態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるとともに、第1始動記憶数が1個であ
り第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び
飾り特図変動表示ゲームが終了して第1特別遊技状態が開始し(t52)、大当りのエン
ディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームで
ある特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する(t53)。特図1変動表示ゲームの変
動時間が開始すると、表示装置41においては、図81(e)に示すように、第1始動記
憶に対応する飾り特図始動記憶表示が待機中記憶表示部83に表示され、その後、図81
(f)に示すように、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中
記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値
が変化する。また、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変
化する。
前述したように、本実施形態においては、特別遊技状態の開始と同時に第1飾りゲーム
表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が非表示となり、その後、変動時間の開始と同
時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が再出現する。そして、再
出現した第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82には、まず、前回の特
図変動表示ゲームの結果が表示される。ここでは、前回の特図変動表示ゲームの結果が「
222」であるため(図81(d)参照)、図81(e)及び図82に示すように、変動
時間の開始と同時に「222」を停止表示した状態の第1飾りゲーム表示部81及び第2
飾りゲーム表示部82が出現する(t53)。飾り特図変動表示ゲームの変動表示は、変
動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、変動時間の開始から第
1所定時間が経過するまでの間(t53~t54)、第1飾りゲーム表示部81及び第2
飾りゲーム表示部82の表示態様は変化せず、「222」を停止表示した状態が維持され
る。
また、一括表示装置50の特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は、特別
遊技状態中も、当該特別遊技状態の開始前と同じ表示態様(図81(d)参照)で維持さ
れる。そして、特図変動表示ゲームの変動表示も、変動時間の開始から第1所定時間が経
過した時点で開始されるため、図82に示すように、停止表示時間の開始から飾り特図変
動表示ゲームの変動表示の開始までの間(t51~t54)、特図1表示器51及び特図
2表示器52の表示態様は変化しない。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t54)、図82に示すように、表示
装置41の第1飾りゲーム表示部81では、最初は低速変動(識別可能な速さでの変動表
示)が行われ、この低速変動中に変動速度が徐々に上昇し(t54~t55)、やがて図
81(f)に示すような高速変動(識別困難な速さでの変動表示)が行われる(t55~
t56)。その後、図81(g)に示すように高速変動が終了して低速変動が開始し(t
56)、この低速変動中に変動速度が徐々に低下して(t56~t57)、やがて仮停止
状態となる(t57~t59)。なお、図81(h)に示すように、左変動表示領域と右
変動表示領域で同じ識別情報が仮停止すればリーチ状態となってリーチ変動が開始される
(t58)。
図82では、便宜上、第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)として、左変動
表示領域に表示する識別情報のタイミングのみを示している。
一方、表示装置41の第2飾りゲーム表示部82では、最初から最後まで高速変動が行
われる。すなわち、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t54~t59)、第
2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)の表示態様は、高速変動表示態様で維持さ
れる。また、一括表示装置50では、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t5
4~t59)、特図1表示器51又は特図2表示器52(ここでは特図1表示器51)の
表示態様が「変動中」に対応する態様で維持される。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t5
9)、図81(i)及び図82に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了
して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示される
とともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り
特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して
特図1表示器51にゲーム結果が表示される。その後、停止表示時間の終了に伴い特図変
動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了する。ここでは、当該ゲーム結果は「は
ずれ」であり、始動記憶がないため、客待ち状態に移行する。
無論、当該ゲーム結果が「当り」である場合にも、ゲーム結果が「はずれ」である場合
と同じように遊技が進行する。すなわち、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図
81(a)~(i)のうち図81(i)のみが異なる。具体的には、当該ゲーム結果が「
当り」である場合には、図81(i)において、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾り
ゲーム表示部82の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となり、特図1表示
器51の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となる。
図81及び図82に示すように、結果が「通常大当り」である特図2変動表示ゲームの
次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、当該次に実行する特図1変動表示ゲーム
の開始時(t53~t54)において、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第
2飾りゲーム表示部82の表示態様は「通常大当り」の結果態様である。また、当該次に
実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t53~t54)において、一括表示装置50
の特図1表示器51には前回の特図1変動表示ゲームの結果が表示されているため、前回
の特図1変動表示ゲームの結果が「確変大当り」である場合には、図81及び図82に示
すように、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t53~t54)において
、一括表示装置50の特図1表示器51の表示態様は「確変大当り」の結果態様である。
したがって、一括表示装置50の特図1表示器51に「確変大当り」の結果態様が停止
表示されている場合であって、結果が「通常大当り」である特図2変動表示ゲームの次に
特図1変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲー
ム表示部82の停止図柄(通常大当り図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(確変大当
り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示(特
図1表示器51における変動表示)と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応す
る飾り特図変動表示ゲームの変動表示(第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表
示部82における変動表示)とが開始されることとなる。
また、一括表示装置50の特図1表示器51に「通常大当り」の結果態様が停止表示さ
れている場合であって、結果が「確変大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1
変動表示ゲームを実行する場合も同様に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム
表示部82の停止図柄(確変大当り図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(通常大当り
図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示と、当
該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが
開始されることとなる。
すなわち、一括表示装置50の特図1表示器51に「第1大当り」の結果態様が停止表
示されている場合であって、結果が当該第1大当りとは異なる「第2大当り」である特図
2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示
部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(第2大当り図柄)と、特図1表示器5
1の停止図柄(第1大当り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表
示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動
表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
ここでは、「確変大当り」及び「通常大当り」のうちの、一方を「第1大当り」とし、
他方を「第2大当り」としたが、これに限定されない。例えば、「10R大当り」、「7
R大当り」及び「2R大当り」のうちの、一つを「第1大当り」とし、他の一つを「第2
大当り」とした場合も同様に、停止図柄が整合しない状態で次のゲームの変動表示が開始
されることとなる。
また、「電サポあり大当り」及び「電サポなし大当り」のうちの、一つを「第1大当り
」とし、他の一つを「第2大当り」とした場合も同様に、停止図柄が整合しない状態で次
のゲームの変動表示が開始されることとなる。
例えば、一括表示装置50の特図1表示器51に「確変大当り」の結果態様が停止表示
されている場合であって、結果が「通常大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図
1変動表示ゲームを実行する場合に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示
部82の停止図柄と、特図1表示器51の停止図柄とが整合した状態で変動表示を開始す
るためには、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t53~t54)に、第
1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に「確変大当り」の結果態様を表
示(前回のゲーム結果(「通常大当り」の結果態様)を表示してから「確変大当り」の結
果態様を表示しても良いし、前回のゲーム結果を表示することなく「確変大当り」の結果
態様を表示しても良い)する必要がある。あるいは、当該次に実行する特図1変動表示ゲ
ームの開始時(t53~t54)に、特図1表示器51に「通常大当り」の結果態様を表
示する必要がある。
そうすると、特図始動記憶が消化されていないにもかかわらず、特図変動表示ゲームが
実行されたという錯覚を遊技者に与えかねない。これに対し、本実施形態では、第1飾り
ゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図1表示器51の停止
図柄とが不整合であっても、不整合のまま特図1変動表示ゲーム及び当該特図1変動表示
ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始するため、ゲーム状況が誤認
識されることを回避することができ、遊技者に違和感を与えることなく、スムーズに変動
表示ゲームを進行することが可能となる。
このように、本実施形態では、特図1変動表示ゲームの開始時(特図1変動表示ゲーム
の変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、表示装置41の第1飾りゲ
ーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、一括表示装置50の特図1
表示器51の停止図柄とが整合している場合には、その整合している状態のまま当該特図
1変動表示ゲーム及び当該特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変
動表示を開始し、整合していない場合には、その整合していない状態のまま当該特図1変
動表示ゲーム及び当該特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表
示を開始するため、遊技の進行をスムーズに行うことができる。
また、特図2変動表示ゲームの開始時(特図2変動表示ゲームの変動時間が開始してか
ら変動表示が開始するまでの間)に、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2
飾りゲーム表示部82の停止図柄と、一括表示装置50の特図2表示器52の停止図柄と
が整合している場合には、その整合している状態のまま当該特図2変動表示ゲーム及び当
該特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始し、整合し
ていない場合には、その整合していない状態のまま当該特図2変動表示ゲーム及び当該特
図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始するため、遊技
の進行をスムーズに行うことができる。
以下、特図1変動表示ゲームの開始時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム
表示部82の停止図柄と特図1表示器51の停止図柄とが整合している場合と、特図2変
動表示ゲームの開始時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止
図柄と特図2表示器52の停止図柄とが整合している場合とを、単に「整合している場合
」と称する。
また、特図1変動表示ゲームの開始時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム
表示部82の停止図柄と特図1表示器51の停止図柄とが整合していない場合と、特図2
変動表示ゲームの開始時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停
止図柄と特図2表示器52の停止図柄とが整合していない場合とを、単に「整合していな
い場合」と称する。
上述の説明では、「整合している場合」の一例として、特図1変動表示ゲームの次に特
図1変動表示ゲームを実行する場合と、特図2変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲー
ムを実行する場合とを挙げたが、「整合している場合」は、これらの場合に限定されない
。例えば、一括表示装置50の特図2表示器52に「大当り」の結果態様が停止表示され
ている場合であって、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表
示ゲームを実行する場合や、一括表示装置50の特図2表示器52に「はずれ」の結果態
様が停止表示されている場合であって、結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの
次に特図2変動表示ゲームを実行する場合も、「整合している場合」となる。
また、上述の説明では、「整合していない場合」の一例として、一括表示装置50の特
図2表示器52に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「当り
」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合(図75及び
図76参照)と、一括表示装置50の特図1表示器51に「はずれ」の結果態様が停止表
示されている場合であって結果が「当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動
表示ゲームを実行する場合(図77及び図78参照)と、一括表示装置50の特図2表示
器52に「第1大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「第2大当
り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合(図79及
び図80参照)と、一括表示装置50の特図1表示器51に「第1大当り」の結果態様が
停止表示されている場合であって結果が「第2大当り」である特図2変動表示ゲームの次
に特図1変動表示ゲームを実行する場合(図81及び図82参照)とを挙げたが、「整合
していない場合」は、これらの場合に限定されない。例えば、一括表示装置50の特図2
表示器52に「当り」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「はずれ」で
ある特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合や、一括表示装置
50の特図2表示器52に「大当り又は小当りのうちいずれか一方」の結果態様が停止表
示されている場合であって結果が「大当り又は小当りのうちいずれか他方」である特図1
変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合も、「整合していない場合」
となる。
ここで、第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)は、左変動表示領域、右変動
表示領域、中変動表示領域の順で低速変動を開始(変動表示を開始)した後、左変動表示
領域と右変動表示領域と中変動表示領域とで同時に高速変動を開始(低速変動を終了)し
、その後、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順で高速変動を終了(低
速変動を開始)する。
図74,図76,図78,図80,図82に示すように、演出制御装置300は、第1
飾りゲーム表示部81に所望の結果態様(ここでは「424」)を停止表示するために、
第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)を、高速変動の開始時(t15,t25
,t35,t45,t55)と、高速変動の終了時(t16,t26,t36,t46,
t56)に差し替える。
例えば、図74,図76,図78に示す例では、前回の特図変動表示ゲームの結果が「
333」であるため、「333」から始まる変動表示が開始する(t14,t24,t3
4)。そして、演出制御装置300は、大図柄の高速変動の開始時(t15,t25,t
35)に、「333」から始まる変動表示を、予め定められた固定の結果態様(例えば「
123」)から始まる変動表示に差し替える第1差替処理を実行する。また、大図柄の高
速変動の終了時(t16,t26,t36)に、固定の結果態様から始まる変動表示を、
ゲーム結果や残りの変動時間(t16~t19,t26~t29,t36~t39)や変
動パターン(リーチ状態の発生の有無等)などに基づき逆算された結果態様から始まる変
動表示に差し替える第2差替処理を実行する。
また、図80,図82に示す例では、前回の特図変動表示ゲームの結果が「222」で
あるため、「222」から始まる変動表示が開始する(t44,t54)。そして、演出
制御装置300は、大図柄の高速変動の開始時(t45,t55)に、「222」から始
まる変動表示を、予め定められた固定の結果態様(例えば「123」)から始まる変動表
示に差し替える第1差替処理を実行する。また、大図柄の高速変動の終了時(t46,t
56)に、固定の結果態様から始まる変動表示を、ゲーム結果や残りの変動時間(t46
~t49,t56~t59)や変動パターン(リーチ状態の発生の有無等)などに基づき
逆算された結果態様から始まる変動表示に差し替える第2差替処理を実行する。
これら差替処理の実行は、例えば変動系コマンド処理(図32のステップC236)に
おいて予約される。
第1飾りゲーム表示部81に所望の結果態様を停止表示するために、低速変動中や仮停
止表示中に大図柄を差し替えることも可能である。しかし、その場合、大図柄が差し替え
られたことを遊技者に気付かれてしまって、遊技の興趣が低下するおそれがある。これに
対し、本実施形態のように高速変動中に大図柄を差し替えることで、大図柄が差し替えら
れたことを遊技者に気付かれにくくすることが可能となる。
なお、大図柄を差し替えるタイミングは、大図柄の高速変動中であれば適宜変更可能で
ある。
また、大図柄を差し替える回数は、2回に限定されず適宜変更可能である。例えば、大
図柄を差し替える回数は1回でも良く、その場合には、第1差替処理を実行せずに、第2
差替処理のみを実行すると良い。具体的には、例えば、大図柄の高速変動の開始時(ある
いは、大図柄の高速変動の開始時よりも後で当該高速変動の終了時よりも前のタイミング
であっても良いし、大図柄の高速変動の終了時であっても良い)に、前回の特図変動表示
ゲームの結果態様から始まる変動表示を、ゲーム結果等に基づき逆算された結果態様から
始まる変動表示に差し替える第2差替処理を実行すると良い。また、大図柄を差し替える
回数が複数回である場合には、最後に行う差替処理を第2差替処理にすると良い。
また、第1飾りゲーム表示部81では、高速変動から低速変動を経由してリーチ変動を
行うのではなく、低速変動を経由せずに高速変動からそのままリーチ変動を行っても良い
。低速変動を経由しない場合には、例えば、大図柄の高速変動の終了時に、第1飾りゲー
ム表示部81に仮停止表示される大図柄(例えば左図柄及び右図柄)を所望のリーチ態様
(所望のリーチ図柄)に差し替える差替処理を行っても良い。
一方、第2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)は、左領域と右領域と中領域と
で同時に高速変動を開始(変動表示を開始)し、その後、左領域と右領域と中領域とで同
時に高速変動を終了(変動表示を終了)する。
図74,図76,図78,図80,図82に示すように、演出制御装置300は、第2
飾りゲーム表示部82に所望の結果態様(ここでは「424」)を停止表示するために、
第2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)を、高速変動の終了時(t19,t29
,t39,t49,t59)に差し替える。具体的には、小図柄の高速変動の終了時に、
第2飾りゲーム表示部82に停止表示される小図柄を所望の結果態様に差し替える第3差
替処理を行うように構成されている。
第3差替処理の実行は、例えば変動系コマンド処理(図32のステップC236)にお
いて予約される。
なお、小図柄を差し替えるタイミングは、小図柄の高速変動中であれば適宜変更可能で
ある。小図柄の高速変動の終了時以外のタイミングで小図柄を差し替える場合には、予め
定められた固定の結果態様から始まる変動表示に差し替える第1差替処理を実行しても良
いし、ゲーム結果や残りの変動時間や変動パターンなどに基づき逆算された結果態様から
始まる変動表示に差し替える第2差替処理を実行しても良い。
小図柄を差し替えるための第2差替処理を実行する場合には、小図柄の高速変動の終了
時に第3差替処理を実行しなくても良い。
また、小図柄を差し替えるための第1差替処理を実行する場合には、当該第1差替処理
の後に小図柄を差し替えるための第2差替処理を実行するか、あるいは、小図柄の高速変
動の終了時に第3差替処理を実行すると良い。
また、小図柄を差し替える回数は、1回であっても良いし、複数回であっても良い。小
図柄を差し替える回数が1回である場合には、第1差替処理を実行せずに、第2差替処理
のみを実行するか、あるいは、第3差替処理のみを実行すると良い。また、小図柄を差し
替える回数が複数回である場合には、最後に行う差替処理を第2差替処理又は第3差替処
理にすると良い。
本実施形態において、変動時間の開始から変動表示の開始までの時間は、「整合してい
る場合」(例えば、t13~t14)と、「整合していない場合」(例えば、t23~t
24,t33~t34,t43~t44,t53~t54)とは同一である。
また、変動表示の開始から大図柄の高速変動の開始までの時間は、「整合している場合
」(例えば、t14~t15)と、「整合していない場合」(例えば、t24~t25,
t34~t35,t44~t45,t54~t55)とは同一である。
また、大図柄の高速変動の開始から大図柄の高速変動の終了までの時間は、「整合して
いる場合」(例えば、t15~t16)と、「整合していない場合」(例えば、t25~
t26,t35~t36,t45~t46,t55~t56)とは同一である。
また、大図柄の低速変動の開始から大図柄の低速変動の終了までの時間は、「整合して
いる場合」(例えば、t16~t17)と、「整合していない場合」(例えば、t26~
t27,t36~t37,t46~t47,t56~t57)とは同一である。
また、大図柄の仮停止表示の開始から大図柄のリーチ変動の開始までの時間は、「整合
している場合」(例えば、t17~t18)と、「整合していない場合」(例えば、t2
7~t28,t37~t38,t47~t48,t57~t58)とは同一である。
また、大図柄のリーチ変動の開始から変動時間の終了までの時間は、「整合している場
合」(例えば、t18~t19)と、「整合していない場合」(例えば、t28~t29
,t38~t39,t48~t49,t58~t59)とは同一である。
このように、変動時間の開始から変動表示の開始までの時間と、変動表示の開始から大
図柄の高速変動の開始までの時間と、大図柄の高速変動の開始から大図柄の高速変動の終
了までの時間と、大図柄の低速変動の開始から大図柄の低速変動の終了までの時間と、大
図柄の仮停止表示の開始から大図柄のリーチ変動の開始までの時間と、大図柄のリーチ変
動の開始から変動時間の終了までの時間との各時間を、「整合している場合」と「整合し
ていない場合」とで同一にすることで、整合していない状態で変動表示を開始する場合の
変動時間と、整合している状態で変動表示を開始する場合の変動時間とを同じ時間にする
ことができる。すなわち、変動時間(変動パターン)を決定する際に整合しているか否か
の判定を行う必要がない。
なお、これら各時間のうちの少なくとも一つを「整合している場合」と「整合していな
い場合」とで異ならせても良い。異ならせる場合には、変動時間(変動パターン)を決定
する際に整合しているか否かの判定を行う必要があるため、その分、処理負担が増大する
以上のことから、本実施形態の遊技機10は、始動条件の成立に基づき識別情報を変動
表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該変動表示ゲームの結果態
様が特別結果態様となった場合に特別遊技状態を発生する遊技機であって、変動表示ゲー
ムとして、始動条件のうちの第1始動条件の成立(始動入賞口36への入賞)に基づく第
1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を表示可能な第1変動表示手段(特図1表示
器51)と、変動表示ゲームとして、始動条件のうちの第2始動条件の成立(普通変動入
賞装置37への入賞)に基づく第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を表示可能
な第2変動表示手段(特図2表示器52)と、第1変動表示手段及び第2変動表示手段を
制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームに対応し、識別図柄(
大図柄)を変動表示する第1飾りゲームと、変動表示ゲームに対応し、第1飾りゲームよ
りも小さい識別図柄(小図柄)を変動表示する第2飾りゲームと、を表示可能な演出表示
手段(表示装置41)と、演出表示手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)
と、を備え、第1変動表示ゲームの次に第2変動表示ゲームを実行する際には、当該第2
変動表示ゲームの開始時に、第2変動表示手段に停止表示されている結果態様と、演出表
示手段に停止表示されている第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)の結果態様と
、が整合していない場合があり、その場合には、これらの結果態様を整合している状態に
する処理を行うことなく、遊技制御手段は、当該第2変動表示ゲームにおける識別情報の
変動表示を開始し、演出制御手段は、当該第2変動表示ゲームに対応した第1飾りゲーム
(及び/又は第2飾りゲーム)における識別図柄の変動表示を開始するように構成されて
いる(図75,図79参照)。
したがって、第2変動表示ゲームの開始時(特図2変動表示ゲームの変動時間が開始し
てから変動表示が開始するまでの間)に、演出表示手段(表示装置41)の停止図柄と、
第2変動表示手段(特図2表示器52)の停止図柄とが整合していない場合には、その整
合していない状態のまま当該第2変動表示ゲーム及び当該第2変動表示ゲームに対応する
第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)の変動表示が開始するため、遊技の進行を
スムーズに行うことができ、遊技の興趣を高めることができる。
なお、第1変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特図
1変動表示ゲームとしても良い(図77,図81参照)。
この場合、第2変動表示ゲームの開始時(特図1変動表示ゲームの変動時間が開始して
から変動表示が開始するまでの間)に、演出表示手段(表示装置41)の停止図柄と、第
2変動表示手段(特図1表示器51)の停止図柄とが整合していない場合には、その整合
していない状態のまま当該第2変動表示ゲーム及び当該第2変動表示ゲームに対応する第
1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)の変動表示が開始するため、遊技の進行をス
ムーズに行うことができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10において、前記整合していない場合には、第1変動表示
ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の結果態様が特別結果態様(「当り」の結果態様)とな
って発生した特別遊技状態の終了時に、第2変動表示手段(特図2表示器52)に停止表
示されている結果態様が当該特別結果態様以外の結果態様(「はずれ」の結果態様)であ
り、かつ、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第
1始動記憶)の数が0個であり第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利
となる始動記憶(第2始動記憶)の数が1個以上である場合が含まれ、その場合には、遊
技制御手段(遊技制御装置100)は、当該特別遊技状態の終了後に、第2変動表示手段
において当該特別結果態様以外の結果態様が停止表示されている状態から、第2変動表示
ゲームにおける識別情報の変動表示を開始し、演出制御手段(演出制御装置300)は、
当該特別遊技状態の終了後に、第2変動表示ゲームに対応した第1飾りゲーム(及び/又
は第2飾りゲーム)における識別図柄の変動表示として、当該特別結果態様から始まる変
動表示を開始するように構成することができる(図75,図79参照)。
このように構成することで、第2変動表示ゲームの開始時(特図2変動表示ゲームの変
動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、演出表示手段(表示装置41)
の停止図柄が当り図柄であり、第2変動表示手段(特図2表示器52)の停止図柄がはず
れ図柄である場合には、その状態のまま当該第2変動表示ゲーム及び当該第2変動表示ゲ
ームに対応する第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)の変動表示が開始すること
ができるため、遊技の進行をスムーズに行うことが可能となり、遊技の興趣を高めること
が可能となる。
なお、第1変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特図
1変動表示ゲームとしても良い(図77,図81参照)。
この場合、第2変動表示ゲームの開始時(特図1変動表示ゲームの変動時間が開始して
から変動表示が開始するまでの間)に、演出表示手段(表示装置41)の停止図柄が当り
図柄であり、第2変動表示手段(特図1表示器51)の停止図柄がはずれ図柄である場合
には、その状態のまま当該第2変動表示ゲーム及び当該第2変動表示ゲームに対応する第
1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)の変動表示が開始することができるため、遊
技の進行をスムーズに行うことが可能となり、遊技の興趣を高めることが可能となる。
また、“第1変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態
の終了時”における特別結果態様は、「当り」の結果態様に限定されない。すなわち、当
該特別結果態様は、「当り」の結果態様のうちの「大当り」の結果態様のみであっても良
いし、「当り」の結果態様のうちの「小当り」の結果態様のみであっても良いし、「当り
」の結果態様のうちの「確変大当り」の結果態様のみであっても良いし、「当り」の結果
態様のうちの「通常大当り」の結果態様のみであっても良いし、「当り」の結果態様のう
ちの「10R大当り」の結果態様のみであっても良いし、「当り」の結果態様のうちの「
7R当り」の結果態様のみであっても良いし、「当り」の結果態様のうちの「2R当り」
の結果態様のみであっても良いし、「当り」の結果態様のうちの「電サポあり大当り」の
結果態様のみであっても良いし、「当り」の結果態様のうちの「電サポなし大当り」の結
果態様のみであっても良い。
本実施形態では、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先して実行される
。すなわち、遊技制御手段(遊技制御装置300)は、特図1変動表示ゲームの実行権利
となる始動記憶及び特図2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶が記憶されている状
態で、特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームよりも優先して実行するよう構成さ
れている。
したがって、本実施形態において、特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲーム
を実行するためには、当該特図1変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生
した特別遊技状態の終了時に、第2始動記憶数が1個以上であれば、第1始動記憶数は0
個でなくても(すなわち第1始動記憶数が1個以上であっても)良い。
すなわち、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先して実行される遊技機
において、第1変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特
図2変動表示ゲームとする際に、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の次に第
2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を実行するためには、当該第1変動表示ゲー
ム(特図1変動表示ゲーム)の結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の
終了時に、“第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(
第2始動記憶)の数が1個以上である”という条件を満たす必要はあるが、“第1変動表
示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第1始動記憶)の数が0
個である”という条件を満たす必要はない。
一方、本実施形態において、特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行
するためには、当該特図2変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特
別遊技状態の終了時に、第1始動記憶数が1個以上であり、かつ、第2始動記憶数が0個
である必要がある。
すなわち、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先して実行される遊技機
において、第1変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特
図1変動表示ゲームとする際に、第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の次に第
2変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を実行するためには、当該第1変動表示ゲー
ム(特図2変動表示ゲーム)の結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の
終了時に、“第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(
第2始動記憶)の数が0個である”という条件と、“第2変動表示ゲーム(特図1変動表
示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第1始動記憶)の数が1個以上である”という条
件との双方を満たす必要がある。
なお、遊技機10は、特図1変動表示ゲームが特図2変動表示ゲームに優先して実行さ
れる遊技機であっても良い。
この場合において、特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行するため
には、当該特図1変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状
態の終了時に、第2始動記憶数が1個以上であり、かつ、第1始動記憶数が0個である必
要がある。
すなわち、特図1変動表示ゲームが特図2変動表示ゲームに優先して実行される遊技機
において、第1変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特
図2変動表示ゲームとする際に、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の次に第
2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を実行するためには、当該第1変動表示ゲー
ム(特図1変動表示ゲーム)の結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の
終了時に、“第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(
第1始動記憶)の数が0個である”という条件と、“第2変動表示ゲーム(特図2変動表
示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第2始動記憶)の数が1個以上である”という条
件との双方を満たす必要がある。
一方、この場合において、特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行す
るためには、当該特図2変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別
遊技状態の終了時に、第1始動記憶数が1個以上であれば、第2始動記憶数は0個でなく
ても(すなわち第2始動記憶数が1個以上であっても)良い。
すなわち、特図1変動表示ゲームが特図2変動表示ゲームに優先して実行される遊技機
において、第1変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特
図1変動表示ゲームとする際に、第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の次に第
2変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を実行するためには、当該第1変動表示ゲー
ム(特図2変動表示ゲーム)の結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の
終了時に、“第2変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(
第1始動記憶)の数が1個以上である”という条件を満たす必要はあるが、“第1変動表
示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第2始動記憶)の数が0
個である”という条件を満たす必要はない。
また、遊技機10は、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示
ゲームのうちの一方)と第2変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示
ゲームのうちの他方)とを入賞順に実行する遊技機であっても良い。
この場合において、第1変動表示ゲームの次に第2変動表示ゲームを実行するためには
、当該第1変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終
了時に、“第1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が0個である”という条件
と“第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が1個以上である”という条件と
の双方を満たすか、あるいは、“第1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶と第2変
動表示ゲームの実行権利となる始動記憶とのうち最先の始動記憶が第2変動表示ゲームの
実行権利となる始動記憶である”という条件を満たす必要がある。
すなわち、本実施形態の遊技機10において、遊技制御手段(遊技制御装置100)は
、第1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶及び第2変動表示ゲームの実行権利とな
る始動記憶が記憶されている状態で、記憶順に変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を
実行するように構成することが可能である。
そして、このように構成した場合、前記整合していない場合には、
前記第1変動表示ゲームの結果態様が前記特別結果態様となって発生した前記特別遊技
状態の終了時に、前記第2変動表示手段に停止表示されている結果態様が当該特別結果態
様以外の結果態様であり、かつ、前記第1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数
が0個であり前記第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が1個以上である場
合と、
前記第1変動表示ゲームの結果態様が前記特別結果態様となって発生した前記特別遊技
状態の終了時に、前記第2変動表示手段に停止表示されている結果態様が当該特別結果態
様以外の結果態様であり、かつ、前記第1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数
が1個以上であり前記第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が1個以上であ
る場合であって最先に記憶された始動記憶が前記第2変動表示ゲームの実行権利となる始
動記憶である場合と、が含まれ、それらの場合には、
前記遊技制御手段は、当該特別遊技状態の終了後に、前記第2変動表示手段において当
該特別結果態様以外の結果態様が停止表示されている状態から、前記第2変動表示ゲーム
における識別情報の変動表示を開始し、
前記演出制御手段は、当該特別遊技状態の終了後に、前記第2変動表示ゲームに対応し
た第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)における識別図柄の変動表示として、当
該特別結果態様から始まる変動表示を開始するように構成することができる。
このように構成することで、第2変動表示ゲームの開始時(変動時間が開始してから変
動表示が開始するまでの間)に、演出表示手段(表示装置41)の停止図柄が当り図柄で
あり、第2変動表示手段の停止図柄がはずれ図柄である場合には、その状態のまま当該第
2変動表示ゲーム及び当該第2変動表示ゲームに対応する第1飾りゲーム(及び/又は第
2飾りゲーム)の変動表示が開始することができるため、遊技の進行をスムーズに行うこ
とが可能となり、遊技の興趣を高めることが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、第
1飾りゲームにおける識別図柄(大図柄)の変動表示を行う場合に、当該識別図柄の表示
態様を、当該識別図柄が識別可能な低速変動表示態様と、当該識別図柄が識別困難な高速
変動表示態様と、に変換可能であり、第2変動表示ゲームに対応した第1飾りゲームにお
ける識別図柄の変動表示が開始してから、高速変動表示態様を経て低速変動表示態様が開
始するまでの時間は、当該第2変動表示ゲームの開始時に、第2変動表示手段に停止表示
されている結果態様と、演出表示手段に停止表示されている第1飾りゲームの結果態様と
、が整合している場合(t14~t16)と整合していない場合(t24~t26,t3
4~t36,t44~t46,t54~56)とで同一であるように構成することができ
る。
このように構成することで、整合していない状態で変動表示を開始する場合と、整合し
ている状態で変動表示を開始する場合とで、変動時間を同じ時間にすることができるため
、識別情報(大図柄)の変動表示が開始してから高速変動を経て低速変動が開始するまで
の時間を「整合している場合」と「整合していない場合」とで異ならせる構成と比較して
、処理負担を軽減することが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、第
2飾りゲームにおける識別図柄(小図柄)の変動表示を行う場合に、当該識別図柄の表示
態様を、当該識別図柄が識別困難な高速変動表示態様に変換可能であり、第2変動表示ゲ
ームに対応した第2飾りゲームにおける識別図柄の変動表示が開始してから、高速変動表
示態様を経て当該変動表示が終了するまでの時間(t14~t19,t24~t29,t
34~t39,t44~t49,t54~59)は、当該第2変動表示ゲームの開始時に
、第2変動表示手段に停止表示されている結果態様と、演出表示手段に停止表示されてい
る第2飾りゲームの結果態様と、が整合している場合(t14~t19)と整合していな
い場合(t24~t29,t34~t39,t44~t49,t54~59)とで同一で
あるように構成することができる。
このように構成することで、整合していない状態で変動表示を開始する場合と、整合し
ている状態で変動表示を開始する場合とで、変動時間を同じ時間にすることができるため
、識別情報(小図柄)の変動表示が開始してから高速変動を経て変動表示が停止するまで
の時間を「整合している場合」と「整合していない場合」とで異ならせる構成と比較して
、処理負担を軽減することが可能となる。
なお、本実施形態では、第1飾りゲームと第2飾りゲームの両方を表示しているが、第
1飾りゲームと第2飾りゲームのいずれか一方のみを表示するようにしても良い。具体的
には、例えば、第1飾りゲーム及び第2飾りゲームを表示するモードと、第1飾りゲーム
を表示して第2飾りゲームは表示しないモードと、第2飾りゲームを表示して第1飾りゲ
ームは表示しないモードとがあっても良い。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊
技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機
、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、本発明をス
ロットマシンに適用することも可能である。このスロットマシンとしてはメダルを使用す
るスロットマシンに限られるものではなく、例えば、遊技球を使用するスロットマシンな
どの全てのスロットマシンが含まれる。また、上述の各変形例の構成は適宜組み合わせて
適用することが可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと
考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって
示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意
図される。
10 遊技機
36 第1始動入賞口(始動領域)
37 普通変動入賞装置(始動領域)
41 表示装置(表示手段)
97 第2始動入賞口(始動領域)
100 遊技制御装置(始動記憶手段)
300 演出制御装置(演出制御手段)
本発明は、遊技機に関する。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
始動領域への入賞に基づき識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行し、当該変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
前記始動条件の成立に基づき前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶を所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段と、
前記変動表示ゲームとして、第1変動表示ゲームを表示可能な第1変動表示手段と、
前記変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを表示可能な第2変動表示手段と、
前記第1変動表示手段及び前記第2変動表示手段を制御する遊技制御手段と、
前記変動表示ゲームに対応し、識別図柄を変動表示する飾りゲームを表示可能な演出表示手段と、
前記演出表示手段を制御する演出制御手段と、を備え、
前記第1変動表示ゲームの次に前記第2変動表示ゲームを実行し、当該第2変動表示ゲームの開始時に、前記第2変動表示手段に停止表示されている結果態様と、前記演出表示手段に停止表示されている前記飾りゲームの結果態様と、が整合していない場合には、これらの結果態様を整合している状態にすることなく、
前記遊技制御手段は、当該第2変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示を開始し、
前記演出制御手段は、当該第2変動表示ゲームに対応した飾りゲームにおける識別図柄の変動表示を開始し、
さらに、前記演出制御手段は、
実行中の前記第1変動表示ゲーム又は前記第2変動表示ゲームに対応する前記始動記憶の情報を当該始動記憶に対応する実行中記憶表示の表示態様により表示可能であり、
前記実行中記憶表示の表示態様の選択は、第1選択テーブルを用いた選択と、当該第1選択テーブルを用いた選択結果により選択される第2選択テーブルを用いた選択と、により行うことを特徴とする。

Claims (1)

  1. 始動領域への入賞に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合
    に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
    遊技に関する情報を表示可能な表示手段と、
    前記表示手段における表示を制御する演出制御手段と、
    前記始動領域への遊技球の入賞に基づき前記ゲームの実行権利となる始動記憶を所定の
    上限数まで記憶可能な始動記憶手段と、を備え、
    前記演出制御手段は、
    実行中の前記ゲームに対応する前記始動記憶の情報を当該始動記憶に対応する実行中記
    憶表示の表示態様により表示可能であり、
    前記実行中記憶表示の表示態様の選択は、第1選択テーブルを用いた選択と、当該第1
    選択テーブルを用いた選択結果により選択される第2選択テーブルを用いた選択と、によ
    り行うことを特徴とする遊技機。
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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015128537A (ja) * 2014-01-08 2015-07-16 株式会社三共 遊技機
JP2016002333A (ja) * 2014-06-17 2016-01-12 株式会社大都技研 遊技台
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